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特開2025-95911ログ取得装置、システムおよびログ取得プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025095911
(43)【公開日】2025-06-26
(54)【発明の名称】ログ取得装置、システムおよびログ取得プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/34 20060101AFI20250619BHJP
   G06F 11/30 20060101ALI20250619BHJP
【FI】
G06F11/34 176
G06F11/30 140D
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023212305
(22)【出願日】2023-12-15
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140796
【弁理士】
【氏名又は名称】原口 貴志
(72)【発明者】
【氏名】森 俊介
【テーマコード(参考)】
5B042
【Fターム(参考)】
5B042MA08
5B042MC40
(57)【要約】
【課題】 画像処理装置と、情報処理装置とが共同して実行するジョブに関する、情報処理装置側の操作が原因で発生した障害の再現を容易化することができるログ取得装置、システムおよびログ取得プログラムを提供する。
【解決手段】 ログ取得装置は、ログデータを取得するログ取得部を備え、ログ取得部は、画像処理装置と、情報処理装置とが共同して実行するジョブに関して、画像処理装置の動作のログデータと、情報処理装置の動作のログデータとを取得する(S121~S124)ことを特徴とする。
【選択図】 図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ログデータを取得するログ取得部を備え、
前記ログ取得部は、画像処理装置と、情報処理装置とが共同して実行するジョブに関して、前記画像処理装置の動作の前記ログデータと、前記情報処理装置の動作の前記ログデータとを取得することを特徴とするログ取得装置。
【請求項2】
前記ジョブは、前記画像処理装置と、前記情報処理装置と、サーバーとが共同して実行するものであって、
前記ログ取得部は、前記ジョブに関して、前記画像処理装置の動作の前記ログデータと、前記情報処理装置の動作の前記ログデータと、前記サーバーの動作の前記ログデータとを取得することを特徴とする請求項1に記載のログ取得装置。
【請求項3】
画像処理装置と、
情報処理装置と、
ログデータを取得するログ取得部を備えるログ取得装置と
を備え、
前記ログ取得部は、前記画像処理装置と、前記情報処理装置とが共同して実行するジョブに関して、前記画像処理装置の動作の前記ログデータと、前記情報処理装置の動作の前記ログデータとを取得することを特徴とするシステム。
【請求項4】
前記画像処理装置は、表示部と、前記表示部に表示された画面を操作するための操作部とを備え、前記操作部によって前記画面が操作された時点で前記表示部に表示されていた前記画面の識別情報と、前記画面のうち、前記操作部によって操作された場所の座標と、前記操作部によって前記画面が操作された日時とを含む前記ログデータを生成することを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、表示部と、前記表示部に表示された画面を操作するための操作部とを備え、前記操作部によって前記画面が操作された時点で前記表示部に表示されていた前記画面の識別情報と、前記画面のうち、前記操作部によって操作された場所の座標と、前記操作部によって前記画面が操作された日時とを含む前記ログデータを生成することを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
ログデータを取得するログ取得部をコンピューターに実現させ、
前記ログ取得部は、画像処理装置と、情報処理装置とが共同して実行するジョブに関して、前記画像処理装置の動作の前記ログデータと、前記情報処理装置の動作の前記ログデータとを取得することを特徴とするログ取得プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ログデータを取得するログ取得装置、システムおよびログ取得プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像処理装置の動作のログデータを取得するログ取得装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-005153号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術においては、画像処理装置と、情報処理装置とが共同して実行するジョブに関する、情報処理装置側の操作が原因で発生した障害の再現が困難であるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、画像処理装置と、情報処理装置とが共同して実行するジョブに関する、情報処理装置側の操作が原因で発生した障害の再現を容易化することができるログ取得装置、システムおよびログ取得プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のログ取得装置は、ログデータを取得するログ取得部を備え、前記ログ取得部は、画像処理装置と、情報処理装置とが共同して実行するジョブに関して、前記画像処理装置の動作の前記ログデータと、前記情報処理装置の動作の前記ログデータとを取得することを特徴とする。
【0007】
この構成により、本発明のログ取得装置は、画像処理装置と、情報処理装置とが共同して実行するジョブに関して、画像処理装置の動作のログデータと、情報処理装置の動作のログデータとを取得するので、画像処理装置と、情報処理装置とが共同して実行するジョブに関する、情報処理装置側の操作が原因で発生した障害の再現を容易化することができる。
【0008】
本発明のログ取得装置において、前記ジョブは、前記画像処理装置と、前記情報処理装置と、サーバーとが共同して実行するものであって、前記ログ取得部は、前記ジョブに関して、前記画像処理装置の動作の前記ログデータと、前記情報処理装置の動作の前記ログデータと、前記サーバーの動作の前記ログデータとを取得しても良い。
【0009】
この構成により、本発明のログ取得装置は、画像処理装置と、情報処理装置と、サーバーとが共同して実行するジョブに関して、画像処理装置の動作のログデータと、情報処理装置の動作のログデータと、サーバーの動作のログデータとを取得するので、画像処理装置と、情報処理装置と、サーバーとが共同して実行するジョブに関する障害の再現を容易化することができる。
【0010】
本発明のシステムは、画像処理装置と、情報処理装置と、ログデータを取得するログ取得部を備えるログ取得装置とを備え、前記ログ取得部は、前記画像処理装置と、前記情報処理装置とが共同して実行するジョブに関して、前記画像処理装置の動作の前記ログデータと、前記情報処理装置の動作の前記ログデータとを取得することを特徴とする。
【0011】
この構成により、本発明のシステムは、画像処理装置と、情報処理装置とが共同して実行するジョブに関して、画像処理装置の動作のログデータと、情報処理装置の動作のログデータとをログ取得装置が取得するので、画像処理装置と、情報処理装置とが共同して実行するジョブに関する、情報処理装置側の操作が原因で発生した障害の再現を容易化することができる。
【0012】
本発明のシステムにおいて、前記画像処理装置は、表示部と、前記表示部に表示された画面を操作するための操作部とを備え、前記操作部によって前記画面が操作された時点で前記表示部に表示されていた前記画面の識別情報と、前記画面のうち、前記操作部によって操作された場所の座標と、前記操作部によって前記画面が操作された日時とを含む前記ログデータを生成しても良い。
【0013】
この構成により、本発明のシステムは、画像処理装置の表示部に表示された画面が画像処理装置の操作部によって操作された時点で表示部に表示されていた画面の識別情報と、画面のうち、操作部によって操作された場所の座標と、操作部によって画面が操作された日時とを含むログデータを画像処理装置が生成し、画像処理装置が生成したログデータをログ取得装置が取得するので、画像処理装置の表示部に表示された画面のうち、画像処理装置の操作部によって操作された場所と、その操作のタイミングとが原因で発生した障害の再現を容易化することができる。
【0014】
本発明のシステムにおいて、前記情報処理装置は、表示部と、前記表示部に表示された画面を操作するための操作部とを備え、前記操作部によって前記画面が操作された時点で前記表示部に表示されていた前記画面の識別情報と、前記画面のうち、前記操作部によって操作された場所の座標と、前記操作部によって前記画面が操作された日時とを含む前記ログデータを生成しても良い。
【0015】
この構成により、本発明のシステムは、情報処理装置の表示部に表示された画面が情報処理装置の操作部によって操作された時点で表示部に表示されていた画面の識別情報と、画面のうち、操作部によって操作された場所の座標と、操作部によって画面が操作された日時とを含むログデータを情報処理装置が生成し、情報処理装置が生成したログデータをログ取得装置が取得するので、情報処理装置の表示部に表示された画面のうち、情報処理装置の操作部によって操作された場所と、その操作のタイミングとが原因で発生した障害の再現を容易化することができる。
【0016】
本発明のログ取得プログラムは、ログデータを取得するログ取得部をコンピューターに実現させ、前記ログ取得部は、画像処理装置と、情報処理装置とが共同して実行するジョブに関して、前記画像処理装置の動作の前記ログデータと、前記情報処理装置の動作の前記ログデータとを取得することを特徴とする。
【0017】
この構成により、本発明のログ取得プログラムを実行するコンピューターは、画像処理装置と、情報処理装置とが共同して実行するジョブに関して、画像処理装置の動作のログデータと、情報処理装置の動作のログデータとを取得するので、画像処理装置と、情報処理装置とが共同して実行するジョブに関する、情報処理装置側の操作が原因で発生した障害の再現を容易化することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明のログ取得装置、システムおよびログ取得プログラムは、画像処理装置と、情報処理装置とが共同して実行するジョブに関する、情報処理装置側の操作が原因で発生した障害の再現を容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施の形態に係るシステムの一例のブロック図である。
図2】MFPである場合の図1に示す画像処理装置のブロック図である。
図3図1に示す情報処理装置のブロック図である。
図4図1に示すサーバーのブロック図である。
図5図1に示すログ取得装置のブロック図である。
図6】ログデータを生成する場合の図2に示す画像処理装置の動作のフローチャートである。
図7】画像処理装置、情報処理装置およびサーバーからログデータを取得する場合の図5に示すログ取得装置の動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0021】
まず、本発明の一実施の形態に係るシステムの構成について説明する。
【0022】
図1は、本実施の形態に係るシステム10の一例のブロック図である。
【0023】
図1に示すように、システム10は、電子機器としての画像処理装置20を備えている。システム10は、画像処理装置20と同様の構成の画像処理装置を、画像処理装置20以外に少なくとも1つ備えても良い。画像処理装置20は、例えば、MFP(Multifunction Peripheral)、プリンター専用機などの画像形成装置、スキャナー専用機などによって構成されている。
【0024】
システム10は、画像処理装置と共同してジョブを実行可能である情報処理装置30を備えている。システム10は、情報処理装置30と同様の構成の情報処理装置を、情報処理装置30以外に少なくとも1つ備えている。情報処理装置は、例えば、PC(Personal Computer)によって構成されている。
【0025】
システム10は、画像処理装置および情報処理装置と共同してジョブを実行可能であるコンピューターとしてのサーバー40を備えている。
【0026】
システム10は、画像処理装置、情報処理装置およびサーバー40からログデータを取得可能であるコンピューターとしてのログ取得装置50を備えている。ログ取得装置50のユーザーは、例えば、画像処理装置のメーカーに所属している開発者など、画像処理装置を使用したジョブに関する障害の解析者である。
【0027】
画像処理装置、情報処理装置、サーバー40およびログ取得装置50は、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワーク11を介して互いに通信可能である。
【0028】
図2は、MFPである場合の画像処理装置20のブロック図である。
【0029】
図2に示すように、画像処理装置20は、種々の操作が入力される例えばボタンなどの操作デバイスである操作部21と、種々の情報を表示する例えばLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部22と、用紙などの記録媒体に画像を印刷する印刷デバイスであるプリンター23と、原稿から画像を読み取る読取デバイスであるスキャナー24と、LAN、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部25と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部26と、各種の情報を記憶する例えば半導体メモリー、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶装置である記憶部27と、画像処理装置20全体を制御する制御部28とを備えているコンピューターである。
【0030】
操作部21の少なくとも一部は、表示部22とともにタッチパネルを構成している。
【0031】
記憶部27は、画像処理装置20の動作のログデータを生成するためのログ生成プログラム27aを記憶可能である。ログ生成プログラム27aは、例えば、画像処理装置20の製造段階で画像処理装置20にインストールされていても良いし、USB(Universal Serial Bus)メモリーなどの外部の記憶媒体から画像処理装置20に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から画像処理装置20に追加でインストールされても良い。
【0032】
記憶部27は、ログ生成プログラム27aの実行によって生成されたログデータ27bを記憶可能である。記憶部27は、ログ生成プログラム27aの実行によって生成されたログデータを、ログデータ27b以外に少なくとも1つ記憶可能でも良い。
【0033】
制御部28は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)と、制御部28のCPUの作業領域として用いられるメモリーとしてのRAM(Random Access Memory)とを備えている。制御部28のCPUは、記憶部27または制御部28のROMに記憶されているプログラムを実行する。
【0034】
制御部28は、ログ生成プログラム27aを実行することによって、ログデータを生成するログ生成部28aを実現する。
【0035】
図3は、情報処理装置30のブロック図である。
【0036】
図3に示すように、情報処理装置30は、種々の操作が入力される例えばキーボード、マウスなどの操作デバイスである操作部31と、種々の情報を表示する例えばLCDなどの表示デバイスである表示部32と、LAN、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部33と、各種の情報を記憶する例えば半導体メモリー、HDDなどの不揮発性の記憶デバイスである記憶部34と、情報処理装置30全体を制御する制御部35とを備えている。
【0037】
記憶部34は、情報処理装置30の動作のログデータを生成するためのログ生成プログラム34aを記憶可能である。ログ生成プログラム34aは、例えば、情報処理装置30の製造段階で情報処理装置30にインストールされていても良いし、USBメモリーなどの外部の記憶媒体から情報処理装置30に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から情報処理装置30に追加でインストールされても良い。
【0038】
記憶部34は、ログ生成プログラム34aの実行によって生成されたログデータ34bを記憶可能である。記憶部34は、ログ生成プログラム34aの実行によって生成されたログデータを、ログデータ34b以外に少なくとも1つ記憶可能でも良い。
【0039】
記憶部34は、画像処理装置を制御するためのプリンタードライバー34cを記憶可能である。プリンタードライバー34cは、例えば、情報処理装置30の製造段階で情報処理装置30にインストールされていても良いし、USBメモリーなどの外部の記憶媒体から情報処理装置30に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から情報処理装置30に追加でインストールされても良い。
【0040】
制御部35は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、制御部35のCPUの作業領域として用いられるメモリーとしてのRAMとを備えている。制御部35のCPUは、記憶部34または制御部35のROMに記憶されているプログラムを実行する。
【0041】
制御部35は、ログ生成プログラム34aを実行することによって、ログデータを生成するログ生成部35aを実現する。
【0042】
制御部35は、プリンタードライバー34cを実行することによって、画像処理装置を制御する装置制御部35bを実現する。
【0043】
図4は、サーバー40のブロック図である。
【0044】
図4に示すように、サーバー40は、種々の操作が入力される例えばキーボード、マウスなどの操作デバイスである操作部41と、種々の情報を表示する例えばLCDなどの表示デバイスである表示部42と、LAN、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部43と、各種の情報を記憶する例えば半導体メモリー、HDDなどの不揮発性の記憶デバイスである記憶部44と、サーバー40全体を制御する制御部45とを備えている。
【0045】
記憶部44は、サーバー40の動作のログデータを生成するためのログ生成プログラム44aを記憶可能である。ログ生成プログラム44aは、例えば、サーバー40の製造段階でサーバー40にインストールされていても良いし、USBメモリーなどの外部の記憶媒体からサーバー40に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上からサーバー40に追加でインストールされても良い。
【0046】
記憶部44は、ログ生成プログラム44aの実行によって生成されたログデータ44bを記憶可能である。記憶部44は、ログ生成プログラム44aの実行によって生成されたログデータを、ログデータ44b以外に少なくとも1つ記憶可能でも良い。
【0047】
制御部45は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、制御部45のCPUの作業領域として用いられるメモリーとしてのRAMとを備えている。制御部45のCPUは、記憶部44または制御部45のROMに記憶されているプログラムを実行する。
【0048】
制御部45は、ログ生成プログラム44aを実行することによって、ログデータを生成するログ生成部45aを実現する。
【0049】
図5は、ログ取得装置50のブロック図である。
【0050】
図5に示すように、ログ取得装置50は、種々の操作が入力される例えばキーボード、マウスなどの操作デバイスである操作部51と、種々の情報を表示する例えばLCDなどの表示デバイスである表示部52と、LAN、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部53と、各種の情報を記憶する例えば半導体メモリー、HDDなどの不揮発性の記憶デバイスである記憶部54と、ログ取得装置50全体を制御する制御部55とを備えている。
【0051】
記憶部54は、画像処理装置、情報処理装置およびサーバー40からログデータを取得するためのログ取得プログラム54aを記憶可能である。ログ取得プログラム54aは、例えば、ログ取得装置50の製造段階でログ取得装置50にインストールされていても良いし、USBメモリーなどの外部の記憶媒体からログ取得装置50に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上からログ取得装置50に追加でインストールされても良い。
【0052】
記憶部54は、ログ取得プログラム54aの実行によって取得されたログデータ54bを記憶可能である。記憶部54は、ログ取得プログラム54aの実行によって取得されたログデータを、ログデータ54b以外に少なくとも1つ記憶可能でも良い。
【0053】
制御部55は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、制御部55のCPUの作業領域として用いられるメモリーとしてのRAMとを備えている。制御部55のCPUは、記憶部54または制御部55のROMに記憶されているプログラムを実行する。
【0054】
制御部55は、ログ取得プログラム54aを実行することによって、画像処理装置、情報処理装置およびサーバー40からログデータを取得するログ取得部55aを実現する。
【0055】
次に、システム10の動作について説明する。
【0056】
まず、ログデータを生成する場合の画像処理装置20の動作について説明する。
【0057】
図6は、ログデータを生成する場合の画像処理装置20の動作のフローチャートである。
【0058】
画像処理装置20が起動されると、画像処理装置20の制御部28は、ログ生成プログラム27aを実行することによって、図6に示す動作を実行する。
【0059】
図6に示すように、画像処理装置20のログ生成部28aは、画像処理装置20が何らかの動作を実行したと判断するまで、画像処理装置20が何らかの動作を実行したか否かを判断する(S101)。
【0060】
ログ生成部28aは、画像処理装置20が何らかの動作を実行したとS101において判断すると、画像処理装置20が実行したとS101において判断した動作のログデータを生成する(S102)。例えば、ログ生成部28aは、画像処理装置20のタッチパネルが押されたことを画像処理装置20が検出したとS101において判断すると、画像処理装置20のタッチパネルが押された時点でタッチパネルに表示されていた画面の識別情報と、画像処理装置20のタッチパネルのうち、押された場所の座標と、画像処理装置20のタッチパネルが押された日時とを含むログデータを生成する。
【0061】
ログ生成部28aは、S102の処理が終了すると、S102において生成したログデータを記憶部27に保存して(S103)、図6に示す動作を終了する。
【0062】
次に、ログデータを生成する場合の情報処理装置30の動作について説明する。
【0063】
ログデータを生成する場合の情報処理装置30のログ生成部35aの動作は、ログデータを生成する場合の画像処理装置20のログ生成部28aの動作と同様である。例えば、情報処理装置30のログ生成部35aは、情報処理装置30の画面が操作されたことを情報処理装置30が検出した場合に、画面が操作された時点で表示部32に表示されていた画面の識別情報と、画面のうち、操作された場所の座標と、画面が操作された日時とを含むログデータを生成する。ここで、画面としては、例えば、画像処理装置に印刷を実行させるための印刷画面と、装置制御部35bによって表示される印刷設定画面とが存在する。
【0064】
次に、ログデータを生成する場合のサーバー40の動作について説明する。
【0065】
ログデータを生成する場合のサーバー40のログ生成部45aの動作は、ログデータを生成する場合の画像処理装置20のログ生成部28aの動作と同様である。
【0066】
次に、画像処理装置、情報処理装置およびサーバー40からログデータを取得する場合のログ取得装置50の動作について説明する。
【0067】
図7は、画像処理装置、情報処理装置およびサーバー40からログデータを取得する場合のログ取得装置50の動作のフローチャートである。
【0068】
ログ取得装置50のユーザーは、例えば、いずれかの画像処理装置に障害が発生した場合に、障害が発生した画像処理装置を特定し、特定した画像処理装置のログデータの取得をログ取得装置50に操作部51または通信部53を介して指示することができる。ログ取得装置50は、画像処理装置のログデータの取得が指示されると、図7に示す動作を実行する。
【0069】
図7に示すように、制御部55のログ取得部55aは、ログデータの取得が指示された画像処理装置(以下「対象画像処理装置」という。)から全てのログデータを取得する(S121)。
【0070】
ログ取得部55aは、S121の処理が終了すると、対象画像処理装置が何らかのデータを送信、または、受信した全ての情報処理装置を、S121において取得したログデータに基づいて特定する(S122)。
【0071】
ログ取得部55aは、S122においていずれかの情報処理装置を特定したか否かを判断する(S123)。
【0072】
ログ取得部55aは、S122においていずれかの情報処理装置を特定したとS123において判断すると、S122において特定した全ての情報処理装置から全てのログデータを取得する(S124)。
【0073】
ログ取得部55aは、S122においていずれの情報処理装置も特定しなかったとS123において判断するか、S124の処理が終了すると、対象画像処理装置が何らかのデータをサーバー40に送信、または、サーバー40から受信したか否かを、S121において取得したログデータに基づいて判断する(S125)。
【0074】
ログ取得部55aは、対象画像処理装置が何らかのデータをサーバー40に送信、または、サーバー40から受信したとS125において判断すると、サーバー40から全てのログデータを取得する(S126)。
【0075】
ログ取得部55aは、対象画像処理装置が何らのデータもサーバー40に送信していないし、サーバー40からも受信していないとS125において判断するか、S126の処理が終了すると、図7に示す動作を終了する。
【0076】
以上に説明したように、ログ取得装置50は、画像処理装置と、情報処理装置とが共同して実行するジョブに関して、画像処理装置の動作のログデータと、情報処理装置の動作のログデータとを取得する(S121~S124)ので、画像処理装置と、情報処理装置とが共同して実行するジョブに関する、情報処理装置側の操作が原因で発生した障害の再現を容易化することができる。例えば、情報処理装置の表示部に表示された印刷画面における印刷要求の操作に応じて画像処理装置のプリンターによって印刷が実行されるジョブにおいて障害が発生した場合、障害の解析者は、情報処理装置から画像処理装置に向けて、どのようなタイミングで、どのようなデータが送信されたかなどの情報を使用して、障害を再現することができる。また、画像処理装置のスキャナーによって生成されたスキャンデータを画像処理装置から情報処理装置に送信して、このスキャンデータを情報処理装置が記憶するジョブにおいて障害が発生した場合、障害の解析者は、画像処理装置から情報処理装置に向けて、どのようなタイミングで、どのようなスキャンデータが送信されたかなどの情報を使用して、障害を再現することができる。そして、障害の解析者は、障害を再現することによって、障害の原因を特定することができる。
【0077】
ログ取得装置50は、画像処理装置と、情報処理装置と、サーバー40とが共同して実行するジョブに関して、画像処理装置の動作のログデータと、情報処理装置の動作のログデータと、サーバー40の動作のログデータとを取得する(S121~S126)ので、画像処理装置と、情報処理装置と、サーバー40とが共同して実行するジョブに関する障害の再現を容易化することができる。例えば、情報処理装置からサーバーに印刷データを送信して、この印刷データをサーバーが記憶し、画像処理装置からサーバーへの印刷データの要求に応じてサーバーから印刷データを画像処理装置が受信して、この印刷データに基づいて画像処理装置のプリンターによって印刷が実行される、いわゆるプルプリントのジョブにおいて障害が発生した場合、障害の解析者は、いずれの情報処理装置からサーバー40にいずれの印刷データをいつ送信したか、画像処理装置からサーバー40にいずれの印刷データをいつ要求したか、サーバー40から画像処理装置にいずれの印刷データをいつ送信したかなどの情報を使用して、障害を再現することができる。そして、障害の解析者は、障害を再現することによって、障害の原因を特定することができる。
【0078】
システム10は、画像処理装置の表示部に表示された画面が画像処理装置の操作部によって操作された時点で表示部に表示されていた画面の識別情報と、画面のうち、操作部によって操作された場所の座標と、操作部によって画面が操作された日時とを含むログデータを画像処理装置が生成し(S102)、画像処理装置が生成したログデータをログ取得装置50が取得する(S121)ので、画像処理装置の表示部に表示された画面のうち、画像処理装置の操作部によって操作された場所と、その操作のタイミングとが原因で発生した障害の再現を容易化することができる。
【0079】
システム10は、情報処理装置の表示部に表示された画面が情報処理装置の操作部によって操作された時点で表示部に表示されていた画面の識別情報と、画面のうち、操作部によって操作された場所の座標と、操作部によって画面が操作された日時とを含むログデータを情報処理装置が生成し、情報処理装置が生成したログデータをログ取得装置50が取得する(S124)ので、情報処理装置の表示部に表示された画面のうち、情報処理装置の操作部によって操作された場所と、その操作のタイミングとが原因で発生した障害の再現を容易化することができる。例えば、情報処理装置の表示部に表示された印刷画面における印刷要求の操作に応じて画像処理装置のプリンターによって印刷が実行されるジョブにおいて障害が発生した場合、障害の解析者は、情報処理装置において印刷設定画面でどのような手順でどのような設定が実行されたかという情報や、情報処理装置において印刷要求の操作が実行されたタイミングなどの情報を使用して、障害を再現することができる。
【0080】
ログ取得装置50は、本実施の形態において、S122において特定した情報処理装置から全てのログデータをS124において取得する。しかしながら、ログ取得装置50は、S122において特定した情報処理装置から、対象画像処理装置に関係があるログデータのみをS124において取得しても良い。
【0081】
ログ取得装置50は、本実施の形態において、サーバー40から全てのログデータをS126において取得する。しかしながら、ログ取得装置50は、サーバー40から、対象画像処理装置に関係があるログデータのみをS126において取得しても良い。
【符号の説明】
【0082】
10 システム
20 画像処理装置
27b ログデータ
30 情報処理装置
34b ログデータ
40 サーバー
44b ログデータ
50 ログ取得装置(コンピューター)
54a ログ取得プログラム
54b ログデータ
55a ログ取得部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7