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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2026045805
(43)【公開日】2026-03-13
(54)【発明の名称】吸収性シート及び包装体
(51)【国際特許分類】
   A01K 1/015 20060101AFI20260305BHJP
【FI】
A01K1/015 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024149921
(22)【出願日】2024-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100183081
【弁理士】
【氏名又は名称】岡▲崎▼ 大志
(74)【代理人】
【識別番号】100211052
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 大輔
(72)【発明者】
【氏名】市川 誠
(72)【発明者】
【氏名】シャヒザ ザキア
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアント ウイリアムス
【テーマコード(参考)】
2B101
【Fターム(参考)】
2B101AA13
2B101AA20
2B101GB01
(57)【要約】
【課題】吸収性を確保しつつ過剰に尿が拡散することを抑制する。
【解決手段】
一態様に係る吸収性シートは、透水性の表面シートと、非透水性の裏面シートと、表面シートと裏面シートとの間に配置された吸収体と、を備え、縦方向に吸収体を三等分した各領域を縦方向の一方側から順に第1端部、中央部及び第2端部としたときに、第1端部、中央部及び第2端部の各々は、吸収体の厚み方向に窪む凹部を有し、第1端部及び第2端部に形成された凹部の深さの平均値は、中央部に形成された凹部の深さの平均値よりも大きい。
【選択図】図4



【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦方向及び横方向を有する形状を有する吸収性シートであって、
透水性の表面シートと、
非透水性の裏面シートと、
前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置された吸収体と、
を備え、
前記縦方向に前記吸収体を三等分した各領域を前記縦方向の一方側から順に第1端部、中央部及び第2端部としたときに、前記第1端部、前記中央部及び前記第2端部の各々は、前記吸収体の厚み方向に窪む凹部を有し、
前記第1端部及び前記第2端部に形成された前記凹部の深さの平均値は、前記中央部に形成された前記凹部の深さの平均値よりも大きい、吸収性シート。
【請求項2】
前記吸収体は、吸水性を有する吸収性コアを含み、
前記吸収性コアの坪量が100gsm以上である、請求項1に記載の吸収性シート。
【請求項3】
前記第1端部及び前記第2端部の前記吸収性コアの坪量は、前記中央部の前記吸収性コアの坪量よりも大きい、請求項2に記載の吸収性シート。
【請求項4】
前記吸収性シートがペット用である、請求項1に記載の吸収性シート。
【請求項5】
前記吸収体の厚み方向からみて、前記凹部は、前記吸収体に格子状に形成されている、請求項1に記載の吸収性シート。
【請求項6】
前記凹部は、前記縦方向及び前記横方向に対して傾斜する第1方向に沿って延在する複数の第1圧搾溝と、前記第1方向に交差する第2方向に沿って延在する複数の第2圧搾溝とを含み、
前記複数の第1圧搾溝のうち隣接する第1圧搾溝間の距離、及び、前記複数の第2圧搾溝のうち隣接する第2圧搾溝間の距離は、10mm以下である、請求項5に記載の吸収性シート。
【請求項7】
前記吸収性コアは、パルプ及び高吸水性ポリマーを含む第1層と、前記第1層上に配置され、高吸水性ポリマーを含む第2層とを含み、
前記第2層の全体に占める高吸水性ポリマーの割合は、前記第1層の全体に占める高吸水性ポリマーの割合よりも高い、請求項2に記載の吸収性シート。
【請求項8】
前記吸収性コアが消臭性粒子を含む、請求項2に記載の吸収性シート。
【請求項9】
前記吸収体は、前記吸収性コアを覆うコアラップを含み、
前記吸収性コア中の高吸水性ポリマーが前記コアラップに密着している、請求項7に記載の吸収性シート。
【請求項10】
前記吸収性コアの表面に抗菌剤が設けられている、請求項2に記載の吸収性シート。
【請求項11】
前記吸収性コアが香料を含む、請求項2に記載の吸収性シート。
【請求項12】
前記吸収体は、接着剤を用いて前記表面シート及び前記裏面シートに接合され、
前記吸収体と前記裏面シートとの間に塗布された前記接着剤の量は、前記吸収体と前記表面シートとの間に塗布された前記接着剤の量よりも多い、請求項1に記載の吸収性シート。
【請求項13】
前記吸収体の前記裏面シートに対向する面の全面に前記接着剤が塗布されている、請求項12に記載の吸収性シート。
【請求項14】
前記縦方向における前記裏面シートの幅は、前記縦方向における前記表面シートの幅よりも大きい、請求項1に記載の吸収性シート。
【請求項15】
前記吸収体は、前記吸収性コアを覆うコアラップを含み、
前記コアラップは、前記横方向における前記吸収性コアの端部、及び、前記縦方向における前記吸収性コアの端部の少なくとも一方を覆っている、請求項2に記載の吸収性シート。
【請求項16】
前記縦方向における前記吸収性コアの端部が前記コアラップに覆われ、
前記横方向における前記吸収性コアの端部が前記コアラップから露出している、請求項15に記載の吸収性シート。
【請求項17】
前記表面シートの繊維方向が、前記横方向に向けられている、請求項1に記載の吸収性シート。
【請求項18】
各々が縦方向及び横方向を有する形状を有する複数の吸収性シートを収容する包装体であって、
前記複数の吸収性シートの各々は、
透水性の表面シートと、
非透水性の裏面シートと、
前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置された吸収体と、
を備え、
前記縦方向に前記吸収体を三等分した各領域を前記縦方向の一方側から順に第1端部、中央部及び第2端部としたときに、前記第1端部、前記中央部及び前記第2端部の各々は、前記吸収体の厚み方向に窪む凹部を有し、
前記第1端部及び前記第2端部に形成された前記凹部の深さの平均値は、前記中央部に形成された前記凹部の深さの平均値よりも大きく、
前記複数の吸収性シートの各々は、前記縦方向に三つ折りされた状態で収容されている、包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、吸収性シート及び包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
尿を吸収するための吸収性シートが知られている。この種の吸収性シートとして、例えばペットの尿を吸収するペットシートやベッドに設置され失禁時に尿を吸収するベッドシーツ等が広く利用されている。下記特許文献1には、透液性シートと不透液性シートとの間に配置された吸液性芯材を備え、透液性シート及び吸液性芯材が互いに交差して延びる複数条の圧搾溝によって接合された処理シートが記載されている。下記特許文献2には、表面側に配置された表面シートと、裏面側に配置された裏面シートと、表面シートと裏面シートとの間に設けられた吸収体とを有し、分岐しない曲部を有する線状の凹部が吸収体に形成されたペット用吸収性シートが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-51261号公報
【特許文献2】特開2019-91号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように吸収体に圧搾溝等の凹部が形成されている場合には、吸収性シートに排泄された尿は、当該凹部に沿って拡散し、広い領域において吸収性シートに吸収される。その結果、吸収性シートの尿の吸収性を高めることが可能となる。一方で、尿が過剰に拡散すると吸収性シートが広い領域で汚れるので、衛生上の観点から問題がある。特に、犬等のペットは、排尿跡が見える場所に再び排泄することを嫌う習性を持っている。したがって、尿が過剰に拡散されると、尿を吸収可能な領域が残っているにも関わらず、使用者がペット用吸収性シートを交換する場合がある。
【0005】
そこで、本開示は、吸収性を確保しつつ、過剰に尿が拡散することを抑制することができる吸収性シート及び当該吸収性シートを収容する包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、縦方向及び横方向を有する形状を有する吸収性シートが提供される。この吸収性シートは、透水性の表面シートと、非透水性の裏面シートと、表面シートと裏面シートとの間に配置された吸収体と、を備え、縦方向に吸収体を三等分した各領域を縦方向の一方側から順に第1端部、中央部及び第2端部としたときに、第1端部、中央部及び第2端部の各々は、吸収体の厚み方向に窪む凹部を有し、第1端部及び第2端部に形成された凹部の深さの平均値は、中央部に形成された凹部の深さの平均値よりも大きい。
【0007】
上記態様に係る吸収性シートでは、第1端部及び第2端部に相対的に深い凹部が形成されているので、第1端部及び第2端部の尿の拡散性は相対的に高くなる。したがって、第1端部及び第2端部では、吸収性シートに排泄された尿を当該領域内で効果的に拡散させることができる。一方で、中央部には相対的に浅い凹部が形成されているので、中央部の尿の拡散性は相対的に低くなっている。したがって、第1端部と第2端部との間で中央部を介して尿が拡散することが抑制される。よって、この吸収性シートでは、吸収性を確保しつつ、過剰に尿が拡散されることを抑制することができる。
【0008】
一態様では、吸収体は、吸水性を有する吸収性コアを含み、吸収性コアの坪量が100gsm以上であってもよい。吸収性コアの坪量を高くすることにより、吸収性シートの吸収性を高めることができる。
【0009】
一態様では、第1端部及び第2端部の吸収性コアの坪量は、中央部の吸収性コアの坪量よりも大きくてもよい。第1端部及び第2端部の吸収性コアの坪量を相対的に高くすることにより、第1端部及び第2端部での吸水性を高めることができる。第1端部と中央部との境界及び第2端部と中央部との境界において吸収性シートの坪量を変化させることにより、第1端部と中央部との境界及び第2端部と中央部との境界に沿って吸収性シートを折り畳むことが容易になる。
【0010】
一態様では、吸収性シートがペット用であってもよい。犬等のペットは、排泄跡(尿跡)を避けて排泄する傾向がある。このため、ペットが尿跡を避けようとして無理な姿勢で排尿する結果、吸収性シートの外側に排尿して、飼育空間を汚すことがある。これに対し、本態様に係る吸収性シートでは、尿が過剰に拡散することを抑制できるので、ペットが尿跡を避けて吸収性シートの外側に排尿することを防止することができる。
【0011】
一態様では、吸収体の厚み方向からみて、凹部は、吸収体に格子状に形成されていてもよい。凹部が格子状に形成されることにより、各領域において尿を面方向に拡散させることができる。
【0012】
一態様では、凹部は、縦方向及び横方向に対して傾斜する第1方向に沿って延在する複数の第1圧搾溝と、第1方向に交差する第2方向に沿って延在する複数の第2圧搾溝とを含み、複数の第1圧搾溝のうち隣接する第1圧搾溝間の距離、及び、複数の第2圧搾溝のうち隣接する第2圧搾溝間の距離は、10mm以下であってもよい。本態様では、各領域において尿を面方向に効果的に拡散させることができる。
【0013】
一態様では、吸収性コアは、パルプ及び高吸水性ポリマーを含む第1層と、第1層上に配置され、高吸水性ポリマーを含む第2層とを含み、第2層の全体に占める高吸水性ポリマーの割合は、第1層の全体に占める高吸水性ポリマーの割合よりも高くてもよい。本態様に係る吸収性シートでは、吸収体に凹部が形成されているので、面内方向における第2層内の高吸水性ポリマーの移動が規制される。その結果、面内方向における吸収性シートの吸水性の均一性を向上させることができる。
【0014】
一態様では、吸収性コアが消臭性粒子を含んでいてもよい。この場合には、吸収性シートに排尿されたときの臭いを抑制することができる。
【0015】
一態様では、吸収体は、吸収性コアを覆うコアラップを含み、吸収性コア中の高吸水性ポリマーがコアラップに密着していてもよい。この場合には、吸収性コア内での高吸水性ポリマーの移動が規制されるので、吸収性シートの吸水性の均一性を向上させることができる。
【0016】
一態様では、吸収性コアの表面に抗菌剤が設けられていてもよい。抗菌剤が吸収性コアの表面に設けられることにより、尿が吸収性コアに吸収されるときに抗菌剤と接触するため、尿が腐敗しにくくなる。よって、尿の臭気を抑制することができる。
【0017】
一態様に係る吸収性シートは、吸収性コアが香料を含んでいてもよい。この場合には、香料によって尿の臭気を抑制することができる。
【0018】
一態様では、吸収体は、接着剤を用いて表面シート及び裏面シートに接合され、吸収体と裏面シートとの間に塗布された接着剤の量は、吸収体と表面シートとの間に塗布された接着剤の量よりも多くてもよい。本態様では、吸収体と表面シートとの間に塗布された接着剤の量が相対的に少ないので、接着剤によって表面シートと吸収体との間の透水性が低下することを抑制することができる。よって、吸収体による尿の吸収を促進することができる。
【0019】
一態様では、吸収体の裏面シートに対向する面の全面に接着剤が塗布されていてもよい。接着剤が裏面シートの全面に塗布されることにより、吸収体と裏面シートとの接合が強固になり、吸収体が裏面シートに対して滑ることが防止される。
【0020】
一態様では、縦方向における裏面シートの幅は、縦方向における表面シートの幅よりも大きくてもよい。この場合には、裏面シートを下にして吸収性シートを床に載置したときに、表面シートが床に接触することが防止されるので、床を清潔に保つことができる。
【0021】
一態様では、吸収体は、吸収性コアを覆うコアラップを含み、コアラップは、横方向における吸収性コアの端部、及び、縦方向における吸収性コアの端部の少なくとも一方を覆っていてもよい。コアラップの端部が覆われることにより、吸収性コアの端部から高吸水性ポリマーがこぼれ出ることを防止することができる。
【0022】
一態様では、縦方向における吸収性コアの端部がコアラップに覆われ、横方向における吸収性コアの端部がコアラップから露出していてもよい。この場合には、縦方向における吸収性コアの端部から高吸水性ポリマーがこぼれ出ることを防止することができる。
【0023】
一態様では、表面シートの繊維方向が、横方向に向けられていてもよい。この場合には、吸収性シートを容易に縦方向に折り畳むことができる。
【0024】
一態様では、各々が縦方向及び横方向を有する形状を有する複数の吸収性シートを収容する包装体が提供される。複数の吸収性シートの各々は、透水性の表面シートと、非透水性の裏面シートと、表面シートと裏面シートとの間に配置された吸収体と、を備え、縦方向に吸収体を三等分した各領域を縦方向の一方側から順に第1端部、中央部及び第2端部としたときに、第1端部、中央部及び第2端部の各々は、吸収体の厚み方向に窪む凹部を有し、第1端部及び第2端部に形成された凹部の深さの平均値は、中央部に形成された凹部の深さの平均値よりも大きく、複数の吸収性シートの各々は、縦方向に三つ折りされた状態で収容されている、包装体。
【発明の効果】
【0025】
本開示によれば、吸収性を確保しつつ、過剰に尿が拡散することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】一実施形態に係る吸収性シートを示す斜視図である。
図2図1に示す吸収性シートを表面側から見た平面図である。
図3図2のA-A線に沿った吸収性シートの断面図である。
図4図2のB-B線に沿った吸収性シートの断面図である。
図5】吸収体を表面側から見た平面図である。
図6】複数の吸収性シートを収容する包装体を示す概略的な断面図である。
図7】吸収性シートが載置されるトレーの一例を示す図である。
図8】システムトイレの一例を示す斜視図である。
図9】別の実施形態に係る吸収性シートの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照しながら本開示の実施形態が詳細に説明される。図面の説明において同一要素には同一符号が付され、重複する説明は省略される。図面は、理解の容易化のために一部を簡略化又は誇張して描いている場合があり、寸法比率は図面に記載のものに限定されない。
【0028】
図1は、一実施形態に係る吸収性シート1を示す斜視図である。図2は、吸収性シート1を表面側Z1から見た平面図である。図3は、図2のA-A線に沿った吸収性シートの断面図である。図4は、図2のB-B線に沿った吸収性シートの断面図である。
【0029】
吸収性シート1は、吸水性を有する薄型のシートであり、尿を吸収する。例えば、吸収性シート1は、ペットの尿を吸収するペットシートである。本明細書において、ペットは、脊椎動物や無脊椎動物を広く包含し、典型的には、犬、猫、ウサギ、ハムスターなどの愛玩動物を含む。
【0030】
吸収性シート1は、略矩形状の平面形状を有している。図1図4には、互いに垂直な横方向X、縦方向Y及び厚み方向Zが図示されている。横方向Xは、吸収性シート1の短手方向であり、縦方向Yは吸収性シート1の長手方向である。厚み方向Zは、横方向X及び縦方向Yに垂直な方向であり、表面側Z1及び裏面側Z2を含んでいる。表面側Z1は、後述する裏面シート20から表面シート10へ向かう方向であり、裏面側Z2は、後述する表面シート10から裏面シート20へ向かう方向である。
【0031】
吸収性シート1は、表面側Z1に配置された表面シート10と、裏面側Z2に配置された裏面シート20と、表面シート10と裏面シート20との間に配置された吸収体30とを備えている。表面シート10は、透水性を有し、略矩形状に形成されている。表面シート10は、使用時にペット側(上方)に向けられる表面を提供する。典型的には、表面シート10は、透水性を有する不織布によって構成され、ペットから排泄された尿を吸収体30側へ移動させる。表面シート10を構成する不織布としては、エアースルー不織布、スパンボンド不織布又はポイントボンド不織布等が例示される。表面シート10には、界面活性剤により親水化処理が施されてもよい。一実施形態では、表面シート10の繊維方向は、横方向Xに向けられていてもよい。
【0032】
裏面シート20は、厚み方向Zにおいて表面シート10とは反対側に配置され、非透水性を有している。裏面シート20は、厚み方向Zにおいて表面シート10と少なくとも部分的に重なるように配置されている。裏面シート20は、使用時に下方に向けられる裏面を提供する。典型的には、裏面シート20は、非透水性を有する樹脂フィルムによって構成されている。裏面シート20を構成する樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム又はポリプロピレンフィルムが使用される。なお、裏面シート20は、撥水性又は疎水性を有する不織布によって構成されていてもよいし、樹脂フィルム及び不織布を貼り合わせた積層体であってもよい。一実施形態では、裏面シート20の繊維方向は、横方向Xに向けられていてもよい。
【0033】
吸収体30は、表面シート10と裏面シート20との間に配置され、表面シート10を通過したペットの尿を吸収する。吸収体30は、略矩形状の平面形状を有する。吸収体30は、表面シート10及び裏面シート20よりも一回り小さな寸法を有し、吸収性シート1の中央に配置されている。これにより、吸収性シート1には、表面シート10と裏面シート20との間に吸収体30が配置された吸収部1aと、表面シート10と裏面シート20との間に吸収体30が配置されないフラップ部1bとが形成される。
【0034】
図2に示すように、吸収部1aは、厚み方向Zから見て、吸収性シート1の中央に配置された略矩形状の領域である。吸収部1aでは、ホットメルト接着剤HMによって部分的に表面シート10に接合されている。典型的には、フラップ部1bは、吸収体30を介さずに表面シート10と裏面シート20とが貼り合わせた矩形枠状の領域であり、吸収部1aを囲むように形成されている。すなわち、フラップ部1bは、吸収性シート1の外縁に沿って形成されている。典型的には、図3及び図4に示すように、フラップ部1bでは、吸収体30を介さずに表面シート10と裏面シート20とがホットメルト接着剤HMによって直接接合されている。
【0035】
一実施形態では、図4に示すように、縦方向Yにおける裏面シート20の幅は、縦方向Yにおける表面シート10の幅よりも大きくてもよい。すなわち、縦方向Yにおける裏面シート20の外縁は、縦方向Yにおける表面シート10の外縁よりも外側に延出している。一方、図3に示すように、横方向Xにおける裏面シート20の幅は、横方向Xにおける表面シート10の幅と実質的に同一であってもよい。なお、縦方向Yにおける裏面シート20の幅は、縦方向Yにおける表面シート10の幅と実質的に同一であってもよいし、横方向Xにおける裏面シート20の幅は、横方向Xにおける表面シート10の幅よりも大きくてもよい。
【0036】
吸収体30は、表面側Z1に配置された第1面30aと、裏面側Z2に配置された第2面30bとを有している。第1面30aは、表面シート10に対向して配置され、その少なくとも一部はホットメルト接着剤HMによって表面シート10に接合されている。第2面30bは、裏面シート20に対向して配置され、その少なくとも一部はホットメルト接着剤HMによって裏面シート20に接合されている。なお、裏面シート20と吸収体30との間に塗布されたホットメルト接着剤HMの量は、表面シート10と吸収体30との間に塗布されたホットメルト接着剤HMの量よりも多くてもよい。例えば、図3及び図4に示す実施形態では、第1面30aには、その外縁のみにホットメルト接着剤HMが塗布され、当該ホットメルト接着剤HMを介して第1面30aが表面シート10に接合されている。一方、第2面30bには、その全面にホットメルト接着剤HMが塗布され、当該ホットメルト接着剤HMを介して第2面30bが裏面シート20に接合されている。すなわち、裏面シート20の吸収体30に対向する表面の全面にホットメルト接着剤HMが塗布されている。表面シート10と吸収体30との間に塗布されるホットメルト接着剤HMの量を相対的に少なくすることにより、表面シート10から吸収体30への尿の透水性の低下を抑制することができる。なお、第2面30bの全面にホットメルト接着剤HMが塗布されるとは、第2面30bの略全面にホットメルト接着剤HMが螺旋状に塗布されることを含む。例えば、第2面30bの全面にホットメルト接着剤HMが塗布されることには、連続した非塗工部面積の平均値が9cm以下、より好ましくは4cm以下、さらに好ましくは1cm以下であることを含む。
【0037】
図3及び図4に示すように、吸収体30は、パルプ及び高吸水性ポリマー(SAP:Superabsorbent Polymer)を含む吸収性コア31と、当該吸収性コア31の表面を覆うコアラップ32とを含んでいる。吸収性コア31のパルプとしては、例えば、化学パルプ、セルロース繊維、レーヨン、アセテート等のセルロース繊維が利用される。SAPとしては、例えばデンプン系、アクリル酸系、アミノ酸系の粒子状又は繊維状のポリマーが利用される。一実施形態では、吸収性コア31は、100gsm以上の坪量を有している。コアラップ32は、吸収性コア31の表面の少なくとも一部を覆うように吸収性コア31に巻き付けられている。コアラップ32は、表面シート10に対向する吸収性コア31の上面、及び、裏面シート20に対向する吸収性コア31の下面を少なくとも覆っている。
【0038】
図3に示すように、横方向Xにおける吸収性コア31の端面31xは、コアラップ32に覆われておらず、コアラップ32から露出していてもよい。コアラップ32から露出された端面31xは、ホットメルト接着剤HMにより表面シート10に接着されている。コアラップ32に覆われていない吸収性コア31の端面31xを表面シート10に接着することにより、吸収性コア31中のSAPが端面31xからこぼれ出ることが防止される。なお、吸収性コア31の端面31xは、ホットメルト接着剤HMにより裏面シート20に接着されていてもよい。
【0039】
一方、図4に示すように、縦方向Yにおける吸収性コア31の端面31yは、コアラップ32に覆われている。コアラップ32は、ホットメルト接着剤HMによって表面シート10及び裏面シート20に接着されている。吸収性コア31の端面31yをコアラップ32で覆うことにより、吸収性コア31中のSAPが端面31yからこぼれ出ることが防止される。なお、一実施形態では、吸収性コア31の端面31xがコアラップ32に覆われ、吸収性コア31の端面31yがコアラップ32に覆われていなくてもよい。また、吸収性コア31の端面31x及び端面31yの双方がコアラップ32に覆われていてもよい。
【0040】
図3及び図4に示すように、吸収体30は、第1層31a及び第2層31bを含む積層構造を有している。第1層31aは、パルプ51及びSAP52を含む吸水層であり、裏面シート20と第2層31bとの間に配置されている。第2層31bは、第1層31a上に配置されている。第2層31bは、SAP52を含む吸水層であり、表面シート10と第1層31aとの間に配置されている。第2層31bに占めるSAP52の割合は、第1層31aに占めるSAP52の割合よりも高くてもよい。例えば、第2層31bは、パルプを含まずSAP52のみを含んでいてもよい。なお、SAP52の割合とは、乾燥状態における質量比である。第2層31bのSAP52は、コアラップ32に密着していてもよい。
【0041】
一実施形態では、吸収性コア31は消臭性粒子53を含んでいてもよい。消臭性粒子53は、例えばシクロデキストリンである。消臭性粒子53は、例えば吸収性コア31の第1層31a上に配置されている。第1層31a上に配置された消臭性粒子53は、吸収性シート1に排泄された尿の臭いを抑制する。
【0042】
吸収性コア31の表面には抗菌剤54が設けられていてもよい。抗菌剤54は、例えばポリヘキサメチレンビグアナイド(PHMB)、四級アンモニウム塩又はクエン酸等である。例えば、抗菌剤54は、吸収性コア31の表面側Z1の表面に塗布される。吸収性コア31の表面に塗布された抗菌剤によって、尿の臭気が除去され、吸収性シート1を清潔に保つことができる。なお、吸収性コア31は、香料55を含んでいてもよい。香料55としては、天然香料又は合成香料が用いられる。
【0043】
図5は、吸収体30を表面側から見た平面図である。図5に示すように、吸収体30は、表面側Z1から見て、矩形状の平面形状を有する。すなわち、横方向Xにおける吸収体30の幅は、縦方向Yにおいて略一定である。図5に示すように、吸収体30は、当該吸収体30の第1面30aから第2面30bに向けて厚み方向Z(裏面側Z2)に窪む凹部35を有している。凹部35は、エンボス加工が施されることにより表面側Z1から裏面側Z2に向けて圧搾された溝状の領域である。凹部35が形成された位置では、吸収性コア31とコアラップ32とが圧着されている。凹部35は、吸収性シート1に排泄された尿を吸収体30の面内方向に拡散させる機能を有する。
【0044】
図5に示す実施形態では、凹部35は、表面側Z1から見て格子状に形成されている。より具体的には、凹部35は、横方向X及び縦方向Yに対して傾斜する第1方向に沿って延在する複数の第1圧搾溝36と、当該第1方向に交差する第2方向に沿って延在する複数の第2圧搾溝37とを含んでいる。複数の第1圧搾溝36は、例えば第2方向に略等間隔に配列され、第1方向に直線状に延在している。複数の第2圧搾溝37は、例えば第1方向に略等間隔に配列され、第2方向に直線状に延在している。複数の第1圧搾溝36と複数の第2圧搾溝37とは互いに交差している。複数の第1圧搾溝36のうち隣接する第1圧搾溝36間の距離D1、及び、複数の第2圧搾溝37のうち隣接する第2圧搾溝37間の距離D2は、例えば10mm以下である。
【0045】
上記のように、格子状の凹部35が形成されることにより、吸収体30には複数の吸収領域40が形成される。複数の吸収領域40は、格子状の凹部35によって画成された領域であり、表面側Z1から見て、吸収体30の略全域に二次元状に配置されている。すなわち、各吸収領域40は、凹部35に囲まれた領域である。複数の吸収領域40は、横方向X及び縦方向Yに交差する斜め方向に間隔を空けて配列されている。例えば、複数の吸収領域40の各々は、菱形形状を有している。なお、吸収領域40は、円形状、楕円形状、多角形状等、菱形状以外の形状を有していてもよい。
【0046】
上記のように、凹部35は吸収体30の略全域に形成されている。したがって、図5に示すように、縦方向Yに吸収体30を三等分した各領域を縦方向Yの一方側から順に第1端部41、中央部42及び第2端部43としたときに、第1端部41、中央部42及び第2端部43の各々は、凹部35の一部を含んでいる。ここで、図4に示すように、第1端部41及び第2端部43に形成された凹部35の深さd1の平均値は、中央部42に形成された凹部35の深さd2の平均値よりも大きい。凹部35の深さd1,d2とは、吸収体30の第1面30a(すなわち、吸収領域40の表面側Z1の面)と凹部35の底部35aとの間の厚み方向Zの距離を示している。なお、各領域において凹部35の深さは一定であってもよい。
【0047】
一実施形態では、図4に示すように、第1端部41及び第2端部43に形成された凹部35の深さd1は、吸収領域40における第2層31bの厚みTaよりも大きくてもよい。一方、中央部42に形成された凹部35の深さd2は、吸収領域40における第2層31bの厚みTaよりも小さくてもよい。なお、凹部35の深さd1,d2の双方が第2層31bの厚みTaよりも大きくてもよいし、凹部35の深さd1,d2の双方が第2層31bの厚みTaよりも小さくてもよい。
【0048】
図4に示すように、吸収領域40は凹部35によって区画されているので、吸収領域40において第1層31a中のSAPは、面内方向への移動が規制される。特に、凹部35の深さd1が第1層31aの厚みTaよりも大きい場合には、隣接する吸収領域40の第1層31a同士が凹部35によって離隔されるので、隣接する吸収領域40の第1層31a間でのSAPの移動が防止される。したがって、面内方向における吸収性シート1の吸水性の均一性が向上する。
【0049】
一実施形態では、吸収性コア31の面内方向の位置に応じて、吸収性コア31の坪量が異なっていてもよい。例えば、第1端部41及び第2端部43内の吸収性コア31の坪量は、中央部42内の吸収性コア31の坪量よりも大きくなっていてもよい。すなわち、第1端部41及び第2端部43における単位面積当たりのSAP52の量は、中央部42における単位面積当たりのSAP52の量よりも大きくなっている。この場合には、第1端部41及び第2端部43での吸水性を高めることができる。
【0050】
上述した吸収性シート1は、折り畳まれ、包装体80内に収容される。図6は、複数の吸収性シート1を収容する包装体80を示す概略的な断面図である。包装体80は、例えば、略直方体形状を有する袋体であり、例えば、合成樹脂、紙、又は、これらの組み合わせによって構成される。包装体80には、不図示の開封線が形成され、当該開封線に沿って包装体80を開封することにより、包装体80に収容された吸収性シート1を取り出すための開口部が形成される。
【0051】
図6に示すように、吸収性シート1は、縦方向Yに三つ折りにされ、互いに重ねられた状態で包装体80内に収容される。吸収性シート1を使用する場合には、包装体80の開口部から包装体70内に指を入れ、吸収性シート1を摘まんで引き抜くことによって包装体80から吸収性シート1が取り出される。上記のように、吸収性シート1は、縦方向Yに三つ折りされているので、包装体80から吸収性シート1を取り出したときに、吸収性シート1には、横方向Xに延在する折線L1,L2が形成される(図2参照)。折線L1,L2は、吸収性シート1が折り畳まれた状態で圧縮されることにより、横方向Xに沿って形成された筋状のシワである。図2に示すように、折線L1,L2は、吸収性シート1を横断するように横方向Xに延在する。すなわち、折線L1,L2は、吸収性シート1を三つ折りするための三つ折り線であるともいえる。ここで、表面シート10の繊維方向は横方向Xに向けられているので、縦方向Yにおける表面シート10の曲げ剛性は、横方向Xにおける表面シート10の曲げ剛性よりも低い。よって、吸収性シート1を容易に縦方向Yに折り畳んで包装体80に収容することができる。
【0052】
以上説明したように、吸収性シート1の吸収体30には、エンボス加工が施された凹部35が形成されている。吸収体30に凹部35を形成することにより、吸収体30の剛性が高くなる。その結果、使用時に吸収性シート1が捲れ上がることを防止することができる。また、吸収性シート1では、第1端部41及び第2端部43に相対的に深い凹部35が形成されているので、第1端部41及び第2端部43の尿の拡散性は相対的に高くなっている。したがって、第1端部41及び第2端部43では、吸収性シート1に排泄された尿を当該領域内で効果的に拡散させることができる。一方で、中央部42には相対的に浅い凹部35が形成されているので、中央部42の尿の拡散性は相対的に低くなっている。したがって、第1端部41と第2端部43との間で中央部42を介して尿が拡散することが抑制される。よって、この吸収性シート1では、過剰に尿が拡散されることを抑制することができる。
【0053】
典型的には、図7に示すように、包装体80から取り出された吸収性シート1は、ペット専用のトイレのトレー100上に載置して使用される。図7に示すトレー100は、載置面101と、載置面101の縁部から立設された側壁102とを有する。吸収性シート1は、トレー100の載置面101上に載置される。トイレを使用するペットは、トレー100上に載置された吸収性シート1の上に載って排尿する。
【0054】
ところで、犬は、排泄跡(尿跡)を避けて排泄する傾向がある。このため、犬が尿跡を避けようとして無理な姿勢で排尿する結果、トレー100の外側に排尿して、飼育空間を汚すことがある。これに対し、吸収性シート1では、尿が過剰に拡散することを抑制できるので、犬が尿跡を避けてトレー100の外側に排尿することを防止することができる。なお、犬用のトイレは、トレーとトレー上に配置されたメッシュ部材とを有し、吸収性シート1は、トレーとメッシュ部材との間に配置されてもよい。犬がメッシュ部材の上に載って排尿すると、尿はメッシュ部材に形成された開口を通過し、メッシュ部材の下方に配置された吸収性シート1に吸収される。
【0055】
また、吸収性シート1は、システムトイレに使用されてもよい。図8は、システムトイレの一例を示す斜視図である。図8に示すシステムトイレ200は、猫用のトイレであり、基部210、排泄台220及びカバー230を備えている。基部210は、上部が開放された容器であり、ペットの排泄物を受けるトレー211を含んでいる。トレー211は、前後方向にスライド可能なように当該基部210内に収容されている。トレー211上には、使用者によって吸収性シート1が配置される。
【0056】
排泄台220は、基部210の上部開口を覆うように基部210に支持されている。排泄台220は、排泄時にペットが乗るための排泄面221を提供している。排泄台220の排泄面221上には、トイレ砂が配置されていてもよい。トイレ砂は、尿等の排泄物を吸収又は透過可能な粒状物である。トイレ砂としては、例えば糞便を覆い、液体を吸収できるベントナイトや撥水コートを行った木や紙、又は脱臭力を備えたゼオライト、シリカゲル、鉱物等を数cm程度の略球状に成形したものが使用される。排泄台220は、略長方形状の平面形状を有し、スノコ状に配列された複数の桟を有している。当該複数の桟の間には、複数の開口222が規則的に形成されている。複数の開口222は、トレー211の上方に配置され、ペットの排泄物を透過可能である。ペットが排泄面221に乗って排泄すると、排泄物は、複数の開口222を透過してトレー211に向けて落下し、トレー211上に配置された吸収性シート1に吸収される。
【0057】
カバー230は、排泄台220の上方に配置されている。カバー230は、例えばハーフカバータイプの容器であり、排泄面221の上方の空間を側方から囲んでいる。
【0058】
一般的に、猫は、排泄面221上に配置されたトイレ砂の片側に寄って排泄することを好む傾向がある。この場合、猫の排泄物(尿)は、トイレ砂及び複数の開口222を透過して、主に吸収性シート1の第1端部41又は第2端部43に吸収されることとなる。ここで、吸収性シート1では、第1端部41と第2端部43との間で尿が拡散することが抑制されているので、例えば、猫が第1端部41で排尿した後に、トレー211を開けて吸収性シート1の向きを180°回転させてからトレー211を元の位置に戻すことにより、猫が同じ位置で排尿したときに、尿を第2端部43に吸収させることができる。したがって、広い領域を用いて吸収性シート1で尿を吸収することができる。
【0059】
また、吸収性シート1では、第1端部41及び第2端部43内の吸収性コア31の坪量は、中央部42内の吸収性コア31の坪量よりも大きくなっている。縦方向Yにおいて吸収性コア31の坪量を変化させることにより、第1端部41と中央部42との境界及び第2端部43と中央部42との境界に沿って吸収性シート1を折り畳むことが容易になる。ここで、吸収性シート1を折り畳んだときに、相対的に坪量の大きな第1端部41及び第2端部43内で吸収性シート1の内面を覆うことにより、折り畳まれた吸収性シート1の内部に排泄物の臭いを閉じ込めることが可能となる。
【0060】
なお、図4に示す実施形態では、第1端部41、中央部42及び第2端部43において吸収体30の厚みが一定であるが、一実施形態では、第1端部41、中央部42及び第2端部43において吸収体30の厚みが異なっていてもよい。例えば、図9に示すように、第1端部41及び第2端部43における吸収体30の厚みは、中央部42における吸収体30の厚みよりも厚くてもよい。図9に示す実施形態においても、第1端部41及び第2端部43に形成された凹部35の深さd1の平均値は、中央部42に形成された凹部35の深さd2の平均値よりも大きくなっている。
【0061】
なお、横方向Xにおける凹部35の深さは実質的に同一であってもよい。すなわち、図5に示すように、横方向Xに吸収体30を三等分した各領域を横方向Xの一方側から順に第1端部61、中央部62及び第2端部63としたときに、第1端部61及び第2端部63に形成された凹部35の深さの平均値は、中央部62に形成された凹部35の深さの平均値と実質的に同一である。また、第1端部61及び第2端部63内の吸収性コア31の坪量は、中央部62内の吸収性コア31の坪量と実質的に同一であってもよい。また、凹部35の一部は、吸収体30の外縁(吸収体30の4辺)上に形成されていてもよい。例えば、凹部35の一部は、横方向Xにおける吸収体30の端縁上に形成される。この場合には、横方向Xにおける吸収体30の端縁のうち第1端部41及び第2端部43内に位置する部分(横方向Xにおける吸収体30の端縁の両端部)に形成された凹部35の深さの平均値は、横方向Xにおける吸収体30の端縁のうち中央部42内に位置する部分(横方向Xにおける吸収体30の端縁の中央部)に形成された凹部35の深さの平均値よりも大きくてもよい。また、横方向Xにおける吸収性コア31の端縁のうち第1端部41及び第2端部43内に位置する部分の坪量は、横方向Xにおける吸収性コア31の端縁のうち中央部42内に位置する部分の坪量よりも大きくてもよい。
【0062】
以上、種々の実施形態に係る吸収性シート1について説明してきたが、上述した実施形態に限定されることなく発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形態様を構成可能である。すなわち、上述した実施形態は例示説明を目的とするものであり、本発明の範囲を制限するものではないことに留意すべきである。上述した種々の実施形態は、矛盾のない範囲で組み合わせることが可能である。
【0063】
例えば、上記実施形態では、吸収性シート1をペットの排泄物を吸収するペットシートとして使用する例について説明したが、吸収性シート1はペットシートに限定されるものではない。例えば、吸収性シートは、ベッドに設置され、失禁時に尿を吸収するベッドシートとして使用されてもよい。なお、上述した種々の実施形態は、矛盾のない範囲で組み合わせることが可能である。
【0064】
本開示は以下の内容を含む。
【0065】
[1] 縦方向及び横方向を有する形状を有する吸収性シートであって、
透水性の表面シートと、
非透水性の裏面シートと、
前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置された吸収体と、
を備え、
前記縦方向に前記吸収体を三等分した各領域を前記縦方向の一方側から順に第1端部、中央部及び第2端部としたときに、前記第1端部、前記中央部及び前記第2端部の各々は、前記吸収体の厚み方向に窪む凹部を有し、
前記第1端部及び前記第2端部に形成された前記凹部の深さの平均値は、前記中央部に形成された前記凹部の深さの平均値よりも大きい、吸収性シート。
【0066】
[2] 前記吸収体は、吸水性を有する吸収性コアを含み、
前記吸収性コアの坪量が100gsm以上である、[1]に記載の吸収性シート。
【0067】
[3] 前記第1端部及び前記第2端部の前記吸収性コアの坪量は、前記中央部の前記吸収性コアの坪量よりも大きい、[2]に記載の吸収性シート。
【0068】
[4] 前記吸収性シートがペット用である、[1]~[3]の何れか一項に記載の吸収性シート。
【0069】
[5] 前記吸収体の厚み方向からみて、前記凹部は、前記吸収体に格子状に形成されている、[1]~[4]の何れか一項に記載の吸収性シート。
【0070】
[6] 前記凹部は、前記縦方向及び前記横方向に対して傾斜する第1方向に沿って延在する複数の第1圧搾溝と、前記第1方向に交差する第2方向に沿って延在する複数の第2圧搾溝とを含み、
前記複数の第1圧搾溝のうち隣接する第1圧搾溝間の距離、及び、前記複数の第2圧搾溝のうち隣接する第2圧搾溝間の距離は、10mm以下である、[5]に記載の吸収性シート。
【0071】
[7] 前記吸収性コアは、パルプ及び高吸水性ポリマーを含む第1層と、前記第1層上に配置され、高吸水性ポリマーを含む第2層とを含み、
前記第2層の全体に占める高吸水性ポリマーの割合は、前記第1層の全体に占める高吸水性ポリマーの割合よりも高い、[2]又は[3]に記載の吸収性シート。
【0072】
[8] 前記吸収性コアが消臭性粒子を含む、[2]、[3]又は[7]に記載の吸収性シート。
【0073】
[9] 前記吸収体は、前記吸収性コアを覆うコアラップを含み、
前記吸収性コア中の高吸水性ポリマーが前記コアラップに密着している、[7]に記載の吸収性シート。
【0074】
[10] 前記吸収性コアの表面に抗菌剤が設けられている、[2]、[3]、[7]~[9]の何れか一項に記載の吸収性シート。
【0075】
[11] 前記吸収性コアが香料を含む、[2]、[3]、[7]~[10]の何れか一項に記載の吸収性シート。
【0076】
[12] 前記吸収体は、接着剤を用いて前記表面シート及び前記裏面シートに接合され、
前記吸収体と前記裏面シートとの間に塗布された前記接着剤の量は、前記吸収体と前記表面シートとの間に塗布された前記接着剤の量よりも多い、[1]~[11]の何れか一項に記載の吸収性シート。
【0077】
[13] 前記吸収体の前記裏面シートに対向する面の全面に前記接着剤が塗布されている、[12]に記載の吸収性シート。
【0078】
[14] 前記縦方向における前記裏面シートの幅は、前記縦方向における前記表面シートの幅よりも大きい、[1]~[13]の何れか一項に記載の吸収性シート。
【0079】
[15] 前記吸収体は、前記吸収性コアを覆うコアラップを含み、
前記コアラップは、前記横方向における前記吸収性コアの端部、及び、前記縦方向における前記吸収性コアの端部の少なくとも一方を覆っている、[2]、[3]、[7]~[11]の何れか一項に記載の吸収性シート。
【0080】
[16] 前記縦方向における前記吸収性コアの端部が前記コアラップに覆われ、
前記横方向における前記吸収性コアの端部が前記コアラップから露出している、[15]に記載の吸収性シート。
【0081】
[17] 前記表面シートの繊維方向が、前記横方向に向けられている、[1]~[16]の何れか一項に記載の吸収性シート。
【0082】
[18] 各々が縦方向及び横方向を有する形状を有する複数の吸収性シートを収容する包装体であって、
前記複数の吸収性シートの各々は、
透水性の表面シートと、
非透水性の裏面シートと、
前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置された吸収体と、
を備え、
前記縦方向に前記吸収体を三等分した各領域を前記縦方向の一方側から順に第1端部、中央部及び第2端部としたときに、前記第1端部、前記中央部及び前記第2端部の各々は、前記吸収体の厚み方向に窪む凹部を有し、
前記第1端部及び前記第2端部に形成された前記凹部の深さの平均値は、前記中央部に形成された前記凹部の深さの平均値よりも大きく、
前記複数の吸収性シートの各々は、前記縦方向に三つ折りされた状態で収容されている、包装体。
【符号の説明】
【0083】
1…吸収性シート、10…表面シート、20…裏面シート、30…吸収体、31…吸収性コア、31a…第1層、31b…第2層、32…コアラップ、35…凹部、36…第1圧搾溝、37…第2圧搾溝、41…第1端部、42…中央部、43…第2端部、51…パルプ、53…消臭性粒子、54…抗菌剤、55…香料、X…横方向、Y…縦方向、Z…厚み方向。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9