(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025095730
(43)【公開日】2025-06-26
(54)【発明の名称】電子機器、データ格納方法
(51)【国際特許分類】
B41J 29/38 20060101AFI20250619BHJP
【FI】
B41J29/38 701
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023211987
(22)【出願日】2023-12-15
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(72)【発明者】
【氏名】塩見 涼
(72)【発明者】
【氏名】横田 洋志
(72)【発明者】
【氏名】柴田 行雄
(72)【発明者】
【氏名】田中 敏彦
(72)【発明者】
【氏名】磯野 智希
【テーマコード(参考)】
2C061
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AQ05
2C061HJ10
2C061HN21
(57)【要約】
【課題】論理回路に接続可能に設けられる格納部の数を低減可能な電子機器、及びデータ格納方法を提供すること。
【解決手段】画像形成装置は、互いに対応する機能の組み合わせが異なる複数のコンフィグレーションデータを個別に格納する複数の格納部64Aと、FPGA63に接続される接続対象を複数の格納部64Aの間で切り替え可能な切替部65と、記憶部54から前記コンフィグレーションデータを取得する取得処理部51Aと、FPGA63に接続されていない非接続格納部に格納されている前記コンフィグレーションデータに替えて取得処理部51Aによって取得される前記コンフィグレーションデータを前記非接続格納部に格納する格納処理部51Bと、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一又は複数の機能に対応するコンフィグレーションデータに基づいて内部構成を再構成可能な論理回路と、
それぞれが前記論理回路に接続可能に設けられ、互いに対応する機能又は機能の組み合わせが異なる複数の前記コンフィグレーションデータを個別に格納する複数の第1格納部と、
前記論理回路に接続される接続対象を複数の前記第1格納部の間で切り替え可能な切替部と、
前記第1格納部とは異なる第2格納部から前記コンフィグレーションデータを取得する取得処理部と、
前記論理回路に接続されていない前記第1格納部に格納されている前記コンフィグレーションデータに替えて前記取得処理部によって取得される前記コンフィグレーションデータを前記第1格納部に格納する格納処理部と、
を備える電子機器。
【請求項2】
画像データに基づく画像を形成する画像形成ジョブを実行するジョブ実行部を備え、
前記論理回路は、前記画像形成ジョブが実行される場合に、実行される前記画像形成ジョブの画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータが用いられて前記画像形成モードに対応する画像処理を実行可能となるように再構成され、
前記電子機器は、
前記画像形成ジョブの実行中に待機状態の前記画像形成ジョブが存在する場合に、待機状態の前記画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータが複数の前記第1格納部のいずれかに格納されているか否かを判定する判定処理部を備え、
前記取得処理部は、前記判定処理部によって待機状態の前記画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータが複数の前記第1格納部のいずれにも格納されていないと判定される場合に、前記画像形成ジョブの実行中に前記第2格納部から待機状態の前記画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータを取得し、
前記格納処理部は、前記取得処理部によって取得される前記コンフィグレーションデータを前記画像形成ジョブの実行中に前記第1格納部に格納する、
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記第2格納部を有する第1制御部と、
前記論理回路、複数の前記第1格納部、及び前記切替部を有する第2制御部と、
前記第1制御部から前記第2制御部への前記画像データの送信に用いられるデータ伝送路と、
を備え、
待機状態の前記画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータは、前記画像形成ジョブの実行中における前記データ伝送路を用いた前記画像データの送信が行われていない非送信期間中に、前記データ伝送路が用いられて前記第1制御部から前記第2制御部に送信される、
請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
一又は複数の機能に対応するコンフィグレーションデータに基づいて内部構成を再構成可能な論理回路と、それぞれが前記論理回路に接続可能に設けられ、互いに対応する機能又は機能の組み合わせが異なる複数の前記コンフィグレーションデータを個別に格納する複数の第1格納部と、前記論理回路に接続される接続対象を複数の前記第1格納部の間で切り替え可能な切替部と、を備える電子機器で実行されるデータ格納方法であって、
前記第1格納部とは異なる第2格納部から前記コンフィグレーションデータを取得する取得ステップと、
前記論理回路に接続されていない前記第1格納部に格納されている前記コンフィグレーションデータに替えて前記取得ステップによって取得される前記コンフィグレーションデータを前記第1格納部に格納する格納ステップと、
を含むデータ格納方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、及びデータ格納方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一又は複数の機能に対応するコンフィグレーションデータを読み込むことで、当該一又は複数の機能を実現可能となるように内部の論理構成を再構成可能なFPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)などの論理回路を備える電子機器が知られている。また、複数の前記コンフィグレーションデータを個別に格納する複数の格納部を備え、前記論理回路に接続される接続対象を複数の前記格納部の間で切り替え可能な電子機器が関連技術として知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の関連技術に係る電子機器では、前記論理回路に実現させる機能の数が多いほど、前記論理回路に接続可能に設けられる格納部の数が多くなる。
【0005】
本発明の目的は、論理回路に接続可能に設けられる格納部の数を低減可能な電子機器、及びデータ格納方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の局面に係る電子機器は、論理回路と、複数の第1格納部と、切替部と、取得処理部と、格納処理部とを備える。前記論理回路は、一又は複数の機能に対応するコンフィグレーションデータに基づいて内部構成を再構成可能である。複数の前記第1格納部は、それぞれが前記論理回路に接続可能に設けられ、互いに対応する機能又は機能の組み合わせが異なる複数の前記コンフィグレーションデータを個別に格納する。前記切替部は、前記論理回路に接続される接続対象を複数の前記第1格納部の間で切り替え可能である。前記取得処理部は、前記第1格納部とは異なる第2格納部から前記コンフィグレーションデータを取得する。前記格納処理部は、前記論理回路に接続されていない前記第1格納部に格納されている前記コンフィグレーションデータに替えて前記取得処理部によって取得される前記コンフィグレーションデータを前記第1格納部に格納する。
【0007】
本発明の他の局面に係るデータ格納方法は、一又は複数の機能に対応するコンフィグレーションデータに基づいて内部構成を再構成可能な論理回路と、それぞれが前記論理回路に接続可能に設けられ、互いに対応する機能又は機能の組み合わせが異なる複数の前記コンフィグレーションデータを個別に格納する複数の第1格納部と、前記論理回路に接続される接続対象を複数の前記第1格納部の間で切り替え可能な切替部と、を備える電子機器で実行され、取得ステップと、格納ステップとを含む。前記取得ステップでは、前記第1格納部とは異なる第2格納部から前記コンフィグレーションデータが取得される。前記格納ステップでは、前記論理回路に接続されていない前記第1格納部に格納されている前記コンフィグレーションデータに替えて前記取得ステップによって取得される前記コンフィグレーションデータが前記第1格納部に格納される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、論理回路に接続可能に設けられる格納部の数を低減可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の画像形成部の構成を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の第1制御部及び第2制御部の構成を示す図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態に係る画像形成装置で実行される論理回路再構成処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0011】
[画像形成装置100の構成]
まず、
図1~
図3を参照しつつ、本発明の実施形態に係る画像形成装置100の構成について説明する。ここで、
図1は、画像形成装置100の構成を示す断面図である。また、
図2は、画像形成部3、及び搬送ユニット4の構成を示す平面図である。また、
図3は、第1制御部5、及び第2制御部6の構成を示すブロック図である。なお、
図1では、シート搬送経路R11が二点鎖線で示されている。
【0012】
画像形成装置100は、インクジェット方式でシートに画像を形成可能なプリンターである。画像形成装置100は、本発明の電子機器の一例である。なお、本発明は、スキャナー、ファクシミリ装置、コピー機、複合機、パーソナルコンピューター、テレビ、エアコン、冷蔵庫、電子レンジ、及び洗濯機などの電子機器に適用可能である。
【0013】
図1、及び
図3に示されるように、画像形成装置100は、筐体1、シート搬送部2、画像形成部3、搬送ユニット4、第1制御部5、及び第2制御部6を備える。
【0014】
筐体1は、画像形成装置100の各構成要素を収容する。筐体1には、給紙カセット11が着脱可能に設けられる。給紙カセット11には、画像が形成されるシートが収容される。筐体1の外側面には、排紙トレイ12が設けられる。排紙トレイ12には、画像形成部3によって画像が形成されたシートが排出される。筐体1の内部では、給紙カセット11に収容されたシートが、画像形成部3による画像形成位置を経由して排紙トレイ12に至るシート搬送経路R11(
図1参照)に沿って搬送される。
【0015】
シート搬送部2は、給紙カセット11に収容されたシートを、シート搬送経路R11(
図1参照)に沿って搬送する。
図1に示されるように、シート搬送部2は、ピックアップローラー21、及び複数の搬送ローラー22を備える。ピックアップローラー21は、給紙カセット11に収容されたシート束における最上層のシートを取り出して、当該シートをシート搬送経路R11に送り出す。複数の搬送ローラー22は、シート搬送経路R11に沿って並んで設けられる。搬送ローラー22各々は、シートをシート搬送経路R11に沿って搬送する。搬送ローラー22各々は、シートを給紙カセット11から排紙トレイ12へ向かう搬送方向D11(
図1参照)へ搬送する。
【0016】
画像形成部3は、シート搬送部2から供給されるシートに画像データに基づく画像を形成する。
図1に示されるように、画像形成部3は、ラインヘッド31~34、及びヘッドフレーム35を備える。
【0017】
図2に示されるように、ラインヘッド31~34各々は、搬送方向D11に直交する幅方向D12に長尺である。具体的に、ラインヘッド31~34各々は、幅方向D12において、給紙カセット11に収容可能なシートのうち最大サイズのシートの幅に対応する長さを有する。ラインヘッド31~34各々は、搬送方向D11に沿って等間隔で並んで設けられる。
【0018】
図2に示されるように、ラインヘッド31~34各々は、複数の記録ヘッド30を有する。記録ヘッド30は、搬送ユニット4によって搬送されるシートへ向けてインクを吐出する。具体的に、記録ヘッド30におけるシートとの対向面には、前記インクの吐出に用いられる多数のノズル36(
図2参照)が設けられている。ラインヘッド31に設けられる記録ヘッド30各々は、ブラックの前記インクを吐出する。ラインヘッド32に設けられる記録ヘッド30各々は、シアンの前記インクを吐出する。ラインヘッド33に設けられる記録ヘッド30各々は、マゼンタの前記インクを吐出する。ラインヘッド34に設けられる記録ヘッド30各々は、イエローの前記インクを吐出する。
【0019】
本実施形態では、ラインヘッド31は、幅方向D12に沿って3つの記録ヘッド30が千鳥状に配列されている。また、他のラインヘッド32~34各々も、ラインヘッド31と同様に、幅方向D12に沿って3つの記録ヘッド30が千鳥状に配列されている。なお、
図2には、画像形成部3を
図1の上側から見た状態が示されている。
【0020】
ヘッドフレーム35は、ラインヘッド31~34を支持する。ヘッドフレーム35は、筐体1によって支持されている。なお、画像形成部3に設けられるラインヘッドの数は、1つ以上であればよい。また、ラインヘッド31~34各々に設けられる記録ヘッド30の数は、3つに限られなくてよい。
【0021】
図1に示されるように、搬送ユニット4は、ラインヘッド31~34の下方に配置される。搬送ユニット4は、シートを記録ヘッド30に対向させつつ搬送する。例えば、搬送ユニット4は、記録ヘッド30によって前記インクの吐出が行われるごとに、シートを予め定められた搬送量だけ搬送する。また、搬送ユニット4は、記録ヘッド30による前記インクの吐出が行われている間は、シートの搬送を停止する。
図1に示されるように、搬送ユニット4は、シートが載置される搬送ベルト41と、搬送ベルト41を張架する第1張架ローラー42、第2張架ローラー43、及び第3張架ローラー44と、これらを支持する搬送フレーム45とを備える。なお、搬送ベルト41と記録ヘッド30との間隙は、画像形成時のシートの表面と記録ヘッド30との間隙が所定の距離(例えば1mm)となるように調整される。
【0022】
第1張架ローラー42は、不図示のモーターから供給される回転駆動力により回転駆動される。これにより、搬送ベルト41は、シートを搬送方向D11(
図1参照)へ搬送可能な方向に回動する。なお、搬送ユニット4には、シートを搬送ベルト41に吸着させるべく、搬送ベルト41に形成された多数の貫通孔から吸気を行う吸引ユニット(不図示)なども設けられている。また、第1張架ローラー42の上側には、シートを搬送ベルト41に押しつけて搬送させるための圧ローラー46が設けられている。
【0023】
第1制御部5は、画像形成装置100を統括的に制御する。
図3に示されるように、第1制御部5は、CPU51、RAM52、ネットワークI/F53、記憶部54、画像出力I/F55を備える。第1制御部5において、CPU51、RAM52、ネットワークI/F53、記憶部54、及び画像出力I/F55は、
図3に示されるバス56により、相互に通信可能に接続される。
【0024】
CPU51は、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。CPU51は、第1制御部5に設けられる不図示のROMに記憶されている制御プログラムを実行することにより、画像形成装置100を統括的に制御する。
【0025】
RAM52は、揮発性の記憶装置である。CPU51は、RAM52を、自身が実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用する。
【0026】
ネットワークI/F53は、画像形成装置100と画像形成装置100の外部の通信装置とを通信可能に接続するインターフェイスである。
【0027】
記憶部54は、不揮発性の記憶装置である。例えば、記憶部54は、フラッシュメモリーなどの不揮発性メモリーである。記憶部54は、第2制御部6に設けられる記憶部64(
図3参照)よりも記憶容量が多い。なお、記憶部54は、SSD(ソリッドステートドライブ)、又はHDD(ハードディスクドライブ)であってもよい。
【0028】
画像出力I/F55は、データ伝送路71(
図3参照)を介して第1制御部5と第2制御部6とを通信可能に接続するインターフェイスである。データ伝送路71は、シリアル伝送路である。データ伝送路71は、第1制御部5から第2制御部6への画像データの送信に用いられる。例えば、画像出力I/F55は、FPD-Link、及びV-by-Oneなどの予め定められたインターフェイス規格に従って送信対象の画像データをシリアル信号に変換し、変換されたシリアル信号をデータ伝送路71に出力する。
【0029】
第2制御部6は、シート搬送部2、画像形成部3、及び搬送ユニット4の動作を制御する。
図3に示されるように、第2制御部6は、CPU61、RAM62、FPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)63、記憶部64、及び切替部65を備える。第2制御部6において、CPU61、RAM62、FPGA63、及び記憶部64は、
図3に示されるバス66により、相互に通信可能に接続される。
【0030】
CPU61は、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。CPU61は、第2制御部6に設けられる不図示のROMに記憶されている制御プログラムを実行することにより、シート搬送部2、画像形成部3、及び搬送ユニット4の動作を制御する。
【0031】
画像形成装置100では、CPU51とCPU61との間でCPU間通信が実行される。前記CPU間通信は、データ伝送路71を用いたデータ通信よりも低速なデータ通信である。
【0032】
RAM62は、揮発性の記憶装置である。CPU61は、RAM62を、自身が実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用する。
【0033】
FPGA63は、一又は複数の機能に対応するコンフィグレーションデータを読み込むことで、当該一又は複数の機能を実現可能となるように、内部の論理構成を再構成可能な電子回路である。FPGA63は、本発明の論理回路の一例である。なお、本発明における論理回路は、FPGAに限られず、前記コンフィグレーションデータに基づいて内部の論理構成を再構成可能な電子回路であればよい。
【0034】
FPGA63は、画像データに対する画像処理に用いられる。具体的に、
図3に示されるように、FPGA63は、画像入力I/F63A、及び画像処理部63Bを含む。FPGA63は、FPGA63に接続された格納部64A(
図3参照)に格納されている前記コンフィグレーションデータを読み込むことにより、画像入力I/F63A、及び画像処理部63Bとして機能する。
【0035】
画像入力I/F63Aは、データ伝送路71を介して第1制御部5と第2制御部6とを通信可能に接続するインターフェイスである。画像入力I/F63Aは、前記インターフェイス規格に従ってデータ伝送路71から入力されるシリアル信号を画像データに変換し、変換された画像データを出力する。
【0036】
画像処理部63Bは、第1制御部5から送信される画像データに対して画像処理を実行する。画像処理部63Bは、FPGA63によって読み込まれた前記コンフィグレーションデータに対応する画像処理を実行する。
【0037】
ところで、複数の前記コンフィグレーションデータを個別に格納する複数の格納部を備え、FPGA63に接続される接続対象を複数の前記格納部の間で切り替え可能な電子機器が関連技術として知られている。
【0038】
しかしながら、上述の関連技術に係る電子機器では、FPGA63に実現させる機能の数が多いほど、FPGA63に接続可能に設けられる前記格納部の数が多くなる。そのため、第2制御部6の構成が複雑化する。
【0039】
これに対し、本発明の実施形態に係る画像形成装置100では、以下に説明するように、FPGA63に接続可能に設けられる前記格納部の数を低減可能である。
【0040】
画像形成装置100では、互いに対応する機能又は機能の組み合わせが異なる複数の前記コンフィグレーションデータが第1制御部5の記憶部54に格納されている。例えば、記憶部54には、第1コンフィグレーションデータ、第2コンフィグレーションデータ、及び第3コンフィグレーションデータが格納されている。
【0041】
前記第1コンフィグレーションデータは、FPGA63を画像入力I/F63A、及び第1画像処理を実行する画像処理部63Bとして機能させることが可能である。例えば、前記第1画像処理は、画像データをカラーで且つ高画質で印刷する第1画像形成モードに対応する画像処理である。
【0042】
前記第2コンフィグレーションデータは、FPGA63を画像入力I/F63A、及び第2画像処理を実行する画像処理部63Bとして機能させることが可能である。例えば、前記第2画像処理は、画像データをカラーで且つ高速で印刷する第2画像形成モードに対応する画像処理である。前記第2画像形成モードは、前記第1画像形成モードよりも印刷速度が速く、且つ印刷品質が低い画像形成モードである。
【0043】
前記第3コンフィグレーションデータは、FPGA63を画像入力I/F63A、及び第3画像処理を実行する画像処理部63Bとして機能させることが可能である。例えば、前記第3画像処理は、画像データをモノクロで印刷する第3画像形成モードに対応する画像処理である。
【0044】
なお、記憶部54に格納される前記コンフィグレーションデータの数は、4つ以上であってもよい。また、記憶部54に格納される前記コンフィグレーションデータは、画像形成装置100の外部のサーバーから取得される更新データによって更新されてもよい。
【0045】
記憶部64は、互いに対応する機能又は機能の組み合わせが異なる複数の前記コンフィグレーションデータを個別に格納する。
図3に示されるように、記憶部64は、2つの格納部64Aを備える。2つの格納部64Aは、本発明の複数の第1格納部の一例である。なお、記憶部64は、3つ以上の格納部64Aを備えていてもよい。
【0046】
格納部64A各々は、不揮発性の記憶装置である。例えば、格納部64A各々はフラッシュメモリーである。格納部64A各々は、FPGA63に接続可能に設けられる。格納部64A各々には、第1制御部5の記憶部54に格納されているいずれかの前記コンフィグレーションデータが格納される。
【0047】
なお、記憶部64は、一又は複数の記憶装置であってもよい。この場合、格納部64A各々は、記憶部64に設定された記憶領域であればよい。
【0048】
切替部65は、FPGA63に接続される接続対象を、2つの格納部64Aの間で切り替え可能である。例えば、切替部65は、前記接続対象を切り替え可能なマルチプレクサである。なお、切替部65は、機械式スイッチ、及びリレーなどであってもよい。
【0049】
図3に示されるように、第1制御部5のCPU51は、取得処理部51A、格納処理部51B、ジョブ実行部51C、及び判定処理部51Dを含む。
【0050】
具体的に、第1制御部5の前記ROMには、CPU51を上述の各機能部として機能させるための動作制御プログラムが予め格納されている。そして、CPU51は、前記ROMに格納された前記動作制御プログラムを実行することにより、上述の各機能部として機能する。
【0051】
なお、前記動作制御プログラムは、CD、DVD、及びフラッシュメモリーなどのコンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されており、前記記録媒体から読み取られて記憶部54などの記憶装置に格納されてもよい。また、上述の各機能部の一部、又は全部は、集積回路(ASIC)などの電子回路で構成されたものでもよい。また、前記動作制御プログラムは、複数のプロセッサーを上述の各機能部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0052】
取得処理部51Aは、記憶部54(本発明の第2格納部の一例)から前記コンフィグレーションデータを取得する。
【0053】
格納処理部51Bは、2つの格納部64Aのうち、FPGA63に接続されていない非接続格納部に格納されている前記コンフィグレーションデータに替えて、取得処理部51Aによって取得される前記コンフィグレーションデータを前記非接続格納部に格納する。
【0054】
例えば、格納処理部51Bは、データ伝送路71を用いて、取得処理部51Aによって取得された前記コンフィグレーションデータを第2制御部6に送信する。また、格納処理部51Bは、第2制御部6のCPU61に、第1制御部5から送信される前記コンフィグレーションデータを前記非接続格納部に格納するよう指示する。
【0055】
ジョブ実行部51Cは、画像データに基づく画像を形成する画像形成ジョブを実行する。
【0056】
例えば、画像形成装置100には、外部の情報処理装置から、前記第1画像形成モード、前記第2画像形成モード、及び前記第3画像形成モードのいずれかを指定する指定情報を含む前記画像形成ジョブが入力される。
【0057】
ジョブ実行部51Cは、外部の情報処理装置から前記画像形成ジョブが入力された場合に、指定された画像形成モードに従って、入力された前記画像形成ジョブを実行する。
【0058】
ここで、FPGA63は、前記画像形成ジョブが実行される場合に、実行される前記画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータが用いられて前記画像形成モードに対応する画像処理を実行可能となるように再構成される。
【0059】
具体的に、CPU51は、実行される前記画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータが前記非接続格納部に格納されている場合には、切替部65を用いて前記接続対象を切り替えて、FPGA63を再起動させる。
【0060】
また、取得処理部51Aは、実行される前記画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータがいずれの格納部64Aにも格納されていない場合には、実行される前記画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータを記憶部54から取得する。また、格納処理部51Bは、前記非接続格納部に格納されている前記コンフィグレーションデータに替えて、取得処理部51Aによって取得される前記コンフィグレーションデータを前記非接続格納部に格納する。そして、CPU51は、切替部65を用いて前記接続対象を切り替えて、FPGA63を再起動させる。
【0061】
なお、CPU51から再起動を指示されたFPGA63は、まず自身をリセットするリセット処理を実行し、次に前記接続対象から前記コンフィグレーションデータを読み込み、その後読み込んだデータに基づいて内部の論理構成を再構成するコンフィグレーション処理を実行する。
【0062】
判定処理部51Dは、前記画像形成ジョブの実行中に待機状態の前記画像形成ジョブが存在する場合に、待機状態の前記画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータが複数の格納部64Aのいずれかに格納されているか否かを判定する。
【0063】
例えば、判定処理部51Dは、前記画像形成ジョブの実行中に待機状態の前記画像形成ジョブが存在する場合に、実行中の第1画像形成ジョブの前記画像形成モードと、次に実行される第2画像形成ジョブの前記画像形成モードとが同じであるか否かを判定する。
【0064】
ここで、判定処理部51Dは、前記第1画像形成ジョブの前記画像形成モードと前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードとが同じであれば、前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータがFPGA63に接続されている格納部64Aに格納されていると判定する。
【0065】
また、判定処理部51Dは、前記第1画像形成ジョブの前記画像形成モードと前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードとが同じでなければ、前記第1画像形成ジョブの直前に実行された第3画像形成ジョブの前記画像形成モードと前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードとが同じであるか否かを判定する。そして、判定処理部51Dは、前記第3画像形成ジョブの前記画像形成モードと前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードとが同じであれば、前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータが前記非接続格納部に格納されていると判定する。また、判定処理部51Dは、前記第3画像形成ジョブの前記画像形成モードと前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードとが同じでなければ、前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータが複数の格納部64Aのいずれにも格納されていないと判定する。
【0066】
ここで、取得処理部51Aは、判定処理部51Dによって待機状態の前記画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータが複数の格納部64Aのいずれにも格納されていないと判定される場合に、前記画像形成ジョブの実行中に記憶部54から待機状態の前記画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータを取得する。
【0067】
例えば、取得処理部51Aは、前記第1画像形成ジョブの実行中に、記憶部54から前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータを取得する。
【0068】
また、格納処理部51Bは、取得処理部51Aによって取得される前記コンフィグレーションデータを前記画像形成ジョブの実行中に前記非接続格納部に格納する。
【0069】
例えば、格納処理部51Bは、取得処理部51Aによって取得される前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータを前記第1画像形成ジョブの実行中に前記非接続格納部に格納する。
【0070】
ここで、待機状態の前記画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータは、前記画像形成ジョブの実行中におけるデータ伝送路71を用いた画像データの送信が行われていない非送信期間中に、データ伝送路71が用いられて第1制御部5から第2制御部6に送信される。これにより、前記画像形成ジョブの実行を妨げることなく、前記画像形成ジョブの実行中に前記コンフィグレーションデータを第1制御部5から第2制御部6へ送信可能である。
【0071】
[論理回路再構成処理]
以下、
図4を参照しつつ、画像形成装置100において第1制御部5のCPU51により実行される論理回路再構成処理の手順の一例とともに、本発明のデータ格納方法について説明する。ここで、ステップS11、S12・・・は、CPU51により実行される処理手順(ステップ)の番号を表している。なお、前記論理回路再構成処理は、前記画像形成ジョブの実行中に待機状態の前記画像形成ジョブが存在する場合に実行される。つまり、前記論理回路再構成処理は、前記第1画像形成ジョブ、及び前記第2画像形成ジョブが存在する場合に実行される。
【0072】
<ステップS11>
まず、ステップS11において、CPU51は、前記第1画像形成ジョブの前記画像形成モードと前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードとが同じであるか否かを判定する。
【0073】
ここで、CPU51は、前記第1画像形成ジョブの前記画像形成モードと前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードとが同じであると判定すると(S11のYes側)、前記論理回路再構成処理を終了させる。また、前記第1画像形成ジョブの前記画像形成モードと前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードとが同じでなければ(S11のNo側)、CPU51は、処理をステップS12に移行させる。
【0074】
<ステップS12>
ステップS12において、CPU51は、前記第1画像形成ジョブの直前に実行された前記第3画像形成ジョブの前記画像形成モードと前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードとが同じであるか否かを判定する。ここで、ステップS11、及びステップS12の処理は、判定処理部51Dにより実行される。
【0075】
ここで、CPU51は、前記第3画像形成ジョブの前記画像形成モードと前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードとが同じであると判定すると(S12のYes側)、処理をステップS15に移行させる。また、前記第3画像形成ジョブの前記画像形成モードと前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードとが同じでなければ(S12のNo側)、CPU51は、処理をステップS13に移行させる。
【0076】
<ステップS13>
ステップS13において、CPU51は、前記第1画像形成ジョブの実行中に、記憶部54から前記第2画像形成ジョブの画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータを取得する。ここで、ステップS13の処理は、本発明の取得ステップの一例であって、取得処理部51Aにより実行される。
【0077】
<ステップS14>
ステップS14において、CPU51は、前記第1画像形成ジョブの実行中に、ステップS13の処理によって取得された前記コンフィグレーションデータを前記非接続格納部に格納する。ここで、ステップS14の処理は、本発明の格納ステップの一例であって、格納処理部51Bにより実行される。
【0078】
具体的に、CPU51は、一枚のシートに印刷される画像データの送信が終了してから、次のシートに印刷される画像データの送信が開始されるまでの紙間時間の間に、データ伝送路71を用いて、取得処理部51Aによって取得された前記コンフィグレーションデータを第2制御部6に送信する。また、CPU51は、第2制御部6のCPU61に、第1制御部5から送信される前記コンフィグレーションデータを前記非接続格納部に格納するよう指示する。
【0079】
<ステップS15>
ステップS15において、CPU51は、前記第1画像形成ジョブが終了したか否かを判定する。
【0080】
ここで、CPU51は、前記第1画像形成ジョブが終了したと判定すると(S15のYes側)、処理をステップS16に移行させる。また、前記第1画像形成ジョブが終了していなければ(S15のNo側)、CPU51は、ステップS15で前記第1画像形成ジョブの終了を待ち受ける。
【0081】
<ステップS16>
ステップS16において、CPU51は、ジョブ実行部51Cによる前記画像形成ジョブの実行を制限する。
【0082】
<ステップS17>
ステップS17において、CPU51は、切替部65を用いて前記接続対象を切り替える。これにより、FPGA63が、前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータが格納された格納部64Aに接続される。
【0083】
<ステップS18>
ステップS18において、CPU51は、FPGA63を再起動させる。これにより、FPGA63が前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応するように、FPGA63が再構成される。
【0084】
<ステップS19>
ステップS19において、CPU51は、ジョブ実行部51Cによる前記画像形成ジョブの実行制限を解除する。これにより、ジョブ実行部51Cによって、前記第2画像形成ジョブの実行が開始される。
【0085】
このように、画像形成装置100では、前記非接続格納部に格納されている前記コンフィグレーションデータに替えて、記憶部54から取得される前記コンフィグレーションデータが前記非接続格納部に格納される。これにより、FPGA63に接続可能に設けられる格納部64Aの数を増やすことなく、FPGA63に実現させる機能の数を多くすることが可能である。そのため、FPGA63に接続可能に設けられる格納部64Aの数を低減可能である。
【0086】
また、画像形成装置100では、前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータがいずれの格納部64Aにも格納されていない場合に、前記第1画像形成ジョブの実行中に、前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータが前記非接続格納部に格納される。これにより、前記第1画像形成ジョブの終了後に、前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータがいずれかの格納部64Aに格納される構成と比較して、前記第2画像形成ジョブの実行開始を待つユーザーの待ち時間を短縮させることが可能である。
【0087】
また、画像形成装置100では、前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータが、前記第1画像形成ジョブの実行中における前記非送信期間中に、データ伝送路71が用いられて第1制御部5から第2制御部6に送信される。これにより、例えば、前記第2画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータが、前記第1画像形成ジョブの実行中に、CPU51とCPU61との間で実行される前記CPU間通信により送信される構成と比較して、より早く前記コンフィグレーションデータを第2制御部6に送信することが可能である。
【0088】
なお、前記コンフィグレーションデータの転送中に、前記コンフィグレーションデータが破損することが考えられる。破損した前記コンフィグレーションデータに基づいてFPGA63が再構成されると、画像入力I/F63Aの動作に支障が生じて、データ伝送路71を用いた第1制御部5から第2制御部6へのデータ送信ができなくなることがある。
【0089】
この場合、CPU51は、切替部65を用いて前記接続対象を切り替えて、FPGA63を再起動させればよい。これにより、前記非接続格納部に格納されている前記コンフィグレーションデータが破損していない限り、画像入力I/F63Aの機能を回復させることが可能である。
【0090】
また、CPU51は、FPGA63を再起動させても画像入力I/F63Aの機能を回復させることができない場合には、前記CPU間通信により、第1制御部5から第2制御部6へ前記コンフィグレーションデータを送信すればよい。
【0091】
[発明の付記]
以下、上述の実施形態から抽出される発明の概要について付記する。なお、以下の付記で説明する各構成及び各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
【0092】
<付記1>
一又は複数の機能に対応するコンフィグレーションデータに基づいて内部構成を再構成可能な論理回路と、それぞれが前記論理回路に接続可能に設けられ、互いに対応する機能又は機能の組み合わせが異なる複数の前記コンフィグレーションデータを個別に格納する複数の第1格納部と、前記論理回路に接続される接続対象を複数の前記第1格納部の間で切り替え可能な切替部と、前記第1格納部とは異なる第2格納部から前記コンフィグレーションデータを取得する取得処理部と、前記論理回路に接続されていない前記第1格納部に格納されている前記コンフィグレーションデータに替えて前記取得処理部によって取得される前記コンフィグレーションデータを前記第1格納部に格納する格納処理部と、を備える電子機器。
【0093】
<付記2>
画像データに基づく画像を形成する画像形成ジョブを実行するジョブ実行部を備え、前記論理回路は、前記画像形成ジョブが実行される場合に、実行される前記画像形成ジョブの画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータが用いられて前記画像形成モードに対応する画像処理を実行可能となるように再構成され、前記電子機器は、前記画像形成ジョブの実行中に待機状態の前記画像形成ジョブが存在する場合に、待機状態の前記画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータが複数の前記第1格納部のいずれかに格納されているか否かを判定する判定処理部を備え、前記取得処理部は、前記判定処理部によって待機状態の前記画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータが複数の前記第1格納部のいずれにも格納されていないと判定される場合に、前記画像形成ジョブの実行中に前記第2格納部から待機状態の前記画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータを取得し、前記格納処理部は、前記取得処理部によって取得される前記コンフィグレーションデータを前記画像形成ジョブの実行中に前記第1格納部に格納する、付記1に記載の電子機器。
【0094】
<付記3>
前記第2格納部を有する第1制御部と、前記論理回路、複数の前記第1格納部、及び前記切替部を有する第2制御部と、前記第1制御部から前記第2制御部への前記画像データの送信に用いられるデータ伝送路と、を備え、待機状態の前記画像形成ジョブの前記画像形成モードに対応する前記コンフィグレーションデータは、前記画像形成ジョブの実行中における前記データ伝送路を用いた前記画像データの送信が行われていない非送信期間中に、前記データ伝送路が用いられて前記第1制御部から前記第2制御部に送信される、付記2に記載の電子機器。
【0095】
<付記4>
一又は複数の機能に対応するコンフィグレーションデータに基づいて内部構成を再構成可能な論理回路と、それぞれが前記論理回路に接続可能に設けられ、互いに対応する機能又は機能の組み合わせが異なる複数の前記コンフィグレーションデータを個別に格納する複数の第1格納部と、前記論理回路に接続される接続対象を複数の前記第1格納部の間で切り替え可能な切替部と、を備える電子機器で実行されるデータ格納方法であって、前記第1格納部とは異なる第2格納部から前記コンフィグレーションデータを取得する取得ステップと、前記論理回路に接続されていない前記第1格納部に格納されている前記コンフィグレーションデータに替えて前記取得ステップによって取得される前記コンフィグレーションデータを前記第1格納部に格納する格納ステップと、を含むデータ格納方法。
【符号の説明】
【0096】
1 筐体
2 シート搬送部
3 画像形成部
4 搬送ユニット
5 第1制御部
6 第2制御部
51 CPU
51A 取得処理部
51B 格納処理部
51C ジョブ実行部
51D 判定処理部
52 RAM
53 ネットワークI/F
54 記憶部
55 画像出力I/F
56 バス
61 CPU
62 RAM
63 FPGA
63A 画像入力I/F
63B 画像処理部
64 記憶部
64A 格納部
65 切替部
66 バス
71 データ伝送路
100 画像形成装置