(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009391
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】管理システム、従業員端末及び権限設定方法
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20250110BHJP
【FI】
A63F7/02 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023112371
(22)【出願日】2023-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114306
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 史郎
(74)【代理人】
【識別番号】100148655
【弁理士】
【氏名又は名称】諏訪 淳一
(72)【発明者】
【氏名】岡本 創
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088AA75
2C088BB31
2C088CA02
2C088CA31
(57)【要約】
【課題】ある遊技店の店員を他の遊技店に派遣して店内機器のエラー対処を行わせる場合に、効率良く権限設定を行うことを課題とする。
【解決手段】店舗Aの従業員が所持する従業員端末80に記憶された権限設定データを用いて、精算機70に対する操作の可否を設定している。権限設定データには操作を許可する権限設定位置情報を設定し、この情報と従業員端末の位置情報が合致した場合に、精算機70に対する操作を許可する。従業員が店舗Aに所在する場合に、従業員端末80は位置情報を取得し(S1)、この位置情報と権限設定位置情報が合致しないため、店舗Aの精算機70aに対する操作は不可となる(S2)。従業員が店舗Aの系列店である店舗Bに移動すると、従業員端末80は位置情報を取得し(S3)、この位置情報と権限設定位置情報が合致するため、店舗Bの精算機70bに対する操作は許可となる(S4)。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技店の従業員により所持された従業員端末により、該遊技店に配設された店内機器の操作権限を管理する管理システムであって、
前記従業員端末は、
前記従業員による前記店内機器の操作権限を有するか否かを示す権限設定情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記権限設定情報を前記店内機器に通知する通知手段と
を備え、
前記店内機器は、
前記従業員による前記店内機器の操作権限を有する旨の権限設定情報を前記従業員端末から受け付けたならば、前記店内機器に対する操作を許可する操作許可手段
を備えたことを特徴とする管理システム。
【請求項2】
前記従業員端末は、
自装置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報取得手段により取得された位置情報が前記遊技店の位置情報に対応する場合に、前記従業員による前記店内機器の操作権限を有する旨の権限設定情報を設定する設定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記従業員端末は、
前記遊技店により提供された無線LANに加入した場合に、前記従業員による前記店内機器の操作権限を有する旨の権限設定情報を設定する設定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
【請求項4】
前記従業員端末は、
所定の操作部から入力された権限設定情報を設定する設定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
【請求項5】
前記従業員端末は、
前記店内機器の操作権限を有する者が所持する端末装置から前記店内機器の操作権限を付与する旨の情報の通知を受け付けた場合に、前記従業員による前記店内機器の操作権限を有する旨の権限設定情報を設定する設定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
【請求項6】
前記設定手段は、
前記権限設定情報の設定から所定の期間が経過したならば、前記従業員による前記店内機器の操作権限を有さない旨の権限設定情報に変更することを特徴とする請求項5に記載の管理システム。
【請求項7】
前記設定手段は、
前記店内機器により過去の所定期間中に取引された取引額が所定金額以下又は所定金額未満であることを条件として、前記従業員による前記店内機器の操作権限を有する旨の権限設定情報を設定することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか一つに記載の管理システム。
【請求項8】
遊技店の従業員により所持された従業員端末であって、
前記従業員による前記店内機器の操作権限を有するか否かを示す権限設定情報を記憶する記憶手段と、
前記店内機器に対する操作を許可するために、前記記憶手段に記憶された前記権限設定情報を前記店内機器に通知する通知手段と
を備えたことを特徴とする従業員端末。
【請求項9】
遊技店の従業員により所持された従業員端末により、該遊技店に配設された店内機器の操作権限を管理する管理システムにおける権限設定方法であって、
前記従業員端末が、前記従業員による前記店内機器の操作権限を有するか否かを示す権限設定情報を記憶部に記憶する記憶工程と、
前記従業員端末が、前記記憶部に記憶された前記権限設定情報を前記店内機器に通知する通知工程と、
前記店内機器が、前記従業員による前記店内機器の操作権限を有する旨の権限設定情報を前記従業員端末から受け付けたならば、前記店内機器に対する操作を許可する操作許可工程と
を含むことを特徴とする権限設定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ある遊技店の店員を他の遊技店に派遣して店内機器のエラー対処を行わせる場合に、効率良く権限設定を行うことができる管理システム、従業員端末及び権限設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、都市部を中心として、コンビニサイズの超小規模パチンコ店(以下、「コンビニ型遊技店」と言う)が増加しつつある。スマート遊技機の登場により、メダル自動補給設備やジェットカウンター等が必要なくなり、小規模の立地でスマート遊技機の専門店を経営することが可能となったためである。
【0003】
ここで、コンビニ型遊技店では、店員が一人で対応するワンオペで運営を行うことが多いため、複数の事象が同時に発生した場合には、遊技客を待たせてしまう。例えば、店員が顧客に対応している間に店内機器にエラーが発生したならば、この店員が直ちに店内機器のエラーに対応することができない。
【0004】
このため、コンビニ型遊技店の近隣にチェーン店である大型店が存在する場合には、大型店の店員がコンビニ型遊技店に赴いて店内機器のエラーに対応することになる。ただし、店員が店内機器のエラーに対応する権限を有している必要があるため、例えば特許文献1の技術等を用いて操作権限の確認が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1のものは、大型店における操作権限を設定することができるものの、コンビニ型遊技店での操作権限は設定されていない。このため、コンビニ型遊技店の店内機器のエラー対処を行う場合には、大型店で店内機器のエラー対処の操作権限が設定されている者がコンビニ型遊技店に赴かねばならなくなる。
【0007】
ここで、例えばカード発行機や精算機等の貨幣を取り扱う店内機器において、大型店の店内機器で取り扱う貨幣量とコンビニ型遊技店の店内機器で取り扱う貨幣量は大きく異なるため、大型店の操作権限の設定とコンビニ型遊技店の操作権限の設定は同一である必要が無い。なお、この権限設定の条件を厳しくし過ぎると、大型店が派遣する店員に制約が大きくなり、権限設定の条件を緩和し過ぎると、本来操作権限を付与すべきでない店員に対処させることになるため望ましくない。
【0008】
このため、大型店の店員をコンビニ型遊技店に派遣して店内機器の対応をさせる場合に、いかにして権限設定を行うかが課題となっている。かかる課題は、コンビニ型遊技店に限ったものではなく、ある遊技店の店員を他の遊技店に派遣する場合にも同様に生ずる課題である。
【0009】
本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであって、ある遊技店の店員を他の遊技店に派遣して店内機器のエラー対処を行わせる場合に、効率良く権限設定を行うことができる管理システム、従業員端末及び権限設定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明は、遊技店の従業員により所持された従業員端末により、該遊技店に配設された店内機器の操作権限を管理する管理システムであって、前記従業員端末は、前記従業員による前記店内機器の操作権限を有するか否かを示す権限設定情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記権限設定情報を前記店内機器に通知する通知手段とを備え、前記店内機器は、前記従業員による前記店内機器の操作権限を有する旨の権限設定情報を前記従業員端末から受け付けたならば、前記店内機器に対する操作を許可する操作許可手段を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記発明において、前記従業員端末は、自装置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記位置情報取得手段により取得された位置情報が前記遊技店の位置情報に対応する場合に、前記従業員による前記店内機器の操作権限を有する旨の権限設定情報を設定する設定手段を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記発明において、前記従業員端末は、前記遊技店により提供された無線LANに加入した場合に、前記従業員による前記店内機器の操作権限を有する旨の権限設定情報を設定する設定手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、上記発明において、前記従業員端末は、所定の操作部から入力された権限設定情報を設定する設定手段を備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、上記発明において、前記従業員端末は、前記店内機器の操作権限を有する者が所持する端末装置から前記店内機器の操作権限を付与する旨の情報の通知を受け付けた場合に、前記従業員による前記店内機器の操作権限を有する旨の権限設定情報を設定する設定手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、上記発明において、前記設定手段は、前記権限設定情報の設定から所定の期間が経過したならば、前記従業員による前記店内機器の操作権限を有さない旨の権限設定情報に変更することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、上記発明において、前記設定手段は、前記店内機器により過去の所定期間中に取引された取引額が所定金額以下又は所定金額未満であることを条件として、前記従業員による前記店内機器の操作権限を有する旨の権限設定情報を設定することを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、遊技店の従業員により所持された従業員端末であって、前記従業員による前記店内機器の操作権限を有するか否かを示す権限設定情報を記憶する記憶手段と、前記店内機器に対する操作を許可するために、前記記憶手段に記憶された前記権限設定情報を前記店内機器に通知する通知手段とを備えたことを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、遊技店の従業員により所持された従業員端末により、該遊技店に配設された店内機器の操作権限を管理する管理システムにおける権限設定方法であって、前記従業員端末が、前記従業員による前記店内機器の操作権限を有するか否かを示す権限設定情報を記憶部に記憶する記憶工程と、前記従業員端末が、前記記憶部に記憶された前記権限設定情報を前記店内機器に通知する通知工程と、前記店内機器が、前記従業員による前記店内機器の操作権限を有する旨の権限設定情報を前記従業員端末から受け付けたならば、前記店内機器に対する操作を許可する操作許可工程とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ある遊技店の店員を他の遊技店に派遣して店内機器のエラー対処を行わせる場合に、効率良く権限設定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、実施形態1に係る管理システムの概要の説明図である。
【
図2】
図2は、実施形態1に係る管理システムのシステム構成を示す図である。
【
図3】
図3は、
図2に示した台間カード処理機及び遊技機の外観構成を示す図である。
【
図4】
図4は、
図2に示した台間カード処理機の構成を示す機能ブロック図である。
【
図5】
図5は、
図4に示した自装置状態データ及びカードデータの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、
図2に示した遊技機の構成を示す機能ブロック図である。
【
図7】
図7は、
図2に示した管理装置の構成を示す機能ブロック図である。
【
図8】
図8は、
図7に示したカード管理データ、装置管理データ及び会員管理データの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、
図7に示した権限設定データの一例を示す図である。
【
図13】
図13は、実施形態1に係る従業員端末における処理手順を示すフローチャートである。
【
図14】
図14は、実施形態2に係る管理システムの概要の説明図である。
【
図15】
図15は、実施形態3に係る管理システムの概要の説明図である。
【
図16】
図16は、実施形態4に係る管理システムの概要の説明図である。
【
図17】
図17は、実施形態5に係る管理システムの概要の説明図(その1)である。
【
図18】
図18は、実施形態5に係る管理システムの概要の説明図(その2)である。
【
図19】
図19は、実施形態5に係る予約管理データの一例を示す図である。
【
図20】
図20は、実施形態6に係る管理システムの概要の説明図である。
【
図21】
図21は、実施形態7に係る管理システムの概要の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[実施形態1]
以下に、本実施形態1に係る管理システム、従業員端末及び権限設定方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0022】
本明細書中において、「持玉」とは遊技客が遊技において獲得した遊技媒体を示すデータであって、その当日中(遊技店の閉店時刻より前の時間)にのみ遊技に再度供することができるものをいう。なお、「持玉数」とは、遊技客が遊技により獲得した遊技媒体数をいう。また、「貯玉」とは、遊技客が遊技店に預け入れた遊技媒体を示すデータであって、翌日以降(遊技店の閉店時刻より後の時間)も遊技に再度供することができるものをいう。なお、「貯玉数」とは、遊技客が遊技店に預け入れた遊技媒体数をいう。持玉は、一般遊技客及び会員遊技客の双方が使用可能であり、遊技機を移動した場合などに使用される。貯玉は、原則として会員遊技客のみが使用可能であり、獲得した遊技媒体を翌日以降、遊技機の遊技に用いる場合に使用される。また、「遊技機管理玉数」とは、遊技客が遊技に使用可能な遊技機管理玉数をいう。
【0023】
<実施形態1に係る管理システムの概要>
まず、本実施形態1に係る管理システムの概要について説明する。
図1は、本実施形態1に係る管理システムの概要を説明するための説明図である。
【0024】
図1に示すように、本実施形態1に係る管理システムでは、店舗Aの従業員が所持する従業員端末80に記憶された権限設定データを用いて、精算機70に対する操作の可否を設定している。権限設定データには操作を許可する位置情報として権限設定位置情報を設定し、この権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致した場合に、精算機70に対する操作を許可する。
【0025】
具体的には、従業員が店舗Aに所在する場合に、従業員端末80は位置情報を取得し(S1)、この位置情報と権限設定位置情報が合致しないため、店舗Aの精算機70aに対する操作は不可となる(S2)。例えば、従業員端末80の位置情報が(35.xx10,139.xx50)であり、権限設定位置情報が(35.xx12,139.xx49)である場合は合致しないため、操作不可となる。
【0026】
従業員が店舗Aの系列店である店舗Bに移動すると、従業員端末80は位置情報を取得し(S3)、この位置情報と権限設定位置情報が合致するため、店舗Bの精算機70bに対する操作は許可となる(S4)。例えば、従業員端末80の位置情報が(35.xx12,139.xx49)であり、権限設定位置情報が(35.xx12,139.xx49)である場合は合致するため、操作許可となる。
【0027】
このように、本実施形態1に係る管理システムでは、設定された権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致した場合に、所定の装置の操作を許可するよう構成したので、ある遊技店の店員を他の遊技店に派遣して店内機器のエラー対処を行わせる場合に、効率良く権限設定を行うことができる。
【0028】
<システム構成>
次に、本実施形態1に係る管理システムのシステム構成について説明する。
図2は、本実施形態1に係る管理システムのシステム構成を示す図である。
図2に示すように、遊技店の店舗Aには、複数の遊技機20と、各遊技機20にそれぞれ対応して設けられた台間カード処理機10とが設置される。
【0029】
台間カード処理機10は、島コントローラ30を介して店内のネットワークである通信回線と接続される。通信回線には、島コントローラ30、管理装置50、賞品管理装置60及び精算機70が接続される。精算機70は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信を用いて従業員端末80と通信可能に接続される。
【0030】
管理装置50は、インターネットと接続され、このインターネットを介して従業員端末80と通信可能に接続される。なお、上記の店舗Aの他、店舗B等の店舗においても店舗Aと同様の装置で構成される。
【0031】
遊技機20は、装置内部に封入された遊技玉を遊技盤面に打ち込んで遊技を行う装置である。なお、この遊技玉は遊技に使用される物理的な「玉」であり、遊技機20がデータとして扱う「遊技球」とは異なる。この遊技機20の遊技盤面には、複数の入賞領域(入賞口)が設けられており、当該入賞領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定個数の遊技玉を賞玉として付与するようになっている。また、遊技盤面には、所定個数の始動領域(始動口)が設けられており、当該始動領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定の抽選を行うこととなっている。当該抽選が大当りとなれば、所定の可動部材等の作動により、前述の入賞領域あるいは他の始動領域への遊技玉の通過確率を向上する等、遊技上有利となる作動が行われる。なお、始動領域と入賞領域を兼ねた領域があってもよい。
【0032】
上記入賞領域には、当該入賞領域への遊技玉の通過を検出するために入賞センサが設けられており、入賞センサにより入賞領域へ打ち込まれた遊技玉の通過(入賞)を検知するようになっている。また、遊技機20の制御部は、入賞領域ごとに何個の遊技玉を賞玉として付与するかを記憶する賞玉メモリと、遊技機管理玉数を示す遊技球数メモリを有している。また、遊技機20の制御部は、遊技機管理玉数を定期的に台間カード処理機10に送信する。
【0033】
台間カード処理機10は、遊技客から入金を受け付けた場合に、入金の金額に対応するプリペイド価値を自装置の内部に収納したカードの識別情報(カードID)に関連付ける。このプリペイド価値は、遊技玉の貸出に使用することができる。また、台間カード処理機10は、プリペイド価値や持玉、貯玉等が関連付けられたカードの挿入を受け付けることができる。そして、遊技終了時には、プリペイド価値や持玉、貯玉等が関連付けられたカードを排出して遊技客に返却する。また、台間カード処理機10は、入金、カード挿入、カード排出などの動作の履歴を管理装置50に送信する。
【0034】
遊技機20は、遊技盤面に所定個数の遊技玉が打ち出されたならば、アウトデータを台間カード処理機10に送信する。また、遊技機20は、遊技玉が入賞領域を通過して(いわゆる入賞)所定個数の賞玉が遊技球に加算されたならば、セーフデータを台間カード処理機10に送信する。さらに、遊技により大当りなどの特別の状態が発生したならば、かかる状態の発生を示す特賞データを台間カード処理機10に送信する。
【0035】
アウトデータは、遊技客が遊技盤面に打ち込んだ玉数である打込玉数に対応する。セーフデータは、入賞により獲得される賞出玉数に対応する。また、特賞データは、大当りなどの遊技機20の状態を示す。各データは、台間カード処理機10を介して管理装置50に送信され、管理装置50は、アウトデータ、セーフデータ及び特賞データを蓄積することで、遊技機20の動作の履歴を得ることができる。
【0036】
台間カード処理機10は、入金の受け付け、遊技玉の貸し出し、管理装置50との通信並びに遊技機20との通信を行う。台間カード処理機10は、遊技客が投入した紙幣を受け付けたならば、入金額を含む入金通知を管理装置50に送信することで、入金額相当のプリペイド価値を管理装置50が管理するプリペイド価値に加算させる。そして、所定の玉貸操作がなされたならば、玉貸要求を管理装置50に送信し、管理装置50が管理するプリペイド価値を減算させて、減算したプリペイド価値分に対応する数を遊技機20に通知し、遊技機管理玉数に加算させる。
【0037】
台間カード処理機10は、カードの挿入を受け付けたならば、管理装置50にカード挿入通知を送信する。また、台間カード処理機10は、管理装置50からプリペイド価値、持玉又は貯玉の残高を受信した場合には、該残高を記憶する。そして、持玉の残高を受信し、記憶した場合には、管理装置50に対して持玉減算要求を送信することで、管理装置50が管理する持玉の残高(持玉数)をゼロにクリアする。
【0038】
台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けると、自装置が管理する持玉数を所定数減算し、減算した持玉数に対応する数を遊技機20に通知し、遊技機管理玉数に加算させる。また、台間カード処理機10は、貯玉再プレイ操作を受け付けると、管理装置50に対して貯玉再プレイ要求を送信することで、管理装置50が管理する貯玉数を所定数減算させ、減算させた貯玉数に対応する数を遊技機20に通知し、遊技機管理玉数に加算させる。
【0039】
台間カード処理機10は、カード返却操作を受け付けたならば、持玉数を含む持玉加算要求を管理装置50に送信し、管理装置50に持玉数を加算させた後、カード排出通知を管理装置50に送信し、カードを排出制御する。なお、カード返却操作の前に、遊技機20から計数操作を受け付けた場合には、遊技機管理玉数を持玉数に加算する。
【0040】
台間カード処理機10は、遊技機20から遊技機IDを取得し、取得した遊技機IDと、管理装置50から受信した認証鍵とを用いて遊技機20の認証を行なう機能を有する。この認証は、開店処理時等に行なわれ、認証の成功を条件に遊技機20は遊技可能となる。
【0041】
島コントローラ30は、遊技島に設けられた一群の遊技機20及び台間カード処理機10を束ね、各種情報を管理装置50に対して中継する装置である。
【0042】
管理装置50は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信したならば、挿入されたカードの識別情報(以下、「カードID」と言う)と台間カード処理機10とを関連づけて管理し、該カードIDに関連づけられたプリペイド価値及び持玉の残高を台間カード処理機10に送信する。また、カード挿入通知に示されたカードIDが会員カードのカードIDである場合には、貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
【0043】
また、管理装置50は、台間カード処理機10から持玉減算要求を受信した場合には、持玉の残高をゼロにクリアし、台間カード処理機10から持玉加算要求を受信した場合には、持玉加算要求に示された持玉数を持玉の残高に加算する。
【0044】
また、管理装置50は、台間カード処理機10から玉貸要求を受信した場合には、カードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値減算し、玉貸許可を台間カード処理機10に送信する。そして、貯玉再プレイ要求を受信した場合には、貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
【0045】
また、管理装置50は、賞品管理装置60からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられた持玉数を賞品管理装置60に対して通知する。さらに、精算機70からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられたプリペイド価値を精算機70に対して通知する。
【0046】
また、管理装置50は、台間カード処理機10から遊技機IDを取得し、自店舗に設置された遊技機20を管理する。そして、遊技店外の図示しない認証鍵管理センタから自店舗に設定された遊技機20を認証するための認証鍵を取得し、台間カード処理機10に配信する。
【0047】
また、管理装置50は、遊技店に会員登録された会員の会員管理データを管理する。具体的には、会員に対して発行した会員カードIDに関連づけて、貯玉数、ポイント、暗証番号及び氏名等を管理する。
【0048】
管理装置50は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信したならば、カード挿入通知に示されたカードIDに対応する貯玉の残高と暗証番号とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。また、管理装置50は、台間カード処理機10から貯玉再プレイ要求を受信したならば、貯玉再プレイ要求に示されたカードIDに関連づけられた貯玉の残高を所定数減算し、減算後の貯玉の残高を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
【0049】
また、管理装置50は、賞品管理装置60から貯玉数の問い合わせを受けたならば、指定されたカードIDに対応する貯玉の残高を賞品管理装置60に通知する。
【0050】
また、管理装置50は、精算機70に対する権限設定を受け付けたならば、権限設定の対象となる従業員端末80に対して、この権限設定を通知する。
【0051】
賞品管理装置60は、遊技店内の賞品交換カウンタに併設された賞品交換用の端末装置であり、獲得玉、貯玉及び持玉の賞品交換処理を行う。この賞品管理装置60には、カードのカードIDを読み取るカードリーダ及び賞品を払い出す賞品払出装置が接続されている。賞品管理装置60は、一般カードあるいは会員カードからカードIDを読み出した場合には、カードIDを管理装置50に送信して、該カードIDの持玉の残高を要求する。また、貯玉を賞品交換する場合は、管理装置50に対して貯玉の残高を要求する。
【0052】
精算機70は、カードに関連付けられたプリペイド価値の残高を精算する装置である。精算機70は、プリペイド価値が対応付けられたカードが挿入されると、このカードのカードIDを管理装置50に送信し、該カードに関連付けられたプリペイド価値を取得し、取得したプリペイド価値に相当する現金の払出を行う。
【0053】
また、精算機70は、従業員端末80から管理業務許可情報を受信したならば、管理業務に係るメニューを表示する。そして、メニューが選択されたならば、このメニューに関する処理を行う。管理業務に係るメニューには、貨幣の補充、カードの取出等がある。
【0054】
従業員端末80は、従業員が所持し、精算機70に対する操作の可否を制御する端末である。従業員端末80は、管理装置50から権限設定を受信したならば、この権限設定を権限設定データに記憶する。
【0055】
また、従業員端末80は、自端末が精算機70と通信可能に接続されたならば、受信したGNSS(Global Navigation Satellite System)信号を用いて自端末の位置情報を取得し、この位置情報が権限設定データの権限設定位置情報に含まれているか否かを判定する。権限設定位置情報に含まれていたならば、管理業務許可情報を精算機70に通知する。
【0056】
次に、本実施形態に係る管理システムにおける玉貸処理について説明する。遊技客が台間カード処理機10に対して玉貸操作を行うと、台間カード処理機10は、管理装置50のローカルアドレスを宛先とした電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、玉貸要求とを含む。
【0057】
管理装置50は、玉貸要求を含む電文を受信したならば、該電文内のカードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値(例えば、1度数が100円である場合の500円分を示す5度数)を減算してカード管理データを更新し、玉貸許可を送信元の台間カード処理機10に送信する。玉貸許可を受信した台間カード処理機10は、減算したプリペイド価値に対応する数(例えば「125」)の遊技機管理玉数への加算を要求する加算信号を遊技機20に送信する。
【0058】
加算信号を受信した遊技機20は、遊技機管理玉数を加算し、加算後の遊技機管理玉数を台間カード処理機10に送信する。台間カード処理機10は、加算前の遊技機管理玉数と玉貸しを行った数との和を加算後の遊技機管理玉数と比較して、遊技機管理玉数の加算が適切に行われたか否かを判定する。
【0059】
次に、本実施形態に係る管理システムにおける持玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、一般カードあるいは会員カードの挿入を受け付けた場合に、管理装置50のローカルアドレスを宛先とした電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
【0060】
管理装置50は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信したならば、該電文内のカードIDに関連付けられた持玉のうち、該電文により特定されたレートの持玉の残高を台間カード処理機10に通知する。
【0061】
台間カード処理機10は、管理装置50から受信した持玉の残高を記憶する。そして、カードID及びレートを特定する情報と、持玉減算要求とを含む電文を管理装置50に送信する。管理装置50は、持玉減算要求を受信したならば、カードID及びレートにより特定される持玉の残高をゼロにクリアする。また、台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けたならば、持玉の残高を一定数ずつ減算し、対応する数を遊技機20に通知し、遊技機管理玉数に加算させる。
【0062】
台間カード処理機10は、遊技機20の遊技機管理玉数を台間カード処理機10の持玉とすることでその管理を移行させる管理移行要求を遊技機20から受信したならば、管理移行要求に示された遊技機管理玉数を自装置の持玉に加算する。その後、カード返却操作を受け付けたならば、管理装置50に対して持玉加算要求を含む電文を送信する。この電文は、排出するカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、持玉の残高と、持玉加算要求とを含む。
【0063】
管理装置50は、持玉加算要求を受け付けたならば、該電文内のカードIDに関連付けられた持玉のうち、該電文により特定されたレートの持玉の残高(持玉数)を受信した値に更新する。その後、台間カード処理機10は、管理装置50にカード排出通知を送信し、カードを排出制御する。
【0064】
次に、本実施形態に係る管理システムにおける貯玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、会員カードを受け付けた場合に、管理装置50のローカルアドレスを宛先とした電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
【0065】
管理装置50は、該電文内のカードIDに関連付けられた暗証番号と、貯玉のうち、該電文により特定されたレートの貯玉の残高とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
【0066】
台間カード処理機10は、受信した貯玉再プレイデータを記憶し、貯玉再プレイデータに示された貯玉の残高が貯玉再プレイにおける遊技玉の払出単位数(貯玉再プレイ単位数。例えば「125玉」)以上である場合には貯玉再プレイ操作を受付可能とする。
【0067】
台間カード処理機10は、貯玉再プレイデータの記憶後、最初に貯玉再プレイ操作を受け付けた場合に、遊技客に対して暗証番号の入力を求め、入力された暗証番号が貯玉再プレイデータに示された暗証番号と一致するかを確認する。
【0068】
台間カード処理機10は、暗証番号が一致した場合に、管理装置50のローカルアドレスを宛先とした電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、貯玉再プレイ要求とを含む。
【0069】
管理装置50は、該電文内のカードIDに関連付けられた貯玉のうち、該電文により特定されたレートの貯玉の残高を所定値減算し、減算後の残高を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
【0070】
台間カード処理機10は、貯玉再プレイデータを受信して貯玉の残高を更新し、貯玉再プレイ単位数に対応する数を遊技機20に通知して遊技機管理玉数に加算させる。また、更新後の貯玉の残高が貯玉再プレイ単位数未満となったかを判定する。更新後の貯玉データの残高が貯玉再プレイ単位数以上であれば、再度貯玉再プレイ操作を受け付け可能であり、貯玉再プレイ操作を受け付けたならば貯玉再プレイ要求を送信する。2回目以降の貯玉再プレイ操作では、暗証番号の確認は不要である。更新後の貯玉データの残高が貯玉再プレイ単位数未満となったならば、貯玉再プレイ操作を受け付け不能とする。
【0071】
次に、閉店処理における持玉からの貯玉への移行について説明する。管理装置50は、閉店処理時にカード管理データの持玉の残高を確認し、持玉の残高が「0」より大きい持玉が存在する場合には、該持玉の残高を貯玉の残高に加算して更新する。その後、管理装置50は、該持玉の残高をゼロにクリアする。
【0072】
<台間カード処理機10と遊技機20の外観構成>
次に、
図2に示した台間カード処理機10及び遊技機20の外観構成について説明する。
図3は、
図2に示した台間カード処理機10及び遊技機20の外観構成を示す図である。同図には、紙幣のみを受け付ける台間カード処理機10を図示したが、電子マネーを受け付けることができるユニットを設けることもできる。
【0073】
図3に示すように、台間カード処理機10には、台間カード処理機10の装置の状態を所定色のランプの点灯あるいは点滅で表示する状態表示部11、各種紙幣を受け付ける紙幣挿入口12a、タッチパネルディスプレイ等の表示操作部13及びカードIDが関連付けられたカードを受け付けるカード挿入口14aが設けられている。
【0074】
遊技機20には、遊技盤面、封入された遊技玉を遊技盤面に投出する際に使用するハンドル21及び計数ボタン22が設けられている。
【0075】
計数ボタン22は、遊技機20の遊技機管理玉数を減算し、対応する数を台間カード処理機10の持玉に加算することで、投出可能な玉数の管理を遊技機20から台間カード処理機10に移行させる管理移行を行うための操作ボタンである。この管理移行は、入賞により現物の遊技玉が払い出される開放式の遊技機20では、払い出された遊技玉を台間カード処理機10が計数して持玉に加算する計数処理に対応する。
【0076】
<台間カード処理機10の構成>
次に、
図2に示した台間カード処理機10の構成について説明する。
図4は、
図2に示した台間カード処理機10の構成を示す機能ブロック図である。
図4に示すように、台間カード処理機10は、紙幣搬送部12、表示操作部13、リーダライタ14、通信部15、記憶部16、制御部17及び遊技管理部18を有する。
【0077】
紙幣搬送部12は、紙幣挿入口12aから挿入された紙幣の金種及び真偽を判別しつつ図示しない紙幣収納部に搬送する搬送部である。表示操作部13は、有価価値等の各種情報の表示と、玉貸操作等の各種操作の受け付けを行なうタッチパネルディスプレイ等の入出力装置である。
【0078】
リーダライタ14は、カード挿入口14aに挿入されたカードからカードIDを読み取る読取部である。なお、カード挿入口14aに挿入されたカードは、このリーダライタ14を経て図示しないカード収納部に収納される。通信部15は、島コントローラ30を介して管理装置50との間のデータ通信を行なうためのインタフェース部である。
【0079】
記憶部16は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部16は、自装置状態データ16a及びカードデータ16bを記憶する。
【0080】
自装置状態データ16aは、台間カード処理機10の状態を示すデータである。この自装置状態データ16aには、台間カード処理機ID、遊技機ID、遊技種等を含む。台間カード処理機IDは、台間カード処理機10を遊技店内で一意に識別するための識別情報である。遊技種は、台間カード処理機10に設定されたレートを示すデータである。遊技店内で複数のレートの遊技玉を扱う場合には、4円レートの遊技玉に「玉1」、2円レートの遊技玉に「玉2」、1円レートの遊技玉に「玉3」のように、レート毎に遊技種名を設定して管理している。台間カード処理機10は、これらの遊技種から遊技に使用するレートを選択して、遊技種として記憶する。遊技種は、台間カード処理機10が設置された区画毎に固定した遊技種を用いることとしてもよいし、遊技客の操作により変更可能としてもよい。
【0081】
カードデータ16bは、遊技客が使用中のカードに係るデータである。カードデータ16bには、カードID、暗証番号、プリペイド価値、持玉、貯玉等を含む。カードIDは、リーダライタ14により読み取られたカードIDである。図示しないカード収納部からカード挿入口14aにカードが搬送され、該カードが排出される場合には、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードデータ16bが更新される。また、カード挿入口14aから図示しないカード収納部にカードが搬送される場合にも、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードデータ16bが更新される。プリペイド価値は、玉貸しに使用可能なプリペイド価値の残高を示し、持玉及び貯玉は、それぞれの残高を示す。
【0082】
遊技管理部18は、認証や遊技機20との通信に係る処理を行なう処理部である。この遊技管理部18は、制御部17と異なる基板上に形成することが望ましい。遊技管理部18は、認証処理部18a、認証鍵管理部18b及び遊技機状態管理部18cを有する。実際には、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、認証処理部18a、認証鍵管理部18b及び遊技機状態管理部18cにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0083】
認証処理部18aは、管理装置50から受信した認証鍵を使用して遊技機20の認証を実施する。認証処理部18aは、認証が成功したならば、遊技機20へ動作許可を送信する。認証処理部18aは、認証が失敗した場合には、遊技機20の使用を禁止する。なお、認証が失敗した場合であっても、最後の認証成功から所定期間内であれば遊技機20への動作許可を送信し、最後の認証成功から所定期間が経過した後は遊技機20への動作許可を送信せず、遊技機20の使用を禁止するよう構成してもよい。
【0084】
認証鍵管理部18bは、認証鍵の管理を行なう処理部である。認証鍵には使用時間が設定されており、遊技機20の稼働時間の累計が認証鍵の使用時間に達した場合に該認証鍵は使用不能となる。具体的には、認証鍵管理部18bは、遊技管理部18が形成された基板の通電時間を遊技機20の稼働時間として用い、認証鍵の使用時間を管理している。認証鍵が使用不能となった場合には、認証鍵管理部18bは、管理装置50を介して店舗外の認証鍵管理センタから新たな認証鍵を取得し、認証鍵の更新を行なう。
【0085】
遊技機状態管理部18cは、遊技機20と通信し、遊技機20の状態を管理する処理部である。具体的には、遊技機状態管理部18cは、遊技機20からの遊技機IDの取得、玉貸による遊技機管理玉数への加算要求の送信、持玉再プレイによる持玉から遊技機管理玉数への管理移行要求の送信、貯玉再プレイによる遊技機管理玉数への加算要求の送信、遊技機20における打込玉数や賞出玉数等の遊技結果の受信、計数による遊技機管理玉数から持玉への管理移行要求の受信を行なう。かかる台間カード処理機10と遊技機20との通信は、所定の暗号方式を用いた暗号通信を用いる。
【0086】
また、遊技機状態管理部18cは、遊技機20の現在の遊技機管理玉数、スタート、大当り、大当り種別、抽選回数などの遊技に設定された状態をさらに取得する。遊技機状態管理部18cが遊技機20の状態を取得する時間間隔は、遊技機20において遊技玉が発射(使用)される間隔よりも短く設定することが望ましい。また、遊技機状態管理部18cは、遊技機20から遊技機管理玉数を取得したならば、該遊技機管理玉数を制御部17に受け渡す。
【0087】
なお、遊技機状態管理部18cが遊技機20から新たに遊技機IDを取得するタイミングは、開店前に限定されるものではない。台間カード処理機10の電源オンや電源オフを行なった場合、定期的な通信時、遊技機管理玉数に関する処理(玉貸、再プレイ、計数など)を行なった場合、オフライン状態からの復帰時などに遊技機IDの取得や遊技機20の入れ替えの判定を行なうことができる。また、これらのタイミングを組み合わせて用いてもよい。
【0088】
制御部17は、台間カード処理機10の全体制御を行う制御部である。実際には、制御部17に対応するプログラムをCPUにロードして実行することにより、プロセスを実行させることになる。データ管理部17aは、カードデータ16bを管理する処理部である。
【0089】
具体的には、データ管理部17aは、カードが挿入された場合に、カードID及び台間カード処理機IDを含むカード挿入通知を管理装置50に送信する。また、データ管理部17aは、管理装置50から有価価値(プリペイド価値、持玉及び貯玉の少なくともいずれか)及び暗証番号を含むデータを受信した場合に、受信した有価価値及び暗証番号によりカードデータ16bを更新する。
【0090】
また、データ管理部17aは、紙幣挿入口12aに紙幣が挿入されると、挿入された紙幣の金額、カードID及び台間カード処理機IDを含む入金通知を管理装置50に送信する。
【0091】
また、データ管理部17aは、遊技客により玉貸操作が行なわれた場合に、カードID及び台間カード処理機IDを含む玉貸要求を管理装置50に送信する。この玉貸要求への応答として玉貸許可を受信したならば、データ管理部17aは、カードデータ16bのプリペイド価値を減算し、所定数の玉数を遊技機20の遊技機管理玉数に加算させるよう遊技管理部18に指示する。
【0092】
また、データ管理部17aは、持玉再プレイ操作を受け付けたならば、カードデータ16bの持玉を減算して更新し、対応する玉数を遊技機20の遊技機管理玉数に加算させるよう遊技管理部18に指示する。
【0093】
また、データ管理部17aは、カードデータ16bに示された貯玉の残高が貯玉再プレイ単位数以上である場合には、表示操作部13に貯玉再プレイボタンを表示し、貯玉再プレイ操作を受け付け可能とする。データ管理部17aは、遊技客により貯玉再プレイ操作が行なわれた場合に、カードID及び台間カード処理機IDを含む貯玉再プレイ要求を管理装置50に送信する。この貯玉再プレイ要求への応答として貯玉再プレイデータを受信したならば、カードデータ16bの貯玉の残高を更新し、貯玉再プレイ単位数に対応する玉数を遊技機20の遊技機管理玉数に加算させるよう遊技管理部18に指示する。なお、初回の貯玉再プレイ操作時には、暗証番号の入力を求め、カードデータ16bに示された暗証番号と一致することを、貯玉再プレイ要求を送信するための条件とする。
【0094】
また、データ管理部17aは、遊技管理部18が遊技機20から遊技玉の移行要求を受け付けた場合には、遊技管理部18に指示された玉数をカードデータ16bの持玉に加算して更新する。
【0095】
また、データ管理部17aは、カード返却操作を受け付けた場合には、カードID、台間カード処理機ID、持玉の残高を含む持玉加算要求を管理装置50に送信する。そして、カードデータ16bをクリアした後、カード排出通知を管理装置50に送信し、カードを排出する。
【0096】
次に、
図4に示した台間カード処理機10の記憶部16が記憶するデータの一例について説明する。
図5は、
図4に示した自装置状態データ16a及びカードデータ16bの一例を示す図である。
【0097】
図5(a)に示す自装置状態データ16aは、台間カード処理機10のIDが「A101」であり、接続されている遊技機20の遊技機IDが「B201」であり、台間カード処理機10の遊技種として「玉1」が設定された状態を示している。
【0098】
図5(b)に示すカードデータ16bは、台間カード処理機10に挿入されたカードのIDが「2015」であることを示している。なお、ここでは、カードIDの上1桁がカードの種別を示しており、上1桁が「1」のカードが一般カード、上1桁が「2」のカードが会員カードである。また、カードデータ16bは、貯玉再プレイ用の暗証番号が「1234」であり、プリペイド価値が「0」度数である状態を示している。なお、ここではプリペイド価値の度数とは1度数が1円相当である。
【0099】
また、カードデータ16bは、持玉として、玉1の持玉の残高が「990」玉であり、玉2の持玉の残高が「0」玉であり、玉3の持玉の残高が「0」玉であり、貯玉として、玉1の貯玉の残高が「0」玉であり、玉2の貯玉の残高が「0」玉であり、玉3の貯玉の残高が「0」玉である状態を示している。
【0100】
<遊技機20の構成>
次に、
図2に示した遊技機20の構成について説明する。
図6は、
図2に示した遊技機20の構成を示す機能ブロック図である。
図6に示すように、遊技機20は、通信制御部23、演出制御部24、遊技制御部25及び遊技玉制御部26を有する。通信制御部23は、台間カード処理機10との間のデータ通信を制御するための制御部である。台間カード処理機10との通信は、所定の暗号方式を用いた暗号通信を用いる。
【0101】
通信制御部23は、遊技機20の起動時に、遊技制御部25及び/又は遊技玉制御部26に設けられる制御CPUから識別情報を読み出し、識別情報が適切かどうかを確認し、適切であれば、台間カード処理機10との通信を確立して待機状態となる。待機状態において、台間カード処理機10から動作許可を受信したならば、演出制御部24、遊技制御部25及び遊技玉制御部26を起動し、遊技可能な状態とする。
【0102】
遊技制御部25は、遊技機20による遊技を制御する制御部である。実際には、遊技制御部25に対応するプログラムをCPUにロードして実行することにより、プロセスを実行させることになる。
【0103】
具体的には、遊技制御部25は、ハンドル操作検出による遊技玉の遊技盤面への発射制御、遊技盤面における入賞口に入った遊技玉の検出、始動口に入った遊技玉による乱数(0~65535の乱数値の中で、所定の範囲ごとに大当り、小当り、はずれの数値が割り当てられているもの)の取得及び抽選(特別図柄及び普通図柄)、遊技盤面に設けられる可動部材(チューリップ等)の制御、遊技盤面に設けられる特別図柄表示装置の表示制御、不正の虞がある異常(前枠が開いている、振動を検出した等)の検出及び上位装置への通知等を行う。
【0104】
遊技盤面には多数の障害釘が植設されており、ハンドル操作によって遊技盤面に発射された遊技玉は、障害釘の間を落下していき、入賞口、始動口に入賞するか、入賞せずに遊技盤面のアウト口から遊技盤面外に排出される。遊技玉が始動口に入賞したことにより抽選が行われ、大当りとなると、遊技盤面上の所定の入賞口を複数回開放状態に制御する大当り遊技が行われ、この入賞口への遊技玉の入賞が容易になることにより、遊技客に賞玉を付与する。
【0105】
また、大当りには、大当り遊技終了後、遊技客に所定の特典遊技を付与する特典付大当り遊技がある。特典付き大当り遊技には、確率変動大当りと時短大当りが含まれる。確率変動大当りと時短大当りは、それぞれ大当り後に特典遊技として確率変動遊技と時短遊技を付与するものである。時短遊技は、普通図柄抽選(上記する可動部材の開閉抽選)及び/又は特別図柄抽選(上記する遊技玉の入賞による大当り抽選)の変動時間(抽選処理を開始してから結果を表示するまでの時間)を短縮することにより、単位時間あたりの抽選回数を増大させ、単位時間あたりに大当りに当選する確率を高める特典遊技である。この特典遊技には、普通図柄の当選確率を高くする普通図柄確率変動を含んでいても良い。時短大当りによる時短遊技は、特別図柄抽選の抽選回数が大当り後所定の回数行われた場合に終了する。確率変動遊技については後述する。
【0106】
遊技制御部25は、確率変動機能を有する。確率変動機能とは、抽選結果が大当りのうち、特に定められた乱数範囲になった場合に、次回抽選に用いる大当りの乱数範囲を変更する(一般的には10倍程度にする)制御を行う機能である。確率変動遊技は、この変更された後の確率を用いて特別図柄抽選を行うものである。確率変動遊技は、次回大当り当選まで継続される。また、確率変動遊技と時短遊技を同時に付与してもよい。ただし、不測の遊技店の損害を予防するため、確率変動遊技あるいは時短遊技開始後、一定の遊技媒体を遊技客が獲得した場合は、打ち止め(一旦カードを排出し、賞品交換あるいは台移動を要求する)処理としてもよい。この場合、確率変動遊技状態になった後の遊技媒体数を遊技機20にて計数し、この計数値が所定値になった場合に遊技玉の発射を停止する等の遊技停止制御を行うことで実現できる。
【0107】
演出制御部24は、遊技中の演出を制御する制御部であり、演出図柄抽選部24a及び演出抽選部24bを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、演出図柄抽選部24a及び演出抽選部24bにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0108】
演出図柄抽選部24aは、遊技制御部25での特別図柄抽選に基づく、演出図柄(遊技盤面内の表示装置等の演出図柄表示装置で表示する図柄)の抽選(具体的には表示を最終的に7,7,7で止めるかどうかなど)を行う。
【0109】
演出抽選部24bは、演出図柄による抽選結果を表示するまでに行う演出の種類の抽選(キャラクタが出てきてリーチ演出をするなど)を行う。かかる演出は、メインの抽選結果に対して選択される演出が異なるように設定される。
【0110】
演出制御部24は、各演出の演出データを記憶する。さらに、演出制御部24は、演出図柄表示装置の表示を制御し、演出実行時には、背景図柄データに演出データを重ねて演出表示を行う。また、確率変動時には、通常状態と異なる背景色データを設定する。
【0111】
遊技玉制御部26は、遊技機管理玉数を制御する制御部である。実際には、遊技玉制御部26に対応するプログラムをCPUにロードして実行することにより、プロセスを実行させることになる。遊技球数管理部26aは、遊技球数すなわち遊技機管理玉数を管理する管理部である。
【0112】
具体的には、遊技玉制御部26は、遊技機管理玉数を遊技球数メモリに記憶させ、遊技玉を発射する度に遊技機管理玉数を「1」減算し、入賞により獲得される賞出玉数を遊技機管理玉数に加算する。また、台間カード処理機10より玉数を通知された場合には、通知された玉数を遊技機管理玉数に加算して、台間カード処理機10に対して遊技機管理玉数に加算した旨を示す確認信号を送信する。また、遊技玉制御部26は、遊技機20に封入された遊技玉(循環玉)のクリーニング制御を行うこともできる。
【0113】
また、遊技玉制御部26は、遊技球数メモリに記憶された遊技機管理玉数を定期的に台間カード処理機10に送信する。この場合には、遊技玉制御部26は、遊技球数メモリの内容をゼロクリアすることなく、遊技状態によって遊技機管理玉数の更新を継続しつつ、台間カード処理機10へデータ取得時点での遊技機管理玉数の送信を行う。
【0114】
また、遊技機20には、計数ボタン22が設けられており、この計数ボタン22が押下されたことを示す信号が遊技玉制御部26に入力される。遊技玉制御部26は、計数ボタン22の押下操作を検出し、検出信号の立ち上がりから立ち下がりまでが一定時間未満あると、一定数ずつ(例えば1回の操作あたり100玉)の遊技機管理玉数のデータとともに、台間カード処理機10に管理移行要求を送信する。そして、台間カード処理機10の管理に移行した分の玉数を遊技機管理玉数から減算(無効化)する。また、計数ボタン22の押下操作を検出し、検出信号が立ち上がってから所定時間以上立ち下がりが検出されない場合には、検出信号が立ち上がった状態が一定時間続くごとに一定数ずつ(例えば5秒あたり200玉)の遊技機管理玉数のデータとともに、台間カード処理機10に管理移行要求を送信する。そして、台間カード処理機10の管理に移行した分の玉数を遊技機管理玉数から減算(無効化)する。遊技機管理玉数からの減算にあたっては、メモリに記憶した1の値から減算対象の値をディクリメントする方法や、メモリに記憶した値を減算後の値で更新し、減算前の値を削除あるいは論理削除して無効化する方法等が考えられるが、減算後の値が特定可能な状態であれば特に限定はされない。
【0115】
遊技制御部25と遊技玉制御部26とは、それぞれ個別の基板上に構成される。遊技制御部25が構成された遊技制御基板と遊技玉制御部26が構成された遊技玉制御基板は、それぞれ固有のIDを有する。遊技機20は、遊技制御基板のIDと遊技玉制御基板のIDとを組合せ、遊技機IDとして使用する。
【0116】
<管理装置50の構成>
次に、
図2に示した管理装置50の構成について説明する。
図7は、
図2に示した管理装置50の構成を示す機能ブロック図である。
図7に示すように、管理装置50は、表示部51及び入力部52と接続され、外部ネットワーク通信部53、店舗ネットワーク通信部54、記憶部55及び制御部56を有する。
【0117】
表示部51は、液晶パネルやディスプレイ装置等の表示デバイスである。入力部52は、キーボードやマウス等の入力デバイスである。外部ネットワーク通信部53は、外部ネットワークを介して、従業員端末80及び図示しない認証鍵管理センタとデータ通信するためのインタフェース部である。店舗ネットワーク通信部54は、遊技店内において通信回線を介して島コントローラ30、賞品管理装置60及び精算機70とデータ通信するためのインタフェース部である。
【0118】
記憶部55は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、カード管理データ55a、装置管理データ55b、会員管理データ55c及び権限設定データ55dを記憶する。
【0119】
カード管理データ55aは、カードIDにプリペイド価値の残高や持玉の残高等を関連付けたデータである。装置管理データ55bは、遊技店に設置された装置に関するデータである。会員管理データ55cは、会員に対して発行した会員カードのカードIDに対して、会員の氏名、貯玉の情報等を関連付けたデータである。
【0120】
権限設定データ55dは、精算機70に対する操作の可否を従業員端末80毎に設定した状態を示すデータである。権限設定データ55dは、従業員端末ID、権限設定位置情報及び権限設定対象装置を含む。
【0121】
制御部56は、管理装置50の全体制御を行う制御部であり、カード管理部56a、装置管理部56b、会員管理部56c及び権限設定部56dを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、カード管理部56a、装置管理部56b、会員管理部56c及び権限設定部56dにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0122】
カード管理部56aは、カード管理データ55aの管理を行う処理部である。カード管理部56aは、台間カード処理機10、賞品管理装置60及び精算機70と通信して、カードIDに対応付けられたプリペイド価値及び持玉の残高を更新する。
【0123】
また、カード管理部56aは、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信した場合及び賞品管理装置60からカードに関連づけられた有価価値の要求を受信した場合には、該カードに関連づけられた有価価値及び持玉の残高を通知する。
【0124】
また、カード管理部56aは、精算機70からカードに関連づけられた有価価値の要求を受信した場合には、該カードに関連づけられた有価価値の残高を通知する。
【0125】
装置管理部56bは、装置管理データ55bの管理を行う処理部である。装置管理部56bは、台間カード処理機10から取得した台間カード処理機ID、設置場所及び遊技機IDに基づいて、装置管理データ55bを生成及び更新する。
【0126】
会員管理部56cは、会員管理データ55cの管理を行う処理部である。会員管理部56cは、台間カード処理機10、賞品管理装置60と通信して、カードIDに関連付けられた貯玉の残高を更新する。また、会員管理部56cは、会員登録要求を受け付けた場合には、会員管理データ55cに会員を追加する更新を行う。
【0127】
ここで、会員管理部56cによる貯玉再プレイ処理について説明する。会員管理部56cは、台間カード処理機10から貯玉再プレイ要求データを受信したならば、該貯玉再プレイ要求データ内のカードIDに関連付けられた貯玉のうち、払出先のレートの貯玉の残高を払出単位数だけ引落し、貯玉再プレイの可能数を再計算する。そして、減算後の残高と貯玉再プレイの可能数とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
【0128】
権限設定部56dは、権限設定データ55dを管理する処理部である。権限設定部56dは、入力部52から精算機70に対する権限設定を受け付けたならば、この権限設定を権限設定データ55dに記憶する。そして、権限設定の対象となる従業員端末80に対して、この権限設定を通知する。なお、この権限設定には、従業員端末ID、権限設定位置情報及び権限設定対象装置が含まれる。
【0129】
次に、
図7に示した管理装置50の記憶部55が記憶するデータの一例について説明する。
図8及び
図9は、
図7に示したカード管理データ55a、装置管理データ55b、会員管理データ55c及び権限設定データ55dの一例を示す図である。
【0130】
図8(a)に示すカード管理データ55aでは、カードID「1001」に対して、プリペイド価値が「0」度数であり、各レートの持玉の残高が「0」玉であり、使用先IDが「A101」である状態を対応付けている。すなわち、カードID「1001」のカードは、装置ID「A101」の台間カード処理機10に挿入されており、持玉については台間カード処理機10に管理が移っている。このため、各レートの持玉の残高はゼロとなる。
【0131】
また、カード管理データ55aでは、カードID「2015」に対して、プリペイド価値が「0」度数である状態を対応付けている。また、持玉として、玉1の持玉の残高が「990」玉であり、玉2の持玉の残高が「0」玉であり、玉3の持玉の残高が「0」玉である状態を対応付けている。ただし、使用先IDの対応付けはされていない。すなわち、カードID「2015」のカードは、台間カード処理機10に挿入されておらず、持玉の管理が管理装置50により行われている。
【0132】
図8(b)に示す装置管理データ55bは、ID「A101」の台間カード処理機10に対して、設置場所が「島1-1」であり、接続された遊技機20のIDが「B201」であり、遊技台番号が「11」であり、遊技種が「玉1」であり、遊技機20の機種が「EV01」であり、製造番号が「a」である状態を対応付けている。また、この遊技機20が使用中の状態にあることも示している。
【0133】
また、装置管理データ55bは、ID「A201」の台間カード処理機10に対して、その設置場所が「島2-1」であり、接続された遊技機20のIDが「B506」であり、遊技台番号が「21」であり、遊技種が「玉3」であり、遊技機20の機種が「DX03」であり、製造番号が「g」である状態を対応付けている。また、この遊技機20が使用中の状態にあることも示している。
【0134】
図8(c)に示す会員管理データ55cは、カードIDに対応付けられた、氏名、貯玉等を示している。具体的には、会員管理データ55cは、カードID「2015」に対して、氏名が「特許太郎」であり、玉1の貯玉の残高が「0」玉であり、玉2の貯玉の残高が「0」玉であり、玉3の貯玉の残高が「0」玉である状態を対応付けている。
【0135】
図9に示す権限設定データ55dは、従業員IDが「JT0012」であり、権限設定位置情報が「35.xx12,139.xx49」であり、権限設定対象装置の装置名が「店舗B精算機」であり、装置IDが「SD2345」である状態を対応付け、従業員IDが「JT0012」であり、権限設定位置情報が「35.xx09,139.xx51」であり、権限設定対象装置の装置名が「店舗C精算機」であり、装置IDが「SD6789」である状態を対応付け、従業員IDが「JT0025」であり、権限設定位置情報が「35.xx12,139.xx49」であり、権限設定対象装置の装置名が「店舗B精算機」であり、装置IDが「SD2345」である状態を対応付けている。
<精算機70の構成>
次に、
図2に示した精算機70について説明する。
図10は、
図2に示した精算機70の構成を示す機能ブロック図である。
図10に示すように、精算機70は、カードリーダ71、表示操作部72、通信部73及び制御部78を有する。
【0136】
カードリーダ71は、遊技客のカードからカードIDを読み取るデバイスである。表示操作部72は、液晶タッチパネル等の入出力デバイスである。通信部73は、通信回線を経由して管理装置50と通信するためのインタフェース部であるとともに、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信を介して従業員端末80と通信するためのインタフェース部である。
【0137】
制御部78は、精算機70を全体制御する制御部であり、精算制御部78a及び管理業務制御部78bを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROM等の不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、精算制御部78a及び管理業務制御部78bにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0138】
精算制御部78aは、カードに関連づけられたプリペイド価値の精算を行う処理部である。精算制御部78aは、カードリーダ71からカードIDを受け付けたならば、このカードIDに関連付けられたプリペイド価値の要求を管理装置50に通知する。精算制御部78aは、管理装置50からカードに関連付けられたプリペイド価値の残高を受け取ったならば、精算処理を行う。
【0139】
管理業務制御部78bは、従業員が行う管理業務に係る処理の制御を行う処理部である。管理業務制御部78bは、従業員端末80から管理業務許可情報を受信したならば、管理業務に係るメニューを表示操作部72に表示する。そして、メニューが選択されたならば、このメニューに関する処理を行う。管理業務に係るメニューには、貨幣の補充、カードの取出等がある。
【0140】
<従業員端末80の構成>
次に、
図2に示した従業員端末80の構成について説明する。
図11は、
図2に示した従業員端末80の構成を示す機能ブロック図である。
図11に示すように、従業員端末80は、表示操作部81、GNSS受信部82、通信部83、記憶部87及び制御部88を有する。
【0141】
表示操作部81は、液晶タッチパネル等の入出力デバイスである。GNSS受信部82は、GNSS信号を受信する入力デバイスである。通信部83は、インターネットを経由して管理装置50と通信するためのインタフェース部であるとともに、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信を介して精算機70と通信するためのインタフェース部である。
【0142】
記憶部87は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、権限設定データ87a及び権限状況データ87bを記憶する。権限設定データ87aは、精算機70に対する操作の可否を設定した状態を示すデータである。権限状況データ87bは、精算機70に対する操作権限の付与状況を示すデータである。
【0143】
制御部88は、従業員端末80の全体制御を行う制御部であり、権限設定部88a、位置情報取得部88b、権限付与判定部88c及び権限行使部88dを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、権限設定部88a、位置情報取得部88b、権限付与判定部88c及び権限行使部88dにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0144】
権限設定部88aは、権限設定データ87aを管理する処理部である。権限設定部88aは、管理装置50から権限設定を受信したならば、この権限設定を権限設定データ87aに記憶する。
【0145】
位置情報取得部88bは、自端末の位置情報を取得する処理部である。位置情報取得部88bは、自端末が精算機70と通信可能に接続されたならば、GNSS受信部82から自端末の位置情報を取得する。そして、この位置情報を権限付与判定部88cに受け渡す。
【0146】
権限付与判定部88cは、精算機70に対する操作の可否を判定する処理部である。権限付与判定部88cは、位置情報取得部88bから位置情報を受け取ったならば、この位置情報が権限設定データ87aの権限設定位置情報に含まれているか否かを判定し、含まれていたならば、管理業務許可情報を権限行使部88dに受け渡す。
【0147】
権限行使部88dは、管理業務許可情報の通知及び権限状況データ87bの管理を行う処理部である。権限行使部88dは、権限付与判定部88cから管理業務許可情報を受け取ったならば、この管理業務許可情報を精算機70に通知するとともに、権限状況データ87bを「有」として更新する。権限行使部88dは、自端末と精算機70との通信が切断されたならば、権限状況データ87bを「無」として更新する。
【0148】
次に、
図11に示した従業員端末80の記憶部87が記憶するデータの一例について説明する。
図12は、
図11に示した権限設定データ87a及び権限状況データ87bの一例を示す図である。
【0149】
図12(a)に示す権限設定データ87aは、権限設定位置情報「35.xx12,139.xx49」に対して、権限設定対象装置の装置名が「店舗B精算機」であり、装置IDが「SD2345」である状態を対応付け、権限設定位置情報「35.xx09,139.xx51」に対して、権限設定対象装置の装置名が「店舗C精算機」であり、装置IDが「SD6789」である状態を対応付けている。
図12(b)に示す権限状況データ87bは、権限状況が「有」であることを示している。
【0150】
<実施形態1に係る従業員端末80における処理手順>
次に、本実施形態1に係る従業員端末80における処理手順について説明する。
図13は、本実施形態1に係る従業員端末80における処理手順を示すフローチャートである。
【0151】
図13に示すように、従業員端末80は、自端末と精算機70が接続されたならば(ステップS101;Yes)、自端末の位置情報を取得する(ステップS102;Yes)。
【0152】
取得した位置情報が権限設定位置情報と合致するならば(ステップS103;Yes)、管理業務許可情報を精算機70に通知し(ステップS104)、処理を終了する。
【0153】
取得した位置情報が権限設定位置情報と合致しないならば(ステップS102;No)、権限設定対象装置である精算機70との接続を禁止し(ステップS104)、処理を終了する。
【0154】
上述してきたように、本実施形態1に係る管理システムでは、設定された権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致した場合に、所定の装置の操作を許可するよう構成したので、ある遊技店の店員を他の遊技店に派遣して店内機器のエラー対処を行わせる場合に、効率良く権限設定を行うことができる。
【0155】
なお、上記の実施形態1では、設定された権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致した場合に、所定の装置の操作を許可する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技店に設置されたWi-Fi(登録商標)ルーターに接続することにより、所定の装置の操作を許可するよう構成することもできる。
【0156】
また、上記の実施形態1では、設定された権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致した場合に、所定の装置の操作を許可する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、従業員端末にパスワードを入力する等の操作を行うことにより、所定の装置の操作を許可するよう構成することもできる。
【0157】
また、上記の実施形態1では、設定された権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致した場合に、所定の装置の操作を許可する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、店長等が所持する携帯端末から従業員端末に対して許可情報を通知することにより、所定の装置の操作を許可するよう構成することもできる。
【0158】
また、上記の実施形態1では、設定された許可情報に含まれる権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致した場合に、所定の装置の操作を許可する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、従業員端末に設定する許可情報に有効期間を設けるよう構成することもできる。
【0159】
また、上記の実施形態1では、設定された権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致した場合に、所定の装置の操作を許可する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、権限設定の対象となる装置の過去の現金取り扱い金額によって、権限設定の可否を変更するよう構成することもできる。
【0160】
また、上記の実施形態1では、応援要請を受けた従業員が所持する従業員端末の許可情報に基づいて、所定の装置の操作を許可する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。応援要請があった場合に、近隣店舗でのエラー解除中等の作業負荷の状況を判定して、作業負荷の小さい店舗の従業員端末に応援要請を通知するよう構成することもできる。また、応援要請先の従業員の過去の対応履歴を記憶しておき、この対応履歴に基づいて、対応経験のある従業員の従業員端末に対して応援要請を行うよう構成することもできる。
【0161】
また、上記の実施形態1では、設定された権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致するか否かの判定を従業員端末で処理する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致するか否かの判定を管理装置等のサーバーで行うよう構成することもできる。
【0162】
また、上記の実施形態1では、設定された権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致した場合に、所定の装置の操作を許可する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技店内に設置されたカメラで従業員を撮影して顔認証する等、生体認証を用いて従業員の認証を行い、この認証結果に基づいて所定の装置の操作を許可するよう構成することもできる。
【0163】
また、上記の実施形態1では、設定された権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致した場合に、所定の装置の操作を許可する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、賞品管理装置や台間カード処理機等の遊技店内機器と従業員端末がBluetooth(登録商標)の近距離無線通信等によって通信可能に接続された場合に、所定の装置の操作を許可するよう構成することもできる。
【0164】
また、上記の実施形態1では、設定された権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致した場合に、所定の装置の操作を許可する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、所定の装置に対する操作を許可する時間帯を設定した操作制御スケジュールに基づいて、所定の装置の操作を許可するよう構成することもできる。
【0165】
また、上記の実施形態1では、携帯端末等の従業員端末を用いて、所定の装置に対する操作を制御する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スマートウォッチ等のウェアラブル端末を用いて、所定の装置に対する操作を制御するよう構成することもできる。
【0166】
[実施形態2]
ところで、上記の実施形態1では、設定された権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致した場合に、所定の装置の操作を許可する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0167】
台間カード処理機にエラーが発生した場合に、この台間カード処理機に対する操作を遠隔で許可する管理システムにおいて、エラーの発生と大当たりが同時に生起したならば、大当たりが終了するまで、エラーの発生した台間カード処理機に対する操作の許可を保留するよう構成することもできる。
【0168】
本実施形態2では、台間カード処理機にエラーが発生した場合に、この台間カード処理機に対する操作を遠隔で許可する管理システムにおいて、エラーの発生と大当たりが同時に生起したならば、大当たりが終了するまで、エラーの発生した台間カード処理機に対する操作の許可を保留する管理システムについて説明する。
【0169】
<実施形態2に係る管理システムの概要>
本実施形態2に係る管理システムの概要について説明する。
図14は、本実施形態2に係る管理システムの概要を説明するための説明図である。
【0170】
図14に示すように、本実施形態2に係る管理システムでは、台間カード処理機200で紙幣フル状態が発生し、遊技機20で大当たりが発生したならば、台間カード処理機200は、紙幣フル情報及び大当たり情報を管理装置210に通知する(S11)。
【0171】
管理装置210は、紙幣フル情報を会社本部の制御端末230に通知する(S12)。制御端末230は、解錠許可を受け付けたならば、この解錠許可を管理装置210に通知する(S13)。
【0172】
遊技機20で大当たりが終了したならば、台間カード処理機200は、大当たり終了を管理装置210に通知する(S14)。管理装置210は、解錠許可を台間カード処理機200に通知するとともに(S15)、従業員の装着するインカム220に対して、台間カード処理機200の解錠許可を通知する(S16)。
【0173】
そして、従業員が紙幣を回収して紙幣フル状態が解除したならば、台間カード処理機200は、紙幣フル解除の旨を管理装置210を介して制御端末230に通知する。
【0174】
上述してきたように、本実施形態2に係る管理システムでは、台間カード処理機にエラーが発生した場合に、この台間カード処理機に対する操作を遠隔で許可する管理システムにおいて、エラーの発生と大当たりが同時に生起したならば、大当たりが終了するまで、エラーの発生した台間カード処理機に対する操作の許可を保留することができる。
【0175】
なお、上記の実施形態2では、台間カード処理機にエラーが発生した場合に、エラーの発生と大当たりが同時に生起したならば、大当たりが終了するまで、エラーの発生した台間カード処理機に対する操作の許可を保留する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。紙幣回収等の現金に係る作業が発生した場合、入金機への入金額と入金時刻を会社本部の制御端末に通知するよう構成することもできる。また、現金に係る作業から入金機への入金までの時間が所定時間を超過したならば、会社本部の制御端末でアラームを報知するよう構成することもできる。
【0176】
また、上記の実施形態2では、台間カード処理機にエラーが発生した場合に、会社本部の制御端末から解除許可を通知する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。近隣にコンビニ型遊技店等の複数の店舗がある場合に、主要店舗の店長等の従業員が判断して、他の店舗の装置に対して解除許可を通知するよう構成することもできる。
【0177】
また、上記の実施形態2では、台間カード処理機にエラーが発生した場合に、会社本部の制御端末から解除許可を通知する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。近隣にコンビニ型遊技店等の複数の店舗がある場合に、主要店舗の店長等の従業員が他の店舗のリモコンに対して権限を設定し、この権限に応じて他の店舗の装置に対して操作を行えるよう構成することもできる。
【0178】
また、上記の実施形態2では、台間カード処理機にエラーが発生した場合に、会社本部の制御端末から解除許可を通知する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。賞品管理装置における賞品交換中に賞品詰まりが発生した場合には、操作権限のない従業員でも賞品詰まりを排除するための操作を許可するよう構成することもできる。
【0179】
また、上記の実施形態2では、台間カード処理機にエラーが発生した場合に、エラーの発生と大当たりが同時に生起したならば、大当たりが終了するまで、エラーの発生した台間カード処理機に対する操作の許可を保留する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。エラーの内容が玉詰まりである場合には、大当り中であっても当該装置に対する操作を許可するよう構成することもできる。
【0180】
また、上記の実施形態2では、紙幣フル状態が解除されたならば、その旨を会社本部の制御端末に通知する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。紙幣フル状態の解除操作を開始したならば、その旨を会社本部の制御端末に通知するよう構成することもできる。
【0181】
[実施形態3]
ところで、上記の実施形態1では、設定された権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致した場合に、所定の装置の操作を許可する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0182】
台間カード処理機にエラーが発生した際にエラーメッセージを表示する管理システムにおいて、ある台間カード処理機でエラー発生中に、他の台間カード処理機でエラーが発生した場合には、この台間カード処理機におけるエラー表示内容を変更して表示するよう構成することもできる。
【0183】
本実施形態3では、台間カード処理機にエラーが発生した際にエラーメッセージを表示する管理システムにおいて、ある台間カード処理機でエラー発生中に、他の台間カード処理機でエラーが発生した場合には、この台間カード処理機におけるエラー表示内容を変更して表示する管理システムについて説明する。
【0184】
<実施形態3に係る管理システムの概要>
本実施形態3に係る管理システムの概要について説明する。
図15は、本実施形態3に係る管理システムの概要を説明するための説明図である。
【0185】
図15に示すように、本実施形態3に係る管理システムでは、台間カード処理機300aで紙幣フル状態が発生したならば、この台間カード処理機300aにエラーメッセージを表示する(S21)。例えば、「従業員をお呼びください。」と表示する。
【0186】
遊技客に呼ばれた従業員が対応し、台間カード処理機300aを従業員モードへ移行する(S22)。
【0187】
他の台間カード処理機300bにおいて紙幣フル状態が発生したならば、この台間カード処理機300bに、対応に時間がかかる旨を付加したエラーメッセージを表示する(S23)。例えば、「従業員をお呼びください。 ※他の装置への対応を行っているため、時間がかかる可能性があります。」と表示する。
【0188】
上述してきたように、本実施形態3に係る管理システムでは、台間カード処理機にエラーが発生した際にエラーメッセージを表示する管理システムにおいて、ある台間カード処理機でエラー発生中に、他の台間カード処理機でエラーが発生した場合には、この台間カード処理機におけるエラー表示内容を変更して表示することができる。
【0189】
なお、上記の実施形態3では、ある台間カード処理機でエラー発生中に、他の台間カード処理機でエラーが発生した場合には、この台間カード処理機におけるエラー表示内容を変更して表示する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。他の台間カード処理機で発生しているエラーの内容に応じて、従業員が対応できるまでの予定時間を表示するよう構成することもできる。
【0190】
また、上記の実施形態3では、ある台間カード処理機でエラー発生中に、他の台間カード処理機でエラーが発生した場合には、この台間カード処理機におけるエラー表示内容を変更して表示する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。他の複数の台間カード処理機でエラーが発生している場合には、従業員による対応待ちの順番を表示するよう構成することもできる。
【0191】
[実施形態4]
ところで、上記の実施形態1では、設定された権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致した場合に、所定の装置の操作を許可する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0192】
台間カード処理機の解除操作をリモコンによって行う管理システムにおいて、ある台間カード処理機が解除されている状態で他の台間カード処理機に対してリモコンで解除操作を行った場合には、この台間カード処理機においてエラーメッセージを表示するよう構成することもできる。
【0193】
本実施形態4では、台間カード処理機の解除操作をリモコンによって行う管理システムにおいて、ある台間カード処理機が解除されている状態で他の台間カード処理機に対してリモコンで解除操作を行った場合には、この台間カード処理機においてエラーメッセージを表示する管理システムについて説明する。
【0194】
<実施形態4に係る管理システムの概要>
本実施形態4に係る管理システムの概要について説明する。
図16は、本実施形態4に係る管理システムの概要を説明するための説明図である。
【0195】
図16に示すように、本実施形態4に係る管理システムでは、リモコン410の解錠操作により台間カード処理機400aを解錠する(S31)。この際、台間カード処理機400aには、「解錠します。」と表示する。
【0196】
台間カード処理機400aが解錠状態の場合に、台間カード処理機400bに対してリモコン410による解錠操作が行われても、この解錠要求を受け付けない(S32)。この際、台間カード処理機400bには、「他の装置が解錠状態のため、解錠できません。」と表示する。
【0197】
上述してきたように、本実施形態4に係る管理システムでは、台間カード処理機の解除操作をリモコンによって行う管理システムにおいて、ある台間カード処理機が解除されている状態で他の台間カード処理機に対してリモコンで解除操作を行った場合には、この台間カード処理機においてエラーメッセージを表示することができる。
【0198】
なお、上記の実施形態4では、ある台間カード処理機が解除されている状態では、他の台間カード処理機における解除操作を受け付けない構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ある台間カード処理機が解除されている状態で、他の台間カード処理機において解除操作の信号を受信したならば、営業中はこの解除操作を受け付けず、閉店後では受け付けるよう構成することもできる。
【0199】
また、上記の実施形態4では、ある台間カード処理機が解除されている状態では、他の台間カード処理機における解除操作を受け付けない構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ある台間カード処理機が解除されている状態において、他の台間カード処理機での解除操作を受け付けるか否かの設定を行えるよう構成することもできる。
【0200】
[実施形態5]
ところで、上記の実施形態1では、設定された権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致した場合に、所定の装置の操作を許可する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0201】
遊技客が来店前に遊技機を予約可能な管理システムにおいて、来店した遊技客が受け取ったカード又は所定時間の経過をもって予約された遊技機の使用ロックを解除するよう構成することもできる。
【0202】
本実施形態5では、遊技客が来店前に遊技機を予約可能な管理システムにおいて、来店した遊技客が受け取ったカード又は所定時間の経過をもって予約された遊技機の使用ロックを解除する管理システムについて説明する。なお、本実施形態5に係る管理システムでは、遊技機の予約状況を予約管理データで管理する。
【0203】
<実施形態5に係る管理システムの概要>
本実施形態5に係る管理システムの概要について説明する。
図17及び
図18は、本実施形態5に係る管理システムの概要を説明するための説明図である。
【0204】
図17に示すように、本実施形態5に係る管理システムでは、遊技客が携帯端末510で遊技機20を予約する(S41)。そして、予約された遊技機20に併設された台間カード処理機500をロックする(S42)。この際、台間カード処理機500は、「予約ロック中」と表示する。
【0205】
図18(a)に示すように、遊技客が来店し、券売機520が予約情報を受け付けたならば、カードを発行する(S43)。台間カード処理機500は、この発行されたカードを受け付けることにより、ロックを解除する(S44)。
【0206】
図18(b)に示すように、券売機520が発行したカードを受け付ける前に所定時間が経過したならば、台間カード処理機500はロックを解除する(S45)。
【0207】
次に、本実施形態5に係る予約管理データの一例について説明する。
図19は、本実施形態5に係る予約管理データの一例を示す図である。
【0208】
図19に示す予約管理データは、予約台番号「13」に対して、アプリIDが「ASDFG」であり、アプリ連携ホール会員IDが「未連携」であり、券売機受付状況が「済み」であり、発行カードIDが「10001」であり、予約台ユニット状態が「遊技中」であり、残時間が「-」である状態を対応付け、予約台番号「8」に対して、アプリIDが「HJKLF」であり、アプリ連携ホール会員IDが「90001」であり、券売機受付状況が「済み」であり、発行カードIDが「90001」であり、予約台ユニット状態が「遊技中」であり、残時間が「-」である状態を対応付け、予約台番号「21」に対して、アプリIDが「QWERT」であり、アプリ連携ホール会員IDが「未連携」であり、券売機受付状況が「済み」であり、発行カードIDが「10002」であり、予約台ユニット状態が「制限中」であり、残時間が「10分」である状態を対応付けている。
【0209】
また、予約管理データは、予約台番号「3」に対して、アプリIDが「ZXCVB」であり、アプリ連携ホール会員IDが「90002」であり、券売機受付状況が「未」であり、発行カードIDが「未発行」であり、予約台ユニット状態が「制限中」であり、残時間が「15分」である状態を対応付け、予約台番号「5」に対して、アプリIDが「YUIOP」であり、アプリ連携ホール会員IDが「未連携」であり、券売機受付状況が「未」であり、発行カードIDが「未発行」であり、予約台ユニット状態が「時限解除」であり、残時間が「0分」である状態を対応付けている。
【0210】
上述してきたように、本実施形態5に係る管理システムでは、遊技客が来店前に遊技機を予約可能な管理システムにおいて、来店した遊技客が受け取ったカード又は所定時間の経過をもって予約された遊技機の使用ロックを解除することができる。
【0211】
なお、上記の実施形態5では、遊技客が来店前に遊技機の予約を行った場合に、券売機で発行されたカードを用いて予約された遊技機の使用ロックを解除する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。会員IDを用いて遊技機の予約を行った場合には、台間カード処理機に会員カードを挿入することにより、遊技機の使用ロックを解除するよう構成することもできる。
【0212】
また、上記の実施形態5では、遊技客が来店前に遊技機の予約を行った場合に、券売機で発行されたカードを用いて予約された遊技機の使用ロックを解除する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。券売機で一般カードを発行する場合は、現金の入金を条件とするよう構成することもできる。また、同カードによる精算の際は、所定の残高は精算不可としてもよい。
【0213】
また、上記の実施形態5では、遊技客が来店前に遊技機の予約を行った場合に、券売機で発行されたカードを用いて予約された遊技機の使用ロックを解除する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。台間カード処理機で入金処理したカードは、この台間カード処理機以外の台間カード処理機では使用不可とするよう構成することもできる。
【0214】
また、上記の実施形態5では、遊技客が来店前に遊技機の予約を行った場合に、券売機で発行されたカードを用いて予約された遊技機の使用ロックを解除する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。遊技台を移動する場合は、遊技中の台間カード処理機において移動処理を行うよう構成することもできる。
【0215】
[実施形態6]
ところで、上記の実施形態1では、設定された権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致した場合に、所定の装置の操作を許可する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0216】
複数の遊技客が同一の車両で来店する等の所定の条件を満たすことにより、駐車場料金の割引を行うよう構成することもできる。
【0217】
本実施形態6では、複数の遊技客が同一の車両で来店する等の所定の条件を満たすことにより、駐車場料金の割引を行う管理システムについて説明する。
【0218】
<実施形態6に係る管理システムの概要>
本実施形態6に係る管理システムの概要について説明する。
図20は、本実施形態6に係る管理システムの概要を説明するための説明図である。
【0219】
図20に示すように、複数の遊技客が同一の駐車場番号を券売機600で登録した場合(S51)、券売機600において駐車場割引券を発行する(S54)。
【0220】
また、遊技客が店舗指定の機種で遊技を行った場合(S52)、あるいは、遊技店を運営する会社の系列の店舗で遊技を行った場合(S53)、同様に券売機600において駐車場割引券を発行する(S54)。
【0221】
上述してきたように、本実施形態6に係る管理システムでは、複数の遊技客が同一の車両で来店する等の所定の条件を満たすことにより、駐車場料金の割引を行うことができる。
【0222】
なお、上記の実施形態6では、複数の遊技客が同一の車両で来店する等の所定の条件を満たすことにより、券売機において駐車場料金の割引を行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。駐車場アプリ、遊技店アプリ又は駐車場精算機において駐車場料金の割引を行うよう構成することもできる。
【0223】
また、上記の実施形態6では、遊技店を運営する会社の系列の店舗で遊技を行った場合に、駐車場料金の割引を行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。系列の遊技店での来店・遊技実績に応じて、駐車場の割引を変動させるよう構成することもできる。また、遊技店に併設する飲食店への来店、かつ、遊技実績がある場合に、その利用実績に応じて駐車場の割引を変動させるよう構成することもできる。
【0224】
また、上記の実施形態6では、複数の遊技客が同一の車両で来店したことを券売機への駐車場番号の入力内容で検知する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。駐車場に設置したカメラで撮影した画像を用いて、車両の車番、駐車場番号及び乗車人数を検知するよう構成することもできる。
【0225】
また、上記の実施形態6では、複数の遊技客が同一の車両で来店する等の所定の条件を満たすことにより、駐車場料金の割引を行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。駐車場料金の割引額が実際の駐車場料金より多くなった場合には、その差額分を次回利用時に使用できるよう構成することもできる。
【0226】
また、上記の実施形態6では、複数の遊技客が同一の車両で来店する等の所定の条件を満たすことにより、駐車場料金の割引を行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。遊技店の会員/非会員の区分で、駐車場料金の割引を変動するよう構成することもできる。また、それぞれの変動内容を設定できるよう構成することもできる。
【0227】
[実施形態7]
ところで、上記の実施形態1では、設定された権限設定位置情報と従業員端末の位置情報が合致した場合に、所定の装置の操作を許可する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0228】
遊技客の顔画像とカードを紐づけ、退店する遊技客を顔認証することにより、カードに残高があった場合にはその旨を報知するよう構成することもできる。
【0229】
本実施形態7では、遊技客の顔画像とカードを紐づけ、退店する遊技客を顔認証することにより、カードに残高があった場合にはその旨を報知する管理システムについて説明する。
【0230】
<実施形態7に係る管理システムの概要>
本実施形態7に係る管理システムの概要について説明する。
図21は、本実施形態7に係る管理システムの概要を説明するための説明図である。
【0231】
図21に示すように、券売機700でカードを発行する際に、遊技客の顔画像を撮影し、この顔画像とカードを紐づけする(S61)。
【0232】
遊技店の出口に設置されたカメラ710で退店する遊技客の顔画像を撮影し(S62)、撮影した顔画像に紐づけられたカードに残高があれば、音声でその旨をアナウンスする(S63)。例えば、スピーカ720から、「カードに残高が残っています。精算してください。」とアナウンスする。
【0233】
上述してきたように、本実施形態7に係る管理システムでは、遊技客の顔画像とカードを紐づけ、退店する遊技客を顔認証することにより、カードに残高があった場合にはその旨を報知することができる。
【0234】
なお、上記の実施形態7では、カードに残高のある遊技客の退店を検知した場合に、カードに残高のある旨を音声で報知する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。カードに残高のある遊技客の退店を検知した場合に、出入口のドアが開くのを数秒間遅らせるとともに、カードに残高のある遊技客が退店する旨を従業員に対してインカム等で報知するよう構成することもできる。
【0235】
また、上記の実施形態7では、カードに残高のある遊技客の退店を検知した場合に、カードに残高のある旨を音声で報知する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。残高のあるカードを台間カード処理機から取り出すことなく遊技客が退店した場合には、残高のあるカードが残っている旨をインカム等で従業員に報知するよう構成することもできる。また、カードを残して退店した遊技客が再度来店した場合には、前回の遊技中に記録した顔画像と照合して遊技客の認証を行い、このカードを返却するよう構成することもできる。
【0236】
また、上記の実施形態7では、顔認証によって遊技客の認証を行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、手の静脈認証によって遊技客の認証を行うよう構成することもできる。この際、遊技店の出入口には静脈認証によって自動開閉するゲートを設置するとともに、券売機にも静脈認証のデバイスを備え付けるよう構成することもできる。
【0237】
また、上記の各実施形態で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0238】
本発明に係る管理システム、従業員端末及び権限設定方法は、ある遊技店の店員を他の遊技店に派遣して店内機器のエラー対処を行わせる場合に、効率良く権限設定を行う場合に適している。
【符号の説明】
【0239】
10 台間カード処理機
11 状態表示部
12 紙幣搬送部
12a 紙幣挿入口
13 表示操作部
14 リーダライタ
14a カード挿入口
15 通信部
16 記憶部
16a 自装置状態データ
16b カードデータ
17 制御部
17a データ管理部
18 遊技管理部
18a 認証処理部
18b 認証鍵管理部
18c 遊技機状態管理部
20 遊技機
21 ハンドル
22 計数ボタン
23 通信制御部
24 演出制御部
24a 演出図柄抽選部
24b 演出抽選部
25 遊技制御部
26 遊技玉制御部
26a 遊技球数管理部
30 島コントローラ
50 管理装置
51 表示部
52 入力部
53 外部ネットワーク通信部
54 店舗ネットワーク通信部
55 記憶部
55a カード管理データ
55b 装置管理データ
55c 会員管理データ
55d 権限設定データ
56 制御部
56a カード管理部
56b 装置管理部
56c 会員管理部
56d 権限設定部
60 賞品管理装置
70 精算機
71 カードリーダ
72 表示操作部
73 通信部
78 制御部
78a 精算制御部
78b 管理業務制御部
80 従業員端末
81 表示操作部
82 GNSS受信部
83 通信部
87 記憶部
87a 権限設定データ
87b 権限状況データ
88 制御部
88a 権限設定部
88b 位置情報取得部
88c 権限付与判定部
88d 権限行使部
200 台間カード処理機
210 管理装置
220 インカム
230 制御端末
300、300a、300b 台間カード処理機
400、400a、400b 台間カード処理機
410 リモコン
500 台間カード処理機
510 携帯端末
520 券売機
600 券売機
700 券売機
710 カメラ
720 スピーカ