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特開2025-98422制御システム、制御方法、及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025098422
(43)【公開日】2025-07-02
(54)【発明の名称】制御システム、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/52 20180101AFI20250625BHJP
   G05B 11/36 20060101ALI20250625BHJP
   F24F 11/64 20180101ALI20250625BHJP
   F24F 11/70 20180101ALI20250625BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20250625BHJP
   G01K 1/14 20210101ALN20250625BHJP
   F24F 110/10 20180101ALN20250625BHJP
   F24F 110/20 20180101ALN20250625BHJP
   F24F 140/00 20180101ALN20250625BHJP
【FI】
F24F11/52
G05B11/36 K
F24F11/64
F24F11/70
G06F3/0481
G01K1/14 L
F24F110:10
F24F110:20
F24F140:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023214537
(22)【出願日】2023-12-20
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井池 太郎
(72)【発明者】
【氏名】桑原 卓也
【テーマコード(参考)】
2F056
3L260
5E555
5H004
【Fターム(参考)】
2F056CL09
3L260AB03
3L260BA64
3L260BA73
3L260CA12
3L260CA13
3L260EA19
3L260FA02
3L260GA12
3L260GA13
3L260GA15
3L260JA12
3L260JA13
3L260JA18
5E555AA28
5E555BA15
5E555BB15
5E555BC13
5E555CA21
5E555DB56
5E555FA00
5H004GA26
5H004GB09
5H004HA01
5H004HB01
5H004KB01
(57)【要約】
【課題】本開示は、人間の感覚として対象空間内がどのような状態であるかを直感的に把握できる制御システムを提供する。
【解決手段】本開示における制御システムは、対象空間の温度と湿度とを検出する検出部と、第1軸が温冷感に設定され第2軸が乾湿感に設定されたマトリクス図を表示し、前記検出部が検出した前記温度及び前記湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第1オブジェクトを表示する表示部と、前記温度を制御する温度制御装置及び前記湿度を制御する湿度制御装置の少なくともいずれかを制御する制御部とを備え、前記表示部は、ユーザが設定した前記温度及び前記湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第2オブジェクトを表示し、前記第2オブジェクトの位置に対応する前記対象空間の利用シーンを表示し、前記制御部は、前記第2オブジェクトの位置に基づいて制御する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象空間の温度と前記対象空間の湿度とを検出する検出部と、
第1軸が温冷感に設定され第2軸が乾湿感に設定されたマトリクス図を表示すると共に、前記検出部が検出した前記温度及び前記湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第1オブジェクトを表示する表示部と、
前記温度を制御する温度制御装置、及び前記湿度を制御する湿度制御装置の少なくともいずれかを制御する制御部と、を備え、
前記表示部は、ユーザが設定した前記温度及び前記湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第2オブジェクトを表示すると共に、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に対応する前記対象空間の利用シーンを表示し、
前記制御部は、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に基づいて、前記温度制御装置及び前記湿度制御装置の少なくともいずれかを制御する、
制御システム。
【請求項2】
前記表示部は、表示する前記利用シーンにおいて前記対象空間で推奨される温冷感及び乾湿感の範囲である第1推奨範囲を、前記マトリクス図に表示する、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記表示部は、前記対象空間で推奨される温冷感及び乾湿感の範囲である第2推奨範囲を前記マトリクス図に表示し、
前記第2推奨範囲は、前記第1推奨範囲を含み、前記第1推奨範囲より広い範囲である、
請求項2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記表示部は、前記利用シーンを選択するための選択オブジェクトを表示し、
前記制御システムは、前記選択オブジェクトを介して前記利用シーンの選択を受け付ける受付部をさらに備え、
前記表示部は、前記受付部が受け付けた前記利用シーンに対応する前記マトリクス図上の位置に前記第2オブジェクトを表示する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項5】
前記対象空間に前記湿度制御装置がない場合、前記表示部は、前記選択オブジェクトを表示しない、或いは、前記受付部は、前記利用シーンの選択を受け付けない、
請求項4に記載の制御システム。
【請求項6】
前記表示部は、前記マトリクス図上においてユーザが選択した任意の位置に前記第2オブジェクトを表示する、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項7】
前記表示部は、ユーザが前記温度及び前記湿度を設定するための設定オブジェクトを表示し、前記設定オブジェクトで設定された前記温度及び前記湿度の少なくともいずれかに対応する前記マトリクス図上の位置に、前記第2オブジェクトを表示する、
請求項1又は6に記載の制御システム。
【請求項8】
対象空間の温度と前記対象空間の湿度とを検出する検出ステップと、
第1軸が温冷感に設定され第2軸が乾湿感に設定されたマトリクス図を表示すると共に、前記検出ステップが検出した前記温度及び前記湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第1オブジェクトを表示する表示ステップと、
前記温度を制御する温度制御装置、及び前記湿度を制御する湿度制御装置の少なくともいずれかを制御する制御ステップと、を含み、
前記表示ステップは、ユーザが設定した前記温度及び前記湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第2オブジェクトを表示すると共に、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に対応する前記対象空間の利用シーンを表示し、
前記制御ステップは、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に基づいて、前記温度制御装置及び前記湿度制御装置の少なくともいずれかを制御する、
制御方法。
【請求項9】
端末装置のプロセッサを、
第1軸が温冷感に設定され第2軸が乾湿感に設定されたマトリクス図を表示すると共に、検出部が検出した対象空間の温度及び前記対象空間の湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第1オブジェクトを表示する表示部と、
前記温度を制御する温度制御装置、及び前記湿度を制御する湿度制御装置の少なくともいずれかの制御を要求する要求部と、して機能させ、
前記表示部は、ユーザが設定した前記温度及び前記湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第2オブジェクトを表示すると共に、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に対応する前記対象空間の利用シーンを表示し、
前記要求部は、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に基づいて、前記温度制御装置及び前記湿度制御装置の少なくともいずれかの制御を要求する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御システム、制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、室内の温度及び湿度を端末装置が表示する技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-055947号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、人間の感覚として対象空間内がどのような状態であるかを直感的に把握できる制御システム、制御方法、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示における制御システムは、対象空間の温度と前記対象空間の湿度とを検出する検出部と、第1軸が温冷感に設定され第2軸が乾湿感に設定されたマトリクス図を表示すると共に、前記検出部が検出した前記温度及び前記湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第1オブジェクトを表示する表示部と、前記温度を制御する温度制御装置、及び前記湿度を制御する湿度制御装置の少なくともいずれかを制御する制御部と、を備え、前記表示部は、ユーザが設定した前記温度及び前記湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第2オブジェクトを表示すると共に、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に対応する前記対象空間の利用シーンを表示し、前記制御部は、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に基づいて、前記温度制御装置及び前記湿度制御装置の少なくともいずれかを制御する。
【0006】
また、本開示における制御方法は、対象空間の温度と前記対象空間の湿度とを検出する検出ステップと、第1軸が温冷感に設定され第2軸が乾湿感に設定されたマトリクス図を表示すると共に、前記検出ステップが検出した前記温度及び前記湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第1オブジェクトを表示する表示ステップと、前記温度を制御する温度制御装置、及び前記湿度を制御する湿度制御装置の少なくともいずれかを制御する制御ステップと、を備え、前記表示ステップは、ユーザが設定した前記温度及び前記湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第2オブジェクトを表示すると共に、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に対応する前記対象空間の利用シーンを表示し、前記制御ステップは、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に基づいて、前記温度制御装置及び前記湿度制御装置の少なくともいずれかを制御する。
【0007】
また、本開示におけるプログラムは、端末装置のプロセッサを、第1軸が温冷感に設定され第2軸が乾湿感に設定されたマトリクス図を表示すると共に、検出部が検出した対象空間の温度及び前記対象空間の湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第1オブジェクトを表示する表示部と、前記温度を制御する温度制御装置、及び前記湿度を制御する湿度制御装置の少なくともいずれかの制御を要求する要求部と、して機能させ、前記表示部は、ユーザが設定した前記温度及び前記湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第2オブジェクトを表示すると共に、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に対応する前記対象空間の利用シーンを表示し、前記要求部は、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に基づいて、前記温度制御装置及び前記湿度制御装置の少なくともいずれかの制御を要求する。
【発明の効果】
【0008】
本開示における制御システム、制御方法、及びプログラムは、対象空間が温かい状態であるか、対象空間が涼しい状態であるのか、対象空間が湿っている状態であるか、対象空間が乾いている状態であるのか、を直感的に把握できる。よって、人間の感覚として対象空間内がどのような状態であるかを直感的に把握できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1における制御システムの構成を示す図
図2】実施の形態1における上方から見た建築物の内部を模式的に示す図
図3】実施の形態1における端末装置、及びサーバ装置の構成を示す図
図4】実施の形態1における第1管理DB、及び第2管理DBの一例を示す図
図5】実施の形態1におけるアプリUIの一例を示す図
図6】実施の形態1におけるアプリUIの一例を示す図
図7】実施の形態1における第1設定画面の一例を示す図
図8】実施の形態1における利用シーン推奨範囲を説明するための図
図9】実施の形態1における第2オブジェクトの表示位置を説明するための図
図10】実施の形態1における選択オブジェクトが表示する利用シーンが変更された場合の設定画面を説明するための図
図11】実施の形態1における第2オブジェクトの表示位置を説明するための図
図12】実施の形態1における第2設定画面の一例を示す図
図13】実施の形態1におけるアプリUIの一例を示す図
図14】実施の形態1におけるアプリUIの一例を示す図
図15】実施の形態1におけるセンサ、及びサーバ装置の動作を示すフローチャート
図16】実施の形態1における端末装置、及びサーバ装置の動作を示すフローチャート
図17】実施の形態1における端末装置、及びサーバ装置の動作を示すフローチャート
図18】実施の形態1における端末装置の動作を示すフローチャート
図19】実施の形態1における端末装置、及びサーバ装置の動作を示すフローチャート
図20】実施の形態1における端末装置、及びサーバ装置の動作を示すフローチャート
図21】他の実施の形態におけるアプリUIの一例を示す図
図22】他の実施の形態におけるアプリUIの一例を示す図
図23】他の実施の形態における設定画面に表示されるマトリクス図の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、室内の温度及び湿度を端末装置が表示するという技術があった。しかしながら、従来の技術では、室内の温度及び湿度を値で表示するため、人間の感覚として室内がどのような状態であるかを直感的に把握できないと言う課題を発明者らは発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
そこで、本開示は、人間の感覚として対象空間内がどのような状態であるかを直感的に把握できる制御システム、制御方法、及びプログラムを提供する。
【0011】
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明を省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0012】
(実施の形態1)
[1-1.構成]
[1-1-1.制御システムの構成]
図1は、制御システム1000の構成を示す図である。
制御システム1000は、対象空間SPの温度及び湿度を制御するシステムである。また、制御システム1000は、端末装置1が、対象空間SPの温度及び湿度に関わる情報を表示するシステムである。対象空間SPは、センサ2が温度及び湿度を検出する空間であり、建築物Hの内部、すなわち屋内である。
センサ2は、「検出部」の一例である。
【0013】
本実施の形態では、建築物Hが、第1対象空間SP1、第2対象空間SP2、及び第3対象空間SP3の3つの対象空間SPを有している場合を例示する。
図2は、上方から見た建築物Hの内部を模式的に示す図である。
【0014】
図2で示すように、本実施の形態の建築物Hは、内部に3つの対象空間SPを有している。
第1対象空間SP1~第3対象空間SP3の各々には、センサ2が設置されている。以下では、第1対象空間SP1内に設置されているセンサ2を、「21」の符号を付して「第1センサ21」という。また、以下では、第2対象空間SP2内に設置されているセンサ2を、「22」の符号を付して「第2センサ22」という。また、以下では、第3対象空間SP3内に設置されているセンサ2を、「23」の符号を付して「第3センサ23」という。
【0015】
また、第1対象空間SP1~第3対象空間SP3の各々には、室内機3が設置されている。
室内機3は、「温度制御装置」の一例である。
【0016】
また、第1対象空間SP1には、加湿器4が設置されている。
加湿器4は、「湿度制御装置」の一例である。
【0017】
図1の説明に戻り、制御システム1000は、センサ2を備える。本実施の形態の制御システム1000は、3つのセンサ2を備える。
センサ2は、所定周期(例えば、5分周期)で対象空間SPの温度及び湿度を検出すると、検出するたびに検出データD1をサーバ装置5に送信する。検出データD1には、対象空間SPの温度の検出値と対象空間SPの湿度の検出値が記録されている。検出データD1には、センサ2を一意に特定するセンサID(Identification)が付加されている。なお、センサ2は、建築物Hに構築されたローカルネットワークを介してネットワークNWに接続するサーバ装置5と通信してもよいし、当該ローカルネットワークを介さずにサーバ装置5と通信してもよい。ネットワークNWは、インターネット、電話網、その他の通信網を含む。
【0018】
制御システム1000は、室内機3を備える。本実施の形態の制御システム1000は、3つの室内機3を備える。
室内機3は、図示せぬ室外機と共に空気調和装置を構成し、対象空間SPを空調する。本実施の形態の室内機3は、天井カセット型の室内機を例示するが、室内機3の形式は、壁掛形や天井吊り下げ型などの他の形式でもよい。室内機3は、サーバ装置5と通信する。なお、室内機3は、対象空間SPの温度を検出する温度センサを具備し、具備する温度センサの検出値に基づいて、対象空間SPの温度を、サーバ装置5が指定した温度となるように制御可能である。
【0019】
室内機3は、所定の周期で第1ステータスデータD2をサーバ装置5に送信する。第1ステータスデータD2は、空気調和装置の状態を示すデータであり、空気調和装置が運転中か否かが記録されている。第1ステータスデータD2には、室内機3を一意に特定する室内機IDが付加されている。なお、室内機3は、建築物Hに構築されたローカルネットワークを介してネットワークNWに接続するサーバ装置5と通信してもよいし、当該ローカルネットワークを介さずにサーバ装置5と通信してもよい。
【0020】
制御システム1000は、加湿器4を備える。
本実施の形態の加湿器4は、据置型の機器を例示するが、加湿器4の形式は据置型に限定されない。加湿器4は、対象空間SPの空気を除菌や脱臭できる機能を有してもよい。なお、加湿器4は、対象空間SPの湿度を検出する湿度センサを具備し、具備する湿度センサの検出値に基づいて、対象空間SPの湿度を、サーバ装置5が指定した湿度となるように制御可能である。
【0021】
加湿器4は、所定の周期で第2ステータスデータD3をサーバ装置5に送信する。第2ステータスデータD3は、加湿器4の状態を示すデータであり、運転中か否かが記録されている。第2ステータスデータD3には、加湿器4を一意に特定する加湿器IDが付加されている。なお、加湿器4は、建築物Hに構築されたローカルネットワークを介してネットワークNWに接続するサーバ装置5と通信してもよいし、当該ローカルネットワークを介さずにサーバ装置5と通信してもよい。
【0022】
制御システム1000は、端末装置1を備える。
本実施の形態では、端末装置1として、タッチパネル12を具備する装置を例示する。なお、本実施の形態の端末装置1としては、スマートフォンやタブレット型のコンピュータが例に挙げられる。なお、端末装置1は、タブレット型のPC(Personal Computer)に限定されず、ラップトップ型のPCでもデスクトップ型のPCでもよい。端末装置1には、対象空間SPの温度及び湿度を制御するためのアプリケーションプログラムがインストールされている。以下の説明では、このアプリケーションプログラムを、「制御アプリ」といい「111」の符号を付す。端末装置1は、制御アプリ111の機能によって、サーバ装置5と通信する。
制御アプリ111は、「プログラム」の一例である。
【0023】
制御システム1000は、サーバ装置5を備える。
サーバ装置5は、端末装置1、センサ2、室内機3、及び加湿器4をクライアントとして情報処理する装置である。サーバ装置5は、ネットワークNWに接続し、これらクライアントと通信する。なお、各図では、サーバ装置5を、1つのブロックによって表現するが、これは必ずしもサーバ装置5が単一の装置により構成されることを意味していない。
【0024】
次に、端末装置1、及びサーバ装置5の構成について説明する。
図3は、端末装置1、及びサーバ装置5の構成を示す図である。
【0025】
[1-1-2.サーバ装置の構成]
まず、サーバ装置5の構成について説明する。
サーバ装置5は、サーバ制御装置50、及びサーバ通信部51を備える。
【0026】
サーバ通信部51は、通信回路などの通信ハードウェアを備え、サーバ制御装置50の制御に従って、端末装置1、センサ2、室内機3、及び加湿器4と通信する。サーバ通信部51の通信規格は、無線通信規格でも有線通信規格でもよい。
【0027】
サーバ制御装置50は、サーバ装置5の各部を制御する制御装置である。サーバ制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processor Unit)などのプロセッサであるサーバプロセッサ500と、サーバメモリ510と、他の装置やセンサ類を接続するためのインターフェース回路とを備え、サーバ装置5の各部を制御する。
【0028】
サーバメモリ510は、プログラムやデータを記憶するメモリである。サーバメモリ510は、制御プログラム511、第1管理DB(data base)512、第2管理DB513、サーバプロセッサ500に処理されるデータを記憶する。サーバメモリ510は、不揮発性の記憶領域を有する。また、サーバメモリ510は、揮発性の記憶領域を備え、サーバプロセッサ500のワークエリアを構成する。サーバメモリ510は、例えばROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)によって構成される。
【0029】
図4は、第1管理DB512、及び第2管理DB513の一例を示す図である。
第1管理DB512は、建築物Hごとに、レコードR1を有する。
レコードR1は、建築物Hを一意に特定する建築物IDを有する。レコードR1は、対象空間SPごとにサブレコードSR1を有する。サブレコードSR1は、第1フィールド、第2フィールド、第3フィールド、及び第4フィールドを有する。
【0030】
サブレコードSR1の第1フィールドには、対象空間SPを一意に特定する空間IDが記録されている。
サブレコードSR1の第2フィールドには、センサIDと検出データD1との組み合わせが記録されている。
サブレコードSR1の第3フィールドには、室内機IDと第1ステータスデータD2との組み合わせが記録されている。
サブレコードSR1の第4フィールドには、対象空間SPに加湿器4がある場合、加湿器IDと第2ステータスデータD3との組み合わせが記録され、対象空間SPに加湿器4がない場合、何も記録されない、すなわちブランクとされる。
【0031】
第2管理DB513は、建築物Hごとに、レコードR2を有する。
レコードR2は、建築物ID、及び俯瞰画像データと有する。俯瞰画像データは、俯瞰画像G1(図5参照)を示す画像データである。俯瞰画像G1は、建築物Hを上方から俯瞰して見た建築物Hを模式的に示す画像である。俯瞰画像G1の具体例は後述する図5などで示す。俯瞰画像G1は、建築物Hが有する対象空間SPごとに、対象空間SPを示す対象空間画像G2を有する。なお、対象空間画像G2の具体例は後述する図5などで示す。なお、対象空間画像G2の画像データの各々には、空間IDが適切に対応付けられている。
【0032】
レコードR2は、対象空間SPごとに、サブレコードSR2を有する。サブレコードSR2は、第1フィールド、第2フィールド、及び第3フィールドを有する。
【0033】
サブレコードSR2の第1フィールドには、空間IDが記録されている。
サブレコードSR2の第2フィールドには、室内機3と通信するための第1通信情報が記録されている。
サブレコードSR2の第3フィールドには、対象空間SPに加湿器4がある場合、加湿器4と通信するための第2通信情報が記録され、対象空間SPに加湿器4がない場合、何も記録されない、すなわちブランクとされる。
なお、第1通信情報、及び第2通信情報は、例えば、所定のアドレスを示す情報である。
【0034】
図3の説明に戻り、サーバプロセッサ500は、サーバメモリ510が記憶する制御プログラム511を読み出して実行することにより、サーバ通信制御部501、更新部502、及び装置制御部503として機能する。
装置制御部503は、「制御部」の一例である。
【0035】
サーバ通信制御部501は、サーバ通信部51を介して、端末装置1、センサ2、室内機3、及び加湿器4と通信する。
【0036】
更新部502は、サブレコードSR1の内容を更新する。
更新部502は、サーバ通信制御部501が検出データD1を受信した場合、受信された検出データD1に付加されているセンサIDに対応付く検出データD1を、受信された検出データD1に更新する。
更新部502は、サーバ通信制御部501が第1ステータスデータD2を受信した場合、受信された第1ステータスデータD2に付加されている室内機IDに対応付く第1ステータスデータD2を、受信された第1ステータスデータD2に更新する。
更新部502は、サーバ通信制御部501が第2ステータスデータD3を受信した場合、受信された第2ステータスデータD3に付加されている加湿器IDに対応付く第2ステータスデータD3を、受信された第2ステータスデータD3に更新する。
【0037】
装置制御部503は、室内機3を制御する。装置制御部503は、第1制御指示情報を生成し、サーバ通信制御部501を介して生成した第1制御指示情報を室内機3に送信することで、室内機3を制御する。第1制御指示情報の詳細については後述するが、第1制御指示情報は、対象空間SPの温度が、ユーザPが設定した温度となるように温度制御を指示する情報である。
また、装置制御部503は、加湿器4を制御する。装置制御部503は、第2制御指示情報を生成し、サーバ通信制御部501を介して生成した第2制御指示情報を加湿器4に送信することで、加湿器4を制御する。第2制御指示情報の詳細については後述するが、第2制御指示情報は、対象空間SPの湿度が、ユーザPが設定した湿度となるように湿度制御を指示する情報である。
【0038】
[1-1-3.端末装置の構成]
次に、端末装置1の構成について説明する。
端末装置1は、端末制御装置10、端末通信部11、及びタッチパネル12を備える。
【0039】
端末通信部11は、通信回路などの通信ハードウェアを備え、端末制御装置10の制御に従って、ネットワークNWに接続するサーバ装置5と通信する。端末通信部11の通信規格は、無線通信規格でも有線通信規格でもよい。
【0040】
タッチパネル12は、表示パネルと、表示パネルに重ねて或いは一体に設けられたタッチセンサとを備える。表示パネルは、端末制御装置10の制御で、各種情報を表示する。タッチセンサは、タッチ操作を検出し、検出信号を端末制御装置10に出力する。端末制御装置10は、タッチセンサからの入力に基づいて、タッチ操作に対応する処理を実行する。
【0041】
端末制御装置10は、端末装置1の各部を制御する制御装置である。端末制御装置10は、CPUやMPUなどのプロセッサである端末プロセッサ100と、端末メモリ110と、他の装置やセンサ類を接続するためのインターフェース回路とを備え、端末装置1の各部を制御する。
端末プロセッサ100は、「プロセッサ」の一例に対応する。
【0042】
端末メモリ110は、プログラムやデータを記憶するメモリである。端末メモリ110は、制御アプリ111、端末プロセッサ100に処理されるデータを記憶する。端末メモリ110は、不揮発性の記憶領域を有する。また、端末メモリ110は、揮発性の記憶領域を備え、端末プロセッサ100のワークエリアを構成する。端末メモリ110は、例えばROMやRAMによって構成される。
【0043】
端末プロセッサ100は、端末メモリ110が記憶する表示アプリ111を読み出して実行することにより、端末通信制御部101、表示部102、及び受付部103として機能する。
端末通信制御部101は、「要求部」の一例である。
【0044】
端末通信制御部101は、端末通信部11を介してサーバ装置5と通信する。
【0045】
表示部102は、対象空間SPの温度及び湿度を制御するためのユーザーインターフェースをタッチパネル12により表示する。以下の説明において、このユーザーインターフェースを、「アプリUI」といい「120」の符号を付す。
【0046】
受付部103は、アプリUI120を介してユーザPから各種操作を受け付ける。
【0047】
[1-1-4.アプリUIの構成]
次に、図5図14を参照して、アプリUI120の構成について説明する。
図5図14、及び、図21図23は、図中で上に向かう方向を上方として符号UPで示し、図中で下に向かう方向を下方として符号DWで示し、図中で左に向かう方向を左方として符号Lで示し、図中で右に向かう方向を右方として符号Rで示す。
【0048】
図5は、アプリUI120の一例を示す図である。
アプリUI120は、第1領域A1、及び第2領域A2を有する。本実施の形態では、第1領域A1及び第2領域A2が左から右に向かって、この順番で並んでいるが、第1領域A1及び第2領域A2の並びの態様は、各図で示す態様に限定されない。
【0049】
第1領域A1は、俯瞰画像G1を表示する領域である。第1領域A1が表示する俯瞰画像G1の表示サイズは、ピンチインやピンチアウトなどの所定の操作によって拡大及び縮小が行えてもよい。
【0050】
上述の通り、俯瞰画像G1は、対象空間SPごとに対象空間画像G2を有する。対象空間画像G2は、俯瞰画像G1に含まれることで、建築物Hの内部における対象空間SPの範囲や位置を模式的に示す。図5に示す俯瞰画像G1は、対象空間画像G21、G22、G23の3つの対象空間画像G2を有する。対象空間画像G21は第1対象空間SP1を示し、対象空間画像G22は第2対象空間SP2を示し、対象空間画像G23は第3対象空間SP3を示す。
【0051】
対象空間画像G2の各々には、対象空間SPの名称と、センサ2が直近で検出した温度及び湿度と、が表示される。
図5の例では、対象空間画像G21には、第1対象空間SP1の名称である「Workshop」と、第1センサ21が直近で検出した温度及び湿度と、が表示されている。
また、図5の例では、対象空間画像G22には、第2対象空間SP2の名称である「Cocoon」と、第2センサ22が直近で検出した温度及び湿度と、が表示されている。
また、図5の例では、対象空間画像G23には、第3対象空間SP3の名称である「Air creation」と、第3センサ23が直近で検出した温度及び湿度と、が表示されている。
【0052】
第1領域A1は、対象空間画像G2の各々を選択可能に表示する。すなわち、第1領域A1が表示する俯瞰画像G1は、対象空間SPを選択可能に表示する。
【0053】
第2領域A2は、俯瞰画像G1以外の情報を表示する領域である。第1領域A1において1つの対象空間画像G2が選択され、選択された対象空間画像G2が示す対象空間SPに加湿器4が設置されている場合、第2領域A2は、選択画面CGを表示する。選択画面CGは、対象空間SPの利用シーンを選択するための画面である。
【0054】
図6は、アプリUI120の一例を示す図である。
図6の上のアプリUI120は、第2領域A2が選択画面CGを表示している場合を示している。
【0055】
選択画面CGは、第2領域A2において選択画面CGを非表示にするための非表示ボタンHBを有する。非表示ボタンHBは、ソフトウェアボタンであり、ユーザの操作を受け付ける。
【0056】
選択画面CGは、選択可能な利用シーンごとに、ソフトウェアボタンである選択ボタンCBを有する。
本実施の形態では、対象空間SPの利用シーンが、「Relaxation」、「Discussion」、「Repetitive Work」、及び「Creative Work」の4つある場合を例示する。
「Relaxation」は、休憩を行うために利用する場面を示す。
「Discussion」は、複数人で会議を行うために利用する場面を示す。
「Repetitive Work」は、集中した作業を行うために利用する場面を示す。
「Creative Work」は、個人のアイデア出しを行うために利用する場面を示す。
【0057】
よって、本実施の形態の選択画面CGは、「Discussion」を選択するための選択ボタンCB1と、「Creative Work」を選択するための選択ボタンCB2と、「Relaxation」を選択するための選択ボタンCB3と、「Repetitive Work」を選択するための選択ボタンCB4とを有する。
【0058】
なお、選択ボタンCBは、対応する利用シーンに関して、利用シーンを示す写真や絵、利用シーンを説明する説明文、利用シーンにおいて推奨される温度及び湿度の高低度合いなどが表示される。
【0059】
選択画面CGにおいて選択ボタンCBが選択されると、第2領域A2は、第1領域A1において選択された対象空間SPに関する設定画面SGを表示する。
【0060】
本実施の形態では、設定画面SGの種類が2つある。
一つ目の種類は、選択画面CGを介して表示される設定画面SGである。すなわち、一つ目の種類は、加湿器4が設置された対象空間SPに関する設定画面SGである。以下、この設定画面SGを、「SG1」の符号を付して、「第1設定画面SG1」と表現する。
二つ目の種類は、選択画面CGを介さずに表示される設定画面SGである。この設定画面SGは、加湿器4が設置されない対象空間SPに関する設定画面SGである。以下、この設定画面SGを、「SG2」の符号を付して、「第2設定画面SG2」と表現する。
【0061】
なお、図6の例では、第1領域A1において対象空間画像G21が選択され、且つ、第2領域A2において「Creative Work」の選択ボタンCB2が選択された場合の第1設定画面SG1を、第2領域A2が表示している場合を示している。
【0062】
ここで、本実施の形態のアプリUI120の使い方について簡易に触れた上で、以下で、第1設定画面SG1と第2設定画面SG2について詳述していく。
ユーザPは、対象空間SPの空調を制御しようとする場合や、対象空間SPの温度及び湿度を確認しようとする場合などに、アプリUI120を端末装置1に表示させる。
アプリUI120が第1領域A1を有するため、ユーザPは、対象空間SPごとに、対象空間SPの温度及び湿度を把握できる。
ユーザPは、所望の対象空間SPの温湿度を所望の温湿度に設定しようとする場合、対象空間画像G2を選択し、第2領域A2に設定画面SGを表示させる。
そして、ユーザPは、設定画面SGが表示する設定オブジェクトSOや、設定画面SGが表示するマトリクス図MDに、タッチ操作を行うことで、所望の対象空間SPの温度及び湿度の少なくともいずれかを所望の度合いに設定する。なお、設定オブジェクトSO、及びマトリクス図MDについては、後述する。
設定画面SGにおいて対象空間SPの温度及び湿度の少なくともいずれかが設定されると、制御システム1000では、設定画面SGで行われた設定に従って、室内機3、或いは室内機3及び加湿器4が制御されることになる。
【0063】
[1-1-4-1.第1設定画面の構成]
さて、設定画面SGについて詳述していく。
まず、第1設定画面SG1の構成について説明する。
図7は、第1設定画面SG1の一例を示す図である。
【0064】
第1設定画面SG1は、対象空間SPの利用シーンを選択するための選択オブジェクトCOを表示する。本実施の形態では、選択オブジェクトCOは、プルダウンのUIコンポーネントであり、ユーザPにより操作されると対象空間SPの利用シーンを一覧表示する。選択オブジェクトCOは、一覧表示した利用シーンから1つの利用シーンが選択されると、利用シーンの一覧表示を止め、選択された利用シーンを文字列によって表示する。なお、第1設定画面SG1の表示開始時、選択オブジェクトCOは、選択画面CGで選択された利用シーンを文字列によって表示する。図7の例は、選択オブジェクトCOが「Creative Work」の利用シーンを表示する場合を示している。
【0065】
第1設定画面SG1は、マトリクス図MDを表示する。マトリクス図MDは、対象空間SPの温度及び湿度について人間がどのように感じるかの感覚を示す図である。マトリクス図MDは、第1軸が温冷感に設定され第2軸が乾湿感に設定されている。第1軸は、図7の図中の上下方向に延びる軸である。すなわち、第1軸は、第1設定画面SG1の長手方向に延びる軸である。第2軸は、図7の図中の左右方向に延びる軸である。すなわち、第2軸は、第1設定画面SG1の短手方向に延びる軸である。
【0066】
マトリクス図MD内の上端部には、温度が高いことを示す情報J1が表示されている。図7では、情報J1は、「あたたかい」との文字列である。
また、マトリクス図MD内の下端部には、温度が低いことを示す情報J2が表示されている。図7では、情報J2は、「すずしい」との文字列である。
また、マトリクス図MD内の左端部には、湿度が低いことを示す情報J3が表示されている。図7では、情報J3は、「カラっと」との文字列である。
また、マトリクス図MD内の右端部には、湿度が高いことを示す情報J4が表示されている。図7では、情報J4は、「しっとり」との文字列である。
【0067】
マトリクス図MDの第1軸の範囲は、室内機3が設定可能な温度の範囲に対応する範囲に設定されている。また、マトリクス図MDの第2軸の範囲は、加湿器4が設定可能な湿度の範囲に対応する範囲に設定されている。なお、マトリクス図MDにおける2軸の範囲は、対象空間SPに設置されている室内機3及び加湿器4の機種に応じて、予め適切に定められている。
【0068】
第1設定画面SG1では、マトリクス図MDに重畳して、第1オブジェクトOB1を表示する。第1オブジェクトOB1は、センサ2が直近で検出した対象空間SPの温度及び湿度を示すオブジェクトであり、センサ2が直近で検出した対象空間SPの温度及び湿度に対応するマトリクス図MD上の位置に表示される。図7では、第1オブジェクトOB1が円形のオブジェクトである場合を例示しているが、第1オブジェクトOB1の絵柄や形状は、図7に示す絵柄及び形状に限定されない。
【0069】
第1設定画面SG1では、第1オブジェクトOB1の表示と共に、検出画像G3を表示する。検出画像G3は、センサ2が直近で検出した対象空間SPの温度及び湿度を示す画像である。検出画像G3は、第1オブジェクトOB1に対応付けられる態様で設定画面SGに表示される。図7は、検出画像G3が吹き出しの画像である場合を例示しているが、検出画像G3の絵柄及び形状は、図7に示す絵柄及び形状に限定されない。なお、検出画像G3は、表示開始の所定期間の経過後に非表示となってもよい。
【0070】
第1設定画面SG1では、マトリクス図MDに重畳して、対象空間推奨範囲RA1を表示する。対象空間推奨範囲RA1は、四隅が丸みを帯びた四角形の範囲であり、対象空間SPにおいて推奨される温冷感及び乾湿感を示す範囲である。対象空間推奨範囲RA1は、対象空間SPに居る人間が快適と感じる範囲であり、事前のテストやシミュレーション等によって予め定められている。
なお、対象空間推奨範囲RA1の形状は、四隅が丸みを帯びた四角形の形状に限定されず、矩形や、円形、楕円形、三角形などの他の形状でもよい。
対象空間推奨範囲RA1は、「第2推奨範囲」の一例である。
【0071】
第1設定画面SG1では、対象空間推奨範囲RA1に重畳して、利用シーン推奨範囲RA2を表示する。利用シーン推奨範囲RA2は、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンにおいて対象空間SPで推奨される温冷感及び乾湿感を示す範囲である。
詳細に説明すると、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンが「Creative Work」である場合、第1設定画面SG1では、第1利用シーン推奨範囲RA21を対象空間推奨範囲RA1に重畳表示する。また、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンが「Discussion」である場合、第1設定画面SG1では、第2利用シーン推奨範囲RA22を対象空間推奨範囲RA1に重畳表示する。また、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンが「Relaxation」である場合、第1設定画面SG1では、第3利用シーン推奨範囲RA23を対象空間推奨範囲RA1に重畳表示する。また、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンが「Repetitive Work」である場合、第1設定画面SG1では、第4利用シーン推奨範囲RA24を対象空間推奨範囲RA1に重畳表示する。
なお、図7の例では、第1設定画面SG1が第1利用シーン推奨範囲RA21を表示している場合を示している。
【0072】
ここで、図8を参照して、第1利用シーン推奨範囲RA21~第4利用シーン推奨範囲RA24の各々について説明する。
図8は、利用シーン推奨範囲RA2を説明するための図である。
【0073】
図8の例では、対象空間推奨範囲RA1は、第1軸の範囲が18℃~22℃に対応する範囲に設定され、第2軸の範囲が35%~65%の範囲に設定されている。なお、本実施の形態において、対象空間推奨範囲RA1の範囲は、季節によって変わる構成であるが、季節によらず固定された範囲としてもよい。
【0074】
利用シーン推奨範囲RA2は、対象空間推奨範囲RA1の上下左右を2分割した合計4つの範囲のうち1つの範囲に対応する。第1利用シーン推奨範囲RA21は、4分割された範囲のうち左上の範囲である。第2利用シーン推奨範囲RA22は、4分割された範囲のうち右上の範囲である。第3利用シーン推奨範囲RA23は、4分割された範囲のうち右下の範囲である。第4利用シーン推奨範囲RA24は、4分割された範囲のうち左下の範囲である。
【0075】
第1利用シーン推奨範囲RA21は、左上の角が丸みを帯びた四角形の範囲であり、図8の例では第1軸の範囲が20℃~22℃に対応する範囲であり第2軸の範囲が35%~50%に対応する範囲である。
第2利用シーン推奨範囲RA22は、右上の角が丸みを帯びた四角形の範囲であり、図8の例では第1軸の範囲が20℃~22℃に対応する範囲であり第2軸の範囲が50%~65%に対応する範囲である。
第3利用シーン推奨範囲RA23は、右下の角が丸みを帯びた四角形の範囲であり、図8の例では第1軸の範囲が18℃~20℃に対応する範囲であり第2軸の範囲が50%~65%に対応する範囲である。
第4利用シーン推奨範囲RA24は、左下の角が丸みを帯びた四角形の範囲であり、図8の例では第1軸の範囲が18℃~20℃に対応する範囲であり第2軸の範囲が35%~50%に対応する範囲である。
【0076】
上述した通り、対象空間推奨範囲RA1は、季節に応じて範囲が変わる構成であるが、第1利用シーン推奨範囲RA21~第4利用シーン推奨範囲RA24の相対位置は、変わらない。
【0077】
図8で示すように、1つの利用シーン推奨範囲RA2は、対象空間推奨範囲RA1を分割した範囲のうち1つの範囲に対応する。そのため、利用シーン推奨範囲RA2は、対象空間推奨範囲RA1の外にはみ出ない範囲であって、且つ、対象空間推奨範囲RA1よりも狭い範囲である。
【0078】
図7を参照した第1設定画面SG1の説明に戻り、第1設定画面SG1では、マトリクス図MDに重畳して、第2オブジェクトOB2を表示する。第2オブジェクトOB2は、ユーザPが設定画面SGにおいて設定した対象空間SPの温度及び湿度を示すオブジェクトである。第2オブジェクトOB2は、ユーザPが設定画面SGにおいて設定した対象空間SPの温度及び湿度に対応するマトリクス図MD上の位置に表示される。なお、第2オブジェクトOB2の絵柄や形状は、図7に示す絵柄及び形状に限定されない。
【0079】
第1設定画面SG1は、第2オブジェクトOB2から第1軸方向に沿って延びる第1線L1を表示し、また、第2オブジェクトOB2から第2軸方向に沿って延びる第2線L2を表示する。第1軸L1は、マトリクス図MDにおいて上端から下端まで延び、第2軸L2は、マトリクス図MDにおいて左端から右端まで延びる。これにより、第2オブジェクトOB2の位置が第1軸及び第2軸に対してどの位置に位置するかがマトリクス図MD上で分かり易くなるため、ユーザPが設定した温度及び湿度が人間の感覚としてどのような状態であるかを容易に且つ直感的に把握できるようになる。
【0080】
第1設定画面SG1は、ユーザPが対象空間SPの温度及び湿度を設定するための設定オブジェクトSOを表示する。設定オブジェクトSOは、対象空間SPの温度を設定するための第1設定オブジェクトSO1と、対象空間SPの湿度を設定するための第2設定オブジェクトSO2とを含む。
【0081】
第1設定オブジェクトSO1は、設定する対象空間SPの温度を1℃増加させるための温度増加オブジェクトTO1と、設定する対象空間SPの温度を1℃減少させるための温度減少オブジェクトTO2とを含む。温度増加オブジェクトTO1、及び温度減少オブジェクトTO2は、いわゆるソフトウェアボタンであり、ユーザPの操作を受け付ける。図7において、温度増加オブジェクトTO1は、マトリクス図MDの右方に位置するソフトウェアボタンであって、「+」の記号を表示するソフトウェアボタンである。また、図7において、温度減少オブジェクトTO2は、マトリクス図MDの右方に位置するソフトウェアボタンであって、「-」の記号を表示するソフトウェアボタンである。
【0082】
第1設定オブジェクトSO1は、設定温度情報J5を含む。設定温度情報J5は、温度増加オブジェクトTO1、及び温度減少オブジェクトTO2の少なくともいずれかにより設定された対象空間SPの温度を示す情報である。なお、設定温度情報J5が示す温度は、マトリクス図MDに対する直接的な操作による第2オブジェクトOB2の移動によっても、この移動に対応させて変化する。
【0083】
第1設定オブジェクトSO1は、マトリクス図MDの右方において表示される。設定温度情報J5、温度増加オブジェクトTO1、及び温度減少オブジェクトTO2は、第1軸が延びる方向に沿ってこの順番で上方から下方に向かって並んで表示される。
【0084】
第2設定オブジェクトSO2は、設定する対象空間SPの湿度を1%増加させるための湿度増加オブジェクトHO1と、設定する対象空間SPの湿度を1%減少させるための湿度減少オブジェクトHO2とを含む。湿度増加オブジェクトHO1、及び湿度減少オブジェクトHO2は、いわゆるソフトウェアボタンであり、ユーザPの操作を受け付ける。図7において、湿度増加オブジェクトHO1は、マトリクス図MDの下方に位置するソフトウェアボタンであって、「+」の記号を表示するソフトウェアボタンである。また、図7において、湿度減少オブジェクトHO2は、マトリクス図MDの下方に位置するソフトウェアボタンであって、「-」の記号を表示するソフトウェアボタンである。
【0085】
第2設定オブジェクトSO2は、設定湿度情報J6を含む。設定湿度情報J6は、湿度増加オブジェクトHO1、及び湿度減少オブジェクトHO2の少なくともいずれかにより設定された対象空間SPの湿度を示す情報である。なお、設定湿度情報J6が示す湿度は、マトリクス図MDに対する直接的な操作による第2オブジェクトOB2の移動によっても、この移動に対応させて変化する。
【0086】
第2設定オブジェクトSO2は、マトリクス図MDの下方において表示される。設定湿度情報J6、湿度減少オブジェクトHO2、及び湿度増加オブジェクトHO1は、第2軸が延びる方向に沿ってこの順番で左方から右方に向かって並んで表示される。
【0087】
第1設定画面SG1では、設定オブジェクトSOが受け付けたユーザPの操作に応じて、第2オブジェクトOB2の表示位置が変わる。詳述すると、温度増加オブジェクトTO1が一回操作されると、第2オブジェクトOB2の表示位置は、温度が1℃増加した位置に変わる。また、温度減少オブジェクトTO2が一回操作されると、第2オブジェクトOB2の表示位置は、温度が1℃減少した位置に変わる。また、湿度増加オブジェクトHO1が一回操作されると、第2オブジェクトOB2の表示位置は、湿度が1%増加した位置に変わる。また、湿度減少オブジェクトHO2が一回操作されると、第2オブジェクトOB2の表示位置は、湿度が1%減少した位置に変わる。
【0088】
図9は、第2オブジェクトOB2の表示位置を説明するための図である。
図9の左の第1設定画面SG1においては、第2オブジェクトOB2の表示位置が、「21℃」に対応し且つ「42%」に対応する位置である。すなわち、図9の左の第1設定画面SG1は、第1設定画面SG1において設定された対象空間SPの温度が「21℃」であることを示し、第1設定画面SG1において設定された対象空間SPの湿度が「42%」であることを示している。
【0089】
図9の左の第1設定画面SG1において、温度減少オブジェクトTO2が1回操作され、湿度増加オブジェクトHO1が8回操作されると、図9の右の第1設定画面SG1で示すように、第1設定画面SG1では、ユーザPにより設定された対象空間SPの温度が「20℃」に変更され、ユーザPにより設定された対象空間SPの湿度が「50%」に変更される。この変更に伴い、図9の右の第1設定画面SG1で示すように、第2オブジェクトOB2の表示位置は、右下方に変化する。また、この変更に伴い、図9の右の第1設定画面SG1で示すように、設定温度情報J5が示す温度は、「21℃」から「20℃」に変化し、設定湿度情報J6が示す湿度は、「42%」から「50%」に変化する。
【0090】
図9を参照して具体的に説明したように、ユーザPは、第1設定画面SG1において設定オブジェクトSOを操作することで、設定する対象空間SPの温度及び湿度を変更できる。なお、端末装置1は、設定オブジェクトSOが操作されてから、所定時間、設定オブジェクトSOが操作されなかった場合、次の処理を行う。すなわち、端末装置1は、対象空間SPの温度及び湿度が、第2オブジェクトOB2の表示位置に対応する温度及び湿度となるように、温度及び湿度の制御要求をサーバ装置5に対して行う。これにより、設定オブジェクトSOを操作することで、第1設定画面SG1で設定した温度及び湿度となるように、対象空間SPの温度及び湿度の制御が自動的に開始する。よって、ユーザPは、空調制御に利用される従前のリモコンと同じようにして、第1設定画面SG1によって対象空間SPの温度及び湿度を設定できる。
【0091】
第1設定画面SG1では、選択オブジェクトCOに対するユーザPの操作に応じて選択オブジェクトCOが表示する利用シーンが変更されると、第2オブジェクトOB2の表示位置、及び、表示される利用シーン推奨範囲RA2の種類が変わる。
【0092】
図10は、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンが変更された場合の第1設定画面SG1を説明するための図である。
図10の左の第1設定画面SG1では、第2オブジェクトOB2が第1利用シーン推奨範囲SG1に位置するので、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンが「Creative Work」である。
また、図10の左の第1設定画面SG1では、ユーザPにより設定された対象空間SPの温度が「20℃」であることを示し、ユーザPにより設定された対象空間SPの湿度が「42%」であることを示している。そのため、図10の左の第1設定画面SG1では、第2オブジェクトOB2が、「20℃」に対応し且つ「42%」に対応する位置に表示されている。
【0093】
図10の左の第1設定画面SG1において、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンが「Creative Work」から「Relaxation」に変更されると、図10の右の第1設定画面SG1で示すように、第1設定画面SG1では、第1利用シーン推奨範囲RA21が非表示となり、第3利用シーン推奨範囲RA23が新たに表示される。この第3利用シーン推奨範囲RA23の表示に伴い、第1設定画面SG1では、第2オブジェクトOB2が、第3利用シーン推奨範囲RA23を表示する場合のデフォルト位置に表示される。図10では、このデフォルト位置は、第3利用シーン推奨範囲RA23の略中央の位置であり、具体的には温度が「19℃」で湿度が「57%」に対応する位置である。また、この第2オブジェクトOB2の表示変更に伴い、図10の右の第1設定画面SG1で示すように、設定温度情報J5が示す温度は、「20℃」から「19℃」に変化し、設定湿度情報J6が示す湿度は、「42%」から「57%」に変化する。
なお、第3利用シーン推奨範囲RA23を表示する場合のデフォルト位置は、略中央に限定されず、第3利用シーン推奨範囲RA23内であればよい。
【0094】
なお、図10では、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンが他の利用シーンから「Relaxation」に変更された場合を例示しているが、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンが「Discussion」に変更された場合は、次のようになる。
すなわち、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンが「Discussion」に変更されると、第1設定画面SG1では、変更前の利用シーンに対応する利用シーン推奨範囲RA2が非表示となり、第2利用シーン推奨範囲RA22が新たに表示される。この第2利用シーン推奨範囲RA22の表示に伴い、第1設定画面SG1では、第2オブジェクトOB2が、第2利用シーン推奨範囲RA22を表示する場合のデフォルト位置に表示される。なお、このデフォルト位置は、第2利用シーン推奨範囲RA22の略中央の位置であり、具体的には温度が「21℃」で湿度が「57%」に対応する位置である。また、この第2オブジェクトOB2の表示変更に伴い、第1設定画面SG1では、設定温度情報J5が示す温度が「21℃」に変化し、設定湿度情報J6が示す湿度が「57%」に変化することになる。
なお、第2利用シーン推奨範囲RA22を表示する場合のデフォルト位置は、略中央に限定されず、第2利用シーン推奨範囲RA22内であればよい。
【0095】
また、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンが他の利用シーンから「Repetitive Work」に変更された場合は、次のようになる。
すなわち、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンが「Repetitive Work」に変更されると、第1設定画面SG1では、変更前の利用シーンに対応する利用シーン推奨範囲RA2が非表示となり、第4利用シーン推奨範囲RA24が新たに表示される。この第4利用シーン推奨範囲RA24の表示に伴い、第1設定画面SG1では、第2オブジェクトOB2が、第4利用シーン推奨範囲RA24を表示する場合のデフォルト位置に表示される。なお、このデフォルト位置は、第4利用シーン推奨範囲RA24の略中央の位置であり、具体的には温度が「19℃」で湿度が「42%」に対応する位置である。また、この第2オブジェクトOB2の表示変更に伴い、第1設定画面SG1では、設定温度情報J5が示す温度が「19℃」に変化し、設定湿度情報J6が示す湿度が「42%」に変化することになる。
なお、第4利用シーン推奨範囲RA24を表示する場合のデフォルト位置は、略中央に限定されず、第4利用シーン推奨範囲RA24内であればよい。
【0096】
また、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンが他の利用シーンから「Creative Work」に変更された場合は、次のようになる。
すなわち、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンが「Creative Work」に変更されると、第1設定画面SG1では、変更前の利用シーンに対応する利用シーン推奨範囲RA2が非表示となり、第1利用シーン推奨範囲RA21が新たに表示される。この第1利用シーン推奨範囲RA21の表示に伴い、第1設定画面SG1では、第2オブジェクトOB2が、第1利用シーン推奨範囲RA21を表示する場合のデフォルト位置に表示される。なお、このデフォルト位置は、第1利用シーン推奨範囲RA21の略中央の位置であり、具体的には温度が「21℃」で湿度が「42%」に対応する位置である。また、この第2オブジェクトOB2の表示変更に伴い、第1設定画面SG1では、設定温度情報J5が示す温度が「21℃」に変化し、設定湿度情報J6が示す湿度が「42%」に変化することになる。
なお、第1利用シーン推奨範囲RA21を表示する場合のデフォルト位置は、略中央に限定されず、第1利用シーン推奨範囲RA21内であればよい。
【0097】
図10を参照して具体的に説明したように、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンが変更されると、第2オブジェクトOB2の表示位置は、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンに対応するデフォルト位置に変わる。なお、端末装置1は、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンが変更され、第2オブジェクトOB2がデフォルト位置に表示されても、設定オブジェクトSOで説明したような温度及び湿度の制御要求をサーバ装置5に行わない。つまり、端末装置1は、第2オブジェクトOB2がデフォルト位置に表示された場合、後述の運転制御オブジェクトPOが操作された場合に当該制御要求をサーバ装置5に行う。なお、運転制御オブジェクトPOが操作されなくても、端末装置1は、対象空間SPの温度及び湿度がデフォルト位置に対応する温度及び湿度となるように、制御要求をサーバ装置5に行ってもよい。
【0098】
さらに、第2オブジェクトOB2の表示位置について説明する。マトリクス図MD上において任意の位置をユーザPが選択することで、第2オブジェクトOB2の表示位置は、ユーザPが選択した任意の位置に変わる。なお、任意の位置を選択するユーザPの操作としては、本実施の形態ではタッチ操作が例に挙げられる。
【0099】
図11は、第2オブジェクトOB2の表示位置を説明するための図である。
図11の左の第1設定画面SG1では、ユーザPにより設定された対象空間SPの温度が「21℃」であり、ユーザPにより設定された対象空間SPの湿度が「42%」である。そのため、図11の左の第1設定画面SG1では、第2オブジェクトOB2が、「21℃」に対応し且つ「42%」に対応する位置に表示されている。
【0100】
図11の左の第1設定画面SG1において、ユーザが位置P1を任意の位置として選択した場合、図11の右の第1設定画面SG1で示すように、第1設定画面SG1では、第2オブジェクトOB2の表示位置が位置P1に変わる。なお、位置P1は、第1軸が「19℃」に対応し、且つ、第2軸が「42%」に対応する位置である。この第2オブジェクトOB2の表示変更に伴い、図11の右の第1設定画面SG1で示すように、設定温度情報J5が示す温度は、「21℃」から「19℃」に変わる。また、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンも、「Creative Work」から「Repetitive Work」に変わる。
【0101】
図11を参照して具体的に説明したように、マトリクス図MDにおいてユーザPが任意の位置を選択すると、第2オブジェクトOB2の表示位置は、ユーザPが選択した任意の位置に変わる。これに伴い、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンも、第2オブジェクトOB2の表示位置に対応して変わる。なお、端末装置1は、マトリクス図MDにおいて任意の位置が選択されると、対象空間SPの温度及び湿度が、第2オブジェクトOB2の表示位置に対応する温度及び湿度となるように、温度及び湿度の制御の要求をサーバ装置5に対して行う。これにより、マトリクス図MDにおいて任意の位置が選択されると、対象空間SPの温度及び湿度が選択された任意の位置に対応する温度及び湿度となるように、対象空間SPの温度及び湿度の制御が自動的に開始する。
【0102】
なお、ユーザPが選択した任意の位置が、マトリクス図MD内において対象空間推奨範囲RA1以外の位置である場合、第1設定画面SG1においては、図11を参照した説明と同様に、第2オブジェクトOB2の位置に対応する温度及び湿度が表示され、且つ、対象空間SPの温度及び湿度が、第2オブジェクトOB2の表示位置に対応する温度及び湿度となるように、温度及び湿度の制御の要求をサーバ装置5に対して行う。
他方、ユーザPが選択した任意の位置が、マトリクス図MDの外である場合、第1設定画面SG1は、ユーザPが任意の位置を選択する操作を受け付けない、或いは、対象空間SPの温度及び湿度の設定が不可能である通知を行う。
【0103】
図7を参照した第1設定画面SG1の説明に戻り、第1設定画面SG1は、運転制御オブジェクトPOを表示する。運転制御オブジェクトPOは、対象空間SPに室内機3及び加湿器4が設置されている場合、室内機3及び加湿器4の運転の開始及び停止を制御するソフトウェアボタンであり、対象空間SPに室内機3が設置されている場合、室内機3の運転の開始及び停止を制御するソフトウェアボタンである。
【0104】
端末装置1は、第2オブジェクトOB2の表示位置が、利用シーン推奨範囲RA2を表示する場合のデフォルト位置に表示された後の所定期間の間に、運転制御オブジェクトPOが操作された場合、対象空間SPの温度及び湿度が、このデフォルト位置に対応する温度及び湿度となるように、温度及び湿度の制御の要求をサーバ装置5に対して行う。
【0105】
[1-1-4-2.第2設定画面の構成]
次に、第2設定画面SG2について説明する。
アプリUI120の第1領域A1において、加湿器4が設置されていない対象空間SPの対象空間画像G2が選択された場合、第2領域A2は、第2設定画面SG2を表示する。
【0106】
以下、図12を参照して、第2設定画面SG2と第1設定画面SG1との相違点を説明していく。
図12は、第2設定画面SG2の一例を示す図である。
【0107】
第2設定画面SG2は、第1設定画面SG1と比較し、第2設定オブジェクトSO2を、湿度の設定が不可能であることを示す態様で表示する。本実施の形態では、湿度の設定が不可能であることを示す態様として、グレーアウトを例示するが、当該態様は、グレーアウトに限定されない。なお、第2設定画面SG2では、第2設定オブジェクトSO2が表示されない構成でもよい。
【0108】
第2設定画面SG2では、第1設定画面SG1と比較し、第2設定オブジェクトSO2に対する操作を受け付けない。すなわち、第2設定画面SG2では、第2設定オブジェクトSO2による対象空間SPの湿度の設定を行えない。
【0109】
第2設定画面SG2は、第1設定画面SG1と比較し、センサ2が直近で検出した湿度に対応するマトリクス図MD上の位置を含む利用シーン推奨範囲RA2を表示する。図12では、第2設定画面SG2が利用シーン推奨範囲RA21を表示している場合を例示している。
【0110】
第2設定画面SG2では、第1設定画面SG1と比較し、選択オブジェクトCOが利用シーンの選択を受け付けない。すなわち、第2設定画面SG2では、表示される利用シーン推奨範囲RA2の種類を切り替えることができない。
【0111】
第2設定画面SG2は、第1設定画面SG1と比較し、第2オブジェクトOB2の表示位置が、仮想線KL上に制限される。仮想線KLは、第1オブジェクトOB1を通り且つ第1軸と平行な線である。すなわち、第2設定画面SG2では、任意の位置の選択によって、設定する対象空間SPの湿度を変更することができない。
【0112】
これまで設定画面SGの詳細について説明した。ここで、設定画面SGの優位性について簡易に触れる。
マトリクス図MDは、現在の対象空間SPの温冷感及び乾湿感をユーザPが直観的に認識しやすい利点がある一方で、空調制御の目標値である所望の状態をどこに設定すれば良いか、ユーザが判断しにくい、可能性がある。そこで、本実施の形態の設定画面SGでは、対象空間推奨範囲RA1と第2オブジェクトOB2とを表示する。これにより、対象空間推奨範囲RA1が表示されるため、ユーザPはこの範囲を参考にしつつ、所望の状態を目標値として設定できる。また、ユーザPにより選択された第2オブジェクトOB2に対応する温湿度も表示されるため、ユーザPは、温冷感及び乾湿感といった定性的な情報だけでなく、設定温度や設定湿度といった定量的な情報も参考にして、所望の状態を目標値として設定できる。
【0113】
さて、アプリUI120の説明に戻り、上述したアプリUI120は、第2領域A2が設定画面SGを表示する場合を説明した。アプリUI120は、第2領域A2において、設定画面SGの他に、空間関連画面ACGを一覧表示できる。1つの空間関連画面ACGは、1つの対象空間SPに関する画面である。アプリUI120は、第2領域A2において、対象空間SPごとに空間関連画面ACGを表示する。空間関連画面ACGは、設定画面SGで設定されている利用シーンなどの対象空間SPに関連する情報を表示する画面である。
【0114】
図13は、アプリUI120の一例を示す図である。
図13は、第2領域A2において、第1対象空間SP1に関する空間関連画面ACG1、第2対象空間SP2に関する空間関連画面ACG2、及び、第3対象空間SP3に関する空間関連画面ACG3を表示する。
【0115】
図13で示すように、空間関連画面ACG1は、第1対象空間SP1に関する第1設定画面SG1と同様の、マトリクス図MDと、対象空間推奨範囲RA1と、利用シーン推奨範囲RA2と、第1オブジェクトOB1とを表示する。
また、空間関連画面ACG2は、第2対象空間SP2に関する第2設定画面SG2と同様の、マトリクス図MDと、対象空間推奨範囲RA1と、利用シーン推奨範囲RA2と、第1オブジェクトOB1とを表示する。
また、空間関連画面ACG3は、第3対象空間SP3に関する第2設定画面SG2と同様の、マトリクス図MDと、対象空間推奨範囲RA1と、利用シーン推奨範囲RA2と、第1オブジェクトOB1とを表示する。
【0116】
空間関連画面ACGは、対応する第1対象空間SPの室内機3の電源がオフである場合、すなわち、室内機3が運転していない場合、対象空間SPの利用シーンを示す文字列が非表示となり、且つ、利用シーン推奨範囲RA2も非表示となる。
【0117】
図14は、アプリUI120の一例を示す図である。
図14は、第2領域A2において、第1対象空間SP1に関する空間関連画面ACG1、第2対象空間SP2に関する空間関連画面ACG2、及び第3対象空間SP3に関する空間関連画面ACG3を表示する。図14では、第2対象空間SP2の室内機3が運転していない場合を例示する。そのため、図14で示すように、空間関連画面ACG2は、対象空間SPの利用シーンを示す文字列を表示しておらず、また、利用シーン推奨範囲RA2も表示していない。
【0118】
[1-2.動作]
次に、制御システム1000の各部の動作について説明する。
【0119】
[1-2-1.センサの検出に係わる動作]
まず、センサ2の検出に係わる動作について説明する。
図15は、センサ2、及びサーバ装置5の動作を示すフローチャートである。
図15において、フローチャートFAはセンサ2の動作を示し、フローチャートFBはサーバ装置5の動作を示す。
【0120】
フローチャートFAで示すように、センサ2は、対象空間SPの温度及び湿度を検出する所定周期が到来したか否かを判定する(ステップSA1)。
【0121】
センサ2は、対象空間SPの温度及び湿度を検出する所定周期が到来したと判定した場合(ステップSA1:YES)、対象空間SPの温度及び湿度を検出する(ステップSA2)。
ステップSA2は、「検出ステップ」の一例である。
【0122】
次いで、センサ2は、ステップSA2で検出された温度及び湿度が記録されている検出データD1をサーバ装置5に送信する(ステップSA3)。
【0123】
フローチャートFBで示すように、サーバ通信制御部501は、検出データD1をセンサ2から受信する(ステップSB1)。
【0124】
次いで、更新部502は、レコードR1の検出データD1を、ステップSB1で受信された検出データD1に更新する(ステップSB2)。
【0125】
[1-2-2.アプリUIの表示を開始する場合の動作]
次に、アプリUI120の表示を開始する場合の動作について説明する。
図16は、端末装置1、及びサーバ装置5の動作を示すフローチャートである。図16において、フローチャートFCは端末装置1の動作を示し、フローチャートFDはサーバ装置5の動作を示す。
【0126】
フローチャートFCで示すように、端末通信制御部101は、第1要求情報をサーバ装置5に送信する(ステップSC1)。ステップSC1の開始のトリガーとしては、制御アプリ111が立ち上がった場合が例に挙げられる。
【0127】
第1要求情報は、アプリUI120の表示の開始に係わるデータを要求するための情報である。第1要求情報には、建築物IDが付加されている。なお、建築物IDは、制御アプリ111をインストールした際や制御アプリ111が立ち上がった際など、所定のタイミングで端末装置1に入力され端末メモリ110に記憶されている。
【0128】
フローチャートFDで示すように、サーバ通信制御部501は、第1要求情報を端末装置1から受信する(ステップSD1)。
【0129】
次いで、サーバ通信制御部501は、受信した第1要求情報に付加されている建築物IDを有するレコードR1、R2を、第1管理DB512と第2管理DB513から読み出す(ステップSD2)。
【0130】
次いで、サーバ通信制御部501は、ステップSD2で読み出したレコードR1、R2を端末装置1に送信する(ステップSD3)。
【0131】
フローチャートFCで示すように、端末通信制御部101は、レコードR1、R2をサーバ装置5から受信する(ステップSC2)。
【0132】
次いで、表示部102は、ステップSC2で受信されたレコードR1、R2に基づいてアプリUI120の表示を開始する(ステップSC3)。
【0133】
ステップSC3について詳述する。
表示部102は、レコードR2の俯瞰画像データに含まれる対象空間画像G2の画像データごとに、空間IDが一致するサブレコードSR1をレコードR2から特定する。次いで、表示部102は、対象空間画像G2の画像データごとに、特定したサブレコードSR1の検出データD1が示す温度及び湿度を表示した対象空間画像G2を生成することで俯瞰画像G1を生成する。そして、表示部102は、生成した俯瞰画像G1を第2領域A2に表示する。
【0134】
アプリUI120の表示が開始されると、制御システム1000では、アプリUI120の表示内容の更新に係わる動作が開始される。
次に、図17を参照して、アプリUI120の表示内容の更新に係わる動作について説明する。
【0135】
[1-2-3.アプリUIの表示内容の更新に係わる動作]
図17は、端末装置1、及びサーバ装置5の動作を示すフローチャートである。図17において、フローチャートFEは端末装置1の動作を示し、フローチャートFFはサーバ装置5の動作を示す。
【0136】
フローチャートFEで示すように、端末通信制御部101は、第2要求情報をサーバ装置5に送信する(ステップSE1)。ステップSE1の開始のトリガーとしては、アプリIU120の表示を開始してから所定期間が経過したことや、前回にアプリUI120の表示内容を更新してから所定期間が経過したことなどが例に挙げられる。
【0137】
第2要求情報は、アプリUI120の表示内容の更新に係わるデータを要求するための情報である。第2要求情報には、建築物IDが付加されている。
【0138】
フローチャートFFで示すように、サーバ通信制御部501は、第2要求情報を端末装置1から受信する(ステップSF1)。
【0139】
次いで、サーバ通信制御部501は、受信した第2要求情報に付加されている建築物IDを有するレコードR1、R2を、第1管理DB512及び第2管理DB513から読み出す(ステップSF2)。
【0140】
次いで、サーバ通信制御部501は、ステップSF2で読み出したレコードR1、R2を端末装置1に送信する(ステップSF3)。
【0141】
フローチャートFEで示すように、端末通信制御部101は、レコードR1、R2をサーバ装置5から受信する(ステップSE2)。
【0142】
次いで、表示部102は、ステップSE2で受信されたレコードR1、R2に基づいてアプリUI120の表示内容を更新する(ステップSE3)。
【0143】
ステップSE3について詳述する。
表示部102は、ステップSC3と同様のデータ処理を行うことで、対象空間画像G2が表示する温度及び湿度をレコードR1、R2に基づいて更新する。
表示部102は、第2領域A2が設定画面SGを表示している場合、表示している設定画面SGに対応する対象空間SPのサブレコードSR1を空間IDにより特定する。そして、表示部102は、特定したサブレコードSR1の検出データD1が示す温度及び湿度に対応するマトリクス図MD上の位置に、第1オブジェクトOB1を表示する。また、表示部102は、特定したサブレコードSR1の検出データD1が示す温度及び湿度を表示する検出画像G3を表示する。
表示部102は、第2領域A2が空間関連画面ACGを表示している場合、表示している空間関連画面ACGごとに、対応するサブレコードSR1を空間IDにより特定する。表示部102は、空間関連画面ACGごとに、第1オブジェクトOB1の表示位置を、特定したサブレコードSR1の検出データD1に対応する位置に更新する。なお、表示部102は、特定したサブレコードSR1の第1ステータスデータD2に運転中でないことが記録されている場合、特定したサブレコードSR1に対応する空間関連画面ACGを運転していないことを示す状態に更新する。
【0144】
[1-2-4.設定画面SGの表示に係わる動作]
次に、設定画面SGの表示に係わる動作について説明する。
図18は、端末装置1の動作を示すフローチャートFHである。
【0145】
表示部102は、受付部103が対象空間画像G2を選択する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップSH1)。
【0146】
表示部102は、受付部103が対象空間画像G2を選択する操作を受け付けていないと判定した場合(ステップSH1:NO)、再度、ステップSH1の判定を行う。
【0147】
一方、表示部102は、受付部103が対象空間画像G2を選択する操作を受け付けたと判定した場合(ステップSH1:YES)、選択された対象空間画像G2が示す対象空間SPに加湿器4が設置されているか否かを判定する(ステップSH2)。
【0148】
ここで、ステップSH2について詳述する。
表示部102は、アプリUI120の表示開始後、直近で受信されたレコードR1に基づいてステップSH2の処理を行う。表示部102は、選択された対象空間画像G2が示す対象空間SPの空間IDを有するサブレコードSR1を、受信されたレコードR1から特定する。そして、表示部102は、特定したサブレコードSR1の第4フィールドがブランクである場合、ステップSH2において否定判定し、特定したサブレコードSR1の第4フィールドがブランクでない場合、ステップSH2において肯定判定する。
【0149】
表示部102は、選択された対象空間画像G2が示す対象空間SPに加湿器4が設置されていないと判定した場合(ステップSGH:NO)、第2設定画面SG2を第2領域A2に表示する(ステップSH3)。
ステップSH3は、「表示ステップ」の一例である。
【0150】
ここで、ステップSH3について詳述する。
表示部102は、アプリUI120の表示開始後、直近で受信されたレコードR1に基づいてステップSH3の処理を行う。表示部102は、選択された対象空間画像G2が示す対象空間SPの空間IDを有するサブレコードSR1を、受信されたレコードR1から特定する。そして、表示部102は、特定したサブレコードSR1の検出データD1が示す温度及び湿度に対応するマトリクス図MD上の位置に、第1オブジェクトOB1を表示する。
また、表示部102は、特定したサブレコードSR1の検出データD1が示す温度及び湿度を表示する検出画像G3を表示する。
また、表示部102は、第1オブジェクトOB1の表示位置を含む利用シーン推奨範囲RA2をマトリクス図MD上に表示する。
また、表示部102は、マトリクス図MD上に第2オブジェクトOB2を表示する。なお、第2オブジェクトOB2の表示位置は、第2軸の位置が、特定したサブレコードSR1の検出データD1に記録されている湿度に対応する位置であればよい。
【0151】
ステップSH2の説明に戻り、表示部102は、選択された対象空間画像G2が示す対象空間SPに加湿器4が設置されていると判定した場合(ステップSH2:YES)、選択画面CGを第2領域A2に表示する(ステップSH4)。
【0152】
次いで、表示部102は、受付部103が選択ボタンCBの操作を受け付けたか否かを判定する(ステップSH5)。
【0153】
表示部102は、受付部103が選択ボタンCBの操作を受け付けていないと判定した場合(ステップSH5:NO)、受付部103が非表示ボタンHBの操作を受け付けたか否かを判定する(ステップSH6)。
【0154】
表示部102は、受付部103が非表示ボタンHBの操作を受け付けていないと判定した場合(ステップSH6:YES)、処理をステップSH5に戻し、再度、ステップSH5の判定を行う。
【0155】
一方、表示部102は、受付部103が非表示ボタンHBの操作を受け付けたと判定した場合(ステップSH6:NO)、選択画面CGを非表示にして(ステップSH7)、本処理を終了する。
【0156】
ステップSG5の説明に戻り、表示部102は、受付部103が選択ボタンCBの操作を受け付けたと判定した場合(ステップSH5:YES)、第1設定画面SG1を第2領域A2で表示する(ステップSH8)。
ステップSH8は、「表示ステップ」の一例である。
【0157】
ここで、ステップSH8について詳述する。
表示部102は、アプリUI120の表示開始後、直近で受信されたレコードR1に基づいてステップSH8の処理を行う。表示部102は、選択された対象空間画像G2が示す対象空間SPの空間IDを有するサブレコードSR1を、受信されたレコードR1から特定する。そして、表示部102は、特定したサブレコードSR1の検出データD1が示す温度及び湿度に対応するマトリクス図MD上の位置に、第1オブジェクトOB1を表示する。
また、表示部102は、特定したサブレコードSR1の検出データD1が示す温度及び湿度を表示する検出画像G3を表示する。
また、表示部102は、操作された選択ボタンCBに対応する利用シーン推奨範囲RA2をマトリクス図MD上に表示する。
また、表示部102は、操作された選択ボタンCBに対応する利用シーン推奨範囲RA2を表示する場合のデフォルト位置に、第2オブジェクトOB2を表示する。
【0158】
次に、設定画面SGによる対象空間SPの温度及び湿度の設定に係わる動作について説明する。この動作の説明では、第1設定画面SG1による設定と、第2設定画面SG2による設定とを分けて説明する。
【0159】
[1-2-5.第1設定画面による温度及び湿度の設定に係わる動作]
まず、第1設定画面SG1による対象空間SPの温度及び湿度の設定に係わる動作につて説明する。
図19は、端末装置1、及びサーバ装置5の動作を示すフローチャートである。図19において、フローチャートFIは端末装置1の動作を示し、フローチャートFJはサーバ装置5の動作を示す。
図19のフローチャートでは、第2領域A2が第1設定画面SG1を表示していることを前提とする。
【0160】
フローチャートFIで示すように、表示部102は、受付部103が、マトリクス図MDにおける任意の位置の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップSI1)。
【0161】
表示部102は、受付部103が、マトリクス図MDにおける任意の位置の選択を受け付けたと判定した場合(ステップSI1:YES)、当該任意の位置に第2オブジェクトOB2を表示する(ステップSI2)。そして、端末プロセッサ100は、ステップSI8の処理を行う。
【0162】
表示部102は、マトリクス図MDにおける任意の位置の選択を受け付けていない(ステップSI1:NO)と判定した場合、受付部103が、設定オブジェクトSOに対する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップSI3)。
【0163】
表示部102は、設定オブジェクトSOに対する操作を受け付けたと判定した場合(ステップSI3:YES)、設定オブジェクトSOに対する操作に応じた位置に、第2オブジェクトOB2を表示する(ステップSI4)。
【0164】
次いで、表示部102は、前回に設定オブジェクトSOに対する操作を受付部103が受け付けてから、設定オブジェクトSOに対する操作を受け付けていない時間が所定時間以上経過したか否かを判定する(ステップSI5)。
【0165】
表示部102は、受付部103が設定オブジェクトSOに対する操作を受け付けていない時間が所定時間以上経過していないと判定した場合(ステップSI5:NO)、設定オブジェクトSOに対する操作を受付部103が再度受け付けたか否かを判定する(ステップSI6)。
【0166】
表示部102は、設定オブジェクトSOに対する操作を再度受け付けたと判定した場合(ステップSI6:YES)、ステップSI4の処理を行う。
【0167】
一方、表示部102は、設定オブジェクトSOに対する操作を再度受け付けていないと判定した場合(ステップSI6:NO)、ステップSI5の処理を行う。
【0168】
ステップSI5の説明に戻り、端末プロセッサ100は、受付部103が設定オブジェクトSOに対する操作を受け付けていない時間が所定時間以上経過したと判定した場合(ステップSI5:YES)、ステップSI8の処理を行う。
【0169】
ステップSI3の説明に戻り、表示部102は、設定オブジェクトSOに対する操作を受け付けていないと判定した場合(ステップSI3:NO)、運転制御オブジェクトPOに対する操作を受付部103が受け付けたか否かを判定する(ステップSI7)。
【0170】
表示部102は、運転制御オブジェクトPOに対する操作を受付部103が受け付けていないと判定した場合(ステップSI7:NO)、処理をステップSI1に戻し、再度、ステップSI1以降の処理を行う。
【0171】
一方、表示部102が、運転制御オブジェクトPOに対する操作を受付部103が受け付けたと判定した場合(ステップSI7:YES)、端末プロセッサ100は、ステップSI8の処理を行う。
【0172】
ステップSI8において、端末通信制御部101は、第3要求情報をサーバ装置5に送信する(ステップSI8)。第3要求情報は、対象空間SPの温度が第2オブジェクトOB2の表示位置に対応する温度となるように、且つ、対象空間SPの湿度が第2オブジェクトOB2の表示位置に対応する湿度となるように、室内機3及び加湿器4の制御を要求する情報である。第3要求情報には、第1設定画面SG1が設定対象とする対象空間SPの空間IDが付加される。
【0173】
フローチャートFJで示すように、サーバ通信制御部501は、第3要求情報を端末装置1から受信する(ステップSJ1)。
【0174】
次いで、サーバ通信制御部501は、第3要求情報に基づいて室内機3及び加湿器4を制御する(ステップSJ2)。
ステップSJ2は、「制御ステップ」の一例である。
【0175】
ステップSJ2について詳述する。
例えば、ステップSJ2において、サーバ通信制御部501は、室内機3に第1制御指示情報を送信する。第1制御指示情報は、対象空間SPの温度が、ステップSJ1で受信された第3要求情報に記録されている温度となるように温度制御することを指示する情報である。サーバ通信制御部501は、第3要求情報に付加された空間IDを有するサブレコードSR2を第2管理DB513から読み出し、読み出したサブレコードSR2の第1通信情報に基づいて第1制御指示情報を送信する。室内機3は、第1制御指示情報を受信すると、対象空間SPの温度が、受信した第1制御指示情報が指示する温度となるように空調する。
【0176】
また、ステップSJ2において、サーバ通信制御部501は、加湿器4に第2制御指示情報を送信する。第2制御指示情報は、対象空間SPの湿度が、ステップSJ1で受信された第3要求情報に記録されている湿度となるように湿度制御することを指示する情報である。サーバ通信制御部501は、第3要求情報に付加された空間IDを有するサブレコードSR2を第2管理DB513から読み出し、読み出したサブレコードSR2の第2通信情報に基づいて第2制御指示情報を送信する。加湿器4は、第2制御指示情報を受信すると、対象空間SPの湿度が、受信した第2制御指示情報が指示する湿度となるように空調する。
【0177】
[1-2-6.第2設定画面による温度の設定に係わる動作]
まず、第2設定画面SG2による対象空間SPの温度及び湿度の設定に係わる動作につて説明する。
図20は、端末装置1、及びサーバ装置5の動作を示すフローチャートである。図20において、フローチャートFKは端末装置1の動作を示し、フローチャートFLはサーバ装置5の動作を示す。
図20のフローチャートでは、第2領域A2が第2設定画面SG2を表示していることを前提とする。
なお、図20の説明では、図19と同様のステップには同じステップ番号を付し、その詳細な説明を適宜に省略する。
【0178】
端末通信制御部101は、第4要求情報をサーバ装置5に送信する(ステップSK1)。第4要求情報は、対象空間SPの温度が第2オブジェクトOB2の表示位置に対応する温度となるように、室内機3の制御を要求する情報である。第4要求情報には、第2設定画面SG2が設定対象とする対象空間SPの空間IDが付加される。
【0179】
フローチャートFLで示すように、サーバ通信制御部501は、第4要求情報を端末装置1から受信する(ステップSL1)。
【0180】
次いで、サーバ通信制御部501は、第4要求情報に基づいて室内機3を制御する(ステップSL2)。ステップSL2の処理は、ステップSI2と同様に行われる。
ステップSL2は、「制御ステップ」の一例である。
【0181】
[1-3.効果等]
以上、説明したように、制御システム1000は、対象空間SPの温度と対象空間SPの湿度とを検出するセンサ2と、第1軸が温冷感に設定され第2軸が乾湿感に設定されたマトリクス図MDを表示すると共に、センサ2が検出した温度及び湿度に対応するマトリクス図MD上の位置に第1オブジェクトOB1を表示する表示部102と、温度を制御する室内機3、及び湿度を制御する加湿器4の少なくともいずれかを制御する装置制御部503と、を備える。表示部102は、ユーザPが設定した温度及び湿度に対応するマトリクス図MD上の位置に第2オブジェクトOB2を表示すると共に、マトリクス図MDにおける第2オブジェクトOB2の位置に対応する対象空間SPの利用シーンを表示する。装置制御部503は、マトリクス図MDにおける第2オブジェクトOB2の位置に基づいて、室内機3及び加湿器4の少なくともいずれかを制御する。
【0182】
これによれば、対象空間SPが温かい状態であるか、対象空間SPが涼しい状態であるのか、対象空間SPが湿っている状態であるか、対象空間SPが乾いている状態であるのか、を直感的に把握できる。よって、人間の感覚として対象空間SP内がどのような状態であるかを直感的に把握できる。また、対象空間SPの利用シーンを表示するため、所望の利用シーンに適した設定を支援できる。
【0183】
表示部102は、表示する利用シーンにおいて対象空間SPで推奨される温冷感及び乾湿感の範囲である利用シーン推奨範囲RA2を、マトリクス図MDに表示する。
【0184】
これによれば、設定した対象空間SPの温度及び湿度が、所望の利用シーンで推奨される温冷感及び乾湿感の範囲内であるかを容易に把握できる。よって、所望の利用シーンに適した温度及び湿度の設定をより支援できる。
【0185】
表示部102は、対象空間SPで推奨される温冷感及び乾湿感の範囲である対象空間推奨範囲RA1をマトリクス図MDに表示する。対象空間推奨範囲RA1は、利用シーン推奨範囲RA2を含み、利用シーン推奨範囲RA2より広い範囲である。
【0186】
これによれば、設定した対象空間SPの温度及び湿度が、対象空間SPにおいて推奨される温冷感及び乾湿感の範囲内であるかを、容易に把握できる。よって、利用シーンが定まっていない場合でも対象空間SPに適した温度及び湿度を設定できるようになる。したがって、利用シーンが定まっていないユーザPに対しても、対象空間SPの温度及び湿度の設定を支援できる。
【0187】
表示部102は、利用シーンを選択するための選択オブジェクトCOを表示する。制御システム1000は、選択オブジェクトCOを介して利用シーンの選択を受け付ける受付部103をさらに備える。表示部102は、受付部103が受け付けた利用シーンに対応するマトリクス図MD上の位置に第2オブジェクトOB2を表示する。
【0188】
これによれば、ユーザPが選択オブジェクトCOにおいて利用シーンを選択することで、対象空間SPの温度及び湿度を選択した利用シーンに対応した温度及び湿度に容易に設定できる。よって、所望の利用シーンに適した温度及び湿度の設定をより支援できる。
【0189】
対象空間SPに加湿器4がない場合、表示部102は、選択オブジェクトCOを表示しない、或いは、受付部103は、利用シーンの選択を受け付けない。
【0190】
対象空間SPに加湿器4がない場合、選択オブジェクトCOにおいて利用シーンを選択しても、対象空間SPの温度及び湿度を利用シーンに対応した温度及び湿度に設定できない。そこで、対象空間SPに加湿器4がない場合、選択オブジェクトCOを表示しない、或いは利用シーンの選択を受け付けない構成とすることで、ユーザPが利用シーンを選択しているにも係わらず、対象空間SPの温度及び湿度を所望の利用シーンに対応させることができないといった事態の発生を防止できる。
【0191】
表示部102は、マトリクス図MD上においてユーザPが選択した任意の位置に第2オブジェクトOB2を表示する。
【0192】
これによれば、マトリクス図MD上においてユーザPが任意の位置を選択することで、対象空間SPの温度及び湿度を、選択された任意の位置に対応する温度及び湿度に変更できる。よって、所望する対象空間SPの温度及び湿度を簡単な操作によって設定でき、所望の温度及び湿度の設定をより支援できる。
【0193】
表示部102は、ユーザPが温度及び湿度を設定するための設定オブジェクトSOを表示する。表示部102は、設定オブジェクトSOで設定された温度及び湿度の少なくともいずれかに対応するマトリクス図MD上の位置に、第2オブジェクトOB2を表示する。
【0194】
これによれば、設定オブジェクトSOによって、対象空間SPの温度及び湿度を所望の温度及び湿度に変更できる。よって、所望する対象空間SPの温度及び湿度を簡単な操作によって設定でき、所望の温度及び湿度の設定をより支援できる。
【0195】
制御システム1000による制御方法は、対象空間SPの温度と対象空間SPの湿度とを検出する検出ステップと、マトリクス図MDを表示すると共に、検出ステップが検出した温度及び湿度に対応するマトリクス図MD上の位置に第1オブジェクトOB1を表示する表示ステップと、室内機3及び加湿器4の少なくともいずれかを制御する制御ステップと、を備える。表示ステップは、ユーザが設定した前記温度及び前記湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第2オブジェクトを表示すると共に、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に対応する前記対象空間の利用シーンを表示する。制御ステップは、マトリクス図MDにおける第2オブジェクトOB2の位置に基づいて、室内機3及び加湿器4の少なくともいずれかを制御する。
【0196】
これによれば、上述した制御システム1000と同様の効果を奏する。
【0197】
制御アプリ111は、端末装置1の端末プロセッサ100を、マトリクス図MDを表示すると共に、センサ2が検出した対象空間SPの温度及び湿度に対応するマトリクス図MD上の位置に第1オブジェクトOB1を表示する表示部102と、室内機3及び加湿器4の少なくともいずれかの制御を要求する端末通信制御部101と、して機能させる。表示部102は、ユーザPが設定した温度及び湿度に対応するマトリクス図MD上の位置に第2オブジェクトOB2を表示すると共に、マトリクス図MDにおける第2オブジェクトOB2の位置に対応する対象空間SPの利用シーンを表示する。端末通信制御部101は、マトリクス図MDにおける第2オブジェクトOB2の位置に基づいて、室内機3及び加湿器4の少なくともいずれかの制御を要求する。
【0198】
これによれば、上述した制御システム1000と同様の効果を奏する。
【0199】
制御システム1000は、対象空間SPの温度と対象空間SPの湿度とを検出するセンサ2と、マトリクス図MDを表示すると共に、センサ2が検出した温度及び湿度に対応するマトリクス図MD上の位置に第1オブジェクトOB1を表示する表示部102と、室内機3及び加湿器4の少なくともいずれかを制御する装置制御部503と、を備える。表示部102は、ユーザPが温度及び湿度を設定するための設定オブジェクトSOを表示すると共に、設定オブジェクトSOで設定された温度及び湿度に対応するマトリクス図MD上の位置に第2オブジェクトOB2を表示する。装置制御部503は、マトリクス図MDにおける第2オブジェクトの位置に基づいて、室内機3及び加湿器4の少なくともいずれかを制御する。
【0200】
これによれば、対象空間SPが温かい状態であるか、対象空間SPが涼しい状態であるのか、対象空間SPが湿っている状態であるか、対象空間SPが乾いている状態であるのか、を直感的に把握できる。よって、人間の感覚として対象空間SP内がどのような状態であるかを直感的に把握できる。また、一般的に空調制御がリモコンで行われることから、ユーザPは、リモコンによる空調設定に慣れている蓋然性が高い。そこで、本実施の形態では、設定オブジェクトを表示し設定オブジェクトで対象空間の温度及び湿度を設定可能としているため、慣れている蓋然性の高い設定操作によって対象空間の温度及び湿度を設定でき、対象空間SPの温度及び湿度の設定においてユーザPの利便性を向上できる。
【0201】
設定オブジェクトSOは、温度を設定するための第1設定オブジェクトSO1と、湿度を設定するための第2設定オブジェクトSO2とを含む。第1設定オブジェクトSO1は、温度を増加させるための温度増加オブジェクトTO1と、温度を減少させるための温度減少オブジェクトTO2と、温度増加オブジェクトTO1、及び温度減少オブジェクトTO2の少なくともいずかにより設定された温度を示す設定温度情報J5と、を含む。第2設定オブジェクトSO2は、湿度を増加させるための湿度増加オブジェクトHO1と、湿度を減少させるための湿度減少オブジェクトHO2と、湿度増加オブジェクトHO1、及び湿度減少オブジェクトHO2の少なくともいずかにより設定された湿度を示す設定湿度情報J6と、を含む。
【0202】
これによれば、ユーザPが所望する温度及び湿度を、慣れている蓋然性の高い設定温度及び設定湿度の操作によって設定でき、マトリクス図MDで空調制御の目標値となる第2オブジェクトOB2の位置の特定を支援でき、ユーザPの利便性を向上できる。また、設定温度や設定湿度を増減するオブジェクトにより、第2オブジェクトOB2の位置を微調整することもできる。
【0203】
第1設定オブジェクトSO1は、温度増加オブジェクトTO1、及び温度減少オブジェクトTO2の少なくともいずかにより設定された温度を示す設定温度情報J5を含む。第2設定オブジェクトSO2は、湿度増加オブジェクトHO1、及び湿度減少オブジェクトHO2の少なくともいずかにより設定された湿度を示す設定湿度情報J6を含む。
【0204】
これによれば、オブジェクトによって温度がどのくらいに設定されたか、及びオブジェクトによって湿度がどのくらいに設定されたかを、ユーザPが容易に把握できる。よって、対象空間SPの温度及び湿度の設定においてユーザPの利便性をより向上できる。
【0205】
表示部102は、温度増加オブジェクトTO1と温度減少オブジェクトTO2とを、第1軸が延びる方向に沿って並べて表示し、湿度増加オブジェクトHO1と湿度減少オブジェクトHO2とを、第2軸が延びる方向に沿って並べて表示する。
【0206】
これによれば、第1設定オブジェクトSO1がどの軸に対応しているのか、第2設定オブジェクトSO2がどの軸に対応しているのかを直感的に把握できるため、対象空間SPの温度及び湿度の設定において誤設定が行われることを抑制できる。
【0207】
対象空間SPに加湿器4がない場合、表示部102は、第2設定オブジェクトSO2を表示しない、或いは、湿度の設定が不可能であることを示す態様で第2設定オブジェクトSO2を表示する。
【0208】
対象空間SPに加湿器4がない場合、対象空間SPの湿度を所望の湿度に設定できない。そのため、対象空間SPに加湿器4がない場合、第2設定オブジェクトCO2によって湿度を設定できない。そこで、対象空間SPに加湿器4がない場合、第2設定オブジェクトSO2を表示しない、或いは湿度の設定が不可能であることを示す態様で第2設定オブジェクトSO2を表示する。これにより、ユーザPが第2設定オブジェクトSO2を操作しているにも係わらず、対象空間SPの湿度を所望の湿度にすることができないといった事態の発生を防止できる。
【0209】
制御システム1000は、マトリクス図MD上において任意の位置の選択を受け付ける受付部103を備える。表示部102は、受付部103が受け付けた任意の位置に第2オブジェクトOB2を表示し、受付部103が受け付けた任意の位置に対応する温度を設定温度情報J5が示し、また、受付部103が受け付けた任意の位置に対応する湿度を設定湿度情報J6が示す。
【0210】
これによれば、マトリクス図MD上においてユーザPが任意の位置を選択することで、対象空間SPの温度及び湿度を、選択された任意の位置に対応する温度及び湿度に変更できる。よって、ユーザPが所望する温度及び湿度を簡単な操作によって設定でき、所望の温度及び湿度の設定を支援できる。
【0211】
対象空間SPに加湿器4がない場合、受付部103は、表示されている第1オブジェクトOB1を通り且つ第1軸と平行な仮想線KL上においてのみ任意の位置の選択を受け付ける。
【0212】
対象空間SPに加湿器4がない場合、対象空間SPの湿度を所望の湿度に設定できない。そのため、対象空間SPに加湿器4がない場合、任意の位置の選択によって湿度を設定できない。そこで、対象空間SPに加湿器4がない場合、任意の位置の選択を第1オブジェクトOB1が通り且つ第1軸と平行な仮想線KL上に制限する。これにより、対象空間SPに加湿器4がないことに対応させて、対象空間SPの空調を制御できる。
【0213】
制御システム1000による制御方法は、対象空間SPの温度と対象空間SPの湿度とを検出する検出ステップと、マトリクス図MDを表示すると共に、検出ステップが検出した温度及び湿度に対応するマトリクス図MD上の位置に第1オブジェクトOB1を表示する表示ステップと、室内機3及び加湿器4の少なくともいずれかを制御する制御ステップと、を含む。表示ステップは、ユーザPが温度及び湿度を設定するための設定オブジェクトSOを表示すると共に、設定オブジェクトSOで設定された温度及び湿度に対応するマトリクス図MD上の位置に第2オブジェクトOB2を表示する。制御ステップは、マトリクス図MDにおける第2オブジェクトOB2の位置に基づいて、室内機3及び加湿器4の少なくともいずれかを制御する。
【0214】
これによれば、上述した制御システム1000と同様の効果を奏する。
【0215】
制御アプリ111は、端末装置1の端末プロセッサ100を、マトリクス図MDを表示すると共に、センサ2が検出した対象空間SPの温度及び対象空間SPの湿度に対応するマトリクス図MD上の位置に第1オブジェクトOB1を表示する表示部102と、室内機3及び加湿器4の少なくともいずれかの制御を要求する端末通信制御部101と、して機能させる。表示部102は、ユーザPが温度及び湿度を設定するための設定オブジェクトSOを表示すると共に、設定オブジェクトSOで設定された温度及び湿度に対応するマトリクス図MD上の位置に第2オブジェクトOB2を表示する。端末通信制御部101は、マトリクス図MDにおける第2オブジェクトOB2の位置に基づいて、室内機3及び加湿器4の少なくともいずれかの制御を要求する。
【0216】
これによれば、上述した制御システム1000と同様の効果を奏する。
【0217】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する例示として、上記実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0218】
他の実施の形態では、設定画面SGにおける温度の増減が1℃単位でなく、0.5℃単位などの他の増減度合いでもよい。また、他の実施の形態では、設定画面SGにおける湿度の増減が1%単位でなく、0.5%単位などの他の増減度合いでもよい。
【0219】
他の実施の形態では、「湿度制御装置」が故障などによって湿度制御を行えない場合でも、図12のような第2設定オブジェクトSO2が表示されない構成でもよい。
【0220】
他の実施の形態では、制御システム1000がオンプレ環境、すなわち、ネットワークやサーバ装置5を担う管理装置をユーザPや建築物Hの管理者が管理できる環境下で構築されてもよい。この他の実施の形態の場合、サーバ装置5の各種機能は、例えば、建築物Hを集中管理する管理装置が担うこととなる。
【0221】
他の実施の形態では、設定オブジェクトSOが第1設定オブジェクトOB1及び第2設定オブジェクトSO2を有する構成でなく、ソフトウェアキーによる数値の入力によって温度及び湿度を設定できる構成としてもよい。
【0222】
他の実施の形態では、アプリUI120の第2領域A2において、対象空間SPごとに、第1履歴画面HG1が表示できてもよい。
図21は、他の実施の形態におけるアプリUI120の一例を示す図である。
第1履歴画面HG1は、マトリクス図MDにおいて、過去に設定された温度及び湿度のプロットPR1を表示する画面である。この他の実施の形態では、サーバ装置5が対象空間SPごとに、設定された温度及び湿度の履歴を管理し、アプリUI120においては、サーバ装置5が管理する当該履歴をプロットPR1で表示する。この他の実施の形態によれば、対象空間SPの使われ方などの考察などをユーザPが行える。なお、第1履歴画面HG1は、建築物Hや対象空間SPを管理する管理者が端末装置1を使用する場合に表示される構成としてもよい。
【0223】
他の実施の形態では、アプリUI120の第2領域A2において、対象空間SPごとに、第2履歴画面HG2が表示できてもよい。
図22は、他の実施の形態におけるアプリUI120の一例を示す図である。
第2履歴画面HG2は、マトリクス図MDにおいて、対象空間SPにおいて過去に設定された温度及び湿度の分布を示す分布図BD1を表示する画面である。図22に示す第2履歴画面HG2は、第1履歴画面HG1と同様にプロットPR1を表示しているが、プロットPR1は表示されない構成でもよい。この他の実施の形態では、サーバ装置5が対象空間SPごとに、設定された温度及び湿度の履歴を管理し、アプリUI120は、サーバ装置5が管理する当該履歴に基づく分布図BD1を表示する。この他の実施の形態によれば、対象空間SPの使われ方などの考察などをユーザPが行える。なお、第2履歴画面HG2は、建築物Hや対象空間SPを管理する管理者が端末装置1を使用する場合に表示される構成としてもよい。
【0224】
他の実施の形態では、設定画面SGのマトリクス図MDにおいて、ユーザPが過去に設定された温度及び湿度の分布を示す分布図BD2が表示できてもよい。
図23は、他の実施の形態に係わる設定画面SGで表示されるマトリクス図MDの一例を示す図である。図23に示すマトリクス図MDでは、ユーザPが過去に設定した温度及び湿度を示すプロットPR2を表示しているが、プロットPR2は表示されない構成でもよい。また、図23に示すマトリクス図MDでは、対象空間推奨範囲RA1、利用シーン推奨範囲RA2、第1オブジェクトOB1、第2オブジェクトOB2、及び検出画像G3が非表示であるが、分布図BD2と共にこれらを表示してもよいし、分布図BD2と切り替え可能にこれらを表示できてもよい。この他の実施の形態では、サーバ装置5が対象空間SP且つユーザPごとに、ユーザPが設定した温度及び湿度の履歴を管理し、アプリUI120は、サーバ装置5が管理する当該履歴に基づく分布図BD2を表示する。この他の実施の形態によれば、自身がどのような温度及び湿度が好みであるかをユーザPが容易に把握できる。
【0225】
上述した実施の形態では、選択オブジェクトCOの操作によって、表示する利用シーン推奨範囲RA2を切り替えれる構成である。他の実施の形態では、マトリクス図MD上の任意の位置を選択する操作によって、表示する利用シーン推奨範囲RA2を切り替えれる構成でもよい。すなわち、この他の実施の形態では、マトリクス図MDにおいて任意の位置が選択されると、選択された位置を含む利用シーン推奨範囲RA2が表示され、且つ、選択オブジェクトCOが表示する利用シーンも対応する利用シーンに変わる。また、この他の実施の形態では、この利用シーン推奨範囲RA2の表示に伴い、第2オブジェクトOB2の表示位置は、表示された利用シーン推奨範囲RA2に対応するデフォルト位置に変更される。
【0226】
上述した実施の形態では、対象空間推奨範囲RA1が4つの範囲に分割され、分割された1つの範囲が利用シーン推奨範囲RA2に対応する構成である。他の実施の形態では、対象空間推奨範囲RA1が分割される範囲の数は、4つに限定されず、3つ以下でも5つ以上でもよい。また、対象空間推奨範囲RA1の分割の態様は、格子状に限定されない。
【0227】
上述した実施の形態では、対象空間推奨範囲RA1が分割された1つの範囲が利用シーン推奨範囲RA2に対応する構成であるが、他の実施の形態では、対象空間推奨範囲RA1でなくさらに広域のマトリクス図MDの全域を分割し、分割した1つの範囲を利用シーン推奨範囲RA2に対応する構成としてもよい。
【0228】
上述した実施の形態では、利用シーン推奨範囲RA2同士が重畳しない、すなわち、利用シーン推奨範囲RA2同士が隣接している構成であるが、利用シーン推奨範囲RA2同士は、重畳していてもよい。
【0229】
上述した実施の形態では、対象空間SPの利用シーンとして、「Relaxation」、「Discussion」、「Creative Work」、及び「Repetitive Work」の4つを例示したが、対象空間SPの利用シーンは、これらに限定されず、他の利用シーンでもよい。例えば、対象空間SPが教育現場であれば、「自習を行う場面」や、「美術の授業を行う場面」などの利用シーンがあってもよい。また、例えば、対象空間SPが医療現場であれば、「ウイルス対策を行う場面」や、「診察を行う場面」などの利用シーンがあってもよい。
【0230】
上述した実施の形態では、加湿器4が対象空間SPにない場合、第2設定画面SG2では利用シーンを選択できない構成であるが、利用シーン推奨範囲RA2の温度範囲のみが相違する利用シーンについては選択可能な構成としてもよい。利用シーン推奨範囲RA21、RA24とは第1軸の範囲が相違するが第2軸の範囲は相違しない。よって、この他の実施の形態では、「Creative Work」と「Repetitive Work」とから選択可能としてもよい。また、利用シーン推奨範囲RA22、RA23とは第1軸の範囲が相違するが第2軸の範囲は相違しない。よって、この他の実施の形態では、第2設定画面SG2において、「Discussion」と「Relaxation」とから利用シーンを選択可能としてもよい。
【0231】
他の実施の形態では、室内機3が対象空間SPにない場合、設定画面SGでは、利用シーンを選択できない構成としてもよい。また、他の実施の形態では、室内機3が対象空間SPにない場合、第1設定オブジェクトSO1が、表示されない、或いは、温度の設定が不可能であることを示す態様で表示されてもよい。
【0232】
上述した実施の形態では、温度増加オブジェクトTO1が「+」の記号を表示したオブジェクトである場合を例示したが、温度増加オブジェクトTO1が表示する記号の種類は「+」に限定されず、温度を増加できることを示す記号であればよい。なお、この記号は、文字や、数字、符号、標章などでもよい。この記号に関する他の実施の形態の内容は、温度減少オブジェクトTO2、湿度増加オブジェクトHO1、及び湿度減少オブジェクトHO2の各々についても適用でき、温度減少オブジェクトTO2、湿度増加オブジェクトHO1、及び湿度減少オブジェクトHO2が示す記号は、上述した実施の形態1で示した記号に限定されない。
【0233】
上述した実施の形態1では、対象空間推奨範囲RA1が季節に応じて異なる範囲である。他の実施の形態では、季節の代わりに、対象空間推奨範囲RA1が屋外の温度に応じて異なる範囲としてもよい。この他の実施の形態の場合、表示部102は、サーバ装置5との通信などによって屋外の温度を取得し、取得した屋外の温度に応じて対象空間推奨範囲RA1を異ならせる。なお、この他の実施の形態の場合、屋外の温度に応じて対象空間推奨範囲RA1が異なるため、上述の4つの利用シーン推奨範囲RA2も屋外の温度に応じて異なるが、利用シーン推奨範囲RA2同士の相対位置は変わらない。
【0234】
他の実施の形態では、室内機3が冷房運転を行っているか暖房運転を行っているかで対象空間推奨範囲RA1を異ならせてもよい。この他の実施の形態の場合、第1ステータスデータD2には、室内機3が行っている運転の種類がさらに記録される。そして、表示部102は、第1ステータスデータD2に記録されている運転が冷房運転の場合と暖房運転の場合とで対象空間推奨範囲RA1を異ならせる。なお、この他の実施の形態の場合、冷房運転か暖房運転かに応じて対象空間推奨範囲RA1が異なるため、上述の4つの利用シーン推奨範囲RA2も運転の種類に応じて異なるが、利用シーン推奨範囲RA2同士の相対位置は変わらない。
【0235】
他の実施の形態では、所定の属性のユーザPが対象空間推奨範囲RA1をアプリUI120において変更できてもよい。この所定の属性のユーザPとしては、例えば建築物Hを管理する管理者が例に挙げられる。また、所定の属性のユーザPが対象空間推奨範囲RA1を変更できる構成においては、この所定の属性のユーザP以外は、アプリUI120において対象空間推奨範囲RA1を変更できない状態に設定できるようにしてもよい。なお、この他の実施の形態の場合、所定の属性のユーザPによる変更に応じて対象空間推奨範囲RA1が異なるため、上述の4つの利用シーン推奨範囲RA2もこの変更に応じて異なるが、利用シーン推奨範囲RA2同士の相対位置は変わらない。
【0236】
他の実施の形態では、第1オブジェクトOB1が対象空間推奨範囲RA1内に表示されていない場合、表示部102は、その旨を情報表示によって通知してもよい。
【0237】
上述した実施の形態では、マトリクス図MDの第1軸の範囲が、室内機3が設定可能な温度の範囲に設定され、マトリクス図MDの第2軸の範囲が、加湿器4が設定可能な湿度の範囲に設定されている。他の実施の形態では、マトリクス図MDの第1軸の範囲が、室内機3が設定可能な温度の範囲に設定されていなくてもよく、また、マトリクス図MDの第2軸の範囲が、加湿器4が設定可能な湿度の範囲に設定されていなくてもよい。この他の実施の形態の場合、設定画面SGにおいて室内機3が設定不可能な温度が設定された場合、表示部102は、エラー通知を行ってもよいし、設定される温度を室内機3が設定可能な温度に自動的に変更してもよい。また、この他の実施の形態の場合、設定画面SGにおいて加湿器4が設定不可能な湿度が設定された場合、表示部102は、エラー通知を行ってもよいし、設定される湿度を加湿器4が設定可能な湿度に自動的に変更してもよい。
【0238】
上述した実施の形態1では、「温度制御装置」として室内機3を例示したが、「温度制御装置」は、室内機3に限定されず、対象空間SPの温度を制御可能な装置であればよい。例えば、「温度制御装置」は、ヒータや換気装置などでもよい。また、上述した実施の形態1では、「湿度制御装置」として加湿器4を例示したが、「湿度制御装置」は、加湿器4に限定されず、対象空間SPの湿度を制御可能な装置であればよい。例えば、「湿度制御装置」は、換気装置や、除湿器、吸入した空気を次亜塩素酸水溶液が浸透したフィルタに通し、次亜塩素酸を含む空気を放出する装置などでもよい。
【0239】
上述した実施の形態1では、「温度制御装置」と「湿度制御装置」とが異なる装置である場合を例示したが、「温度制御装置」と「湿度制御装置」とは、一つの装置が各々具備する構成でもよい。
【0240】
上述した実施の形態1では、マトリクス図MDにおいて任意の位置が選択された場合、ユーザPに問い合わせをすることなく、対象空間SPの温度及び湿度が選択された任意の位置に対応する温度及び湿度の少なくともいずれかの制御が開始する構成である。他の実施の形態では、マトリクス図MDにおいて任意の位置が選択された場合、ユーザPに制御を開始するか否かをアプリUI120上で問い合わせ、ユーザPがアプリUI120上で許可した場合に、対象空間SPの温度及び湿度が選択された任意の位置に対応する温度及び湿度となるように、制御が開始する構成でもよい。
【0241】
上述した実施の形態1では、第1軸がアプリUI120の短手方向に延びる軸であり、第2軸がアプリUI120の長手方向に延びる軸である。他の実施の形態では、第1軸をアプリUI120の長手方向に延びる軸とし、第2軸をアプリUI120の短手方向に延びる軸としてもよい。
【0242】
上述した実施の形態1では、端末装置1がレコードR1、R2を受信し、制御アプリ111の機能によって、アプリUI120が表示する内容を生成する構成である。他の実施の形態では、サーバ装置5が、アプリUI120が表示する内容を生成し、端末装置1が、生成された当該内容のデータをサーバ装置5から受信してアプリUI120を表示する構成でもよい。
【0243】
上述した実施の形態1では、第1軸が温冷感に設定され第2軸が乾湿感に設定されたマトリクス図MDを表示する構成である。他の実施の形態では、第1軸及び第2軸の少なくともいずれかが他の感覚に設定されてもよい。例えば、第1軸及び第2軸の少なくともいずれかは、清浄感や風速感などに設定されてもよい。清浄感とは、人間が感じる清潔度合いの感覚である。風速感とは、人間が感じる風の強さの感覚である。
【0244】
上述した実施の形態1では、室内機3及び加湿器4が空調可能な温度帯及び湿度帯をマトリクス図MDとして表示し、さらに、このマトリクス図MDにおいて、センサ2が検出した温度及び湿度に対応する位置を表示している。他の実施の形態では、センサ2が検出した温度及び湿度に基づいて、温冷感及び乾湿感の感度を算出し、算出した温冷感及び乾湿感の感度に対応する位置をマトリクス図MDに表示する構成としてもよい。
【0245】
他の実施の形態では、制御アプリ111によって、装置制御部503の機能が端末プロセッサ100により実現されてもよい。この他の実施の形態の場合、端末装置1は、室内機3及び加湿器4と、直接的にあるいは間接的に1対1で通信できる。
【0246】
端末プロセッサ100、及びサーバプロセッサ500は、単一のプロセッサにより構成されてもよいし、複数のプロセッサにより構成されていてもよい。これらプロセッサは、対応する機能部を実現するようプログラムされたハードウェアでもよい。すなわち、これらプロセッサは、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)で構成されてもよい。
【0247】
図3に示した端末装置1、及びサーバ装置5の構成は一例であって、具体的な実装形態は特に限定されない。つまり、必ずしも各部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサがプログラムを実行することで各部の機能を実現する構成とすることも可能である。また、上述した実施の形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアとしてもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
【0248】
図15図20に示す動作のステップ単位は、動作の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、動作が限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くのステップ単位に分割してもよい。また、1つのステップ単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、そのステップの順番は、本開示の趣旨に支障のない範囲で適宜に入れ替えてもよい。
【0249】
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【0250】
(付記)
以上の実施の形態の記載により、下記の技術が開示される。
【0251】
(技術1)対象空間の温度と前記対象空間の湿度とを検出する検出部と、第1軸が温冷感に設定され第2軸が乾湿感に設定されたマトリクス図を表示すると共に、前記検出部が検出した前記温度及び前記湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第1オブジェクトを表示する表示部と、前記温度を制御する温度制御装置、及び前記湿度を制御する湿度制御装置の少なくともいずれかを制御する制御部と、を備え、前記表示部は、ユーザが設定した前記温度及び前記湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第2オブジェクトを表示すると共に、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に対応する前記対象空間の利用シーンを表示し、前記制御部は、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に基づいて、前記温度制御装置及び前記湿度制御装置の少なくともいずれかを制御する、制御システム。
これによれば、対象空間が温かい状態であるか、対象空間が涼しい状態であるのか、対象空間が湿っている状態であるか、対象空間が乾いている状態であるのか、を直感的に把握できる。よって、人間の感覚として対象空間内がどのような状態であるかを直感的に把握できる。また、対象空間の利用シーンを表示するため、所望の利用シーンに適した設定を支援できる。
【0252】
(技術2)前記表示部は、表示する前記利用シーンにおいて前記対象空間で推奨される温冷感及び乾湿感の範囲である第1推奨範囲を、前記マトリクス図に表示する、技術1に記載の制御システム。
これによれば、設定した対象空間の温度及び湿度が、所望の利用シーンで推奨される温冷感及び乾湿感の範囲内であるかを容易に把握できる。よって、所望の利用シーンに適した温度及び湿度の設定をより支援できる。
【0253】
(技術3)前記表示部は、前記対象空間で推奨される温冷感及び乾湿感の範囲である第2推奨範囲を前記マトリクス図に表示し、前記第2推奨範囲は、前記第1推奨範囲を含み、前記第1推奨範囲より広い範囲である、技術2に記載の制御システム。
これによれば、設定した対象空間の温度及び湿度が、対象空間において推奨される温冷感及び乾湿感の範囲内であるかを、容易に把握できる。よって、利用シーンが定まっていない場合でも対象空間に適した温度及び湿度を設定できるようになる。したがって、利用シーンが定まっていないユーザに対しても、対象空間の温度及び湿度の設定を支援できる。
【0254】
(技術4)前記表示部は、前記利用シーンを選択するための選択オブジェクトを表示し、前記制御システムは、前記選択オブジェクトを介して前記利用シーンの選択を受け付ける受付部をさらに備え、前記表示部は、前記受付部が受け付けた前記利用シーンに対応する前記マトリクス図上の位置に前記第2オブジェクトを表示する、技術1から技術3のいずれか一つに記載の制御システム。
これによれば、ユーザが選択オブジェクトにおいて利用シーンを選択することで、対象空間の温度及び湿度を選択した利用シーンに対応した温度及び湿度に容易に設定できる。よって、所望の利用シーンに適した温度及び湿度の設定をより支援できる。
【0255】
(技術5)前記対象空間に前記湿度制御装置がない場合、前記表示部は、前記選択オブジェクトを表示しない、或いは、前記受付部は、前記利用シーンの選択を受け付けない、技術4に記載の制御システム。
これによれば、対象空間に湿度制御装置がない場合、選択オブジェクトにおいて利用シーンを選択しても、対象空間の温度及び湿度を利用シーンに対応した温度及び湿度に設定できない。そこで、対象空間に温度制御装置がない場合、選択オブジェクトを表示しない、或いは利用シーンの選択を受け付けない構成とすることで、ユーザが利用シーンを選択しているにも係わらず、対象空間の温度及び湿度を所望の利用シーンに対応させることができないといった事態の発生を防止できる。
【0256】
(技術6)前記表示部は、前記マトリクス図上においてユーザが選択した任意の位置に前記第2オブジェクトを表示する、技術1から技術5のいずれか一つに記載の制御システム。
これによれば、マトリクス図上においてユーザが任意の位置を選択することで、対象空間の温度及び湿度を、選択された任意の位置に対応する温度及び湿度に変更できる。よって、所望する対象空間の温度及び湿度を簡単な操作によって設定でき、所望の温度及び湿度の設定をより支援できる。
【0257】
(技術7)前記表示部は、ユーザが前記温度及び前記湿度を設定するための設定オブジェクトを表示し、前記設定オブジェクトで設定された前記温度及び前記湿度の少なくともいずれかに対応する前記マトリクス図上の位置に、前記第2オブジェクトを表示する、技術1から技術6のいずれか一つに記載の制御システム。
これによれば、設定オブジェクトによって、対象空間の温度及び湿度を所望の温度及び湿度に変更できる。よって、所望する対象空間の温度及び湿度を簡単な操作によって設定でき、所望の温度及び湿度の設定をより支援できる。
【0258】
(技術8)対象空間の温度と前記対象空間の湿度とを検出する検出ステップと、第1軸が温冷感に設定され第2軸が乾湿感に設定されたマトリクス図を表示すると共に、前記検出ステップが検出した前記温度及び前記湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第1オブジェクトを表示する表示ステップと、前記温度を制御する温度制御装置、及び前記湿度を制御する湿度制御装置の少なくともいずれかを制御する制御ステップと、を含み、前記表示ステップは、ユーザが設定した前記温度及び前記湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第2オブジェクトを表示すると共に、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に対応する前記対象空間の利用シーンを表示し、前記制御ステップは、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に基づいて、前記温度制御装置及び前記湿度制御装置の少なくともいずれかを制御する、制御方法。
これによれば、上述した技術1に記載の制御システムと同様の効果を奏する。
【0259】
(技術9)端末装置のプロセッサを、第1軸が温冷感に設定され第2軸が乾湿感に設定されたマトリクス図を表示すると共に、検出部が検出した対象空間の温度及び前記対象空間の湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第1オブジェクトを表示する表示部と、前記温度を制御する温度制御装置、及び前記湿度を制御する湿度制御装置の少なくともいずれかの制御を要求する要求部と、して機能させ、前記表示部は、ユーザが設定した前記温度及び前記湿度に対応する前記マトリクス図上の位置に第2オブジェクトを表示すると共に、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に対応する前記対象空間の利用シーンを表示し、前記要求部は、前記マトリクス図における前記第2オブジェクトの位置に基づいて、前記温度制御装置及び前記湿度制御装置の少なくともいずれかの制御を要求する、プログラム。
これによれば、上述した技術1に記載の制御システムと同様の効果を奏する。
【産業上の利用可能性】
【0260】
以上のように、本発明に係る制御システム、制御方法、及びプログラムは、対象空間の温度及び湿度を設定する用途に利用可能である。
【符号の説明】
【0261】
1 端末装置
2 センサ(検出部)
3 室内機(温度制御装置)
4 加湿器(湿度制御装置)
5 サーバ装置
10 端末制御装置
11 端末通信部
12 タッチパネル
21 第1センサ(検出部)
22 第2センサ(検出部)
23 第3センサ(検出部)
50 サーバ制御装置
51 サーバ通信部
100 端末プロセッサ(プロセッサ)
101 端末通信制御部(要求部)
102 表示部
103 受付部
110 端末メモリ
111 制御アプリ(プログラム)
120 アプリUI
500 サーバプロセッサ
501 サーバ通信制御部
502 更新部
503 装置制御部(制御部)
510 サーバメモリ
511 制御プログラム
1000 制御システム
CO 選択オブジェクト
HO1 湿度増加オブジェクト
HO2 湿度減少オブジェクト
J5 設定温度情報
J6 設定湿度情報
KL 仮想線
MD マトリクス図
OB1 第1オブジェクト
OB2 第2オブジェクト
RA1 対象空間推奨範囲(第2推奨範囲)
RA2 利用シーン推奨範囲(第1推奨範囲)
RA21 第1利用シーン推奨範囲(第1推奨範囲)
RA22 第2利用シーン推奨範囲(第1推奨範囲)
RA23 第3利用シーン推奨範囲(第1推奨範囲)
RA24 第4利用シーン推奨範囲(第1推奨範囲)
SA2 ステップ(検出ステップ)
SG 設定画面
SG1 第1設定画面
SG2 第2設定画面
SH3、SH8 ステップ(表示ステップ)
SJ2、SL2 ステップ(制御ステップ)
SO 設定オブジェクト
SO1 第1設定オブジェクト
SO2 第2設定オブジェクト
SP 対象空間
SP1 第1対象空間
SP2 第2対象空間
SP3 第3対象空間
TO1 温度増加オブジェクト
TO2 温度減少オブジェクト
図1
図2
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