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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2026034876
(43)【公開日】2026-03-04
(54)【発明の名称】振動計
(51)【国際特許分類】
   A61B 7/02 20060101AFI20260225BHJP
   A61B 7/04 20060101ALI20260225BHJP
【FI】
A61B7/02 V
A61B7/02 H
A61B7/04 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023006001
(22)【出願日】2023-01-18
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】勝田 宏
(72)【発明者】
【氏名】山地 徳一
(57)【要約】
【課題】 使用者の利便性が向上した振動計を提供する。
【解決手段】 振動計は、第1筐体と、第1膜と、を有するアナログ検知部と、第2筐体と、第2膜と、センサと、を有するデジタル検知部を有する。第1筐体は、一部が開口し、開口部分から内側が中空である。第1膜は第1筐体の開口を覆っている。第2筐体は、第1筐体に位置し、凹部を有する。第2膜は、第2筐体の凹部側の開口を覆っている。センサは、第2膜上に位置する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一部が開口し、開口部分から内側が中空の第1筐体と、前記第1筐体に位置し、前記開口を覆う第1膜とを有するアナログ検知部と、
前記第1筐体に位置し、凹部を有する第2筐体と、前記凹部側の開口を覆う第2膜と、前記第2膜上に位置するセンサとを有するデジタル検知部と、を有する振動計。
【請求項2】
前記第1膜は、前記第1筐体の中空部分に対し前記第2膜の反対側に位置する、請求項1に記載の振動計。
【請求項3】
前記第1筐体の開口の形状は、前記第2筐体の前記凹部側の開口の形状と異なる、請求項1に記載の振動計。
【請求項4】
前記第1筐体の開口の面積は、前記第2筐体の前記凹部側の開口の面積と異なる、請求項1に記載の振動計。
【請求項5】
前記第1筐体の開口の面積は、前記第2筐体の前記凹部側の開口の面積よりも大きい、請求項4に記載の振動計。
【請求項6】
前記第1筐体の中空部分と、前記第2筐体の前記凹部及び前記第2膜により構成される空間との間は、前記第2筐体の一部により隔てられている、請求項1に記載の振動計。
【請求項7】
前記第1膜は前記第1筐体上に位置し、前記第2膜は前記第2筐体上に位置する、請求項1に記載の振動計。
【請求項8】
前記第1筐体は、前記第1膜が配された第1凹部と、前記第1凹部及び前記第2筐体の間に配された接続部と、を有する、請求項1に記載の振動計。
【請求項9】
前記第2膜は、前記第1筐体の中空部分に面している、請求項1に記載の振動計。
【請求項10】
前記第2筐体は、前記凹部の底面又は側面から前記第2筐体の外表面に繋がる貫通孔を有している、請求項1に記載の振動計。
【請求項11】
前記センサは、前記第2膜の表面のうち、前記第2筐体の前記凹部側の表面上に位置する、請求項9に記載の振動計。
【請求項12】
前記第2膜は前記第1筐体上に位置する、請求項1に記載の振動計。
【請求項13】
前記第2膜は前記凹部内に位置する、請求項1に記載の振動計。
【請求項14】
前記第1筐体と接続された筒状部材と、前記筒状部材の端部に位置するイヤーピースと、を有する、請求項1に記載の振動計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動計に関する。
【背景技術】
【0002】
振動を物理量として検知する振動計が知られている。例えば、フィルム状のピエゾ素子を用いて、振動を電圧に変換し、音響信号とする振動計がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016―179177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の振動計は、使用者の利便性に改善の余地があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一実施形態に係る振動計は、一部が開口し、開口部分から内側が中空の第1筐体と、第1筐体に位置し、開口を覆う第1膜とを有するアナログ検知部と、第1筐体に位置し、凹部を有する第2筐体と、凹部側の開口を覆う第2膜と、第2膜上に位置するセンサとを有するデジタル検知部と、を有する。
【発明の効果】
【0006】
本開示の一実施形態に係る振動計によれば、使用者の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態に係る振動計の全体図である。
図2】第1実施形態に係る振動計の一部分を示した図である。
図3】第1実施形態に係る振動計を図2に示すA-A線で切断した断面図である。
図4】第2実施形態に係る振動計の一部分を示した図である。
図5】第2実施形態に係る振動計を図4に示すA-A線で切断した断面図である。
図6】第2実施形態の変形例に係る振動計を図4に示すA-A線に対応する線で切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本開示に係る実施形態を説明する。
【0009】
<第1実施形態>
以下、図面を適宜用いて、第1実施形態に係る振動計1について説明する。振動計1は、対象物に接触させることで、その対象物の振動を検知可能な振動計である。例えば、対象物が生体である場合、振動計1を、生体の所定部位に対して接触させればよい。例えば、対象物が人体の場合、振動計1を、人体の胸部、背部、手首、頸部、及び腹部などに対して接触させればよい。例えば、対象物が製造設備などを構成する機械である場合、振動計1を、対象物である機械の所定部分に接触させればよい。振動計1は、検知した振動を直接的に使用者に伝達することも、検知した振動に応じた検知信号を生成することも可能である。
【0010】
振動計1の構成を、図1図2、及び図3を用いて説明する。振動計1は、図1に示すように、アナログ検知部11、デジタル検知部12、筒状部材13、及びイヤーピース14を有する。アナログ検知部11は、対象物の振動を検知することができる。振動計1は、アナログ検知部11で検知した振動を、筒状部材13及びイヤーピース14を介して、直接的に使用者に伝達することができる。デジタル検知部12は、対象物の振動を検知することができる。デジタル検知部12は、検知した振動に応じた検知信号を生成することができる。デジタル検知部12は、検知信号を介して、対象物の振動を伝達することができる。
【0011】
アナログ検知部11及びデジタル検知部12は、対象物の種類又は使用場面などに応じて、使い分けられることができる。アナログ検知部11及びデジタル検知部12は、同じ周波数帯の振動を検知可能であってもよい。アナログ検知部11及びデジタル検知部12は、それぞれ異なる周波数帯を検知可能であってもよい。例えば、アナログ検知部11は、人間の可聴域の目安である20Hz以上及び20000Hz以下の周波数帯を検知可能であり、デジタル検知部12は、アナログ検知部11よりも高い周波数帯又は低い周波数帯を検知可能であってよい。デジタル検知部12は、アナログ検知部11よりも広い周波数帯を検知可能であってよい。デジタル検知部12は、アナログ検知部11が検知可能な周波数帯と重複する周波数帯を検知可能であってよい。
【0012】
アナログ検知部11が検知可能である振動の中心周波数と、デジタル検知部12が検知可能である振動の中心周波数とは、同じ周波数であって良い。アナログ検知部11が検知可能である振動の中心周波数と、デジタル検知部12が検知可能である振動の中心周波数とは、それぞれ異なる周波数であってもよい。デジタル検知部12が検知可能である振動の中心周波数は、アナログ検知部11が検知可能である振動の中心周波数よりも、高くてよい。例えば、アナログ検知部11が検知可能である振動の中心周波数は、人間の可聴域の目安である20Hz以上及び20000Hz以下であり、デジタル検知部12が検知可能である振動の中心周波数は、アナログ検知部11よりも高い周波数又は低い周波数であってよい。例えば、デジタル検知部12が検知可能である振動の中心周波数は、20Hz以下又は20000Hz以上であってよい。例えば、デジタル検知部12が検知可能である振動の中心周波数は、20Hz前後又は20000Hz前後の周波数帯を検知可能であってよい。
【0013】
筒状部材13は、アナログ検知部11が検知した振動を、イヤーピース14へ伝達する。筒状部材13は、アナログ検知部11及びイヤーピース14を繋いでいる。例えば、筒状部材13の材料は、塩化ビニル又はシリコーンゴムなどを用いることができる。イヤーピース14は、筒状部材13から伝達された振動を、使用者などへ伝達する。イヤーピース14は、使用者などの耳に装着される。例えば、イヤーピース14の材料は、ポリウレタン又はシリコーンゴムなどを用いることができる。
【0014】
(アナログ検知部)
アナログ検知部11は、図3に示すように、第1筐体111と、第1膜112と、を有する。アナログ検知部11において、第1筐体111及び第1膜112は、第1内部空間S1を構成している。アナログ検知部11は、対象物の振動を第1膜112へ伝えることで、第1膜112に生じた振動を検知する。例えば、第1膜112に生じた振動は、アナログ検知部11の第1内部空間S1の空気など介して、筒状部材13へ伝達される。
【0015】
第1筐体111は、アナログ検知部11の外装である。第1筐体111は、使用者が振動計1を使用する際に、手に持つ部分として機能することができる。第1筐体111には、第1膜112が配されている。第1筐体111は、図3に示す通り、一部が開口し、開口部分から内側が中空である。第1筐体111は、Z軸における負の方向へ開口している
。例えば、第1筐体111の開口部分の形状は、円形状で構成されている。第1筐体111の開口部分の形状は円形に限らず、例えば、楕円形、正方形、長方形、又は六角形など、任意の形状が選択される。第1筐体111は、図3に示す通り、凹状の構造を有し、第1膜112が配された第1凹部1111と、第1凹部1111と繋がっていると共に、筒状部材13と接続される接続部1112と、第1凹部1111の内面及び接続部1112の内面を繋ぐ孔1113と、を有する。
【0016】
第1凹部1111は、図3に示す通り、Z軸における負の方向へ開口している。第1凹部1111の側壁は、Z軸における正の方向へ向かうにつれて次第に厚くなる形状を有している。第1凹部1111の外側面の一部は、円筒状の形状を有する。第1凹部1111の外側面は、円錐台状の形状を有する。第1凹部1111の内面は、円錐台状の形状を有する。第1凹部1111は、内部に、第1凹部空間S2を構成している。第1凹部空間S2は、第1内部空間S1の一部である。第1凹部空間S2は、円錐台状の形状を有する。第1凹部空間S2は、接続部1112に近づくにつれて、XY平面と平行な断面における断面積が小さくなるように構成されている。第1凹部空間S2の、XY平面と平行な断面における断面積は、Z軸における正の方向へ向かうにつれて次第に小さくなるように構成されている。
【0017】
接続部1112は、図3に示す通り、Y軸における正の方向へ開口している。接続部1112の開口している部分は、筒状部材13と接続される。接続部1112は、その内側が中空である。接続部1112は、内部に、接続部空間S3を構成している。接続部空間S3は、第1内部空間S1の一部である。接続部空間S3は、孔1113を介して、第1凹部空間S2と繋がっている。接続部空間S3は、Y軸方向を長手方向とする、円筒状の形状を有する。
【0018】
孔1113は、図3に示す通り、第1凹部1111の、凹状の構造の内面から伸びている。孔1113は、接続部1112の内面から伸びている。孔1113は、第1凹部空間S2及び接続部空間S3を繋げている。孔1113の形状は、Z軸を長手方向とする円筒状で構成されている。孔1113の形状は、円筒状に限らず、例えば、円錐台、四角柱、又は六角柱状の形状など、任意の形状が選択される。孔1113は、Z軸方向に厚みを有する形状である。
【0019】
第1筐体111の、Z軸方向から上面視した際の外形は、円形である。第1筐体111の、Z軸方向から上面視した際の外形は、円形に限らず、正方形、長方形、又は楕円形など、任意の形状が選択される。また、第1筐体111の、Z軸方向から上面視した際の外形は、第1膜112又は第2筐体121の、Z軸方向から上面視した際の外形と、同じであってもよい。例えば、第1筐体111の材料は、樹脂、金属、又はセラミックなどを用いることができる。
【0020】
第1筐体111において、第1凹部1111と接続部1112は、一体である。ここで「一体」とは、複数の部材が繋ぎ合わせられて構成されたものではなく、1つの部材で構成されていることを言う。第1筐体111は、2以上の部材が繋ぎ合わせられて構成されたものであってもよい。例えば、第1筐体111は、第1凹部1111及び接続部1112のそれぞれを繋ぎ合わせられることで作られてもよい。この場合、振動計1において、接続部1112は、第1凹部1111及び後述する第2筐体121の間に配される。第1凹部1111と接続部1112とは、異なる材料で構成されてもよい。また、第1凹部1111は、第1膜112側に位置する円筒状の部分及び円錐台状の部分のそれぞれが繋ぎ合わせられることで作られてもよい。
【0021】
第1膜112は、対象物からの振動が伝えられ、主に、上下方向(本実施形態ではZ軸
方向を指す)に変位するように、伝えられた振動に応じて変形することができる。第1膜112は、対象物からの振動を、アナログ検知部11の第1内部空間S1の空気などへ伝達することができる。
【0022】
第1膜112は、図3に示す通り、第1筐体111の開口を覆っている。第1膜112は、第1筐体111の第1凹部1111上に位置する。第1膜112は、第1凹部1111の内部に位置してもよい。例えば、第1膜112は、第1筐体111の第1凹部1111の内部に位置する。第1膜112が、第1凹部1111の内部に位置する場合、第1膜112は、対象物に接触せず、対象物との間に位置する空気などを介して、対象物からの振動が第1膜112へ伝えられる。
【0023】
第1膜112の、Z軸方向から上面視した際の外形は、円形である。第1膜112の、Z軸方向から上面視した際の外形は、円形に限らず、正方形、長方形、又は楕円形など、任意の形状が選択される。第1膜112の、Z軸方向から上面視した際の外形は、第1筐体111の、Z軸方向から上面視した際の外形と、同じであってもよい。
【0024】
例えば、第1膜112の膜厚は、10μm以上及び5000μm以下であってよい。例えば、第1膜112のヤング率は、1.0×10Pa以上及び1.0×1012Pa以下であってよい。例えば、第1膜112の密度は、100kg/m以上及び5000kg/m以下であってよい。例えば、第1膜112が検知できる振動の音速は、10m/s以上及び20000m/s以下であってよい。
【0025】
例えば、第1膜112の材料は、シリコーン、ガラスエポキシ、アクリロニトリルブタジエンスチレン、炭素繊維強化プラスチック、ウレタン、又はエポキシなどを用いることができる。第1膜112は、第1筐体111へ、接着剤などで固定されていてもよい。例えば、接着剤の材料は、エポキシ樹脂などの樹脂材料、又は、はんだなどの金属材料を用いることができる。
【0026】
(デジタル検知部)
デジタル検知部12は、図3に示す通り、第2筐体121と、第2膜122と、センサ123と、制御部124と、を有する。デジタル検知部12において、第2筐体121及び第2膜122は、第2内部空間S4を構成している。デジタル検知部12は、対象物の振動を第2膜122へ伝え、センサ123により第2膜122に生じた振動を検知する。
【0027】
第2筐体121は、デジタル検知部12の外装である。第2筐体121は、使用者が振動計1を使用する際に、手に持つ部分として機能することができる。第2筐体121には、第2膜122が配されている。
【0028】
第2筐体121は、図3に示す通り、第1筐体111に位置し、第2凹部1211を有する。第2筐体121は、第1筐体111上に位置する。第2筐体121は、その一部が、第1筐体111の内部に位置してもよい。第2筐体121は、第2凹部1211側が開口し、開口部分から内側が中空である。第2筐体121は、Z軸における正の方向へ開口している。
【0029】
第2凹部1211は、図3に示す通り、Z軸における正の方向へ開口している。第2凹部1211は、底面上に、後述する制御部124が位置する。第2凹部1211は、側面上に、制御部124が位置してもよい。例えば、第2凹部1211の側壁の厚さは、Z軸方向において一定となるように設定される。第2凹部1211の側壁の厚さは、Z軸方向において変化する形状であってもよい。第2凹部1211の底面は、接続部1112上に位置する。第2凹部1211は、底面を有さず、第2凹部1211の側壁のみが、接続部
1112上に設けられていてもよい。
【0030】
第2筐体121のZ軸方向における厚さは、第1筐体111のZ軸方向における厚さと異なる。第2筐体121のZ軸方向における厚さは、第1筐体111のZ軸方向における厚さよりも小さくてもよい。第2筐体121のZ軸方向における厚さは、第1筐体111のZ軸方向における厚さと同じであってもよい。
【0031】
第2筐体121の開口部分の形状は、円形状で構成されている。第2筐体121の開口部分の形状は円形に限らず、例えば、楕円形、正方形、長方形、又は六角形など、任意の形状が選択される。第2筐体121の開口部分の形状は、第1筐体111の開口の形状と同じである。第2筐体121の開口部分の形状は、第1筐体111の開口の形状と異なっていてもよい。例えば、第1筐体111の開口部分の形状は円形状で構成されており、第2筐体121の開口部分の形状は正方形で構成されていてもよい。振動計1は、上記構成を有することで、対象物の形状に応じて、アナログ検知部11とデジタル検知部12とが使い分けられることができる。
【0032】
第2筐体121の開口部分の面積は、第1筐体111の開口部分の面積と異なる。例えば、第2筐体121の開口部分の面積は、第1筐体111の開口部分の面積よりも小さい。ここで「開口部分の面積」とは、開口部分で囲われている中空の領域の面積である。第2筐体121の開口部分の面積は、第1筐体111の開口部分の面積よりも大きくてもよい。第2筐体121の開口部分の面積は、第1筐体111の開口部分の面積と同じであってもよい。
【0033】
第2筐体121の、Z軸方向から上面視した際の外形は、円形である。第2筐体121の、Z軸方向から上面視した際の外形は、円形に限らず、正方形、長方形、楕円形など、任意の形状が選択される。第2筐体121の、Z軸方向から上面視した際の外形は、第2膜122又は第1筐体111の、Z軸方向から上面視した際の外形と、同じであってもよい。第2筐体121の、Z軸方向から上面視した際の外形は、第2膜122又は第1筐体111の、Z軸方向から上面視した際の外形と、異なっていてもよい。第2筐体121の材料は、樹脂、金属、又はセラミックスなどを用いることができる。
【0034】
第2筐体121の外側面は、凹凸の形状を有する領域を有していてもよい。例えば、第2筐体121の外側面のYZ平面における断面が、凹凸の形状を有する領域を有していてもよい。例えば、第2筐体121の外側面のXY平面における断面が、凹凸の形状を有する領域を有していてもよい。例えば、第2筐体121の外側面が凹凸の形状を有する領域を有すると共に、第1筐体111の外側面が凹凸の形状を有する領域を有していなくてもよい。例えば、第2筐体121の外側面が凹凸の形状を有する領域を有していないと共に、第1筐体111の外側面が凹凸の形状を有する領域を有していてもよい。
【0035】
第2凹部1211の内側面及び外側面は、円筒状の形状で構成されている。第2凹部1211の内側面及び外側面は、円筒状の形状に限らず、例えば、円錐台、四角柱、又は六角柱状の形状など、任意の形状が選択される。第2凹部1211の底面は、円形状で構成されている。第2凹部1211の底面は、円形状に限らず、例えば、楕円形又は正方形状の形状など、任意の形状が選択される。
【0036】
第2膜122は、対象物からの振動が伝えられ、主に、上下方向(本実施形態ではZ軸方向を指す)に変位するように、伝えられた振動に応じて変形することができる。第2膜122は、対象物からの振動を、センサ123へ伝達することができる。
【0037】
第2膜122は、図3に示す通り、第2筐体121の第2凹部1211側の開口を覆っ
ている。第2膜122は、第2筐体121の第2凹部1211上に位置する。第2膜122は、第2凹部1211の内部に位置してもよい。第2膜122は、第2凹部1211と共に、第2内部空間S4を構成している。
【0038】
第2膜122は、第1内部空間S1に対し、第1膜112の反対側に位置する。振動計1は、本構成を有していることにより、アナログ検知部11又はデジタル検知部12のどちらか一方を対象物に接触させる際に、他方が対象物に接触する虞を低減することができる。
【0039】
第2膜122の膜厚、ヤング率、又は検知できる振動の音速は、第1膜112と同じであってもよく、異なっていてもよい。第2膜122の材料は、第1膜112と同じであってもよく、異なっていてもよい。第2膜122は、第2筐体121へ、接着剤などで固定されていてもよい。例えば、接着剤の材料は、エポキシ樹脂などの樹脂材料、又は、はんだなどの金属材料を用いることができる。
【0040】
センサ123は、対象物が発する振動を物理量として検知することができる。センサ123は、対象物が発する振動に伴う第2膜122の振動を検知する。センサ123は、検知した振動を、検知信号として、制御部124に出力することができる。
【0041】
センサ123は、図3に示す通り、第2膜122上に位置する。センサ123は、第2膜122の表面のうち、第2筐体121側の表面上に位置する。センサ123は、第2膜122の表面のうち、第2筐体121の第2凹部1211側の表面上に位置する。センサ123は、第2内部空間S4内に位置する。
【0042】
例えば、センサ123は、対象物が発する振動を角速度として検知することができるジャイロセンサであってもよい。例えば、センサ123は、対象物が発する振動を加速度として検知することができる加速度センサであってもよい。第2膜122に対するセンサ123の位置は、使用するセンサの種類に応じて、適宜設定されることができる。例えば、センサ123として加速度センサが用いられる場合、センサ123の位置は、第2膜122において最も変位が大きい位置に設定されることができる。
【0043】
制御部124は、センサ123の検知信号を取得することができる。制御部124は、検知信号を振動又は音などの電気信号に変換することができる。例えば、制御部124は、センサ123の検知信号に基づいて、音データを作成する音出力部を有していてもよい。例えば、制御部124は、センサ123の検知信号に基づいて、第2膜122の振動の波形データを作成する波形出力部を有していてもよい。
【0044】
制御部124は、センサ123と電気的に接続されている。例えば、制御部124は、プリント基板などの、電子回路を有する基板を備えている。制御部124は、第2筐体121上に位置する。制御部124は、第2筐体121の内部に位置してもよい。制御部124は、第2内部空間S4内に位置する。制御部124は、第2筐体121の外表面上に位置してもよい。
【0045】
デジタル検知部12は、図3に示す通り、センサ123及び制御部124を繋ぐ導線125を有する。導線125は、センサ123及び制御部124を、電気的に接続する。導線125は、銅、銀、又は金などの導電性の材料を含んで構成されている。導線125は、導電性の部位を保護するために、ゴム、炭素繊維強化プラスチック、ガラス繊維強化プラスチックなどで被覆されていてもよい。
【0046】
デジタル検知部12は、センサ123に電気を供給するためのバッテリーを備えてもよ
い。バッテリーは、第2筐体121上に位置してもよい。バッテリーは、第2筐体121の内部に位置してもよい。バッテリー及びセンサ123は、導線125で繋がれていてもよい。バッテリー及び制御部124は、導線125で繋がれていてもよい。
【0047】
振動計1は、アナログ検知部11と、デジタル検知部12とを有する。よって、振動計1を用いることで、振動の検知手段に応じて、複数の振動計を用意する必要がない。更に、図3に示す通り、振動計1において、デジタル検知部12の第2筐体121は、アナログ検知部11の第1筐体111に位置する。よって、振動計1を用いることで、アナログ検知部11を用いた振動の検知と、デジタル検知部12を用いた振動の検知とが、容易に切り替えられることができる。
【0048】
以下に、振動計1が、医師が患者の体内から発せられる音を聞くための、聴診器として用いられる場合について説明する。アナログ検知部11を用いた聴診では、医師が自らの耳で直接的に、音を聴くことができる。デジタル検知部12を用いた聴診では、検知した音をデータとして記録し、遠隔地へ共有することが可能である。振動計1を用いることで、アナログ検知部11により聴診した後に、デジタル検知部12に切り替えて、音データの記録し、音データの遠隔地へ共有することが容易となる。特に、救急医療の現場においては、アナログ検知部11による聴診と、デジタル検知部12を用いた音の検知とが、スムーズに切り替えられることができることは重要である。
【0049】
また、振動計1において、同じ対象物の振動を検知する場合であっても、アナログ検知部11によって自らの耳で直接的に聴く音と、デジタル検知部12によって電子的に記録された音とは、異なることがある。特に、デジタル検知部12により電子的に記録された音は、再生する手段によって聴こえ方が異なることがある。振動計1が聴診器として用いられる場合、医師は、アナログ検知部11により伝達される音と、デジタル検知部12により記録される音とを比較する際に、複数の振動計を持ち変える必要がない。よって、振動計1は、アナログ検知部11により伝達される音と、デジタル検知部12により記録される音と、容易に比較することができる。
【0050】
図3に示す通り、振動計1において、第1内部空間S1と、第2内部空間S4とは、第2凹部1211の底面及び接続部1112の一部により隔てられている。第1内部空間S1と、第2内部空間S4とは、第2凹部1211の底面又は接続部1112の一部のどちらか一方のみで隔てられていてもよい。振動計1は、上記構成を有することで、第1膜112及び第2膜122のそれぞれの振動が、第1内部空間S1及び第2内部空間S4を通じて、他方の振動に干渉する虞を低減することができる。
【0051】
<第2実施形態>
以下、図面を適宜用いて、第2実施形態に係る振動計2について説明する。説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。既に説明された実施形態の構成と対応(類似)する構成については、既に説明された実施形態の構成と異なる符号を付した場合においても、特に断りがない点は、既に説明された実施形態の構成と同一又は類似である。
【0052】
振動計2の構成を、図4及び図5を用いて説明する。振動計2は、振動計1と比較して、主にデジタル検知部22の構造が異なる。
【0053】
図5に示す通り、振動計2において、デジタル検知部22の一部は、アナログ検知部21の内部に位置する。第2膜222は、第1筐体211の中空部分に面している。第2膜222は、アナログ検知部21の第1内部空間S1に面している。第2膜222は、第1筐体211の接続部2112の中空部分に面している。本明細書において、「面している
」とは、第2膜222が、接続部2112の中空部分に直接接触している場合だけでなく、接続部2112の中空部分に対向して位置しており、直接接触していない場合も含むものである。
【0054】
振動計2において、第1膜212の振動は、第1内部空間S1を介して第2膜222へ伝達される。第2膜222へ伝達された振動は、センサ223に検知され、センサ223は、検知した振動に応じた検知信号を制御部224へ送信する。振動計2は、上記構成を有することで、アナログ検知部21による対象物の振動の検知、及び、デジタル検知部22による対象物の振動の検知を同時に行うことができる。
【0055】
第2膜222は、第1筐体211上に位置する。第2膜222は、第1筐体211の接続部2112上に位置する。振動計2において、第2筐体221が第1筐体211内に位置すると共に、第2膜222が第2筐体221上に位置してもよい。
【0056】
第1筐体211は、図5に示す通り、2つの開口を有する。第1筐体211の接続部2112は、開口を有する。第1筐体211において、第1凹部2111の開口部分上に第1膜212が配されていると共に、接続部2112の開口部分上に第2膜222が配されている。
【0057】
第2筐体221は、図5に示す通り、第1筐体211側が開口している。第2筐体221の第2凹部2211は、第1筐体211が位置する側の反対側に底面を有するように、配されている。第2筐体221の開口部分は、第1筐体211上に位置する。第2筐体221の開口部分は、接続部2112の開口部分と繋がっている。例えば、第2筐体221の開口部分は、接続部2112の開口部分と同じ形状である。第2筐体221の開口部分は、接続部2112の開口部分と、異なる形状であってもよい。第2筐体221の開口部分は、接続部2112の開口部分よりも大きくてもよい。
【0058】
センサ223は、図5に示す通り、第2膜222の表面のうち、第2筐体221の第2凹部2211側の表面上に位置する。センサ223は、第2膜222の表面のうち、第1筐体211の接続部2112側の表面上に位置してもよい。
【0059】
(第2実施形態の変形例)
以下、第2実施形態の変形例に係る振動計3について説明する。
【0060】
振動計3の構成を、図6を用いて説明する。振動計3は、振動計2と比較して、第1膜312並びに第2膜322の位置、及び第2筐体321の構造が異なる。
【0061】
振動計3において、第1膜312は、第1凹部3111の内部に位置する。第1膜312は、第1凹部3111の内部のうち、Z軸における負側の端に位置する。振動計3において、第2膜322は、第2筐体321上に位置する。第2膜322は、第2凹部3211の内部に位置する。第2膜322は、第2凹部3211の内部のうち、Z軸における負側の端に位置する。第2膜322は、第2凹部3211の内部のうち、接続部3112側の端に位置する。振動計3においても、第2膜322は、第1内部空間S1に面している。
【0062】
振動計3において、第2筐体321は、第2凹部3211の内表面から、第2筐体321の外表面に繋がる貫通孔3212を有している。貫通孔3212は、第2凹部3211の底面から第2筐体321の外表面に繋がっている。貫通孔3212は、第2凹部3211の内側面から第2筐体321の外表面に繋がっていてもよい。振動計3が、上記構成を有することで、第2内部空間S4の気圧が第2膜322に与える影響を減少させることが
できる。
【0063】
振動計3において、第2筐体321は貫通孔3212を有していると共に、センサ323は、第2膜322の表面のうち、第2筐体321の第2凹部3221側の表面上に位置する。振動計3が、上記構成を有することで、第2内部空間S4の気圧がセンサ323に与える影響を減少させることができる。
【0064】
以上、本開示に係る発明について、諸図面、及び、実施例に基づいて説明してきた。しかし、本開示に係る発明は上述した各実施形態及び変形例に限定されるものではない。すなわち、本開示に係る発明は本開示で示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示に係る発明の技術的範囲に含まれる。つまり、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。また、これらの変形又は修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。
【0065】
例えば、振動計1の第2筐体121が、第2凹部1211の内表面から、第2筐体121の外表面に繋がる貫通孔を有していてもよい。振動計1が、上記構成を有する場合、振動計3と同様に、第2内部空間S4の気圧が第2膜322に与える影響を減少させることができる。
【0066】
例えば、振動計1において、制御部124が、検知信号を振動又は音などの電気信号に変換する形態を説明してきたが、この形態には限らない。振動計1の制御部124が、センサ123の検知信号を外部に設置されたサーバーに送信する送信機を有し、サーバーが、検知信号を振動又は音などの電気信号に変換する、システムとして構成されてもよい。この場合、サーバーは、検知信号を振動又は音などの電気信号に変換すると共に、電気信号を記録してもよい。
【0067】
例えば、振動計1のアナログ検知部11とデジタル検知部12とは、着脱可能であってもよい。例えば、振動計1が、上記構成を有する場合、第1筐体111と第2筐体121とが、磁石又はマジックテープ(登録商標)などにより着脱可能に構成されていてもよい。振動計1が、上記構成を有する場合、アナログ検知部11又はデジタル検知部12のうち、故障した構成のみを故障していない構成に入れ替えて使用されることができる。
【0068】
例えば、振動計1はアナログ検知部11を2以上、有していてもよい。2以上のアナログ検知部11のそれぞれは、第1筐体111の大きさが異なっていてもよい。2以上のアナログ検知部11のそれぞれは、第1筐体111の開口部分の形状が異なっていてもよい。2以上のアナログ検知部11のそれぞれは、第1筐体111の開口部分の面積が異なっていてもよい。2以上のアナログ検知部11のそれぞれは、第1膜112を有していない構造であってもよい。
【0069】
例えば、振動計1はデジタル検知部12を2以上、有していてもよい。2以上のデジタル検知部12のそれぞれは、第2筐体121の大きさが異なっていてもよい。2以上のデジタル検知部12のそれぞれは、第2筐体121の開口部分の形状が異なっていてもよい。2以上のデジタル検知部12のそれぞれは、第2筐体121の開口部分の面積が異なっていてもよい。2以上のデジタル検知部12のそれぞれは、第2膜122の膜厚又は材料などが異なっていてもよい。
【0070】
例えば、アナログ検知部11は、第1膜112を有していなくてもよい。この場合、アナログ検知部11は、第1筐体111の第1凹部1111で対象物から発せられる音を集音し、集音した音を使用者へ伝達する構成であってもよい。
【0071】
例えば、振動計1において、センサ123と制御部124とが導線125で接続されている形態を説明してきたがこれに限らない。振動計1において、センサ123と制御部124とが1つのパッケージに収納されており、パッケージが第1膜112上に位置していてもよい。この場合、パッケージとバッテリーとが、導線125により接続されていてもよい。
【符号の説明】
【0072】
1,2,3 振動計
11,21,31 アナログ検知部
111,211,311 第1筐体
1111,2111,3111 第1凹部
1112,2112,3112 接続部
1113,2113,3113 孔
112,212,312 第1膜
12,22,32 デジタル検知部
121,221,321 第2筐体
1211,2211,3211 第2凹部
3212 貫通孔
122,222,322 第2膜
123,223,323 センサ
124,224,324 制御部
125,225,325 導線
13 筒状部材
14 イヤーピース
S1 第1内部空間
S2 第1凹部空間
S3 接続部空間
S4 第2内部空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6