(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009639
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】セシウム吸着用ティーバッグ、ティーバッグパッケージ、これを含むセシウム除去用装置及びセシウム除去方法
(51)【国際特許分類】
G21F 9/12 20060101AFI20250110BHJP
【FI】
G21F9/12 501K
G21F9/12 501F
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023137456
(22)【出願日】2023-08-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-07-23
(31)【優先権主張番号】10-2023-0088592
(32)【優先日】2023-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523325624
【氏名又は名称】ジェー アンド オーヴィル コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】J&OBIL corporation
【住所又は居所原語表記】409, Gigol-ro 199, Yeongdong-eup, Yeongdong-gun, Chungcheongbuk-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(74)【代理人】
【識別番号】100112564
【弁理士】
【氏名又は名称】大熊 考一
(74)【代理人】
【識別番号】100163500
【弁理士】
【氏名又は名称】片桐 貞典
(74)【代理人】
【識別番号】230115598
【弁護士】
【氏名又は名称】木内 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】シン ジュヨン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン チャンジェ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】汚染水に入れてセシウムの含量を簡単に減らすセシウム吸着用ティーバッグ、ティーバッグパッケージ、これを含むセシウム除去用装置及びセシウム除去方法を提供することを目的とする。
【解決手段】セシウム吸着用物質をティーバッグに含めて汚染水のセシウムを除去し、複数のセシウム吸着用ティーバッグを一つのシートから分離して使用するティーバッグパッケージ、汚染水内にティーバッグを入れ、攪拌作用によってセシウムを効率的に除去する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセシウム吸着用ティーバッグが分離可能に形成されたティーバッグパッケージであって、
第1シート面;前記第1シート面に対応する第2シート面;前記第1シート面及び第2シート面は重なり、前記複数のセシウム吸着用ティーバッグのそれぞれの縁をシーリングするシート用シーリング部;及び前記複数のセシウム吸着用ティーバッグの内部又はティーバッグに含浸されるようにセシウム吸着物質を含み、
前記セシウム吸着物質はイライトを含有し、さらにゼオライト、無機イオン交換物質、層状粘土鉱物の少なくともいずれか1種又は2種以上の混合物を含有することを特徴とするティーバッグパッケージ。
【請求項2】
請求項1において、
前記複数のセシウム吸着用ティーバッグのそれぞれに貫通した連結線用溝を備えることを特徴とするティーバッグパッケージ。
【請求項3】
請求項1において、
前記第1シート面及び第2シート面に複数の切り取り線を備え、
前記複数の切り取り線は、縦切り取り線及び横切り取り線を備え、
前記縦切り取り線及び横切り取り線は、前記第1シート面及び第2シート面上にそれぞれライン形態の縦方向及び横方向に一定間隔で離隔された穿孔穴を有しており、
前記縦切り取り線は、左側切り取り線及び右側切り取り線を備え、前記横切り取り線は、上部切り取り線及び下部切り取り線を備え、前記上部切り取り線、下部切り取り線、左側切り取り線及び右側切り取り線は、それぞれティーバッグパッケージからセシウム吸着用ティーバッグを分離する時に、セシウム吸着用ティーバッグの上部、下部、左側及び右側に位置してティーバッグパッケージと分離されるラインであり、
前記横切り取り線の下部に位置し、セシウム吸着用ティーバッグを横切る補助切り取り線をさらに含み、
前記上部切り取り線、下部切り取り線、左側切り取り線及び右側切り取り線に形成されたそれぞれの穿孔穴の長さは、前記補助切り取り線に形成されたそれぞれの穿孔の長さより長いことを特徴とするティーバッグパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セシウム吸着用ティーバッグ、ティーバッグパッケージ、これを含むセシウム除去用装置及びセシウム除去方法に関するものであって、より詳細には、セシウム吸着用物質をティーバッグに含めて汚染水のセシウムを除去し、複数のセシウム吸着用ティーバッグを一つのシートから分離して使用するティーバッグパッケージ、汚染水内にティーバッグを入れ、攪拌作用によってセシウムを効率的に除去するセシウム除去用装置及びこれらを用いるセシウム除去方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年急増するエネルギー需要により、化石燃料を代替でき、かつ温室ガスの排気を減らすことができるエネルギー源として原子力エネルギーの使用が増加している。但し、原子力エネルギーは、原子力事故の危険を伴うので、原発事故に対する放射性物質の対応策が必要である。
【0003】
放射性セシウム(137Cs)は、原子力事故の間に通常放出される放射性同位元素であり、核分裂生成物の6.3%を占める。また、これは他の放射性汚染物に比べて半減期が長く(30年)、水和半径が小さく、拡散係数が大きく、水に容易に溶解するため、水で除去することが困難である。放射性セシウム(137Cs)は、人体に吸収されると免疫力の低下、不妊症及び骨髄癌、肺癌、甲状腺癌、乳癌など各種の癌を誘発する原因となる。
【0004】
特に、放射性セシウムは、水溶液上で容易にイオン化して存在することによって、水中で沈殿、濾過などを通じて容易に除去されない特徴を有するため、水系への流入時に大きな問題となり得る。
【0005】
一方、放射性セシウム吸着用フィルターとしてゼオライトが付着した不織布を巻き取って製造されたフィルターが提供されているが、ゼオライトが数ナノメートルの細孔を有しており、汚染物質に対する除去効率が高いため、ゼオライトを使用すると放射性セシウム吸着除去効果が得られる。
【0006】
ところで、このようなゼオライトを使用するとセシウムを吸着するが、一定時間経過後にセシウムは、ゼオライトから分離され、十分な汚染除去として作用しないという短所を持っている。これにイライトがセシウムを吸着すると、吸着されたセシウムはイライトから分離されないため、セシウムで汚染された水の浄化特性が良く、特にセシウムに対する選択性も高い長所を持っているが、これに対する手軽に使用可能な製品化が不足している実情であり、関連研究開発が必要な実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国登録特許公報第10-2447877号
【特許文献2】韓国登録特許公報第10-2161525号
【特許文献3】韓国登録特許公報第10-2152422号
【特許文献4】韓国登録特許公報第10-2018953号
【特許文献5】韓国登録特許公報第10-1332268号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記のような問題点を解決するためのものであり、イライトを主成分とし、ゼオライト、無機イオン交換物質、層状粘土鉱物をティーバッグに入れ、汚染水に入れてセシウムの含量を簡単に減らすセシウム吸着用ティーバッグ、ティーバッグパッケージ、これを含むセシウム除去用装置及びセシウム除去方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態の複数のセシウム吸着用ティーバッグが分離可能に形成されたティーバッグパッケージは、第1シート面;前記第1シート面に対応する第2シート面;前記第1シート面及び第2シート面は重なり、前記複数のセシウム吸着用ティーバッグのそれぞれの縁をシーリングするシート用シーリング部;及び前記複数のセシウム吸着用ティーバッグの内部又はティーバッグに含浸されるようにセシウム吸着物質を含み、前記セシウム吸着物質はイライトを含有し、さらにゼオライト、無機イオン交換物質、層状粘土鉱物の少なくともいずれか1種又は2種以上の混合物を含有する。
【発明の効果】
【0010】
前述したように、本発明は、ティーバッグ内にセシウム吸着物質を適正な量を入れ、汚染水に浸すと、時間の経過によってセシウム及び放射線物質を汚染水から除去する効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1(a)は、本発明のセシウム吸着用ティーバッグの正面図を示し、
図1(b)は、本発明のセシウム吸着用ティーバッグの側面図を示す。
【
図2】
図2は、本発明のセシウム吸着用ティーバッグを容器内に入れ、汚染水でセシウムを吸着するための概念図を示す。
【
図3】
図3は、本発明のセシウム吸着用ティーバッグを用いてセシウムを除去する方法を示す。
【
図4】
図4は、本発明のセシウム吸着用ティーバッグを攪拌機に入れて使用してセシウムを除去する方法を示す。
【
図5】
図5は、本発明の複数のセシウム吸着用ティーバッグを備えるティーバッグパッケージの概略図を示す。
【
図6】
図6は、本発明の複数のセシウム吸着用ティーバッグ内でセシウム吸着物質を外部に流出可能なティーバッグパッケージの概略図を示す。
【
図7】
図7は、本発明の複数のセシウム吸着用ティーバッグの連結ホールを備えるティーバッグパッケージの概略図を示す。
【
図8】
図8は、本発明の複数のセシウム吸着用ティーバッグは、ティーバッグパッケージに分離され、連結ホールに連結線によって連結される備えるティーバッグパッケージの概略図を示す。
【
図9】
図9(a)は、本発明の複数のセシウム吸着用ティーバッグは、ティーバッグパッケージに分離され、連結ホールに連結線によって連結して使用するための固定部が開いた状態を示し、
図9(b)は、固定部が閉じた状態を示し、
図9(c)は、固定部に連結線の固定された状態を示し、
図9(d)は、固定部に溝の状態を示す。
【
図10】
図10(a)は、本発明のセシウム吸着用ティーバッグ内にマグネチックバーを含む概略図を示し、
図10(b)は、本発明のセシウム吸着用ティーバッグ内にマグネチックバーが固定された状態の概略図を示す。
【
図11】
図11は、本発明のセシウム吸着用ティーバッグが、汚染水内で攪拌機によって攪拌される概略図を示す。
【
図12】
図12は、本発明のセシウム吸着用ティーバッグが、汚染水内で容器回転部によって回転する概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の図面を参照して本発明を詳細に説明する。
図1(a)は、本発明のセシウム吸着用ティーバッグ(100A)の正面図を示し、
図1(b)は、本発明のセシウム吸着用ティーバッグ(100B)の側面図を示す。
図1に示すように、本発明のセシウム吸着用ティーバッグ(100)は、イライトを含有するセシウム吸着物質(20)を備える本体(10);前記本体(10)の一端に連結された連結線(30)、前記連結線(30)に連結されたグリップ(40)を含む。また、前記本体(10)は、第1面(10A);前記第1面(10A)に対応する第2面(10B);前記第1面(10A)及び第2面(10B)は、重なるように前記第1面(10A)及び第2面(10B)の縁はシーリングされるシーリング部(11);及び前記第1面(10A)と前記第2面(10B)との間にイライトを含有するセシウム吸着物質(20);を含有する。ここで、前記第1面(10A)に対応する第2面(10B)は、前記第1面(10A)と第2面(10B)とを重ねた時に、面積と形態が同じであることを意味する。前記第1面(10A)及び第2面(10B)は、ティーバッグに用いられる通常の紙の材質が使用できるが、これに限定されるものではない。
【0013】
前記イライトを含有するセシウム吸着物質(20)は、CHA(chabazite)、MOR(mordenite)、NaA、NaX、FAU(faujasite)、LTA(Linde Type A)、ANA(analcime)、LTL(Linde Type L)、EMT(EMC-2)、MFI(ZSM-5)、FER(ferrierite)、HEU(heulandite)、BEA(Betapolymorph A)及びMTW(ZSM-12)からなる群から選ばれる一つ又はこれらの組み合わせのゼオライト、イオウ及びゼオライト複合体、シリコンチタネート(silicontitanates、US6110378A)、結晶質チタン化ケイ素(crystalline silicotitanate、CST、UOPIE-911)、バナドシリケート(vanadosilicate、WO2015129941A1)、金属硫化物(metal sulfides、US9056263B2)、金属ヘキサシアノフェレート(metal hexacyanoferrates、 EP0575612A1)からなる群から選ばれる一つ又はこれらの組み合わせの無機イオン交換物質、層状粘土鉱物は、モンモリロナイト、スメクタイト、カオリナイト、ベントナイト、ヘクトライト、フッ化ヘクトライト、バイデライト、サポナイト、ノントロナイト、バーミキュライト、マガダイト及びマイカからなる群から選ばれる一つ又はこれらの組み合わせの層状粘土鉱物をさらに含むことができる。例えば、イライト、ゼオライト、無機イオン交換物質、層状粘土鉱物を適正な割合で混合して使用すると、セシウムなど放射線物質をより効果的に除去することができる。
【0014】
図2は、本発明のセシウム吸着用ティーバッグ(100)を容器(60)内に入れ、汚染水(50)でセシウムを吸着するための概念図を示す。
図2に示すように、汚染水(50)でセシウム、ストロンチウムなど放射線物質で汚染された時、本発明のセシウム吸着用ティーバッグ(100)を容器(60)内に入れて一定時間経過すると、汚染水(50)内のセシウム、ストロンチウムなどの放射線物質は、セシウム吸着物質(20)に吸着され、汚染水(50)は浄化されることができる。
【0015】
図3は、本発明のセシウム吸着用ティーバッグ(100)を用いてセシウムを除去する方法のフローチャートを示し、
図4は、本発明のセシウム吸着用ティーバッグ(100)を攪拌機に入れて使用してセシウムを除去する方法のフローチャートを示す。
図3及び
図4に示すように、セシウム吸着物質(20)を含有するティーバッグに汚染水(50)を接触するか、汚染水(50)を接触した状態で吸着効率を高めるために攪拌機を使用することができる。攪拌機を使用すると、汚染水(50)内のセシウムなど放射線物質は、容器(60)内で流れによってセシウム吸着物質(20)と接触する確率が高くなるようになり、汚染水(50)浄化効率が向上することができる。
【0016】
図5は、本発明の複数のセシウム吸着用ティーバッグ(100)を備えるティーバッグパッケージ(200)の概略図を示す。本発明のセシウム吸着用ティーバッグ(100)を複数含むセシウム吸着物質(20)を含有するティーバッグパッケージ(200)は第1シート面;前記第1シート面に対応する第2シート面;前記第1シート面及び第2シート面は、重なるように前記複数のセシウム吸着用ティーバッグ(100)のそれぞれの縁をシーリングするシート用シーリング部(211);及び前記複数のセシウム吸着用ティーバッグ(100)のそれぞれにイライトを含有するセシウム吸着物質(20)を含有する。ここで、第1シート面に対応する第2シート面は、第1シート面と第2シート面とを重ねた時に面積が同じであり、形態が同じであることを意味する。本発明において、前記複数のセシウム吸着用ティーバッグ(100)のそれぞれの表面にイライトを含有するセシウム吸着物質(20)は含浸され、セシウム吸着特性を有することができる。
【0017】
前記セシウム吸着用ティーバッグ(100)の各々は、縦切り取り線(210v)及び横切り取り線(210h)を備えることができる。前記縦切り取り線(210v)は、ライン形態のセシウム吸着用ティーバッグ(100)の上下方向に一定間隔で穿孔穴を有しており、前記横切り取り線(210h)は、ライン形態のセシウム吸着用ティーバッグ(100)の左右方向に一定間隔の穿孔穴を有している。ここで、セシウム吸着用ティーバッグ(100)の上下方向は、前記第1シート面及び第2シート面の長辺と平行な方向、左右方向は、前記第1シート面及び第2シート面の長辺と垂直な方向と定義することができる。前記縦切り取り線(210v)は、左側切り取り線(210L)及び右側切り取り線(210R)を含み、前記横切り取り線(210h)は、上部切り取り線(210U)及び下部切り取り線(210D)を含む。ここで、上部切り取り線(210U)は、ティーバッグパッケージ(200)からセシウム吸着用ティーバッグ(100)を分離する時に、セシウム吸着用ティーバッグ(100)の上部に位置してティーバッグパッケージ(200)と分離されるラインを意味し、下部切り取り線(210D)は、ティーバッグパッケージ(200)からセシウム吸着用ティーバッグ(100)を分離する時に、セシウム吸着用ティーバッグ(100)の下部に位置してティーバッグパッケージ(200)と分離されるラインを意味し、左側切り取り線(210L)は、ティーバッグパッケージ(200)からセシウム吸着用ティーバッグ(100)を分離する時に、セシウム吸着用ティーバッグ(100)の左側に位置してティーバッグパッケージ(200)と分離されるラインを意味し、右側切り取り線(210R)は、ティーバッグパッケージ(200)からセシウム吸着用ティーバッグ(100)を分離する時に、セシウム吸着用ティーバッグ(100)の右側に位置してティーバッグパッケージ(200)と分離されるラインを意味する。
【0018】
図6は、本発明の複数のセシウム吸着用ティーバッグ(100)内でセシウム吸着物質(20)を外部に流出可能なティーバッグパッケージ(200)の概略図を示す。
図6に示すように、ティーバッグパッケージ(200)に横切り取り線(210h)と平行であり、前記横切り取り線(210h)の下部に位置し、セシウム吸着用ティーバッグ(100)を横切る補助切り取り線(210SUB)をさらに含む。上記補助切り取り線(210SUB)により、必要に応じてセシウム吸着用ティーバッグ(100)の内部のセシウム吸着物質(20)を別途のカッターを使用することなく外部に流出することが可能となる。したがって、使用後にティーバッグからセシウム吸着物質(20)のみを分離して廃棄する時に、カッターを使用してティーバッグをカットしなくても可能になるという長所を持つ。
【0019】
一方、上部切り取り線(210U)、下部切り取り線(210D)、左側切り取り線(210L)及び右側切り取り線(210R)に形成された各々の穿孔穴の長さは、前記補助切り取り線(210SUB)に形成された各々の穿孔の長さより長いものを用いることができる。したがって、ティーバッグパッケージからセシウム吸着用ティーバッグ(100)を分離する時に、同じ力を入れると、前記補助切り取り線(210SUB)よりも上部切り取り線(210U)、下部切り取り線(210D)、左側切り取り線(210L)及び右側切り取り線(210R)を優先的にティーバッグパッケージから分離されるようにする効果を有する。
【0020】
図7は、本発明の複数のセシウム吸着用ティーバッグ(100)の連結線用溝(280)を備えるティーバッグパッケージ(200)の概略図を示し、
図8は、本発明の複数のセシウム吸着用ティーバッグ(100)は、ティーバッグパッケージ(200)に分離され、連結線用溝(280)に固定用連結線(513)によって連結される備えるティーバッグパッケージ(200)の概略図を示す。
図7及び
図8に示すように、複数のセシウム吸着用ティーバッグ(100)のそれぞれに円形態の連結線用溝(280)を備えると、ティーバッグパッケージ(200)から一つ又は二つ以上のセシウム吸着用ティーバッグ(100)を分離して使用する際に、固定用連結線(513)を前記連結線用溝(280)に通過して固定部(500)に固定して使用する長所を持つ。
【0021】
図5乃至
図7のティーバッグパッケージは、それぞれの形態で使用されるか、一つのティーバッグパッケージに左側切り取り線(210L)及び右側切り取り線(210R)を含む縦切り取り線(210v)、上部切り取り線(210U)及び下部切り取り線(210D)を含む前記横切り取り線(210h)、補助切り取り線(210SUB)、連結線用溝(280)を備えて用いられることができる。
【0022】
図9(a)は、本発明の複数のセシウム吸着用ティーバッグ(100)は、ティーバッグパッケージ(200)に分離され、連結線用溝(280)に固定用連結線(513)によって連結して使用するための固定部(500)が開いた状態を示し、
図9(b)は、固定部(500)が閉じた状態を示し、
図9(c)は、固定部(500)に固定用連結線(513)の固定された状態を示し、
図9(d)は、固定部(500)に溝の状態を示す。
図9に示すように、本発明の固定部(500)は、固定用連結線(513)の一端は固定される下部固定ボディー(510)、前記下部固定ボディー(510)の上部に位置する上部固定ボディー(520)、前記下部固定ボディー(510)と上部固定ボディー(520)の対向する角度を調節する回転機(530)を備え、前記下部固定ボディー(510)と上部固定ボディー(520)が互いに平行に接する時、前記下部固定ボディー(510)と上部固定ボディー(520)との間に固定用連結線(513)の他端は固定され、前記下部固定ボディー(510)の一面に固定用連結線(513)の一端は、連結線用固定突起(540)に形成されたホールに接着剤等により固定され、前記上部固定ボディー(520)の一面に連結線用固定突起(540)が挿入される連結線用固定溝(550)を備え、前記下部固定ボディー(510)と上部固定ボディー(520)が互いに平行に接する時、固定用連結線(513)の他端は、前記下部固定ボディー(510)と上部固定ボディー(520)との間で固定されることができる。
【0023】
図10(a)は、本発明のセシウム吸着用ティーバッグ(100)内にマグネチックバー(70)を含む概略図を示し、
図10(b)は、本発明のセシウム吸着用ティーバッグ(100)内にマグネチックバー(70)が固定された状態の概略図を示す。
図10に示すように、セシウム吸着用ティーバッグ(100)内にマグネチックバー(70)を入れると、攪拌機内でティーバッグは回転する磁場によって動きを有することができ、イライトを含有するセシウム吸着物質(20)と、汚染水(50)の接触確率を高めることができるようになる。
【0024】
ここで、セシウム吸着用ティーバッグ(100)の下端にマグネチックバー(70)が保管できる領域を備えるように固定ライン(75)を含むことができる。前記固定ライン(75)は、セシウム吸着用ティーバッグ(100)の幅方向と平行な方向に形成され、マグネチックバー(70)がセシウム吸着用ティーバッグ(100)において長手方向と平行でないように固定し、より効果的に攪拌機に反応できる長所を持つ。また、マグネチックバー(70)は、長さの両端に行くほどマグネチックバー(70)の直径が大きくなるように設計し、同じ磁場によっても大きな遠心力を有することができるようになる。また、マグネチックバー(70)の一端と他端の直径を異にして設計し、マグネチックバー(70)が非対称構造を有するようにし、同じ磁場によってもより大きな遠心力を有することができるようになる。したがって、セシウム吸着用ティーバッグ(100)のイライトを含有するセシウム吸着物質(20)は、汚染水(50)内のセシウムとの接触確率を高めて浄化効果を向上することができる。
【0025】
図11は、本発明のセシウム吸着用ティーバッグ(100)が汚染水(50)内で攪拌機によって攪拌する概略図を示す。
図11に示すように、セシウム除去用装置は、支持台(410);前記支持台(410)の上部に回転軸(421)によって正極と負極とから形成された回転板が回転する攪拌用回転部(420);前記攪拌用回転部(420)を回転するモータ;前記モータを駆動する電源装置;前記攪拌用回転部(420)の上部に備えられた容器(60);及び前記容器(60)内に汚染水に含浸されたセシウム吸着用ティーバッグ(100)又はティーバッグパッケージから分離されたセシウム吸着用ティーバッグ(100);を含む。ここで、前記セシウム吸着用ティーバッグ(100)の内部にバー形態の電磁石を備えることができる。攪拌機を用いると、汚染水(50)内でティーバッグの動きを制御することができるので、汚染水(50)内のセシウムの除去割合を高めることができる。
【0026】
図12は、本発明のセシウム吸着用ティーバッグが汚染水内で容器回転部によって回転する概略図を示す。
図12に示すように、セシウム除去用装置は、支持台(610);前記支持台(610)の上部に回転軸(630)によって回転板が回転する容器回転部(620);前記容器回転部(620)を回転するモータ;前記モータを駆動する電源装置;前記容器回転部(620)の上部に備えられた容器(60);及び前記容器(60)内に汚染水に含浸されたセシウム吸着用ティーバッグ(100)又はティーバッグパッケージから分離されたセシウム吸着用ティーバッグ(100);を含む。ここで、前記容器(60)の下部には、容器の温度を上昇させる温度加熱板(570)をさらに備えることができる。容器回転部を用いると、汚染水(50)内でティーバッグの動きが制御できるので、汚染水(50)内のセシウムの除去割合を高めることができる。また、温度加熱板(570)を用いると、セシウムイオンのアクティベーションエネルギーが高くなり、イライトを含有するセシウム吸着物質と反応が大きくなるので、汚染水(50)内のセシウムの除去割合を高めることができる。温度加熱板(570)は、汚染水(50)の温度が50度乃至80度となるように制御されることができる。また、
図11において攪拌機の場合にも温度加熱板(570)を用いることができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセシウム吸着用ティーバッグが分離可能に形成されたティーバッグパッケージであって、
第1シート面;前記第1シート面に対応する第2シート面;前記第1シート面及び第2シート面は重なり、前記複数のセシウム吸着用ティーバッグのそれぞれの縁をシーリングするシート用シーリング部;及び前記複数のセシウム吸着用ティーバッグの内部又はティーバッグに含浸されるようにセシウム吸着物質を含み、
前記セシウム吸着物質はイライトを含有し、さらにゼオライト、無機イオン交換物質、層状粘土鉱物の少なくともいずれか1種又は2種以上の混合物を含有し、
前記第1シート面及び第2シート面に複数の切り取り線を備え、
前記複数の切り取り線は、縦切り取り線及び横切り取り線を備え、
前記縦切り取り線及び前記横切り取り線は、前記第1シート面及び第2シート面上にそれぞれライン形態の縦方向及び横方向に一定間隔で離隔された穿孔穴を有しており、
前記縦切り取り線は、左側切り取り線及び右側切り取り線を備え、前記横切り取り線は、上部切り取り線及び下部切り取り線を備え、前記上部切り取り線、前記下部切り取り線、前記左側切り取り線及び前記右側切り取り線は、それぞれティーバッグパッケージからセシウム吸着用ティーバッグを分離する時に、セシウム吸着用ティーバッグの上部、下部、左側及び右側に位置してティーバッグパッケージと分離されるラインであり、
前記横切り取り線の下部に位置し、セシウム吸着用ティーバッグを横切る補助切り取り線をさらに含み、
前記上部切り取り線、前記下部切り取り線、前記左側切り取り線及び前記右側切り取り線に形成されたそれぞれの前記穿孔穴の長さは、前記補助切り取り線に形成されたそれぞれの穿孔の長さより長いことを特徴とするティーバッグパッケージ
【請求項2】
前記複数のセシウム吸着用ティーバッグのそれぞれに貫通した連結線用溝を備えることを特徴とする請求項1に記載のティーバッグパッケージ。