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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009978
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】イメージセンサ
(51)【国際特許分類】
   H10F 39/18 20250101AFI20250109BHJP
【FI】
H01L27/146 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024103094
(22)【出願日】2024-06-26
(31)【優先権主張番号】10-2023-0084509
(32)【優先日】2023-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0128490
(32)【優先日】2023-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柳 制 亨
(72)【発明者】
【氏名】林 夏 珍
(72)【発明者】
【氏名】全 宅 洙
【テーマコード(参考)】
4M118
【Fターム(参考)】
4M118AA05
4M118AB01
4M118BA14
4M118CA04
4M118CA07
4M118CA09
4M118CA35
4M118CB20
4M118DD04
4M118FA06
4M118FA27
4M118FA28
4M118FA38
4M118GA08
4M118GB03
4M118GB07
4M118GB11
4M118GC07
4M118GD04
4M118GD15
(57)【要約】
【課題】暗電流を減少させ、光学的クロストークを減少または防止することができるイメージセンサを提供する。
【解決手段】本発明によるイメージセンサは、第1面と、第1面に反対となる第2面を含み、内部に光電変換領域を含む半導体基板と、半導体基板の第1面上に配置された伝送ゲートと、半導体基板の第1面上に配置され、伝送ゲートをカバーする埋め込み絶縁膜と、半導体基板の第1面から第2面まで延び、埋め込み絶縁膜を貫通するピクセル分離トレンチ内に配置され、半導体基板に複数のピクセルを定義するピクセル分離構造物であって、ピクセル分離構造物の一部が埋め込み絶縁膜によってカバーされるピクセル分離構造物を含む。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と、前記第1面に反対となる第2面と、を含み、内部に光電変換領域を含む半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1面上に配置された伝送ゲートと、
前記半導体基板の前記第1面上に配置され、前記伝送ゲートをカバーする埋め込み絶縁膜と、
前記半導体基板の前記第1面から前記第2面に向かって延び、前記埋め込み絶縁膜を貫通するピクセル分離トレンチ内に配置され、前記半導体基板に複数のピクセルを定義するピクセル分離構造物であって、前記ピクセル分離構造物の一部が前記埋め込み絶縁膜によってカバーされる、前記ピクセル分離構造物と、を含むことを特徴とするイメージセンサ。
【請求項2】
前記ピクセル分離構造物は、
前記ピクセル分離トレンチの内壁上に配置された絶縁ライナーと、
前記絶縁ライナー上で前記ピクセル分離トレンチの内部に配置された導電層と、
前記ピクセル分離トレンチの前記内壁上に配置され、前記導電層上に配置されたピクセル分離絶縁層と、
前記導電層と前記ピクセル分離絶縁層との間に配置されたバリア導電層と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記ピクセル分離トレンチは、前記半導体基板を貫通する第1部分と、前記埋め込み絶縁膜を貫通する第2部分と、を含み、前記絶縁ライナーは、前記ピクセル分離トレンチの前記第1部分の内壁及び前記第2部分の内壁上に配置され、
前記ピクセル分離トレンチの前記第1部分内に配置された前記絶縁ライナーの第1部分は、前記バリア導電層と接触し、
前記ピクセル分離トレンチの前記第2部分内に配置された前記絶縁ライナーの第2部分は、前記埋め込み絶縁膜と接触することを特徴とする請求項2に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記ピクセル分離構造物の上面は、前記埋め込み絶縁膜の上面と同じベルに配置されることを特徴とする請求項2に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
前記導電層は、反射性金属物質を含むことを特徴とする請求項2に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
前記導電層は、アルミニウム、銅、銀、コバルト、タングステン、白金、金、クロム、チタン、ニッケル、モリブデン、鉄、マグネシウム、イリジウム、パラジウム、及びルテニウムのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
前記半導体基板内に活性領域を定義する素子分離トレンチ内に配置される素子分離膜と、
前記半導体基板の前記第1面と前記埋め込み絶縁膜との間、前記伝送ゲートと前記埋め込み絶縁膜との間、及び前記素子分離膜の上面と前記埋め込み絶縁膜との間に配置されるエッチング停止膜と、をさらに含み、
前記ピクセル分離構造物の側壁は、前記素子分離膜及び前記エッチング停止膜と接触することを特徴とする請求項2に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
前記導電層の上面は、前記素子分離膜の底面よりも低いレベルに配置されることを特徴とする請求項7に記載のイメージセンサ。
【請求項9】
前記導電層の上面は、前記素子分離膜の底面よりも高く、前記素子分離膜の上面よりも低いレベルに配置されることを特徴とする請求項7に記載のイメージセンサ。
【請求項10】
前記導電層の上面は、前記素子分離膜の前記上面よりも高いレベルに配置されることを特徴とする請求項7に記載のイメージセンサ。
【請求項11】
前記ピクセル分離絶縁層は、前記ピクセル分離絶縁層の内部にボイドを含むことを特徴とする請求項2に記載のイメージセンサ。
【請求項12】
前記半導体基板は、垂直方向に第1高さを有し、
前記ピクセル分離構造物は、前記垂直方向に前記第1高さよりも高い第2高さを有することを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項13】
第1面と、前記第1面に反対となる第2面と、を含み、内部に光電変換領域を含む半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1面上に配置された伝送ゲートと、
前記半導体基板の前記第1面上に配置され、前記伝送ゲートをカバーするエッチング停止膜と、
前記半導体基板の前記第1面から前記第2面に向かって延びるピクセル分離トレンチ内に配置されたピクセル分離構造物であって、反射性金属物質を含む導電層を含む前記ピクセル分離構造物と、を含み、
前記エッチング停止膜の端部が前記導電層上に配置され、前記ピクセル分離構造物と前記エッチング停止膜が垂直オーバーラップしないことを特徴とするイメージセンサ。
【請求項14】
前記ピクセル分離構造物は、
前記導電層の側壁上に配置されたバリア導電層と、
前記ピクセル分離トレンチの第2部分内に配置され、前記第2部分は、前記ピクセル分離トレンチの第1部分よりも高い垂直レベルに配置された前記ピクセル分離絶縁層と、
前記ピクセル分離トレンチの内壁上で前記半導体基板の前記第1面に垂直な垂直方向に延び、前記半導体基板と前記バリア導電層との間に配置された絶縁ライナーと、をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載のイメージセンサ。
【請求項15】
前記エッチング停止膜上に配置され、前記伝送ゲートをカバーする埋め込み絶縁膜と、
前記半導体基板内に活性領域を定義する素子分離トレンチ内に配置された素子分離膜と、をさらに含み、
前記ピクセル分離トレンチは、前記埋め込み絶縁膜を貫通して前記垂直方向に延びることを特徴とする請求項14に記載のイメージセンサ。
【請求項16】
前記エッチング停止膜の前記端部は、前記素子分離膜の側壁と整列され、
前記絶縁ライナーは、前記素子分離膜の前記側壁及び前記エッチング停止膜の前記端部と接触することを特徴とする請求項15に記載のイメージセンサ。
【請求項17】
前記絶縁ライナーは、前記ピクセル分離トレンチの内壁全体上に配置され、
前記導電層の上面は、前記素子分離膜の底面よりも低いレベルに配置されることを特徴とする請求項16に記載のイメージセンサ。
【請求項18】
前記導電層は、アルミニウム、銅、銀、コバルト、タングステン、白金、金、クロム、チタン、ニッケル、モリブデン、鉄、マグネシウム、イリジウム、パラジウム、及びルテニウムのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項13に記載のイメージセンサ。
【請求項19】
第1面と、前記第1面に反対となる第2面と、を含み、内部に光電変換領域を含む半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1面上に配置された伝送ゲートと、
前記半導体基板の前記第1面から前記第2面まで延びるピクセル分離トレンチ内に配置されたピクセル分離構造物と、を含み、
前記ピクセル分離構造物は、
前記ピクセル分離トレンチ内に配置され、前記半導体基板の前記第1面に垂直な垂直方向に延びる導電層と、
前記ピクセル分離トレンチ内で前記導電層の側壁上に配置されたバリア導電層と、
前記ピクセル分離トレンチ内で前記導電層と前記バリア導電層上に配置されたピクセル分離絶縁層と、
前記ピクセル分離トレンチの内壁上で前記垂直方向に延び、前記ピクセル分離絶縁層の側壁と前記バリア導電層の側壁とをカバーする絶縁ライナーと、を含み、
前記ピクセル分離絶縁層の上面が前記半導体基板の前記第1面よりも高いレベルに配置されることを特徴とするイメージセンサ。
【請求項20】
前記半導体基板内に活性領域を定義する素子分離トレンチ内に配置された素子分離膜と、
前記半導体基板の前記第1面と前記素子分離膜上に配置され、前記伝送ゲートの上面をカバーするエッチング停止膜と、
前記エッチング停止膜の上面上に配置された埋め込み絶縁膜と、をさらに含み、
前記ピクセル分離トレンチは、前記埋め込み絶縁膜を貫通して前記垂直方向に延び、前記ピクセル分離構造物の上面が前記埋め込み絶縁膜の上面と同じベルに配置されることを特徴とする請求項19に記載のイメージセンサ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサに関し、より詳細には、ディープトレンチアイソレーション(deep trench isolation)構造物を含むイメージセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサは、光学イメージ信号を電気信号に変換させる装置である。イメージセンサは、複数のピクセルを有し、それぞれのピクセルは、入射される光を受光して電気信号に変換するフォトダイオード領域と、フォトダイオード領域で生成された電荷を用いてピクセル信号を出力するピクセル回路を含む。イメージセンサの集積度が増加することにより、それぞれのピクセルサイズが小さくなるので、暗電流の減少または抑制が困難な問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、暗電流を減少させ、光学的クロストークを減少または防止することができるイメージセンサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるイメージセンサは、第1面と、前記第1面に反対となる第2面とを含み、内部に光電変換領域を含む半導体基板と、前記半導体基板の前記第1面上に配置された伝送ゲートと、前記半導体基板の前記第1面上に配置され、前記伝送ゲートをカバーする埋め込み絶縁膜と、前記半導体基板の前記第1面から前記第2面まで延び、前記埋め込み絶縁膜を貫通するピクセル分離トレンチ内に配置され、前記半導体基板に複数のピクセルを定義するピクセル分離構造物であって、前記ピクセル分離構造物の一部が前記埋め込み絶縁膜によってカバーされる前記ピクセル分離構造物と、を含む。
【0005】
上記目的を達成するためになされた本発明の他の態様によるイメージセンサは、第1面と、前記第1面に反対となる第2面とを含み、内部に光電変換領域を含む半導体基板と、前記半導体基板の前記第1面上に配置された伝送ゲートと、前記半導体基板の前記第1面上に配置され、前記伝送ゲートをカバーするエッチング停止膜と、前記半導体基板の前記第1面から前記第2面に向かって延びるピクセル分離トレンチ内に配置されたピクセル分離構造物であって、反射性金属物質を含む導電層を含む前記ピクセル分離構造物と、を含み、前記エッチング停止膜の端部が前記導電層上に配置され、前記ピクセル分離構造物と前記エッチング停止膜が垂直オーバーラップしない。
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明のさらに他の態様によるイメージセンサは、第1面と、前記第1面に反対となる第2面とを含み、内部に光電変換領域を含む半導体基板と、前記半導体基板の前記第1面上に配置された伝送ゲートと、前記半導体基板の前記第1面から前記第2面まで延びるピクセル分離トレンチ内に配置されたピクセル分離構造物と、を含み、前記ピクセル分離構造物は、前記ピクセル分離トレンチ内に配置され、前記半導体基板の前記第1面に垂直な垂直方向に延びる導電層と、前記ピクセル分離トレンチ内で前記導電層の側壁上に配置されたバリア導電層と、前記ピクセル分離トレンチ内で前記導電層と前記バリア導電層上に配置されたピクセル分離絶縁層と、前記ピクセル分離トレンチの内壁上で前記垂直方向に延び、前記ピクセル分離絶縁層の側壁と前記バリア導電層の側壁とをカバーする絶縁ライナーと、を含み、前記ピクセル分離絶縁層の上面が前記半導体基板の前記第1面よりも高いレベルに配置される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、イメージセンサのピクセル分離構造物が、反射性金属物質からなる導電層を含むことにより、隣接したピクセルに、光が透過または入射される場合に発生する光学的クロストークが減少または防止される効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】例示的な実施例によるイメージセンサの構成を示すブロック図である。
図2】例示的な実施例によるイメージセンサの構成を示すブロック図である。
図3】例示的な実施例によるイメージセンサのリードアウト回路図である。
図4】例示的な実施例によるイメージセンサを示すレイアウト図である。
図5図4のA1-A1’線に沿った断面図である。
図6図5の第1垂直レベルにおける平面図である。
図7図5の第2垂直レベルにおける平面図である。
図8】例示的な実施例によるイメージセンサを示す断面図である。
図9図8の第2垂直レベルにおける平面図である。
図10】例示的な実施例によるイメージセンサを示す断面図である。
図11】例示的な実施例によるイメージセンサを示す断面図である。
図12図11の第2垂直レベルにおける平面図である。
図13】例示的な実施例によるイメージセンサを示す断面図である。
図14】例示的な実施例によるイメージセンサを示す断面図である。
図15】例示的な実施例によるイメージセンサを示す断面図である。
図16】例示的な実施例によるイメージセンサを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて本発明の技術的思想による望ましい実施例を詳細に説明する。
【0010】
図1は、例示的な実施例によるイメージセンサ1100の構成を示すブロック図である。
【0011】
図1を参照すれば、イメージセンサ1100は、ピクセルアレイ1110、コントローラ1130、ロウドライバ1120、及びピクセル信号処理部1140を含む。
【0012】
ピクセルアレイ1110は、2次元的に配列された複数の単位ピクセルを含み、各単位ピクセルは、有機光電変換素子を含む。光電変換素子は、光を吸収して電荷を生成し、生成された電荷による電気的信号(出力電圧)は、垂直信号ラインを介してピクセル信号処理部1140に提供される。ピクセルアレイ1110が含む単位画素は、ロウ(row)単位で一度に1つずつ出力電圧を提供し、これにより、ピクセルアレイ1110の1つのロウに属する単位ピクセルは、ロウドライバ1120が出力する選択信号によって同時に活性化される。選択されたロウに属する単位ピクセルは、吸収した光による出力電圧を対応するカラムの出力ラインに提供する。
【0013】
コントローラ1130は、ピクセルアレイ1110が光を吸収して電荷を蓄積するか、蓄積された電荷を臨時に保存するか、又は保存された電荷による電気的信号をピクセルアレイ1110の外部に出力するように、ロウドライバ1120を制御する。また、コントローラ1130は、ピクセルアレイ1110が提供する出力電圧を感知するように、ピクセル信号処理部1140を制御する。
【0014】
ピクセル信号処理部1140は、相関二重サンプラ(CDS)1142、アナログ-デジタルコンバータ(ADC)1144、及びバッファ1146を含む。相関二重サンプラ1142は、ピクセルアレイ1110が提供した出力電圧をサンプリング及びホールドする。相関二重サンプラ1142は、特定のノイズレベルと、生成された出力電圧によるレベルを二重サンプリングし、その違いに該当するレベルを出力する。また、相関二重サンプラ1142は、ランプ信号生成器1148が生成したランプ信号を受信して互いに比較して比較結果を出力する。
【0015】
アナログ-デジタルコンバータ1144は、相関二重サンプラ1142から受信したレベルに対応するアナログ信号をデジタル信号に変換する。バッファ1146は、デジタル信号をラッチ(latch)し、ラッチされた信号は、順次にイメージセンサ1100の外部に出力されてイメージプロセッサ(図示せず)に伝達される。
【0016】
図2は、例示的な実施例によるイメージセンサ2000の構成を示すブロック図である。
【0017】
図2を参照すれば、イメージセンサ2000は、ピクセル部2200と周辺回路部を備える。ピクセル部2200は、基板2010に光電変換層を含む複数の単位ピクセル2100が2次元アレイ状に規則的に(例えば、規則的な間隔で)配列されて形成される。
【0018】
周辺回路部は、ピクセル部2200周辺に配置され、垂直駆動回路2400、カラム信号処理回路2500、水平駆動回路2600、出力回路2700、制御回路2800、及び入出力端子2900などを備える。
【0019】
制御回路2800は、垂直駆動回路2400、カラム信号処理回路2500、水平駆動回路2600などを制御する。例えば、制御回路2800では、垂直同期信号、水平同期信号、及びマスタークロックに基づいて、垂直駆動回路2400、カラム信号処理回路2500、及び水平駆動回路2600などの動作に使用されるクロック信号や制御信号を生成する。また、制御回路2800は、クロック信号や制御信号を、垂直駆動回路2400、カラム信号処理回路2500、及び水平駆動回路2600などに入力する。
【0020】
垂直駆動回路2400は、例えば、シフトレジスタで構成され、ピクセル駆動配線を選択し、選択されたピクセル駆動配線に単位ピクセルを駆動するためのパルスを供給して、行単位で単位ピクセルを駆動する。例えば、垂直駆動回路2400は、ピクセル部2200の各単位ピクセル2100に、パルスを行単位で垂直方向に順次に選択走査する。また、垂直駆動回路2400は、垂直信号線2320を介して、各単位ピクセル2100の光電変換層で生成した電荷によるピクセル信号をカラム信号処理回路2500に供給する。
【0021】
カラム信号処理回路2500は、単位ピクセル2100の列ごとに配置されて、1行分の単位ピクセル2100から出力される信号に対し、単位ピクセル列ごとに、ノイズ除去などの信号処理を行う。例えば、カラム信号処理回路2500は、単位ピクセル2100固有のノイズを除去するためのCDS(Crrelated-Double Sampling)や信号増幅、AD変換などの信号処理を行う。カラム信号処理回路2500の出力端には、水平選択スイッチ(図示せず)が設けられる。
【0022】
水平駆動回路2600は、例えば、シフトレジスタで構成され、水平走査パルスを順次に出力することにより、カラム信号処理回路2500のそれぞれを順次に選択し、カラム信号処理回路2500のそれぞれのピクセル信号を水平信号線2340に出力させる。
【0023】
出力回路2700は、カラム信号処理回路2500のそれぞれから、水平信号線2340を介して順次に供給される信号に対して信号処理を行って出力する。例えば、出力回路2700は、バッファリングのみを行う場合もあり、黒レベル調整、列不均一補正、各種デジタル信号処理などを行う場合もある。一方、入出力端子2900は、外部との信号交換が可能である(例えば、信号を伝送及び/または受信する)。
【0024】
図3は、例示的な実施例によるイメージセンサのリードアウト回路図である。
【0025】
図3を参照すれば、複数のピクセルPXは、マトリックス状(例えば、カラム及びロウ)に配列され、複数のピクセルPXのそれぞれは、伝送トランジスタTXとロジックトランジスタを含む。ここで、ロジックトランジスタは、リセットトランジスタRX、選択トランジスタSX、及びソースフォロワトランジスタ(またはドライブトランジスタ)SFXを含む。リセットトランジスタRXは、リセットゲートRGを含み、選択トランジスタSXは、選択ゲートSELを含み、ソースフォロワトランジスタSFXは、ソースフォロワゲートSFを含み、伝送トランジスタTXは、伝送ゲートTGを含む。
【0026】
複数のピクセルPXのそれぞれは、光電変換領域PD及びフローティング拡散領域FDをさらに含む。光電変換領域PDは、外部から入射された光量に比例して光電荷を生成及び蓄積し、フォトダイオード、フォトトランジスタ(photo transistor)、フォトゲート、PINフォトダイオード(Pinned Photo Diode;PPD)、及びそれらの組み合わせが使用される。
【0027】
伝送ゲートTGは、光電変換領域PDで生成された電荷をフローティング拡散領域FDに伝送する。フローティング拡散領域FDは、光電変換領域PDで生成された電荷が伝送され、累積して保存する。ソースフォロワトランジスタSFXのソースフォロワゲートSFは、フローティング拡散領域FDに連結され、フローティング拡散領域FDに蓄積された光電荷量によって、ソースフォロワトランジスタSFXが制御される。
【0028】
リセットトランジスタRXは、フローティング拡散領域FDに蓄積された電荷を周期的にリセットする。リセットトランジスタRXのドレイン電極は、フローティング拡散領域FDと連結され、リセットトランジスタRXのソース電極は、電源電圧VDDに連結される。リセットトランジスタRXがターンオン(turn-on)されれば、リセットトランジスタRXのソース電極に連結された電源電圧VDDがフローティング拡散領域FDに伝達される。リセットトランジスタRXがターンオンされるとき、フローティング拡散領域FDに蓄積された電荷が排出されてフローティング拡散領域FDがリセットされる。
【0029】
ソースフォロワトランジスタSFXは、複数のピクセルPXの外部に位置する電流源(図示せず)と連結されてソースフォロワバッファ増幅器(source follower buffer amplifier)として機能し、フローティング拡散領域FDでの電位変化を増幅し、それを出力ラインVOUTに出力する。
【0030】
選択トランジスタSXは、行単位で複数のピクセルPXを選択し、選択トランジスタSXがターンオンされるとき、ソースフォロワトランジスタSFXによって生成された出力電圧が出力部ラインVOUTに伝達される。
【0031】
図4は、例示的な実施例によるイメージセンサ100を示すレイアウト図である。図5は、図4のA1-A1’線に沿った断面図である。図6は、図5の第1垂直レベルLV1における平面図であり、図7は、図5の第2垂直レベルLV2における平面図である。
【0032】
図4及び図5を参照すれば、イメージセンサ100は、複数のピクセルPXを含む半導体基板110を含む。
【0033】
半導体基板110は、互いに反対となる第1面110F1及び第2面110F2を含む。例示的な実施例において、半導体基板110は、P型半導体基板を含む。例えば、半導体基板110は、P型シリコン基板からなる。例示的な実施例において、半導体基板110は、P型バルク基板と、その上に成長したP型またはN型エピ層を含む。他の実施例において、半導体基板110は、N型バルク基板と、その上に成長したP型またはN型エピ層を含む。
【0034】
半導体基板110内に複数のピクセルPXがマトリックス状に配列され、複数のピクセルPX内には、それぞれ複数の光電変換領域PDが配置される。光電変換領域PDは、N型不純物がドーピングされた領域である。例えば、光電変換領域PDは、上部及び下部間に不純物濃度差を有し、ポテンシャル傾斜を有する。または、光電変換領域PDは、複数の不純物領域が垂直方向に積層された形態に形成されうる。半導体基板110の第1面110F1に隣接した一部領域内には、Pウェル領域(図示せず)が配置される。Pウェル領域は、光電変換領域PDに隣接して配置され、P型不純物がドーピングされた領域である。
【0035】
半導体基板110の第1面110F1上には、アクティブ領域ACTを定義する素子分離膜115が形成される。素子分離膜115は、半導体基板110の第1面110F1に所定の深さに形成された素子分離トレンチ115T内に配置される。素子分離膜115は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、またはそれらの組み合わせを含む。素子分離トレンチ115Tの内壁上には、界面絶縁層115Iがさらに配置され、半導体基板110と素子分離膜115との間に界面絶縁層115Iがコンフォーマルに介在する。
【0036】
アクティブ領域ACT上には、ピクセル回路PXTを構成するトランジスタが配置される。例えば、アクティブ領域ACTは、その上部に伝送ゲートTG、ソースフォロワゲートSF、選択ゲートSEL、リセットゲートRGが配置される半導体基板110の一部である。アクティブ領域ACTの一部内、例えば、伝送ゲートTGに隣接したアクティブ領域ACTの一部内には、フローティング拡散(floating diffusion)領域FDが配置される。
【0037】
例示的な実施例において、伝送ゲートTGは、伝送トランジスタTX(図3参照)を構成し、伝送トランジスタTXは、光電変換領域PDで生成された電荷をフローティング拡散領域FDに伝送するように構成される。リセットゲートRGは、リセットトランジスタRX(図3参照)を構成し、リセットトランジスタRXは、フローティング拡散領域FDに保存されている電荷を周期的にリセットするように構成される。ソースフォロワゲートSFは、ソースフォロワトランジスタSFX(図3参照)を構成し、ソースフォロワトランジスタSFXは、ソースフォロワバッファ増幅器(source follower buffer amplifier)の役割を果たし、フローティング拡散領域に充電された電荷による信号をバッファリングするように構成される。選択ゲートSELは、選択トランジスタSX(図3参照)を構成し、選択トランジスタSXは、ピクセルPXを選択するためのスイッチング及びアドレッシングの役割を行う。
【0038】
伝送ゲートTG、リセットゲートRG、ソースフォロワゲートSF、及び選択ゲートSGは、ゲート電極120を含む。例えば、ゲート電極120は、埋め込みゲートトレンチ120T内に配置されるか、半導体基板110の第1面110F1上に配置される。
【0039】
例示的な実施例において、ゲート電極120は、ドーピングされたポリシリコン、金属、金属シリサイド、金属窒化物、または金属含有膜のうちの少なくとも1つを含む。ゲート絶縁層122は、ゲート電極120と半導体基板110の第1面110F1との間、及び埋め込みゲートトレンチ120Tの内壁上に配置される。ゲートスペーサ124は、ゲート電極120の側壁上に配置される。
【0040】
フローティング拡散領域FDは、ゲート電極120(例えば、伝送ゲートTG)の一側上で半導体基板110の内部に配置される。例示的な実施例において、フローティング拡散領域FDは、第1不純物がドーピングされた領域であり、例えば、第1不純物は、N型不純物である。一部例示において、第1不純物はリンまたはヒ素を含む。
【0041】
半導体基板110の第1面110F1上には、ゲート電極120をカバーするエッチング停止膜130が配置される。エッチング停止膜130は、ゲート電極120の上面とゲートスペーサ124の上面及び側壁をコンフォーマルにカバーし、またエッチング停止膜130は、素子分離膜115の上面上に配置される。エッチング停止膜130は、シリコン窒化物またはシリコン酸窒化物を含み、単一層または二重層からなる。
【0042】
エッチング停止膜130上には、埋め込み絶縁膜132が配置される。埋め込み絶縁膜132は、エッチング停止膜130上でゲート電極120を完全にカバーするように十分に高く配置され、埋め込み絶縁膜132の上面は、平坦なプロファイルを有する。例示的な実施例において、埋め込み絶縁膜132は、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物、シリコン窒化物、低誘電率誘電物質のうちの少なくとも1つを含む。
【0043】
半導体基板110の少なくとも一部内にピクセル分離構造物140が配置され、ピクセル分離構造物140によって複数のピクセルPXが定義される。ピクセル分離構造物140は、複数の光電変換領域PDのうちの1つと、それに隣接した光電変換領域PDとの間に配置される。1つの光電変換領域PDと、それに隣接する他の1つの光電変換領域PDは、ピクセル分離構造物140によって物理的及び電気的に分離される。ピクセル分離構造物140は、マトリックス状に配列された複数の光電変換領域PDのそれぞれの間に配置され、平面図において、格子状またはメッシュ状を有する。
【0044】
ピクセル分離構造物140は、ピクセル分離トレンチ140Tの内部に形成される。ピクセル分離トレンチ140Tは、半導体基板110の第1面110F1から第2面110F2まで半導体基板110を貫通して、半導体基板110の第1面110F1を越えて垂直方向Zに延びて埋め込み絶縁膜132を貫通する。
【0045】
ピクセル分離トレンチ140Tは、半導体基板110の第1面110F1から第2面110F2まで半導体基板110を貫通する第1部分P1と、埋め込み絶縁膜132を貫通し、第1部分P1よりも高い垂直レベルに(Z方向に沿って)配置される第2部分P2を含む。ここで、高い垂直レベルに配置されるということは、半導体基板110の第2面110F2からより遠くに配置されることを示す。例えば、ピクセル分離トレンチ140Tの第2部分P2は、半導体基板110の第1面110F1よりも高い垂直レベルに配置され、ピクセル分離トレンチ140Tの第1部分P1は、半導体基板110の第1面110F1と同一かそれよりも低く、半導体基板110の第2面110F2よりも高い垂直レベルに配置される。
【0046】
例示的な実施例において、半導体基板110の第1面110F1上にゲート電極120を形成し、ゲート電極120の上面を覆うエッチング停止膜130及び埋め込み絶縁膜132を形成した後、埋め込み絶縁膜132の一部及び半導体基板110の一部を除去してピクセル分離トレンチ140Tを形成する。これにより、ピクセル分離トレンチ140の第1部分P1と第2部分P2は、連続して連結され、互いに整列された側壁を有する。
【0047】
例示的な実施例において、ピクセル分離構造物140は、絶縁ライナー142、導電層144、バリア導電層146、及びピクセル分離絶縁層148を含む。
【0048】
絶縁ライナー142は、ピクセル分離トレンチ140Tの内壁上に配置される。例えば、絶縁ライナー142は、ピクセル分離トレンチ140Tの第1部分P1と第2部分P2の内壁全体に配置される。絶縁ライナー142は、半導体基板110の第2面110F2から第1面110F1まで、さらに第1面110F1を越して埋め込み絶縁膜132の側壁上側まで延びる。絶縁ライナー142は、絶縁ライナー142の一部が埋め込み絶縁膜132の上面と同じ垂直レベルに配置されるように延びる。一部実施例において、絶縁ライナー142は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物などの絶縁物質を含む。一部実施例において、絶縁ライナー142は、ハフニウム酸化物、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物のような金属酸化物を含む。
【0049】
導電層144は、ピクセル分離トレンチ140Tの第1部分P1内に配置され、垂直方向Zに延びる。例示的な実施例において、導電層144は、反射性金属物質を含む。導電層144は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、コバルト(Co)、タングステン(W)、白金(Pt)、金(Au)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、マグネシウム(Mg)、イリジウム(Ir)、パラジウムPD、ルテニウム(Ru)のうちの少なくとも1つを含む。しかし、導電層144を構成する物質は、上述した金属種類に限定されず、導電層144は、ここに挙げられていない他の金属物質を含みうる。
【0050】
例示的な実施例において、導電層144は、素子分離膜115の底面よりも低いレベルに配置される上面を有する。導電層144は、反射性金属物質を含むので、ピクセル分離構造物140に向かって傾斜角度で入射する光をピクセルPX内部に反射する。
【0051】
バリア導電層146は、ピクセル分離トレンチ140Tの第1部分P1内に配置され、垂直方向Zに延びる。バリア導電層146は、導電層144と絶縁ライナー142との間に介在し、これにより、導電層144が絶縁ライナー142と直接接触しない。例示的な実施例において、バリア導電層146は、チタン、チタン窒化物、チタンアルミニウム、チタンシリコン、コバルト、コバルトシリコンのうちの少なくとも1つを含む。
【0052】
ピクセル分離絶縁層148は、ピクセル分離トレンチ140T内で導電層144及びバリア導電層146上に配置される。例えば、ピクセル分離絶縁層148は、ピクセル分離トレンチ140Tの第2部分P2内及び第1部分P1の上側内に配置される。ピクセル分離絶縁層148は、絶縁ライナー142によって両側壁がカバーされる。
【0053】
例示的な実施例において、ピクセル分離絶縁層148は、埋め込み絶縁膜132の上面と同じベルに配置される上面を有し、ピクセル分離絶縁層148と埋め込み絶縁膜132との間に絶縁ライナー142が介在する。ピクセル分離絶縁層148の底面は、素子分離膜115の底面よりも低いレベルに配置される。例示的な実施例において、ピクセル分離絶縁層148は、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物、シリコン窒化物、低誘電率誘電物質のうちの少なくとも1つを含む。
【0054】
例示的な実施例において、ピクセル分離構造物140がピクセル分離トレンチ140Tの第1部分P1及び第2部分P2内に配置されることにより、ピクセル分離構造物140の下側は、半導体基板110の内部を貫通するように配置され、ピクセル分離構造物140の上側は、埋め込み絶縁膜132を貫通するように配置される。
【0055】
例えば、図6には、半導体基板110の第1面110F1よりも低く、第2面110F2よりも高い第1垂直レベルLV1でのイメージセンサ100の平面図が図示される。図6に図示されたように、ピクセル分離トレンチ140Tの第1部分P1内に配置されるピクセル分離構造物140の下側(例えば、ピクセル分離構造物140の絶縁ライナー142、導電層144、及びバリア導電層146)は、半導体基板110の複数のピクセルPXを平面的に取り囲むように配置される。また、図7には、半導体基板110の第1面110F1よりも高い第2垂直レベルLV2でのイメージセンサ100の平面図が図示される。図7に図示されたように、ピクセル分離トレンチ140Tの第2部分P2内に配置されるピクセル分離構造物140の上側(例えば、ピクセル分離構造物140の絶縁ライナー142及びピクセル分離絶縁層148)は、それぞれのピクセルPXに対応する位置の埋め込み絶縁膜132を平面的に取り囲むように配置される。
【0056】
図5に例示的に図示されたように、ピクセル分離構造物140の側壁の上側は、埋め込み絶縁膜132の側壁と接触して埋め込み絶縁膜132によってカバーされる。ピクセル分離構造物140の側壁の一部は、素子分離膜115及びエッチング停止膜130と接触する。例示的な実施例において、エッチング停止膜130は、半導体基板110の上面上に延び、ピクセルトレンチ140Tの第2部分P2と出合う地点で端部130CEを含む。例えば、絶縁ライナー142は、素子分離膜115の側壁115Sと接触してエッチング停止膜130の端部130CEと接触するように配置される。
【0057】
また、ピクセル分離構造物140の上面は、半導体基板110の第1面110F1よりも高いレベルに配置され、埋め込み絶縁膜132の上面と同じベルに配置される。ピクセル分離構造物140の側壁は、素子分離膜130の端部130CEと接触し、ピクセル分離構造物140は、素子分離膜130と垂直オーバーラップしない位置に配置される。
【0058】
例示的な実施例において、絶縁ライナー142がピクセル分離トレンチ140Tの第1部分P1及び第2部分P2内に配置されることにより、絶縁ライナー142の一部(例えば、ピクセル分離トレンチ140Tの第2部分P2内に配置される絶縁ライナー142の一部)は、埋め込み絶縁膜132とピクセル分離絶縁層148との間に介在し、絶縁ライナー142の他の一部(例えば、ピクセル分離トレンチ140Tの第2部分P2内に配置される絶縁ライナー142の一部)は、素子分離膜115とピクセル分離絶縁層148との間に介在し、絶縁ライナー142の他の一部(例えば、ピクセル分離トレンチ140Tの第1部分P1内に配置される絶縁ライナー142の一部)は、素子分離膜115とピクセル分離絶縁層148との間に介在し、絶縁ライナー142のさらに他の一部(例えば、ピクセル分離トレンチ140Tの第1部分P1内に配置される絶縁ライナー142の一部)は、半導体基板110とバリア導電層146との間に介在する。
【0059】
例示的な実施例において、半導体基板110は、垂直方向Zに第1高さh1を有する。第1高さh1は、半導体基板110の第1面110F1から第2面110F2までの垂直方向Zに沿った距離に対応する。ピクセル分離構造物140は、垂直方向Zに第1高さh1よりも高い第2高さh2を有する。一部の例において、第2高さh2は、第1高さh1の105%~200%であるが、ピクセルPXの寸法、ピクセルPXのレイアウトなどによって第1高さh1に対する第2高さh2の割合は異なりうる。
【0060】
ピクセル分離トレンチ140Tに隣接して配置される半導体基板110の内部領域にバリア不純物領域110Dが配置される。それぞれのピクセルPX内でバリア不純物領域110Dは、ピクセル分離構造物140によって平面的に取り囲まれる。バリア不純物領域110Dは、半導体基板110の内部に配置されるP型不純物がドーピングされた領域であり、P型不純物は、ホウ素(B)を含む。
【0061】
コンタクト150は、埋め込み絶縁膜132を貫通するコンタクトホール150H内に配置され、半導体基板110及びゲート電極120と電気的に連結される。コンタクト150は、バリア層150Mと埋め込み導電層150Fを含み、コンタクトホール150Hの内壁上にバリア層150Mが配置され、埋め込み導電層150Fがコンタクトホール150H内部を満たす。例えば、埋め込み導電層150Fの側壁及び底面上にバリア層150Mが配置される。
【0062】
例示的な実施例において、埋め込み導電層150Fは、不純物がドーピングされるか、ドーピングされていないポリシリコン、金属、金属シリサイド、金属窒化物、または金属含有膜のうちの少なくとも1つを含み、例えば、タングステン、アルミニウム、銅、タングステンシリサイド、チタンシリサイド、タングステン窒化物、チタン窒化物、ドーピングされたポリシリコンなどを含む。バリア層150Mは、チタン窒化物、タングステン窒化物、タングステンシリサイド、チタンシリサイドなどを含む。
【0063】
埋め込み絶縁膜132上には、コンタクト150と電気的に連結される配線層152が配置され、埋め込み絶縁膜132上に配線層152をカバーする層間絶縁膜154が配置される。
【0064】
半導体基板110の第2面110F2上には、背面絶縁層162が配置される。例示的な実施例において、背面絶縁層162は、ハフニウム酸化物、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物のような金属酸化物を含む。他の実施例において、背面絶縁層162は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、低誘電率物質などの絶縁物質を含む。
【0065】
背面絶縁層162上にパッシベーション層164が配置され、パッシベーション層164上には、カラーフィルタ166とマイクロレンズ168が配置される。
【0066】
一般的にピクセル分離トレンチ内にポリシリコンを使用してピクセル分離構造物を形成し、ピクセル分離構造物に負バイアスを印加して暗電流の発生を防止する。しかし、ピクセルサイズが小型化されることにより、ピクセル分離構造物を通過して、隣接したピクセルに光が透過または入射される光学的クロストークが発生する問題がある。
【0067】
例示的な実施例によれば、ピクセル分離構造物140が、埋め込み絶縁膜132を貫通するように、垂直方向Zに延びて配置され、ピクセル分離構造物140が、反射性金属物質からなる導電層144を含むことにより、隣接したピクセルに、光が透過または入射される場合に発生する光学的クロストークが減少または防止される。
【0068】
図8は、例示的な実施例によるイメージセンサ100Aを示す断面図である。図9は、図8の第2垂直レベルLV2における平面図である。図8及び図9において、図1図7と同じ参照符号は、同じ構成要素を示す。
【0069】
図8及び図9を参照すれば、ピクセル分離構造物140のピクセル分離絶縁層148は、内部にボイド148Vを含む。ボイド148Vは、ピクセル分離絶縁層148を構成する絶縁物質層が形成されず、空いているエア空間を示す。
【0070】
例示的な実施例において、ボイド148Vは、半導体基板110の第1面110F1よりも低い垂直レベルから半導体基板110の第1面110F1よりも高い垂直レベルまで垂直方向Zに相対的に大きい高さに延びる。図8に図示されたように、ボイド148Vは、埋め込み絶縁膜132の上面よりも低いレベルに配置され、ボイド148Vがピクセル分離構造物140の外部に露出しない。他の実施例において、ボイド148Vは、埋め込み絶縁膜132の上面と同じレベルまで延びて配置される。
【0071】
例示的な実施例において、ピクセル分離絶縁層148は、ステップカバレッジ(step coverage)が優秀ではない物質を使用して形成される。ピクセル分離トレンチ140Tの第2部分P2内に、ピクセル分離絶縁層148を形成する工程で、ピクセル分離絶縁層148がピクセル分離トレンチ140Tの第2部分P2を完全に充填せず、これにより、ピクセル分離絶縁層148内にボイド148Vが残留する。ボイド148Vは、エア空間を含み、エアは、相対的に低い誘電率を有する。ピクセル分離絶縁層148内にボイド148Vが含まれることにより、イメージセンサ100Aのコンバーションゲイン(conversion gain)特性が向上する。
【0072】
図10は、例示的な実施例によるイメージセンサ100Bを示す断面図である。図10において、図1図9と同じ参照符号は、同じ構成要素を示す。
【0073】
図10を参照すれば、ピクセル分離構造物140の導電層144及びバリア導電層146の上面は、素子分離膜115の底面よりも高いレベルに配置され、素子分離膜115の上面よりも低いレベルに配置される。ピクセル分離構造物140のピクセル分離絶縁層148は、導電層144及びバリア導電層146上に形成され、ピクセル分離絶縁層148の底面は、素子分離膜115の上面よりも低いレベルまたは半導体基板110の第1面110F1よりも低いレベルに配置される。
【0074】
図11は、例示的な実施例によるイメージセンサ100Cを示す断面図である。図12は、図11の第2垂直レベルLV2における平面図である。図11及び図12で、図1図10と同じ参照符号は、同じ構成要素を示す。
【0075】
図11及び図12を参照すれば、ピクセル分離構造物140の導電層144及びバリア導電層146の上面は、素子分離膜115の上面よりも高いレベルに配置され、埋め込み絶縁膜132の上面よりも低いレベルに配置される。例えば、導電層144及びバリア導電層146は、ピクセル分離トレンチ140Tの第1部分P1及び第2部分P2の一部内に配置される。半導体基板110の第1面110F1よりも高い垂直レベルで導電層144と埋め込み絶縁膜132との間にバリア導電層146の一部及び絶縁ライナー142の一部が介在する。
【0076】
例えば、半導体基板110の第1面110F1よりも高い第2垂直レベルLV2における平面図が図示された図12に示すように、ピクセル分離トレンチ140Tの第2部分P2内に配置されるピクセル分離構造物140の上側(例えば、ピクセル分離構造物140の絶縁ライナー142、導電層144、及びバリア導電層146)は、それぞれのピクセルPXに対応する位置の埋め込み絶縁膜132を平面的に取り囲むように配置される。
【0077】
一部実施例において、ピクセル分離絶縁層148が省略され、導電層144及びバリア導電層146がピクセル分離トレンチ140Tの全高、すなわち、第1部分P1及び第2部分P2の全高内に配置される。そのような場合、導電層144及びバリア導電層146の上面が埋め込み絶縁膜132の上面と同じベルに配置される。
【0078】
例示的な実施例によれば、反射性金属物質を含む導電層144が半導体基板110の第1面110F1上で垂直方向Zに延びて配置されるので、ピクセル分離構造物140が1つのピクセルPXから隣接したピクセルPXに向かって傾斜角度で入射される光を反射し、これにより、イメージセンサ100Cの光学的クロストークが減少または防止される。
【0079】
図13は、例示的な実施例によるイメージセンサ100Dを示す断面図である。図13において、図1図12と同じ参照符号は、同じ構成要素を示す。
【0080】
図13を参照すれば、コンタクト150は、埋め込み絶縁膜132を貫通するコンタクトホール150H内に配置され、半導体基板110及びゲート電極120と電気的に連結される。コンタクト150は、バリア層150Mと埋め込み導電層150Fとを含み、バリア層150Mは、ピクセル分離構造物140のバリア導電層146と同じ物質を含み、埋め込み導電層150Fは、ピクセル分離構造物140の導電層144と同じ物質を含む。
【0081】
例示的な実施例において、埋め込み導電層150F及び導電層144は、反射性金属物質を含む。例えば、埋め込み導電層150F及び導電層144は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、コバルト(Co)、タングステン(W)、白金(Pt)、金(Au)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、マグネシウム(Mg)、イリジウム(Ir)、パラジウムPD、ルテニウム(Ru)のうちの少なくとも1つを含む。バリア層150M及びバリア導電層146は、チタン、チタン窒化物、チタンアルミニウム、チタンシリコン、コバルト、コバルトシリコンのうちの少なくとも1つを含む。
【0082】
例示的な実施例において、半導体基板110上にゲート電極120を形成し、ゲート電極120をカバーする埋め込み絶縁膜132を形成した後、埋め込み絶縁膜132と、半導体基板110を貫通するピクセル分離トレンチ140Tと、埋め込み絶縁膜132を貫通するコンタクトホール150Hと、を形成する。以後、コンタクトホール150H内にバリア層150Mを形成する工程と、ピクセル分離トレンチ140T内にバリア導電層146を形成する工程が同じ工程段階で遂行され、コンタクトホール150H内に埋め込み導電層150Fを形成する工程と、ピクセル分離トレンチ140T内に導電層144を形成する工程とが、同じ工程段階において同じ工程によって遂行される。
【0083】
図14は、例示的な実施例によるイメージセンサ100Eを示す断面図である。図14において、図1図13と同じ参照符号は、同じ構成要素を示す。
【0084】
図14を参照すれば、ピクセル分離構造物140は、導電層144上に配置される埋め込み導電層149をさらに含む。例えば、導電層144がピクセル分離トレンチ140T内部を完全に満たさない相対的に薄肉に形成され、導電層144上に埋め込み導電層149が形成される。例示的な実施例において、導電層144は、反射性金属物質を含み、埋め込み導電層149は、シリコンゲルマニウム(SiGe)、ポリシリコン、金属、金属窒化物、または金属シリサイドなどを含む。
【0085】
図15は、例示的な実施例によるイメージセンサ100Fを示す断面図である。図15において、図1図14と同じ参照符号は、同じ構成要素を示す。
【0086】
図15を参照すれば、ピクセル分離トレンチ140Tは、第2部分P2の水平方向(例えば、X方向またはY方向)に沿う幅が第1部分P1の水平方向に沿う幅よりも広く、埋め込み絶縁膜132の上面と同じレベルでのピクセル分離トレンチ140Tの水平方向の幅が、半導体基板110の第2面110F2と同じレベルでのピクセル分離トレンチ140Tの水平方向の幅よりも広くなるように傾斜した側壁を有する。
【0087】
図4図15に基づいて説明した上述の例示的な実施例において、1つのピクセルPXは、それに隣接した他のピクセルPXから離隔して配置され、それぞれのピクセルPXがピクセル分離構造物140によって平面的に取り囲まれることが例示的に図示された。しかし、他の実施例において、複数のピクセルPXのうちの少なくとも1つのピクセルPXと、それに隣接した他の1つのピクセルPXとの間の少なくとも一部領域にピクセル分離構造物140が配置されない場合もある。例えば、2個のピクセルPXがフローティング拡散領域FDを共有する構造において2個の隣接したピクセルPX間にピクセル分離構造物140の分離領域またはカット領域が配置されうる。または、4個のピクセルPXがフローティング拡散領域FDを共有する構造においてマトリックス状に配列された4個の隣接したピクセルPX間にピクセル分離構造物140の分離領域またはカット領域が配置されうる。
【0088】
図4図15に基づいて説明した上述の例示的な実施例において、1つのピクセルPX内で、半導体基板110の第1面110F1上に少なくとも2個のゲート電極120が離隔して配置されることが例示的に図示された。しかし、他の実施例において、半導体基板110の第1面110F1上に伝送ゲートTGのみが配置され、追加的な半導体基板上にピクセル回路PXTを構成するゲート電極120(例えば、選択ゲートSEL、リセットゲートRG、及びソースフォロワゲートRG)が配置され、半導体基板110と追加的な半導体基板が付着し、半導体基板110と追加的な半導体基板とのボンディングパッド及び/または貫通ビアなどによって半導体基板110と追加的な半導体基板が互いに電気的に連結される。
【0089】
図16は、例示的な実施例によるイメージセンサ100Gを示す断面図である。
【0090】
図16を参照すれば、イメージセンサ100Gは、埋め込み絶縁膜132、絶縁ライナー142、ピクセル分離絶縁層148が同じ物質からなり、これにより、埋め込み絶縁膜132と絶縁ライナー142との境界、絶縁ライナー142とピクセル分離絶縁層148との境界が肉眼では識別不可能である。例示的な実施例において、エッチング停止膜130は、半導体基板110の上面上に延び、ピクセルトレンチ140Tの第2部分P2と出合う地点で端部130CEを含む。エッチング停止膜130の端部130CEは、ピクセルトレンチ140Tの平面形状と対応するように第1水平方向X及び第2水平方向Yに延びる。
【0091】
エッチング停止膜130の端部130CEは、素子分離膜115の側壁と整列される。例えば、素子分離膜115の側壁は、ピクセルトレンチ140Tと連結される素子分離膜115の表面を示し、エッチング停止膜130の端部130CEは、垂直方向Zで素子分離膜115の側壁と整列されて配置される。
【0092】
例示的な実施例において、埋め込み絶縁膜132、絶縁ライナー142、ピクセル分離絶縁層148は、シリコン酸化物のような絶縁物質を含み、そのような場合、ピクセルトレンチ140Tの第1部分P1に配置された導電層144及びバリア導電層146の上面上の空間がいずれもシリコン酸化物のような絶縁物質で満たされる。
【0093】
例示的な実施例において、ピクセルトレンチ140Tを形成する工程において、エッチング停止膜130の一部が除去され、エッチング停止膜130の端部130CEが形成されることにより、導電層144及びバリア導電層146は、エッチング停止膜130と垂直オーバーラップしないように配置される。
【0094】
上述した例示的な実施例によれば、イメージセンサは、半導体基板の第1面から第2面まで延び、埋め込み絶縁膜を貫通するピクセル分離構造物を含み、ピクセル分離構造物は、反射性金属物質を含む導電層を含む。上記導電層は、ピクセル分離構造物に向かって入射する光をピクセル内部に反射し、これにより、ピクセルサイズが縮まって発生するイメージセンサの光学的クロストーク(optical cross-talk)が減少または防止される。
【0095】
上述したように図面と明細書において例示的な実施例が開示された。本明細書で特定の用語を使用して実施例を説明したが、これは、単に本発明の技術的思想を説明するための目的で使用されたものであって、意味限定や本発明の範囲を限定するために使用されたものではない。したがって、当該技術分野の通常の知識を有する者であれば、それらから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解するであろう。
【符号の説明】
【0096】
1100、2000 イメージセンサ
1110 ピクセルアレイ
1120 ロウドライバ
1130 コントローラ
1140 ピクセル信号処理部
1142 相関二重サンプラ(CDS)
1144 アナログ-デジタルコンバータ(ADC)
1146 バッファ
1148 ランプ信号生成器
2010 基板
2100 単位ピクセル
2200 ピクセル部
2320 垂直信号線
2340 水平信号線
2400 垂直駆動回路
2500 カラム信号処理回路
2600 水平駆動回路
2700 出力回路
2800 制御回路
2900 入出力端子

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