(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2026004136
(43)【公開日】2026-01-14
(54)【発明の名称】車両の制御装置
(51)【国際特許分類】
F16H 48/34 20120101AFI20260106BHJP
【FI】
F16H48/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024102380
(22)【出願日】2024-06-25
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】517175611
【氏名又は名称】ジーケーエヌ オートモーティブ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100085361
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 治幸
(74)【代理人】
【識別番号】100147669
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 光治郎
(72)【発明者】
【氏名】今井 信治
(72)【発明者】
【氏名】猪瀬 秀之
【テーマコード(参考)】
3J027
【Fターム(参考)】
3J027FA34
3J027FB02
3J027HA01
3J027HB07
3J027HC26
3J027HC27
3J027HF41
3J027HH13
3J027HK08
3J027HK35
(57)【要約】
【課題】デフロック状態を検出するデフロック位置検出手段である位置検出センサの動作不良の発生を抑止し、デフロック機構の信頼性、耐久性を向上できる車両の制御装置を提供する。
【解決手段】電子制御装置80により、車両10が起動または停止するときに、デフロックの作動履歴にデフロックテスト実施条件(前回のデフロック実施日Edayから所定期間T1以上経過している、または、前回までのデフロックでデフロック完了検出がされていない)が成立する場合は、デフロックが行われる。デフロックが行われることで、デフロック機構36の導通確認とともに、位置検出センサ72も作動され、スイッチ接点の移動でスイッチ接点のセルフクリーニングが行われる。よって、位置検出センサ72の動作不良の発生が抑止され、デフロック機構36の信頼性、耐久性が向上される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
差動歯車装置の差動を制限するデフロック機構を備え、デフロックスイッチの操作によりデフロックを行う車両の、制御装置であって、
前記車両が起動または停止するときに、前記デフロックの作動履歴に所定の条件が成立する場合は、前記デフロックを行う、
ことを特徴とする車両の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、差動歯車装置の差動を制限するデフロック機構を備えた車両の、制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
泥濘路などのオフロードや雪道などを走行する車両において、差動歯車装置の差動を制限する、所謂デフロック機構を備える車両が良く知られている。例えば、特許文献1に記載された車両がそれである。この特許文献1には、差動歯車装置が備える差動制限機構(デフロック機構)のアクチュエータを制御し、デフロックを行うことが開示されている。デフロックは、例えば運転者がデフロックスイッチを操作することで行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、デフロックは、運転者がデフロックスイッチを操作することで行われるが、泥濘路などのオフロードや雪道などのシチュエーションでない限り、長期間行われない場合がある。デフロックが長期間行われない場合は、デフロック機構が備えるデフロック状態を検出するための位置検出センサも長期間作動せず、センサ内の検出スイッチの接点が酸化したり、また接点にデフオイルなどに含まれる汚れやカス(スラッジ)が堆積したりして、検出スイッチの導通不良、即ち位置検出センサの動作不良が発生するおそれがあった。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、デフロック状態を検出するデフロック位置検出手段である位置検出センサの動作不良の発生を抑止し、デフロック機構の信頼性、耐久性を向上できる車両の制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の要旨とするところは、(a)差動歯車装置の差動を制限するデフロック機構を備え、デフロックスイッチの操作によりデフロックを行う車両の、制御装置であって、(b)前記車両が起動または停止するときに、前記デフロックの作動履歴に所定の条件が成立する場合は、前記デフロックを行うことにある。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、前記制御装置により、前記車両が起動または停止するときに、前記デフロックの作動履歴に所定の条件が成立する場合は、前記デフロックが行われる。これにより、前記車両を起動または停止するときに、前記デフロックの作動履歴に所定の条件が成立する場合は、前記デフロックが行われることで、デフロック機構の導通確認とともに、デフロック位置検出手段である位置検出センサも作動され、スイッチ接点の移動でスイッチ接点のセルフクリーニングが行われる。よって、位置検出センサの動作不良の発生が抑止され、デフロック機構の信頼性、耐久性が向上される。
【0008】
好適には、前記デフロック機構は、デフロック位置検出手段である位置検出センサを有し、前記位置検出センサは接点スイッチが用いられる。これにより、前記デフロックが行われることで、スイッチ接点の移動でスイッチ接点のセルフクリーニングが行われ、前記位置検出センサの動作不良の発生が抑止される。
【0009】
好適には、前記接点スイッチは、スライド式の接点スイッチが用いられる。これにより、前記デフロックが行われることで、スイッチ接点の移動でスイッチ接点のセルフクリーニングが行われ、前記位置検出センサの動作不良の発生が抑止される。
【0010】
好適には、前記デフロックは、前記デフロックの作動履歴の所定の条件として、前回のデフロック作動から所定期間以上経過後である場合に行われる。これにより、前記位置検出センサの長期間未作動が防止され、前記位置検出センサの動作不良の発生が抑止される。
【0011】
好適には、前記前回のデフロック作動は、本発明のデフロック作動と、運転者のデフロックスイッチ操作によるデフロック作動と、が含まれる。これにより、本発明のデフロック作動の実施機会が減り、前記位置検出センサに対する必要以上のセルフクリーニングが避けられる。また、電力消費量も抑制される。
【0012】
好適には、前記デフロックの作動は、前記位置検出センサによりデフロックが検知されたら終了させられる。これにより、前記デフロックの作動終了が確実に実施される。
【0013】
好適には、前記デフロックの作動は、前記位置検出センサによりデフロックが検知されない場合であっても、所定期間経過後に終了させられる。これにより、前記デフロックの作動が終了せずに継続することが防止される。
【0014】
好適には、前記デフロックの作動は、走行準備開始が検知されたら終了させられる。これにより、前記デフロックの作動中であっても、走行準備開始が検知されたときには、すぐに走行可能状態に切り替えられる。
【0015】
好適には、前記走行準備開始は、例えば運転者によるシフト操作により検知される。
【0016】
好適には、前記デフロックの作動において、前記位置検出センサによりデフロックが検知されない場合であっても、前記デフロック機構の異常判定は行われない。これにより、前記差動歯車装置内の可動部品の位置により噛合いがされなかった場合を、異常と判定することが回避される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明が適用される車両の要部を説明する図であると共に、車両に備えられた制御系統の要部を説明する図である。
【
図2】
図1の車両に搭載される差動歯車装置の概略構成の一例を説明する図である。
【
図3】電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【実施例0019】
図1は、本発明が適用される車両10の要部を説明する図であると共に、車両10に備えられた制御系統の要部を説明する図である。車両10は、FF車両、FR車両、或いは4輪駆動車両である。
【0020】
図1において、車両10は、例えばエンジン或いは電動機等の原動機12と、原動機12の回転を変速する変速機14と、左右一対の駆動輪16、18と、左右一対のドライブシャフト20を介して左右一対の駆動輪16、18に連結された差動歯車装置30とを備えている。
【0021】
差動歯車装置30は、変速機14からプロペラシャフト24を介して伝達された駆動トルクを、ドライブシャフト20を介してそれぞれ連結された駆動輪16、18に、それらの間の差動を許容しつつ均等に伝達する。また、差動歯車装置30は、差動を制限し、駆動輪16、18に同回転でのトルク伝達を行うデフロック機構36を備えている。デフロック機構36に、後述の電子制御装置80からデフロック制御信号Sdkが出力されることで、デフロックまたはデフロック解除が行われる。
【0022】
また、車両10は、デフロックスイッチ90を備えている。デフロックスイッチ90は、運転者が操作するデフロックを設定するスイッチである。デフロックスイッチ90は、例えばオンとオフとが切り替わるロック式のスイッチであり、スイッチのオンまたはオフに応じて、デフロックか、デフロック解除か、を指示するデフロック操作信号Kdkが、電子制御装置80に供給される。
【0023】
図2は、車両10に搭載される差動歯車装置30の概略構成の一例を説明する図である。
【0024】
図2において、差動歯車装置30は、ハウジング32、デフユニット34、デフロック機構36、複数のベアリング38などを備えている。
【0025】
ハウジング32は、車体に固定された非回転部材である。デフユニット34は、プロペラシャフト24に連結されている。ドライブシャフト20は、デフユニット34に連結されている。
【0026】
デフユニット34は、ハウジング32内に収容されている。デフユニット34は、デフリングギヤ40、デフケース42、一対のデフサイドギヤ44、一対のデフピニオン46、ピニオンシャフト48などを備えている。
【0027】
デフリングギヤ40は、デフケース42の外部に一体的に連結されており、プロペラシャフト24と噛み合っている。デフケース42は、ベアリング38を介して回転可能にハウジング32に支持されている。デフサイドギヤ44、デフピニオン46、及びピニオンシャフト48は、デフケース42内に収容されている。デフケース42は、ドライブシャフト20が相対回転可能に嵌合される貫通孔であるボア部42aが形成されている。デフサイドギヤ44は、ドライブシャフト20が相対回転不能に嵌合される貫通孔の内周面44aにスプライン歯が形成されている。このように構成されたデフユニット34は、プロペラシャフト24から伝達された動力源の動力を左右の駆動輪に分配する公知の差動機構である。
【0028】
デフロック機構36は、クラッチ50、アクチュエータ60、回転板70、位置検出センサ72、不図示の駆動装置74などを備えている。
【0029】
クラッチ50は、デフケース42とクラッチ50側のデフサイドギヤ44とを選択的に接続又は遮断する、すなわち断接するドグクラッチ(すなわち噛合式クラッチ)である。クラッチ50は、アクチュエータ60によって噛合位置と非噛合位置とに移動させられる、つまり係合状態と解放状態とが切り替えられる。
【0030】
アクチュエータ60は、ハウジング32内に固設されており、プランジャー62、ソレノイド64、リターンスプリング66などを備えている。電子制御装置80から駆動装置74にデフロックを指示するデフロック制御信号Sdkが出力されると、ソレノイド64は、駆動装置74により電流駆動され、プランジャー62に所定の大きさの推力を発生させる。アクチュエータ60は、上記推力によってクラッチ50を噛合位置に移動させる装置である。また、電子制御装置80から駆動装置74にデフロック解除を指示するデフロック制御信号Sdkが出力されると、駆動装置74によるソレノイド64の電流駆動は停止され、リターンスプリング66の付勢力でクラッチ50は非噛合位置に戻される。リターンスプリング66は、クラッチ50を非噛合位置に戻るように常時付勢するバネである。また、駆動装置74はデフロック電流センサ76を備えている。デフロック電流センサ76は、ソレノイド64の駆動電流を検出するセンサであり、検出された駆動電流値Idkは電子制御装置80に供給される。
【0031】
クラッチ50の解放状態では、デフケース42に入力された動力がピニオンシャフト48やデフピニオン46を順次介して左右のデフサイドギヤ44に伝達させられる。デフユニット34は、クラッチ50が解放状態とされると、左右のデフサイドギヤ44の回転差を許容する差動状態とされる。一方で、クラッチ50の係合状態では、デフケース42とクラッチ50側のデフサイドギヤ44とが一体的に連結されるので、デフケース42に入力された動力がクラッチ50側のデフサイドギヤ44にも直接的に伝達される。デフユニット34は、クラッチ50が係合状態とされると、デフケース42と左右のデフサイドギヤ44とが一体的に回転させられて、差動状態が制限されるデフロック状態とされる。即ち、差動歯車装置30はデフロックされる。
【0032】
回転板70は、クラッチ50側のデフケース42に連結された回転部材である。クラッチ50の噛合位置と非噛合位置との間の移動(
図2の紙面左右方向)に連動して、回転板70も紙面左右方向に移動する。
【0033】
位置検出センサ72は、クラッチ50が噛合位置にあるか否か、即ちデフロックされたか否かを検出する為のデフロック位置検出手段であるスライド式の接点スイッチを備えたセンサである。回転板70の移動に応じて位置検出センサ72内の検出スイッチの接点が移動し、回転板70の移動位置に応じたレベルの信号(以下、デフロック位置信号とする)Pdkが位置検出センサ72から出力される。クラッチ50が噛合位置にあるときの、デフロック位置信号Pdkを電気的に検出することで、クラッチ50が噛合位置に移動したことが、即ちデフロックが完了したことが、検出される。デフロック位置信号Pdkは電子制御装置80に供給される。
【0034】
車両10は、車両10の制御装置を含む電子制御装置80を備えている。電子制御装置80は、所謂マイクロコンピュータを含んで構成されている。
【0035】
電子制御装置80は、差動歯車装置30の、デフロックとデフロック解除とをデフロックスイッチ90の操作により切り替える。運転者により、デフロックスイッチ90がオン(デフロック操作信号Kdkがオン)されると、電子制御装置80は、デフロックを指示するデフロック制御信号Sdkを駆動装置74に出力し、デフロックを行う。デフロックスイッチ90がオフ(デフロック操作信号Kdkがオフ)されると、電子制御装置80は、デフロック解除を指示するデフロック制御信号Sdkを駆動装置74に出力し、デフロック解除を行う。
【0036】
ところで、前述の通り、デフロックは、運転者がデフロックスイッチ90を操作することで行われるが、泥濘路などのオフロードや雪道などのシチュエーションでない限り、長期間行われない場合がある。デフロックが長期間行われない場合、デフロック機構36が備えるデフロック状態を検出するための位置検出センサ72も長期間作動せず、センサ内の検出スイッチの接点が酸化したり、また接点にデフオイルなどに含まれる汚れやカス(スラッジ)が堆積したりして、検出スイッチの導通不良、即ち位置検出センサ72の動作不良が発生するおそれがあった。
【0037】
そこで、本実施例の電子制御装置80は、車両10が起動または停止するときに、後述するデフロックテストを実施することで、デフロック機構36の導通確認とともに、位置検出センサ72の作動によるスイッチ接点のセルフクリーニングが行われるようにする。
【0038】
図3は、電子制御装置80が行うデフロックテストの制御作動を説明するフローチャートであり、例えば、車両10を起動または停止するときに実行される。
【0039】
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)S10において、デフロックテスト実施条件が成立しているか否かが判定される。デフロックテスト実施条件は、(A)前回のデフロック実施日Edayから所定期間T1以上(例えば3カ月以上)経過していること、(B)前回までのデフロックでデフロック完了検出がされていないこと(デフロック完了検出がされない場合にカウントアップされる未完了カウントCntが0を超える値であること)、の少なくとも一方が成立している場合に成立していると判定される。所定期間T1は予め設計的または実験的に設定される。S10の判断が否定される場合は、本ルーチンが終了させられる。デフロックテスト実施条件は、本発明の「所定の条件」に相当する。
【0040】
S10の判断が肯定される場合はS20において、電子制御装置80からデフロックを指示するデフロック制御信号Sdkが駆動装置74に出力されることで、ソレノイド64が電流駆動され、デフロックの作動が開始される。
【0041】
次に、S30において、デフロック機構36の導通確認として、ソレノイド64の電流駆動が正常に行われているか否かが判定される。この判定は、例えば駆動電流値Idkが所定の電流値の範囲内(Ia≦Idk≦Ib)であるか否かの判定で行われる。判定における下限値Ia及び上限値Ibは予め設計的または実験的に設定される。S30の判断が否定される場合は、S40において、デフロック異常判定がされた後に、S110において、駆動装置74へのデフロック制御信号Sdkの出力が停止されてソレノイド64の電流駆動も停止され、デフロックの作動が終了されて、本ルーチンが終了させられる。デフロック異常判定により、例えばデフロック機構36の作動停止や、デフロック異常を通知するワーニングやアラートのコンソール表示などが行われる。
【0042】
S30の判断が肯定される場合は、S50において、走行準備開始が検知されたか否かが判定される。この判定は、例えば運転者によるシフト操作がされたか否かの判定で行われる。S50の判断が肯定される場合は、S110に遷移し、デフロックの作動が終了されて、本ルーチンが終了させられる。これにより、デフロックテストの作動中であっても、走行準備開始が検知されたときには、すぐに走行可能状態に切り替えられる。S50の判断が否定される場合は、S60において、デフロック完了検出がされたか否かが判定される。この判定は、例えば位置検出センサ72からのデフロック位置信号Pdkにより、クラッチ50の噛合い位置への移動が検出されたか否かの判定で行われる。S60の判断が否定される場合は、S70において、S20のデフロック開始から所定期間T2が経過したか否かが判定される。S70の判断が否定される場合は、S50の判定が繰り返される。S70の判断が肯定される場合は、S80において、未完了カウントCntがカウントアップされ(Cnt=Cnt+1とされ)、S110に遷移し、デフロックの作動が終了されて、本ルーチンが終了させられる。S70の肯定判断は、例えば、所定期間T2以内にクラッチ50の噛合い位置への移動が検出されなかったことで行われるが、差動歯車装置30内の可動部品の位置により、クラッチ50の噛合い位置への移動がされない場合があるため、S70の判断が肯定される場合であっても、異常判定は行われない。また、所定期間T2は予め設計的または実験的に設定される。
【0043】
S60の判断が肯定される場合は、S90において、未完了カウントCntがクリアされ(Cnt=0とされ)、次にS100において、デフロック実施日Edayが現時点の日付に更新され、S110に遷移し、デフロックの作動が終了されて、本ルーチンが終了させられる。
【0044】
好適には、前述のフローチャートにおける、未完了カウントCnt及びデフロック実施日Edayは、デフロックテストのみに限らず、運転者がデフロックスイッチ90を操作することで行われるデフロックにより更新されてもよい。これにより、デフロックテストによるデフロックの実施機会が減り、スイッチ接点に対する必要以上のセルフクリーニングを避けることができる。また、電力消費量も抑制できる。
【0045】
上述のように、本実施例によれば、電子制御装置80により、車両10が起動または停止するときに、デフロックの作動履歴にデフロックテスト実施条件(前回のデフロック実施日Edayから所定期間T1以上経過している、または、前回までのデフロックでデフロック完了検出がされていない)が成立する場合は、デフロックが行われる。これにより、車両10が起動または停止するときに、デフロックの作動履歴にデフロックテスト実施条件が成立する場合は、デフロックが行われることで、デフロック機構36の導通確認とともに、位置検出センサ72も作動され、スイッチ接点の移動でスイッチ接点のセルフクリーニングが行われる。よって、位置検出センサ72の動作不良の発生が抑止され、デフロック機構36の信頼性、耐久性が向上される。
【0046】
また、本実施例によれば、デフロック機構36は、デフロック位置検出手段である位置検出センサ72を有し、位置検出センサ72は接点スイッチが用いられる。これにより、デフロックが行われることで、スイッチ接点の移動でスイッチ接点のセルフクリーニングが行われ、位置検出センサ72の動作不良の発生が抑止される。
【0047】
また、本実施例によれば、位置検出センサ72の接点スイッチは、スライド式の接点スイッチが用いられる。これにより、デフロックが行われることで、スイッチ接点の移動でスイッチ接点のセルフクリーニングが行われ、位置検出センサ72の動作不良の発生が抑止される。
【0048】
また、本実施例によれば、デフロックテストは、デフロックテスト実施条件として、前回のデフロック実施日Edayから所定期間T1以上経過している場合に行われる。これにより、位置検出センサ72の長期間未作動が防止され、位置検出センサ72の動作不良の発生が抑止される。
【0049】
また、本実施例によれば、前回のデフロック実施日Edayは、デフロックテストのみに限らず、運転者がデフロックスイッチ90を操作することで行われるデフロックにより更新される。これにより、本発明のデフロック作動の実施機会が減り、位置検出センサ72に対する必要以上のセルフクリーニングが避けられる。また、電力消費量も抑制される。
【0050】
また、本実施例によれば、デフロックテストの作動は、位置検出センサ72によりデフロック完了検出がされたら終了させられる。これにより、デフロックの作動終了が確実に実施される。
【0051】
また、本実施例によれば、デフロックテストの作動は、位置検出センサ72によりデフロック完了検出がされない場合であっても、所定期間T2経過後に終了させられる。これにより、デフロックの作動が終了せずに継続することが防止される。
【0052】
また、本実施例によれば、デフロックテストの作動は、走行準備開始が検知されたら終了させられる。これにより、デフロックテストの作動中であっても、走行準備開始が検知されたときには、すぐに走行可能状態に切り替えられる。
【0053】
また、本実施例によれば、前記走行準備開始は、例えば運転者によるシフト操作により検知される。
【0054】
また、本実施例によれば、デフロックテストの作動において、位置検出センサ72によりデフロック完了検出がされない場合であっても、デフロック機構36の異常判定は行われない。これにより、前記差動歯車装置30内の可動部品の位置により、噛合いがされなかった場合を、異常と判定することが回避される。
【0055】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0056】
例えば、前述の実施例では、左右一対の駆動輪16、18の差動を制限するデフロック機構36を備えた車両10に本発明を適用したが、この態様に限らない。例えば、4輪駆動車両において、前輪と後輪との差動を制限するセンターデフロック機構を備えた車両にも、本発明を適用することができる。
【0057】
尚、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。