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特開2025-97481配管カバー、手洗器ユニット、及び配管カバーの取り付け方法
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  • 特開-配管カバー、手洗器ユニット、及び配管カバーの取り付け方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025097481
(43)【公開日】2025-07-01
(54)【発明の名称】配管カバー、手洗器ユニット、及び配管カバーの取り付け方法
(51)【国際特許分類】
   A47K 1/00 20060101AFI20250624BHJP
   A47K 17/00 20060101ALI20250624BHJP
   E03C 1/042 20060101ALI20250624BHJP
   A47K 1/02 20060101ALI20250624BHJP
【FI】
A47K1/00 B
A47K17/00
E03C1/042 Z
A47K1/00 L
A47K1/00 U
A47K1/02 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023213697
(22)【出願日】2023-12-19
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】千枝 邦洋
(72)【発明者】
【氏名】可知 直人
【テーマコード(参考)】
2D037
2D060
【Fターム(参考)】
2D037EA04
2D060BA03
2D060BF01
2D060BF10
(57)【要約】
【課題】容易且つ良好に取り付け位置を調整できる配管カバー、その配管カバーを備えた手洗器ユニット、及び配管カバーの取り付け方法を提供する。
【解決手段】配管カバー1は、壁面Wに対して固定的に配置される手洗器110の下方に配置され、手洗器に接続される配管(排水配管111)を覆う。配管カバー1は、カバー本体10、高さ調整部(縦長孔12A)、傾き調整部(横長孔13A)、及び前パネル20を備える。カバー本体10は、一対の側板11及び固定部(背桟木12、下部ブラケット13)を有する。一対の側板11は配管を左右両側方から覆う。固定部は、一対の側板11を壁面Wに対して固定する。高さ調整部は、カバー本体10の上下方向の位置を調整する。傾き調整部は、一対の側板11の左右方向の傾きを調整する。前パネル20は、カバー本体10における一対の側板11の前端側に取り付けられて配管を前方から覆う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面に対して固定的に配置される手洗器の下方に配置され、前記手洗器に接続される配管を覆う配管カバーであって、
前記配管を左右両側方から覆う一対の側板、及び一対の前記側板を前記壁面に対して固定する固定部を有するカバー本体と、
前記カバー本体の上下方向の位置を調整する高さ調整部と、
一対の前記側板の左右方向の傾きを調整する傾き調整部と、
前記カバー本体における一対の前記側板の前端側に取り付けられて前記配管を前方から覆う前パネルと、
を備えている、配管カバー。
【請求項2】
前記カバー本体は、取り付け状態において床面から離れている、請求項1に記載の配管カバー。
【請求項3】
前記固定部は、一対の前記側板の後端部において一対の前記側板を連結する背桟木を有しており、
前記高さ調整部は、前記背桟木に設けられている、請求項1に記載の配管カバー。
【請求項4】
前記高さ調整部は、前記背桟木に形成された上下方向に長い長孔を有する、請求項3に記載の配管カバー。
【請求項5】
前記固定部は、一対の前記側板の後端部において前記背桟木から下方に離れた位置に配置されて前記壁面に対して前記側板を固定するブラケットを有し、
前記傾き調整部は、前記ブラケットに形成された左右方向に長い長孔を有する、請求項3に記載の配管カバー。
【請求項6】
前記カバー本体は、一対の前記側板の前側上端部において一対の前記側板を連結する内幕板と、前記内幕板に取り付けられるとともに前記手洗器が配置されるカウンターに接続される第2ブラケットと、を有する、請求項3に記載の配管カバー。
【請求項7】
前記カバー本体の下方において床面に配置されて前記配管の下部を覆う台輪を備えており、
前記台輪は、一対の前記側板の下端部と上下方向に重なっている、請求項2に記載の配管カバー。
【請求項8】
前記手洗器と、
前記壁面に固定されるとともに前記手洗器が配置されるカウンターと、
前記カウンターの下方に配置される請求項1に記載の配管カバーと、
を備えている手洗器ユニット。
【請求項9】
請求項1に記載の配管カバーの取り付け方法であって、
前記壁面に取り付けられるとともに前記手洗器が配置されるカウンターに対し、前記高さ調整部によって上下方向の位置を調整して床面から離れた状態で前記カバー本体を前記壁面に取り付け、
一対の前記側板の前端側に前記前パネルを取り付ける、配管カバーの取り付け方法。
【請求項10】
前記高さ調整部による前記カバー本体の上下方向の位置の調整後に、前記傾き調整部によって一対の前記側板の傾きを調整する、請求項9に記載の配管カバーの取り付け方法。
【請求項11】
前記カバー本体を前記壁面に取り付ける前に、前記配管の下部を覆う台輪を前記カバー本体の下方における床面に配置する、請求項9及び請求項10のいずれか一項に記載の配管カバーの取り付け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配管カバー、手洗器ユニット、及び配管カバーの取り付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は従来の配管カバーを開示している。この配管カバーは配管を覆う。この配管は、床面の下方から上方に延び、浴室等の壁面に対して固定的に配置される給水装置に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-210103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の配管カバーは、傾きや高さ方向の位置ずれ等が生じていると見栄えに影響してしまう。特許文献1の場合、配管カバーを壁面に取り付けるための固着具挿通孔を長孔状に形成したことによって、配管カバーの取り付け高さの調整は可能である。しかし、特許文献1の場合、配管カバーの傾きを調整することについては特に考慮されておらず、調整は困難であった。
【0005】
そこで、本開示は、容易且つ良好に取り付け位置を調整できる配管カバー、その配管カバーを備えた手洗器ユニット、及び配管カバーの取り付け方法を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る配管カバーは、壁面に対して固定的に配置される手洗器の下方に配置され、前記手洗器に接続される配管を覆う配管カバーであって、前記配管を左右両側方から覆う一対の側板、及び一対の前記側板を前記壁面に対して固定する固定部を有するカバー本体と、前記カバー本体の上下方向の位置を調整する高さ調整部と、一対の前記側板の左右方向の傾きを調整する傾き調整部と、前記カバー本体における一対の前記側板の前端側に取り付けられて前記配管を前方から覆う前パネルと、を備えている。
【0007】
本開示に係る手洗器ユニットは、前記手洗器と、前記壁面に固定されるとともに前記手洗器が配置されるカウンターと、前記カウンターの下方に配置される上記配管カバーと、を備えている。
【0008】
本開示に係る配管カバーの取り付け方法は、上記配管カバーの取り付け方法であって、前記壁面に取り付けられるとともに前記手洗器が配置されるカウンターに対し、前記高さ調整部によって上下方向の位置を調整して床面から離れた状態で前記カバー本体を前記壁面に取り付け、一対の前記側板の前端側に前記前パネルを取り付ける。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態1に係る手洗器ユニットを示す正面図である。
図2】実施形態1に係る手洗器ユニットを示す側面図である。
図3】実施形態1に係る配管カバーを示す分解斜視図である。
図4】実施形態1に係る配管カバーの取り付け方法を説明するための図であり、取付補助台を用いてカバー本体を仮保持した状態を示す。
図5】実施形態1に係る配管カバーの取り付け方法を説明するための図であり、背桟木を壁面にねじ止めする様子を示す。
図6】実施形態1に係る配管カバーの取り付け方法を説明するための図であり、上部ブラケットをカウンターにねじ止めする様子を示す。
図7】実施形態1に係る配管カバーの取り付け方法を説明するための図であり、下部ブラケットを壁面にねじ止めする様子を示す。
図8】実施形態1に係る配管カバーの取り付け方法を説明するための図であり、下部ブラケットの仮固定が完了した状態を示す。
図9】実施形態1に係る配管カバーの取り付け方法を説明するための図であり、前パネルをカバー本体に取り付ける様子を示す。
図10】実施形態1に係る配管カバーの取り付け方法を説明するための図であり、前パネルをカバー本体にねじ止めする様子を示す。
図11】実施形態1に係る配管カバーの取り付け方法を説明するための図であり、側板に傾きが生じた状態の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<実施形態1>
実施形態1に係る配管カバー1は、図1及び図2に示す手洗器ユニット100に備えられている。手洗器ユニット100は、配管カバー1に加え、手洗器110、カウンター120、水栓130等を備えて構成されている。手洗器ユニット100は、壁面Wに対して固定的に配置される。詳細には、手洗器ユニット100は、壁面Wに固定されるカウンター120上に手洗器110及び水栓130を固定するとともに、カウンター120の下方に配管カバー1を配置して構成される。配管カバー1は、カウンター120に配置された手洗器110の下方において、手洗器110に接続される排水配管111を覆う。配管カバー1は、排水配管111の他、水栓130に接続される給水配管131等の配管も覆う。配管カバー1は、水栓130の吐止水を制御する制御ユニット132等、カウンター120の下方に配置される手洗器ユニット100の付帯設備も覆う。本実施形態では、これら配管カバー1によって覆われる排水配管111、給水配管131、制御ユニット132等の付帯設備全体を、単に配管等とも表記する。
【0011】
以下の説明における手洗器ユニット100の各部の方向は、設置状態における方向を基準とする。具体的には、手洗器ユニット100における前後の方向は、手洗器ユニット100が取り付けられた壁面Wの正面方向を前方、その反対方向を後方とする。左右、上下の各方向は、手洗器ユニット100が取り付けられた壁面Wに正対した使用者から見た方向をそのまま左右方向及び上下方向としている。各図に示すX軸、Y軸、及びZ軸は、それぞれ前後方向、左右方向、及び上下方向を表す。X軸、Y軸、及びZ軸において、各軸の正方向は、それぞれ前方、左方、及び上方である。
【0012】
図1及び図2に示すように、カウンター120は、平面視において左右方向に長い長方形状の板状をなしている。カウンター120は、左右方向に延びる一辺を壁面Wに対して平行にして配置される。カウンター120は、2つの固定金具Bによって壁面Wに取り付けられている。固定金具Bは、L字状をなし、カウンター120の下面及び壁面Wのそれぞれにねじ止めされる。
【0013】
図1及び図2に示すように、手洗器110はカウンター120に取り付けられている。手洗器110は、いわゆるベッセル式の手洗器であり、カウンター120の上面に置かれている。手洗器110には下方から排水配管111が接続されている。排水配管111は、手洗器110下面の接続部から床面Fまで延びるいわゆる床排水の配管である。水栓130は、手洗器110の側方においてカウンター120の上面から立ち上がって配置されている。水栓130には、カウンター120の下方から給水配管131が接続されている。給水配管131は、床面Fから立ち上がるいわゆる床給水の配管である。給水配管131は、制御ユニット132内の図示しない自動弁を経由して水栓130に接続されている。制御ユニット132は、カウンター120の下方において壁面Wに取り付けられている。
【0014】
図1から図3に示すように、配管カバー1は、カバー本体10と、前パネル20と、台輪30と、を有している。カバー本体10は、一対の側板11と、背桟木12と、下部ブラケット13と、内幕板14と、上部ブラケット15と、前桟木16と、を有している。本実施形態において、背桟木12及び下部ブラケット13は、本開示に係る固定部を構成する。下部ブラケット13は、本開示に係るブラケットに相当する。上部ブラケット15は、本開示に係る第2ブラケットに相当する。
【0015】
図1及び図2に示すように、一対の側板11は、カウンター120下方の配管等を左右両側方から覆う。一対の側板11は、上下方向を長手方向とし、前後方向を短手方向とする長方形状の板状をなしている。一対の側板11は左右方向に間隔を置いて配置される。一対の側板11は、上端面をカウンター120の下面に対向させるとともに後端面を壁面Wに対向させて配置される。取り付け状態の配管カバー1において、一対の側板11の下端は床面Fから離れている。一対の側板11はピン11Aを有している。ピン11Aは、前パネル20の取り付けに際して用いられる。ピン11Aは、各側板11の左右方向内側面から内側方向に突出している。ピン11Aは、各側板11の前端部に2つずつ、上下に並んで設けられている。
【0016】
背桟木12は、カバー本体10における壁面Wとの固定部である。図1から図3に示すように、背桟木12は、一対の側板11の後端部において一対の側板11を連結する。詳細には、背桟木12は板状をなし、その板面を前後方向に向けて配置される。背桟木12は左右方向に長尺である。背桟木12は、左右の両端において一対の側板11の後端部の上部に接続されている。
【0017】
図3に示すように、背桟木12には縦長孔12Aが形成されている。縦長孔12Aは、本開示に係る高さ調整部の例示である。本実施形態の高さ調整部は、この縦長孔12Aを有して構成される。縦長孔12Aは、上下方向を長手方向とし、背桟木12を前後方向に貫通している。縦長孔12Aは、左右方向に間隔を置いて2つ形成されている。縦長孔12AにはねじS1が挿入される(図5図6等参照)。ねじS1は、縦長孔12Aを貫通して後方の壁面Wにねじ込まれる。
【0018】
背桟木12は、ねじS1が縦長孔12Aを貫通した状態において、縦長孔12Aの上下方向の長さの範囲で上下位置を調整可能である。背桟木12は、縦長孔12Aを貫通したねじS1が締め込まれることによって壁面Wに対して固定される。この背桟木12の高さ調整を行うと、カバー本体10全体の高さ位置が調整される。すなわち、本実施形態に係る背桟木12には、カバー本体10の上下方向の位置を調整する高さ調整部が設けられているといえる。
【0019】
図1から図3に示すように、下部ブラケット13は、一対の側板11の後端部において、背桟木12から下方に離れた位置に配置される。下部ブラケット13は、背桟木12と同様に、一対の側板11を壁面Wに対して固定する固定部として機能する。本実施形態において、下部ブラケット13は、一対の側板11毎に1つ、すなわち一対設けられている。一対の下部ブラケット13は、それぞれ、金属板をL字状に折り曲げて形成されている。各下部ブラケット13は、L字の一辺に相当する部位において側板11の左右方向内側面に取り付けられている。下部ブラケット13は、L字の他の一辺に相当する部位において壁面Wに接続される。
【0020】
図3に示すように、各下部ブラケット13には横長孔13Aが形成されている。横長孔13Aは、本開示に係る傾き調整部の例示である。本実施形態の傾き調整部は、横長孔13Aを有して構成される。横長孔13Aは、左右方向を長手方向とし、下部ブラケット13における壁面Wに対応する部位を前後方向に貫通している。横長孔13AにはねじS2が挿入される(図7図8等参照)。ねじS2は、横長孔13Aを貫通して後方の壁面Wにねじ込まれる。
【0021】
下部ブラケット13は、ねじS2が横長孔13Aを貫通した状態において、横長孔13Aの左右方向の長さの範囲で左右方向に移動可能である。下部ブラケット13は、横長孔13Aを貫通したねじS2が締め込まれることによって壁面Wに対して固定される。この下部ブラケット13は、一対の側板11における下部に接続されている。このため、下部ブラケット13の左右位置を調整すると、これに接続されている一対の側板11における下部も同様に、左右位置が調整される。この時、一対の側板11における上部が既に固定されている場合には、一対の側板11の下部が左右に移動することによって、一対の側板11の傾きの調整がなされる。すなわち、本実施形態に係る下部ブラケット13には、カバー本体10における一対の側板11の傾きを調整する傾き調整部が設けられているといえる。
【0022】
図1から図3に示すように、内幕板14は、一対の側板11の前側上端部において一対の側板11を連結する。内幕板14は板状をなし、その板面を前後方向に向けて配置される。内幕板14は左右方向に長尺である。内幕板14は、左右両端において一対の側板11に接続されている。
【0023】
上部ブラケット15は、内幕板14をカウンター120に連結する。これによって、カバー本体10はカウンター120に固定される。上部ブラケット15は金属板をL字状に折り曲げて形成されている。図3に示すように、上部ブラケット15は、L字の一辺に相当する部位において内幕板14の背面にあらかじめ取り付けられている。上部ブラケット15は、L字の他の一辺に相当する部位においてカウンター120の下面に接続される。上部ブラケット15は取付孔15Aを有している。取付孔15Aは、前後方向を長手方向とし、上部ブラケット15におけるカウンター120に対応する部位を上下方向に貫通している。取付孔15AにはねじS3が挿入される。ねじS3は、取付孔15Aを下方から貫通して上方のカウンター120にねじ込まれる(図6参照)。上部ブラケット15は一対設けられている。一対の上部ブラケット15は、内幕板14の背面において左右方向に間隔を置いて配置されている。
【0024】
図1から図3に示すように、前桟木16は、一対の側板11の前側下端部において一対の側板11を連結する。前桟木16は板状をなし、その板面を上下方向に向けて配置されている。前桟木16は左右方向に長尺な板状をなし、左右両端において一対の側板11に接続されている。前桟木16は止め孔16Aを有している。止め孔16Aは、前桟木16の前端側における左右方向の中心部において上下に貫通している。止め孔16AにはねじS4が下方から挿入される(図10参照)。ねじS4は、前パネル20における後述するブラケット22のねじ孔22Aにねじ込まれる。
【0025】
前パネル20は、カウンター120下方の配管等を前方から覆う。前パネル20は、カバー本体10における一対の側板11の前端側に着脱自在に取り付けられる。図1から図3に示すように、前パネル20は板状をなし、その板面を前後方向に向けて配置される。前パネル20は、正面視において上下方向にやや長い長方形状をなしている。図1及び図2に示すように、前パネル20の上下方向の長さは、一対の側板11の上下方向の長さよりも小さい。図1に示すように、前パネル20の左右幅は、一対の側板11の左右外側面間の間隔、すなわちカバー本体10の左右幅よりもわずかに小さい。
【0026】
図1から図3に示すように、前パネル20の背面には、フック21、及びブラケット22が設けられている。フック21は、側板11におけるピン11Aに上方から引っ掛けられる。フック21は4つ設けられている。4つのフック21は、前パネル20背面の左右の両端部に2つずつ、それぞれ上下に並んで配置されている。
【0027】
ブラケット22は、前パネル20のカバー本体10に対しての上方への移動を規制する規制部として機能する。ブラケット22は金属板をL字状に折り曲げて形成されている。ブラケット22は、L字の一辺に相当する部位において前パネル20の背面に取り付けられている。ブラケット22は、L字の他の一辺に相当する部位において、カバー本体10における前桟木16の上面に間隔を空けて配置される。ブラケット22はねじ孔22Aを有している。ねじ孔22Aは、ブラケット22における前桟木16と対向する部位を上下方向に貫通している。ねじ孔22Aには、前桟木16における止め孔16Aを下方から貫通したねじS4がねじ込まれる。これによって、前パネル20は、フック21をピン11Aに係合させた状態が維持される。
【0028】
図1及び図2に示すように、カバー本体10に取り付けられた状態の前パネル20の上端部は、カバー本体10における内幕板14の下端部と重なる。カバー本体10に取り付けられた状態の前パネル20の上端は、カバー本体10の上端から間隔を置いて、カバー本体10の上端の下方に位置する。すなわち、カバー本体10に取り付けられた状態において、前パネル20の上端は、カウンター120の下面から下方に離れている。カバー本体10に取り付けられた状態の前パネル20の左右両端は、一対の側板11の左右外側面よりも左右方向内側に配置される。カバー本体10に取り付けられた状態の前パネル20の下端は、前桟木16の下端よりも下方であって、一対の側板11の下端よりも上方に位置する。
【0029】
図1及び図2に示すように、台輪30は、カバー本体10の下方において床面Fに配置される。台輪30は、配管等の下部を覆う。図3に示すように、台輪30は、後部が開放された平面視角U字状をなしている。設置状態において、台輪30は、後端に設けられた台輪用ブラケット31によって壁面Wにねじ止めされる。この状態において、台輪30は、配管等の下部を前方及び左右両側方から覆う。台輪30の左右幅、及び前後幅は、いずれもカバー本体10の左右幅及び前後幅よりも小さい。設置状態の台輪30は、カバー本体10の内側に配置される。詳細には、台輪30は、カバー本体10における一対の側板11の左右方向内側、且つ前桟木16の後方に配置される。台輪30の上端部は、一対の側板11の下端部と上下方向に重なっている。詳細には、台輪30は、床面F上に配置した状態において、その上端が側板11の下端よりも上方に位置する。
【0030】
上記構成の配管カバー1及び手洗器ユニット100の作用及び効果について、配管カバー1の取り付け方法と併せて説明する。配管カバー1は、先に取り付けられた手洗器110に対して位置を調整しつつ取り付けられる。手洗器110は、カウンター120を介して、壁面Wに固定的に配置される。カウンター120は、固定金具Bによって壁面Wに固定される。なお、例えば手洗器110、カウンター120、及び水栓130が既設されており、配管カバー1を後付けで取り付ける場合は、取り付けに際して配管カバー1と干渉しないように、排水配管111、給水配管131の一部をあらかじめ取り外しておく。
【0031】
配管カバー1の取り付けに際しては、最初に、台輪30を壁面Wに固定する。台輪30は、その中心を手洗器110の中心に合わせて床面Fに配置し、この状態で台輪用ブラケット31を壁面Wにねじ止めする。次に、カバー本体10を取り付ける。上述のように、カバー本体10は、壁面W及びカウンター120の下面に固定される。カバー本体10は、壁面WにはねじS1,S2によって固定され、カウンター120にはねじS3によって固定される(図1図2等参照)。カバー本体10の取り付けでは、ねじS1、ねじS2、ねじS3の順に、ねじ止めを行う。
【0032】
取り付け状態のカバー本体10は、床面Fから離れた状態とされる。このため、カバー本体10の取り付けの際、最初のねじS1を締結するまでは、カバー本体10を浮かせた状態で保持する必要がある。本実施形態では、図4に示すように、カバー本体10と床面Fとの間に、おおよその高さ位置にカバー本体10を仮保持するための取付補助台Hを配置する。取付補助台Hは、段ボール製であり、角筒状に折り曲げて形成されている。取付補助台Hは、梱包状態の手洗器ユニット100に緩衝材として同梱されているものを利用している。
【0033】
カバー本体10を取付補助台H上に載せ、その中心を手洗器110の中心に合わせたら、カバー本体10をカウンター120に当たるまで持ち上げる。上述のように、本実施形態では、取付補助台Hを利用してカバー本体10を嵩上げ状態で仮保持しているため、持ち上げに際しての作業者の負担を軽減できる。図5に示すように、カバー本体10をカウンター120に当てた状態において、背桟木12における縦長孔12AにねじS1を貫通させて壁面Wに仮止め程度にねじ込む。これによって、背桟木12は壁面Wに仮固定される。すなわち、ねじS1を仮止めすることによってカバー本体10が壁面Wに仮固定される。
【0034】
この時、カバー本体10における一対の側板11の上端面とカウンター120の下面との間に隙間がないことを確認する。一対の側板11の上端面とカウンター120の下面との間に隙間が生じている場合は、仮固定状態のカバー本体10を持ち上げ、隙間がなくなるようにカバー本体10の高さを調整する。本実施形態では、高さ調整部は、背桟木12に形成された縦長孔12Aを有して構成されている。このため、カバー本体10は、ねじS1を縦長孔12Aに貫通させて壁面Wにねじ込んで仮止めした状態で、容易に高さを調整できる。カバー本体10における一対の側板11の上端面とカウンター120の下面との間に隙間がないことを確認できたら、ねじS1を締め込んで背桟木12を本固定する。
【0035】
なお、一対の側板11の上端面とカウンター120の下面との間に不均一な隙間が生じている場合は、壁面Wに対してのカウンター120の直角が出ていない可能性がある。この場合は、カウンター120の下面と固定金具Bとの間にスペーサー、シム等の調整部材を挟み込んで調整する。
【0036】
次に、図6に示すように、カバー本体10とカウンター120とをねじS2によって固定する。ねじS2は、上部ブラケット15の取付孔15Aを下方から貫通してカウンター120の下面にねじ込まれる。これによって、カバー本体10は、壁面Wとカウンター120との両方に対して本固定された状態になる。更に、図7に示すように、ねじS3によって、カバー本体10における下部ブラケット13をねじ止めする。詳細には、ねじS3は、下部ブラケット13における横長孔13Aを前方から貫通して壁面Wにねじ込まれる。この時、ねじS3のねじ込みは仮止め程度に留める。
【0037】
次に、図8に示すカバー本体10が壁面W及びカウンター120に固定された状態において、前パネル20をカバー本体10に取り付ける。前パネル20は、フック21をピン11Aに引っ掛けることによってカバー本体10に取り付けられる。フック21は、ピン11Aに対し、上方から引っ掛けられる。このため、図9に示すように、前パネル20をカバー本体10に取り付ける際には、前パネル20を正規の取付位置よりもやや上方に位置させる。この状態で、前パネル20の背面を一対の側板11の前端面に当て、そのまま下方に移動させと、フック21がピン11Aに引っ掛けられる。そして、図10に示すように、ねじS4を前桟木16の止め孔16Aに下方から貫通させ、前パネル20背面のブラケット22のねじ孔22Aに締結する。これによって、前パネル20の上方への移動が規制され、前パネル20が外れ止めされる。ブラケット22は、前桟木16の上面から離れて配置される。このため、ねじS4をねじ孔22Aに締結した状態の前パネル20には、ねじ締結による下向きの力が外れ止めの力として良好に作用する。
【0038】
その後、配管カバー1における前パネル20と一対の側板11のチリ(面ズレ)が均一であるか否か確認する。例えば、図11に示すように、カバー本体10における一対の側板11左右外側面と、前パネル20左右端面と、の面ズレ幅が上下方向において均一でない場合がある。これは一対の側板11が傾いていることによって生じ得る。この場合は、一対の側板11の傾きを調整する。まず、前パネル20を上述の取り付け手順とは逆の手順で取り外す。そして、側板11の下部を左右方向に押して傾きを調整する。
【0039】
本実施形態では、傾き調整部は、下部ブラケット13に形成された横長孔13Aを有して構成されている。このため、カバー本体10は、ねじS2を横長孔13Aに貫通させて壁面Wにねじ込んだ状態で、容易に一対の側板11の傾きを調整できる。カバー本体10は、横長孔13Aの長さの範囲で、一対の側板11の下部における左右方向の位置を容易に調整することができる。上述のように、下部ブラケット13は、背桟木12よりも下方において一対の側板11に設けられている。このため、一対の側板11の傾き調整の際は、一対の側板11の上部の位置を基準にし、下部の左右方向の位置の調整することによって容易に調整できる。
【0040】
傾き調整後は、再び前パネル20を取り付けてチリが均一であるか否かの確認を行う。配管カバー1の正面視において、前パネル20の左右両端面と一対の側板11の左右外側面との間の段差が上下において略均一になっているとよい(図1参照)。一対の側板11の傾きの調整が完了し、チリが合っていることを確認したら、ねじS2を締め込んで下部ブラケット13を本固定して配管カバー1の取り付けを完了する。なお、手洗器110、カウンター120、及び水栓130が既設品であった場合には、取り外しておいた排水配管111、給水配管131等の既設の配管等を元に戻す。
【0041】
以上のように、実施形態1に係る配管カバー1は、壁面Wに対して固定的に配置される手洗器110の下方に配置され、手洗器110に接続される排水配管111等の配管等を覆う。配管カバー1は、カバー本体10と、高さ調整部を構成する縦長孔12Aと、傾き調整部を構成する横長孔13Aと、前パネル20と、を備えている。カバー本体10は、一対の側板11と、固定部としての背桟木12及び下部ブラケット13と、を有する。一対の側板11は、配管等を左右両側方から覆う。背桟木12及び下部ブラケット13は、一対の側板11を壁面Wに対して固定する。高さ調整部としての縦長孔12Aは、一対の側板11の上下方向の位置を調整可能である。傾き調整部としての横長孔13Aは、一対の側板11の左右方向の傾きを調整可能である。
【0042】
このような構成によって、配管カバー1は、容易且つ良好に取り付け位置を調整できる。すなわち、配管カバー1は、縦長孔12Aを有して構成される高さ調整部と横長孔13Aを有して構成される傾き調整部とを備えたことによって、カバー本体10における一対の側板11の高さ位置と傾きとを容易且つ良好に調整することができる。
【0043】
配管カバー1において、カバー本体10は、取り付け状態において床面Fから離れている。このため、カバー本体10は、床面Fに接触することなく、上下方向の位置を良好に調整できる。カバー本体10は、床面Fとの間に隙間を空けて配置されるので、床面Fの清掃性に優れる。
【0044】
配管カバー1において、本開示に係る固定部は、一対の側板11の後端部において一対の側板11を連結する背桟木12を有して構成されており、本開示に係る高さ調整部はこの背桟木12に設けられている。このため、配管カバー1は、背桟木12と、この背桟木12によって連結されている一対の側板11の高さを容易に調整することができる。配管カバー1において、本開示に係る高さ調整部は、背桟木12に形成された上下方向に長い長孔である縦長孔12Aを有して構成されている。このような簡易な構成によって、配管カバー1は、高さ調整を容易に行うことができる。縦長孔12Aは、一対の側板11の間であって前パネル20の後方に配置される背桟木12に形成されている。このため、縦長孔12Aは、配管カバー1の内側に位置し、一対の側板11、前パネル20等の外側には露出しない。このように、配管カバー1は、内側に固定部が配置されるため、意匠性が良好である。
【0045】
配管カバー1において、本開示に係る固定部は、一対の側板11の後端部に配置されて壁面Wに対して側板11を固定する下部ブラケット13を有している。そして、配管カバー1において、本開示に係る傾き調整部は、下部ブラケット13に形成された左右方向に長い長孔である横長孔13Aを有して構成されている。このため、このため、配管カバー1は、下部ブラケット13と、この下部ブラケット13によって壁面Wに固定されている一対の側板11の左右方向の位置を調整することによって、一対の側板11の傾きを容易に調整することができる。横長孔13Aは、一対の側板11の後端部であって内面側に配置される下部ブラケット13に形成されている。このため、横長孔13Aは、配管カバー1の内側に位置し、一対の側板11、前パネル20等の外側には露出しない。このように、配管カバー1は、内側に固定部が配置されるため、意匠性が良好である。
【0046】
配管カバー1において、下部ブラケット13は、背桟木12から下方に離れた位置に配置されており、傾き調整部としての横長孔13Aは、この下部ブラケット13に設けられている。このため、配管カバー1は、カバー本体10における一対の側板11の上部の位置はそのままに、一対の側板11の下部を左右方向に位置調整することによって、一対の側板11の傾きを容易に調整することができる。すなわち、配管カバー1は、上部において手洗器110との高さ位置を調整した後であっても、それに大きな影響を及ぼすことなく、傾きの調整を行うことができる。
【0047】
配管カバー1において、カバー本体10は、内幕板14と、第2ブラケットとしての上部ブラケット15とを有する。内幕板14は、一対の側板11の前側上端部において一対の側板11を連結する。上部ブラケット15は、内幕板14に取り付けられるとともに、手洗器110が配置されるカウンター120に接続される。このため、配管カバー1は、カウンター120に対して、ひいてはこのカウンター120上に配置されている手洗器110に対してのカバー本体10の位置ずれやがたつきを抑制でき、カバー本体10を良好に固定することができる。
【0048】
配管カバー1は台輪30を備える。台輪30は、カバー本体10の下方において床面Fに配置されて配管等の下部を覆う。台輪30は、一対の側板11の下端部と上下方向において重なっている。このため、配管カバー1は、床排水の排水配管111が接続される手洗器110においても、配管等を良好に覆うことができる。すなわち、床面Fから離れて配置されるカバー本体10は、床面F近傍の配管を覆うことができない。しかし、台輪30を備えたことによって、配管カバー1は、床面F近傍の配管も覆うことができる。配管カバー1は、台輪30が一対の側板11の下端部と上下方向において重なっていることによって、カバー本体10の高さ位置を調整した場合でも、カバー本体10と台輪30との間に隙間が生じず、配管等の全体を見栄えよく覆うことができる。
【0049】
実施形態1に係る手洗器ユニット100は、手洗器110と、カウンター120と、配管カバー1と、を備えている。カウンター120は、壁面Wに固定されるとともに、手洗器110が配置される。配管カバー1は、このカウンター120の下方に配置される。配管カバー1を備えた手洗器ユニット100は、配管カバー1による効果を享受できる。手洗器ユニット100は、先に取付けられているカウンター120に対し、配管カバー1を後から適切に位置合わせを行って取り付けることができる。
【0050】
実施形態1に係る配管カバーの取り付け方法は、上記配管カバー1の取り付け方法である。この配管カバーの取り付け方法は、壁面Wに取り付けられるとともに手洗器110が配置されるカウンター120に対し、高さ調整部としての縦長孔12Aによって上下方向の位置を調整して床面Fから離れた状態でカバー本体10を壁面Wに取り付け、一対の側板11の前端側に前パネル20を取り付ける。このため、この配管カバーの取り付け方法は、先に取付けられているカウンター120に対し、配管カバー1を後から適切に高さ位置を合わせて取り付けることができる。
【0051】
実施形態1に係る配管カバーの取り付け方法は、高さ調整部としての縦長孔12Aによってカバー本体10の上下方向の位置を調整した後に、傾き調整部としての横長孔13Aによって一対の側板11の傾きを調整する。このため、この配管カバーの取り付け方法は、調整後の一対の側板11の高さ位置に大きな影響を及ぼすことなく、一対の側板11の傾きの調整を行うことができる。
【0052】
実施形態1に係る配管カバーの取り付け方法は、カバー本体10を壁面Wに取り付ける前に、配管等の下部を覆う台輪30をカバー本体10の下方における床面Fに配置する。このような配管カバーの取り付け方法は、カバー本体10の内側に台輪30を収める構成である本実施形態の配管カバー1の取り付けに好適である。
【0053】
<他の実施形態>
本開示は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本開示の技術的範囲に含まれる。
【0054】
(1)カバー本体の構成は上記実施形態の構成に限定されない。カバー本体は、一対の側板、及び固定部を有する限り、その形状、大きさ、構成等は特に問わない。
【0055】
(2)本開示に係る固定部は、上記実施形態において例示した背桟木、下部ブラケット等を有する構成に限定されない。固定部は、一対の側板を壁面に固定する限り、その形態は特に問わない。固定部は、例えば、背桟木に代えて、下部ブラケットと同様に、一対の側板毎に1つずつ設けられたブラケットを有する形態であってもよい。この場合、内幕板、前桟木等の他の部材によって、一対の側板が連結されていることが好ましい。固定部は、例えば、下部ブラケットに代えて、背桟木と同様に、左右方向に長尺な板状をなして一対の側板を連結する部材を有する形態であってもよい。
【0056】
(3)本開示に係る一対の側板は、上記実施形態において例示した構成に限定されない。一対の側板は、背桟木等の部材によって連結されていなくてもよい。
【0057】
(4)本開示に係る高さ調整部は、上記実施形態において例示した構成に限定されない。高さ調整部は、例えば、いわゆるレベルアジャスターのように、床面から立ち上がって高さを調整する構成や、その反対にカウンターの下面から吊り下がって高さを調整する構成等、種々の構成を採用できる。
【0058】
(5)本開示に係る傾き調整部は、上記実施形態において例示した構成に限定されない。傾き調整部は、例えば、いわゆる押しボルトのように、左右方向に延びて一対の側板を押し引きすることによって傾きを調整する構成等、種々の構成を採用できる。
【0059】
(6)本開示に係る前パネルは、上記実施形態において例示した構成に限定されない。前パネルは、例えば、ヒンジ等の部材を介してカバー本体に開閉自在に取り付けられる開閉扉状をなす形態等、配管を前方から覆う限り種々の形態を採用できる。
【0060】
(7)本開示に係る配管カバーは、上記実施形態において例示した構成に限定されない。配管カバーは、例えば、手洗器に対して直接固定される形態であってもよい。配管カバーは、直接的、間接的を問わず、壁面に固定的に配置される手洗器に対し、その下方に配置されて手洗器に接続される配管を覆うものであれば、カウンターの有無は問わない。換言すると、本開示に係る手洗器ユニットにおいて、カウンターを備えることは必須ではない。
【0061】
(8)本開示に係る配管カバーにおいて、台輪を備えることは必須ではない。台輪は、例えば、手洗器ユニットがいわゆる壁排水等の壁面に接続される配管を有しており、床面近傍に配管等が配置されない場合等においては省略されてもよい。
【0062】
(9)本開示に係る手洗器ユニットにおいて、水栓を備えることは必須ではない。水栓は、例えば、手洗器ユニットとは別に、壁面等に取り付けられていてもよい。
【符号の説明】
【0063】
1…配管カバー、10…カバー本体、11…側板、12…背桟木、12A…縦長孔(上下方向に長い長孔)、13…下部ブラケット(ブラケット)、13A…横長孔(左右方向に長い長孔)、14…内幕板、15…上部ブラケット(第2ブラケット)、20…前パネル、30…台輪、100…手洗器ユニット、110…手洗器、111…排水配管(手洗器に接続される配管)、120…カウンター、F…床面、W…壁面
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