(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009251
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】再配達管理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/083 20240101AFI20250110BHJP
【FI】
G06Q10/083
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023112118
(22)【出願日】2023-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】辰本 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】富田 竜太郎
(72)【発明者】
【氏名】野口 真美
(72)【発明者】
【氏名】杉原 健一郎
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 博之
(72)【発明者】
【氏名】長井 優子
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】配送ドライバーの負担を軽減する再配達管理システムに適用される再配達管理装置を提供する。
【解決手段】再配達管理システムに適用される再配達管理装置100は、通信装置と、処理装置と、記憶装置と、によって構成される。再配達管理装置100は、通信ネットワークを介して配送サービスのユーザが所持しているユーザ端末300と、配送ドライバーが所持している配送処理端末200とに接続されている。再配達管理装置100は、ユーザが指定した再配達希望日時と、配送ドライバーの配送スケジュールを取得及び照合して再配達日時の候補を抽出し、ユーザ端末300に送信する。再配達管理装置100は、ユーザがユーザ端末300を用いて承認した再配達日時に基づき、新規配送スケジュールの策定及び新規配送スケジュールの配送処理端末200への送信を行い、配送ドライバーに再配達日時を通知する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置と、処理装置と、記憶装置と、を備え、
通信ネットワークを介して配送ドライバーが所持している配送処理端末と、配送サービスのユーザが所持しているユーザ端末と、に接続された再配達管理装置であり、
前記処理装置が、
前記ユーザが指定した再配達希望日時を受信して前記記憶装置に記憶させることと、
前記配送ドライバーの配送スケジュールを取得して前記記憶装置に記憶させることと、
前記配送スケジュールと、前記再配達希望日時とを照合して再配達日時の候補を抽出することと、
抽出した前記再配達日時の候補を前記ユーザ端末に送信して前記ユーザに前記再配達日時の候補を通知することと、
前記ユーザが承認した再配達日時を受信して前記記憶装置に記憶させることと、
前記ユーザが承認した前記再配達日時を実現する新規配送スケジュールを策定することと、
策定した前記新規配送スケジュールを前記配送処理端末に送信して前記配送ドライバーに前記再配達日時を通知することと、を実行する
再配達管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は再配達管理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、再配達管理システムが開示されている。この再配達管理システムは、ユーザのスケジュールにしたがって適切な再配達希望日時を指定する。再配達管理システムは、指定した再配達希望日時を配送ドライバーに通知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
配送ドライバーに再配達希望日時が通知された場合、配送ドライバーは新たに配送スケジュールを策定する必要がある。新たな配送スケジュールの策定は、配送ドライバーにとって負担が大きい作業である。
【0005】
配送ドライバーの負担を軽減することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するための再配達管理装置は、再配達管理システムに適用される再配達管理装置であり、通信装置と、処理装置と、記憶装置と、を備えた再配達管理装置である。再配達管理装置は、通信ネットワークを介して配送ドライバーが所持している配送処理端末と、配送サービスのユーザが所持しているユーザ端末と、に接続されている。この再配達管理装置において、前記処理装置は、前記ユーザが指定した再配達希望日時を受信して前記記憶装置に記憶させる。前記処理装置が前記再配達希望日時を受信した場合、前記処理装置は、前記配送ドライバーの配送スケジュールを取得して前記記憶装置に記憶させる。そして、前記処理装置は、前記配送スケジュールと、前記再配達希望日時とを照合して再配達日時の候補を抽出する。続いて、前記処理装置は、抽出した前記再配達日時の候補を前記ユーザ端末に送信して前記ユーザに前記再配達日時の候補を通知する。前記処理装置は、前記ユーザが承認した再配達日時を受信して前記記憶装置に記憶させる。また、前記処理装置は、前記ユーザが承認した再配達日時を実現する新規配送スケジュールを策定する。その後、前記処理装置は、策定した前記新規配送スケジュールを前記配送処理端末に送信して前記配送ドライバーに再配達日時を通知する。
【発明の効果】
【0007】
この再配達管理装置は、配送スケジュールの策定及び再配達日時の決定に係る配送ドライバーの拘束時間を削減することで、配送ドライバーの負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、一実施形態の再配達管理システムの構成及び再配達管理装置の構成を示す模式図である。
【
図2】
図2は、実施形態の再配達管理装置が実行する処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、再配達管理システムに適用される再配達管理装置の一実施形態について、
図1及び
図2を参照して説明する。
図1に示すように、再配達管理システム10は、再配達管理装置100、通信ネットワークNW、配送サービスのユーザが所有するユーザ端末300、配送ドライバーが所持する配送処理端末200によって構成される。再配達管理装置100は、通信ネットワークNWを介して、配送処理端末200及びユーザ端末300と接続されている。
【0010】
再配達管理装置100は、プログラムを実行して各種の処理を実行する処理装置120と、プログラムが記憶されている記憶装置130とを備えている。処理装置120はプロセッサを含んでいる。
【0011】
再配達管理装置100は、通信装置110を備えている。通信装置110は、ネットワークアダプタなどのハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、又はこれらの組合せとして実装されている。そして、通信装置110は、通信ネットワークNWを介した有線又は無線のデータの送受信を実現できるように構成されている。再配達管理装置100は、複数のコンピュータを用いて構成され得る。例えば、再配達管理装置100は、複数のサーバ装置によって構成され得る。
【0012】
次に、再配達管理装置100と、配送処理端末200及びユーザ端末300との通信ネットワークNWを介したデータの送受信について
図2を参照して説明する。
図2に示すように、まず、ユーザ端末300が、再配達希望日時を含む再配達要求を再配達管理装置100に送信する。再配達要求を受信した再配達管理装置100の処理装置120は、受信した再配達要求を記憶装置130に記憶させるとともに、配送ドライバーの配送スケジュールの提供を要求する配送スケジュール要求を配送処理端末200に送信する。配送スケジュール要求を受信した配送処理端末200は、配送スケジュールを再配達管理装置100に送信する。配送スケジュールを受信した再配達管理装置100の処理装置120は、受信した配送スケジュールを記憶装置130に記憶させる。処理装置120は、記憶装置130に記憶されている、ユーザ端末300から取得した再配達要求と、配送処理端末200から取得した配送スケジュールとを照合して再配達日時の候補を抽出する。次に、処理装置120は、抽出した再配達日時の候補をユーザ端末300に送信する。
【0013】
ユーザは、ユーザ端末300が受信した再配達日時の候補から、希望する再配達日時を選択して承認する。ユーザ端末300はユーザが承認した再配達日時を再配達管理装置100に送信する。ユーザが承認した再配達日時を受信した再配達管理装置100の処理装置120は、ユーザが承認した再配達日時を記憶装置130に記憶させる。その後、処理装置120は、ユーザが承認した再配達日時に基づき、新規配送スケジュールを策定し、記憶装置130に記憶させる。そして、処理装置120は、新規配送スケジュールを配送処理端末200に送信して配送ドライバーに再配達日時を通知する。
【0014】
再配達日時を承認したユーザにとって再配達日時は自明ではあるが、処理装置120は、再配達日時をユーザ端末300に通知することが好ましい。そのため、例えば、処理装置120は、新規配送スケジュールを配送処理端末200に送信した後、再配達日時をユーザ端末300に通知する。
【0015】
<本実施形態の作用>
再配達管理装置100は、
図2で示した一連の処理を通じて、配送ドライバーによる処理を介さずにユーザの再配達希望日時と配送ドライバーの配送スケジュールとを照合して再配達日時の候補を抽出する。再配達管理装置100は、
図2で示した一連の処理を通じて、配送ドライバーによる処理を介さずに、再配達日時の候補をユーザに通知して、再配達日時の候補からユーザが承認した再配達日時に基づいて新規配送スケジュールを策定する。再配達管理装置100は、
図2で示した一連の処理を通じて、配送ドライバーによる処理を介さずに、再配達日時をユーザに通知する。
【0016】
すなわち、再配達管理装置100は、配送ドライバーによる処理を介さずに、配送スケジュールの策定及び再配達日時の決定を行う。
<本実施形態の効果>
(1)再配達管理装置100は、配送スケジュールの策定及び再配達日時の決定に係る配送ドライバーの拘束時間を削減することで、配送ドライバーの負担を軽減することができる。
【0017】
(2)再配達管理装置100は、配送ドライバーによる処理を介さずに、ユーザへの再配達日時の通知を行う。そのため、再配達管理装置100は、ユーザへの再配達日時の通知に係る配送ドライバーの拘束時間を削減することで、配送ドライバーの負担を軽減することができる。
【0018】
<変更例>
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0019】
・再配達管理装置100の処理装置120は、再配達希望日時とともに配送サービスのユーザが送信した再配達希望場所を考慮した新規配送スケジュールを策定してもよい。この場合、配送サービスのユーザは、ユーザ端末300を用いて再配達希望日時を送信する際に、再配達希望日時に加えて、再配達希望場所を指定する。
【0020】
・再配達管理装置100の処理装置120は、ユーザが再配達日時の候補を承認せずに新たな再配達希望日時を指定した場合に、新たな再配達希望日時を実現する新規配送スケジュールを策定してもよい。
【0021】
・
図2に示すように、再配達管理装置100は、新規配送スケジュールを配送処理端末200に送信した後、再配達日時をユーザ端末300に通知してユーザに再配達日時を通知する。上述したように、ユーザは再配達日時の候補を受信したときに再配達日時を承認しているため、ユーザは再配達日時を承認した時点で再配達日時を知っている。そのため、再配達管理装置を実現する上では、新規配送スケジュールを配送処理端末200に送信した後のユーザへの再配達日時の通知を省略した構成を採用してもよい。
【符号の説明】
【0022】
10…再配達管理システム、100…再配達管理装置、110…通信装置、120…処理装置、130…記憶装置、200…配送処理端末、300…ユーザ端末、NW…通信ネットワーク