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特開2025-9748磁気記憶装置のためのサスペンションアームとスライダとの接触
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009748
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】磁気記憶装置のためのサスペンションアームとスライダとの接触
(51)【国際特許分類】
   G11B 5/60 20060101AFI20250109BHJP
   G11B 21/21 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
G11B5/60 P
G11B21/21 C
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024004180
(22)【出願日】2024-01-15
(31)【優先権主張番号】63/523,812
(32)【優先日】2023-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/360,594
(32)【優先日】2023-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
(71)【出願人】
【識別番号】504056130
【氏名又は名称】ウェスタン デジタル テクノロジーズ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中 高一郎
(72)【発明者】
【氏名】松本 祐介
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 太音
(57)【要約】      (修正有)
【課題】磁気記憶装置の読み取り/書き込みヘッドアセンブリのサスペンションアームとスライダとの間の接続を改善する。
【解決手段】ハードディスクドライブにおいて、サスペンションアーム140は、スライダ取り付け側、スライダ取り付け側における少なくとも1つの第1電気接触パッド144及びサスペンションアームに共移動可能に固定されたスライダ142を含む。スライダは、サスペンション取り付け側162と、サスペンションアームに面し、スライダの第1スライダエッジ160においてサスペンション取り付け側と交差する非ヘッド側156と、サスペンションアームに背を向けるヘッド側158と、第1スライダエッジまでのサスペンション取り付け側における少なくとも1つの電気接触コンポーネントとを含む。少なくとも1つの第1電気接触パッド及び少なくとも1つの電気接触コンポーネントには、少なくとも1つのはんだ溶接部が直接結合されている。
【選択図】図4B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気ディスクと、
前記磁気ディスクに対して回転可能に移動可能なキャリッジアームと、
前記キャリッジアームに共移動可能に固定されたサスペンションアームであって、前記サスペンションアームは、
スライダ取り付け側、及び
前記スライダ取り付け側における少なくとも1つの第1電気接触パッド
を含む、前記サスペンションアームと、
前記サスペンションアームに共移動可能に固定されたスライダであって、前記スライダは、
サスペンション取り付け側と、前記サスペンションアームに面し、ベースの第1スライダエッジにおいて前記サスペンション取り付け側と交差する非ヘッド側と、前記非ヘッド側に対向し、前記サスペンションアームに背を向けるヘッド側とを有する前記ベースであって、前記サスペンション取り付け側は前記ベースの前記非ヘッド側と前記ヘッド側との間に延びる、前記ベース、並びに
前記ベースの前記サスペンション取り付け側に取り付けられ、
前記ベースの前記サスペンション取り付け側における第1部分、及び
前記第1部分に対してある角度で前記サスペンション取り付け側から離れて前記第1部分から突出し、前記サスペンション取り付け側に実質的に平行なバーチャル平面内において最大幅を有する第2部分であって、前記第2部分の前記最大幅は前記バーチャル平面内における前記第1部分の最大幅より小さい、前記第2部分、を含む少なくとも1つの第2電気接触パッド
を含む、前記スライダと、
前記少なくとも1つの第1電気接触パッド及び前記少なくとも1つの第2電気接触パッドに直接結合された少なくとも1つのはんだ溶接部と、
前記ベースの前記ヘッド側に結合された読み取り/書き込みヘッドと、
を含む磁気記憶装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第2部分は、第1の第2部分エッジ及び第2の第2部分エッジをさらに含み、前記ベースの前記サスペンション取り付け側に平行であり且つ前記スライダ上に投影された仮想正方形内における前記第2部分の部分は、前記仮想正方形内における前記第1部分の部分の9/10より小さく、
前記仮想正方形の第1側は、前記第1部分の第1側と整列し、
前記仮想正方形の第2側は、前記第1側に垂直であり、前記第2部分の前記第1の第2部分エッジと整列し、
前記仮想正方形の第3側は、前記第2側に平行であり、前記第2部分の前記第2の第2部分エッジと整列する、請求項1に記載の磁気記憶装置。
【請求項3】
前記仮想正方形内における前記第2部分の前記部分は、前記仮想正方形内における前記第1部分の前記部分の半分より小さい、請求項2に記載の磁気記憶装置。
【請求項4】
前記はんだ溶接部は、前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第1部分及び前記第2部分にさらに直接結合される、請求項1に記載の磁気記憶装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第1部分の幅は、前記第1部分の長さに沿って変化し、
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第2部分の幅は、前記第2部分の長さに沿って変化する、
請求項1に記載の磁気記憶装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第1部分の前記幅は、前記ベースの前記非ヘッド側から離れた第1方向に前記第1部分の前記長さに沿って増加し、
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第2部分の前記幅は、前記ベースの前記非ヘッド側から離れた前記第1方向に前記第2部分の前記長さに沿って減少する、
請求項5に記載の磁気記憶装置。
【請求項7】
前記第1部分は対称である、請求項5に記載の磁気記憶装置。
【請求項8】
前記第1部分は非対称である、請求項5に記載の磁気記憶装置。
【請求項9】
前記サスペンションアームは、前記スライダ取り付け側において少なくとも12個の第1電気接触パッドを含み、
前記少なくとも1つの第1電気接触パッドは、前記少なくとも12個の第1電気接触パッドのうちの電気接触パッドを含み、
前記スライダは、少なくとも12個の第2電気接触パッドを含み、
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドは、前記少なくとも12個の第2電気接触パッドのうちの電気接触パッドを含み、
前記磁気記憶装置は、前記少なくとも12個の第1電気接触パッド及び前記少なくとも12個の第2電気接触パッドのうちの対応するものにそれぞれ直接結合された少なくとも12個の溶接部を含む、
請求項1に記載の磁気記憶装置。
【請求項10】
前記第2部分は、第1の第2部分エッジ及び第2の第2部分エッジをさらに含み、
前記第1の第2部分エッジは、前記第1部分から離間され、
前記第2の第2部分エッジは、前記第1部分と前記第2部分との間のベンドに沿って前記第1部分に隣接する、
請求項1に記載の磁気記憶装置。
【請求項11】
前記第1の第2部分エッジは、前記バーチャル平面内において、前記第2部分の前記最大幅より小さい幅を有し、
前記第2の第2部分エッジの幅は、前記第2部分の前記最大幅に等しい、
請求項10に記載の磁気記憶装置。
【請求項12】
前記第1の第2部分エッジは湾曲している、請求項10に記載の磁気記憶装置。
【請求項13】
前記第1部分は、前記第1部分の側から前記第1部分の中心線に向かって延びる少なくとも1つのスリットを含む、請求項1に記載の磁気記憶装置。
【請求項14】
磁気記憶装置用の読み取り/書き込みヘッドアセンブリであって、
スライダ取り付け側、及び
前記スライダ取り付け側における少なくとも1つの第1電気接触パッド
を含む、サスペンションアームと、
前記サスペンションアームに共移動可能に固定されたスライダであって、前記スライダは、
サスペンション取り付け側と、前記サスペンションアームに面し、ベースの第1スライダエッジにおいて前記サスペンション取り付け側と交差する非ヘッド側と、前記非ヘッド側に対向し、前記サスペンションアームに背を向けるヘッド側とを有する前記ベースであって、前記サスペンション取り付け側は前記ベースの前記非ヘッド側と前記ヘッド側との間に延びる、前記ベース、並びに
前記ベースの前記サスペンション取り付け側に取り付けられ、
前記ベースの前記サスペンション取り付け側における第1部分、及び
前記第1部分に対してある角度で前記サスペンション取り付け側から離れて前記第1部分から突出し、前記サスペンション取り付け側に実質的に平行なバーチャル平面内において最大幅を有する第2部分であって、前記第2部分の前記最大幅は前記バーチャル平面内における前記第1部分の最大幅より小さい、前記第2部分、を含む少なくとも1つの第2電気接触パッド
を含む、前記スライダと、
前記少なくとも1つの第1電気接触パッド及び前記少なくとも1つの第2接触パッドに直接結合された少なくとも1つのはんだ溶接部と、
前記ベースの前記ヘッド側に結合された読み取り/書き込みヘッドと、
を含む前記読み取り/書き込みヘッドアセンブリ。
【請求項15】
前記第2部分は半円形状を有する、請求項14に記載の読み取り/書き込みヘッドアセンブリ。
【請求項16】
前記第2部分は台形形状を有する、請求項14に記載の読み取り/書き込みヘッドアセンブリ。
【請求項17】
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドは、前記第1部分に対してある角度で前記サスペンション取り付け側から離れて前記第1部分から突出する追加の第2部分をさらに含む、請求項14に記載の読み取り/書き込みヘッドアセンブリ。
【請求項18】
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドは、前記第1部分の上に配置された濡れ防止層をさらに含む、請求項14に記載の読み取り/書き込みヘッドアセンブリ。
【請求項19】
前記濡れ防止層は、前記第1部分の前記最大幅より大きい最大幅を有する、請求項18に記載の読み取り/書き込みヘッドアセンブリ。
【請求項20】
磁気記憶装置を製造する方法であって、
少なくとも1つの第2電気接触パッドの第1部分の幅が、前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの第2部分の幅より大きく、
前記第2部分が、前記第1部分及びスライダのベースに対してある角度で前記スライダの前記ベースから離れて前記第1部分から突出するように、
前記スライダの前記ベースに前記少なくとも1つの第2電気接触パッドを形成するステップと、
少なくとも1つのはんだボールを介して、前記はんだボールが前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第1部分の少なくとも一部及び前記第2部分の少なくとも一部の上をリフローするように、前記スライダの前記少なくとも1つの第2電気接触パッドにサスペンションアームの少なくとも1つの第1電気接触パッドをはんだ付けするステップと、
を含む前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、磁気記憶装置に関し、より具体的には、磁気記憶装置の読み取り/書き込みヘッドアセンブリのサスペンションアームとスライダとの間の接続を改善することに関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスクドライブ(「HDD」)などの磁気記憶装置は、企業データ処理システム、コンピュータワークステーション、ポータブルコンピューティング装置、デジタルオーディオプレーヤー、デジタルビデオプレーヤーなどのためのデジタルデータ又は電子情報を記憶するために広く使用される。一般に、HDDは、磁気ディスクへのデータの記憶を容易にするのに役立つ読み取り/書き込みヘッドアセンブリを含む。各読み取り/書き込みヘッドアセンブリは、読み取り/書き込みヘッドを支持するスライダ、及びサスペンションアームを含み得る。読み取り/書き込みヘッドアセンブリのスライダとサスペンションアームを確実に電気的に相互接続することは困難であり得る。
【発明の概要】
【0003】
磁気記憶装置の読み取り/書き込みヘッドアセンブリのサスペンションアームとスライダとの間の接続を改善する磁気記憶装置が必要とされている。磁気記憶装置の現状に応じて、特に、現在利用可能な磁気記憶装置ではまだ完全に解決されていない、上で論じたような本技術分野における問題及びニーズに応じて、本願の対象が開発された。それにより、従来技術の欠点の少なくとも一部が本開示の実施形態によって克服される。
【0004】
本明細書では、磁気ディスクと前記磁気ディスクに対して回転可能に移動可能なキャリッジアームとを含む磁気記憶装置が開示されている。前記磁気記憶装置はまた、前記キャリッジアームに共移動可能に固定されたサスペンションアームを含む。前記サスペンションアームは、スライダ取り付け側、及び前記スライダ取り付け側における少なくとも1つの第1電気接触パッドを含む。前記磁気記憶装置は、前記サスペンションアームに共移動可能に固定されたスライダを含む。前記スライダは、サスペンション取り付け側と、前記サスペンションアームに面し、ベースの第1スライダエッジにおいて前記サスペンション取り付け側と交差する非ヘッド側と、前記非ヘッド側に対向し、前記サスペンションアームに背を向けるヘッド側とを有する前記ベースを含む。前記サスペンション取り付け側は、前記ベースの前記非ヘッド側と前記ヘッド側との間に延びる。前記スライダはまた、前記ベースの前記サスペンション取り付け側に取り付けられた少なくとも1つの第2電気接触パッドを含む。前記第2電気接触パッドは、前記ベースの前記サスペンション取り付け側における第1部分、及び前記第1部分に対してある角度で前記サスペンション取り付け側から離れて前記第1部分から突出する第2部分を含む。前記第2部分は、前記サスペンション取り付け側に実質的に平行なバーチャル平面内において最大幅を有する。前記第2部分の前記最大幅は、前記バーチャル平面内における前記第1部分の最大幅より小さい。前記磁気記憶装置は、前記少なくとも1つの第1電気接触パッド及び前記少なくとも1つの第2電気接触パッドに直接結合された少なくとも1つのはんだ溶接部を含む。前記磁気記憶装置は、前記ベースの前記ヘッド側に結合された読み取り/書き込みヘッドを含む。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例1を特徴付ける。
【0005】
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第2部分は、第1の第2部分エッジ及び第2の第2部分エッジをさらに含む。前記ベースの前記サスペンション取り付け側に平行であり且つ前記スライダ上に投影された仮想正方形内における前記第2部分の部分は、前記仮想正方形内における前記第1部分の部分の9/10より小さい。前記仮想正方形の第1側は、前記第1部分の第1側と整列する。前記仮想正方形の第2側は、前記第1側に垂直であり、前記第2部分の前記第1の第2部分エッジと整列する。前記仮想正方形の第3側は、前記第2側に平行であり、前記第2部分の前記第2の第2部分エッジと整列する。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例2を特徴付け、そのうち、実施例2には、上記の実施例1による対象も含まれる。
【0006】
前記仮想正方形内における前記第2部分の前記部分は、前記仮想正方形内における前記第1部分の前記部分の半分より小さい。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例3を特徴付け、そのうち、実施例3には、上記の実施例2による対象も含まれる。
【0007】
前記はんだ溶接部は、前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第1部分及び前記第2部分にさらに直接結合される。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例4を特徴付け、そのうち、実施例4には、上記の実施例1~3のいずれかによる対象も含まれる。
【0008】
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第1部分の幅は、前記第1部分の長さに沿って変化する。前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第2部分の幅は、前記第2部分の長さに沿って変化する。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例5を特徴付け、そのうち、実施例5には、上記の実施例1~4のいずれかによる対象も含まれる。
【0009】
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第1部分の前記幅は、前記ベースの前記非ヘッド側から離れた第1方向に前記第1部分の前記長さに沿って増加する。前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第2部分の前記幅は、前記ベースの前記非ヘッド側から離れた前記第1方向に前記第2部分の前記長さに沿って減少する。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例6を特徴付け、そのうち、実施例6には、上記の実施例5による対象も含まれる。
【0010】
前記第1部分は対称である。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例7を特徴付け、そのうち、実施例7には、上記の実施例5及び6のいずれかによる対象も含まれる。
【0011】
前記第1部分は非対称である。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例8を特徴付け、そのうち、実施例8には、上記の実施例5及び6による対象も含まれる。
【0012】
前記サスペンションアームは、前記スライダ取り付け側において少なくとも12個の第1電気接触パッドを含む。前記少なくとも1つの第1電気接触パッドは、前記少なくとも12個の第1電気接触パッドのうちの電気接触パッドを含む。前記スライダは、少なくとも12個の第2電気接触パッドを含む。前記少なくとも1つの第2電気接触パッドは、前記少なくとも12個の第2電気接触パッドのうちの電気接触パッドを含む。前記磁気記憶装置は、前記少なくとも12個の第1電気接触パッド及び前記少なくとも12個の第2電気接触パッドのうちの対応するものにそれぞれ直接結合された少なくとも12個の溶接部を含む。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例9を特徴付け、そのうち、実施例9には、上記の実施例1~8のいずれかによる対象も含まれる。
【0013】
前記第2部分は、第1の第2部分エッジ及び第2の第2部分エッジをさらに含む。前記第1の第2部分エッジは、前記第1部分から離間される。前記第2の第2部分エッジは、前記第1部分と前記第2部分との間のベンドに沿って前記第1部分に隣接する。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例10を特徴付け、そのうち、実施例10には、上記の実施例1~9のいずれかによる対象も含まれる。
【0014】
前記第1の第2部分エッジは、前記バーチャル平面内において、前記第2部分の前記最大幅より小さい幅を有する。前記第2の第2部分エッジの幅は、前記第2部分の前記最大幅に等しい。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例11を特徴付け、そのうち、実施例11には、上記の実施例10による対象も含まれる。
【0015】
前記第1の第2部分エッジは湾曲している。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例12を特徴付け、そのうち、実施例12には、上記の実施例10又は11による対象も含まれる。
【0016】
前記第1部分は、前記第1部分の側から前記第1部分の中心線に向かって延びる少なくとも1つのスリットを含む。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例13を特徴付け、そのうち、実施例13には、上記の実施例1~12のいずれかによる対象も含まれる。
【0017】
本開示の実施例は、磁気記憶装置用の読み取り/書き込みヘッドアセンブリを含む。前記読み取り/書き込みヘッドアセンブリは、サスペンションアームを含む。前記サスペンションアームは、スライダ取り付け側、及び前記スライダ取り付け側における少なくとも1つの第1電気接触パッドを含む。前記読み取り/書き込みヘッドアセンブリは、前記サスペンションアームに共移動可能に固定されたスライダをさらに含む。前記スライダは、サスペンション取り付け側と、前記サスペンションアームに面し、ベースの第1スライダエッジにおいて前記サスペンション取り付け側と交差する非ヘッド側と、前記非ヘッド側に対向し、前記サスペンションアームに背を向けるヘッド側とを有する前記ベースを含む。前記サスペンション取り付け側は、前記ベースの前記非ヘッド側と前記ヘッド側との間に延びる。前記スライダは、前記ベースの前記サスペンション取り付け側に取り付けられた少なくとも1つの第2電気接触パッドを含む。前記第2電気接触パッドは、前記ベースの前記サスペンション取り付け側における第1部分、及び前記第1部分に対してある角度で前記サスペンション取り付け側から離れて前記第1部分から突出する第2部分を含む。前記第2部分は、前記サスペンション取り付け側に実質的に平行なバーチャル平面内において最大幅を有する。前記第2部分の前記最大幅は、前記バーチャル平面内における前記第1部分の最大幅より小さい。前記読み取り/書き込みヘッドアセンブリは、前記少なくとも1つの第1電気接触パッド及び前記少なくとも1つの第2接触パッドに直接結合された少なくとも1つのはんだ溶接部を含む。前記読み取り/書き込みヘッドアセンブリは、前記ベースの前記ヘッド側に結合された読み取り/書き込みヘッドを含む。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例14を特徴付ける。
【0018】
前記第2部分は半円形状を有する。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例15を特徴付け、そのうち、実施例15には、上記の実施例14による対象も含まれる。
【0019】
前記第2部分は台形形状を有する。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例16を特徴付け、そのうち、実施例16には、上記の実施例14による対象も含まれる。
【0020】
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドは、前記第1部分に対してある角度で前記サスペンション取り付け側から離れて前記第1部分から突出する追加の第2部分をさらに含む。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例17を特徴付け、そのうち、実施例17には、上記の実施例14~16のいずれかによる対象も含まれる。
【0021】
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドは、前記第1部分の上に配置された濡れ防止層をさらに含む。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例18を特徴付け、そのうち、実施例18には、上記の実施例14~17のいずれかによる対象も含まれる。
【0022】
前記濡れ防止層は、前記第1部分の最大幅より大きい最大幅を有する。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例19を特徴付け、そのうち、実施例19には、上記の実施例18による対象も含まれる。
【0023】
本開示の実施例はまた、磁気記憶装置を製造する方法を含む。前記方法は、少なくとも1つの第2電気接触パッドの第1部分の幅が、前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの第2部分の幅より大きく、前記第2部分が、前記第1部分及びスライダのベースに対してある角度で前記スライダの前記ベースから離れて前記第1部分から突出するように、前記スライダの前記ベースに前記少なくとも1つの第2電気接触パッドを形成するステップを含む。前記方法は、少なくとも1つのはんだボールを介して、前記はんだボールが前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第1部分の少なくとも一部及び前記第2部分の少なくとも一部の上をリフローするように、前記スライダの前記少なくとも1つの第2電気接触パッドにサスペンションアームの少なくとも1つの第1電気接触パッドをはんだ付けするステップを含む。このパラグラフの前述の対象は、本開示の実施例20を特徴付ける。
【0024】
本開示の対象の説明されたフィーチャ、構造、利点、及び/又は特徴は、1つ以上の実施形態及び/又は実施態様において任意の適切な方式で組み合わせることができる。以下の説明では、本開示の対象の実施形態に対する完全な理解を与えるために、多くの具体的な詳細が提供される。当業者であれば、本開示の対象は、特定の実施形態又は実施態様における特定のフィーチャ、詳細、コンポーネント、材料、及び/又は方法のうちの1つ以上がなくても実践され得ることを認識するであろう。他の例では、特定の実施形態及び/又は実施態様において、追加のフィーチャ及び利点が認識され得るが、それらはすべての実施形態又は実施態様に存在するとは限らない。さらに、いくつかの例では、本開示の対象の態様を不明瞭にすることを回避するために、周知の構造、材料、又は動作は、詳細に示され又は説明されない。本開示の対象のフィーチャ及び利点は、以下の説明及び添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになるか、又は以下に説明されるような対象の実践によって知られる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本開示の利点が容易に理解されるように、添付の図面に示される特定の実施形態を参照して、上記で簡単に説明された本開示のより具体的な説明を行う。これらの図面は、本開示の典型的な実施形態のみを示すものであるため、本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではない。それを理解した上で、添付の図面を使用することによって、本願の対象をさらに具体的かつ詳細に説明及び解釈する。
【0026】
図1】本開示の1つ以上の実施例による、磁気記憶装置の斜視図である。
【0027】
図2】本開示の1つ以上の実施例による、磁気記憶装置のキャリッジアーム、サスペンションアーム、及びスライダの斜視図である。
【0028】
図3】本開示の1つ以上の実施例による、磁気記憶装置の読み取り/書き込みヘッドアセンブリの正面図である。
【0029】
図4A】本開示の1つ以上の実施例による、磁気記憶装置の読み取り/書き込みヘッドアセンブリの側面図である。
【0030】
図4B】本開示の1つ以上の実施例による、図4Aの読み取り/書き込みヘッドアセンブリの拡大側面図である。
【0031】
図5A】本開示の1つ以上の実施例による、電気接触パッドを有する読み取り/書き込みヘッドアセンブリのスライダの正面図である。
【0032】
図5B】本開示の1つ以上の実施例による、図5Aのスライダの拡大正面図である。
【0033】
図6】本開示の1つ以上の実施例による、読み取り/書き込みヘッドアセンブリのスライダの電気接触パッドの正面図である。
【0034】
図7】本開示の1つ以上の実施例による、湾曲している電気接触パッドを有する読み取り/書き込みヘッドアセンブリのスライダの正面図である。
【0035】
図8】本開示の1つ以上の実施例による、1つ以上のスリットを有する電気接触パッドを有する読み取り/書き込みヘッドアセンブリのスライダの正面図である。
【0036】
図9】本開示の1つ以上の実施例による、スリットを有する電気接触パッドを有する読み取り/書き込みヘッドアセンブリのスライダの正面図である。
【0037】
図10】本開示の1つ以上の実施例による、1つ以上のスリットを有する非対称電気接触パッドを有する読み取り/書き込みヘッドアセンブリのスライダの正面図である。
【0038】
図11】本開示の1つ以上の実施例による、非対称電気接触パッドを有する読み取り/書き込みヘッドアセンブリのスライダの正面図である。
【0039】
図12】本開示の1つ以上の実施例による、実質的にストレートなエッジを有する電気接触パッドを有する読み取り/書き込みヘッドアセンブリのスライダの正面図である。
【0040】
図13】本開示の1つ以上の実施例による、第1部分及び第1部分から離れて突出する2つ以上の第2部分を有する電気接触パッドを有する読み取り/書き込みヘッドアセンブリのスライダの正面図である。
【0041】
図14】本開示の1つ以上の実施例による、第1部分及び湾曲している第2部分を有する電気接触パッドを有する読み取り/書き込みヘッドアセンブリのスライダの正面図である。
【0042】
図15】本開示の1つ以上の実施例による、濡れ防止層を有する読み取り/書き込みヘッドアセンブリのスライダの正面図である。
【0043】
図16】本開示の1つ以上の実施例による、電気接触パッドの上に配置された濡れ防止層を有する読み取り/書き込みヘッドアセンブリのスライダの正面図である。
【0044】
図17】本開示の1つ以上の実施例による、電気接触パッドの2つのエッジの上に配置された濡れ防止層を有する読み取り/書き込みヘッドアセンブリのスライダの正面図である。
【0045】
図18】本開示の1つ以上の実施例による、電気接触パッドの3つのエッジの上に配置された濡れ防止層を有する読み取り/書き込みヘッドアセンブリのスライダの正面図である。
【0046】
図19】本開示の1つ以上の実施例による、磁気記憶装置の電気接触パッドを製造する方法の概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本明細書全体にわたる「1つの実施形態」、「一実施形態」、又は同様の表現への言及は、その実施形態に関連して説明される特定のフィーチャ、構造、又は特徴が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書全体にわたる「1つの実施形態では」というフレーズ、「一実施形態では」というフレーズ、及び同様の表現の出現は、すべて同じ実施形態を指し得るが、必ずしもそうとはかぎらない。同様に、「実施態様」という用語の使用は、本開示の1つ以上の実施形態に関連して説明される特定のフィーチャ、構造、又は特徴を有する実施態様を意味するが、そうでないことを示す明示的な相関関係がない場合、実施態様は1つ以上の実施形態に関連付けられ得る。
【0048】
図1を参照すると、1つの実施形態により、磁気記憶装置100は、ハードディスクドライブ(HDD)として示される。しかしながら、他の実施形態では、磁気記憶装置100は、本開示の対象の本質から逸脱することなく、様々な磁気記憶装置のいずれかであり得る。磁気記憶装置100は、ハウジング内に画定された内部キャビティ114をシール又は包囲するハウジング102を含む。ハウジング102は、ベース130及びカバー132(ハウジング102の内部キャビティ114内の磁気記憶装置100の内部フィーチャを不明瞭にしないように、破線で示される)を含む。カバー132は、ハウジング102の外部の環境から内部キャビティ114を包囲するようにベース130に結合される。いくつかの実施態様では、ベース130とカバー132との間のシールを促進するために、ベース130とカバー132との間には、シール又はガスケットが配置される。
【0049】
磁気記憶装置100は、ハウジング102の内部キャビティ114内に位置する様々なフィーチャを含む。いくつかの実施形態では、磁気記憶装置100は、内部キャビティ114内にキャリッジ103、ディスク115、スピンドルモータ121、及びボイスコイル磁気(VCM)アクチュエータ125を含む。キャリッジ103は、複数のキャリッジアーム105と、複数のキャリッジアーム105の各アームの遠位先端に結合された少なくとも1つの読み取り/書き込みヘッドアセンブリ110とを含む。図2に示される実施形態では、複数のキャリッジアーム105の各キャリッジアームの遠位先端には、2つの読み取り/書き込みヘッドアセンブリ110が結合されている。各読み取り/書き込みヘッドアセンブリ110は、サスペンションアーム140、スライダ142、及び少なくとも1つの読み取り/書き込みヘッド148を含む(例えば図3を参照)。図示されていないが、各読み取り/書き込みヘッドアセンブリ110は、少なくとも1つのジンバルを含むことができる。ジンバルは、サスペンションアーム140、スライダ142、及び少なくとも1つの読み取り/書き込みヘッド148を、キャリッジアーム105のうちの対応するものに移動可能に結合する。磁気記憶装置100は、図1の実施形態では5つのキャリッジアーム105及び4つのディスク115を有し、図2の実施形態では9つのキャリッジアーム105及び8つのディスク115を有することが示されているが、他の実施形態では、磁気記憶装置100は、5つより少ないキャリッジアーム105、4つより少ないディスク115、9つより多いキャリッジアーム105、8つより多いディスク115、6~8つのキャリッジアーム105、又は5~7つのディスク115を有することができる。ディスク115に面する各キャリッジアーム105の各側は、読み取り/書き込みヘッドアセンブリ110を有する(例えば、図2において、ボトムキャリッジアーム105及びトップキャリッジアーム105のそれぞれは、1つの読み取り/書き込みヘッドアセンブリ110を有し、ボトムキャリッジアーム105とトップキャリッジアーム105との間のミドルキャリッジアーム105のそれぞれは、2つの読み取り/書き込みヘッドアセンブリ110を有する)。同様に、磁気記憶装置100は、1つのスピンドルモータ121及び1つのVCMアクチュエータ125を有することが示されているが、他の実施形態では、磁気記憶装置100は、任意の数のスピンドルモータ121及びVCMアクチュエータ125を有することができる。
【0050】
スピンドルモータ121は、ベース130に結合される。一般に、スピンドルモータ121は、ベース130に対して移動不能に固定された静止部分と、静止部分及びベース130に対して回転可能なスピンドルとを含む。このように、スピンドルモータ121のスピンドルは、スピンドルモータの一部、又はスピンドルモータと一体であると見なすことができる。一般に、スピンドルモータ121は、ベース130に対してスピンドルを回転させるように動作可能である。ディスク115又はプラッタは、それぞれのディスク115及びスピンドルに共回転可能に固定されたそれぞれのハブ122を介してスピンドルモータ121のスピンドルに共回転可能に固定される。スピンドルモータ121のスピンドルが回転すると、ディスク115が対応して回転する。このようにして、スピンドルモータ121のスピンドルは、各ディスク115の回転軸を画定する。スピンドルモータ121は、ディスク115を、制御された速度で制御された量だけ回転方向190に回転させるように動作可能に制御され得る。
【0051】
ディスク115の各々は、様々な種類の磁気記録媒体のいずれかであり得る。一般に、1つの実施形態では、各ディスク115は、基板と、基板に直接的又は間接的に施された磁性材料とを含む。例えば、ディスク115の磁性材料は、各ビットに複数の磁気粒子を有する磁気層ビットを有する従来の粒状磁気記録ディスク又はウエハであり得る。粒状磁気媒体では、ビットはすべて同一平面上にあり、ディスクの面116は実質的に滑らかで連続的である。1つの実施形態では、各ビットは、平面内(長手)配向又は平面外(垂直)配向のいずれかを有することができる磁気双極子モーメントを有する。
【0052】
ディスク115が読み取り/書き込みモードで回転すると、VCMアクチュエータ125は、キャリッジアーム105のボイスコイルに電磁的に係合して、キャリッジアーム105、及びキャリッジアーム105に結合された読み取り/書き込みヘッドアセンブリ110を、ディスク115の読み取り/書き込み面154に平行な平面に沿って回転方向にディスク115に対して回転させる。キャリッジアーム105は、読み取り及び/又は書き込み動作のために、読み取り/書き込みヘッドアセンブリ110の読み取り/書き込みヘッド148を、対応するディスク115の読み取り/書き込み面154の指定された半径方向領域上に配置するように回転されることができる。VCMアクチュエータ125は、キャリッジ103を通って延びるスピンドル127を介してベース130に回転可能に結合されたキャリッジアーム105のボイスコイルと係合してベース130に固定される。一般に、スピンドル127は、キャリッジアーム105がVCMアクチュエータ125によって作動されるときに回転する回転軸を画定する。
【0053】
キャリッジアーム105は、互いに間隔をあけて離間されるように、キャリッジ103のベースに移動不能に固定され、かつキャリッジ103のベースから離れて延びる。いくつかの実施態様では、キャリッジアーム105は、互いに等距離で離間され、互いに平行に延びる。ディスク115のそれぞれは、隣接するキャリッジアーム105の間に配置される。アイドルモードでは(例えば、読み取り/書き込み動作が実行されていないときに)、VCMアクチュエータ125は、ベース130に固定されたランプサポート117上に読み取り/書き込みヘッドアセンブリ110がパーキング又はアンロードされるように、キャリッジアーム105をディスク15に対して半径方向外向きに回転させるように作動される。
【0054】
読み取り/書き込みヘッド148は、少なくとも1つの読み取りトランスデューサ及び少なくとも1つの書き込みトランスデューサを含む。読み取りトランスデューサは、ディスク115の磁気特性(例えば、磁気ビットパターン)を検出し、磁気特性を電気信号に変換するように構成される。これに対して、書き込みトランスデューサは、電気信号に応じてディスク115の磁気特性を変化させる。各読み取り/書き込みヘッドアセンブリ110について、電気信号は、スライダ142、サスペンションアーム140、及びキャリッジアーム105内に形成又は結合された電気トレース又は線を介して、読み取り/書き込みヘッド148から、又は読み取り/書き込みヘッド148に送信される。スライダ142、サスペンションアーム140、及びキャリッジアーム105の電気トレースは、磁気記憶装置100の制御モジュールと通信する磁気記憶装置100のフレックスコネクタ104と読み取り/書き込みヘッド148との間の電気信号の伝送を容易にするために電気的に相互接続される。制御モジュールは、電気信号を処理し、磁気記憶装置100と1つ以上の外部コンピューティング装置との間の電気信号の通信を容易にするように構成される。一般に、制御モジュールは、磁気記憶装置100の様々なコンポーネントの動作を制御するために使用されるソフトウェア、ファームウェア、及び/又はハードウェアを含む。制御モジュールは、上又は内部にハードウェアが取り付けられたプリント回路基板を含み得る。以下により詳細に説明するように、スライダ142とサスペンションアーム140の対応する電気接触パッド(及び対応する電気トレース)を電気的に接続するために、はんだ溶接が利用される。
【0055】
図示されていないが、読み取り/書き込みヘッドアセンブリ110はまた、読み取り/書き込みヘッド148をキャリッジアーム105に対して移動させるように選択的に動作可能なヘッドアクチュエータを含む。ヘッドアクチュエータは、読み取り/書き込みヘッド148を、様々な方向のいずれかにおいて様々な方式のいずれかで選択的に移動させる。例えば、ヘッドアクチュエータは、読み取り/書き込みヘッド148を、ディスク115の読み取り/書き込み面154に平行な平面に沿って、様々な方向のいずれかにおいて、例えば第1横方向、第2横方向、前方方向、及び後方方向のうちの1つ以上において、直線的に移動させるように構成することができる。別の例として、ヘッドアクチュエータは、代替的又は追加的に、読み取り/書き込みヘッド148を、ディスク115の読み取り/書き込み面154に垂直な平面に沿って、上向き方向及び下向き方向などの様々な方向のいずれかにおいて、直線的に移動させるように構成され得る。さらに、いくつかの実施態様では、ヘッドアクチュエータは、代替的又は追加的に、読み取り/書き込みヘッド148を、ディスク115の読み取り/書き込み面154に平行及び/又は垂直な平面に沿って、様々な回転方向のいずれかにおいて回転移動させるように構成され得る。ヘッドアクチュエータは、例えば、いわゆる電気制御マイクロアクチュエータ及びミリアクチュエータ(例えば、圧電アクチュエータ)など、本技術分野において知られている様々なアクチュエータのいずれかであり得る。
【0056】
読み取り/書き込みヘッドアセンブリ110のサスペンションアーム140は、キャリッジアーム105に対するスライダ142の弾性支持を促進するために、キャリッジアーム105より柔らかく、可撓性がある。例えば、いくつかの実施態様では、サスペンションアーム140は、ディスク115が読み取り/書き込みヘッドアセンブリ110に対してスピンするにつれて読み取り/書き込み面154とスライダ142との間に空気ベアリングが形成される場合などにおいて、スライダ142がディスク115の読み取り/書き込み面154から離れて移動することを可能にするために、ディスク115の読み取り/書き込み面154から離れて曲がるように可撓性がある。サスペンションアーム140は、概して薄い、シート状の構造を有し、キャリッジアーム105からスライダ142に向かってテーパー状に形成することができる。スライダ142は、サスペンションアーム140が、スライダ142とキャリッジアーム105との間に配置されるか、又はキャリッジアーム105からスライダ142を分離するように、サスペンションアーム140の遠位端部分に結合される。このようにして、スライダ142は、サスペンションアーム140を介してキャリッジアーム105から遠位に離間される。サスペンションアーム140は、キャリッジアーム105に直接的又は間接的に結合される。サスペンションアーム140は、金属、複合材料、プラスチックなどの様々な材料のいずれかで作ることができる。
【0057】
いくつかの実施形態により、サスペンションアーム140は、キャリッジアーム105に直接結合される。そのような実施形態では、サスペンションアーム140は、キャリッジアーム105に移動不能に固定される。言い換えれば、サスペンションアーム140は、キャリッジアーム105に対してサスペンションアーム140の部分を移動させるように曲がり得るが、キャリッジアーム105に直ちに固定されたサスペンションアーム140の部分は、キャリッジアーム105に対して移動しない。サスペンションアーム140は、締結、ボンディング、接着、溶接などの様々な結合技術のいずれかを介してキャリッジアーム105に移動不能に固定することができる。
【0058】
対照的に、特定の実施形態では、サスペンションアーム140は、キャリッジアーム105に間接的に結合される。そのような実施形態では、サスペンションアーム140は、キャリッジアーム105に移動不能に固定されてもよく、又はキャリッジアーム105に移動可能に固定されてもよい。いくつかの実施態様により、サスペンションアーム140は、サスペンションアームアクチュエータ(図示せず)を介してキャリッジアーム105に移動可能に固定される。サスペンションアームアクチュエータは、サスペンションアーム140の近位端、したがってサスペンションアーム140の全体をキャリッジアーム105の遠位端に移動可能に結合する。サスペンションアームアクチュエータは、サスペンションアーム140をキャリッジアーム105に対して選択的に移動させるように構成される。より具体的には、一例として、サスペンションアームアクチュエータは、サスペンションアーム140、したがってスライダ142を、ディスク115の読み取り/書き込み面154に平行な平面に沿って、回転方向においてキャリッジアーム105に対して選択的に回転させる。サスペンションアームアクチュエータは、例えば、いわゆる電気制御マイクロアクチュエータ及びミリアクチュエータなど、本技術分野において知られている様々なアクチュエータのいずれかであり得る。
【0059】
図3~4Bを参照すると、サスペンションアーム140は、ディスク115の読み取り/書き込み面154に面するスライダ取り付け側176を含む。サスペンションアーム140は、いくつかの実施態様では、サスペンションアーム140の遠位端において、スライダ取り付け側176がディスク115の読み取り/書き込み面154に対して傾斜するが、依然として面するように、その遠位端に向かって薄くなり、ある点に収束し得る。
【0060】
また、サスペンションアーム140は、スライダ取り付け側176において少なくとも1つの第1電気接触パッド144を含む。第1電気パッド144は、サスペンションアーム140の遠位端に位置し、読み取り/書き込み面154と平行な方向にサスペンションアーム140の長さに沿って延び得る。あるいは、第1電気パッド144の長さは、サスペンションアーム140の長さに沿って延びる第1電気パッド144に電気的に結合されたより狭い電気トレースで短くすることができる。図3に示されるように、サスペンションアーム140は、読み取り/書き込み面154と平行な方向において互いに離間されている複数の第1電気接触パッド144を含む。1つの実施態様では、サスペンションアーム140は、互いに離間されている少なくとも12個の第1電気接触パッド144を含む。別の実施態様では、サスペンションアーム140は、互いに離間されている少なくとも14個の第1電気接触パッド144を含む。第1電気接触パッド144は、金、銀、銅などの様々な電気伝導性材料のいずれかで作ることができる。さらに、第1電気接触パッド144は、接着、ボンディング、印刷、スパッタリングなどの様々な技術のいずれかを使用して、サスペンションアーム140のスライダ取り付け側176に取り付けられるか、又は施され得る。
【0061】
読み取り/書き込みヘッドアセンブリ110のスライダ142は、読み取り/書き込みヘッド148を読み取り/書き込み面154の上の適切なフライングハイトで支持するように構成される。読み取り/書き込みヘッド148は、スライダ142に埋め込まれる。図示されていないが、スライダ142は、ディスク115が読み取り/書き込みヘッドアセンブリ110に対して回転するときに読み取り/書き込み面154に沿ってグライドするサイドレールを含み得る。あるいは、スライダ142は、ディスク115の読み取り/書き込み面154の上にスライダ142を予測可能に配置するように構成された、フェムトスライダなどの複雑な形状を含み得る。スライダ142は、低摩擦材料などの様々な材料のいずれかで作ることができる。例えば、1つの実施態様では、スライダ142は、少なくとも部分的にアルミナで作られる。一実施態様により、スライダ142は、AlTiC及びアルミナで、読み取り/書き込みヘッドがアルミナに埋め込まれるように作られる。いくつかの実施態様では、アルミナは、スパッタリング技術を介してAlTiCに施すことができる。
【0062】
図4Bを参照すると、1つの実施形態により、スライダ142は、キャリッジアーム105に面するサスペンション取り付け側162を有するベース143を含む。1つの実施態様では、サスペンション取り付け側162は、ディスク115の読み取り/書き込み面154に垂直な平面を有する。いくつかの例では、サスペンション取り付け側162の全体は、読み取り/書き込み面154に垂直な平面である。あるいは、他の例では、サスペンション取り付け側162は、サスペンション取り付け側162のいくつかの部分が、ベベルフィーチャなどによって、読み取り/書き込み面154に対して90度を超える角度で傾斜する表面を、又は、ステップフィーチャなどによって、読み取り/書き込み面154に平行な表面を画定するように、ベベルフィーチャやステップフィーチャなどの表面フィーチャを含む。
【0063】
サスペンション取り付け側162は、スライダ142のベース143の非ヘッド側156まで延びる。非ヘッド側156は、読み取り/書き込みヘッド148を含まず、サスペンションアーム140に面する(例えば、読み取り/書き込み面154に背を向ける)ベース143の側である。さらに定義されるように、非ヘッド側156は、対応するディスク115の読み取り/書き込み面154から最も遠いベース143の側である。1つの実施態様では、スライダ142の非ヘッド側156は、読み取り/書き込み面154とほぼ平行である。スライダ142は、ベース143の非ヘッド側156とサスペンション取り付け側162との交差部分において画定された第1スライダエッジ160(又は角)をさらに含む。言い換えれば、第1スライダエッジ160は、サスペンション取り付け側162を非ヘッド側156から分離する。いくつかの実施態様では、第1スライダエッジ160は、対応するディスク115の読み取り/書き込み面154から最も遠いベース143のエッジである。したがって、ベベルフィーチャやステップフィーチャなどのサスペンション取り付け側162のフィーチャが、ベース143のヘッド側158と非ヘッド側156との間に中間エッジを画定しても、そのようなエッジは第1スライダエッジではない。
【0064】
ベース143のヘッド側158は、読み取り/書き込みヘッド148を包含又は直接的に支持し、サスペンションアーム140に背を向ける(例えば、読み取り/書き込み面154に面する)ベース143の側である。さらに定義されるように、スライダ142のヘッド側158は、対応するディスク115の読み取り/書き込み面154に最も近いスライダ142の側である。1つの実施態様では、ベース143のヘッド側158は、読み取り/書き込み面154とほぼ平行である。
【0065】
スライダ142は、第1スライダエッジ160までのサスペンション取り付け側162における少なくとも1つの第2電気接触パッド146をさらに含む。言い換えれば、第2電気接触パッド146は、サスペンション取り付け側162の高さ全体をカバーしなくてもよいが、少なくとも第1スライダエッジ160までのサスペンション取り付け側162の部分をカバーする。このようにして、いくつかの例では、サスペンションアーム140の第1電気接触パッド144とベース143の非ヘッド側156との間の最小距離は、第2電気接触パッド146とベース143の非ヘッド側156との間の最小距離と実質的に等しいか、又はそれより大きい。言い換えれば、スライダ142の非ヘッド側156と第1の第2電気接触パッド146との間には、(読み取り/書き込み面154に垂直な方向において)サスペンション取り付け側162に沿って、ギャップがない。このギャップがゼロであるため、はんだ溶接部152がスライダ142の非電気的接触部分に直接接触することが効果的に抑制され、したがって、はんだによって誘発されるオープンコンディションが減少する。
【0066】
図4Bに示されるように、第2電気接触パッド146は、第1部分341及び第2部分343を含む。第1部分341は、ベース143のサスペンション取り付け側162にある。第2部分343は、ベース143と直接接触していない。第2部分343は、「バリ」と呼ばれ得る。第2部分343は、サスペンション取り付け側162に第2電気接触パッド146を形成するプロセスの結果として形成される。言い換えれば、いくつかの例では、第2部分343は、サスペンション取り付け側162における第2電気接触パッド146(具体的には、第1部分341)の形成のレムナントである。図5Bに示されるように、第2部分343は、第1部分341のエッジでもあるエッジ553を含む。第2部分343は、第1部分341に対して角度θで、サスペンション取り付け側162から離れて第1部分341から突出する。角度θは、0度より大きく、90度以下である。例えば、いくつかの実施態様では、角度θは30度より小さい。
【0067】
図4A~4Bに示されるように、読み取り/書き込みヘッドアセンブリ110は、はんだ溶接部152を含む。はんだ溶接部152は、第1電気接触パッド144及び第2電気接触パッド146に直接結合される。図4Bに示されるように、はんだ溶接部152は、第2電気接触パッド146の第1部分341及び第2部分343の両方に直接結合される。第2部分343のサイズと形状、及び/又は第1部分341に対する第2部分343の角度θは、はんだ溶接部152と第1部分341との間の接触面積に影響を与えることができ、これはまた、第2電気接触パッド146と第1電気接触パッド144との間の接続性及び信号強度に影響を与える。第2電気接触パッド343と第1電気接触パッド341との間の接続性及び信号強度を改善することは、読み取り/書き込みヘッド148と第1電気接触パッド341との間の接続性及び信号強度を改善するのにも役立つ。本開示の例は、第1部分341とはんだ溶接部152との間の接触面積を増加させるために、第2部分343の形状及び/又はサイズを促進することができる。
【0068】
図5Aに示されるように、サスペンション取り付け側162に実質的に平行なバーチャル平面「A-B」において、第2部分343は、第2部分343の長さl1に沿って変化する幅を有する。例えば、第2部分343は、第2の第2部分エッジ553から第1の第2部分エッジ551まで減少する幅を有する。第2部分343は、最小幅w4及び最大幅w2を有する。第1部分341も、第1部分341の長さl2に沿って変化する幅を有する。例えば、第1部分341の幅は、ベース143の非ヘッド側156から離れた第1方向d1に長さl2に沿って増加する。第1部分341は、最小幅w2及び最大幅w1を有する。図5Aに示されるように、いくつかの例では、第2部分343の最大幅w2は、第1部分341の最大幅w1より小さい。いくつかの例では、第2部分343の最大幅w2及び第1部分341の最大幅w1の両方は、0.01ミリメートル(「mm」)未満である。いくつかの例では、第1部分341のw1の最大値は、0.035mm以上である。
【0069】
図5A~18に示されるように、第1部分341は、一定の幅を有さない。例えば、図5Aでは、第1部分341はテーパー状であり、少なくとも3つの異なる幅w1、w2、及びw3を有する。これは、第2部分343とはんだ溶接部152との間の接触面積を減少させ、第1部分341とはんだ溶接部152との間の接触面積を増加させるのに役立ち、したがって、第2電気接触パッド343と第1電気接触パッド341との間の接続性及び信号強度を改善するのに役立つ。
【0070】
図5Bに示されるように、いくつかの例では、第2部分343は、第1の第2部分エッジ551及び第2の第2部分エッジ553を含む。第1の第2部分エッジ551及び第2の第2部分エッジ553のそれぞれは、実質的にストレートであり、互いに平行である。第1の第2部分エッジ551は、第1部分341と直接接触していないフリーエッジである。第1の第2部分エッジ551は、第1部分341に対してカンチレバー式のエッジである。
【0071】
第2の第2部分エッジ553は、第2電気接触パッド146におけるベンドによって画定され、第1部分341のエッジでもある。第2の第2部分エッジ553は、第1部分341と第2部分343との間のベンドに沿って第1部分341に固定される。第1部分341と第2部分343との間の距離は、第2部分343の長さに沿って、第2の第2部分エッジ553から第1の第2部分エッジ551まで増加する。第2部分343は、第1部分から角度θで離れて突出するため、第1の第2部分エッジ551は、第1部分341から離間される。
【0072】
図5A~18に示されるように、いくつかの例では、第2の第2部分エッジ553の幅w2は、第1の第2部分エッジ551の幅w4より大きい。いくつかの例では、第2の第2部分エッジ553の幅w4は、第2部分343の最大幅であり、第1の第2部分エッジ551の幅w4は、第2部分343の最小幅である。
【0073】
第1部分341に対する第2部分343の減少した面積は、はんだ溶接部と第2部分343との間の接触を減少させ、はんだ溶接部と第1部分341との間の接触面積を増加させる。図5Bに示されるように、いくつかの例では、仮想正方形560内における第2部分343の部分543dは、仮想正方形560内にある第1部分341の部分541aの9/10より小さい。いくつかの例では、仮想正方形560内における第2部分343の部分543aは、仮想正方形560内における第1部分341の部分541aの半分より小さい。仮想正方形560は、バーチャル平面「A-B」及びベース143のサスペンション取り付け側162に実質的に平行であり、スライダ142上に投影される。
【0074】
仮想正方形560は、少なくとも第1側568、第2側569、第3側571、及び第4側573によって画定される。仮想正方形560の第1側568は、第1部分341の第1側555と実質的に整列する。例えば、仮想正方形560の第1側568は、第1部分341の第1側555の延長である。仮想正方形560の第2側569は、第1部分341の第1側555及び仮想正方形560の第1側568に垂直である。第2側569は、第1の第2部分エッジ551と整列する。仮想正方形560の第3側571は、仮想正方形560の第2側569に平行であり、第2部分343の第2の第2部分エッジ553と整列する。
【0075】
いくつかの例では、図5~8及び13~18に示されるように、第1部分341及び第2部分343の両方は、第2電気接触パッド146の中心線582に関して実質的に対称である。いくつかの例では、図9~11に示されるように、第2部分343は、中心線582に関して対称であるが、第1部分341は、中心線582に関して非対称である。いくつかの例では、図12に示されるように、第2部分343及び第1部分341の両方は、中心線582に関して非対称である。
【0076】
図3~6、8~13、及び15~18に示されるように、いくつかの例では、第1部分341及び第2部分343の両方は、実質的にストレートなエッジを含む。図5A~B、6、8~11、及び15~18に示されるように、第2部分343は、実質的に台形形状である。図7及び14に示されるように、いくつかの例では、第1部分341及び第2部分343の両方は、少なくとも部分的に湾曲している。例えば、図7に示されるように、第2部分343は、半楕円形状を有する。図14に示されるように、第2部分343は、半円形状である。
【0077】
図13に示されるように、いくつかの例では、少なくとも1つの第2電気接触パッド146は、2つ以上の第2部分343a及び343bを含む。第2部分343a及び343bのそれぞれは、少なくとも1つのエッジ553を共有する。第2部分343a及び343bのそれぞれは、第1部分341に対して角度θで、サスペンション取り付け側162から離れて第1部分341から突出する。いくつかの例では、第2部分343a及び343bのそれぞれは、異なる角度で第1部分341から突出する。例えば、第2部分343は、2つ以上の台形形状の部分343a及び343bを含む。
【0078】
図8~10を参照すると、いくつかの例では、第1部分341は、1つ以上のスリット892を含む。いくつかの例では、スリット892は、はんだ溶接部152に接触する可能性が低い第1部分341の部分に配置される。スリット892は、第2電気接触パッド146に使用される材料を減らすことができ、これは、スライダ142の重量を減らすのに役立つことができる。スリット892は、第2部分343が形成されるときに第2部分343の形状に影響を与えないように配置される。例えば、スリット892は、第2部分343の第2エッジ553の位置から離れて配置される。いくつかの例では、スリット892は、エッチングによって形成される。図8及び10に示されるように、スリット892のそれぞれは、第1部分341の側956から延び、中心線582に向かって延び、及び/又は中心線582と交差する。図9に示されるように、いくつかの例では、第1部分341は、図8及び10に示される複数のスリット892とは対照的に、単一のスリット892のみを含む。
【0079】
図15~18に示されるように、いくつかの例では、第2電気接触パッド146は、少なくとも第1部分341の上に配置される濡れ防止層1502を含む。濡れ防止層1502は、はんだ溶接部152と第1部分341との間の接触を妨げないようにシェーピング及び配置される。濡れ防止層1502は、リフロープロセスの前に施され、リフロープロセス中のはんだ材料のフローを制御するのに役立つ。濡れ防止層1502は、例えば、水素化フルオロカーボン(「HFC」)などのフルオロカーボン、フッ素ドープダイヤモンド(「FDO」)などのダイヤモンド、パーフルオロポリエーテル(「PFPE」)などのポリマー、又はそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、表面エネルギーが低い材料で作られる。
【0080】
図15~18に示されるように、濡れ防止層1502は、必ずしも第1部分341を完全にカバーするとはかぎらない。いくつかの例では、濡れ防止層1502は、第1部分341の最大幅w1に等しい最大幅を有する。他の例では、図17及び18に示されるように、濡れ防止層1502は、第1部分341の最大幅w1より大きい最大幅w5を有する。
【0081】
図15を参照すると、濡れ防止層1502は、実質的に長方形の形状であり、第1部分341を横断して延びる。いくつかの例では、濡れ防止層1502は、第1部分341の面積の半分未満をカバーする。図16を参照すると、濡れ防止層1502は、実質的に長方形の形状である。図16及び18を参照すると、濡れ防止層1502は、第1部分341の面積の少なくとも1/3をカバーする。
【0082】
はんだ溶接部152は、様々なはんだ付け材料のいずれかで作られる。図4A及び4Bに示されるように、はんだ溶接部は、はんだボールの形態をとることができる。しかしながら、本開示の例は、これに限定されない。いくつかの例では、はんだ溶接部152は、はんだフィレットである。はんだボールの場合、いくつかの例では、はんだ溶接部152の半径Rは、スライダ142の非ヘッド側156と第2電気接触パッド146との間の距離D2より大きい。このようにして、はんだ溶接部152は、スライダ142のボディに接触してオープン接続を引き起こす可能性が低い。1つの例では、はんだボールの半径Rは、約40μm以下である。
【0083】
図3に示されるように、スライダ142は、読み取り/書き込み面154と平行な方向にベース143のスライダ取り付け側162において互いに離間されている複数の第2電気接触パッド146を含む。1つの実施態様では、スライダ142は、互いに離間されている少なくとも12個の第2電気接触パッド146を含む。別の実施態様では、スライダ142は、互いに離間されている少なくとも13個の電気接触パッド146を含む。図3に示されるように、磁気記憶装置100は、複数のはんだ溶接部152を含む。複数のはんだ溶接部152のそれぞれは、複数の第2電気接触パッド146のうちの第2電気接触パッド146に結合される。1つの実施態様では、磁気記憶装置100は、互いに離間され、それぞれが同じスライダ142の複数の第2電気接触パッド146のうちの第2電気接触パッド146に接触する少なくとも12個のはんだ溶接部152を含む。
【0084】
いくつかの例では、サスペンションアーム140は、複数の第2電気接触パッド146が離間されている方向に平行であり且つ読み取り/書き込み面154と平行な方向において互いに離間されている複数の第1電気接触パッド144を含む。1つの実施態様では、サスペンションアーム140は、互いに離間されている少なくとも12個の第1電気接触パッド144を含む。
【0085】
図19を参照すると、磁気記憶装置100を製造する方法1900は、スライダ142のベース143に少なくとも1つの第2電気接触パッド146を形成するステップ1902を含む。第2電気接触パッド146は、第1部分341が、第2電気接触パッド146の第2部分343の幅(例えば、w2又はw4)より大きい幅(例えば、w1又はw3)を有するように、ベース143に形成される(ステップ1902)。例えば、第2電気接触パッド146は、図5、6、8~13、及び15~18に示されるように、実質的に長方形の形状でベース143に形成され(ステップ1902)、その後、よりテーパードした形状にエッチングされる。あるいは、第2電気接触パッド146は、図7及び14に示されるように、湾曲している形状にエッチングされる。このように第1部分341をシェーピングした結果として形成される第2部分343、又はバリは、第1部分341の形状によって影響を受ける。例えば、図5、6、8~13、及び15~18に示されるように、実質的にストレートなエッジを有する第1部分341は、台形及び/又は三角形の形状を有する第2部分343をもたらす。図7及び14に示されるように、湾曲している第1部分341は、湾曲している第2部分343をもたらす。
【0086】
磁気記憶装置100を製造する完全な方法の結果として、第2部分343は、図5Bに示されるように、スライダ142のベース143及び第1部分341に対して角度θで、スライダ142のベース143から離れて第1部分から突出する。
【0087】
方法1900は、少なくとも1つのはんだ溶接部150(図5A図5Bに示されるようなはんだボール150など)を介して、スライダ142の少なくとも1つの第2電気接触パッド146にサスペンションアーム140の少なくとも1つの第1電気接触パッド144をはんだ付けするステップ1904を含む。はんだ溶接部150は、少なくとも1つの第2電気接触パッド146の少なくとも第1部分341及び第2部分343の少なくとも一部の上をリフローする。
【0088】
上記の説明では、「アップ」、「ダウン」、「上」、「下」、「水平」、「垂直」、「左」、「右」、「の上」、「の下」などの特定の用語が使用される場合がある。これらの用語は、相対関係を扱う際に説明を明確にするために、該当する場合に使用される。しかし、これらの用語は、絶対的な関係、位置、および/または配向を暗示することを意図するものではない。例えば、物体に関して、物体をひっくり返すだけで「上」面が「下」面になることができる。それでも、その物体は依然として同じ物体である。さらに、「含む(英語:including)」、「含む(英語:comprising)」、「有する(having)」という用語およびそれらの変形は、特に明示的に指定されない限り、「含むが、これ(ら)に限定されない」ことを意味する。アイテムの列挙リストは、特に明示的に指定されない限り、アイテムのいずれかまたはすべてが相互に排他的かつ/または相互に包括的であることを意味するものではない。「一(英語:a)」、「一(英語:an)」、および「前記(英語:the)」という用語も、特に明示的に指定されない限り、「1つ以上」を指す。さらに、「複数の」という用語は、「少なくとも2つ」と定義できる。
【0089】
本明細書で使用される場合、指定された機能を実行するように「構成されている」システム、機器、構造、物品、要素、コンポーネント、またはハードウェアは、単にさらなる修飾の後で指定された機能を実行できる可能性を秘めるだけではなく、確かに何も変更せずに指定された機能を実行できる。言い換えれば、指定された機能を実行するように「構成されている」システム、機器、構造、物品、要素、コンポーネント、またはハードウェアは、指定された機能を実行するために具体的に選択、作成、実現、利用、プログラミング、および/または設計される。本明細書で使用される場合、「構成されている」は、システム、機器、構造、物品、要素、コンポーネント、またはハードウェアがさらなる修飾なしに指定された機能を実行することを可能にする、システム、機器、構造、物品、要素、コンポーネント、またはハードウェアの既存の特徴を示す。本開示の目的のために、特定の機能を実行するように「構成されている」と説明されるシステム、機器、構造、物品、要素、コンポーネント、またはハードウェアは、追加的または代替的に、その機能を実行するように「適応されている」および/または「動作可能である」と説明され得る。
【0090】
また、1つの要素が別の要素に「結合」される本明細書における例は、直接結合および間接結合を含むことができる。直接結合は、1つの要素が別の要素に結合され、何らかの接触をしていると定義できる。間接結合は、2つの要素が互いに直接接触せず、結合された要素の間に1つ以上の追加の要素がある結合として定義できる。さらに、本明細書で使用される場合、1つの要素を別の要素に固定することは、直接固定および間接固定を含むことができる。また、本明細書で使用される場合、「隣接」は、必ずしも接触を意味するとはかぎらない。例えば、1つの要素は、別の要素と接触せずに隣接することができる。
【0091】
本明細書で使用される場合、「のうちの少なくとも1つ」というフレーズは、アイテムのリストと共に使用される場合、リストされたアイテムのうちの1つ以上の異なる組み合わせが使用され得、リスト内のアイテムのうちの1つのみが必要とされ得ることを意味する。当該アイテムは、特定の物体、物、またはカテゴリであり得る。言い換えれば、「のうちの少なくとも1つ」は、リストよりアイテムの任意の組み合わせまたは任意の数のアイテムが使用され得るが、リスト内のすべてのアイテムが必要とされ得るわけではないことを意味する。例えば、「アイテムA、アイテムB、およびアイテムCのうちの少なくとも1つ」は、「アイテムA」、「アイテムAおよびアイテムB」、「アイテムB」、「アイテムA、アイテムB、およびアイテムC」、または「アイテムBおよびアイテムC」を意味し得る。場合によっては、「アイテムA、アイテムB、およびアイテムCのうちの少なくとも1つ」は、例えば、「アイテムAが2つ、アイテムBが1つ、アイテムCが十」、「アイテムBが4つ、アイテムCが7つ」、または他の適切な組み合わせを意味し得るが、これらに限定されない。
【0092】
特に明記しない限り、「第1の」、「第2の」などの用語は、本明細書では単にラベルとして使用され、これらの用語が指すアイテムに順序的、位置的、または階層的な要件を課すことを意図するものではない。なお、例えば「第2の」アイテムへの言及は、例えば「第1」もしくはより小さい番号を持つアイテム、および/または例えば「第3」もしくはより大きな番号を持つアイテムの存在を要求したり排除したりするものではない。
【0093】
本明細書に含まれる概略フローチャート図は、一般に、論理フローチャート図として示される。したがって、示された順序及びラベル付けされたステップは、紹介される方法の1つの実施形態を表す。図示された方法の1つ以上のステップ又はその一部と機能、論理、又は効果が同等である他のステップ及び方法が想定され得る。また、使用されるフォーマット及びシンボルは、方法の論理ステップを解釈するために提供され、方法の範囲を限定するものではないことが理解される。フローチャート図では様々な矢印のタイプおよび線のタイプが使用され得るが、それらは対応する方法の範囲を限定するものではないことが理解される。実際、いくつかの矢印又は他のコネクタは、方法の論理フローのみを示すために使用され得る。例えば、矢印は、示される方法の列挙されたステップの間の不特定の持続時間の待機又は監視期間を示し得る。また、特定の方法が発生する順序は、示された対応するステップの順序に厳密に準拠していてもしなくてもよい。
【0094】
本明細書に記載されている機能ユニットのいくつかは、それらの実現の独立性をより具体的に強調するために、モジュールとしてラベル付けされている。例えば、モジュールは、カスタム超大規模集積(VLSI)回路又はゲートアレイ、ロジックチップなどの既製の半導体、トランジスタ、又は他のディスクリートコンポーネントを含むハードウェア回路として実現され得る。モジュールはまた、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイロジック、プログラマブルロジック装置などのプログラマブルハードウェア装置において実現され得る。
【0095】
モジュールはまた、様々なタイプのプロセッサによって実行されるためのソフトウェアにおいて実現され得る。コンピュータ可読プログラムコードの識別されたモジュールは、例えば、オブジェクト、手順、又は機能として編成され得るコンピュータ命令の1つ以上の物理的又は論理的ブロックを含み得る。しかしながら、識別されたモジュールの実行可能ファイルは、物理的に同じ位置に配置される必要はないが、論理的に結ばれると、モジュールを構成し、モジュールの所定の目的を達成する、異なる位置に記憶された異なる命令を含み得る。
【0096】
実際、コンピュータ可読プログラムコードのモジュールは、単一の命令、又は多くの命令であり得、さらに、いくつかの異なるコードセグメント上で、異なるプログラム間において、及びいくつかのメモリ装置にわたって分散され得る。同様に、動作データは、本明細書では、モジュール内で識別及び図示され得、任意の適切な形態で具現化され得、任意の適切なタイプのデータ構造内で編成され得る。動作データは、単一のデータセットとして収集されてもよく、又は、異なる記憶装置を含む異なる場所上で分散されてもよく、また、少なくとも部分的に、単にシステム又はネットワーク上の電子信号として存在してもよい。モジュール又はモジュールの部分がソフトウェアに実現される場合、コンピュータ可読プログラムコードは、1つ以上のコンピュータ可読媒体(複数可)に記憶及び/又は伝播され得る。
【0097】
コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読プログラムコードを記憶する有形のコンピュータ可読記憶媒体であり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、ホログラフィック、マイクロメカニカル、もしくは半導体システム、機器、又は装置、あるいは前述のものの任意の適切な組み合わせであり得るが、これらに限定されない。
【0098】
コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、光学記憶装置、磁気記憶装置、ホログラフィック記憶媒体、マイクロメカニカル記憶装置、又は前述のものの任意の適切な組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。このドキュメントの文脈において、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、機器、又は装置によって使用される、及び/又はそれに関連して使用されるコンピュータ可読プログラムコードを含む、及び/又は記憶することができる任意の有形媒体であり得る。
【0099】
コンピュータ可読媒体はまた、コンピュータ可読信号媒体であり得る。コンピュータ可読信号媒体は、例えばベースバンドにおいて、又は搬送波の一部として、コンピュータ可読プログラムコードが具現化された伝播データ信号を含み得る。このような伝播信号は、電気、電磁、磁気、光学、又はそれらの任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない様々な形態のいずれかをとり得る。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、機器、又は装置によって使用されるか、又はそれに関連して使用されるコンピュータ可読プログラムコードを通信、伝播、又は転送することができる任意のコンピュータ可読媒体であり得る。コンピュータ可読信号媒体上に具現化されたコンピュータ可読プログラムコードは、無線、有線、光ファイバーケーブル、無線周波数(RF)など、又は前述のものの任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない任意の適切な媒体を使用して送信され得る。
【0100】
1つの実施形態では、コンピュータ可読媒体は、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体及び1つ以上のコンピュータ可読信号媒体の組み合わせを含み得る。例えば、コンピュータ可読プログラムコードは、プロセッサによる実行のために光ファイバーケーブルを介して電磁信号として伝播され得、プロセッサによる実行のためにRAM記憶装置に記憶され得る。
【0101】
本発明の態様に対する動作を実行するためのコンピュータ可読プログラムコードは、Java、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は類似のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述され得る。コンピュータ可読プログラムコードは、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータ上で且つ部分的にリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータもしくはサーバ上で実行され得る。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続され得、あるいは、(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用するインターネットを介する)外部コンピュータへの接続も可能である。
【0102】
本発明の対象は、その精神または本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具現化することができる。記載された実施形態は、あらゆる点において限定的なものではなく、例示的なもののみであると見なされるべきである。特許請求の範囲の均等物の意味および範囲内にあるすべての変化は、それらの範囲内に包含されるものとする。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2024-11-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気ディスクと、
前記磁気ディスクに対して回転可能に移動可能なキャリッジアームと、
前記キャリッジアームに共移動可能に固定されたサスペンションアームであって、前記サスペンションアームは、
スライダ取り付け側、及び
前記スライダ取り付け側における少なくとも1つの第1電気接触パッド
を含む、前記サスペンションアームと、
前記サスペンションアームに共移動可能に固定されたスライダであって、前記スライダは、
サスペンション取り付け側と、前記サスペンションアームに面し、ベースの第1スライダエッジにおいて前記サスペンション取り付け側と交差する非ヘッド側と、前記非ヘッド側に対向し、前記サスペンションアームに背を向けるヘッド側とを有する前記ベースであって、前記サスペンション取り付け側は前記ベースの前記非ヘッド側と前記ヘッド側との間に延びる、前記ベース、並びに
前記ベースの前記サスペンション取り付け側に取り付けられ、
前記ベースの前記サスペンション取り付け側における第1部分、及び
前記第1部分に対してある角度で前記サスペンション取り付け側から離れて前記第1部分から突出し、前記サスペンション取り付け側に実質的に平行なバーチャル平面内において最大幅を有する第2部分であって、前記第2部分の前記最大幅は前記バーチャル平面内における前記第1部分の最大幅より小さい、前記第2部分、を含む少なくとも1つの第2電気接触パッド
を含む、前記スライダと、
前記少なくとも1つの第1電気接触パッド及び前記少なくとも1つの第2電気接触パッドに直接結合された少なくとも1つのはんだ溶接部と、
前記ベースの前記ヘッド側に結合された読み取り/書き込みヘッドと、
を含む磁気記憶装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第2部分は、第1の第2部分エッジ及び第2の第2部分エッジをさらに含み、前記ベースの前記サスペンション取り付け側に平行であり且つ前記スライダ上に投影された仮想正方形内における前記第2部分の部分は、前記仮想正方形内における前記第1部分の部分の9/10より小さく、
前記仮想正方形の第1側は、前記第1部分の第1側と整列し、
前記仮想正方形の第2側は、前記第1側に垂直であり、前記第2部分の前記第1の第2部分エッジと整列し、
前記仮想正方形の第3側は、前記第2側に平行であり、前記第2部分の前記第2の第2部分エッジと整列する、請求項1に記載の磁気記憶装置。
【請求項3】
前記仮想正方形内における前記第2部分の前記部分は、前記仮想正方形内における前記第1部分の前記部分の半分より小さい、請求項2に記載の磁気記憶装置。
【請求項4】
前記はんだ溶接部は、前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第1部分及び前記第2部分にさらに直接結合される、請求項1に記載の磁気記憶装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第1部分の幅は、前記第1部分の長さに沿って変化し、
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第2部分の幅は、前記第2部分の長さに沿って変化する、
請求項1に記載の磁気記憶装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第1部分の前記幅は、前記ベースの前記非ヘッド側から離れ第1方向における前記第1部分の前記長さに沿って増加し、
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第2部分の前記幅は、前記ベースの前記非ヘッド側から離れ前記第1方向における前記第2部分の前記長さに沿って減少する、
請求項5に記載の磁気記憶装置。
【請求項7】
前記第1部分は対称である、請求項5に記載の磁気記憶装置。
【請求項8】
前記第1部分は非対称である、請求項5に記載の磁気記憶装置。
【請求項9】
前記サスペンションアームは、前記スライダ取り付け側において少なくとも12個の第1電気接触パッドを含み、
前記少なくとも1つの第1電気接触パッドは、前記少なくとも12個の第1電気接触パッドのうちの電気接触パッドを含み、
前記スライダは、少なくとも12個の第2電気接触パッドを含み、
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドは、前記少なくとも12個の第2電気接触パッドのうちの電気接触パッドを含み、
前記磁気記憶装置は、前記少なくとも12個の第1電気接触パッド及び前記少なくとも12個の第2電気接触パッドのうちの対応するものにそれぞれ直接結合された少なくとも12個の溶接部を含む、
請求項1に記載の磁気記憶装置。
【請求項10】
前記第2部分は、第1の第2部分エッジ及び第2の第2部分エッジをさらに含み、
前記第1の第2部分エッジは、前記第1部分から離間され、
前記第2の第2部分エッジは、前記第1部分と前記第2部分との間のベンドに沿って前記第1部分に隣接する、
請求項1に記載の磁気記憶装置。
【請求項11】
前記第1の第2部分エッジは、前記バーチャル平面内において、前記第2部分の前記最大幅より小さい幅を有し、
前記第2の第2部分エッジの幅は、前記第2部分の前記最大幅に等しい、
請求項10に記載の磁気記憶装置。
【請求項12】
前記第1の第2部分エッジは湾曲している、請求項10に記載の磁気記憶装置。
【請求項13】
前記第1部分は、前記第1部分の側から前記第1部分の中心線に向かって延びる少なくとも1つのスリットを含む、請求項1に記載の磁気記憶装置。
【請求項14】
磁気記憶装置用の読み取り/書き込みヘッドアセンブリであって、
スライダ取り付け側、及び
前記スライダ取り付け側における少なくとも1つの第1電気接触パッド
を含む、サスペンションアームと、
前記サスペンションアームに共移動可能に固定されたスライダであって、前記スライダは、
サスペンション取り付け側と、前記サスペンションアームに面し、ベースの第1スライダエッジにおいて前記サスペンション取り付け側と交差する非ヘッド側と、前記非ヘッド側に対向し、前記サスペンションアームに背を向けるヘッド側とを有する前記ベースであって、前記サスペンション取り付け側は前記ベースの前記非ヘッド側と前記ヘッド側との間に延びる、前記ベース、並びに
前記ベースの前記サスペンション取り付け側に取り付けられ、
前記ベースの前記サスペンション取り付け側における第1部分、及び
前記第1部分に対してある角度で前記サスペンション取り付け側から離れて前記第1部分から突出し、前記サスペンション取り付け側に実質的に平行なバーチャル平面内において最大幅を有する第2部分であって、前記第2部分の前記最大幅は前記バーチャル平面内における前記第1部分の最大幅より小さい、前記第2部分、を含む少なくとも1つの第2電気接触パッド
を含む、前記スライダと、
前記少なくとも1つの第1電気接触パッド及び前記少なくとも1つの第2接触パッドに直接結合された少なくとも1つのはんだ溶接部と、
前記ベースの前記ヘッド側に結合された読み取り/書き込みヘッドと、
を含む前記読み取り/書き込みヘッドアセンブリ。
【請求項15】
前記第2部分は半円形状を有する、請求項14に記載の読み取り/書き込みヘッドアセンブリ。
【請求項16】
前記第2部分は台形形状を有する、請求項14に記載の読み取り/書き込みヘッドアセンブリ。
【請求項17】
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドは、前記第1部分に対してある角度で前記サスペンション取り付け側から離れて前記第1部分から突出する追加の第2部分をさらに含む、請求項14に記載の読み取り/書き込みヘッドアセンブリ。
【請求項18】
前記少なくとも1つの第2電気接触パッドは、前記第1部分の上に配置された濡れ防止層をさらに含む、請求項14に記載の読み取り/書き込みヘッドアセンブリ。
【請求項19】
前記濡れ防止層は、前記第1部分の前記最大幅より大きい最大幅を有する、請求項18に記載の読み取り/書き込みヘッドアセンブリ。
【請求項20】
磁気記憶装置を製造する方法であって、
少なくとも1つの第2電気接触パッドの第1部分の幅が、前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの第2部分の幅より大きく、
前記第2部分が、前記第1部分及びスライダのベースに対してある角度で前記スライダの前記ベースから離れて前記第1部分から突出するように、
前記スライダの前記ベースに前記少なくとも1つの第2電気接触パッドを形成するステップと、
少なくとも1つのはんだボールを介して、前記はんだボールが前記少なくとも1つの第2電気接触パッドの前記第1部分の少なくとも一部及び前記第2部分の少なくとも一部の上をリフローするように、前記スライダの前記少なくとも1つの第2電気接触パッドにサスペンションアームの少なくとも1つの第1電気接触パッドをはんだ付けするステップと、
を含む前記方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0068】
図5Aに示されるように、サスペンション取り付け側162に実質的に平行なバーチャル平面「A-B」において、第2部分343は、第2部分343の長さl1に沿って変化する幅を有する。例えば、第2部分343は、第2の第2部分エッジ553から第1の第2部分エッジ551まで減少する幅を有する。第2部分343は、最小幅w及び最大幅wを有する。第1部分341も、第1部分341の長さl2に沿って変化する幅を有する。例えば、第1部分341の幅は、ベース143の非ヘッド側156から離れ第1方向d1における長さl2に沿って増加する。第1部分341は、最小幅w及び最大幅w1を有する。図5Aに示されるように、いくつかの例では、第2部分343の最大幅wは、第1部分341の最大幅w1より小さい。いくつかの例では、第2部分343の最大幅w及び第1部分341の最大幅w1の両方は、0.01ミリメートル(「mm」)未満である。いくつかの例では、第1部分341のw1の最大値は、0.035mm以上である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0069】
図5A~18に示されるように、第1部分341は、一定の幅を有さない。例えば、図5Aでは、第1部分341はテーパー状であり、少なくとも3つの異なる幅w1、w2、及びw3を有する。これは、第2部分343とはんだ溶接部152との間の接触面積を減少させ、第1部分341とはんだ溶接部152との間の接触面積を増加させるのに役立ち、したがって、第2電気接触パッド146と第1電気接触パッド144との間の接続性及び信号強度を改善するのに役立つ。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正の内容】
図3
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5A
【補正方法】変更
【補正の内容】
図5A
【外国語明細書】