(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2026012697
(43)【公開日】2026-01-27
(54)【発明の名称】センサ装置
(51)【国際特許分類】
H10F 39/12 20250101AFI20260120BHJP
H04N 25/70 20230101ALI20260120BHJP
H01L 23/02 20060101ALI20260120BHJP
【FI】
H10F39/12 D
H04N25/70
H01L23/02 F
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2025162837
(22)【出願日】2025-09-30
(62)【分割の表示】P 2021567454の分割
【原出願日】2020-12-21
(31)【優先権主張番号】P 2019239632
(32)【優先日】2019-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】若林 貴博
(72)【発明者】
【氏名】田口 健一
(57)【要約】
【課題】特性を向上させることができるセンサ装置を提供する。
【解決手段】本開示に係るセンサ装置は、ペルチェ素子と、ペルチェ素子の冷却面に熱的に接続されるセンサ素子と、センサ素子の受光面に対向して設けられる窓部材と、センサ素子と窓部材との間に配置される支持部材と、ペルチェ素子の冷却面とセンサ素子との間に配置され、センサ素子への電気的接続を中継する中継基板と、ペルチェ素子の放熱面に熱的に接続され、ペルチェ素子およびセンサ素子を収容するパッケージ基板と、を備える。中継基板は、パッケージ基板に収容され、かつパッケージ基板から離れて配置される。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペルチェ素子と、
前記ペルチェ素子の冷却面に熱的に接続されるセンサ素子と、
前記センサ素子の受光面に対向して設けられる窓部材と、
前記センサ素子と前記窓部材との間に配置される支持部材と、
前記ペルチェ素子の冷却面と前記センサ素子との間に配置され、前記センサ素子への電気的接続を中継する中継基板と、
前記ペルチェ素子の放熱面に熱的に接続され、前記ペルチェ素子および前記センサ素子を収容するパッケージ基板と、
を備え、
前記中継基板は、前記パッケージ基板に収容され、かつ前記パッケージ基板から離れて配置される
センサ装置。
【請求項2】
前記支持部材は、前記窓部材からの入射光を通過させる開口部と、前記窓部材を支持する枠部とを有し、
前記開口部の面積は、前記中継基板の面積よりも小さく、
前記中継基板は、前記センサ素子よりも大きく、
前記センサ素子は、前記開口部よりも小さい
請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項3】
前記センサ素子の受光面に、前記窓部材からの入射光を受光する有効画素領域が配置される
請求項2に記載のセンサ装置。
【請求項4】
前記枠部は、平面視において前記有効画素領域より外側に配置される
請求項3に記載のセンサ装置。
【請求項5】
前記開口部の面積は、前記有効画素領域の面積よりも大きい
請求項3または4に記載のセンサ装置。
【請求項6】
前記窓部材は、前記開口部を覆うように配置される
請求項2~5のいずれか一つに記載のセンサ装置。
【請求項7】
前記ペルチェ素子の冷却面は、前記センサ素子の受光面と反対方向の面よりも大きい
請求項1~6のいずれか一つに記載のセンサ装置。
【請求項8】
前記センサ素子は、SWIR(Short Wave InfraRed)イメージセンサである
請求項1~7のいずれか一つに記載のセンサ装置。
【請求項9】
前記窓部材は、ホウケイ酸ガラスで構成される
請求項1~8のいずれか一つに記載のセンサ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、センサ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
固体撮像素子などのセンサ素子を冷却する手段として、ペルチェ素子を内蔵した気密封止パッケージが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示では、特性を向上させることができるセンサ装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示によれば、センサ装置が提供される。センサ装置は、ペルチェ素子と、前記ペルチェ素子の冷却面に熱的に接続されるセンサ素子と、前記センサ素子の受光面に対向して設けられる窓部材と、前記センサ素子と前記窓部材との間に配置される支持部材と、前記ペルチェ素子の冷却面と前記センサ素子との間に配置され、前記センサ素子への電気的接続を中継する中継基板と、前記ペルチェ素子の放熱面に熱的に接続され、前記ペルチェ素子および前記センサ素子を収容するパッケージ基板と、を備える。前記中継基板は、前記パッケージ基板に収容され、かつ前記パッケージ基板から離れて配置される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本開示の実施形態に係るセンサ素子の概略構成を示す図である。
【
図2】本開示の実施形態に係るセンサ素子の各画素の画素回路を示す図である。
【
図3】本開示の実施形態に係る画素の構造を示す断面図である。
【
図4】電荷放出画素の画素配置を示す画素アレイ領域の平面図である。
【
図5】本開示の実施形態に係るセンサ素子の模式的な断面構成を示す図である。
【
図6】本開示の実施形態に係るセンサ装置の構成例を示す断面図である。
【
図7】本開示の実施形態に係るセンサ装置の構成例を示す底面図である。
【
図8】本開示の実施形態に係るペルチェ素子の冷却基板の構成例を示す上面図である。
【
図9】本開示の実施形態に係るペルチェ素子の放熱基板の構成例を示す上面図である。
【
図10】本開示の実施形態に係るペルチェ素子の構成例を示す上面図である。
【
図11】実施例および参考例の窓部材の透過率の波長依存性について示す図である。
【
図12】本開示の実施形態の変形例1に係るセンサ装置の構成例を示す断面図である。
【
図13】本開示の実施形態の変形例2に係るセンサ装置の構成例を示す断面図である。
【
図14】本開示の実施形態の変形例3に係るセンサ装置の構成例を示す底面図である。
【
図15A】本開示の実施形態に係る別の例のセンサ素子の基板構成を示す図である。
【
図15B】本開示の実施形態に係る別の例のセンサ素子の基板構成を示す図である。
【
図16】本開示の実施形態に係る別の例のセンサ素子の積層基板の回路構成例を示す図である。
【
図17】本開示の実施形態に係る別の例のセンサ素子の画素の等価回路を示す図である。
【
図18】変形例4に係る電荷放出画素の画素配置を示す画素アレイ領域の平面図である。
【
図19】本開示の実施形態の変形例4に係る画素の構造を示す断面図である。
【
図20】本開示の実施形態の変形例5に係るセンサ装置の構成例を示す断面図である。
【
図21】本開示の実施形態の変形例6に係るセンサ装置の構成例を示す断面図である。
【
図22】本開示の実施形態の変形例7に係るセンサ装置の構成例を示す断面図である。
【
図23】本開示の実施形態の変形例8に係るセンサ装置の構成例を示す断面図である。
【
図24】本開示の実施形態の変形例9に係るセンサ装置の構成例を示す断面図である。
【
図25】本開示の実施形態の変形例10に係るセンサ装置の構成例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本開示の各実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の各実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0008】
固体撮像素子などのセンサ素子を冷却する手段として、ペルチェ素子を内蔵した気密封止パッケージが知られている。かかる気密封止パッケージでは、検出する光を内部に透過させる窓部材として、サファイアガラスが用いられている。
【0009】
しかしながら、上記の技術では、サファイアガラスに吸収率の増大する波長領域が存在することから、かかるサファイアガラスによって入射光が吸収されてしまうため、検出感度が低下してしまうという問題があった。
【0010】
そこで、上述の問題点を克服し、センサ装置の検出感度を向上させることができる技術の実現が期待されている。
【0011】
[センサ素子の構成]
最初に、実施形態に係るセンサ素子10の構成について、
図1~
図5を参照しながら説明する。
図1は、本開示の実施形態に係るセンサ素子10の概略構成を示す図である。
【0012】
図1のセンサ素子10は、半導体としてたとえば単結晶シリコン(Si)を用いた半導体基板112に、画素102が行列状に2次元配置された画素アレイ領域103と、その周辺の周辺回路領域161(
図4参照)とを有して構成される。周辺回路領域161には、垂直駆動回路104、カラム信号処理回路105、水平駆動回路106、出力回路107、制御回路108などが含まれる。
【0013】
画素102は、半導体薄膜からなる光電変換部と、複数の画素トランジスタを有して成る。複数の画素トランジスタは、たとえば、リセットトランジスタ、増幅トランジスタ、および、選択トランジスタの3つのMOSトランジスタで構成される。
【0014】
制御回路108は、入力クロックと、動作モードなどを指令するデータを受け取り、またセンサ素子10の内部情報などのデータを出力する。すなわち、制御回路108は、垂直同期信号、水平同期信号およびマスタクロックに基づいて、垂直駆動回路104、カラム信号処理回路105および水平駆動回路106などの動作の基準となるクロック信号や制御信号を生成する。
【0015】
そして、制御回路108は、生成したクロック信号や制御信号を、垂直駆動回路104、カラム信号処理回路105および水平駆動回路106などに出力する。
【0016】
垂直駆動回路104は、たとえばシフトレジスタによって構成され、所定の画素駆動配線110を選択し、選択された画素駆動配線110に画素102を駆動するためのパルスを供給し、行単位で画素102を駆動する。
【0017】
すなわち、垂直駆動回路104は、画素アレイ領域103の各画素102を行単位で順次垂直方向に選択走査する。そして、垂直駆動回路104は、各画素102の光電変換部において受光量に応じて生成された信号電荷に基づく画素信号を、垂直信号線109を通してカラム信号処理回路105に供給させる。
【0018】
カラム信号処理回路105は、画素102の列ごとに配置されており、1行分の画素102から出力される信号を列ごとにノイズ除去などの信号処理を行う。たとえば、カラム信号処理回路105は、画素固有の固定パターンノイズを除去するためのCDS(Correlated Double Sampling:相関2重サンプリング)およびAD変換などの信号処理を行う。
【0019】
水平駆動回路106は、たとえばシフトレジスタによって構成され、水平走査パルスを順次出力することによって、カラム信号処理回路105の各々を順番に選択し、カラム信号処理回路105の各々から画素信号を水平信号線111に出力させる。
【0020】
出力回路107は、カラム信号処理回路105の各々から水平信号線111を通して順次に供給される信号に対し、信号処理を行って出力する。出力回路107は、たとえば、バファリングだけする場合もあるし、黒レベル調整、列ばらつき補正、各種デジタル信号処理などが行われる場合もある。入出力端子113は、外部と信号のやりとりをする。
【0021】
以上のように構成されるセンサ素子10は、CDS処理とAD変換処理を行うカラム信号処理回路105が列ごとに配置されたカラムAD方式と呼ばれるCMOSイメージセンサである。
【0022】
図2は、本開示の実施形態に係るセンサ素子10の各画素の画素回路を示す図である。各画素102は、光電変換部121、容量素子122、リセットトランジスタ123、増幅トランジスタ124、および選択トランジスタ125を有する。
【0023】
光電変換部121は、InGaAsなどの化合物半導体を用いた半導体薄膜からなり、受光した光量に応じた電荷(信号電荷)を生成する。光電変換部121には、所定のバイアス電Vaが印加されている。
【0024】
容量素子122は、光電変換部121で生成された電荷を蓄積する。容量素子122は、たとえば、pn接合容量、MOS容量、または配線容量のいずれか1つを少なくとも含んで構成することができる。
【0025】
リセットトランジスタ123は、リセット信号RSTによりオンされた場合、容量素子122に蓄積されている電荷がソース(グランド)に排出されることで、容量素子122の電位をリセットする。
【0026】
増幅トランジスタ124は、容量素子122の蓄積電位に応じた画素信号を出力する。すなわち、増幅トランジスタ124は、垂直信号線109を介して接続されている定電流源としての負荷MOS(図示せず)とソースフォロワ回路を構成する。
【0027】
これにより、容量素子122に蓄積されている電荷に応じたレベルを示す画素信号が、増幅トランジスタ124から選択トランジスタ125を介してカラム信号処理回路105(
図1参照)に出力される。
【0028】
選択トランジスタ125は、選択信号SELにより画素102が選択された場合にオンされ、画素102の画素信号を、垂直信号線109を介してカラム信号処理回路105に出力する。転送信号TRX、選択信号SEL、およびリセット信号RSTが伝送される各信号線は、
図1の画素駆動配線110に対応する。
【0029】
図3は、本開示の実施形態に係る画素102の構造を示す断面図である。詳細は後述するが、
図3においては、画素アレイ領域103内の各画素102が、リセットトランジスタ123の制御の違いによって、通常画素102Aと電荷放出画素102Bとに分けられる。
【0030】
一方で、画素構造は通常画素102Aと電荷放出画素102Bとは基本的に同一であるので、以下では単に画素102として説明する場合がある。なお、電荷放出画素102Bは、画素アレイ領域103(
図1参照)の最も外側に配置されている。
【0031】
図2で説明した各画素102の容量素子122、リセットトランジスタ123、増幅トランジスタ124、および選択トランジスタ125の読み出し回路が、たとえば単結晶シリコンなどの単結晶材料からなる半導体基板112に画素102ごとに形成されている。
【0032】
なお、
図3では、半導体基板112に形成される容量素子122、リセットトランジスタ123、増幅トランジスタ124、および選択トランジスタ125の符号の図示が省略されている。
【0033】
半導体基板112の光入射側である上側には、光電変換部121となるN型の半導体薄膜141が、画素アレイ領域103の全面に形成されている。N型の半導体薄膜141は、InGaP、InAlP、InGaAs、InAlAs、さらにはカルコパイライト構造の化合物半導体が用いられる。
【0034】
カルコパイライト構造の化合物半導体は、高い光吸収係数と、広い波長域に渡る高い感度が得られる材料であり、光電変換用のN型の半導体薄膜141として好ましく用いられる。
【0035】
このようなカルコパイライト構造の化合物半導体は、Cu、Al、Ga、In、S、Seなど、IV族元素の周囲の元素を用いて構成され、CuGaInS系混晶、CuAlGaInS系混晶、およびCuAlGaInSSe系混晶などが例示される。
【0036】
また、N型の半導体薄膜141の材料には、上述した化合物半導体の他、アモルファスシリコン、ゲルマニウム(Ge)、量子ドット光電変換膜、有機光電変換膜などを用いることも可能である。なお、本開示では、N型の半導体薄膜141として、InGaAsの化合物半導体が用いられているものとする。
【0037】
N型の半導体薄膜141の半導体基板112側である下側には、画素電極を構成する高濃度のP型層142が、画素102ごとに形成されている。そして、画素102ごとに形成された高濃度のP型層142の間には、各画素102を分離する画素分離領域としてのN型層143が、たとえば、InPなどの化合物半導体で形成されている。このN型層143は、画素分離領域としての機能の他、暗電流を防止する役割も有する。
【0038】
一方、N型の半導体薄膜141の光入射側である上側にも、画素分離領域として用いたInPなどの化合物半導体を用いて、N型の半導体薄膜141よりも高濃度のN型層144が形成されている。
【0039】
この高濃度のN型層144は、N型の半導体薄膜141で生成された電荷の逆流を防止するバリア層として機能する。高濃度のN型層144の材料には、たとえば、InP、InGaAs、InAlAsなどの化合物半導体を用いることができる。
【0040】
バリア層としての高濃度のN型層144の上には、反射防止膜145が形成されている。反射防止膜145の材料には、たとえば、窒化シリコン(SiN)、酸化ハフニウム(HfO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化タンタル(Ta2O5)、酸化チタン(TiO2)などを用いることができる。
【0041】
高濃度のN型層144または反射防止膜145のいずれか一方は、N型の半導体薄膜141を上下に挟む電極のうちの上側の上部電極としても機能し、上部電極としての高濃度のN型層144または反射防止膜145には、所定の電圧Vaが印加される。
【0042】
反射防止膜145の上には、カラーフィルタ146およびオンチップレンズ147がさらに形成されている。カラーフィルタ146は、R(赤)、G(緑)、またはB(青)のいずれかの光(波長光)を透過させるフィルタであり、たとえば、画素アレイ領域103において、いわゆるベイヤ配列で配置されている。
【0043】
画素電極を構成する高濃度のP型層142と、画素分離領域としてのN型層143の下側には、パッシベーション層151および絶縁層152が形成されている。そして、接続電極153Aおよび153Bとバンプ電極154とが、パッシベーション層151および絶縁層152を貫通するように形成されている。
【0044】
接続電極153Aおよび153Bとバンプ電極154とは、画素電極を構成する高濃度のP型層142と、電荷を蓄積する容量素子122とを電気的に接続する。
【0045】
通常画素102Aおよび電荷放出画素102Bは、以上のように構成されており、同一の画素構造を有している。しかしながら、通常画素102Aと電荷放出画素102Bとでは、リセットトランジスタ123の制御方法が異なる。
【0046】
通常画素102Aでは、光電変換部121による電荷の生成期間(受光期間)や受光開始前の容量素子122の電位のリセット期間などに応じて、リセットトランジスタ123が、リセット信号RSTに基づいてオンオフされる。一方で、電荷放出画素102Bでは、リセットトランジスタ123が、常にオンに制御されている。
【0047】
これにより、光電変換部121で生成された電荷はグランドへ排出され、電荷放出画素102Bには常に一定の電圧Vaが印加される。
【0048】
図4は、電荷放出画素102Bの画素配置を示す画素アレイ領域103の平面図である。画素アレイ領域103は、垂直駆動回路104やカラム信号処理回路105などが形成されている周辺回路領域161の内側に配置される。画素アレイ領域103の最も外側の1行および1列が電荷放出領域162とされ、そこに、電荷放出画素102Bが配置されている。
【0049】
なお、電荷放出領域162は、矩形の画素アレイ領域103の最も外側の1行および1列を少なくとも含む複数行および複数列で構成されてもよい。
【0050】
矩形の画素アレイ領域103の各辺の最も外側の列および行に位置する画素102は、
図3に示されるように、化合物半導体である光電変換部121の加工部界面(加工部端面)からの影響によって暗電流が発生し易くなる。
【0051】
特に、半導体基板112に形成される読み出し回路がソースフォロアタイプの回路である場合には、電荷が蓄積するとその画素の電位差が小さくなるため、暗電流成分がブルーミングによって、次々と隣の画素に影響を及ぼしてしまう。
【0052】
そこで、実施形態においては、矩形の画素アレイ領域103の各辺の最も外側の列および行に位置する画素102を、リセットトランジスタ123が常時オンとなるように制御される電荷放出画素102Bとする。
【0053】
これにより、光電変換部121であるN型の半導体薄膜141の加工部端面(加工部界面)からの電荷の湧き出しを、電荷放出画素102Bに集中させ、排出させる。これにより、電荷放出領域162より内側の通常画素102Aへの電荷の流れ込みを防止することができる。
【0054】
以上により、実施形態によれば、N型の半導体薄膜141の加工部界面からの電荷の湧き出しによる画質劣化を抑制することができる。
【0055】
図5は、本開示の実施形態に係るセンサ素子10の模式的な断面構成を示す図である。センサ素子10は、たとえばIII-V族半導体などの化合物半導体材料を用いた赤外線センサなどに適用されるものである。
【0056】
センサ素子10は、たとえば、可視領域(たとえば380nm以上780nm未満)~短赤外領域(たとえば780nm以上2500nm未満)の波長の光に、光電変換機能を有している。このセンサ素子10には、たとえば2次元配置された複数の受光単位領域(画素102)が設けられている。
図5には、3つの画素102に相当する部分の断面構成について示す。
【0057】
センサ素子10は、素子基板180および回路基板190の積層構造を有している。素子基板180の一方の面は光入射面(光入射面S1)であり、光入射面S1と反対の面(他方の面)が、回路基板190との接合面(接合面S2)である。
【0058】
素子基板180は、回路基板190に近い位置から、第1電極181を含む配線層180W、半導体層180S、第2電極185およびパッシベーション膜186をこの順に有している。
【0059】
半導体層180Sの配線層180Wとの対向面および端面(側面)は、絶縁膜187により覆われている。回路基板190は、素子基板180の接合面S2に接する配線層192Wと、この配線層192Wを間にして素子基板180に対向する支持基板191とを有している。
【0060】
素子基板180の中央部には、有効画素領域である素子領域R1が設けられており、この素子領域R1に半導体層180Sが配置されている。換言すれば、半導体層180Sが設けられた領域が素子領域R1である。
【0061】
素子領域R1の外側には、素子領域R1を囲む周辺領域R2が設けられている。素子基板180の周辺領域R2には、絶縁膜187とともに埋込層188が設けられている。センサ素子10では、素子基板180の光入射面S1から、パッシベーション膜186、第2電極185および第2コンタクト層184を介して半導体層180Sに光が入射するようになっている。
【0062】
半導体層180Sで光電変換された信号電荷は、配線層180Wを介して移動し、回路基板190で読みだされる。以下、各部の構成について説明する。
【0063】
配線層180Wは、素子領域R1および周辺領域R2にわたって設けられ、回路基板190との接合面S2を有している。センサ素子10では、この素子基板180の接合面S2が素子領域R1および周辺領域R2に設けられ、たとえば素子領域R1の接合面S2と周辺領域R2の接合面S2とは、同一平面を構成している。
【0064】
後述するように、センサ素子10では、埋込層188を設けることにより周辺領域R2の接合面S2が形成される。
【0065】
配線層180Wは、たとえば層間絶縁膜189A、189B中に、第1電極181およびコンタクト電極189EA、189EBを有している。たとえば、回路基板190側に層間絶縁膜189Bが、第1コンタクト層182側に層間絶縁膜189Aが配置され、これら層間絶縁膜189A、189Bが積層して設けられている。
【0066】
層間絶縁膜189A、189Bは、たとえば、無機絶縁材料により構成されている。この無機絶縁材料としては、たとえば、窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素(SiO2)および酸化ハフニウムなどが挙げられる。層間絶縁膜189A、189Bを同一の無機絶縁材料により構成するようにしてもよい。
【0067】
第1電極181は、光電変換層183で発生した信号電荷(正孔または電子、以下便宜上、信号電荷が正孔であるとして説明する。)を読みだすための電圧が供給される電極(アノード)であり、素子領域R1に画素102ごとに設けられている。
【0068】
配線層180Wに設けられた第1電極181は、層間絶縁膜189Aおよび絶縁膜187の接続孔を介して半導体層180S(より具体的には、後述の第1コンタクト層182)に接している。隣り合う第1電極181は、層間絶縁膜189Bにより電気的に分離されている。
【0069】
第1電極181は、たとえば、チタン、タングステン、窒化チタン(TiN)、白金、金)、ゲルマニウム、パラジウム、亜鉛、ニッケルおよびアルミニウムのうちのいずれかの単体、またはそれらのうちの少なくとも1種を含む合金により構成されている。
【0070】
第1電極181は、このような構成材料の単膜であってもよく、あるいは、2種以上を組み合わせた積層膜であってもよい。たとえば、第1電極181は、チタンおよびタングステンの積層膜により構成されている。
【0071】
コンタクト電極189EAは、第1電極181と回路基板190とを電気的に接続するためのものであり、素子領域R1に画素102ごとに設けられている。隣り合うコンタクト電極189EAは、層間絶縁膜189Bにより電気的に分離されている。
【0072】
コンタクト電極189EBは、第2電極185と回路基板190の配線(後述の配線192CB)とを電気的に接続するためのものであり、周辺領域R2に配置されている。このコンタクト電極189EBは、たとえば、コンタクト電極189EAと同一工程で形成されている。コンタクト電極189EA、189EBは、たとえば銅(Cu)パッドにより構成されており、接合面S2に露出されている。
【0073】
半導体層180Sは、たとえば、配線層180Wに近い位置から、第1コンタクト層182、光電変換層183および第2コンタクト層184を含んでいる。第1コンタクト層182、光電変換層183および第2コンタクト層184は、互いに同じ平面形状を有し、各々の端面は、平面視で同じ位置に配置されている。
【0074】
第1コンタクト層182は、たとえば、すべての画素102に共通して設けられ、絶縁膜187と光電変換層183との間に配置されている。第1コンタクト層182は、隣り合う画素102を電気的に分離するためのものであり、第1コンタクト層182には、たとえば複数の拡散領域182Aが設けられている。
【0075】
第1コンタクト層182に、光電変換層183を構成する化合物半導体材料のバンドギャップよりも大きなバンドギャップの化合物半導体材料を用いることにより、暗電流を抑えることも可能となる。第1コンタクト層182には、たとえばN型のInPを用いることができる。
【0076】
第1コンタクト層182に設けられた拡散領域182Aは、互いに離間して配置されている。拡散領域182Aは、画素102ごとに配置され、それぞれの拡散領域182Aに第1電極181が接続されている。
【0077】
拡散領域182Aは、光電変換層183で発生した信号電荷を画素102ごとに読み出すためのものであり、たとえば、p型不純物を含んでいる。p型不純物としては、たとえばZnなどが挙げられる。
【0078】
このように、拡散領域182Aと、拡散領域182A以外の第1コンタクト層182との間にpn接合界面が形成され、隣り合う画素102が電気的に分離されるようになっている。拡散領域182Aは、たとえば第1コンタクト層182の厚み方向に設けられ、光電変換層183の厚み方向の一部にも設けられている。
【0079】
第1電極181と第2電極185との間、より具体的には、第1コンタクト層182と第2コンタクト層184との間の光電変換層183は、たとえば、すべての画素102に共通して設けられている。
【0080】
この光電変換層183は、所定の波長の光を吸収して、信号電荷を発生させるものであり、たとえば、i型のIII-V族半導体などの化合物半導体材料により構成されている。光電変換層183を構成する化合物半導体材料としては、たとえば、InGaAs、InAsSb、InAs、InSb、HgCdTeなどが挙げられる。
【0081】
また、Geにより光電変換層183を構成するようにしてもよい。光電変換層183では、たとえば、可視領域から短赤外領域の波長の光の光電変換がなされるようになっている。
【0082】
第2コンタクト層184は、たとえば、すべての画素102に共通して設けられている。この第2コンタクト層184は、光電変換層183と第2電極185との間に設けられ、これらに接している。
【0083】
第2コンタクト層184は、第2電極185から排出される電荷が移動する領域であり、たとえば、N型の不純物を含む化合物半導体により構成されている。第2コンタクト層184には、たとえば、N型のInPを用いることができる。
【0084】
第2電極185は、たとえば各画素102に共通の電極として、第2コンタクト層184上(光入射側)に、第2コンタクト層184に接するように設けられている。第2電極185は、光電変換層183で発生した電荷のうち、信号電荷として用いられない電荷を排出するためのものである(カソード)。
【0085】
たとえば、正孔が、信号電荷として第1電極181から読み出される場合には、この第2電極185を通じてたとえば電子を排出することができる。第2電極185は、たとえば赤外線などの入射光を透過可能な導電膜により構成されている。第2電極185には、たとえば、ITO(Indium Tin Oxide)またはITiO(In2O3-TiO2)などを用いることができる。
【0086】
パッシベーション膜186は、第2電極185を光入射面S1側から覆っている。パッシベーション膜186は、反射防止機能を有していてもよい。パッシベーション膜186には、たとえば窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素および酸化タンタルなどを用いることができる。
【0087】
絶縁膜187は、第1コンタクト層182と配線層180Wとの間に設けられるとともに、第1コンタクト層182の端面、光電変換層183の端面、第2コンタクト層184の端面および第2電極185の端面を覆う。また、絶縁膜187は、周辺領域R2ではパッシベーション膜186に接している。
【0088】
この絶縁膜187は、たとえば、酸化シリコン(SiOx)または酸化アルミニウムなどの酸化物を含んで構成されている。複数の膜からなる積層構造により絶縁膜187を構成するようにしてもよい。
【0089】
絶縁膜187は、たとえば酸窒化シリコン(SiON)、炭素含有酸化シリコン(SiOC)、窒化シリコンおよびシリコンカーバイド(SiC)などのシリコン(Si)系絶縁材料により構成するようにしてもよい。
【0090】
埋込層188は、センサ素子10の製造工程で、図示しない仮基板と半導体層180Sとの段差を埋めるためのものである。詳細は後述するが、本実施形態では、この埋込層188を形成するので、半導体層180Sと仮基板との段差に起因した製造工程の不具合の発生が抑えられる。
【0091】
周辺領域R2の埋込層188は、配線層180Wとパッシベーション膜186との間に設けられ、たとえば、半導体層180Sの厚み以上の厚みを有している。ここでは、この埋込層188が半導体層180Sを囲んで設けられているので、半導体層180Sの周囲の領域(周辺領域R2)が形成される。
【0092】
これにより、この周辺領域R2に回路基板190との接合面S2を設けることができるようになっている。周辺領域R2に接合面S2が形成されていれば、埋込層188の厚みを小さくしてもよいが、埋込層188が半導体層180Sを厚み方向にわたって覆い、半導体層180Sの端面全面が埋込層188に覆われていることが好ましい。
【0093】
埋込層188が、絶縁膜187を介して半導体層180Sの端面全面を覆うことにより、半導体層180Sへの水分の浸入を効果的に抑えることができる。
【0094】
接合面S2側の埋込層188の面は平坦化されており、周辺領域R2では、この平坦化された埋込層188の面に配線層180Wが設けられている。埋込層188には、たとえば、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、炭素含有酸化シリコンおよびシリコンカーバイドなどの無機絶縁材料を用いることができる。
【0095】
埋込層188には、貫通電極188Vが設けられている。この貫通電極188Vは、第2電極185と回路基板190の配線(後述の配線192CB)とを接続するためのものであり、一部がパッシベーション膜186上に設けられている。
【0096】
貫通電極188Vの一方は、パッシベーション膜186上からパッシベーション膜186を貫通して第2電極185に接続されている。貫通電極188Vの他方は、パッシベーション膜186上からパッシベーション膜186、絶縁膜187、埋込層188および層間絶縁膜189Aを貫通してコンタクト電極189EBに接続されている。
【0097】
回路基板190の支持基板191は、配線層192Wを支持するためのものであり、たとえば、シリコン(Si)により構成されている。配線層192Wは、たとえば、層間絶縁膜192A中に、コンタクト電極192EA、192EB、画素回路192CA、配線192CBおよびパッド電極192Pを有している。
【0098】
層間絶縁膜192Aは、たとえば、無機絶縁材料により構成されている。この無機絶縁材料としては、たとえば、窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素および酸化ハフニウムなどが挙げられる。
【0099】
コンタクト電極192EAは、第1電極181と画素回路192CAとを電気的に接続するためのものであり、素子基板180の接合面S2でコンタクト電極189EAに接している。隣り合うコンタクト電極192EAは、層間絶縁膜192Aにより電気的に分離されている。
【0100】
コンタクト電極192EBは、第2電極185と回路基板190の配線192CBとを電気的に接続するためのものであり、素子基板180の接合面S2でコンタクト電極189EBに接している。このコンタクト電極192EBは、たとえば、コンタクト電極192EAと同一工程で形成されている。
【0101】
コンタクト電極189EB、192EBを設けずに、貫通電極188Vを配線192CBに接続するようにしてもよい。コンタクト電極192EA、192EBは、たとえば銅パッドにより構成されており、回路基板190の素子基板180との対向面に露出されている。
【0102】
すなわち、コンタクト電極189EAとコンタクト電極192EAとの間、および、コンタクト電極189EBとコンタクト電極192EBとの間でたとえばCuCu接合がなされている。
【0103】
画素回路192CAは、画素102ごとに設けられ、コンタクト電極192EAに接続されている。この画素回路192CAが、ROICを構成している。コンタクト電極192EBに接続された配線192CBは、たとえば所定の電位に接続されている。
【0104】
このように、光電変換層183で発生した電荷の一方(たとえば、正孔)は、第1電極181から、コンタクト電極189EA、192EAを介して画素回路192CAに読み出される。
【0105】
また、光電変換層183で発生した電荷の他方(たとえば、電子)は、第2電極185から、貫通電極188Vおよびコンタクト電極189EB、192EBを介して、所定の電位に排出されるようになっている。
【0106】
パッド電極192Pは、外部と電気的な接続を行うためのものである。センサ素子10に、素子基板180を貫通し、パッド電極192Pに達する孔Hが設けられ、この孔Hを介して外部と電気的な接続がなされるようになっている。接続は、たとえば、ワイヤーボンドまたはバンプなどの方法によりなされる。
【0107】
[センサ装置の構成]
つづいて、実施形態に係るセンサ装置1の構成について説明する。
図6は、本開示の実施形態に係るセンサ装置1の構成例を示す断面図であり、
図7は、本開示の実施形態に係るセンサ装置1の構成例を示す底面図である。
【0108】
実施形態に係るセンサ装置1は、内部を気密封止したパッケージ構造を有し、窓部材60を透過する光を内部のセンサ素子10で受光するセンサ装置である。なお、以下の説明にあっては、センサ装置1において窓部材60が設けられる側を上方と便宜上定義して、上下の方向を示すものとする。
【0109】
図6に示すように、実施形態に係るセンサ装置1は、センサ素子10と、ペルチェ素子20と、中継基板30と、パッケージ基板40と、複数のピン端子50と、窓部材60と、支持部材70とを備える。複数のピン端子50は、外部端子の一例である。
【0110】
センサ素子10は、主面(図では上面)である受光面10aに有効画素領域11を有する。かかる有効画素領域11には、受光した光を電気信号に変換する上述の画素102(
図1参照)が複数形成される。
【0111】
実施形態に係るセンサ素子10は、たとえば、InGaAsイメージセンサなどのSWIR(Short Wave InfraRed)イメージセンサである。すなわち、実施形態に係るセンサ素子10は、短波赤外領域を含む光(たとえば、波長400nm~2500nmの光)を電気信号に変換する画素を有する。
【0112】
ペルチェ素子20は、冷却基板21と、柱状部22と、放熱基板23とを有し、かかる冷却基板21、柱状部22および放熱基板23が上からこの順に積層される。
【0113】
図8は、本開示の実施形態に係るペルチェ素子20の冷却基板21の構成例を示す上面図である。
図8に示すように、冷却基板21には、銅薄膜などで形成され、所定のパターンを有する金属層ML1が柱状部22に面している面(
図6では下面)に形成される。なお、
図8では、理解を容易にするため、上面視した場合の金属層ML1の配置を示している。
【0114】
図9は、本開示の実施形態に係るペルチェ素子20の放熱基板23の構成例を示す上面図である。
図9に示すように、放熱基板23には、銅薄膜などで形成され、所定のパターンを有する金属層ML2が柱状部22に面している面(
図6では上面)に形成される。また、放熱基板23における金属層ML2の所定の部位には、1対の電極24が設けられる。
【0115】
そして、
図8に示す冷却基板21と
図9に示す放熱基板23とで柱状部22を挟み込むことにより、
図10に示すようなペルチェ素子20が構成される。
図10は、本開示の実施形態に係るペルチェ素子20の構成例を示す上面図である。
【0116】
図10に示すように、冷却基板21の金属層ML1と放熱基板23の金属層ML2とを位置合わせするとともに、金属層ML1と金属層ML2とがいずれも配置される部位に柱状部22を配置する。
【0117】
これにより、ペルチェ素子20の内部において、一方の電極24から他方の電極24までの間に、金属層ML1、金属層ML2および柱状部22で形成される一筆書きの電気回路が形成される。
【0118】
また、柱状部22は、柱状のP型熱電半導体と柱状のN型熱電半導体とを有する。かかるP型熱電半導体およびN型熱電半導体は、それぞれ一端が金属層ML1に接続され、他端が金属層ML2に接続される。そして、柱状部22のP型熱電半導体およびN型熱電半導体は、金属層ML1および金属層ML2を介して、交互に直列に接続される。
【0119】
これにより、ペルチェ素子20では、N型熱電半導体のほうから直流電流が流された場合に、冷却基板21は冷却面21a(
図6参照)から熱を吸収して冷却され、放熱基板23は冷却基板21で吸収された熱を放熱面23a(
図6参照)から放熱する。
【0120】
なお、冷却面21aとは、冷却基板21において柱状部22が接合される面(すなわち、金属層ML1が配置される面)とは反対側の面である。また、放熱面23aとは、放熱基板23において柱状部22が接合される面(すなわち、金属層ML2が配置される面)とは反対側の面である。
【0121】
図6の説明に戻る。中継基板30は、ペルチェ素子20の冷却面21aと、センサ素子10との間に配置される。たとえば、中継基板30のおもて面31には、センサ素子10が図示しない接着剤などを介して接合され、中継基板30の裏面32には、ペルチェ素子20の冷却面21aが図示しない接着剤などを介して接合される。
【0122】
これにより、センサ素子10は、中継基板30を介してペルチェ素子20の冷却面21aに熱的に接続される。
【0123】
また、中継基板30は、表面や内部に図示しない配線層を有し、かかる配線層によってセンサ素子10とパッケージ基板40との電気的接続を中継する。
【0124】
たとえば、中継基板30の配線層とセンサ素子10との間がボンディングワイヤ33で電気的に接続される。また、中継基板30の配線層とパッケージ基板40の段差部41bに設けられるボンディングパッド(図示せず)との間がボンディングワイヤ34で電気的に接続される。これにより、中継基板30は、センサ素子10とパッケージ基板40との電気的接続を中継することができる。
【0125】
中継基板30は、たとえば、セラミックで構成されるインターポーザ基板である。なお、中継基板30はセラミック製の基板に限られず、樹脂製のプリント基板などであってもよい。
【0126】
パッケージ基板40は、アルミナ(Al2O3)や窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(Si3N4)などの高い熱伝導率を有するセラミックで構成され、センサ素子10と、ペルチェ素子20と、中継基板30とを収容する。
【0127】
パッケージ基板40は、アルミナなどのセラミックで構成される多層基板であり、たとえばPGA(Pin Grid Array)基板である。
図6に示すように、パッケージ基板40は、第1面(たとえば、上面42)と、かかる第1面の反対側に位置する第2面(たとえば、底面43)とを有する。
【0128】
パッケージ基板40において、上面42と底面43との間に位置する内部には、複数の配線が多層に設けられている。これらの配線は、パッケージ基板40の底面43に設けられた、複数の端子(たとえば、ピン端子50)に接続している。
【0129】
たとえば、パッケージ基板40は略直方体状であり、上面42に凹部41が形成される。そして、かかる凹部41の底面41aに、ペルチェ素子20と、中継基板30と、センサ素子10とが下からこの順に積層される。
【0130】
また、凹部41には、底面41aよりも高い箇所に段差部41bが設けられる。そして、かかる段差部41bに設けられるボンディングパッドと、対応する中継基板30の配線層との間がボンディングワイヤ34で電気的に接続される。
【0131】
さらに、段差部41bに設けられるボンディングパッドは、パッケージ基板40の表面や内部に形成される図示しない配線層を経由して、パッケージ基板40の底面43に設けられるピン端子50に電気的に接続される。すなわち、パッケージ基板40は、中継基板30とピン端子50との間の電気的接続を中継する中継基板の機能を有する。
【0132】
このように、段差部41bにボンディングパッドを形成することにより、かかるボンディングパッドと中継基板30との距離を近づけることができる。これにより、ボンディングワイヤ34の長さを短くすることができることから、パッケージ基板40と中継基板30との間の配線抵抗を低減することができる。
【0133】
したがって、実施形態によれば、センサ装置1の電気的特性を向上させることができる。
【0134】
パッケージ基板40の底面43および複数の側面44は、それぞれ略平坦である。
図7に示すように、パッケージ基板40の底面43には、複数のピン端子50がマトリックス状に並んで配置されるとともに、かかる複数のピン端子50が配置されない領域には、平坦な底部放熱エリア43aが設けられる。
【0135】
また、
図6に示すように、パッケージ基板40の複数の側面44には、平坦な側部放熱エリア44aがそれぞれ設けられる。
【0136】
ピン端子50は、導電性材料(たとえば、金属)で構成され、略円柱状である。そして、ピン端子50の一端は、パッケージ基板40の底面43から露出する配線層に電気的かつ機械的に接続され、ピン端子50は底面43から下方に延びる。
【0137】
実施形態では、複数のピン端子50と図示しない外部装置とが電気的に接続されることによって、かかる外部装置からセンサ装置1に電力や制御信号などが入力されるとともに、センサ素子10からの電気信号が外部装置に出力される。
【0138】
なお、外部装置からペルチェ素子20の電極24への電力供給は、パッケージ基板40における凹部41の底面41aに設けられる端子45と、かかる端子45に接続されるボンディングワイヤ25とを介して行われる。
【0139】
窓部材60は、センサ素子10の受光面10a(すなわち、有効画素領域11)に対向して設けられ、透光性材料であるホウケイ酸ガラスで構成される。実施形態に係るセンサ装置1では、窓部材60を透過した光をセンサ素子10の有効画素領域11で受光する。
【0140】
支持部材70は、センサ素子10と窓部材60との間に配置され、窓部材60を支持する。支持部材70は、開口部71と、枠部72とを有する。開口部71は、センサ素子10の受光面10a(すなわち、有効画素領域11)に対向して形成され、入射光を通過させる。枠部72は、枠形状を有し、開口部71を囲むように配置され、窓部材60を支持する。
【0141】
そして、窓部材60は、かかる開口部71を覆うように支持部材70に取り付けられることで支持部材70に支持される。窓部材60と支持部材70との間は、低融点ガラスなどを用いて隙間なく接合される。
【0142】
また、支持部材70は、パッケージ基板40の凹部41を覆うように、パッケージ基板40の上面42に接合される。支持部材70とパッケージ基板40との間は、既存の手法を用いて隙間なく接合される。
【0143】
このように、窓部材60と支持部材70との間を隙間なく接合するとともに、支持部材70とパッケージ基板40とを隙間なく接合することにより、センサ装置1では、パッケージ基板40の凹部41内を気密封止することができる。
【0144】
なお、パッケージ基板40の凹部41内を気密封止する場合には、凹部41内が低湿度状態となるように気密封止するとよい。また、支持部材70は、金属材料やセラミック材料などの各種材料で構成することができる。
【0145】
ここまで説明した実施形態に係るセンサ装置1では、窓部材60をホウケイ酸ガラスで構成することにより、センサ装置1の検出感度を向上させることができる。
【0146】
図11は、実施例および参考例の窓部材60の透過率の波長依存性について示す図である。
図11では、実施例としてホウケイ酸ガラスで構成される窓部材60の透過率について示し、参考例としてサファイアガラスで構成される窓部材60の透過率について示す。
【0147】
図11に示すように、参考例の窓部材60では、可視領域および短波赤外領域(たとえば、波長400nm~2500nm)において、透過率が低下する領域が存在する。一方で、実施例の窓部材60では、同じ可視領域および短波赤外領域の全域において、透過率が安定した高い値を示している。
【0148】
このように、可視領域および短波赤外領域の全域において、透過率が安定した高い値を示すホウケイ酸ガラスで窓部材60を構成することにより、可視領域および短波赤外領域の全域におけるセンサ素子10での受光量を増加させることができる。
【0149】
したがって、実施形態によれば、センサ装置1の検出感度を向上させることができる。
【0150】
また、実施形態では、結晶等方性を有するホウケイ酸ガラスで窓部材60を構成することにより、光学特性(たとえば、透過率)が結晶の軸方向に左右されることを抑制することができる。したがって、実施形態によれば、光学特性のばらつきが小さいセンサ装置1を実現することができる。
【0151】
また、実施形態では、熱膨張係数が小さく、かつ靱性が高いホウケイ酸ガラスで窓部材60を構成することにより、センサ装置1の熱衝撃特性を向上させることができる。
【0152】
また、実施形態では、比較的加工が容易なホウケイ酸ガラスで窓部材60を構成することにより、センサ装置1の加工コストを低減させることができる。
【0153】
また、実施形態では、開口部71および枠部72を有し、窓部材60を支持する支持部材70がセンサ装置1に設けられるとよい。これにより、窓部材60をパッケージ基板40の上面42に直接接合する場合と比べて、比較的割れやすい窓部材60の面積を小さくすることができることから、窓部材60が割れることによるセンサ装置1の不具合を抑制することができる。
【0154】
したがって、実施形態によれば、センサ装置1の信頼性を向上させることができる。
【0155】
また、実施形態では、枠部72が平面視において有効画素領域11より外側に配置されるとよく、また、開口部71の面積が有効画素領域11の面積よりも大きいとよい。たとえば、実施形態では、有効画素領域11に対する開口部71の開口角度が30°以上であるとよい。
【0156】
これにより、支持部材70で遮られることなく、センサ装置1の検出対象からの光を有効画素領域11に導くことができる。したがって、実施形態によれば、検出対象を安定して検出することができる。
【0157】
また、実施形態では、窓部材60が開口部71を覆うように配置されるとよい。すなわち、実施形態では、窓部材60の面積が開口部71の面積よりも大きいとよい。これにより、窓部材60と支持部材70との間の糊しろ部分を大きくすることができることから、窓部材60と支持部材70との間に隙間が生じることを抑制することができる。
【0158】
したがって、実施形態によれば、パッケージ基板40の凹部41内を安定して気密封止することができる。なお、実施形態に係る窓部材60は、開口部71を覆うように配置される場合に限られず、開口部71と略等しいサイズの窓部材60が開口部71に嵌め込まれるように配置されてもよい。
【0159】
また、実施形態では、センサ素子10がペルチェ素子20の冷却面21aに熱的に接続されることにより、SWIRイメージセンサのように動作時に高熱が生じるセンサ素子10を用いる場合でも、かかるセンサ素子10を安定に動作させることができる。
【0160】
また、実施形態では、
図6に示すように、ペルチェ素子20の冷却面21aがセンサ素子10の受光面10aと反対方向の面よりも大きいとよい。すなわち、平面視において、ペルチェ素子20の冷却面21aがセンサ素子10よりも大きいとよい。
【0161】
これにより、センサ素子10の全体をペルチェ素子20で均等に冷却することができることから、センサ素子10をさらに安定に動作させることができる。
【0162】
なお、
図6の例では、平面視において、ペルチェ素子20の冷却面21aがセンサ素子10よりも大きい場合について示した。一方で、ペルチェ素子20の冷却面21aはセンサ素子10と略等しいサイズでもよいし、
図12に示すように、ペルチェ素子20の冷却面21aはセンサ素子10よりも小さくてもよい。
図12は、本開示の実施形態の変形例1に係るセンサ装置1の構成例を示す断面図である。
【0163】
図12に示すように、平面視において、ペルチェ素子20の冷却面21aをセンサ素子10よりも小さくすることにより、凹部41を小さくすることができることから、センサ装置1を小型化することができる。
【0164】
また、実施形態では、センサ素子10およびペルチェ素子20を収容するパッケージ基板40において、パッケージ基板40における凹部41の底面41aがペルチェ素子20の放熱面23aに熱的に接続されるとよい。
【0165】
これにより、ペルチェ素子20およびセンサ素子10を気密封止するセンサ装置1において、センサ素子10で生じた熱をペルチェ素子20およびパッケージ基板40を介して効率よく外部に放熱することができる。
【0166】
また、実施形態では、ペルチェ素子20およびセンサ素子10が低湿度状態で気密封止されていることから、ペルチェ素子20の冷却面21aが冷却される際に、かかる冷却面21aに結露が生じることを抑制することができる。
【0167】
また、実施形態では、パッケージ基板40をセラミックで構成することにより、センサ装置1のセンサ素子10を多画素化することができる。この理由について以下に説明する。
【0168】
図13は、本開示の実施形態の変形例2に係るセンサ装置1の構成例を示す断面図であり、金属製のパッケージ基板90で構成されたセンサ装置1について示している。
図13に示すように、変形例2のセンサ装置1では、金属製のパッケージ基板90の凹部91にセンサ素子10、ペルチェ素子20および中継基板30が収容される。
【0169】
また、凹部91の底面91aには、柱状のピン端子95が複数設けられる。なお、ピン端子95同士の絶縁性を確保するため、ピン端子95とパッケージ基板90との間には絶縁性のシール部材96が設けられる。
【0170】
また、ピン端子95の一端はパッケージ基板90の底面93から下方に突出し、ピン端子95の他端は凹部91内でボンディングワイヤ34によって中継基板30に電気的に接続される。
【0171】
ここで、
図13の例では、パッケージ基板90が導電性の金属材料で構成されることから、各ピン端子95の絶縁性をシール部材96で確保する必要がある。すなわち、
図13の例では、シール部材96を設けるスペースが必要となるため、隣接するピン端子95同士の距離を縮めることが困難であることから、複数のピン端子95を高い密度でパッケージ基板90に配置することが困難である。
【0172】
一方で、
図6の例では、パッケージ基板40が絶縁性のセラミックで構成されることから、絶縁性を確保するための部材を別途設ける必要がない。したがって、
図6の例では、パッケージ基板40をセラミックで構成することにより、隣接するピン端子50同士の距離を縮めることができる。
【0173】
さらに、セラミック製のパッケージ基板40では、かかるパッケージ基板40の内部に三次元的に配線層を設けることができることから、多数のピン端子50を底面43に配置した場合でも、すべてのピン端子50に個別に配線することができる。
【0174】
すなわち、実施形態では、センサ素子10を多画素化した場合でも、すべての画素から出力される信号を対応するピン端子50に送ることができる。したがって、実施形態によれば、センサ装置1のセンサ素子10を多画素化することができる。
【0175】
なお、
図13に示すように、センサ装置1のパッケージ基板90を金属で構成した場合であっても、窓部材60をホウケイ酸ガラスで構成することにより、センサ装置1の検出感度を向上させることができる。
【0176】
また、実施形態では、
図7に示すように、複数のピン端子50とペルチェ素子20とが、平面視で異なる位置に設けられるとよい。これにより、底面43においてペルチェ素子20に対応する位置(すなわち、ペルチェ素子20の直下)に対して、図示しない放熱装置を直接取り付けることができる。
【0177】
すなわち、実施形態では、ペルチェ素子20の放熱面23aからパッケージ基板40の底面43に伝わった熱を、ピン端子50に阻害されることなく放熱装置で放熱することができる。したがって、実施形態によれば、センサ装置1の放熱性を向上させることができる。
【0178】
また、実施形態では、
図7に示すように、パッケージ基板40の底面43におけるペルチェ素子20と対応する位置に、ペルチェ素子20よりも広くかつ平坦な底部放熱エリア43aが設けられるとよい。
【0179】
これにより、ペルチェ素子20よりも面積が大きい放熱装置を底部放熱エリア43aに設けることができることから、センサ装置1の放熱性をさらに向上させることができる。
【0180】
また、実施形態では、
図7に示すように、複数のピン端子50が底面43の対向する2辺に沿って設けられるとよい。これにより、放熱装置をパッケージ基板40からはみ出させて配置することができることから、センサ装置1の放熱性をさらに向上させることができる。
【0181】
なお、底部放熱エリア43aは、ペルチェ素子20よりも広い場合に限られず、
図14に示すように、ペルチェ素子20と略等しい大きさであってもよい。
図14は本開示の実施形態の変形例3に係るセンサ装置1の構成例を示す底面図である。
【0182】
図14に示すように、底部放熱エリア43aがペルチェ素子20と略等しい大きさであったとしても、底部放熱エリア43aをペルチェ素子20とオーバーラップするように配置することで、ペルチェ素子20からの熱を放熱装置で支障なく放熱することができる。
【0183】
また、実施形態では、
図14に示すように、複数のピン端子50が平面視でペルチェ素子20を取り囲むように設けられてもよい。これにより、多数のピン端子50をパッケージ基板40に設けることができることから、放熱装置をパッケージ基板40からはみ出させて配置することができる。したがって、
図14の例によれば、センサ装置1のセンサ素子10をさらに多画素化することができる。
【0184】
また、実施形態では、
図6に示すように、パッケージ基板40の側面44に、平坦な側部放熱エリア44aが設けられるとよい。これにより、図示しない放熱装置を側部放熱エリア44aに設けることができることから、センサ装置1の放熱性をさらに向上させることができる。
【0185】
なお、実施形態では、パッケージ基板40の底面43や側面44に平坦な底部放熱エリア43aおよび側部放熱エリア44aを設けた例について示したが、底部放熱エリア43aおよび側部放熱エリア44aは平坦である場合に限られない。
【0186】
たとえば、底部放熱エリア43aや側部放熱エリア44aに凹凸を設けることにより、底部放熱エリア43aや側部放熱エリア44aの表面積を増やすことができることから、別途放熱装置を設けなくとも、センサ装置1の放熱性を向上させることができる。
【0187】
また、実施形態では、パッケージ基板40とセンサ素子10との電気的接続を中継する中継基板30が設けられるとよい。これにより、パッケージ基板40とセンサ素子10との間の配線の太さをボンディングワイヤ33、34よりも太くすることができることから、パッケージ基板40とセンサ素子10との間の配線抵抗を低減することができる。
【0188】
したがって、実施形態によれば、センサ装置1の電気的特性を向上させることができる。また、実施形態では、中継基板30に各種実装部品(たとえば、コンデンサや抵抗など)を搭載することにより、センサ装置1を多機能化することができる。
【0189】
また、実施形態では、センサ素子10がSWIRイメージセンサであるとよい。これにより、可視光よりも長い波長の光を利用したセンシングをセンサ装置1で実施することができる。
【0190】
なお、実施形態に係るセンサ素子10はSWIRイメージセンサに限られない。たとえば、実施形態に係るセンサ素子10は、可視領域の光を電気信号に変換する画素を有するCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサやCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサなどであってもよい。
【0191】
つづいては、実施形態に係るセンサ素子が、可視領域の光を電気信号に変換する画素を有するCMOSイメージセンサである場合について、
図15A~
図17を参照しながら説明する。
【0192】
図15Aおよび
図15Bは、本開示の実施形態に係る別の例のセンサ素子10Aの基板構成を示す図である。センサ素子10A(
図16参照)は、下側基板211と上側基板212とが積層されて構成されている積層基板213がパッケージ化された半導体パッケージである。
【0193】
上側基板212の上面には、R(赤)、G(緑)、またはB(青)のカラーフィルタ(図示せず)とオンチップレンズ(図示せず)とが形成されている。また、上側基板212は、オンチップレンズを保護するためのガラス保護基板(図示せず)と、ガラスシール樹脂(図示せず)とを介したキャビティレス構造で接続されている。
【0194】
たとえば、上側基板212には、
図15Aに示されるように、光電変換を行う画素部が2次元配列された画素領域221と、画素部の制御を行う制御回路222が形成されている。また、下側基板211には、画素部から出力された画素信号を処理する信号処理回路などのロジック回路223が形成されている。
【0195】
あるいはまた、
図15Bに示されるように、上側基板212には、画素領域221のみが形成され、下側基板211に、制御回路222とロジック回路223が形成される構成でもよい。
【0196】
以上のように、本開示では、ロジック回路223または制御回路222およびロジック回路223の両方を、画素領域221の上側基板212とは別の下側基板211に形成して積層させる。これにより、1枚の半導体基板に、画素領域221、制御回路222、およびロジック回路223を平面方向に配置した場合と比較して、センサ素子10Aとしてのサイズを小型化することができる。
【0197】
以下では、少なくとも画素領域221が形成される上側基板212を、画素センサ基板と称し、少なくともロジック回路223が形成される下側基板211を、ロジック基板と称して説明を行う。
【0198】
図16は、本開示の実施形態に係る別の例のセンサ素子10Aの積層基板213の回路構成例を示す図である。積層基板213は、画素232が2次元アレイ状に配列された画素アレイ部233と、垂直駆動回路234、カラム信号処理回路235、水平駆動回路236、出力回路237、制御回路238、入出力端子239などとを含む。
【0199】
画素232は、光電変換素子としてのフォトダイオードと、複数の画素トランジスタを有して成る。画素232の回路構成例については、
図17を参照して後述する。
【0200】
また、画素232は、共有画素構造とすることもできる。この画素共有構造は、複数のフォトダイオードと、複数の転送トランジスタと、共有される1つのフローティングディフージョン(浮遊拡散領域)と、共有される1つずつの他の画素トランジスタとから構成される。すなわち、共有画素では、複数の単位画素を構成するフォトダイオードおよび転送トランジスタが、他の1つずつの画素トランジスタを共有して構成される。
【0201】
制御回路238は、入力クロックと、動作モードなどを指令するデータを受け取り、また積層基板213の内部情報などのデータを出力する。すなわち、制御回路238は、垂直同期信号、水平同期信号およびマスタクロックに基づいて、垂直駆動回路234、カラム信号処理回路235および水平駆動回路236などの動作の基準となるクロック信号や制御信号を生成する。
【0202】
そして、制御回路238は、生成したクロック信号や制御信号を、垂直駆動回路234、カラム信号処理回路235および水平駆動回路236などに出力する。
【0203】
垂直駆動回路234は、たとえばシフトレジスタによって構成され、所定の画素駆動配線240を選択し、選択された画素駆動配線240に画素232を駆動するためのパルスを供給し、行単位で画素232を駆動する。
【0204】
すなわち、垂直駆動回路234は、画素アレイ部233の各画素232を行単位で順次垂直方向に選択走査する。そして、垂直駆動回路234は、各画素232の光電変換部において受光量に応じて生成された信号電荷に基づく画素信号を、垂直信号線241を通してカラム信号処理回路235に供給する。
【0205】
カラム信号処理回路235は、画素232の列ごとに配置されており、1行分の画素232から出力される信号を画素列ごとにノイズ除去などの信号処理を行う。たとえば、カラム信号処理回路235は、画素固有の固定パターンノイズを除去するためのCDSおよびAD変換などの信号処理を行う。
【0206】
水平駆動回路236は、たとえばシフトレジスタによって構成され、水平走査パルスを順次出力することによって、カラム信号処理回路235の各々を順番に選択し、カラム信号処理回路235の各々から画素信号を水平信号線242に出力させる。
【0207】
出力回路237は、カラム信号処理回路235の各々から水平信号線242を通して順次に供給される信号に対し、信号処理を行って出力する。出力回路237は、たとえば、バファリングだけする場合もあるし、黒レベル調整、列ばらつき補正、各種デジタル信号処理などが行われる場合もある。入出力端子239は、外部と信号のやりとりをする。
【0208】
以上のように構成される積層基板213は、CDS処理とAD変換処理を行うカラム信号処理回路235が画素列ごとに配置されたカラムAD方式と呼ばれるCMOSイメージセンサである。
【0209】
図17は、本開示の実施形態に係る別の例のセンサ素子10Aの画素232の等価回路を示す図である。
図17に示される画素232は、電子式のグローバルシャッタ機能を実現する構成を示している。
【0210】
画素232は、フォトダイオード251、第1転送トランジスタ252、メモリ部253、第2転送トランジスタ254、FD255、リセットトランジスタ256、増幅トランジスタ257、選択トランジスタ258、および排出トランジスタ259を有する。なお、フォトダイオード251は、光電変換素子の一例であり、FD255は、フローティング拡散領域のことである。
【0211】
フォトダイオード251は、受光量に応じた電荷(信号電荷)を生成し、蓄積する光電変換部である。フォトダイオード251のアノード端子が接地されているとともに、カソード端子が第1転送トランジスタ252を介してメモリ部253に接続されている。また、フォトダイオード251のカソード端子は、不要な電荷を排出するための排出トランジスタ259とも接続されている。
【0212】
第1転送トランジスタ252は、転送信号TRXによりオンされた場合、フォトダイオード251で生成された電荷を読み出し、メモリ部253に転送する。メモリ部253は、FD255に電荷を転送するまでの間、一時的に電荷を保持する電荷保持部である。
【0213】
第2転送トランジスタ254は、転送信号TRGによりオンされた場合、メモリ部253に保持されている電荷を読み出し、FD255に転送する。
【0214】
FD255は、メモリ部253から読み出された電荷を信号として読み出すために保持する電荷保持部である。リセットトランジスタ256は、リセット信号RSTによりオンされた場合、FD255に蓄積されている電荷が定電圧源VDDに排出されることで、FD255の電位をリセットする。
【0215】
増幅トランジスタ257は、FD255の電位に応じた画素信号を出力する。すなわち、増幅トランジスタ257は、定電流源としての負荷MOS260とソースフォロワ回路を構成する。
【0216】
そして、FD255に蓄積されている電荷に応じたレベルを示す画素信号が、増幅トランジスタ257から選択トランジスタ258を介してカラム信号処理回路235(
図16参照)に出力される。負荷MOS260は、たとえば、カラム信号処理回路235内に配置されている。
【0217】
選択トランジスタ258は、選択信号SELにより画素232が選択された場合にオンされ、画素232の画素信号を、垂直信号線241を介してカラム信号処理回路235に出力する。
【0218】
排出トランジスタ259は、排出信号OFGによりオンされた場合、フォトダイオード251に蓄積されている不要電荷を定電圧源VDDに排出する。転送信号TRXおよびTRG、リセット信号RST、排出信号OFG、並びに選択信号SELは、画素駆動配線240を介して垂直駆動回路234から供給される。
【0219】
つづいて、画素232の動作について簡単に説明する。まず、露光開始前に、Highレベルの排出信号OFGが排出トランジスタ259に供給されることで排出トランジスタ259がオンされ、フォトダイオード251に蓄積されている電荷が定電圧源VDDに排出され、全画素のフォトダイオード251がリセットされる。
【0220】
フォトダイオード251のリセット後、排出トランジスタ259が、Lowレベルの排出信号OFGによりオフされると、画素アレイ部233の全画素で露光が開始される。
【0221】
予め定められた所定の露光時間が経過すると、画素アレイ部233の全画素において、転送信号TRXにより第1転送トランジスタ252がオンされ、フォトダイオード251に蓄積されていた電荷が、メモリ部253に転送される。
【0222】
第1転送トランジスタ252がオフされた後、各画素232のメモリ部253に保持されている電荷が、行単位に、順次、カラム信号処理回路235に読み出される。読み出し動作は、読出し行の画素232の第2転送トランジスタ254が転送信号TRGによりオンされ、メモリ部253に保持されている電荷が、FD255に転送される。
【0223】
そして、選択トランジスタ258が選択信号SELによりオンされることで、FD255に蓄積されている電荷に応じたレベルを示す信号が、増幅トランジスタ257から選択トランジスタ258を介してカラム信号処理回路235に出力される。
【0224】
以上のように、
図17の例では、露光時間を画素アレイ部233の全画素で同一に設定し、露光終了後はメモリ部253に電荷を一時的に保持しておいて、メモリ部253から行単位に順次電荷を読み出すグローバルシャッタ方式の動作(撮像)が可能である。
【0225】
なお、画素232の回路構成としては、
図17に示した構成に限定されるものではなく、たとえば、メモリ部253を持たず、いわゆるローリングシャッタ方式による動作を行う回路構成を採用することもできる。
【0226】
[他の変形例]
つづいて、実施形態に係る他の変形例について、
図18~
図25を参照しながら説明する。
図18は、変形例4に係る電荷放出画素の画素配置を示す画素アレイ領域103の平面図である。
【0227】
この変形例4では、画素アレイ領域103の一部として、基準となる黒レベルを検出するOPB(Optical Black)領域が形成される。この変形例4の画素構造は、画素アレイ領域103の一部としてOPB領域が形成されている場合の画素構造である。
【0228】
図18に示すように、画素アレイ領域103の一部としてOPB領域163が形成されている場合、OPB領域163は、矩形の画素アレイ領域103の各辺の最も外側となる複数の列及び複数の行で構成される。そして、OPB領域163のうちの最も内側の1行および1列が、電荷放出領域162に設定される。
【0229】
画素アレイ領域103のOPB領域163より内側の領域は、受光した光量に応じた画素信号を出力する通常画素102A(
図19参照)が配置されている有効画素領域である。
【0230】
図19は、本開示の実施形態の変形例4に係る画素102の構造を示す断面図である。
図19に示すように、OPB領域163には、OPB画素102C(102Ca、102Cb)が配置されている。
【0231】
OPB画素102Cには、光電変換部121であるN型の半導体薄膜141の上側に、カラーフィルタ146およびオンチップレンズ147に代えて、遮光膜165が形成されている。遮光膜165は、たとえば、タングステン、アルミニウムまたは金などの金属材料で形成される。
【0232】
OPB領域163には、たとえば、3行または3列となる3個のOPB画素102Cが並んで配置される。そして、そのうちの最も内側(画素アレイ領域103の中心側)のOPB画素102Cが、上述した実施形態と同様に、リセットトランジスタ123が常時オンとなるように制御される電荷放出用のOPB画素102Cbとなっている。
【0233】
一方、3行または3列となる3個のOPB画素102Cが並んで配置されているOPB領域163のうちの、外側の2個のOPB画素102Cは、黒レベルを読み出す制御が行われる黒レベル読み出し用のOPB画素102Caとなっている。変形例4におけるその他の構成は、上述した実施形態と同様である。
【0234】
たとえば、センサ素子10の画素アレイ領域103に高照度の光が照射された際、OPB領域163に最も隣接する通常画素102Aでブルーミングが発生する場合がある。そしてこの場合、その隣りのOPB画素102C、すなわち、OPB領域163の最も内側のOPB画素102Cに影響を及ぼすおそれがある。
【0235】
また、OPB領域163に最も隣接する通常画素102Aに入射された光が、隣りのOPB画素102Cに漏れ込み、隣りのOPB画素102Cでブルーミングが発生するおそれがある。
【0236】
そこで、変形例4では、OPB領域163の最も内側のOPB画素102Cを、リセットトランジスタ123が常時オンとなるように制御される電荷放出用のOPB画素102Cbとする。
【0237】
これにより、ブルーミングの発生を電荷放出用のOPB画素102Cbでせき止めることができ、その隣りの黒レベル読み出し用のOPB画素102Caへの電荷の流れ込みを防止することができる。したがって、変形例4によれば、ブルーミングの発生による画質劣化を抑制することができる。
【0238】
また、上述の実施形態では、センサ装置1の外部端子がピン端子50である例について示したが、センサ装置1の外部端子はピン端子50に限られない。
図20は、本開示の実施形態の変形例5に係るセンサ装置1の構成例を示す断面図である。
【0239】
図20に示すように、変形例5のセンサ装置1は、外部端子としてピン端子50ではなくコネクタ98が設けられる点が実施形態と異なる。コネクタ98は、底面43においてペルチェ素子20に対応する位置(すなわち、ペルチェ素子20の直下)とは異なる位置に設けられ、パッケージ基板40の底面43から露出する配線層に電気的に接続される。
【0240】
変形例5では、コネクタ98と図示しない外部装置とが電気的に接続されることによって、かかる外部装置からセンサ装置1に電力や制御信号などが入力されるとともに、センサ素子10からの電気信号が外部装置に出力される。
【0241】
この変形例5では、外部端子をコネクタ98で構成することにより、センサ装置1を図示しない外部装置に簡便に取り付けることができる。なお、本開示において、センサ装置1の外部端子はピン端子50やコネクタ98に限られず、各種の外部端子を採用することができる。
【0242】
図21は、本開示の実施形態の変形例6に係るセンサ装置1の構成例を示す断面図である。
図21に示すように、変形例6のセンサ装置1では、パッケージ基板40においてペルチェ素子20の放熱面23aに面している面(本開示では底面41a)の少なくとも一部に、金属製の放熱部材46を有する。
【0243】
すなわち、変形例6のセンサ装置1では、放熱部材46が底面41aに露出している。なお、変形例6のセンサ装置1では、ペルチェ素子20の放熱面23aと底面41aとの間に接着剤などが介していてもよい。
【0244】
放熱部材46は、たとえば、銅やアルミニウム、タングステンなどの高い熱伝導率を有する金属で構成される。すなわち、変形例6のパッケージ基板40では、ペルチェ素子20の放熱面23aから底部放熱エリア43aまでの熱伝達経路の少なくとも一部が、セラミックよりも熱伝導率の高い金属で構成される。
【0245】
これにより、ペルチェ素子20の放熱面23aから底部放熱エリア43aまでの熱伝達効率を向上させることができる。したがって、変形例6によれば、センサ装置1の放熱性を向上させることができる。
【0246】
また、変形例6では、放熱部材46が、パッケージ基板40において、ペルチェ素子20の放熱面23aに面している面(底面41a)と底面43との間を貫通しているとよい。これにより、底面41aから底部放熱エリア43aまでの熱抵抗を低減することができることから、センサ装置1の放熱性をさらに向上させることができる。
【0247】
また、変形例6では、
図21に示すように、放熱部材46が、パッケージ基板40においてペルチェ素子20の放熱面23aに面している面の全体に設けられるとよい。これにより、底面41aから底部放熱エリア43aまでの熱抵抗をさらに低減することができることから、センサ装置1の放熱性をさらに向上させることができる。
【0248】
なお、放熱部材46は、パッケージ基板40において、ペルチェ素子20の放熱面23aに面している面の全体に設けられる場合に限られない。
図22は、本開示の実施形態の変形例7に係るセンサ装置1の構成例を示す断面図である。
【0249】
図22に示すように、ペルチェ素子20の放熱面23aに面している面(底面41a)と底面43との間を貫通する複数のビア状の放熱部材46をパッケージ基板40に設けてもよい。この
図22の例でも、底面41aから底部放熱エリア43aまでの熱抵抗を低減することができることから、センサ装置1の放熱性をさらに向上させることができる。
【0250】
なお、上記の変形例6および変形例7では、放熱部材46に金属材料を用いた例について示したが、必ずしも放熱部材46は金属材料に限られず、パッケージ基板40を構成するセラミックよりも熱伝導率の高い材料であればよい。たとえば、放熱部材46として、高い熱伝導率を有するセラミック材料などを用いてもよい。
【0251】
また、上記の変形例6および変形例7では、放熱部材46が、パッケージ基板40においてペルチェ素子20の放熱面23aに面している面に露出するように設けられる例について示したが、必ずしもかかる面に放熱部材46は露出しなくともよい。
【0252】
たとえば、パッケージ基板40において、ペルチェ素子20の直下に埋め込まれるように放熱部材46を配置してもよい。すなわち、放熱部材46は、平面視でペルチェ素子20と重なるように配置されてもよい。これにより、底面41aから底部放熱エリア43aまでの熱抵抗を低減することができることから、センサ装置1の放熱性をさらに向上させることができる。
【0253】
また、ペルチェ素子20の直下以外の箇所に放熱部材46が配置されてもよい。
【0254】
図23は、本開示の実施形態の変形例8に係るセンサ装置1の構成例を示す断面図である。
図23に示すように、変形例8のセンサ装置1は、ペルチェ素子20の構成が実施形態と異なる。
【0255】
具体的には、変形例8では、パッケージ基板40がペルチェ素子20の放熱基板23と一体で構成される。すなわち、変形例8では、
図9に示した金属層ML2が放熱基板23ではなくパッケージ基板40における凹部41の底面41aに設けられ、かかる底面41aの金属層ML2に柱状部22と冷却基板21とが積層されて、ペルチェ素子20が構成される。
【0256】
このように、パッケージ基板40をペルチェ素子20の放熱基板23と一体で構成することにより、放熱基板23とパッケージ基板40との界面における熱抵抗を低減することができる。また、変形例8では、放熱基板23を省くことができることから、センサ素子10から底部放熱エリア43aまでの熱伝達経路を短くすることができる。
【0257】
したがって、変形例8によれば、センサ装置1の放熱性を向上させることができる。
【0258】
図24は、本開示の実施形態の変形例9に係るセンサ装置1の構成例を示す断面図である。
図24に示すように、変形例9のセンサ装置1は、ペルチェ素子20の構成が実施形態および変形例8と異なる。
【0259】
具体的には、変形例9では、中継基板30がペルチェ素子20の冷却基板21と一体で構成される。すなわち、変形例9では、
図8に示した金属層ML1が冷却基板21ではなく中継基板30の裏面32に設けられ、積層された放熱基板23および柱状部22にさらに中継基板30が積層されて、ペルチェ素子20が構成される。
【0260】
このように、中継基板30をペルチェ素子20の冷却基板21と一体で構成することにより、中継基板30と冷却基板21との界面における熱抵抗を低減することができる。また、変形例9では、冷却基板21を省くことができることから、センサ素子10から底部放熱エリア43aまでの熱伝達経路を短くすることができる。
【0261】
したがって、変形例9によれば、センサ装置1の放熱性を向上させることができる。
【0262】
図25は、本開示の実施形態の変形例10に係るセンサ装置1の構成例を示す断面図である。
図25に示すように、変形例10のセンサ装置1は、中継基板30が設けられない点が実施形態と異なる。
【0263】
すなわち、変形例10では、センサ素子10がペルチェ素子20の冷却面21aに直接接合される。また、センサ素子10とパッケージ基板40との間が、ボンディングワイヤ33で直接電気的に接続される。
【0264】
かかる変形例10では、中継基板30を省くことができることから、センサ素子10から底部放熱エリア43aまでの熱伝達経路を短くすることができる。したがって、変形例10によれば、センサ装置1の放熱性を向上させることができる。
【0265】
また、変形例10では、中継基板30を省くことによって凹部41を小さくすることができることから、センサ装置1を小型化することができる。
【0266】
[効果]
実施形態に係るセンサ装置1は、ペルチェ素子20と、ペルチェ素子20の冷却面21aに熱的に接続されるセンサ素子10(10A)と、センサ素子10(10A)の受光面10aに対向して設けられ、ホウケイ酸ガラスで構成される窓部材60と、を備える。
【0267】
これにより、センサ装置1の検出感度を向上させることができる。
【0268】
また、実施形態に係るセンサ装置1は、センサ素子10(10A)の受光面10aに、窓部材60からの入射光を受光する有効画素領域11が配置される。
【0269】
これにより、センサ装置1の検出感度を向上させることができる。
【0270】
また、実施形態に係るセンサ装置1は、センサ素子10(10A)と窓部材60との間に配置される支持部材70をさらに備える。また、支持部材70は、入射光を通過させる開口部71と、窓部材60を支持する枠部72とを有する。
【0271】
これにより、センサ装置1の信頼性を向上させることができる。
【0272】
また、実施形態に係るセンサ装置1において、枠部72は、平面視において有効画素領域11より外側に配置される。
【0273】
これにより、検出対象を安定して検出することができる。
【0274】
また、実施形態に係るセンサ装置1において、開口部71の面積は、有効画素領域11の面積よりも大きい。
【0275】
これにより、検出対象を安定して検出することができる。
【0276】
また、実施形態に係るセンサ装置1において、窓部材60は、開口部71を覆うように配置される。
【0277】
これにより、パッケージ基板40の凹部41内を安定して気密封止することができる。
【0278】
また、実施形態に係るセンサ装置1において、ペルチェ素子20の冷却面21aは、センサ素子10(10A)の受光面10aと反対方向の面よりも大きい。
【0279】
これにより、センサ素子10(10A)の全体をペルチェ素子20で均等に冷却することができることから、センサ素子10(10A)をさらに安定に動作させることができる。
【0280】
また、実施形態に係るセンサ装置1は、ペルチェ素子20の放熱面23aに熱的に接続され、ペルチェ素子20およびセンサ素子10(10A)を収容するパッケージ基板40をさらに備える。
【0281】
これにより、ペルチェ素子20およびセンサ素子10(10A)を気密封止するセンサ装置1において、センサ素子10(10A)で生じた熱をペルチェ素子20およびパッケージ基板40を介して効率よく外部に放熱することができる。
【0282】
また、実施形態に係るセンサ装置1は、ペルチェ素子20の冷却面21aとセンサ素子10(10A)との間に配置され、パッケージ基板40とセンサ素子10(10A)との電気的接続を中継する中継基板30をさらに備える。
【0283】
これにより、センサ装置1の電気的特性を向上させることができる。
【0284】
また、実施形態に係るセンサ装置1において、センサ素子10は、SWIRイメージセンサである。
【0285】
これにより、可視光よりも長い波長の光を利用したセンシングをセンサ装置1で実施することができる。
【0286】
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示の技術的範囲は、上述の実施形態そのままに限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、異なる実施形態及び変形例にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0287】
たとえば、上述の実施形態では、パッケージ基板40の端子45とペルチェ素子20の電極24とをボンディングワイヤ25で電気的に接続する例について示したが、端子45と電極24とはボンディングワイヤ25で接続される場合に限られない。たとえば、端子45と電極24との間は、リード線などで電気的に接続されてもよい。
【0288】
また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
【0289】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
ペルチェ素子と、
前記ペルチェ素子の冷却面に熱的に接続されるセンサ素子と、
前記センサ素子の受光面に対向して設けられ、ホウケイ酸ガラスで構成される窓部材と、
を備えるセンサ装置。
(2)
前記センサ素子の受光面に、前記窓部材からの入射光を受光する有効画素領域が配置される
前記(1)に記載のセンサ装置。
(3)
前記センサ素子と前記窓部材との間に配置される支持部材をさらに備え、
前記支持部材は、前記入射光を通過させる開口部と、前記窓部材を支持する枠部を有する
前記(2)に記載のセンサ装置。
(4)
前記枠部は、平面視において前記有効画素領域より外側に配置される
前記(3)に記載のセンサ装置。
(5)
前記開口部の面積は、前記有効画素領域の面積より大きい
前記(3)または(4)に記載のセンサ装置。
(6)
前記窓部材は、前記開口部を覆うように配置される
前記(3)~(5)のいずれか一つに記載のセンサ装置。
(7)
前記ペルチェ素子の冷却面は、前記センサ素子の受光面と反対方向の面よりも大きい
前記(1)~(6)のいずれか一つに記載のセンサ装置。
(8)
前記ペルチェ素子の放熱面に熱的に接続され、前記ペルチェ素子および前記センサ素子を収容するパッケージ基板をさらに備える
前記(1)~(7)のいずれか一つに記載のセンサ装置。
(9)
前記ペルチェ素子の冷却面と前記センサ素子との間に配置され、前記パッケージ基板と前記センサ素子との電気的接続を中継する中継基板をさらに備える
前記(8)に記載のセンサ装置。
(10)
前記センサ素子は、SWIR(Short Wave InfraRed)イメージセンサである
前記(1)~(9)のいずれか一つに記載のセンサ装置。
【符号の説明】
【0290】
1 センサ装置
10、10A センサ素子
10a 受光面
11 有効画素領域
20 ペルチェ素子
21 冷却基板
21a 冷却面
22 柱状部
23 放熱基板
23a 放熱面
30 中継基板
40 パッケージ基板
41 凹部
41a 底面
43 底面
43a 底部放熱エリア
44 側面
44a 側部放熱エリア
46 放熱部材
50 ピン端子(外部端子の一例)
60 窓部材
70 支持部材
71 開口部
72 枠部