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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009257
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】発光看板
(51)【国際特許分類】
   G09F 13/04 20060101AFI20250110BHJP
【FI】
G09F13/04 D
G09F13/04 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023112130
(22)【出願日】2023-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】598079042
【氏名又は名称】株式会社オオサカネーム
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【弁理士】
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【弁理士】
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】奥寺 良基
(72)【発明者】
【氏名】谷▲崎▼ 淳一
【テーマコード(参考)】
5C096
【Fターム(参考)】
5C096BA01
5C096BB26
5C096BB32
5C096FA02
(57)【要約】
【課題】透光性パネルが外れにくく、屋外や高所に設定された場合にも安全性の高い発光看板を提供する。
【解決手段】本発明の発光看板は、前方が開口した本体10と、本体10の内部に設けられた光源と、透光性パネル20と、前枠フレーム30と、を備える。本体10は、後壁部12と、側壁部14と、透光性パネル20の周縁近傍部20aを貫通するネジ60(固定部材)が取り付けられるパネル固定部16とを有する。透光性パネル20の周縁近傍部20aには、パネル貫通孔20Hが設けられている。ネジ60は、パネル貫通孔20H内に配置された弾性部材50に設けられた貫通孔50Hを通って透光性パネル20を貫通し、透光性パネル20を本体10のパネル固定部16に固定している。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
後壁部と、側壁部と、透光性パネルの周縁近傍部を貫通する固定部材が取り付けられるパネル固定部とを有し、前方が開口した本体と、
前記本体の内部に設けられた光源と、
前記固定部材により前記パネル固定部に固定されており、前記光源からの光を前方に放出する前記透光性パネルと、
前記透光性パネルの周縁近傍部を覆う縁部と、前記縁部から前記本体の前記側壁部に沿って形成された周側壁部とを有し、前記本体に被せられた前枠フレームと、
を備えた発光看板であって、
前記透光性パネルの周縁近傍部には、前後方向に貫通するパネル貫通孔が設けられており、
前記固定部材が、前記パネル貫通孔内に配置された弾性部材に設けられた貫通孔を通って前記透光性パネルを貫通している、発光看板。
【請求項2】
前記後壁部と接着した第1の領域と、前記側壁部と接着した第2の領域と、前記パネル固定部と接着した第3の領域とを有する補強部材が、前記本体の内部に設けられ、
前記固定部材が、前記透光性パネルから前記補強部材の第3の領域まで貫通している、請求項1に記載の発光看板。
【請求項3】
前記弾性部材の形状が、前方に向かって拡径する略円錐台形状である、請求項1または2に記載の発光看板。
【請求項4】
前記パネル固定部が、前記側壁部の輪郭に沿って、連続してまたは所定の間隔で形成されており、かつ、
前記側壁部の内面から前記後壁部に平行な方向に延びるように形成されている、請求項1または2に記載の発光看板。
【請求項5】
前記透光性パネルが、樹脂製である、請求項1または2に記載の発光看板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光看板に関するものであり、特に、屋外や高所に設置される発光看板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
発光看板として、図6に示すように、底部72bに光源70を配置した箱状の本体72の開口を透光性パネルであるアクリル板74で覆い、アクリル板74の外周を覆うことができる前枠76を本体に被せ、本体72と前枠76とを固定した箱型の看板200が知られている。例えば、特許文献1には、表示対象の輪郭に沿って設けられた金属製の壁体を含むハウジングと、前記表示対象の輪郭を含む透光板であって、前記壁体の先端に搭載された透光板と、前記透光板の周囲を囲い、前記透光板を前記壁体に取り付ける枠と、前記ハウジングの内部に配置された複数の固体光源とを有し、前記壁体の前記先端はコルゲート加工された部分を含む、表示装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-215434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図6に示すような看板は、アクリル板を本体にネジ止めすると、朝と晩の温度変化により熱応力が生じ、特にネジ止め部分に負荷がかかり、アクリル板に割れが発生しやすいため、一般的に、ネジ止めせずに、アクリル板は本体と前枠の間に挟まれているだけである。一方で、このような看板を屋外に設置した場合、正面から風を受けると、アクリル板がたわみ、その反発力で前枠からアクリル板が外れるおそれがある。反対に、風下側では看板内の内圧と外圧の差でアクリル板が押し出されて前枠から外れたり、アクリル板の変形により前枠を本体に固定しているネジ部分にてこの原理が働き、ネジを引き抜く力が発生したりするおそれがある。これらの危険性を考慮して、アクリル板の外周を覆う前枠の幅をある程度大きくするなどの設計がされている。
【0005】
しかしながら、近年、看板の大型化とともにデザイン性の観点から、アクリル板の外周を覆う前枠の幅の小幅化が進行してきている。アクリル板が前枠から外れる等の危険性を考えると、アクリル板の外周を覆う前枠の幅はできるだけ大きくすべきであり、これらは相反している。そこで、屋外や高所に設置されるような大型な看板であっても、アクリル板の外周を覆う前枠の幅をできるだけ小さくしつつ、かつ、透光性パネルが外れにくく、安全性の高い発光看板が求められていた。
【0006】
かかる状況下、本発明の目的は、透光性パネルが外れにくく、屋外や高所に設定された場合にも安全性の高い発光看板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記の発明が上記目的に合致することを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
【0008】
<1> 後壁部と、側壁部と、透光性パネルの周縁近傍部を貫通する固定部材が取り付けられるパネル固定部とを有し、前方が開口した本体と、前記本体の内部に設けられた光源と、前記固定部材により前記パネル固定部に固定されており、前記光源からの光を前方に放出する前記透光性パネルと、前記透光性パネルの周縁近傍部を覆う縁部と、前記縁部から前記本体の前記側壁部に沿って形成された周側壁部とを有し、前記本体に被せられた前枠フレームと、を備えた発光看板であって、前記透光性パネルの周縁近傍部には、前後方向に貫通するパネル貫通孔が設けられており、前記固定部材が、前記パネル貫通孔内に配置された弾性部材に設けられた貫通孔を通って前記透光性パネルを貫通している、発光看板。
<2> 前記後壁部と接着した第1の領域と、前記側壁部と接着した第2の領域と、前記パネル固定部と接着した第3の領域とを有する補強部材が、前記本体の内部に設けられ、前記固定部材が、前記透光性パネルから前記補強部材の第3の領域まで貫通している、前記<1>に記載の発光看板。
<3> 前記弾性部材の形状が、前方に向かって拡径する略円錐台形状である、前記<1>または<2>に記載の発光看板。
<4> 前記パネル固定部が、前記側壁部の輪郭に沿って、連続してまたは所定の間隔で形成されており、かつ、前記側壁部の内面から前記後壁部に平行な方向に延びるように形成されている、前記<1>から<3>のいずれかに記載の発光看板。
<5> 前記透光性パネルが、樹脂製である、前記<1>から<4>のいずれかに記載の発光看板。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、透光性パネルが外れにくく、屋外や高所に設定された場合にも安全性の高い発光看板が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の発光看板の実施の形態にかかる発光看板の斜視図である。
図2図1の発光看板を部材ごとに分解した図である。
図3図1のAA線で切断した部分の断面斜視図である。
図4図1の発光看板における透光性パネルおよび前枠フレームと本体との固定構造を説明するための図である。
図5】本発明の発光看板の安全性のシミュレーションの結果である。
図6】従来の発光看板の構成を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施の態様の一例であり、本発明はその要旨を超えない限り、以下の記載内容に限定されるものではない。なお、本明細書において「~」という表現を用いる場合、その前後の数値又は物性値を含む表現として用いるものとする。
【0012】
本発明は、後壁部と、側壁部と、透光性パネルの周縁近傍部を貫通する固定部材が取り付けられるパネル固定部とを有し、前方が開口した本体と、本体の内部に設けられた光源と、固定部材により前記パネル固定部に固定されており、光源からの光を前方に放出する透光性パネルと、透光性パネルの周縁近傍部を覆う縁部と、縁部から本体の側壁部に沿って形成された周側壁部とを有し、本体に被せられた前枠フレームと、を備えた発光看板であって、透光性パネルの周縁近傍部には、前後方向に貫通するパネル貫通孔が設けられており、固定部材が、パネル貫通孔内に配置された弾性部材に設けられた貫通孔を通って透光性パネルを貫通している、発光看板(「本発明の発光看板」と記載する場合がある。)に関するものである。
【0013】
このように、本発明の発光看板は、透光性パネルの周縁近傍部に、前後方向に貫通するパネル貫通孔が設けられており、固定部材が、パネル貫通孔内に配置された弾性部材に設けられた貫通孔を通って透光性パネルを貫通し、透光性パネルを本体のパネル固定部に固定しているので、透光性パネルと固定部材との接触が弾性部材によって防止されるとともに固定部材により透光性パネルにかかる負荷を緩和することができる。これにより、透光性パネルに割れが発生することを抑えつつ、透光性パネルを固定することができるため、前枠フレームの縁部の幅を小幅にしても、透光性パネルが外れにくく、屋外や高所に設定された場合にも安全性の高いものとすることができる。
【0014】
以下、図1図4に基づいて、本発明の実施の形態である発光看板100について説明する。
【0015】
[実施の形態]
図1図2に示すように、発光看板100は、本体10と、本体10の内部に設けられた光源(図示せず)と、透光性パネル20と、前枠フレーム30とを備えた内照式看板である。発光看板100は、外径が1.5m~2m、厚さ100mm~150mmの円柱状の大型の看板である。
【0016】
(本体)
図2に示すように、発光看板100では、本体10は、前方が開口した略円柱状の箱体であり、後壁部12と、側壁部14と、パネル固定部16とにより構成されている。また、本体10の内部には、透光性パネル20を固定するための固定部材であるネジ60(図3参照)が取り付けられる位置に対応して補強部材40が取り付けられている。本体10および補強部材40は、金属製の部材であり、その材質は、ステンレスやアルミニウムなどであるが、これに限定されるものではない。
【0017】
後壁部12は、円形形状を構成しており、複数の光源(図示せず)と複数のパネル支持棒(図示せず)とが配置されている。パネル支持棒は、透光性パネル20を後方から支える部材であり、ここでは、前端部が前方に向かって縮径している円錐台形状をなすアクリル製の棒状部材である。また、光源の配線や、壁などに取り付けるためのアンカーを通す貫通孔(図示せず)が複数設けられている。
【0018】
側壁部14は、発光看板100の輪郭をなす部分である。側壁部14は、図2に示すように、後壁部12の周縁から前方に延びる円筒形状であり、後壁部12に溶接により接着している。また、側壁部14は、前枠フレーム30を固定するためのネジ62(図4参照)が挿入される貫通孔14Hが所定の間隔で形成されている。
【0019】
図2に示すように、パネル固定部16は、側壁部14の前端に沿って連続して(すなわち、前端の全体に沿って)形成されており、前方から見てリング状であり、前枠フレーム30を被せた状態で前方から見たとき、前枠フレーム30の縁部32に完全にまたはその大部分が隠れる大きさである。また、パネル固定部16には、ネジ用の貫通孔である貫通孔16Hが所定の間隔で複数設けられている。
【0020】
パネル固定部16は、透光性パネル20の周縁近傍部20aを貫通するネジ60が取り付けられる部分である。図3図4に示すように、貫通孔16Hは、パネル固定部16を前後方向に貫通する孔であり、透光性パネル20を貫通したネジ60と螺合することができる。パネル固定部16は、側壁部14の前端から後壁部12と平行な方向に延びるように形成され、透光性パネル20の周縁近傍部20aを面接触で支持している。
【0021】
(補強部材)
発光看板100では、前述の通り、本体10の内部に補強部材40が取り付けられている。補強部材40により、透光性パネルに正圧が生じたときに、後壁部12と側壁部14の溶接部分にかかる負荷を低減できる。図4に示すように、補強部材40は、面40a(後壁部12の内面と接する第1の領域)と、面40b(側壁部14の内面と接する第2の領域)と、面40c(パネル固定部16の内面と接する第3の領域)と、面40dと、面40eを有し、本体10の内側に向かって開口した直方体形状の箱体である。本体10と、面40a、面40bおよび面40cとが溶接されて、本体10と補強部材40とは接着している。また、面40cには、貫通孔16Hと連通するように、貫通孔40Hが設けられており、ネジ60を、透光性パネル20から補強部材40の面40cまで貫通させ、本体10に接着した補強部材40と共締めすることができるようになっている。これによって、より強固に透光性パネル20を固定することができる。
【0022】
(光源)
発光看板100では、図示しない複数の光源が、本体10の後壁部12に並べて配置されている。光源は、LED素子であり、図示しない電源ケーブルから電源が供給されることで点灯する。
【0023】
(透光性パネル)
発光看板100では、透光性パネル20は、透光性を有する円形形状の板材である。透光性パネル20は、後壁部12に配置された光源(図示せず)から発せられる光を前方に放出する。透光性パネル20の周縁近傍部20aには、前後方向に貫通する貫通孔20H(パネル貫通孔)が設けられている。図2に示すように、貫通孔20Hは、本体10と重ねたときに、パネル固定部16の貫通孔16Hと重なる位置に設けられている。また、図3図4に示すように、貫通孔20Hは、前方に向かって拡径する略円錐台形状であり、透光性パネル20の前面側および後面側の貫通孔20Hの内径はともに、貫通孔16Hの内径より大きく、貫通孔20H内には、貫通孔50Hを有する弾性部材50が配置されている。なお、貫通孔20Hは、その内部に弾性部材50を収容することができる大きさおよび形状であればよく、円柱形状や多角形柱状、多角錐台形状などであってもよい。
【0024】
透光性パネル20の材質は、樹脂製やガラス製とすることができる。後述の通り、ネジ60による負荷が弾性部材50によって緩和されるため、ネジ止めの負荷により割れが生じやすいアクリル板のような樹脂製の透光性パネル20であっても、ネジ止めによる割れの発生を抑えることができる。また、透光性パネル20は、点光源であるLED(光源)からの光を拡散して、光をパネル全体から放出することで、点光源として見えにくくする効果を有する。透光性パネル20は、光を前方に放出することができればよく、用途に応じて、乳白色の板や、色付きの板、模様が書かれた板、絵柄が書かれた板などを用いることができる。
【0025】
(弾性部材)
図3図4に示すように、弾性部材50は、貫通孔20H内に配置される部材であり、透光性パネル20とネジ60とが接触することを防止するとともにネジ60による固定によって透光性パネル20にかかる負荷を緩和する。弾性部材50は前方に向かって拡径する略円錐台形状であるが、これに限定されず、円柱形状や多角形柱状、多角錐台形状などであってもよい。
【0026】
弾性部材50としてゴム部材などを利用でき、弾性部材50の材質は、プロピレンゴムや、EPDM(エチレンプロピレンゴム)などとすることができる。また、弾性部材50は、ヤング率1MPa~10MPaや2MPa~5MPaのものを用いることが好ましい。
【0027】
弾性部材50に設けられた貫通孔50Hは、ネジ用の貫通孔であり、本体10と重ねたときに、パネル固定部16の貫通孔16Hと連通する貫通孔である。発光看板100では、貫通孔50Hの断面形状は略逆凸字形状であり、前方側がネジ60の頭部に対応する大きさであり、後方側がネジ60のネジ部に対応する大きさとなっている。これにより、ネジ60をしっかり保持することができる。なお、貫通孔50Hの形状は、少なくともネジ60のネジ部が通ればよいので、円柱形状(断面が矩形形状)などであってもよい。貫通孔50Hの形状は、固定部材に応じて、適宜変更することができる。
【0028】
(固定部材)
発光看板100では、固定部材としてネジ60を用いて、透光性パネル20をネジ止めして固定する。図3図4に示す通り、ネジ60は、透光性パネル20の前面から、弾性部材50に設けられた貫通孔50Hに挿入され、貫通孔50Hを通って、透光性パネル20を貫通している。透光性パネル20を貫通したネジ60は、パネル固定部16の貫通孔16Hおよび補強部材40の貫通孔40Hに挿入され、透光性パネル20の周縁近傍部20aをパネル固定部16に固定している。
【0029】
(前枠フレーム)
図2図4に示すように、前枠フレーム30は、本体10の前方から被せられる部材であり、透光性パネル20の周縁近傍部20aを覆う縁部32と、縁部32から本体10の側壁部14に沿って形成された周側壁部34とにより構成される。前枠フレーム30は、パネル固定部16との間に透光性パネル20を保持することができる。
【0030】
発光看板100では、図2に示すように、縁部32は、リング状であり、周側壁部34は、縁部32の周縁から後方に延びる円筒状である。また、前枠フレーム30は、金属製の部材であり、その材質は、ステンレスやアルミニウムなどであるが、これに限定されるものではない。
【0031】
前枠フレーム30の縁部32は、縁部32によって覆われる以外の部分の透光性パネル20を露出させている。縁部32は、発光看板100を前方から見たときに、透光性パネル20の、弾性部材50やネジ60が取り付けられている部分を完全にまたはその大部分を隠す大きさであり、外径が1.5m~2mの発光看板のときであっても、幅25mm~30mm程度と小幅にすることができる。
【0032】
図4に示すように、前枠フレーム30の周側壁部34は、本体10の側壁部14の外側を覆っている。また、周側壁部34には、本体10の側壁部14に設けられた貫通孔14Hと連通するように貫通孔30Hが設けられている。周側壁部34の外側から貫通孔30Hおよび貫通孔14Hを貫通する固定部材であるネジ62により、前枠フレーム30は、本体10に固定されている。
【0033】
図5は、本発明の発光看板の安全性のシミュレーションの結果である。前述した構造の発光看板は、前枠のごく一部に安全率1以下の領域(矢印で指し示す黒い領域、カラーでは赤色)が発生するのみで、全体的に安全率の高いものであった。図5はモノクロであるためわかりにくいが、矢印で指し示す部分以外の黒い領域は、カラーでは青色であり、安全率6~8である。
【0034】
なお、図1~4に基づいて説明した発光看板100は、本発明にかかる発光看板を例示するものであり、本発明にかかる発光看板は、前述した発光看板100に限定されない。
【0035】
例えば、発光看板100では、パネル固定部16は、側壁部14の前端に沿って連続して形成されているが、1以上の貫通孔16Hが形成されたパネル固定部16が、側壁部14の輪郭に沿って所定の間隔をあけて複数形成された構成であってもよい。また、パネル固定部16は、光源よりも前方に透光性パネル20を固定できるように形成されていれば側壁部14の前端に設けられた構成に限定されず、パネル固定部16は、側壁部14の前端より後方の内面に設けられた構成であってもよい。
【0036】
発光看板100では、ネジ62が、前枠フレーム30の周側壁部34と本体10の側壁部14とを貫通して、本体10と前枠フレーム30とを固定しているが、前枠フレーム30の周側壁部34と本体10の側壁部14と補強部材40の面40bとを貫通させて固定してもよい。
【0037】
本発明の発光看板は、円柱形状に限定されず、文字や記号、図形をかたどった形状であってもよい。また、本発明の発光看板は、大きさ(直径や外接四角形の最大辺)が1.5~2mm程度の大型の看板として好適であるが、これに限定されず、小型の看板などに採用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、屋外や高所に設置される大型看板として好適である。
【符号の説明】
【0039】
10 本体
12 後壁部
14 側壁部
16 パネル固定部
14H、16H、20H、30H、40H、50H 貫通孔
20 透光性パネル
20a 周縁近傍部
30 前枠フレーム
32 縁部
34 周側壁部
40 補強部材
40a、40b、40c、40d、40e 面
50 弾性部材
60、62 ネジ
図1
図2
図3
図4
図5
図6