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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009561
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】精算装置
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20250110BHJP
【FI】
G07G1/00 301Z
G07G1/00 331A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023112645
(22)【出願日】2023-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河田 賢人
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142AA03
3E142BA01
3E142BA11
3E142CA12
3E142GA02
3E142GA24
3E142GA41
(57)【要約】
【課題】設置スペースが小さい精算装置を提供する。
【解決手段】精算装置は、筐体と、筐体に内蔵され硬貨釣銭機および紙幣釣銭機を備えた現金決済部と、筐体に形成された開口を開閉するものであって現金決済部を覆う位置と露出する位置との間で移動可能に設けられたカバーと、キャッシュレス決済を行う決済端末と、操作者に向けて複数の決済方式を案内する案内部とを備える。硬貨釣銭機と紙幣釣銭機とは平面視で重なる位置に配置され、硬貨釣銭機および紙幣釣銭機は各々の前端部に取込口と払出口とを備え、硬貨釣銭機および紙幣釣銭機のうち下段に位置するものの前端部は上段に位置するもの前端部よりも前方に突出して位置する。カバーは、上段および下段に対応する階段状の形状を有して、取込口および払出口を露出する開口を有する。決済端末は、カバーの上段に対応する部分と隣り合う位置に支持され、案内部は、決済端末の上方に位置させて支持されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体に内蔵され、硬貨釣銭機および紙幣釣銭機を備え、現金による決済を行う現金決済部と、
前記筐体の一部として機能し、前記筐体に形成された開口を開閉するものであって、前記現金決済部を覆う位置と露出する位置との間で移動可能に設けられたカバーと、
キャッシュレス決済を行う決済端末と、
操作者に向けて情報を表示するものであって複数の決済方式を案内する案内部と、
を備え、
前記硬貨釣銭機と前記紙幣釣銭機とは平面視で重なる位置に配置され、前記硬貨釣銭機および前記紙幣釣銭機は各々の前端部に取込口と払出口とを備え、前記硬貨釣銭機および前記紙幣釣銭機のうち下段に位置するものの前端部は上段に位置するもの前端部よりも前方に突出して位置し、
前記カバーは、前記上段および前記下段に対応する階段状の形状を有して、前記取込口および前記払出口を露出する開口を有し、
前記決済端末は、前記カバーの前記上段に対応する部分と隣り合う位置に支持され、
前記案内部は、前記決済端末の上方に位置させて支持されている
精算装置。
【請求項2】
前記硬貨釣銭機は前記上段に位置し、
前記硬貨釣銭機の前記取込口は前記筐体の上面に開口し、
前記硬貨釣銭機の前記払出口は前記上段の前面部から突出して前記下段の上方に位置している
請求項1に記載の精算装置。
【請求項3】
前記紙幣釣銭機は前記下段に位置し、
前記紙幣釣銭機の前記取込口および前記払出口は上向きに開口している
請求項1に記載の精算装置。
【請求項4】
前記決済端末の下に配置され、前記カバーの前記下段の上面部と隣り合う位置に置かれたコードシンボルを読み取る読取部
をさらに備える請求項1に記載の精算装置。
【請求項5】
前記カバーの前記下段に対応する部分と隣り合う位置に配置され、決済にかかる情報を印字媒体に印字して発行するプリンタ
をさらに備える請求項1に記載の精算装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、精算装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、販売データ処理においては、顧客が購入する商品の情報を登録する登録処理と、登録された商品の代金の精算処理とを、別の装置で行うよう構成されたシステムが採用されている(例えば特許文献1)。このようなシステムにおいて、精算処理を担当する装置(精算装置)は、顧客により操作を受ける。
【0003】
上述の運用であると、顧客が装置に不慣れな場合などに、精算装置が長く占有されることがある。またこのため、精算装置は、店員が操作する登録装置(上述の登録処理を担当する装置)よりも多めの台数が設置されることが多い。台数が多くなるほど、当然に、大きな設置スペースが必要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、設置スペースが小さい精算装置を提供することである。また、他の課題は、顧客が操作に迷う時間を少なくできる精算装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の精算装置は、筐体と、前記筐体に内蔵され硬貨釣銭機および紙幣釣銭機を備え現金による決済を行う現金決済部と、前記筐体の一部として機能し前記筐体に形成された開口を開閉するものであって前記現金決済部を覆う位置と露出する位置との間で移動可能に設けられたカバーと、キャッシュレス決済を行う決済端末と、操作者に向けて情報を表示するものであって複数の決済方式を案内する案内部と、を備える。前記硬貨釣銭機と前記紙幣釣銭機とは平面視で重なる位置に配置され、前記硬貨釣銭機および前記紙幣釣銭機は各々の前端部に取込口と払出口とを備え、前記硬貨釣銭機および前記紙幣釣銭機のうち下段に位置するものの前端部は上段に位置するもの前端部よりも前方に突出して位置する。前記カバーは、前記上段および前記下段に対応する階段状の形状を有して、前記取込口および前記払出口を露出する開口を有する。前記決済端末は、前記カバーの前記上段に対応する部分と隣り合う位置に支持され、前記案内部は、前記決済端末の上方に位置させて支持されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、第1実施形態における登録精算装置100を正面の右上から見た外観の一例を示す斜視図である。
図2図2は、登録精算装置100の平面図である。
図3図3は、登録精算装置100を前方斜め上方の位置から見た状態を示す図である。
図4図4は、客用表示器5、決済端末6およびコードスキャナ7を拡大して示した斜視図である。
図5図5は、客用表示器5、決済端末6およびコードスキャナ7を拡大して示した右側面図である。
図6図6は、決済端末6を、精算端末3の正面から見た図である。
図7図7は、スリット64に通されるクレジットカードの移動軌跡の一例を示す図である。
図8図8は、近距離無線通信対応のカードが決済端末6にかざされる様子を示す図である。
図9図9は、プリンタ9が筐体31から引き出された状態を示す登録精算装置100の斜視図である。
図10図10は、プリンタ9が筐体31から引き出された状態を示す登録精算装置100の右側面図である。
図11図11は、現金決済部8の構成を示す登録精算装置100の斜視図である。
図12図12は、カバー83が開放された状態の登録精算装置100の右側面図である。
図13図13は、店員用表示器42に表示される支払画面110の一例を示す図である。
図14図14は、客用表示器5が表示する決済方式選択画面111の一例を示す図である。
図15図15は、客用表示器5が表示する決済処理画面112の一例を示す図である。
図16図16は、第1実施形態の第1変形例における登録精算装置101の外観の一例を示す斜視図である。
図17図17は、登録精算装置101の平面図である。
図18図18は、第1実施形態の第2変形例における登録精算装置102の外観の一例を示す斜視図である。
図19図19は、登録精算装置102の平面図である。
図20図20は、精算レーン1の一例を示す図である。
図21図21は、第2実施形態にかかる精算端末30を備える登録精算装置105の外観を示す斜視図である。
図22図22は、図21の客用表示器50に表示される画面の一例を示す第1の図である。
図23図23は、図21の客用表示器50に表示される画面の一例を示す第2の図である。
図24図24は、第3実施形態にかかる販売データ処理システム10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図25図25は、販売データ処理システム10の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(第1実施形態)
第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態における登録精算装置100を正面の右上から見た外観の一例を示す斜視図である。図2は、登録精算装置100の平面図である。登録精算装置100は、精算端末3とPOS端末4とを備える。
【0008】
図3は、登録精算装置100を前方斜め上方の位置(精算端末3の正面に立つ操作者の目の位置の一例)から見た状態を示す図である。精算端末3の操作者は、例えば顧客である。本実施形態の精算端末3は、店員が操作するPOS端末4とともに用いられる。
【0009】
登録精算装置100は、店舗に設置されて、後述する読取装置2(図20参照)で入力された、客が購入する商品を識別する商品識別情報(以下、商品コード)に基づいて商品情報を登録する商品登録処理と、登録された商品に係る精算処理とを行う。商品情報は、商品名や単価(価格)等を含む。商品情報は、商品コードに関連づけて、商品マスタに記憶されている。商品マスタは、登録精算装置100が備える記憶部あるいは登録精算装置100がアクセス可能な記憶部が記憶している。
【0010】
登録精算装置100は、POS端末4と、精算端末3とを備える。なお、登録精算装置100は、本開示における登録装置(POS端末4)および精算装置(精算端末3)の一例である。登録精算装置100は、商品登録機能を有する登録装置と、精算機能を有する精算装置とが別体の構成であってもよい。また、登録精算装置100は、客が操作する端末として、単に精算装置と呼ぶこともある。
【0011】
精算端末3は、筐体31、扉32、籠置台33、客用表示器5、決済端末6、コードスキャナ7、現金決済部8およびプリンタ9などを、備えている。
【0012】
籠置台33は、商品が収められた籠などを載置するための台であって、精算端末3の左右の側部のいずれかに取り付けられる。図1に示す籠置台33の取付位置は、精算待ちの顧客が、精算端末3の正面に向かって左から右へと移動するレーンの場合に適し、顧客の流れを妨げにくいとする位置である。
【0013】
筐体31は、扉32で開閉される開口を正面の下部に有する箱であって、現金決済部8やプリンタ9を収納(内蔵)し、上面311にはPOS端末4が載置される。
【0014】
筐体31は、概ね直方体で、正面上部の辺が窪んだような階段状の形状を有する。当該階段状の部分は、上向きの面である上面311と、正面向きの面である前面312と、上向きの面である第二上面313とで構成される。上面311と前面312とは、上面311の正面側の辺と前面312の上辺とで連続している。また、前面312と第二上面313とは、前面312の下辺と第二上面313の後ろ側の辺とで連続している。
【0015】
筐体31の、上面311から扉32までの間の部分に、決済端末6、コードスキャナ7、現金決済部8の入出金口、およびプリンタ9が、配置されている。客用表示器5は、決済端末6の上方に配置されている。
【0016】
POS端末4は、図2の平面図に示すように、筐体31の輪郭の内側に略収まる大きさであり、また、筐体31の輪郭から大きくはみ出さない位置に設置される。また、図2の平面図に示すように、本実施形態のPOS端末4の置き方であると、店員用表示器42(後述)の側部が硬貨投入口811(後述)の上に重なって位置する。しかしながら、両者は高さ方向に十分離れているので(図3参照)、店員用表示器42により硬貨投入口811に対する操作性は損なわれない。
【0017】
POS端末4(販売データ処理装置)は、店員の操作により商品の登録処理や、登録された商品の精算処理を行うための装置である。本実施形態では、精算処理は、精算端末3を介して行われる。精算処理において精算端末3を操作するのは顧客である。
【0018】
POS端末4は、本体41や店員用表示器42、キーボード43などを、備えている。本体41は、CPUやRAM、ROM、記憶部、周辺機器コントローラ等を備える。CPUは、ROMや記憶部が記憶するプログラムをRAMに展開して実行することによりPOS端末4およびPOS端末4に接続された周辺機器を統括的に制御する制御部として機能し、POS端末4が行う各種処理を実行する。周辺機器コントローラは、本体41に周辺機器を接続して、周辺機器の動作を制御する。
【0019】
本実施形態における周辺機器は、店員用表示器42やキーボード43の他、客用表示器5や決済端末6、コードスキャナ7、現金決済部8、プリンタ9である。制御部と周辺機器とは、周辺機器コントローラを介して、互いに通信可能に接続される。
【0020】
店員用表示器42は、制御部の制御により、POS端末4を操作する店員に向けた情報を表示するものであって、例えば、登録した商品の情報などを表示する。
【0021】
キーボード43は、本体41の上面の一部を占めて設けられており、多数のキーを備え、操作されたキーに応じた信号を制御部に出力する。制御部は、キーボード43を介して、店員の操作を受け付ける。
【0022】
また、POS端末4の店員用表示器42は、表面に重ねてタッチパネルを備える。タッチパネルは、店員用表示器42が表示する操作子に応じた信号を制御部に出力し、制御部は、キーボード43およびタッチパネルによって、店員の操作を受け付ける。
【0023】
図4は、客用表示器5、決済端末6およびコードスキャナ7を拡大して示した斜視図である。図5は、客用表示器5、決済端末6およびコードスキャナ7を拡大して示した右側面図である。また、図6は、決済端末6を、精算端末3の正面から見た図である。
【0024】
決済端末6は、キャッシュレス決済を行うための端末装置である。決済端末6は、表示器61、操作部62、差込口63(図6参照)およびスリット64を備えている。表示器61は、操作者(例えば顧客)向けた情報を表示する。操作部62は、複数のキーを備え、操作者による操作を受け付ける。
【0025】
差込口63は、決済端末6の下端部に設けられ、ICカードの差込みを受け付ける。図6は、決済端末6にICカードが差込まれる様子を示す。決済端末6は、ICチップが記憶する情報を読み取るリーダを内蔵している。
【0026】
スリット64は、クレジットカードを通すための溝である。ここで図7は、スリット64に通されるクレジットカードの移動軌跡の一例を示す図である。クレジットカードは、磁気ストライプカードであって、一辺に沿って、磁性体の帯(磁気テープ)を有している。決済端末6は、磁気テープが通過する位置に、磁気テープに記録された情報を読み取るリーダを内蔵している。
【0027】
決済端末6はさらに、NFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信による情報の送受信を行うリーダを内蔵している。ここで図8は、近距離無線通信対応のカードが決済端末6にかざされる様子を示す図である。決済端末6は、所定値以下の距離に近接したカードが記憶する情報を受信する。
【0028】
コードスキャナ7は、読取部の一例であって、決済端末6の下に配置され、カバー83の下段の上面部(第二上面部833)と隣り合う位置に置かれたコードシンボルを読み取る。コードシンボルは、例えば、バーコードや二次元コード等である。コードスキャナ7は、コードシンボルをデコードした値を出力する。コードスキャナ7は、精算端末3がコード決済を行う際に、顧客が所持する携帯端末などに表示させたコードシンボルを読み取り、デコード結果を決済端末6(或いはPOS端末4)へ送信する。
【0029】
コードスキャナ7は、例えば、レーザ光を照射し、読取対象で反射したレーザ光(反射光)を受光することで、コードシンボルを読み取る。コードスキャナ7は、読み取りの待機中、スリット状の出射孔から筐体31の第二上面313上に、可視光を投光する。これにより、第二上面313には、直線状の光が映し出される。この直線状の光は、読取対象のコードシンボルを位置させるべき位置を示す(案内する)ものであって、つまりレーザ光の照射位置を案内しているとも言える。顧客は、直線状の光が横切る位置にコードシンボルを位置させることで、コードスキャナ7にコードシンボルを読み取らせることができる。なお、第二上面313に直線状の光を映し出すために投光される可視光は、読取対象に照射するレーザ光と、同じものでも異なるものでも構わない。
【0030】
決済端末6は支持部材69で支持されて、また、コードスキャナ7は支持部材79で支持されて、カバー83の上段に対応する部分と隣り合う位置に配置されて、より詳細には第二上面313の上方に位置し、前面312から前方へ突出して設けられている。
【0031】
支持部材79は、例えば、板金が、ハンディタイプのコードリーダであるコードスキャナ7をハンドル(グリップ)からヘッドにかけて上から覆う形状に折り曲げられたものであり、前面312から前方に突出している。支持部材79の前面792は、所定の角度に傾斜し、支持部材79の上面は筐体31の上面311と略同面に位置している。
【0032】
支持部材69は、例えば、板金が、決済端末6を画面の反対側の面から囲む形状に折り曲げられたものであって、支持部材79の傾斜した前面792に取り付けられている。前面792の傾斜は、決済端末6の表示器61の画面が、想定される代表的な操作者にとって見やすい向きとなる角度に、設定されている。
【0033】
また、支持部材69は、決済端末6の下端部にあたる位置に、案内板68を備えている。案内板68は、決済端末6の下端部に設けられた差込口にカードを差込みやすく案内するためのもので、例えば差込み方向を示す矢印等が描かれ、差込み方向に沿った面を差込口の縁の近傍に位置させている。
【0034】
支持部材69および支持部材79は、決済端末6およびコードスキャナ7を、好適な位置に支持する。すなわち、支持部材69は、決済端末6の差込口63へカードを差込む操作者の動作が妨げられない程度の距離を第二上面313からあけて、決済端末6を位置させる。
【0035】
また、支持部材79は、コードスキャナ7の下に顧客の携帯端末などを差込むために十分な空間が確保される位置に、コードスキャナ7を位置させる。なお、コードスキャナ7の照射位置から前面312までの距離が、一般的な携帯端末の寸法から考えて、画面に表示させたコードシンボルを読み取らせるに不足の場合、例えば、前面312に窪みを設けたり、或いは前面312の下辺を奥にして前面312全体を傾斜させたりしてもよい。
【0036】
客用表示器5は、操作者に向けて情報を表示するものであって複数の決済方式を案内する案内部の一例である。客用表示器5は、支持部材59で支持されて、決済端末6の上方に位置している。
【0037】
図4図5に戻り、支持部材59は、平面状のベース部591、傾斜した柱状の柱部592、台状の台部593、チルトヒンジ部594を備えている。ベース部591は、筐体31の上面311から支持部材79の上面にかけて連続する範囲に載り、固定される部分である。柱部592は、支持部材79の前面792の傾斜角度と略同じ角度で傾斜し、つまり前面792と略平行に立ち上がっている。
【0038】
台部593は、柱部592の頭に設けられ、ベース部591と略平行な上面を有している。チルトヒンジ部594は、客用表示器5の背面を、台部593に対して回動自在に取り付け、客用表示器5をチルト可能に支持する。
【0039】
客用表示器5は、表示デバイスの画面に重ねてタッチパネルを備えて構成されている。表示デバイスは、7インチサイズの液晶モニタまたは有機ELモニタである。タッチパネルは、客用表示器が表示する操作子に応じた信号を出力する。
【0040】
客用表示器5は、精算端末3を利用する顧客に向けた情報を表示する。客用表示器5は、例えば、商品の読取処理(或いは登録処理)中には商品明細や合計金額を表示し、精算処理においては選択可能な決済方式を案内する。また、客用表示器5は、決済方式を選択するための操作子を表示して、操作を受け付ける。
【0041】
プリンタ9は、カバー83の下段に対応する部分と隣り合う位置に配置され、決済にかかる情報を印字媒体に印字して発行する。
【0042】
より具体的には、プリンタ9は、第二上面313の下に配置され、筐体31から引出可能に構成されている。図9は、プリンタ9が筐体31から引き出された状態を示す登録精算装置100の斜視図である。図10は、プリンタ9が筐体31から引き出された状態を示す登録精算装置100の右側面図である。
【0043】
プリンタ9は、用紙を収納する用紙収納部や、用紙収納部から引き出した用紙に印字する印字部を内蔵しており、レシート等の印字、発行を行う。レシートは、購入商品の明細や精算処理における処理内容の記録である。プリンタ9は、前板91、発行口92、錠95、スライドレール96等を備える。
【0044】
前板91は、プリンタ9が筐体31内に収納された状態でカバー83の第二前面部834に隣接して、筐体31第二前面として機能する。発行口92は、前板91に形成された開口であって、プリンタ9が印字したレシート等の印字物を排出(発行)する。
【0045】
スライドレール96は、プリンタ9を、筐体31に対して引出可能に支持する。前板91は、スライドレール96の前端に連結されている。
【0046】
錠95は、プリンタ9が筐体31内に収納された状態での前板91を施錠し、プリンタ9を引出不可状態にする。錠95は、鍵或いは電子錠によって施解錠される。
【0047】
プリンタ9の用紙がなくなって補充する場合など、操作者(例えば店員)は、プリンタ9の錠95に鍵を差込んで回転させて解錠し、前板91を手前に引き出すことによって、プリンタ9を露出させ、用紙の補充等の作業を行う。
【0048】
作業が終了すると、操作者は、前板91を引き出し時とは逆向きに移動させて、プリンタ9を筐体31の内部に収める。そして操作者は、錠95に差し込んだ鍵を、先ほどの逆向きに回転させて施錠する。
【0049】
上述のように、客用表示器5、決済端末6、コードスキャナ7およびプリンタ9は、上から下へ並んで配置されている。これらの横に、次に説明する現金決済部8が配置されている。
【0050】
図1に戻り、現金決済部8について説明する。現金決済部8は、現金による決済を行う。現金決済部8は、客が現金決済を行う場合に、投入された硬貨または紙幣を受け付けて、釣銭としての硬貨または紙幣を排出する。現金決済部8は、硬貨釣銭機81、紙幣釣銭機82、カバー83、ヒンジ84、および錠85を備えている。
【0051】
カバーは、筐体31の一部として機能し、筐体31に形成された開口を開閉するものであって、現金決済部8を覆う位置と露出する位置との間で移動可能に設けられている。
【0052】
より具体的には、カバー83は、下辺を、ヒンジ84によって、筐体31に対して回動可能に取り付けられている。この回動に伴い、カバー83は、筐体31の階段状の部分の一部に設けられた開口を開閉する。また、錠85は、筐体31の開口を閉じた位置でカバー83を施錠する。施錠状態のカバー83は、筐体31の開口を閉じる位置に留め置かれる。錠85は、鍵或いは電子錠によって施解錠される。
【0053】
カバー83は、筐体31の階段状の部分に設けられ、上向きの平面と前向きの平面が交互に連続する階段状の形状を有している。カバー83は、上面311に隣接する上面部831、前面312に隣接する前面部832、第二上面313に隣接する第二上面部833、および扉32の上に位置する第二前面部834を有している。
【0054】
カバー83は、筐体31とは異なる色に着色されている。これにより、現金決済部8を操作する客に対して、現金決済部8の位置が分かり易く示されている。
【0055】
図11は、現金決済部8の構成を示す登録精算装置100の斜視図である。図11が示すカバー83は、開放された状態である。ここで図12は、カバー83が開放された状態の登録精算装置100の右側面図である。
【0056】
本実施形態の硬貨釣銭機81と紙幣釣銭機82とは、平面視で重なる位置に配置されている。下段に配置された紙幣釣銭機82の前端部は、上段に配置された硬貨釣銭機81の前端部よりも、前方に突出して位置している。この硬貨釣銭機81および紙幣釣銭機82の上下段関係は、カバー83の階段状の形状の上下段と対応している。
【0057】
硬貨釣銭機81は、紙幣釣銭機82の上段に配置され、カバー83の前面部832の奥に位置している。硬貨釣銭機81は、前端部に、硬貨取込口810、硬貨払出口812および異物排出口813を備え、硬貨取込口810から硬貨を取り込み、POS端末4の指示に応じた硬貨を硬貨払出口812から払い出す。異物排出口813は、硬貨取込口810から誤って入り込んだ異物が排出される開口である。
【0058】
硬貨取込口810は、上向きに開口している。硬貨払出口812は、カバー83の上段の前面部832から突出して、カバー83の下段の第二上面部833の上方に位置している。
【0059】
カバー83の上面部831の硬貨取込口810の上にあたる位置には、硬貨投入口811が設けられている。硬貨投入口811は、硬貨取込口810による硬貨の取り込みを補助するものであって、硬貨取込口810とともに、本実施形態における硬貨釣銭機81の取込口の一例を構成する。
【0060】
硬貨投入口811は、上向きに広く開口し下端に向かって窄まる漏斗状の形状を有しており、下端が硬貨取込口810の上に位置している。また、カバー83の前面部832には、硬貨払出口812および異物排出口813を露出するための開口が形成されている。
【0061】
本実施形態の紙幣釣銭機82は、硬貨釣銭機81の下段に配置され、カバー83の第二前面部834の奥に位置している。紙幣釣銭機82は、前端部に、紙幣取込口821、紙幣払出口822および異物排出口823を備え、紙幣取込口821に挿入された紙幣を取り込み、POS端末4の指示に応じた紙幣を紙幣払出口822から払い出す。異物排出口823は、紙幣取込口821から誤って入り込んだ異物が排出される開口である。
【0062】
紙幣取込口821および紙幣払出口822は、上向きに開口している。また、異物排出口823は、前向きに開口している。カバー83には、第二上面部833から第二前面部834にかけて、紙幣取込口821、紙幣払出口822および異物排出口823を露出するための開口が形成されている。
【0063】
カバー83は、硬貨釣銭機81または紙幣釣銭機82のメンテナンス時に開放される。メンテナンスは、例えば、硬貨釣銭機81における硬貨詰まりや硬貨の補充・回収、紙幣釣銭機82における紙幣詰まりや紙幣の補充・回収などである。
【0064】
上述の上記各部(決済端末6、コードスキャナ7、プリンタ9、支持部材69および支持部材79)の説明で述べたように、カバー83は、上記各部と隣り合っている。つまり、上記各部とカバー83とは、精算端末3の幅方向に横並びで配置されている。これにより、上記各部とカバー83とは互いに干渉しない。つまり、上記各部へのアクセスとカバー83の開閉動作とが同時に行われても差し支えない。
【0065】
次に、決済方式の選択およびそれ以降の処理について説明する。決済端末6は、操作者(例えば顧客)の操作に応じた内容で決済を行う。具体的には、決済端末6は、操作者の指示に応じて、現金による決済またはキャッシュレス決済(ポイント決済、電子マネー決済、クレジット決済、コード決済、プリペイド決済のいずれか)で、決済処理を行う。なお、本実施形態で説明する決済処理は、精算処理の一部である。精算処理は、決済処理の前後の各種処理(例えば、決済対象の金額を含む販売データ情報の取得、決済方式の選択にかかる処理、レシートの印字にかかる処理など)を含む。
【0066】
現金決済は、操作者が所持する紙幣と硬貨を支払うことによって行う決済方式である。現金決済を行う場合、客は、決済端末6に対して現金結果を行うことを指示した後で、現金決済部8により支払いを行う。
【0067】
ポイント決済は、店舗での購入金額に応じて付与されるポイントを、商品の支払いに充当する決済方式である。ポイント決済を行う場合、客は、例えば、店舗の会員カードに表示されたコードシンボル(会員番号がエンコードされたもの)を、コードスキャナ7で読み取らせる。コードスキャナ7は、読み取った会員番号を、決済端末6と接続された図示しないサーバ装置に送る。サーバ装置は、顧客マスタに記憶された情報の中から、該当する客のポイント数を取得して決済端末6に出力する。決済端末6は、取得したポイントを商品の支払いに充当して決済を行う。このとき、ポイント残高が支払金額に満たない場合、客は、不足している金額を別の決済方式で決済させる。
【0068】
電子マネー決済は、例えばICカードにチャージされた電子マネーによって支払いを行う決済方式である。客は、決済端末6に対して電子マネー決済を行うことを指示した後で、例えば、ICカードを決済端末6に近接させて、決済端末6との間で近距離無線通信を行わせることによって、ICカードにチャージされた電子マネーによる支払いを行う。なお、ICカードの代わりに、客が所持する携帯端末に実装した電子マネーアプリ(アプリはアプリケーションソフトウェアの略)にチャージされた電子マネーで支払いを行ってもよい。その場合、客は、電子マネーアプリを起動させて、携帯端末に2次元コード等のコードシンボルを表示させる。そして、客は、表示されたコードシンボルをコードスキャナ7に読み取らせることによって、電子マネーによる支払いを行う。
【0069】
クレジット決済は、客が所持するクレジットカードを用いて行う決済方式である。クレジット決済を行う場合、決済端末6は、客が所持するクレジットカードに登録された、クレジットカード会社情報、客を識別する識別情報、引き落とし先の銀行口座情報等を読み取って、例えば、図1に図示しないクレジットカード会社のサーバ装置と通信を行う。そして、サーバ装置において決済の承認を得ることによって決済が完了する。客は、決済端末6に対してクレジット決済を行うことを指示した後で、自身が所持するクレジットカードの登録情報を決済端末6に読み取らせることによって、クレジット決済を行わせる。
【0070】
コード決済は、客が所持する携帯端末に予め実装されたコード決済アプリで、客を特定するコードシンボルを表示させて、表示された決済コードをコードスキャナ7に読み取らせることによって行う決済方式である。携帯端末で立ち上げられたコード決済アプリは、客を一意に特定するコードシンボルを表示する。客は、コードスキャナ7に携帯端末を翳して、コードシンボルを読み取らせる。精算端末3は、読み取ったコードシンボルによって特定された客に対して、決済を行う。決済された金額は、コード決済アプリに客が登録した銀行口座から、後日引き落とされる。
【0071】
プリペイド決済は、繰り返しチャージ可能なプリペイドカードにチャージされた金額、またはチャージができないプリペイドカードに予めチャージされた金額から支払いを行う決済方式である。プリペイドカードには、ICカード型、磁気カード型等があり、決済端末6は、それぞれに応じた方法で、プリペイドカードの残額を読み取って、決済を行う。なお、繰り返しチャージ可能なプリペイドカードによる決済方式は、前述した電子マネー決済と同じである。
【0072】
なお、決済端末6は、ここで説明した以外の決済方式で決済を行ってもよい。例えば、決済端末6は、一部を電子マネーで支払い、残りを現金で支払う等の、複数の決済方式の併用を受け付けてもよい。
【0073】
次に、各種表示器の表示内容の例を紹介する。
【0074】
まず、図13は、店員用表示器42に表示される支払画面110の一例を示す図である。支払画面110は、精算端末3による精算処理の実行中に表示される。支払画面110には、商品点数121や支払金額122、支払残額123、決済方式125、選択された決済方式126、案内情報127、中止ボタン128などが表示される。
【0075】
商品点数121は、決済の対象とされた商品の数である。支払金額122は、決済の対象とされた商品の価格を合計した金額である。支払残額123は、支払金額122のうち未決済の金額である。精算端末3において決済が完了すると、支払残額123の欄には0円が表示される。
【0076】
決済方式125は、取り扱い可能な決済方式を示す選択肢である。選択された決済方式126は、操作者(顧客)が精算端末3で選択した決済方式である。なお、図13は、クレジット決済が選択された例を示している。
【0077】
案内情報127は、選択された決済方式126に応じた案内である。図13の例では、クレジット決済が選択されているため、案内情報127の欄には、クレジットカードの種類に応じた決済端末6の操作方法が表示される。店員は、精算端末3において、客による決済処理が滞っている場合に、案内情報127に示されている情報を参照して、客への声掛け等を行う。
【0078】
中止ボタン128は、精算端末3で実行中の処理を中止するボタンである。例えば、顧客がクレジット決済を行う場合、精算端末3が読み取ったクレジットカード情報が、外部のサーバ装置に出力される。そして、外部のサーバ装置において、クレジット決済の承認を得る。クレジット決済の承認が得られると、その旨が精算端末3に伝達されて、決済処理が完了する。このとき、外部のサーバ装置において、クレジット決済の承認が得られない場合、その旨が、承認が得られない理由とともに、精算端末3に伝達される。承認が得られない理由は、例えば、「クレジットカードの期限切れ」、「支払い残高不足」、「紛失届等による使用不能なクレジットカードによる決済依頼」等である。POS端末4を操作している店員は、クレジット決済の承認が得られない旨の情報を取得した場合に、中止ボタン128を押下することによって、決済操作を強制的に中止する。そして、店員は、精算端末3を操作している顧客に状況を説明して、別の決済方式での決済を促す。
【0079】
次に、図14は、客用表示器5が表示する決済方式選択画面111の一例を示す図である。決済方式選択画面111は、精算端末3が、操作者(例えば顧客)に対して、決済方式の選択肢を示すとともに、選択肢からの選択およびそれに応じた操作を求める画面である。決済方式選択画面111は、支払金額132、決済方式選択ボタン135、戻るボタン138、店員呼出ボタン139などを含む。
【0080】
支払金額132は、支払金額122に対応し、決済の対象とされた商品の価格を合計した金額である。決済方式選択ボタン135は、決済方式125に対応し、取り扱い可能な決済方式を示す選択肢であり、選択する操作を受け付ける操作子である。
【0081】
なお、決済方式は、図13および図14に示す例に限定されない。顧客は、例えば、決済方式選択画面111をスワイプすることによって、図14に表示されていない決済方式を選択することが可能である。
【0082】
戻るボタン138は、現在行っている操作を取り消して、1つ前の画面(1階層上の画面)に戻るためのボタンである。
【0083】
店員呼出ボタン139は、操作方法がわからない場合等に押下することによって、店員を呼び出すためのボタンである。
【0084】
顧客は、決済方式選択画面111において、決済方式選択ボタン135を押下することによって、決済方式を選択する。決済方式が選択されると、客用表示器5は、図15に一例を示す決済処理画面112を表示する。
【0085】
図15は、客用表示器5が表示する決済処理画面112の一例を示す図である。決済処理画面112は、精算端末3が、操作者(例えば顧客)に対して、選択された決済方式に応じた操作方法および支払金額を示し、操作の実行を求める画面である。決済処理画面112は、決済情報134、案内情報137、戻るボタン138、店員呼出ボタン139などを含む。
【0086】
店員呼出ボタン139および戻るボタン138については、上述の通りである(図14参照)。また、案内情報137は、図13で説明した案内情報127と同様である。
【0087】
決済情報134は、決済方式に係る情報である。決済情報134は、支払金額や決済方式等の情報を含む。
【0088】
このような構成において、店員は、POS端末4で登録処理を済ませた商品が入った籠を、籠置台33に置き、精算処理を実行する操作を行う。するとPOS端末4は、精算端末3の客用表示器5に、精算処理に必要な支払金額等の情報を送信する。客用表示器5は、受信した情報を含めた決済方式選択画面111を表示し、決済方式を案内するとともに選択操作を受け付ける。
客用表示器5が現金による決済の選択を受け付けた場合、POS端末4は、現金決済部8による決済の完了を待機する。また、客用表示器5がいずれかのキャッシュレス決済の選択を受け付けた場合、POS端末4は、選択された決済方式での決済の完了を待機する。
POS端末4が決済の完了を待機している間、決済端末6、コードスキャナ7および現金決済部8は稼働し、操作者(顧客)による操作があった場合、操作の内容や自身での処理結果をPOS端末4に出力する。決済が完了すると、POS端末4は、プリンタ9によりレシートを発行して、実行中の取引にかかる販売データ処理を終了する。
【0089】
以上のような本実施形態の登録精算装置100において、精算端末3の客用表示器5や決済端末6、コードスキャナ7、現金決済部8、プリンタ9は、筐体31の幅方向の寸法内に収められている。また、筐体31の幅方向の寸法は、POS端末4の奥行寸法以下である。また、本実施形態の精算端末3では、幅方向寸法が抑えられる配置(硬貨釣銭機81と紙幣釣銭機82とを縦積みする配置)とされた現金決済部8の隣に、且つ、カバー83の開閉に干渉しない位置に、他の周辺機器(客用表示器5、決済端末6、コードスキャナ7、プリンタ9)が、縦に並べて収められている。
【0090】
つまり、本実施形態によれば、筐体31の、POS端末4の奥行寸法以下という抑えられた幅方向寸法に、操作者(顧客)が使用する全ての周辺機器を収めることができ、これにより、精算端末3の設置スペースを小さく抑える(省スペースを実現)することができる。
【0091】
上記構成により、本実施形態では、精算端末3がPOS端末4の操作領域に干渉しないようにしつつ、登録精算装置100の寸法を精算端末3の幅方向で小サイズ化し、且つ、精算端末3の奥行方向(POS端末4の幅方向)での小サイズ化をも図っている。すなわち、本実施形態では、客用表示器5や決済端末6、コードスキャナ7を店員用表示器42とキーボード43とを操作する店員の動きと干渉しない位置に配置する構成とした。具体的には、筐体31の上面311に客用表示器5や決済端末6、コードスキャナ7を配置しない構成としたことで、店員が操作するPOS端末4の操作領域への干渉を避けるとともに、精算端末3の正面から見た登録精算装置100の奥行方向のサイズを小さくできている。
【0092】
さらに、本実施形態の精算端末3においては、客用表示器5、決済端末6、コードスキャナ7およびプリンタ9は、筐体31の正面に向かって左側に、上から下へ並んで配置されている。また、本実施形態の精算端末3において、現金決済部8は、客用表示器5、決済端末6、コードスキャナ7およびプリンタ9の、右横に配置されている。つまり現金決済部8は、筐体31の正面に向かって右側に設けられている。
このように、精算端末3における、操作者に情報を与えたり操作者が操作したりする部分、つまりユーザインタフェースとなる部分が、筐体31の階段状の部分にまとめられている。また、現金決済にかかる部分つまり現金決済部8は、カバー83の色によって、その範囲を目視確認しやすく示されている。
【0093】
上述のような配置であると、操作者(代表的には顧客)は、限られた範囲に注目すればよいので、たとえ精算端末3に不慣れであってもあちらこちらに視線をさまよわせることなしに操作することができる。これにより、顧客が操作に迷う時間を少なくでき、1取引に要する精算端末3の占有時間を抑えることができる。
【0094】
以上のように、本実施形態によれば、単なる省スペースではなく、省スペースでありながら、操作性や視認性が良好な精算端末3を実現することができる。
【0095】
なお、本実施形態の精算端末3は、POS端末4が載置されて使用されているが、実施にあたっては、POS端末4が載置されずに使用されても構わない。この場合の精算端末3は、例えば、他の場所にあるPOS端末4で登録された商品の情報や当該情報に基づいて算出された金額を受信して、精算処理を行う。
【0096】
或いは、実施にあたっては、精算端末3が、顧客が自身で商品の登録処理から精算処理まで自身で行うセルフPOS端末として構成されたものであってもよい。この場合、精算端末3は、本実施形態におけるPOS端末4の制御部に代わる制御部をさらに備え、精算処理の他に、商品コード入力を介しての商品情報の取得或いは直接の商品情報の入力(取得)を受け付ける処理や、当該受け付けた商品情報を登録する処理をも、担う。なおこの場合は、後に第3実施形態として説明する精算端末30のように、大きな画面を備える客用表示器50が採用されていると、より好適である。
【0097】
上述した実施形態は、上述した各装置が有する構成又は機能の一部を変更することで、適宜に変形して実施することも可能である。そこで、以下では、上述した実施形態に係るいくつかの変形例を他の実施形態として説明する。なお、以下では、上述した実施形態と異なる点を主に説明することとし、既に説明した内容と共通する点については同じ符号を用い、詳細な説明を省略する。また、以下で説明する変形例は、個別に実施されてもよいし、適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0098】
(第1実施形態の第1変形例)
図16は、本変形例における登録精算装置101の外観の一例を示す斜視図である。図17は、登録精算装置101の平面図である。本変形例では、POS端末4の向きと、籠置台33の取付位置とが、第1実施形態と異なっている。
【0099】
本変形例におけるPOS端末4の操作者(店員)は、精算端末3の右側部にて、店員用表示器42に対面する。また、籠置台33は、基本的には店員がいる側に配置されるため、精算端末3の筐体31の右側面に取り付けられている。図16および図17が示すように、POS端末4や籠置台33を設置しても構わない。
【0100】
登録精算装置101のように、POS端末4が、第1実施形態と異なる向き(精算端末3の正面から見て右向き)に置かれていても、客用表示器5や決済端末6、コードスキャナ7は、第1実施形態と同様に、店員の操作領域に対して干渉しない。したがって、本変形例においても、第1実施形態同様、店員と顧客とが、ともに、互いの操作に干渉せず操作を遂行でき、且つ、省スペース化が可能である。
【0101】
(第1実施形態の第2変形例)
図18は、本変形例における登録精算装置102の外観の一例を示す斜視図である。図19は、登録精算装置102の平面図である。本変形例では、POS端末4の向きと、籠置台33の取付位置とが、第1実施形態と異なっている。
【0102】
本変形例におけるPOS端末4の操作者(店員)は、精算端末3の背面側にて、店員用表示器42に対面する。なお、本変形例においては、籠置台33は、精算端末3の設置場所で想定される顧客の移動方向の上流側に設置すると好適である。図示の例は、顧客が精算端末3に向かって右側から左側へ移動する場合の例である。これらの図に示すように、POS端末4や籠置台33を設置しても構わない。
【0103】
登録精算装置102のように、POS端末4が、第1実施形態と異なる向き(精算端末3の正面から見て後ろ向き)に置かれていても、客用表示器5や決済端末6、コードスキャナ7は、第1実施形態と同様に、店員の操作領域に対して干渉しない。したがって、本変形例においても、第1実施形態同様、店員と顧客とが、ともに、互いの操作に干渉せず操作を遂行でき、且つ、省スペース化が可能である。
【0104】
上述の2つの変形例のように、精算端末3の正面以外の異なる複数の方向にPOS端末4の向きが変わって設置されても、POS端末4の操作領域と、客用表示器5や決済端末6、コードスキャナ7とは、互いに干渉しないように配置される。
【0105】
上記登録精算装置100,101,102は、いずれも、1つの装置に対する店員による操作と顧客による操作とが干渉しない配置を実現しつつ、省スペース化を達成する。上記登録精算装置100,101,102によれば、POS端末4の向きの選択(変更)によって、店舗のレイアウト設計に柔軟に対応することができる。
【0106】
(読取装置2と登録精算装置100等とを含む精算レーン1について)
ここで、登録精算装置100等や他の装置で構成される精算レーン1の一例について説明する。図20は、精算レーン1の一例を示す図である。精算レーン1は、販売データ処理システムの一例である。
【0107】
精算レーン1は、2台の主置台11、2台の副置台12、2台の読取装置2、3台の登録精算装置100~102(精算端末3およびPOS端末4)を含む。3台の登録精算装置100~102は、精算端末3の正面から見たPOS端末4の向きがそれぞれ異なるように配置されている。副置台12は、読取装置2による商品コードの読み取りを待機する商品が収められた籠などを載置するための台である。主置台11は、読取装置2による商品コードの読取中あるいは読取後の商品が収められた籠などを載置するための台である。
【0108】
読取装置2は、顧客が購入する商品の情報を読み取る読取処理を行うための装置である。読取装置2は、縦型スキャナ21、店員用表示器22(店員向け情報を表示)、客用表示器23(客向け情報を表示)などを備えている。
【0109】
縦型スキャナ21は、商品の外観を撮像して得る画像から、商品を特定する情報(外観の特徴量やコードシンボルのデコード結果)を取得する。読取装置2は、縦型スキャナ21が取得した商品を特定する情報をPOS端末4に出力する。例えば、読取装置2は、縦型スキャナ21が商品のコードシンボルを読み取った場合、商品を特定する情報として、商品コードをPOS端末4へ出力する。商品コードを取得したPOS端末40は、商品コードに基づいて商品マスタから商品情報を取得し、取得した商品情報を登録する商品登録を行う。また、縦型スキャナ21は、店員用表示器22に表示されるプリセットキーを介して商品を指定することで商品を特定する情報を入力する。商品を特定する情報として縦型スキャナ21が撮像した画像に写っている商品の外観の特徴量を取得した場合、POS端末40は取得された特徴量に基づいて商品を認識し、商品マスタから当該商品の商品情報を特定することにより、登録処理を行うものであってもよい。また、縦型スキャナ21は、店員が手に持って操作するハンディタイプのスキャナであってもよい。
【0110】
なお、商品マスタは、POS端末4の記憶部に記憶されているものに限定されない。例えば、商品マスタは読取装置2が備える記憶部に記憶されていてもよい。この場合、読取装置2において商品を特定する情報に基づいて特定された商品情報がPOS端末4へ出力されるとしてよい。或いは、商品マスタは読取装置2と通信可能に接続された図示しないサーバ装置が記憶していてもよい。また、縦型スキャナ21がPOS端末40に代わって商品登録処理を行い、商品登録された情報を、精算処理を実行する登録精算装置100~102へ出力するとしてもよい。
【0111】
店員用表示器22は、読取装置2を操作する操作者(店員)に向けた情報を表示する。より詳しくは、店員用表示器22は、タッチパネル付モニタであって、商品の読取結果等をモニタする表示機能と、同じ商品が複数購入される場合の商品の個数入力、商品読取が完了した際の読取完了宣言の入力(具体的には例えば小計キーの押下など)、商品情報のPOS端末4への出力等を行う操作機能と、を備える。
【0112】
客用表示器23は、読取装置2で情報を読み取られている商品を購入する顧客に向けた情報を表示するものであって、例えば、読取装置2により読み取られた商品に関する情報などを表示する。より詳しくは、客用表示器23は、タッチパネル付モニタであって、商品の読取結果等をモニタする表示機能の他、年齢対象商品が読み取られた場合に、年齢確認情報を入力する操作機能を備える。
【0113】
精算レーン1は、顧客の移動方向の上流側から下流側にかけて一列に並んだ副置台12、主置台11および精算端末3の組を、略平行に2列有し、それらの間(より詳しくは2台の精算端末3の間)にもう1台の精算端末3を配置した構成で、平面視で略U字型をなす。読取装置2やPOS端末4を操作する店員は、上記U字型の内側(U字に囲まれる位置)に位置し、顧客は、U字型の外側に沿って移動する。
【0114】
このような構成において、顧客は、商品が収められた籠を副置台12に置き、先に並んだ顧客の移動に応じて徐々に読取装置2に近い位置に移動する。店員は、籠の中の商品を取り出して、縦型スキャナ21に読み取らせる(読取処理)。店員は、読取処理を終えた商品を、主置台11に置かれた籠に収める。
【0115】
全ての商品の読取処理が完了すると、店員は、読取装置2あるいはPOS端末4において、商品読取を完了させるための読取完了宣言の入力操作キーを操作する。入力操作キーは入力した商品コードに基づいて登録精算装置100~102で商品登録された商品登録情報(あるいは取引情報)を登録精算装置100~102にて精算可能にするための操作キーである。入力操作キーが操作されると読取装置2は読取完了を示すコマンドを登録精算装置100~102(POS端末4)へ出力する。登録精算装置100~102のPOS端末4は、読取完了を示すコマンドを受け付けると、精算端末3で商品登録情報を精算可能な状態にする。そして店員は、指定の精算端末3で商品の代金の支払いを行うよう、客を案内する。案内を受けた客は、指定の精算端末3で、代金の支払いにかかる決済処理を行う。
【0116】
2台の読取装置2と、3台のPOS端末4および3台の登録精算装置100~102とは、精算レーン1のレイアウトに応じた構成で配置される。基本的には、一方の読取装置2から1台目の登録精算装置100の精算端末に至る顧客の動線と、他方の読取装置2から2台目の登録精算装置101の精算端末3に至る顧客の動線とを形成する構成で、配置される。そして、動線に沿う2台の登録精算装置100,101が挟む3台目の登録精算装置102の精算端末3は、精算待ちの顧客が混みあっている場合に、顧客を案内することができるようになっている。なお、図示のような配置であると、3台の精算端末3が同時に別々の顧客に操作されても、顧客同士の接触を回避できる。
【0117】
上記の構成の場合、例えば、読取装置2へ入力された商品コードは、読取装置2から登録精算装置100へ出力される。商品コードを取得した登録精算装置100は商品登録を行うとともに、この商品コードを上記3台目の登録精算装置102へ転送する。転送された商品コードを取得した登録精算装置102は、登録精算装置100で商品登録された商品コードと同じ商品コードに基づいて、商品情報を登録する。この場合、登録精算装置100、登録精算装置102において、同じ商品登録情報が生成されるが、先に精算可能な状態となった登録精算装置、例えば、店員からの指示、または客の操作を先に受け付けた登録精算装置において、精算処理を開始するとともに、精算処理を開始した旨の信号を精算処理を開始した登録精算装置から取得した他方の登録精算装置が商品登録情報を削除するとしてもよい。
【0118】
なお、商品コードは、読取装置2で入力されるごとに、個別に登録精算装置100、登録精算装置102へ出力される方式に限定されるものではなく、読取装置2へ取引にかかるすべての商品コードの入力が完了したことを受け付けた段階で、読取装置2から登録精算装置100へ送信されるとともに、登録精算装置100から登録精算装置102へ転送されるとしてもよい。なお、登録精算装置102への商品コードの出力方法は上記に限定されるものではない。
【0119】
以上の精算レーン1を構成する読取装置2と精算端末3およびPOS端末4との台数および配置は、図20の例に限定されるものではない。
【0120】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。図21は、第2実施形態にかかる精算端末30を備える登録精算装置105の外観を示す斜視図である。本実施形態の精算端末30は、第1実施形態の精算端末3が備える客用表示器5に代えて、客用表示器50を備えている。客用表示器50は、客用表示器5と同じ機能を備える、例えば12インチサイズの液晶モニタまたは有機ELモニタである。
【0121】
精算端末30は、精算端末3が備える客用表示器5の代わりに、より大型の客用表示器50を備えたため、顧客に対する情報をより分かり易く表示することができる。また、客用表示器50は、各種操作に使用するソフトウェアキー(操作子)を、より大きく表示することができる。したがって本実施形態によれば、精算端末30の操作性を向上させることができる。
【0122】
客用表示器50に表示される画面の例を説明する。図22は、図21の客用表示器50に表示される画面の一例を示す第1の図である。図23は、図21の客用表示器50に表示される画面の一例を示す第2の図である。
【0123】
客用表示器50には、例えば、図22に示す決済方式選択画面113が表示される。決済方式選択画面113は、客用表示器5に表示される決済方式選択画面111(図14参照)同様の機能を有する。すなわち、決済方式選択画面113は、精算端末30が、操作者(例えば顧客)に対して、決済方式の選択肢を示すとともに、選択肢からの選択およびそれに応じた操作を求める画面である。決済方式選択画面113は、支払金額132、決済方式選択ボタン135、戻るボタン138、店員呼出ボタン139などを含む。
【0124】
また、客用表示器50には、例えば、図23に示す決済処理画面114が表示される。決済処理画面114は、客用表示器5に表示される決済処理画面112(図15参照)同様の機能を有する。すなわち、決済処理画面112は、精算端末30が、操作者(例えば顧客)に対して、選択された決済方式に応じた操作方法および支払金額を示し、操作の実行を求める画面である。決済処理画面112は、決済情報134、案内情報137、戻るボタン138、店員呼出ボタン139などを含む。
【0125】
客用表示器50には、客用表示器5に表示される情報と同じ情報が、より大きいサイズで表示されるため、顧客は、表示される情報をより認識しやすくなる。
【0126】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。図24は、第3実施形態にかかる販売データ処理システム10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0127】
販売データ処理システム10は、制御部140と、記憶部144と、周辺機器コントローラ145,147と、読取装置2が備える各種入出力機器との情報の収受を行う入出力インタフェース146と、通信インタフェース148とを備える。
【0128】
制御部140は、販売データ処理システム10の全体の動作を制御する。制御部140は、CPU141と、ROM142と、RAM143とを備える。CPU141は、販売データ処理システム10の各部を統括的に制御する。ROM142は、各種プログラムやデータを記憶する。RAM143は、各種プログラムや各種データを展開するワークスペースである。
【0129】
記憶部144は、商品販売データ処理システムを制御する制御プログラムと、商品情報を記憶したマスタファイルである商品マスタと、読取装置2から取得した商品情報等を記憶する。記憶部144は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成される。
【0130】
周辺機器コントローラ145には、店員用表示器42と、キーボード43とが接続される。周辺機器コントローラ145は、制御部140と周辺機器コントローラ145に接続された周辺機器との間で情報の送受信を行う。
【0131】
周辺機器コントローラ147には、客用表示器5、決済端末6、コードスキャナ7、現金決済部8およびプリンタ9が接続される。周辺機器コントローラ147は、制御部140と周辺機器コントローラ147に接続された周辺機器との間で情報の送受信を行う。
【0132】
入出力インタフェース146には、読取装置2が備える縦型スキャナ21と、店員用表示器22と、客用表示器23とが接続される。
【0133】
通信インタフェース148は、精算端末3と、図示しない外部のサーバ装置との間の通信を制御する。例えば、通信インタフェース148は、客が決済端末6でクレジット決済を行う場合に、精算端末3とクレジット決済を行う外部サーバとの間で通信を行わせる。
【0134】
なお、ここでは、制御部140が、販売データ処理システム10の全体を制御するものと記載したが、販売データ処理システム10を構成する各ユニットが、それぞれ独立した制御部を有する構成であってもよい。
【0135】
(販売データ処理システムが行う処理の流れ)
図25を用いて、販売データ処理システム10が行う処理の流れを説明する。図25は、販売データ処理システム10の動作の一例を示すフローチャートである。
【0136】
まず、読取装置2が行う処理の流れを説明する。
【0137】
読取装置2は、縦型スキャナ21に翳された商品に付されたバーコード等のコードシンボルに登録されたコード情報、例えば商品コードを読み取ることによって、あるいは予め商品コードが対応付けられたプリセットキーの操作を受け付けることによって、商品コード(商品を特定する情報、商品識別情報)を入力する(ステップS11)。続いて読取装置2は、商品コードを精算端末3に転送する(ステップS12)。
【0138】
読取装置2は、商品コードの入力が完了したかを判定する(ステップS13)。商品コードの入力が完了したと判定される(ステップS13:Yes)と、読取装置2は、本処理を終了する。一方、商品コードの入力が完了したと判定されない(ステップS13:No)と、ステップS11に戻る。また、商品コードの入力が完了したことは、店員用表示器22に表示された、例えば小計ボタンが押下されたことによって判定される。
【0139】
なお、図20に示すように複数の登録精算装置100~102が存在する場合、読取装置2を操作している店員は、空いている登録精算装置100~102を選択して、選択された登録精算装置100~102に対して商品コードを転送する。また、読取装置2を操作している店員は、客に対して、商品コードを転送した登録精算装置100~102の場所を案内する。あるいは、読取装置2は、商品コードを転送した登録精算装置100~102の場所を客用表示器23に表示させてもよい。
【0140】
次に、精算端末3が行う処理の流れを説明する。
【0141】
精算端末3は、読取装置2から商品コードを取得する(ステップS21)。
【0142】
精算端末3は、取得した商品コードに関連づけられた商品情報を取得して登録する商品登録処理を行う(ステップS22)。
【0143】
続いて、精算端末3は、店員用表示器42に支払状態モニタ画面(図12参照)を表示する。また、精算端末3は、客用表示器5に支払方法選択画面(図13参照)を表示する(ステップS23)。
【0144】
精算端末3は、支払方法選択画面における客の操作で選択された支払方法を取得する(ステップS24)。
【0145】
精算端末3は、選択された支払方法による決済処理を行う。または、図示しない外部のサーバ装置に決済処理を行わせる(ステップS25)。
【0146】
精算端末3は、決済が完了した後で、プリンタ9に対して、決済内容を印字したレシートを発行させる(ステップS26)。その後、精算端末3は、図25の処理を終了する。
【0147】
なお、上述の例では、ステップS12で商品コードを精算端末3に転送した後に、ステップS13で商品コードの入力が完了したかの判定を行っているが、実施にあたってはこれに限らない。例えば、ステップS12とステップS13との順序を逆に構成して、商品コードの入力の都度、入力が完了したかを判定し、入力が完了したと判定された場合に、そこまでに入力された全ての商品コードをまとめて精算端末3に転送するようにしても構わない。
【0148】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0149】
1 …精算レーン、
10 …販売データ処理システム
11…主置台、12…副置台、
100…登録精算装置
110…支払画面、
111…決済方式選択画面、112…決済処理画面、
113…決済方式選択画面、114…決済処理画面、
121…商品点数、122…支払金額、123…支払残額、125…決済方式、
126…選択された決済方式、127…案内情報、128…中止ボタン、
132…支払金額、134…決済情報、135…決済方式選択ボタン、
137…案内情報、138…戻るボタン、139…店員呼出ボタン、
140…制御部、141…CPU、142…ROM、143…RAM、
144…記憶部、145,147…周辺機器コントローラ、
146…入出力インタフェース、148…通信インタフェース、
2 …読取装置、21…縦型スキャナ、22…店員用表示器、23…客用表示器、
3,30…精算端末、
31 …筐体、311…上面、312…前面、313…第二上面、
32 …扉、33…籠置台、
4 …POS端末、41…本体、42…店員用表示器、43…キーボード、
5,50…客用表示器、
59 …支持部材、
591…ベース部、592…柱部、593…台部、594…チルトヒンジ部、
6 …決済端末、
61 …表示器、62…操作部、63…差込口、64…スリット、68…案内板、
69 …支持部材、
7 …コードスキャナ、
79 …支持部材、792…前面、
8 …現金決済部、
81 …硬貨釣銭機、
810…硬貨取込口、811…硬貨投入口、812…硬貨払出口、813…異物排出口、
82 …紙幣釣銭機、
821…紙幣取込口、822…紙幣払出口、823…異物排出口、
83 …カバー、
831…上面部、832…前面部、833…第二上面部、834…第二前面部、
84 …ヒンジ、
85 …錠、
9 …プリンタ、91…前板、92…発行口、95…錠、96…スライドレール。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0150】
【特許文献1】特開2017-068695号公報
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