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特開2025-9950フラップ折り返し部又は表紙を有して形成される少なくとも1つの印刷製品の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構及び方法
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  • 特開-フラップ折り返し部又は表紙を有して形成される少なくとも1つの印刷製品の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構及び方法 図21
  • 特開-フラップ折り返し部又は表紙を有して形成される少なくとも1つの印刷製品の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構及び方法 図22
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009950
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】フラップ折り返し部又は表紙を有して形成される少なくとも1つの印刷製品の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構及び方法
(51)【国際特許分類】
   B26D 7/06 20060101AFI20250109BHJP
   B26D 11/00 20060101ALI20250109BHJP
   B26D 7/04 20060101ALI20250109BHJP
   B26D 7/01 20060101ALI20250109BHJP
   B26D 1/06 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
B26D7/06 E
B26D11/00
B26D7/04
B26D7/01 C
B26D1/06 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】43
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024101661
(22)【出願日】2024-06-25
(31)【優先権主張番号】10 2023 117 233.6
(32)【優先日】2023-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】502200092
【氏名又は名称】ミュラー・マルティニ・ホルディング・アクチエンゲゼルシヤフト
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(74)【代理人】
【識別番号】100191938
【弁理士】
【氏名又は名称】高原 昭典
(72)【発明者】
【氏名】マティアス・ブーハー
(72)【発明者】
【氏名】レート・パイヤー
【テーマコード(参考)】
3C021
3C027
【Fターム(参考)】
3C021BB02
3C027HH03
3C027HH10
3C027HH12
3C027HH14
(57)【要約】      (修正有)
【課題】クロックの中断なしに、フラップ折り返し部又は表紙により拡張されている印刷製品も処理することができる機構を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの印刷製品(A)の少なくとも1つの開口した判型エッジにおいて切断動作を実施する機構において、小口カットのために運転可能な切断ステーションには、入口側に中間ステーションが設けられており、中間ステーションは、印刷製品に属するフラップ折り返し部(AKF)又は印刷製品に属する表紙(AU)の拡開(SP)を形成する要素(E1,E2)を具備しており、第1の要素(E1)は、印刷製品の並進(502)との相互作用関係の中で、フラップ折り返し部又は表紙の拡開を導入し、かつ拡開の開放を強化する構成を有し、第2の要素(E2)は、印刷製品が、拡開されたフラップ折り返し部又は表紙を伴って、さらなる並進(503)を介して前小口カットへ搬送可能である構成を有している。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの印刷製品(A)の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構であって、前記機構は、エッジに関する少なくとも1回の第1の切断動作が行われる第1の切断ステーション(1)と相互作用関係にある少なくとも1つの送り装置(120)と、エッジに関する少なくとも1回の別の切断動作が行われる最後の切断ステーション(3)と相互作用関係にある少なくとも1つの排出装置(160)と、を備え、第1の切断工程と、最後の切断工程との間には、前記印刷製品の前小口カット向けの少なくとも1回の切断動作が行われる少なくとも1つの別の切断ステーション(2)が配置されており、前記印刷製品は、それぞれの前記切断動作を実施すべく、切断装置との相互作用関係の中で少なくとも1つのプレス力を前記印刷製品に対して及ぼすことが可能な少なくとも1つのプレス装置を有し、前記印刷製品は、ある切断ステーションから次の切断ステーションへ、力結合式に作用する把持手段(103,104,・・・)を有する少なくとも1つの搬送ユニット(101,102,・・・)により搬送可能であり、前記前小口カットを実施すべく運転可能な前記切断ステーション(2)は、入口側に中間ステーションを有し、前記中間ステーションは、前記印刷製品に属するフラップ折り返し部(AKF)又は前記印刷製品に属する表紙(AU)の拡開(SP)を形成する要素(E1,E2)により拡張されており、前記拡開は、第1に、搬送方向で第1の要素(E1)の輪郭に沿った前記印刷製品の第1の並進(502)により、かつ第2に、搬送方向で第2の要素(E2)に沿った前記印刷製品のさらなる並進(503)により実施可能であり、前記第1の要素(E1)により生起された前記拡開(SP)は、前記第2の要素(E2)に沿って前記第2の切断ステーション(2)の前記前小口カットまで伝搬可能であり、前記前小口カットは、前記印刷製品(A)の、前記拡開の下で露出された印刷製品本体(AK)において行われる、
少なくとも1つの印刷製品の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構。
【請求項2】
前記第1の要素(E1)の直接下流に、少なくとも前記第2の要素(E2)が配置されており、前記第2の要素(E2)は、前記フラップ折り返し部(AKF)又は前記表紙(AU)の、前記第1の要素(E1)により実施された前記拡開を前記前小口カット(2)まで維持し、又は前記第2の要素(E2)は、前記第1の要素により生起された前記拡開を前記前小口カットまで維持又は増強するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の機構。
【請求項3】
前記フラップ折り返し部(AKF)又は前記表紙(AU)の前記拡開(SP)のために用いられる前記中間ステーションは、少なくとも2つの第1の要素及び少なくとも2つの第2の要素(E1,E2)からなり、前記第1の要素及び前記第2の要素(E1,E2)は、対向するように配置され、互いに離間しており、かつ平行に前記第2の切断ステーション(2)に沿って延在し、前記要素同士の前記離間は、その都度、通過搬送される前記印刷製品の厚さ次第であり、前記要素(E1,E2)同士の前記離間は、機械式、空気圧式、液圧式又は電気式の駆動部により変更可能であり、かつ前記要素の前記離間は、印刷製品に合った間隔を達成すべく、1つ又は複数の側で運転可能な駆動部により達成可能であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の機構。
【請求項4】
前記第1の要素(E1)は、開放体として形成されており、前記開放体は、実質的に開放フィン(530)の形態を呈し、前記開放フィン(530)は、実質的に、入口側の開放エッジ(520)と、下流に接続される開放ブレード(540)と、からなり、前記開放ブレード(540)は、第2の並進(502)の経過中、まず、印刷製品本体(AK)と、フラップ折り返し部(AKF)又は表紙(AU)との間に進入し、したがって拡開が導入可能であり、前記拡開の開放は、前記並進(502)のさらなる経過の中で、このことから形成される前記拡開により、前記前小口カットが前記印刷製品本体(AK)において実施可能であるように提供可能であることを特徴とする、請求項1に記載の機構。
【請求項5】
前記開放体(530)の構成は、下記のような構造とされている:
a)前記開放体は、全体的に開放フィン(530)からなり、前記開放フィン(530)は、搬送方向で最初、水平又は略水平に延びる開放エッジ(520)からなり;
b)前記開放フィンは、さらに、搬送方向で前記開放エッジ(520)に後置されている開放ブレード(540)からなり、前記開放ブレード(540)は、前記印刷製品(A)の前記並進の経過中、印刷製品本体(AK)と、フラップ折り返し部又は表紙との間に進入し;
c)前記印刷製品本体(AK)に対する、前記フラップ折り返し部又は前記表紙の、前記a)及びb)に応じた構成により導入される前記拡開は、一方では、前記印刷製品内への前記開放ブレード(540)の前記進入により導入可能であり、他方では、前記開放フィンの実体の輪郭にわたっての前記印刷製品の後続の前記並進により、前記拡開の強化が行われる;
ことを特徴とする、請求項4に記載の機構。
【請求項6】
前記第1の要素(E1)の下流に接続されている前記第2の要素(E2)は、少なくとも前記第2の切断ステーション(2)での前記前小口カットの前記実施まで延在し、かつ前記第2の要素(E2)は、少なくとも、凸若しくは略凸に形成され、規則的若しくは不規則的に延びるトラフから、かつ/又は割り当てられたガイドプレートからなることを特徴とする、請求項1に記載の機構。
【請求項7】
前記前小口カットを実施する前記切断ステーション(2)内で作用するプレス装置が、プレス力を前記印刷製品の両側に対して及ぼすことが可能な個々のプレスストリップ(2001-n’)からなり、前記個々のプレスストリップは、少なくとも前記印刷製品の一方の側に鉛直又は略鉛直に順番に並んでおり、少なくとも1つの固定のかつ/又は可動のプレスストリップが、プロセスに必要な前記プレス力を前記印刷製品(A)に、一方では、前記拡開の上側では前記印刷製品(A)自体に、他方では、前記拡開の下側では前記印刷製品本体(AK)に及ぼし、かつ前記切断動作の領域での前記プレス力の最終的な提供のために、少なくとも1つのプレスバー(144)が存在しており、前記プレスバー(144)は、反対から作用するストッパ(152)と相互作用関係にあることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項又は複数項に記載の機構。
【請求項8】
前記送り装置は、回転可能なレーキ状に構成される車からなり、前記車により、まず背を下にした印刷製品(A)が受け取り可能であり、前記印刷製品を、力結合により締め付け、相応の部分的な回転により、前記印刷製品が、後続搬送時、背(A)に関して懸吊された姿勢を占める位置へ移送可能であり、前記懸吊された姿勢で、少なくとも前記第1の切断動作(1)が実施可能であることを特徴とする、請求項1に記載の機構。
【請求項9】
前記印刷製品(A)は、前記切断ステーション(1,2,3)を介した前記切断動作の実施のために、懸吊された姿勢を有し、かつ前記印刷製品は、この姿勢で、ある切断ステーションから次の切断ステーションへ搬送可能であることを特徴とする、請求項1に記載の機構。
【請求項10】
前記排出装置は、前記第3の切断ステーション(3)と相互作用関係にあり、かつ前記排出装置は、以下の基準にしたがって運転可能である:
a)前記排出装置(160)は、複数の部分からなって動作する車を介して運転可能であり;
b)前記排出装置は、クランプ装置(161)を有し、前記クランプ装置(161)は、少なくとも1つの第1のジョー(163)と、少なくとも1つの第2のジョー(165)と、からなり、前記ジョーにより、プレス力を前記印刷製品(A)に対して、前記第3の切断ステーション(3)で行われる前記切断動作の経過中、及ぼすことができ;
c)前記第3の切断ステーション(3)での前記切断動作後、複数の部分からなる前記車は、部分回転を実施し、前記部分回転により、前記印刷製品(A)は、搬出ポジションへ移送可能である;
ことを特徴とする、請求項1に記載の機構。
【請求項11】
切断場所に関する前記プレス装置は、少なくとも1つのプレスバー(144)の形態を呈し、前記プレスバー(144)により、プレス力をダイレクトに前記印刷製品(A)又は前記印刷製品本体(AK)に対して及ぼすことができ、かつ前記プレス力は、機械式、空気圧式、液圧式又は電気式の駆動部により供することが可能であることを特徴とする、請求項1に記載の機構。
【請求項12】
前記印刷製品に対して作用する必要とされる前記プレス力を供することと、該当する前記切断ステーション(2)において前記切断動作を実施するために必要とされるカット力を提供することとが、1つの同じ駆動部により実行可能であることを特徴とする、請求項1及び11に記載の機構。
【請求項13】
前記印刷製品に対して作用する必要とされる前記プレス力を供することと、該当する前記切断ステーション(2)において前記切断動作を実施するために必要とされるカット力を供することとが、個別の駆動部(A1,A2,A3)により実行可能であることを特徴とする、請求項1及び11に記載の機構。
【請求項14】
断裁すべき前記印刷製品は、少なくとも、1つのまとまったブックブロック、個々のブローシュア、又は複数の積み重ねられたブックブロック及び/若しくはブローシュアからなることを特徴とする、請求項1に記載の機構。
【請求項15】
前記印刷製品上で実施可能な前記切断動作は、同じ又は異なる厚さを有する同じ又は可変の判型寸法が、継続的にかつクロック通りに、個々の印刷製品を吐出するまで生産可能であるように、制御可能であることを特徴とする、請求項1に記載の機構。
【請求項16】
前記第1の切断ステーション(1)における断裁すべき第1のエッジは、前記印刷製品の天部分に関し、前記第2の切断ステーション(2)における断裁すべき第2のエッジは、前小口部分に関し、そして前記第3の切断ステーション(3)における断裁すべき第3のエッジは、地部分に関し、又は前記第1の切断ステーション(1)における断裁すべき第1のエッジは、前記印刷製品の地部分に関し、前記第2の切断ステーション(2)における断裁すべき第2のエッジは、前小口部分に関し、そして前記第3の切断ステーション(3)における断裁すべき第3のエッジは、天部分に関することを特徴とする、請求項1に記載の機構。
【請求項17】
前記機構の前記プレス要素又は前記クランプ装置(103,104,144,200,・・・)は、任意選択的に付加的な、液圧式及び/又は空気圧式に運転可能な付加要素を具備しており、前記付加要素は、前記プレス要素又は前記クランプ装置に対して、少なくとも、前記印刷製品に対する必要とされる前記力結合を実現するための元来の前記プレス力を保ちつつ、前記プレス要素又は前記クランプ装置により前記印刷製品に対して変換される運動に対する一様な又は指数関数的な加速を閉鎖工程中も開放工程中も引き起こすように組み込まれ、かつ動作、活動することを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項又は複数項に記載の機構。
【請求項18】
少なくとも1つの印刷製品(A)の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構を運転する方法であって、前記機構は、エッジに関する少なくとも1回の第1の切断動作が行われる第1の切断ステーション(1)と相互作用関係にある少なくとも1つの送り装置(120)と、エッジに関する少なくとも1回の別の切断動作が行われる最後の切断ステーション(3)と相互作用関係にある少なくとも1つの排出装置(160)と、を備え、前記第1の切断動作と、最後の切断動作との間には、前記印刷製品の前小口カット向けの少なくとも1回の切断動作が行われる少なくとも1つの別の切断ステーション(2)が配置されており、前記印刷製品は、前記切断動作の実施のために、それぞれ、切断装置との相互作用関係の中で少なくとも1つのプレス力を前記印刷製品に対して及ぼす少なくとも1つのプレス装置を有し、前記印刷製品は、ある切断ステーションから次の切断ステーションへの搬送のために、力結合式に作用する把持手段(103,104,・・・)を有する少なくとも1つの搬送ユニット(101,102,・・・)により通し案内され、前記前小口カットのために運転可能な前記切断ステーション(2)は、入口側に中間ステーションを有し、前記中間ステーションは、前記印刷製品に属するフラップ折り返し部(AKF)又は前記印刷製品に属する表紙(AU)の拡開(SP)を形成する少なくとも1つの要素(E1)を具備しており、前記拡開の前記形成を、前記要素(E1)の輪郭に沿った前記印刷製品の少なくとも1つの並進(502)により行い、かつ前記拡開が形成される場所で直接、前小口カットに関する前記切断動作を、前記印刷製品(A)の露出された印刷製品本体(AK)において行う、
少なくとも1つの印刷製品の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構を運転する方法。
【請求項19】
少なくとも1つの印刷製品(A)の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構を運転する方法であって、前記機構は、エッジに関する少なくとも1回の第1の切断動作が行われる第1の切断ステーション(1)と相互作用関係にある少なくとも1つの送り装置(120)と、エッジに関する少なくとも1回の第2の切断動作が行われる最後の切断ステーション(3)と相互作用関係にある少なくとも1つの排出装置(160)と、を備え、前記第1の切断動作と、最後の切断動作との間には、前記印刷製品の前小口カット向けの少なくとも1回の切断動作が行われる少なくとも1つの別の切断ステーション(2)が配置されており、前記印刷製品は、前記切断動作の実施のために、それぞれ、切断装置との相互作用関係の中で少なくとも1つのプレス力を前記印刷製品に対して及ぼす少なくとも1つのプレス装置を有し、前記印刷製品は、ある切断ステーションから次の切断ステーションへの搬送のために、力結合式に作用する把持手段(103,104,・・・)を有する少なくとも1つの搬送ユニット(101,102,・・・)により通し案内され、前記前小口カットを実施すべく運転可能な前記切断ステーション(2)は、入口側に中間ステーションを有し、前記中間ステーションは、前記印刷製品に属するフラップ折り返し部(AKF)又は前記印刷製品に属する表紙(AU)の拡開(SP)を形成する要素(E1,E2)を具備しており、前記拡開は、第1に、搬送方向で第1の要素(E1)の輪郭に沿った前記印刷製品の第1の並進(502)により、かつ第2に、搬送方向で第2の要素(E2)に沿った前記印刷製品のさらなる並進(503)により実施され、前記第1の要素(E1)により生起された前記拡開(SP)は、前記第2の要素(E2)に沿って、前記第2の切断ステーション(2)に沿った前記前小口カットまで導かれ、前記前小口カットは、前記印刷製品(A)の、前記拡開の下で露出された印刷製品本体(AK)において行われる、
少なくとも1つの印刷製品の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構を運転する方法。
【請求項20】
前記フラップ折り返し部又は前記表紙の前記拡開を以下のように実施する:
a)第1の並進(501)を介して、前記印刷製品(A)を前記第1の切断ステーション(1)から前記中間ステーションの第1の要素(E1)へ案内し、前記第1の要素(E1)は、実質的に、拡開の形成のために設計された、開放フィン(530)の形態の開放体により形成されており、前記印刷製品を、開放エッジ(520)を介して、前記開放エッジ(520)の端部に配置され、搬送方向で開放ブレード(540)に移行する開放点(521)まで案内し;
b)引き続き行われるさらなる並進(502)により、前記印刷製品(A)を前記開放体(530)全体の輪郭を介して、第1のステップにおいて、前記開放ブレード(540)がフラップ折り返し部(AKF)又は表紙(AU)と印刷製品本体(AK)との間に拡開するように進入し、これにより、前記印刷製品(A)の前記部分(AKF,AU,AK)間の前記拡開(SP)が生じるように案内し;
c)前記b)による前記並進(502)の継続により、前記印刷製品(A)を前記開放体(530)のさらなる輪郭を介して案内し、したがって、前記印刷製品本体(AK)に対する前記フラップ折り返し部(AKF)又は前記表紙(AU)の前記拡開の度合いは強化され、これにより達成される前記拡開は、前記前小口カット(BS)がフラップ折り返し部又は表紙に対する切断動作上の干渉なしに実施されるようにする前提を充足し;
e)前記開放体(530)を介した前記印刷製品の前記搬送の終了後、前記印刷製品を、予め生起された前記拡開を伴って、さらなる並進(503)を基に前記前小口カットへ案内し、このとき、前記拡開は、前記前小口カットへ向かうさらなる移送中、前記中間ステーションに属する前記第2の要素(E2)と相互作用関係にあり、元来の前記拡開を前記第2の要素(E2)に沿って少なくとも維持又は増強し;
f)前記第2の要素(E2)は、少なくとも、凸若しくは略凸に形成され、規則的若しくは不規則的に延びるトラフ、及び/又は割り当てられたガイドプレートから形成されており;
g)実現された前記拡開は、前記前小口カットが実施された後、フラップ折り返し部及び表紙の元来の構成が再び生じる100%の形状可逆性が生じるように構成されている、
ことを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記フラップ折り返し部(AKF)又は前記表紙(AU)の前記拡開のために、前記第1及び第2の要素(E1,E2)は、前記中間ステーション内に少なくともペア状に存在し、通し案内部(560)の各側に向かい合わせに配置されており、互いに平行に前記中間ステーションに沿って前記第2の切断ステーション(2)での前記前小口カットまで延びるようになっており、前記要素同士の、前記通し案内部(560)により決定される離間は、それぞれ、通過搬送される前記印刷製品(A)の厚さに対応し、前記要素(E1,E2)同士の調節可能な前記離間は、機械式、空気圧式、液圧式又は電気式の駆動部により生起され、かつ前記駆動部(550)は、前記離間を実現すべく、前記第1の要素(E1)及び/又は前記第2の要素(E2)に連結されることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記並進(501)により運ばれて来た前記印刷製品を、前記フラップ折り返し部又は前記表紙の前記拡開を実施する前記第1の要素(E1)を通して導くとき、そこで一時停止又は連続搬送し、両ケースで、導入されるかつ/又は継続される前記拡開を少なくとも1つの空気噴流により補助することを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記前小口カットまでの前記第2の要素(E2)の形成により、前記フラップ折り返し部又は前記表紙の、前記第1の要素(E1)において形成された前記拡開の度合いを維持又は増強することを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
前記切断ステーション(2)内で作用する前記プレス装置により、前記印刷製品に対して、両側で作用する合プレス力を及ぼし、前記プレス装置は、少なくとも前記印刷製品の一方の側で、鉛直又は略鉛直に配置される個々のプレスストリップ(2001-n’)からなり、前記プレスストリップ(2001-n’)の数を、前記前小口カット時、前記拡開の上側では調整して使用し、前記拡開の下側では、直接的又は間接的に前記前小口カットのために必要とされる前記プレス力が、前記印刷製品本体(AK)と相互作用関係にあり、かつ前記プレス力は、少なくとも1つの固定のかつ/又は可動のプレスバー(144,152)により及ぼされることを特徴とする、請求項19から23のいずれか一項又は複数項に記載の方法。
【請求項25】
前記送り装置(120)は、回転可能なレーキ状に構成される車からなり、前記車は、まず背(A)を下にした印刷製品を捕捉し、前記印刷製品を、力作用により締め付け、相応の部分的な回転により、前記印刷製品がさらなる前記搬送のために背に関して懸吊された姿勢を有する位置へ移送し、前記懸吊された姿勢で、前記第1の切断動作を実施し、続いて、前記印刷製品を搬送ユニットにより引き続き懸吊状態で受け取り、さらなる切断動作を実施する次の前記切断ステーションへ移送することを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項26】
前記排出装置(160)は、前記第3の切断ステーション(3)との相互作用関係の中で動作し、前記第3の切断ステーション(3)は、以下の基準にしたがって運転される:
a)前記排出装置(160)を、複数の部分からなって動作する車を介して運転し;
b)前記排出装置(160)は、クランプ装置(161)を有し、前記クランプ装置(161)は、少なくとも1つの第1のジョー(163)と、少なくとも1つの第2のジョー(165)と、からなり、前記ジョー(163,165)により、前記切断動作中、印刷製品に関するプレス力を及ぼし;
c)前記第3の切断ステーション(3)での前記切断動作後、複数の部分からなる前記車は、部分回転を実施し、前記部分回転により、前記印刷製品を搬出位置へ移送する、
ことを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項27】
前記機構は、それぞれ1つのグリッパ(103,104)を有する少なくとも2つの搬送ユニット(101,102)を備え、前記グリッパは、断裁すべき前記印刷製品を背側(A)で力結合式に捕捉し、両前記搬送ユニットは、動作上、互いに相互作用関係にあり、かつ前記搬送ユニットは、前記切断ステーション(1,2,3)に対して、案内区間に沿った以下の制御支援された並進運動により運転される:
a)前記第1の搬送ユニット(101)の前記グリッパ(103)は、力結合式に前記印刷製品を前記第1の切断ステーション(1)での第1の切断動作の実施直後に捕捉し;
b)前記第1の搬送ユニット(101)は、その後、力結合式に捕捉した前記印刷製品を前記第2の切断ステーション(2)へ移送し、前記印刷製品は、そこで、前記第2の切断動作(前小口カット)の実施のためにポジショニングされ、かつ前記第1の搬送ユニットは、続いて空の状態で前記第1の切断ステーション(1)へ戻り、前記第1の切断ステーション(1)で、後送され既に断裁された印刷製品の改めての受け取りを行い;
c)その間に、前記第2の搬送ユニット(102)の前記グリッパ(104)は、前記印刷製品を、前記第2の切断ステーション(2)での切断動作の終了直後に受け取り、かつ前記印刷製品を前記第3の切断ステーション(3)へ移送し、前記第3の切断ステーション(3)で、前記第3の切断動作を実施し、その上で、前記印刷製品をその後排出し;
d)その後、前記第2の搬送ユニット(102)は、空の状態で、後送された印刷製品が既に断裁された状態で存在している前記第2の切断ステーション(2)へ復帰し、その上で、前記印刷製品を前記第2の搬送ユニット(102)の前記グリッパ(104)により力結合式に捕捉し、前記第3の切断ステーション(3)へ移送し、前記第3の切断ステーション(3)において、前記第3の切断動作を実施する、
ことを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項28】
各切断ステーション(1,2,3)において、それぞれの前記切断動作の前、間、後に、以下のプレス力を前記印刷製品に対して及ぼす:
a)前記印刷製品に対するプレス力を、前記グリッパ(103,104)に属する前記クランプジョー(103a,103b;104a,104b)により及ぼし、前記プレス力は、ある切断ステーションから次の切断ステーションへの前記印刷製品の力結合式の前記搬送のために設計されており;
b)前記印刷製品に対する別のプレス力を、各切断ステーションにおいて作用する少なくとも1つの第1のプレス装置(130,160/161,200)により及ぼし、前記プレス力を前記印刷製品に対して定置にそれぞれの前記切断動作の領域において及ぼし;
c)前記印刷製品に対する別のプレス力を、各切断ステーションにおいて行う少なくとも1つの第2のプレス装置(144,152)により及ぼし、前記第2のプレス装置(144,152)のプレス力は、直接、それぞれの前記切断動作の領域において実現される、
ことを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項29】
前記印刷製品に対する必要とされる前記力結合を実現するための前記プレス力を及ぼすことを、それぞれの運動に対する一様な又は指数関数的な加速を付加的に実現する手段によって補足することを特徴とする、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
少なくとも1つの印刷製品(A)の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構を運転する方法であって、前記機構は、少なくとも1つの送り装置(120)を備え、前記送り装置(120)により、前記印刷製品の提供を後続搬送のために実施し、最後に実施された前記切断動作の後に、排出装置(160)が存在し、前記排出装置(160)により、断裁した前記印刷製品の搬出を実施し、前記機構は、複数の搬送ユニットを備え、前記搬送ユニットは、循環する閉じた案内区間(301)に沿ってクロックに合わせて案内され、各搬送ユニットには、個別に少なくとも1つの印刷製品がロードされており、前記印刷製品は、同じ搬送ユニットによって、ある切断ステーション(1,2,3)から次の切断ステーション(1,2,3)へ案内され、各搬送ユニットは、最後の切断ステーション及び断裁された前記印刷製品の放出後、ロードされていない状態で、循環する閉じた案内区間(301)を介して第1の切断ステーションへ、後送された印刷製品を収容すべく、戻し案内され、前小口カットを実施すべく運転可能な切断ステーション(2)は、入口側に中間ステーションを有し、前記中間ステーションは、前記印刷製品に属するフラップ折り返し部(AKF)又は前記印刷製品に属する表紙(AU)の拡開(SP)を形成する要素(E1,E2)を具備しており、前記拡開は、第1のステップにおいて、搬送方向で第1の要素(E1)の輪郭に沿った前記印刷製品の第1の並進(502)により、かつ第2のステップにおいて、搬送方向で第2の要素(E2)に沿った前記印刷製品のさらなる並進(503)により実施され、前記第1の要素(E1)により生起された前記拡開(SP)は、前記第2の要素(E2)に沿って第2の切断ステーション(2)の前記前小口カットまで伝搬され、前記前小口カットは、前記印刷製品(A)の、前記拡開の下側で露出された印刷製品本体(AK)において実施される、
少なくとも1つの印刷製品の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構を運転する方法。
【請求項31】
少なくとも1つの印刷製品(A)の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構を運転する方法であって、前記機構は、少なくとも1つの送り装置(120)を備え、前記送り装置(120)により、前記印刷製品の提供を後続搬送のために実施し、最後に実施された前記切断動作の後に、排出装置(160)が存在し、前記排出装置(160)により、断裁した前記印刷製品の搬出を実施し、前記機構は、少なくとも1つの搬送ユニットを備え、前記搬送ユニットは、閉じた又は開いた案内区間に沿ってクロックに合わせて案内され、個別に少なくとも1つの印刷製品がロードされた前記搬送ユニットは、ダイレクトに中央の切断ステーションに移送され、前記中央の切断ステーションにおいて、前記印刷製品におけるすべての切断工程が行われ、このとき、プレス要素(144,152)及び切断装置(150a~c)の個別のキネマティックシーケンスは、衝突なしの切断プロセスにより実施されるように調整されている、
少なくとも1つの印刷製品の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構を運転する方法。
【請求項32】
前記印刷製品は、フラップ折り返し部又は表紙により拡張されており、前記前小口カットを行う際の保証は、前記フラップ折り返し部又は前記表紙の、生起された拡開により提供されており、前記拡開の実現は、少なくとも1つの開放要素(E1,E2)によりダイレクトに前記中央の切断ステーションの周辺で実施され、少なくとも1つの開放要素(E1,E2)の一時的なオン又はオフ切り換えにより、前記中央の切断ステーションにおいて残余の前記切断動作が支障なく行われることを特徴とする、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記印刷製品に対する発生されるプレス力と、局所的な前記切断動作を実施するためのその都度必要とされるカット力の調達とを、1つの同じ駆動部により供することを特徴とする、請求項30又は31に記載の方法。
【請求項34】
前記印刷製品に対する発生されるプレス力と、局所的な前記切断動作を実施するためのその都度必要とされるカット力の調達とを、個別の駆動部により供することを特徴とする、請求項30又は31に記載の方法。
【請求項35】
少なくとも1つの印刷製品(A)の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構を運転する方法であって、前記機構は、エッジに関する少なくとも1回の第1の切断動作が行われる第1の切断ステーション(1)と相互作用関係にある少なくとも1つの送り装置(120)と、エッジに関する少なくとも1回の第2の切断動作が行われる最後の切断ステーション(3)と相互作用関係にある少なくとも1つの排出装置(160)と、を備え、前記第1の切断動作と、最後の切断動作との間には、前記印刷製品の前小口カット向けの少なくとも1回の切断動作が行われる少なくとも1つの別の切断ステーション(2)が配置されており、前記印刷製品は、それぞれの前記切断動作の実施のために、少なくとも1つのプレス装置を有し、前記プレス装置により、切断装置との相互作用関係の中で前記印刷製品に対して作用する少なくとも1つのプレス力が及ぼされ、前記印刷製品は、ある切断ステーションから次の切断ステーションへ、力結合を実現する把持手段(103,104,・・・)を有する少なくとも1つの搬送ユニット(101,102,・・・)により搬送され、前記前小口カット用の前記切断ステーション(2)は、入口側に中間ステーションを有し、前記中間ステーションは、前記印刷製品に属するフラップ折り返し部(AKF)又は前記印刷製品に属する表紙(AU)の拡開(SP)を形成する要素(E1,E2)を具備しており、前記要素(E1,E2)は、前記フラップ折り返し部又は前記表紙の前記拡開の導入、作成、維持又は増強に用いられ、前記拡開は、以下のプロセスステップにより実施される:
a)第1の並進(501)を介して、前記印刷製品(A)を前記第1の切断ステーション(1)から第2の切断ステーション(2)内の第1の要素(E1)へ案内し、前記要素は、実質的に、拡開の形成を狙って設計された開放体(530)の形態を呈し、前記印刷製品は、前記開放体に属する開放エッジ(520)を介して、前記開放エッジ(520)の端部に配置される開放点(521)まで案内され、前記開放点(521)は、開放ブレード(540)に移行し;
b)引き続き行われるさらなる並進(502)により、前記印刷製品(A)を前記開放体(530)全体の輪郭を介して、第1のステップにおいて、前記開放体に属する前記開放ブレード(540)がフラップ折り返し部(AKF)又は表紙(AU)と印刷製品本体(AK)との間の中間スペース内に拡開するように進入し、これにより、前記拡開(SP)が導入されるように案内し;
c)前記b)の下での前記並進(502)の継続により、前記印刷製品を前記開放体(530)のさらなる輪郭を介して案内し、これにより、前記印刷製品本体(AK)に対する前記フラップ折り返し部(AKF)又は前記表紙(AU)の前記拡開の度合いは、強化を被り、これにより達成される前記拡開は、前記前小口カット(BS)の断裁がフラップ折り返し部又は表紙への干渉なしに実施される開放を有し;
d)前記開放体(530)を介した前記並進(502)の終了後、前記印刷製品を、予め実施された前記拡開を伴って、さらなる並進(503)を基に第2の要素(E2)を介して前記前小口カットへ案内し、前記拡開の前記開放を、この移送中、少なくとも維持又は増強し;
e)実現された前記拡開は、前記前小口カットが実施された後、フラップ折り返し部及び表紙の元来の構成が再び生じる100%の形状可逆性が生じるように構成されている、
少なくとも1つの印刷製品の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構を運転する方法。
【請求項36】
前記第1の要素(E1)に属する前記開放体(530)の領域における前記フラップ折り返し部(AKF)又は前記表紙(AU)の前記拡開の前記導入及び持続を、少なくとも1つの空気噴流により補助することを特徴とする、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記切断ステーション(2)に沿った前記第2の要素(E2)の形成は、凸又は略凸に延びるガイド(510)からなり、前記ガイドは、前記第1の要素(E1)からの、前記フラップ折り返し部(AKF)又は前記表紙(AU)の予め与えられた前記拡開が、前記前小口カットに向かうさらなる並進(503)の経過中、維持又は増強されるように構成されていることを特徴とする、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記第2の要素(E2)に属する前記ガイド(510)は、必要に応じてフラップ折り返し部及び表紙の拡開端部を支持するために援用される、規則的若しくは不規則的に延びるトラフの形態及び/又は割り当てられたガイドプレートを有する形態を呈することを特徴とする、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記第2の要素(E2)に属する前記ガイド(510)に沿った前記拡開に対して、少なくとも1つの別の空気噴流を、予め与えられた前記開放を維持又は増強すべく、印加することを特徴とする、請求項35に記載の方法。
【請求項40】
前記フラップ折り返し部(AKF)又は前記表紙(AU)の前記拡開の品質保証のために局所的なセンサが動作し、前記センサは、前記前小口カットが実施されるまで、前記拡開の必要な特徴の監視を行うことを特徴とする、請求項35に記載の方法。
【請求項41】
前記前小口カットの領域における前記印刷製品(A)の前記プレスを、前記切断ステーション(2)において動作するプレスストリップ(2001-n’)の少なくとも一部により実現し、前記プレスストリップ(2001-n’)の呼び出しは、前記プレスストリップ(2001-n’)が、拡開された前記フラップ折り返し部(AKF)又は前記表紙(AU)より上の領域では当接し、前記フラップ折り返し部又は前記表紙の下側では、前記印刷製品本体(AK)の前記プレスが、前記切断ステーション(2)での前記前小口カットの実施のために前記印刷製品本体(AK)の最終的なプレスを実施する可動又は固定のプレスバー(144,152)により実現されるように調整されており、前記プレスバー及び前記切断装置に対して導入される前記プレス力あるいは切断力は、単一の駆動部又は別々の駆動部により変換されることを特徴とする、請求項35に記載の方法。
【請求項42】
少なくとも1つの印刷製品(A)の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構を運転する方法であって、前記機構は、エッジに関する少なくとも1回の第1の切断動作が行われる第1の切断ステーション(1)と相互作用関係にある少なくとも1つの送り装置(120)と、エッジに関する少なくとも1回の第2の切断動作が行われる最後の切断ステーション(3)と相互作用関係にある少なくとも1つの排出装置(160)と、を備え、前記第1の切断動作と、最後の切断動作との間には、前記印刷製品の前小口カット向けの少なくとも1回の切断動作が行われる少なくとも1つの別の切断ステーション(2)が配置されており、前記切断動作を実施すべく、それぞれ、少なくとも1つのプレス装置が使用され、前記プレス装置により前記印刷製品に対して作用する少なくとも1つのプレス力が及ぼされ、前記印刷製品は、ある切断ステーションから次の切断ステーションへ、力結合式に作用する把持手段(103,104,・・・)を有する少なくとも1つの搬送ユニット(101,102,・・・)により搬送され、前記前小口カットを実施すべく運転可能な前記切断ステーション(2)は、入口側に中間ステーションを有し、前記中間ステーションは、前記印刷製品に属するフラップ折り返し部(AKF)又は前記印刷製品に属する表紙(AU)の拡開(SP)を形成する要素(E1,E2)を具備しており、前記拡開は、第1に、搬送方向で第1の要素(E1)の輪郭に沿った前記印刷製品の第1の並進(502)により、第2に、搬送方向で第2の要素(E2)の輪郭に沿った前記印刷製品の第2の並進(503)により実施され、前記拡開の開放度は、前記第2の要素(E2)に沿って維持又は増強され、前記第2の要素(E2)の端部において、前記前小口カットの実施が、露出している印刷製品本体(AK)において行われ、引き続いてのマルチカットの場合は、前記フラップ折り返し部又は前記表紙の初めの拡開は、初め、同じ前記切断ステーション(2)において複数回のフリーのカットオペレーションが相前後して行われる範囲内で増大される、
少なくとも1つの印刷製品の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構を運転する方法。
【請求項43】
少なくとも1つの印刷製品(A)の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構を運転する方法であって、前記機構は、エッジに関する少なくとも1回の第1の切断動作が行われる第1の切断ステーション(1)と相互作用関係にある少なくとも1つの送り装置(120)と、エッジに関する少なくとも1回の第2の切断動作が行われる最後の切断ステーション(3)と相互作用関係にある少なくとも1つの排出装置(160)と、を備え、前記第1の切断動作と、最後の切断動作との間には、前記印刷製品の前小口カット向けの少なくとも1回の切断動作が行われる少なくとも1つの別の切断ステーション(2)が配置されており、前記切断動作を実施すべく、それぞれ、少なくとも1つのプレス装置が使用され、前記プレス装置により前記印刷製品に対して作用する少なくとも1つのプレス力が及ぼされ、前記印刷製品は、ある切断ステーションから次の切断ステーションへ、力結合式に作用するグリッパ(103,104,・・・)を有する少なくとも1つの搬送ユニット(101,102,・・・)により搬送され、前記前小口カットを実施すべく運転可能な前記切断ステーション(2)は、入口側に中間ステーションを有し、前記中間ステーションは、前記印刷製品に属するフラップ折り返し部(AKF)又は前記印刷製品に属する表紙(AU)の拡開(SP)を形成する要素(E1,E2)を具備しており、前記拡開は、第1に、搬送方向で第1の要素(E1)の輪郭に沿った前記印刷製品の第1の並進(502)により、第2に、搬送方向で第2の要素(E2)の輪郭に沿った前記印刷製品の第2の並進(503)により実施され、前記拡開の開放度は、前記第2の要素(E2)に沿って維持又は増大され、前記第2の要素(E2)の端部において、前記前小口カットが、今や露出している前記印刷製品本体(AK)において行われ、かつ引き続いてのマルチカットの場合は、1回目の切断動作が、拡開の導入なしにダイレクトに実施され、その上で、前記印刷製品は、前記中間ステーションに戻し案内され、前記中間ステーション内で、前記フラップ折り返し部又は前記表紙の前記拡開が、前記要素(E1,E2)の使用により、少なくとも1回の後続の切断動作のために提供される、
少なくとも1つの印刷製品の判型エッジにおいて切断動作を実施する機構を運転する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本件出願の構成による、かつ様々に従来技術において公知となっているような、少なくとも1つの印刷製品の開口した判型エッジの切断動作の実施用、すなわち、少なくとも1つの天、前小口、地エッジの断裁用の機構に関する。以下に、商業的に本件出願人が「InfiniTrim」と名付けた「三方断裁機」についても言及する。
【0002】
「開口した判型エッジ」なる概念は、つまり、印刷製品が個別のページ又は折り丁から構成されているか否かにかかわらず、さらには、このような印刷製品の最終二次加工が実施されたか否かにもかかわらず、印刷製品の天、前小口及び地部分(天エッジ、前小口エッジ、地エッジともいう)と解される。
【0003】
ここでは、ブックブロック又はブローシュアともいう印刷製品を、1部までの小部数又は最小部数で工業的に製造するために、同じ又は可変の判型及び厚さを有する複数の製品を次々に、高いクロック出力で、生産の中断なく、最高の切断品質で所望の判型へと断裁し得る、いわゆる三方断裁機を用いた運用がなされる。
【0004】
3つの切断ステーションを有する切断機構の場合、印刷製品、つまり、通例、ブックブロック又はブローシュアは、予め与えられた厚さで、天、地、前小口エッジにおいて最終判型へ切断される。印刷製品は、規定通りに背側で1つの単位に綴じられている。綴じ方としては、あらゆる公知の運転方法が対象であり、その例は、糸綴じ、無線綴じ、中綴じ等である。
【0005】
より新しい世代のこのような三方断裁機は、単体の機械としても、別の製造機構あるいは製造ラインに結合されたインラインの機械としても使用される。別の製造機構あるいは製造ラインは、数多あるが、ここで例示するとすれば、無線綴じ機である。
【背景技術】
【0006】
以下では「三方断裁機」ともいうこの機構の役割は、調達された印刷製品、つまり、大抵の場合はブックブロック及び/又はブローシュア(一般に印刷製品ともいう)を、印刷製品又はブックブロック及び/若しくはブローシュアの3つの開口したエッジにおいて断裁することにある。このことは、ブックブロック又はブローシュアが、切断動作の直前に、プレスユニット、好ましくは、プレスストリップ又はプレスプレート間でクランプされ、その上で、3つの切断動作(天、前小口、地エッジ)を介して所定寸法に断裁されることにより実施される。これらの切断動作の順序自体は、固定的なものではなく、製品に合わせて変化することもある。
【0007】
さらに、ブックブロックが、切断動作のためにプレスパンチと切断カセットとの間でプレスされ、拘束される三方断裁機が公知となっている。プレスパンチが持ち上げられると、切断されたブックブロックは排出され、新たに切断すべき印刷製品が運び込まれる。センタリング機構により、印刷製品は、その所定のポジションにもたらされ、その後、下降するプレスパンチによりクランプされる。ナイフが、本に向けられたスイングカットにより動き、而して切断動作を実施する。すべてのエッジの切断動作が実施された後、プレスパンチは持ち上げられ、次の作業サイクルを開始し得る。この三方断裁機構成は、しかし、迅速な判型切り換えには不適である。プレスパンチは、そして切断カセットも、処理すべき判型に合わせて仕立てられており、機械を停止させることによってのみ、交換したり、切り換えたりすることが可能である。
【0008】
特許文献1において、印刷製品に関する切断動作を実施する機構であって、この機構は、基本的には、送り装置を備え、送り装置を介して、印刷製品は、第1の切断ステーションに移送され、機構は、同じく排出装置を備え、排出装置を介して、印刷製品は、第3の切断ステーションの通走後、さらにフィードされ、両者間には、第2の切断ステーションが配置されており、第2の切断ステーションは、前小口カットを実施する、機構が公知となっている。印刷製品は、つまり、引き続き、ある切断ステーションから次の切断ステーションへ、天又は地カットであろう印刷製品の第1の判型エッジの切断動作が行われる第1の切断場所から、前小口カットが実施される第2の切断場所へ移送され、続いて、印刷製品が、地又は天カットであろう第3の判型エッジのための切断動作が行われる第3の切断場所へ搬送され、このとき、ある切断場所から次の切断場所へ、少なくとも1つの搬送ユニットを基に搬送され、搬送ユニットは、少なくとも1つの捕捉手段(グリッパ)を有し、捕捉手段により、印刷製品は、背側で力結合式に捕捉され、かつある切断場所から次の切断場所へ懸吊状態でフィードされるようにして、搬送される。このことは、この機構の主要な特徴をなしている。
【0009】
さらに従来技術として参照すべきは、特許文献2である。特許文献2は、実質的に特許文献1を基礎とし、この出願は、エッジに関する切断動作が、今や、少なくとも1つの切断場所において、必要に応じて、3つすべての切断場所において、1つの切断ツールにより実施され、このとき、エッジに関する1回目の切断動作後、任意選択的に、引き続き実施される、エッジに関する少なくとも2回目の切断動作が実施可能であるように、さらに発展されている。印刷製品の前小口部分における、つまり第2の切断場所における引き続いての2回目の部分カットを例にとると、この付加的な部分カットを達成すべく、以下のような方法が採られる:
a)1回目の部分カットの実施後、印刷製品を、短期的に、搬送装置の搬送ユニットに属するグリッパにより力結合式に挟持し、その上で、印刷製品に対して切断動作を実施するために作用するクランプ装置を軽微に開き、その結果、印刷製品は、このクランプ装置によっては運動に関してもはや規制されておらず、すなわち、印刷製品は、今やグリッパにより懸吊状態で保持され;
b)その間に、搬送ユニットに属するグリッパは、その場で力結合を印刷製品に対して及ぼし、これにより、印刷製品は、その後、クランプ装置が開放されているときに、一時的な局所的なポジショニングを取り;
c)クランプ装置の開放が続いている間に、搬送機構に属する搬送ユニットは、挟み込んだ印刷製品を所定量だけ下方に、正確には、2回目の部分カットのために計画された量だけ移動させ、これにより、この引き続いてのカットのためにも、ナイフの元来の平面は、不変に留まり;
d)カット量の分だけ移動を実施した後、クランプ装置のクランプユニットは、搬送ユニットのグリッパと時間的に一致させて、再び力結合を印刷製品に対して及ぼし;
e)2回目の部分カットの開始直前に、切断場所に関する好ましくはバー形のプレスユニットによる印刷製品の押し付けが、再介入するように実施され、プレスユニットは、切断平面の領域において最終的なプレスを印刷製品に対して及ぼし;
f)2回目の部分カットの終了後、プレスユニットは、切断ツールと時間的に調整されて戻り、クランプ装置のクランプジョー又はプレスストリップを開き、印刷製品をその後、搬送機構の別の搬送ユニットにより第3の切断場所へさらにフィードする。
【0010】
この工程についての不必要な繰り返しを避けるため、特許文献2の図17及び明細書を参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】欧州特許第3285978号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第3482892号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の根底にある課題は、三方断裁機として形成される機構であって、上述の保護権から出発するが、それにもかかわらず、進歩性を有して、従来慣用の運転に加えて、この本発明に係る機構が、今や、必要なときに、クロックの中断なしに、少なくとも1つのフラップ折り返し部又は表紙により拡張されている印刷製品も処理することができるように発展させられた機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明により、ここでは、前小口カットの領域での切断動作が大事であり、この前小口カットは、既に言及したように、一方では、公知の運転形式にならって実施されるが、他方では、新たに、フラップ折り返し部又は表紙により拡張されているが、実施すべき前小口カットの経過中、フラップ折り返し部又は表紙の元来の構成は、無傷のままでなければならない、つまり、一緒に断裁されてはならない印刷製品の、タイミングの合った捕捉が大事となってくる切断動作によって特徴付けられている。もし一緒に断裁されてしまえば、直に印刷製品の破壊に繋がってしまうであろう。このことは、この前小口カットの手前に、フラップ折り返し部又は表紙の、根底にある範囲の構成を全面的に維持にすることを目指した措置が講じられることによって、実施される。残余の切断動作、つまり天及び地カットには、手は付けず、通常の枠組みの中で実施され得る。
【0014】
フラップ折り返し部又は表紙の場合、印刷製品のジャケットの特殊な構成が問題であり、印刷製品は、印刷製品の内向き又は外向きに実装される少なくとも1つの構成を有し、印刷製品について述べるとき、印刷製品には、本、ブローシュア、雑誌等が含まれる。
【0015】
つまり、ここで本発明において大事なのは、特に、この前小口カットの際に、行われる切断動作が、一方では、基本的には、これまで通り実施され、他方では、本発明により、印刷製品のフラップ折り返し部又は表紙が、前小口カットの影響を受けない機構及び方法を提案することである。言うなれば、前小口カット時の1回又は複数回の切断動作は、原因的構成のフラップ折り返し部又は表紙が切断動作の対象とならないように実施される。このことは、この切断動作の前に、フラップ折り返し部又は表紙の、前もって計画される優位な開放(拡開)が導入され、この開放(拡開)の大きさが、少なくともこの切断動作の終了後まで維持されることにより達成される。
【0016】
純然たる表紙の場合も、つまり、フラップ折り返し部がない場合も、拡開が求められる理由は、表紙が、断裁される前小口エッジに対して特殊な寸法を有して構成される場合があり、これが、切断動作によって破壊されてしまう可能性があることにある。このことは、例えば、表紙が意図的に、断裁されるエッジに対して、軽微に引っ込んでいるように、又は軽微に出っ張っているように設けられる場合は、いつもである。
【0017】
その際、根底にあるのは、本発明が、三方断裁機、及びこの三方断裁機を運転する方法であって、高い切断出力及びカット品質で、途切れなく同じ又は異なる判型及び厚さの印刷製品を処理、つまり、規定通り判型サイズに断裁することが、印刷製品が少なくとも1つのフラップ折り返し部又は表紙を有して形成されているときでも可能であり、しかも、フラップ折り返し部又は表紙が、種々異なって構成されていることがあり、例えば単独で又は両側に設けられ、内向き又は外向きに配置されているときでも可能である、三方断裁機、及びこの三方断裁機を運転する方法から出発していることである。さらには、したがって、フラップ折り返し部又は表紙を有する印刷製品の断裁を内容とする、本発明に係るさらなる構成が包括されている。
【0018】
印刷製品が少なくとも1つのフラップ折り返し部又は表紙を装備している際のプロセスを含め、前小口カットの領域において、本発明により、印刷製品のための様々な並進及び措置が実現される。その際、中心にあるのは、印刷製品(ブックブロックや本身ともいう)が、前小口カットの前に、組み込まれた中間のステーション(中間ステーション)を通走するという措置であり、このステーションには、一方では、フラップ折り返し部又は表紙の拡開の導入及び強化を実施する要素が設けられており、他方では、それに次いで、この拡開を前小口カットまで維持あるいは増強し得るさらなる措置が用意されている。
【0019】
この場合、本発明にとって重要なのは、本発明により少なくとも1つのフラップ折り返し部又は表紙が存在しているときも、前小口カットが、基本的には、ここまで説明してきた範囲内で実施され得ることである。このようなケースにおいて、導入された措置は、フラップ折り返し部又は表紙の予め与えられた幾何学的な構成を100%維持したまま、切断動作が行われ得ることを可能たらしめるものである。したがって、保証されるべきは、フラップ折り返し部又は表紙が、このカットオペレーション時、片側設計の構成であっても、両側設計の構成であっても、フラップ折り返し部に関していえば、印刷製品の内側に配置されていることも、外側に配置されていることも、その両方に配置されていることもあるが、ノータッチのままであることであり、すなわち、使用される本発明に係る要素は、前小口カットの実施が、印刷製品の表紙とは切り離して観察すべき印刷製品本体に限定されているようにし、このことは、それにもかかわらず、フラップ折り返し部又は表紙の拡開が、この切断動作の全継続時間中、有効なかつ持続可能な開放を占め、維持するときだけ、確実に達成可能であり、この拡開を形成するにあたり、品質上の理由から留意すべきは、フラップ折り返し部又は表紙が、残留してしまうような褶曲又は座屈を受けないこと、つまり、実体に関する拡開が、前小口カットの実施後、常に形状及び構造に関して可逆的に挙動することである。
【0020】
第1のカットオペレーション(天又は地エッジ)の実施後のブックブロックの実施すべき並進時、印刷製品は、その間に、つまり、前小口カットのためのカットオペレーションの上流において、中間ステーションであって、その中で、フラップ折り返し部又は表紙が、そこで作用する要素により、柔軟化された拡開を受ける中間ステーションを通走し、これにより、前小口カット時、フラップ折り返し部又は表紙が(一緒に)断裁されてしまうことが排除され続ける前提が提供され、この開放自体は、フラップ折り返し部又は表紙の端部が、本来の前小口カットの前に柔軟に持ち上げられ、つまり拡開を受けるが、フラップ折り返し部又は表紙の構造の、残留してしまうような変形が起こらない程度でしかなく、同じことは、この切断ステーション内における、フラップ折り返し部又は表紙のさらなる搬送にも当てはまる。この手順の目標は、つまり、フラップ折り返し部又は表紙の元来の構造(弾性)及び性状が、この拡開中、損なわれることなく保たれ、すなわち、フラップ折り返し部又は表紙の、残留してしまうような変形が、絶対に起こらないことである。
【0021】
移送区間に沿って、つまり、ある切断ステーションから次の切断ステーションへ、印刷製品を力結合式に捕捉する三方断裁機の場合、基本的には、それぞれの切断動作との対応を最大化させた、印刷製品の適合された並進が行われ、ここで本発明に関して強調すべきは、印刷製品の、前小口カットと相互作用関係にある並進である。
【0022】
ここでフォーカスされるこの第1の並進は、先行の切断ステーションから、前小口カットを実施するステーションへと向かう印刷製品の移送に関し、この移送は、様々に実施される:
a)一方では、この並進は、有段式の手順により実施されることができ、有段式の手順の場合、印刷製品は、先行の切断動作の場所から、まず、鉛直の又は鉛直にされた区間を進み、前小口カット用の切断ステーションの始端に設けられた中間ステーションの動作高さまで到達し、その上で、その後、続けて、印刷製品は、水平の並進を行い、まず、中間ステーションまで移送される。中間ステーションは、フラップ折り返し部又は表紙の拡開を導入あるいは強化あるいは増強し得る要素を具備している。拡開のこの増強は、この拡開から生じるフラップ折り返し部又は表紙の開放では、最終目的を保証するには余裕がない場合のために、想定されている。
b)他方では、このような並進は、印刷製品が、先行の切断動作の場所から出発して、横向きの双曲線の形態の、連続的なセクタ間の行程区間を基に、中間ステーションへ移送されることによっても実行され、その上で、さらなる経過は、その後、再びa)にならう。
【0023】
中間ステーションの、このために設けられた要素は、それゆえ、フラップ折り返し部又は表紙の完全性を、後の前小口カットに関する切断工程時に全面的に維持するために、つまり、適した拡開により、フラップ折り返し部及び表紙を、続いて行われる切断動作が最適な条件で首尾よく実施され得るように保全するために、特に、前小口カットの前及び間の印刷製品の最適なプレスを達成するプレス技術的な措置も含めて保証するために、因果関係的に用いられる措置を導入する機能を有している。
【0024】
つまり、特に、フラップ折り返し部又は表紙に関するこの拡開(持ち上げた際かつ/又は向きをそらせた際の開放)を導入することによって、力に関して可能な範囲で最良に印刷製品を圧締した状態で、好ましくは、少なくとも1つのナイフによって運転される切断装置のダイナミクスに対して直接的な作用を伴って、切断動作を実行することができるようなスペース状況が提供されることが望ましい。そのために、中間ステーションは、1つの体、好ましくは、開放フィンの形態の体からなっており、この体の輪郭にわたって、フラップ折り返し部又は表紙を有する印刷製品(ブックブロック)は、搬送される。この開放フィンは、開放フィンの先端でもって、ブックブロック内に、フラップ折り返し部又は表紙と、印刷製品本体との間に進入し、これにより、拡開を行う開放へと至らしめるダイナミクスを導入する。この先端は、まず、ポジションに応じた開放を導入し、このことから、フラップ折り返し部又は表紙が続いて開放フィンの開放エッジを介して滑動し、したがって、フラップ折り返し部又は表紙の、ブックブロック本体に対する所定の拡開が導入される前提が提供され、こうして、基本的には、今や後続の切断動作が、フラップ折り返し部又は表紙の寸法設定及び構成とは切り離されて、確実に実施され得る前提が提供される。
【0025】
当方の場合、印刷製品のジャケットは、フラップ折り返し部又は表紙として形成されている様々なデザインを有し、フラップ折り返し部自体は、ブックブロックの内向きに配置されていることもあれば、外向きに配置されていることもあり、ブックブロックの両側にそれぞれこのようなフラップ折り返し部あるいは表紙が存在していることもある。表紙の拡開に関しては、段落0016の下の説明を参照されたい。開放フィン自体は、以下の構成からなり:
a)流動方向で初めに配置される開放エッジを有し、開放エッジは、水平、略水平ないし斜めに延び;
b)開放エッジに後置されている開放ブレードを有し、一体成形されたエッジの形態の開放ブレードでもって始端し;
c)印刷製品の開放点は、一般に開放エッジと開放ブレードとにより互いの相互作用関係の中で規定され、特にこの開放点は、印刷製品が開放フィンに当接し、フラップ折り返し部又は表紙の開放が開始あるいは導入されるときに与えられている。
【0026】
フラップ折り返し部又は表紙の開放の導入及び生起のための並進は、連続的に、つまり、第1の要素の開放エッジの前で停止することなく実施されてもよいが、上記開放エッジの直前で一時停止することによって行われてもよく、したがって、これにより、フラップ折り返し部又は表紙の拡開の導入を、静的に作用する空気噴流により作用効率的に補助し得る前提が提供される。ただし、この空気噴流は、印刷製品の連続的な搬送時も、つまり、開放エッジの前で停止しないときも、印刷製品の切断された部分が、開放エッジに向かって走行しているか、まだ切断されていない部分が開放エッジに向かって走行しているかによらず、実現され得る。
【0027】
さらに中間ステーションは、中間ステーションの、フラップ折り返し部又は表紙の拡開の導入及び強化に用いられる既に言及した開放フィンの形態の第1の要素でもって、これとは別の要素であって、好ましくは、前小口カットの実施用の切断ステーションの動作上の延び全体にわたって延在し、必要なとき、フラップ折り返し部又は表紙の初めの拡開の維持及び増加に用いられる要素と相互作用関係にあり、すなわち、開放フィンは、まず、生起された拡開を、前小口カットの領域内で延びる1つの、又は互いに平行に前小口カットの領域内で延びる2つのレールへと導き、レールは、上で既に説明したように、切断ステーションの動作上の延び全体に沿って延在している。なお、上記2つのレールは、印刷製品の通路の両側に平行に延びており、これにより、2つの、すなわち、両側の又はダブルのフラップ折り返し部又は表紙を有する印刷製品も処理され得るようになっている。
【0028】
平行に延びる両レール同士の離間は、それぞれの印刷製品の厚さ次第であり、この間隔は、制御されるユニットにより調節可能であり、好ましくは、一方のレールだけが、機械式、液圧式、空気圧式、電気式の駆動部により、要求された離間を実現する。しかし、それにもかかわらず、両方のレールが同時に、又は位相シフトされて、新しい間隔を形成するための必要な動作制御を担うことも可能であり、後者のケースにおいてさらに考慮すべきは、これにより、元来の切断技術的なフローに対するプレスストリップあるいはプレスバーの側方のシフトが生じる可能性があることであって、両方のレールの動作制御は、まさにこれらのプレスストリップあるいはプレスバーが、レール同士のシフトを量的に補償することによって、受け止められることができ、これにより、印刷製品の適合された新たな切断平面が規定され、このような修正により、定性的に最適には及ばないカット品質が回避され得るようになる。
【0029】
これらのレールは、基本的には、凸又は略凸にトラフの形態で形成されており、開放フィンにより誘導された拡開を継続的に引き継ぎ、その開放度を前小口カットまで少なくとも維持するという役割を有しており、レールの凸性又は傾きの推移は、このような拡開が前小口カットまでその強さを高めることができるように構成されてもよい。
【0030】
フラップ折り返し部又は表紙を有する印刷製品におけるマルチカットは、同じく本発明の対象の構成部分であることがあり、この場合、考慮すべきは、両構成に関して、1回目の部分カット時、事情によっては、フラップ折り返し部又は表紙の初めの拡開が、省略されることがあり、フラップ折り返し部又は表紙の、引き続き実施されるさらなるカット時に初めて、用いられることであり、この場合は、しかし、動作上の理由から、より簡単なのは、フラップ折り返し部又は表紙の拡開を初めから、十分に強い拡開によって設けることであり、この場合、切断動作のインフラストラクチャは、プロセスに伴い、相応に適合されなければならず、そのため、変化態様として、特に問題なく考慮し得るのは、1回目の部分カット後、印刷製品を、前の開放フィンへ戻し案内し、そこで、その後、フラップ折り返し部又は表紙の拡開を、これについてはさらに上で詳しく説明したように行うことであり、これに伴い、このフローによって、フラップ折り返し部又は表紙の実体的な完全性が確実に維持され続ける。
【0031】
本発明によりフラップ折り返し部又は表紙の拡開と統合される、ここで根底にある三方断裁機により、印刷製品の新しい構成(フラップ折り返し部、表紙)が処理され、新しい印刷製品種は、動作上、大部数でも、最小部数(1部まで)でも実現され、その結果、この運転は、一貫したクロックで、印刷製品の判型及び厚さが異なっているとき、機械内部の連続的な適合のために、停止することなく実施され、このことは、カットプロシージャが、単回で行われるか、又は複数の部分カットにより行われるかによらない。
【0032】
要するに、本発明は、以下のように特徴付けられ、課題に即して、切断動作が、少なくとも1つの印刷製品の少なくとも1つの開口した判型エッジにおいて実施される機構及び方法により解決される。機構に関して、機構は、少なくとも1つの送り装置を備え、送り装置は、第1の切断ステーションと相互作用関係にあり、第1の切断ステーションにおいて、そこに存在する第1の判型エッジに対して、少なくとも1回の切断動作が行われる。さらに機構は、少なくとも1つの排出装置を備え、排出装置は、最後の切断ステーションと相互作用関係にあり、最後の切断ステーション内で、印刷製品の、第2の判型エッジ向けの切断動作が実施され、第1の切断動作と、最後の切断動作との間には、少なくとも1つの別のその間の切断ステーションが配置されており、この切断ステーション内では、印刷製品の前小口カット向けの切断動作が行われる。
【0033】
印刷製品自体は、切断動作時、少なくとも1つのクランプ装置(時としてプレス装置ともいう)により捕捉され、クランプ装置は、切断装置と相互作用関係にあるプレス力を及ぼすために及ぼし、印刷製品は、ある切断ステーションから次の切断ステーションへ、力を及ぼす把持手段を有する少なくとも1つの搬送ユニットにより懸吊状態でフィードされ、前小口カットのために運転可能な切断ステーションは、入口側に少なくとも1つの第1の要素を具備しており、第1の要素の輪郭は、この輪郭が、搬送方向で拡開を印刷製品のフラップ折り返し部又は表紙に対して導入するとともに、必要に応じて、この場所で、後置の前小口カットを一般に制限なく実施することができるように設定された拡開の開放も実現されるような設定とされており、これは、拡開の場所であっても、下流の、元来予定されている切断動作の場所であっても同じことである。このようにして見ると、拡開が生じる切断場所において、ダイレクトに実施される前小口カットの場合、切断動作は、元来の処理に対して前倒しされる。このことは、フラップ折り返し部又は表紙の拡開が、さらなる処理を介してもはや案内される必要がないという利点を提供するであろう。
【0034】
それにもかかわらず、本発明により拡張された三方断裁機から出発して、実装されたフラップ折り返し部又は表紙を有する印刷製品の場合、第1の要素の直接下流に、少なくとも1つの第2の要素が配置されており、第2の要素が、第1の要素により予め与えられた拡開を少なくとも引き継ぎ、この拡開を、前小口カットまで、大きさに関して維持するか、又はこの拡開を、規則的又は不規則な推移で、前小口カットオペレーションをフラップ折り返し部又は表紙に対して十分な安全間隔を置いて実施するという最終目的をもって増大させることにより、所定のプロセスが用いられる。
【0035】
通常の場合、印刷製品は、少なくとも1つのフラップ折り返し部又は表紙を有し、フラップ折り返し部は、内向きに構成されていることもあれば、外向きに構成されていることもある。印刷製品が、本側に配置される2つのフラップ折り返し部又は表紙(上記段落0016参照)を有している場合、確実な拡開は、このために設けられた要素が、搬送される印刷製品の両側で使用されている場合にのみ、実施される。通常、本発明に係る機構の基本構成であるこのようなケースでは、2つの第1の要素と、2つの第2の要素とが配置されており、これらの要素は、互いに離間されて配置され、平行に案内されており、この離間の度合いは、機械式、空気圧式、液圧式又は電気式の手段により、このことから間隔が印刷製品のそれぞれの厚さに応じて提供されるように動作制御され、すなわち、それゆえ、このようなメカニズムにより、途切れなく、それぞれ異なる厚さを有する印刷製品が、前小口カットへ供給され得る。間隔のこのような適合は、好ましくは、フラップ折り返し部又は表紙が片側に存在している場合も実現されることが望ましく、これにより、印刷製品は、使用されていない第2の要素に沿った、前小口カットへ向かう搬送時、適度な側方の保持を受ける。
【0036】
(開放フィンとして形成される)開放体の形態及び運転に関し、ここでは、不必要な繰り返しを避けるため、段落0024~0030を参照されたい。詳細には、ここでは、本発明のこの基本的な説明に際し、重要であるのは、つまり、開放フィンが、分岐を行う開放ブレードを有し、開放ブレードが、そこで行われる並進の最初に、フラップ折り返し部又は表紙の領域において印刷製品内に進入し、こうして、因果関係のある拡開をフラップ折り返し部又は表紙と印刷製品本体との間に導入することの説明である。開放フィンの別の形成は、搬送方向で次第に増加する、流動に合った輪郭を有し、この輪郭は、フラップ折り返し部又は表紙の拡開が、やさしく所定量まで、前小口カットがフラップ折り返し部又は表紙に負荷をかけることなく実施され得る開放まで、拡幅されるようにする。この初めの拡開が、さらに下手の前小口カットまで、この切断ステーション内で維持されることが望ましければ、既に言及した第2の要素が介入し、第2の要素は、搬送区間に沿って延在し、好ましくは、凸又は略凸に延びるトラフの形態を呈している。このトラフは、搬送方向で規則的な延びを有していてもよく、これにより、開放フィンにより提供される拡開は、有効な前小口カットまで維持される。このトラフは、しかし、拡開が増大されるように設計された延びを有していてもよく、搬送方向で初めの拡開が、開放の増加を受けるようになっており、この場合、前小口カット時、フラップ折り返し部又は表紙に対してより多くのフリースペースを有しているようにすることができる。トラフを補助するために、さらにガイドプレートが設けられてもよい。
【0037】
第2の切断ステーション内に配置される、圧締力を提供するためのクランプ装置は、印刷製品の一方の側で定置に作用するのに対し、他方の側で送りを行う。それにもかかわらず、圧締力が、印刷製品の両側で送り運動により実現され得ることも可能である。これらのクランプ装置は、少なくとも、印刷製品の、送りが行われる側で、鉛直又は略鉛直に順番に配置される個々のプレスストリップからなり、これらのプレスストリップは、拡開時、個別的にのみ使用され、印刷製品の圧締時、直接的に切断動作の領域において、拡開されたフラップ折り返し部又は表紙の下に配置される固定のかつ/又は可動のプレスストリップが、結合体の部分として作用し、これらのプレスストリップは、最終的にカットオペレーションのための最終的なプレス力をもたらす。
【0038】
機構は、さらに送り装置を具備しており、送り装置は、その名称が物語っているように、運ばれて来た印刷製品の受け入れ及び方向付けのための送り動作を実現し、印刷製品は、方向付けの実施後、直接的に、そこに配置される第1の切断動作に供給される。送り装置は、好ましくは、回転可能なレーキ状に構成される車からなり、車は、まず背を下にした印刷製品を受け取り、印刷製品を、力作用により締め付け、相応の部分的な回転により、背に関して懸吊された位置へ移送し、この位置で、その後、切断動作が実施され、その後、続いて印刷製品は、搬送ユニットにより受け取られ、次の切断動作へ移送される。
【0039】
機構は、さらに排出装置からなり、排出装置は、第3の切断動作の環境内で動作し、以下の基準にしたがって運転される:
a)排出装置は、複数の部分からなって動作する車を介して運転され;
b)排出装置は、プレス装置を有し、プレス装置は、少なくとも1つの第1のプレスバーと、少なくとも1つの第2のプレスバーと、少なくとも1つの第2のプレスバーと、からなり、これらのプレスバーは、プレス力を切断動作のために及ぼし;
c)この第3の切断場所での切断動作後、複数の部分からなる車は、部分回転を実施し、部分回転により、印刷製品は、搬出ポジションに移送され;
d)少なくとも1つのプレスバーは、機械式、空気圧式、液圧式又は電気式の駆動部により運転される。
【0040】
印刷製品のカットに合わせた圧締のための発生可能なプレス力と、該当する切断場所における切断装置の運転のためのカット力をもたらすこととは、プレスバーが直接的に動作するか、間接的に動作するかによらず、1つの同じ駆動部によって供され得る。それにもかかわらず、両方の力の発生を個別の駆動部により行うことも可能であり、これにより、而して動作上の利点が生じ、すなわち、各々の力は、個別に調達され得る。
【0041】
課題に応じて、本発明は、さらに、少なくとも1つの印刷製品の少なくとも1つの開口した判型エッジにおいて切断動作を実施する機構を運転する方法により果たされ、本方法も、少なくとも1つの送り装置を備え、送り装置は、第1の切断ステーションと相互作用関係にあり、第1の切断ステーションにおいて、そこでカットの準備が整った第1の判型エッジ上で、少なくとも1回の切断動作が実施される。機構は、さらに、少なくとも1つの排出装置も備え、排出装置は、最後の切断ステーションと相互作用関係にあり、最後の切断ステーション内で、印刷製品の、第2の判型エッジ向けの切断動作が実施され、第1の切断動作と、最後の切断動作との間には、少なくとも1つのその間の切断ステーションが配置されており、この切断ステーション内では、印刷製品の前小口カット向けの切断動作が実施される。印刷製品は、切断動作時、一般に少なくとも1つのプレス装置により捕捉され、プレス装置は、必要とされるプレス力を切断装置の運転のために及ぼすことを実現し、印刷製品は、力を及ぼす把持手段が組み込まれた少なくとも1つの搬送ユニットにより、ある切断ステーションから次の切断ステーションへ、フィードされる。本方法は、さらに以下のプロセスステップ及び構成を有している。
【0042】
前小口カットのために運転可能な切断ステーションは、入口側で中間ステーションにより補足され、中間ステーションは、少なくとも1つの第1の要素からなり、第1の要素の輪郭は、搬送方向で、そこで加工を待っている印刷製品の、フラップ折り返し部又は表紙を有して形成されるジャケットの拡開が行われるような設定とされ、第1の要素の直接下流に、第1の要素により形成された拡開を少なくとも引き継ぐ、少なくとも1つの第2の要素が配置されており、拡開を前小口カットまで伝え、この拡開の開放度は、必要に応じて第2の要素により増大され、増大は、規則的又は不規則な推移による。
【0043】
フラップ折り返し部又は表紙の、第1の要素により注入された拡開の変更に関し、この予め与えられた拡開は、第2の要素、好ましくは、凸又は略凸に形成されるトラフの形態の第2の要素により引き継がれ、拡開は、不変に前小口カットまで保存されるか、又は前小口カットへのさらなる搬送区間の経過の中で、好ましくは、トラフの凸性が相応に設計されることにより、漸次拡大され、その結果、印刷製品本体は、前小口カットの領域において、フラップ折り返し部又は表紙の拡開に対するより大きなフリーゾーンを特徴としている。
【0044】
第1の要素の形態に関し、第1の要素は、開放フィンの構成を有し、開放フィンは、入口側で開放ブレードにより形成されており、開放ブレードは、そこで印刷製品に関する並進の最初に、フラップ折り返し部又は表紙と印刷製品本体との間に進入し、これにより、拡開が導入されるようになる。開放フィンの別の形成は、搬送方向で次第に増加する輪郭を有し、輪郭の、流動に関する構成は、フラップ折り返し部の拡開が、途切れなくかつやさしく所定の開放度まで増加し、これにより、少なくとも、前小口カットが無負荷に実施され得る拡開が達成されるようにする。この初めの拡開が、無負荷の前小口カットの実施のために十分な開放を示しているのであれば、拡開は、第2の要素に沿ってさらに拡大されることはないが、それとは異なり、第1の要素からのこの拡開が、不十分な開放を示しているときは、このような場合、第2の要素が介入し、第2の要素は、もはや単に開放度の維持を目指して設計されているわけではなく、開放度の増強を発生させ得る。このことは、例えば凸若しくは略凸のトラフ及び/又はガイドプレートを柔軟に変更することにより実行される。
【0045】
第1の要素は、上で既に説明したように、開放フィンの形態を呈し、開放フィンは、実質的に、入口側に形成される開放ブレードからなり、開放ブレードが、第1の並進中、フラップ折り返し部又は表紙の領域において印刷製品内に進入することで、印刷製品の、フラップ折り返し部又は表紙により拡張されたジャケットの拡開が導入され、この拡開は、その後、開放フィンの輪郭が側面において嵩を増すように構成されていることにより、この開放フィンの輪郭に沿ったさらなる並進により、さらに増大され得る。
【0046】
フラップ折り返し部又は表紙と、印刷製品の様々な寸法とが把握され、クロックに合わせたそれらの処理が保証されることが望ましければ、本発明に係る方法も、上で既に本発明に係る機構において説明したように、印刷製品の両側に、2つの第1の要素と、2つの第2の要素と、を備え、これらの要素は、要素同士の離間を正確に、加工すべき印刷製品の厚さに応じて実施すべく、少なくとも1つの駆動部に連結されている。このようにして提供された中間スペースは、第1及び第2の要素が互いに相互作用関係にあってフラップ折り返し部又は表紙の確実な拡開を保証することができるように、狭く限定された割り増し分を含んで、印刷製品の厚さと100%対応していなければならない。
【0047】
一般には、しかし、特に前小口カットを実施する第2の切断ステーションにおいては、そこに配置される、印刷製品に対して圧締力を提供するプレス装置が、一方の側では定置に存在していることが望ましいのに対し、他方の側では、圧締が、送り運動により実施され得る。それにもかかわらず、圧締力が、印刷製品の両側で送り運動により実現されることも可能である。このプレス装置は、少なくとも、印刷製品の、送りが行われる側で、鉛直又は略鉛直に順番に配置される個々のプレスストリップからなり、切断動作の前は、拡開の上側で、フラップ折り返し部又は表紙の損傷を生じさせないプレスストリップだけが使用されることが重要である。拡開の下には、今や十分にスペースが提供されており、そこで、印刷製品本体は、直接的に前小口カットの領域において両側で、最終プレス力を付与するための、それぞれ少なくとも1つの固定のかつ/又は可動のプレスバーにより捕捉され、これにより、この場合、実施すべき前小口カットのための確実な運転が保証されている。
【0048】
課題に応じて、本発明は、さらに、少なくとも1つの印刷製品の少なくとも1つの開口した判型エッジにおいて切断動作を実施する機構を運転する方法により実現され、本方法において大事なのは、搬送を、別の本発明による実施を伴い、そのうちの幾つかの態様が不変に引き継がれ得るという事実を意識し、構成することである。ここで根底にある機構は、少なくとも1つの送り装置を備え、送り装置は、第1の切断ステーションと相互作用関係にあり、第1の切断ステーションにおいて、そこに存在する第1の判型エッジに対して少なくとも1回の切断動作が実施され、かつ機構は、少なくとも1つの排出装置を備え、排出装置は、最後の切断ステーションと相互作用関係にあり、最後の切断ステーション内で、印刷製品の、第2の判型エッジ向けの切断動作が実施され、第1の切断動作と、最後の切断動作との間には、少なくとも1つの別のその間の切断ステーションが配置されており、この切断ステーション内では、印刷製品の前小口カット向けの切断動作が実施され、印刷製品は、切断動作時、少なくとも1つのプレス装置により捕捉され、プレス装置により、切断装置との相互作用関係の中で、プレス力が印刷製品に対して及ぼされ、印刷製品は、ある切断ステーションから次の切断ステーションへ、力を及ぼす把持手段を有する少なくとも1つの搬送ユニットによりフィードされる。
【0049】
前小口カットのために運転可能な切断ステーションは、入口側に少なくとも1つの第1の要素を具備しており、第1の要素の輪郭は、搬送方向で、そこに送り込まれた印刷製品の、フラップ折り返し部又は表紙を有して形成されるジャケットの拡開が導入されるような設定とされており、第1の要素の直接下流に、少なくとも1つの第2の要素が配置されており、第2の要素は、第1の要素により形成された拡開を少なくとも引き継ぎ、上で既に説明したように、それを前小口カットまで開放を維持又は増強するようにさらにフィードする。前小口カットが、マルチカットで行われることが望ましければ、一実施変化態様として設定されるのは、切断場所において、前小口カットオペレーションが、断裁すべき切り落とし部の追加送りにより、直接的に引き続き実施され得る程度に、拡開が、第1の要素及び又は第2の要素により増大されることである。
【0050】
既述の機構から出発して、前小口カットにおいてマルチカットを実施すべく、別の実施変化態様として設定されるのは、1回目の切断動作が、フラップ折り返し部又は表紙の拡開なしに、つまり従来のケースのように行われ;問題なく後続のカットにより補足され得るこの1回目のカットの後、印刷製品は、その上で、第1及び第2の要素を有する中間ステーションへ、拡開を行うべく戻し案内され、その上で、その後、前小口カットの最終的な切断動作が実施され得ることである。
【0051】
機構は、複数の搬送ユニットを備え、搬送ユニットは、循環する案内区間に沿って案内され、各搬送ユニットには、様々な切断ステーションの領域でそれぞれ個別に、少なくとも1つの印刷製品が、それぞれの切断動作のためにロードされており、各搬送ユニットは、最後の切断ステーションを離れた後、アンロードされて循環区間を介して第1の切断ステーションへ戻し案内され、これにより、そこで、後送された印刷製品を、第1の切断動作の前又は後に受け入れ、かつ所定のクロックにしたがって、残余の切断ステーションへ、予定されている切断動作を実施すべく案内することができ、このような搬送構成の場合、何ら問題なく、それぞれ捕捉された印刷製品が、搬送ユニットにより、このような連続的な構造とされているときも、ダイレクトに中央の切断ステーションへ案内され、そこで、すべてのカットオペレーションが、力を発現するプレス要素の運動ダイナミクスと、切断装置の運動ダイナミクスとが、互いに衝突なしの切断フローにより調整されて実施されるように、印刷製品におけるすべての切断動作が、中央の切断ステーションにおいて実施されることが可能である。
【0052】
この中央の切断ステーションにおいて、さらに、印刷製品に属するフラップ折り返し部又は表紙の、行うべき拡開向けの措置が、実装され、前小口カット時にこの拡開を発生させる手段は、中央で行われるカットオペレーションに基づき、全切断プロセスを妨げるようには挙動せず、これらの手段は、割り振られた局所的なポジショニングを占めるか、又は一時的にオン及びオフ切り換え可能である。このような構成の場合、前小口カットがフラップ折り返し部又は表紙の構造には全面的にノータッチのままとする開放を、拡開が直接的に提供しなければならないことは、明白である。
【0053】
以下に、本発明について、図面に属する図を参照しながら詳しく説明する。本発明の直接的な理解にとって重要ではないすべての要素は、省略した。以下に、印刷製品は、ブックブロックとも称呼し、ブックブロックの中には、印刷製品のその他の実施態様、例えばブローシュアも包含される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
図1】機構におけるX平面及びY平面内での搬送ユニット及びグリッパの並進運動を示す図である。
図2】搬送ユニットの一瞬を切り取って捉えた三方断裁機の全体図である。
図3】搬送ユニットの別の一瞬を切り取った三方断裁機の別の図である。
図4】三方断裁機内へのブックブロック用の進入装置を示す図である。
図5】送り装置としての送り込み車を示す図である。
図6】搬送ブラケットを示す図である。
図7】3つの切断ステーションを含むモジュール式の切断装置を示す図である。
図8】前小口カット時のプレスストリップの使用時の一瞬を切り取った図である。
図9】前小口カット時のプレスストリップの運転時の別の一瞬を切り取った図である。
図10】前小口カットにおける切断動作中のプレスストリップの運転時の別の一瞬を切り取った図である。
図11】フラップ折り返し部及び表紙の様々な構成を示す図である。
図12】第2の切断ステーションに設けられ、拡開を引き起こす要素を有する中間ステーションを介した印刷製品の並進を示す図である。
図13】互いに結合体をなした、拡開を引き起こす要素の一構成を示す図である。
図14】印刷製品の圧締と連結された拡開のダイナミクスを示す図である。
図15】フラップ折り返し部又は表紙の拡開のために印刷製品がどのように案内されて来るかを示す、中間ステーションの要素の全体図である。
図16】複数の切断ステーションにおける引き続いての切断動作時のフローのブロック線図であって、前小口カットのための第2の切断ステーションにおけるフローを強調して示す図である。
図17】クランプ装置及び排出装置としての回転可能な4ブラケットシステムを示す図である。
図18】切断動作に際してのブックブロックの最終的な圧締を示す図である。
図19】切断動作中の様々なクランプ要素の力発現の推移を示す図である。
図20】印刷製品に対して鉛直に圧力を及ぼす面一プッシャを示す図である。
図21】印刷製品に対して水平に圧力を及ぼす面一プッシャを示す図である。
図22】搬送ユニットの別の搬送構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
図1は、三方断裁機100に属する搬送ユニットの並進運動を概略的に示しており、搬送ユニットの運動は、印刷製品に関する2つの可動の搬送ユニット101,102から構成され、これらの搬送ユニットは、追って残余の図を説明する際にさらに詳細に説明を加えるように、動作上、互いに相互作用関係にある。搬送ユニットは、端部側に、印刷製品に関するグリッパ103,104を有し、グリッパ103,104は、クランプジョーを有し、クランプジョーを有するグリッパ103,104は、断裁すべき印刷製品A(これをブックブロックと称呼するケースが多くあるが、これは、同時に、その他の印刷製品、例えばブローシュアも含意するものである)を、本背側Aで、クロックに合わせて、かつ力結合式に順次捕捉する。搬送ユニット自体は、切断場所1,2,3(切断ステーションともいう)に対して、調整され、制御支援された以下の並進運動を実施する。
【0056】
第1の搬送ユニット101は、第1の切断場所1で第1の切断動作が実施された後、この第1の切断場所1で印刷製品Aを能動的に受け取る。次いで、この印刷製品Aは、第1の搬送ユニットにより第2の切断場所2へ移送され、かつこの印刷製品の放出の実施後、第1の切断場所1における初期ポジションへ復帰し、これにより、そこで新たに、後から配送された印刷製品Aに関して、第1の切断動作が第1の切断場所1で実施された後、この印刷製品Aを受け取るために利用可能である。その間、第2の搬送ユニット102は、第2の切断場所2での切断動作の終了直後の印刷製品Aを受け取り、この印刷製品Aを、第3の切断動作が行われる第3の切断場所3へ移送する。その後、第2の搬送ユニット102は、第2の切断場所2へ復帰する。第2の切断場所2には、既に再び、第1の搬送ユニットにより配送され、既に断裁された別の印刷製品Aが、ピックアップされ、第3の切断場所3へ移送されるのを待っている。
【0057】
グリッパ103,104が組み込まれた搬送ユニット101,102の並進運動は、システムの2つあるいは3つの平面を包括し、すなわち、第1の平面X内では、ある切断場所から次の切断場所への印刷製品の移送により実施され、第2の平面Y内では、印刷製品のロード及びアンロードが、それぞれの切断場所で実施される。任意選択的には、この場合、さらに第3の平面Z(詳細は図示せず)が用いられ、第3の平面Z内では、必要に応じて、印刷製品に関する定置のクランプ要素に対する横方向の適合(オフセット運動)が、三方断裁機100のそれぞれの切断場所で行われる。
【0058】
以下に、搬送ユニットの並進運動の作用について、グリッパを基に説明する。それといういのも、グリッパは、三方断裁機のプロセスフローを最良に表すからである。
【0059】
図2及び3は、三方断裁機100を3次元図で示している。ブックブロックAは、横臥状態で、ブックブロック背を先頭にして、かつ大体同じインターバルで、搬送帯110を介して三方断裁機100に供給される。ブックブロックの大体一様な供給は、三方断裁機の搬送帯へのブックブロックのクロック制御式の供給により達成されるか、又はブックブロックは、搬送帯の前の、従来技術に属する公知となった装置により導入される。
【0060】
詳しくは図示しない別の一実施の形態において、ブックブロックは、不規則なピッチで三方断裁機100の搬送帯110に供給される。クロック制御装置が、最小ピッチ(先行の本の背のエッジと、次のブックブロックの本の背のエッジとの間隔)を下回ることがないようにしている。
【0061】
詳しくは図示しないセンサにより、ブックブロックが三方断裁機の搬送帯に到着する時点が検出される。而して、ブックブロックの間隔が最小ピッチより大きいときは、制御部により、三方断裁機の並進運動の速度が減じられ、それに基づいて、三方断裁機は、配送されるブックブロックのクロックに同期される。ピッチが最大値を上回っているときは、空クロックを三方断裁機において生成することができるように、制御部は、プログラミングされている。
【0062】
ブックブロックAは、搬送帯110上において、固定のストッパにより、天又は地側で方向付けられる。この方向付けは、軽微に斜めに配置された複数の搬送ロールを有する搬送区間により実施されてもよいし、従来技術において公知となった別の措置により実施されてもよい。図2及び3の図示に基づく三方断裁機の残余のモジュールについては、以下の図において詳細に説明する。
【0063】
面一プッシャ125(図3及び14参照)が、送り込み車120(送り装置)と相互作用関係にあり、既に述べた手段に対する補足として用いられるものであり、これにより、面一プッシャ125の複数のストッパ面に対する、ブックブロックの確実なポジショニングを達成することができる。
【0064】
1つのストッパ面は、一方では、1つずつのブックブロック、積み重ねられたブックブロック、又は積み重ねられたブローシュアにおいて、印刷製品の背側を基準として、送り込み車120内に設けられた、固定的に予め与えられた載置面に対して方向付けるための基礎とされる。他方では、印刷製品の天及び/又は地側で、第1の切断動作の前に、相応に下向きのポジショニングを搬送方向で有していることが保証されなければならない。
【0065】
ブックブロックの場合、このことは、1つ又は複数の印刷製品を送り込み車120から搬送クランプ装置130により判型に合わせて受け取ることが、センサであって、天あるいは地側の部分の領域において、オーバハングしているフラップ折り返し部若しくは表紙(ジャケット)又はブックブロック自体の外側のエッジに応答するセンサにより制御されるという意味で行われる。これにより、ブックブロックにおいて、そこで切断される縁部ゾーンが、調整されたサイズを有することが達成される。
【0066】
個々のブローシュアからなる積み重ねられたセットの場合、この場合は、好ましくは、第1の切断動作の前に、このセットの切断場所側のエッジの揃った方向付けを保証する側方の手段が設けられることが望ましい。
【0067】
送り込み車120の機能は、それゆえ、フラップ状に可動の、レーキ状に構成されたガイドを、ブックブロックに対して旋回させ、その結果、ブックブロックが、90°の回転後、背を下にした状態で、扇状に開いたり、ひっくり返ったり、あるいは倒れたりしないようにすることである。レーキ状のガイドは、クランプユニットに連結されており、クランプユニットは、ブックブロックを、背を下にした姿勢で短期的にクランプし、かつ運動学的に、このレーキ状のガイドが、本の厚さに応じたポジションに移され得るように構成されている。その後、クランプユニットは、再度軽微に開き、その結果、ブックブロックは、重力にしたがい、ブックブロック背側の位置を、送り込み車のストッパ面に対して修正するように方向付ける。その後、クランプユニットは、改めて閉じ、それに基づいて、ブックブロックは、規定されたポジションで拘束されている。それ自体最適化されたこの手順は、したがって、ブックブロック背側が、以下の切断動作にとって重要な、規定されたポジションを占めることを保証する。
【0068】
それにもかかわらず、定性的な観点からは、ブックブロックの様々な構成に際し、達成しようと努められている、ブックブロック背側の、対応するストッパ面に対する規定されたポジションを保証するには、重力の作用だけではもはや不十分である場合に、介入することが可能な付加的な手段が設けられると、得策である。
【0069】
この関連において、ブックブロックが、大抵の場合、表紙により包装され、表紙が、すべての側(天、地、前小口部分)で比較的大きなオーバハングを元来のブックブロック本体に対して有していることを想定しておく必要がある。特に、ブックブロックが、完成したフラップ折り返し部又は表紙でもって、前面に向け搬入されるとき、つまり、フラップ折り返し部又は表紙が、前小口カットの実施に際し、一緒に断裁されてはならないことが大事であるとき、切断に関する対策も講じられなければならない。このオーバハング自体は、切断工程に関して制限をなすものではないが、判型統一に基づき、同じ表紙サイズにより、様々なブックブロック判型の大きな帯域幅が包括され得るという意味において、物流面での利点を提供することがあろう。それゆえ、割合大きめのオーバハングが使用されることが多いことを想定しておくことが望ましい。
【0070】
ブックブロック背側と、送り込み車120内に設けられたストッパ面との間の、確実な、規定されたポジションを、天、地及び前小口部分の領域に大きなオーバハングを有する表紙の場合も実現すべく、従来技術を本発明により充実させるため、重力をブックブロックに作用させるべくクランプユニットを短期間開放する間に、少なくとも、形状に関して適当な面一プッシャ125,126(図14、15参照)を用いて、ブックブロック背側が、確実に、対応するストッパ面上に載置又は側方で方向付けられるように、必要な押し付け力が、表紙オーバハングを介して直接的又は間接的にブックブロックに対して及ぼされるように動作させることを提案する。
【0071】
この目的のために、ブックブロックの、前小口側の両表紙オーバハングは、押し付け平面内で、角度を付けて最適に方向付けられたブラシコーム(図14、15参照)により、又は機械式若しくは空気圧式に動作制御される別の柔軟な手段により捕捉され、その結果、結果として生じる押し付け力は、表紙オーバハングを介して、ブックブロックAの本体に、このブックブロックAがこうして確実に、送り込み車120内に配置されるストッパ面上に載置されているか、又はさもなければ水平にポジショニングされているように伝達される。
【0072】
ブラシコーム(図14、15参照)の例では、ブラシコームの、材料に関する柔軟性は、ブラシコームの、結果として生じる自由な部分領域が、両表紙オーバハング間において、鉛直又は略鉛直の押し付け運動により付加的にブックブロックの前小口部分まで前進することができ、これにより、そこで、付加的又は優位な押し付け力を及ぼすことができるように、達成される。
【0073】
基本的には、この押し付け力は、上記セットのすべての印刷製品にわたる揃った平面を形成することを実現する目的で、別の面一プッシャ126(図3及び15参照)の形態の適当な手段により、印刷製品の天又は地部分に対して、側方に方向付けられた押し付け力を及ぼすことが可能であることが大事なときにも、利用に供され、これにより、上記セットのエッジを、その後、センサにより確実に検出することができ、これにより、例の最適なポジショニングを搬送ブラケット装置130内で提供することができ、これにより、後続の切断動作(天及び地カット)を正しい寸法で実施することができる。
【0074】
これに関して図4から看取可能であるように、ブックブロックは、軽微に斜めに並んだ複数の搬送ロール113により、搬送方向112で、固定のストッパ111に対して押し付けられて、次いで三方断裁機100へとフィードされる。固定のストッパ111は、ともに走行する詳しくは図示しないベルトを有して形成されてもよいし、固定のプレートとしてのみ存在していてもよい。ブックブロックAは、その後、引き渡しポジションに到達し、この引き渡しポジションから、例えば回転する送り込み車120によって持ち上げられ、かつ回転により、動作上のポジションへもたらされる。
【0075】
これに関して図5から看取可能であるように、後続の動作に対する送り装置の機能を果たす送り込み車120の最初の90°の回転中、フラップ状に可動の、レーキ状に形成されたガイド121は、ブックブロックAに向かって旋回し、その結果、ブックブロックAは、90°の回転後、背を下にし、その結果、もはや扇状に開いたり、又はひっくり返ったりし得ない。レーキ状のガイド121は、クランプユニット122に連結されており、クランプユニット122は、背を下にしたブックブロックを短期的にクランプする。この場合、クランプユニットは、運動学的に、ブックブロックが、クランプユニットに属するレーキ状のガイド121により、本の厚さに応じたポジションに移送され得るように構成されている。その後、クランプユニット122は、再度少し開き、その結果、ブックブロックAあるいはそのブックブロック背は、重力にしたがい、送り込み車120のストッパ面123に突き当たり、その後、そこで方向付けられる。
【0076】
その上で、クランプユニット122は、改めて閉じ、その結果、ブックブロックは、規定されたポジションで拘束されている。4区画の送り込み車120は、而るに2つのクロックにわたってそれぞれ90°ずつさらに回転し、印刷製品を、而るに懸吊された位置へ、後続搬送及びさらなる加工のために移送する。この回転運動中、第1のレーキ状のガイド121と、この第1のレーキ状のガイド121と相互作用関係にある第2の、同じくレーキ状のガイド124とは、軽微にブックブロックから離間旋回され、その結果、ブックブロックの構成部分は、重力によってのみ、鉛直方向下方に懸吊され、その間、ブックブロックは、ブックブロック背においてクランプユニット122により力結合式に保持される。この位置で、開放された搬送ブラケット(図2に良好に看取可能、符号130)が、水平にブックブロック背の方向でブックブロックに跨がるように前進し、このブックブロックを大きな面積で受け取る。
【0077】
詳細に図6から看取可能であるように、この搬送ブラケット130は、2つのクランプジョー131,132からなり、クランプジョー131,132は、一方のクランプジョー131が、ストロークを実施せず、それに対して、他方のクランプジョー132が、すべてのストローク運動を実施するように動作する。相俟って、両クランプジョー131,132は、搬送技術的に2種類の異なるオフセット運動を実施し、両オフセット運動は、印刷製品(ブックブロック、ブローシュア等)が而して普通に搬送されるか、又は空走を実施するかに関係している。任意選択的には、特定の可変のかつ/又は一貫性のないブックブロック厚さのとき、両クランプジョー131,132のストロークが、個別に構成され、それゆえ、最終プレス位置に到達するまで、同じ又はそれぞれ異なる行程を経るようにしてもよい。
【0078】
搬送ブラケット130は、直動装置133により水平に動かされる。詳しくは図示しない、制御される駆動部が、この搬送ブラケット130を、そのポジションに関して正確に、ブックブロックに合った受け取りポジションに対して動かす。受け取りポジションは、この場合、常に、ブックブロックの天又は地エッジにおいて行われる切り落としのサイズに依存している。その後、受け取りポジションにおいて、搬送ブラケット130は、閉じ、このとき、その中に、ブックブロックをブックブロックの前面と背面との間において大きな面積でクランプする。ブックブロックの背領域及びそれぞれ断裁すべき切り落とし領域だけは、空けられている。これについては、図18の説明を参照されたい。クランプユニット122(図5参照)は、今や開き、ブックブロック背を解放する。搬送ブラケット130は、その後、水平に動き、ブックブロックを第1の切断ポジション(図1も参照。符号1)へ搬送する。第1の切断ポジションは、モジュール式に構成される多重切断装置からなっている。
【0079】
両クランプジョー131,132は、以下の基準にしたがって運転されてもよい。各クランプジョーは、直接的又は間接的に、力結合式のクランプ作用のために動作する駆動部と相互作用関係にある。駆動部によりコントロールされるクランプジョーは、調節可能なかつ/又は予測的に制御されるストロークプロファイル及び力結合プロファイルを、送られる印刷製品の任意の判型特徴のために有し、その結果、印刷製品の、クランプジョーにより実施される力結合式の捕捉は、印刷製品の中心線に対して対称又は略対称に設計されている。これらのクランプジョーは、少なくとも、クランプ作用を印刷製品に対して及ぼす動作上の期間中、相互に調整された同形、非同形又は適応型の速度プロファイルを実行する。本願の根底にある機構の構成部分であり、互いに相互作用関係にあるあらゆるクランプジョーが、このように運転されてもよい。
【0080】
これに関して図7から看取可能であるように、モジュール式の切断装置140は、3つの切断ステーションを有し、切断ステーションは、切断場所1(図1参照)に設けられた第1のステーション141と、切断場所2(図1参照)に設けられた第2の切断ステーション142と、切断場所3(図1参照)に設けられた第3の切断ステーション143とからなっている。それぞれの切断動作のために、ブックブロックは、プレスプレート145により、かつ付加的にプレスバー144により圧締され、ブックブロックは、上記プレス要素144,145により、搬送ブラケットと切断エッジとの間の領域において、切断動作中、最大化されてクランプあるいはプレスされるようになっている。1つのナイフ150bが、好ましくは、斜めに宛がわれるカットに沿って、固定の、正反対に配置される切断ストリップに向かって動く。
【0081】
それぞれのプレスバー144は、つまり、直接的に、切断ナイフ150a,150b,150cにより形成されているそれぞれの切断装置140と相互作用関係にあり、プレスバー144は、きれいなカットのためには不可欠な、例のプレス力が、印刷製品に対して及ぼされるようにしている。
【0082】
基本的には、プレス力を及ぼすために、かつ切断装置を運転するために、重要な位置を占めるのは、2つの主変化態様である。
a)一方では、図7において符号250により象徴的に示そうとしているように、力に関する連結が、プレスバーと切断装置との間に生じる。すなわち、プレスバー力は、これに応じて、固定の値を有し、この場合は、通例、速度プロファイル(プレス速度/加速度)も、単調に推移する。
b)図7において符号251により象徴的に示そうとしているような別の一変化態様は、切断ナイフが及ぼす力と、プレスバーが及ぼす力とを互いに連結解除することにあり、その結果、プレスバー144は、この場合は自律的に、以下の基準にしたがい運転される。
【0083】
プレスバーにおける所定の力の増勢は、サーボモータにおいてサーボ駆動部により相応のトルクを増勢することを介して実施される。厚さ測定に基づき、印刷製品に対する必要とされる最適なプレス力が決定される。このことは、容易に、保存された制御プロファイルにより実施され得る。通例、1つのジョブ内のブックブロック厚さの差が比較的小さいために、根底にあるプレス力特性線が一定と見なされ得る限りにおいて、印刷製品の所定の厚さ可変性を包括するために、単一の校正を行えば十分である。
【0084】
これに対して、しかし、プレスストロークを最適化することで、とりわけ剛性の高いかつ/又は薄い印刷製品の場合、プレス速度、とりわけ加速度の大幅な減少が達成可能であることを考慮に入れておく必要がある。有利なのは、しかし、このコンセプトの場合、生産速度に依存せず、それぞれの切断装置が、常に最大の速度で、この場合は、カット速度により制限されるのではなく、メカニズムによって決定される限界により制限される最大の速度で、作業することである。重要なのは、加えて、切断工程のために必要とされる時間が常に同じであるため、機械速度が低いときは、拡大されたサイクルタイムが、特に動作上の搬送、方向付け及びプレスに関して、提供されていることである。
【0085】
残余の2つの切断場所は、ナイフ150a及び150cにより運転され、ナイフ150a及び150cは、上で説明したのと略同じ圧締及び切断哲学を追求する。第1の切断ステーションでは、ブックブロックの天領域が切断される(図1も参照)。しかし、第1の切断動作をブックブロックの地領域で開始することを排除するものではない。ただし、このことは、特定の構成時、ブラケットの作用場所、場合によっては切断装置140の作用場所の適合を前提とするであろう。この場合は、したがって、それぞれのカットの厚みにも立ち入る必要があり、これらはすべて、本背側のクランプA図1参照)の仕方を考慮した上である。
【0086】
図1、2、3に戻り、切断動作中、鉛直の方向(Y平面、図1参照)でも、水平の方向(X平面、図1参照)でも、可動の、開放された第1のグリッパ103が介入し、このとき、第1のグリッパ103は、鉛直の方向でブックブロック背に向けられている。第1のカット後、第1のグリッパ103は、ブックブロックを背側で受け取り、その上で、搬送ブラケット130は、開く。搬送ブラケット130は、その後、次のブックブロックのための受け取りポジションへ走行する。第1のグリッパ103は、ブックブロックをこの第1の切断動作(図1、符号1)から鉛直方向上方(Y平面)に搬送し、その後、重複して行われる水平の運動により、第2の切断ポジション(図1、符号2)に向かって走行する。
【0087】
鉛直の方向の第1のグリッパ103の運動区間は、機械制御部によりブックブロックカットの幅に応じて制御され、このとき、特別な把持位置を達成したい場合は、ブックブロックに対する概して水平の方向のグリッパの運動区間も、個別に制御され得る。これは、例えば、それぞれのブックブロックにおける判型及び切り落とすべき切り落とし部が、非対称若しくは略非対称のクランプ作用又は偏った重心により条件付けられたクランプ作用を必要とする場合に該当する。
【0088】
第2の切断ポジション(図1、符号2)において、ブックブロックは、プレスストリップセット(図8~10、符号200)に属する複数のプレスストリップにより、前小口側と背側との間でクランプされる。図10は、プレスストリップセットを閉鎖された状態で示しているのに対し、図8、9では、プレスストリップセットを一部開放された状態で示してある。
【0089】
図8及び9に看取可能であるように、個々のプレスストリップ2001-nは、ブックブロック背のところで上から順番に閉じ、これにより、この圧締の進行により、同時に、個々のページ間の空気が、切断エッジに向かって適当に押し出されることができ、同時に、印刷製品全体の均しが行われる。図9からさらに看取可能であるように、それぞれのクランプジョー103a,103bを有するグリッパ103のポジションと、第2の切断場所2(図1参照)に設けられた第2の切断ステーション142との間にスペースを見出すことができる数のプレスストリップのみが、プレスプロセスに利用される。同じクランプジョー104a及び104b(詳細は図示せず)が、別のグリッパ104(図1参照)に属しており、これにより、やはり、ブックブロックの大きな面積でのプレスが達成され得る。第2の切断ステーション142において、而るに、ブックブロックの前小口側がカットされ、このことは、天あるいは地エッジのための第1及び第3の切断ステーション141,143におけるのと同様の形式で行われる。
【0090】
プレスストリップセット200のうち、使用されるプレスストリップ2001-nが、該当するブックブロックを第2の切断場所2(図1参照、符号2)において適した力でクランプした後(この状態は、図10から看取可能である)、第1のグリッパ103は、ブックブロックを離すことができ、第1のグリッパ103の受け取りポジション(切断場所1、図1)へ、次のブックブロックの受け取りのために戻され得る。
【0091】
さらに図10からは、図示のナイフ150bを用いたカットが、高品質に実施され得ることを確実にするための、切断動作に際しての、ブックブロックAの最終的な、力に関する保持が看取可能である。つまり、使用されるプレスストリップ2001-n図8、9参照)が、ブックブロックAをグリッパ103から受け取ったら、プレスバー(符号144)が介入し、プレスバー144は、直接的な切断領域において、確定的な圧締力をブックブロックに対して及ぼす。その際、この力は、ナイフ150bにより実施されるカットが、直角にシャープにカットされた切断エッジを保証するように、その他の圧締力に対して優位でなければならない。プレス力のために働く機構は、ブックブロックの他方の側では、プレスプレート145(図7も参照)の構成部分としての、固定にポジショニングされたストッパ152からなっており、プレスプレート145は、時として、ストッパ152も送り運動を実施することができるように構成されており、このことは、対向する可動のプレスバー144の意味で、プレスバー144の、ブックブロックに対する圧締は、プレスボルト151を介して運転可能である。このプレスボルト151は、例えばモータ式、液圧式、空気圧式に駆動されることができ、こうして、予め定められたプレス力をブックブロックに対して及ぼすことができる。
【0092】
ストッパ152は、派生した一実施態様では、それぞれの供給されるブックブロックの厚さ及び/又は物体のコンシステンシを把握すべく、可動に構成されてもよく、換言すれば、この目的に応じて、送られるブックブロックの先行のエッジが妨害を受けることはないであろう。ストッパ152のこの動的な適合は、既に言及した機械制御部により実施され得る。
【0093】
同じ原理で、残余の切断場所1,3に設けられた残余のプレスバー(図7参照、符号144)も機能し、ここではプレス力を鉛直の平面内で及ぼす。ここでも、直角のシャープにカットされた切断エッジを保証することが大事である。
【0094】
ブックブロックが、プレスストリップ2001-nにより、その圧締を受けると直ちに、第2の切断動作(前小口カット)が実施され得る。この切断動作の終了後、ブックブロックを把持する第2のグリッパ104(図1参照)が、所定ポジションへ前進され、このことは、第1のグリッパ103の場合と同様になされる。第2のグリッパ104の、力を切り換えるポジションは、加工すべきブックブロックの寸法次第、つまり、実質的に、実施すべきカットの品質保証次第である。第2のグリッパ104は、定められた把持ポジションに移され、その結果、後続の第3の切断動作(図1参照、符号3)のために、ブックブロックの定められた高さが定められる。
【0095】
ここで説明する第2の切断場所2におけるプロセスの実施は、前小口カットを、拡開されたフラップ折り返し部あるいは拡開された表紙の考慮の下、ブックブロックにおいて実施することが大事であるとき、拡張される。この点については、図12ないし16を参照されたい。
【0096】
第2の切断動作(前小口カット)が実施された後は、プレスストリップセット200のプレスストリップが開く。その上で、第2のグリッパ104が、印刷製品(ブックブロック、ブローシュア等)を捕捉し、この印刷製品をまず切断ポジションから鉛直に持ち上げる。これにより、その後、印刷製品を水平に並進移送し、最終的に、この印刷製品を、第3の断裁(通常は印刷製品の地エッジ)が実施される次の切断ポジション(図1、2参照)の平面内で、鉛直に下降させることができる。少なくとも1つの切断ポジションの領域におけるこれらの鉛直の並進時、少なくとも1つのブックブロックがロードされたグリッパは、必要に応じて、クランプ装置のプレス面に対して、さらに、ポジションに関して必要な横方向のオフセット運動を実施する。
【0097】
図11は、本発明に係る機構及び方法により把握することが可能な、フラップ折り返し部又は表紙が存在しているときの可能な構成の帯域幅を示しており、401a)~c)及び402a)~c)によるフラップ折り返し部の構成に関して、さらには403a)~c)による表紙の構成に関して、以下の構成を示している:
a)フラップが内側に位置するもの、401:a)両側;b)片側、左;c)片側、右
b)フラップが外側に位置するもの、402:a)両側;b)片側、左;c)片側、右
c)表紙のみのもの、403、つまり、フラップ折り返し部がないもの、ただし、根底にある構成は同じであり:a)両側;b)片側、左又はc)右
ここで根底にあるすべての実施態様において、拡開は、同じ原理にしたがって実施され、これにより、実施態様が絶えず切り換わるときも、連続した運転が保証されている。ここにリストアップした実施変化態様同士の任意の組み合わせが、常に可能である。
【0098】
図12は、フラップ折り返し部AKF又は表紙AUを有して形成されるブックブロックAを開放フィン530の領域内に拡開SPを行うために運び込む際のプロセス経過を示しており、拡開SPは、因果関係的に、無負荷の前小口カットを実施することができるように実行される。同じ手順が、フラップ折り返し部又は表紙において同様に実施される。その際、ここでは、実施のため、以下のステップが根底にある:
a)曲線に関する並進501を介して、第1のカット場所1(図1参照)におけるエッジカットから到来するブックブロックAは、開放フィン530の下面を経由して(ブックブロックAが401~403a)に該当しているときは、両要素に対して)、開放エッジ520として形成される比較的短い区間の終端に存在する開放点521に向かって搬送される。したがって、ブックブロックAのフラップ折り返し部AKF又は表紙AUは、このポジションでは、開放エッジ520より上、及び開放ブレード540の直前に存在している。ブックブロック本体は、両側にフラップ折り返し部又は表紙が形成されているとき、常に、対向する開放フィン間においてガイドされた状態にある。
b)さらなる並進502により、ブックブロックAは、第2の切断場所2(切断ステーションも意味する)での前小口カットに向けて搬送される。ブックブロックAのブックブロック本体AK(図14も参照)が、その中立の位置を、開放エッジ520に沿って、開放フィンにより注入される拡開工程に対して維持する間、フラップ折り返し部AKF又は表紙は、開放フィン540によりブックブロック本体から互いに拡開するように開放され、開放フィン530の輪郭に沿ったブックブロックのさらなる搬送により、真の拡開を形成するに至る。
c)ブックブロック本体AKとの関係におけるフラップ折り返し部又は表紙に対するこの拡開の導入時、開放プロセスは、必要に応じて、下方から駆動される少なくとも1つの空気噴流により、拡開をより持続可能に形成することを目標に補助される。このとき、このパフォーマンスの度合いは、主として、ブックブロックの内部の構成がどのような性状であるか、すなわち、ページが密に固まっているか、又は緩くばらけているかに依存している。
d)搬送方向での開放フィン530のさらなる輪郭により、フラップ折り返し部又は表紙の拡開は、まず最大化され、このことから生じる開放は、この拡開により、以下の切断動作がブックブロック本体にのみ関する、すなわち、フラップ折り返し部又は表紙の元来の構成がそれに応じて100%維持される、という前提を提供するようになっている。
e)フラップ折り返し部に対する拡開のダイナミクスを保証すべく、この領域内には、いくつものセンサが配置されており、センサは、拡開が予め規定された基準に則っていることを監視し、そうでない場合は、並進のさらなる経過の中で修正を行うように介入され、かつこのような問題解消が不可能な場合には、まず、品質上の理由から、該当するブックブロックの排除がなされる。ただし、大抵の場合、このような処置は、生じない。それというのも、本発明により、システムが、前小口カットに向かう途上において拡開の増大が実施され得る措置を有しているからである(項目f)及び図16の下の説明参照)。
f)さらなる並進503により、ブックブロックは、フラップ折り返し部又は表紙の拡開が予め与えられた状態で、前小口カットに向けて搬送され、このとき、開放フィン530の下流には、別のガイド510が存在しており、別のガイド510は、凸若しくは略凸に成形されるトラフ及び/又はガイドプレートからなり、トラフ及び/又はガイドプレートは、開放フィンにより生起された拡開が、さらなる搬送経過中、少なくとも維持され続けるようにし、又は上記ガイドは、前小口カットまで、拡開の度合いが必要に合わせて増大されるように構成されており、このガイド510に沿って、同じく空気噴流インジェクタが作用し、空気噴流インジェクタは、拡開されたフラップ折り返し部又は拡開された表紙を、安定化させて持続可能にガイドすることに貢献し得る。
g)前小口カットの領域でのブックブロック本体のプレスは、図8ないし10に示したプレスストリップ2001-nの少なくとも一部により実現される。拡開されたフラップ折り返し部又は拡開された表紙より上では、スペース上の理由から、プレスストリップ2001-nの一部のみが使用され、これに対して、拡開の下側では、少なくとも1つのプレスバー144が作用し、プレスバー144は、最終的なプレスをブックブロック本体に対して及ぼし、これにより切断装置は、きれいにカットする前提を見出す。ブックブロックの両側におけるプレスストリップの残余のフローは、フラップ折り返し部又は表紙を伴う切断動作の場合も、図8ないし10に示す根底にあるダイナミクス次第であり、このことは、特にプレスバーと切断装置との間での動作上のプレス力の分離が設けられているとき、相互作用関係にある切断装置に対しても当てはまる。
h)実現された拡開は、前小口カットが実施された後に、フラップ折り返し部及び表紙の元来の構成が損なわれることなく復原されるように、100%の形状可逆性が生じるよう構成されている。
【0099】
図13は、フラップ折り返し部AKF又は表紙AU(図11及び14参照)に関する拡開の実現に関する主要な態様を示しており、これらは、E1及びE2からなる要素(図12参照)であり、要素E1及びE2は、ここでは、前小口カットへの搬送方向で形象的に捉えられている。詳細にこの図13から看取可能であるように、対向するように配置された開放フィン530は、互いに離間560を形成し、この離間560の間隔は、搬送されるブックブロックの支障のない通走を保証し、このとき、この離間は、送りユニット550によりブックブロックのそれぞれの厚さにしたがって変更されることができ、ただし、ここでは、ブックブロックの確実な通過を保証すべく、ブックブロックが常にコンパクトな体で存在しているわけではないという事実を意識し、その都度、測定された厚さに対して約5%の間隔の追加を伴って動作される。
【0100】
それ自体は狭いこの間隔の追加は、ブックブロックにおけるダブルのフラップ折り返し部又は表紙を同時に捕捉すること、つまり、拡開をブックブロックの両側において導入することが大事であるときは常に、そこに提示されている、あるいは必要である。制御ガイド式の送りユニット550は、離間560を変更すべく、両要素E1,E2(図12参照)に対して、すなわち、原因的な拡開を形成する開放フィン530と、後続してこの拡開の維持あるいは増大のために設けられたガイド510とに対して、介入する。拡開されたフラップ折り返し部AKF又は拡開された表紙AUに対して、ある特定の数のプレスストリップ2001-nの作動による、ブックブロックAあるいはブックブロック本体AKのプレスが実施され、このとき、プレスストリップとともに、さらに、切断動作の領域において最終的なプレスを及ぼすプレスバー(図10及び14、符号152及び144参照)も、使用される。
【0101】
両開放フィン530は、通走部560の内側に大部分垂直な面531を有し、面531は、フィンに類似した物体の長さ全体にわたって延在している。これにより、ブックブロックAは、下方から並進501(図12参照)を介して通り抜けるように運び込まれ、このような形の送りは、両開放フィン530の開放点521まで実施される(図12参照)。時として、開放ブレード540は、特定のブックブロックの拡開を導入するために、軽微な側方の屈曲部を有して形成されているようにしてもよく、開放ブレード540の、フラップ折り返し部又は表紙とブックブロック本体との間への進入は、より容易に行われ得る。
【0102】
図14は、前小口カットの実施のために設計された第2の切断場所2において実施される切断動作の直前における、断裁部BSを通して断裁すべきブックブロックの状態を示しており、要素E1(図12参照)の構成部分としての開放フィン530は、フラップ折り返し部AKF又は表紙AUの拡開の導入部を表すものであるが、この図における拡開の図示は、それとは異なる投影によるものであり、この図示は、理解のためだけの理由から取り込まれている。ガイド510を有する後置された要素E2については、図13及び15を参照されたい。実質的に、この図14は、ブックブロックの圧締に関しては、図10に示す動作上のプロセスによるものである。本発明の対象の1つの重要な発展形は、ここでは、それにもかかわらず、フラップ折り返し部又は表紙を有するブックブロックの新しい構成に関し、フラップ折り返し部又は表紙を有するブックブロックにおいて、前小口カットは、品質維持の理由から、フラップ折り返し部又は表紙が、切断動作に影響されない、すなわち、一緒に断裁されてしまわないように、拡開の開放が十分な大きさのマージンを有しているときだけ、実施される。
【0103】
図10に示す、原因的に利用に供されているプレスストリップ2001-nが、一般的なブックブロックの前小口カットの実施用に設計されていることは、明白である。それにもかかわらず、フラップ折り返し部又は表紙が存在している場合は、これらのプレスストリップが、部分的にのみ、つまりセクタ状にのみ使用され、それゆえ、プレスストリップは、フラップ折り返し部AKF又は表紙AUの拡開が許容する範囲でのみ、プレスストリップの有効な作用を発現することができ、つまり、拡開されたフラップ折り返し部及び表紙は、ブックブロック本体AKのカットBSの巻き添えにされてはならない。
【0104】
表紙AUに関して、この図14からは、さらに、表紙AUが、折り曲げられた形状を有して示されることが看取可能であり、この形状は、グリッパ103,104が、ブックブロックに対するプレスを解消したとき、あるいは離間旋回したときの状態を示すものである。それゆえ、図14に詳細に示すように、プレスストリップ2001-n’の減じられた使用が、フラップ折り返し部AKF又は表紙AUの拡開開始点より上でのみ使用される点、つまり、プレスストリップ2001-n’の作用が、厳密にいえば、ブックブロックの負荷されていない面に対してのみまだ発現する点に留意すべきである。このような構成の場合、つまり、フラップ折り返し部又は表紙の拡開のための側方のフリーゾーンが、最大化されて提供されているように、プレスストリップが、ブックブロックの両側において能動的な送りダイナミクスを実施すると、有利である。このことは、切断装置(ナイフ)150b、プレスバー151及び反対側のストッパ152による切断動作の領域における切断に関連した圧締にも当てはまり、ストッパ152自体は、動的な送り時、個別の駆動部A3により運転される。
【0105】
プレスバー151による印刷製品のカットに適した圧締のための、前小口カットの実施のための第2の切断場所2(機構の残余の切断場所1,3にも当てはまる)において駆動部A1により供されるプレス力と、切断装置150bによる切断動作の実施のための、駆動部A2により供されるカット力とは、1つの共通の駆動ユニットにより行われる。好ましくは、それにもかかわらず、印刷製品のカットに合った圧締のための、駆動部A1により供されるプレス力と、切断動作の実施のための、駆動部A2により供されるカット力とは、個別の駆動ユニットにより行われてもよい。後者の構成は、個別の適合が、運転前に、又は運転中に継続的にも、行われ得るという利点を有している。
【0106】
図15は、前小口カットまでの第2の切断場所2の全体図であり、この図からは、グリッパ103(図1参照)により力結合式に捕捉され、第1の要素E1(12参照)の構成部分としての開放フィン530へ移送されるブックブロックAにおける拡開の実施が看取され、ただし、ここでは、ブックブロックの一方の側でのフラップ折り返し部AKF又は表紙AUの拡開にすぎない。さらに、両側の拡開のための構成が設けられていることを示してある。ここには、さらに、送りユニット550の作用場所を示してあり、送りユニット550は、第1の要素E1に属する開放フィン530及び第2の要素E2に属するガイド510(図12参照)の離間を請け負う。これらの要素E1,E2の運転については、多くを語る代わりに、図12の下の説明を参照されたい。プレスストリップ2001-n’の運転については、多くを語る代わりに、図8~10及び14を参照されたい。その他の点については、図15を見れば一目瞭然である。
【0107】
図16は、ブロック線図状に、各切断場所1,2,3における一般的なシングルカットの実施時のプロセスに関するフローと、2回目の、場合によってはさらなる、引き続き実施される部分カットが実行されるフローとを示している。既に上で一部説明したように、運ばれて来た印刷製品Aは、送り込み車120内において、直接的に続く切断動作のために、この印刷製品Aが、第1の搬送ユニット101により、この第1の切断動作の後に後続搬送のために背側で捕捉されるように、方向付けられる。このとき、第1の切断場所1では、基本的には、印刷製品の天エッジが加工されるが、このこと自体は、この第1の切断動作が地エッジに該当するものである可能性を排除するものではない。この第1の切断動作のために、基本的には、クランプ装置130と、プレスバー144とが動作し、切断ナイフ150aが、切断動作を実施する。この第1の切断場所1内で行われるフローについては、先行の図の説明を参照されたい。
【0108】
既にこの1回目のカットT1-1時、品質検査400が実施され、品質検査400は、一方では、実施されたカット品質にフォーカスし、他方では、さらに、切断された切り落とし部の厚みが、予め決められた値と一致するか否かの検査を実施する。同時に、さらにブックブロックの背に損傷がないかもチェックされる。これらの検査のために使用される手段は、一方では、接触式及び非接触式のセンサであって、組み込まれて印刷製品(ブックブロック、ブローシュア等)の実際状態を切断動作のたびに検出し、そこから導き出された情報を制御ユニットに転送するセンサを含み、他方では、より新しい世代のセンサであって、品質にフォーカスしたフローを開ループ制御、閉ループ制御、最適化することができることにより、センサ支援型の生産を保証するセンサも含む。これらのセンサは、ここで根底にある品質検査のために、優れたデータ品質を提供する必要があり、好ましくは、誘導式及び光電式の技術の上に成り立っている。概して、つまり、測定変量は、センサ素子の物理的な測定原理により内的な信号へ変換されるはずである。必要に応じて、その後、個別の電子式の後続処理がなされ、これにより、その後、出力部において、測定値が、電気式及び/又は電子式に利用可能な信号として提供される。
【0109】
制御部が、この第1の切断場所1において、2回目の部分カットT1-2を行うと判定した場合、基本的には、1回目のカットT1-1の、プロセスに制約された繰り返しが実施される。すなわち、印刷製品の必要なプレスが、同じ手段130及び144により実施されるとともに、切断動作が、同じ切断ナイフ150aにより実施される。補足的にさらに付け加えられるのは、調整された運動学的な処置であり、この処置は、ブックブロックAの天エッジの付加的に断裁すべき切り落とし部が、固定の切断ナイフ150aに対して追送されるようにする。
【0110】
それゆえ、実施された1回目の部分カットT1-1後、ブックブロックAは、短期的に搬送ユニットの搬送ユニット101のグリッパ103のクランプジョーにより挟持される。その上で、クランプ装置130(搬送ブラケットともいう)に属するクランプジョー131,132が軽微に開き、その結果、ブックブロックAは、上記クランプジョー131,132に対して無圧の状態でポジショニングされている。その間に、今や、搬送機構の搬送ユニット101のグリッパ103に属するクランプジョーが、1回目の部分カットT1-1が実施された場所で、力結合をブックブロックAに対して及ぼし、クランプジョーは、この搬送ユニットとの相互作用関係の中で、ブックブロックAに対して、搬送ブラケット130のクランプジョー131,132が開放されているとき、一時的な局所的なポジショニングを与える。このインターバルの間、搬送ブラケット130の開放されたクランプジョー131,132は、所定の長さ量の分だけ、切断ナイフ150aに対して後退する。このとき、この長さ量は、2回目の部分カットT1-2の幅に相当する。この長さ量を経た後に、搬送ユニットの搬送ユニット101のグリッパ103のクランプジョーを調整しながら開放し、搬送ブラケット130のクランプジョー131,132は、力結合をブックブロックAに対して再び及ぼす。搬送ブラケット130のこれらのクランプジョー131,132は、今や、締め付けた印刷製品Aを、2回目の部分カットT1-2のために、該当する長さ量の分だけ、ブックブロックAがこれにより再び切断ポジションに移送されるように、前進させる。
【0111】
その後、2回目の部分カットT1-2の開始直前に、切断場所に関するプレスバー144によるブックブロックAの押し付けが続き、プレスバー144は、最終的なプレス力をブックブロックに対して及ぼす。2回目の部分カットT1-2の終了後、プレスバー144は、切断ナイフ150aと時間的に調整されて戻り、その上で、搬送ブラケット130のクランプジョー131,132は、開き、ブックブロックAは、その後、搬送機構の搬送ユニット101によりさらにフィードされる。この切断動作の間及び終了後も、品質検査するセンサ400が、次の切断ステーションに設けられたセンサが品質検査を引き継ぐまで、検査を行うように使用され続け、これにより、品質が、すべての切断動作にわたって、統一的な基準に則って実施されることが保証されている。類似のやり方で、第3のカット場所3(T3-1,T3-2等)に関する切断動作が実施され、これは、図16に示すブロック線図から看取可能である。
【0112】
さらに、フラップ折り返し部又は表紙が設けられたブックブロックの場合、第2の切断場所2では、そこで切断動作が複数の部分カットを介して実施されることが望ましい場合、以下のように処される:
a)要素(E1,E2)を介したフラップ折り返し部(AKF)又は表紙(AU)の初めの拡開が、初めから、拡大された開放でもって実施され、その結果、引き続き予定される切断動作は、フラップ折り返し部又は表紙への干渉なしに、具体的には以下のように実施され得る:実施された1回目の部分カットT2-1後、ブックブロックAは、短期的に搬送ユニット101のグリッパ103により挟持され、その上で、プレスストリップ2001-n’図14参照)が軽微に開き、その結果、ブックブロックは、プレスストリップに対して無圧の状態でポジショニングされている。その間に、今や、サポート101に属するグリッパ103が、先だって実施された1回目の部分カットT2-1の場所で、力結合をブックブロックに対して及ぼし、これにより、ブックブロックに対して、プレスストリップが開放されているとき、一時的な局所的ポジショニングが与えられる。このインターバルの間、搬送ユニット101は、ブックブロックとともに、その後、下方へ、案内された運動をし、その運動の量は、次の部分カットT2-2と一致している。
b)又は、1回目の部分カットは、従来慣用の工程にしたがって実施される。すなわち、ブックブロックは、拡開が要素E1,E2(図13参照)により形成されることなく、ダイレクトに、1回目の部分カットが行われる切断場所へ案内される。このことは、切断装置が、フラップ折り返し部又は表紙の端部に対して十分に大きな間隔を置いて動作する、つまり、フラップ折り返し部又は表紙の形成に影響が及ばないがゆえに可能である;その上、このような動作は、すべてのプレスストリップ2001-n図10参照)が使用され得ることにも至る。引き続いてのマルチカットの実施のために、ブックブロックは、その後、中間ステーションE1,E2の前に戻し案内され、その上で、この場合、上で何度も説明したように、フラップ折り返し部(AKF)又は表紙(AU)の拡開が実施され、而して本発明に係るフローによる前提が提供される。この戻し案内は、図16に、ループSにより、図13、14の参照の指示とともに示してある。
【0113】
第3の切断場所3(図1参照)で切断動作が実施されたら、回転可能な排出装置(4ブラケットシステム)160が、ひいては、ブラケット161も、ブックブロックを伴って、ナイフ運動に対して直交するように切断装置から離れるように動く。回転可能な4ブラケットシステム160は、各クロック中、90°ずつ回転する(図17参照)。
【0114】
図17から看取可能な4ブラケットシステム160は、この関連において、可動のジョー163がまだ開いている切断ポジション162にあるブラケット161のポジションを示している。1つの別のブラケットは、排出ポジション164内で作用している。この姿勢位置において、ブックブロックAは、取り出し可能である。4ブラケットシステム160の機能形式は、ブックブロックAが、第3の切断場所3(図1、7参照)での切断工程及び4ブラケットシステムの回転運動の間、持続可能に、可動のジョー163と固定のジョー165との間でプレスされることを保証する。さらに、1つの象限内には、ブラケット161に関して、2つの状態、すなわち、一方では、完全に閉鎖された状態166と、他方では、完全な開放された状態167とが提供されている。このことは、中間に配置されるポジションから看取可能である。この象限内で一方又は他方のどちらの設定とするかは、適当に、回転時に存在するスペースに関するそれぞれの状況に応じて、考慮され得る。
【0115】
取り出し装置の例は、ブックブロックのフィード用に可動のロールを装備した搬送帯であってもよい。従来技術において公知となった別の機構が設けられてもよい。
【0116】
図18からは、切断動作に際しての、プレスバー144によるブックブロックの最終的な圧締が看取可能である。このような圧締は、作用の点では、図10の下で説明した圧締に相当する。送り方向には、符号170を付してある。
【0117】
図19は、様々な圧締要素(クランプ装置)の、印刷製品に対する作用を示している。作用は、切断場所2に関して、様々なクランプ装置103,200,144により及ぼされ、この切断場所において、1つのクランプ装置は、プレスストリップセット200からなっている。様々なクランプ装置内の、グラフに示すプレス力は、定性的に図示したにすぎない、と解してもよい。グリッパ103の、ある切断場所から次の切断場所への印刷製品の搬送210のために提供されるクランプ力は、切断場所に関するクランプ力200及び144自体よりは小さくなる。それというのも、このクランプ力は、ここでは、搬送中のブックブロックの確実なクランプ作用のために十分でありさえすればよい力にすぎないからである。切断場所2において、その後、プレスストリップセットに属する圧締ストリップ2001-nのクランプ力が、同時に又は引き続き増勢され、その結果、グリッパ103のクランプ力は、ブックブロックに対する圧締ストリップの最終クランプ力が達成されると直ちに、減勢される211(減少点)。どの程度、ブックブロックに対するグリッパのクランプ力が減少するかは、個別に調節され、それぞれのブックブロックの重量にも依存している。切断品質にとって重要な、ブックブロックに対する最後のクランプ力が、その後、切断ナイフの平面に対して十分に平行なポジションを占める既に言及したプレスバー144により及ぼされる。図19に示す力のグラフから看取可能であるように、プレスバー144は、好ましくは、切断動作との相互作用関係の中で、その最大のプレス力を発現し、最大のプレス力は、可変に、かつ残余のクランプ装置に対して位相シフト212(作用平面)されて実施され、このことは、平行な中断線212a,212b(位相シフトインターバル)から看取可能である。プレスバー144によるプレス力の準備が整うと直ちに、ナイフが、切断動作213を実施する。その後、プレスバー144は、まだ短期間、ブックブロックの確実な後続搬送214が保証されている程度にグリッパのクランプ力が増勢されるまで、切断平面215にとどまる。その後、残余の要素144,200のプレス力は、ある特定の減少曲線217にしたがって引き続き減少し、その結果、グリッパ103によりフルの値で捕捉されたブックブロックを伴った後続搬送平面216が、再開されている。このダイナミクスは、基本的には、第2の搬送ユニット102(図1参照)に属するグリッパ104にも、そこで動作するクランプ装置との相互作用関係において、当てはまる。
【0118】
さらに、この機構内で動作するすべての圧締要素103,104,144,200,・・・は、直接的又は間接的に印刷製品あるいはブックブロックに対して有効なものであるが、組み込まれ、液圧式及び/又は空気圧式に運転される付加要素によって補足され、これらの付加要素は、圧締要素の開放及び閉鎖のための補助として用いられる。このことは、機構の圧締要素の、正規の、動作する閉鎖及び開放メカニズムが、決まって又は任意選択的に、別の空気圧式及び/又は液圧式に運転される付加要素であって、両方向での、つまり閉鎖時及び開放時の、圧締要素のそれぞれの運動の最大化された加速を、そこで実現される力結合とは独立的に、実行することが可能な付加要素によって補足されることを意味し、その際、ここで大事なのは、一様な又は指数関数的な加速である。このことから、これらの加速が、ひっくるめて、個々の切断ステーションにおけるクロックインターバルの持続可能な短縮に至らしめることが生じる。この実行される加速は、特に印刷製品の搬送用のグリッパにおいてポジティブな効果を発揮し、これらのグリッパにおいて、開放及び閉鎖の運動のための、印刷製品に対する力導入の平面は、力変換の平面とは間隔的に相違しており、その結果、システムに起因して、適応された力の発現が生じる。
【0119】
さらに、この図19は、符号251により象徴的に示そうとしているように(図7も参照)、ナイフ150bのための力の提供が、もはや、プレスバー144のための力の提供とは連結されておらず、プレスバー144が、そのプレス力を自律的にブックブロックに対して及ぼすことにより、どのように、1つのクランプ装置の両プレス要素の、相互に調整された同形、非同形又は適応型の速度プロファイル及び/又は運動プロファイルが、プレスバー144の、片側で及ぼされるプレス力のためにも構成され得るかを、象徴的に示している。したがって、この場合、プレスバーのプレス力は、ブックブロックに対して個別の基準にしたがって及ぼされる。プレスバー144の速度プロファイルは、ブックブロックとの最初の接触の直後に別のモードに移行され得る。このことは、ブックブロック自体に対する力の発現にも関し、この力の発現は、設定次第で漸次単調に、上昇又は下降するように実施され得る。つまり、プレスバー144の力の発現にあたり、例えば、ブックブロックの、場合によっては軽微に肉厚化された背部分を圧痕により損傷させないように、プレスの終わり頃に、ある種の屈曲が要求されているときに、このことは、相応の制御プロファイルの作動により達成され、これによれば、例えば単調に上昇する力の発現は、コンデンサの充電時の曲線の延びに準じて構成される。これに応じて、この場合、その間に又は跨がるように使用され得る指数関数的な力の発現を計画することは、何ら問題なく可能である。
【0120】
さらに、特に、プレス力を供するための駆動部の協調が、切断装置におけるプロセスダイナミクス及びナイフダイナミクスとの相互作用関係の中で、どのように実施され得るかを示すことが大事であるとき、欧州特許出願公開第1647373号明細書が、本明細書に組み込まれ、その構成部分をなす。
【0121】
図20は、面一プッシャ125(図3も参照)の構成を示している。この面一プッシャ125は、上から作用する受けプレート180からなり、受けプレート180は、印刷製品側にブラシ体181,182を担持し、ブラシ体181,182は、印刷製品の背が送り込み車120内の載置面と一致するように、印刷製品Aから張り出している前小口側の表紙端部183に対して圧力を及ぼす。表紙端部184は、前小口側で同じ面一平面内に位置しているので、符号185及び186(印刷製品Aの天又は地側)の下により良好に認識される。両ブラシ体181及び182は、それぞれ、2つの部分ブラシ体181a,181b;182a,182bからなっており、これらの部分ブラシ体181a,181b;182a,182bは、それぞれの表紙端部が、くさび形に捕捉され、相応に平行に下方に押し付けられるように、互いに角度を付けて位置しており、これにより、表紙端部は、有害な膨らみを被らない。
【0122】
図21は、別の面一プッシャ126(図3も参照)の構成を示している。この別の面一プッシャ126は、天又は地側で作用する受けプレート190からなり、受けプレート190は、印刷製品側にブラシ体191,192を担持し、ブラシ体191,192は、印刷製品Aが切断動作のために相応にポジショニングされるように、天又は地側の、印刷製品Aから張り出している表紙端部184,185に対して圧力を及ぼす。オーバハングしている表紙端部は、ここでは、印刷製品Aの背部分193との関係において看取可能である。両ブラシ体191及び192は、それぞれ、2つの部分ブラシ体191a,191b;192a,192bからなっており、これらの部分ブラシ体191a,191b;192a,192bは、それぞれの表紙端部が、ブラシ体によりくさび形に捕捉され、印刷製品本体全体が、側方のポジショニングを占めるように、互いに角度を付けて位置しており、その結果、表紙端部は、やはり有害な膨らみを被らない。
【0123】
図22は、ある切断場所1から次の切断場所2への、そして切断場所2から第3の切断場所3への、印刷製品の別の搬送機構300を示している。これらの切断場所で行われる切断動作は、図1の下で説明した切断動作と同じである。
【0124】
図1に示す搬送ダイナミクスとの主要な相違点は、ここでは、それぞれのグリッパ101/103を有する少なくとも3つの搬送ユニットが、実質的に楕円に類似した区間301に沿って、動作のために使用されることにある。この機能的な循環する区間は、手前側の軌道303と、略平行に延びる奥側の軌道304とからなっており、これらの両軌道は、環囲するように延びるそれぞれ1つのカーブ305,306により移行し合う。手前側の軌道は、一定のクロックで連続する搬送ユニットを直線状又は略直線状に切断場所1,2,3に沿って案内するために用いられる。この区間に沿った搬送ユニットの数は、最大で許容可能なクロック数に依存し、すなわち、各搬送ユニットは、1つの印刷製品を受け取り、この印刷製品を順次、かつ引き渡しを行うことなく、根底にある3つの切断場所1,2,3を経由して案内することを主導する。生産を最大化するように、クロックは、搬送ユニットが密接に連続するように設計されており、かつ相互の間隔は、個々の切断動作のために求められる時間に依存しており、これにより、通例、3つより多くの搬送ユニットが使用され得る。搬送ユニットの数を減少させることは、例えば、搬送ユニットが、奥側の軌道304に沿って、最後の切断場所3と最初の切断場所1との間で加速されるようになっている場合、達成される。
【0125】
これにより、このような措置を講ずることで、搬送ユニットを往復運動させ、その合間に切断場所毎に印刷製品の受け渡しを行うことは、回避される(図1参照)。他方、生産性を高く保つには、通例、より多くの数の循環する搬送ユニット302a~302fを設ける必要がある。それというのも、搬送ユニットは、奥側の軌道304を介して走行するために時間を要するからである。
【0126】
より良好な理解のために、動作のために使用中にある搬送ユニットには、ハッチングを施して示してある。それに対して、他の搬送ユニットは、ロードされておらず、つまり、排出装置160の下流側を移動しており、すなわち、それぞれ、印刷製品の新たな受け取りのために、送り装置120に向かう途上にある。
【0127】
楕円に類似した区間301を特徴とするこのような搬送変化態様は、印刷製品の中央での断裁のために、つまり、3つの切断動作を単一の切断場所で行うことが大事であるときに、それゆえに、印刷製品の受け取りと、中央の切断場所への印刷製品の供給と、続いての印刷製品の放出とが、同一の搬送ユニットにより実施されるときに、良好に使用される。このような中央の断裁は、有利には、上述の第2の切断ステーション2内で実施されるようなものである。有利には、この場合、使用中にある搬送ユニットは、手前側の軌道303を介して再び送り装置120に後戻りするのではなく、生産の流れを妨げないように、奥側の軌道304を介して前進すべきである。
【0128】
1つの中央の切断場所の場合、印刷製品のすべての判型エッジを断裁するには、圧締と切断装置のダイナミクスとの間の衝突が回避され得るように、措置が講じられ、サイドナイフ及びこれに属するプレスバーの運動が、前小口ナイフ及びこれに属するプレスバーの運動に対して、位相シフトされて設計されなければならないことは、明白である。
【0129】
印刷製品がフラップ折り返し部又は表紙を有して形成されている場合、前小口カットの領域において、フラップ折り返し部又は表紙を捕捉するために、拡開を生起させるべく、開放手段が配置され、開放手段は、印刷製品のすべてのエッジにわたる全切断プロセスに対して邪魔にならないような形で、これらの開放手段が、固定的に割り振られた局所的なポジショニングから動作するか、又は一時的にオン及びオフ切り換えされるように作用する。
【0130】
説明した本発明に係る三方断裁機100は、公知の三方断裁機に対して、以下の利点を有している:
切断プロセス中、ブックブロックは、ブラケット又はプレスストリップセットにより略全面的にプレスされている。唯一、本の背の領域に、ブックブロックは、自由面M1を有し、自由面M1は、ブックブロック自体の捕捉に用いられる。このことは自体は、綴じられたブックブロックが、この領域において十分にまとまっており、かつカット領域においては、プレスストリップが、切断装置のそれぞれの切断ステーション内でブックブロックを支持するので、問題はない。ブックブロックの全面的なプレスは、高いカット品質に繋がる。
【0131】
全面的なプレスは、簡単に達成される。ウェブ、支持要素又は支持ストリップが、判型に応じて位置調節される必要はない。これにより、三方断裁機の高いクロック数、ひいては高い出力が達成され得る。
【0132】
本発明に係る三方断裁機により、ブックブロックは、懸吊状態で個々の切断ステーション141,142,143(図7参照)へ搬送されるため、搬送システム内の引き渡し箇所において、ブックブロックのページを支持する措置は、不要である。ブックブロックは、横臥状態で搬送されないため、載置面が全面的でないときに、本のページが載置箇所の間で撓んでしまうようなこともなく、これにより、引き渡し箇所において引っ掛かってしまうことはない。
【0133】
切断装置の3つの切断ステーション141,142,143は、U字形に、Uの開いた側を下向きにして、互いに配置されている。ブックブロックにおける切り落とすべき切り落とし部は、3つすべての切断動作に際し、プレスバー144(図7、及び特に図10参照)との相互作用関係において、U字形の内側に対して実施される。これにより、下側に配置される単一の切り落とし部廃棄機構により、切り落とされた3つすべての切り落とし部が、首尾よく「排出」されることが可能である。これらの切り落とし部は、したがって重力に起因して、さらなる補助手段の追加なしに下方に落下する。落下先で、これらの切り落とし部は、その後、容易に回収され得る。この懸吊状態の搬送姿勢は、第2の切断ステーションにおいてフラップ折り返し部又は表紙の拡開を行うことが大事であるとき、最適とわかっている。
【0134】
ブックブロックであるか、又はブローシュアであるかによらない、良好な切り落とし部廃棄は、個々の本を工業的に製造する際、種々異なる判型が、三方断裁機のところで初めて生成されることが極めて多いため、大きな意義を有している。その際、ブックブロックあるいはそのジャケットは、好ましくは、最大の最終判型に合わせて調整され、このことは、この場合、当然のことながら、最終判型が小さければ、大きな切断屑へと至る。
【0135】
切断カセットとプレスパンチとを備える三方断裁機の場合、印刷製品を、2つの直角のストッパにより、本の背から天側にかけてのコーナと、本の背から地側にかけてのコーナとで方向付け、さらに、1つのストッパにより、ブックブロック前小口側から方向付けることが一般的である。判型可変の本、ブローシュア等の製造時、ある特定の判型範囲のために、大抵の場合、同じ判型の表紙が使用される。而るにブックブロックの厚さが変化し、かつ本が綴じ機によって製造される場合、綴じ機は、通例、強力な固定エッジ処理部を有しており、而して、表紙が、実際のブックブロックに対して相応に調整されることがあることも、想定される。
【0136】
ブックブロックの寸法が変化するとき、表紙がブックブロックからはみ出す量は、大きかったり、小さかったりする。通例、ブックブロックは、表紙の一方の側の突出分を固定とし、他方の側の突出分を可変として製造される。本発明に係る三方断裁機において、切断されていないブックブロック又は切断されていないブローシュアは、地又は天エッジと、処理された背エッジとにおいて方向付けられる。これにより、表紙の可変の突出分は、ブックブロック高さ及び本幅において問題とはならない。
【0137】
切断すべきブックブロックの各々のために、又は切断すべきブローシュアの各々のために、最後には所望の判型寸法を有する切断された本が生じるように、搬送手段の必要な運動を計算し得る製品データが、三方断裁機制御部において既知でなければならない。これらのデータは、その際、多種多様なやり方で制御部に伝送され得る。
【0138】
以下に、例示的に、慣用の可能性のうちの幾つかについて説明する。各ブックブロック又は各ブローシュアは、識別特徴により特徴付けられている。三方断裁機の入口に設けられた特徴リーダが、識別特徴(例えば1次元又は2次元のバーコード、RFIDチップ、シンボル、イメージ等)を読み取り、識別特徴から把握された情報を、機械クロック割り当てを決定する制御部に伝送する。把握される情報は、例えば切断される印刷製品寸法を表すことができ、又は同時に、欠けている割り当てを突き止め、その上で、自動的に、データベース内に保存されたプロファイルにアクセスすることができる。
【0139】
別のシステムにおいて、ブックブロックは、クロック制御式に三方断裁機に供給される。各クロックとともに、三方断裁機制御部には、ブックブロックを正しい寸法に切断するために必要な情報が送られる。ここでも、ブックブロックとともに送られるデータは、データベースと照合され得る。
【0140】
別の可能性は、三方断裁機に、供給されるブックブロックの順序を包括するデータが送給されることにある。三方断裁機は、供給されるブックブロックを、予め与えられた順序で加工し、予め与えられた順序からの偏差は、同時に検出され、制御技術的に相応に実現され、このことは、特に、設備が全体的にデジタル化原理に則って運転されるとき、すなわち、様々なブックブロック種が連続的に様々な寸法にも断裁されることが望ましいとき、当てはまる。
【0141】
フラップ折り返し部を有する表紙の製造時、寸法偏差が生じることがある。結果、製造し終えた印刷製品において、断裁されたブックブロックの前小口エッジと、表紙のエッジとの間の距離が変化することがある。それゆえ、ブックブロックに結合された表紙が、三方断裁機の手前又は三方断裁機の中でセンサにより計測されることも可能である。本の背から、表紙の、本の背に対して平行に延びるエッジまでの距離に相当する、表紙の幅を測定することで、ブックブロックは、測定された表紙幅に応じて、前小口カット時、ポジショニングされ、かつ切断され得る。断裁されたブックブロックの幅は、これにより、制御部内に格納された目標値から偏差することがあるが、表紙は、前小口カットのところで、切断し終えたすべての本において、同じ量だけブックブロックから張り出すか、又はブックブロックと面一である。
図1
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