(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025098831
(43)【公開日】2025-07-02
(54)【発明の名称】画像形成装置及びトナー情報管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G03G 21/00 20060101AFI20250625BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20250625BHJP
【FI】
G03G21/00 388
H04N1/00 519
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023215222
(22)【出願日】2023-12-20
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤本 聖也
(72)【発明者】
【氏名】菊池 亮太
(72)【発明者】
【氏名】重岡 達也
【テーマコード(参考)】
2H270
5C062
【Fターム(参考)】
2H270KA58
2H270KA59
2H270LA90
2H270NB04
2H270NB05
2H270NC07
2H270ND04
2H270ND10
2H270PA83
2H270ZC03
2H270ZC04
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB22
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB41
5C062AB42
5C062AC04
5C062AC22
5C062AC34
5C062AC58
5C062AD05
5C062AE15
(57)【要約】
【課題】同一色のトナーを収容した複数のトナーコンテナからトナーを供給するデュアルコンテナシステムを備える画像形成装置において、装填されるトナーコンテナに関するトナー情報を適切に管理可能にする。
【解決手段】画像形成装置10は、画像形成部12と、コンテナ装填部18と、デュアルモード及びシングルモードのいずれかによりコンテナ装填部18によりトナーを画像形成部12に供給させる制御部59と、記憶部57と、RFIDリーダー54と、通信部56とを備える。制御部59は、デュアルモードからシングルモードへの切り替え時に、シングルモードではトナーを供給しないトナーコンテナのRFIDタグに記憶されているトナー情報を、記憶部57の記憶容量に応じて、記憶部57に記憶させるか、又はネットワーク上のストレージに記憶させるかを選択的に実行する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナーからなる画像を記録紙上に形成する画像形成部と、
前記画像形成部に供給される同一色のトナーを収納した複数のトナーコンテナが装填されて、各トナーコンテナからトナーを供給させるコンテナ装填部と、
同一色のトナーを収納した前記複数のトナーコンテナによりトナーを供給させるデュアルモード、及び前記複数のトナーコンテナのいずれかからトナーを供給させるシングルモードのいずれかにより前記コンテナ装填部によりトナーを前記画像形成部に向けて供給させる制御部と、
記憶部と、
前記各トナーコンテナに設けられたそれぞれの記憶媒体との間でデータ通信を行って、前記記憶媒体のそれぞれに記憶されているトナー情報を読み取るトナー情報読取部と、
ネットワーク上のストレージとの間でデータ通信を行う通信部とを備え、
前記制御部は、前記デュアルモードから前記シングルモードへの切り替え時に、前記シングルモードではトナーを供給しないトナーコンテナの前記記憶媒体に記憶されているトナー情報を、前記記憶部の記憶容量に応じて、前記記憶部に記憶させるか、又は前記通信部を通じて前記ネットワーク上のストレージに記憶させるか、を選択的に実行する、画像形成装置。
【請求項2】
前記コンテナ装填部は、同一色のトナーを収納した複数のトナーコンテナが装填されるそれぞれのハウジングを備え、当該それぞれのハウジングのうち1つが、前記シングルモードでトナーを供給するトナーコンテナが装填されるシングルモード用ハウジングとされ、
前記制御部は、前記シングルモードで動作させるとき、前記トナー情報読取部により読取られた前記シングルモード用ハウジングに装填されたトナーコンテナのトナー情報と、前記シングルモードではトナーを供給しないトナーコンテナのトナー情報として前記記憶部又は前記ストレージに記憶されているトナー情報とが、同一のトナーコンテナのものであると判定した場合は、前記シングルモード用ハウジングに装填されたトナーコンテナが、前記シングルモード用ハウジング以外のハウジングから移動されて前記シングルモード用ハウジングに装填されたことを示す移動情報を追加した上で、前記シングルモード用ハウジングに装填されたトナーコンテナのトナー情報を前記記憶部に記憶させる、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記シングルモードから前記デュアルモードへの切り替え時に、前記トナー情報読取部により読取られた前記シングルモード用ハウジング以外のハウジングに装填されているトナーコンテナのトナー情報と、前記シングルモードではトナーを供給しないトナーコンテナのトナー情報として前記記憶部又は前記ストレージに記憶されているトナー情報とが、同一のトナーコンテナのものであると判定した場合は、前記シングルモード用ハウジング以外のハウジングに装填されているトナーコンテナのトナー情報として、前記記憶部に記憶されているトナー情報をそのまま用いるか、又は前記ストレージに記憶されているトナー情報を前記記憶部に記憶させて用いる、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記同一のトナーコンテナのものでないと判定した場合には、前記シングルモード用ハウジング以外のハウジングに装填されているトナーコンテナが新規のものであることを示す新規情報を追加した上で、前記トナー情報読取部により読み取られた前記シングルモード用ハウジング以外のハウジングに装填されているトナーコンテナのトナー情報を前記記憶部に記憶させる、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
トナーからなる画像を記録紙上に形成する画像形成部と、前記画像形成部に供給される同一色のトナーを収納した複数のトナーコンテナが装填されて、各トナーコンテナからトナーを供給させるコンテナ装填部と、記憶部と、前記各トナーコンテナに設けられたそれぞれの記憶媒体との間でデータ通信を行って、前記記憶媒体のそれぞれに記憶されているトナー情報を読み取るトナー情報読取部と、ネットワーク上のストレージとの間でデータ通信を行う通信部とを備える画像形成装置に備えられるプロセッサーを、
同一色のトナーを収納した前記複数のトナーコンテナによりトナーを供給させるデュアルモード、及び前記複数のトナーコンテナのいずれかからトナーを供給させるシングルモードのいずれかにより前記コンテナ装填部によりトナーを前記画像形成部に向けて供給させる制御部として動作させ、
前記制御部が、前記デュアルモードから前記シングルモードへの切り替え時に、前記シングルモードではトナーを供給しないトナーコンテナの前記記憶媒体に記憶されているトナー情報を、前記記憶部の記憶容量に応じて、前記記憶部に記憶させるか、又は前記通信部を通じて前記ネットワーク上のストレージに記憶させるか、を選択的に実行するように更に動作させる、トナー情報管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及びトナー情報管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置は、像担持体表面に静電潜像を形成し、トナーを像担持体表面の静電潜像に付与して、静電潜像をトナーからなる画像に現像し、この画像を像担持体から記録紙に転写する画像形成部と、画像形成部に供給されるトナーを収納したトナーコンテナとを備えている。
【0003】
また、特許文献1に記載の画像形成装置では、複数色のトナーをそれぞれ収容した各第1トナーコンテナと、同一複数色のトナーをそれぞれ収容した各第2トナーコンテナとを備え、各第1トナーコンテナ又は各第2トナーコンテナから各色のトナーを供給している。
【0004】
また、特許文献2に記載の画像処理装置では、トナーカートリッジは、固有の識別情報とライフ情報とを記憶する記憶媒体を有するタグを備える。装置本体は、トナーカートリッジのタグから情報を読み取る読取手段と、識別情報フィールドと、装着時ライフ情報フィールドと、現在ライフ情報フィールドとを有するレコードが順次追加されるテーブルを備えた記憶手段と、読取手段で識別情報等を読み取ったことを条件として、識別情報等を識別情報フィールド等に記録して1つのレコードを生成し、このレコードをテーブルに追加する追加記録手段と、最新のレコード中の現在のライフ情報とタグのライフ情報とを書き換える書き換手段とを備える。トナーカートリッジ管理に関し、特に、所定のトナーカートリッジが所定の画像処理装置において使用された程度を管理可能している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-064228号公報
【特許文献2】特開2008-250087号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、特許文献1に記載のように、各色のトナーをそれぞれ収容した各第1トナーコンテナと、同一各色のトナーをそれぞれ収容した各第2トナーコンテナとを備える構成では、各第1トナーコンテナから各色のトナーを供給するか又は各第2トナーコンテナから各色のトナーを供給するかを適宜選択することができる。しかしながら、第2トナーコンテナを第1トナーコンテナと入れ替えるなどした場合、トナーコンテナ及びそのトナー情報の管理が難しくなる。特許文献2に記載の発明では、トナーカートリッジのタグから情報を読み取ってテーブルに追加して、トナーカートリッジを管理しているが、上記のように第2トナーコンテナを第1トナーコンテナと入れ替えるなどを想定していないので、この入れ替えなどを管理することはできない。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、同一色のトナーを収容した複数のトナーコンテナからトナーを供給するデュアルコンテナシステムを備える画像形成装置において、装填されるトナーコンテナに関するトナー情報を適切に管理可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一局面に係る画像形成装置は、トナーからなる画像を記録紙上に形成する画像形成部と、前記画像形成部に供給される同一色のトナーを収納した複数のトナーコンテナが装填されて、各トナーコンテナからトナーを供給させるコンテナ装填部と、同一色のトナーを収納した前記複数のトナーコンテナによりトナーを供給させるデュアルモード、及び前記複数のトナーコンテナのいずれかからトナーを供給させるシングルモードのいずれかにより前記コンテナ装填部によりトナーを前記画像形成部に向けて供給させる制御部と、記憶部と、前記各トナーコンテナに設けられたそれぞれの記憶媒体との間でデータ通信を行って、前記記憶媒体のそれぞれに記憶されているトナー情報を読み取るトナー情報読取部と、ネットワーク上のストレージとの間でデータ通信を行う通信部とを備え、前記制御部は、前記デュアルモードから前記シングルモードへの切り替え時に、前記シングルモードではトナーを供給しないトナーコンテナの前記記憶媒体に記憶されているトナー情報を、前記記憶部の記憶容量に応じて、前記記憶部に記憶させるか、又は前記通信部を通じて前記ネットワーク上のストレージに記憶させるか、を選択的に実行するものである。
【0009】
本発明の一局面に係るナー情報管理プログラムは、トナーからなる画像を記録紙上に形成する画像形成部と、前記画像形成部に供給される同一色のトナーを収納した複数のトナーコンテナが装填されて、各トナーコンテナからトナーを供給させるコンテナ装填部と、記憶部と、前記各トナーコンテナに設けられたそれぞれの記憶媒体との間でデータ通信を行って、前記記憶媒体のそれぞれに記憶されているトナー情報を読み取るトナー情報読取部と、ネットワーク上のストレージとの間でデータ通信を行う通信部とを備える画像形成装置に備えられるプロセッサーを、同一色のトナーを収納した前記複数のトナーコンテナによりトナーを供給させるデュアルモード、及び前記複数のトナーコンテナのいずれかからトナーを供給させるシングルモードのいずれかにより前記コンテナ装填部によりトナーを前記画像形成部に向けて供給させる制御部として動作させ、前記制御部が、前記デュアルモードから前記シングルモードへの切り替え時に、前記シングルモードではトナーを供給しないトナーコンテナの前記記憶媒体に記憶されているトナー情報を、前記記憶部の記憶容量に応じて、前記記憶部に記憶させるか、又は前記通信部を通じて前記ネットワーク上のストレージに記憶させるか、を選択的に実行するように更に動作させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、同一色のトナーを収容した複数のトナーコンテナからトナーを供給するデュアルコンテナシステムを備える画像形成装置において、装填されるトナーコンテナに関するトナー情報を、記憶部の記憶容量に応じて適切に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置を示す断面図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る画像形成装置におけるコンテナ装填部を概略的に示す正面図である。
【
図3】コンテナ装填部を概略的に示す側面図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【
図5】記憶部又はネットワーク上のストレージに記憶される、シングルモードではトナーを供給しない下段のハウジングに装填された各トナーコンテナについてのトナー情報の一例を示す図である。
【
図6】デュアルモードからシングルモードに切り替えられたときにトナーコンテナのトナー情報を更新する処理を示すフローチャートである。
【
図7】シングルモード時においてトナーを供給する上段の筒状ハウジング21に装填されたトナーコンテナについてのトナー情報を更新する処理を示すフローチャートである。
【
図8】シングルモードからデュアルモードに切り替えられたときにおけるトナー情報の更新処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態に係る画像形成装置及びトナー情報管理プログラムについて図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる画像形成装置を示す断面図である。
図1に示すように本実施形態の画像形成装置10は、例えばコピー機能、プリンター機能のような複数の機能を兼ね備えたMFP(複合機)である。この画像形成装置10は、画像読取部11と、画像形成部12とを備えている。
【0013】
画像読取部11は、原稿の画像を光学的に読み取る撮像素子(CCDセンサー又は
CIS)を有しており、この撮像素子の出力から原稿の画像を示す画像データが生成される。
【0014】
画像形成部12は、上記画像データによって示される画像を記録紙に形成するものであり、マゼンタ用の画像形成ユニット3M、シアン用の画像形成ユニット3C、イエロー用の画像形成ユニット3Y、及びブラック用の画像形成ユニット3Bkを備えている。各画像形成ユニット3M、3C、3Y、及び3Bkのいずれにおいても、感光体ドラム4の表面を均一帯電させ、感光体ドラム4の表面を露光部2により露光して、感光体ドラム4の表面に静電潜像を形成し、感光体ドラム4の表面の静電潜像を現像装置7によりトナーからなる画像に現像して、感光体ドラム4の表面の画像を中間転写ベルト5に1次転写する。これにより、カラーの画像が中間転写ベルト5上に形成される。このカラーの画像は、中間転写ベルト5と2次転写ローラー6の間のニップ域NPにおいて給紙部14から搬送路8を通じて搬送されてきた記録紙Pに2次転写される。
【0015】
この後、定着装置15で記録紙Pが加熱及び加圧されて、記録紙P上のトナー像が熱圧着により定着され、更に記録紙Pが排出ローラー16を通じて排出トレイ17に排出される。
【0016】
また、各画像形成ユニット3M、3C、3Y、及び3Bkの上方には、マゼンタのトナー、シアンのトナー、イエローのトナー、及びブラックのトナーを該各各画像形成ユニット3M、3C、3Y、及び3Bkの現像装置7に供給するコンテナ装填部としてのコンテナ装填部18が設けられている。
【0017】
図2は、コンテナ装填部18を画像形成装置10の前方(正面側)から見て概略的に示す正面図である。また、
図3は、コンテナ装填部18の内部を概略的に示す側面図である。
【0018】
コンテナ装填部18は、画像形成装置10の本体20内に設けられている。コンテナ装填部18は、例えば8つの六角形の筒状ハウジング21と、各色それぞれのコンテナに対して設けられた1組のトナー搬送ユニット24A、24Bと、アクセスカバー25とを備える。各筒状ハウジング21に対してはそれぞれトナーコンテナが着脱自在に装着される。コンテナ装填部18は、各色のトナーコンテナ22M、22C、22Y、22Bkがそれぞれ2つ(合計8つのコンテナ)を収容する構成を有している。1組のトナー搬送ユニット24A、24Bは、2つのトナーコンテナ22M、2つのトナーコンテナ22C、2つのトナーコンテナ22Y、2つのトナーコンテナ22Bkに対してそれぞれ設けられている。
【0019】
コンテナ装填部18は、
図2に示すように前方から見て六角形の筒状ハウジング21が合計8つ上下2段に重ねられて設けられてなる。
図2及び
図3に示すように上段の4つの筒状ハウジング21には、円筒状の4つのトナーコンテナ22M、22C、22Y、22Bkが水平方向に挿入されて装着され、また下段の4つの筒状ハウジング21には、円筒状の4つのトナーコンテナ22M、22C、22Y、22Bkが水平方向に挿入されて装着されている。
【0020】
上段のトナーコンテナ22M及び下段のトナーコンテナ22Mは、
図2で上下斜め方向に隣り合い、マゼンタのトナーを収容し、マゼンタのトナーを、各トナー搬送ユニット24A、24Bを通じて画像形成ユニット3Mの現像装置7に供給する。また、上段のトナーコンテナ22C及び下段のトナーコンテナ22Cは、
図2で上下斜め方向に隣り合い、シアンのトナーを収容し、シアンのトナーを、各トナー搬送ユニット24A、24Bを通じて画像形成ユニット3Cの現像装置7に供給する。更に、上段のトナーコンテナ22Y及び下段のトナーコンテナ22Yは、
図2で上下斜め方向に隣り合い、イエローのトナーを収容し、イエローのトナーを、各トナー搬送ユニット24A、24Bを通じて画像形成ユニット3Yの現像装置7に供給する。また、上段のトナーコンテナ22Bk及び下段のトナーコンテナ22Bkは、
図2で上下斜め方向に隣り合い、ブラックのトナーを収容し、ブラックのトナーを、各トナー搬送ユニット24A、24Bを通じて画像形成ユニット3Bの現像装置7に供給する。
【0021】
アクセスカバー25は、該アクセスカバー25の下端一辺を支軸26により開閉自在に支持され、画像形成装置10の前方側に回動させて倒して開状態とされる。アクセスカバー25が開かれた状態で、各トナーコンテナが交換される。すなわち、アクセスカバー25は、コンテナ装填部18に装填された各トナーコンテナを交換するときにコンテナ装填部18の内部を開放又は遮蔽する開閉動作を行う。
【0022】
各トナーコンテナ22M、22C、22Y、22Bkは、中空の円筒容器31と、支持部41とを有する。中空の円筒容器31の内部には、トナーが収容されている。円筒容器31は、その後端側が開放され、その前端側が閉じられて、筒状ハウジング21内に装填される。また、各トナーコンテナ22M、22C、22Y、22Bkは、円筒容器31の一端(装填時後端側)の外周に円筒容器31と共回りするギア32が設けられ、円筒容器31の他端(装填時前端側)の端面にノブ33が設けられている。
【0023】
円筒容器31の外周には、螺旋溝34が形成されている。この螺旋溝34は、円筒容器31の内側に突出する螺旋状の突出部を形成する。筒状ハウジング21の内側では、円筒容器31が該円筒容器31の長さ方向に延びる回転軸Pvを中心として回転自在に支持される。円筒容器31の後端側のギア32は、本体20に設けられた駆動ギア(図示せず)に歯合され、この駆動ギアらの回転駆動力によりギア32が回転され、円筒容器31も回転される。円筒容器31の回転に伴い、円筒容器31の内側に突出する螺旋状の突出部により該円筒容器31内のトナーが後端側に搬送される。
【0024】
支持部41は、ケース42と、嵌合蓋体43と、シャッター44とを有する。ケース42及び嵌合蓋体43は、トナーコンテナが筒状ハウジング21に挿入されて装着された状態で、トナー搬送ユニット24A又は24Bに接続する。
【0025】
嵌合蓋体43は、円筒容器31の後端側の開口部に回転自在に嵌合される筒状部43Aと、筒状部43Aの下側に設けられたトナー排出口43Cとを有し、筒状部43Aの後端側が塞がれている。筒状部43Aの外周は、円筒容器31の後端側の開口部の内周に回転自在かつ密接に嵌合され、円筒容器31が回転しても、筒状部43Aが回転せず、円筒容器31と筒状部43Aの間からはトナーは漏れない構造となっている。
【0026】
シャッター44は、嵌合蓋体43のトナー排出口43Cに設けられている。シャッター44は、トナーコンテナが筒状ハウジング21に挿入されて装着されると移動されて、トナー排出口43Cを開き、トナーコンテナが筒状ハウジング21から引き出されるときに逆方向に移動されて、トナー排出口43Cを閉じる。
【0027】
上記のように円筒容器31の回転に伴い、円筒容器31の内側に突出する螺旋状の突出部により該円筒容器31内のトナーが後端側に搬送されると、トナーが嵌合蓋体43の筒状部43Aの内側へと導かれ該嵌合蓋体43のトナー排出口43Cを通じて下方に排出される。
【0028】
画像形成装置10側に固定された各トナー搬送ユニット24A、24Bは、それぞれの受け部45、それぞれの垂直搬送管46、それぞれの水平搬送管47、及び共通の合流搬送管48を備えている。トナー搬送ユニット24Aの受け部45は、上段のトナーコンテナの嵌合蓋体43のトナー排出口43Cに係合される。また、トナー搬送ユニット24Bの受け部45は、下段のトナーコンテナの嵌合蓋体43のトナー排出口43Cに係合される。
【0029】
各トナー搬送ユニット24A、24Bのいずれにおいても、トナーコンテナの嵌合蓋体43のトナー排出口43Cから排出されたトナーを、受け部45を通じて受け入れ、垂直搬送管46を通じて水平搬送管47へと導く。垂直搬送管46では、トナーが自然落下して搬送される。また、水平搬送管47では、水平搬送管47の内側に設けられたスクリューが回転駆動されて、このスクリューによりトナーが水平方向に搬送される。
【0030】
図2で上下斜め方向に隣り合う上段及び下段の各トナーコンテナのトナー排出口43Cから同一色のトナーを受け入れる1組のトナー搬送ユニット24A、24Bにおいては、それぞれの水平搬送管47が合流搬送管48の上端に接続され、トナーがそれぞれの水平搬送管47から合流搬送管48へと導かれて合流され、トナーが合流搬送管48を通じて現像装置7へと供給される。
【0031】
これにより、上段及び下段のトナーコンテナ22Mに収容されているマゼンタのトナーは、各トナー搬送ユニット24A、24Bを通じて、画像形成ユニット3Mの現像装置7に供給される。また、上段及び下段のトナーコンテナ22Cに収容されているシアンのトナーは、各トナー搬送ユニット24A、24Bを通じて、画像形成ユニット3Cの現像装置7に供給される。また、上段及び下段のトナーコンテナ22Yに収容されているイエローのトナーは、各トナー搬送ユニット24A、24Bを通じて、画像形成ユニット3Yの現像装置7に供給される。また、上段及び下段のトナーコンテナ22Bkに収容されているブラックのトナーは、各トナー搬送ユニット24A、24Bを通じて、画像形成ユニット3Bkの現像装置7に供給される。
【0032】
また、各色用のトナー搬送ユニット24A、24Bのいずれにおいても、垂直搬送管46に、トナーセンサー49(
図4)が設けられている。トナーセンサー49は、例えば透磁率センサーであり、垂直搬送管46の内部のトナーを検知する。上段のトナーコンテナからトナーを受け入れるトナー搬送ユニット24Aの垂直搬送管46に設けられたトナーセンサー49により該垂直搬送管46内部のトナーが検出されない場合は、該上段のトナーコンテナが空状態である。また、下段のトナーコンテナからトナーを受け入れるトナー搬送ユニット24Bの垂直搬送管46に設けられたトナーセンサー49により該垂直搬送管46内部のトナーが検出されない場合は、該下段のトナーコンテナが空状態である。
【0033】
尚、コンテナ装填部18のより詳細な構成は、本願発明の出願人が先に出願した特開2022-22444号公報、特開2019-56802号公報などに記載されている。
【0034】
図4は、画像形成装置10の主要内部構成を示す機能ブロック図である。
図4に示すように画像形成装置10は、画像読取部11と、画像形成部12と、コンテナ装填部18と、各トナーセンサー49と、表示部51と、操作部52と、タッチパネル53と、各RFIDリーダー54と、各コンテナセンサー55と、通信部56と、記憶部57と、制御ユニット58とを備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信が可能とされている。
【0035】
表示部51は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)又は有機EL(OLED:Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイなどから構成される。
【0036】
操作部52は、テンキー、決定キー、スタートキーなどの物理キーを備えている。操作部52は、上記各キーの操作に応じて各種の指示の入力を受け付ける。タッチパネル53は、操作部52の一部である。
【0037】
表示部51の画面には、タッチパネル53が配置されている。タッチパネル53は、所謂抵抗膜方式や静電容量方式などのタッチパネルであって、タッチパネル53に対するユーザーの指などの接触(タッチ)をその接触位置とともに検知して、その接触位置の座標を示す検知信号を制御ユニット58の後述する制御部59などに出力する。
【0038】
各RFID(radio frequency identification)リーダー54は、各筒状ハウジング21に設けられている。RFIDリーダー54は、各筒状ハウジング21に挿入されたそれぞれのトナーコンテナのRFIDタグ(図示せず)からトナー情報TDを読み取り書換える。いずれのトナーコンテナにも、記憶媒体を有するRFIDタグが設けられており、このRFIDタグの記憶媒体(以下、単にRFIDタグという)にトナーコンテナのトナー情報TDが記憶されている。
【0039】
各コンテナセンサー55は、各色用のそれぞれの筒状ハウジング21毎に設けられている。コンテナセンサー55は、筒状ハウジング21に挿入されたトナーコンテナの有無を検出するものであり、例えばトナーコンテナの挿抜に応じてオンオフするリミットスイッチである。
【0040】
通信部56は、通信インターフェイスであり、ネットワーク(イントラネットなど)を通じて外部の端末装置との間でデータを送受信する。
【0041】
記憶部57は、SSD(Solid State Drive)又はHDD(Hard Disk Drive)などの大容量の記憶装置であって、各種のアプリケーションプログラムや種々のデータを記憶している。
【0042】
制御ユニット58は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)などから構成される。プロセッサーは、例えばCPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はMPU(Micro Processing Unit)等である。制御ユニット58は、上記のROM又は記憶部57に記憶されたトナー情報管理プログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部59として機能する。但し、なお、制御部59は、上記制トナー情報管理プログラムに基づく動作によらず、ロジック回路により構成されていてもよい。
【0043】
制御部59は、画像形成装置10を統括的に制御する。制御ユニット58は、画像読取部11、画像形成部12、表示部51、コンテナ装填部18、各トナーセンサー49、操作部52、タッチパネル53、各RFIDリーダー54、各コンテナセンサー55、通信部56、及び記憶部57などと接続されている。制御部59は、これらの構成要素の動作制御や、該各構成要素との間での信号またはデータの送受信を行う。RFIDリーダー54は、特許請求の範囲におけるトナー情報読取部の一例である。
【0044】
制御部59は、画像形成装置10による画像形成に必要な各種の処理などを実行する処理部としての役割を果たす。また、制御部59は、タッチパネル53から出力される検知信号あるいは操作部52の物理キーの操作に基づき、ユーザーにより入力された操作指示を受け付ける。例えば、制御部59は、タッチパネル53を通じて表示部51の画面に表示されているGUI(Graphical User Interface)などに対するタッチ操作を受付ける。更に、制御部59は、表示部51の表示動作を制御する機能と、通信部56の通信動作を制御する機能を有する。
【0045】
また、制御部59は、各RFIDリーダー54を通じて、各筒状ハウジング21に挿入されたそれぞれのトナーコンテナのRFIDタグに対する情報の読出しを行う。RFIDリーダー54は、更に、各筒状ハウジング21に挿入されたそれぞれのトナーコンテナのRFIDタグに対する情報の書き込みを更に行う。
【0046】
また、制御部59は、各コンテナセンサー55の検出出力に基づき各筒状ハウジング21に挿入されたそれぞれのトナーコンテナの有無を判定する。
【0047】
また、制御部59は、コンテナ装填部18における各トナーコンテナのギア32に歯合されるそれぞれの駆動ギアを回転駆動する各モーターを備える駆動機構61を駆動制御して、各トナーコンテナを回転させる。更に、制御部59は、コンテナ装填部18における各トナー搬送ユニット24A、24Bの水平搬送管47の内側のスクリューを回転駆動する各モーター(上記駆動機構61に備えられる)を駆動制御して、各スクリューによりトナーを搬送させ、各トナーコンテナのトナーをそれぞれの現像装置7へと供給させる。このとき、制御部59は、同一色のトナーを収容した上段及び下段の各トナーコンテナの組毎に、上段及び下段の各トナーコンテナのいずれか一方のトナーを現像装置7へと供給させる。
【0048】
また、制御部59は、コンテナ装填部18における各トナー搬送ユニット24A、24Bの垂直搬送管46に設けられたそれぞれのトナーセンサー49の検出出力に基づき上段及び下段の各トナーコンテナに貯留するトナーの残量を判定する。
【0049】
このような構成の画像形成装置10において、例えば、ユーザーが、原稿Mを画像読取部11にセットし、操作部52のスタートキーを操作して画像形成指示を入力すると、制御部59は、当該画像形成指示に従って、画像読取部11により原稿Mの画像を読取らせて、この原稿Mの画像を画像形成部12により記録紙に形成させる。
【0050】
また、本実施形態では、コンテナ装填部18は、同一色のトナーを収容した上段及び下段の各トナーコンテナを共に用いるデュアルモード、及び上段又は下段のトナーコンテナのみを用いるシングルモードによりトナー供給する。コンテナ装填部18は、制御部59による制御の下で、デュアルモード又はシングルモードに対応して動作する。例えば、ユーザーは、表示部51に表示されているGUIをタッチ操作して、デュアルモード又はシングルモードのいずれかの実行指示を操作部52に入力する。制御部59は、入力された実行指示が示すデュアルモード又はシングルモードでコンテナ装填部18を動作させる。すなわち、制御部59は、ユーザーからの指示に従って、コンテナ装填部18を、デュアルモード及びシングルモードを切り換えて動作させる。
【0051】
そして、制御部59は、デュアルモードでコンテナ装填部18を動作させる場合、同一色のトナーを収容する
図2で上段及び下段の各トナーコンテナの組毎に、上段及び下段の各トナーコンテナのいずれか一方のトナーを現像装置7へと供給させる。そして、制御部59は、トナーを供給させている一方のトナーコンテナのトナー搬送ユニットの垂直搬送管46に設けられたトナーセンサー49の検出出力に基づき、当該一方のトナーコンテナのトナーの残量の有無を判定し、一方のトナーコンテナのトナーの残量が無になったと判定すると、上段及び下段の各トナーコンテナの他方のトナーコンテナからトナーを現像装置7へと供給させる。これにより、一方のトナーコンテナが空になっても、現像装置7に対するトナーの供給を途絶えることなく継続される。このため、デュアルモードでは、他方のトナーコンテナからのトナーの供給が行われている間に、空状態になった一方のトナーコンテナを交換することができ、画像形成部12による画像形成が中断することはない。
【0052】
また、制御部59は、シングルモードでコンテナ装填部18を動作させる場合、同一色のトナーを収容する
図2で上段及び下段の各トナーコンテナの組毎に、例えば操作部52に入力される指示に従って、いずれか一方の段のトナーコンテナ群のみからトナーを供給させる。制御部59は、トナー供給元とするトナーコンテナのトナー搬送ユニットの垂直搬送管46に設けられたトナーセンサー49の検出出力に基づき、トナーコンテナのトナーの残量の有無を判定する。制御部59は、トナーコンテナのトナーの残量が無になったと判定すると、トナーの残量が無になったトナーコンテナが交換されるまで画像形成部12による画像形成を中断又は停止させ、トナーコンテナが交換されてトナーセンサー49によりナーコンテナ内にトナーが有る状態と判定されると画像形成部12による画像形成を再開させる。
【0053】
上記のようにトナーコンテナには、RFIDタグが設けられており、このRFIDタグにトナーコンテナのトナー情報TDが記憶されている。
【0054】
制御部59は、デュアルモードでコンテナ装填部18を動作させる場合、同一色用として備えられている上段の各筒状ハウジング21及び下段の各筒状ハウジング21別に、筒状ハウジング21のRFIDリーダー54によりトナーコンテナのRFIDタグからトナー情報TDを読み出させて、このトナー情報TDを記憶部57に適時に記憶させる。従って、デュアルモードの場合は、上段の各トナーコンテナ及び下段の各トナーコンテナの全てについて、RFIDタグのトナー情報TDの読出し及び保存が行われる。
【0055】
コンテナ装填部18では、上段の各筒状ハウジング21が、シングルモードでトナーを供給するトナーコンテナが装填されるシングルモード用ハウジングとされている。制御部59は、シングルモードでコンテナ装填部18を動作させる場合、シングルモード用ハウジングである上段の各筒状ハウジング21別に、筒状ハウジング21のRFIDリーダー54によりトナーコンテナのRFIDタグからトナー情報TDを読み出させて、このトナー情報TDを適時に記憶部57に記憶させる。従って、シングルモードの場合は、上段の各トナーコンテナについて、RFIDタグのトナー情報TDの読出し及び書換えが行われるが、下段の各トナーコンテナについては、RFIDタグのトナー情報TDの読出し及び書換えが行われない。すなわち、ここでは、上段の各筒状ハウジング21が、シングルモード用ハウジングとして設定されているものとする。
【0056】
一方、シングルモードでは、シングルモード用ハウジングである上段の各トナーコンテナのみを用いる。このため、下段の各筒状ハウジング21にそれぞれのトナーコンテナを収納しておき、上段のトナーコンテが空状態になったときに、この空状態のトナーコンテナを外し、この空状態のトナーコンテナと同一色のトナーを収容している下段のトナーコンテナを上段に移動させて用いることが可能である。勿論、上段の空状態のトナーコンテナを外し、このトナーコンテナと同一色のトナーを収容している新品又は中古品の別のトナーコンテナを空状態のトナーコンテナの代わりに装填することも可能である。
【0057】
そして、このような各トナーコンテナの移動又は交換を把握できることが利便性を向上させる。しかしながら、シングルモードでは、シングルモード用ハウジングではない下段のハウジングに装填された各トナーコンテナのRFIDタグのトナー情報TDの読出し及び書換えが行われないので、それらの移動又は交換を把握することが困難である。
【0058】
そこで、本実施形態では、制御部59は、デュアルモードからシングルモードへの切り替え時に、シングルモードではトナーを供給しない各トナーコンテナ別に、すなわち、下段の各トナーコンテナ別に、それらのRFIDタグに記憶されているトナー情報をRFIDリーダー54により読取らせ、当該読取られたトナー情報を記憶部57に記憶させる。記憶部57には、下段の各トナーコンテナ別に、更にトナーコンテナの移動、交換回数などを示す情報を含めたものがトナー情報TDとして記憶される。
【0059】
また、制御部59は、デュアルモードからシングルモードへの切り替え時に、シングルモードではトナーを供給しない各トナーコンテナ別に、それらのRFIDタグに記憶されているトナー情報をRFIDリーダー54により読取らせ、当該読取られたトナー情報を、記憶部57の記憶容量に応じて、(i)記憶部57に記憶させる、又は(ii)通信部56を通じてネットワーク上に存在するストレージに記憶させる、を選択的に実行する。この場合も、記憶部57又は上記ストレージには、シングルモードではトナーを供給しない下段の各トナーコンテナ別に、更にトナーコンテナの移動、交換回数などを示す情報を含めたものがトナー情報TDとして記憶される。
【0060】
図5は、記憶部57又はネットワーク上のストレージに記憶される、シングルモードではトナーを供給しない下段のハウジングに装填された各トナーコンテナについてのトナー情報の一例を示す。制御部59は、下段のハウジングに装填された歴代のトナーコンテナについてのトナー情報を、各色の下段のハウジング別に、記憶部57又は上記ストレージに記憶させる。制御部59は、各色の下段の筒状ハウジング21に装着された各トナーコンテナのトナー情報TDを、トナーコンテナ毎にトナー情報TDにログ番号Nを付与して記憶部57又は上記ストレージに記憶させる。
【0061】
制御部59は、各色の下段の筒状ハウジング21毎に、例えば、最初に装着されたトナーコンテナのトナー情報TDにログ番号1を付与し、2番目に装着されたトナーコンテナのトナー情報TDにログ番号2を付与、以降同様に、n番目に装着されたトナーコンテナのトナー情報TDにログ番号Nを付与して記憶させる。
【0062】
図5に示す例では、マゼンタのトナーを収容したトナーコンテナ22Mの履歴情報RD1は、下段の筒状ハウジング21に装着された歴代の複数のトナーコンテナ22Mのトナー情報TDからなる。また、シアン、イエロー、ブラックのトナーを収容した各トナーコンテナ22C、22Y、22Bの履歴情報RD2~RD4は、下段の別の3つの筒状ハウジング21に装着された各トナーコンテナのトナー情報TDからなる。すなわち、シアン、イエロー、ブラックの下段の筒状ハウジング21には、未だ1つのトナーコンテナしか装填されたことがない場合の例が示されている。
【0063】
トナー情報TDは、トナーコンテナのライフカウンタLC、トナーコンテナに収容されているトナーの色及びトナーコンテナが装着される筒状ハウジング21の位置を示す色及び位置CP、トナーコンテナのシリアル番号SN、トナーコンテナの装填日時を示す日時DM、トナーコンテナの移動等及びトナーコンテナに収容されているトナーの残量などを示す使用状況UD、及びトナーコンテナの交換回数KDから構成される。RFIDリーダー54によりトナーコンテナのRFIDタグから読み取られるトナー情報は、ライフカウンタLC、シリアル番号SN及びトナー色情報等であり、制御部59が、当該トナー情報に、これら以外の情報として、トナーコンテナが装着される筒状ハウジング21の位置を示す位置、トナーコンテナの装填日時を示す日時DM、トナーコンテナの移動等及びトナーコンテナに収容されているトナーの残量などを示す使用状況UD、及びトナーコンテナの交換回数KDを追加して、記憶部57又は上記ストレージに記憶させる。
【0064】
ライフカウンタLCは、トナーコンテナの通算動作回数、通算動作時間等をカウントしたカウント値である。本実施形態では、ライフカウンタLCは、トナーコンテナの通算動作回数及び通算動作時間がカウントされたカウント値であるものとする。
図5には、ライフカウンタLCのカウント値として、カウントされた通算動作時間と、括弧内にカウントされた通算動作回数とを示している。ライフカウンタLCが示すカウント値は、制御部59による制御の下、RFIDリーダー54により、カウント値が更新される度に、各トナーコンテナーのRFIDタグのトナー情報TDが書き込まれている領域に書き込まれる。
制御部59は、トナーコンテナのトナーの残量、及びライフカウンタLCを随時更新する。
【0065】
制御部59は、コンテナセンサー55の検出出力に基づき筒状ハウジング21に装着されたトナーコンテナの有を判定したときに、トナーコンテナが装着された筒状ハウジング21の位置を色及び位置CPに書き込んで、色及び位置CPを更新する。
【0066】
シリアル番号SNは、トナーコンテナに対して予め付与された固有の識別番号である。
【0067】
制御部59は、コンテナセンサー55の検出出力と、制御ユニット58に内蔵されるタイマーによる時刻計時に基づき、筒状ハウジング21に装着されたトナーコンテナの有を判定したときに、トナーコンテナの装着日時を示す日時DMを生成し、日時DMを更新する。
【0068】
制御部59は、トナーコンテナが装着された筒状ハウジング21に設けられたトナーセンサー49の検出出力に基づき、トナーコンテナのトナーの残量を判定し、トナーの残量を使用状況UDに書き込んで、使用状況UDを更新する。このトナーの残量に基づく使用状況UDの更新は、随時行われる。
【0069】
また、制御部59は、コンテナセンサー55の検出出力に基づき各筒状ハウジング21に挿入されたトナーコンテナの有を判定したときに、トナーコンテナの交換回数KDを更新する。すなわち、交換回数KDは、トナーコンテナがハウジングに抜き差しされて使用された回数である。
【0070】
本実施形態では、上述したように、制御部59は、デュアルモードからシングルモードに切り替えたときに、下段の各ハウジングに装填されているトナーコンテナのトナー情報を、記憶部57又はネットワーク上のストレージに記憶させる。
【0071】
次に、デュアルモードからシングルモードに切り替えられたときにトナーコンテナのトナー情報を更新する処理を説明する。
図6は、デュアルモードからシングルモードに切り替えられたときにトナーコンテナのトナー情報を更新する処理を示すフローチャートである。
【0072】
デュアルモードでのコンテナ装填部18の動作時に、ユーザーによる操作で操作部52にシングルモードへの切換指示が入力されたとき、制御部59は、当該切換指示に従って、コンテナ装填部18の動作をデュアルモードからシングルモードに切り換える(S101)。
【0073】
制御部59は、シングルモードでの動作に切り換えたとき、下段の各筒状ハウジング21のコンテナセンサー55の検出出力に基づき、下段の各筒状ハウジング21にトナーコンテナが装着されているかを判定する(S102)。ここで、制御部59は、下段の各筒状ハウジング21のいずれにもトナーコンテナが装填されていないと判定したときは(S102「No」)、処理は終了する。
【0074】
一方、制御部59は、下段の筒状ハウジング21の少なくとも1つにトナーコンテナが装着されていると判定した場合(S102「Yes」)、下段の筒状ハウジング21に装填されているトナーコンテナのRFIDタグから、RFIDリーダー54によりトナー情報TDを読み出させる(S103)。
【0075】
制御部59は、画像形成装置10の記憶部57が、予め設定された記憶容量以上の値からなる記憶容量を有する大容量記憶装置であるかを判定する(S104)。例えば、制御部59は、画像形成装置10が、記憶部57は、SSD(Solid State Drive)又はHDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置であって、閾値100GB以上の記憶容量を有する記憶装置であるかを判断する。なお、S104における当該判定を、当該大容量記憶装置であるかを判定に限定する趣旨ではなく、例えば、制御部59は、当該大容量記憶装置であるかを判定に代えて、記憶部57が予め定められた値からなる残り記憶容量を有しているかの判定を用いる等、他の判定基準を用いることも可能である。
【0076】
制御部59は、記憶部57が大容量の記憶装置であると判定した場合(S104「Yes」)、S103で読み出された下段の筒状ハウジング21に装填されているトナーコンテナのトナー情報を、記憶部57に既に記憶されている当該トナーコンテナのトナー情報TDに書き込んで記憶させる(S105)。このとき、制御部59は、既に当該トナーコンテナのトナー情報TDが記憶部57に記憶されていると判断できるときは、当該書き込みを行わず、既に記憶されているトナー情報TDを維持させるようにしてもよい。すなわち、制御部59は、S104で「Yes」の場合、S105では、当該トナーコンテナのトナー情報TDを保存しておく場所を記憶部57に設定する。そして、制御部59は、当該トナーコンテナのトナー情報TDのうち、交換回数KDについては、記憶部57に残して記憶させておく(S108)。
【0077】
一方、制御部59は、記憶部57が大容量の記憶装置ではないと判定した場合(S104「No」)、画像形成装置10から通信部56による通信でデータ保存可能なネットワーク上のストレージが存在するかを判定する(S106)。制御部59は、当該ストレージが存在すると判定したときは(S106「Yes」)、S103で読み出された下段の筒状ハウジング21に装填されているトナーコンテナのトナー情報を、記憶部57に既に記憶されている当該トナーコンテナのトナー情報TDに書き込み、当該書き込み後のトナー情報TDを、通信部56から上記ストレージに送信して、上記ストレージに記憶させる(S107)。このとき、制御部59は、既に当該トナーコンテナのトナー情報TDが記憶部57に記憶されていると判断できるときは、当該書き込みを行わず、既に記憶されているトナー情報TDを上記ストレージに記憶させるようにしてもよい。すなわち、制御部59は、S104で「No」の場合、S107では、当該トナーコンテナのトナー情報TDを保存しておく場所を上記ストレージに設定する。
【0078】
S107では、更に、制御部59は、記憶部57に既に記憶されていた当該トナーコンテナのトナー情報TDを消去する。但し、制御部59は、当該トナーコンテナのトナー情報TDのうち、交換回数KDについては、記憶部57に残して記憶させておく(S108)。この後、処理は終了する。
【0079】
また、制御部59は、ネットワーク上の上記ストレージが存在しないと判定したときは(S106「No」)、記憶部57に既に記憶されていた当該トナーコンテナのトナー情報TDを消去し、シングルモードではトナーを供給しない当該トナーコンテナのトナー情報TDが記憶部57及び上記ストレージのいずれにも記憶されない旨を示すメッセージを表示部51に表示させる(S109)。なお、この場合には、制御部59は、当該トナーコンテナのトナー情報TDのうちの交換回数KDも、記憶部57から消去する。この後、処理は終了する。すなわち、上記では、シングルモードとなって以後は使用されないトナーコンテナの情報は、記憶部57の記憶容量に余裕があれば、記憶部57に保存され、記憶部57の記憶容量に余裕がないと想定される場合は、上記ストレージに保存されることになる。
【0080】
例えば、下段の筒状ハウジング21の全てにトナーコンテナが装着されていると判定された場合、下段の各筒状ハウジング21別に、筒状ハウジング21のRFIDリーダー54により下段の各トナーコンテナのRFIDタグからトナー情報TDが読み出されて、トナー情報が記憶部57又はネットワーク上のストレージに記憶されている履歴情報に追加される。これにより、下段の筒状ハウジング21に装填されている各トナーコンテナの履歴情報RD1~RD4が更新される。
【0081】
次に、シングルモード時においてトナーを供給する上段の筒状ハウジング21に装填されたトナーコンテナについてのトナー情報TDを更新する処理を説明する。
図7は、シングルモード時においてトナーを供給する上段の筒状ハウジング21に装填されたトナーコンテナについてのトナー情報TDを更新する処理を示すフローチャートである。
【0082】
制御部59は、シングルモードでコンテナ装填部18を動作させているときは、筒状ハウジング21のRFIDリーダー54により、シングルモードでトナーを供給させる上段の各筒状ハウジング21に装填されたトナーコンテナのRFIDタグからトナー情報TDを読み出させて、各トナーコンテナについてのトナー情報TDを適時に更新し、各トナーコンテナのトナー情報TDを記憶部57に記憶させている(S201)。
【0083】
そして、制御部59は、上段の各筒状ハウジング21のコンテナセンサー55の検出出力に基づき、上段の各筒状ハウジング21からトナーコンテナが外されたかを判定し(S202)、上段の各筒状ハウジング21からトナーコンテナが外されていなければ(S202「No」)、S201の処理を繰り返す。
【0084】
また、制御部59は、上段の各筒状ハウジング21のいずれかからトナーコンテナが外されたと判定したときは(S202「Yes」)、当該トナーコンテナが外された上段の筒状ハウジング21のコンテナセンサー55の検出出力に基づき、当該上段の筒状ハウジング21にトナーコンテナが装着されるのを待機する(S203「No」)。そして、制御部59は、当該上段の筒状ハウジング21にトナーコンテナが装着されたと判定したとき(S203「Yes」)、当該上段の筒状ハウジング21のRFIDリーダー54により当該装着されたトナーコンテナのRFIDタグからトナー情報TDを読み出させる(S204)。
【0085】
そして、制御部59は、当該上段の筒状ハウジング21と同一色の下段の筒状ハウジング21に装填されていた歴代のコンテナセンサーについてのトナー情報TDが、履歴情報として記憶部57に保存されているか、及びネットワーク上の上記ストレージに保存されているかを判断する(S205)。制御部59は、当該下段の筒状ハウジング21に装填されていた歴代のコンテナセンサー55についてのトナー情報TDが履歴情報として記憶部57又は上記ストレージに保存されていると判断したときは(S205で「Yes」)、保存されている履歴情報の中に、トナー情報TDに含まれるシリアル番号SNが、上段の筒状ハウジング21に装填された上記トナーコンテナのトナー情報TDが含むシリアル番号SNに一致するものがあるかを判定する(S208)。
【0086】
制御部59は、保存されている履歴情報の中に、トナー情報TDに含まれるシリアル番号SNが、上段の筒状ハウジング21に装填された上記トナーコンテナのトナー情報TDが含むシリアル番号SNに一致するものがあると判定したとき(S208で「Yes」)、当該上段の筒状ハウジング21に装填されたトナーコンテナ(シングルモード用ハウジングに装填されたトナーコンテナ)が、同一色の下段の筒状ハウジング21(シングルモード用ハウジング以外のハウジング)から移動されて、当該上段の筒状ハウジング21(シングルモード用ハウジング)に装填されたことを示す移動情報を追加した上で、S204において、当該上段の筒状ハウジング21のRFIDリーダー54により読み出された、当該上段の筒状ハウジング21に装填されたトナーコンテナのトナー情報TDを、記憶部57に記憶させる(S209)。
【0087】
例えば、制御部59は、トナーコンテナが下段の筒状ハウジング21から移動されて上段の筒状ハウジング21に装填されたことを示す符号「R」を上記移動情報として、当該上段の筒状ハウジング21に装填されたトナーコンテナのトナー情報TDが含む使用状況UDに書き加え、当該トナー情報TDを記憶部57に記憶させる(S209)。この後、処理は終了する。
【0088】
また、制御部59は、保存されている履歴情報の中に、トナー情報TDに含まれるシリアル番号SNが、上段の筒状ハウジング21に装填された上記トナーコンテナのトナー情報TDが含むシリアル番号SNに一致するものがないと判定したとき(S208で「No」)、当該上段の筒状ハウジング21に装填された上記トナーコンテナのトナー情報TDが含むシリアル番号SNに一致するトナー情報TDが、これまで当該上段の筒状ハウジング21に装填された歴代のトナーコンテナのトナー情報TDとして記憶部57に記憶されているかを判定する(S210)。なお、ここでは、制御部59は、上段の筒状ハウジング21に装填された歴代のトナーコンテナのトナー情報TDを記憶部57に記憶させていることを前提としている。また、S205で「No」の場合も、S210の処理が行われる。
【0089】
ここで、制御部59が、当該上段の筒状ハウジング21に装填された上記トナーコンテナのトナー情報TDが含むシリアル番号SNに一致するトナー情報TDが、これまで当該上段の筒状ハウジング21に装填された歴代のトナーコンテナのトナー情報TDとして記憶部57に記憶されていると判定した場合(S210で「Yes」)、それまで装填されていたトナーコンテナが再度当該上段の筒状ハウジング21に装填されたことを示すので、このまま処理は終了する。
【0090】
また、制御部59は、当該上段の筒状ハウジング21に装填された上記トナーコンテナのトナー情報TDが含むシリアル番号SNに一致するトナー情報TDが、これまで当該上段の筒状ハウジング21に装填された歴代のトナーコンテナのトナー情報TDとして記憶部57に記憶されていないと判定した場合(S210で「No」)、S204において読み出された、当該上段の筒状ハウジング21に装填されたトナーコンテナのトナー情報TDに含まれるライフカウンタが初期値であるか否を判定する(S211)。
【0091】
制御部59は、当該ライフカウンタが初期値と判定したときは(S211「Yes」)、上段の筒状ハウジング21に装填された当該トナーコンテナが新品であることから、トナーコンテナが新品であることを示す符号「A」を新規情報として、S204で読み出したトナー情報TDの使用状況UDに書き加え、当該トナー情報TDを記憶部57に記憶させる(S212)。この後、処理は終了する。
【0092】
また、制御部59は、上記ライフカウンタが初期値でないと判定したとき(S211「No」)、上記装填されたトナーコンテナが中古品であることから、トナーコンテナが中古品であることを示す符号「B」を中古情報として、S204で読み出したトナー情報TDの使用状況UDに書き加え、当該トナー情報TDを記憶部57に記憶させる(S213)。この後、処理は終了する。
【0093】
尚、制御部59は、上記S204で読み出したトナー情報TDが含む情報に基づいて、当該上段の筒状ハウジング21に装填されたトナーコンテナが純正品ではないと判定したときは、トナーコンテナが純正品ではないことを示す符号「C」を非純正品情報として、S204で読み出したトナー情報TDの使用状況UDに書き加え、当該トナー情報TDを記憶部57に記憶させてもよい。
【0094】
次に、シングルモードからデュアルモードに切り替えられたときにおけるトナー情報の更新処理を説明する。
図8は、シングルモードからデュアルモードに切り替えられたときにおけるトナー情報の更新処理を示すフローチャートである。
【0095】
ユーザーは、表示部51に表示されているGUIをタッチ操作して、シングルモードが設定されているときにデュアルモードへの切り替えを指示する。制御部59は、シングルモードからデュアルモードに切り替えてコンテナ装填部18を動作させるとき(S301)、シングルモードではトナーを供給していなかった側の下段の各筒状ハウジング21のコンテナセンサー55の検出出力に基づき、下段の各筒状ハウジング21にトナーコンテナが装着されているかを判定する(S303)。制御部59は、下段の各筒状ハウジング21のいずれにもトナーコンテナが装填されていないと判定した場合(S303「No」)、下段の各筒状ハウジング21にトナーコンテナが装着されていないことを示すメッセージを表示部51の画面に表示させる(S304)。この後、処理は終了する。
【0096】
また、制御部59は、下段の筒状ハウジング21のいずれかにトナーコンテナが装填されていると判定した場合(S303「Yes」)、トナーコンテナが装填されている下段の筒状ハウジング21のRFIDリーダー54により該トナーコンテナのRFIDタグからトナー情報TDを読み出させる(S305)。
【0097】
続いて、制御部59は、当該下段の筒状ハウジング21に装填されていた歴代のコンテナセンサーについてのトナー情報TDが、履歴情報として記憶部57に保存されているか、又はネットワーク上の上記ストレージに保存されているかを判断する(S306)。制御部59は、当該下段の筒状ハウジング21に装填されていた歴代のコンテナセンサー55についてのトナー情報TDが履歴情報として上記ストレージに保存されていると判断したときは(S306で「Yes」)、記憶部57に残されている当該下段の筒状ハウジング21に装填されていた歴代のコンテナセンサー55についての交換回数KDの中に、上記ストレージに保存されているコンテナセンサー55についてのトナー情報TDに含まれる交換回数KDと同一のものがあるかを判断する(S307)。
【0098】
制御部59は、上記同一のものがないと判断したときは(S307で「No」)、トナーコンテナの判定不可を示す符号「X」を判定付加情報として、S305で読み出した下段の筒状ハウジング21に装填されているトナーコンテナのトナー情報TDに書き加えた上で、当該トナー情報を当該トナーコンテナのトナー情報TDとして記憶部57に記憶させる(S315)。
【0099】
一方、制御部59は、S307において、上記同一のものがあると判断したときは(S307で「Yes」)、S305で読み出した下段の筒状ハウジング21に装填されているトナーコンテナのトナー情報TDに含まれるシリアル番号SNと、上記ストレージに保存されているコンテナセンサー55についてのトナー情報TDであって上記交換回数KDが同一のものが含むシリアル番号SNとが一致するかを判断する(S311)。
【0100】
制御部59は、S305で読み出した下段の筒状ハウジング21に装填されているトナーコンテナのトナー情報TDに含まれるシリアル番号SNと、上記ストレージに保存されているコンテナセンサー55についてのトナー情報TDであって上記交換回数KDが同一のものが含むシリアル番号SNとが一致すると判断したときは(S311で「Yes」)、シングルモード切換前のデュアルモード時に当該下段の筒状ハウジング21に装填されているトナーコンテナがそのまま装填され続けているので、通信部56を介して、上記ストレージから、上記ストレージに保存されているコンテナセンサー55についてのトナー情報TDを取得し、当該取得したトナー情報TDを、当該下段の筒状ハウジング21に装填されているトナーコンテナのトナー情報TDとして記憶部57に記憶させる(S316)。
【0101】
なお、S306において、制御部59は、当該下段の筒状ハウジング21に装填されていた歴代のコンテナセンサー55についてのトナー情報TDが履歴情報として記憶部57に保存されていると判断したときは(S306で「No」)、S307の処理を行わず、S305で読み出した下段の筒状ハウジング21に装填されているトナーコンテナのトナー情報TDに含まれるシリアル番号SNと、記憶部57に保存されているコンテナセンサー55についてのトナー情報TDであって上記交換回数KDが同一のものが含むシリアル番号SNとが一致すると判断したき(S311で「Yes」)、記憶部57に保存されている当該トナー情報TDを、当該下段の筒状ハウジング21に装填されているトナーコンテナのトナー情報TDとして記憶部57に維持させる(S316)。
【0102】
一方、S311において、制御部59が、S305で読み出した下段の筒状ハウジング21に装填されているトナーコンテナのトナー情報TDに含まれるシリアル番号SNと、上記ストレージ又は記憶部57に保存されているコンテナセンサー55についての上記トナー情報TDが含むシリアル番号SNとが一致しないと判断したときは(S311で「No」)、当該下段の筒状ハウジング21に装填されているトナーコンテナが新品であることを示すので、(i)通信部56を介して、上記ストレージから、上記ストレージに保存されているコンテナセンサー55についてのトナー情報TDを取得し、当該取得したトナー情報TDを、当該下段の筒状ハウジング21に装填されているトナーコンテナのトナー情報TDとして、トナーコンテナが新品であることを示す符号「A」を新規情報として書き加えた上で、記憶部57に記憶させる(S317)。或いは、制御部59は、(ii)記憶部57に保存されている上記トナー情報TDを、トナーコンテナが新品であることを示す符号「A」を新規情報として書き加えて更新する(S317)。
【0103】
従って、本実施形態によれば、同一色のトナーを収容した複数のトナーコンテナからトナーを供給するデュアルコンテナシステムを備える画像形成装置10において、装填されるトナーコンテナに関するトナー情報を、上述のように、記憶部57の記憶容量に応じて保存場所を異ならせることで、同一色のトナーを収容した複数のトナーコンテナからトナーを供給するデュアルコンテナシステムを備える画像形成装置10において、装填されるトナーコンテナに関するトナー情報を、記憶部57の記憶容量を圧迫することなく適切に管理可能となる。
【0104】
更には、本実施形態では、装填されるトナーコンテナに関するトナー情報を、トナーコンテナの状態に応じて書換又は更新を行った上で記憶するため、装填されるトナーコンテナの状態がそのトナー情報に適時に反映され、トナー情報の有用性を高められるため、トナー情報を通じてトナーコンテナの状態を適確に管理することが可能になる。
【0105】
また、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。
図1乃至
図8を用いて説明した上記実施形態の構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0106】
10 画像形成装置
11 画像読取部
12 画像形成部
18 コンテナ装填部
21 筒状ハウジング
22M、22C、22Y、22Bk トナーコンテナ
24A、24B トナー搬送ユニット
25 アクセスカバー
31 円筒容器
41 支持部
49 トナーセンサー
51 表示部
52 操作部
53 タッチパネル
54 RFIDリーダー
55 コンテナセンサー
56 通信部
57 記憶部
58 制御ユニット
59 制御部