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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009560
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】精算装置
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20250110BHJP
【FI】
G07G1/00 301Z
G07G1/00 331A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023112644
(22)【出願日】2023-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河田 賢人
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142AA03
3E142BA01
3E142BA11
3E142CA12
3E142GA02
3E142GA06
3E142GA24
3E142GA41
(57)【要約】
【課題】機器の設置面積が小さく、客が行う決済操作の操作性が高い精算装置を提供する。
【解決手段】登録精算装置(精算装置)は、1つの筐体に、第1方向から見た筐体の幅方向に収まるように設置されて、店員が第1方向から操作して、商品の商品登録情報を生成するPOS端末(商品登録情報生成部)と、第1方向とは異なる第2方向から見た筐体の幅方向に収まるように設置されて、客が第2方向から操作して、POS端末から取得した商品登録情報に係る決済を行う会計端末(決済処理部)と、を備える。会計端末は、決済方法の選択を受け付ける客面表示器(操作受付部)と、コード決済時に携帯端末からコード情報を読み取るスキャナ(読取部)と、クレジット決済時にクレジットカードの登録情報を読み取る決済端末と、現金決済時に硬貨(紙幣)を受け付けて、釣銭としての硬貨(紙幣)を排出する釣銭機と、レシートを発行するレシートプリンタと、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つの筐体に、
第1方向から見た前記筐体の幅方向に収まるように設置されて、店員が前記第1方向から操作して、客が購入する商品の商品情報を登録した商品登録情報を生成する商品登録情報生成部と、
前記第1方向とは異なる第2方向から見た前記筐体の幅方向に収まるように設置されて、客が前記第2方向から操作して、前記商品登録情報生成部から取得した商品登録情報に係る決済を行う決済処理部と、を備えて、
前記決済処理部は、
決済方法を選択させる選択情報を表示して、前記選択情報に対する選択操作を受け付ける操作受付部と、
コード決済を行う場合に、前記客の携帯端末から決済に係るコード情報を読み取る読取部と、
クレジット決済を行う場合に、前記客のクレジットカードに登録された情報を読み取る決済端末と、
現金決済を行う場合に、投入された硬貨または紙幣を受け付けて、釣銭としての硬貨または紙幣を排出する釣銭機と、
決済の結果を印字したレシートを発行するレシートプリンタと、を有する
精算装置。
【請求項2】
前記操作受付部と、前記決済端末とは、前記客に向けて横並びで配置される、
請求項1に記載の精算装置。
【請求項3】
前記読取部は、前記筐体の上面の、前記決済端末の下方に設けられた読取面に向けて、前記コード情報を読み取るための読取光を照射する、
請求項1に記載の精算装置。
【請求項4】
前記釣銭機は、硬貨が投入される硬貨投入口と、釣銭としての硬貨を払い出す硬貨排出口と、紙幣が投入される紙幣投入口および釣銭としての紙幣を払い出す紙幣排出口と、を備えて、
前記硬貨投入口と、前記硬貨排出口と、前記紙幣投入口および前記紙幣排出口とは、前記客に向けて横並びで配置される、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の精算装置。
【請求項5】
前記レシートプリンタは、前記釣銭機の下方に、前記客に向けて設置される、
請求項4に記載の精算装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、精算装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗において、購入商品の精算を速やかに行うことが可能な精算装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1には、客が、自ら商品の代金を収受する硬貨投入口と硬貨払出口とを備えた精算装置が開示されている。このような精算装置には、店舗への設置性を向上させるための更なる小型化と、客が行う決済操作の操作性の向上とを両立させることが望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、機器の設置面積が小さく、客が行う決済操作の操作性が高い精算装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の精算装置は、1つの筐体に商品登録情報生成部と決済処理部とを備える。商品登録情報生成部は、第1方向から見た筐体の幅方向に収まるように設置されて、店員が第1方向から操作して、客が購入する商品の商品情報を登録した商品登録情報を生成する。決済処理部は、第1方向とは異なる第2方向から見た筐体の幅方向に収まるように設置されて、客が第2方向から操作して、商品登録情報生成部から取得した商品登録情報に係る決済を行う。決済処理部は、操作受付部と、読取部と、決済端末と、釣銭機と、レシートプリンタとを有する。操作受付部は、決済方法を選択させる選択情報を表示して、選択情報に対する選択操作を受け付ける。読取部は、コード決済を行う場合に、客の携帯端末から決済に係るコード情報を読み取る。決済端末は、クレジット決済を行う場合に、客のクレジットカードに登録された情報を読み取る。釣銭機は、現金決済を行う場合に、投入された硬貨または紙幣を受け付けて、釣銭としての硬貨または紙幣を排出する。レシートプリンタは、決済の結果を印字したレシートを発行する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、実施形態の登録精算装置の外観斜視図である。
図2図2は、実施形態の登録精算装置の上面図である。
図3図3は、実施形態の登録精算装置の要部構成を示す外観図である。
図4図4は、実施形態の登録精算装置が備える決済什器の外観図である。
図5図5は、決済什器の要部構成を示す第1の側面図である。
図6図6は、決済什器の要部構成を示す正面図である。
図7図7は、決済什器の要部構成を示す第2の側面図である。
図8図8は、決済什器の要部構成を示す第3の側面図である。
図9図9は、登録精算装置の釣銭機カバーを開いた状態を示す外観斜視図である。
図10図10は、登録精算装置の釣銭機カバーを開いた状態を示す側面図である。
図11図11は、登録精算装置が備えるレシートプリンタを開いた状態を示す外観斜視図である。
図12図12は、店員側表示器に表示される支払状態モニタ画面の一例を示す図である。
図13図13は、客面表示器に表示される支払方法選択画面の一例を示す図である。
図14図14は、客面表示器に表示される決済処理画面の一例を示す図である。
図15図15は、登録精算装置の第1の変形例の一例を示す外観斜視図である。
図16図16は、登録精算装置の第1の変形例の一例を示す上面図である。
図17図17は、登録精算装置の第2の変形例の一例を示す外観斜視図である。
図18図18は、登録精算装置の第2の変形例の一例を示す上面図である。
図19図19は、店舗における登録精算装置の運用例を示す外観図である。
図20図20は、登録精算装置の第3の変形例の一例を示す外観斜視図である。
図21図21は、図20の客面表示器に表示される画面の一例を示す第1の図である。
図22図22は、図20の客面表示器に表示される画面の一例を示す第2の図である。
図23図23は、実施形態の商品販売データ処理システムのハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
図24図24は、実施形態の商品販売データ処理システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照して、実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0008】
(登録精算装置の概略構成)
図1図2図3を用いて、実施形態に係る登録精算装置30の概略構成を説明する。図1は、実施形態の登録精算装置の外観斜視図である。図2は、実施形態の登録精算装置の上面図である。図3は、実施形態の登録精算装置の要部構成を示す外観図である。
【0009】
登録精算装置30は、店舗に設置されて、後述する入力装置20,21(図19参照)で入力された、客が購入する商品を識別する商品識別情報(以下、商品コード)に基づいて、商品名や価格情報等を含む商品情報を登録する商品登録処理と、登録された商品に係る決済処理とを行う。登録精算装置30は、POS端末40と、会計端末50とを備える。POS端末40は、店員が操作する。会計端末50は、客が操作する。なお、登録精算装置30は、本開示における登録装置および精算装置の一例である。登録精算装置30は、商品登録機能を有する登録装置と、精算機能を有する精算装置とが別体の構成であってもよい。また、登録精算装置30は、客が操作する端末として、単に精算装置と呼ぶこともある。
【0010】
POS端末40は、後述する入力装置20,21で入力された商品コードを取得して、客が購入する商品の商品情報を登録する。また、POS端末40は、登録した商品登録情報を、会計端末50に出力する。POS端末40は、本開示における商品登録情報生成部の一例である。
【0011】
会計端末50は、POS端末40から商品登録情報を取得する。また、会計端末50は、商品登録情報に係る決済を行う。会計端末50は、本開示における決済処理部の一例である。
【0012】
POS端末40は、本体41と、店員側表示器42と、キーボード43とを備える。なお、POS端末40は、図示しないハンディスキャナを備えて、店員がハンディスキャナを操作することによって商品コードを読み取り、POS端末40で商品登録を行う構成であってもよい。また、POS端末40は、店員側表示器42に表示される予め商品コードが対応付けられたプリセットキーを介して商品を直接指定することで商品登録を行ってもよい。
【0013】
本体41は、筐体32の上面37の背面34の側に設置されて、POS端末40が行う各種処理を実行する。本体41は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、記憶部と、周辺機器コントローラとを備える。
【0014】
CPUは、演算装置であって、POS端末40が行う各種処理を実行する。
【0015】
RAM、ROMは、CPUが実行する制御プログラムを管理する。
【0016】
記憶部は、制御プログラムやCPUの動作に必要なデータを記憶する。
【0017】
周辺機器コントローラは、本体41と、店員側表示器42およびキーボード43とを接続して、これらの周辺機器の動作を制御する。また、周辺機器コントローラは、本体41と決済端末53とを通信可能に接続する。
【0018】
店員側表示器42は、本体41の上部に店員側を向いて設置されて、POS端末40の動作に係る各種情報を表示する。なお、店員側表示器42の表示面にはタッチパネルが積層されており、店員は、店員側表示器42に表示される各種ボタンを押下することによって、POS端末40に操作指示を与えることができる。
【0019】
キーボード43は、本体41の上部に店員側を向いて設置されて、前述したタッチパネルとともに、店員の操作指示を受けて、本体41に対する操作指示を与える。
【0020】
会計端末50は、客面表示器51と、決済端末53と、スキャナ60と、釣銭機80とを備える。
【0021】
客面表示器51は、客に対して、会計端末50が行う決済の内容(商品明細や合計金額等)や決済方法を選択させる選択情報等を表示する。客面表示器51は、例えば7インチサイズの、液晶モニタまたは有機ELモニタである。なお、客面表示器51の表示面にはタッチパネルが積層されており、客は、客面表示器51に表示された各種ボタンを押下することによって、例えば、決済方法を選択させる選択情報に対する選択操作を受け行ける。なお、客面表示器51は、本開示における操作受付部の一例である。
【0022】
決済端末53は、客の操作に応じた内容で決済を行う。具体的には、決済端末53は、客の指示に応じて、現金決済、ポイント決済、電子マネー決済、クレジット決済、コード決済、プリペイド決済のいずれかで決済処理を行う。なお、決済方法は、これらに限定されるものではない。また、決済端末53は、決済手段の一例であって、例えば、客が現金決済を指示した際には、後述する釣銭機80で現金決済を行う。
【0023】
現金決済は、客が所持する紙幣と硬貨を支払うことによって行う決済方式である。現金決済を行う場合、客は、客面表示器51に対して現金結果を行うことを指示した後で、釣銭機80を用いて支払いを行う。釣銭機80について、詳しくは後述する(図3参照)。
【0024】
ポイント決済は、店舗での購入金額に応じて付与されるポイントを、商品の支払いに充当する決済方式である。ポイント決済を行う場合、客は、例えば、店舗の会員カードに登録された会員番号をスキャナ60で読み取らせる。読み取られた会員番号は、決済端末53と接続された図示しないサーバ装置に送られる。サーバ装置は、顧客マスタに記憶された情報の中から、該当する客のポイント数を取得して決済端末53に出力する。決済端末53は、取得したポイントを商品の支払いに充当して決済を行う。このとき、ポイント残高が支払金額に満たない場合、客は、不足している金額を別の決済方法で決済させる。
【0025】
電子マネー決済は、例えばICカードにチャージされた電子マネーによって支払いを行う決済方式である。客は、決済端末53に対して電子マネー決済を行うことを指示した後で、例えば、ICカードを決済端末53に近接させて、決済端末53との間で近距離無線通信を行わせることによって、ICカードにチャージされた電子マネーによる支払いを行う。なお、ICカードの代わりに、客が所持する携帯端末に実装した電子マネーアプリにチャージされた電子マネーで支払いを行ってもよい。その場合、客は、電子マネーアプリを起動させて、携帯端末に2次元コード等のコード情報を表示させる。そして、客は、表示されたコード情報をスキャナ60に読み取らせることによって、電子マネーによる支払いを行う。
【0026】
クレジット決済は、客が所持するクレジットカードを用いて行う決済方式である。クレジット決済を行う場合、決済端末53は、客が所持するクレジットカードに登録された、クレジットカード会社情報、客を識別する識別情報、引き落とし先の銀行口座情報等を読み取って、例えば、図1に図示しないクレジットカード会社のサーバ装置と通信を行う。そして、サーバ装置において決済の承認を得ることによって決済が完了する。客は、決済端末53に対してクレジット決済を行うことを指示した後で、自身が所持するクレジットカードの登録情報を決済端末53に読み取らせることによって、クレジット決済を行わせる。
【0027】
コード決済は、客が所持する携帯端末に予め実装された決済アプリで、客を特定するコード情報を表示させて、表示された決済コードをスキャナ60に読み取らせることによって行う決済方式である。客は、店舗で買物(商品の選択)を行って、後述する入力装置20(図19参照)で店員による商品の商品コードの入力が行われた後の決済のために、携帯端末に実装したコード決済アプリを立ち上げる。コード決済アプリが立ち上がると、携帯端末には、客を一意に特定するコード情報が表示される。客は、スキャナ60に携帯端末を翳して、コード情報を読み取らせる。会計端末50は、読み取ったコード情報によって特定された客に対して、入力装置20で入力された商品コードに基づいてPOS端末40で生成された商品登録情報に係る決済を行う。決済された金額は、コード決済アプリに客が登録した銀行口座から、後日引き落とされる。
【0028】
プリペイド決済は、繰り返しチャージ可能なプリペイドカードにチャージされた金額、またはチャージができないプリペイドカードに予めチャージされた金額から支払いを行う決済方式である。プリペイドカードには、ICカード型、磁気カード型等があり、決済端末53は、それぞれに応じた方法で、プリペイドカードの残額を読み取って、決済を行う。なお、繰り返しチャージ可能なプリペイドカードによる決済方法は、前述した電子マネー決済と同じである。
【0029】
なお、決済端末53は、ここで説明した以外の決済方式で決済を行ってもよい。例えば、決済端末53は、一部を電子マネーで支払い、残りを現金で支払う等の、複数の決済方法の併用を受け付けてもよい。また、決済端末53に出力された各種情報は、客面表示器51に出力してもよいし、POS端末40に出力してもよく、客面表示器51やPOS端末40は、受け付けた情報に関して表示してもよい。
【0030】
スキャナ60は、会計端末50がコード決済を行う際に、客が所持する携帯端末に表示させたコード情報を読み取る。スキャナ60は、筐体32の上面に鉛直に設置された支柱66に取り付けられて、筐体32の上面37に、LEDの出射光やレーザによって生成されたスリット光を投光する。スキャナ60は、筐体32の上面37のスリット光の位置に翳されたコード情報を読み取る。スキャナ60は、本開示における読取部の一例である。なお、スキャナ60の詳細構造について、詳しくは後述する(図4図5参照)。
【0031】
釣銭機80は、筐体32の前面33と上面37とが突き当たる隅部に設置されている。釣銭機80は、客が現金決済を行う場合に、投入された硬貨または紙幣を受け付けて、釣銭としての硬貨または紙幣を排出する。釣銭機80の領域は筐体32の他の部位とは異なる色に着色されている。これによって、釣銭機80を操作する客に対して、釣銭機80の位置を分かり易くしている。なお、釣銭機80の詳細構造について、詳しくは後述する(図3参照)。
【0032】
筐体32の前面33には、釣銭機80の下方にレシートプリンタ90が設置されている。レシートプリンタ90は、決済の結果を示すレシートを印字して、筐体32の前面33のレシート発行口91から発行する。
【0033】
筐体32のX軸負側の側面36には、棚98が設置されている。棚98には、客が決済処理を行う際に、店員によって商品登録された商品が投入された買物かごが載置される。なお、棚98は、筐体32のX軸正側の側面35に設置されてもよい。具体的には、棚98は、登録精算装置30が設置される店舗の状態に応じて、できるだけ客の流れを妨げない側に設置される。
【0034】
図2は、図1に示した登録精算装置30を前上から見た図である。店員は、図2に示す第1方向Daから登録精算装置30の側面36に向かってPOS端末40を操作する。POS端末40は、第1方向Daから見た筐体32の幅方向(幅Wa)に収まるように設置されている。また、POS端末40の奥行は、筐体32の幅方向(幅Wb)に収まるように設置されている。
【0035】
客は、図2に示す第2方向Dbから登録精算装置30の前面33に向かって会計端末50を操作する。会計端末50は、第2方向Dbから見た筐体32の幅方向(幅Wb)に収まるように設置されている。また、会計端末50の奥行と、POS端末40の左右幅との合計寸法は、筐体32の幅方向(幅Wa)に収まっている。そして、第1方向Daから見た筐体32の幅(幅Wa)は、極力小さくされて、尚且つ、会計端末50は、店員がPOS端末40を操作する際に干渉しないように配置される。第2方向Dbは、第1方向Daとは異なる方向であり、図2の例では、第1方向Daと第2方向Dbとは、90度異なっている。なお、第1方向Daと第2方向Dbとの差は90度に限定されるものではない。
【0036】
また、図2において、店員の作業空間と、客の作業空間とはオーバーラップしない。即ち、店員の作業空間と客の作業空間とには重なりが生じない。
【0037】
なお、店員の作業スペースをより拡大するために、棚98を筐体32の側面35の側に移動してもよい。
【0038】
次に、図3を用いて、会計端末50を操作する客が使用する要部構成を説明する。
【0039】
決済端末53の真下には、決済端末53の裏面側に設置されたスキャナ60から出射したLEDまたはレーザ光による赤いスリット光が照射される。スキャナ60からのスリット光は、筐体32の上面37に形成された読取面70に照射されて、読取線62を形成する。コード決済によって決済を行う客は、自身が所持する携帯端末の画面に、決済端末53に読み取らせるバーコードや2次元コード等のコード情報を表示させて、表示させたコード情報を読取線62の位置に翳すことによって、スキャナ60にコード情報を読み取らせる。
【0040】
クレジット決済によって決済を行う客は、自身が所持するクレジットカードの登録情報を決済端末53に読み取らせる。読み取らせ方はクレジットカードが、内蔵されたICチップに登録情報を記憶しているカードか、磁気ストライプに登録情報を記憶しているカードか、非接触読み取りが可能なカードか、によって異なる。詳しくは後述する(図6図7図8参照)。
【0041】
決済方法は、客面表示器51に表示された選択画面において選択操作を行うことによって選択される。なお、客面表示器51の画面にはタッチパネルが積層されており、客面表示器51に表示されたボタンを押下することによって、決済方法を選択することができる。決済方法の具体的な選択例は後述する(図13参照)。
【0042】
現金決済を選択した客は、釣銭機80に硬貨または紙幣を投入することによって支払いを行う。釣銭機80は、硬貨投入口81と、硬貨排出口82と、紙幣投入口83と、紙幣排出口84と、異物排出口85と、異物排出口86とを備える。
【0043】
硬貨投入口81は、支払いのための硬貨が投入される投入口である。
【0044】
硬貨排出口82は、釣銭としての硬貨が払い出される排出口である。
【0045】
紙幣投入口83は、支払いのための紙幣が投入される投入口である。
【0046】
紙幣排出口84は、釣銭としての紙幣が払い出される排出口である。
【0047】
異物排出口85は、硬貨投入口81から投入された異物を排出する排出口である。
【0048】
異物排出口86は、紙幣投入口83から投入された異物を排出する排出口である。
【0049】
釣銭機80は、釣り硬貨や釣り紙幣の補充、および投入硬貨や投入紙幣の回収のために、定期的なメンテナンスを必要とする。登録精算装置30に設置された釣銭機80は鍵穴87に鍵を差し込んで、前面のカバーを、ヒンジ89を支軸として前方に開くことによって、内部の硬貨や紙幣の管理を行うことができる。詳しくは後述する(図9図10参照)。
【0050】
釣銭機80の下方には、レシートプリンタ90が設置されている。レシートプリンタ90は、筐体32の内部に設置されて、決済結果を示すレシートを印字する。また、レシートプリンタ90は、印字されたレシートをレシート発行口91から発行する。
【0051】
レシートプリンタ90は、定期的なレシート用紙の補充を必要とする。レシート用紙を補充する際には、鍵穴93に鍵を差し込んで、レシートプリンタ90の前面カバーを手前に引き出す。詳しくは後述する(図11参照)。
【0052】
(決済什器の概略構成)
図4から図8を用いて、客面表示器51と決済端末53とスキャナ60の概略構成を説明する。なお、客面表示器51と決済端末53とスキャナ60と、それらを固定する取付部材とを総称して決済什器64と呼ぶことにする。図4は、実施形態の精算装置が備える決済什器の外観図である。図5は、決済什器の要部構成を示す第1の側面図である。図6は、決済什器の要部構成を示す正面図である。図7は、決済什器の要部構成を示す第2の側面図である。図8は、決済什器の要部構成を示す第3の側面図である。
【0053】
決済什器64は、図4に示すように、客面表示器51と、決済端末53と、スキャナ60とを、筐体32の上面37(図3参照)から鉛直上方に延びる支柱66に固定した構造を有する。具体的には、図4に示すように、スキャナ60を内蔵するスキャナ上部カバー71と、決済端末53を固定する決済端末取付部材74とが互いに接続されて固定される。客面表示器51は、裏面側の表示器取付部材79に取り付けられる。そして、スキャナ上部カバー71と表示器取付部材79とが、支柱66に固定される。支柱66の根元には、支柱の土台になるとともに、スキャナ60が出射したスリット状の読取光(レーザ光)が投影される、平面状の読取面70を備える。読取面70の裏面側には、下側(Z軸負側)に延びる複数のボルトが形成されており、これらのボルトが、筐体32の上面37に形成されたボルト孔に挿通されて、上面37の裏面側からナットで固定される。これによって、読取面70の表面は、筐体32の上面37と一体的な平面を形成する。読取面70の表面にはボルトやナット等の固定部材が露出しないため、客が読取面70に携帯端末を翳した際に、携帯端末と固定部材とが接触するおそれがない。
【0054】
スキャナ上部カバー71には、例えば、一般的なハンディスキャナであるスキャナ60が、読取光の出射口を手前側(客側)に向けた状態で下向きに収容される。すなわち、スキャナ60は、スリット状の読取光63を下向きに照射して、筐体32の上面37に固定される読取面70、すなわち、筐体32の上面37と一体的な平面に、客が自身の携帯端末を翳してコード情報を読み取らせる際のガイドとなる読取線62を映し出す。客は、読取面70の表面に映し出された読取線62を視認することができるため、携帯端末に表示させたコード情報を翳す位置を容易に認識することができる。なお、読取面70には、客にコード情報の読取位置または読取手順を印刷したシール等を貼付してもよい。
【0055】
決済端末53は、決済端末取付部材74に、表示部54と操作キー55とが、決済什器64の操作者である客側を向くように設置される。表示部54は、決済端末53の動作に係る案内情報や動作状態に係る情報等の各種情報を表示する。操作キー55は、決済端末53を操作する際に、暗証番号を入力する10キーである。また、決済端末53は、磁気ストライプを有するカードを読み取る際に、カードの磁気ストライプ部を挿入してスキャンさせるためのスキャン溝57を備える。なお、客面表示器51は、決済端末53の表示部54と横並びの状態で、表示面が客側を向くように設置される。決済端末取付部材74の構造について、詳しくは後述する(図5参照)。
【0056】
図5は、決済什器64の側面図である。スキャナ上部カバー71の内部にはスキャナ60が収容される。スキャナ60は、一般的なハンディスキャナである。スキャナ60は、上方側(Z軸正側)がスキャナ上部カバー71に進入した状態で、下方側(Z軸負側)からスキャナ下部カバー72で固定される。スキャナ60からは、読取光63が下向き(Z軸負側向き)に照射される。なお、スキャナ上部カバー71には、一般的なハンディスキャナが収容されるため、奥行方向(Y軸方向)のサイズが、決済端末53の奥行方向サイズや客面表示器51の奥行方向サイズよりも大きくなる。そして、本実施形態の決済什器64は、図2に示すように、奥行が大きいスキャナ60の部分が、POS端末40の背面側に配置される。これによって、決済什器64を、POS端末40の正面側、すなわち第1方向Daから店員側表示器42とキーボード43とを操作する店員の動きと干渉しない位置に配置することができる。
【0057】
スキャナ上部カバー71の前面73は平面状に形成されて、下方(Z軸負側)ほど手前(客側)に飛び出している。決済端末取付部材74は、スキャナ上部カバー71の前面73にネジ留めによって固定される。
【0058】
スキャナ上部カバー71の背面には、スキャナ60のハーネス61が通過する、図示しない切り欠きが設けられている。
【0059】
スキャナ60と読取面70との間には、図5に示す携帯端末差込空間Pが形成される。客は、この携帯端末差込空間Pに、携帯端末を差し込んで、携帯端末に表示させたコード情報を読取光63に翳すことによって、スキャナ60にコード情報を読み取らせる。そのため、携帯端末差込空間Pは、奥行方向(図5のY軸方向)に、携帯端末を他の構造物と接触させることなく差し込むことができる大きさであるのが望ましい。そのため、例えば、図2において、スキャナ60の奥側(Y軸正側)には、携帯端末差込空間Pに携帯端末を差し込んだ際に、携帯端末とPOS端末40の本体41とが干渉しないだけの空間が確保される。なお、携帯端末差込空間Pの奥側にPOS端末40の本体41が迫っている場合には、本体41の一部を凹ませて、携帯端末差込空間Pを確保してもよい。
【0060】
決済端末53は、客に対面する状態で設置されて、底面および外側面を決済端末取付部材74で保持される。具体的には、決済端末取付部材74は、X軸方向両側面を側方支持部75で保持する。また、決済端末取付部材74は、Z軸方向正側の上側面を上方支持部76で保持する。そして、決済端末取付部材74は、Z軸方向下側の下側面を下方支持部77で保持する。
【0061】
上方支持部76は、決済端末53のハーネス58が通過する孔部または切欠部を備える。
【0062】
下方支持部77は、決済端末53に形成されたカード挿入口56にクレジットカード等のカードを挿入する際に、カードの挿入をガイドするガイド面78を兼ねる。ガイド面78は、スキャナ上部カバー71の前面73と略等しい方向に延びており、カード挿入口56にカードを挿入する際の操作を容易に行わせる。
【0063】
図6は、決済端末53のカード挿入口56に、ICチップを内蔵したクレジットカード等のカード95を挿入している様子を示す。客は、ICチップを内蔵したカード95を、決済端末53の下側から挿入方向Dcに沿ってカード挿入口56に挿入する。その際、カード95は、スキャナ上部カバー71の前面73とガイド面78とに沿ってガイドされるため、客は、カードを容易に挿入することができる。
【0064】
また、カード95を挿入し易くするために、カード挿入口56から読取面70までの距離は、カード95の挿入操作を妨げないように、十分な長さが確保されている。
【0065】
図7は、決済端末53のスキャン溝57に、磁気ストライプ付きのカード95を挿入してスキャンしている様子を示す。客は、磁気ストライプ付きのカード95を、決済端末53のスキャン溝57の上端に挿入して、挿入した状態を保持したまま、スキャン方向Ddに沿って滑らせる。
【0066】
その際、カード95をスキャンし易くするために、スキャン溝57の上方(Z軸正側)と下方(Z軸負側)には、十分なスペースが確保されている。
【0067】
図8は、NFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信が可能なカード95を決済端末53に近接させて、自身に登録されている情報を決済端末53に読み取らせている様子を示す。客は、近距離無線通信が可能なカード95を、決済端末53が備える無線通信アンテナの位置、例えば表示部54の周囲等に近接させることによって、決済端末53にカード情報を読み取らせる。
【0068】
(釣銭機のメンテナンス方法)
図9図10を用いて、登録精算装置30が備える釣銭機80のメンテナンス方法を説明する。図9は、登録精算装置の釣銭機カバーを開いた状態を示す外観斜視図である。図10は、登録精算装置の釣銭機カバーを開いた状態を示す側面図である。
【0069】
釣銭機80の前面側(筐体32の前面33側)と上面側(筐体32の上面37側)は、釣銭機カバー88に覆われている。釣銭機80のメンテナンスを行う際に、作業者は、釣銭機カバー88に設けられた鍵穴87(図3参照)に鍵を差し込んで回転させることによって、釣銭機カバー88を解錠し、釣銭機カバー88を筐体32の前面33側に開く。釣銭機カバー88は、筐体32の前面33側に設けられた2箇所のヒンジ89の周りに回動して、筐体32の前面33側に開く。
【0070】
釣銭機80のメンテナンスが終了すると、作業者は、釣銭機カバー88を開いた時と逆向きに回動させて閉じる。即ち、釣銭機カバー88は、図9に示す開閉方向Deの向きに開閉する。
【0071】
釣銭機カバー88が閉じた後、作業者は鍵穴87に差し込んだ鍵を、釣銭機カバー88を解鍵したときとは逆向きに回転させて、釣銭機カバー88を施錠する。
【0072】
図10に示すように、釣銭機カバー88を開閉すると、釣銭機カバー88の頂点Aは、開閉軌跡Rを描く。登録精算装置30は、開閉軌跡Rの範囲内に、構造物を有さないため、作業者は円滑に釣銭機カバー88を開いて、釣銭機80のメンテナンスを行うことができる。なお、決済什器64は、筐体32の上面37に設置されているが、釣銭機カバー88の開閉には干渉しない。
【0073】
(レシートプリンタのメンテナンス方法)
図11を用いて、登録精算装置30が備えるレシートプリンタ90のメンテナンス方法を説明する。図11は、登録精算装置が備えるレシートプリンタを開いた状態を示す外観斜視図である。
【0074】
レシートプリンタ90のレシート用紙がなくなった場合、作業者は、筐体32の前面33に開閉可能に設けられた、レシートプリンタ90の前面カバー92に設置された鍵穴93に鍵を差し込んで回転させることによって、前面カバー92を解錠する。そして、作業者は、前面カバー92を手前に引き出すことによって、筐体32の内部に格納されたレシートプリンタ90を露出させる。作業者は、この状態で、レシート用紙の補充等を行う。
【0075】
作業が終了すると、作業者は、前面カバー92を、引き出した時とは逆向きに移動させて、レシートプリンタ90を筐体32の内部に格納する。即ち、釣銭機カバー88は、図11に示す開閉方向Dfの向きに開閉する。
【0076】
釣銭機カバー88が閉じた後、作業者は鍵穴93に差し込んだ鍵を、釣銭機カバー88を解錠したときとは逆向きに回転させて、釣銭機カバー88を施錠する。
【0077】
なお、レシートプリンタ90が筐体32から引き出されている状態で釣銭機カバー88を開くと、釣銭機カバー88とレシートプリンタ90とが干渉してしまう。そのため、釣銭機カバー88が解錠されているときは、レシートプリンタ90の前面カバー92は解錠できないようにして、逆に、レシートプリンタ90の前面カバー92が解錠されているときは、釣銭機カバー88は解錠できないようにするのが望ましい。
【0078】
(POS端末の店員側表示器に表示される画面)
図12を用いて、POS端末40の店員側表示器42に表示される画面例を説明する。図12は、店員側表示器に表示される支払状態モニタ画面の一例を示す図である。
【0079】
店員側表示器42には、例えば、図12に示す支払状態モニタ画面110が表示される。支払状態モニタ画面110は、客が登録精算装置30で行っている決済の状態をモニタする画面である。
【0080】
支払状態モニタ画面110には、商品点数120と、支払金額121と、支払残額122と、支払方法125と、選択された支払方法126と、案内情報127と、決済中止ボタン128とが表示される。
【0081】
商品点数120は、決済の対象となる商品の数である。
【0082】
支払金額121は、決済の対象となる、購入商品の合計金額である。
【0083】
支払残額122は、未決済の金額である。登録精算装置30において決済が完了すると、支払残額122の欄には0円が表示される。
【0084】
支払方法125は、取り扱い可能な決済方法を示す選択肢である。
【0085】
選択された支払方法126は、客が登録精算装置30で選択した支払方法である。
【0086】
案内情報127は、選択された支払方法126に応じた案内である。図12の例では、クレジットカードによる支払いが選択されているため、案内情報127の欄には、クレジットカードの種類に応じた決済端末53の操作方法が表示される。店員は、登録精算装置30において、客による決済処理が滞っている場合に、案内情報127に示されている情報を参照して、客への声掛け等を行う。
【0087】
決済中止ボタン128は、客が登録精算装置30で行っている決済操作を強制的に停止させるボタンである。
【0088】
客がクレジット決済を行う場合、登録精算装置30が読み取った客のクレジットカード情報が、外部のサーバ装置に出力される。そして、外部のサーバ装置において、クレジット決済の承認を得る。クレジット決済の承認が得られると、その旨が登録精算装置30に伝達されて、決済処理が完了する。このとき、外部のサーバ装置において、クレジット決済の承認が得られない場合、その旨が、承認が得られない理由とともに、登録精算装置30に伝達される。承認が得られない理由は、例えば、「クレジットカードの期限切れ」、「支払い残高不足」、「紛失届等による使用不能なクレジットカードによる決済依頼」等である。POS端末40を操作している店員は、クレジット決済の承認が得られない旨の情報を取得した場合に、決済中止ボタン128を押下することによって、決済操作を強制的に停止させる。そして、店員は、登録精算装置30を操作している客に状況を説明して、別の手段で決済操作を行うことを指示する。
【0089】
(登録精算装置の客面表示器に表示される画面)
図13図14を用いて、登録精算装置30の客面表示器51に表示される画面例を説明する。図13は、客面表示器に表示される支払方法選択画面の一例を示す図である。図14は、客面表示器に表示される決済処理画面の一例を示す図である。
【0090】
客面表示器51には、例えば、図13に示す支払方法選択画面111が表示される。支払方法選択画面111は、登録精算装置30が、客に対して、決済の方法を選択させる画面である。
【0091】
支払方法選択画面111には、支払金額130と、支払方法選択ボタン131と、店員呼出ボタン132と、戻るボタン133とが表示される。
【0092】
支払金額130は、決済の対象となる、購入商品の合計金額である。
【0093】
支払方法選択ボタン131は、決済可能な方法を示す選択ボタンである。なお、決済可能な方法は、図13に示す例に限定されない。客は、例えば、支払方法選択画面111をスワイプすることによって、図13に表示されていない決済方法を選択することができる。
【0094】
店員呼出ボタン132は、操作方法がわからない場合等に押下することによって、店員を呼び出すためのボタンである。
【0095】
戻るボタン133は、現在行っている操作を取り消して、1つ前の画面(1階層上の画面)に戻るためのボタンである。
【0096】
客は、支払方法選択画面111において、支払方法選択ボタン131を押下することによって、支払方法を選択する。
【0097】
また、客面表示器51には、例えば、図14に示す決済処理画面112が表示される。決済処理画面112は、登録精算装置30が、客に対して、決済の方法および決済金額を知らせる画面である。
【0098】
決済処理画面112には、店員呼出ボタン132と、戻るボタン133と、案内情報127と、決済情報134とが表示される。
【0099】
店員呼出ボタン132と戻るボタン133とは、前述した通りである(図13参照)。
【0100】
案内情報127は、前述した通りである(図12参照)。
【0101】
決済情報134は、決済方法に係る情報である。決済情報134は、決済金額、支払方法等の情報を含む。
【0102】
(実施形態の第1の変形例)
図15図16を用いて、実施形態の登録精算装置30の第1の変形例を説明する。図15は、登録精算装置の第1の変形例の一例を示す外観斜視図である。図16は、登録精算装置の第1の変形例の一例を示す上面図である。
【0103】
図15に示す登録精算装置301は、前述した登録精算装置30において、店員が操作するPOS端末40の向きを、X軸方向に関して逆向きにしたものである。また、登録精算装置301は、登録精算装置30において筐体32の側面36に設置していた棚98を、筐体32の側面35に設置している。
【0104】
店員は、図16に示す第1方向Daから登録精算装置301の側面35に向かってPOS端末40を操作する。そして、POS端末40は、第1方向Daから見た筐体32の幅方向(幅Wa)に収まるように設置されている。
【0105】
客は、図16に示す第2方向Dbから登録精算装置301の前面33に向かって会計端末50を操作する。会計端末50は、第2方向Dbから見た筐体32の幅方向(幅Wb)に収まるように設置されている。
【0106】
登録精算装置301においても、POS端末40を操作する店員と、会計端末50を操作する客とは干渉することなく、お互いの操作を遂行することができる。なお、スキャナ60の下方には、前述した携帯端末差込空間P(図5参照)が形成される。できるだけ大きな携帯端末差込空間Pを確保するために、POS端末40の本体41と筐体32とが接する部分に、本体41の一部を切り欠くことによって、携帯端末との干渉を避ける逃げ部を形成してもよい。
【0107】
なお、棚98の設置位置は、筐体32の側面35に限定されない。棚98は、登録精算装置301の筐体32の側面36に設置されてもよい。
【0108】
(実施形態の第2の変形例)
図17図18を用いて、実施形態の登録精算装置30の第2の変形例を説明する。図17は、精算装置の第2の変形例の一例を示す外観斜視図である。図18は、精算装置の第2の変形例の一例を示す上面図である。
【0109】
図17に示す登録精算装置302は、前述した登録精算装置30において、店員が操作するPOS端末40を、Y軸正側に向けて配置したものである。すなわち、POS端末40と登録精算装置30は対向するように配置されている。また、登録精算装置301は、登録精算装置30において筐体32の側面36に設置していた棚98を、筐体32の側面35に設置している。
【0110】
店員は、図18に示す第1方向Daから登録精算装置302の背面34に向かってPOS端末40を操作する。そして、POS端末40は、第1方向Daから見た筐体32の幅方向(幅Wb)に収まるように設置されている。
【0111】
客は、図18に示す第2方向Dbから登録精算装置302の前面33に向かって会計端末50を操作する。会計端末50は、第2方向Dbから見た筐体32の幅方向(幅Wb)に収まるように設置されている。
【0112】
登録精算装置302においても、POS端末40を操作する店員と、会計端末50を操作する客とは干渉することなく、お互いの操作を遂行することができる。なお、スキャナ60の下方には、前述した携帯端末差込空間P(図5参照)が形成される。できるだけ大きな携帯端末差込空間Pを確保するために、POS端末40の本体41と筐体32とが接する部分に、本体41の一部を切り欠くことによって、携帯端末との干渉を避ける逃げ部を形成してもよい。
【0113】
なお、棚98の設置位置は、筐体32の側面35に限定されない。棚98は、登録精算装置301の筐体32の側面36に設置されてもよい。
【0114】
(登録精算装置の運用例)
図19を用いて、店舗における登録精算装置30,301,302の運用例を説明する。図19は、店舗における登録精算装置の運用例を示す外観図である。
【0115】
店舗には、入力装置20と登録精算装置30とのペアを少なくとも1つ含む商品販売データ処理システム10が設置される。
【0116】
入力装置20は、店員の入力操作によって、客が購入する商品に付されたバーコード等のコードシンボルを読み取る。入力装置20は、縦型スキャナ22と、店員側表示器23と、客面表示器24とを備える。
【0117】
縦型スキャナ22は、店員側に向けた読取窓を備え、店員が、手に持った商品を読取窓に翳すことによって、商品に付されたバーコード等のコードシンボルを読み取り、読み取ったコードシンボルで示される商品コードをPOS端末40へ出力する。商品コードを取得したPOS端末40は、商品コードに基づいて商品情報を登録する商品登録を行う。また、縦型スキャナ22は、店員側表示器23に表示されるプリセットキーを介して商品を指定することで商品コードを入力する。なお、縦型スキャナ22は、商品そのものを撮像してもよい。この場合、POS端末40は撮像された画像に写っている商品の特徴量に基づいて商品を認識して、当該商品の商品情報を特定することにより、登録処理を行うものであってもよい。また、縦型スキャナ22は、店員が手に持って操作するハンディタイプのスキャナであってもよい。また、縦型スキャナ22がPOS端末40に代わって商品登録処理を行い、商品登録された情報を、精算処理を実行する登録精算装置30へ出力してもよい。
【0118】
店員側表示器23は、商品の登録結果等をモニタする表示機能と、同じ商品コードを複数入力する代わりに行う商品の個数入力、商品コードの入力が完了した際の入力完了指示等の操作を受け付ける機能、を備えたタッチパネル付モニタである。店員側表示器23は、入力した商品コードについて、登録精算装置30への出力指示を受け付けるように構成されてもよい。
【0119】
客面表示器24は、商品情報の入力結果等をモニタする表示機能と、年齢対象商品を登録する場合に、年齢確認情報を入力する操作機能と、を備えたタッチパネル付モニタである。
【0120】
買物(商品の選択)を終了した客は、商品が投入された買物かごを、入力装置20の横のカゴ置台26に載置する。店員は、買物かごの中の商品を取り出して、縦型スキャナ22に読み取らせることによって、商品コードの入力を行う。店員は、商品コードの入力を完了した商品を、商品置台27に置かれた買物かごに投入する。
【0121】
全ての商品の商品コードの入力が完了すると、店員は、入力装置20あるいはPOS端末40において、商品登録を完了させるための操作キーを操作する。操作キーは、入力した商品コードに基づいて商品登録された商品登録情報(あるいは取引情報)を登録精算装置30にて精算可能にするための操作キーである。登録精算装置30は、操作キーの操作に基づく入力を受け付けると、会計端末50で商品登録情報を決済可能な状態にする。すなわち、登録精算装置30は、会計端末50で客からの決済に関する操作を受付可能な状態にする。そして、店員は、客に対して、登録精算装置30において決済を行うように指示する。
【0122】
指示を受けた客は、登録精算装置30に移動する。そして、客は登録精算装置30の会計端末50で決済のための操作を行う。
【0123】
このように、入力装置20と登録精算装置30とのペアで、購入する商品の商品コードの入力と、入力された商品コードに基づく商品情報の登録と、決済と、を実行可能な最小構成の商品販売データ処理システムが構成される。
【0124】
図19に示す商品販売データ処理システム10は、入力装置20と登録精算装置30とのペアを複数有する例である。即ち、商品販売データ処理システム10は、2台の入力装置20,21と、3台の登録精算装置30,301,302を備える。2台の入力装置20,21は、全く同じ構成である。また、3台の登録精算装置30,301,302は、前述したように、店員の操作方向と客の操作方向との配置が異なっている。
【0125】
2台の入力装置20,21と、3台の登録精算装置30,301,302とは、店舗のレイアウトに応じた構成で配置される。図19は、基本的に、入力装置20から登録精算装置30に至る客の動線と、入力装置21から登録精算装置301に至る客の動線とを形成する2レーン構成の配置を実現した例である。そして、客が混んでいる際には、入力装置20または入力装置21から、3台目の登録精算装置302に客を案内することができるようになっている。
【0126】
登録精算装置30と、登録精算装置301と、登録精算装置302とは、それぞれ、店員が操作する第1方向Daと、客が操作する第2方向Dbとの位置関係が異なっており、3台の登録精算装置30,301,302が同時に使用される場合であっても、客同士また店員同士、あるいは客と店員とが干渉しない配置となっている。
【0127】
なお、商品販売データ処理システム10を構成する入力装置と登録精算装置の台数および配置は、図19の例に限定されるものではない。
【0128】
上記の構成の場合、例えば、入力装置20へ入力された商品コードは、入力装置20から登録精算装置30へ出力される。商品コードを取得した登録精算装置30は商品登録を行うとともに、この商品コードを登録精算装置302へ出力する。出力された商品コードを取得した登録精算装置302は、登録精算装置30で商品登録された商品コードと同じ商品コードに基づいて、商品情報を登録する。この場合、登録精算装置30、登録精算装置302において、同じ商品登録情報が生成されるが、先に決済可能な状態となった登録精算装置、あるいは、客の操作を先に受け付けた登録精算装置において、決済処理を開始するとともに、決済処理を開始した旨の信号を登録精算装置から取得した他方の登録精算装置が商品登録情報を削除するとしてもよい。なお、商品コードは、入力装置20で入力されるごとに、個別に登録精算装置30、登録精算装置302へ出力される方式に限定されるものではなく、入力装置20へ取引に係るすべての商品コードの入力が完了したことを受け付けた段階で、入力装置20から登録精算装置30へ出力されるとともに、登録精算装置30から登録精算装置302へ転送されるとしてもよい。登録精算装置302への商品コードの出力方法は上記に限定されるものではない。
【0129】
(実施形態の第3の変形例)
図20図21図22を用いて、実施形態の登録精算装置30の第3の変形例を説明する。図20は、登録精算装置の第3の変形例の一例を示す外観斜視図である。図21は、図20の客面表示器に表示される画面の一例を示す第1の図である。図22は、図20の客面表示器に表示される画面の一例を示す第2の図である。
【0130】
図20に示す登録精算装置303は、前述した登録精算装置30,301,302が備える客面表示器51の代わりに、客面表示器52を備える。客面表示器52は、客面表示器51と同じ機能を備える、例えば12インチサイズの液晶モニタまたは有機ELモニタである。なお、客面表示器52の表示面にはタッチパネルが積層されており、客は、客面表示器52に表示された各種ボタンを押下することによって、会計端末50に操作指示を与える。なお、登録精算装置303のそれ以外の構成は、登録精算装置30,301,302と同じである。
【0131】
登録精算装置303は、登録精算装置30,301,302が備える客面表示器51の代わりに、より大型の客面表示器52を備えるため、客に対する情報を、より分かり易く表示することができる。また、客面表示器52に設置される各種操作ボタンを、より大きく表示することができるため、ボタンの操作性を向上させることができる。
【0132】
次に、図21図22を用いて、客面表示器52に表示される画面の例を説明する。
【0133】
客面表示器52には、例えば、図21に示す支払方法選択画面113が表示される。支払方法選択画面113は、登録精算装置303が、客に対して、決済の方法を選択させる画面である。
【0134】
支払方法選択画面113には、支払金額130と、支払方法選択ボタン131と、店員呼出ボタン132と、戻るボタン133とが表示される。これらの情報は、いずれも、前述した客面表示器51に表示される支払方法選択画面111(図13参照)が含む情報と同じである。
【0135】
また、客面表示器52には、例えば、図22に示す決済処理画面114が表示される。決済処理画面114は、登録精算装置303が、客に対して、決済の方法および決済金額を知らせる画面である。
【0136】
決済処理画面114には、店員呼出ボタン132と、戻るボタン133と、案内情報127と、決済情報134とが表示される。これらの情報は、いずれも、前述した客面表示器51に表示される決済処理画面112(図14参照)が含む情報と同じである。
【0137】
客面表示器52には、客面表示器51に表示されるのと同じ情報が、より大きいサイズで表示されるため、客は、表示される情報をより認識しやすくなる。
【0138】
(商品販売データ処理システムのハードウェア構成)
図23を用いて、商品販売データ処理システム10のハードウェア構成を説明する。図23は、実施形態の商品販売データ処理システムのハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
【0139】
商品販売データ処理システム10は、制御部140と、記憶部144と、POS端末40の周辺機器を制御する周辺機器コントローラ145と、会計端末50の周辺機器を制御する周辺機器コントローラ147と、入力装置20が備える各種入出力機器との情報の収受を行う入出力インタフェース146と、通信インタフェース148とを備える。
【0140】
制御部140は、商品販売データ処理システム10の全体の動作を制御する。制御部140は、CPU141と、ROM142と、RAM143とを備える。
【0141】
CPU141は、商品販売データ処理システム10の各部を統括的に制御する。
【0142】
ROM142は、各種プログラムやデータを記憶する。
【0143】
RAM143は、各種プログラムや各種データを展開するワークスペースである。
【0144】
記憶部144は、商品販売データ処理システムを制御する制御プログラムと、商品情報を記憶したマスタファイルである商品マスタと、入力装置20から取得した商品情報等を記憶する。記憶部144は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成される。
【0145】
周辺機器コントローラ145には、店員側表示器42と、キーボード43とが接続される。周辺機器コントローラ145は、制御部140と周辺機器コントローラ145に接続された周辺機器との間で情報の送受信を行う。
【0146】
周辺機器コントローラ147には、会計端末50(客面表示器51、決済端末53、スキャナ60、釣銭機80)が接続される。また、周辺機器コントローラ147にはレシートプリンタ90が接続される。周辺機器コントローラ147は、制御部140と周辺機器コントローラ147に接続された周辺機器との間で情報の送受信を行う。
【0147】
入出力インタフェース146には、入力装置20が備える縦型スキャナ22と、店員側表示器23と、客面表示器24とが接続される。
【0148】
通信インタフェース148は、登録精算装置30と、図示しない外部のサーバ装置との間の通信を制御する。例えば、通信インタフェース148は、客が決済端末53でクレジット決済を行う場合に、登録精算装置30とクレジット決済を行う外部サーバとの間で通信を行わせる。
【0149】
なお、ここでは、制御部140が、商品販売データ処理システム10の全体を制御するものと記載したが、商品販売データ処理システム10を構成する各ユニットが、それぞれ独立した制御部を有する構成であってもよい。
【0150】
(商品販売データ処理装置が行う処理の流れ)
図24を用いて、商品販売データ処理システム10が行う処理の流れを説明する。図24は、実施形態の商品販売データ処理システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【0151】
まず、入力装置20が行う処理の流れを説明する。
【0152】
入力装置20は、縦型スキャナ22に翳された商品に付されたバーコード等のコードシンボルに登録されたコード情報を読み取ることによって、あるいは予め商品コードが対応付けられたプリセットキーの操作を受け付けることによって、商品コード(商品識別情報)を読み取る(ステップS11)。
【0153】
入力装置20は、読み取った商品コードを、登録精算装置30に出力する(ステップS12)。
【0154】
入力装置20は、商品コードの読み取りが完了したかを判定する(ステップS13)。商品コードの読み取りが完了したと判定される(ステップS13:Yes)と、入力装置20は、図24の処理を終了する。そして、入力装置20を操作している店員は、空いている登録精算装置を選択して、選択された登録精算装置に対して商品情報を出力する。また、入力装置20を操作している店員は、客に対して、商品情報を出力した登録精算装置の場所を案内する。あるいは、入力装置20は、商品情報を出力した登録精算装置の場所を客面表示器24に表示してもよい。一方、商品コードの読み取りが完了したと判定されない(ステップS13:No)と、ステップS11に戻る。なお、商品コードの読み取りを完了したかは、例えば、店員側表示器23に表示された、小計ボタンが押下されたことによって判定される。
【0155】
なお、ここでは、入力装置20は、商品コードを読み取るたびに、読み取った商品コードを登録精算装置に出力するものとしたが、入力装置20は、全ての商品コードを読み取った後で、読み取った商品コードを、纏めて登録精算装置に出力してもよい。
【0156】
次に、登録精算装置30が行う処理の流れを説明する。
【0157】
登録精算装置30は、入力装置20から商品コードを取得し、取得した商品コードに基づいて商品マスタから商品情報を取得する(ステップS21)。
【0158】
登録精算装置30は、取得した商品情報を精算対象である商品登録情報として登録する商品登録処理を行う(ステップS22)。
【0159】
続いて、登録精算装置30は、店員側表示器42に支払状態モニタ画面(図12参照)を表示する。また、登録精算装置30は、客面表示器51に支払方法選択画面(図13参照)を表示する(ステップS23)。
【0160】
登録精算装置30は、支払方法選択画面における客の操作で選択された支払方法を取得する(ステップS24)。
【0161】
登録精算装置30は、選択された支払方法による決済処理を行う。または、図示しない外部のサーバ装置に決済処理を行わせる(ステップS25)。
【0162】
登録精算装置30は、決済が完了した後で、レシートプリンタ90に対して、決済内容を印字したレシートを発行させる(ステップS26)。その後、登録精算装置30は、図24の処理を終了する。
【0163】
(実施形態の作用効果)
以上説明したように、実施形態の登録精算装置30(精算装置)は、1つの筐体32に、第1方向Daから見た筐体32の幅方向に収まるように設置されて、店員が第1方向Daから操作して、客が購入する商品の商品情報を登録した商品登録情報を生成するPOS端末40(商品登録情報生成部)と、第1方向Daとは異なる第2方向Dbから見た筐体32の幅方向に収まるように設置されて、客が第2方向Dbから操作して、POS端末40から取得した商品登録情報に係る決済を行う会計端末50(決済処理部)と、を備える。会計端末50は、決済方法を選択させる選択情報を表示して、選択情報に対する選択操作を受け付ける客面表示器51(操作受付部)と、コード決済を行う場合に、客の携帯端末から決済に係るコード情報を読み取るスキャナ60(読取部)と、クレジット決済を行う場合に、客のクレジットカードに登録された情報を読み取る決済端末53と、現金決済を行う場合に、投入された硬貨または紙幣を受け付けて、釣銭としての硬貨または紙幣を排出する釣銭機80と、決済の結果を印字したレシートを発行するレシートプリンタ90と、を有する。したがって、登録精算装置30の小型化と、客が行う決済操作の操作性の向上とを両立させることができる。
【0164】
また、実施形態の登録精算装置30(精算装置)において、客面表示器51(操作受付部)と、決済端末53とは、客に向けて横並びで配置される。したがって、客は、客面表示器51から決済端末53へと、視線を大きく移動させることなく決済操作を行うことができるため、決済操作の操作性を向上させることができる。
【0165】
また、実施形態の登録精算装置30(精算装置)において、スキャナ60(読取部)は、筐体32の上面37の、決済端末53の下方に設けられた読取面70に向けて、コード情報を読み取るための読取光63を照射する。したがって、客は、読取面70に映し出された読取光63を視認することで、携帯端末に表示させたコード情報を翳す位置を容易に認識することができるため、客が携帯端末に表示させたコード情報をスキャナ60に読み取らせる際の操作性を向上させることができる。
【0166】
また、実施形態の登録精算装置30(精算装置)において、釣銭機80は、硬貨が投入される硬貨投入口81と、釣銭としての硬貨を払い出す硬貨排出口82と、紙幣が投入される紙幣投入口83および釣銭としての紙幣を払い出す紙幣排出口84と、を備えて、硬貨投入口81と、硬貨排出口82と、紙幣投入口83および紙幣排出口84とは、客に向けて横並びで配置される。したがって、客が現金決済を行う際の操作性を向上させることができる。
【0167】
また、実施形態の登録精算装置30(精算装置)において、レシートプリンタ90は、釣銭機80の下方に、客に向けて設置される。したがって、決済操作を終了した客が、レシートを受け取る際の操作性を向上させることができる。更に、レシートプリンタ90が、POS端末40を操作する店員の操作範囲に干渉するのを防止することができる。また、釣銭機80とレシートプリンタ90とを上下に配置することによって、筐体32の幅方向のサイズを小さくすることができる。また、筐体32の上面37に、大画面の客面表示器52を設置するスペースを確保することができる。
【0168】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例示であり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0169】
10 商品販売データ処理システム
20,21 入力装置
22 縦型スキャナ
23 店員側表示器
24 客面表示器
26 カゴ置台
27 商品置台
30,301,302,303 登録精算装置(精算装置)
32 筐体
33 前面
34 背面
35,36 側面
37 上面
40 POS端末(商品登録情報生成部)
41 本体
42 店員側表示器
43 キーボード
50 会計端末(決済処理部)
51,52 客面表示器(操作受付部)
53 決済端末
54 表示部
55 操作キー
56 カード挿入口
57 スキャン溝
58 ハーネス
60 スキャナ(読取部)
61 ハーネス
62 読取線
63 読取光
64 決済什器
66 支柱
70 読取面
71 スキャナ上部カバー
72 スキャナ下部カバー
73 前面
74 決済端末取付部材
75 側方支持部
76 上方支持部
77 下方支持部
78 ガイド面
79 表示器取付部材
80 釣銭機
81 硬貨投入口
82 硬貨排出口
83 紙幣投入口
84 紙幣排出口
85,86 異物排出口
87 鍵穴
88 釣銭機カバー
89 ヒンジ
90 レシートプリンタ
91 レシート発行口
92 前面カバー
93 鍵穴
95 カード
98 棚
110 支払状態モニタ画面
111,113 支払方法選択画面
112,114 決済処理画面
120 商品点数
121 支払金額
122 支払残額
125 支払方法
126 選択された支払方法
127 案内情報
128 決済中止ボタン
130 支払金額
131 支払方法選択ボタン
132 店員呼出ボタン
133 戻るボタン
134 決済情報
A 頂点
Da 第1方向
Db 第2方向
Dc 挿入方向
Dd スキャン方向
De,Df 開閉方向
P 携帯端末差込空間
R 開閉軌跡
Wa,Wb 幅
【先行技術文献】
【特許文献】
【0170】
【特許文献1】特開2017-068695号公報
図1
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図20
図21
図22
図23
図24