(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009694
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】スライドレール機構
(51)【国際特許分類】
A47B 88/493 20170101AFI20250109BHJP
A47B 88/49 20170101ALI20250109BHJP
A47B 88/447 20170101ALI20250109BHJP
【FI】
A47B88/493
A47B88/49
A47B88/447
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023191835
(22)【出願日】2023-11-09
(31)【優先権主張番号】112125380
(32)【優先日】2023-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】504297766
【氏名又は名称】川湖科技股▲分▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】513240939
【氏名又は名称】川益科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】陳 庚金
(72)【発明者】
【氏名】楊 順和
(72)【発明者】
【氏名】張 維成
(72)【発明者】
【氏名】王 俊強
【テーマコード(参考)】
3B160
【Fターム(参考)】
3B160AA01
3B160AB42
3B160EA03
3B160EA04
3B160EA14
3B160EA32
3B160EA35
3B160EA36
3B160EB43
(57)【要約】
【課題】 改善された低摩擦力のスライドレール機構を提供する。
【解決手段】 スライドレール機構は、支持部材(22)と、スライドレールアセンブリ(24)と、回転部材(25a、25b)とを含む。スライドレールアセンブリ(24)及び支持部材(22)は互い対して変位可能である。回転部材(25a、25b)は、スライドレールアセンブリ(24)及び支持部材(22)のうちの一方に配置されている。スライドレールアセンブリ(24)は、回転部材(25a、25b)を介して支持部材(22)と係合するように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スライドレール機構であって、
第1の支持部材と、
スライドレールアセンブリであって、該スライドレールアセンブリの長さは、前記第1の支持部材の長さとは異なり、該スライドレールアセンブリは第1のレールを含む、スライドレールアセンブリと、
少なくとも1つの回転部材であって、前記第1のレールと前記第1の支持部材とは、該少なくとも1つの回転部材により互いに対して変位可能である、少なくとも1つの回転部材と、
を含むスライドレール機構。
【請求項2】
前記少なくとも1つの回転部材は、前記第1のレール及び前記第1の支持部材のうちの一方に配置され、前記第1のレール及び前記第1の支持部材のうちの他方に回転接触する、請求項1に記載のスライドレール機構。
【請求項3】
長手方向に沿った前記第1のレールの長さは、該長手方向に沿った前記第1の支持部材の長さよりも小さい、請求項1に記載のスライドレール機構。
【請求項4】
前記第1の支持部材は第1の壁及び第2の壁を含み、前記第1のレールは前記少なくとも1つの回転部材を介して前記第1の支持部材の第1の壁に係合し、
前記第1の支持部材の第1の壁及び第2の壁はそれぞれ上壁及び下壁であり、
前記少なくとも1つの回転部材は第1の協働部位を含み、前記第1の支持部材は、該第1の協働部位と協働するように構成された第2の協働部位を含む、請求項1に記載のスライドレール機構。
【請求項5】
前記第1の支持部材に接続される第2の支持部材をさらに含み、
前記第2の支持部材は解除部位を含み、
前記スライドレールアセンブリは第2のレール及び第3のレールをさらに含み、前記第1のレールは外側レールであり、該第2のレールは中間レールであり、該第3のレールは内側レールであり、
前記第2のレール及び前記第1のレールは、前記第2のレールが第1の所定の方向に沿って第1の所定の位置から離れるように変位する間に同期的に変位し、前記第2の支持部材の解除部位は、前記第2のレール及び前記第1のレールが、前記第1の所定の方向に沿って第2の所定の位置に同期的に変位したときに、前記第2のレールと前記第1のレールとの間の変位同期を終了するように構成されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のスライドレール機構。
【請求項6】
前記スライドレールアセンブリは第1の補助部材及び第2の補助部材をさらに含み、該第1の補助部材は前記第1のレールに配置され、該第2の補助部材は前記第2のレールに配置され、
前記第2のレール及び前記第1のレールは、前記第2のレールが前記第1の所定の方向に沿って前記第1の所定の位置から離れるように変位する間に、前記第1の補助部材と前記第2の補助部材との当接により同期的に変位する、請求項5に記載のスライドレール機構。
【請求項7】
前記スライドレールアセンブリは弾性部材をさらに含み、前記第1の補助部材及び前記第2の補助部材のうちの一方は可動であり、前記第1の補助部材及び前記第2の補助部材のうちの前記一方は、前記弾性部材によって提供される弾性力に応答して、前記第1の補助部材及び前記第2の補助部材のうちの他方に当接するために第1の状態に移動するように構成されている、請求項6に記載のスライドレール機構。
【請求項8】
前記第2の支持部材の解除部位は、前記第2のレールが前記第2の所定の位置に変位したときに、前記第2のレールと前記第1のレールとの変位同期を終了させるために、前記第1の補助部材及び前記第2の補助部材のうちの前記一方を、前記第1の補助部材及び前記第2の補助部材のうちの前記他方から外すため、前記弾性部材を解放して前記第1の補助部材及び前記第2の補助部材のうちの前記一方を駆動して前記第1の状態から第2の状態に移動させるように構成され、
前記第2の支持部材の解除部位は穿設により形成され、前記第1の補助部材及び前記第2の補助部材のうちの前記一方に移動空間を提供するように構成され、
前記第2の支持部材は、前記解除部位に隣接して位置するブロック部位をさらに含み、該ブロック部位は、前記第1のレールが前記第1の所定の方向と反対の第2の所定の方向に沿って前記第2の所定の位置から離れるように変位するのを防止するために前記第1のレールをブロックするように構成され、前記第2のレールは、前記第2のレールが前記第2の所定の方向に沿って第3の所定の位置から離れるように変位する間に、前記ブロック部位と前記第1のレールとの間のブロック関係を終了するように構成されている、請求項7に記載のスライドレール機構。
【請求項9】
前記スライドレールアセンブリは、前記第2のレールに可動に取り付けられる作用部材をさらに含み、対応部位が前記第3のレールに配置され、前記第3のレールは、前記第3のレールが前記第1の所定の方向に沿って変位する間に、前記対応部位と前記作用部材との当接により、前記第2のレールを駆動して前記第3のレールと共に同期的に変位させるように構成され、前記作用部材は接続部材により前記第2のレールに枢結され、前記作用部材は、弾性物体によって提供される弾性力に応答して、前記対応部位に当接するための所定の状態に駆動される、請求項5に記載のスライドレール機構。
【請求項10】
解除構造が前記第1のレールに配置され、該解除構造は、前記第3のレールと前記第2のレールとが前記第1の所定の方向に沿って解除位置に同期的に変位されたときに、前記第3のレールと前記第2のレールとの間の変位同期を終了するように構成され、
ブロック構造が前記第1のレールにさらに配置され、前記解除構造に隣接して位置し、前記ブロック構造は、前記第2のレールが前記第2の所定の方向に沿って第3の所定の位置から離れるように変位するのを防止するために、前記第2のレールをブロックし、前記第3のレールは、前記第2のレールが前記第1の所定の方向に沿って前記第3の所定の位置に変位されたときに、前記第1の所定の方向に沿って第4の所定の位置に変位可能であり、前記第3のレールは、前記第3のレールが前記第2の所定の方向に沿って前記第4の所定の位置から離れるように変位する間に、前記ブロック構造と前記第2のレールとの間のブロック関係を終了するように構成されている、請求項5に記載のスライドレール機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部に記載のスライドレール機構に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、第1のレール、第2のレール及び第3のレールを含むスライドレールアセンブリが開示されている。第2のレールは、第1のレールと第3のレールとの間に可動に取り付けられている。第2のレールは第1の区画及び第2の区画を含む。第1の区画及び第2の区画は互いに背中合わせに接続されている。第2の区画には、複数の第1のローラ及び複数の第2のローラが配置されている。第3のレールが第2のレールに対して引き出されると、複数の第1のローラ及び複数の第2のローラは、第3のレールの移動を促進するために第3のレールを支持することができる。第3のレールが第2のレールに対して所定の距離で引き出されると、第1のレールの前方支持体に接続される支持ローラも第3のレールを支持することができる。支持ローラは、第3のレールが第2のレールから完全に引き出された後に、第3のレールを第2のレールに再挿入する際に第3のレールの挿入動作を促進にするために、第3のレールを支持するようさらに構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第8147011号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2023/0099003号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、様々な要件を満たすために、改良されたスライドレール製品を提供することが重要な課題になっている。
【0005】
上記に鑑み、本発明は、低摩擦力のスライドレール機構を提供することを目的とする。
【0006】
これは、請求項1に記載のスライドレール機構により実現される。従属クレームは、対応するさらなる展開及び改良に関連する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下の詳細な説明からより明確に分かるように、本願のスライドレール機構は、第1の支持部材、スライドレールアセンブリ及び少なくとも1つの回転部材を含む。スライドレールアセンブリの長さは第1の支持部材の長さとは異なり、スライドレールアセンブリは第1のレールを含む。第1のレール及び第1の支持部材は、少なくとも1つの回転部材により互いに対して変位可能である。
【0008】
本発明のこれらの及び他の目的は、様々な図及び図面に示す以下の好ましい実施形態の詳細な説明を読んだ後に当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
以下では、添付の図面を参照しながら、本発明を例示的にさらに説明する。
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係るスライドレール機構の概略図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係るスライドレール機構の分解図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態に係るスライドレール機構のスライドレールアセンブリの分解図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態に係る、スライドレールアセンブリが引っ込められた状態にあるスライドレール機構の分解図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態に係る、スライドレールアセンブリの第2のレール及び第1のレールが第1の所定の方向に沿って同期的に変位可能なスライドレール機構の分解図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係る、スライドレールアセンブリの第2のレールと第1のレールとの変位同期が終了したときのスライドレール機構の図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態に係る、スライドレールアセンブリの第3のレール及び第2のレールが第1の所定の方向に沿って同期に変位可能でないスライドレール機構の図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態に係るスライドレールアセンブリの第3のレールと第2のレールとが第1の所定の方向に沿って同期変位可能であるときのスライドレール機構の図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施形態に係る、スライドレールアセンブリの第3のレール及び第2のレールの変位同期が終了したときのスライドレール機構の図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施形態に係る、スライドレールアセンブリの第2のレールが第3の所定の位置に位置するときのスライドレール機構の図である。
【
図11】
図11は、本発明の実施形態に係る、スライドレールアセンブリが伸長状態にあるときのスライドレール機構の図である。
【
図12】
図12は、本発明の実施形態に係る、スライドレールアセンブリの第3のレールが第4の所定の位置から離れるように第2の所定の方向に沿って変位するときのスライドレール機構の図である。
【
図13】
図13は、本発明の実施形態に係る、第3のレールが第2の所定の方向に沿って変位することにより、スライドレールアセンブリの第2のレールが第3の所定の位置から離れるように第2の所定の方向に沿って変位するときのスライドレール機構の図である。
【
図14】
図14は、本発明の実施形態に係る、スライドレールアセンブリの第2のレールが、
図13に示す第3の所定の位置から離れるように第2の所定の方向に沿って変位するときのスライドレール機構の図である。
【
図15】
図15は、本発明の実施形態に係る、スライドレールアセンブリの第1のレールが第2の所定の位置から離れるように第2の所定の方向に沿って変位するときのスライドレール機構の図である。
【
図16】
図16は、本発明の実施の形態に係る、スライドレール機構の少なくとも1つの回転部材及び第1の支持部材が、互いに協働するように構成された協働部位をそれぞれ有することを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の好ましい実施形態の詳細説明において、本願の一部を成し、本発明が実施され得る特定の実施形態を例示する添付の図面を参照する。この点に関して、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後ろ」等の方向を表す用語は、説明されている図の向きに関して用いられている。本発明の部材は多くの異なる方向に配置できる。そのため、方向を表す用語は、限定ではなく、説明を目的として用いられている。したがって、図面及び説明は、本質的に説明的なものであり、制限的なものではないとみなされる。明記されていない場合、「接続」なる用語は、間接的又は直接的な機械接続のいずれかを意味することを意図する。そのため、第1の装置が第2の装置に接続されている場合、その接続は、直接的な機械接続を介したものであるか又は他の装置及び接続を介して間接的な機械接続を介したものであり得る。
【0011】
図1~
図3に示すように、スライドレール機構は、第1の支持部材22、スライドレールアセンブリ24及び少なくとも1つの回転部材を含む。スライドレールアセンブリ24の長手方向に沿った長さM1は、第1の支持部材22の長手方向に沿った長さM2とは異なる。例えば、
図1に示すように、スライドレールアセンブリ24の長手方向に沿った長さM1は、第1の支持部材22の長さM2より小さくてもよい。さらに、スライドレールアセンブリ24は第1のレール26を含む。第1のレール26の長手方向に沿った長さは第1の支持部材22の長手方向に沿った長さM2よりも小さい。加えて、スライドレール機構は第1の支持部材22に接続された第2の支持部材34をさらに含み、第1のレール26の長手方向に沿った長さは、第2の支持部材34の長手方向に沿った長さよりも小さい。第1のレール26及び第1の支持部材22は互いに対して変位可能である。この実施形態では、一例として、長手方向は、X軸に平行な、スライドレール、例えば、第1のレール26の長さ方向又は変位方向により定義することができる。横方向は、Y軸に平行な、スライドレール、例えば、第1のレール26の横方向又は幅方向により定義することができる。垂直方向は、Z軸に平行な、スライドレール、例えば、第1のレール26の高さ方向により定義することができる。第2の支持部材34は、第1の支持部材22及びスライドレールアセンブリ24をラックに取り付けることができるように構成された支持フレームであり得る。
【0012】
本実施形態では、一例として、少なくとも1つの回転部材は第1の回転部材25a、例えば前側回転部材と、第2の回転部材25b、例えば後ろ側回転部材とを含むことができる。第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bは、第1のレール26及び第1の支持部材22の互いに対する変位を促進するように構成されている。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されない。例えば、別の実施形態では、スライドレール機構は1つの回転部材のみを含むことができる。
【0013】
第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bは、第1のレール26及び第1の支持部材22のうちの一方に配置され、第1のレール26及び第1の支持部材22のうちの他方と回転可能に接触することが好ましい。この実施形態では、一例として、第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bは、長手方向に沿った距離で互いに離隔されて第1のレール26に配置できる。また、第1の回転部材25aは第1のシャフト27aにより第1の取り付け部材29aに枢結され、第2の回転部材25bは、第2のシャフト27bにより第2の取り付け部材29bに枢結されている。この実施形態では、一例として、第1の取り付け部材29a及び第2の取り付け部材29bは第1のレール26に固定接続することができるため、第1のレール26の一部とみなすことができる。当然ながら、他の実施形態では、第1の取り付け部材及び第2の取り付け部材を第1のレールに着脱可能に接続することもできる。
【0014】
スライドレール機構はスライドレール装置32をさらに含むことが好ましい。スライドレール装置32は、第1の支持部材22及び第2の支持部材34を含む。この実施形態では、一例として、第1の支持部材22及び第2の支持部材34は互いに固定接続することができるため、一体構造とみなすことができる。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されない。第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bは第1のレール26と共に変位可能である。さらに、第1のレール26は、第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bにより、第1の支持部材22に対して長手方向に沿って変位可能である。第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bの構成は、第1のレール26の第1の支持部材22に対する変位に抵抗する摩擦力を低減することができ、第1のレール26の第1の支持部材22に対する円滑な変位を確かなものにする。
【0015】
第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bは、例えば、ローラ又はボール等の円弧状の輪郭を有する部材であることが好ましい。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されない。
【0016】
スライドレールアセンブリ24は第2のレール28及び第3のレール30をさらに含む。この実施形態では、一例として、第1のレール26、第2のレール28及び第3のレール30は、外側レール、中間レール及び内側レールとすることができ、第2のレール28は、第1のレール26と第3のレール30との間に可動に取り付けることができる。
【0017】
第2の支持部材34は解除部位36と、解除部位36に隣接して配置されるブロック部位37とを含むことが好ましい。この実施形態では、一例として、解除部位36は穿設によって形成でき、ブロック部位37は壁であり得る。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されない。
【0018】
第1の支持部材22にブロック部38が設けられることが好ましい。この実施形態では、一例として、第1の支持部材22は、第1の支持部材22の端部、例えば前端に隣接して位置するブラケット40を含むことができ、ブロック部38はブラケット40に配置できる。
【0019】
第1の支持部材22は、複数の可動レール、例えば第1の可動レール42及び第2の可動レール44を少なくとも部分的に受容するように構成された支持通路をさらに含むことが好ましい。第1の可動レール42は、第1の支持部材22と第2の可動レール44との間に位置する。スライドレールアセンブリ24の第3のレール30の長手方向に沿った長さは、スライドレール装置32の第2の可動レール44の長手方向に沿った長さよりも小さい。なお、スライドレールアセンブリ24の第3のレール30は、図示しない第1の物体を支持するように構成され、スライドレール装置32の第2の可動レール44は、図示しない第2の物体を支持するように構成されている。第2の物体が第2の可動レール44から取り外された後又は第2の可動レール44及び第2の物体が共に第1の可動レール42から取り外れた後に、スライドレールアセンブリ24の第1のレール26は、第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bにより、スライドレール装置32の第1の支持部材22及び/又は第2の支持部材34に対して長手方向に沿って変位できる。第1の支持部材22又はスライドレール装置32に対して、第1のレール26又はスライドレールアセンブリ24が長手方向に沿って変位する間に、第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bの構成により、第1の支持部材22又はスライドレール装置32に対して、第1のレール26又はスライドレールアセンブリ24が長手方向に沿って変位することに抵抗する摩擦力を低減できる。したがって、本発明は保護効果を得ることができる。
【0020】
スライドレールアセンブリ24は第1の補助部材46及び第2の補助部材48をさらに含むことが好ましい。第1の補助部材46は第1のレール26に配置される。第2の補助部材48は第2のレール28に配置される。
【0021】
第1の補助部材46及び第2の補助部材48のうちの一方は可動であることが好ましい。第1の補助部材46及び第2の補助部材48のうちの他方は移動不能である。この実施形態では、一例として、第1の補助部材46は、第1のレール26に対して枢動可能なように、シャフト50により第1のレール26に枢結できる。第2の補助部材48は第2のレール28に固定接続できる。
【0022】
スライドレールアセンブリ24は、第1のレール26に配置される補助レール52をさらに含むことが好ましい。第1のレール26は、補助レール52により第1の支持部材22及び第2の支持部材34のうちの一方に可動に取り付けられている。さらに、補助レール52は、第1の補助壁54a、第2の補助壁54b及び第1の補助壁54aと第2の補助壁54bとの間に接続される中間壁56を含む。中間壁56は第1のレール26の第1の側L1に接続されている。
図3に示すように、この実施形態では、一例として、中間壁56を第1のレール26の第1の側L1に固定接続され、第1のレール26の第1の側L1は、第1の支持部材22又は第2の支持部材34に隣接して位置する第1のレール26の裏面であり得る。第1の補助壁54a及び第2の補助壁54bは、第1の支持部材22又は第2の支持部材34を保持するように構成されている。この実施形態では、一例として、第1の補助壁54a及び第2の補助壁54bは、第1の支持部材22の第1の壁57a及び第2の壁57bをそれぞれ保持することができ、第1の支持部材22の第1の壁57a及び第2の壁57bは、それぞれ第1の支持部材22の上壁及び下壁であり得る。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されない加えて、
図3に示すように、第2のレール28は、第1のレール26の第1の側L1とは反対の第1のレール26の第2の側L2に形成される第1のレール26の第1の通路内で少なくとも部分的に可動に取り付けられる。さらに、第3のレール30は、第2のレール28の第2の通路内で少なくとも部分的に可動に取り付けられている。
【0023】
図3に示すように、スライドレールアセンブリ24は、第2のレール28に可動に取り付けられた作用部材58をさらに含むことが好ましい。対応部位60が第3のレール30に配置され、作用部材58と協働するように構成されている。第3のレール30は、対応部位60と作用部材58との当接により第2のレール28を駆動して、第3のレール30と共に同期的に変位させることができる。
【0024】
作用部材58は、接続部材62により第2のレール28に枢結されていることが好ましい。
【0025】
保持部材64が第1のレール26に配置されていることが好ましい。この実施形態では、一例として、保持部材64は弾性板等の弾性要素であり得る。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されない。保持部材64は解除構造66と、解除構造66に隣接するブロック構造68とを含む。この実施形態では、一例として、解除構造66は傾斜面又は円弧面とすることができ、ブロック構造68は垂直壁等の壁とすることができる。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されない。当然のことながら、別の実施形態では、解除構造及び/又はブロック構造は第1のレールに一体的に接続できる。
【0026】
図4及び
図5に示すように、スライドレールアセンブリ24は、第1の支持部材22又はスライドレール装置32に対して引っ込められた状態にある。
図5に示すように、第2の補助部材48は、第2のレール28が第1の所定の位置P1から離れるように第1の所定の方向D1に沿って変位する間に、第1のレール26を駆動して第2のレール28と共に変位させるために第1の補助部材46に当接できる。加えて、第3のレール30が第1の所定の方向D1に沿って変位する間に、第2のレール28は、対応部位60と作用部材58との当接により、第3のレール30と共に同期的に変位するために、第3のレール30によって駆動される。したがって、第3のレール30が第1の所定の方向D1に沿って変位するように操作されると、第2のレール28は第3のレール30と共に同期的に変位でき、第1のレール26は第2のレール28と共に同期的に変位できる。すなわち、第3のレール30、第2のレール28及び第1のレール26は第1の所定の方向D1に沿って共に同期的に変位できる。第1のレール26が第1の所定の方向D1に沿って変位する間に、第1のレール26は、第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bを介して第1の支持部材22の第1の壁57aに係合し、第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bの構成は、第1の支持部材22の第1の壁57a、例えば上壁に対して回転動作することにより、第1の所定の方向D1に沿った第1の支持部材22に対する第1のレール26の変位に抵抗する摩擦力を低減できる。加えて、第1の支持部材22の第1の壁57a、例えば上壁は、第1のレール26又はスライドレールアセンブリ24の支持強度を高めるために第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bを支持できる。補助レール52の第1の補助壁54a及び第2の補助壁54bは、それぞれ第1の壁57a及び第2の壁57bを保持するため、第1の所定の方向D1に沿った第1の支持部材22に対する第1のレール26の変位の安定性及び信頼性を促進することが好ましい。
【0027】
図5に示すように、スライドレールアセンブリ24は弾性部材70をさらに含むことが好ましい。第1の補助部材46は、弾性部材70及び/又は第2の支持部材34の支持体によって提供される弾性力に応答して第2の補助部材48に当接するために第1の状態S1で保持されている。
図4及び
図5に示すように、この実施形態では、一例として、第2の補助部材48は、第2のレール28が第1の所定の位置P1から離れるように第1の所定の方向D1に沿って変位する間に、第1のレール26を駆動して第2のレール28と共に同期的に変位させるために、第1の補助部材46の対応部69に当接するように構成されたフック部又はフック状構造等の少なくとも1つの当接部72を含むことができる。
【0028】
弾性部材70は、第1のレール26の第1の側L1に配置され、第1のレール26と第1の支持部材22との間で又は第1のレール26とスライドレール装置32との間で隠れていることが好ましい。この実施形態では、一例として、弾性部材70は弾性板とすることができる。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されない。
図5に示すように、弾性部材70は、第1の補助部材46の少なくとも一方の延長部73に弾性力を提供するための少なくとも1つの弾性部71を有し、第2の支持部材34は、第1の補助部材46が第1の状態S1で保持されるように第1の補助部材46を支持する。
【0029】
図6に示すように、第2の支持部材34の解除部位36は、第2のレール28と第1のレール26とが第1の所定の方向D1に沿って第2の所定の位置P2に同期的に変位された場合に、第2のレール28と第1のレール26との変位の同期を終了させるように構成されている。
【0030】
第1のレール26が第2の所定の位置P2に位置する場合、第2の支持部材34の解除部位36は、第1の補助部材46を第2の補助部材48から外すために、第1の補助部材46のための移動空間を提供し、弾性部材70を解放し、第1の補助部材46を駆動して第1の状態S1から第2の状態S2に移動、例えば所定の枢動方向Rに沿って枢動させるように構成されているため、第1の補助部材46の対応部69は、第2のレール28と第1のレール26との間の変位同期を終了させるように、長手方向、例えばX軸に沿って第2の補助部材48の少なくとも1つの当接部72からずれるように移動できる。
【0031】
第1の補助部材46が第2の状態S2にある場合、第2の支持部材34のブロック部位37は、第1のレール26が第2の所定の位置P2から第1の所定の方向D1と反対の第2の所定の方向、例えば引っ込め方向D2に沿って変位するのを防止するために第1の補助部材46をブロックすることができる。さらに、第1の支持部材22のブロック部38は、第1のレール26が第1の所定の方向D1に沿って第2の所定の位置P2から離れるように変位するのを防止するために、第1のレール26及び補助レール52のうちの一方をブロックすることができる。この実施形態では、一例として、第1の支持部材22のブラケット40に設けられたブロック部38は、第1のレール26の第1の取り付け部材29aをブロックすることができる。しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されない。
【0032】
図7~
図13では、簡略化のために、第1の回転部材25a、第2の回転部材25b、第1の取り付け部材29a及び第2の取り付け部材29bを図示していない。
図7及び
図8に示すように、スライドレールアセンブリ24は少なくとも1つの第1の摺動補助装置74及び第2の摺動補助装置76をさらに含む。少なくとも1つの第1の摺動補助装置74は、第1のレール26に対する第2のレール28の円滑な変位を促進するために、第2のレール28と第1のレール26との間に可動に取り付けられている。第2の摺動補助装置76は、第2のレール28に対する第3のレール30の円滑な変位を促進するために、第2のレール28と第3のレール30との間に可動に取り付けられている。この実施形態では、一例として、第1の摺動補助装置74は複数の第1の摺動補助部材78を含むことができ、第2の摺動補助装置76は複数の第2の摺動補助部材80を含むことができる。第1の摺動補助部材78又は第2の摺動補助部材80はボール、ローラ等であり得る。
【0033】
具体的には、第2のレール28の第1の所定の位置P1から第2の所定の位置P2への変位の間に、第3のレール30が第2のレール28に対して第1の所定の方向D1に沿って変位しない場合、第3のレールの対応部位60と第2のレール28作用部材58とは、長手方向に沿って所定の距離離隔されている。第3のレール30が第1の所定の方向D1に沿って変位する間に、第3のレール30は、対応部位60と作用部材58との当接の前に、
図7に示すように第3のレール30と第2のレール28との間の摩擦力により、第2のレール28を駆動して第1の所定の方向D1に沿って変位させることが好ましい。その後、第3のレール30は、対応部位60と作用部材58との当接の後に、
図8に示すように、対応部位60と作用部材58との当接により第2のレール28を駆動して第3のレール30と共に同期的に変位させる。
【0034】
第3のレール30は第1の壁82a及び第2の壁82bを含むことが好ましく、対応部位60は第3のレール30の第1の壁82aに配置されている。例えば、対応部位60は穴Hの穴壁とすることができる。第3のレール30の第1の壁82aは、
図7に示すように作用部材58を初期状態K1で保持するために作用部材58を支持することができる。第3のレール30が第1の所定の方向D1に沿って変位する間に、第3のレール30に形成された穴Hは、第3のレール30の対応部位60が作用部材58の同期部位84に当接して、第3のレール30が第2のレール28を駆動して、
図8に示すように第3のレール30と共に同期的に変位することができるように、弾性物体86によって提供される弾性力に応答して、作用部材58を初期状態K1から
図8に示す所定の位置K2に移動させる、例えば枢動させるために、作用部材58の同期部位84に対応する位置に移動する。
【0035】
図8に示すように、第2のレール28は貫通孔88を含むことが好ましく、作用部材58の作用部90は貫通孔88を介して第1のレール26の方に延びている。作用部材58の作用部90は、第1のレール26の保持部材64、例えば、保持部材64の解除構造66及びブロック構造68と協働できる。
【0036】
第3のレール30が第2のレール28を駆動して第3のレール30と共に
図8に示す位置から
図9に示す解除位置に同期的に変位すると、第1のレール26の解除構造66は、第3のレール30と第2のレール28との間の変位同期を終了するように構成されている。この実施形態では、一例として、第3のレール30と第2のレール28との間の同期変位を終了させるために第3のレール30の対応部位60が作用部材58の同期部位84に当接しないように、第2のレール28の作用部材58の作用部90が第1のレール26の解除構造66によってガイドされて、作用部材58を所定の状態K2から離れるように、例えば、所定の角度枢動するように駆動させる。第3のレール30と第2のレール28との間の同期変位が終了した後、第3のレール30及び第2のレール28は、第1のレール26に対して第1の所定の方向D1に沿って個別に変位させることができる。加えて、作用部材58が
図9に示すような状態である場合、弾性物体86は弾性変形する。
【0037】
図10に示すように、第2のレール28が第1の所定の方向D1に沿って第3の所定の位置P3にさらに変位されると、第1のレール26のブロック構造68は、第2のレール28が第2の所定の方向D2に沿って第3の所定の位置P3から離れるように変位することを防止するために第2のレール28をブロックするように構成されている。この実施形態では、一例として、第2のレール28が第3の所定の位置P3に位置する場合、第2のレール28が第2の所定の方向D2に沿って第3の所定の位置P3から離れるように変位するのを防止するために、第1のレール26のブロック構造68によって、作用部材58の作用部90をブロックできるように、弾性物体86は、作用部材58を駆動して
図10に示す位置に移動させるよう解放される。
【0038】
第1の拘束部位92が第1のレール26にさらに配置され、第2の拘束部位94が第2のレール28にさらに配置されることが好ましい。第2のレール28が第3の所定の位置P3に位置する場合、第1の摺動補助装置74の前端及び後端は、第2のレール28が第1の所定の方向D1に沿って第3の所定の位置P3から離れるように変位するのを防止するために第1の拘束部位92及び第2の拘束部位94にそれぞれ当接する。
【0039】
図11に示すように、第2のレール28が第3の所定の位置P3に位置する場合、第3のレール30は、スライドレールアセンブリ24を第1の支持部材22又はスライドレール装置32に対して伸長状態、例えば完全伸長状態で位置決めするために、第1の所定の方向D1に沿って第4の所定の位置P4にさらに変位させることができる。第3のレール30が第4の所定の位置P4に位置する場合、第2の摺動補助装置76は、第2のレール28の端部、例えば前端に隣接して位置する。
【0040】
図12及び
図13に示すように、第3のレール30が第2の所定の方向D2に沿って第4の所定の位置P4から離れるように変位する間、第3のレール30は、ブロック構造68と第2のレール28との間のブロック関係を終了するように構成されている。さらに、
図12及び
図13に示すように、第3のレール30の一部、例えば後端部rは、第1のレールのブロック構造68によって第1のレール26の作用部材58の作用部90がブロックされるのを防止するために、作用部材58の同期部位84に当接して作用部材58を駆動するように構成されている。作用部材58の作用部90が第1のレール26のブロック構造68によってブロックされていない場合、第2のレール28は、第2の所定の方向D2に沿って第3の所定の位置P3から離れるように変位することができる。
【0041】
図14及び
図15に示すように、第2のレール28及び第1の補助部材46のうちの一方は第1のガイド部位96を含む。第2のレール28及び第1の補助部材46のうちの他方は、第1のガイド部位96と協働するための第2のガイド部位98を含むことが好ましい。
図3に示すように、この実施形態では、一例として、第2のレール28は、第2の補助部材48に配置される第1のガイド部位96を含み、第1の補助部材46は第2のガイド部位98を含み、第1のガイド部位96及び第2のガイド部位98は傾斜面又は円弧面であり得る。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されない。
【0042】
第2のレール28が第2の所定の方向D2に沿って第3の所定の位置P3から離れるように変位する間、第2のレール28は、ブロック部位37と第1のレール26との間のブロック関係を終了するように構成されている。この実施形態では、一例として、第2のレール28の第1のガイド部位96は、第2の支持部材34のブロック部位37が第1のレール26の第1の補助部材46をブロックしないようにして、第1のレール26及び補助レール52が第2の所定の方向D2に沿って第2の所定の位置P2から離れるように変位させることができるようにするために、第1の補助部材46を
図14に示す第2の状態S2から
図15に示す第1の状態S1に駆動するため第1の補助部材46の第2のガイド部位98に当接することができる。したがって、第3のレール30、第2のレール28及び第1のレール26は、スライドレールアセンブリ24が
図4に示す引っ込められた状態に戻るまで、第2の所定の方向D2に沿って変位させることができる。第1のレール26又はスライドレールアセンブリ24が第1の支持部材22又はスライドレール装置32に対して第2の所定の方向D2に沿って変位する間、第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bの構成は、第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bが第1の支持部材22の第1の壁57a、例えば上壁に対して回転動作することにより、第1のレール26又はスライドレールアセンブリ24が第1の支持部材22又はスライドレール装置32に対して第2の所定の方向D2に沿って変位する際に抵抗する摩擦力を低減できる。加えて、第1の支持部材22の第1の壁57a、例えば上壁は、第1のレール26又はスライドレールアセンブリ24の支持強度を高めるために、第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bを支持することができる。
【0043】
なお、スライドレールアセンブリ24はラックに適合させることができ、第3のレール30は電子機器又は引き出し等の第1の物体を支持するように構成できる。スライドレールアセンブリ24は、第2のレール28及び第1のレール26が同期的に変位することを確実にし、第3のレール30及び第2のレール28が第1のレール26の変位なしに第1の所定の方向D1に沿って引き出されることを防止できる。したがって、スライドレールアセンブリ24は、第1のレールの変位なしに第3のレール及び第2のレールが引き出された場合に、第1のレールを引き出すのに、第1のレールと支持フレームとの間及び/又は第1のレールと支持レールとの間の、例えば保持物体の重さによる過度の摩擦を解消するのに多大な労力を要するという技術的問題を解決できる。加えて、第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bの構成は、第1の支持部材22の第1の壁57a、例えば上壁に対する第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bの回転動作により、第1の支持部材22又はスライドレール装置32に対する第1のレール26又はスライドレールアセンブリ24の第1の所定の方向D1及び第2の所定の方向D2に沿った変位の際に抵抗する摩擦力を低減できる。
【0044】
図16に示すように、第1の支持部材22と、第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bのそれぞれとは、互いに協働するように構成された2つの協働部位を有する。さらに、第1の支持部材22と、第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bのそれぞれとのうちの一方は第1の協働部位100を含み、第1の支持部材22と、第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bとのうちの他方は、第1の協働部位100と協働するように構成された第2の協働部位102を含む。この実施の形態では、一例として、第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bのそれぞれは第1の協働部位100を含むことができ、第1の支持部材22は第2の協働部位102を含むことができる。
【0045】
具体的には、第1の協働部位100は溝構造とすることができ、第2の協働部位102は、第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bの、第1の支持部材22の第1の壁57aに対する長手方向に沿った回転動作の安定性及び信頼性を高めるために、溝構造に当接するように構成された長手方向に沿って延びる突出端とすることができる。
【0046】
以上より、スライドレールアセンブリ24は以下の特徴を有する。
【0047】
1.スライドレールアセンブリ24の第1のレール26に配置される少なくとも1つの回転部材、例えば第1の回転部材25a及び/又は第2の回転部材25bの構成は、第1の支持部材22に対する第1のレール26又はスライドレールアセンブリ24の第1の所定の方向D1及び第2の所定の方向D2に沿った変位に抵抗する摩擦力を低減できる。
【0048】
2.第2のレール28は、第1のレール26と共に第1の所定の方向D1に沿って同期的に変位可能であり及び/又は第3のレール30は、第2のレール28と共に第1の所定の方向D1に沿って同期的に変位可能である。
【0049】
3.少なくとも1つの回転部材、例えば第1の回転部材25a及び/又は第2の回転部材25b、第1の支持部材22は、第1の支持部材22に対する第1の回転部材25a及び第2の回転部材25bの長手方向に沿った回転動作の安定性及び信頼性を高めるために、第1の協働部位100と、第1の協働部位100と協働するように構成された第2の協働部位102とをそれぞれ含む。
【0050】
当業者であれば、本発明の教示を維持しながら、装置及び方法の多数の修正及び変更がなされ得ることを容易に理解するであろう。したがって、上記の開示は、添付の特許請求の範囲のみによって限定されるものと解釈すべきである。