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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025094878
(43)【公開日】2025-06-25
(54)【発明の名称】積層セラミックキャパシタ
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/30 20060101AFI20250618BHJP
   H01G 4/232 20060101ALI20250618BHJP
【FI】
H01G4/30 201G
H01G4/30 201F
H01G4/30 516
H01G4/30 513
H01G4/232 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024075279
(22)【出願日】2024-05-07
(31)【優先権主張番号】10-2023-0180313
(32)【優先日】2023-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミ-ゲウム
(72)【発明者】
【氏名】ハン、スン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ホセウン
(72)【発明者】
【氏名】チョ、サンイク
(72)【発明者】
【氏名】キム、スンホーン
【テーマコード(参考)】
5E001
5E082
【Fターム(参考)】
5E001AB03
5E001AC09
5E001AE02
5E001AE03
5E001AF06
5E082AA01
5E082AB03
5E082EE04
5E082EE23
5E082EE35
5E082FF05
5E082FG26
5E082GG10
5E082GG11
5E082GG12
5E082GG28
5E082JJ03
5E082JJ12
5E082JJ13
5E082JJ23
(57)【要約】      (修正有)
【課題】内部電極と外部電極の連結性を改善した積層セラミックキャパシタを提供する。
【解決手段】積層セラミックキャパシタ1000は、セラミック本体110と、セラミック本体の内部に配置される複数の第1内部電極150及び第2内部電極160と、第1内部電極に接続される第1外部電極層120と、第2内部電極に接続される第2外部電極130と、を含む。第1外部電極は、第1内部電極に電気的に接続される第1電極層210と、第1電極層上にれ配置される第1導電性カーボン層220と、その上に配置される第1金属層230と、を含む。第2外部電極は、第2内部電極に電気的に接続される第2電極層310と、第2電極層上に配置される第2導電性カーボン層320と、その上に配置される第2金属層330と、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に対向する第1面と第2面、第2方向に対向し前記第1面と前記第2面を連結する第3面と第4面、第3方向に対向し前記第1面と前記第2面を連結する第5面と第6面を含むセラミック本体、
前記セラミック本体の内部に配置される複数の第1内部電極と複数の第2内部電極、
前記セラミック本体の外部に配置され前記複数の第1内部電極に連結される第1外部電極、および
前記セラミック本体の外部に配置され前記複数の第2内部電極に連結される第2外部電極を含み、
前記第1外部電極は、前記第1面上に配置され前記複数の第1内部電極に電気的に接続される第1電極層、前記第1電極層上に配置される第1導電性カーボン(carbon)層、および前記第5面上に配置され前記第1面と前記第5面の間で前記第1導電性カーボン(carbon)層に接する第1金属層を含み、
前記第2外部電極は、前記第2面上に配置され前記複数の第2内部電極に電気的に接続される第2電極層、前記第2電極層上に配置される第2導電性カーボン層、および前記第5面上に配置され前記第2面と前記第5面の間で前記第2導電性カーボン層に接する第2金属層を含む、積層セラミックキャパシタ。
【請求項2】
前記第1導電性カーボン層と前記第2導電性カーボン層は、黒鉛(graphite)、グラフェン(graphene)、炭素ナノチューブ(carbon nanotube)、フラーレン(fullerene)、およびカーボンブラック(carbon black)のうちの一つ以上を含む、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項3】
前記第1電極層は導電性金属とガラスを含み、
前記第2電極層は導電性金属とガラスを含む、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項4】
前記第1電極層の導電性金属と前記第2電極層の導電性金属はニッケル(Ni)を含む、請求項3に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項5】
前記第1電極層は、前記複数の第1内部電極に連結される第1基礎層と前記第1基礎層上に配置される第2基礎層を含み、
前記第2電極層は、前記複数の第2内部電極に連結される第3基礎層と前記第3基礎層上に配置される第4基礎層を含む、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項6】
前記第1基礎層と前記第2基礎層は導電性金属とガラスを含み、
前記第3基礎層と前記第4基礎層は導電性金属とガラスを含む、請求項5に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項7】
前記第1基礎層の導電性金属と前記第3基礎層の導電性金属はニッケル(Ni)を含む、請求項6に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項8】
前記第2基礎層の導電性金属と前記第4基礎層の導電性金属は銅(Cu)を含む、請求項6に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項9】
前記第1外部電極は、前記第1金属層と前記第1導電性カーボン層を覆う第1メッキ層をさらに含み、
前記第2外部電極は、前記第2金属層と前記第2導電性カーボン層を覆う第2メッキ層をさらに含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項10】
前記第1メッキ層は、
前記第1金属層と前記第1導電性カーボン層を覆う第1層、
前記第1層を覆う第2層、および
前記第2層を覆う第3層を含む、請求項9に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項11】
前記第1層は銅(Cu)を含み、
前記第2層はニッケル(Ni)を含み、
前記第3層はスズ(Sn)を含む、請求項10に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項12】
前記第2メッキ層は、
前記第2金属層と前記第2導電性カーボン層を覆う第1層、
前記第1層を覆う第2層、および
前記第2層を覆う第3層を含む、請求項9に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項13】
前記第1層は銅(Cu)を含み、
前記第2層はニッケル(Ni)を含み、
前記第3層はスズ(Sn)を含む、請求項12に記載の積層セラミックキャパシタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、積層セラミックキャパシタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
セラミック材料を使用する電子部品としてキャパシタ、インダクタ、圧電素子、バリスタ、またはサーミスタなどがある。このようなセラミック電子部品のうちの積層セラミックキャパシタ(Multilayer Ceramic Capacitor、MLCC)は小型でありながら高容量が保障され実装が容易であるという長所によって多様な電子装置に使用できる。
【0003】
例えば、積層セラミックキャパシタは、液晶表示装置(liquid crystal display、LCD)、プラズマ表示装置パネル(plasma display panel、PDP)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)などの映像機器、コンピュータ、個人携帯用端末器、およびスマートフォンのような様々の電子製品の基板に装着されて電気を充電または放電させる役割を果たすチップ形態のコンデンサに使用できる。
【0004】
積層セラミックキャパシタは、セラミック本体の内部に配置される内部電極と、セラミック本体の外部に配置され内部電極に連結される外部電極を含むことができる。しかし、外部電極が過度に厚ければ静電容量に寄与する部分が相対的に減る問題が発生することがある。
【0005】
一方、導電性カーボン層から外部電極を形成することもでき、この場合、内部電極と外部電極の連結性が不充分な場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
実施形態の一側面は、内部電極と外部電極の連結性を改善した積層セラミックキャパシタを提供しようとする。
【0007】
また、実施形態の一側面は、相対的に電気的損失なく外部電極の体積を減らすことによって静電容量に寄与する部分をより大きく設計することができる積層セラミックキャパシタを提供しようとする。
【0008】
しかし、本発明の実施形態が解決しようとする課題は上述の課題に限定されず、本発明に含まれている技術的思想の範囲で多様に拡張できる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施形態による積層セラミックキャパシタは、第1方向に対向する第1面と第2面、第2方向に対向し前記第1面と前記第2面を連結する第3面と第4面、第3方向に対向し前記第1面と前記第2面を連結する第5面と第6面を含むセラミック本体、前記セラミック本体の内部に配置される複数の第1内部電極と複数の第2内部電極、前記セラミック本体の外部に配置され前記複数の第1内部電極に連結される第1外部電極、および前記セラミック本体の外部に配置され前記複数の第2内部電極に連結される第2外部電極を含み、前記第1外部電極は、前記第1面上に配置され前記複数の第1内部電極に電気的に接続される第1電極層、前記第1電極層上に配置される第1導電性カーボン(carbon)層、および前記第5面上に配置され前記第1面と前記第5面の間で前記第1導電性カーボン(carbon)層に接する第1金属層を含み、前記第2外部電極は、前記第2面上に配置され前記複数の第2内部電極に電気的に接続される第2電極層、前記第2電極層上に配置される第2導電性カーボン層、および前記第5面上に配置され前記第2面と前記第5面の間で前記第2導電性カーボン層に接する第2金属層を含むことができる。
【0010】
また、前記第1導電性カーボン層と前記第2導電性カーボン層は、黒鉛(graphite)、グラフェン(graphene)、炭素ナノチューブ(carbon nanotube)、フラーレン(fullerene)、およびカーボンブラック(carbon black)のうちの一つ以上を含むことができる。
【0011】
また、前記第1電極層は導電性金属とガラスを含み、前記第2電極層は導電性金属とガラスを含むことができる。
【0012】
また、前記第1電極層の導電性金属と前記第2電極層の導電性金属はニッケル(Ni)を含むことができる。
【0013】
また、前記第1電極層は、前記複数の第1内部電極に連結される第1基礎層と前記第1基礎層上に配置される第2基礎層を含み、前記第2電極層は、前記複数の第2内部電極に連結される第3基礎層と前記第3基礎層上に配置される第4基礎層を含むことができる。
【0014】
また、前記第1基礎層と前記第2基礎層は導電性金属とガラスを含み、前記第3基礎層と前記第4基礎層は導電性金属とガラスを含むことができる。
【0015】
また、前記第1基礎層の導電性金属と前記第3基礎層の導電性金属はニッケル(Ni)を含むことができる。
【0016】
また、前記第2基礎層の導電性金属と前記第4基礎層の導電性金属は銅(Cu)を含むことができる。
【0017】
また、第1外部電極は、前記第1金属層と前記第1導電性カーボン層を覆う第1メッキ層をさらに含み、前記第2外部電極は、前記第2金属層と前記第2導電性カーボン層を覆う第2メッキ層をさらに含むことができる。
【0018】
また、前記第1メッキ層は、前記第1金属層と前記第1導電性カーボン層を覆う第1層、前記第1層を覆う第2層、および前記第2層を覆う第3層を含むことができる。
【0019】
また、前記第1層は銅(Cu)を含み、前記第2層はニッケル(Ni)を含み、前記第3層はスズ(Sn)を含むことができる。
【0020】
また、前記第2メッキ層は、前記第2金属層と前記第2導電性カーボン層を覆う第1層、前記第1層を覆う第2層、および前記第2層を覆う第3層を含むことができる。
【0021】
また、前記第1層は銅(Cu)を含み、前記第2層はニッケル(Ni)を含み、前記第3層はスズ(Sn)を含むことができる。
【発明の効果】
【0022】
実施形態による積層セラミックキャパシタによれば、内部電極と外部電極の連結性が改善できる。
【0023】
また、実施形態による積層セラミックキャパシタによれば、相対的に電気的損失なく外部電極の体積を減らすことによって静電容量に寄与する部分をさらに大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】一実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示した斜視図である。
図2図1のII-II'線に沿って切断した断面図である。
図3図1の積層セラミックキャパシタにおいて内部電極の積層構造を示した分離斜視図である。
図4図1の積層セラミックキャパシタの外部電極が形成される過程を概略的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付した図面を参照して本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように本発明の実施形態を詳しく説明する。図面において本発明を明確に説明するために説明上不必要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付した。また、添付図面において一部構成要素は誇張されるか省略されるかまたは概略的に図示され、各構成要素の大きさは実際大きさを全的に反映するものではない。
【0026】
添付された図面は本明細書に開示された実施形態を容易に理解することができるようにするためのものに過ぎず、添付された図面によって本明細書に開示された技術的思想が制限されず、本発明の思想および技術範囲に含まれる全ての変更、均等物または代替物を含むと理解されなければならない。
【0027】
第1、第2などのように序数を含む用語は多様な構成要素を説明するのに使用できるが、前記構成要素は前記用語によって限定されない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用される。
【0028】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分「の上に」または「上に」あるという時、これは他の部分「の直上に」ある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分「の直上に」あるという時には中間に他の部分がないことを意味する。また、基準となる部分「の上に」または「上に」あるというのは基準となる部分の上または下に位置することであり、必ずしも重力反対方向側に「の上に」または「上に」位置することを意味するのではない。
【0029】
明細書全体で、「含む」または「有する」などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在するのを指定しようとするものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないと理解されなければならない。したがって、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対になる記載がない限り他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0030】
また、明細書全体で、「平面上」という時、これは対象部分を上から見た時を意味し、「断面上」という時、これは対象部分を垂直に切断した断面を横から見た時を意味する。
【0031】
また、明細書全体で、「連結される」という時、これは二つ以上の構成要素が直接的に連結されることのみを意味するのではなく、二つ以上の構成要素が他の構成要素を通じて間接的に連結されること、物理的に連結されることだけでなく電気的に連結されること、または位置や機能によって異なる名称で称されたが、一体であるのを意味することができる。
【0032】
図1は一実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示した斜視図であり、図2図1のII-II'線に沿って切断した断面図であり、図3図1の積層セラミックキャパシタにおいて内部電極の積層構造を示した分離斜視図であり、図4図1の積層セラミックキャパシタの外部電極が形成される過程を概略的に示した図である。説明の便宜上、積層セラミックキャパシタの一側の外部電極が形成される過程のみ図4に示したが、他側の外部電極もこれと同一の過程で形成できる。
【0033】
図1図2図3、および図4を参照すれば、本実施形態による積層セラミックキャパシタ1000は、セラミック本体110、第1外部電極120、第2外部電極130、複数の第1内部電極150、および複数の第2内部電極160を含む。
【0034】
まず、本実施形態を明確に説明するために方向を定義すれば、図面に表示されたL軸、W軸、およびT軸はそれぞれ積層セラミックキャパシタ1000の長さ方向、幅方向、および厚さ方向を示す軸を示す。
【0035】
厚さ方向(T軸方向)は、シート(sheet)形状を有する構成要素の広い面(主面)に垂直な方向であってもよい。例えば、厚さ方向(T軸方向)は誘電体層140が積層される方向と同一の概念として使用できる。
【0036】
長さ方向(L軸方向)は、シート形状を有する構成要素の広い面(主面)に平行な方向であって厚さ方向(T軸方向)と交差(または直交)する方向であってもよい。例えば、長さ方向(L軸方向)は、第1外部電極120と第2外部電極130が互いに対向する方向であってもよい。
【0037】
幅方向(W軸方向)は、シート形状を有する構成要素の広い面(主面)に平行な方向であって厚さ方向(T軸方向)および長さ方向(L軸方向)と同時に交差(または直交)する方向であってもよい。
【0038】
セラミック本体110は大略六面体形状であってもよいが、本実施形態がこれに限定されるのではない。焼成(sintering)時収縮によって、セラミック本体110は完全な六面体形状ではないが、実質的に六面体形状を有することができる。例えば、セラミック本体110は大略直六面体形状であるが、角や頂点に該当する部分が丸い形状を有することができる。
【0039】
本実施形態では、説明の便宜のために、長さ方向(L軸方向)で互いに対向する面を第1面S1および第2面S2と定義し、幅方向(W軸方向)で互いに対向して第1面S1と第2面S2を連結する面を第3面S3および第4面S4と定義し、厚さ方向(T軸方向)で互いに対向して第1面S1と第2面S2を連結する面を第5面S5および第6面S6と定義することにする。
【0040】
したがって、第1面S1と第2面S2が対向する方向である第1方向は長さ方向(L軸方向)であってもよく、第1方向に垂直であり互いに垂直な第2方向および第3方向はそれぞれ厚さ方向(T軸方向)および幅方向(W軸方向)または幅方向(W軸方向)および厚さ方向(T軸方向)であってもよい。
【0041】
セラミック本体110の長さは、セラミック本体110の幅方向(W軸方向)中央部での長さ方向(L軸方向)-厚さ方向(T軸方向)断面(cross section)に対する光学顕微鏡または走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)写真を基準にして、前述の断面写真に示されたセラミック本体110の長さ方向(L軸方向)に対向する2つの最外側境界線をそれぞれ連結し長さ方向(L軸方向)と平行な複数の線分の長さのうちの最大値を意味することができる。一方、セラミック本体110の長さは、前述の断面写真に示されたセラミック本体110の長さ方向(L軸方向)に対向する2つの最外側境界線をそれぞれ連結し長さ方向(L軸方向)と平行な複数の線分の長さのうちの最小値を意味することができる。他方、セラミック本体110の長さは、前述の断面写真に示されたセラミック本体110の長さ方向(L軸方向)に対向する2つの最外側境界線をそれぞれ連結し長さ方向(L軸方向)と平行な複数の線分のうちの少なくとも2つの線分の長さの算術平均値を意味することができる。
【0042】
セラミック本体110の厚さは、セラミック本体110の幅方向(W軸方向)中央部での長さ方向(L軸方向)-厚さ方向(T軸方向)断面(cross section)に対する光学顕微鏡または走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)写真を基準にして、前述の断面写真に示されたセラミック本体110の厚さ方向(T軸方向)に対向する2つの最外側境界線をそれぞれ連結し厚さ方向(T軸方向)と平行な複数の線分の長さのうちの最大値を意味することができる。一方、セラミック本体110の厚さは、前述の断面写真に示されたセラミック本体110の厚さ方向(T軸方向)に対向する2つの最外側境界線をそれぞれ連結し厚さ方向(T軸方向)と平行な複数の線分の長さのうちの最小値を意味することができる。他方、セラミック本体110の厚さは、前述の断面写真に示されたセラミック本体110の厚さ方向(T軸方向)に対向する2つの最外側境界線をそれぞれ連結し厚さ方向(T軸方向)と平行な複数の線分のうちの少なくとも2つの線分の長さの算術平均値を意味することができる。
【0043】
セラミック本体110の幅は、セラミック本体110の厚さ方向(T軸方向)中央部での長さ方向(L軸方向)-幅方向(W軸方向)断面(cross section)に対する光学顕微鏡または走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)写真を基準にして、前述の断面写真に示されたセラミック本体110の幅方向(W軸方向)に対向する2つの最外側境界線をそれぞれ連結し幅方向(W軸方向)と平行な複数の線分の長さのうちの最大値を意味することができる。一方、セラミック本体110の幅は、前述の断面写真に示されたセラミック本体110の幅方向(W軸方向)に対向する2つの最外側境界線をそれぞれ連結し幅方向(W軸方向)と平行な複数の線分の長さのうちの最小値を意味することができる。他方、セラミック本体110の幅は、前述の断面写真に示されたセラミック本体110の幅方向(W軸方向)に対向する2つの最外側境界線をそれぞれ連結し幅方向(W軸方向)と平行な複数の線分のうちの少なくとも2つの線分の長さの算術平均値を意味することができる。
【0044】
セラミック本体110は、厚さ方向(T軸方向)に積層された複数の誘電体層140を含むことができる。誘電体層140の間の境界は不明確であってもよい。例えば、誘電体層140の間の境界は走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)を使用しなければ確認しにくい程度であり、複数の誘電体層140は一体型構造体と見えることもある。
【0045】
第1内部電極150と第2内部電極160は誘電体層140を挟んで交互に積層できる。このような積層構造はセラミック本体110内で繰り返されてもよく、セラミック本体110の第5面S5に最も近い内部電極は第1内部電極150であるかまたは第2内部電極160であってもよく、第6面S6に最も近い内部電極は第1内部電極150であるかまたは第2内部電極160であってもよい。
【0046】
第1内部電極150と第2内部電極160は互いに異なる極性を有し、その間に配置された誘電体層140によって互いに電気的に絶縁し得る。
【0047】
第1内部電極150および第2内部電極160は、誘電体層140を挟んで互いに長さ方向(L軸方向)にずれるように配置できる。第1内部電極150の一側端部はセラミック本体110の第1面S1を通じて露出され、第2内部電極160の一側端部はセラミック本体110の第2面S2を通じて露出される。セラミック本体110の第1面S1から露出された第1内部電極150の端部は第1外部電極120に接続できる。セラミック本体110の第2面S2から露出された第2内部電極160の端部は第2外部電極130に接続できる。
【0048】
第1内部電極150および第2内部電極160は、導電性金属を含む導電性ペーストを誘電体層140の表面に印刷して形成できる。例えば、ニッケル(Ni)またはニッケル(Ni)合金を含む導電性ペーストをスクリーン印刷法(screen printing)やグラビア印刷法(gravure printing)で誘電体層表面に印刷して内部電極を形成することができる。但し、本実施形態がこれに限定されるのではない。
【0049】
一例として、第1内部電極150および第2内部電極160の平均厚さは大略0.1μm以上2μm以下であってもよい。
【0050】
ここで、内部電極の厚さは、二つの誘電体層の間に配置される一つの内部電極の平均厚さを意味することができる。内部電極の平均厚さは、セラミック本体110の幅方向(W軸方向)中央部での長さ方向(L軸方向)-厚さ方向(T軸方向)断面(cross section)に対する1万倍率の走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)写真を基準にして、前述の断面写真に示された一つの内部電極の厚さを、長さ方向(L軸方向)に均等な間隔を有する30個の地点で測定した値の算術平均値であってもよい。前述の30個の地点は後述のアクティブ(active)領域で指定できる。このような方式で10個の内部電極で平均厚さをそれぞれ測定した後、測定値の算術平均値を導出すれば、内部電極の平均厚さをさらに一般化することができる。
【0051】
第1外部電極120および第2外部電極130に電圧を印加すると、互いに対向する第1内部電極150および第2内部電極160の間に電荷が蓄積される。即ち、第1外部電極120に電気的に連結された第1内部電極150と第2外部電極130に電気的に連結された第2内部電極160の間で静電容量を得ることができる。積層セラミックキャパシタ1000の静電容量は、厚さ方向(T軸方向)に沿って互いに重畳する第1内部電極150と第2内部電極160の重畳した面積に比例する。
【0052】
言い換えれば、積層セラミックキャパシタ1000は、アクティブ(active)領域とマージン(margin)領域を含むことができる。アクティブ領域は第1内部電極150と第2内部電極160が厚さ方向(T軸方向)に沿って重畳する領域を称することができ、マージン領域はアクティブ領域とセラミック本体110の第1面S1の間の領域およびアクティブ領域とセラミック本体110の第2面S2の間の領域を称することができる。
【0053】
アクティブ領域の厚さ方向(T軸方向)外側には第1カバー層143および第2カバー層145が配置できる。
【0054】
第1カバー層143は、セラミック本体110の第5面S5とそれに最も近い内部電極の間に配置される。第2カバー層145は、セラミック本体110の第6面S6とそれに最も近い内部電極の間に配置される。
【0055】
即ち、セラミック本体110内で最上部にある内部電極の上部に第1カバー層143が配置され、最下部にある内部電極の下部に第2カバー層145が配置できる。第1カバー層143および第2カバー層145は、誘電体層140と同一の組成を有することができる。最上側内部電極の外表面と最下側内部電極の外表面に誘電体層をそれぞれ1つ以上積層して第1カバー層143および第2カバー層145を形成することができる。
【0056】
第1カバー層143および第2カバー層145は、物理的または化学的ストレスによる第1内部電極150および第2内部電極160の損傷を防止する役割を果たすことができる。
【0057】
誘電体層140は高誘電率のセラミック材料を含むことができる。例えば、セラミック材料は、BaTiO、CaTiO、SrTiO、またはCaZrOなどの成分を含む誘電体セラミックを含むことができる。また、これら成分にマンガン(Mn)化合物、鉄(Fe)化合物、クロム(Cr)化合物、コバルト(Co)化合物、ニッケル(Ni)化合物などの補助成分をさらに含むことができる。例えば、誘電体層はBaTiOにカルシウム(Ca)、ジルコニウム(Zr)などが一部固溶された(Ba1-xCa)TiO、Ba(Ti1-yCa)O、(Ba1-xCa)(Ti1-yZr)OまたはBa(Ti1-yZr)Oなどがあるが、本発明がこれに限定されるのではない。
【0058】
また、誘電体層140にはセラミック添加剤、有機溶剤、可塑剤、結合剤、および分散剤のうちの一つ以上がさらに含まれてもよい。セラミック添加剤は、例えば遷移金属酸化物または炭化物、希土類元素、マグネシウム(Mg)またはアルミニウム(Al)などであってもよい。
【0059】
一例として、誘電体層140の平均厚さは0.1μm~10μmであってもよいが、本実施形態がこれに限定されるのではない。
【0060】
第1外部電極120および第2外部電極130はセラミック本体110の外部に配置される。
【0061】
第1外部電極120は、セラミック本体110の第1面S1に配置され第5面S5まで延長することができる。即ち、第1外部電極120は、セラミック本体110の第1面S1および第5面S5上に配置できる。他の実施形態で、第1外部電極120は、セラミック本体110の第3面S3と第4面S4にも配置できる。
【0062】
第2外部電極130は、セラミック本体110の第2面S2に配置され第5面S5まで延長することができる。即ち、第2外部電極130は、セラミック本体110の第2面S2および第5面S5上に配置できる。他の実施形態で、第2外部電極130は、セラミック本体110の第3面S3と第4面S4にも配置できる。
【0063】
第1外部電極120は、第1接続部121、第1バンド部123と第1角部125を含む。
【0064】
第1接続部121は、セラミック本体110の第1面S1を覆い、複数の第1内部電極150の露出された端部と接続されて電気的に連結される部分である。
【0065】
他の実施形態で、第1接続部121は、セラミック本体110の第1面S1の一部分を覆うことができる。
【0066】
第1バンド部123は、第1接続部121から延長してセラミック本体110の第5面S5の少なくとも一部を覆う。第1バンド部123は、第1外部電極120がセラミック本体110にさらに強く固着されるようにすることができる。
【0067】
第1角部125は、第1接続部121と第1バンド部123を連結する部分であってもよい。
【0068】
第2外部電極130は、第2接続部131、第2バンド部133と第2角部135をそれぞれ含む。
【0069】
第2接続部131は、セラミック本体110の第2面S2を覆い、複数の第2内部電極160の露出された端部と接続されて電気的に連結される部分である。
【0070】
他の実施形態で、第2接続部131は、セラミック本体110の第2面S2の一部分を覆うことができる。
【0071】
第2バンド部133は、第2接続部131から延長してセラミック本体110の第5面S5の少なくとも一部を覆う。第2バンド部133は、第2外部電極130がセラミック本体110にさらに強く固着されるようにすることができる。
【0072】
第2角部135は、第2接続部131と第2バンド部133を連結する部分であってもよい。
【0073】
積層セラミックキャパシタ1000の幅方向(W軸方向)中央部での長さ方向(L軸方向)-厚さ方向(T軸方向)断面(cross section)に対する光学顕微鏡または走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)写真を基準にして、前述の断面写真に示された積層セラミックキャパシタ1000で第1接続部121および第2接続部131は大体厚さ方向(T軸方向)に平行な形状を有することができ、第1バンド部123および第2バンド部133は大体長さ方向(L軸方向)に平行な形状を有することができ、第1角部125および第2角部135は曲線形状を有することができる。前述の曲線形状は、厚さ方向(T軸方向)に平行な方向から長さ方向(L軸方向)に平行な方向に(またはその反対方向に)傾きが変わる接線(tangent)を有する曲線形状であってもよい。
【0074】
第1外部電極120は第1電極層210、第1導電性カーボン層220、第1金属層230、および第1メッキ層240を含み、第2外部電極130は第2電極層310、第2導電性カーボン層320、第2金属層330、および第2メッキ層340を含むことができる。
【0075】
第1外部電極120は、第1電極層210、第1導電性カーボン層220、第1金属層230、および第1メッキ層240を含むことができる。
【0076】
第1電極層210は、セラミック本体110の第1面S1に配置され複数の第1内部電極150の露出された端部と接続されて電気的に連結される。第1電極層210はセラミック本体110の第1面S1から他の面まで延長しない。即ち、第1電極層210はセラミック本体110の第3面S3、第4面S4、第5面S5、および第6面S6上には配置されない。
【0077】
第1電極層210は、導電性金属とガラスを含むことができる。第1電極層210は例えば、銀(Ag)、鉛(Pb)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、およびこれらの合金のうちの一つ以上を含むことができる。
【0078】
第1電極層210は、導電性金属およびガラスを含む焼結電極であってもよい。第1電極層210は、導電性金属およびガラスを含むスラリーにセラミック本体110の第1面S1をディッピング(dipping)した後、焼成することによって形成できる。これとは異なり、導電性金属およびガラスを含むシート(sheet)をセラミック本体110に転写することによって第1電極層210を形成することもできる。
【0079】
第1電極層210は、第1基礎層211と第2基礎層213を含むことができる。
【0080】
第1基礎層211は、複数の第1内部電極150に直接連結できる。第1基礎層211は例えば、導電性金属とガラスを含むことができる。導電性金属はニッケル(Ni)を含むことができる。
【0081】
第2基礎層213は、第1基礎層211上に配置できる。第2基礎層213は例えば、導電性金属とガラスを含むことができる。導電性金属は銅(Cu)を含むことができる。
【0082】
第1導電性カーボン層220は第1電極層210上に配置される。例えば、第1導電性カーボン層220は第1電極層210を覆うことができる。
【0083】
第1導電性カーボン層220は導電性炭素材料を含むことができる。例えば、第1導電性カーボン層220は、黒鉛(graphite)、グラフェン(graphene)、炭素ナノチューブ(carbon nanotube)、フラーレン(fullerene)、およびカーボンブラック(carbon black)のうちの一つ以上を含むことができる。
【0084】
一例として、導電性炭素材料が含まれている分散液にセラミック本体を部分的にディッピング(dipping)して溶液の希釈程度によって塗布した後、170℃で10分間熱乾燥し硬化することによって、固相の導電性カーボン層を大略0.05μm以上20μm以下の厚さで形成することができる。ここで、導電性炭素材料が含まれている溶液の固形物(solid contents)の含量が大略1wt%以上20wt%水準になるように希釈比率を設定することによって、そしてディッピング(dipping)し乾燥する工程の反復回数を調整することによって、導電性カーボン層の厚さを調整することができる。
【0085】
本実施形態と異なり、セラミック本体110の第1面S1に第1電極層210を配置せず第1導電性カーボン層220を第1面S1に直接配置することもできる。しかし、その場合、第1内部電極150の端部が短く突出するかまたは第1内部電極150の露出された表面に酸化膜が存在すれば、第1導電性カーボン層220と第1内部電極150が連結されても電気的特性が低下する恐れがある。
【0086】
反面、本実施形態によれば、導電性金属を含む第1電極層210を第1内部電極150に連結した後、第1導電性カーボン層220を第1電極層210上に配置するので、前述の問題点を改善し電気的特性を十分に確保することができる。
【0087】
第1金属層230は、セラミック本体110の第5面S5に配置される。
【0088】
第1金属層230は、セラミック本体110の第5面S5の中央部から第1面S1方向に離隔した地点で第5面S5の一部分を覆うことができる。例えば、第1金属層230は、セラミック本体110の第5面S5の第1面S1側の縁、第3面S3側の縁、および第4面S4側の縁に接し第5面S5の一部分を覆うことができる。
【0089】
第1金属層230は例えば、以下のような方法で形成できる。
【0090】
表面に内部電極が形成されたセラミックグリーンシート(ceramic greensheet)を互いに重ねてシート積層体を形成した後、シート積層体の表面に導電性ペーストを印刷して金属パターンを形成する。例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)合金または銅(Cu)合金を含む導電性ペーストをスクリーン印刷法(screen printing)またはグラビア印刷法(gravure printing)でシート積層体の表面に印刷して金属パターンを形成することができる。但し、本実施形態がこれに限定されるのではない。金属パターンが形成されたシート積層体を切断(dicing)してグリーンチップ(green chip)を製造する。この切断過程で、金属パターンは切断されて第1金属層になり得る。
【0091】
第1金属層230の第1面S1側の縁は、第1導電性カーボン層220に接し得る。ここで、第1金属層230と第1導電性カーボン層220は連続した界面を有することができる。したがって、第1金属層230と第1導電性カーボン層220の間でセラミック本体110の表面や第1電極層210の表面が露出されないことがある。
【0092】
第1金属層230と第1導電性カーボン層220の界面はセラミック本体110の第1面S1と第5面S5の間の第1角部125に存在し得るが、これに限定されない。例えば、第1金属層230と第1導電性カーボン層220の境界は第1角部125と第5面S5の界面上に存在し得る。但し、第1導電性カーボン層220がセラミック本体110の第1面S1に配置されるので、第1金属層230と第1導電性カーボン層220の界面がセラミック本体110の第1面S1に形成されない。
【0093】
本実施形態と異なり、第1外部電極120が第1導電性カーボン層220を含んでいない場合、第1金属層230と第1電極層210の間に隙間が生じることがある。特に、第1電極層210を薄く形成すれば、隙間が存在する可能性はさらに大きくなる。第1金属層230と第1電極層210の間に隙間が存在する状態で第1メッキ層240を形成すれば、第1外部電極120の第1接続部121と第1バンド部123の連結が切れるかまたは不充分になることがある。
【0094】
反面、本実施形態によれば、第1導電性カーボン層220が第1金属層230と第1電極層210を連結する役割を果たすので、第1金属層230と第1電極層210の間に隙間が存在しても第1接続部121と第1バンド部123の十分な連結を確保することができる。
【0095】
第1導電性カーボン層220および第1金属層230は、第1メッキ層240によって覆われてもよい。即ち、セラミック本体110の第1面S1上の第1導電性カーボン層220および第5面S5上の第1金属層230が第1メッキ層240によって一度に覆われてもよい。
【0096】
第1メッキ層240は、導電性金属を第1導電性カーボン層220および第1金属層230上に直接メッキして形成できる。即ち、第1導電性カーボン層220および第1金属層230は、メッキ用シード(seed)層としての役割を果たすことができる。ここで、導電性金属はニッケル(Ni)、銅(Cu)、スズ(Sn)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、タングステン(W)、チタン(Ti)または鉛(Pb)などの単独またはこれらの合金を含むことができるが、本実施形態がこれに限定されるのではない。
【0097】
第1メッキ層240は複数の層からなり得る。例えば、第1メッキ層240は第1導電性カーボン層220と第1金属層230を全て覆う第1層241、第1層241を覆う第2層243、および第2層243を覆う第3層245を含むことができる。
【0098】
第1層241は銅(Cu)を含むことができ、第2層243はニッケル(Ni)を含むことができ、第3層245はスズ(Sn)を含むことができるが、本実施形態がこれに限定されるのではない。
【0099】
第2外部電極130は、第2電極層310、第2導電性カーボン層320、第2金属層330、および第2メッキ層340を含むことができる。第2外部電極130はその位置を除けば、その構造および構成要素が第1外部電極120の構造および構成要素と同一なので、第2外部電極130に関する反復される説明は省略する。
【0100】
図4を参照すれば、金属パターンが印刷されたシート積層体を切断してグリーンチップを製造し、グリーンチップを焼成することによってセラミック本体110の第5面S5に第1金属層230を形成した後、導電性金属とガラスを含むスラリーにセラミック本体110を部分的にディッピング(dipping)し焼成してセラミック本体110の第1面S1に第1電極層210を形成することができる。一方、導電性金属(例えば、銅(Cu)またはニッケル(Ni))を含むシート(sheet)をセラミック本体110の第1面S1に転写して第1電極層210を形成することもできる。その後、第1電極層210を覆うように第1導電性カーボン層220を形成することができる。一例として、導電性炭素材料が含まれている分散液にセラミック本体を部分的にディッピング(dipping)して溶液の希釈程度によって塗布した後、170℃で10分間熱乾燥し硬化することによって、固相の導電性カーボン層を大略0.05μm以上20μm以下の厚さで形成することができる。ここで、導電性炭素材料が含まれている溶液の固形物(solid contents)の含量が大略1wt%以上20wt%水準になるように希釈比率を設定することによって、そしてディッピング(dipping)し乾燥する工程の反復回数を調整することによって、導電性カーボン層の厚さを調整することができる。次いで、導電性金属を第1導電性カーボン層220および第1金属層230に直接メッキして第1メッキ層240を形成することができる。例えば、銅(Cu)を電解メッキして第1メッキ層240を形成することができる。ここで、第1導電性カーボン層220および第1金属層230はメッキ用シード(seed)層としての役割を果たすことができる。第1導電性カーボン層220はセラミック本体110の第1面S1に配置され第1金属層230は第5面S5に配置されるので、セラミック本体110の第3面S3、第4面S4、および第6面S6には第1メッキ層240が形成されない。結局、第1外部電極120および第2外部電極130はセラミック本体110の第3面S3、第4面S4、および第6面S6には配置されない。
【0101】
本実施形態で第1外部電極120がセラミック本体110の第3面S3と第4面S4には配置されないので、セラミック本体110の幅をそれだけ増加させることができる。また、第1外部電極120がセラミック本体110の第6面S6に配置されないので、セラミック本体110の厚さをそれだけ増加させることができる。セラミック本体110の幅が増加すれば、静電容量に影響を与える内部電極の幅もそれだけ増加させることができ、セラミック本体110の厚さが増加すれば、積層される内部電極の個数も増加できる。したがって、積層セラミックキャパシタの容量が増加できる。
【0102】
以上を通じて本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるのではなく、請求範囲と発明の説明および添付した図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲に属するのは当然である。
【符号の説明】
【0103】
1000:積層セラミックキャパシタ
110:セラミック本体
120:第1外部電極
121:第1接続部
123:第1バンド部
125:第1角部
130:第2外部電極
131:第2接続部
133:第2バンド部
135:第2角部
140:誘電体層
143:第1カバー層
145:第2カバー層
150:第1内部電極
160:第2内部電極
210:第1電極層
220:第1導電性カーボン層
230:第1金属層
240:第1メッキ層
310:第2電極層
320:第2導電性カーボン層
330:第2金属層
340:第2メッキ層
図1
図2
図3
図4