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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025097904
(43)【公開日】2025-07-01
(54)【発明の名称】コイル部品
(51)【国際特許分類】
   H01F 17/00 20060101AFI20250624BHJP
   H01F 27/29 20060101ALI20250624BHJP
【FI】
H01F17/00 B
H01F27/29 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024185979
(22)【出願日】2024-10-22
(31)【優先権主張番号】10-2023-0185395
(32)【優先日】2023-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金 材 勳
(72)【発明者】
【氏名】金 泰 賢
(72)【発明者】
【氏名】李 東 珍
(72)【発明者】
【氏名】徐 秀 旻
(72)【発明者】
【氏名】金 範 錫
【テーマコード(参考)】
5E070
【Fターム(参考)】
5E070AA01
5E070CB17
5E070CB18
5E070EA10
(57)【要約】
【課題】ガラスなどの無機材料をコアとして用いる場合にも、外部からの衝撃や工程による残留応力に対応してクラック等を防止することができるプリント回路基板を提供する。
【解決手段】本発明によるコイル部品は、本体と、本体内に配置されるコイルと、本体内に配置されてコイルを支持する支持部材と、支持部材から本体の一側面に延長される一対の第1連結部と、支持部材から本体の一側面に向かい合う他側面に延長される一対の第2連結部と、を有し、本体の第1方向の長さをLとし、一対の第1連結部が第1方向に離隔した距離をSとするとき、S/Lは、0.15以上0.65以下を満たす。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
前記本体内に配置されるコイルと、
前記本体内に配置されて前記コイルを支持する支持部材と、
前記支持部材から前記本体の一側面に延長される一対の第1連結部と、
前記支持部材から前記本体の一側面に向かい合う他側面に延長される一対の第2連結部と、を有し、
前記本体の第1方向の長さをLとし、前記一対の第1連結部が前記第1方向に離隔した距離をSとするとき、
S/Lは、0.15以上0.65以下を満たすことを特徴とするコイル部品。
【請求項2】
前記一対の第1連結部及び前記一対の第2連結部は、それぞれ前記本体の第2方向に向かい合う両側面に延長されることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【請求項3】
前記一対の第1連結部間の離隔距離は、前記一対の第2連結部間の離隔距離に対応することを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【請求項4】
前記本体の第2方向に沿った中心を貫通する面をPとするとき、
前記一対の第1連結部及び前記一対の第2連結部は、前記P面を基準にして互いに対称的に形成されることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【請求項5】
前記本体の第1方向に沿った中心を貫通する面をPとするとき、
前記一対の第1連結部は、前記P面を基準にして互いに対称的に形成され、
前記一対の第2連結部は、前記P面を基準にして互いに対称的に形成されることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【請求項6】
前記支持部材の厚さは、40μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【請求項7】
前記支持部材は、前記本体の第2方向に互いに向かい合う両側面から離隔することを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【請求項8】
前記支持部材の側面は、前記本体の第1方向に互いに向かい合う両側面に延長され、
前記支持部材の側面の第2方向に沿った長さをEとし、前記本体の第2方向に沿った長さをWとするとき、
E/Wは、1/2以下であることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【請求項9】
前記コイルは、第1及び第2引き出し部を含み、
前記第1及び第2引き出し部は、それぞれ前記本体の第1方向に向かい合う両側面にそれぞれ延長されることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品
【請求項10】
前記第1及び第2引き出し部は、複数のストリップ状の導体を含むことを特徴とする請求項9に記載のコイル部品。
【請求項11】
前記複数のストリップ状の導体は、前記本体の第2方向に離隔し、
前記複数のストリップ状の導体間には、前記本体の一部が充填されることを特徴とする請求項10に記載のコイル部品。
【請求項12】
前記コイルは、
前記支持部材の一面に配置される平面螺旋形状の第1コイルパターンと、
前記支持部材の一面に向かい合う前記支持部材の他面に配置される平面螺旋形状の第2コイルパターンと、
前記第1コイルパターンと前記第2コイルパターンを連結するように前記支持部材を貫通するビアと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【請求項13】
前記本体の第1方向に向かい合う両側面にそれぞれ配置されて、前記コイルの両端部とそれぞれ連結される第1及び第2外部電極と、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【請求項14】
前記本体は、樹脂と磁性体粉末を含むことを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【請求項15】
前記本体の第1方向に沿った長さは、前記本体の第2方向に沿った長さよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【請求項16】
前記コイルの少なくとも一部は、前記一対の第1連結部及び前記一対の第2連結部の内の少なくとも一つと接触することを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイル部品に関し、特に、薄型化が可能でありながらも、コイル及び支持部材の変形を防止することができるコイル部品に関する。
【背景技術】
【0002】
コイル部品の1つであるインダクタ(inductor)は、抵抗(Resistor)及びキャパシタ(Capacitor)に加えて電子機器に用いられる代表的な受動電子部品である。
電子機器が徐々に高性能化され、小さくなるにつれて電子機器に用いられる電子部品は、その数が増加して小型化されている。
【0003】
これにより、このような電子装置に用いられる薄膜型インダクタも小型化及び薄膜化が要求されている実情である。
パワーインダクタのサイズが薄膜化されてきているが、Inductance、RdcなどのChipの特性損失なしに製品の小型化を達成するために、コイルパターンの回転数の増加(微細パターン化)及び透磁率の高い材料開発、パターン高さを増やす研究開発が課題となって進行中である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来のコイル部品における課題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、薄型化(Low-profile)が可能でありながらも、コイル及び支持部材の変形を防止することができるコイル部品を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、部品内の磁性体の体積を最大限活用してインダクタンス特性の低下を防止することができるコイル部品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた本発明によるコイル部品は、本体と、前記本体内に配置されるコイルと、前記本体内に配置されて前記コイルを支持する支持部材と、前記支持部材から前記本体の一側面に延長される一対の第1連結部と、前記支持部材から前記本体の一側面に向かい合う他側面に延長される一対の第2連結部と、を有し、前記本体の第1方向の長さをLとし、前記一対の第1連結部が前記第1方向に離隔した距離をSとするとき、S/Lは、0.15以上0.65以下を満たすことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係るコイル部品によれば、本体の第1方向の長さをLとし、一対の第1連結部が第1方向に離隔した距離をSとするとき、S/Lが所定の値を満たすことで、薄型化(Low-profile)が可能でありながらも、コイル及び支持部材の変形を防止することができる。
また、コイル部品内の磁性体の体積を最大限活用してインダクタンス特性の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態によるコイル部品の概略構成を示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態によるコイル部品の概略構成を示す平面図である。
図3図2の平面図と同一であり、符号のみを異ならせて示した図である。
図4図1のI-I’線に沿って切断した断面図である。
図5図1のII-II’線に沿って切断した断面図である。
図6】従来のコイル部品(比較例)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、本発明に係るコイル部品を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0009】
本明細書で用いる用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いたものであり、本発明を限定する意図ではない。
単数の表現は、文脈上明らかに異なるものを意味しない限り、複数の表現を含む。
本明細書において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定するものであり、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないものと理解することができる。
そして、明細書全体において、「上に」とは、対象部分の上又は下に位置することを意味するものであり、必ずしも重力方向を基準に上側に位置することを意味するものではない。
【0010】
なお、結合とは、各構成要素間の接触関係において、各構成要素間に物理的に直接接触する場合のみを意味するものではなく、他の構成が各構成要素間に介在して、その他の構成に構成要素がそれぞれ接触している場合まで包括する概念で用いるようにする。
図に示される各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜上任意に示されたため、本発明は必ずしも示されたものに限定されない。
図において、X方向は第1方向又は長さ方向、Y方向は第2方向又は幅方向、Z方向は第3方向又は厚さ方向と定義される。
【0011】
以下、本発明の実施形態によるコイル部品を、図面を参照して詳細に説明するが、添付図面を参照して説明するにあたり、同一又は対応する構成要素は同一の図面番号を付与し、これに対する重複説明は省略する。
【0012】
電子機器には様々な種類の電子部品が用いられるが、このような電子部品間にはノイズ除去などを目的として様々な種類のコイル部品が適宜用いられることができる。
すなわち、電子機器でコイル部品は、パワーインダクタ(Power Inductor)、高周波インダクタ(HF Inductor)、通常のビーズ(General Bead)、高周波用ビーズ(GHz Bead)、共通モードフィルタ(Common Mode Filter)などで用いられる。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態によるコイル部品の概略構成を示す斜視図であり、図2は、本発明の一実施形態によるコイル部品の概略構成を示す平面図であり、図3は、図2の平面図と同一であり、符号のみを異ならせて示した図面であり、図4は、図1のI-I’線に沿って切断した断面図であり、図5は、図1のII-II’線に沿って切断した断面図である。
【0014】
図1図5を参照すると、本発明の一実施形態によるコイル部品1000は、本体100、支持部材210、連結部(221、222)、コイル300及び外部電極(400、500)を含み、絶縁膜IFをさらに含む。
本体100は、本実施形態によるコイル部品1000の外観をなして、内部に支持部材210及びコイル300を埋設する。
本体100は、全体的に六面体の形状に形成される。
【0015】
図1図5を基準として、本体100は、第1方向(X方向)に互いに向かい合う第1面101と第2面102、第2方向(Y方向)に互いに向かい合う第3面103と第4面104、第3方向(Z方向)に向かい合う第5面105及び第6面106を含む。
本体100の第1~第4面(101、102、103、104)のそれぞれは、本体100の第5面105と第6面106を連結する本体100の側面に該当する。
【0016】
本体100は、例示的に、後述する外部電極(400、500)が形成された本実施形態によるコイル部品1000が、2.0mmの長さ、1.2mmの幅、及び0.65mmの厚さを有するように形成されるが、これに制限されるものではない。
他の例として、本体100は、本実施形態によるコイル部品1000が、2.0mmの長さ、1.6mmの幅、及び0.55mmの厚さを有するように、
又は、2.0mmの長さ、1.2mmの幅、及び0.55mmの厚さを有するように、
又は1.2mmの長さ、1.0mmの幅、及び0.55mmの厚さを有するように形成することもできる。
一方、後述するように、コイル部品1000が薄型化されるほど本体100の形成工程において支持部材210及びコイル300に加わる熱と圧力が増加することがあり、これにより本実施形態に適用される第1及び第2連結部(221、222)が上述した厚さ以下に形成されたコイル部品の場合にも適用することができる。
したがって、本発明の範囲が上述した例示的なコイル部品の厚さに制限されるものではなく、それ以下の厚さで形成された場合にまで及ぶ。
【0017】
上述したコイル部品1000の第1方向(X方向)の長さは、コイル部品1000の第2方向(Y方向)の中央部における第1方向(X方向)-第3方向(Z方向)の断面(cross-section)に対する光学顕微鏡又はSEM(Scanning Electron Microscope)写真を基準に、断面写真に示されたコイル部品1000の第1方向(X方向)に向かい合う2つの最外側の境界線をそれぞれ連結し、第1方向(X方向)と平行な複数の線分のそれぞれのディメンション(dimension)の内の最大値を意味するものであり得る。
又は、断面写真に示されたコイル部品1000の第1方向(X方向)に向かい合う2つの最外側の境界線をそれぞれ連結し、第1方向(X方向)と平行な複数の線分のそれぞれのディメンション(dimension)の内の最小値を意味するものであり得る。
又は、断面写真に示されたコイル部品1000の第1方向(X方向)に向かい合う2つの最外側の境界線をそれぞれ連結し、第1方向(X方向)と平行な複数の線分のそれぞれのディメンション(dimension)の内の少なくとも5つ以上の算術平均値を意味するものであり得る。
特に、少なくとも5つ以上のディメンション(dimension)は、最大値及び最小値を含むようにする。
ここで、第1方向(X方向)と平行な複数の線分は、第3方向(Z方向)に互いに等間隔であるが、本発明の範囲がこれに制限されるものではない。
【0018】
上述したコイル部品1000の第2方向(Y方向)の長さは、コイル部品1000の第3方向(Z方向)の中央部における第1方向(X方向)-第2方向(Y方向)の断面(cross-section)に対する光学顕微鏡又はSEM(Scanning Electron Microscope)写真を基準に、断面写真に示されたコイル部品1000の第2方向(Y方向)に向かい合う2つの最外側の境界線をそれぞれ連結し、第2方向(Y方向)と平行な複数の線分のそれぞれのディメンション(dimension)の内の最大値を意味するものであり得る。
又は、断面写真に示されたコイル部品1000の第2方向(Y方向)に向かい合う2つの最外側の境界線をそれぞれ連結し、第2方向(Y方向)と平行な複数の線分のそれぞれのディメンション(dimension)の内の最小値を意味するものであり得る。
又は、断面写真に示されたコイル部品1000の第2方向(Y方向)に向かい合う2つの最外側の境界線をそれぞれ連結し、第2方向(Y方向)と平行な複数の線分のそれぞれのディメンション(dimension)の内の少なくとも5つ以上の算術平均値を意味するものであり得る。
特に、少なくとも5つ以上のディメンション(dimension)は、最大値及び最小値を含むようにする。
ここで、第2方向(Y方向)と平行な複数の線分は、第1方向(X方向)に互いに等間隔であるが、本発明の範囲がこれに制限されるものではない。
【0019】
上述したコイル部品1000の第3方向(Z方向)の長さは、コイル部品1000の第2方向(Y方向)の中央部における第1方向(X方向)-第3方向(Z方向)の断面(cross-section)に対する光学顕微鏡又はSEM(Scanning Electron Microscope)写真を基準に、断面写真に示されたコイル部品1000の第3方向(Z方向)に向かい合う2つの最外側の境界線をそれぞれ連結し、第3方向(Z方向)と平行な複数の線分のそれぞれのディメンション(dimension)の内の最大値を意味するものであり得る。
又は、断面写真に示されたコイル部品1000の第3方向(Z方向)に向かい合う2つの最外側の境界線をそれぞれ連結し、第3方向(Z方向)と平行な複数の線分のそれぞれのディメンション(dimension)の内の最小値を意味するものであり得る。
又は、断面写真に示されたコイル部品1000の第3方向(Z方向)に向かい合う2つの最外側の境界線をそれぞれ連結し、第3方向(Z方向)と平行な複数の線分のそれぞれのディメンション(dimension)の内の少なくとも5つ以上の算術平均値を意味するものであり得る。
特に、少なくとも5つ以上のディメンション(dimension)は、最大値及び最小値を含むようにする。
ここで、第3方向(Z方向)と平行な複数の線分は、第1方向(X方向)に互いに等間隔であるが、本発明の範囲がこれに制限されるものではない。
【0020】
一方、コイル部品1000の第1~第3方向の長さのそれぞれは、マイクロメータ測定法で測定され得る。
マイクロメータ測定法は、Gage R&R(Repeatability and Reproducibility)されたマイクロメータでゼロ点を設定し、マイクロメータのチップ間に本実施形態によるコイル部品1000を挿入し、マイクロメータの測定レバー(lever)を回して測定する。
一方、マイクロメータ測定法でコイル部品1000の長さを測定することにおいて、コイル部品1000の長さは、1回測定された値を意味し得、複数回測定された値の算術平均を意味し得る。
【0021】
本体100は、磁性物質と樹脂を含む。
具体的には、本体100は、樹脂、及び樹脂に分散した磁性物質を含む磁性複合シートを1つ以上積層して形成される。
但し、本体100は、磁性物質が樹脂に分散した構造以外に他の構造を有することもできる。
例えば、本体100は、フェライトなどの磁性物質からなることもできる。
磁性物質は、磁性体粉末であり、例えば、フェライト又は金属磁性粉末である。
【0022】
フェライト粉末は、例えば、Mg-Zn系、Mn-Zn系、Mn-Mg系、Cu-Zn系、Mg-Mn-Sr系、Ni-Zn系等のスピネル型フェライト、Ba-Zn系、Ba-Mg系、Ba-Ni系、Ba-Co系、Ba-Ni-Co系などの六方晶型フェライト類、Y系などのガーネット型フェライト、及びLi系フェライトの内の少なくとも1つ以上であり得る。
【0023】
金属磁性粉末は、鉄(Fe)、シリコン(Si)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、ニオブ(Nb)、銅(Cu)、及びニッケル(Ni)からなる群から選択されたいずれか1つ以上を含み得る。
例えば、金属磁性粉末は、純鉄粉末、Fe-Si系合金粉末、Fe-Si-Al系合金粉末、Fe-Ni系合金粉末、Fe-Ni-Mo系合金粉末、Fe-Ni-Mo-Cu系合金粉末、Fe-Co系合金粉末、Fe-Ni-Co系合金粉末、Fe-Cr系合金粉末、Fe-Cr-Si系合金粉末、Fe-Si-Cu-Nb系合金粉末、Fe-Ni-Cr系合金粉末、Fe-Cr-Al系合金粉末の内の少なくとも1つ以上であり得る。
【0024】
金属磁性粉末は、非晶質又は結晶質である。
例えば、金属磁性粉末は、Fe-Si-B-Cr系非晶質合金粉末であるが、必ずしもこれに制限されるものではない。
フェライト及び金属磁性粉末は、それぞれ平均直径が、約0.1μm~30μmであるが、これに制限されない。
【0025】
本体100は、樹脂に分散した2種類以上の磁性体粉末を含む。
ここで、磁性体粉末の異なる種類とは、樹脂に分散した磁性体粉末が、平均直径、組成、結晶性、及び形状のいずれかで互いに区別されることを意味する。
例として、本体100は、平均直径が互いに異なる2以上の磁性体粉末を含む。
【0026】
樹脂は、エポキシ(epoxy)、ポリイミド(polyimide)、液晶結晶性ポリマー(Liquid Crystal Polymer)などを単独又は混合して含み得るが、これらに限定されない。
【0027】
本体100は、後述するコイル300を貫通するコア110を含む。
コア110は、磁性複合シートがコイル300の貫通孔を充填することで形成されるが、これに制限されない。
本体100の第1方向に沿った長さLは、本体の第2方向に沿った長さWよりも大きい。
【0028】
支持部材210は、本体100に埋設される。
支持部材210は、後述するコイル300を支持する構成である。
支持部材210の厚さは、40μm以下である。
具体的には、支持部材210の厚さは、15μm以上40μm以下であり得るが、必ずしもこれに制限されるものではない。
【0029】
支持部材210は、エポキシ樹脂などの熱硬化性絶縁樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性絶縁樹脂、又は感光性絶縁樹脂を含む絶縁資材で形成されるか、このような絶縁樹脂にガラス繊維又は無機フィラーなどの補強材が含浸された絶縁資材で形成される。
例として、支持部材210は、プリプレグ(prepreg)、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、FR-4、BT(Bismaleimide Triazine)フィルム、PID(Photo Imagable Dielectric)フィルムなどの絶縁資材で形成され得るが、これに制限されない。
【0030】
無機フィラーとしては、シリカ(SiO)、アルミナ(Al)、炭化ケイ素(SiC)、硫酸バリウム(BaSO)、タルク、泥、雲母粉、水酸化アルミニウム(AlOH)、水酸化マグネシウム(Mg(OH))、炭酸カルシウム(CaCO)、炭酸マグネシウム(MgCO)、酸化マグネシウム(MgO)、窒化ホウ素(BN)、ホウ酸アルミニウム(AlBO)、チタン酸バリウム(BaTiO)、及びジルコン酸カルシウム(CaZrO)から構成された群から選択された少なくとも1つ以上が用いられる。
【0031】
支持部材210が補強材を含む絶縁資材で形成される場合、支持部材210は、より優れた剛性を提供することができる。
支持部材210がガラス繊維を含まない絶縁資材で形成される場合、支持部材210はコイル300全体の厚さを薄型化する上で有利である。
支持部材210が感光性絶縁樹脂を含む絶縁資材で形成される場合、コイル300を形成するための工程数が減り、生産費の削減に有利であり、微細なビアを形成することができる。
【0032】
支持部材210は、コイル300の第1及び第2コイルパターン(311、312)と第1及び第2引き出し部(331、332)を支持する部材であり、第1及び第2コイルパターン(311、312)と第1及び第2引き出し部(331、332)の形状に対応する形態で形成される。
すなわち、支持部材210の外側ラインは、コイル300の外側ラインに対応するように形成される。
支持部材210は、本体100の第2方向(Y方向)に互いに向かい合う両側面(103、104)と離隔する。
これは、連結部(221、222)が本体の第3面及び第4面(103、104)に延長されることに相反する。
すなわち、後述する従来のコイル部品(比較例)と比較して、支持部材210を第3面及び第4面(103、104)に延長されなくても、連結部(221、222)を介してコイル部品の剛性を十分に確保することができる。
【0033】
支持部材210は、第1及び第2引き出し部(331、332)に沿って本体100の第1方向(X方向)に向かい合う両側面(101、102)に延長される。
本体の両側面(101、102)に延長される持部材210の側面の第2方向(Y方向)に沿った長さをEとし、本体100の第2方向に沿った長さをWとするとき、E/Wは1/2以下である。
本体100の第2方向(Y方向)に沿った長さWは、上述したコイル部品1000の長さを測定する方法を推測して測定する。
同様に、本体の両側面(101、102)に延長される支持部材210の側面の第2方向(Y方向)に沿った長さEも上記方法を推測して測定することができる。
【0034】
コイル部品の本体100は、コイルが形成された支持部材210の両面に磁性複合シートを積層及び圧着して形成され、このとき、支持部材及びコイルに加わる圧力及び温度が増加して支持部材210及びコイル300の変形可能性が増加する可能性がある(以下、「基板たわみ」という)。
特に、このような基板たわみ現象は、上述したように支持部材210の厚さを40μm以下に薄型化する場合、頻繁に発生することがある。
本実施形態の場合、以下後述するように、第1及び第2連結部(221、222)のそれぞれを本体の第1方向(X方向)に長さSだけ互いに離隔した一対に形成することで、本体100の形成時にコイル300及び支持部材210に加わる応力を減少させることができる。
【0035】
以下、図2及び図3を参照して、連結部(221、222)の形状について詳述する。
本実施形態によるコイル部品1000は、支持部材210から本体100の一側面に延長される一対の第1連結部221及び支持部材210から本体100の他側面に延長される一対の第2連結部222を含む。
具体的には、一対の第1連結部221及び一対の第2連結部222は、それぞれ本体の第2方向に向かい合う両側面に延長される。
図2を参照すると、一対の第1連結部221は、本体100の第3面103に延長され、一対の第2連結部222は、第4面104に延長される。
【0036】
第1及び第2連結部(221、222)は、磁性複合シートの積層時に、隣接するユニットコイルを互いに連結して各ユニットコイルの変形を防止する。
このような第1及び第2連結部(221、222)は、隣接するユニットコイルを支持する各ユニット支持部材210を互いに連結する形態に形成された後、ユニットコイルを個別化する工程を介して分離され、各ユニットコイル部品1000の本体100の第3及び第4面(103、104)にそれぞれ露出する。
【0037】
コイル300を直接的に支持する支持部材210とは異なり、第1及び第2連結部(221、222)上には、コイル300が配置されない。
しかし、必ずしもこれに制限されるものではない。
一例として、めっき工程でコイル300を形成する場合、めっき領域が連結部(221、222)を侵す可能性がある。
このような場合、第1及び第2連結部(221、222)は、コイル300を直接的に支持する構成ではないが、コイル300の少なくとも一部は、第1連結部221及び第2連結部222の内の少なくとも1つと接触する。
【0038】
本実施形態の場合、一対の第1連結部221は、本体の第1方向(X方向)に長さSだけ互いに離隔する。
すなわち、図1図3に示したように、一対の第1連結部221は、支持部材210から延長され、本体100の第3面103に各断面が露出する。
同様に、一対の第2連結部222は、本体の第1方向(X方向)に長さSだけ互いに離隔する。
一対の第2連結部222は、支持部材210から延長され、本体100の第4面104に各断面が露出する。
【0039】
一対の第1連結部221間の離隔距離Sは、一対の第2連結部222間の離隔距離Sに対応する。
これにより、一対の第1及び第2連結部(221、222)間の空間で本体100を形成するための磁性複合シートの一部が流動することができ、支持部材210の変形を最小化することができる。
さらに、支持部材210に配置されるコイル300の変形を最小化することができる。
【0040】
図3を参照して、連結部(221、222)の配置について詳述する。
第1及び第2連結部(221、222)は、互いに対称的に形成される。
ここで、対称的に形成されるというのは、点対称及び線対称を含む概念である。
【0041】
本体100の第2方向に沿った中心を貫通する面をPとするとき、一対の第1連結部221及び一対の第2連結部222は、P面を基準として、互いに対称的に形成される。
本体100の第1方向に沿った中心を貫通する面をPとするとき、一対の第1連結部221は、P面を基準に互いに対称的に形成され、一対の第2連結部222は、P面を基準に互いに対称的に形成される。
【0042】
図3の方向を基準に左側に配置された第1連結部221と左側に配置された第2連結部222とは、本体100の第2方向(Y方向)と平行な一線分上に共に位置する。
同様に、図3の方向を基準に右側に配置された第1連結部221と右側に配置された第2連結部222は、本体100の第2方向(Y方向)と平行な異なる線分上に共に位置する。
前者及び後者の場合、本体100の形成時に支持部材210及びコイル300に加わる応力を本体100の第2方向(Y方向)に比較的均等に分散してコイル300の変形を最小化することができる。
【0043】
一対の第1連結部221が第1方向(X方向)に離隔した長さをSとし、本体100の第1方向(X方向)に沿った長さをLとするとき、S/Lは、0.15以上0.65以下を満たす。
【0044】
下記に示す表1は、本体100の第1方向(X方向)の長さLを2.0mmに一定に維持し、一対の連結部が離隔した長さSを調整したときの、基板たわみ、Ls変化率、及びChipping不良率を示した表である。
No.1は、従来のコイル部品(比較例)を示す。
図6は、従来のコイル部品(比較例)を示す図である。
従来のコイル部品の場合、引き出し部の周りの支持部材20が本体の側面(13、14)に延長される構造である。
すなわち、コイル部品の剛性確保のため、支持部材20の面積を増やしたものである。
【0045】
一方、実験例(No.2~No.10)では、支持部材210を本体の側面(103、104)に延長させず、連結部(221、222)をそれぞれ一対に形成し、連結部(221、222)間の離隔距離Sを調節した。
Chipping不良とは、磁性体の積層及び圧着により本体100を形成する際に、磁性体本体が脱落する現象を意味する。
【0046】
【表1】
【0047】
No.1(比較例)の場合、コイル部品の支持部材20の厚さを40μm以下に形成する場合において、コイル及び支持部材に加わる応力を分散させにくく、基板たわみ現象が発生する。
具体的には、比較例の場合、コイル300において第1方向(X方向)に沿った応力分散に脆弱であることがある。
特に、コイル部品の構造上、第1方向(X方向)の長さが第2方向(Y方向)の長さよりも大きい場合が多いため、比較例は、基板たわみ現象に比較的脆弱になることがある。
また、比較例の場合、支持部材がYZ面と距離が近すぎるため、コイル部品の製作時に磁性体が脱落するおそれ、すなわち、Chipping不良のおそれが存在する。
【0048】
No.2の場合、連結部間の間隔が近すぎて第1方向(X方向)に沿って応力を効率的に分散させることができず、Chipping不良のおそれがある。
No.3~No.8の場合、基板たわみ現象が改善され、Lsは、比較例と比較して改善されたことが確認できる。
これは、連結部(221、222)を磁束(flux)が集中する領域を避けるように配置して、磁束(flux)の循環を円滑にすることができるためである。
また、一対の連結部間の間隔Sが狭すぎると、磁性体本体が脱落するおそれ(Chipping不良)が大きくなる。
No.9及びNo.10の場合、連結部がYZ面と距離が近すぎて、Lsが減少し、Chipping不良率が再び増加したことが確認できる。
また、連結部間の間隔が離れるようになると、基板の剛性が低下して基板たわみが発生する可能性がある。
【0049】
したがって、上記表1を参照すると、S/Lを、0.15以上0.65以下に維持する場合、応力を効率的に分散させることができる構造であることが分かり、コイル部品の基板たわみを防止することができる。
また、これにより、Chipping不良を防止することができ、Lsを改善させることができる。
【0050】
本体100の第1方向(X方向)に沿った長さLは、上述したコイル部品1000の長さを測定する方法を推測して測定する。
さらに、一対の連結部が第1方向(X方向)に離隔した長さSも上述したコイル部品1000の長さを測定する方法を推測して測定することができる。
特に、一対の連結部が離隔した長さSは、連結部の中心から他の連結部の中心間の距離を意味するのではなく、物理的に離隔した距離、すなわち連結部間の隣接した面から隣接した面までの距離を意味する。
【0051】
このようにすることで、本実施形態によるコイル部品1000は、一対の連結部(221、222)を離隔するように形成することによって、製造工程上発生し得る支持部材210及びコイル300の変形を最小化することができる。
【0052】
コイル300は、本体100に埋め込まれて、コイル部品の特性を発現する。
例えば、本実施形態のコイル部品1000がパワーインダクタとして活用される場合、コイル300は、電界を磁場に蓄えて出力電圧を維持することで、電子機器の電源を安定させる役割を果たす。
【0053】
コイル300は、コイルパターン(311、312)、引き出し部(331、332)、及びビア320を含む。
具体的には、図1図4、及び図5の方向を基準に、本体100の第6面106に向かい合う支持部材210の下面に第1コイルパターン311と第1引き出し部331が配置され、支持部材210の上面に第2コイルパターン312と第2引き出し部332が配置される。
ビア320は、支持部材210を貫通して第1コイルパターン311と第2コイルパターン312にそれぞれ接触する。
このようにすることで、コイル300は、全体的にコア110を中心に1つ以上のターン(turn)を形成した1つのコイルとして機能する。
【0054】
第1コイルパターン311及び第2コイルパターン312のそれぞれは、コア110を軸に少なくとも1つのターン(turn)を形成した平面螺旋形状である。
例として、第1コイルパターン311は、支持部材210の下面でコア110を軸に少なくとも1つのターン(turn)を形成する。
第1及び第2引き出し部(331、332)は、本体の第1面101及び第2面102にそれぞれ延長され、後述する第1及び第2外部電極(400、500)と連結される。
【0055】
第1及び第2引き出し部(331、332)は、複数のストリップが組み合わされた構造を有する。
図2を参照すると、第2引き出し部332は、複数のストリップ状の導体(3321、3322)を含む。
第2引き出し部332が複数のストリップ状の導体(3321、3322)を有する場合、第2引き出し部332を形成する過程で発生し得る過めっき現象を緩和することができる。
その結果、第2コイルパターン312と第2引き出し部332との間のめっき厚さのばらつきを低減することができる。
複数のストリップ状の導体(3321、3322)は、第2方向(Y方向)に離隔するように形成され、離隔した空間の間に本体100が充填される。
その結果、本体100と第2コイルパターン312の結合力及びインダクタンス特性が改善される。
【0056】
コイルパターン(311、312)、第1及び第2引き出し部(331、332)とビア320の内の少なくとも1つは、1つ以上の導電層を含む。
例として、第2コイルパターン312、第2引き出し部332、及びビア320を支持部材210の他面側にめっきで形成する場合、第2コイルパターン312、第2引き出し部332、及びビア320は、それぞれ無電解めっき層等のシード層及び電解めっき層を含む。
ここで、電解めっき層は、単層構造であることもでき、多層構造であることもできる。
多層構造の電解めっき層は、いずれか一つの電解めっき層を他の一つの電解めっき層が覆うコンフォーマル(conformal)な膜構造で形成することもでき、いずれか一つの電解めっき層の一面のみに他の一つの電解めっき層が積層された形状に形成することもできる。
第2コイルパターン312のシード層、第2引き出し部332のシード層、及びビア320のシード層は一体に形成されて、相互間に境界が形成されないことがあるが、これに制限されるものではない。
第2コイルパターン312の電解めっき層、第2引き出し部332の電解めっき層、及びビア320の電解めっき層は、一体に形成されて相互間に境界が形成されないことがあるが、これに制限されるものではない。
【0057】
他の例として、図1図4、及び図5の方向に基づいて、支持部材210の下面に配置された第1コイルパターン311及び第1引き出し部331と、支持部材210の上面側に配置された第2コイルパターン312及び第2引き出し部332を互いに別途形成した後、支持部材210に一括して積層してコイル300を形成する場合、ビア320は、高融点金属層と高融点金属層の溶融点よりも低い溶融点を有する低融点金属層を含む。
ここで、低融点金属層は、鉛(Pb)及び/又はスズ(Sn)を含むソルダーで形成される。
低融点金属層は、一括積層時の圧力及び温度により少なくとも一部が溶融して、例えば低融点金属層と第2コイルパターン312との間の境界には、金属間化合物層(Inter Metallic Compound Layer、IMC Layer)が形成される。
【0058】
図4及び図5の第3方向(Z方向)を基準に、コイルパターン(311、312)及び引き出し部(331、332)は、支持部材210の下面及び上面からそれぞれ突出形成される。
他の例として、第1コイルパターン311と第1引き出し部331は、支持部材210の下面に突出形成され、第2コイルパターン312と第2引き出し部332は、支持部材210の上面に埋め込まれて、第2コイルパターン312及び第2引き出し部332のそれぞれの上面が支持部材210の上面に露出する。
この場合、第2コイルパターン312及び/又は第2引き出し部332の上面には凹部が形成されて、第2コイルパターン312及び/又は第2引き出し部332の上面と支持部材210の上面は、同じ平面上に位置しない。
他の例として、第2コイルパターン312と第2引き出し部332は、支持部材210の上面に突出形成され、第1コイルパターン311と第1引き出し部331は、支持部材210の下面に埋め込まれて、第1コイルパターン311と第1引き出し部331のそれぞれの下面が支持部材210の下面に露出する。
この場合、第1コイルパターン311及び/又は第1引き出し部331の下面には、凹部が形成されて、第1コイルパターン311及び/又は第1引き出し部331の下面と支持部材210の下面とは、同じ平面上に位置しない。
【0059】
コイルパターン(311、312)、引き出し部(331、332)、及びビア320のそれぞれは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質で形成され得るが、これらに限定されない。
【0060】
外部電極(400、500)は、本体100の表面に配置されて、第1及び第2引き出し部(331、332)とそれぞれと連結される。
本実施形態の場合、第1及び第2引き出し部(331、332)は、それぞれ本体100の第1及び第2面(101、102)に延長される。
したがって、第1外部電極400は、第1面101に配置されて、本体100の第1面101に延長される第1引き出し部331と接触連結され、第2外部電極500は、第2面102に配置されて、本体100の第2面103に延長される第2引き出し部332と接触連結される。
【0061】
外部電極400、500は、単層又は複数層の構造で形成されることができる。例として、第1外部電極400は、銅を含む第1層、第1層上に配置され、ニッケル(Ni)を含む第2層、及び第2層上に配置され、スズ(Sn)を含む第3層から構成されることができる。ここで、第1~第3層は、それぞれめっきで形成されることができるが、これに制限されない。他の例として、第1外部電極400は、導電性粉末と樹脂を含む樹脂電極と、樹脂電極上にめっき形成されためっき層を含むことができる。
外部電極(400、500)は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質で形成され得るが、これに限定されるものではない。
【0062】
絶縁膜IFは、支持部材210とコイル300に形成される。
また、絶縁膜IFは、連結部(221、222)上にも形成される。
絶縁膜IFは、コイル300を本体100から絶縁させるためのものであり、パリレンなどの公知の絶縁物質を含み得る。
絶縁膜IFに含まれる絶縁物質は、何れも使用可能であり、特に制限はない。
絶縁膜IFは、気相蒸着などの方法で形成されるが、これに制限されるものではなく、絶縁フィルムを支持部材210及び連結部(221、222)の両面に積層することで形成することもできる。
前者の場合、絶縁膜IFは、支持部材210、連結部(221、222)、及びコイル300の表面に沿ってコンフォーマル(conformal)な膜の形態で形成される。
一方、本発明において絶縁膜IFは、選択的構成であり、本実施形態によるコイル部品1000の作動電圧及び作動電流において、本体100が十分な絶縁抵抗を確保することができれば、絶縁膜IFは、省略することができる。
【0063】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0064】
100 本体
110 コア
210 支持部材
221、222 (第1、第2)連結部
300 コイル
311、312 (第1、第2)コイルパターン
320 ビア
331、332 (第1、第2)引き出し部
400、500 (第1、第2)外部電極
1000 コイル部品
3321、3322 ストリップ状の導体
IF 絶縁膜
図1
図2
図3
図4
図5
図6