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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2026036791
(43)【公開日】2026-03-06
(54)【発明の名称】部品カバーの取付構造
(51)【国際特許分類】
   B60R 13/02 20060101AFI20260227BHJP
   B60R 7/04 20060101ALI20260227BHJP
   B60R 1/04 20060101ALI20260227BHJP
【FI】
B60R13/02 Z
B60R13/02 A
B60R7/04 T
B60R1/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024139552
(22)【出願日】2024-08-21
(71)【出願人】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原田 恵輔
(72)【発明者】
【氏名】品川 勇夫
【テーマコード(参考)】
3D022
3D023
【Fターム(参考)】
3D022CA07
3D022CB01
3D022CC16
3D022CC29
3D023BA01
3D023BA09
3D023BB02
3D023BC01
3D023BD01
3D023BE16
(57)【要約】
【課題】ルーフライニングと一体感および連続感を出すことができる部品カバーの取付構造を提供する。
【解決手段】車両の天井にオーバーヘッドコンソール40が設けられ、オーバーヘッドコンソール40は天井の室内面を構成するルーフライニング20の前端から後方側に離隔した位置に配されており、ルーフライニング20に、オーバーヘッドコンソール40を嵌め入れるための取付凹部22,25が前端から後方に向けて切り欠かれる形で設けられ、フロントウインドウ10に取り付けられた部品を覆う部品カバー80の後方部分は、取付凹部22,25の一部に嵌め入れられて、フロントウインドウ10とオーバーヘッドコンソール40との間を塞ぐとともに、ルーフライニング20に対して取り付けられている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のフロントウインドウの室内面に取り付けられた部品を覆う部品カバーの取付構造であって、
前記フロントウインドウの後方に前記車両の天井の室内面を構成するルーフライニングが配されており、
前記天井にオーバーヘッドコンソールが設けられ、前記オーバーヘッドコンソールは前記ルーフライニングの前端から後方側に離隔した位置に配されており、
前記ルーフライニングに、前記オーバーヘッドコンソールを嵌め入れるための取付凹部が当該ルーフライニングの前端から後方に向けて切り欠かれる形で設けられ、
前記部品カバーの後方部分は、前記取付凹部の一部に嵌め入れられて、前記フロントウインドウと前記オーバーヘッドコンソールとの間を塞ぐとともに、前記ルーフライニングに対して取り付けられている部品カバーの取付構造。
【請求項2】
前記ルーフライニングは当該ルーフライニングの室外側において少なくとも前記取付凹部の内周縁部の一部に沿って設けられる補強部を含み、
前記部品カバーは前記補強部に対して取り付けられている請求項1に記載の部品カバーの取付構造。
【請求項3】
前記補強部は、前記オーバーヘッドコンソールと前記部品カバーとの境界部に沿って配される架橋部を含み、前記部品カバーは前記架橋部に対して取り付けられている請求項2に記載の部品カバーの取付構造。
【請求項4】
前記部品カバーの車幅方向の寸法は前記オーバーヘッドコンソールの車幅方向の寸法より大きい寸法とされ、
前記取付凹部は、前記部品カバーの後方部分を嵌め入れ可能な第1取付凹部と、前記第1取付凹部より小さい幅寸法とされて前記オーバーヘッドコンソールを嵌め入れ可能な第2取付凹部と、を含み、
前記第1取付凹部の内周縁部は上方に向けて湾曲する湾曲部とされ、前記湾曲部の端面が前記部品カバーに対して室内側から重畳している請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の部品カバーの取付構造。
【請求項5】
前記フロントウインドウの室内面にバックミラーが取り付けられており、
前記バックミラーは、前記フロントウインドウに固定されるベース部と、前記ベース部と軸部を介して先端側に配されるミラー本体部と、を備え、
前記部品カバーは、前後方向に分割可能な前方カバー部および後方カバー部とから構成され、前記前方カバー部および前記後方カバー部が組付けられることにより前記軸部を挿通可能な挿通孔が形成されるようになっており、
前記前方カバー部および前記後方カバー部の分割線は、前記ミラー本体部よりも前方に配されている請求項1または請求項2に記載の部品カバーの取付構造。
【請求項6】
前記補強部は、ルーフパネルに対して当接する突起部を備えている請求項2または請求項3に記載の部品カバーの取付構造。
【請求項7】
前記補強部は、ルーフパネルに固定するための取付部を備えている請求項2または請求項3に記載の部品カバーの取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される技術は、部品カバーの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車等の車両において、ドライブレコーダーやETCセンサー、レインセンサ―等、様々な機器がフロントガラスの室内面に取り付けられるケースが増加している。これらの機器は室内に露出すると煩雑で見栄えが悪いため、室内側からカバーにより被覆される。カバーはこれらの各機器やフロントガラスを基準に位置決めされ、接着等の手段によりフロントガラスに対して取り付けられる。または、カバーは車両の天井の前端に設けられたオーバーヘッドコンソールに対して取り付けられる場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第8770644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、カバーが各機器やフロントガラス、オーバーヘッドコンソールを基準に取り付けられる場合、カバーとルーフライニングとの間に公差吸収に必要な隙間が必要となり、カバーとルーフライニングの一体感や連続感が得られ難い。特に近年では、フロントウインドウに取り付けられる機器の種類の増加に伴ってカバーの数が増加したり、カバーの大きさが大型化しており、室内の意匠性の向上が望まれている。
【0005】
本明細書に開示される技術は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ルーフライニングと一体感および連続感を出すことができる部品カバーの取付構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために完成された本明細書に開示される技術は、車両のフロントウインドウの室内面に取り付けられた部品を覆う部品カバーの取付構造であって、前記フロントウインドウの後方に前記車両の天井の室内面を構成するルーフライニングが配されており、前記天井にオーバーヘッドコンソールが設けられ、前記オーバーヘッドコンソールは前記ルーフライニングの前端から後方側に離隔した位置に配されており、前記ルーフライニングに、前記オーバーヘッドコンソールを嵌め入れるための取付凹部が当該ルーフライニングの前端から後方に向けて切り欠かれる形で設けられ、前記部品カバーの後方部分は、前記取付凹部の一部に嵌め入れられて、前記フロントウインドウと前記オーバーヘッドコンソールとの間を塞ぐとともに、前記ルーフライニングに対して取り付けられている。
【0007】
上記構成によれば、従来のように、部品カバーと、ルーフライニングの前端に配されたオーバーヘッドコンソールとが前後方向に隣接して配される構成と比較して、部品カバーとルーフライニングとが一体とされた一体感および連続感を得ることができ、車両の天井の意匠性が向上する。また、部品カバーはルーフライニングに対して取り付けられるから、部品カバーをフロントウインドウ(部品が取り付けられた部分)や部品、または、オーバーヘッドコンソールを基準として取付位置を決める構成と比較して、部品カバーとルーフライニングとの相対的な配置のバラつきが抑制され、一体感および連続感がより向上する。
【0008】
前記ルーフライニングは当該ルーフライニングの室外側において少なくとも前記取付凹部の内周縁部の一部に沿って設けられる補強部を含み、前記部品カバーは前記補強部に対して取り付けられていてもよい。
【0009】
前記補強部は、前記オーバーヘッドコンソールと前記部品カバーとの境界部に沿って配される架橋部を含み、前記部品カバーは前記架橋部に対して取り付けられていてもよい。このような構成によれば、部品カバーのオーバーヘッドコンソールに対する位置合わせがより正確に行われるから、部品カバー、ルーフライニング、オーバーヘッドコンソールの三部品の配置のばらつきを抑え、一体感をより向上させることができる。
【0010】
前記部品カバーの車幅方向の寸法は前記オーバーヘッドコンソールの車幅方向の寸法より大きい寸法とされ、前記取付凹部は、前記部品カバーの後方部分を嵌め入れ可能な第1取付凹部と、前記第1取付凹部より小さい幅寸法とされて前記オーバーヘッドコンソールを嵌め入れ可能な第2取付凹部と、を含み、前記第1取付凹部の内周縁部は上方に向けて湾曲する湾曲部とされ、前記湾曲部の端面が前記部品カバーに対して室内側から重畳していてもよい。
【0011】
上記構成によれば、フロントウインドウに多数の部品が取り付けられて部品カバーの車幅方向の寸法がオーバーヘッドコンソールの車幅方向の寸法よりも大きくなった場合でも、ルーフライニングと部品カバーとの境界部が搭乗者から見え難くなるから、天井の意匠性を向上させることができる。また、このように部品カバーが大型化した場合でも意匠性に優れるから、小型のカバーを複数設ける必要もなく、取付作業の手間や製造コストを抑制することができる。
【0012】
前記フロントウインドウの室内面にバックミラーが取り付けられており、前記バックミラーは、前記フロントウインドウに固定されるベース部と、前記ベース部と軸部を介して先端側に配されるミラー本体部と、を備え、前記部品カバーは、前後方向に分割可能な前方カバー部および後方カバー部とから構成され、前記前方カバー部および前記後方カバー部が組付けられることにより前記軸部を挿通可能な挿通孔が形成されるようになっており、前記前方カバー部および前記後方カバー部の分割線は、前記ミラー本体部よりも前方に配されていてもよい。このような構成によれば、分割線が搭乗者から見え難く、部品カバーの見栄えを良くすることができる。
【0013】
前記補強部は、ルーフパネルに対して当接する突起部を備えていてもよい。このような構成によれば、突起部がルーフパネルに当接することにより、ルーフライニングの車両上方への変形(ブカツキ)を抑制し、部品カバーの後方部分の取付安定性を図ることができる。
【0014】
前記補強部は、ルーフパネルに固定するための取付部を備えていてもよい。このような構成によれば、取付部において、ルーフライニングをルーフパネルに対してクリップまたはビス留め等で固定することにより、部品カバーの後方部分の取付が安定する。
【発明の効果】
【0015】
本明細書に開示される技術によれば、ルーフライニングと一体感および連続感を出すことができる部品カバーの取付構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】一実施形態の車両のフロントウインドウおよびルーフライニングの前方部を室外側から視た斜視図
図2図1の分解斜視図
図3】車両のフロントウインドウおよび天井前方部を室内側から視た斜視図
図4図3の要部拡大斜視図
図5図4に係る部分を室内後方から視た拡大斜視図
図6】天井前方部の底面図
図7】ルーフライニングの分解斜視図
図8】天井の一部拡大横断面図
図9】カメラモジュールおよびオーバーヘッドコンソールを省略した天井前方部の一部分解斜視図
図10】カメラモジュールおよびオーバーヘッドコンソールを省略した天井前方部の斜視図
図11】天井前方部の斜視図
図12】天井の一部拡大縦断面図
図13】カメラモジュールの斜視図
図14】天井前方部の縦断側面図
図15】天井前方部の縦断面図
図16】カバーの一部拡大縦断面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書に開示される部品カバー取付構造1の一実施形態を図1から図16よって説明する。なお、各図に示した、矢印FR及びRRの方向をそれぞれ車両前方(車両進行方向)及び後方とし、矢印R及びLの方向をそれぞれ進行方向右側及び左側とし、矢印UP及びDWの方向をそれぞれ車両上方及び下方として説明する。
【0018】
図1は、車両のフロントウインドウ10およびルーフライニング20の前方部を室外側から視た斜視図、図2図1の分解斜視図、図3から図5は室内側から視た斜視図である。フロントウインドウ10は、運転席および助手席の前方に配されるウインドウであって、前方から後方かつ上方に向けて傾斜した状態の傾斜面状とされている。フロントウインドウ10の上端には、当該フロントウインドウ10の後方に配されて車両の室内天井を構成するルーフライニング20が設けられている。
【0019】
ルーフライニング20は、全体的には、車体を構成するルーフパネル15(図8参照)の室内側を覆う板状をなしており、略水平方向に延在している。ルーフライニング20の主となる板面は、ルーフパネル15に対して離間して配されている。ルーフライニング20の下面は、天井の意匠面20Aとされる。
【0020】
図3から図5に示すように、ルーフライニング20の前方部分かつ車幅方向における中央部には、オーバーヘッドコンソール40が嵌め込まれている。このオーバーヘッドコンソール40には、マップランプなどの各種の電装品と、マップランプスイッチやその他の各種スイッチが取り付けられている。
【0021】
詳細には、ルーフライニング20の前端は車幅方向の全体に亘って湾曲しつつ斜め上方かつ前方に向けて立ち上がる立上部21とされており(図4参照)、この立上部21の車幅方向における中央部には、その前端から後方に向けて略弧状に切り欠かれた第1取付凹部(取付凹部の一例)22が設けられている(図4および図6参照)。第1取付凹部22は、後述するカバー(部品カバーの一例)80の一部を取り付ける部分である。第1取付凹部22の切欠深さは、立上部21の立上寸法よりやや小さい寸法とされている。
【0022】
また、ルーフライニング20の車幅方向における中央部には、第1取付凹部22から後方に向けて凹状に切り欠かれた第2取付凹部25が設けられている。第2取付凹部25は、オーバーヘッドコンソール40を取り付ける部分である。第2取付凹部25の幅寸法は第1取付凹部22の幅寸法より小とされている。つまり、第1取付凹部22と第2取付凹部25とは、平面視(底面視)略T字形状に連なっている(図6参照)。
【0023】
この第2取付凹部25の内周縁部には、下方に向けて浅い溝状に凹む収容凹部26が形成されている(図7および図8参照)。つまり収容凹部26は、略U字形状に延びる溝状とされている。そして、この略U字形状に延びる収容凹部26内に収容される形で、第2取付凹部25を補強する補強部材(補強部の一例)30が配置されている。
【0024】
補強部材30は、矩形の枠状をなしてその一部が収容凹部26の内側に配置されている(図7から図9参照)。具体的には、補強部材30は、略U字形状に延びる収容凹部26のうち車幅方向に延びる後方部分に配置される後側部31と、収容凹部26のうち右側において前後方向に延びる部分に配される右側部32と、収容凹部26のうち左側において前後方向に延びる部分に配される左側部33と、右側部32および左側部33の前端を架け渡すように車幅方向に延びる前側部(架橋部の一例)34と、を備えた矩形の枠状とされている。前側部34は、、第2取付凹部25の前端を車幅方向に架け渡していると言うこともできる。
【0025】
右側部32および左側部33には、ルーフパネル15に対し先端側に緩衝材16を介して当接する突起部32A、33Aが形成されており、ルーフライニング20の車両上方への変形(ブカツキ)を抑制している(図8参照)。
【0026】
枠状の補強部材30の内径寸法は、補強部材30が収容凹部26に収容された状態において、補強部材30の内周部が収容凹部26の内側の溝壁の外周にほぼぴったり嵌る寸法に設定されている(図8参照)。また、補強部材30の外径寸法は、補強部材30が収容凹部26に配された状態において、補強部材30の外周部が収容凹部26の外側の溝壁の内周にほぼぴったり嵌る寸法に設定されている(同じく図8参照)。これにより、補強部材30はルーフライニング20に対して、位置決め可能とされている。この補強部材30は、収容凹部26内(ルーフライニング20の室外面)に接着剤により接着され、ルーフライニング20と一体化されている。
【0027】
なお、補強部材30の前側部34には、ルーフライニング20を補強部材30を介してルーフパネル15にクリップまたはビス留め等で固定するための取付部37が設けられ、補強部材30の後側部31には、オーバーヘッドコンソール40の各種の電装品及びスイッチと接続している配線を固定するための締結座36が上方に立ち上がって設けられている。
【0028】
オーバーヘッドコンソール40は、上述した第2取付凹部25および補強部材30の内側に嵌め入れることが可能な扁平な矩形の略箱型をなしている。オーバーヘッドコンソール40の上面には、当該オーバーヘッドコンソール40を車体側に取り付けるためのクリップ41を装着するクリップ座42が設けられている(図11参照)。またオーバーヘッドコンソール40の後面には、後方に向けて突出する係止片43が車幅方向に3つ並んで設けられている。オーバーヘッドコンソール40がルーフライニング20の第2取付凹部25および補強部材30の内側に嵌め入れられた状態において、これら係止片43が補強部材30の後側部31の上面に係止することにより、オーバーヘッドコンソール40の下方への抜け止めが図られるようになっている(図12参照)。
【0029】
上述したフロントウインドウ10の上方部分かつ車幅方向の中央部であって、室内面側には、カメラモジュール50が取り付けられている(図11参照)。カメラモジュール50は、オーバーヘッドコンソール40の前方に配されている。カメラモジュール50は、図13に示すように、カメラ本体51と、画角保護板53と、保持部材60とを備えている。カメラ本体51はレンズ52を前方に向けた状態で配されている。
【0030】
画角保護板53は平面視扁平な略二等辺三角形の板状の底壁部54を有し、二等辺の間の頂点がレンズ52の前方かつやや下方に配され、二等辺の間の底辺が頂点の前方側に配される向きで、略水平方向に延在している。つまり、前方側が左右方向に広がる形で略水平方向に延在している。
【0031】
底壁部54の各二等辺には上方に向けて立ち上がる立壁部55が設けられている。これらの立壁部55の間の角度は、カメラの画角とほぼ同等とされている。また、底壁部54の底辺には、底壁部54からやや下方に屈曲する形で延設部56が延設されている。底壁部54が略水平方向に延在しているのに対し、2つの立壁部55の上端面と、延設部56の上面は、フロントウインドウ10の傾斜角度と同角度で延在している。
【0032】
保持部材60は、カメラ本体51および画角保護板53をフロントウインドウ10に対して正規の位置および姿勢に保持するものであって、カメラ本体51を保持するカメラ保持部61と、カメラ保持部61から前方かつ左右方向に広がって画角保護板53を保持する略二等辺三角形の枠状の保護板保持部62と、を備えている。保護板保持部62は、画角保護板53の左右の立壁部55を、当該保護板保持部62の内側に係止部57により係止して保持するとともに、画角保護板53の延設部56を下方から支持する形で保持する。また、保護板保持部62のうち、最も側方に張り出した部分に、後述するカバー80を保持するカバー保持部64が形成されている。
【0033】
また保持部材60は、保護板保持部62の前方部分からフロントウインドウ10の傾斜角度と同角度で前方に向けて延びるミラー挿通部63を備えている。ミラー挿通部63については後述する。
【0034】
このようなカメラモジュール50は、カメラ本体51および画角保護板53が保持部材60に保持された状態において、保持部材60のカメラ保持部61の上面と、保護板保持部62のうち立壁部55に沿って配される部分の上面の一部と、画角保護板53の立壁部55の上端面および延設部56の上面と、ミラー挿通部63の上面の一部とがフロントウインドウ10の室内面に接着剤により接着されることにより、フロントウインドウ10に対して固定されている。
【0035】
さらに、フロントウインドウ10の室内面のうち、カメラ本体51(カメラ保持部61)が配された部分の左右側方には、ETCセンサーや湿度計等の電気部品65がフロントウインドウ10に対して接着される形で固定されている(図11参照)。また、フロントウインドウ10の室内面のうち、画角保護板53の前方には、バックミラー70がフロントウインドウ10に対して接着により固定されている。
【0036】
バックミラー70は、フロントウインドウ10の室内面に接着されるベース部71と、ベース部71に取り付けられる軸部72と、軸部72の先端に回動可能に取り付けられるとともに側方に張り出すミラー本体73とを備えて構成されている(図11および図14参照)。上述した保持部材60のミラー挿通部63は、保護板保持部62の前方部分からバックミラー70のベース部71および軸部72を挿通可能な寸法の略U字形状とされて、フロントウインドウ10の傾斜角度と同角度で前方に向けて延びている(図11および図13参照)。
【0037】
本実施形態では、フロントウインドウ10に固定されたカメラモジュール50、電気部品65、およびバックミラー70のベース部71を一括に覆うカバー80が設けられている。
【0038】
本実施形態のカバー80は、ルーフライニング20の前端から離隔した位置に配されたオーバーヘッドコンソール40の前方に連なるように配されるとともに、カメラモジュール50の概ね保護板保持部62および電気部品65を一括に覆う後方カバー部81と、後方カバー部81の前方に連なるとともにカメラモジュール50の概ねミラー挿通部63およびバックミラー70のベース部71を一括に覆う前方カバー部91と、を組み付けることにより形成されている(図14参照)。つまりカバー80は、前後方向に分割可能な構成とされている。
【0039】
図9および図10は、便宜上カメラモジュール50およびオーバーヘッドコンソール40を省略した天井前方部の分解斜視図および斜視図である。後方カバー部81は、全体として横長の略矩形の浅皿状をなしている。具体的には、後方カバー部81は、上述したカメラモジュール50のうちミラー挿通部63以外の部分および電気部品65を室内側から覆う略矩形の板状の底部82と、底部82の後縁部に沿って延びる補強リブ83と、底部82の左右の両側部から上方に立ち上がる左側壁部84および右側壁部85と、底部82の前端から上方に立ち上がる前壁部86と、を備えている。底部82は、車幅方向において下方に向けて緩やかに膨出する湾曲形状とされている。また図6に示すように、底部82の後端は、ルーフライニング20の第1取付凹部22の縁部全体に沿うように、平面視(底面視)において後方に向けて略弧状に膨出している。つまり後方カバー部81の幅寸法は、オーバーヘッドコンソール40の幅寸法より大とされている。
【0040】
底部82の後端上面側には、図9に示すように、後方に向けて突出する2つの係止片87が車幅方向に並んで設けられている。上述した補強部材30の前側部34にはこれらの係止片87を受け入れ可能な係止孔35が設けられており、後方カバー部81は、係止片87を係止孔35に挿入することにより、ルーフライニング20(補強部材30)に対して位置決めされ、取り付けられている(図10および図12参照)。
【0041】
ところで、上述したように、ルーフライニング20の前端は車幅方向の全体に亘って湾曲しつつ斜め上方かつ前方に向けて立ち上がる立上部21とされており(図4参照)、第1取付凹部22はこの立上部21の一部を略弧状に切り欠くように形成されている。このため、第1取付凹部22の内周端面22Aは、ルーフライニング20の主面(意匠面20A)よりも上方に位置するとともに、上方を向いた配置とされている(図15参照)。
【0042】
本実施形態において、後方カバー部81はルーフライニング20(補強部材30)に対して取り付けられた状態において、その後端部分が、上述した第1取付凹部22の内周端面22Aと重畳した位置に配されるようになっている(図15参照)。つまり、第1取付凹部22の内周端面22Aは、後方カバー部81の室内面(下面)と重畳するとともに、上下方向に対向するように配されている。このような構成により、ルーフライニング20の前端よりも後方に着座する乗員から、ルーフライニング20とカバー80との境界部が直接視えないようになっており、天井を視た際の意匠性が向上する。
【0043】
底部82の車幅方向における中央部分は前方側に向けて徐々に下方に向けて膨出する膨出部88とされており(図9参照)、この膨出部88の前方に連なるように、前方カバー部91が取り付けられている(図14および図16参照)。具体的には、膨出部88の前壁部86には2つの係止孔89が設けられており、これらの係止孔89に、前方カバー部91の後端から後方に突出する係止片92が係止することにより、前方カバー部91が後方カバー部81に対して位置決めかつ取付け可能となっている(図10および図16参照)。
【0044】
前方カバー部91は、図14および図16に示すように、後方カバー部81の膨出部88から連なって下方に向けて大きく張り出す湾曲形状とされている。前方カバー部91の車幅方向の寸法は後方カバー部81の車幅方向の寸法より小とされており、もって、後方カバー部81および前方カバー部91は、図6に示すように、平面視(底面視)略T字形状に連なっている。
【0045】
後方カバー部81および前方カバー部91が組付けられた状態において、後方カバー部81の上端面および前方カバー部91の上端面は、フロントウインドウ10の室内面に沿う形状とされており、室内面に接着されるようになっている。
【0046】
後方カバー部81の膨出部88の前端には、後方に向けて半円状に切り欠かれた後方切欠部90が設けられている。また前方カバー部91の後端には、前方に向けて半円状に切り欠かれた前方切欠部93が設けられており、前方カバー部91が後方カバー部81に組付けられた状態において、これらの切欠部90,93が連なることにより、バックミラー70の軸部72を挿通させるためのカバー側挿通孔95が形成されるようになっている(図9および図10参照)。
【0047】
なおバックミラー70は、図14に示すように、フロントウインドウ10に取り付けられた状態において軸部72が前後方向に延び、ミラー本体73が軸部72の後方に配されるようになっており、後方カバー部81および前方カバー部91の境界部Bは、バックミラー70のミラー本体73より前方に配置されている。つまり、搭乗者から見え難い位置に境界部Bが設定されている。
【0048】
本実施形態のカバー80は、次の順に取り付けられる。まず、収容凹部26内に補強部材30が接着された状態のルーフライニング20を車体側に対して位置決めし、取付部37を介してクリップ、ビス留め等の締結構造により車体側に取り付ける。続いて、フロントウインドウ10を車体側に対して位置決めし、取り付ける。そして、カメラモジュール50、電気部品65、およびバックミラー70のベース部71をフロントウインドウ10の室内面の所定位置に接着する。具体的には、カメラモジュール50のカメラ保持部61の上面と、画角保護板53の立壁部55の上端面と、延設部56の上面と、保持部材60の上面の一部をフロントウインドウ10の所定位置に接着することにより、カメラモジュール50をフロントウインドウ10に対して接着する。その後、必要箇所を結線する。
【0049】
なおフロントウインドウ10のうちカメラモジュール50と対応する部分であって画角保護板53以外の部分と、バックミラー70のベース部71と対応する部分と、フロントウインドウ10の周端部には、室外側からカメラモジュール50、ベース部71、および、フロントウインドウ10の周端部(境界部)が見えないように、ウインドウシールド11が設けられている(図1および図2参照)。
【0050】
次に、後方カバー部81を第1取付凹部22に対して前方から近づけ、一対の係止片87を補強部材30の一対の係止孔35に前方からスライドさせるように挿通させて、ルーフライニング20に対して取り付ける。これにより、フロントウインドウ10に取り付けられたカメラモジュール50および電気部品65が後方カバー部81により室内側から覆われるとともに、後方カバー部81の後方部分がルーフライニング20の第1取付凹部22内に配され、フロントウインドウ10とオーバーヘッドコンソール40との間が塞がれた状態とされる。
【0051】
また、この後方カバー部81の取付過程において、後方カバー部81の左側壁部84および右側壁部85の前端付近に設けられた係止片96(図9参照)が、カメラモジュール50の保持部材60のU字形状のカバー保持部64(図13参照)内に圧入されることにより、後方カバー部81はカメラモジュール50に対しても正確に位置決めされるとともに、安定的に取り付けられる。
【0052】
このように後方カバー部81がルーフライニング20に対して取り付けられた状態において、ルーフライニング20の第1取付凹部22の内周縁部は上方に向けて湾曲しており(湾曲部の一例)、第1取付凹部22の内周端面22Aは、後方カバー部81に対して室内側から重畳した状態とされる(図15参照)。なお、後方カバー部81はルーフライニング20に対して前方から後方にスライドさせるように取り付ける構成とされているから、後方カバー部81の取付作業時に後方カバー部81がルーフライニング20の前端および第1取付凹部22の内周端面22Aと干渉することが回避される。
【0053】
次に、一体とされたバックミラー70の軸部72およびミラー本体73をフロントウインドウ10に固定されているベース部71に近づけ、軸部72を後方カバー部81の後方切欠部90内に挿入しつつ、ベース部71に対して取り付ける。そして、前方カバー部91を後方カバー部81に対して前方から近づけ、係止片92を係止孔89に挿入することにより取り付ける(図16参照)。
【0054】
この時、前方カバー部91の側壁の内側に設けられた係止片97(図9参照)が、カメラモジュール50の保持部材60のミラー挿通部63に設けられたU字形状のカバー保持部66(図13参照)内に圧入されることにより、前方カバー部91はカメラモジュール50に対して正確に位置決めされるとともに、安定的に取り付けられる。
【0055】
そして最後に、オーバーヘッドコンソール40をルーフライニング20の第2取付凹部25および補強部材30に下方から挿入し、車体側に対してクリップ41により取り付ける。なお、オーバーヘッドコンソール40の下端には、外側に向けて張り出すフランジ部44が設けられており、このフランジ部44によりオーバーヘッドコンソール40とルーフライニング20との間の隙間、および、オーバーヘッドコンソール40とカバー80との間の隙間が隠されるようになっている(図12参照)。
【0056】
次に、作用効果について説明する。車両のフロントウインドウ10の室内面に取り付けられた部品を覆う本実施形態のカバー80の取付構造は、フロントウインドウ10の後方に車両の天井の室内面を構成するルーフライニング20が配されており、天井にオーバーヘッドコンソール40が設けられ、オーバーヘッドコンソール40はルーフライニング20の前端から後方側に離隔した位置に配されており、ルーフライニング20に、オーバーヘッドコンソール40を嵌め入れるための第1取付凹部22および第2取付凹部25が当該ルーフライニング20の前端から後方に向けて切り欠かれる形で設けられ、カバー80の後方部分は、第1取付凹部22に嵌め入れられて、フロントウインドウ10とオーバーヘッドコンソール40との間を塞ぐとともに、ルーフライニング20に対して取り付けられている。
【0057】
上記構成によれば、従来のように、カバーと、ルーフライニングの前端に配されたオーバーヘッドコンソールとが前後方向に隣接して配される構成と比較して、カバー80とルーフライニング20とが一体とされた一体感および連続感を得ることができ、車両の天井の意匠性が向上する。また、カバー80はルーフライニング20に対して取り付けられるから、カバー80をフロントウインドウ10(部品が取り付けられた部分)を基準として取付位置を決める構成と比較して、カバー80とルーフライニング20との相対的な配置のバラつきが抑制され、一体感および連続感がより向上する。
【0058】
また、ルーフライニング20は当該ルーフライニング20の室外側において第2取付凹部25の内周縁部に沿って設けられる補強部材30を有しており、カバー80は補強部材30に対して取り付けられている。
【0059】
また補強部材30は、オーバーヘッドコンソール40とカバー80との境界部に沿って配される前側部34を含み、カバー80は前側部34に対して取り付けられている。このような構成によれば、カバー80のオーバーヘッドコンソール40に対する位置合わせがより正確に行われるから、カバー80、ルーフライニング20、オーバーヘッドコンソール40の三部品の配置のばらつきを抑え、一体感をより向上させることができる。
【0060】
また、カバー80の車幅方向の寸法はオーバーヘッドコンソール40の車幅方向の寸法より大きい寸法とされ、取付凹部は、カバー80の後方部分を嵌め入れ可能な第1取付凹部22と、第1取付凹部22より小さい幅寸法とされてオーバーヘッドコンソール40を嵌め入れ可能な第2取付凹部25と、を含み、第1取付凹部22の内周縁部は上方に向けて湾曲する湾曲形状とされ、湾曲部の内周端面22Aがカバー80に対して室内側から重畳している。
【0061】
上記構成によれば、フロントウインドウ10に多数の部品が取り付けられてカバー80の車幅方向の寸法がオーバーヘッドコンソール40の車幅方向の寸法よりも大きくなった場合でも、ルーフライニング20とカバー80との境界部が搭乗者から見え難い構成とされているから、天井の意匠性を向上させることができる。また、このようにカバー80が大型化した場合でも意匠性に優れるから、小型のカバーを複数設ける必要もなく、取付作業の手間や製造コストを抑制することができる。
【0062】
また、フロントウインドウ10の室内面にバックミラー70が取り付けられており、バックミラー70は、フロントウインドウ10に固定されるベース部71と、ベース部71と軸部72を介して先端側に配されるミラー本体73と、を備え、カバー80は、前後方向に分割可能な前方カバー部91および後方カバー部81とから構成され、前方カバー部91および後方カバー部81が組付けられることにより軸部72を挿通可能なカバー側挿通孔95が形成されるようになっており、前方カバー部91および後方カバー部81の分割線は、ミラー本体73よりも前方に配されている。このような構成によれば、分割線が搭乗者から見え難く、カバー80の見栄えを良くすることができる。
【0063】
また、補強部材30は、ルーフパネル15に対して当接する突起部32A,33Aを備えてる。このような構成によれば、突起部32A,33Aがルーフパネル15に当接することにより、ルーフライニング20の車両上方への変形(ブカツキ)を抑制し、カバー80の後方部分の取付安定性を図ることができる。
【0064】
また補強部材30は、ルーフパネル15に固定するための取付部37を備えている。このような構成によれば、取付部37において、ルーフライニング20をルーフパネル15に対してクリップまたはビス留め等で固定することにより、カバー80の後方部分の取付が安定する。
【0065】
このように、本実施形態によれば、ルーフライニング20と一体感および連続感を出すことができるカバー80の取付構造1を提供することができる。
【0066】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0067】
(1)上記実施形態では、補強部材30が接着された構成のルーフライニング20としたが、補強部はルーフライニング20に一体に形成されてもよい。
【0068】
(2)上記実施形態では、補強部材30(補強部)が前側部34(架橋部)を有する枠状とされ、カバー80を前側部34に対して係止する形態を示したが、補強部が架橋部を有さず、取付凹部の内周縁部に沿う位置にカバーを係止する形態としてもよい。
【0069】
(3)上記実施形態では、後方カバー部81の幅寸法がオーバーヘッドコンソール40の幅寸法より大きい形態を示したが、部品カバーの幅寸法がオーバーヘッドコンソールの幅寸法と同等であったり、小さい寸法である場合も技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0070】
1:部品カバー取付構造 10:フロントウインドウ 20:ルーフライニング 20A:意匠面 22:第1取付凹部 22A:内周端面 25:第2取付凹部 26:収容凹部 30:補強部材(補強部) 32A,33A:突起部 34:前側部(架橋部) 37:取付部 40:オーバーヘッドコンソール 44:フランジ部 50:カメラモジュール 60:保持部材 70:バックミラー 71:ベース部 72:軸部 73:ミラー本体 80:カバー(部品カバー) 81:後方カバー部 91:前方カバー部 95:カバー側挿通孔
図1
図2
図3
図4
図5
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図10
図11
図12
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図16