(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009772
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】プリント回路基板
(51)【国際特許分類】
H05K 1/16 20060101AFI20250109BHJP
H05K 1/02 20060101ALI20250109BHJP
H05K 3/46 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
H05K1/16 D
H05K1/02 C
H05K3/46 N
H05K3/46 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024028410
(22)【出願日】2024-02-28
(31)【優先権主張番号】10-2023-0084666
(32)【優先日】2023-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】李 栽欣
【テーマコード(参考)】
4E351
5E316
5E338
【Fターム(参考)】
4E351AA03
4E351AA04
4E351AA13
4E351BB03
4E351BB33
4E351CC03
4E351CC06
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4E351DD04
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4E351GG20
5E316AA32
5E316AA43
5E316BB02
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5E338EE22
5E338EE31
(57)【要約】 (修正有)
【課題】デザイン上の制約なしに所望のサイズ及び容量のキャパシタを形成することができるプリント回路基板を提供する。
【解決手段】プリント回路基板100Aは、ガラス層110と、ガラス層の上面上に配置された第1配線層120と、ガラス層の上面から下面に向かってガラス層の一部をそれぞれ貫通する複数のブラインドホールVH、ガラス層の上面上に配置され、複数のブラインドホールのそれぞれの内部に延長された第1電極層151、第1電極層上に配置され、複数のブラインドホールのそれぞれを充填する第2電極層152並びに第1電極層及び第2電極層の間に配置された第1誘電体層153を含むキャパシタ150と、を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス層と、
前記ガラス層の上面上に配置された第1配線層と、
前記ガラス層の上面から下面に向かって前記ガラス層の一部をそれぞれ貫通する複数のブラインドホール、前記ガラス層の上面上に配置され、前記複数のブラインドホールのそれぞれの内部に延長された第1電極層、前記第1電極層上に配置され、前記複数のブラインドホールのそれぞれを充填する第2電極層、並びに前記第1電極層及び前記第2電極層の間に配置された第1誘電体層、を含むキャパシタと、を含む、プリント回路基板。
【請求項2】
前記ガラス層の上面上において、
前記第1配線層と前記第1電極層と前記第2電極層は、厚さが異なる、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項3】
前記ガラス層の上面上において、
前記第1配線層は、前記第2電極層より厚さが厚く、
前記第2電極層は、前記第1電極層より厚さが厚い、請求項2に記載のプリント回路基板。
【請求項4】
前記ガラス層の上面上において、
前記第1電極層の少なくとも一部は、前記第2電極層で覆われないように水平方向に延長されている、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項5】
前記第1配線層は、前記ガラス層の上面上に配置された第1シード層及び前記第1シード層の上面上に配置された第1金属層を含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項6】
前記ガラス層の上面上において、
前記第1シード層は、前記第1電極層と厚さが実質的に同一であり、
前記第1金属層は、前記第2電極層より厚さが厚い、請求項5に記載のプリント回路基板。
【請求項7】
前記ガラス層の下面上に配置された第2配線層をさらに含み、
前記第2配線層は、前記ガラス層の下面上に配置された第2シード層及び前記第2シード層の下面上に配置された第2金属層を含む、請求項5に記載のプリント回路基板。
【請求項8】
前記ガラス層を貫通し、前記第1配線層及び前記第2配線層のそれぞれの少なくとも一部を互いに連結する貫通ビアをさらに含み、
前記貫通ビアは、前記ガラス層の上面から下面まで前記ガラス層を貫通する貫通孔、前記貫通孔の壁面上に配置された第3シード層、前記第3シード層上に配置された第2誘電体層、前記第2誘電体層上に配置された第4シード層、及び前記第4シード層上に配置され、前記貫通孔を充填する第3金属層、を含む、請求項7に記載のプリント回路基板。
【請求項9】
前記第1及び第2誘電体層は、互いに同じ絶縁材を含む、請求項8に記載のプリント回路基板。
【請求項10】
前記第1及び第2シード層のそれぞれと前記第3シード層との連結部位には境界が存在せず、
前記第1金属層及び前記第2金属層のそれぞれと前記第3金属層との連結部位には境界が存在する、請求項8に記載のプリント回路基板。
【請求項11】
前記第4シード層及び前記第3金属層のそれぞれの少なくとも一部は、前記第3シード層及び前記第2誘電体層のそれぞれより上側にさらに突出し、
前記第4シード層及び前記第3金属層のそれぞれの他の少なくとも一部は、前記第3シード層及び前記第2誘電体層のそれぞれより下側にさらに突出する、請求項8に記載のプリント回路基板。
【請求項12】
前記第4シード層及び第3金属層のそれぞれの少なくとも一部、及び他の少なくとも一部のさらに突出した厚さは、前記第1及び第2誘電体層のそれぞれの厚さと実質的に同一である、請求項11に記載のプリント回路基板。
【請求項13】
前記ガラス層の上面上に配置された1層以上の第1ビルドアップ絶縁層と、
前記1層以上の第1ビルドアップ絶縁層上又は内にそれぞれ配置された1層以上の第1ビルドアップ配線層と、
前記1層以上の第1ビルドアップ絶縁層のうち少なくとも一つをそれぞれ貫通する1層以上の第1ビルドアップビア層と、
前記ガラス層の下面上に配置された1層以上の第2ビルドアップ絶縁層と、
前記1層以上の第2ビルドアップ絶縁層上又は内にそれぞれ配置された1層以上の第2ビルドアップ配線層と、
前記1層以上の第2ビルドアップ絶縁層のうち少なくとも一つをそれぞれ貫通する1層以上の第2ビルドアップビア層と、
前記1層以上の第1ビルドアップ絶縁層のうち最上側に配置された第1ビルドアップ絶縁層上に配置された第1レジスト層と、
前記1層以上の第2ビルドアップ絶縁層のうち最下側に配置された第2ビルドアップ絶縁層上に配置された第2レジスト層と、をさらに含む、請求項8に記載のプリント回路基板。
【請求項14】
前記第2電極層は、前記第1誘電体層上に配置された第5シード層及び前記第5シード層上に配置され、前記複数のブラインドホールのそれぞれを充填する第4金属層を含み、
前記ガラス層の上面上において、
前記第4金属層は、前記第5シード層より厚さが厚い、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項15】
前記ガラス層は、板ガラス(plate glass)を含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項16】
前記第1配線層の上面は、前記第2電極層の上面とは異なるレベルに配置された、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項17】
ガラス層と、
前記ガラス層の上面から下面まで前記ガラス層を貫通する貫通孔と、
前記ガラス層の上面から下面に向かって前記ガラス層の一部をそれぞれ貫通する複数のブラインドホールと、
前記ガラス層の上面及び下面上に配置され、前記貫通孔の壁面及び前記複数のブラインドホールのそれぞれの壁面及び底面上に延長された第1導体層と、
前記第1導体層上に配置され、前記貫通孔及び前記複数のブラインドホールのそれぞれを充填する第3導体層と、
前記ガラス層の上面、前記貫通孔の壁面、及び前記複数のブラインドホールのそれぞれの壁面及び底面上において、前記第1導体層及び前記第3導体層の間に配置された誘電体層と、を含む、プリント回路基板。
【請求項18】
前記第3導体層は、前記第1導体層の少なくとも一部上に配置され、前記貫通孔及び前記複数のブラインドホールのそれぞれを充填する第3-1導体層、及び前記第1導体層の他の少なくとも一部上に配置され、前記第3-1導体層の前記貫通孔を充填する部分を覆う第3-2導体層、を含み、
前記ガラス層の上面上において、
前記第3-2導体層は、前記第3-1導体層より厚さが厚い、請求項17に記載のプリント回路基板。
【請求項19】
前記ガラス層の上面上において、
前記第1導体層のさらに他の少なくとも一部は、前記第3-1導体層で覆われないように水平方向に延長されている、請求項18に記載のプリント回路基板。
【請求項20】
前記誘電体層及び前記第3-1導体層の間に配置された第2導体層をさらに含む、請求項18に記載のプリント回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプリント回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、パッケージ技術は絶えず発展しており、特に伝統的な基板作製方式である有機(organic)材料から脱却してガラス(glass)材料を使用しようとする試みが続いている。また、最近のパッケージ基板の場合、パワー特性を改善するために、チップキャパシタやシリコンキャパシタなどの受動素子を基板の外部に実装し、又は基板のコアに貫通キャビティやブラインドキャビティを形成した後にチップキャパシタやシリコンキャパシタなどの受動素子を埋め込む構造を採用している。但し、この場合、受動素子の実装又は埋め込み工程を追加しなければならず、受動素子のサイズに合わせてキャビティを形成しなければならないため、デザイン的な制約が発生することがある。また、多数の受動素子を実装する場合、工程の難易度が高くなる可能性がある。さらに、基板の厚さが厚い場合、キャビティ加工や埋め込み工程の難易度が高くなる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明のいくつかの目的の一つは、デザイン上の制約なしに所望のサイズ及び容量のキャパシタを形成することができるプリント回路基板を提供することである。
【0004】
本発明のいくつかの目的の他の一つは、キャビティ加工及び埋め込み工程を省略することができるプリント回路基板を提供することである。
【0005】
本発明のいくつかの目的のさらに他の一つは、絶縁厚さの散布の面でより優れた効果を有することができるプリント回路基板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明を通じて提案するいくつかの解決手段のうち一つは、ガラスコアに直接配線層と貫通ビアとキャパシタを形成することである。
【0007】
例えば、一例によるプリント回路基板は、ガラス層と、上記ガラス層の上面上に配置された第1配線層と、上記ガラス層の上面から下面に向かって上記ガラス層の一部をそれぞれ貫通する複数のブラインドホール、上記ガラス層の上面上に配置され、上記複数のブラインドホールのそれぞれの内部に延長された第1電極層、上記第1電極層上に配置され、上記複数のブラインドホールのそれぞれを充填する第2電極層、並びに上記第1及び第2電極層の間に配置された第1誘電体層、を含むキャパシタと、を含むものであってもよい。
【0008】
あるいは、一例によるプリント回路基板は、ガラス層と、上記ガラス層の上面から下面まで上記ガラス層を貫通する貫通孔と、上記ガラス層の上面から下面に向かって上記ガラス層の一部をそれぞれ貫通する複数のブラインドホールと、上記ガラス層の上面及び下面上に配置され、上記貫通孔の壁面及び上記複数のブラインドホールのそれぞれの壁面と底面上に延長された第1導体層と、上記第1導体層上に配置され、上記貫通孔及び上記複数のブラインドホールのそれぞれを充填する第3導体層と、上記ガラス層の上面、上記貫通孔の壁面、及び上記複数のブラインドホールのそれぞれの壁面と底面上において、上記第1及び第3導体層の間に配置された誘電体層と、を含むものであってもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の様々な効果のうち、一効果として、デザイン上の制約なしに所望のサイズ及び容量のキャパシタを形成することができるプリント回路基板を提供することができる。
【0010】
本発明の様々な効果のうち、他の一効果として、キャビティ加工及び埋め込み工程を省略することができるプリント回路基板を提供することができる。
【0011】
本発明の様々な効果のうち、さらに他の一効果として、絶縁厚さの散布の面でより優れた効果を有することができるプリント回路基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
【
図2】電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
【
図3】プリント回路基板の一例を概略的に示す斜視図である。
【
図4】
図3のプリント回路基板のトップビューを概略的に示す平面図である。
【
図5a】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図5b】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図5c】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図5d】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図5e】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図5f】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図5g】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図5h】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図5i】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図5j】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図5k】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図5l】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図5m】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図5n】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図6】プリント回路基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付の図面を参照して本発明について説明する。図面における要素の形状及びサイズなどは、より明確な説明のために誇張又は縮小することができる。
【0014】
電子機器
図1は、電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
【0015】
図面を参照すると、電子機器1000はメインボード1010を収容する。メインボード1010には、チップ関連部品1020、ネットワーク関連部品1030、及びその他の部品1040などが物理的及び/又は電気的に連結されている。これらは後述する他の電子部品とも結合して様々な信号ライン1090を形成する。
【0016】
チップ関連部品1020としては、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップ;セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップ;アナログ-デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などのロジックチップなどが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にもその他の異なる形態のチップ関連電子部品が含まれてもよいことは言うまでもない。また、これらのチップ関連部品1020を互いに組み合わせてもよいことは勿論である。チップ関連部品1020は、上述したチップや電子部品を含むパッケージ形態であってもよい。
【0017】
ネットワーク関連部品1030としては、Wi-Fi(IEEE 802.11ファミリなど)、WiMAX(IEEE 802.16ファミリなど)、IEEE 802.20、LTE(long term evolution)、Ev-DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、Bluetooth、3G、4G、5G、及びそれ以降のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる多数の無線又は有線標準やプロトコルのうち任意のものが含まれてもよい。また、ネットワーク関連部品1030をチップ関連部品1020と併せて互いに組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0018】
その他の部品1040としては、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(low Temperature Co-Firing Ceramics)、EMI(Electro Magnetic Interference)フィルタ、MLCC(Multi-Layer Ceramic Condenser)などが含まれる。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる様々な用途のために使用されるチップ部品形態の受動素子などが含まれてもよい。また、その他の部品1040をチップ関連部品1020及び/又はネットワーク関連部品1030と互いに組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0019】
電子機器1000の種類に応じて、電子機器1000は、メインボード1010に物理的及び/又は電気的に連結されているか又はされていない他の電子部品を含むことができる。他の電子部品の例としては、カメラモジュール1050、アンテナモジュール1060、ディスプレイ1070、バッテリ1080などがある。但し、これらに限定されるものではなく、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、羅針盤、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカ、大容量記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)、CD(compact disk)、DVD(digital versatile disk)などであってもよい。これら以外にも、電子機器1000の種類に応じて様々な用途のために使用されるその他の電子部品などが含まれてもよいことは言うまでもない。
【0020】
電子機器1000は、スマートフォン(smart phone)、個人用情報端末機(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピュータ(computer)、モニタ(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビ(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであってもよい。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、データを処理する任意の他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0021】
図2は、電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
【0022】
図面を参照すると、電子機器は、例えば、スマートフォン1100であってもよい。スマートフォン1100の内部には、マザーボード1110が収容されており、このようなマザーボード1110には、様々な部品1120が物理的及び/又は電気的に連結されている。また、カメラモジュール1130及び/又はスピーカ1140のようにマザーボード1110に物理的及び/又は電気的に連結されているか又はされていない他の部品が内部に収容されている。部品1120のうち一部は、上述したチップ関連部品であってもよく、例えば、部品パッケージ1121であってもよいが、これに限定されるものではない。部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品を含む電子部品が表面実装配置されたプリント回路基板の形態であってもよい。あるいは、部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品が内蔵されたプリント回路基板の形態であってもよい。一方、電子機器は必ずしもスマートフォン1100に限定されるものではなく、上述したように他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0023】
プリント回路基板
図3は、プリント回路基板の一例を概略的に示す斜視図であり、
図4は、
図3のプリント回路基板のトップビューを概略的に示す平面図である。
【0024】
図面を参照すると、一例によるプリント回路基板100Aは、ガラス層110、ガラス層110の上面上に配置された第1配線層120、ガラス層110の下面上に配置された第2配線層130、ガラス層1110を貫通し、第1及び第2配線層120、130のそれぞれの少なくとも一部を連結する貫通ビア140、及びガラス層110の上面上に配置され、ガラス層110の少なくとも一部を貫通するキャパシタ150を含むことができる。
【0025】
第1配線層120は、ガラス層110の上面上に配置された第1シード層121と、第1シード層121の上面上に配置された第1金属層122とを含むことができる。第2配線層130は、ガラス層110の下面上に配置された第2シード層131と、第2シード層131の下面上に配置された第2金属層132とを含むことができる。貫通ビア140は、ガラス層110の上面から下面までガラス層110を貫通する貫通孔THと、貫通孔THの壁面上に配置された第3シード層141と、第3シード層141上に配置された第2誘電体層143と、第2誘電体層143上に配置された第4シード層145と、第4シード層145上に配置され、貫通孔THを充填する第3金属層142とを含むことができる。キャパシタ150は、ガラス層110の上面から下面に向かってガラス層110の一部をそれぞれ貫通する複数のブラインドホールVHと、ガラス層110の上面上に配置され、複数のブラインドホールVHのそれぞれの内部に延長される第1電極層151と、第1電極層151上に配置され、複数のブラインドホールVHのそれぞれを充填する第2電極層152と、第1及び第2電極層151、152の間に配置された第1誘電体層153とを含むことができる。第2電極層152は、第1誘電体層153上に配置された第5シード層152-1と、第5シード層152-1上に配置され、複数のブラインドホールVHのそれぞれを充填する第4金属層152-2とを含むことができる。
【0026】
第1~第3シード層121、131、141は、第1電極層151と同じ金属を含むことができる。例えば、第1~第3シード層121、131、141及び第1電極層151は、化学銅めっきのような無電解めっきで形成することができる。例えば、第1~第3シード層121、131、141及び第1電極層151は、第1導体層M1であってもよい。第1~第3シード層121、131、141は、1回のめっき工程で形成されることができるため、第1及び第2シード層121、131のそれぞれと第3シード層141との連結部位には境界が存在しない可能性がある。すなわち、互いに一体に形成されることができる。第4及び第5シード層145、152-1は互いに同じ金属を含むことができる。例えば、第4及び第5シード層145、152-1は、化学銅めっきのような無電解めっきで形成されてもよい。第4及び第5シード層145、152-1は、1回のめっき工程で形成することができる。例えば、第4及び第5シード層145、152-1は、第2導体層M2であってもよい。
【0027】
第1~第4金属層122、132、142、152-2は、互いに同じ金属を含むことができる。例えば、第1~第4金属層122、132、142、152-2は、電気銅めっきのような電解めっきで形成することができる。例えば、第1~第4金属層122、132、142、152-2は第3導体層M3であってもよい。第1及び第2金属層122、132と第3金属層142は、2回のめっき工程で形成することができるため、第1及び第2金属層122、132のそれぞれと第3金属層142との連結部位には境界が存在する可能性がある。例えば、第3及び第4金属層142、152-2は第3-1導体層M3-1であることができ、第3-1導体層M3-1は第1導体層M1の少なくとも一部上に配置され、貫通孔TH及び複数のブラインドホールVHのそれぞれを充填することができる。また、第1及び第2金属層122、132は第3-2導体層M3-2であることができ、第3-2導体層M3-2は第1導体層M1の他の少なくとも一部上に配置され、第3-1導体層M3-1の貫通孔THを充填する部分を覆うことができる。第3-1及び第3-2導体層M3-1、M3-2は連結部位に境界を有することができる。
【0028】
第1及び第2誘電体層153、143は、互いに同じ絶縁材を含むことができる。例えば、第1及び第2誘電体層153、143は同じコーティング工程で形成することができる。例えば、第1及び第2誘電体層153、143は、1回のコーティング工程によって同時に形成できる。例えば、誘電体層Dは、第1及び第2誘電体層153、143を含むことができる。したがって、第1及び第2誘電体層153、143は、厚さが実質的に同一であり得る。
【0029】
第4シード層145及び第3金属層142のそれぞれの少なくとも一部は、第3シード層141及び第2誘電体層143のそれぞれより上側にさらに突出することができる。第4シード層145及び第3金属層142のそれぞれの他の少なくとも一部は、第3シード層141及び第2誘電体層143のそれぞれより下側にさらに突出することができる。第4シード層145及び第3金属層142のそれぞれのより突出した厚さは、第1及び第2誘電体層153、143のそれぞれの厚さと実質的に同一であってもよい。
【0030】
ガラス層110の上面上において、第1配線層120と第1電極層151と第2電極層152とは厚さが互いに異なってもよい。より具体的には、ガラス層110の上面上において、第1配線層120は第1及び第2電極層151、152のそれぞれより厚さが厚くてもよく、第2電極層152は第1電極層151より厚さが厚くてもよい。例えば、ガラス層110の上面上において、第1シード層121は、第1電極層151と厚さが実質的に同一であってもよく、第1金属層122は第2電極層152より厚さが厚くてもよい。例えば、ガラス層110の上面上において、第3-2導体層M3-2は、第3-1導体層M3-1より厚さが厚くてもよい。例えば、第1配線層120の上面は、第2電極層152の上面とは異なるレベルに配置されてもよい。例えば、第1配線層120の上面は、第2電極層152の上面より上部に配置されてもよい。
【0031】
ガラス層110の上面上において第1電極層151の少なくとも一部は、第2電極層152で覆われないように水平方向に延長されることができる。例えば、ガラス層110の上面上において第1導体層M1のさらに他の少なくとも一部は、第3-1導体層M3-1で覆われないように水平方向に延長されてもよい。ガラス層110の上面上において、第1電極層151と第2電極層152と第1誘電体層153は段差構造を有することができる。
【0032】
このような構造のプリント回路基板100Aは、ガラス層110をコア層として含む有機(organic)材料を脱却してガラス(glass)材料を使用する場合の様々な利点を有することができる。また、シリコン(silicon)コア層を含む基板の場合、キャパシタが埋め込まれた基板構造であっても、断面のみで回路形成が可能であり、コア層に内蔵されたキャパシタの場合、シリコンと金属との間に絶縁材を追加しなければならないのに対し、ガラス(glass)コア層を含む一例によるプリント回路基板100Aは、両面回路形成が可能であり、さらにガラス(glass)自体が絶縁機能を果たすことができるため、コア層に内蔵されたキャパシタにおいて、更なる絶縁材の形成を省略することができる。すなわち、層数を減らすことができる。
【0033】
また、このような構造のプリント回路基板100Aは、ガラス層110に直接第1及び第2配線層120、130と貫通ビア140とキャパシタ150を形成することができるため、デザイン上の制約なしに所望のサイズ及び容量のキャパシタを形成することができ、微細回路をより容易に形成することができる。また、キャパシタ埋め込みのためのキャビティ加工及び埋め込み工程を省略することができ、この場合、埋め込み時に非対称的に体積を占めるキャビティがないため、絶縁厚さの散布の面でより優れた効果を有することができる。また、一例によるプリント回路基板100Aは、微細回路及びキャパシタを含むことができるため、FCB(Flip Chip Bonding)基板やBGA(Ball Grid Array)基板などに実装されて配置されるガラスインターポーザ(Glass Interposer)として用いられることができ、この場合、一例によるプリント回路基板100A上には複数の半導体チップが実装されて配置されてもよい。
【0034】
以下では、図面を参照して一例によるプリント回路基板100Aの構成要素についてより詳細に説明する。
【0035】
ガラス層110は、非結晶質固体であるガラスを含むことができる。ガラスは、例えば、純粋な二酸化ケイ素(約100%のSiO2)、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス(alumino-silicate glass)などを含むことができる。但し、これに限定されるものではなく、代替的なガラス材料である、例えば、フッ素ガラス、リン酸ガラス、カルコゲンガラスなども材料として使用されることができる。また、特定の物理的特性を有するガラスを形成するために、その他の添加剤をさらに含むこともできる。このような添加剤は、炭酸カルシウム(例えば、石灰)及び炭酸ナトリウム(例えば、ソーダ)だけでなく、マグネシウム、カルシウム、マンガン、アルミニウム、鉛、ホウ素、鉄、クロム、カリウム、硫黄及びアンチモンと、このような元素、並びに他の元素の炭酸塩及び/又は酸化物を含むことができる。
【0036】
ガラス層110は、ガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)などを含む有機絶縁材料、例えば、CCL(Copper Clad Laminate)、PPG(Prepreg)などとは区別される層であってもよい。例えば、ガラス層110は板ガラス(plate glass)を含むことができる。ガラス層110はコア層であってもよい。例えば、ガラスコアであってもよい。
【0037】
貫通孔THはガラス層110を厚さ方向に貫通することができる。例えば、貫通孔THは、ガラス層110の上面及び下面の間を貫通することができる。貫通孔THは一つ以上のホールを有することができる。貫通孔THは楕円柱や円柱の形態であってもよいが、これに限定されるものではなく、砂時計状の柱形態などであってもよい。
【0038】
ブラインドホールVHは、ガラス層110を厚さ方向に一部貫通することができる。例えば、ブラインドホールVHは、ガラス層110の上面から下面に向かってその間を一部貫通することができる。ブラインドホールVHは複数個であってもよい。ブラインドホールVHは楕円柱や円柱の形態であってもよいが、これに限定されるものではなく、砂時計状の柱形態などであってもよい。また、底面のエッジが丸みを帯びた形態であってもよい。
【0039】
第1及び第2配線層120、130は、それぞれ設計デザインに応じて様々な機能を果たすことができる。例えば、信号パターン、パワーパターン、グランドパターンなどを含むことができ、これらのパターンは、それぞれライン(又はトレース)、プレーン(又はプレート)、パッド(又はランド)などの様々な形態を有することができる。第1及び第2配線層120、130は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができる。必要に応じて、無電解めっき層(又は化学銅)の代わりにスパッタリング層を含んでもよく、無電解めっき層(又は化学銅)とスパッタリング層の両方を含んでもよい。
【0040】
貫通ビア140は、設計デザインに応じて様々な機能を果たすことができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含むことができる。貫通ビア140は、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができる。必要に応じて、無電解めっき層(又は化学銅)の代わりにスパッタリング層を含んでもよく、無電解めっき層(又は化学銅)とスパッタリング層の両方を含んでもよい。
【0041】
キャパシタ150は、複数のブラインドホールVHと第1電極層151と第2電極層152と第1誘電体層153を介して電気容量を電気的電位エネルギーで蓄積することができる。例えば、充電と放電が繰り返される特性を利用して電圧を充電し、電流を出力する電子素子として機能することができる。これにより、不安定な電源を安定させることができ、ノイズを除去することができる。また、直流を遮断して交流を通過させることもできる。さらに、半導体チップの安定した作動のために使用されることができる。
【0042】
第1~第5シード層121、131、141、145、152-1及び第1電極層151は、それぞれ銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができ、好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。第1~第3シード層121、131、141は、互いに連結部位に境界を有さない一体化した層であってもよい。第1~第5シード層121、131、141、145、152-1及び第1電極層151は、それぞれ無電解めっき(例えば、化学銅めっき)及び/又はスパッタリングで形成することができる。
【0043】
第1~第4金属層122、132、142、152-2は、それぞれ銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができ、好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。第1~第4金属層122、132、142、152-2は、それぞれ電解めっき(例えば、電気銅めっき)で形成することができる。第1~第5シード層121、131、141、145、152-1及び第1電極層151のそれぞれは、第1~第4金属層122、132、142、152-2のそれぞれより厚さが薄くてもよい。
【0044】
第1及び第2誘電体層153、143は、絶縁性や比誘電率の観点から、アルミナ、シリカ、シリコンニトライド、タンタルオキシド、酸化チタン、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムなどを少なくとも一つ含むことができる。但し、これに限定されるものではなく、有機高分子絶縁材を含むこともできる。
【0045】
図5a~
図5nは、
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【0046】
図5aを参照すると、ガラス層110を用意し、ガラス層110に貫通孔THと複数のブラインドホールVHを形成する。貫通孔THと複数のブラインドホールVHは、レーザ加工、機械的加工、化学的加工など様々な方法で形成することができる。
【0047】
図5bを参照すると、ガラス層110の上面及び下面、貫通孔THの壁面、並びに複数のブラインドホールVHのそれぞれの壁面及び底面上に第1導体層M1を形成する。第1導体層M1は、無電解めっき、例えば、化学銅めっきで形成することができる。必要に応じて、スパッタリングで形成されてもよい。
【0048】
図5cを参照すると、第1導体層M1上に誘電体層Dを形成する。誘電体層Dは、公知のコーティング工程によって薄膜の形態で形成することができる。
【0049】
図5dを参照すると、誘電体層D上に第2導体層M2を形成する。第2導体層M2は、無電解めっき、例えば、化学銅めっきで形成されることができる。必要に応じて、スパッタリングで形成されてもよい。
【0050】
図5eを参照すると、第2導体層M2上に第3-1導体層M3-1を形成する。第3-1導体層M3-1は、貫通孔TH及び複数のブラインドホールVHを充填することができる。第3-1導体層M3-1は、電解めっき、例えば、電気銅めっきで形成されてもよい。
【0051】
図5fを参照すると、第3-1導体層M3-1の一部上に第1ドライフィルム210を形成する。第1ドライフィルム210は、未硬化の絶縁フィルムを付着した後、硬化して形成することができるが、これに限定されるものではなく、コーティング工程で形成することもできる。
【0052】
図5gを参照すると、エッチング工程が行う。エッチングにより、第1ドライフィルム210で覆われた領域を除く残りの領域から、第2及び第3-1導体層M2、M3-1が除去されることができる。
【0053】
図5hを参照すると、第1ドライフィルム210を剥離し、ガラス層110の上面及び下面上に配置されて露出した誘電体層Dの一部をエッチングによって除去する。誘電体層Dが除去されると、第1導体層M1が露出することができる。
【0054】
図5iを参照すると、ガラス層110の上面及び下面上に回路形成のためのパターニングされた開口を有する第2及び第3ドライフィルム220、230をそれぞれ形成する。第2及び第3ドライフィルム220、230は、それぞれ未硬化の絶縁フィルムを付着した後、硬化して形成することができるが、これに限定されるものではなく、コーティング工程で形成することもできる。
【0055】
図5jを参照すると、第2及び第3ドライフィルム220、230のそれぞれのパターニングされた開口を電解めっき、例えば、電気銅めっきで充填して第3-2導体層M3-2を形成する。
【0056】
図5kを参照すると、第2及び第3ドライフィルム220、230を剥離する。
【0057】
図5lを参照すると、第1導体層M1の一部上に第4ドライフィルム240を形成する。第4ドライフィルム240は、未硬化の絶縁フィルムを付着した後、硬化して形成することができるが、これに限定されるものではなく、コーティング工程で形成することもできる。
【0058】
図5mを参照すると、エッチング工程を行う。エッチングにより、第4ドライフィルム240で覆われた領域を除く残りの領域から、第1導体層M1が除去されることができる。
【0059】
図5nを参照すると、第4ドライフィルム240を剥離する。その結果、第1~第4シード層121、131、141、152Sと、第1~第3金属層122、132、142と、第1及び第2電極層151、152と、第1及び第 2誘電体層153、143を含む第1及び第2配線層120、130と貫通ビア140とキャパシタ150が形成されることができる。すなわち、上述した一例によるプリント回路基板100Aが製造できる。
【0060】
その他の内容は、上述した一例によるプリント回路基板100Aで説明したものと実質的に同一であるため、重複説明は省略する。
【0061】
図6は、プリント回路基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0062】
図面を参照すると、他の一例によるプリント回路基板100Bは、上述した一例によるプリント回路基板を基準にして、上側及び下側に配置されたビルドアップ層をさらに含むことができる。例えば、他の一例によるプリント回路基板100Bは、ガラス層110の上面上に配置された1層以上の第1ビルドアップ絶縁層161、1層以上の第1ビルドアップ絶縁層161上又は内にそれぞれ配置された1層以上の第1ビルドアップ配線層162、1層以上の第1ビルドアップ絶縁層161のうち少なくとも一つをそれぞれ貫通する1層以上の第1ビルドアップビア層163、ガラス層110の下面上に配置された1層以上の第2ビルドアップ絶縁層171、1層以上の第2ビルドアップ絶縁層171上又は内部にそれぞれ配置された1層以上の第2ビルドアップ配線層172、1層以上の第2ビルドアップ絶縁層171のうち少なくとも一つをそれぞれ貫通する1層以上の第2ビルドアップビア層173、1層以上の第1ビルドアップ絶縁層161のうち最上側に配置された第1ビルドアップ絶縁層161上に配置された第1レジスト層181、及び1層以上の第2ビルドアップ絶縁層171のうち最下側に配置された第2ビルドアップ絶縁層171上に配置された第2レジスト層182をさらに含むことができる。例えば、他の一例によるプリント回路基板100Bは、ガラス層110をコア層として含むFCB(Filp Chip Bonding)基板、BGA(Ball Grid Array)基板などであってもよい。
【0063】
以下では、図面を参照して他の一例によるプリント回路基板100Bの構成要素についてより詳細に説明する。
【0064】
1層以上の第1及び第2ビルドアップ絶縁層161、171はそれぞれ絶縁材を含むことができる。絶縁材は、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこれらの樹脂と共に、無機フィラー、有機フィラー及び/又はガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)を含む材料を含むことができる。例えば、絶縁材は、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、PPG(Prepreg)などの非感光性絶縁材であってもよいが、これに限定されるものではなく、これら以外にも、他の高分子素材が用いられてもよい。また、絶縁材は、PID(Photo Imageable Dielectric)などの感光性絶縁材であってもよい。1層以上の第1及び第2ビルドアップ絶縁層161、171は、互いに実質的に同じ絶縁材を含んでもよく、又は互いに異なる絶縁材を含んでもよい。
【0065】
1層以上の第1及び第2ビルドアップ配線層162、172はそれぞれ金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。1層以上の第1及び第2ビルドアップ配線層162、172は、それぞれ設計デザインに応じて様々な機能を果たすことができる。例えば、信号パターン、パワーパターン、グランドパターンなどを含むことができる。これらのパターンはそれぞれライン、プレーン、パッドなど様々な形態を有することができる。1層以上の第1及び第2ビルドアップ配線層162、172は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができる。あるいは、金属箔(又は銅箔)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができる。あるいは、金属箔(又は銅箔)、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができる。無電解めっき層(又は化学銅)の代わりにスパッタリング層を含んでもよく、必要に応じて両方を含んでもよい。
【0066】
1層以上の第1及び第2ビルドアップビア層163、173はそれぞれ金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。1層以上の第1及び第2ビルドアップビア層163、173は、それぞれビアホールを充填するフィルドビア(filled VIA)を含むことができるが、ビアホールの壁面に沿って配置されるコンフォーマルビア(conformal VIA)を含むこともできる。1層以上の第1及び第2ビルドアップビア層163、173は、設計デザインに応じて様々な機能を果たすことができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含むことができる。1層以上の第1及び第2ビルドアップビア層163、173は、断面上において互いに反対方向のテーパ形状を有することができる。1層以上の第1及び第2ビルドアップビア層163、173は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができる。無電解めっき層(又は化学銅)の代わりにスパッタリング層を含んでもよく、必要に応じて両方を含んでもよい。
【0067】
第1及び第2レジスト層181、182は、液状又はフィルム型の半田レジスト(Solder Resist)を含むことができるが、これに限定されるものではなく、他の種類の絶縁材が使用されてもよい。第1及び第2レジスト層181、182は、それぞれパターンを露出させる第1及び第2開口を有することができる。第1開口及び/又は第2開口に露出するパターン上には、必要に応じて表面処理層が形成されてもよい。あるいは、第1開口及び/又は第2開口に露出するパターン上には金属バンプが形成されてもよい。
【0068】
その他の内容は、上述した一例によるプリント回路基板100Aで説明したものと実質的に同一であるため、重複説明は省略する。
【0069】
本発明において、深さ、厚さ、幅、長さなどは、それぞれプリント回路基板を研磨又は切断した断面を基準にして走査顕微鏡や光学顕微鏡などで測定することができる。切断断面は垂直断面又は水平断面であってもよく、必要な切断断面を基準にしてそれぞれの数値を測定することができる。数値が一定でない場合には、任意の5点で測定した値の平均値で数値を決定することができる。
【0070】
本発明において、「覆う」という表現は、全体的に覆う場合だけでなく、少なくとも一部を覆う場合を含むことができ、さらに、直接覆う場合だけでなく、間接的に覆う場合も含むことができる。また、「充填する」という表現は、完全に充填する場合だけでなく、おおよそ充填する場合を含むことができ、例えば、一部の空隙やボイドなどが存在する場合を含むことができる。
【0071】
本発明において、実質的には、製造工程上で発生する工程誤差や位置偏差、測定時の誤差などを含めて判断することができる。例えば、線幅、間隔、厚さ、高さなどが「実質的に同一である」とは、数値的に完全に同一である場合だけでなく、ほぼ類似の数値を有することを含むことができる。また、「実質的に共面をなす」とは、完全に同一平面上に存在する場合だけでなく、ほぼ同一平面上に存在する場合も含むことができる。
【0072】
本発明において、「同じ絶縁材」とは、完全に同じ絶縁材である場合だけでなく、同じタイプの絶縁材を含む意味であることができる。したがって、絶縁材の組成は実質的に同じであるものの、それらの具体的な組成比は少しずつ異なる場合がある。
【0073】
本発明において、断面上での意味は、対象物を垂直に切断したときの断面形状、又は対象物を垂直に切断したときの断面形状、又は対象物をサイドビューで見たときの断面形状を意味することができる。また、平面上での意味は、対象物を水平に切断したときの平面形状、又は対象物をトップビュー又はボトムビューで見たときの平面形状を意味することができる。
【0074】
本発明において、下側、下部、下面などは、便宜上、図面の断面を基準にして下方の方向を意味するものとして使用し、上側、上部、上面などは、その反対方向を意味するものとして使用している。また、側部、側面などは、上面及び下面と垂直な方向を意味するものとして使用している。但し、これは説明の便宜上、方向を定義したものであり、特許請求の範囲の権利範囲がこのような方向に対する記載によって特に限定されるものではないことは勿論であり、上/下の概念はいつでも変更することができる。
【0075】
本発明において、「連結される」とは、直接連結されることだけでなく、接着剤層などを介して間接的に連結されることを含む概念である。また、「電気的に連結される」とは、物理的に連結された場合及び連結されていない場合の両方を含む概念である。さらに、「第1、第2」などの表現は、ある構成要素と他の構成要素とを区分するために使用されるものであって、当該構成要素の順序及び/又は重要度などを限定しない。場合によっては、権利範囲を逸脱しない範囲内で、第1構成要素は第2構成要素と命名されてもよく、同様に、第2構成要素は第1構成要素と命名されてもよい。
【0076】
本発明で使用される「一例」という表現は、互いに同じ実施形態を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されたものである。しかし、上記提示された一例は、他の一例の特徴と結合して実現されることを排除しない。例えば、特定の一例で説明された事項が、他の一例に説明されていなくても、他の一例において、その事項と反対又は矛盾する説明がない限り、他の一例に関連する説明として理解することができる。
【0077】
本発明で使用される用語は、単に一例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。このとき、単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。
【符号の説明】
【0078】
1000:電子機器
1010:メインボード
1020:チップ関連部品
1030:ネットワーク関連部品
1040:その他の部品
1050:カメラ
1060:アンテナ
1070:ディスプレイ
1080:バッテリ
1090:信号ライン
1100:スマートフォン
1110:マザーボード
1120:部品
1121:部品パッケージ
1130:カメラモジュール
1140:スピーカ
100A、100B:プリント回路基板
110:ガラス層
120、130:配線層
140:貫通ビア
150:キャパシタ
151、152:電極層
121、131、141、145、152-1:シード層
122、132、142、152-2:金属層
143、153:誘電体層
161、171:ビルドアップ絶縁層
162、172:ビルドアップ配線層
163、173:ビルドアップビア層
181、182:レジスト層