(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009715
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】ポールスタンド
(51)【国際特許分類】
G09F 17/00 20060101AFI20250109BHJP
【FI】
G09F17/00 R
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023203569
(22)【出願日】2023-12-01
(31)【優先権主張番号】P 2023105767
(32)【優先日】2023-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】392003225
【氏名又は名称】第一ビニール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085246
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 清一郎
(72)【発明者】
【氏名】小林 秀夫
(57)【要約】
【課題】組立てや分解、分解後の部品管理が容易で、収納性や運搬性も良好であるポールスタンドを提供する。
【解決手段】平面視正方形状の台座部材6の上面部の中央部に、幟の支柱3の下端部分5を着脱可能に挿入保持させる支持筒体9が立設され、台座部材6の四つの外側面部の夫々に、側方に突出する棒状脚片7の基端部分12を着脱可能に挿入保持させる支持孔13が凹設されている。台座部材25の上面部の四隅部分には、棒状脚片7の基端部分を着脱可能に挿入保持させる保持孔16が凹設されている。棒状脚片7の夫々の基端部分12を保持孔16に挿入保持させると、4本の棒状脚片7と支持筒体9とが立設集合された立設集合体17が形成される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
幟等の支柱の下端部分を支持して該支柱を立設状態に保持するポールスタンドであって、
台座部材と、該台座部材に着脱可能に取り付けられる複数の棒状脚片とを備え、該台座部材の上面部に、幟等の支柱の下端部分を着脱可能に挿入保持させるための上端開放の支持筒体が立設されると共に、該台座部材の外側面部に、前記棒状脚片の基端部分を着脱可能に挿入保持させるための支持孔が凹設されており、
又、前記台座部材の上面部には、前記棒状脚片の夫々に対応させて、上方に突出する前記棒状脚片の前記基端部分を着脱可能に挿入保持させるための上端開放の保持孔が凹設されてなり、全ての該棒状脚片の夫々の前記基端部分を、該棒状脚片を立設状態にして該保持孔に着脱可能に挿入保持させることにより、全ての該棒状脚片が前記支持筒体に沿うように立設され、該支持筒体と該棒状脚片とによって立設集合体が形成されることを特徴とするポールスタンド。
【請求項2】
前記立設集合体において、立設状態にある全ての前記棒状脚片の上端は略同高さにあり、且つ該上端は、前記支持筒体の上端よりも上方に突出した状態となって、該立設集合体の上部中央部分に、各棒状脚片の上端部分を指で摘まむための摘まみ用空所が形成されることを特徴とする請求項1記載のポールスタンド。
【請求項3】
平面視で正方形状をなす台座部材の上面部の中央部に、幟等の支柱の下端部分を着脱可能に挿入保持させる上端開放の支持筒体が立設されると共に、前記台座部材の四つの外側面部の夫々に、該台座部材から外向きに突出する棒状脚片の基端部分を着脱可能に挿入保持させるための支持孔が凹設されており、
又、前記台座部材の上面部の四隅部分には、前記棒状脚片の基端部分を着脱可能に挿入保持させるための上端開放の保持孔が凹設されてなり、該棒状脚片の夫々の基端部分を、該棒状脚片を立設状態にして該保持孔に着脱可能に挿入保持させることにより、4本の該棒状脚片が前記支持筒体に沿うように立設された前記立設集合体が形成され、立設状態にある4本の該棒状脚片の上端は略同高さにあり、且つ該上端は、前記支持筒体の上端よりも上方に突出した状態となって、該立設集合体の上部中央部分に、各棒状脚片の上端部分を指で摘まむための摘まみ用空所が形成されることを特徴とする請求項1記載のポールスタンド。
【請求項4】
前記台座部材がその下面で設置面に設置された状態で、該台座部材から斜め下方に突出する前記棒状脚片の先端部分が該設置面に当接することを特徴とする請求項3記載のポールスタンド。
【請求項5】
前記台座部材の下面の四隅部分には台座突部が突設され、前記棒状脚片の先端部分には樹脂製キャップが設けられており、該台座部材が該台座突部で設置面に設置された状態で、該台座部材から斜め下方に突出する前記棒状脚片の先端部分に設けられている該樹脂製キャップが該設置面に当接することを特徴とする請求項3記載のポールスタンド。
【請求項6】
幟等の支柱の下端部分を支持して該支柱を立設状態に保持するポールスタンドであって、
台座部材と、該台座部材に着脱可能に取り付けられる棒状脚片とを備え、該台座部材の上面部に、幟等の支柱の下端部分を着脱可能に挿入保持させるための上端開放の支持筒体が立設されると共に、該台座部材の外側面部の左右側の夫々において、外向きに突出する2本の前記棒状脚片の基端部分を着脱可能に挿入保持させるための2個の支持孔が前後に所要間隔を置いて凹設されており、
又、前記台座部材の上面部には、前記棒状脚片の夫々に対応させて、上方に突出する前記棒状脚片の基端部分を着脱可能に挿入保持させるための上端開放の保持孔が凹設されてなり、全ての該棒状脚片の夫々の前記基端部分を、該棒状脚片を立設状態にして該保持孔に着脱可能に挿入保持させることにより、全ての該棒状脚片が前記支持筒体に沿うように立設され、該支持筒体と該棒状脚片とによって立設集合体が形成されることを特徴とするポールスタンド。
【請求項7】
前記立設集合体において、立設状態にある全ての前記棒状脚片の上端は略同高さにあり、且つ該上端は、前記支持筒体の上端よりも上方に突出した状態となって、該立設集合体の上部中央部分に、各棒状脚片の上端部分を指で摘まむための摘まみ用空所が形成されることを特徴とする請求項6記載のポールスタンド。
【請求項8】
前記台座部材がその下面で設置面に設置された状態で、該台座部材から斜め下方に突出する前記棒状脚片の先端部分が該設置面に当接することを特徴とする請求項6記載のポールスタンド。
【請求項9】
前記台座部材の下面の四隅部分には台座突部が突設され、前記棒状脚片の先端部分には樹脂製キャップが設けられており、該台座部材が該台座突部で設置面に設置された状態で、該台座部材から斜め下方に突出する前記棒状脚片の先端部分に設けられている該樹脂製キャップが該設置面に当接することを特徴とする請求項6記載のポールスタンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、幟等の支柱の下端部分を支持して該支柱を立設状態に保持するポールスタンドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
幟等の支柱の下端部分を支持するポールスタンドの収納性、運搬性、取り扱い性を向上させることを目的として特許文献1記載の幟旗用ポールスタンドが提供されている。
【0003】
該ポールスタンドは、板状の台座部と、該台座部の上面に設置する複数の支持部と、該台座部の側面に設置する複数の脚部とを有し、使用時においては、複数の前記支持部は、前記台座部の上面の重心位置を中心として相等しい中心角を保持しつつ放射状に延びる複数の仮想延長線上に、前記台座部の上面の重心位置から相等しい距離で、各々設置され、複数の前記脚部は、前記台座部の上面の重心位置を中心として相等しい中心角を保持しつつ放射状に延びる複数の仮想延長線上にある前記台座部の側面に外向きに設置され、前記台座部の重心位置近傍の上面と、複数の前記支持部の前記台座部の重心位置近傍で各々相対する部位とで、ポールを支持し、未使用時においては、前記台座部と、複数の前記支持部と、複数の前記脚部とに分解できる構成を有していた。
【0004】
そして、該特許文献1の段落0006には、該ポールスタンドは、組み立てや分解が容易にできるため、収納性・運搬性や取り扱いやすさに優れたものとなることが記載されている。
【0005】
しかしながら、該ポールスタンドは、前記台座部と、該台座部の上面に設置する複数の支持部と、該台座部の側面に設置する複数の脚部からなる多くの部品を組み合わせて構成されているため、該ポールスタンドが分解された状態は、バラバラになった多くの部品の集合体が得られるだけである。
【0006】
そのため該ポールスタンドの運搬や収納は、バラバラの該部品を箱や袋等に収容して行わざるを得ず、その取り扱いが面倒であり、コンパクトに運搬や収納を行い得るものではなかった。又、運搬や収納時に部品の一部が紛失する恐れがあった他、多くの部品を箱や袋等に収容して運搬するうちに部品同志が接触して部品が損傷される恐れもあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は前記従来の問題点に鑑みて開発されたものであり、構造簡素で分解や組立てを容易に行うことができると共に、分解後の部品管理の容易化、確実化を図ることができ、しかも嵩を減じてコンパクトに収納、運搬できるポールスタンドの提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため本発明は以下の手段を採用する。
即ち、本発明に係るポールスタンドの第1の態様は、幟等の支柱の下端部分を支持して該支柱を立設状態に保持するポールスタンドであって、台座部材と、該台座部材に着脱可能に取り付けられる複数の棒状脚片とを備え、該台座部材の上面部に、幟等の支柱の下端部分を着脱可能に挿入保持させるための上端開放の支持筒体が立設されると共に、該台座部材の外側面部に、前記棒状脚片の基端部分を着脱可能に挿入保持させるための支持孔が凹設されている。又、前記台座部材の上面部には、前記棒状脚片の夫々に対応させて、上方に突出する前記棒状脚片の前記基端部分を着脱可能に挿入保持させるための上端開放の保持孔が凹設されてなり、全ての該棒状脚片の夫々の前記基端部分を、該棒状脚片を立設状態にして該保持孔に着脱可能に挿入保持させることにより、全ての該棒状脚片が前記支持筒体に沿うように立設され、該支持筒体と該棒状脚片とによって立設集合体が形成されることを特徴とするものである。
【0010】
本発明に係るポールスタンドの第2の態様は、前記第1の態様において、前記立設集合体にあって、立設状態にある全ての前記棒状脚片の上端は略同高さにあり、且つ該上端は、前記支持筒体の上端よりも上方に突出した状態となって、該立設集合体の上部中央部分に、各棒状脚片の上端部分を指で摘まむための摘まみ用空所が形成されることを特徴とするものである。
【0011】
本発明に係るポールスタンドの第3の態様は、前記第1の態様において、平面視で正方形状をなす台座部材の上面部の中央部に、幟等の支柱の下端部分を着脱可能に挿入保持させる上端開放の支持筒体が立設されると共に、前記台座部材の四つの外側面部の夫々に、該台座部材から外向きに突出する棒状脚片の基端部分を着脱可能に挿入保持させるための支持孔が凹設されている。又、前記台座部材の上面部の四隅部分には、前記棒状脚片の基端部分を着脱可能に挿入保持させるための上端開放の保持孔が凹設されてなる。そして、該棒状脚片の夫々の基端部分を、該棒状脚片を立設状態にして該保持孔に着脱可能に挿入保持させることにより、4本の該棒状脚片が前記支持筒体に沿うように立設された前記立設集合体が形成され、立設状態にある4本の該棒状脚片の上端は略同高さにあり、且つ該上端は、前記支持筒体の上端よりも上方に突出した状態となって、該立設集合体の上部中央部分に、各棒状脚片の上端部分を指で摘まむための摘まみ用空所が形成されることを特徴とするものである。
【0012】
本発明に係るポールスタンドの第4の態様は、前記第3の態様において、前記台座部材がその下面で設置面に設置された状態で、該台座部材から斜め下方に突出する前記棒状脚片の先端部分が該設置面に当接することを特徴とするものである。
【0013】
本発明に係るポールスタンドの第5の態様は、前記第3の態様において、前記台座部材の下面の四隅部分には台座突部が突設され、前記棒状脚片の先端部分には樹脂製キャップが設けられており、該台座部材が該台座突部で設置面に設置された状態で、該台座部材から斜め下方に突出する前記棒状脚片の先端部分に設けられている該樹脂製キャップが該設置面に当接することを特徴とするものである。
【0014】
本発明に係るポールスタンドの第6の態様は、幟等の支柱の下端部分を支持して該支柱を立設状態に保持するポールスタンドであって、台座部材と、該台座部材に着脱可能に取り付けられる棒状脚片とを備え、該台座部材の上面部に、幟等の支柱の下端部分を着脱可能に挿入保持させるための上端開放の支持筒体が立設されると共に、該台座部材の外側面部の左右側の夫々において、外向きに突出する2本の前記棒状脚片の基端部分を着脱可能に挿入保持させるための2個の支持孔が前後に所要間隔を置いて凹設されている。又、前記台座部材の上面部には、前記棒状脚片の夫々に対応させて、上方に突出する前記棒状脚片の基端部分を着脱可能に挿入保持させるための上端開放の保持孔が凹設されてなり、全ての該棒状脚片の夫々の前記基端部分を、該棒状脚片を立設状態にして該保持孔に着脱可能に挿入保持させることにより、全ての該棒状脚片が前記支持筒体に沿うように立設され、該支持筒体と該棒状脚片とによって立設集合体が形成されることを特徴とするものである。
【0015】
本発明に係るポールスタンドの第7の態様は、前記第6の態様において、前記立設集合体にあって、立設状態にある全ての前記棒状脚片の上端は略同高さにあり、且つ該上端は、前記支持筒体の上端よりも上方に突出した状態となって、該立設集合体の上部中央部分に、各棒状脚片の上端部分を指で摘まむための摘まみ用空所が形成されることを特徴とするものである。
【0016】
本発明に係るポールスタンドの第8の態様は、前記第6の態様において、前記台座部材がその下面で設置面に設置された状態で、該台座部材から斜め下方に突出する前記棒状脚片の先端部分が該設置面に当接することを特徴とするものである。
【0017】
本発明に係るポールスタンドの第9の態様は、前記第6の態様において、前記台座部材の下面の四隅部分には台座突部が突設され、前記棒状脚片の先端部分には樹脂製キャップが設けられており、該台座部材が該台座突部で設置面に設置された状態で、該台座部材から斜め下方に突出する前記棒状脚片の先端部分に設けられている該樹脂製キャップが該設置面に当接することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によるときは、構造簡素で分解や組立てを容易に行うことができると共に、分解後の部品管理の容易化、確実化を図ることができ、しかも嵩を減じてコンパクトに収納、運搬できるポールスタンドを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明に係るポールスタンドで、幟の支柱を保持している状態を示す斜視図である。
【
図2】その使用状態において、ポールスタンドによる支柱の保持状態を示す拡大斜視図である。
【
図4】ポールスタンドを構成する台座部材の構成を説明する斜視図である。
【
図7】台座部材の支持孔に棒状脚片の基端部分を挿入保持させた状態を示す断面図である。
【
図9】台座部材の保持孔に棒状脚片の基端部分を挿入保持させた状態を示す断面図である。
【
図10】ポールスタンドの他の使用状態を示す斜視図である。
【
図11】ポールスタンドのその他の使用状態を示す斜視図である。
【
図12】立設集合体の収納要領を説明する斜視図である。
【
図13】本発明に係るポールスタンドの他の態様を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例0020】
図1~9において本発明に係るポールスタンド1は、屋内設置の幟2等の支柱3の下端部分5を支持して該支柱3を立設状態に保持するために用いて好適であり、台座部材6と、該台座部材6に着脱可能に取り付けられる複数の棒状脚片7とを備え、該台座部材6の上面部8に、該支柱3の該下端部分5を着脱可能に挿入保持させるための上端開放の支持筒体9が立設されると共に、該台座部材6の外側面部10に、外向きに突出する前記棒状脚片7の基端部分12を着脱可能に挿入保持させるための支持孔13が凹設されている。
【0021】
該棒状脚片7は、本実施例においては
図1~2に示すように、該台座部材6の外側面部10に、該支持筒体9を中心として放射状に、且つ該台座部材6の周方向に略等しい角度ピッチで突出されている。ここに放射状とは、該支持筒体9から半径方向外側に向かって突出することを意味し、該棒状脚片7の軸線が該支持筒体の軸線を通ることに限定されるものではない。
【0022】
又、前記台座部材6の前記上面部8には、前記棒状脚片7の夫々に対応させて、上方に突出する前記棒状脚片7の前記基端部分12を着脱可能に挿入保持させるための上端開放の保持孔16が凹設されてなる。該保持孔16は、本実施例においては
図5に示すように、前記支持筒体9の周囲に該支持筒体9に近接状態に隣り合わせて凹設されてなり、全ての該棒状脚片7の夫々の前記基端部分12を、該棒状脚片7を立設状態にして該保持孔16に着脱可能に挿入保持させることにより、全ての該棒状脚片7が前記支持筒体9に沿うように立設され、該支持筒体9と該棒状脚片7,7,7,7とによって、束状に立設集合された立設集合体17(
図8)が形成される。該立設集合体17を構成する該棒状脚片7の上端19は略同高さにあり、且つ該上端19は、前記支持筒体9の上端20よりも上方に突出した状態となって、該立設集合体17の上部中央部分に、各棒状脚片7の上端部分22を指で摘まむための摘まみ用空所23が形成されるものである。
【0023】
該ポールスタンド1は、本実施例おいては
図2~6に示すように、平面視で正方形状をなす直方体状の前記台座部材6の前記上面部8の中央部に、幟2等の支柱3の前記下端部分5を着脱可能に挿入保持させる上端開放の前記支持筒体9を形成するための立設孔18が設けられている。該立設孔18は、その底部中央部分が該台座部材6の下面で円形状に開口18aされている。そして該支持筒体9は、
図4に示すように、円筒状の筒部材14の下端部分14aを該立設孔18に圧入状態に嵌入させることによって構成されている。又、該台座部材6の下面の四隅部分には、下方に突出する台座突部25が設けられている。前記台座部材6の四つの外側面部10の夫々には、
図5~7に示すように、該台座部材6から側方に突出する前記棒状脚片7の前記基端部分12を着脱可能に挿入保持させるための前記支持孔13が、
図7に示すように、水平線に対して稍下向き状態に凹設されている。又、前記保持孔16は、
図4~6、
図9に示すように、該台座突部25の底部26に至るように設けられており、該底部26の中央部分には、
図9に示すように、ゴミの排除や水の排除のための開口27が設けられている。
【0024】
前記棒状脚片7は、本実施例においては直線状を呈する金属パイプの周面部が樹脂被覆されてなり、
図2~3に示すように、その先端部分29に樹脂製キャップ30が取り付けられている。該棒状脚片7の夫々の前記基端部分12を前記保持孔16に挿入保持させることにより、4本の該棒状脚片7,7,7,7が前記支持筒体9に沿うように立設され、該支持筒体9と該棒状脚片7,7,7,7とによって前記立設集合体17(
図8~9)が形成される。該挿入保持状態とするための該挿入は、次回におけるポールスタンド1の使用に際して該棒状脚片7を該保持孔16から比較的容易に取り外し可能とするため、それほど強い嵌め合いではない。そして該立設集合体17を構成する、立設状態にある4本の該棒状脚片7の上端19は、
図8に示すように、略同高さにあり、且つ該上端19は、前記支持筒体9の上端20よりも上方に突出した状態となって、該立設集合体17の上部中央部分に、各棒状脚片7の上端部分22を指で摘まむための前記摘まみ用空所23が形成される。
【0025】
なお本実施例においては、前記のように、前記棒状脚片7は、その先端部分29に前記樹脂製キャップ30が取り付けられているため、該立設集合体17において、4本の前記棒状脚片7の上端19の高さと前記支持筒体9の上端20の高さが等しいとした場合は、該樹脂製キャップ30が前記支持筒体9の上端部分に無理に当たる場合が生じて該棒状脚片7を立設させることができない場合が生ずるが、前記摘まみ用空所23は、該樹脂製キャップ30を逃がすことができるため、該立設集合体17の径を極力小さくしつつこれを防止するためにも機能する。
【0026】
又本実施例においては、前記したように、前記支持孔13が、水平線に対して軸線が稍下向きの状態に凹設されているため、
図7に示すように、前記棒状脚片7は、その基端部分12が前記支持孔13に挿入保持された状態で前記台座部材6から斜め下方向に突出する状態となる。又前記したように、前記台座部材6の下面の四隅部分に前記台座突部25が突設されている。従って該台座部材6が前記台座突部25で設置面32に設置された状態で、該台座部材6から斜め下方向に突出する前記棒状脚片7の先端部分29に設けられている前記樹脂製キャップ30が該設置面32に当接する。
【0027】
かかる構成を有するポールスタンド1の各部の寸法を例示すれば、前記台座部材6の平面視(
図5)での一辺の長さは57mm程度に、その高さは55mm程度に設定されている。又前記支持筒体9の外径は29.5mm程度(但し、上端の18mm程度の鍔部分28(
図3)の外径は32.5mm程度)でその内径は27mm程度に、該台座部材6の下面33からの前記支持筒体9の立設高さは280mm程度に設定されている。又、前記棒状脚片7の全長は300mm程度に設定されており、その外径と前記支持孔13の径と前記保持孔16の径は、共に16mm程度に設定されている。前記開口27の径は12mm程度に設定され、前記台座突部25の突出量は6mm程度に設定されている。又、前記支持孔13の深さは18mm程度に設定され前記保持孔16の深さは25mm程度に設定されている。又、前記立設集合体17において、前記棒状脚片7の上端19は、前記支持筒体9の上端20よりも上方に25mm程度突出した状態となる。
【0028】
図1~2、
図10、
図11は、かかる構成を有するポールスタンド1の使用状態を示すものであり、これらのポールスタンド1は、屋内での展示会やイベントにおいて床面35(前記設置面32の一つ)に設置されて幟2の支柱3の下端部分を支持して該支柱3を立設状態に保持している。
【0029】
図1~2は、前記台座部材6の下面の四隅部分に設けられている前記台座突部25(
図6~7)の4個と、4本の前記棒状脚片7の夫々の先端部分29に設けられている前記樹脂製キャップ30とが前記床面35に当接することによって該台座部材6が該床面35に安定的に載置された状態を示し、これによって前記幟2の支柱3の下端部分が該台座部材6に安定的に支持されている。本実施例においては、該棒状脚片7の夫々の前記先端部分29に前記樹脂製キャップ30が取り付けられているため、該棒状脚片7の先端部分が床面35を損傷する恐れがない。
【0030】
図10は、前記棒状脚片7の3本の夫々の前記基端部分12を前記支持孔13に挿入保持させてなるポールスタンド1の使用状態を示すものであり、一直線状を呈する2本の前記棒状脚片7,7を壁面34に沿わせることによって該ポールスタンド1を壁際に設置した使用状態を示している。この場合、取り外された1本の棒状脚片7Aは、
図10に示すように、その基端部分12を前記保持孔16に挿入した立設状態として管理できるため、該棒状脚片7aが紛失する恐れがない。
【0031】
又
図11は、互いに直角をなす2本の棒状脚片7,7の夫々の前記基端部分12を前記支持孔13に挿入保持させてなる該ポールスタンド1を、壁の出隅部分36に設置した使用状態を示している。
【0032】
この場合、取り外された2本の棒状脚片7A,7Bは、
図11に示すように、その基端部分12を前記保持孔16に挿入した立設状態として管理できるため、該棒状脚片7A,7Bが紛失する恐れがない。
【0033】
何れの使用状態においても、前記のように、4個の前記台座突部25と、4本、3本又は2本の前記棒状脚片7の夫々の先端部分29(本実施例においては前記樹脂製キャップ30)が前記床面35に当接して前記ポールスタンド1が該床面35に設置状態にあるため、前記幟の支柱3は、前記ポールスタンド1によって立設状態に保持される。
【0034】
なお本実施例においては、
図7に基づいて前記したように、前記棒状脚片7が、前記台座部材6から斜め下方に突出する状態とされているため、例えば前記床面35がカーペット面であってその表面の皺によって多少の凸部のある場所で該ポールスタンド1を設置せざるを得ない場合であっても、該凸部を、傾斜する該棒状脚片7の下側34(
図7)に逃がすことができる。そのため、本実施例に係る前記ポールスタンド1は、床面35の多少の凹凸に影響されることなく安定的に設置できる利点を有する。
【0035】
図12は、前記支柱3を支持していた前記ポールスタンド1を分解して収納袋37に収納する要領を示すものであり、同図の左側の図は、前記棒状脚片7の前記基端部分12を、前記台座部材6の前記保持孔16に挿入保持させることによって形成された前記立設集合体17を示している。該立設集合体17は、その平面視で、前記台座部材6の略正方形状をなす平面視のサイズ内にコンパクトに納まっている。そして該立設集合体17は、前記台座部材6と前記支持筒体9と前記棒状脚片7との位置関係が所要に設定されているため、これらの構成部材相互が接触して損傷されることがない。
図12の右側の図は該立設集合体17を収納袋37に収納した状態を示しており、該収納状態は嵩が減じられてコンパクトである。
【0036】
このようなことから、該ポールスタンド1の運搬や保管を、省スペースを図って容易に、しかも、各構成部材の損傷を生じさせないで安全に行うことができる。
又、該ポールスタンド1によるときは、前記台座部材6の前記保持孔16に前記棒状脚片7の前記基端部分12を挿入保持させる構成であるため、前記立設集合体17を前記収納袋37に収納するに先立って、全ての保持孔16に前記棒状脚片7が挿入保持されているか否かを容易に把握できる。かかることから、該ポールスタンド1を構成する部品の管理を容易且つ確実に行うことができる。
【0037】
該ポールスタンド1を次に使用する際は、前記収納袋37から取り出された前記立設集合体17の前記上部中央部分に、各棒状脚片7の上端部分22を指で摘まむための摘まみ用空所23(
図8)が形成されているので、夫々の棒状脚片7を前記保持孔16から取り外すには、前記したように、該摘まみ用空所23を利用して、該上端部分22を指で摘まんで該棒状脚片7を持ち上げることによって行う。これにより、該棒状脚片7を該保持孔16から容易に引き抜いて前記台座部材から取り外すことができる。特に本実施例においては、該棒状脚片7の先端部分に前記樹脂製キャップ30が取り付けられているため、該樹脂製キャップ30が、該上端部分22の摘まみ易さを向上させる。その後、所要本数の該棒状脚片7の基端部分12を前記支持孔13に挿入保持させることによって、
図1~2、
図10、
図11に示す態様で、前記ポールスタンド1を床面等の設置面32に設置して幟2の支柱3を安定状態に支持できる。
本発明は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
(2) 前記台座部材6の平面視での形状は前記した正方形状や長方形状を呈するものの他、六角形状や八角形状等の角形を呈するものや円形状等を呈するものであってもよい。
(4) 前記台座部材6の外側面部10で突出させる前記棒状脚片7の本数は前記3本の他、5~8本等であってもよい。設定された該本数に合わせて、前記支持孔13や前記保持孔16の個数が設定される。