(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009625
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】モジュール式錠剤製造システム
(51)【国際特許分類】
A61J 3/06 20060101AFI20250109BHJP
【FI】
A61J3/06 F
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023129137
(22)【出願日】2023-08-08
(31)【優先権主張番号】112124173
(32)【優先日】2023-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】521244949
【氏名又は名称】水星生醫股分有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】弁理士法人湘洋特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】蔡 志佳
(72)【発明者】
【氏名】呉 永シュン
【テーマコード(参考)】
4C047
【Fターム(参考)】
4C047LL04
4C047LL09
4C047LL20
(57)【要約】 (修正有)
【課題】3Dプリンティング装置用のモジュール式錠剤製造システムを提供する。
【解決手段】モジュール式錠剤製造システム1であって、機械本体2と、機械本体に少なくとも1つの粉末落下ゲート本体3が組み立てられ、粉末落下収容空間を有する。少なくとも1つの粉末貯蔵ゲート本体を備え、粉末落下ゲート本体と組み立てられる。粉末貯蔵ゲート本体4は、複数の粉末貯蔵空間を有し、各粉末貯蔵空間の底部には、それぞれ粉末貯蔵排出部品が装備され、粉末貯蔵ゲート本体には複数の粉末貯蔵制御ユニットを備え、それぞれ粉末排出連結部品を駆動して粉末貯蔵排出部品を開閉する。粉末貯蔵空間内の薬剤粉末は、粉末排出ゲート本体の粉末落下収容空間に落下させ、薬剤粉末を補うことができる。これにより、モジュール式錠剤製造システムは薬剤粉末を迅速に補充することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュール式錠剤製造システムであって、
少なくとも1つの組立プレートを備えた機械本体と、複数の粉末落下ゲート本体を含み、
前記粉末落下ゲート本体と前記組立プレートが相互に組み立てられ、
前記粉末落下ゲート本体に粉末収容空間が形成され、底部は粉末落下口を形成する、
モジュール式錠剤製造システム。
【請求項2】
請求項1に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、少なくとも1つの粉末貯蔵ゲート本体をさらに備え、粉末貯蔵ゲート本体は、粉末落下ゲート本体を組み立て、粉末貯蔵ゲート本体には複数のスペーサを有し、複数の粉末貯蔵空間が、スペーサによって区切り、各粉末貯蔵空間の底部には粉末貯蔵排出部品が設置され、粉末貯蔵ゲート本体には複数の粉末貯蔵制御ユニットが設置され、それぞれ粉末貯蔵排出部品を制御し、
機械本体が粉末落下ゲート本体を駆動して粉末貯蔵ゲート本体の下に移動することができ、粉末貯蔵空間内の粉末が粉末落下ゲート本体の粉末落下収容空間に落下して、粉末落下収容空間内の粉末を補うことができる、モジュール式錠剤製造システム。
【請求項3】
請求項2に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、粉末貯蔵ゲート本体内に少なくとも1つの粉末排出連結部品がさらに配置され、粉末貯蔵制御ユニットがそれぞれ粉末排出連結部品を駆動して、粉末貯蔵排出部品を開閉する、モジュール式錠剤製造システム。
【請求項4】
請求項2に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、少なくとも1つの位置決め部品が設けられ、粉末貯蔵ゲート本体には少なくとも1つのアライメント部品が設けられ、機械本体は、粉末落下ゲート本体を駆動して粉末貯蔵ゲート本体の下に移動すると、位置決め部品をアライメント部品によって位置決めすることができ、これにより、粉末貯蔵空間内の粉末を粉末落下ゲート本体の所定の粉末落下収容空間に落下させることができる、モジュール式錠剤製造システム。
【請求項5】
請求項1に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、組立プレート側に少なくとも1つの第1接続部を設け、粉末落下ゲート本体側に少なくとも1つの第1ジョイント部を設け、第一接続部とを相互に組み立てる、モジュール式錠剤製造システム。
【請求項6】
請求項5に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、第1接続部側に第1ガイド溝が形成され、第1ジョイント部側に第1ガイドエッジが形成され、第1ガイドエッジは第1ガイド溝に取り付けられる、モジュール式錠剤製造システム。
【請求項7】
請求項1に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、組立プレート側に少なくとも1つの第2接続部が設けられ、粉末落下ゲート本体側に少なくとも1つの第2ジョイント部を設け、第2接続部とを相互に組み立てる、モジュール式錠剤製造システム。
【請求項8】
請求項7に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、第2接続部側に第2ガイド溝が形成され、第2ジョイント部側に第2ガイドエッジが形成され、第2ガイドエッジは第2ガイド溝に取り付けられ、第2ジョイント部には少なくとも1つのジョイント穴が形成され、プルロッドは、制御部品によって前後に移動するように制御され、ジョイント穴を組み立てまたは分離する、モジュール式錠剤製造システム。
【請求項9】
請求項1に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、組立プレートは、粉末落下ゲート本体の他方側に少なくとも1つの撹拌駆動部品を備え、粉末落下ゲート本体は、粉末落下収容空間内に少なくとも1つの撹拌ローラーを備え、撹拌ローラーは撹拌駆動部品と組み立てられる、モジュール式錠剤製造システム。
【請求項10】
請求項1に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、組立プレートには、粉末落下ゲート本体の他方側に少なくとも1つの撹拌駆動部品が設けられ、粉末落下ゲート本体は、粉末落下収容空間内に少なくとも1つの粉末落下ローラーが配置され、粉末落下ローラーは粉末落下駆動部品と組み立てられ、粉末落下ローラは粉末落下口の前に配置される、モジュール式錠剤製造システム。
【請求項11】
請求項1に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、粉末貯蔵ゲート本体には、粉末貯蔵排出部品側に少なくとも1つの粉末貯蔵スペーサがさらに設けられ、粉末落下ゲート本体には、粉末落下収容空間の上部に少なくとも1つの粉末落下ゲート部品が設けられ、粉末落下ゲート部品の側面に少なくとも1つの粉末落下スペーサが設けられている、モジュール式錠剤製造システム。
【請求項12】
請求項1に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、機械本体の前側に圧粉部品が設けられ、圧粉部品は、粉末落下口に配置される、モジュール式錠剤製造システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤粉末を迅速に補充でき、ニーズに応じて薬剤粉末ゲートを配置して、設備コストの低減や、薬剤製造の効率化が達成できるモジュール式錠剤製造システムに関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の急速な発展に伴い、医薬品錠剤の製造方法は、従来の金型を使って作る方法から、現在の3Dプリンティング技術で必要な錠剤をプリンティングする方法に変更された。コンピューター支援の3Dプリンティング技術により、一般的な錠剤は3Dプリンティングで医薬品粉末を層ごとに積み重ねて製造される。
【0003】
医薬品錠剤を作るための既存の3Dプリンティング装置は、集粉ボックスに配置する必要があり、集粉ボックスは主にノズルを含むプリンティング装置と組み合わされるため、粉末落下とプリンティングの過程で、集粉ボックスとプリンティング装置は同期動作し、特にプリンティングプロセス中、ニーズを満たすために、プリンティング装置が高速で移動する。
現在、市場に出回っているプリンティング装置には大量の粉末が蓄積されるため、プリンティング装置の集粉ボックスには、大量の粉末を保管するのに十分な粉末保管スペースが必要であり、集粉箱の容積が大きくなり、重量が重くなり、プリンティング装置の動きが遅くなり、したがって、錠剤の歩留まり効率が悪くなる。
【0004】
さらに、現在の錠剤の多くは複合成分であり、異なる成分の粉末を収容するためにより多くの集粉ボックが必要となり、現在市販のプリンティング装置では、錠剤の最も多くの種類を設定する必要があり、プリンティング装置の製造コストが相対的に増加し、粉末の種類によって集粉ボックの交換や分解ができないため、プリンティング装置の移動速度が遅くなり、空の集粉ボック設定が発生する。
【0005】
したがって、上記の従来の問題点および欠陥がどのように解決するかが、本発明者とこの業界に従事する関連メーカーは、早急に検討と改善の方向である。
【発明の概要】
【0006】
上記課題を効率的に解決するために、本発明の主な目的は、薬剤粉末を迅速に補充でき、需要に応じて薬剤粉末ゲートが配置でき、設備コストを削減し、錠剤の製造効率が良くするモジュール式錠剤製造システムを提供することにある。
【0007】
本発明の別の目的は、薬剤粉末の混雑で錠剤の効果に影響を与えることを回避するために、薬剤粉末の種類を効率的に分離してプリンティングできるモジュール式錠剤製造システムを提供することである。
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明は、モジュール式薬剤インゴット製造システムを提供し、次のとおりであって、機械本体と、少なくとも1つの組立プレートが機械本体と組み立てられ、複数の粉末落下ゲート本体を有する。粉末落下ゲート本体が組立プレートと組み立てられ、粉末落下ゲート本体には粉末落下収容空間を有し、底部には粉末落下口が形成される。
【0009】
本発明のモジュール式錠剤製造システムの一実施形態によれば、少なくとも1つの粉末貯蔵ゲート本体を含み、粉末貯蔵ゲート本体は粉末落下ゲート本体と組み立てられ、粉末貯蔵ゲート本体は、複数のセパレータを有し、複数の粉末貯蔵空間はセパレータによって区切られ、各粉末貯蔵空間の底部にはそれぞれ粉末貯蔵排出部品が備えられ、複数の粉末貯蔵制御ユニットが粉末貯蔵ゲート本体に設置され、粉末貯蔵排出部品を制御する。機械本体は、粉末落下ゲート本体を駆動して粉末貯蔵ゲート本体の下に移動することができ、粉末貯蔵スペース内の粉末は、粉末落下ゲート本体の粉末落下収容空間に落下して、粉末を補うことができる。
【0010】
本発明のモジュール式錠剤製造システムの一実施形態によれば、粉末貯蔵ゲート本体には、少なくとも1つの粉末排出連結部品を備え、粉末貯蔵制御ユニットがそれぞれ粉末排出連結部品を駆動して、粉末貯蔵排出部品を開閉させる。
【0011】
本発明のモジュール式錠剤製造システムの一実施形態によれば、機械本体は、少なくとも1つの位置決め部品を備え、粉末貯蔵ゲート本体は、少なくとも1つのアライメント部品を備え、機械本体は、粉末落下ゲート本体を駆動して、粉末貯蔵ゲート本体の下方に移動すると、位置決め部品はアライメント部品によって位置決めされ、粉末貯蔵空間内の粉末が指定された粉末落下ゲート本体の粉末落下収容空間に落下することができる。
【0012】
本発明のモジュール式錠剤製造システムの一実施形態によれば、組立プレート側に少なくとも1つの第1接続部が設けられ、粉末落下ゲート本体側に少なくとも1つの第1ジョイント部を設け、第1接続部と組み立てられる。
【0013】
本発明のモジュール式錠剤製造システムの一実施形態によれば、第1接続部側に第1ガイド溝が形成され、第1ジョイント部側に第1ガイドエッジが形成され、第1ガイドエッジは、第1ガイド溝に取り付けられる。
【0014】
本発明のモジュール式錠剤製造システムの一実施形態によれば、組立プレートは、側面に少なくとも1つの第2接続部が設けられ、粉末落下ゲート本体側に少なくとも1つの第2ジョイント部を設け、第2接続部と組み立てられる。
【0015】
本発明のモジュール式錠剤製造システムの一実施形態によれば、第2接続部側に第2ガイド溝が形成され、第2ジョイント部側に第2ガイドエッジが形成される。第2ガイドエッジは第2ガイド溝に取り付けられ、第2ジョイント部は、少なくとも一のジョイント穴が形成され、プルロッドと組み立てられ、プルロッドは、制御部品に制御され、前後に移動してジョイント穴を組み立て又は分離する。
【0016】
本発明のモジュール式錠剤製造システムの一実施形態によれば、組立プレートは、粉末落下ゲート本体の反対側に少なくとも1つの撹拌駆動部品を備え、粉末落下ゲート本体は、粉末落下容器に少なくとも1つの攪拌ローラが配置され、撹拌ローラーは、撹拌駆動部品と組み立てられる。
【0017】
本発明のモジュール式錠剤製造システムの一実施形態によれば、組立プレートは、粉末落下ゲート本体の反対側に対して、少なくとも1つの粉末落下駆動部品に設けられ、粉末落下ゲート本体は、粉末落下容器に少なくとも1つの粉末落下ローラが配置され、粉末落下ローラは粉末落下駆動部品と組み立てられ、粉末落下ローラは粉末落下口の前に配置される。
【0018】
本発明のモジュール式錠剤製造システムの一実施形態によれば、粉末貯蔵ゲート本体には、粉末貯蔵排出部品の側に少なくとも1つの粉末貯蔵スペーサを備え、粉末落下ゲート本体は粉末落下収容空間の上部に1つの粉末落下ゲート部品が配置され、粉末落下ゲート本体の側面には少なくとも1つの粉末落下スペーサがさらに設置される。
【0019】
本発明のモジュール式錠剤製造システムの一実施形態によれば、機械本体の前側に圧粉部品が設けられ、圧粉部品は、粉末落下口に配置される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、本発明のモジュール式錠剤製造システムのシステム概略図である。
【
図2】
図2は、本発明のモジュール式錠剤製造システムの機械本体の概略図である。
【
図3】
図3は、本発明のモジュール式錠剤製造システムの機械本体および粉末落下ゲート本体の部分概略図である。
【
図4】
図4は、本発明のモジュール式錠剤製造システムの機械本体と粉末落下ゲート本体の部分分解図である。
【
図5】
図5は、本発明のモジュール式錠剤製造システムの粉末貯蔵ゲート本体の概略図である。
【
図6】
図6は、本発明のモジュール式錠剤製造システムの粉末貯蔵ゲート本体の別の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の上記目的並びにその構造的及び機能的特徴を、添付図面のよりよい実施形態に基づいて説明する。
【0022】
以下に、本発明のモジュール式錠剤製造システムの構成及び技術内容について、様々な応用例を列挙し、添付図面を参照して詳細に説明するが、本発明は記載された実施形態、図面、または詳細な説明に限定されない、単なる参考のためのものである。
【0023】
さらに、この技術に精通している人には明らかである:列挙された実施形態および添付の図面は、参照および説明のみを目的としており、本発明を限定するために使用されるものではない;また、これらの記録に基づいて、容易に実施又は修正できる発明も、本発明の精神及び趣旨を逸脱しないものとみなし、当然、そのような発明も本発明の特許出願の範囲に含まれる。
【0024】
また、以下の実施形態で言及された方向用語、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」などは、単に図面の方向のみを指す。したがって、使用される方向性の用語は、例示するものであり、本発明を限定するものではない。さらに、以下の実施形態では、同一または類似の構成要素には、同一または類似の構成要素番号が使用される。
【0025】
まず
図1を参照して、
図1は本発明のモジュール式錠剤製造システムの概略図である。図から明らかにわかるように、モジュール式錠剤製造システム1には機械本体2と、少なくとも1つの粉末落下ゲート本体3と、少なくとも1つの粉末貯蔵ゲート本体4とを含む。
【0026】
機械本体2は、3D医薬品プリンティング装置であり、機械本体2上に少なくとも1つの組立プレート21を備え、この実装では、2つの組立プレート21が機械本体2を備え、1つの組立プレート21が機械本体2の中央に配置され、もう1つの組立プレート21は機械本体2の片側に配置され、粉末落下ゲート本体3は機械本体2上に配置され、この実施例では、粉末落下ゲート本体3は、2つの組立プレート21の間に配置され、粉末落下ゲート本体3の両側が一つの組立プレート21にそれぞれ組み付けられ、なお、使用時に粉末貯蔵ゲート本体4を粉末落下ゲート本体3の上方位置に配置することもできるし、粉末貯蔵ゲート本体4を粉末落下ゲート本体3と水平に配置することもできる。
【0027】
再び
図2を参照すると、本発明のモジュール式錠剤製造システムの機械本体の概略図であり、機械本体2の上部には、少なくとも1つの位置決め部品22が設けられ、位置決め部品22は、構造的位置決めまたは赤外線エミッタであり得、機械本体2は、組立プレート21上に少なくとも1つの第1組接続部211と、少なくとも1つの第2組接続部212を備え、本実施形態では、組立プレート21は、もう1つの組立プレート21の側面にたいして、第1組接続部211および第2組接続部212を備え、また、他の一つの組立プレート21は、一方の中心の組立プレート21の側面に第1接続部211及び第2接続部212を備え、第1接続部211の上方に第1ガイド溝2111を形成し、かつ第2接続部212の上方に第2ガイド溝2121を形成し、第1ガイド溝2111と第2ガイド溝2121ともV字溝である。
機械本体2の中央位置に、組立プレート21は粉末落下ゲート本体3の他方側に対して、少なくとも1つの撹拌駆動部品23と少なくとも1つの粉末落下駆動部品24を備える。
また、機械本体2には、制御部品25(
図3に示すように)が設けられ、プルロッド26が制御部品25によって接続される。機械本体2の前側で粉末落下ゲート本体3の下方には、圧粉部品27が設けられている。
【0028】
図3及び
図4も参照して、
図3は本発明のモジュール式錠剤製造システム機械本体の部分概略図であり、
図4は粉末落下ゲート粉末落下ゲート本体の部分分解図である。落下ゲート本体3は、組立プレート21と組み合わされ、粉末落下ゲート本体3の両側は、それぞれ片面の組立プレート21に対応して組み立てられているので、本実施形態では、粉末落下ゲート本体3はそれぞれ、少なくとも1つの第1ジョイント部31と少なくとも1つの第2ジョイント部32を備え、第1ジョイント部31は第1接続部211と組み合わされ、第2ジョイント部32は第2接続部212と組み合わされる。
第1ジョイント部31の側面には、第1ガイドエッジ311を形成し、第1ガイドエッジ311が第1ガイド溝2111に取り付けて、第1ジョイント部31は第1接続部211と組み合わされる。第2ジョイント部32が第2ガイドエッジ321を形成し、第2ガイドエッジ321が第2ガイド溝2121に取り付けられ、第2ジョイント部32は第2接続部212と組み合わされる。
第二ジョイント部32には少なくとも1つのジョイント穴322が形成され、ジョイント穴322はプルロッド26と相互に組み立てられ、そして、プルロッド26は、制御部品25に制御され、前後に移動してジョイント穴322を組み立て又は分離する。
【0029】
さらに、粉末落下ゲート本体3の内部には粉末落下収容空間33を形成し、粉末落下ゲート本体3は、粉末落下収容空間33の上部には少なくとも1つの粉末落下ゲート部品34が配置されている。粉末落下ゲート部品34の側には、少なくとも1つの粉末落下スペーサ35がさらに設けられ、粉末落下スペーサ35は粉末落下バッフルであり、粉末落下ゲート本体3は、粉末落下収容空間33に少なくとも1つの撹拌ローラ36と、少なくとも1つの粉末落下ローラ37を備える。
本実施形態では、粉末落下収容空間33内に2組の撹拌ローラ36が配置され、上部の撹拌ローラ36の一端は、攪拌駆動部品23の1つ攪拌アダプタ231を組み立てる。撹拌アダプタ233は、直接またはギアを介して組み立てられる。
本実施形態では、ギアを介して組み立てられ、撹拌ローラ36を回転させる。上部撹拌ローラ36の他端は、攪拌連結部品38を介して下部撹拌ローラ36組み立てられる。上部撹拌ローラ36が攪拌駆動部品23によって回転するように制御され、上部撹拌ローラ36が下部撹拌ローラ36を回転させる。粉末落下ローラ37は、粉末落下駆動部品24の粉末落下アダプタ241と相互に組み立てられ、粉末落下アダプタ241は、直接またはギアを介して組み立てられる。
本実施形態は、ギヤを介して組み立てられ、次いで撹拌ローラ36を回転させる。粉末落下ゲート本体3の底部に粉末落下口39を形成し、粉末落下口39の前に粉末落下ローラ37を配置し、圧粉部品27は、粉末落下口39の位置に配置されており、粉末が落下するとき、圧粉部品27の高さは粉末落下口39よりも高く、粉末を押し付けるとき、圧粉部品27の高さは粉末落下口39よりも低い。
【0030】
再び
図5を参照して、
図5は本発明のモジュール式錠剤製造システムの粉末貯蔵ゲート本体の概略図であり、粉末貯蔵ゲート本体4には、少なくとも1つのジョイント部41が設けられている。ジョイント部41は、構造的アライメントまたは赤外線エミッタであり得、粉末貯蔵ゲート本体4の内部には複数のセパレータ42を有し、粉末貯蔵ゲート本体4は、複数の粉末貯蔵空間43がセパレータ42によって設置され、粉末貯蔵ゲート本体4には、各粉末貯蔵空間43の底部に、それぞれ粉末貯蔵排出部品44が設けられ、粉末貯蔵排出部品44は粉末貯蔵空間43の粉末出口の位置に配置され、粉末貯蔵排出部品44は、ゲート、ラチェット、ウォームロッドなどの構成要素であり得、粉末貯蔵ゲート本体4には、各粉末貯蔵空間43にそれぞれ粉末貯蔵制御ユニット45が設けられる。粉末貯蔵制御ユニット45は、粉末排出連結部品を制御することにより、粉末貯蔵空間43の粉末排出口を開閉する。
本実施形態では、粉末貯蔵ゲート本体4には、各粉末貯蔵空間43に粉末排出連結部品46がさらに設けられる。粉末排出連結部品46は粉末貯蔵制御ユニット45に組み立てられ、粉末排出連結部品46は粉末貯蔵排出部品44と繋ぎ、粉末貯蔵制御ユニット45はそれぞれ粉末排出連結部品46を駆動して粉末貯蔵排出部品44を開閉し、粉末貯蔵ゲート本体4は粉末貯蔵排出部品44の側面に少なくとも1つの粉末貯蔵スペーサ47を設け、粉末貯蔵スペーサ47は粉末貯蔵バッフルである。
【0031】
ここで、錠剤製造システムの運転前に、錠剤の成分要件に応じて、異なる数の粉末落下ゲート本体3を設けることができ、各粉末落下ゲート本体3に異なる粉末を配置することができる。粉末落下ゲート本体3を機械本体2の組立プレート21に直接設置して、第1ジョイント部31は第1接続部211と組み合わされ、第2ジョイント部32は第2接続部212と組み合わされる。したがって、粉末落下ゲート本体3を機械本体2の真上から垂直に設置することができ、第1ジョイント部31と第1接続部211、第2ジョイント部32と第2接続部212とを機械本体2に素早く組み立てることができる。機械本体2上で、制御部品25はプルロッド26を制御してジョイント穴322に組み立てられ、粉末落下ゲート本体3を機械本体2上に迅速に組み立てることができ、同時に、薬の粉末同士の混合を回避し、錠剤に影響を与えるのを防ぐことができる。
逆に、粉末落下ゲート本体3を交換する場合には、制御部品25がプルロッド26を制御してジョイント穴322から離脱することができ、粉末落下ゲート本体3を組立プレート21から直接取り出すことができる。
粉末落下ゲート本体3は、機械本体2に迅速に分解し、粉末の素早く分解と交換を実現し、薬材の成分要件に従って、粉末落下ゲート本体3の設定を配置し、設備コストの削減と錠剤生産の効率向上の効果を達成できる。
【0032】
ここで、粉末落下ゲート本体3の粉末落下収容空間33には薬用粉末が収容され、錠剤の成分要件に応じて複数の粉末落下ゲート本体3に異なる薬用粉末を配置することができる。錠剤製造システムは粉末をプリンティングする時、制御ホストは機械本体2の移動位置を制御することができ、制御ホストは撹拌駆動部品23を駆動して、粉末落下収容空間33内の撹拌ローラ36の回転速度を制御することができる。
さらに、制御ホストは、粉末落下駆動部品24を制御して、粉末落下ローラ37を駆動し、粉末落下口39に粉末を落下させるように制御することができ、これにより、各粉末落下ゲート本体3に粉末落下量を正確に制御する効果が得られる。
【0033】
さらに、機械本体2上の粉末落下ゲート本体3内の粉末を補充する時、制御ホストは機械本体2を制御して粉末貯蔵ゲート本体4の下に移動させる。粉末貯蔵ゲート本体4内の各粉末貯蔵空間43には異なる粉末が設けられており、制御ホストが機械本体2を制御して粉末貯蔵ゲート本体4の底部に移動すると、粉末落下ゲート本体3が粉末貯蔵空間43の下方に移動する。機械本体2と粉末貯蔵ゲート本体4との位置合わせは、位置決め部品22とアライメント部品41によって位置合わせされている。これにより、粉末を補充すべき粉末落下ゲート本体3を、薬剤粉末を補充可能な粉末貯蔵空間43の下方に正確に移動させることができる。
【0034】
補給すべき粉末落下ゲート本体3が粉末補給できる粉末貯蔵空間43の下に移動した後、補給できる粉末貯蔵空間43の粉末貯蔵排出部品44は、粉体落下ゲート本体3の粉体落下ゲート組立体34に取り付けられて粉末を補給できる。
制御ホストは、薬粉を補充できる粉末保管空間43の粉末貯蔵制御ユニット45を制御することができ、粉末貯蔵制御ユニット45が粉末排出連結部品46を起動し、粉末貯蔵排出部品44をゆっくりと押し込んで開き、同時に粉末落下ゲート部品34を押して、粉末を補給できる粉末貯蔵空間43内の粉末が粉末落下収容空間33に直接落下して補充する。これにより、モジュール式錠剤製造システム1は、粉末を迅速に補充することができ、従来のように粉末を補充するのに十分な粉末保管スペースが必要の問題を解決し、従来の粉末を大量に保管するのに、プリンティング装置の移動速度の低下や錠剤の生産効率の低下などの問題が解決することができ、設備コストの削減と錠剤の生産効率の向上に効果が得られる。
【0035】
そして、粉末貯蔵制御ユニット45は粉末排出連結部品46を作動させ、粉末排出連結部品46が粉末貯蔵排出部品44を押すと同時に、粉末貯蔵側バッフルを開くように駆動する。
粉末貯蔵側バッフルが粉末落下側バッフルに接続され、粉末貯蔵空間43内の粉末が粉末落下収容空間33に落下する際に、粉末貯蔵側バッフルと粉体落下側バッフルは、薬粉の落下により発生する粉塵や薬粉の飛散を遮断させることができる。
【0036】
そして、粉末落下収容空間33内の粉末が満たされた後、制御ホストは、粉末補充の粉末貯蔵空間43の粉末貯蔵制御ユニット45を制御して、粉末排出連結部品46を起動し、粉末貯蔵排出部品44を引き戻すことができ、その結果、粉末貯蔵排出部品44は元の位置に戻り、粉末貯蔵空間43を閉じる。粉末貯蔵排出部品44が元の位置に戻ると、粉末落下ゲート部品34もその弾性力によって元の位置に戻り、粉末落下収容空間33を閉じることができる。
【0037】
再び
図6を参照して、
図6は本発明のモジュール式錠剤製造システムの粉末貯蔵ゲート本体の別の概略図であり、粉末貯蔵ゲート本体4の内部の粉末貯蔵空間43は、前から順に内容積は大から小へと徐々に減少し、粉末貯蔵ゲート本体4の底部には傾斜を形成し、各粉末貯蔵空間43の底部にも粉末貯蔵排出部品44が設けられ、これにより、粉末貯蔵空間43は、その傾斜により粉末落下収容空間33への粉末の落下を促進することができる。
【0038】
上記は本発明の詳細に説明したが、上記は本発明のより良い実施形態の1つに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲に応じて行われたすべての変更および修正出願は、依然として本発明の特許範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0039】
1 モジュール式錠剤製造システム
2 機械本体
21 組立プレート
211 第1接続部
2111 第1ガイド溝
212 第2接続部
2121 第2ガイド溝
22 位置決め部品
23 撹拌駆動部品
231 撹拌アダプター
24 粉末落下駆動部品
241 粉末落下アダプター
25 制御部品
26 プルロッド
27 圧粉部品
3 粉末落下ゲート本体
31 第1ジョイント部
311 第1ガイドエッジ
32 第2ジョイント部
321 第2ガイドエッジ
322 ジョイント穴
33 粉末落下収容空間
34 粉末落下ゲート部品
35 粉末落下スペーサ
36 撹拌ローラ
37 粉末落下ローラ
38 撹拌連結部品
39 粉末落下口
4 粉末貯蔵ゲート本体
41 アライメント部品
42 セパレータ
43 粉末貯蔵空間
44 粉末貯蔵排出部品
45 粉末貯蔵制御ユニット
46 粉末排出連結部品
47 粉末貯蔵スペーサ
【手続補正書】
【提出日】2024-12-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3Dプリンティングで錠剤を製造するモジュール式錠剤製造システムであって、
少なくとも1つの板状の組立プレートを備えた3D医薬品プリンティング装置である機械本体と、
錠剤の薬用粉末を収容し錠剤製造の際に落下させるための複数の粉末落下ゲート本体を含み、
前記粉末落下ゲート本体と前記組立プレートが相互に組み立てられ、
前記粉末落下ゲート本体に粉末落下収容空間が形成され、底部に粉末落下口が形成されている、
モジュール式錠剤製造システム。
【請求項2】
請求項1に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、
前記粉末落下ゲート本体の前記粉末落下収容空間に前記粉末を補充するための少なくとも1つの粉末貯蔵ゲート本体をさらに備え、前記粉末を補充する際に前記粉末貯蔵ゲート本体は、前記粉末落下ゲート本体と接し、
前記粉末貯蔵ゲート本体は、複数のスペーサを有し、前記スペーサによって複数の粉末貯蔵空間が区切られ、各前記粉末貯蔵空間の底部には粉末貯蔵排出部品が設置され、
前記粉末貯蔵ゲート本体には複数の粉末貯蔵制御ユニットが設置され、それぞれ前記粉末貯蔵排出部品を制御し、
前記機械本体の移動に伴って前記粉末落下ゲート本体が前記粉末貯蔵ゲート本体の下に移動し、前記粉末貯蔵空間内の前記粉末が前記粉末落下ゲート本体の前記粉末落下収容空間に落下して、前記粉末落下収容空間内の前記粉末を補うことができる、
モジュール式錠剤製造システム。
【請求項3】
請求項2に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、
前記粉末貯蔵ゲート本体内に少なくとも1つの粉末排出連結部品が配置され、前記粉末貯蔵制御ユニットがそれぞれ前記粉末排出連結部品を駆動して、前記粉末貯蔵排出部品を開閉する、モジュール式錠剤製造システム。
【請求項4】
請求項2に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、
少なくとも1つの位置決め部品が設けられ、前記粉末貯蔵ゲート本体には少なくとも1つのアライメント部品が設けられ、前記機械本体の移動に伴って前記粉末落下ゲート本体が前記粉末貯蔵ゲート本体の下に移動する際、前記位置決め部品を前記アライメント部品によって位置決めすることができ、これにより、前記粉末貯蔵空間内の前記粉末を所定の前記粉末落下ゲート本体の前記粉末落下収容空間に落下させることができる、モジュール式錠剤製造システム。
【請求項5】
請求項1に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、
前記組立プレート側に少なくとも1つの第1接続部を設け、前記粉末落下ゲート本体側に少なくとも1つの第1ジョイント部を設け、前記第1接続部とを相互に組み立てる、モジュール式錠剤製造システム。
【請求項6】
請求項5に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、
前記第1接続部側に第1ガイド溝が形成され、前記第1ジョイント部側に第1ガイドエッジが形成され、前記第1ガイドエッジは前記第1ガイド溝に取り付けられる、モジュール式錠剤製造システム。
【請求項7】
請求項1に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、
前記組立プレート側に少なくとも1つの第2接続部が設けられ、前記粉末落下ゲート本体側に少なくとも1つの第2ジョイント部を設け、前記第2接続部とを相互に組み立てる、モジュール式錠剤製造システム。
【請求項8】
請求項7に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、
前記第2接続部側に第2ガイド溝が形成され、前記第2ジョイント部側に第2ガイドエッジが形成され、前記第2ガイドエッジは前記第2ガイド溝に取り付けられ、
前記第2ジョイント部には少なくとも1つのジョイント穴が形成され、プルロッドが、制御部によって前後に移動するように制御されて前記ジョイント穴と嵌合するまたは前記ジョイント穴と分離する、モジュール式錠剤製造システム。
【請求項9】
請求項1に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、
前記組立プレートは、前記粉末落下ゲート本体と組み立てられる側の反対側に少なくとも1つの撹拌駆動部品を備え、前記粉末落下ゲート本体は、前記粉末落下収容空間内に少なくとも1つの撹拌ローラーを備え、前記撹拌ローラーは撹拌駆動部品と組み立てられる、モジュール式錠剤製造システム。
【請求項10】
請求項1に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、
前記組立プレートには、前記粉末落下ゲート本体と組み立てられる側の反対側に少なくとも1つの撹拌駆動部品が設けられ、前記粉末落下ゲート本体は、前記粉末落下収容空間内に少なくとも1つの粉末落下ローラーが配置され、前記粉末落下ローラーは粉末落下駆動部品と組み立てられ、
前記粉末落下ローラーは、前記粉末落下収容空間の前記粉末が落下する際に前記粉末落下口の前に前記粉末落下ローラーを経由するように配置される、
モジュール式錠剤製造システム。
【請求項11】
請求項2に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、
前記粉末貯蔵ゲート本体には、前記粉末貯蔵排出部品の側面に少なくとも1つの粉末貯蔵スペーサがさらに設けられ、前記粉末落下ゲート本体には、前記粉末落下収容空間の上部に少なくとも1つの粉末落下ゲート部品が設けられ、前記粉末落下ゲート部品の側面に少なくとも1つの粉末落下スペーサが設けられている、モジュール式錠剤製造システム。
【請求項12】
請求項1に記載のモジュール式錠剤製造システムであって、
前記機械本体が直立している方向を上下方向、前記粉末落下口が延びている方向を左右方向、上下方向及び左右方向と直交する方向を前後方向とし、前後方向における前記機械本体に対する前記粉末落下ゲート本体の配置側を後側とした場合、前記機械本体の前側に圧粉部品が設けられ、前記圧粉部品は、前記粉末落下口の近辺に配置される、モジュール式錠剤製造システム。