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特開2025-9612トークンを利用した投票システム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009612
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】トークンを利用した投票システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/08 20120101AFI20250110BHJP
【FI】
G06Q30/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】32
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023123959
(22)【出願日】2023-07-31
(31)【優先権主張番号】10-2023-0088698
(32)【優先日】2023-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 掲載年月日:令和4年7月29日 掲載アドレス:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.modhaus.cosmo 掲載年月日:令和4年8月8日 掲載アドレス:https://twitter.com/triplescosmos/status/1556598564104839173?s=20&t=m51sxrd2IR19mB8dFYQ4u 掲載年月日:令和4年8月9日 掲載アドレス:https://youtu.be/DMN2mc9_gew 掲載年月日:令和4年9月16日 掲載アドレス:https://twitter.com/triplescosmos/status/1570759493495197696 掲載年月日:令和4年9月16日 掲載アドレス:https://youtu.be/5itgf7M7Quc 掲載年月日:令和4年9月21日 掲載アドレス:https://twitter.com/triplescosmos/status/1572511046396678144 掲載年月日:令和4年10月29日 掲載アドレス:https://youtu.be/XojSuZ2gFlc 掲載年月日:令和4年11月25日 掲載アドレス:https://twitter.com/triplescosmos/status/1596126655960870912 掲載年月日:令和4年11月25日 掲載アドレス:https://youtu.be/01IsJufZFpU 掲載年月日:令和4年11月30日 掲載アドレス:https://twitter.com/triplescosmos/status/1597908367217156097
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
2.ブルートゥース
3.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】523289843
【氏名又は名称】モードハウス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホワン ジュンヨプ
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB73
5L049BB73
(57)【要約】
【課題】本技術は電子装置に関するものである。
【解決手段】本技術によるブロックチェーンネットワークを利用したトークン投票システムは、投票制御サーバ、データベースサーバ、モニタリングサーバ及び検証サーバを含んでもよい。投票制御サーバはユーザ端末の投票要求に応答してユーザ端末から受信した投票データに基づいてハッシュデータを生成し、ユーザ端末にハッシュデータを提供することができる。データベースサーバは投票データ、投票データに関する状態情報、及びハッシュデータを保存することができる。モニタリングサーバはユーザ端末がブロックチェーンネットワークにハッシュデータとトークンを伝送して生成されたトランザクションをチェックし、トランザクションのチェック結果に応じて状態情報を設定することができる。検証サーバはブロックチェーンネットワーク上においてデータベースサーバに保存された投票データを検証することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロックチェーンネットワークを利用したトークン投票システムにおいて、
ユーザ端末の投票要求に応答して前記ユーザ端末から受信した投票データに基づいてハッシュデータを生成し、前記ユーザ端末に前記ハッシュデータを提供する投票制御サーバと、
前記投票データ、前記投票データに関する状態情報、及び前記ハッシュデータを保存するデータベースサーバと、
前記ユーザ端末が前記ブロックチェーンネットワークに前記ハッシュデータとトークンを伝送して生成されたトランザクションをチェックし、前記トランザクションのチェック結果に応じて前記状態情報を設定するモニタリングサーバと、
前記ブロックチェーンネットワーク上において前記データベースサーバに保存された前記投票データを検証する検証サーバと、を含む、トークン投票システム。
【請求項2】
前記投票制御サーバは、
前記投票要求に応答して前記投票データ及びソルトデータを利用して前記ハッシュデータを生成し、前記ソルトデータを前記データベースサーバに保存する、請求項1に記載のトークン投票システム。
【請求項3】
前記投票データは、
複数の選択肢のうち前記ユーザ端末によって決定された選択肢に対応するデータを含み、
前記ソルトデータは、
暗号化のためのランダムデータを含む、請求項2に記載のトークン投票システム。
【請求項4】
前記状態情報は、
前記投票データの生成された(Created)状態、承認された(Committed)状態、完了した(Finalized)状態の何れか1つを示す、請求項1に記載のトークン投票システム。
【請求項5】
前記投票制御サーバは、
前記データベースサーバに前記投票データが保存されると、前記状態情報を前記生成された状態に設定する、請求項4に記載のトークン投票システム。
【請求項6】
前記モニタリングサーバは、
前記トランザクションがチェックされると、前記状態情報を前記承認された状態に設定する、請求項4に記載のトークン投票システム。
【請求項7】
前記検証サーバは、
前記ブロックチェーンネットワークにおいて前記投票データの集計が完了すると、前記状態情報を前記完了した状態に設定する、請求項4に記載のトークン投票システム。
【請求項8】
前記モニタリングサーバは、
前記ブロックチェーンネットワーク及び前記データベースサーバのそれぞれに保存されたデータを照合して、投票漏れの有無をチェックする、請求項1に記載のトークン投票システム。
【請求項9】
前記検証サーバは、
前記投票漏れがなければ、前記データベースサーバから受信した前記投票データ及び前記ソルトデータを前記ブロックチェーンネットワークに提供して前記投票データを検証する、請求項8に記載のトークン投票システム。
【請求項10】
前記検証サーバは、
前記ブロックチェーンネットワークにおいて前記投票データの集計が完了すると、前記ブロックチェーンネットワークから投票結果を受信し、前記投票結果を前記データベースサーバに保存する、請求項9に記載のトークン投票システム。
【請求項11】
前記データベースサーバは、
前記ユーザ端末から受信した投票結果要求に応答して、前記投票結果を前記ユーザ端末に提供する、請求項10に記載のトークン投票システム。
【請求項12】
前記トークンに関する情報は、
デジタルコンテンツ情報及びトークン識別情報を含む、請求項1に記載のトークン投票システム。
【請求項13】
前記トークン識別情報は、
視覚化されて有形物に表示される、請求項12に記載のトークン投票システム。
【請求項14】
前記トークン識別情報は、
バーコード(barcode)またはQRコード(QR code)に変換されて前記有形物に表示される、請求項13に記載のトークン投票システム。
【請求項15】
前記トークン識別情報は、
前記トークンが保存されているアドレスを示すURL(Uniform Resource Locator)情報を含む、請求項13に記載のトークン投票システム。
【請求項16】
ブロックチェーンネットワークを利用したトークン投票システムの動作方法において、
ユーザ端末の投票要求に応答して前記ユーザ端末から受信した投票データに基づいてハッシュデータを生成する段階と、
前記投票データ、前記投票データに関する状態情報、及び前記ハッシュデータをデータベースサーバに保存する段階と、
前記ユーザ端末に前記ハッシュデータを提供する段階と、
前記ユーザ端末が前記ブロックチェーンネットワークに前記ハッシュデータとトークンを伝送して生成されたトランザクションをチェックする段階と、
前記トランザクションのチェック結果に応じて前記状態情報を設定する段階と、を含む、トークン投票システムの動作方法。
【請求項17】
前記ハッシュデータを生成する段階は、
前記投票データ及び暗号化のためのソルトデータを利用して前記ハッシュデータを生成し、
前記投票データは、
複数の選択肢のうち前記ユーザ端末によって決定された選択肢に対応するデータを含む、請求項16に記載のトークン投票システムの動作方法。
【請求項18】
前記状態情報は、
前記投票データの生成された状態、承認された状態、完了した状態の何れか1つを示す、請求項16に記載のトークン投票システムの動作方法。
【請求項19】
前記状態情報は、
前記投票データが保存されると、前記生成された状態に設定される、請求項18に記載のトークン投票システムの動作方法。
【請求項20】
前記状態情報は、
前記トランザクションがチェックされると、前記承認された状態に設定される、請求項18に記載のトークン投票システムの動作方法。
【請求項21】
前記状態情報は、
前記ブロックチェーンネットワークにおいて前記投票データの集計が完了すると、前記完了した状態に設定される、請求項18に記載のトークン投票システムの動作方法。
【請求項22】
前記ブロックチェーンネットワーク及び前記データベースサーバのそれぞれに保存されたデータを照合して、投票漏れの有無をチェックする段階をさらに含む、請求項16に記載のトークン投票システムの動作方法。
【請求項23】
前記投票漏れがなければ、前記投票データ及びソルトデータを前記ブロックチェーンネットワークに提供して前記投票データを検証する段階をさらに含む、請求項22に記載のトークン投票システムの動作方法。
【請求項24】
前記ブロックチェーンネットワークにおいて前記投票データの集計が完了すると、前記ブロックチェーンネットワークから投票結果を受信する段階と、
前記投票結果を前記データベースサーバに保存する段階と、
前記ユーザ端末から受信した投票結果要求に応答して前記投票結果を前記ユーザ端末に提供する段階と、をさらに含む、請求項23に記載のトークン投票システムの動作方法。
【請求項25】
前記トークンに関する情報は、
デジタルコンテンツ情報及び視覚化されて有形物に表示されるトークン識別情報を含む、請求項16に記載のトークン投票システムの動作方法。
【請求項26】
前記トークン識別情報は、
バーコードまたはQRコードに変換されて前記有形物に表示される、請求項25に記載のトークン投票システムの動作方法。
【請求項27】
前記トークン識別情報は、
前記トークンが保存されているアドレスを示すURL情報を含む、請求項25に記載のトークン投票システムの動作方法。
【請求項28】
ユーザ端末、ブロックチェーンネットワーク、及びトークン投票システムを含む電子システムの動作方法において、
前記ユーザ端末は投票データを前記トークン投票システムに提供する段階と、
前記トークン投票システムは前記投票データ及びソルトデータに基づいてハッシュデータを生成する段階と、
前記トークン投票システムは前記投票データ、前記投票データに関する状態情報、及び前記ハッシュデータを保存する段階と、
前記トークン投票システムは前記ハッシュデータを前記ユーザ端末に提供する段階と、
前記ユーザ端末は前記ハッシュデータ及びトークンを前記ブロックチェーンネットワークに伝送するトラックジャックを実行する段階と、
前記ブロックチェーンネットワークは前記ハッシュデータ及び前記トークンの数を保存する段階と、
前記トークン投票システムは前記トランザクションをチェックし、前記トランザクションのチェック結果に応じて前記状態情報を設定する段階と、を含む、電子システムの動作方法。
【請求項29】
前記トークン投票システムは前記ブロックチェーンネットワークに保存されている前記トークンの数と前記トークン投票システムに保存されている前記投票データの数とを照合して、投票漏れの有無をチェックする段階と、
前記トークン投票システムは前記投票漏れがなければ、前記投票データ及び前記ソルトデータを前記ブロックチェーンネットワークに提供して前記投票データを検証する段階と、
前記ブロックチェーンネットワークは前記トークン投票システムから受信した前記投票データ及び前記ソルトデータに基づいて生成されたハッシュデータと前記ユーザ端末から受信した前記ハッシュデータが一致すると、前記投票データに基づいて得票数を集計する段階と、をさら含む、請求項28に記載の電子システムの動作方法。
【請求項30】
前記ブロックチェーンネットワークはすべての投票データの集計が完了すると、投票結果を前記トークン投票システムに提供する段階と、
前記ユーザ端末は前記トークン投票システムから前記投票結果を受信して前記投票結果を確認する段階と、をさらに含む、請求項29に記載の電子システムの動作方法。
【請求項31】
前記状態情報は、
前記投票データの生成された状態、承認された状態、完了した状態の何れか1つを示し、
前記トークン投票システムは、
前記投票データが保存されると、前記状態情報を前記生成された状態に設定し、前記トランザクションがチェックされると、前記状態情報を前記承認された状態に設定し、前記投票データの集計が完了すると、前記状態情報を完了した状態に設定する、請求項28に記載の電子システムの動作方法。
【請求項32】
前記トークンに関する情報は、
デジタルコンテンツ情報及び視覚化されて有形物に表示されるトークン識別情報を含み、
前記トークン識別情報は、
前記トークンが保存されているアドレスを示すURL情報を含む、請求項28に記載の電子システムの動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はトークンを利用した投票システム及びその方法に関する。より具体的には、トークンの固有トークン識別情報またはURL(Uniform Resource Locator)情報をユーザ端末から入力を受け、発行されたトークンを利用してユーザが複雑な過程を経ずに手軽に投票する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ブロックチェーン(blockchain)は持続的に増加するデータを特定単位のブロックに記録し、P2P(peer-to-peer)ネットワークを構成するそれぞれのノードが複数のブロックをチェーン状の資料構造で管理するデータ管理技術またはチェーン状の資料構造からなるデータそのものを意味することができる。チェーン状の資料構造からなるブロックチェーンは、中央システムの介入なしにそれぞれのノードで分散型台帳(distributed ledger)の形態で運営されることができる。
【0003】
ブロックチェーン基盤のシステムは分散された環境でデータの無欠性(integrity)と一致性(conformity)を保障するためにネットワークの全般にわたって合意(consensus)プロセスを実行することができる。合意プロセスはブロック生成、ブロック伝播、及びブロック検証などのプロセスにより行われ、ブロックチェーン基盤のシステムは、作業証明(proof of work)、持分証明(proof of stake)などの合意アルゴリズムを用いて合意プロセスを実行することができる。
【0004】
ブロックチェーンは自由参加型ブロックチェーン(permissionless blockchain)と許可型ブロックチェーン(permissioned blockchain)とに分けられる。自由参加型ブロックチェーンはユーザ及びノードが如何なる制約もなくブロックチェーンネットワークに参加できるブロックチェーンであってもよい。許可型ブロックチェーンは許可されたユーザ及びノードのみがブロックチェーンネットワークに参加できる、ビジネス環境での活用に適したブロックチェーンであることができる。
【0005】
スマートコントラクト(smart contract)とは、ブロックチェーンを基盤として公証、不動産契約などの様々な形態の契約を締結して履行する契約であってもよい。スマートコントラクトは第3者の介入なしに要求をビジネスロジックに応じて自動的に実行されることができる。
【0006】
トークンはブロックチェーン上に表現されたデジタル資産(digital asset)であることができる。ブロックチェーンにデジタル資産をトークン化すると、デジタル資産の所有権証明、透明性及び流動性保障などのメリットを確保することができる。トークンは代替性トークン(fungible token)と非代替性トークン(non-fungible token)とに分けられる。代替性トークンは分割可能なデジタル資産を表現したトークンであってもよい。非代替性トークンは分割できないデジタル資産を表現したトークンであり、ブロックチェーン技術を利用してデジタル資産の所有者を証明することができる。非代替性トークンは絵画・映像などのデジタルファイルを指すアドレスをトークン内に入れることで、その固有の原本性及び所有権を示す用途として使用されることができる。非代替性トークンは固有性を有し、同じ物が存在し得ない住民登録証と類似する概念と考えられる。非代替性トークンは取引の内訳をブロックチェーンに永久に残すことで、その固有性が保障されることができる。
【0007】
非代替性トークンは(1)アート(Art)、カードなどのコレクション、(2)SNS(Social Network Service)でプロフィール写真として使用するためのPFP(Profile Picture)、(3)あるプロジェクトやコミュニティ、公演に参加できる入場券(Pass)、(4)実際の物品と連携して提供される実物連携型、フィジタル(Physical+Digital)、(5)著作権、所有権、知的財産権などの権利を証明する証書、(6)ゲーム内のアイテム、キャラクター、土地などの様々な用途で使用されてもよい。
【0008】
非代替性トークンを取得するためには非代替性トークンの発行に参加するか、既に発行された非代替性トークンを取引で購入して所有者から非代替性トークンを伝送してもらわなければならない。
【0009】
例えば、(1)ユーザは韓国のデジタル資産取引所に加入し、本人名義の銀行口座を開設して取引所に登録し、顧客確認を完了した後、銀行口座を通じて取引所にデジタル資産、即ち、コインまたはトークンを購入するための現金を入金することができる。その後、ユーザは取引所で現金をもって該当取引所に上場されているコインまたはトークンを購入することができる。
【0010】
(2)ユーザは、メタマスク(Meta Mask)のような個人用ブロックチェーンウォレットを生成(または設定)し、取引所で購入したコインまたはトークンを個人用ブロックチェーンウォレットに表示されるようにブロックチェーンに伝送することができる。個人用ブロックチェーンウォレットを生成(または設定)すると、公開鍵と秘密鍵が生成され、個人用ブロックチェーンウォレットを生成(または設定)したユーザは、個人用ブロックチェーンウォレットとブロックチェーンとの相互作用により自分が所有するコインまたはトークンの正確な金額を確認することができる。ブロックチェーンウォレットはそもそもブロックチェーン上に存在するコインまたはトークンをユーザと連結する橋の役割をすることができる。ブロックチェーンウォレットを使用するユーザはブロックチェーンウォレットを通じてコインまたはトークンの購入、販売、保管及び使用が可能になることができる。
【0011】
(3)ユーザは非代替性トークンを発行するウェブサイトまたは非代替性トークンの取引を支援するウェブサイトにアクセスし、該当ウェブサイトと個人用ブロックチェーンウォレットを紐づけることができる。非代替性トークンを発行するウェブサイトと自分の個人用ブロックチェーンウォレットが紐づけられると、ユーザは非代替性トークンを発行するか、非代替性トークンを取引するトランザクション(transaction)を実行させることにより非代替性トークンを所有することができる。トランザクションとは「分割できない業務処理の最小単位」のことであり、ブロックチェーンで行われる1つ1つの取引の内訳を意味することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2022-0135521号(2022.10.7.公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明が解決しようとする技術的課題は、韓国のデジタル資産取引所に加入したり、自ら個人用ブロックチェーンウォレットを生成しなくてもトークンを利用して投票する方法及びシステムを提供することである。
【0014】
本発明が解決しようとするさらに他の技術的課題は、ユーザが有形物に表示された情報に基づいて発行されたトークンを利用して投票する方法及びシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の実施例によるブロックチェーンネットワークを利用したトークン投票システムにおいて、トークン投票システムは投票制御サーバ、データベースサーバ、モニタリングサーバ及び検証サーバを含んでもよい。投票制御サーバはユーザ端末の投票要求に応答してユーザ端末から受信した投票データに基づいてハッシュデータを生成し、ユーザ端末にハッシュデータを提供することができる。データベースサーバは投票データ、投票データに関する状態情報、及びハッシュデータを保存することができる。モニタリングサーバはユーザ端末がブロックチェーンネットワークにハッシュデータとトークンを伝送して生成されたトランザクションをチェックし、トランザクションのチェック結果に応じて状態情報を設定することができる。検証サーバはブロックチェーンネットワーク上においてデータベースサーバに保存された投票データを検証することができる。
【0016】
本発明の実施例によるブロックチェーンネットワークを利用したトークン投票システムの動作方法は、ユーザ端末の投票要求に応答してユーザ端末から受信した投票データに基づいてハッシュデータを生成する段階と、投票データ、投票データに関する状態情報及びハッシュデータをデータベースサーバに保存する段階と、ユーザ端末にハッシュデータを提供する段階と、ユーザ端末がブロックチェーンネットワークにハッシュデータとトークンを伝送して生成されたトランザクションをチェックする段階と、トランザクションのチェック結果に応じて状態情報を設定する段階と、を含んでもよい。
【0017】
本発明の実施例によるユーザ端末、ブロックチェーンネットワーク、及びトークン投票システムを含む電子システムの動作方法は、ユーザ端末は投票データをトークン投票システムに提供する段階と、トークン投票システムは投票データ及びソルトデータに基づいてハッシュデータを生成する段階と、トークン投票システムは投票データ、投票データに関する状態情報及びハッシュデータを保存する段階と、トークン投票システムはハッシュデータをユーザ端末に提供する段階と、ユーザ端末はハッシュデータ及びトークンをブロックチェーンネットワークに伝送するトラックジャックを実行する段階と、ブロックチェーンネットワークはハッシュデータ及びトークンの数を保存する段階と、トークン投票システムはトランザクションをチェックし、トランザクションのチェック結果に応じて状態情報を設定する段階と、を含んでもよい。
【発明の効果】
【0018】
本実施例によると、韓国のデジタル資産取引所に加入したり、自ら個人用ブロックチェーンウォレットを生成していないユーザも手軽にトークンを利用して投票を行うことができる。
【0019】
また、本実施例によると、ユーザは有形物に表示された情報に基づいて発行されたトークンを利用して手軽に投票することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施例による電子システムの構成及び動作を説明するための図である。
図2】電子システムを用いた投票方法を説明するためのフローチャートである。
図3a図2の投票段階を具体的に説明するためのフローチャートである。
図3b図2の投票集計段階を具体的に説明するためのフローチャートである。
図3c図2の投票結果公開段階を具体的に説明するためのフローチャートである。
図4a】投票段階におけるトークン投票システムの動作を説明するための図である。
図4b】投票集計段階におけるトークン投票システムの動作を説明するための図である。
図4c】投票結果公開段階におけるトークン投票システムの動作を説明するための図である。
図5】本発明の実施例による投票データ、ソルトデータ、ハッシュデータ、及び状態情報を説明するための図である。
図6】本発明の実施例による投票結果を説明するための図である。
図7a】本発明の実施例によるトークンを利用した投票システム及びその方法に用いられる有形物(実物のカード)の前面(図7a)を説明するための図である。
図7b】本発明の実施例によるトークンを利用した投票システム及びその方法に用いられる有形物(実物のカード)の背面(図7b)を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書または出願に開示の本発明の概念による実施例に対する特定の構造的または機能的説明は、本発明の概念による実施例を説明する目的でのみ例示されており、本発明の概念による実施例は様々な形態に実施されてもよく、本明細書または出願に説明された実施例に限定されると解釈されるべきではない。
【0022】
図1は本発明の実施例による電子システムの構成及び動作を説明するための図である。
【0023】
図1を参照すると、電子システム10は、トークン投票システム1000、ユーザ端末2000、及びブロックチェーンネットワーク3000を含んでもよい。
【0024】
トークン投票システム1000はブロックチェーンネットワーク3000上に発行されたトークンを利用して投票するシステムであってもよい。トークンは、有形物に表示された情報に基づいて発行された非代替性トークン(Non-Fungible Token、NFT)及び代替性トークン(Fungible Token、FT)を含むことができる。
【0025】
本発明の実施例では、ブロックチェーンネットワーク3000上において非代替性トークンNFT及び譲渡不可能な代替性トークン(Non-tranferrable Fungible Token)が一緒に発行されてもよい。例えば、ブロックチェーンネットワーク3000上において非代替性トークン1個当たりに譲渡不可能な代替性トークン1個が発行されることができる。譲渡不可能な代替性トークンはコモ(COMO)トークンということができ、ユーザはトークン投票システム1000でコモトークンを利用して投票することができる。
【0026】
トークン投票システム1000は、投票制御サーバ100、モニタリングサーバ200、検証サーバ300、及びデータベースサーバ400を含んでもよい。
【0027】
投票制御サーバ100はユーザ端末2000の投票要求を処理することができる。投票制御サーバ100はAPI(Application Programming Interface) Serverを含んでもよい。モニタリングサーバ200はブロックチェーンネットワーク3000上で発生するユーザ端末2000の投票トランザクションをモニタリングすることができる。モニタリングサーバ200はIndexer Serverを含んでもよい。検証サーバ300は投票終了後、ブロックチェーンネットワーク3000のスマートコントラクト3100上の投票結果を集計することができる。検証サーバ300はBatch-Job Serverを含んでもよい。データベースサーバ400は、ユーザ端末2000から受信した投票データ、投票データに関する状態情報、ハッシュデータ、ブロックチェーンネットワーク3000から受信した投票結果などを保存することができる。トークン投票システム1000の具体的な動作は図4a~図4cを参照して後述する。
【0028】
ユーザ端末2000には携帯電話、スマートフォン(smart phone)、ノート型コンピュータ(laptop computer)、デジタル放送用端末、PDA(Personal Digital Assistants)、PMP(Portable Multimedia Player)、ナビゲーション、サーバ装置などが含まれてもよいが、ユーザ端末2000はその他にユーザ入力及び情報表示などが可能な様々な装置であってもよい。
【0029】
各ユーザ端末2000はブロックチェーンネットワーク3000に接続するための通信モジュールを備えてもよい。ブロックチェーンネットワーク3000は、例えば、近距離通信網(Local Area Network;LAN)、広域通信網(Wide Area Network;WAN)または付加価値通信網(Value Added Network;VAN)などの有線ネットワークで具現されてもよい。また、ブロックチェーンネットワーク3000は、移動通信網(mobile radio communication network)、衛星通信網、ブルートゥース(Bluetooth)、Wibro(Wireless Broadband Internet)、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)、ワイファイ(Wi-Fi)、LTE(Long Term Evolution)などのあらゆる種類の無線ネットワークで具現されてもよい。必要に応じて、ブロックチェーンネットワーク3000は有線及び無線が混用されたネットワークであってもよい。
【0030】
ブロックチェーンネットワーク3000とは、ブロックチェーンアルゴリズム(またはプロトコル)に従って動作する複数のブロックチェーンノードからなるP2P構造のネットワークを意味する。
【0031】
トランザクションまたはブロックチェーントランザクション(blockchain transaction)とは、ブロックチェーンネットワーク3000において状態変化(e.g.残高の増減、資産の移転)を引き起こすすべての行為またはその行為を指すデータを意味することができる。トランザクションは書き込みタイプのトランザクション(e.g.状態データを追加、修正、削除するなどのトランザクション)を含んでもよい。もちろん、ブロックチェーンネットワーク3000によっては、書き込みタイプの他にも様々なタイプ(e.g.実行)のトランザクションが存在することができ、そのような場合、トランザクションは様々なタイプのトランザクションをすべて含んでもよい。トランザクションはスマートコントラクト3100を通じて実行(e.g.スマートコントラクト3100に定義されている関数及び変数を通じてブロックチェーンにアクセス)されてもよいが、これはブロックチェーンネットワーク3000によって幾らでも変更できる。
【0032】
スマートコントラクト3100とは、ブロックチェーンネットワーク3000においてトランザクション処理に用いられるスクリプトまたはソフトウェアコードを意味する。より具体的には、スマートコントラクト3100はトランザクション処理に用いられる各種の条件、状態、条件に応じた行為をプログラミング方式で作成したコードであり、例えば、イーサリアムのスマートコントラクト3100、ハイパーレッジャーファブリックのチェーンコード(chain code)などを含むことができる。スマートコントラクト3100は第3者の介入なしに要求をビジネスロジックに従って自動的に実行するというメリットがある。
【0033】
ブロックチェーンネットワーク3000においてスマートコントラクト3100もアドレス(address)を有しており、これを通常、コントラクトアドレス(contract address)という。スマートコントラクト3100である作業をするようにと命令するとき、その位置を示すアドレスがコントラクトアドレスである。従って、トークンのスマートコントラクト3100のコントラクトアドレスは該当トークンに関してある作業をするようにと命令するとき、その位置を示すアドレスであることができる。
【0034】
個人用ブロックチェーンウォレットはデジタル資産(例えば、コインまたはトークン)を管理する手段であり、デジタル資産のトランザクションはブロックチェーンネットワーク3000で発生するが、このとき、公開鍵(public key)と秘密鍵(private key)が使用される。公開鍵と秘密鍵は、それぞれ銀行の口座番号とインターネットバンキングのログイン詳細情報に該当するパスワードと類似する機能を有し、公開鍵は自分のアカウントでデジタル資産を受け取る目的で他人と共有する鍵であり、秘密鍵は秘密金庫の鍵と同じ機能をする。秘密鍵はブロックチェーンネットワーク3000に常に保存されているデジタル資産へのアクセスを提供する。ユーザが個人用ブロックチェーンウォレット[例えば、メタマスク(MetaMask)]を生成(または設定、以下では「生成」に統一する)すると、公開鍵と秘密鍵が生成され、ブロックチェーンネットワーク3000との相互作用を通じて所有するデジタル資産の正確な金額が表示される。ブロックチェーンウォレットはそもそもブロックチェーンネットワーク3000上に存在するデジタル資産をユーザと連結する橋ということができ、ユーザは個人用ブロックチェーンウォレットを使用してデジタル資産の発行、購入、販売、保管及び使用が可能である。ここで、個人用ブロックチェーンウォレットのウォレットアドレス情報は秘密鍵またはこれを変形した情報であってもよく、個人用ブロックチェーンウォレットの承認情報(特定トランザクションを実行させるための電子署名などの行為のために使用される情報)は秘密鍵またはそれを変形した情報であってもよい。
【0035】
図2は電子システムを用いた投票方法を説明するためのフローチャートである。
【0036】
図1及び図2を参照すると、電子システムは、ユーザ端末、投票トークンシステム、及びブロックチェーンネットワークを含むことができる。
【0037】
段階S201において、電子システムを用いた投票が行われてもよい。
【0038】
例えば、ユーザはユーザ端末を利用して投票データをトークン投票システムに提供し、トークン投票システムはハッシュデータをユーザ端末に提供することができる。ユーザは、ユーザ端末を介してハッシュデータ及びトークンをブロックチェーンネットワークに提供することによって、複数の選択肢から所望の選択肢に投票することができる。
【0039】
段階S203において、電子システムを通じて投票データを集計することができる。
【0040】
例えば、トークン投票システムは、ブロックチェーンネットワークに保存されたデータとトークン投票システムに保存されたデータとを照合して、ユーザの投票漏れの有無をチェックすることができる。トークン投票システムは投票漏れがなければ、投票データ及びソルトデータをブロックチェーンネットワークに提供して投票データを検証することができる。ブロックチェーンネットワークはトークン投票システムから受信した投票データ及びソルトデータに基づいて生成されたハッシュデータとユーザ端末から受信したハッシュデータとの一致有無によって投票データが正しいデータであるか否かを判断することができる。ブロックチェーンネットワークは正しいデータであると判断された投票データに基づいて得票数を集計することができる。
【0041】
段階S205において、電子システムを通じて投票結果を公開することができる。
【0042】
例えば、ブロックチェーンネットワークは全ての投票データの集計が完了すると、投票結果をトークン投票システムに提供することができる。トークン投票システムは投票結果を保存し、投票データの状態情報を完了した状態に設定することができる。ユーザはユーザ端末を介してトークン投票システムから投票結果を受信し、投票結果を確認することができる。
【0043】
図3aは図2の投票段階を具体的に説明するためのフローチャートである。
【0044】
図3aを参照すると、段階S301において、ブロックチェーンネットワーク3000は投票スマートコントラクトをセットアップすることができる。投票スマートコントラクトはブロックチェーンネットワーク3000を基盤としてユーザ端末2000から投票データを収集し、検証し、集計し、公開する契約であることができる。
【0045】
段階S303において、ユーザ端末2000はトークン投票システム1000に投票データを伝送し、ハッシュデータの生成を要求することによって投票に参加することができる。
【0046】
段階S305において、トークン投票システム1000はハッシュデータ生成要求に応答して投票データ及びソルトデータに基づいてハッシュデータを生成することができる。ソルトデータは暗号化のためのランダムデータであってもよい。
【0047】
段階S307において、トークン投票システム1000は投票データ、ソルトデータ、及びハッシュデータを保存することができる。このとき、トークン投票システム1000は投票データに関する状態情報も一緒に保存することができる。状態情報は投票進行段階に応じた投票データの状態を示す情報であり、投票データの生成された(Created)状態、承認された(Committed)状態、完了した(Finalized)状態の何れか1つを示すことができる。段階S307において、状態情報の初期値は生成された状態を示すことができる。
【0048】
段階S309において、トークン投票システム1000はユーザ端末2000にハッシュデータを伝送することができる。
【0049】
段階S311において、ユーザ端末2000はブロックチェーンネットワーク3000にハッシュデータ及びトークンを伝送することができる。トークンは有形物(ex.実物のカード)に表示されたトークン識別情報に基づいてブロックチェーンネットワーク3000に発行されたトークンであってもよい。
【0050】
段階S313において、ブロックチェーンネットワーク3000はユーザ端末2000から受信したハッシュデータを保存し、非代替性トークンの数をカウントして保存することができる。
【0051】
段階S315において、トークン投票システム1000はユーザ端末2000がブロックチェーンネットワーク3000にトークンを伝送することによって生成された投票トランザクションをチェックすることができる。このとき、トークンは譲渡不可能な代替性トークン(Non-transferrable Fungible Token)であり、コモトークンということができる。
【0052】
段階S317において、トークン投票システム1000は投票トランザクションが正常にチェックされた場合、投票トランザクションを保存することができる。トークン投票システム1000は投票データの状態情報を生成された状態から承認された状態に設定することによって、投票トランザクションが正常に実行されたというチェック結果を保存することができる。
【0053】
図3bは図2の投票集計段階を具体的に説明するためのフローチャートである。
【0054】
図3bを参照すると、段階S319において、トークン投票システム1000は投票漏れの有無をチェックすることができる。トークン投票システム1000はトークン投票システム1000に保存された投票データの数と、ブロックチェーンネットワーク3000に保存されたトークンの数とを照合して投票漏れの有無をチェックすることができる。トークン投票システム1000はトークン投票システム1000に保存された投票データの数とブロックチェーンネットワーク3000に保存されたトークンの数とが一致すると、投票漏れがないと判断することができる。
【0055】
段階S321において、トークン投票システム1000は投票漏れがなければ、投票データ及びソルトデータをブロックチェーンネットワーク3000に提供して投票データを検証することができる。
【0056】
段階S323において、ブロックチェーンネットワーク3000は、トークン投票システム1000から受信した投票データ及びソルトデータに基づいて生成されたハッシュデータとユーザ端末2000から受信したハッシュデータとの一致有無によって投票データが正しいデータであるか否かを判断することができる。ブロックチェーンネットワーク3000は2つのハッシュデータが互いに一致すると、投票データを正しいデータと判断し、該当投票データに基づいて得票数を集計することができる。
【0057】
段階S325において、ブロックチェーンネットワーク3000は複数の選択肢ごとに得票数を計算し、投票カウントとして保存することができる。
【0058】
図3cは図2の投票結果公開段階を具体的に説明するためのフローチャートである。
【0059】
図3Cを参照すると、段階S327において、トークン投票システム1000は投票完了の有無をチェックすることができる。トークン投票システム1000はすべての投票データに対する集計が完了すると、ブロックチェーンネットワーク3000に投票結果を要求することができる。
【0060】
段階S329において、ブロックチェーンネットワーク3000は投票データに対する集計が完了すると、投票結果をトークン投票システム1000に提供することができる。
【0061】
段階S331において、トークン投票システム1000は投票データに対する状態情報を完了した状態に設定し、投票結果を保存することができる。
【0062】
段階S333において、ユーザ端末2000はトークン投票システム1000に投票結果を要求することができる。
【0063】
段階S335において、ユーザ端末2000はトークン投票システム1000から投票結果を受信することができる。
【0064】
段階S337において、ユーザ端末2000は受信した投票結果を確認することができる。
【0065】
図4aは投票段階におけるトークン投票システムの動作を説明するための図である。
【0066】
図4aを参照すると、投票制御サーバ100はユーザ端末2000から投票要求及び投票データ(Vote Data)を受信することができる。投票データは複数の選択肢のうちユーザ端末2000によって決定された選択肢に対応するデータを含むことができる。投票制御サーバ100は投票要求に含まれたハッシュデータの生成要求HREQに応答して投票データに基づいてハッシュデータ(Hash Data)を生成することができる。投票制御サーバ100はハッシュアルゴリズムに投票データ及びソルトデータ(Salt Data)を入力してハッシュデータを生成することができる。ソルトデータは暗号化のためのランダムデータであってもよい。
【0067】
投票制御サーバ100はユーザ端末2000にハッシュデータを提供することができる。投票制御サーバ100は投票データ、ソルトデータ、及びハッシュデータをデータベースサーバ400に保存することができる。投票制御サーバ100は投票データに関する状態情報(Status Information)もデータベースサーバ400に一緒に保存することができる。状態情報は投票進行段階に応じた投票データの状態を示す情報であってもよい。状態情報は投票データの生成された状態、承認された状態、完了した状態の何れか1つを示すことができる。投票データがデータベースサーバ400に保存されるとき、状態情報の初期値は生成された状態を示すことができる。
【0068】
モニタリングサーバ200はユーザ端末2000がブロックチェーンネットワーク3000にハッシュデータとトークンを伝送するトランザクションをチェックすることができる。モニタリングサーバ200は投票トランザクションが正常にチェックされると、投票トランザクションを保存することができる。モニタリングサーバ200は投票データの状態情報を生成された状態から承認された状態に設定することにより、投票トランザクションが正常に行われたというチェック結果を保存することができる。
【0069】
検証サーバ300はブロックチェーンネットワーク3000上でデータベースサーバ400に保存された投票データを検証することができる。
【0070】
データベースサーバ400は投票データ、投票データに関する状態情報、ソルトデータ、及びハッシュデータを保存することができる。
【0071】
ユーザ端末2000は投票制御サーバ100から受信したハッシュデータをトークンとともにブロックチェーンネットワーク3000に提供することができる。
【0072】
トークンに関する情報はデジタルコンテンツ情報及びトークン識別情報を含むことができる。トークン識別情報はトークンが保存されているアドレスを示すURL情報を含むことができる。トークン識別情報は視覚化されて有形物に表示されることができる。例えば、トークン識別情報はバーコード(barcode)またはQRコード(QR code)に変換されて有形物に表示されてもよい。有形物は実物のカードを含んでもよい。
【0073】
ブロックチェーンネットワーク3000はハッシュデータとともにユーザ端末2000から受信したトークンの数をカウントしてスマートコントラクト3100上に保存することができる。
【0074】
図4bは投票集計段階におけるトークン投票システムの動作を説明するための図である。
【0075】
図4bを参照すると、モニタリングサーバ200はブロックチェーンネットワーク3000及びデータベースサーバ400のそれぞれに保存されたデータを照合して、投票漏れの有無をチェックすることができる。例えば、モニタリングサーバ200はデータベースサーバ400に保存された投票データの数とブロックチェーンネットワーク3000のスマートコントラクト3100上に保存されたトークンの数とを照合して、投票漏れの有無をチェックすることができる。モニタリングサーバ200は投票データの数とトークンの数が一致すると、投票漏れがないと決定することができる。
【0076】
検証サーバ300は投票漏れがなければ、データベースサーバ400から受信した投票データ及びソルトデータをブロックチェーンネットワーク3000に提供して投票データを検証することができる。
【0077】
ブロックチェーンネットワーク3000は検証サーバ300から受信した投票データ及びソルトデータに基づいて生成されたハッシュデータとユーザ端末2000から受信した既存のハッシュデータとの一致有無によって投票データが正しいデータであるか否かを判断することができる。ブロックチェーンネットワーク3000は2つのハッシュデータが互いに一致すると、投票データを正しいデータと判断し、該当投票データに基づいて得票数を集計することができる。
【0078】
図4cは投票結果公開段階におけるトークン投票システムの動作を説明するための図である。
【0079】
図4cを参照すると、ブロックチェーンネットワーク3000は全ての投票データの集計が完了すると、投票結果(Vote Result)を検証サーバ300に提供することができる。検証サーバ300はブロックチェーンネットワーク3000から受信した投票結果をデータベースサーバ400に保存し、投票データの状態情報を完了した状態に設定することができる。
【0080】
ユーザ端末2000は投票結果要求VRREQをデータベースサーバ400に提供することができる。データベースサーバ400は投票結果要求VRREQに応答して投票結果をユーザ端末2000に提供することができる。ユーザはユーザ端末2000を介してデータベースサーバ400から受信した投票結果を確認することができる。
【0081】
図5は本発明の実施例による投票データ、ソルトデータ、ハッシュデータ、及び状態情報を説明するための図である。
【0082】
図5を参照すると、投票データは複数の選択肢のうちユーザ端末によって決定された選択肢に対応するデータを含むことができる。図5において、投票データの値はX1であることができる。X1は数字、文字列、またはそれらの組み合わせであってもよい。
【0083】
状態情報は投票データの生成された状態、承認された状態、完了した状態の何れか1つを示すことができる。状態情報の初期値は生成された状態を示すことができる。
【0084】
ハッシュデータ(Hash Data)は投票データ及びソルトデータに基づいて生成されることができる。ソルトデータは暗号化のためのランダムデータであってもよい。
【0085】
図6は本発明の実施例による投票結果を説明するための図である。
【0086】
図6を参照すると、複数の投票データのうち投票データ値がX1である投票データの数は3つであり、X2である投票データの数は3つであってもよい。
【0087】
投票データの状態情報をみると、第1投票データはトークン投票システムのデータベースサーバには保存されているものの、ユーザ端末がブロックチェーンネットワークにトークンを伝送するトランザクションがチェックされていないため、生成された状態の投票データであることができる。
【0088】
第2投票データはトークン投票システムのデータベースサーバに保存されており、ユーザ端末がブロックチェーンネットワークにトークンを伝送するトランザクションがチェックされて承認された状態の投票データであることができる。ただし、第2投票データはユーザ端末がブロックチェーンネットワークに伝送したハッシュデータと、データベースサーバに保存された投票データ及びソルトデータに基づいて生成されたハッシュデータとが一致しないため、不正な投票データであることができる。不正な投票データは集計されないため、完了した状態に設定されないことがある。
【0089】
第3~第6投票データはトークン投票システムのデータベースサーバに保存されており、ユーザ端末がブロックチェーンネットワークにトークンを伝送するトランザクションがチェックされた投票データであることができる。また、ユーザ端末がブロックチェーンネットワークに伝送したハッシュデータと、データベースサーバに保存された投票データ及びソルトデータに基づいて生成されたハッシュデータとが一致し、正しい投票データであることができる。正しい投票データは正常に集計され、完了した状態に設定されることができる。
【0090】
図6において、元の投票データの場合、投票データ値がX1である投票データの数は3つであり、X2である投票データの数は3つであるが、投票結果は、完了した状態に設定された投票データのみを含むため、投票データ値がX1である投票データの数は1つであり、X2である投票データの数は3つと集計されることができる。
【0091】
図7a及び図7bは本発明の実施例によるトークンを利用した投票システム及びその方法に用いられる有形物(実物のカード)の前面(図7a)及び背面(図7b)を説明するための図である。
【0092】
図7a、7bは、本発明の一実施例によるトークンの伝送方法及びシステムが管理するトークンがアイドルグループに関連するトークンである場合を示す。
【0093】
図7aに示すように、有形物(実物のカード)の前面(FRONT)にはアイドルグループの名称701、アイドルグループメンバーの写真702、及び該当写真に表示されたアイドルグループメンバーの名前703が表示されてもよい。有形物(実物のカード)の前面に表示された情報はトークンのデジタルコンテンツ情報に含まれる情報であってもよい。
【0094】
図7bに示すように、有形物(実物のカード)の背面(BACK)にはアイドルグループのマーク704、アイドルグループメンバーの名前705、任意に決まるトークンの等級706、発行時期707、該当アイドルグループメンバーのサイン708及びトークン情報NFT_1に含まれた情報のうちQRコード709形態のURL情報URL_1が表示されてもよい。URL情報にはトークンの伝送システムを利用するためにユーザ端末にインストールしなければならないアプリケーションをダウンロードすることができるインターネットアドレス及びトークンのトークンシリアル番号が含まれてもよい。
【0095】
図7a、図7bでは、有形物(実物のカード)の前面と背面にトークン情報に含まれた情報のうちデジタルコンテンツ情報に該当する情報が表示され、有形物(実物のカード)の背面にトークンアドレス情報URL_1がQRコードに変換されて表示された場合を示したが、有形物(実物のカード)の前面と背面に表示される情報は多様に選択されてもよい。
【0096】
ユーザがスマートフォンでアプリケーションを活性化した状態で図7aの有形物(実物のカード)の背面に表示されたQRコード709をカメラで認識すると、トークンの伝送システムは有形物(実物のカード)に1:1で対応するトークンをブロックチェーンネットワーク上に発行することができる。また、ユーザは、スマートフォンでアプリケーションを活性化した状態で他のユーザのニックネームを入力する方法または上のトークンを発行して所有しているユーザ以外の他のユーザが自分のスマートフォンでアプリケーションを活性化した状態で有形物(実物のカード)の背面に表示されたQRコード709をカメラで認識し、上のトークンを発行して所有しているユーザが自分のスマートフォンで伝送を承認することにより、有形物(実物のカード)に1:1で対応するトークンをあるユーザのブロックチェーンウォレットから他のユーザのブロックチェーンウォレットに伝送することができる。
【0097】
ブロックチェーンネットワーク上で発行され、他のユーザのブロックチェーンウォレットから伝送されるトークンは非代替性トークンまたは代替性トークンを含むことができる。
【0098】
本発明の実施例では、ブロックチェーンネットワーク上で非代替性トークン1個当たり譲渡不可能な代替性トークン1個が発行されることができる。譲渡不可能な代替性トークンはコモトークンということができ、ユーザはコモトークンを利用して投票することができる。本発明の実施例による方法の動作はコンピュータで読み取り可能な記録媒体にコンピュータが読み取り可能なプログラムまたはコードで具現することできる。コンピュータの読み取り可能な記録媒体はコンピュータシステムによって読み取られるデータが保存されるあらゆる種類の記録装置を含む。また、コンピュータの読み取り可能な記録媒体はネットワークで接続されたコンピュータシステムに分散されて分散方式でコンピュータで読み取り可能なプログラムまたはコードが保存され実行されてもよい。
【0099】
また、コンピュータが読み取り可能な記録媒体は、ロム(rom)、ラム(ram)、フラッシュメモリ(flash memory)のようにプログラム命令を保存し、実行するように特別に構成されたハードウェア装置を含んでもよい。プログラム命令はコンパイラ(compiler)によって生成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタ(interpreter)などを使用してコンピュータによって実行され得る高水準言語コードを含んでもよい。
【0100】
本発明の一部の側面は装置の文脈で説明したが、それは相応する方法による説明も示すことができ、ここで、ブロックまたは装置は方法段階または方法段階の特徴に相応する。同様に、方法の文脈で説明した側面も相応するブロックまたはアイテムまたは相応する装置の特徴として示すことができる。方法段階の一部または全ては、例えば、マイクロプロセッサ、プログラマ可能なコンピュータまたは電子回路などのハードウェアデバイスによって(または利用して)行われてもよい。
【符号の説明】
【0101】
10 電子システム
100 投票制御サーバ
200 モニタリングサーバ
300 検証サーバ
400 データベースサーバ
1000 トークン投票システム
2000 ユーザ端末
3000 ブロックチェーンネットワーク
3100 スマートコントラクト
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b
図4c
図5
図6
図7a
図7b