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特開2025-9677プログラム、情報処理装置、方法、システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009677
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、方法、システム
(51)【国際特許分類】
   G06N 20/00 20190101AFI20250109BHJP
【FI】
G06N20/00 130
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023184651
(22)【出願日】2023-10-27
(62)【分割の表示】P 2023108608の分割
【原出願日】2023-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】520193253
【氏名又は名称】株式会社SUPWAT
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】竹原 一彰
(72)【発明者】
【氏名】栗田 雄基
(72)【発明者】
【氏名】福島 大祐
(57)【要約】
【課題】予測モデルを用いた実験結果の予測において、複数の実験条件と予測された実験結果との関係の理解をさらに容易にする。
【解決手段】3種類以上の実験条件に関する実験条件データと1種類以上の実験結果に関する実験結果データとの組み合わせを複数含むデータセットに基づいて機械学習を行うことによって、3種類以上の実験条件を説明変数とし、実験結果を目的変数とした、予測モデルを生成する。説明変数の次元を、第1の変数と第2の変数とからなる2次元に圧縮する。第1の変数および第2の変数にそれぞれ所定の値を代入することにより復元された説明変数の値と、予測モデルとを用いて、目的変数の値を推論する。第1の変数の値を第1軸、第2の変数の値を第2軸とした平面上に、推論された目的変数の値の大小が認識可能な態様で、推論された目的変数の値の分布図を提示する。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、
3種類以上の実験条件に関する実験条件データと1種類以上の実験結果に関する実験結果データとの組み合わせを複数含むデータセットを受け入れるステップと、
前記データセットに基づいて機械学習を行うことによって、前記3種類以上の実験条件を3つ以上の説明変数とし、前記実験結果を目的変数とした、予測モデルを生成するステップと、
前記説明変数の次元を、第1の変数と第2の変数とからなる2次元に圧縮するステップと、
前記第1の変数および前記第2の変数にそれぞれ所定の値を代入することにより復元された前記説明変数の値と、前記予測モデルとを用いて、前記目的変数の値を推論するステップと、
前記第1の変数の値を第1軸、前記第2の変数の値を第2軸とした平面上に、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の大小が認識可能な態様で、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の分布図を提示するステップと、
を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記提示するステップにおいて、前記実験条件データの値に対応する、第1の変数の値と第2の変数の値とを示すデータ点を、前記平面上において提示する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記提示するステップにおいて、前記実験条件データの値に関連付けられている所定の識別子を、前記データ点と関連付けて表示する、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記実験条件データは所定の順序が定められており、
前記提示するステップにおいて、前記実験条件データの順番が隣接する2つの前記データ点を結ぶ線を示すオブジェクトを表示する、請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記説明変数の値および前記目的変数の値の少なくともいずれかに関する条件を含む制約条件を取得するステップと、
前記制約条件に基づいて、前記目的変数を最適化するステップと、
前記最適化するステップで取得した前記説明変数の値に対応する前記第1の変数の値および前記第2の変数の値を取得するステップと、
前記第1の変数の値および前記第2の変数の値を取得するステップにおいて取得された前記第1の変数の値および前記第2の変数の値を示すデータ点を、前記平面上に提示するステップと、
を実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記最適化するステップにおいて、前記目的変数の値を前記制約条件の範囲で最大化または最小化する、請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記制約条件は、
前記目的変数の値が第1の特定の値以上であること、前記第1の特定の値より大きいこと、第2の特定の値以下であること、および前記第2の特定の値より小さいことの少なくともいずれかの条件を含む、請求項5に記載のプログラム。
【請求項8】
前記実験結果データは、複数の種類の実験結果を含み、
前記予測モデルを生成するステップにおいて、前記実験結果の種類ごとに複数の前記予測モデルを生成し、
前記制約条件を取得するステップにおいて、前記複数の前記予測モデルの少なくともいずれかに関する前記制約条件を取得し、
前記最適化するステップにおいて、前記複数の前記予測モデルの少なくともいずれかに関する前記制約条件に基づいて、前記複数の前記予測モデルのそれぞれについて前記説明変数の値および前記目的変数の値の少なくともいずれかを最適化する、
請求項5に記載のプログラム。
【請求項9】
前記分布図における所定の点の選択を受け付けるステップと、
前記所定の点に対応する前記目的変数の値を取得するステップと、
前記所定の点に対応する前記目的変数の値をユーザに提示するステップと、
を実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項10】
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、
4種類以上の実験条件に関する実験条件データと1種類以上の実験結果に関する実験結果データとの組み合わせを複数含むデータセットを受け入れるステップと、
前記データセットに基づいて機械学習を行うことによって、前記4種類以上の実験条件を4つ以上の説明変数とし、前記実験結果を目的変数とした、予測モデルを生成するステップと、
前記説明変数の次元を、第1の変数と、第2の変数と、第3の変数とからなる3次元に圧縮するステップと、
前記第1の変数、前記第2の変数、および前記第3の変数にそれぞれ所定の値を代入することにより復元された前記説明変数の値と、前記予測モデルとを用いて、前記目的変数の値を推論するステップと、
前記第1の変数の値を第1軸、前記第2の変数の値を第2軸、前記第3の変数の値を第3軸とした空間上に、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の大小が認識可能な態様で、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の分布図を提示するステップと、
を実行させる、プログラム。
【請求項11】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、前記プロセッサが、
3種類以上の実験条件に関する実験条件データと1種類以上の実験結果に関する実験結果データとの組み合わせを複数含むデータセットを受け入れるステップと、
前記データセットに基づいて機械学習を行うことによって、前記3種類以上の実験条件を3つ以上の説明変数とし、前記実験結果を目的変数とした、予測モデルを生成するステップと、
前記説明変数の次元を、第1の変数と第2の変数とからなる2次元に圧縮するステップと、
前記第1の変数および前記第2の変数にそれぞれ所定の値を代入することにより復元された前記説明変数の値と、前記予測モデルとを用いて、前記目的変数の値を推論するステップと、
前記第1の変数の値を第1軸、前記第2の変数の値を第2軸とした平面上に、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の大小が認識可能な態様で、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の分布図を提示するステップと、
を実行する方法。
【請求項12】
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、前記制御部が、
3種類以上の実験条件に関する実験条件データと1種類以上の実験結果に関する実験結果データとの組み合わせを複数含むデータセットを受け入れるステップと、
前記データセットに基づいて機械学習を行うことによって、前記3種類以上の実験条件を3つ以上の説明変数とし、前記実験結果を目的変数とした、予測モデルを生成するステップと、
前記説明変数の次元を、第1の変数と第2の変数とからなる2次元に圧縮するステップと、
前記第1の変数および前記第2の変数にそれぞれ所定の値を代入することにより復元された前記説明変数の値と、前記予測モデルとを用いて、前記目的変数の値を推論するステップと、
前記第1の変数の値を第1軸、前記第2の変数の値を第2軸とした平面上に、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の大小が認識可能な態様で、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の分布図を提示するステップと、
を実行する情報処理装置。
【請求項13】
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータを含むシステムであって、
3種類以上の実験条件に関する実験条件データと1種類以上の実験結果に関する実験結果データとの組み合わせを複数含むデータセットを受け入れるステップと、
前記データセットに基づいて機械学習を行うことによって、前記3種類以上の実験条件を3つ以上の説明変数とし、前記実験結果を目的変数とした、予測モデルを生成するステップと、
前記説明変数の次元を、第1の変数と第2の変数とからなる2次元に圧縮するステップと、
前記第1の変数および前記第2の変数にそれぞれ所定の値を代入することにより復元された前記説明変数の値と、前記予測モデルとを用いて、前記目的変数の値を推論するステップと、
前記第1の変数の値を第1軸、前記第2の変数の値を第2軸とした平面上に、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の大小が認識可能な態様で、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の分布図を提示するステップと、
を実行するシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置、方法、システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば新規材料開発の研究において、複数の実験条件のデータと1以上の実験結果のデータとに基づいて機械学習を行い、所定の実験条件を入力すると実験結果の予測値を出力する予測モデルを生成する技術がある。また、この予測モデルを用いた推論において、入力値と出力値との関係の理解を容易にするためのデータの分析方法またはデータの表示方法がある。例えば、特許文献1の方法は、所定の関係を有する複数の入力値と複数の出力値において、前記複数の入力値を表わす入力データと、前記複数の出力値を表わす出力データの2種類のデータを対象としたデータの分析方法であって、前記複数の出力値を目的関数として、目的関数空間における第1の指標および第2の指標の少なくとも一方を求める工程を有し、前記第1の指標は、複数の目的関数の値のうち、少なくとも2つの目的関数の値の、予め設定された値に対する距離であり、前記第2の指標は、複数の目的関数の値のうち、少なくとも2つの目的関数の値の比率で表されるものであることを特徴とするデータの分析方法を提供するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-099737号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
予測モデルを用いて実験結果の予測する技術において、実験条件と、予測された実験結果との関係の理解をさらに容易にするための技術が求められている。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑み、予測モデルを用いた実験結果の予測において、複数の実験条件と予測された実験結果との関係の理解をさらに容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、3種類以上の実験条件に関する実験条件データと1種類以上の実験結果に関する実験結果データとの組み合わせを複数含むデータセットを受け入れるステップと、データセットに基づいて機械学習を行うことによって、3種類以上の実験条件を3つ以上の説明変数とし、実験結果を目的変数とした、予測モデルを生成するステップと、説明変数の次元を、第1の変数と第2の変数とからなる2次元に圧縮するステップと、第1の変数および第2の変数にそれぞれ所定の値を代入することにより復元された説明変数の値と、予測モデルとを用いて、目的変数の値を推論するステップと、第1の変数の値を第1軸、第2の変数の値を第2軸とした平面上に、推論するステップで推論された目的変数の値の大小が認識可能な態様で、推論するステップで推論された目的変数の値の分布図を提示するステップと、を実行させる、プログラム。
【発明の効果】
【0007】
予測モデルを用いた実験結果の予測において、複数の実験条件と予測された実験結果との関係の理解をさらに容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】システム1の全体構成の例を示すブロック図である。
図2】端末装置10の機能的な構成の例を示す図である。
図3】サーバ20の機能的な構成の例を示す図である。
図4】ユーザテーブル2021のデータ構造を示す図である。
図5】実験データテーブル2022のデータ構造を示す図である。
図6】モデルテーブル2023のデータ構造を示す図である。
図7】実験データに基づいて予測モデルを生成する際の、端末装置10とサーバ20との動作の例を説明するための図である。
図8】実験結果の予測値の分布図を生成し、ユーザに提示する際の端末装置10とサーバ20との動作の例を説明するための図である。
図9】実験結果の予測値の分布図を表示する画面の例を表す模式図およびその拡大図である。
図10】予測モデルを最適化し、最適化の結果をユーザに提示する際の端末装置10とサーバ20との動作の例を説明するための図である。
図11】最適化の結果を表示する画面の例を表す模式図である。
図12】ユーザから受け付けた点における実験条件の値および実験結果の予測値をユーザに提示する画面の例を表す模式図である。
図13】コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、実施の形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本開示の必須構成要件であるとは限らない。
【0010】
<概要>
本実施形態に係るシステム1は、実験条件に関する実験条件データと実験結果に関する実験結果データとの組み合わせを含むデータセットに基づいて機械学習を行い、実験条件を説明変数とし、実験結果を目的変数とした予測モデルを生成する。システム1は、説明変数の次元を第1の変数と第2の変数とで表される2次元へ圧縮する。システム1は、第1の変数および第2の変数にそれぞれ所定の値を代入することにより説明変数の値を復元する。システム1は、復元された説明変数の値と予測モデルとを用いて、目的変数の値を推論する。システム1は、第1の変数の値を第1軸、第2の変数の値を第2軸とした平面上に、推論された目的変数の値の分布図を、推論された目的変数の値の大小が認識可能な態様でユーザへ提示する。
【0011】
<1 全体構成>
図1は、本実施形態のシステム1の全体構成を示す図である。図1に示すように、システム1は、端末装置10と、サーバ20とを備えている。端末装置10と、サーバ20とは、有線又は無線の通信規格を用い、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、例えば、インターネット、及び/又は通信事業者が提供する通信網等により実現される。図示の例では、複数の端末装置10がシステム1に含まれている。
【0012】
なお、図1では、サーバ20が1台のコンピュータである場合を示しているが、サーバ20は、複数台のコンピュータが組み合わされて実現されてもよい。
【0013】
端末装置10は、サーバ20により提供されるサービスを利用するユーザが使用する情報処理装置である。例えば、端末装置10は、テスト設計書を作成するテスト設計者が利用する情報処理装置である。また、例えば、端末装置10は、ソフトウェアを開発する開発者が利用する情報処理装置である。また、端末装置10は、テスト設計書に基づくテストを実施するテスターが利用する情報処理装置である。
【0014】
端末装置10は、例えば、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC、ヘッドマウントディスプレイ等により実現される。また、端末装置10は、スマートフォン、又はタブレット端末等の携行性を備えたコンピュータであってもよい。
【0015】
図1に示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、ストレージ16と、プロセッサ19とを備える。通信IF12、入力装置13、出力装置14、メモリ15、ストレージ16、及びプロセッサ19は、例えば、バスを介して互いに通信可能に接続されている。
【0016】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を送受信するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザ(従業員)からの入力操作を受け付けるための入力装置である。入力装置13は、例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等を含む。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置である。出力装置14は、例えば、ディスプレイ、スピーカ等を含む。
【0017】
メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリにより実現される。ストレージ16は、データを保存するための記憶装置であり、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性のメモリにより実現される。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0018】
サーバ20は、所定の実験条件について、実験結果の予測値をユーザに提供する情報処理装置である。サーバ20は、例えば、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。
【0019】
図1に示すように、サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。通信IF22、入出力IF23、メモリ25、ストレージ26、及びプロセッサ29は、例えば、バスを介して互いに通信可能に接続されている。
【0020】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を送受信するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM等の揮発性のメモリにより実現される。
【0021】
ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD等の不揮発性のメモリにより実現される。ストレージ26は、必ずしも単独の回路により実現されなくてもよい。ストレージ26は、例えば、複数の記憶回路により実現されてもよい。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0022】
<1.1 端末装置の構成>
図2は、図1に示す端末装置10の構成例を表すブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、通信部120と、入力装置13と、出力装置14と、音声処理部17と、マイク171と、スピーカー172と、カメラ160と、位置情報センサ150と、記憶部180と、制御部190とを備える。端末装置10に含まれる各ブロックは、例えば、バス等により電気的に接続される。
【0023】
通信部120は、端末装置10が他の装置と通信するための処理を行う。通信部120は、制御部190で生成された信号に送信処理を施し、外部(例えば、サーバ20)へ送信する。通信部120は、外部から受信した信号に受信処理を施し、制御部190へ出力する。
【0024】
入力装置13は、端末装置10を操作するユーザが指示、又は情報を入力するための装置である。入力装置13は、例えば、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチ・センシティブ・デバイス131等により実現される。端末装置10がPC等である場合には、入力装置13は、リーダー、キーボード、マウス等により実現されてもよい。入力装置13は、ユーザから入力される指示を電気信号へ変換し、電気信号を制御部190へ出力する。なお、入力装置13には、例えば、外部の入力機器から入力される電気信号を受け付ける受信ポートが含まれてもよい。
【0025】
出力装置14は、端末装置10を操作するユーザへ情報を提示するための装置である。出力装置14は、例えば、ディスプレイ141等により実現される。ディスプレイ141は、制御部190の制御に応じたデータを表示する。ディスプレイ141は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現される。
【0026】
音声処理部17は、例えば、音声信号のデジタル-アナログ変換処理を行う。音声処理部17は、マイク171から与えられる信号をデジタル信号に変換して、変換後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部17は、音声信号をスピーカー172へ与える。音声処理部17は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク171は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部17へ与える。スピーカー172は、音声処理部17から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0027】
カメラ160は、受光素子により光を受光し、撮影信号として出力するためのデバイスである。
【0028】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。位置情報センサ150は、端末装置10が接続する無線基地局の位置から、端末装置10の現在の位置を検出してもよい。
【0029】
記憶部180は、例えば、メモリ15、及びストレージ16等により実現され、端末装置10が使用するデータ、及びプログラムを記憶する。記憶部180は、例えば、ユーザ情報181を記憶する。ユーザ情報181は、端末装置10を利用するユーザに関する情報を含む。
【0030】
制御部190は、プロセッサ19が記憶部180に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部190は、端末装置10の動作を制御する。制御部190は、プログラムに従って動作することにより、操作受付部191と、送受信部192と、提示制御部193としての機能を発揮する。
【0031】
操作受付部191は、入力装置13から入力される指示、又は情報を受け付けるための処理を行う。具体的には、例えば、操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131等から入力される指示、又は情報を受け付ける。
【0032】
また、操作受付部191は、マイク171から入力される音声指示を受け付ける。具体的には、例えば、操作受付部191は、マイク171から入力され、音声処理部17でデジタル信号に変換された音声信号を受信する。操作受付部191は、例えば、受信した音声信号を分析して所定の名詞を抽出することで、ユーザからの指示を取得する。
【0033】
送受信部192は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。具体的には、例えば、送受信部192は、ユーザから入力された指示又は情報をサーバ20へ送信する。また、送受信部192は、サーバ20から提供される情報を受信する。
【0034】
提示制御部193は、サーバ20から出力される情報をユーザに対して提示するため、出力装置14を制御する。具体的には、例えば、提示制御部193は、実験条件データおよび実験結果データを入力させるための画面をディスプレイ141に表示させる。また、例えば、提示制御部193は、実験結果データの分布図をディスプレイ141に表示させる。
【0035】
<1.2 サーバの機能的構成>
図3は、本実施形態のシステム1に含まれるサーバ20の機能的な構成を示すブロック図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201、記憶部202、及び制御部203としての機能を発揮する。
【0036】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0037】
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。例えば、記憶部202は、ユーザテーブル2021、実験データテーブル2022、モデルテーブル2023、等を有する。記憶部202で記憶されるテーブルは、これらに限定されない。
【0038】
ユーザテーブル2021は、ユーザ情報を記憶するためのテーブルである。詳細は後述する。
【0039】
実験データテーブル2022は、実験データのデータセットを記憶するためのテーブルである。詳細は後述する。
【0040】
モデルテーブル2023は、予測モデルに関する情報を記憶するためのテーブルである。詳細は後述する。
【0041】
制御部203は、プロセッサ29が記憶部202に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部203は、サーバ20の動作を制御する。具体的には、例えば、制御部203は、記憶部202に記憶されるプログラムに従って動作することにより、受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、学習モジュール2033、次元圧縮モジュール2034、逆変換モジュール2035、推論モジュール2036、分布図生成モジュール2037、最適化モジュール2038、提示制御モジュール2039としての機能を発揮する。
【0042】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0043】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0044】
学習モジュール2033は、実験データに基づき、所定の機械学習アルゴリズムを用いて機械学習を行うことにより、予測モデル(学習済モデル)を生成する。具体的には、例えば、学習モジュール2033は、実験データテーブル2022に記憶されている実験データについて、外れ値の除去、データの正規化、欠損値の補完などの前処理を行う。学習モジュール2033は、実験データを分割し、訓練データ、テストデータ、検証データなどのデータセットを作成する。学習モジュール2033は、実験データのうち、実験条件データを入力データ、実験結果データを出力データとして、学習を行い、予測モデルを生成する。
【0045】
本実施形態で用いられる機械学習のアルゴリズムは、一般的な回帰モデル、分類モデルなど公知の学習モデルを構築するものであればよく、例えば、ガウス過程回帰、線形回帰、ニューラルネット、決定木(LightGBMなど)のような回帰モデルなどが挙げられる。本実施形態では、学習モジュール2033は、機械学習アルゴリズムとしてガウス過程回帰を用いて学習を行い、実験条件データを説明変数、実験結果データを目的変数とした予測モデルを生成する。ガウス過程回帰はノンパラメトリックモデルであるため、線形回帰などのようにあらかじめモデルを仮定する必要がなく、柔軟にフィッティングが可能である点において好ましい。また、ガウス過程回帰はベイズ推定であるため、予測の不確実性を評価可能である。これにより、実験候補点の提案部分での拡張性が高いという点においても好ましい。また、ニューラルネットや決定木分析などは学習に必要なデータ数が膨大になりやすいが、ガウス過程回帰の場合はデータが少ない部分は予測の不確実性が少ないとして解釈できるので、本実施形態のような実験計画法に適している。
【0046】
次元圧縮モジュール2034は、予測モデルの説明変数の次元を、第1の変数と第2の変数とからなる2次元に圧縮する。具体的には、例えば、次元圧縮モジュール2034は、公知の次元圧縮手法を用いて、予測モデルの説明変数の次元を2次元に圧縮する。次元圧縮の手法としては、例えば、主成分分析(PCA: Principal Component Analysis)、ニューラルネットワークを用いた方法(AutoEncoder等)、などが挙げられる。本実施形態では、次元圧縮モジュール2034は、予測モデルの説明変数に対し主成分分析を行い、第1の変数と第2の変数とからなる主成分へ変換する。
【0047】
逆変換モジュール2035は、第1の変数および第2の変数を含む関数を逆変換し、圧縮前の次元へ復元する。具体的には、逆変換モジュール2035は、次元圧縮モジュール2034により用いられた次元圧縮手法に対応する所定の手法を用いて、圧縮済の変数を逆変換する。例えば、逆変換モジュール2035は、圧縮済の予測モデルについて第1の変数の値および第2の変数の値を受け付けると、圧縮済の説明変数を逆変換することで、受け付けた第1の変数と第2の変数とに対応する、圧縮前の説明変数の値を取得する。
【0048】
推論モジュール2036は、予測モデルに説明変数の値を入力し、実験結果の予測値の推論を行う。
【0049】
分布図生成モジュール2037は、第1の変数の値を第1軸、第2の変数の値を第2軸とした2次元平面上に、実験結果の予測値の大小が認識可能な態様で、実験結果の予測値の分布図を生成する。具体的には、例えば、分布図生成モジュール2037は、第1軸を第1の変数の値、第2軸を第2の変数の値とした平面上に、推論モジュール2036により推論した実験結果の予測値の大小を等高線で示した等高線図を生成する。分布図生成モジュール2037は、等高線で区切られた個々の領域を、それぞれ異なる色で着色する。これにより、ユーザは、実験結果の予測値の大小を容易に認識することができる。
【0050】
最適化モジュール2038は、予測モデルの最適化を実行する。具体的には、例えば、最適化モジュール2038は、与えられた所定の制約条件のもと予測モデルの解析を行い、所定の目的を満たす説明変数の値および目的変数の値を取得する。最適化の手法は、例えば遺伝的アルゴリズムを用いた手法(NSGA-II等)等の公知の最適化手法が適宜に用いられる。
【0051】
最適化モジュール2038には、実験条件(説明変数)の探索範囲に関する条件および実験結果(目的変数)が満たすべき値の範囲に関する条件の少なくともいずれかの条件が制約条件として与えられる。
【0052】
説明変数の探索範囲に関する条件としては、例えば、1以上の所定の説明変数に関して、説明変数の値または複数の説明変数の値の和、差、積、比の少なくともいずれかが所定の範囲内にあることである。所定の範囲内とは、例えば、特定の値以上であること、特定の値より大きいこと、特定の値以下であること、特定の値より小さいこと、等が挙げられる。
【0053】
目的変数の値の範囲に関する条件としては、例えば、1以上の所定の目的変数に関して、目的変数の値または複数の目的変数の値の和、差、積、比の少なくともいずれかが所定の範囲内にあることである。所定の範囲内とは、例えば、特定の値以上であること、特定の値より大きいこと、特定の値以下であること、特定の値より小さいこと、等が挙げられる。
【0054】
また、例えば、第1~第5の説明変数により第1の目的変数を予測する第1の予測モデルと、第1~第5の説明変数により第2の目的変数を予測する第2の予測モデルとを関連付けて最適化を実行する場合、第1の予測モデルおよび第2の予測モデルの少なくともいずれかに制約条件を設定し、当該制約条件を満たす第1~第5の説明変数の値を第1の予測モデルおよび第2の予測モデルにおいて探索することで、第1の予測モデルと第2の予測モデルとを最適化することとしてもよい。つまり、最適化の際の制約条件を予測モデル間で共有することで、複数の予測モデルを関連付けて、それぞれの予測モデルを最適化してよい。これにより、第1の目的変数および第2の目的変数を最適化する際の、互いの目的変数のトレードオフの関係を導出することができる。
【0055】
提示制御モジュール2039は、制御部203の各モジュールが生成した情報をユーザに提示するための処理を制御する。例えば、提示制御モジュール2039は、分布図生成モジュール2037により生成された分布図を、ユーザへ提示する。
【0056】
<2 データ構造>
図4図6は、サーバ20が記憶するテーブルのデータ構造を示す図である。なお、図4図6は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。また、同一のテーブルに記載されるデータであっても、記憶部202において離れた記憶領域に記憶されていることもあり得る。
【0057】
図4は、ユーザテーブル2021のデータ構造を示す図である。図4に示すユーザテーブル2021は、ユーザIDを主キーとして、ユーザ名、メールアドレス、等のカラムを有するテーブルである。
【0058】
項目「ユーザID」は、ユーザを識別するためのIDを記憶する項目である。
【0059】
項目「ユーザ名」は、ユーザの名称を記憶する項目である。ユーザ名は、ユーザの氏名、ニックネームなど任意の文字列を設定してもよい。
【0060】
項目「メールアドレス」は、ユーザのメールアドレスを記憶する項目である。
【0061】
図5は、実験データテーブル2022のデータ構造を示す図である。図5に示す実験データテーブル2022は、データIDを主キーとして、実験条件、実験結果、等のカラムを有するテーブルである。
【0062】
記憶部202は、実験データのデータセットを、データセットごとに異なるテーブルに記憶する。すなわち、記憶部202は、個々のデータセットに対応する実験データテーブル2022a、実験データテーブル2022b、・・・を有し、各データセットに含まれる実験データを、データセットごとに異なる実験データテーブルに記憶する。各実験データテーブルは、図示しないテーブルIDにより識別される。
【0063】
項目「データID」は、実験データを識別するためのIDを記憶する項目である。
【0064】
項目「実験条件」は、実験条件データを記憶する項目である。具体的には、項目「実験条件」には、ユーザが実験において変化させた各実験条件のパラメータが記憶される。項目「実験条件」は、ユーザが実験において変化させたパラメータの種類ごとにそれぞれ異なるカラムを有する。例えば、項目「X1」には温度、項目「X2」には湿度など、所定の種類の実験条件データが適宜に記憶される。
【0065】
項目「実験結果」は、実験結果データを記憶する項目である。具体的には、項目「実験結果」には、ユーザが実験において取得した各実験結果の値が記憶される。項目「実験結果」は、ユーザが実験において取得した実験結果の種類ごとにそれぞれ異なるカラムを有する。例えば、項目「Y1」には生成物の粘度、項目「Y2」には生成物の硬度など、所定の種類の実験結果データが適宜に記憶される。
【0066】
図6は、モデルテーブル2023のデータ構造を示す図である。図6に示すモデルテーブル2023は、モデルIDを主キーとして、ユーザID、テーブルID、モデル名、モデルファイル、等のカラムを有するテーブルである。
【0067】
項目「モデルID」は、予測モデルを識別するIDを記憶する項目である。
【0068】
項目「ユーザID」は、ユーザを識別するためのIDを記憶する項目である。
【0069】
項目「テーブルID」は、モデルIDにより識別される予測モデルの生成に用いられた実験データテーブルを識別するIDを記憶する項目である。
【0070】
項目「モデル名」は、予測モデルの名称を記憶する項目である。
【0071】
項目「モデルファイル」は、予測モデルのデータファイルを記憶する項目である。項目「モデルファイル」には、所定の形式で保存された予測モデルのデータファイルが記憶される。また、項目「モデルファイル」は、他の場所に配置された予測モデルのデータファイルに対する参照情報(パス)を記憶するものとしてもよい。
【0072】
<3 動作>
以下、端末装置10とサーバ20との動作について説明する。
【0073】
(モデリング処理)
図7は、ユーザが実験を行うことにより得た実験データに基づいて予測モデルを生成する際の、端末装置10とサーバ20との動作の例を説明するための図である。
【0074】
まず、ユーザは、複数種類の実験条件(実験パラメータ、または実験計画法における因子とも称される)に関する実験条件データと1種類以上の実験結果(特性値、または実験計画法における応答とも称される)に関する実験結果データとの組み合わせを含むデータセットを用意する。例えば、実験条件データは、実験条件として、温度(X1)、湿度(X2)、第1の材料の割合(X3)、第2の材料の割合(X4)、および第3の材料の割合(X5)の5つの種類の実験条件をそれぞれ変化させた場合の各実験条件の数値を含んでもよい。例えば、実験結果データは、X1~X5をそれぞれ変化させて実験を行った場合の生成物の粘度(Y1)、および生成物の硬度(Y2)の2つの種類の実験結果の数値を、各実験結果として含んでもよい。なお、実験条件の種類および実験結果の種類は上記の例に限られず、実験の目的に応じて適宜設定することができる。
【0075】
ステップS101において、端末装置10は、実験データに基づくモデリングの実行要求を受け付ける。具体的には、例えば、ユーザは、端末装置10を操作し、実験データを入力する。ユーザは、ユーザのユーザIDと入力した実験データとを含む情報を、モデリングの実行要求としてサーバ20へ送信する操作を行う。ユーザは、csvファイル等所定の形式で保存されている実験データのデータファイルを、サーバ20へ送信する操作を行ってもよい。
【0076】
ステップS102において、制御部203は、端末装置10から実験データのデータセットおよびユーザIDを受け付ける。制御部203は、新しい実験データテーブル2022を作成し、受け付けた実験条件データを、実験条件の種類ごとに異なるカラムに記憶する。制御部203は、受け付けた実験結果データを、実験結果の種類ごとに異なるカラムに記憶する。制御部203は、作成した実験データテーブル2022について所定のテーブルIDを付与し、記憶部202に記憶する。
【0077】
ステップS103において、制御部203は、学習モジュール2033により、データセットに基づいて機械学習を行うことによって、実験条件を説明変数とし、実験結果を目的変数とした予測モデルを生成する。具体的には、例えば、学習モジュール2033は、ステップS102において受け付けた実験データについて、外れ値の除去、データの正規化、欠損値の補完などの前処理を行う。学習モジュール2033は、実験データを分割し、訓練データ、テストデータ、検証データなどのデータセットを作成する。学習モジュール2033は、実験データのうち、実験条件データを入力データ、実験結果データを出力データとして、学習を行い、予測モデルを生成する。これにより、学習モジュール2033は、実験条件データを説明変数、実験結果データを目的変数とした予測モデルを生成する。
【0078】
学習モジュール2033は、モデルテーブル2023の新しいレコードのユーザIDの項目に、ユーザのユーザIDを記憶する。学習モジュール2033は、当該新しいレコードのテーブルIDの項目に、ステップS102において実験データテーブル2022に付与したテーブルIDを記憶する。学習モジュール2033は、当該新しいレコードのモデル名の項目に、モデル名を記憶する。モデル名は、ステップS101においてユーザから受け付けていてもよいし、所定の命名規則に従って定めてもよい。学習モジュール2033は、当該新しいレコードのモデルファイルの項目に、生成した予測モデルのデータファイルを所定の形式で記憶する。
【0079】
制御部203は、送信制御モジュール2032により、予測モデルの生成が完了した旨をユーザに通知するための情報を、端末装置10へ送信する。端末装置10は、ディスプレイ141等を介して、予測モデルの生成が完了した旨をユーザに通知する。
【0080】
(分布図生成処理)
図8は、ユーザの要求に基づいて実験結果の予測値の分布図を生成し、ユーザに提示する際の端末装置10とサーバ20との動作の例を説明するための図である。
【0081】
まず、ユーザは、端末装置10を操作してサーバ20にアクセスする。制御部203は、実験結果の予測値の分布図を生成する要求を受け付ける画面を提示するための情報を、端末装置10へ送信する。また、例えば、制御部203は、ユーザのユーザIDに基づいてモデルテーブル2023を検索し、ユーザに関連付けられた予測モデルに関する情報を取得する。制御部203は、ユーザに関連付けられた予測モデルに関する情報を端末装置10へ送信する。
【0082】
ステップS201において、端末装置10は、ユーザから分布図の生成要求を受け付ける。具体的には、例えば、端末装置10は、ユーザに関連付けられた予測モデルに関する情報を、ディスプレイ141を介してユーザに提示する。ユーザは、分布図の生成の対象とする予測モデルを選択する。端末装置10は、ユーザに選択された予測モデルのモデルIDを、分布図の生成要求としてサーバ20へ送信する。
【0083】
なお、制御部203は、ステップS201を実行することなく、上述したモデリング処理のステップS103の後に続けて、後述するステップS202を実行してもよい。この場合、ステップS103において生成した予測モデルが、分布図の生成対象となる。
【0084】
ステップS202において、制御部203は、次元圧縮モジュール2034により、予測モデルの説明変数の次元を、第1の変数と第2の変数とからなる2次元に圧縮する。具体的には、例えば、制御部203は、受け付けたモデルIDに基づいてモデルテーブル2023のモデルIDの項目を検索し、分布図の生成対象とする予測モデルを取得する。次元圧縮モジュール2034は、取得した予測モデルの説明変数に対し成分数を2とした主成分分析を実行し、予測モデルの説明変数を第1の変数および第2の変数へ圧縮する。
【0085】
ステップS203において、制御部203は、分布図生成モジュール2037により、2次元グリッドを生成する。具体的には、例えば、分布図生成モジュール2037は、第1軸方向の値(第1座標)と第2軸方向の値(第2座標)とを持つ2次元空間において、各座標が格子状に並ぶ2次元グリッドを作成する。各座標同士の間隔の条件は、ユーザまたは本実施形態のサービスを提供する事業者により予め定められている。
【0086】
制御部203は、逆変換モジュール2035により、2次元グリッドの各座標について、第1座標を第1の変数の値、第2座標を第2の変数の値として、ステップS202において圧縮した説明変数の逆変換を行う。これにより、2次元グリッドの各座標に対応する第1の変数の値および第2の変数の値に基づいて、説明変数の値が復元される。
【0087】
ステップS204において、制御部203は、推論モジュール2036により、実験結果の予測値を推論する。具体的には、例えば、推論モジュール2036は、2次元グリッドの各座標について、逆変換した説明変数の値を予測モデルへ入力し、目的変数(実験結果の予測値)の推論を行う。これにより、2次元グリッドの各座標にそれぞれ対応する実験結果の予測値が推論される。
【0088】
ここで、予測モデルの次元を圧縮する過程で情報の欠損が発生するため、圧縮済の予測モデルでは推論の精度が低下する可能性がある。したがって、ステップS203~ステップS204では、制御部203は、第1の変数の値と第2の変数の値とを圧縮済モデルにそのまま入力するのではなく、逆変換モジュール2035により、第1の変数の値と第2の変数の値とを説明変数の値に逆変換した後に、次元圧縮前の予測モデルに入力することで目的変数の推論を行う。これにより、3次元以上の説明変数を有する予測モデルに対し、平面上の所定の座標などの2次元の値が与えられた場合でも、精度を保ちつつ推論を行うことができる。
【0089】
ステップS205において、制御部203は、分布図生成モジュール2037により、第1の変数の値を第1軸、第2の変数の値を第2軸とした平面上に、目的変数の値の分布図を、推論された目的変数の値の大小が認識可能な態様で描画する。具体的には、例えば、分布図生成モジュール2037は、実験結果の予測値の大小に関する所定の条件に基づいて2次元グリッドの各座標を着色することにより、第1の変数の値を第1軸、第2の変数の値を第2軸とした平面上に実験結果の予測値の分布図を描画する。なお、分布図生成モジュール2037は、実験結果の予測値の大小関係が理解できる態様であれば、どのような条件に基づいて着色を行ってもよい。例えば、正規化された実験結果の予測値の範囲を所定の間隔で分割し、分割された範囲ごとに異なる色を付与するものであってもよい。例えば、2次元グリッドは、実験結果の予測値が大きいほど暖色、小さいほど寒色で着色されてもよい。また、分布図生成モジュール2037は、分割した各領域の境界線を強調表示することによって、分布図に等高線を付与してもよい。
【0090】
また、ステップS205において、分布図生成モジュール2037は、分布図に対し以下の追加情報を描画してもよい。
【0091】
(実験条件データのデータ点)
分布図生成モジュール2037は、実験条件データの値に対応する、第1の変数の値と第2の変数の値とを示すデータ点を分布図に描画してもよい。具体的には、例えば、分布図生成モジュール2037は、ステップS201において取得したモデルIDに基づいてモデルテーブル2023のモデルIDの項目を検索し、テーブルIDを取得する。分布図生成モジュール2037は、テーブルIDに基づいて記憶部202を検索し、当該モデルIDにより識別される予測モデルの学習に用いられた実験データのデータセットを取得する。次元圧縮モジュール2034は、ステップS202の処理と同様にして、実験データテーブル2022の各レコードの実験条件データの値を、それぞれ対応する第1の変数の値および第2の変数の値に変換する。分布図生成モジュール2037は、生成した分布図において、変換した第1の変数の値および第2の変数の値に対応する座標にデータ点を描画する。これにより、ユーザが実験を行った条件が分布図上で可視化されるため、ユーザは実験結果の予測値をさらに容易に理解することができるようになる。
【0092】
(データ点への識別子の付与)
分布図生成モジュール2037は、実験条件データの値に関連付けられている所定の識別子を、分布図上に描画したデータ点と関連付けて表示してもよい。具体的には、例えば、分布図生成モジュール2037は、実験データテーブル2022のデータIDに基づく値を示すオブジェクトを、当該データIDに関連付けられた実験条件データのデータ点に、当該データ点と関連付けられていることが認識できる態様で描画してもよい。これにより、例えば実験データテーブル2022において実験データが実験を行った順番通りに記憶されている場合、データ点に付与されている番号を確認することで、実験を行った履歴を分布図と照らし合わせて確認することができる。なお、例えば、実験を行った順番、実験日時、実験データに対してユーザが適宜付与した識別番号等の情報が、実験条件データに関連付けられて記憶部202等に記憶されている場合、分布図生成モジュール2037は、データ点が示す実験条件データに関連付けられたこれらの情報を示すオブジェクトを、当該データ点と関連付けられていることが認識できる態様で描画してもよい。
【0093】
また、分布図生成モジュール2037は、付与した識別子の値が隣接するデータ点同士を結ぶ線のオブジェクトを分布図上に描画してもよい。これにより、ユーザは実験の履歴をさらに容易に確認することができる。
【0094】
制御部203は、提示制御モジュール2039により、実験結果の予測値の分布図に関する情報を端末装置10へ表示させることで、ユーザへ分布図を提示する。具体的には、提示制御モジュール2039は、送信制御モジュール2032に、実験結果の予測値の分布図に関する情報を、端末装置10へ送信させる。
【0095】
ステップS206において、端末装置10は、提示制御部193により、実験結果の予測値の分布図をユーザに提示する。具体的には、例えば、提示制御部193は、サーバ20から受信した情報に基づき、実験結果の予測値の分布図に関する情報を、ディスプレイ141を介してユーザに提示する。
【0096】
図9は、実験結果の予測値の分布図を表示する画面の例を表す模式図およびその拡大図である。提示制御部193は、実験結果の予測値の分布図1411を、実験結果の種類ごとに表示する。図9の例では、提示制御部193は、第1の種類の実験結果Y1の分布図1411aと、第2の種類の実験結果Y2の分布図1411bとを表示している。
【0097】
分布図1411は、横軸の値が第1の変数の値、縦軸の値が第2の変数の値を示す。分布図1411では、ステップS203において生成された2次元グリッドのオブジェクトが、実験結果の予測値の大小に関する所定の基準に基づいて着色されている。なお、図9は、グレースケール画像の表示としているが、実際は、分布図1411aおよび1411bにおける2次元グリッドのオブジェクトは、実験結果の予測値が大きいほど濃い赤色で着色され、実験結果の予測値が小さいほど濃い青色で着色されている。なお、後述する図11および図12も同様である。これにより、実験結果の予測値の大小がユーザに認識可能となる。
【0098】
提示制御部193は、実験結果Y1の分布図1411aと実験結果Y2の分布図1411bとを隣接した位置に表示する。これにより、それぞれの実験結果の予測値の関係をより容易に確認することができる。例えば、ユーザは、実験結果Y1と実験結果Y2とのトレードオフの関係の理解、およびトレードオフの関係を理解した上での実験条件の検討をより容易に行うことができる。
【0099】
図9の拡大図に示すように、分布図1411は、ユーザが実験を行った実験条件のデータ点を示すデータ点オブジェクト14111(14111a、14111b、14111c、14111d、・・・)と、ユーザが実験を行った実験条件の識別番号を示す番号オブジェクト14112(14112a、14112b、14112c、14112d、・・・)と、データ点を結ぶ線を示す線オブジェクト14113とを含む。
【0100】
データ点オブジェクト14111は、ユーザが行った実験条件を分布図1411上で可視化する。これにより、実際に自分で行った実験と分布図1411とを関連付けて理解することができる。そのため、分布図1411の内容をより容易に理解できるとともに、分布図1411が示す実験結果の予測に対して、より納得感を得ることができる。また、端末装置10は、ユーザによるデータ点の選択を受け付け、当該データ点に関連付けられた実験条件の値および実験結果の値をディスプレイ141に表示してもよい。
【0101】
番号オブジェクト14112は、例えばユーザが行った実験の識別番号を分布図1411上で可視化する。識別番号は、例えばユーザが行った実験の順番を示している。これにより、分布図1411上においてユーザの実験履歴(ユーザがどのように実験条件を変化させて実験を行ってきたか)の理解が容易になるとともに、納得感をもって分布図1411を理解することができる。
【0102】
また、分布図1411上において隣接する番号のデータ点オブジェクト間の距離が大きく離れている場合、例えば11番目のデータ点オブジェクトと12番目のデータ点オブジェクトとの距離が大きく離れている場合は、11番目の実験条件と12番目の実験条件との間で、さらに実験条件を検討する余地があることが示唆される。そのため、ユーザの実験条件の検討を促進することができる。
【0103】
線オブジェクト14113は、番号オブジェクト14112によって示される識別番号が隣接するデータ点を結ぶ線を示す。これにより、ユーザは、実験の履歴の確認をより容易に行うことができる。
【0104】
(最適化処理)
図10は、ユーザの要求に基づいて予測モデルを最適化し、最適化の結果をユーザに提示する際の端末装置10とサーバ20との動作の例を説明するための図である。
【0105】
まず、ユーザは、端末装置10を操作してサーバ20にアクセスする。制御部203は、最適化の要求を受け付ける画面を提示するための情報を、端末装置10へ送信する。また、例えば、制御部203は、ユーザのユーザIDに基づいてモデルテーブル2023を検索し、ユーザに関連付けられた予測モデルに関する情報を取得する。制御部203は、ユーザに関連付けられた予測モデルに関する情報を端末装置10へ送信する。
【0106】
ステップS301において、端末装置10は、最適化を行う際の設定に関する情報の入力をユーザから受け付ける。具体的には、例えば、端末装置10は、最適化の対象とする予測モデルの選択を受け付ける。また、端末装置10は、予測モデルを用いて最適化を行う際の制約条件に関する情報を受け付ける。例えば、ユーザは、実験条件(説明変数)の探索範囲、実験結果(目的変数)が満たすべき値の範囲を入力する。また、例えば、端末装置10は、予測モデルを用いて最適化を行う際の目標(所定の説明変数の探索範囲の最大値/最小値の設定、所定の目的変数の最大化/最小化など)に関する情報をユーザから受け付ける。端末装置10は、最適化の設定に関する情報をサーバ20へ送信する。
【0107】
なお、ステップS301は、上述したモデリング処理のステップS103の後に続けて実行されてもよい。この場合、ステップS103において生成した予測モデルが、最適化の実行対象となる。
【0108】
サーバ20は、受信制御モジュール2031により、最適化の対象となる予測モデルの情報、および、説明変数の値および目的変数の値の少なくともいずれかに関する制約条件に関する情報を受け付ける。
【0109】
ステップS302において、制御部203は、最適化モジュール2038により、予測モデルの最適化を実行する。具体的には、最適化モジュール2038は、所定の最適化手法により、端末装置10から受け付けた制約条件に基づいて予測モデルの最適化を実行する。例えば、最適化モジュール2038は、説明変数の値について、制約条件を満たす範囲で推論を実行し、目的変数の最適化の目標に応じた結果を取得する。最適化モジュール2038は、最適化により得た、説明変数の最適化結果および目的変数の最適化結果を取得する。
【0110】
ステップS303において、制御部203は、次元圧縮モジュール2034により、予測モデルの説明変数の次元を2次元に圧縮し、ステップS302において取得した最適化結果に対応する第1の変数の値および第2の変数の値を取得する。この処理の詳細はステップS202と同様であるので重複する説明を省略する。
【0111】
ステップS304において、制御部203は、分布図生成モジュール2037により、最適化により得られた第1の変数の値および第2の変数の値を示すデータ点を分布図に描画する。具体的には、例えば、制御部203は、分布図生成処理のステップS202~ステップS205と同様にして、実験結果の予測値の分布図を生成する。分布図生成モジュール2037は、生成した分布図上において、ステップS303において特定した第1変数の値および第2変数の値に対応する座標に、最適化の結果を示すプロットのオブジェクトを描画する。
【0112】
制御部203は、提示制御モジュール2039により、最適化の結果に関する情報を端末装置10へ表示させることで、最適化の結果をユーザに提示する。具体的には、提示制御モジュール2039は、送信制御モジュール2032に、最適化の結果を示すプロットを含む、実験結果の予測値の分布図に関する情報を、端末装置10へ送信させる。
【0113】
ステップS305において、端末装置10は、最適化の結果をユーザに提示する。具体的には、例えば、端末装置10は、サーバ20から受信した情報に基づき、最適化の結果を示すプロットを含む、実験結果の予測値の分布図に関する情報を、ディスプレイ141を介してユーザに提示する。
【0114】
図11は、最適化の結果を表示する画面の例を表す模式図である。提示制御部193は、実験結果の予測値の分布図1411と、最適化された実験条件の値と最適化された実験結果の値とを示すウィンドウ1412を表示する。
【0115】
提示制御部193は、分布図1411aおよび分布図1411bにおいて、最適化モジュール2038により最適化された結果を示す最適化点オブジェクト14114a、14114bを表示する。これにより、ユーザは、実験条件の最適化結果を視覚的に理解することができる。また、図9で示したようなデータ点オブジェクト14111等とともに、最適化点オブジェクト14114が表示されている場合、ユーザは、自身が行った実験と照らし合わせて、最適化結果を確認することができる。これにより、どの実験が最も最適化結果に近かったか等の確認ができるようになるため、実験条件の検討をより促進することができる。
【0116】
なお、サーバ20の最適化モジュール2038は、最適化処理において、予測モデルにより予測した結果について上位から所定数の順位の結果を最適化結果として提示することとしてもよい。そして、端末装置10の提示制御部193は、当該結果を受け付け、上位から所定数の最適化結果をしめす最適化点オブジェクト14114を、分布図1411に表示することとしてもよい。これにより、ユーザに対して複数の実験条件の候補を提示することができる。
【0117】
ウィンドウ1412は、最適化点オブジェクト14114が示す実験条件および実験結果の具体的な値を表示する。これにより、最適化された実験条件および実験結果の具体的な値を容易に確認することができる。
【0118】
以上のように、上記実施形態では、サーバ20の制御部203は、受信制御モジュール2031により、3種類以上の実験条件に関する実験条件データと1種類以上の実験結果に関する実験結果データとの組み合わせを複数含むデータセットを受け入れる。学習モジュール2033は、データセットに基づいて機械学習を行うことによって、3種類以上の実験条件を3つ以上の説明変数とし、実験結果を目的変数とした、予測モデルを生成する。次元圧縮モジュール2034は、説明変数の次元を、第1の変数と第2の変数とからなる2次元に圧縮する。推論モジュール2036は、第1の変数および第2の変数にそれぞれ所定の値を代入することにより復元された説明変数の値と、予測モデルとを用いて、目的変数の値を推論する。提示制御モジュール2039は、第1の変数の値を第1軸、第2の変数の値を第2軸とした平面上に、推論するステップで推論された目的変数の値の大小が認識可能な態様で、推論するステップで推論された目的変数の値の分布図を提示する。これにより、3種類以上の実験条件をそれぞれ説明変数とした実験結果の予測モデルについて、予測結果を2次元の分布図で可視化することができる。
【0119】
したがって、本実施形態に係るプログラム、サーバ20、及びシステム1によれば、予測モデルを用いた実験結果の予測において、複数の実験条件と予測された実験結果との関係の理解をさらに容易にすることができる。
【0120】
また、上記実施形態では、提示制御モジュール2039は、実験条件データの値に対応する、第1の変数の値と第2の変数の値とを示すデータ点を、平面上において提示する。これにより、ユーザは実験結果の予測値をさらに容易に理解することができるようになる。
【0121】
また、上記実施形態では、提示制御モジュール2039は、実験条件データの値に関連付けられている所定の識別子を、データ点と関連付けて表示する。これにより、ユーザは実験結果の予測値をさらに容易に理解することができるようになる。
【0122】
また、上記実施形態では、実験条件データは所定の順序が定められている。そして、提示制御モジュール2039は、実験条件データの順番が隣接する2つのデータ点を結ぶ線を示すオブジェクトを表示する。これにより、ユーザは分布図に表示されるデータ点の関係を容易に理解できる。
【0123】
また、上記実施形態では、受信制御モジュール2031は、説明変数の値および目的変数の値の少なくともいずれかに関する条件を含む制約条件を取得する。最適化モジュール2038は、制約条件に基づいて、目的変数を最適化する。次元圧縮モジュール2034は、最適化した説明変数の値に対応する第1の変数の値および第2の変数の値を取得する。提示制御モジュール2039は、取得した第1の変数の値および第2の変数の値を示すデータ点を、平面上に提示する。これにより、ユーザは分布図と関連付けて最適化の結果を理解することができる。
【0124】
また、上記実施形態では、最適化モジュール2038は、目的変数の値を制約条件の範囲で最大化または最小化する。これにより、ユーザは、最大化または最小化された実験結果の予測値を把握することができる。
【0125】
また、上記実施形態では、制約条件は、目的変数の値が第1の特定の値以上であること、第1の特定の値より大きいこと、第2の特定の値以下であること、および第2の特定の値より小さいことの少なくともいずれかの条件を含む。これにより、ユーザは、所望の条件に応じた最適化の結果を得ることができる。
【0126】
また、上記実施形態では、実験結果データは、複数の種類の実験結果を含む。学習モジュール2033は、実験結果の種類ごとに複数の予測モデルを生成する。受信制御モジュール2031は、複数の予測モデルの少なくともいずれかに関する制約条件を取得する。最適化モジュール2038は、複数の予測モデルの少なくともいずれかに関する制約条件に基づいて、複数の予測モデルのそれぞれについて説明変数の値および目的変数の値の少なくともいずれかを最適化する。これにより、ユーザは、複数の目的変数同士のトレードオフの関係を理解しつつ、実験条件の検討を行うことができる。
【0127】
<変形例>
制御部203は、例えば上記実施形態における分布図生成処理のステップS206および最適化処理のステップS305の後に、分布図上の所定の点の選択をユーザから受け付け、受け付けた点における実験条件の値および実験結果の予測値をユーザに提示してもよい。以下、分布図上においてユーザから点の選択を受け付け、当該点における実験条件および実験結果の予測値をユーザに提示する際の、端末装置10とサーバ20との動作の例について説明する。
【0128】
前提として、端末装置10のディスプレイ141には、ステップS206およびステップS305においてユーザに提示されるような実験結果の予測値の分布図が表示されている。
【0129】
端末装置10は、分布図上の所定の点の選択をユーザから受け付ける。具体的には、例えば、ユーザは端末装置10を操作し、分布図上の所定の点を選択する。端末装置10は、選択された点の座標(第1座標,第2座標)を取得する。端末装置10は、受け付けた座標の値をサーバ20へ送信する。
【0130】
制御部203は、受信制御モジュール2031により、分布図における所定の点を選択したことを示す情報を受け付ける。制御部203は、逆変換モジュール2035により、端末装置10から受け付けた第1座標の値を第1の変数の値、第2座標の値を第2の変数の値として、逆変換を行う。これにより、受け付けた点の座標に対応する説明変数の値(実験条件の値)が取得される。
【0131】
制御部203は、推論モジュール2036により、特定した説明変数の値を予測モデルへ入力し、目的変数の推論を行う。これにより、ユーザから受け付けた点の座標に対応する目的変数の値(実験結果の予測値)が取得される。
【0132】
制御部203は、提示制御モジュール2039により、取得した実験条件の値および実験結果の予測値をユーザに提示する。具体的には、例えば、提示制御モジュール2039は、送信制御モジュール2032により、実験条件の値と実験結果の予測値とをユーザに提示するための情報を、端末装置10へ送信する。
【0133】
端末装置10は、受け付けた実験条件の値と実験結果の予測値とを、ディスプレイ141等を介してユーザに提示する。
【0134】
なお、制御部203は、分布図生成処理のステップS203~ステップS204において、2次元グリッドの各点にそれぞれ対応する説明変数の値と、推論した目的変数の値とを関連付けて、記憶部202に記憶しておいてもよい。そして、制御部203は、本変形例において、分布図上の所定の点の選択をユーザから受け付けると、2次元グリッドの各点の中から、ユーザから受け付けた点に最も距離が近い点を特定してもよい。そして、制御部203は、特定した2次元グリッド中の点に対応する説明変数の値と目的変数の値とを、実験条件の値および実験結果の予測値として、ユーザに提示してもよい。
【0135】
図12は、ユーザから受け付けた点における実験条件の値および実験結果の予測値をユーザに提示する画面の例を表す模式図である。提示制御部193は、実験結果の予測値の分布図1411と、ユーザから受け付けた点における実験条件の値および実験結果の予測値を示すウィンドウ1414を表示する。
【0136】
端末装置10は、分布図1411aおよび分布図1411bのいずれかにおいて、ユーザから所定の点の選択を受け付けると、提示制御部193により、ユーザにより選択された点を示す選択点オブジェクト14115(14115a、14115b)を表示する。また、提示制御部193は、ユーザから受け付けた点における実験条件の値および実験結果の予測値を、ウィンドウ1414にて表示する。これにより、ユーザは、分布図において自身が関心を示す箇所における実験条件及び実験結果を容易に確認することができる。したがって、ユーザによる実験条件の検討をさらに促進させることができる。
【0137】
また、上記の実施形態では、システム1は、予測モデルの説明変数の次元を第1の変数と第2の変数とで表される2次元へ圧縮していた。また、システム1は、第1の変数および第2の変数にそれぞれ所定の値を代入することにより説明変数の値を復元していた。また、システム1は、復元された説明変数の値と予測モデルとを用いて、目的変数の値を推論していた。また、システム1は、第1の変数の値を第1軸、第2の変数の値を第2軸とした平面上に、推論された目的変数の値の分布図を、推論された目的変数の値の大小が認識可能な態様でユーザへ提示していた。しかしながら、システム1は、予測モデルの説明変数の次元を第1の変数と第2の変数と第3の変数とで表される3次元へ圧縮してもよい。また、システム1は、第1の変数、第2の変数、および第3の変数にそれぞれ所定の値を代入することにより説明変数の値を復元してもよい。また、システム1は、復元された説明変数の値と予測モデルとを用いて、目的変数の値を推論してもよい。また、システム1は、第1の変数の値を第1軸、第2の変数の値を第2軸、第3の変数の値を第3軸とした空間上に、推論された目的変数の値の分布図を、推論された目的変数の値の大小が認識可能な態様でユーザへ提示してもよい。
【0138】
この際、次元圧縮モジュール2034は、予測モデルの説明変数の次元を、第1の変数と第2の変数と第3の変数とからなる3次元に圧縮してもよい。逆変換モジュール2035は、第1の変数、第2の変数、および第3の変数を含む関数を逆変換し、圧縮前の次元へ復元してもよい。分布図生成モジュール2037は、第1の変数の値を第1軸、第2の変数の値を第2軸、第3の変数の値を第3軸とした3次元空間上に、実験結果の予測値の大小が認識可能な態様で、実験結果の予測値の分布図を生成してもよい。
【0139】
<4 コンピュータの基本ハードウェア構成>
図13は、コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ90は、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、通信IF99(インタフェース、Interface)を少なくとも備える。これらはバスにより相互に電気的に接続される。
【0140】
プロセッサ91とは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサ91は、演算装置、レジスタ、周辺回路等から構成される。
【0141】
主記憶装置92とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0142】
補助記憶装置93とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
【0143】
通信IF99とは、有線又は無線の通信規格を用いて、他のコンピュータとネットワークを介して通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z-Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
【0144】
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータ90に分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータ90を仮想的に実現することができる。このように、コンピュータ90は、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0145】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0146】
<付記>
以上の実施形態で説明した事項を以下に付記する。
(付記1)
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、3種類以上の実験条件に関する実験条件データと1種類以上の実験結果に関する実験結果データとの組み合わせを複数含むデータセットを受け入れるステップと、前記データセットに基づいて機械学習を行うことによって、前記3種類以上の実験条件を3つ以上の説明変数とし、前記実験結果を目的変数とした、予測モデルを生成するステップと、前記説明変数の次元を、第1の変数と第2の変数とからなる2次元に圧縮するステップと、前記第1の変数および前記第2の変数にそれぞれ所定の値を代入することにより復元された前記説明変数の値と、予測モデルとを用いて、前記目的変数の値を推論するステップと、前記第1の変数の値を第1軸、前記第2の変数の値を第2軸とした平面上に、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の大小が認識可能な態様で、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の分布図を提示するステップと、を実行させる、プログラム。
(付記2)
前記提示するステップにおいて、前記実験条件データの値に対応する、第1の変数の値と第2の変数の値とを示すデータ点を、前記平面上において提示する、付記1に記載のプログラム。
(付記3)
前記提示するステップにおいて、前記実験条件データの値に関連付けられている所定の識別子を、前記データ点と関連付けて表示する、付記2に記載のプログラム。
(付記4)
前記実験条件データは所定の順序が定められており、前記提示するステップにおいて、前記実験条件データの順番が隣接する2つの前記データ点を結ぶ線を示すオブジェクトを表示する、付記3に記載のプログラム。
(付記5)
前記説明変数の値および前記目的変数の値の少なくともいずれかに関する条件を含む制約条件を取得するステップと、前記制約条件に基づいて、前記目的変数を最適化するステップと、前記最適化するステップで取得した前記説明変数の値に対応する前記第1の変数の値および前記第2の変数の値を取得するステップと、前記第1の変数の値および前記第2の変数の値を取得するステップにおいて取得された前記第1の変数の値および前記第2の変数の値を示すデータ点を、前記平面上に提示するステップと、を実行させる、付記1に記載のプログラム。
(付記6)
前記最適化するステップにおいて、前記目的変数の値を前記制約条件の範囲で最大化または最小化する、付記5に記載のプログラム。
(付記7)
前記制約条件は、前記目的変数の値が第1の特定の値以上であること、第1の特定の値より大きいこと、第2の特定の値以下であること、および第2の特定の値より小さいことの少なくともいずれかの条件を含む、付記5に記載のプログラム。
(付記8)
前記実験結果データは、複数の種類の実験結果を含み、前記予測モデルを生成するステップにおいて、前記実験結果の種類ごとに複数の前記予測モデルを生成し、前記制約条件を取得するステップにおいて、前記複数の前記予測モデルの少なくともいずれかに関する前記制約条件を取得し、前記最適化するステップにおいて、前記複数の前記予測モデルの少なくともいずれかに関する前記制約条件に基づいて、前記複数の前記予測モデルのそれぞれについて前記説明変数の値および前記目的変数の値の少なくともいずれかを最適化する、付記5に記載のプログラム。
(付記9)
前記分布図における所定の点の選択を受け付けるステップと、前記所定の点に対応する前記目的変数の値を取得するステップと、前記所定の点に対応する前記目的変数の値をユーザに提示するステップと、を実行させる、付記1に記載のプログラム。
(付記10)
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、4種類以上の実験条件に関する実験条件データと1種類以上の実験結果に関する実験結果データとの組み合わせを複数含むデータセットを受け入れるステップと、前記データセットに基づいて機械学習を行うことによって、前記4種類以上の実験条件を4つ以上の説明変数とし、前記実験結果を目的変数とした、予測モデルを生成するステップと、前記説明変数の次元を、第1の変数と、第2の変数と、第3の変数とからなる3次元に圧縮するステップと、前記第1の変数、前記第2の変数、および前記第3の変数にそれぞれ所定の値を代入することにより復元された前記説明変数の値と、予測モデルとを用いて、前記目的変数の値を推論するステップと、前記第1の変数の値を第1軸、前記第2の変数の値を第2軸、前記第3の変数の値を第3軸とした空間上に、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の大小が認識可能な態様で、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の分布図を提示するステップと、を実行させる、プログラム。
(付記11)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、前記プロセッサが、3種類以上の実験条件に関する実験条件データと1種類以上の実験結果に関する実験結果データとの組み合わせを複数含むデータセットを受け入れるステップと、前記データセットに基づいて機械学習を行うことによって、前記3種類以上の実験条件を3つ以上の説明変数とし、前記実験結果を目的変数とした、予測モデルを生成するステップと、前記説明変数の次元を、第1の変数と第2の変数とからなる2次元に圧縮するステップと、前記第1の変数および前記第2の変数にそれぞれ所定の値を代入することにより復元された前記説明変数の値と、予測モデルとを用いて、前記目的変数の値を推論するステップと、前記第1の変数の値を第1軸、前記第2の変数の値を第2軸とした平面上に、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の大小が認識可能な態様で、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の分布図を提示するステップと、を実行する方法。
(付記12)
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、前記制御部が、3種類以上の実験条件に関する実験条件データと1種類以上の実験結果に関する実験結果データとの組み合わせを複数含むデータセットを受け入れるステップと、前記データセットに基づいて機械学習を行うことによって、前記3種類以上の実験条件を3つ以上の説明変数とし、前記実験結果を目的変数とした、予測モデルを生成するステップと、前記説明変数の次元を、第1の変数と第2の変数とからなる2次元に圧縮するステップと、前記第1の変数および前記第2の変数にそれぞれ所定の値を代入することにより復元された前記説明変数の値と、予測モデルとを用いて、前記目的変数の値を推論するステップと、前記第1の変数の値を第1軸、前記第2の変数の値を第2軸とした平面上に、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の大小が認識可能な態様で、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の分布図を提示するステップと、を実行する情報処理装置。
(付記13)
3種類以上の実験条件に関する実験条件データと1種類以上の実験結果に関する実験結果データとの組み合わせを複数含むデータセットを受け入れるステップと、前記データセットに基づいて機械学習を行うことによって、前記3種類以上の実験条件を3つ以上の説明変数とし、前記実験結果を目的変数とした、予測モデルを生成するステップと、前記説明変数の次元を、第1の変数と第2の変数とからなる2次元に圧縮するステップと、前記第1の変数および前記第2の変数にそれぞれ所定の値を代入することにより復元された前記説明変数の値と、予測モデルとを用いて、前記目的変数の値を推論するステップと、前記第1の変数の値を第1軸、前記第2の変数の値を第2軸とした平面上に、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の大小が認識可能な態様で、前記推論するステップで推論された前記目的変数の値の分布図を提示するステップと、を実行するシステム。
(付記14)
前記提示するステップにおいて、前記実験条件データの値に対応する、第1の変数の値と第2の変数の値と第3の変数の値を示すデータ点を、前記空間上において提示する、付記10に記載のプログラム。
(付記15)
前記提示するステップにおいて、前記実験条件データの値に関連付けられている所定の識別子を、前記データ点と関連付けて表示する、付記14に記載のプログラム。
(付記16)
前記実験条件データは所定の順序が定められており、前記提示するステップにおいて、前記実験条件データの順番が隣接する2つの前記データ点を結ぶ線を示すオブジェクトを表示する、付記15に記載のプログラム。
(付記17)
前記説明変数の値および前記目的変数の値の少なくともいずれかに関する条件を含む制約条件を取得するステップと、前記制約条件に基づいて、前記目的変数を最適化するステップと、前記最適化するステップで取得した前記説明変数の値に対応する前記第1の変数の値、前記第2の変数の値、および前記第3の変数の値を取得するステップと、前記第1の変数の値、前記第2の変数の値、第3の変数の値を取得するステップにおいて取得された前記第1の変数の値、前記第2の変数の値、および第3の変数の値を示すデータ点を、前記空間上に提示するステップと、を実行させる、付記10に記載のプログラム。
(付記18)
前記最適化するステップにおいて、前記目的変数の値を前記制約条件の範囲で最大化または最小化する、付記17に記載のプログラム。
(付記19)
前記制約条件は、前記目的変数の値が第1の特定の値以上であること、第1の特定の値より大きいこと、第2の特定の値以下であること、および第2の特定の値より小さいことの少なくともいずれかの条件を含む、付記17に記載のプログラム。
(付記20)
前記実験結果データは、複数の種類の実験結果を含み、前記予測モデルを生成するステップにおいて、前記実験結果の種類ごとに複数の前記予測モデルを生成し、前記制約条件を取得するステップにおいて、前記複数の前記予測モデルの少なくともいずれかに関する前記制約条件を取得し、前記最適化するステップにおいて、前記複数の前記予測モデルの少なくともいずれかに関する前記制約条件に基づいて、前記複数の前記予測モデルのそれぞれについて前記説明変数の値および前記目的変数の値の少なくともいずれかを最適化する、付記17に記載のプログラム。
(付記21)
前記分布図における所定の点の選択を受け付けるステップと、前記所定の点に対応する前記目的変数の値を取得するステップと、前記所定の点に対応する前記目的変数の値をユーザに提示するステップと、を実行させる、付記10に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0147】
1 :システム
10 :端末装置
20 :サーバ
203 :制御部
2031 :受信制御モジュール
2032 :送信制御モジュール
2033 :学習モジュール
2034 :次元圧縮モジュール
2035 :逆変換モジュール
2036 :推論モジュール
2037 :分布図生成モジュール
2038 :最適化モジュール
2039 :提示制御モジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13