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特開2025-9437固体電池ユニット、固体電池スタック、固体電池パック、固体電池ユニットの製造方法、および、固体電池スタックの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009437
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】固体電池ユニット、固体電池スタック、固体電池パック、固体電池ユニットの製造方法、および、固体電池スタックの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/0585 20100101AFI20250110BHJP
   H01M 10/0562 20100101ALI20250110BHJP
   H01M 10/0565 20100101ALI20250110BHJP
   H01M 50/474 20210101ALI20250110BHJP
   H01M 50/477 20210101ALI20250110BHJP
   H01M 50/533 20210101ALI20250110BHJP
【FI】
H01M10/0585
H01M10/0562
H01M10/0565
H01M50/474
H01M50/477
H01M50/533
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023112443
(22)【出願日】2023-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】000005119
【氏名又は名称】カナデビア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003812
【氏名又は名称】弁理士法人いくみ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河瀬 弘和
【テーマコード(参考)】
5H021
5H029
5H043
【Fターム(参考)】
5H021AA01
5H021CC07
5H021EE30
5H021HH10
5H029AJ06
5H029AJ14
5H029AK01
5H029AK03
5H029AL01
5H029AL02
5H029AL06
5H029AL07
5H029AL08
5H029AL11
5H029AL12
5H029AM12
5H029AM16
5H029BJ04
5H029BJ12
5H029CJ01
5H029CJ03
5H029CJ06
5H029DJ04
5H029DJ05
5H029DJ14
5H029HJ12
5H043AA03
5H043AA19
5H043BA20
5H043CA08
5H043CA13
5H043CA22
5H043EA07
5H043EA22
5H043JA01E
5H043LA21E
5H043LA22E
(57)【要約】
【課題】電池容量の向上および薄型化が可能であり、さらに、集電抵抗を低減させることができる固体電池ユニット、固体電池スタック、固体電池パック、固体電池ユニットの製造方法、および、固体電池スタックの製造方法を提供する。
【解決手段】固体電池ユニット1は、電解質層101と、正極層102と、負極層103とを備える電極シート10と、電極シート10の正極層102と接触する正極集電板11と、電極シート10の負極層103と接触する負極集電板12と、電極シート10を絶縁する絶縁部材13とを備える。電極シート10は、同一平面上に、互いに重ならないように、複数配置されており、正極集電板11は、複数の電極シート10の一方面に配置されており、負極集電板12は、複数の電極シート10の他方面に配置されており、絶縁部材13は、同一平面上で互いに隣り合う複数の電極シート10の間に配置されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解質層と、前記電解質層の一方面に配置される正極層と、前記電解質層の他方面に配置される負極層とを備える電極シートと、
前記電極シートの正極層と接触する正極集電板と、
前記電極シートの負極層と接触する負極集電板と、
前記電極シートを絶縁する絶縁部材と
を備え、
前記電極シートが、同一平面上に、互いに重ならないように、複数配置されており、
前記正極集電板は、前記複数の電極シートの一方面に配置されており、
前記負極集電板は、前記複数の電極シートの他方面に配置されており、
前記絶縁部材は、同一平面上で互いに隣り合う前記複数の電極シートの間に配置されている、固体電池ユニット。
【請求項2】
前記正極集電板は、前記正極層と重なる正極集電板本体と、前記正極集電板本体の縁から突出する正極集電タブを備え、
前記負極集電板は、前記負極層と重なる負極集電板本体と、前記負極集電板本体の縁から突出する負極集電タブを備え、
前記正極集電タブの突出方向は、前記負極集電タブの突出方向と異なる、請求項1に記載の固体電池ユニット。
【請求項3】
請求項1または2に記載の固体電池ユニットが、複数積層される固体電池スタックであって、
前記複数の固体電池ユニットは、積層方向において互いに隣り合う固体電池ユニットにおける、前記正極集電板と前記負極集電板とが、前記電極シートを介して、向かい合うように、配置されており、
介在される前記電極シートが、同一平面上に、互いに重ならないように、複数配置されており、
介在される前記複数の電極シートの正極層は、前記正極集電板と接触し、
介在される前記複数の電極シートの負極層は、前記負極集電板と接触し、
前記絶縁部材は、同一平面上で互いに隣り合う前記複数の電極シートの間に配置されている、固体電池スタック。
【請求項4】
請求項3に記載の固体電池スタックが、外装体に封入されている、固体電池パック。
【請求項5】
請求項1または2に記載の固体電池ユニットの製造方法であって、
前記正極集電板および前記負極集電板のいずれか一方の集電板を準備する工程と、
前記一方の集電板の一方面に、前記絶縁部材を配置する工程と、
前記一方の集電板の一方面に、前記電極シートを、同一平面上で互いに重ならないように、複数配置する工程であって、前記電極シートの正極層および負極層のいずれか一方の電極層が、前記一方の集電板と同極となるように、前記複数の電極シートを前記一方の集電板と接触させる工程と、
前記複数の電極シートに、他方の集電板を配置する工程であって、前記電極シートの他方の電極層が、前記他方の集電板と同極となるように、前記他方の集電板を前記複数の電極シートに接触させる工程と
を含む、固体電池ユニットの製造方法。
【請求項6】
前記電解質層と、前記電解質層の一方面に配置される正極層と、前記電解質層の他方面に配置される負極層とを加圧成形して、前記電極シートを得る工程をさらに含む、請求項5に記載の固体電池ユニットの製造方法。
【請求項7】
請求項3に記載の固体電池スタックの製造方法であって、
一の前記固体電池ユニットを準備する工程と、
一の前記固体電池ユニットの一方面に、前記絶縁部材を配置する工程と、
一の前記固体電池ユニットの一方面に、前記複数の電極シートを、同一平面上で互いに重ならないように配置する工程であって、前記電極シートの正極層および負極層のいずれか一方の電極層が、一の前記固体電池ユニットの一方面を形成している前記正極集電板および前記負極集電板のいずれか一方の集電板と同極となるように、前記複数の電極シートを一の前記固体電池ユニットに接触させる工程と、
前記複数の電極シートに、他の前記固体電池ユニットをさらに配置する工程であって、他の前記固体電池ユニットの他方面を形成している前記正極集電板および前記負極集電板のいずれか一方の集電板が、前記電極シートの他方の電極層と同極となるように、他の前記固体電池ユニットを前記複数の電極シートに接触させる工程と
を含む、固体電池スタックの製造方法。
【請求項8】
前記電解質層と、前記電解質層の一方面に配置される正極層と、前記電解質層の他方面に配置される負極層とを加圧成形して、前記電極シートを得る工程をさらに含む、請求項7に記載の固体電池スタックの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体電池ユニット、固体電池スタック、固体電池パック、固体電池ユニットの製造方法、および、固体電池スタックの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、リチウムイオン伝導性の固体電解質を用いる固体電池が知られている。この固体電池は、正極層と負極層との間に固体電解質層が配置される単位電池部と、正極層に対して固体電解質層の反対側に配置された正極集電体と、負極層に対して固体電解質層の反対側に配置された負極集電体とを備える。
【0003】
このような固体電池は、電池容量を向上させるために、上記した単位電池部を挟んで、正極集電体と負極集電体とを繰り返し積層させることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
一方、固体電池は、ラミネートフィルムなどに封入するため、薄型化が要求される。しかしながら、特許文献1の固体電池では、十分な電気容量を確保するために、積層数を増やす必要があり、薄型化できないという不具合がある。
【0005】
そこで、正極集電体および負極集電体を螺旋階段状に複数連結し、その正極集電体および負極集電体の間に単位電池部を配置することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2の固体電池は、複数の単位電池部を並列に配置できるため、電気容量を向上させつつ、薄型化が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005-251417号公報
【特許文献2】特開2010-3654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2の固体電池は、それぞれ螺旋階段状に連結された正極集電体および負極集電体を有していることから、正極集電体および負極集電体の長さが長くなる。そうすると、集電抵抗が増加し、ひいては、電池の劣化につながるという不具合がある。
【0008】
本発明は、電池容量の向上および薄型化が可能であり、さらに、集電抵抗を低減させることができる固体電池ユニット、固体電池スタック、固体電池パック、固体電池ユニットの製造方法、および、固体電池スタックの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明[1]は、電解質層と、前記電解質層の一方面に配置される正極層と、前記電解質層の他方面に配置される負極層とを備える電極シートと、前記電極シートの正極層と接触する正極集電板と、前記電極シートの負極層と接触する負極集電板と、前記電極シートを絶縁する絶縁部材とを備え、前記電極シートが、同一平面上に、互いに重ならないように、複数配置されており、前記正極集電板は、前記複数の電極シートの一方面に配置されており、前記負極集電板は、前記複数の電極シートの他方面に配置されており、前記絶縁部材は、同一平面上で互いに隣り合う前記複数の電極シートの間に配置されている、固体電池ユニットを含む。
【0010】
この固体電池ユニットによれば、電極シートが、同一平面上に、互いに重ならないように、複数配置されている。そのため、電池容量を向上および薄型化が可能である。また、正極集電板は、複数の電極シートの一方面に配置されており、負極集電板は、複数の電極シートの他方面に配置されている。そのため、正極集電板および負極集電板の長さが短く、集電抵抗を低減することができる。
【0011】
本発明[2]は、前記正極集電板は、前記正極層と重なる正極集電板本体と、前記正極集電板本体の縁から突出する正極集電タブを備え、前記負極集電板は、前記負極層と重なる負極集電板本体と、前記負極集電板本体の縁から突出する負極集電タブを備え、前記正極集電タブの突出方向は、前記負極集電タブの突出方向と異なる、[1]に記載の固体電池ユニットを含む。
【0012】
この固体電池ユニットによれば、正極集電板は、正極集電タブを備え、負極集電板は、負極集電タブを備える。そのため、電極シートに対する各集電タブの数を減らすことができ、集電タブを溶着する際のエネルギーを低減することができる。また、正極集電タブの突出方向は、負極集電タブの突出方向と異なっている。そのため、正極集電タブと負極集電タブとが接触することを抑制し、短絡を抑制することができる。
【0013】
本発明[3]は、[1]または[2]に記載の固体電池ユニットが、複数積層される固体電池スタックであって、前記複数の固体電池ユニットは、積層方向において互いに隣り合う固体電池ユニットにおける、前記正極集電板と前記負極集電板とが、前記電極シートを介して、向かい合うように、配置されており、介在される前記電極シートが、同一平面上に、互いに重ならないように、複数配置されており、介在される前記複数の電極シートの正極層は、前記正極集電板と接触し、介在される前記複数の電極シートの負極層は、前記負極集電板と接触し、前記絶縁部材は、同一平面上で互いに隣り合う前記複数の電極シートの間に配置されている、固体電池スタックを含む。
【0014】
この固体電池スタックよれば、上記の固体電池ユニットが複数積層される。そのため、電池容量を向上および薄型化が可能である。また、積層方向において互いに隣り合う固体電池ユニットにおける、正極集電板と負極集電板とが、電極シートを介して、向かい合うように、配置されている。そのため、正極集電板および負極集電板の長さが短く、集電抵抗を低減することができる。
【0015】
本発明[4]は、[3]に記載の固体電池スタックが、外装体に封入されている、固体電池パックを含む。
【0016】
この固体電池パックよれば、上記の固体電池スタックが外装体に封入されている。固体電池スタックの厚みが薄いため、外装体に容易に封入することができる。そのため、外装体の損傷を抑制でき、固体電池パックの信頼性を向上できる。
【0017】
本発明[5]は、[1]または[2]に記載の固体電池ユニットの製造方法であって、前記正極集電板および前記負極集電板のいずれか一方の集電板を準備する工程と、前記一方の集電板の一方面に、前記絶縁部材を配置する工程と、前記一方の集電板の一方面に、前記電極シートを、同一平面上で互いに重ならないように、複数配置する工程であって、前記電極シートの正極層および負極層のいずれか一方の電極層が、前記一方の集電板と同極となるように、前記複数の電極シートを前記一方の集電板と接触させる工程と、前記複数の電極シートに、他方の集電板を配置する工程であって、前記電極シートの他方の電極層が、前記他方の集電板と同極となるように、前記他方の集電板を前記複数の電極シートに接触させる工程とを含む、固体電池ユニットの製造方法を含む。
【0018】
この固体電池ユニットの製造方法によれば、一方の集電板の一方面に、絶縁部材を配置し、次いで、一方の集電板の一方面に、電極シートを、同一平面上で互いに重ならないように、複数配置する。絶縁部材に沿って電極シートを配置するため、電極シートを容易に配置することができ、さらに、電極シート同士が接触することによる短絡を抑制することができる。
【0019】
本発明[6]は、前記電解質層と、前記電解質層の一方面に配置される正極層と、前記電解質層の他方面に配置される負極層とを加圧成形して、前記電極シートを得る工程をさらに含む、[5]に記載の固体電池ユニットの製造方法を含む。
【0020】
この固体電池ユニットの製造方法によれば、電解質層と、電解質層の一方面に配置される正極層と、電解質層の他方面に配置される負極層とを加圧成形して、電極シートを得る工程をさらに含む。そのため、電極シートのハンドリング性が向上し、固体電池ユニットを容易に製造することができる。
【0021】
本発明[7]は、[3]に記載の固体電池スタックの製造方法であって、一の前記固体電池ユニットを準備する工程と、一の前記固体電池ユニットの一方面に、前記絶縁部材を配置する工程と、一の前記固体電池ユニットの一方面に、前記複数の電極シートを、同一平面上で互いに重ならないように配置する工程であって、前記電極シートの正極層および負極層のいずれか一方の電極層が、一の前記固体電池ユニットの一方面を形成している前記正極集電板および前記負極集電板のいずれか一方の集電板と同極となるように、前記複数の電極シートを一の前記固体電池ユニットに接触させる工程と、前記複数の電極シートに、他の前記固体電池ユニットをさらに配置する工程であって、他の前記固体電池ユニットの他方面を形成している前記正極集電板および前記負極集電板のいずれか一方の集電板が、前記電極シートの他方の電極層と同極となるように、他の前記固体電池ユニットを前記複数の電極シートに接触させる工程とを含む、固体電池スタックの製造方法を含む。
【0022】
この固体電池スタックの製造方法によれば、上記の固体電池ユニットを、絶縁部材と電極シートとを挟んで、複数配置することができる。そのため、固体電池スタックを容易に製造することができる。
【0023】
本発明[8]は、前記電解質層と、前記電解質層の一方面に配置される正極層と、前記電解質層の他方面に配置される負極層とを加圧成形して、前記電極シートを得る工程をさらに含む、[7]に記載の固体電池スタックの製造方法を含む。
【0024】
この固体電池スタックの製造方法によれば、電解質層と、電解質層の一方面に配置される正極層と、電解質層の他方面に配置される負極層とを加圧成形して、電極シートを得る工程をさらに含む。そのため、電極シートのハンドリング性が向上し、固体電池スタックを容易に製造することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の固体電池ユニットは、電池容量の向上および薄型化が可能であり、さらに、集電抵抗を低減させることができる。
【0026】
本発明の固体電池スタックは、電池容量の向上および薄型化が可能であり、さらに、集電抵抗を低減させることができる。
【0027】
本発明の固体電池パックは、信頼性の向上を図ることができる。
【0028】
本発明の固体電池ユニットの製造方法は、上記の固体電池ユニットを、容易に製造することができる。
【0029】
本発明の固体電池スタックの製造方法は、上記の固体電池スタックを、容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1図1は、本発明の固体電池ユニットの一実施形態の斜視図である。
図2図2A図2Cは、電極シートの製造方法の一実施形態である。図2Aは、正極層を成膜する工程を示す。図2Bは、正極層の一方面に、固体電解質層を成膜する工程を示す。図2Cは、固体電解質層の一方面に、負極層を成膜する工程を示す。
図3図3A図3Dは、本発明の固体電池ユニットの製造方法の一実施形態である。図3Aは、負極集電板を準備する工程を示す。図3Bは、負極集電板の一方面に、絶縁部材を配置する工程を示す。図3Cは、負極集電板の一方面に、電極シートを、同一平面上で互いに重ならないように、4枚配置する工程を示す。図3Dは、4枚の電極シートの一方面に、正極集電板を配置する工程を示す。
図4図4は、本発明の固体電池スタックの一実施形態の斜視図である。
図5図5A図5Dは、本発明の固体電池スタックの製造方法の一実施形態である。図5Aは、一の固体電池ユニットを準備する工程を示す。図5Bは、一の固体電池ユニットの一方面に、絶縁部材を配置する工程を示す。図5Cは、一の固体電池ユニットの一方面に、電極シートを、同一平面上で互いに重ならないように、4枚配置する工程を示す。図5Dは、4枚の電極シートに、さらに、他の固体電池ユニットを配置する工程を示す。
図6図6は、本発明の固体電池パックの一実施形態の断面図である。
図7図7Aおよび図7Bは、本発明の固体電池ユニットにおける、電極シートの配置を示す斜視図である。図7Aは、2枚の電極シートを配置した斜視図であり、図7Bは、3枚の電極シートを配置した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
1.固体電池ユニット
図1を参照して、本発明の固体電池ユニットの一実施形態を説明する。
【0032】
固体電池ユニット1は、電極シート10と、正極集電板11と、負極集電板12と、絶縁部材13とを備える。具体的には、図1に示すように、固体電池ユニット1は、負極集電板12と、電極シート10および絶縁部材13と、正極集電板11とを積層方向に順に備える。
【0033】
<電極シート>
電極シート10は、例えば、シート形状(フィルム形状を含む)を有する。
【0034】
電極シート10は、例えば、平面視略矩形状である。
【0035】
電極シート10の面方向X方向(X方向は、電極シート10において、互いに平行する2辺に沿う方向)における一辺の長さは、特に限定されないが、例えば、後述する正極集電板本体110および負極集電板本体120の面方向X方向における一辺の長さ以下である。具体的には、電極シート10の面方向X方向における一辺の長さは、後述する正極集電板本体110および負極集電板本体120の面方向X方向における一辺の長さの約半分である。
【0036】
電極シート10の面方向Y方向(Y方向はX方向に直交する方向)における一辺の長さは、特に限定されないが、例えば、後述する正極集電板本体110および負極集電板本体120の面方向Y方向における一辺の長さ以下である。具体的には、電極シート10の面方向Y方向における一辺の長さは、後述する正極集電板本体110および負極集電板本体120の面方向Y方向における一辺の長さの約半分である。
【0037】
電極シート10の平面における面積は、特に限定されないが、例えば、後述する正極集電板本体110および負極集電板本体120の平面における面積より小さい。具体的には、電極シート10の平面における面積は、後述する正極集電板本体110および負極集電板本体120の平面における面積の約1/4である。
【0038】
電極シート10の厚みは、例えば、100μm以上、好ましくは、200μm以上、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、800μm以下である。
【0039】
電極シート10は、電解質層101と、電解質層101の一方面に配置される正極層102と、電解質層101の他方面に配置される負極層103とを備える。
【0040】
[電解質層]
電解質層101は、例えば、固体電解質を含む材料から形成されている。また、電解質層101は、必要に応じて、電池の分野で一般的に使用されるバインダーなどの材料を含んでもよい。
【0041】
固体電解質としては、リチウムイオン伝導性を示すものであれば、特に限定されず、例えば、有機固体電解質、および、無機固体電解質が挙げられ、好ましくは、無機固体電解質が挙げられる。
【0042】
固体電解質は、単独で使用または2種以上併用することができる。
【0043】
無機固体電解質としては、例えば、硫化物、酸化物、窒化物、および、水素化物が挙げられ、好ましくは、硫化物が挙げられる。
【0044】
硫化物としては、例えば、LiSと、周期表第13族元素、第14族元素および第15族元素からなる群より選択された少なくとも一種の元素を含む他の硫化物とを含むものが挙げられる。
【0045】
周期表第13族元素、第14族元素および第15族元素としては、特に限定されないが、例えば、P、Si、Ge、As、Sb、および、Alが挙げられ、好ましくは、P、Si、および、Geが挙げられ、より好ましくは、Pが挙げられる。
【0046】
具体的には、硫化物としては、例えば、LiS-SiS、LiS-P、LiS-GeS、LiS-B、LiS-Ga、LiS-Al、LiS-GeS-P、LiS-Al-P、LiS-P、LiS-P-P、LiX-LiS-P、LiX-LiS-SiS、および、LiX-LiS-B(X:I、BrまたはCl)が挙げられる。
【0047】
電解質層101の厚みとしては、例えば、10μm以上、好ましくは、30μm以上、また、例えば、300μm以下、好ましくは、100μm以下である。
【0048】
[正極層]
正極層102は、例えば、正極活物質のみからなる材料から形成されていてもよく、正極活物質および固体電解質を含む材料から形成されていてもよい。正極層102としては、好ましくは、正極活物質および固体電解質を含む材料から形成されている。また、正極層102は、必要に応じて、電池の分野で一般的に使用されるバインダーなどの材料を含んでもよい。
【0049】
正極活物質としては、リチウムイオンの挿入および離脱が可能な物質であれば、特に限定されず、例えば、リチウム・ニッケル複合酸化物(LiNi1-X)、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、リチウム・ニッケル・コバルト・アルミニウム複合酸化物(LiNi0.8Co0.15Al0.05、NCA系層状酸化物)、マンガン酸リチウム(スピネル型マンガン酸リチウム(LiMn))、Li過剰の複合酸化物(LiMnO-LiMO)などの酸化物が挙げられ、また、例えば、オリビン系化合物(LiMPO)および硫黄含有化合物(LiS)が挙げられる。なお、上記式中、Mは遷移金属を示す。正極活物質としては、高容量が得られ易い観点から、好ましくは、Co、NiおよびMnからなる群より選択される少なくとも一種を含むリチウム含有酸化物が挙げられる。
【0050】
正極活物質は、単独で使用または2種以上併用することができる。
【0051】
また、正極活物質は、レート特性の改善の観点から、表面をコーティング材で被覆してもよい。
【0052】
コーティング材としては、例えば、LiTi12、LiTaO、LiNbO、LiAlO、LiZrO、LiWO、LiTiO、Li、LiPO、LiMoO、LiBO、アルミナ(Al)、および、炭素(C)が挙げられる。
【0053】
正極層102に含まれる固体電解質としては、例えば、上記した電解質層101に含まれる固体電解質と同一のものが挙げられる。具体的には、固体電解質としては、例えば、有機固体電解質、および、無機固体電解質が挙げられる。
【0054】
正極層102における、正極活物質と固体電解質との比率は、特に限定されない。
【0055】
正極層102の厚みとしては、例えば、50μm以上、好ましくは、100μm以上、また、例えば、500μm以下、好ましくは、300μm以下である。
【0056】
[負極層]
負極層103は、電解質層101の他方面に配置される。
【0057】
負極層103は、例えば、負極活物質のみからなる材料から形成されていてもよく、負極活物質および固体電解質を含む材料から形成されていてもよい。負極層103としては、好ましくは、負極活物質および固体電解質を含む材料から形成されている。また、負極層103は、必要に応じて、電池の分野で一般的に使用されるバインダーなどの材料を含んでもよい。
【0058】
負極活物質としては、リチウムイオンの挿入および離脱が可能な物質であれば、特に限定されず、例えば、炭素材料、金属および半金属の単体、金属の合金、および、金属または半金属の化合物が挙げられる。
【0059】
炭素材料としては、例えば、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛)、ハードカーボン、および、非晶質炭素が挙げられる。金属および半金属の単体、金属の合金としては、リチウム金属およびその合金、Si単体が挙げられる。金属または半金属の化合物としては、例えば、金属または半金属の酸化物、硫化物、窒化物、水化物、および、シリサイド(リチウムシリサイド)が挙げられ、金属または半金属の酸化物としては、例えば、チタン酸化物、ケイ素酸化物が挙げられる。
【0060】
負極活物質は、単独で使用または2種以上併用することができる。負極活物質としては、例えば、ケイ素酸化物と炭素材料とを併用することができる。
【0061】
負極層103に含まれる固体電解質としては、例えば、上記した電解質層101に含まれる固体電解質と同一のものが挙げられる。具体的には、固体電解質としては、例えば、リチウムイオン伝導性を示すものであれば、特に制限がされず、有機固体電解質、および、無機固体電解質が挙げられる。
【0062】
負極層103において、負極活物質と固体電解質との比率は特に限定されない。
【0063】
負極層103の厚みとしては、例えば、50μm以上、好ましくは、100μm以上、また、例えば、500μm以下、好ましくは、300μm以下である。
【0064】
<電極シートの製造方法>
図2を参照して、電極シート10の製造方法の一実施形態を説明する。
【0065】
電極シート10の製造方法としては、例えば、正極層102と、電解質層101と、負極層103とを成膜する成膜工程と、成膜した正極層102と、電解質層101と、負極層103とを加圧成形する加圧成形工程を含む。
【0066】
(成膜工程)
成膜工程では、正極層102と、電解質層101と、負極層103とを成膜する。具体的には、金属箔(図示しない)を配置し、金属箔の一方面に、正極層102を成膜し、正極層102に対して、金属箔の反対側に、電解質層101を成膜し、電解質層101に対して、正極層102の反対側に、負極層103を成膜し、負極層103に対して、電解質層101の反対側に、さらに、金属箔(図示しない)を配置する。
【0067】
上記した成膜工程では、正極層102と、電解質層101と、負極層103とを順に成膜しているが、負極層103と、電解質層101と、正極層102とを順に成膜してもよい。
【0068】
正極層102を積層する金属箔は、後述する正極集電板11と同じものであってもよく、また、負極層103に積層する金属箔は、後述する負極集電板12と同じものであってもよい。
【0069】
正極層102、電解質層101、および、負極層103は、例えば、乾式のプロセスで成膜される。つまり、正極層102、電解質層101、および、負極層103は、例えば、液状成分を含まない上記の材料が用いられる。
【0070】
乾式プロセスの成膜方法としては、例えば、静電スプレー法、スキージ成膜法、および、静電塗装法が挙げられる。
【0071】
(加圧成形工程)
積層された各層および金属箔を加圧成形(本プレス)する。つまり、電解質層101と、電解質層101の一方面に配置される正極層102と、電解質層101の他方面に配置される負極層103とを加圧成形して、電極シート10を得る。
【0072】
加圧成形の圧力は、各層の材料および厚さなどに応じて適宜変更すればよく、例えば、50MPa以上、好ましくは、300MPa以上、また、例えば、5000MPa以下、好ましくは、3000MPa以下である。
【0073】
また、電極シート10の製造方法は、必要に応じて、仮プレス工程、金属箔除去工程、および、切り出し工程を含んでもよい。
【0074】
仮プレス工程は、例えば、正極層102を成膜後、電解質層101を成膜後、負極層103を成膜後、加圧成形(本プレス)の前のいずれかの段階において、予備的にプレスする工程である。なお、仮プレス工程は、上記した複数の段階で実施してもよい。
【0075】
予備的なプレスの圧力は、通常、加圧成形(本プレス)の圧力よりも小さい圧力であり、例えば、1MPa以上、また、例えば、10MPa以下である。
【0076】
金属箔除去工程は、例えば、加圧成形(本プレス)の前または加圧成形(本プレス)の後のいずれかの段階において、金属箔を除去する工程である。
【0077】
切り出し工程は、例えば、加圧成形(本プレス)の後において、電極シート10の余剰部を切り出す工程である。切り出し工程により、電極シート10の面方向X方向および面方向Y方向における一辺の長さを、調整することができる。
【0078】
このようにして得られた電極シート10は、ハンドリング性に優れ、後述する固体電池ユニット1および固体電池スタック2を容易に製造することができる。
【0079】
<電極シートの配置>
電極シート10は、同一平面上に、互いに重ならないように、複数配置されている。具体的には、複数の電極シート10は、面方向X方向および面方向Y方向に整列配置されており、より詳しくは、電極シート10は、同一平面上に、互いに重ならないように、面方向X方向に2枚、面方向Y方向(Y方向はX方向に直交する)に2枚ずつの合計4枚配置されている。なお、互いに隣り合う電極シート10の間には、後述する絶縁部材13が配置され、電極シート10は、絶縁部材13に接触することが好ましい。
【0080】
上記したように電極シート10が、同一平面上に、複数配置されているため、固体電池ユニットの薄型化が可能であり、さらに、電池容量を向上させることができる。
【0081】
<正極集電板>
正極集電板11は、同一平面上に配置される複数の電極シート10の一方面に配置されており、各電極シート10の正極層102と接触する。正極集電板11は、好ましくは、各電極シート10の正極層102の全面と接触する。また、正極集電板11は、複数の電極シート10に対して、1つ配置される。
【0082】
また、正極集電板11は、正極集電板本体110と正極集電タブ111とを備える。
【0083】
[正極集電板本体]
正極集電板本体110は、例えば、シート形状(フィルム形状、薄板形状、箔形状を含む)を有する。
【0084】
正極集電板本体110は、例えば、平面視略矩形状である。
【0085】
正極集電板本体110は、例えば、電極シート10の正極層102と重なる。具体的には、正極集電板本体110は、同一平面上に配置される4枚の電極シート10の正極層102の全てと重なる。
【0086】
正極集電板本体110の面方向X方向における一辺の長さは、特に限定されないが、例えば、同一平面上に複数配置された電極シート10の面方向X方向における総長さ以上である。具体的には、正極集電板本体110の面方向X方向における一辺の長さは、例えば、1枚の電極シート10の面方向X方向の長さの約2倍である。
【0087】
正極集電板本体110の面方向Y方向における一辺の長さは、特に限定されないが、例えば、同一平面上に複数配置された電極シート10の面方向Y方向における総長さ以上である。具体的には、正極集電板本体110の面方向Y方向における一辺の長さは、例えば、1枚の電極シート10の面方向Y方向の長さの約2倍である。
【0088】
正極集電板本体110の平面における一辺の長さは、同一平面上に配置する電極シート10の枚数によって調整することができ、過度に長くなることを抑制でき、ひいては、集電抵抗を低減できる。
【0089】
正極集電板本体110の平面における面積は、特に限定されないが、例えば、同一平面上に配置される複数の電極シート10の平面における総面積より大きく、より好ましくは、同一平面上に配置される複数の電極シート10の平面における総面積と、後述する隣り合う複数の電極シート10の間に配置された絶縁部材13の平面における面積との合計面積以上である。具体的には、正極集電板本体110の平面における面積は、例えば、1枚の電極シート10の平面における面積の約4倍である。
【0090】
正極集電板本体110の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、5μm以上、また、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下である。
【0091】
正極集電板本体110の材料としては、例えば、銅(Cu)、マグネシウム(Mg)、ステンレス鋼、チタン(Ti)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、ゲルマニウム(Ge)、インジウム(In)、リチウム(Li)、錫(Sn)、および、これらの合金が挙げられる。
【0092】
正極集電板本体110は、電極シート10との密着性向上の観点から、その表面に粗化処理されたものであることが好ましい。粗化処理とは、エッチングなどで表面粗さを大きくする処理である。
【0093】
[正極集電タブ]
正極集電タブ111は、例えば、正極集電板本体110の縁から突出する。具体的には、正極集電タブ111は、正極集電板本体110の一辺において、一辺の中央と端部との間から、一辺と直交する方向に突出する。
【0094】
このように1つの正極集電タブ111が、1つの正極集電板本体110の縁から突出している。そのため、電極シート10に対する集電タブの数を減らすことができ、集電タブを溶着する際のエネルギーを低減することができる。
【0095】
正極集電タブ111は、正極集電板本体110の縁の一部が突出して、タブ状になっていてもよく、正極集電板本体110の縁に別途正極集電タブ111が接合されていてもよい。正極集電タブ111は、好ましくは、正極集電板本体110の縁の一部が突出して、タブ状になっている。つまり、正極集電タブ111と、正極集電板本体110とは、連続していることが好ましい。
【0096】
正極集電タブ111は、例えば、平面視略矩形状である。
【0097】
正極集電タブ111の厚みは、正極集電板本体110の厚みと同じであり、正極集電タブ111の材料は、正極集電板本体110の材料と同じである。
【0098】
<負極集電板>
負極集電板12は、同一平面上に配置される複数の電極シート10の他方面に配置されており、各電極シート10の負極層103と接触する。負極集電板12は、好ましくは、各電極シート10の負極層103の全面と接触する。また、負極集電板12は、複数の電極シート10に対して、1つ配置される。
【0099】
また、負極集電板12は、負極集電板本体120と負極集電タブ121とを備える。
【0100】
[負極集電板本体]
負極集電板本体120は、例えば、シート形状(フィルム形状、薄板形状、箔形状を含む)を有する。
【0101】
負極集電板本体120は、例えば、平面視略矩形状である。
【0102】
負極集電板本体120は、例えば、電極シート10の負極層103と重なる。具体的には、同一平面上に配置される4枚の電極シート10の負極層103の全てと重なる。
【0103】
負極集電板本体120の面方向X方向における一辺の長さ、面方向Y方向における一辺の長さ、平面における面積、厚み、および、材料は、例えば、上記した正極集電板本体110と同じである。
【0104】
[負極集電タブ]
負極集電タブ121は、例えば、負極集電板本体120の縁から突出する。具体的には、負極集電タブ121は、負極集電板本体120の一辺において、一辺の中央と端部との間から、一辺と直交する方向に突出する。
【0105】
このように1つの負極集電タブ121が、1つの負極集電板本体120の縁から突出している。そのため、電極シート10に対する集電タブの数を減らすことができ、集電タブを溶着する際のエネルギーを低減することができる。
【0106】
負極集電タブ121は、負極集電板本体120の縁の一部が突出して、タブ状になっていてもよく、負極集電板本体120の縁に別途負極集電タブ121が接合されていてもよい。負極集電タブ121は、好ましくは、負極集電板本体120の縁の一部が突出して、タブ状になっている。つまり、負極集電タブ121と、負極集電板本体120とは、連続していることが好ましい。
【0107】
負極集電タブ121は、例えば、平面視略矩形状である。
【0108】
負極集電タブ121の厚みは、負極集電板本体120の厚みと同じであり、負極集電タブ121の材料は、負極集電板本体120の材料と同じである。
【0109】
<正極集電タブおよび負極集電タブの突出方向>
正極集電タブ111の突出方向は、例えば、負極集電タブ121の突出方向と異なる。正極集電板本体110における正極集電タブ111の突出する辺は、負極集電板本体120における負極集電タブ121の突出する辺に対して、Y方向において、反対となるように配置されてもよく、正極集電板本体110における正極集電タブ111の突出する辺は、負極集電板本体120における負極集電タブ121の突出する辺に対して、平面視において、直交するように配置されてもよい。
【0110】
具体的には、図1のように、正極集電タブ111および負極集電タブ121が突出する各辺はX方向に延び、正極集電タブ111は、辺からY方向一方に突出する一方、負極集電タブ121は、辺からY方向他方に突出する。また、図示しないが、正極集電タブ111または負極集電タブ121のいずれか一方が突出する辺はX方向に延び、もう一方が突出する辺はY方向に延び、X方向に延びる辺から突出するタブは、辺からY方向一方または他方に突出する一方、Y方向に延びる辺から突出するタブは、辺からX方向一方または他方に突出する。
【0111】
正極集電タブ111の突出方向が、負極集電タブ121の突出方向と異なれば、正極集電タブ111と負極集電タブ121とが接触することを抑制し、短絡を抑制することができる。
【0112】
<絶縁部材>
絶縁部材13は、同一平面上で互いに隣り合う複数の電極シート10の間に配置され、電極シート10を絶縁する。具体的には、絶縁部材13は、同一平面上で互いに隣り合う4枚の電極シート10の間に配置され、電極シート10と接触することが好ましい。
【0113】
絶縁部材13を上記したように配置すれば、電極シート10同士が接触して、短絡することを抑制できる。
【0114】
絶縁部材13の平面視形状は、同一平面上で互いに隣り合う複数の電極シート10の間に配置されていれば、特に限定されず、電極シート10の配置によって異なる。具体的には、絶縁部材13の平面視形状は、例えば、平面視略十字形状である。
【0115】
絶縁部材13の厚みは、電極シート10を絶縁できれば、特に限定されず、電極シート10の厚みと同じであることが好ましい。絶縁部材13の厚みは、電極シート10の厚みは、例えば、100μm以上、好ましくは、200μm以上、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、800μm以下である。
【0116】
絶縁部材13の材料は、例えば、高分子材料が挙げられる。
【0117】
高分子材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが挙げられる。
【0118】
3.固体電池ユニットの製造方法
図3を参照して、本発明の固体電池ユニットの製造方法の一実施形態を説明する。
【0119】
固体電池ユニット1の製造方法としては、例えば、正極集電板11および負極集電板12のいずれか一方の集電板を準備する工程(第1集電板準備工程)と、一方の集電板の一方面に、絶縁部材13を配置する工程(絶縁部材配置工程)と、一方の集電板の一方面に、電極シート10を、同一平面上で互いに重ならないように、複数配置する工程(電極シート配置工程)と、複数の電極シート10に、他方の集電板を配置する工程(第2集電板配置工程)とを含む。
【0120】
(第1集電板準備工程)
図3Aに示すように、第1集電板準備工程では、正極集電板11および負極集電板12のいずれか一方の集電板を準備する。具体的には、第1集電板準備工程では、負極集電板12を準備する。
【0121】
(絶縁部材配置工程)
図3Bに示すように、絶縁部材配置工程では、第1集電板準備工程で準備した集電板(一方の集電板)の一方面に、絶縁部材13を配置する。具体的には、絶縁部材配置工程では、第1集電板準備工程で準備した負極集電板12の一方面に、略十字形状の絶縁部材13を配置する。詳しくは、平面視において、負極集電板12の一方面の中央に、略十字形状の絶縁部材13を配置する。これによって、負極集電板12の一方面は、絶縁部材13により、4区画に分割される。
【0122】
なお、予め絶縁部材13を貼り付けた正極集電板11または負極集電板12を用いることで、絶縁部材配置工程を省略することもできる。
【0123】
(電極シート配置工程)
図3Cに示すように、電極シート配置工程では、一方の集電板の一方面に、電極シート10を、同一平面上で互いに重ならないように、複数配置する。また、電極シート10の正極層および負極層のいずれか一方の電極層が、一方の集電板と同極となるように、複数の電極シート10を一方の集電板と接触させる。なお、電極シート10は、絶縁部材13にも、接触することが好ましい。
【0124】
具体的には、電極シート配置工程では、負極集電板12の一方面に、電極シート10を、同一平面上で互いに重ならないように、4枚配置する。このとき、4枚の電極シート10の負極層103は、負極集電板12と接触する。電極シート10の一部の側面は、絶縁部材13にも、接触することが好ましい。
【0125】
また、4枚の電極シート10は、負極集電板12の一方面において、絶縁部材配置工程で配置された略十字形状の絶縁部材13で区画された4つのスペースに、各1枚ずつ配置される。換言すれば、絶縁部材13は、同一平面上で、互いに隣り合う4枚の電極シート10の間に配置される。
【0126】
(第2集電板配置工程)
図3Dに示すように、第2集電板配置工程では、電極シート配置工程で配置した複数の電極シートに、他方の集電板を配置する。また、電極シートの他方の電極層が、他方の集電板と同極となるように、他方の集電板を複数の電極シートに接触させる。
【0127】
具体的には、第2集電板配置工程では、電極シート配置工程で配置した4枚の電極シート10に、正極集電板11を配置する。このとき、正極集電板11は、4枚の電極シート10の正極層102と接触する。
【0128】
また、正極集電板11は、絶縁部材配置工程で配置した略十字形状の絶縁部材13とも接触してもよい。
【0129】
なお、正極集電板11は、正極集電タブ111の突出方向が、負極集電板12の負極集電タブ121の突出方向に対して、反対となるように配置される。
【0130】
このようにして、固体電池ユニット1が製造される。
【0131】
上記した固体電池ユニット1の製造方法であれば、絶縁部材13に沿って電極シート10を配置することができるため、電極シート10を容易に配置することができ、さらに、電極シート10同士が接触することによる短絡を抑制することができる。
【0132】
4.固体電池スタック
図4を参照して、本発明の固体電池スタックの一実施形態を説明する。
【0133】
固体電池スタック2は、上記した固体電池ユニット1が複数積層されることにより、形成される。具体的には、固体電池スタック2は、一の固体電池ユニット1と、電極シート10および絶縁部材13と、他の固体電池ユニット1とを積層方向に順に備える。
【0134】
このような固体電池スタックであれば、上記した固体電池ユニットが複数積層されるため、電池容量を向上および薄型化が可能である。
【0135】
複数の固体電池ユニット1は、積層方向において互いに隣り合う固体電池ユニット1における、正極集電板11と負極集電板12とが、電極シート10を介して、向かい合うように、配置される。具体的には、一の固体電池ユニット1の正極集電板11と、積層方向において互いに隣り合う他の固体電池ユニット1の負極集電板12とが、電極シート10を介して、向かい合うように、配置されている。
【0136】
固体電池スタック2において、積層方向において互いに隣り合う固体電池ユニット1における、正極集電板11と負極集電板12とが、電極シート10を介して、向かい合うように、配置されているため、正極集電板11および負極集電板12の長さが短く、集電抵抗を低減することができる。
【0137】
電極シート10および絶縁部材13は、上記した積層方向において互いに隣り合う固体電池ユニット1の間に、介在するように配置される。
【0138】
介在される電極シート10は、同一平面上に、互いに重ならないように、複数配置されている。具体的には、介在される複数の電極シート10は、面方向X方向および面方向Y方向に整列配置されており、より詳しくは、上記した積層方向において互いに隣り合う固体電池ユニット1における、正極集電板11と負極集電板12との間に、介在される電極シート10は、同一平面上に、互いに重ならないように、4枚配置されている。なお、互いに隣り合う電極シート10の間には、絶縁部材13が配置され、介在される電極シート10は、絶縁部材13と接触することが好ましい。
【0139】
介在される複数の電極シート10の正極層102は、固体電池ユニット1の正極集電板11と接触する。また、介在される複数の電極シート10の負極層103は、固体電池ユニット1の負極集電板12と接触する。具体的には、正極集電板11と負極集電板12との間に、介在される4枚の電極シート10の正極層102は、一の固体電池ユニット1の正極集電板11と接触し、負極層103は、他の固体電池ユニット1の負極集電板12と接触する。
【0140】
絶縁部材13は、同一平面上で互いに隣り合う複数の電極シート10の間に配置されている。つまり、絶縁部材13も、上記した積層方向において互いに隣り合う固体電池ユニット1における、正極集電板11と負極集電板12との間に、介在される。
【0141】
具体的には、絶縁部材13は、略十字形状を有し、同一平面上で互いに隣り合う4枚の電極シート10の間に配置されている。
【0142】
なお、固体電池スタック2における、固体電池ユニット1の積層数は、所望する電池容量に応じて、適宜選択することができる。
【0143】
5.固体電池スタックの製造方法
図5を参照して、本発明の固体電池スタックの製造方法の一実施形態を説明する。
【0144】
固体電池スタック2の製造方法は、上記した一の固体電池ユニット1aを準備する工程(第1固体電池ユニット準備工程)と、一の固体電池ユニット1aの一方面に、絶縁部材13を配置する工程(介在絶縁部材配置工程)と、一の固体電池ユニット1aの一方面に、複数の電極シート10を、同一平面上で互いに重ならないように配置する工程(介在電極シート配置工程)と、複数の電極シート10に、他の固体電池ユニット1bをさらに配置する工程(第2固体電池ユニット配置工程)とを含む。
【0145】
(第1固体電池ユニット準備工程)
図5Aに示すように、第1固体電池ユニット準備工程では、上記した一の固体電池ユニット1aを準備する。
【0146】
(介在絶縁部材配置工程)
図5Bに示すように、介在絶縁部材配置工程では、一の固体電池ユニット1aの一方面に、絶縁部材13を配置する。具体的には、介在絶縁部材配置工程では、一の固体電池ユニット1aの一方面を形成している正極集電板11に、略十字形状の絶縁部材13を配置する。詳しくは、平面視において、一の固体電池ユニット1aの一方面を形成している正極集電板11の一方面の中央に、略十字形状の絶縁部材13を配置する。これによって、一の固体電池ユニット1aの一方面を形成している正極集電板11の一方面は、絶縁部材13により、4区画に分割される。
【0147】
また、絶縁部材13は、他の固体電池ユニット1bを配置したときに、一の固体電池ユニット1aと他の固体電池ユニット1bとの間に、介在することになる。
【0148】
なお、一の固体電池ユニット1aにおいて、正極集電板11または負極集電板12に、予め絶縁部材13を貼り付けることで、介在絶縁部材配置工程を省略することもできる。
【0149】
(介在電極シート配置工程)
図5Cに示すように、介在電極シート配置工程では、一の固体電池ユニット1aの一方面に、電極シート10を、同一平面上で互いに重ならないように、複数配置する。また、電極シート10の正極層および負極層のいずれか一方の電極層が、一の固体電池ユニット1aの一方面を形成している正極集電板11および負極集電板12のいずれか一方の集電板と同極となるように、複数の電極シート10を一の固体電池ユニット1aと接触させる。
【0150】
具体的には、介在電極シート配置工程では、一の固体電池ユニット1aの一方面を形成している正極集電板11に、電極シート10を、同一平面上で互いに重ならないように、4枚配置する。このとき、4枚の電極シート10は、正極層102が、一の固体電池ユニット1aの一方面を形成している正極集電板11と接触するように配置される。
【0151】
また、4枚の電極シート10は、一の固体電池ユニット1aの一方面を形成している正極集電板11において、介在絶縁部材配置工程で配置した略十字形状の絶縁部材13で区画された4つのスペースに、各1枚ずつ配置される。換言すれば、絶縁部材13は、同一平面上で、互いに隣り合う4枚の電極シート10の間に配置され、電極シート10は、絶縁部材13と接触することが好ましい。
【0152】
なお、電極シート10は、他の固体電池ユニット1bを配置したときに、一の固体電池ユニット1aと他の固体電池ユニット1bとの間に、介在することになる。
【0153】
(第2固体電池ユニット配置工程)
図5Dに示すように、第2固体電池ユニット配置工程では、介在電極シート配置工程で配置した複数の電極シート10に、他の固体電池ユニット1bをさらに配置する。また、他の固体電池ユニット1bの他方面を形成している正極集電板11および負極集電板12のいずれか一方の集電板が、電極シート10の他方の電極と同極となるように、他の固体電池ユニット1bを複数の電極シート10に接触させる。
【0154】
具体的には、第2固体電池ユニット配置工程では、介在電極シート配置工程で配置した4枚の電極シート10に、他の固体電池ユニット1bをさらに配置する。このとき、他の固体電池ユニット1bの他方面を形成している負極集電板12が、4枚の電極シート10の負極層103と接触する。
【0155】
また、他の固体電池ユニット1bの他方面を形成している負極集電板12は、介在絶縁部材配置工程で配置した絶縁部材13とも接触してもよい。
【0156】
なお、固体電池スタック2の備える複数の固体電池ユニット1(例えば、一の固体電池ユニット1aおよび他の固体電池ユニット1b)の正極集電板11において、正極集電タブ111の突出方向は、同じである。また、固体電池スタック2の備える複数の固体電池ユニット1(例えば、固体電池ユニット1aおよび固体電池ユニット1b)の負極集電板12において、負極集電タブ121の突出方向も、同じである。
【0157】
このようにして、固体電池スタック2が製造される。
【0158】
なお、固体電池スタックの製造方法は、上記した固体電池ユニットの製造方法を含んでいてもよい。つまり、上記した固体電池スタックの製造方法では、上記の一の固体電池ユニット1aおよび他の固体電池ユニット1bは、上記した固体電池ユニットの製造方法で、個別に製造したものを用いているが、これに限定されない。具体的には、上記した第1固体電池ユニット準備工程において、上記した固体電池スタックの製造方法で一の固体電池ユニット1aを製造し、上記した第2固体電池ユニット配置工程において、上記した固体電池スタックの製造方法で他の固体電池ユニット1bを製造してもよい。
【0159】
このような固体電池スタックの製造方法であれば、上記の固体電池ユニットを、絶縁部材と電極シートとを介在させて、複数配置することができるため、固体電池スタックを容易に製造することができる。
【0160】
6.固体電池パック
図6を参照して、本発明の固体電池パック3の一実施形態を説明する。
【0161】
固体電池パック3は、固体電池スタック2と、外装体14とを備える。具体的には、上記の固体電池スタック2が、外装体14に封入されて、固体電池パック3が形成されている。
【0162】
<外装体>
外装体14としては、例えば、ラミネート型外装体、および、ケース型外装体が挙げられる。
【0163】
ラミネート型外装体の材料としては、電解質に安定なものであれば、特に限定されず、例えば、金属、および、樹脂が挙げられる。金属としては、例えば、アルミニウムが挙げられる。また、樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、および、アクリルが挙げられる。
【0164】
ラミネート型外装体は、固体電池スタック2の形状に合わせて、絞り加工されていてもよい。
【0165】
ラミネート型外装体の絞り深さは、特に限定されず、固体電池スタック2の厚みに合わせて、適宜調整する。
【0166】
ケース型外装体の材料としては、電解質に安定なものであれば、特に限定されず、例えば、上記したラミネート型外装体の材料と同じ材料が挙げられる。
【0167】
ケース型外装体の深さは、特に限定されず、固体電池スタック2の厚みに合わせて、適宜調整する。
【0168】
外装体14の面方向X方向における一辺の長さ、外装体14の面方向Y方向における一辺の長さ、および、外装体14の平面における面積は、固体電池スタック2を封入できれば、特に限定されない。
【0169】
このような固体電池パック3であれば、上記したように厚みの薄い固体電池スタック2が外装体14に封入されるため、外装体14に容易に封入することができる。そのため、外装体14の損傷を抑制でき、固体電池パック3の信頼性を向上できる。
【0170】
なお、固体電池パック3において、外装体14に封入された固体電池スタック2は、正極集電タブ111および負極集電タブ121を介して、外部と電気的に接続される。
【0171】
(変形例1)
図1では、固体電池ユニット1において、電極シート10は、面方向X方向に2枚、面方向Y方向に2枚の合計4枚配置されているが、これに限定されない。
【0172】
図7Aでは、固体電池ユニット1において、電極シート10が、面方向X方向に1枚、面方向Y方向に2枚の合計2枚配置されている。また、図7Bでは、固体電池ユニット1において、電極シート10が、面方向X方向に1枚、面方向Y方向に3枚の合計3枚配置されている。
【0173】
上記したように、固体電池ユニット1において、電極シート10の枚数および配置は、所望する電気容量および固体電池ユニット1の形状によって、適宜選択することができる。
【0174】
さらに、図1では、固体電池ユニット1において、絶縁部材13は、面方向X方向に2枚、面方向Y方向に2枚の合計4枚配置された電極シート10の間に配置されており、その形状は、平面視略十字形状となっているが、これに限定されない。また、絶縁部材13は、平面視略十字形状にすべてつながっているが、分離していてもよく、例えば、4枚の電極シート10の各間に、平面視略矩形状の絶縁部材13が、4つ配置されていてもよい。
【0175】
図7Aでは、固体電池ユニット1において、絶縁部材13は、面方向X方向に1枚、面方向Y方向に2枚の合計2枚配置された電極シート10の間に配置されており、その形状は、平面視略ストレート形状である。
【0176】
図7Bでは、固体電池ユニット1において、絶縁部材13は、面方向X方向に1枚、面方向Y方向に3枚の合計3枚配置された電極シート10の間に配置されており、その形状は、平面視略ストレート形状である。また、3枚の電極シート10の各間に、平面視略ストレート形状の絶縁部材13が、2つ配置されている。
【0177】
加えて、絶縁部材13は、電極シート10同士を絶縁し、さらに、電極シート10と外部とを絶縁していてもよい。具体的には、図示しないが、絶縁部材13は、各電極シート10の縁に沿って配置されていてもよい。各電極シート10の縁に沿って配置される絶縁部材13は、1枚の電極シート10に対して、平面視略口の字形状である。
【0178】
(変形例2)
固体電池ユニット1において、正極集電タブ111の突出方向は、負極集電タブ121の突出方向と異なればよいが、これに限定されない。
【0179】
図示しないが、固体電池ユニット1において、正極集電タブ111の突出方向と、負極集電タブ121の突出方向とが、同じであってもよい。つまり、正極集電板本体110における正極集電タブ111の突出する辺と、負極集電板本体120における負極集電タブ121の突出する辺とが、平面視において、同じ側の辺であってもよい。具体的には、正極集電タブ111は、辺の中央よりX方向一方側またはY方向一方側から突出する一方、負極集電タブ121は、辺の中央よりX方向他方側またはY方向他方側から突出することにより、正極集電タブ111と負極集電タブ121とが接触することを抑制できる。
【0180】
上記したように、固体電池ユニット1において、正極集電タブ111および負極集電タブ121の突出方向は、使用目的に応じて、適宜選択することができる。
【0181】
(用途)
上記した固体電池ユニット1、固体電池スタック2、および、固体電池パック3は、薄型化および電池容量の向上が可能である。そのため、携帯電話、スマートフォン、ノートパソコンなどの小型携帯機器の電源として好適に使用できるだけでなく、電気自動車などの大型機器の電源としても好適に使用できる。
【符号の説明】
【0182】
1 固体電池ユニット
10 電極シート
11 正極集電板
12 負極集電板
13 絶縁部材
101 電解質層
102 正極層
103 負極層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7