(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009866
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】イメージセンサ
(51)【国際特許分類】
H10F 39/12 20250101AFI20250109BHJP
H10F 39/18 20250101ALI20250109BHJP
【FI】
H01L27/146 D
H01L27/146 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024084496
(22)【出願日】2024-05-24
(31)【優先権主張番号】10-2023-0087268
(32)【優先日】2023-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】陳 暎究
(72)【発明者】
【氏名】金 永燦
(72)【発明者】
【氏名】李 承▲ひょん▼
(72)【発明者】
【氏名】黄 泰云
【テーマコード(参考)】
4M118
【Fターム(参考)】
4M118AA10
4M118AB01
4M118BA14
4M118CA03
4M118CA20
4M118CA22
4M118CA25
4M118CB01
4M118CB02
4M118CB03
4M118CB20
4M118DD04
4M118DD09
4M118FA06
4M118FA27
4M118FA28
4M118FA33
4M118FA38
4M118GB03
4M118GB07
4M118GB11
4M118GC08
4M118GC20
4M118GD04
4M118GD07
4M118HA22
4M118HA25
4M118HA30
(57)【要約】
【課題】イメージセンサを提供する。
【解決手段】本発明のイメージセンサは、第1のPD領域及び第1のPD領域に隣接して配置される第2のPD領域を含む基板;第1のPD領域に配置される第1面積の第1のPD;第2のPD領域に配置される第1面積より小さい第2面積の第2のPD;基板上に配置され、第1のPD領域を覆うマイクロレンズ;及び基板とマイクロレンズとの間に介在され、マイクロレンズと異なる屈折率の物質を含む光スプリッタ;を含み、光スプリッタは、第1のPD領域上から第2のPD領域上に延びうる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のPD(photodiode)領域及び前記第1のPD領域に隣接して配置される第2のPD領域を含む基板と、
前記第1のPD領域に配置される第1面積の第1のPDと、
前記第2のPD領域に配置される前記第1面積より小さい第2面積の第2のPDと、
前記基板上に配置され、前記第1のPD領域を覆うマイクロレンズと、
前記基板と前記マイクロレンズとの間に介在され、前記マイクロレンズと異なる屈折率の物質を含む光スプリッタと、を含み、
前記光スプリッタは、前記第1のPD領域上から前記第2のPD領域上に延びる、イメージセンサ。
【請求項2】
前記第1のPD領域は、中心部及び前記中心部を取り囲むエッジ部分を含み、
前記光スプリッタの前記第2のPD領域上での水平面積は、前記第1のPD領域の前記エッジ部分上での水平面積よりも大きい、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記第1のPD領域は、中心部及び前記中心部を取り囲むエッジ部分を含み、
前記光スプリッタの前記第1のPD領域の前記中心部上での水平面積は、前記第1のPD領域の前記エッジ部分上での水平面積よりも大きい、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記光スプリッタは、TiO2、SiO2、SiN、及び非晶質シリコンのうち、少なくともいずれか1つを含む、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
前記基板の上面と平行であり、前記第1のPD領域の中心部上から前記第2のPD領域の中心部上に向かう方向は、第1方向と定義され、
前記基板の上面と平行であり、前記第1方向と垂直な方向は、第2方向と定義され、
前記光スプリッタは、前記第1方向に行くにつれて前記第2方向への厚さが可変である、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
前記第1のPD領域と前記第2のPD領域を互いに分離するDTI(Deep Trench Isolation)をさらに含み、
前記光スプリッタは、垂直方向で前記DTIの少なくとも一部とオーバーラップされる、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
前記マイクロレンズは、前記第1のPD領域上で前記光スプリッタの少なくとも一部を露出させる開口を含み、
前記マイクロレンズは、平面視において、環(annular)状を有する、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
第1のPD領域と第2のPD領域とが定義された基板と、
前記第1のPD領域の前記基板内に配置された第1面積の第1のPDと、
前記第2のPD領域の前記基板内に配置され、前記第1面積より小さい第2面積の第2のPDと、
前記基板上のカラーフィルタと、
前記基板と前記カラーフィルタとの間、または前記カラーフィルタ上に配置される光スプリッタと、を含み、
前記光スプリッタは、前記カラーフィルタと屈折率の異なる物質を含み、
前記光スプリッタは、垂直方向で前記第1のPD領域の少なくとも一部及び前記第2のPD領域の少なくとも一部とオーバーラップされる、イメージセンサ。
【請求項9】
前記光スプリッタは、前記カラーフィルタ上に配置される、請求項8に記載のイメージセンサ。
【請求項10】
前記光スプリッタは、前記基板と前記カラーフィルタとの間に介在される、請求項8に記載のイメージセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサに係り、特に、分割された(split)PD(Photo Diode)構造を有するイメージセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサは、光を受光して電気信号を生成する半導体ベースのセンサであって、複数のピクセルを有するピクセルアレイや、ピクセルアレイを駆動し、イメージを生成するための回路などを含みうる。複数のピクセルは、外部の光に反応して電荷を生成するPDや、PDが生成した電荷を電気信号に変換するピクセル回路などを含みうる。イメージセンサは、写真や動画を撮影するためのカメラ以外に、スマートフォン、タブレットPC、ラップトップコンピュータ、テレビ、自動車などに幅広く適用されうる。最近、イメージセンサのダイナミックレンジを改善するために、分割されたPD構造を有するイメージセンサの性能を向上させるための研究が進められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の技術的思想が解決しようとする課題は、画質が改善されたイメージセンサを提供することである。
【0004】
また、本発明の技術的思想が解決しようとする課題は、前述した課題に制限されず、他の課題は、下記記載から通常の技術者に明確に理解されうる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、本発明の技術的思想によるイメージセンサは、第1のPD領域及び前記第1のPD領域に隣接して配置される第2のPD領域を含む基板;前記第1のPD領域に配置される第1面積の第1のPD;前記第2のPD領域に配置される前記第1面積より小さい第2面積の第2のPD;前記基板上に配置され、前記第1のPD領域を覆うマイクロレンズ;及び前記基板と前記マイクロレンズとの間に介在され、前記マイクロレンズと異なる屈折率の物質を含む光スプリッタ;を含み、前記光スプリッタは、前記第1のPD領域上から前記第2のPD領域上に延びうる。
【0006】
また、本発明の技術的思想によるイメージセンサは、第1のPD領域と第2のPD領域が定義された基板;前記第1のPD領域の前記基板内に配置された第1面積の第1のPD;前記第2のPD領域の前記基板内に配置され、前記第1面積より小さい第2面積の第2のPD;前記基板上のカラーフィルタ;及び前記基板と前記カラーフィルタの間、または前記カラーフィルタ上に配置される光スプリッタ;を含み、前記光スプリッタは、前記カラーフィルタと屈折率の異なる物質を含み、前記光スプリッタは、垂直方向で前記第1のPD領域の少なくとも一部及び前記第2のPD領域の少なくとも一部とオーバーラップされうる。
【0007】
また、本発明の技術的思想によるイメージセンサは、第1のPD領域及び前記第1のPD領域に隣接して配置される第2のPD領域を含む基板;前記第1のPD領域に配置される第1面積の第1のPD;前記第2のPD領域に配置される前記第1面積より小さい第2面積の第2のPD;前記第1のPD領域と第2のPD領域を互いに分離して前記基板を貫通するDTI(deep trench isolation);前記基板上に配置され、前記第1のPD領域を覆うマイクロレンズ;前記基板と前記マイクロレンズとの間に介在されるカラーフィルタ;前記基板と前記カラーフィルタの間、または前記カラーフィルタと前記マイクロレンズとの間に介在される光スプリッタ;及び前記基板下に配置され、絶縁膜及び前記絶縁膜内の導電配線を含む配線層;を含み、前記光スプリッタは、垂直方向で前記第1のPD領域の少なくとも一部及び前記第2のPD領域の少なくとも一部とオーバーラップされ、前記光スプリッタは、前記マイクロレンズ及び前記カラーフィルタと異なる屈折率を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態によるイメージセンサを含むイメージ処理装置を簡単に示すブロック構造図である。
【
図2】本発明の一実施形態によるイメージセンサを含むイメージ処理装置を簡単に示す斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態によるイメージセンサを含むイメージ処理装置を簡単に示す斜視図である。
【
図4】本発明の一実施形態によるイメージセンサに含まれたピクセル回路を示す回路図である。
【
図5】本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
【
図6】本発明の一実施形態によるイメージセンサの図面であって、
図5のA-A’線に沿って見た断面図である。
【
図7】本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
【
図8】本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
【
図9】本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
【
図10】本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
【
図11】本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
【
図12】本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
【
図13】本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
【
図14】本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
【
図15】本発明の一実施形態によるイメージセンサの図面であって、
図14のB-B’線に沿って見た断面図である。
【
図16】本発明の一実施形態によるイメージセンサの図面であって、
図5のA-A’線に沿って見た断面図である。
【
図17】本発明の一実施形態によるイメージセンサの図面であって、
図5のA-A’線に沿って見た断面図である。
【
図18】本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
【
図19】本発明の一実施形態によるイメージセンサの図面であって、
図18のC-C’線に沿って見た断面図である。
【
図20】本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
【
図21】本発明の一実施形態によるイメージセンサの図面であって、
図20のD-D’線に沿って見た断面図である。
【
図22】本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
【
図23】本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
【
図24】本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
【
図25】本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
【
図26】本発明の一実施形態によるイメージセンサの図面であって、
図25のE-E’線に沿って見た断面図である。
【
図27】本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
【
図28】本発明の一実施形態によるイメージセンサの図面であって、
図27のF-F’線に沿って見た断面図である。
【
図29】本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
【
図30】本発明の一実施形態によるイメージセンサの図面であって、
図29のG-G’線に沿って見た断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図面上の同じ構成要素については、同じ参照符号を使用し、それらについての重複説明は省略する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態によるイメージセンサを含むイメージ処理装置を簡単に示すブロック構造図である。
【0011】
図1を参照すれば、本実施形態のイメージ処理装置1は、イメージセンサ10、及びイメージプロセッサ20を含みうる。イメージセンサ10は、ピクセルアレイ11、ロウドライバ12、カラムドライバ13、リードアウト回路14及びタイミングコントローラ15などを含みうる。
【0012】
イメージセンサ10は、イメージプロセッサ20から受信する制御命令によって動作し、撮影の対象である被写体から反射された光を電気信号に変換してイメージプロセッサ20に出力しうる。イメージセンサ10に含まれるピクセルアレイ11は、複数のピクセルPXを含み、複数のピクセルPXそれぞれは、光を受光して電荷を生成するフォトダイオード(Photo-Diode:PD)を含みうる。一実施形態において、複数のピクセルPXそれぞれは、二以上のPDを含みうる。
【0013】
一方、複数のピクセルPXそれぞれは、PDで生成された電荷から電気信号を生成するためのピクセル回路を含みうる。例えば、ピクセル回路は、転送(transfer)トランジスタ(TR)、駆動(Driving)TR、選択(select)TR、及びリセット(reset)TRなどのピクセルTRを含みうる。1つのピクセルPXが2以上のPDを有する場合、各ピクセルPXは、2以上のPDそれぞれで生成された電荷を処理するためのピクセル回路を含みうる。すなわち、1つのピクセルPXが2以上のPDを有する場合、ピクセル回路は、転送TR、駆動TR、選択TR、及びリセットTRのうち、少なくとも1つを2個以上含みうる。
【0014】
本実施形態のイメージ処理装置1において、1つのピクセルPXは、2個のPDを含みうる。それにより、ピクセルPXは、分割された(split)PD構造を有する。また、本実施形態のイメージ処理装置1において、ピクセルPXは、1つのPDで生成された電荷を処理する第1ピクセル回路、及び他の1つのPDで生成された電荷を処理する第2ピクセル回路を含みうる。第1ピクセル回路と第2ピクセル回路それぞれは、複数の半導体素子を含みうる。第1ピクセル回路は、1つのPDで生成された電荷から第1ピクセル信号を生成して出力し、第2ピクセル回路は他の1つのPDで生成された電荷から第2ピクセル信号を生成して出力しうる。第1ピクセル信号と第2ピクセル信号それぞれは、リセット電圧とピクセル電圧を含みうる。
【0015】
ロウドライバ12は、ピクセルアレイ11を行(row)単位で駆動しうる。例えば、ロウドライバ12は、各ピクセルPXの転送TRを制御する転送制御信号、リセットTRを制御するリセット制御信号、選択TRを制御する選択制御信号などを生成しうる。
【0016】
カラムドライバ13は、相関二重サンプラ(Correlated Double Sampler:CDS)、アナログ-デジタルコンバータ(Analog-to-Digital Converter:ADC)などを含みうる。CDSは、ロウドライバ12が供給する行選択信号によって選択される行に含まれるピクセルPXに連結されたカラムラインを介してピクセル信号を獲得するための相関二重サンプリングを遂行しうる。ADCは、相関二重サンプラの出力をデジタル信号に変換してリードアウト回路14に伝達しうる。
【0017】
リードアウト回路14は、デジタル信号を一時的に保存するラッチまたはバッファ回路や増幅回路などを含みうる。また、リードアウト回路14は、カラムドライバ13から受信したデジタル信号を処理してイメージデータを生成しうる。ロウドライバ12、カラムドライバ13及びリードアウト回路14の動作タイミングは、タイミングコントローラ15によって決定されうる。タイミングコントローラ15は、イメージプロセッサ20から伝送された制御命令によって動作しうる。イメージプロセッサ20は、リードアウト回路14が出力するイメージデータを処理してディスプレー装置などに出力するか、メモリなどの保存装置に保存しうる。また、本実施形態のイメージ処理装置1が自律走行車両に搭載される場合、イメージプロセッサ20は、イメージデータを信号処理して自律走行車両を制御するメインコントローラなどに伝送しうる。
【0018】
図2及び
図3は、本発明の一実施形態によるイメージセンサを含むイメージ処理装置を簡単に示す斜視図である。
【0019】
図2を参照すれば、本実施形態のイメージ処理装置2は、積層された複数のチップを含みうる。例えば、イメージ処理装置2は、センシング領域SAを備えた上部チップ40、ロジック回路領域LCを備えた中間チップ50、及びメモリ領域MCとダミー領域DCを備えた下部チップ60を含みうる。一部実施形態において、上部チップ40と中間チップ50は、ウェーハレベルで互いに積層され、下部チップ60は、チップレベルで中間チップ50の下部に付着されうる。
【0020】
上部チップ40は、複数のピクセルPXが配置されたセンシング領域SAと、センシング領域SA周辺の第1パッド領域PA1を含みうる。第1パッド領域PA1には、複数の上部パッドPADが配置されうる。複数の上部パッドPADは、ビア(via)などを介して中間チップ50の第2パッド領域PA2に配置されたパッドに連結されてロジック回路領域LCのロジック回路に連結されうる。
【0021】
複数のピクセルPXそれぞれは、光を受光して電荷を生成するPDや、PDで生成された電荷を電気信号に変換するピクセル回路などを含みうる。PDは、有機PD、または半導体PDなどを含みうる。一部実施形態において、複数のピクセルPXそれぞれは、複数の半導体PDを含みうる。ピクセル回路は、PDで生成された電荷を電気信号に変換するための複数のピクセルTRを含みうる。
【0022】
中間チップ50は、ロジック回路が配置されたロジック回路領域LCとロジック回路領域LC周辺の第2パッド領域PA2を含みうる。ロジック回路領域LCのロジック回路は、上部チップ40に配置されたピクセル回路を駆動するための回路、例えば、ロウドライバ、カラムドライバ、及びタイミングコントローラなどを含みうる。ロジック回路領域LCのロジック回路は、第1及び第2パッド領域PA1、PA2のパッド、及びビアを介してピクセル回路に連結されうる。
【0023】
下部チップ60は、メモリ領域MCとダミー領域DCを含みうる。一部実施形態において、ダミー領域DCは、省略されうる。また、一部実施形態において、下部チップ60は、パッケージ構造を有する。例えば、メモリ領域MCとダミー領域DCそれぞれがチップに製造され、密封材に共に密封されることにより、下部チップ60は、2個のチップを備えたパッケージ構造を有する。メモリ領域MCには、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)素子、またはスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)素子のようなメモリ素子が配置されうる。しかし、メモリ領域MCに配置されたメモリ素子がDRAM素子、またはSRAM素子に限定されるものではない。ダミー領域DCには、メモリ素子が配置されない。ダミー領域DCは、データを保存する機能ではない、上部のチップ50、60を支持する機能が行える。メモリ領域MCのメモリ素子は、バンプや貫通電極などを介して中間チップ50のロジック回路領域LCのロジック回路のうち、少なくとも一部と電気的に連結されうる。
【0024】
図3を参照すれば、本実施形態のイメージ処理装置3は、上部チップ70と下部チップ80を含みうる。上部チップ70は、複数のピクセルPXが提供されるセンシング領域SA、複数のピクセルPXを駆動するための素子が提供されるロジック回路領域LC、及びセンシング領域SAとロジック回路領域LC周辺のパッド領域PAを含みうる。パッド領域PAには、複数の上部パッドPADが配置され、複数の上部パッドPADは、ビアなどを介して下部チップ80に設けられたメモリ領域MCのメモリ素子と連結されうる。下部チップ80は、メモリ領域MCとダミー領域DCを含みうる。下部チップ80は、
図2のイメージ処理装置2の下部チップ60と実質的に同一でもある。それにより、下部チップ80に係わる詳細な説明は省略する。
【0025】
図4は、本発明の一実施形態によるイメージセンサに含まれるピクセル回路を示す回路図である。
【0026】
図4を参照すれば、本実施形態のイメージセンサ100のピクセル回路は、第1のPD LPD、第2のPD SPD、第1転送TR TX1、第2転送TR TX2、第1フローティングディフュージョン(Floating Diffusion)FD1、第2のFD FD2、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2、リセットTR RX、駆動TR DX、選択TR SX、メタルキャパシタMcap、キャパシタEXC及びデュアル変換利得TR DCGを含みうる。
【0027】
第1のPD LPD及び第2のPD SPDは、n型不純物領域とp型不純物領域を含むフォトダイオードでもある。イメージセンサ100のピクセル回路によれば、第1のPD LPD及び第2のPD SPDで生成された電荷を用いて電気信号を出力することができる。第1のPD LPDは、例えば、第2のPD SPDより数~数十倍のサイズを有する。ここで、サイズは、水平面積を意味する。それにより、
図5及び
図6などから分かるように、第1のPD LPDは、第2のPD SPDより数~数十倍大きい受光面積を有する。
【0028】
第1のPD LPDは、第1転送TR TX1を介して第1のFD FD1に連結されうる。第1転送TR TX1は、ロウドライバから伝達される転送制御信号に基づいて第1のPD LPDに蓄積された電荷を第1のFD FD1に伝達しうる。第1のPD LPDは、電子を主電荷キャリアとして生成しうる。
【0029】
第2のPD SPDは、第2転送TR TX2を介して第2のFD FD2に連結されうる。第2転送TR TX2は、ロウドライバから伝達される転送制御信号に基づいて、第2のPD SPDに蓄積された電荷を第2のFD FD2に伝達しうる。第2のPD SPDも電子を主電荷キャリアとして生成しうる。具体的に、第2のPD SPDで生成された電荷は、第2転送TR TX2がオンになるとき、第2のFD FD2に移動しうる。第2のPD SPDは、第2転送TR TX2がオフになっている間に、光に反応して電荷を生成し、第2転送TR TX2がオンになる度に第2のPD SPDで生成された電荷が第2のFD FD2に移動して蓄積されうる。
【0030】
一実施形態において、第1スイッチSW1と第2のFD FD2を用いて、第1のPD LPDで生成された電荷の変換利得(Conversion Gain:CG)、またはピクセルの容量を調節しうる。第1スイッチSW1は、TRとして具現されうる。例えば、第1スイッチSW1をオンにして、第1のFD FD1と第2のFD FD2とを合わせることにより、ピクセルの容量を増加させ、ダイナミックレンジ(Dynamic Range:DR)を増加させ、CGを変更させうる。すなわち、本実施形態のイメージセンサ100は、ダブルCG構造を有しうる。
【0031】
また、第2のPD SPDで生成された電荷は、メタルキャパシタMcapに保存されうる。メタルキャパシタMcapと第2のFD FD2との間に第2スイッチSW2が配置されうる。第2スイッチSW2も、第1スイッチSW1のようにTRとして具現されうる。それにより、メタルキャパシタMcapは、第2転送TR TX2及び第2スイッチSW2の動作に応答して電荷を保存しうる。一実施形態によって、第2スイッチSW2は、提供されない。実施形態によって、第2スイッチSW2がない場合、メタルキャパシタMcapは、第2転送TR TX2の動作に応答して電荷を保存しうる。
【0032】
一方、メタルキャパシタMcapと第1のFD FD1との間には、第1スイッチSW1と第2スイッチSW2が配置されうる。それにより、第1スイッチSW1と第2スイッチSW2のオン/オフ動作によってメタルキャパシタMcapの電荷が第1のFD FD1に移動しうる。前述したように、第2のPD SPDは、第1のPD LPDと比較して相対的に小さい受光面積を有し、第2のPD SPDの電荷をメタルキャパシタMcapに移して保存する方式で第2のPD SPDの飽和を防止しうる。
【0033】
本実施形態のイメージセンサ100において、第2のPD SPDは、イメージセンサのダイナミックレンジを改善するために用いられうる。すなわち、メタルキャパシタMcapを用いて高照度でも飽和されずに電荷を保存して出力可能にしうる。
【0034】
駆動TR DXは、第1のFD FD1に蓄積される電荷によってソースフォロワバッファ増幅器(Source Follower Buffer Amplifier)として動作しうる。駆動TR DXは、第1のFD FD1に蓄積された電荷を増幅させて選択TR SXに信号を伝達しうる。具体的に、第1のFD FD1が駆動TR DXのゲートに連結され、リセットTR RXと駆動TR DXのソースに電源電圧VDDが連結されうる。選択TR SXのドレインにカラムラインが連結されて電圧Voutが出力されうる。選択TR SXは、ロウドライバから入力される選択制御信号によって動作し、スイッチング及びアドレッシング動作を遂行することができる。ロウドライバから選択制御信号が選択TR SXのゲートに印加されると、選択TR SXに連結されたカラムラインを介して電圧Voutが出力されうる。電圧Voutは、カラムラインに連結されたカラムドライバ及びリードアウト回路によって検出されうる。
【0035】
カラムドライバ及びリードアウト回路は、第1のFD FD1に電荷が蓄積されていない状態でリセット電圧を検出し、第1のFD FD1に電荷が蓄積された状態でピクセル電圧を検出しうる。本実施形態のイメージセンサ100は、例えば、
図1で例示したカラムドライバ13に含まれたCDSを用いて、リセット電圧とピクセル電圧との差を計算してイメージデータを生成しうる。
【0036】
デュアル変換利得TR DCGは、キャパシタEXCと連結されうる。第1のFD FD1は、デュアル変換利得TR DCGのオン(on)またはオフ(off)状態によってキャパシタEXCと連結されるか、または連結されない。これにより、第1のFD FD1のキャパシタンス(capacitance)を調節することができる。デュアル変換利得TR DCGをオフにする場合、第1のFD FD1のキャパシタンスが減少してCGが増加することにより、低光量状況でイメージセンサ100の性能が向上しうる。一方、デュアル変換利得TR DCGをオンにする場合、第1のFD FD1のキャパシタンスが増加して電荷保存容量(full well capacity)が増加することにより、高光量状況において、イメージセンサ100の性能が向上しうる。このようにデュアル変換利得TR DCGは、低光量及び高光量状況から流動的にオン/オフを調節することにより、イメージセンサ100の画質を改善する機能を遂行しうる。
【0037】
第1のPD LPDと第2のPD SPDは、カラムラインを共有することができる。それにより、第1のPD LPDの電荷に対応する第1ピクセル電圧がカラムラインを介して出力される間に、第2のPD SPDは、カラムラインと分離しうる。例えば、第1ピクセル電圧がカラムラインに出力される間、第2転送TR TX2及び第1スイッチSW1のうち、少なくとも1つをオフにし、第2のPD SPDをカラムラインと分離しうる。第1のPD LPDの電荷を用いて第1ピクセル電圧を生成し、カラムラインに出力するために、第1転送TR TX1がオンになり、第1のPD LPDで生成された電荷が第1のFD FD1に蓄積されうる。
【0038】
同様に、第2のPD SPDの電荷に対応する第2ピクセル電圧をカラムラインに出力する間、第1のPD LPDは、カラムラインと分離されうる。例えば、第2ピクセル電圧がカラムラインに出力される間、第1転送TR TX1がオフになり、第1のPD LPDをカラムラインと分離させうる。第2のPD SPDの電荷を用いて第2ピクセル電圧を生成し、カラムラインに出力するために、第2転送TR TX2及び第1スイッチSW1がオンになり、第1のFD FD1及び第2のFD FD2が互いに連結されうる。第2のPD SPDの電荷は、第1のFD FD1及び第2のFD FD2に蓄積されて駆動TR DXによって電圧に変換されうる。
【0039】
図5は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
図6は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの図面であって、
図5のA-A’線に沿って見た断面図である。
【0040】
図5及び
図6を参照すれば、イメージセンサ100は、基板101、第1のPD LPD、第2のPD SPD、深い素子分離部(Deep Trench Isolation:DTI)130、メタル格子172、カラーフィルタ170、光スプリッタLS、マイクロレンズ180、及び配線層200を含みうる。
【0041】
基板101は、シリコンを含みうる。しかし、基板101の材質がシリコンに限定されるものではない。例えば、基板101は、ゲルマニウム(Ge)のような単元素半導体や、シリコンカーバイド(SiC)、ヒ化ガリウム(GaAs)、ヒ化インジウム(InAs)、またはリン化インジウム(InP)のような化合物半導体を含みうる。
【0042】
複数個の単位ピクセルPXuが第1方向Xと第2方向Yに沿って、2次元アレイ構造に配置されうる。本明細書において、第1方向Xは、基板101の上面と平行な一方向と定義され、第2方向Yは、基板101の上面と平行であり、第1方向Xと垂直な方向と定義される。
【0043】
複数個の単位ピクセルPXuそれぞれは、1つの第1のPD領域AR1と、1つの第1のPD領域AR1に対応する1つの第2のPD領域AR2を含みうる。例えば、単位ピクセルPXuは、1つの第1のPD領域AR1と、前記1つの第1のPD領域AR1の左側上部に配置された1つの第2のPD領域AR2を含みうる。複数個の単位ピクセルPXuは、DTI 130構造によって互いに分離されうる。第1のPD領域AR1と第2のPD領域AR2は、DTI 130構造によって互いに分離されうる。
【0044】
一実施形態において、複数個の単位ピクセルPXuは、Front-DTI構造によって互いに分離されうる。
【0045】
平面視において、第1のPD領域AR1は、八角形状を有し、第2のPD領域AR2は、長方形状を有する。一方、第2のPD領域AR2は隣接する4個の第1のPD領域AR1の間に配置されうる。さらに具体的に、1つの第2のPD領域AR2は、4個の第1のPD領域AR1によって取り囲まれる。また、第1のPD領域AR1の8辺のうち、4辺に4個の第2のPD領域AR2が交互に隣接して配置されうる。
【0046】
以上、第1のPD領域AR1が八角形状を有し、第2のPD領域AR2が長方形状を有する実施形態について説明した。しかし、本実施形態のイメージセンサ100において、複数個の単位ピクセルPXuそれぞれを構成する第1のPD領域AR1と第2のPD領域AR2の形態が前述した形態に限定されるものではない。例えば、第1のPD領域AR1は、長方形状または六角形状を有する。一方、第2のPD領域AR2は、長方形状でもある。しかし、第2のPD領域AR2が第1のPD領域AR1の内部に配置されうる。その場合、第2のPD領域AR2は、円、楕円、長方形以外の多角形など多様な形態を有しうる。第1のPD領域AR1と第2のPD領域AR2それぞれの形態は、実施しようとするイメージセンサ100の設計によっても異なる。
【0047】
第1のPD領域AR1において、基板101内に第1のPD LPDが配置され、第2のPD領域AR2において、基板101内に第2のPD SPDが配置されうる。一方、第1のPD領域AR1と第2のPD領域AR2は、DTI 130によって互いに分離されうる。
【0048】
DTI 130が基板101を垂直方向に貫通しうる。DTI 130が基板101を貫通する構造に形成されることにより、傾斜して入射される光によるピクセル間のクロストーク(crosstalk)が防止されうる。また、第1のPD LPDと第2のPD SPDそれぞれがDTI 130にほぼ隣接して形成され、それにより、受光面積が広がり、フィルファクタ(fill factor)が向上しうる。
【0049】
DTI 130は、導電層132と絶縁層134を含みうる。導電層132は、例えば、ポリシリコン、または不純物がドーピングされたポリシリコンを含みうる。しかし、導電層132の材質が前記物質に限定されるものではない。例えば、導電層132は、金属、金属シリサイド、金属含有導電物質などを含みうる。絶縁層134は、導電層132の外部を取り囲み、導電層132を基板101から絶縁させうる。絶縁層134は、例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物及びシリコン酸窒化物のような酸化物や窒化物を含みうる。しかし、絶縁層134の材質が前記物質に限定されるものではない。
【0050】
基板101の上面上には、カラーフィルタ170が配置されうる。カラーフィルタ170は、基板101の上面を覆う。カラーフィルタ170は、レッドフィルタ、ブルーフィルタ、及びグリーンフィルタのうち、いずれか1つを含みうる。一実施形態において、カラーフィルタ170は、省略されうる。カラーフィルタ170が省略される場合、カラーフィルタ170があった位置には、光を透過させる透明な他の構成が含まれうる。カラーフィルタ170が省略される場合、イメージセンサ100は、赤外線感知センサとして活用されうる。
【0051】
基板101とカラーフィルタ170との間にメタル格子172が配置されうる。メタル格子172は、垂直方向でDTI 130とオーバーラップされうる。メタル格子172の垂直厚さは、カラーフィルタ170の垂直厚さよりも薄い。しかし、本発明は、それに制限されず、メタル格子172の垂直厚さは、カラーフィルタ170の垂直厚さと同一であってもよい。前記垂直厚さは、基板101の上面に垂直な方向への厚さを意味する。
【0052】
メタル格子172は、複数個のカラーフィルタ170を分離する。メタル格子172は、DTI 130と共に、カラーフィルタ170に入射された光が隣接した単位ピクセルPXuのPDに伝達されることを防止しうる。これにより、イメージセンサ100の複数個の単位ピクセルPXuの間のクロストークの発生が減少しうる。メタル格子172は、金属及び/または金属窒化物のような導電物質を含みうる。例えば、メタル格子172は、タングステン(W)、チタン(Ti)、及び/またはチタン窒化物(TiN)を含みうる。しかし、メタル格子172の材質がW、Ti、及びTiNに限定されるものではない。メタル格子172上には、低屈折率物質からなる格子構造がさらに形成されうる。
【0053】
カラーフィルタ170上に光スプリッタLSが配置されうる。平面視において、光スプリッタLSは、長方形状を有する。光スプリッタLSは、平面視において、第1のPD領域AR1の中心から第2のPD領域AR2の中心に向かう方向に延びる長軸を有する。スプリッタLSは、第1のPD LPD上から第2のPD SPD上に、断絶される部分なしに延びうる。光スプリッタLSは、垂直方向で第1のPD LPDの少なくとも一部とオーバーラップされ、垂直方向で第2のPD SPDの少なくとも一部とオーバーラップされうる。
【0054】
光スプリッタLSは、カラーフィルタ170及びマイクロレンズ180と屈折率の異なる物質を含みうる。例えば、光スプリッタLSは、TiO2、SiO2、SiN、及び/または非晶質シリコンを含みうる。
【0055】
カラーフィルタ170上において、マイクロレンズ180が垂直方向で第1のPD領域AR1とオーバーラップされうる。マイクロレンズ180は、垂直方向で第1のPD領域AR1の全部とオーバーラップされ、垂直方向で第2のPD領域AR2の一部とオーバーラップされうる。第2のPD領域AR2の他の一部は、垂直方向でマイクロレンズ180とオーバーラップされない。
【0056】
第1のPD領域AR1上において、マイクロレンズ180は、カラーフィルタ170及び光スプリッタLSを覆う。第2のPD領域AR2上において、マイクロレンズ180は、カラーフィルタ170の少なくとも一部及び光スプリッタLSの少なくとも一部を覆いうる。したがって、カラーフィルタ170の上面の一部及び光スプリッタLSの上面の一部は、マイクロレンズ180から外部に露出されうる。または、第2のPD領域AR2上において、マイクロレンズ180が光スプリッタLSの全部を覆いうる。これは、実施しようとするイメージセンサ100の設計によっても異なる。マイクロレンズ180は、ドーム形状または半球形状を有する。
【0057】
一実施形態において、第2のPD領域AR2上において、マイクロレンズ180がカラーフィルタ170及び光スプリッタLSを完全に覆うか、またはカラーフィルタ170及び光スプリッタLSそれぞれの少なくとも一部を覆わない。マイクロレンズ180の水平面積は異なりうる。これは、実施しようとするイメージセンサ100の設計によっても異なる。
【0058】
マイクロレンズ180は、透明で光を透過させうる。マイクロレンズ180は、ポリマーのような有機物質を含みうる。例えば、マイクロレンズ180は、フォトレジスト物質または熱硬化性樹脂を含みうる。
【0059】
外部の光は、マイクロレンズ180を透過しうる。マイクロレンズ180を透過した光は、カラーフィルタ170を介して第1のPD LPDに行くか、または光スプリッタLSに入射されうる。光スプリッタLSに行った一部光は、光スプリッタLSとマイクロレンズ180との境界面及び光スプリッタLSとカラーフィルタ170との境界面で反復的に反射しうる。そのような方式によって、光スプリッタLSに行った一部光は第1のPD LPD上から第2のPD SPD上に進みうる。第2のPD SPD上に進んだ光は、光スプリッタLSを介して第2のPD SPDに入射されうる。すなわち、光スプリッタLSは、その名称のように第1のPD領域AR1上に入射された光を第2のPD領域AR2に分配する機能を遂行しうる。
【0060】
もし、光スプリッタLSが提供されず、第1のPD領域AR1を覆うマイクロレンズ180と第2のPD領域AR2を覆うマイクロレンズ180とがそれぞれ別個に提供されるならば、2つのマイクロレンズ180は、互いにその高さが異なることになる。マイクロレンズ180は、ドーム形状または半球形状を有するためである。その場合、基板101の上面に垂直な方向を基準に2つのマイクロレンズ180に入射される光の角度が大きくなったとき、第1のPD領域AR1と第2のPD領域AR2で発生するビネッティング(Vignetting)の程度が異なるので、第1のPD LPDと第2のPD SPDでの相対照度(Relative Illumination)が異なりうる。また、イメージセンサ100において第1のPD LPDと第2のPD SPDが1つの単位ピクセルPXuを構成する点を考慮したとき、第1のPD LPDと第2のPD SPDの位置差によってオプティカルセンター(optical center)が一致しなくなる問題が発生する。そして、オプティカルセンターの不一致は、第1のPD LPDと第2のPD SPDとの色分離現象を引き起こしうる。また、2つのマイクロレンズ180の高さが異なる場合、入射光の角度が増加するほど、第1のPD LPDのマイクロレンズが第2のPD SPDのマイクロレンズを遮蔽することになり、第1のPD LPDと第2のPD SPDとの角度別光特性が異なる問題が発生しうる。
【0061】
本発明の概念によるイメージセンサ100は、第1のPD LPD及び第2のPD SPDを含む基板101、基板101上の光スプリッタLS、及び光スプリッタLS上のマイクロレンズ180を含みうる。光スプリッタLSは、マイクロレンズ180と屈折率の異なる物質を含みうる。これにより、第1のPD LPD上に入射された光がマイクロレンズ180を介して光スプリッタLSに入射され、光スプリッタLSを介して第2のPD SPDに入射されうる。したがって、単位ピクセルPXuで1つのマイクロレンズ180のみを配置することができるので、複数個のマイクロレンズ180の高さ差によって発生する問題点が解決されうる。上記のような理由によって、イメージセンサ100の画質が改善されうる。
【0062】
基板101の下部には、ピクセル回路が配置されうる。図示されていないピクセル回路は、
図6の紙面(paper plane)に垂直方向に内側や外側部分に配置されうる。図示されたピクセル回路のみをさらに具体的に説明すれば、第1のPD領域AR1の基板101の下部に、第1転送TR(
図4のTX1)のゲートTG1及び第1のFD FD1が配置されうる。第2のPD領域AR2の基板101の下部に、第2転送TR(
図4のTX2)のゲートTG2及び第2のFD FD2が配置されうる。
【0063】
第1転送TR(
図4のTX1)のゲートTG1及び第2転送TR(
図4のTX2)のゲートTG2は、垂直構造を有する。それにより、第1転送TR(
図4のTX1)のゲートTG1は、垂直方向に基板101の下部を貫通して延びて第1のPD LPDに連結されうる。第2転送TR(
図4のTX2)のゲートTG2は、垂直方向に基板101の下部を貫通して延びて第2のPD SPDに連結されうる。第1転送TR(
図4のTX1)のゲートTG1及び第2転送TR(
図4のTX2)のゲートTG2は、例えば、ドーピングされたシリコンのような導電物質からなりうる。
【0064】
図示していないが、リセットTR(
図4のRX)のゲート、駆動TR(
図4のDX)のゲート及び選択TR(
図4のSX)のゲートは、水平構造を有する。それにより、水平構造のゲートは、基板101の下面上に配置されうる。
【0065】
一方、基板101の下面部分には、複数の高濃度ドーピング領域140が配置されうる。複数の高濃度ドーピング領域140は、第1のFD FD1、第2のFD FD2、及びピクセルTRのソース/ドレイン領域を含みうる。例えば、第1転送TR(
図4のTX1)のゲートTG1側面の高濃度ドーピング領域140は、第1のFD FD1を構成しうる。同様に、第2転送TR(
図4のTX2)のゲートTG2側面の高濃度ドーピング領域140は、第2のFD FD2を構成しうる。図示されていないが、駆動TR(
図4のDX)のゲート及び選択TR(
図4のSX)のゲートの両方側面の高濃度ドーピング領域140は、駆動TR(
図4のDX)と選択TR(
図4のSX)のソース/ドレイン領域を構成しうる。
【0066】
基板101の下面上に配線層200が配置されうる。配線層200は、絶縁膜202及び絶縁膜202内の導電配線204を含みうる。導電配線204は、第1転送TR(
図4のTX1)のゲートTG1、第2転送TR(
図4のTX2)のゲートTG2、第1のFD FD1、及び第2のFD FD2と連結されうる。導電配線204は、
図6で図示されていないピクセル回路とも連結されうる。
【0067】
図7ないし
図13は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。以下、
図5及び
図6を参照して説明したところと重複する説明は省略し、違いについてのみ詳述する。
【0068】
図7ないし
図13を参照すれば、光スプリッタLSの平面形状は多様に変形されうる。
図7を参照すれば、イメージセンサ100aの光スプリッタLS1の第2のPD領域AR2上での水平面積は、第1のPD領域AR1のエッジ部分上での水平面積よりも大きくなる。第1のPD領域AR1のエッジ部分は、第1のPD領域AR1の中心部を取り囲む部分としうる。一実施形態において、光スプリッタLS1は、第2のPD領域AR2を全部覆いうる。光スプリッタLS1の第2のPD領域AR2上での水平面積が第1のPD領域AR1のエッジ部分上での水平面積よりも大きい場合、第2のPD領域AR2上に行った光のうち第2のPD SPDに入射される比率が増加しうる。したがって、第2のPD SPDへの光伝達効率が増加して第2のPD SPDの感度が向上しうる。
【0069】
図8及び
図9を参照すれば、イメージセンサ100b、100cの光スプリッタLS2、LS3の第2のPD領域AR2上での水平面積は、第1のPD領域AR1のエッジ部分上での水平面積よりも大きくなる。第1のPD領域AR1のエッジ部分は、第1のPD領域AR1の中心部を取り囲む部分としうる。一実施形態において、光スプリッタLS2、LS3は、第2のPD領域AR2を全部覆いうる。
【0070】
また、光スプリッタLS2、LS3の第1のPD領域AR1の中心部上での水平面積は、第1のPD領域AR1のエッジ部分上での水平面積よりも大きくなる。例えば、光スプリッタLS2、LS3は、第1のPD領域AR1の中心部上で方形の平面形状を有する。この際、方形のコーナー方向は、多様に変形されうる。
図8のように方形の横辺が第1方向Xまたは第2方向Yと平行であってもよい。または、
図9のように、方形の横辺が基板(
図6の101)の上面と平行であり、第1方向X及び第2方向Yと交差する任意の方向と平行であってもよい。一実施形態において、
図9のように、方形は、菱形を有する。但し、本発明は、それに制限されず、第1のPD領域AR1の中心部上で、光スプリッタLS2、LS3は、円、楕円、及び多角形など多様な平面形状を有する。
【0071】
その場合、光スプリッタLS2、LS3に入射される光量が増加して第1のPD領域AR1上に入射された光のうち、第2のPD領域AR2上に行く比率が大きくなる。したがって、第2のPD SPDの感度が向上しうる。
【0072】
図10を参照すれば、イメージセンサ100dは、光スプリッタLS4を含みうる。第1のPD領域AR1の中心部上での光スプリッタLS4の水平面積は、第1のPD領域AR1のエッジ部分上での光スプリッタLS4の水平面積よりも大きくなる。第1のPD領域AR1のエッジ部分は、第1のPD領域AR1の中心部を取り囲む部分としうる。
図5で説明したように、光スプリッタLS4は、垂直方向で第2のPD領域AR2の一部とオーバーラップされうる。光スプリッタLS4は、第2のPD領域AR2の少なくとも一部は覆わない。例えば、光スプリッタLS4は、第1のPD領域AR1の中心部上で方形の平面形状を有する。但し、本発明は、それに制限されず、第1のPD領域AR1の中心部上で、光スプリッタLS4は、円、楕円、及び多角形など多様な平面形状を有する。
【0073】
図11及び
図12を参照すれば、イメージセンサ100eの光スプリッタLS5、LS6の厚さTTは、第1のPD領域AR1の中心部から第2のPD領域AR2の中心部に向かう方向に行くにつれて可変であってもよい。
【0074】
図11を参照すれば、イメージセンサ100eの光スプリッタLS5の厚さTTは、第1のPD領域AR1の中心部から第2のPD領域AR2の中心部に向かう方向に行くほど大きくなる。光スプリッタLS5の厚さTTは、基板(
図6の101)の上面と平行であり、第1のPD領域AR1の中心部から第2のPD領域AR2の中心部に向かう方向と垂直な方向への厚さを意味する。一実施形態において、光スプリッタLS5の厚さTTは、第1のPD領域AR1の中心部から第2のPD領域AR2の中心部に向かう方向に行くほど一定に大きくなる。
図11では、光スプリッタLS5の側壁を直線に図示したが、本発明は、それに制限されない。光スプリッタLS5の側壁は、曲線形態を有してもよい。
【0075】
図12を参照すれば、イメージセンサ100fの光スプリッタLS6の厚さTTは、第1のPD領域AR1の中心部から第2のPD領域AR2の中心部に向かう方向に行くほど減少しうる。光スプリッタLS6の厚さTTは、基板(
図6の101)の上面と平行であり、第1のPD領域AR1の中心部から第2のPD領域AR2の中心部に向かう方向と垂直な方向への厚さを意味する。一実施形態において、光スプリッタLS6の厚さTTは、第1のPD領域AR1の中心部から第2のPD領域AR2の中心部に向かう方向に行くほど一定に減少しうる。
図12では、光スプリッタLS6の側壁を直線に図示したが、本発明は、それに制限されない。光スプリッタLS6の側壁は、曲線形態を有してもよい。
【0076】
図13を参照すれば、イメージセンサ100gの光スプリッタLS7は、第2のPD領域AR2を全部覆いうる。光スプリッタLS7の厚さTTは、第1のPD領域AR1の中心部から第2のPD領域AR2の中心部まで一定になる。光スプリッタLS7の厚さTTは、基板(
図6の101)の上面と平行であり、第1のPD領域AR1の中心部から第2のPD領域AR2の中心部に向かう方向と垂直な方向への厚さを意味する。
【0077】
図14は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
図15は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの図面であって、
図14のB-B’線に沿って見た断面図である。以下、
図5及び
図6を参照して説明したところと重複説明は省略し、相違点についてのみ詳述する。
【0078】
図14及び
図15を参照すれば、イメージセンサ100hの第1のPD領域AR1と第2のPD領域AR2との境界面にあるメタル格子172の少なくとも一部が省略されうる。光スプリッタLSと垂直方向でオーバーラップされる部分で、メタル格子172が省略されうる。一方、平面視において、メタル格子172は、光スプリッタLSと離隔されうる。その場合、メタル格子172の高さが高いとしても、光スプリッタLSを介して第2のPD領域AR2上に円滑に光が進みうる。したがって、第2のPD SPDの感度が向上しうる。
【0079】
図16は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの図面であって、
図5のA-A’線に沿って見た断面図である。
図17は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの図面であって、
図5のA-A’線に沿って見た断面図である。以下、
図5及び
図6を参照して説明したところと重複説明は省略し、違いについてのみ詳述する。
【0080】
図16を参照すれば、イメージセンサ100iの光スプリッタLSは基板101とカラーフィルタ170の間に介在されうる。光スプリッタLSは、基板101の上面を直接覆いうる。光スプリッタLSは、第1のPD領域AR1と第2のPD領域AR2との境界にあるメタル格子172の少なくとも一部を覆いうる。マイクロレンズ180と光スプリッタLSは、互いに離隔されうる。カラーフィルタ170が光スプリッタLSの上面及び側面を覆いうる。その場合、光スプリッタLSを介した円滑な光の進行のために、第1のPD領域AR1と第2のPD領域AR2との境界にあるメタル格子172の少なくとも一部は省略されうる。
【0081】
図17を参照すれば、イメージセンサ100jは、
図6でのイメージセンサ100のメタル格子172の代わりに、第1メタル格子173と第2メタル格子174を含みうる。第1メタル格子173は、
図6でのメタル格子172のうち、第1のPD領域AR1と第2のPD領域AR2との境界面に配置された部分に対応しうる。第2メタル格子174は、
図6でのメタル格子172で第1メタル格子173を除いた残り部分としうる。第1メタル格子173は、光スプリッタLSによって覆われる部分でもあり、第2メタル格子174は、光スプリッタLSによって覆われない部分でもある。但し、第2メタル格子は、
図6でのメタル格子172と異なるように、第1部分175及び第2部分176を含みうる。第1部分175と第2部分176は、互いに異なる屈折率の物質を含みうる。第1メタル格子173は、第1部分175と同じ物質を含みうる。第2部分176は、金属ではない低屈折率の絶縁体または半導体材料としうる。
【0082】
イメージセンサ100jの光スプリッタLSは、
図16でのイメージセンサ100iの光スプリッタLSのように、基板101とカラーフィルタ170との間に介在されうる。光スプリッタLSは、基板101の上面を直接覆いうる。光スプリッタLSは、第1メタル格子173の少なくとも一部を覆いうる。マイクロレンズ180と光スプリッタLSは、互いに離隔されうる。カラーフィルタ170が光スプリッタLSの上面及び側面を覆いうる。
【0083】
光スプリッタLSは、第2部分176と同じ物質を含みうる。これにより、第1メタル格子173及び第2メタル格子174を形成するとき、光スプリッタLSも共に形成しうる。すなわち、イメージセンサ100jの製造工程が容易になる。
【0084】
図18は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
図19は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの図面であって、
図18のC-C’線に沿って見た断面図である。以下、
図5及び
図6を参照して説明したところと重複説明は省略し、違いについてのみ詳述する。
【0085】
図18及び
図19を参照すれば、イメージセンサ100kは、第2のPD領域AR2上の充填材178及び遮光膜LSFをさらに含みうる。充填材178は、基板101の上面上に配置されうる。充填材178は、光スプリッタLS側面に配置されうる。充填材178は、遮光膜LSFと基板101との間に介在されうる。充填材178は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、及び/またはシリコン酸窒化物のような絶縁物質を含みうる。または充填材は、カラーフィルタ170と同じ物質を含みうる。
【0086】
遮光膜LSFが光スプリッタLS及び充填材178上に配置されうる。遮光膜LSFは、第2のPD領域AR2を覆いうる。遮光膜LSFの上面の垂直レベルは、カラーフィルタ170の上面の垂直レベルと同一であってもよいし、低くてもよいし、高くてもよい。マイクロレンズ180は、遮光膜LSFの一部を覆いうる。遮光膜LSFは、W、Al、及び/またはCuのような金属を含みうる。
【0087】
遮光膜LSFの存在によって第2のPD SPDへの直接的な光の流入を防止しうるので、カラーフィルタ170が第1のPD領域AR1上にのみ提供されうる。これにより、第2のPD領域AR2に伝達される光量をさらに効果的に調節しうるので、第2のPD SPDの感度を容易に調節しうる。
【0088】
図20は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
図21は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの図面であって、
図20のD-D’線に沿って見た断面図である。以下、
図5及び
図6を参照して説明したところと重複説明は省略し、違いについてのみ詳述する。
【0089】
図20及び
図21を参照すれば、イメージセンサ100lのマイクロレンズ180は、開口180Hを含みうる。平面視において、開口180Hは、マイクロレンズ180の中心部(または、第1のPD領域AR1の中心部)に形成されうる。マイクロレンズ180は、ドーナツ状(donut)を有する。平面視において、マイクロレンズ180は、環状(annular)を有する。第1のPD領域AR1上で光スプリッタLSの少なくとも一部が開口180Hから外部に露出されうる。一方、第1のPD領域AR1上で光スプリッタLSの少なくとも一部が垂直方向で開口180Hとオーバーラップされうる。
【0090】
開口180Hを除いたマイクロレンズ180の断面形状は、円の一部となりうる。一実施形態において、マイクロレンズ180の断面形状は半円としうる。
【0091】
開口180Hが第1のPD領域AR1の中心部に形成されることにより、第1のPD領域AR1上で光スプリッタLSに入射される光量が減少しうる。すなわち、開口180Hを形成することで、第2のPD SPDに伝達される光量を調節しうる。
【0092】
図22は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
図23は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
図24は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。以下、
図20及び
図21を参照して説明したところと重複説明は省略し、違いについてのみ詳述する。
【0093】
図22、
図23、及び
図24を参照すれば、イメージセンサ100m、100n、100oのマイクロレンズ180に形成された開口180Hの位置は多様に変更されうる。例えば、
図22のようにマイクロレンズ180の開口180Hが第1のPD領域AR1の中心部よりも第2のPD領域AR2に近く形成されうる。または、
図23のようにマイクロレンズ180の開口180Hが第1のPD領域AR1の中心部から第2のPD領域AR2と遠くなる方向に離れて形成されうる。これにより、開口180Hと垂直方向でオーバーラップされる光スプリッタLSの面積が大きくなるか、または減少する。または、
図24のように、光スプリッタLSの長さを減少させつつ、開口180Hの平面的位置も、光スプリッタLSの少なくとも一部と垂直方向でオーバーラップされうる。前述したような開口180Hの位置の決定及び光スプリッタLSの距離の調節を通じて、第2のPD SPDに伝達される光量を調節しうる。
【0094】
図25は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
図26は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの図面であって、
図25のE-E’線に沿って見た断面図である。以下、
図5及び
図6を参照して説明したところと重複説明は省略し、違いについてのみ詳述する。
【0095】
図25及び
図26を参照すれば、イメージセンサ100pは、
図5及び
図6での光スプリッタLSの代わりに、第1スプリッタ部分LS8及び第2スプリッタ部分LS9を含みうる。第1スプリッタ部分LS8は、第1のPD領域AR1上で基板101とカラーフィルタ170との間に介在されうる。第2スプリッタ部分LS9は、第2のPD領域AR2上で基板101とカラーフィルタ170との間に介在されうる。第1スプリッタ部分LS8は、三角形の断面形状を有する。第2スプリッタ部分LS9は、円柱、楕円柱、四角柱、または多角柱などの形状を有する。第1スプリッタ部分LS8は、プリズム(prism)の機能を遂行する。すなわち、第1のPD領域AR1上に入射された光が第1スプリッタ部分LS8に伝達され、第1スプリッタ部分LS8の内部で光が反射及び屈折して第2のPD領域AR2上の第2スプリッタ部分LS9に伝達されうる。第2スプリッタ部分LS9に伝達された光は、反射及び屈折して第2のPD SPDに伝達されうる。第1スプリッタ部分LS8と第2スプリッタ部分LS9は、
図5及び
図6での光スプリッタLSが含む物質と同じ物質を含みうる。
【0096】
図27は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
図28は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの図面であって、
図27をF-F’線に沿って見た断面図である。以下、
図5及び
図6を参照して説明したところと重複説明は省略し、違いについてのみ詳述する。
【0097】
図27及び
図28を参照すれば、イメージセンサ100qの光スプリッタLSは、メサ(mesa)形状の構造物LSa、LSb、LSc、LSdを含みうる。この際、イメージセンサ100qは、マイクロレンズ180を含まない。メサ形状は、上面が平坦であり、側面が直角または急な図形の形状を意味する。例えば、メサ形状は、円柱を含みうる。
図26において、構造物LSa、LSb、LSc、LSdの平面形状は、円で図示したが、それに制限されない。構造物LSa、LSb、LSc、LSdは、それぞれ楕円、三角形、方形、及び/または多角形などの多様な形状を有する。したがって、メサ形状は、楕円柱、三角柱、四角柱、及び/または多角柱などの多様な形状を有する。
【0098】
構造物LSa、LSb、LSc、LSdそれぞれは、互いに離隔されうる。構造物LSa、LSb、LSc、LSd間の離隔距離は、自由に調節されうる。構造物LSa、LSb、LSc、LSdそれぞれの水平面積も自由に調節されうる。構造物LSa、LSb、LSc、LSd間の離隔距離及び構造物LSa、LSb、LSc、LSdそれぞれの水平面積を調節することで、第1のPD領域AR1に入射された光を反射及び屈折を介して第2のPD領域AR2上に伝達させうる。すなわち、構造物LSa、LSb、LSc、LSdの形状及び距離を調節することで、イメージセンサ100qの光スプリッタLSは、
図5及び
図6での光スプリッタLSのような機能(光分配機能)を遂行しうる。
【0099】
イメージセンサ100qの光スプリッタLSの構造物LSa、LSb、LSc、LSdは、
図5及び
図6でのイメージセンサ100の光スプリッタLSが含む物質と同じ物質を含みうる。
【0100】
図29は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの平面図である。
図30は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの図面であって、
図29をG-G’線に沿って見た断面図である。以下、
図5及び
図6を参照して説明したところと重複説明は省略し、違いについてのみ詳述する。
【0101】
図29及び
図30を参照すれば、
図5及び
図6の光スプリッタLSは省略されうる。その代わりに、イメージセンサ100rのマイクロレンズ180の内部にボイドVDが形成されうる。ボイドVDは、マイクロレンズ180内部の空き空間としうる。一実施形態において、ボイドVDは、エアギャップ(airgap)を含みうる。ボイドVDの内部には、気体原子または分子が含まれる。ボイドVDの屈折率は、マイクロレンズ180及びカラーフィルタ170の屈折率と異なりうる。
【0102】
マイクロレンズ180に入射された光は、ボイドVD内部に入射され、前記光は、ボイドVDとマイクロレンズ180との境界面、及びボイドVDとカラーフィルタ170との境界面で反射を繰り返し、第1のPD LPD上から第2のPD SPD上に進みうる。第2のPD SPD上に進んだ光は、ボイドVDを通過して第2のPD SPDに入射されうる。これにより、イメージセンサ100rのボイドVDは、
図5及び
図6での光スプリッタLSのような機能を遂行する。すなわち、イメージセンサ100rのボイドVDは、第1のPD領域AR1上に入射された光を、第2のPD領域AR2に分配する機能を遂行する。
【0103】
ボイドVDの形状は、多様としうる。
図29及び
図30では、ボイドVDの平面及び断面形状を長方形と示されているが、本発明は、それに制限されない。ボイドVDの平面及び/または断面形状は、円、楕円、及び多角形など多様な形状に変更しうる。例えば、ボイドVDは、半球状であってもよい。これは、実施しようとするイメージセンサ100rの設計によっても異なる。
【0104】
以上、本発明を図面に図示された実施形態に基づいて説明したが、これは、例示的なものに過ぎず、当該技術分野の通常の知識を有する者であれば、それらから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されねばならない。
【符号の説明】
【0105】
100 イメージセンサ
101 基板
130 深い素子分離部(ディープトレンチアイソレーション)
170 カラーフィルタ
172 メタル格子
180 マイクロレンズ
200 配線層
LS 光スプリッタ
PXu 単位ピクセル
LPD 第1のPD
SPD 第2のPD
AR1 第1のPD領域
AR2 第2のPD領域