(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2026006535
(43)【公開日】2026-01-16
(54)【発明の名称】バルブ
(51)【国際特許分類】
F16K 31/44 20060101AFI20260108BHJP
F16K 7/16 20060101ALI20260108BHJP
【FI】
F16K31/44 H
F16K7/16 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024105576
(22)【出願日】2024-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】390033857
【氏名又は名称】株式会社フジキン
(74)【代理人】
【識別番号】100183380
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 裕司
(72)【発明者】
【氏名】中田 朋貴
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 裕也
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 一誠
(72)【発明者】
【氏名】中村 伸夫
【テーマコード(参考)】
3H063
【Fターム(参考)】
3H063AA01
3H063BB35
3H063BB36
3H063BB37
3H063DA15
3H063DB02
3H063DB46
3H063GG02
3H063GG07
3H063GG15
(57)【要約】
【課題】高温使用においても焼き付き等が発生することなく長期間使用可能であるバルブを提供する。
【解決手段】
バルブ1は、ステム25、26を摺動可能に支持する第1支持部(40、26D)を有するアクチュエータ20と、弁座2Dに対し当接および離間して流体通路2b、2cを開閉可能なダイヤフラム11と、ステム25、26に連動し、ダイヤフラム11を押圧するディスク15と、を備える。ボディ2内には、ディスク15を摺動可能に支持する第2支持部(13)が設けられ、ステム25、26と第1支持部(40、26D)とが互いに接触する部分により第1摺動部が構成され、ディスク15と第2支持部(13)とが互いに接触する部分により第2摺動部が構成され、第1摺動部の少なくとも一部と、第2摺動部の少なくとも一部とは、炭素材料により構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体通路が形成され、弁座を備えたボディと、
前記ボディに対し近接および離間可能に設けられたステムと、前記ステムを摺動可能に支持する第1支持部と、を有するアクチュエータと、
前記弁座に対し当接および離間して前記流体通路を開閉可能な弁体と、
前記ステムに連動し、前記ダイヤフラムを押圧するディスクと、を備え、
前記ボディ内には、前記ディスクを摺動可能に支持する第2支持部が設けられ、
前記ステムと前記第1支持部とが互いに接触する部分により第1摺動部が構成され、
前記ディスクと前記第2支持部とが互いに接触する部分により第2摺動部が構成され、
前記第1摺動部の少なくとも一部と、前記第2摺動部の少なくとも一部とは、炭素材料により構成されている、バルブ。
【請求項2】
前記アクチュエータは、第1支持部とは異なる位置において、前記ステムを摺動可能に支持する第3支持部を有し、
前記ステムと前記第3支持部とが互いに接触する部分により第3摺動部が構成され、
前記第3摺動部の少なくとも一部は、炭素材料により構成されている、請求項1に記載のバルブ。
【請求項3】
前記炭素材料は、電気黒鉛質である、請求項2に記載のバルブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体製造装置等に用いるバルブに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示された高温対応のバルブは、駆動圧(例えば、圧縮空気)による駆動力を増幅させる倍力機構を備え、倍力機構を介して、弁棒、ディスク、および弁体を作動させ、流体通路を開閉する。弁棒およびディスクは、ボンネットにより上下方向に移動可能に支持されている。弁棒およびディスクとボンネットとの間に通常は焼き付き防止のためグリスが塗布される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、バルブを高温下で長期間使用した場合には、高温対応のグリスを使用したとしても、グリスが枯れてしまうことにより焼き付き等が発生し、バルブが作動不良を起こすことがあった。
【0005】
そこで本開示は、高温使用においても焼き付き等が発生することなく長期間使用可能であるバルブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を解決するために、本開示の一態様であるバルブは、流体通路が形成され、弁座を備えたボディと、前記ボディに対し近接および離間可能に設けられたステムと、前記ステムを摺動可能に支持する第1支持部と、を有するアクチュエータと、前記弁座に対し当接および離間して前記流体通路を開閉可能な弁体と、前記ステムに連動し、前記ダイヤフラムを押圧するディスクと、を備え、前記ボディ内には、前記ディスクを摺動可能に支持する第2支持部が設けられ、前記ステムと前記第1支持部とが互いに接触する部分により第1摺動部が構成され、前記ディスクと前記第2支持部とが互いに接触する部分により第2摺動部が構成され、前記第1摺動部の少なくとも一部と、前記第2摺動部の少なくとも一部とは、炭素材料により構成されている。
【0007】
上記バルブにおいて、前記アクチュエータは、第1支持部とは異なる位置において、前記ステムを摺動可能に支持する第3支持部を有し、前記ステムと前記第3支持部とが互いに接触する部分により第3摺動部が構成され、前記第3摺動部の少なくとも一部は、炭素材料により構成されてもよい。
【0008】
上記バルブにおいて、前記炭素材料は、電気黒鉛質であってもよい。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、高温使用下においても焼き付き等が発生することなく長期間使用可能であるバルブを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態における閉状態にあるバルブの縦断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の一実施形態に係るバルブについて、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態における閉状態にあるバルブ1の縦断面図を示している。バルブの種類については限定されるものではないが、バルブ1は、ダイヤフラムバルブであり、例えば、半導体製造装置のチャンバ内において使用される。バルブ1は、ボディ2と、ボンネット部10と、アクチュエータ20とを備える。以下の説明において、バルブ1の、アクチュエータ20を上側、ボディ2側を下側として説明する。本実施形態のバルブ1を構成する各部材は、特に言及しない限り、例えばステンレスにより構成されているものとする。
【0012】
ボディ2には、弁室2aと、弁室2aに連通する流入路2bおよび流出路2cとが形成されている。ボディ2の流入路2bと弁室2aとが連通する箇所の周縁(流入路2bの開口部)には、ボンネット部10に向かって突出する円環状の弁座2Dが設けられている。ボディ2は、円筒部2Eを有する。円筒部2Eは、上方に延びるように設けられ、円筒状をなし、外周部に雄ねじ部が形成されている。円筒部2Eには、ボンネット部10が設けられている。
【0013】
ボンネット部10は、ダイヤフラム11と、ボンネット12と、ガイドリング13と、押さえアダプタ14と、ディスク15と、ダイヤフラム押さえ16と、を有する。
【0014】
弁体であるダイヤフラム11は、例えばニッケル-コバルト合金からなり、複数枚のダイヤフラムにより構成されている。ダイヤフラム11は、環状の押さえアダプタ14により、その外周縁部が狭圧され、ボディ2に対し保持されている。ダイヤフラム11は、略球殻状をなし、上に凸の略円弧状が自然状態となっている。ダイヤフラム11が弁座2Dに対し当接および離間することによって、流入路2bと流出路2cとの間の連通または遮断が行われる。バルブ1が閉状態にあるときには、ダイヤフラム11が弁座2Dに当接し、流入路2bと流出路2cとが遮断される。
【0015】
ボンネット12は、略円筒状をなし、ボディ2の円筒部2Eに上側から挿入され、押さえアダプタ14に対し上側から当接している。ガイドリング13は、円筒状をなし、ボンネット12の内周に形成された凹部12aに挿入されている。ガイドリング13は、押さえアダプタ14に対し上側から当接している。ガイドリング13は、電気黒鉛質により構成されている。電気黒鉛質は、例えば、不活性雰囲気中での耐熱性および熱伝導率に優れた人造黒鉛であり、ドライ条件下での摺動性に優れるという特性を有する。ガイドリング13は、第2支持部に相当する。
【0016】
ディスク15およびダイヤフラム押さえ16は、一体に構成されて略円柱状をなし、ボンネット12内に挿入され、ダイヤフラム11の中央部を押圧可能である。ディスク15は、ガイドリング13によりその軸方向(上下方向)に摺動可能に支持されている
【0017】
アクチュエータ20は、ケーシング21と、ベローズ22と、ピストン23と、ピストンリング24と、倍力機構30と、第1ステム25と、第2ステム26と、皿バネ27と、第1リング40と、第2リング41と、を有する。
【0018】
ケーシング21は、下ケーシング21Aと、中間ケーシング21Bと、上ケーシング21Cとを有し、倍力機構30等を収容する収容室21gを形成する。
【0019】
下ケーシング21Aは、円盤部21A1と、下突出部21A2と、上突出部21A3とを有する。円盤部21A1は、円盤状をなし、その中央部に貫通孔21dが形成されている。第1リング40は、環状をなし、貫通孔21dに嵌入され、円盤部21A1に対し固定されている。第1リング40は、後述の第2ステム26の下端部26Dを上下方向に摺動可能に支持する。第1リング40は、電気黒鉛質により構成されている。
【0020】
下突出部21A2は、円筒状をなし、円盤部21A1の下面から下方に突出している。下突出部21A2の内周面には雌ねじ部が形成され、当該雌ねじ部がボディ2の円筒部2Eの雄ねじ部に螺合されている。これにより、下ケーシング21Aがボディ2に固定される。ボンネット12は円盤部21A1によって下方に押され、押さえアダプタ14がダイヤフラム11の外周縁部を押圧する。上突出部21A3は、円筒状をなし、円盤部21A1の上面から上方に突出している。上突出部21A3の外周面には雄ねじ部が形成されている。
【0021】
中間ケーシング21Bは、円筒状をなし、その上端部および下端部の内周面に、それぞれ雌ねじ部が形成されている。当該下端部の雌ねじ部が下ケーシング21Aの上突出部21A3の雄ねじ部に螺合されることにより、中間ケーシング21Bは下ケーシング21Aに対し固定されている。中間ケーシング21Bの内周面であって上突出部21A3の上側には、内方へ突出する突出部21Eが設けられている。
【0022】
上ケーシング21Cは、略円盤状をなし、その外周部には雄ねじ部が形成され、その中央部に貫通孔21fが形成されている。当該雄ねじ部が中間ケーシング21Bの上端部の雌ねじ部に螺合されることにより、上ケーシング21Cは中間ケーシング21Bに対し固定されている。貫通孔21fには、駆動圧導入用継手28が取り付けられている。本実施形態では、駆動圧導入用継手28は上ケーシング21Cに対し溶接により取り付けられている。
【0023】
ベローズ22は、全体として円筒状をなし、その上端部の外縁が上ケーシング21Cの下面に密着するように固定されている。ベローズ22は、いわゆる溶接ベローズであり、円環状の複数の金属板の内径部と外径部を交互に溶接しながら繋ぎ合わせて作成される。
【0024】
ピストン23は、略円盤状をなし、その上面の外周には、ベローズ22の下端部の外縁が密着するように固定されている。このように、上ケーシング21C、ベローズ22、およびピストン23は、一体化され、駆動圧導入室23aを形成する。ピストンリング24は、環状をなし、ピストン23の下面の外周部に固定されている。
【0025】
次に、倍力機構30について
図1、2を参照して説明する。
図2は、倍力機構30の一部断面を示した斜視図である。
【0026】
倍力機構30は、リテーナ31と、6つの軸受32と、3本のシャフト33と、3つのアーム34と、3つの平行ピン35と、6つのワッシャ36と、3つの止め輪37と、を有する。
【0027】
リテーナ31は、円盤状の底部31Aと、底部31Aから上方に突出するピン支持部31Bとを有する。底部31Aおよびピン支持部31Bには、上下方向に貫通するステム孔31cが形成されている。底部31Aの内周部(ステム孔31c)は、後述の第2ステム26の第2リング41を上下方向に摺動可能に支持する。底部31Aの外周縁は、突出部21Eと上突出部21A3とに挟持され、これによりリテーナ31は、ケーシング21に固定されている。ピン支持部31Bには、径方向に延びる3つの溝部31dが円周方向に等間隔(120°間隔)に形成されている。ピン支持部31Bの外周部には、3つの溝部31dの間に切り欠き31eが形成されている。ピン支持部31Bにおける溝部31dを挟むように位置する部分には、それぞれ軸受孔31fが形成されている。各軸受孔31fの両端は、それぞれ溝部31dおよび切り欠き31eに開口する。
【0028】
各軸受32は、電気黒鉛質により構成され、円筒状をなしている。各軸受32は、各軸受孔31fに挿入されている。各シャフト33は、溝部31dを挟むように位置する一対の軸受32を貫通している。
【0029】
各アーム34には、その長手方向に直行する方向に貫通するピン孔34aが形成されている。各アーム34は、溝部31dに配置され、ピン孔34aにシャフト33が貫通され、揺動可能に支持されている。各シャフト33は、アーム34のピン孔34aに対し圧入されており、アーム34の揺動によりシャフト33も回転するように構成されている。各アーム34は、シャフト33の径方向において内端部34Bと外端部34Cとを有する。内端部34Bは、ステム孔31c内において第1ステム25の後述の鍔部25Bの下側に位置する。外端部34Cは、ピストンリング24の下側に位置し、ピストンリング24の下面に当接可能である。
【0030】
各平行ピン35は、内端部34Bに形成されたピン溝に嵌入されている。平行ピン35は、第1ステム25の鍔部25Bの下面に当接可能である。各シャフト33の中心軸は、外端部34Cのピストンリング24に対する当接部分と平行ピン35の鍔部25Bに対する当接部分との中間位置よりも、内端部34B側に位置するように構成されている。
【0031】
このように、シャフト33の中心軸が、外端部34Cよりも内端部34B側に位置しているので、外端部34Cに作用する力は、内端部34Bにおいて増幅され、増幅された力が第1ステム25に作用する。おおよそ増幅率は、(シャフト33の中心軸からアーム34の外端部34Cのピストンリング24に対する当接部分までの距離)/(シャフト33の中心軸から平行ピン35の鍔部25Bに対する当接部分までの距離)となっている。
【0032】
各ワッシャ36は、各シャフト33の両端に設けられている。各止め輪37は、各シャフトの一端に設けられ、各シャフト33がリテーナ31から抜けるのを防止する。
【0033】
図1に示すように、第1ステム25は、上下方向に延びる本体部25Aと、本体部25Aから外方に突出する鍔部25Bとを備える。本体部25Aの下端部には雄ねじ部が形成されている。鍔部25Bは、リテーナ31のステム孔31cに挿入されており、第1ステム25はステム孔31c内において上下方向に移動可能である。鍔部25Bは、3つのアーム34の内端部34B(平行ピン35)の上側に位置している。
【0034】
第2ステム26は、略円柱状をなし、基部26Aと、上端部26Bと、フランジ部26Cと、下端部26Dと、を有する。基部26Aおよび上端部26Bの中央部には、雌ねじ部を有する凹部が形成されている。当該雌ねじ部に第1ステム25の雄ねじ部が螺合されることにより、第1ステム25と第2ステム26とが一体化される。
【0035】
第2リング41は、円筒状のリング本体41Aと、リング本体41Aの下端から外方に突出する環状の鍔部41Bとを有する。第2リング41は、電気黒鉛質により構成されている。リング本体41Aは、上端部26Bの外周に装着されている。リング本体41Aの下端部および鍔部41Bは、基部26Aの上面に形成された環状凹部内に位置している。環状のステムプレート42が、鍔部41Bを覆うように基部26Aの上面に配置されている。ステムプレート42は、複数の皿小ねじ43により基部26Aの上面に固定されている。ステムプレート42により、リング本体41Aが上端部26Bから抜けるのが防止される。リング本体41Aは、ステム孔31cに挿入され、底部31Aの内周部に上下方向に摺動可能に支持される。第2リング41は、第2ステム26の一部を構成する。
【0036】
フランジ部26Cは、基部26Aと下端部26Dとの間から外方に突出している。下端部26Dは、下ケーシング21Aに設けられた第1リング40に挿入され、ディスク15に対し上側から当接している。第2ステム26は、上端部26Bに装着された第2リング41がステム孔31c(底部31Aの内周部)に挿入され、下端部26Dが第1リング40に挿入されることにより、上下方向に移動可能に支持されている。このように、第1ステム25および第2ステム26は、ボディ2に対し近接および離間可能に構成される。
【0037】
皿バネ27は、リテーナ31の底部31Aと、第2ステム26のフランジ部26Cとの間に複数枚配置され、第1ステム25および第2ステム26を常に下向きに付勢している。
【0038】
バルブ1が閉状態にある場合には、第1ステム25および第2ステム26が皿バネ27により下方に付勢され、第2ステム26がディスク15およびダイヤフラム押さえ16を押圧することにより、ダイヤフラム11が押圧されて弁座2Dに当接し、流入路2bと流出路2cとの連通が遮断されている。第1ステム25の鍔部25Bは、平行ピン35を下方に押圧しており、アーム34の外端部34Cは、内端部34Bよりも上側に位置している。
【0039】
駆動圧を駆動圧導入用継手28を介して、駆動圧導入室23aに導入することにより、ピストン23に下向きの力が働く。ピストン23が下方に移動すると、ピストンリング24によりアーム34の外端部34Cが下方に押される。アーム34がシャフト33の軸心を中心に揺動して、アーム34の内端部34Bが上方へ移動する。アーム34の内端部34B(平行ピン35)の上向きの力と流入路2bを流れるガスがダイヤフラム11を押す力とダイヤフラム11の復元力とが、皿バネ27の付勢力よりも大きくなると、第1ステム25および第2ステム26が上方に移動し、ディスク15およびダイヤフラム押さえ16を下向きに押す力が小さくなる。これにより、ダイヤフラム11がその復元力および流体の圧力により押し上げられ、弁座2Dから離間し、弁が開かれる。
【0040】
第1ステム25および第2ステム26が上下動することにより、下端部26Dは第1リング40に対して、第2リング41はリテーナ31の底部31Aの内周部に対して摺動する。第1リング40は、第1支持部または第3支持部に、下端部26Dの内周部は、第1支持部または第3支持部に相当する。さらに、ディスク15およびダイヤフラム押さえ16が上下動することにより、ディスク15はガイドリング13に対して摺動する。ガイドリング13は、第2支持部に相当する。
【0041】
以上のように、本実施形態のバルブ1によれば、第2ステム26の下端部26Dと第1リング40とが互いに接触する部分により摺動部(第1摺動部または第3摺動部に相当)が構成され、ディスク15とガイドリング13とが互いに接触する部分により摺動部(第2摺動部に相当)が構成され、第2ステム26の第2リング41と底部31Aの内周部とが互いに接触する部分により摺動部(第1摺動部または第3摺動部に相当)が構成されている。各摺動部の一部である、ガイドリング13、第1リング40、および第2リング41は、炭素材料により構成されている。
【0042】
かかる構成によれば、炭素材料は、高い耐熱性、耐摩耗性、摺動性を有するので、バルブ1を高温(例えば300℃以上)で使用したとしても、摺動部において焼き付き等が発生することなく長期間使用可能となり、高耐久性を実現することができる。第2ステム26は、第1リング40および底部31Aの内周部の2箇所で摺動可能に支持されているので、第2ステム26の軸とアクチュエータ20の軸とを適切に揃えることができる。
【0043】
ガイドリング13、第1リング40、および第2リング41は、電気黒鉛質により構成されているので、各摺動部において、グリスレスでも摺動性を優れたものにすることができる。
【0044】
なお、本開示は、上述した実施例に限定されない。当業者であれば、本開示の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。
【0045】
例えば、上記の実施形態において、ガイドリング13、第1リング40、および第2リング41を構成する炭素材料に、電気黒鉛質を用いたが、例えば、炭素繊維複合材料またはグラファイトを用いてもよい。炭素材料に炭素繊維複合材料を用いることにより摺動部の摺動性をよくすることができる。炭素材料に炭素繊維複合材料を用いた場合に、ガイドリング13、第1リング40、および第2リング41の繊維方向と、第2ステム26およびディスク15の移動方向(摺動方向)とを一致させることにより、摺動性をさらによくすることができる。第2ステム26は、第1リング40および底部31Aの内周部の2箇所で摺動可能に支持されていたが、いずれか1箇所で支持されてもよい。第2ステム26を、第1リング40により摺動可能に支持する場合は、第2ステム26から第2リング41を取り外せばよい。第2ステム26を、底部31Aの内周部により摺動可能に支持する場合は、円盤部21A1から第1リング40を取り外せばよい。
【0046】
第1リング40は、円盤部21A1の貫通孔21dに取付けたが、第2ステム26の下端部26Dの外周に炭素材料で構成されたリングを取付けて、下端部26Dの当該リングが円盤部21A1に摺動可能に支持されてもよい。第2リング41は、第2ステム26の上端部26Bに取付けたが、底部31Aのステム孔31cに炭素材料で構成されたリングを取付けて、上端部26Bが当該リングに摺動可能に支持されてもよい。ガイドリング13は、ボンネット12の内側に設けたが、ディスク15の外周に炭素材料で構成されたリング取付けて、当該リングがボンネット12に摺動可能に支持されてもよいし、ディスク15全体を炭素材料で構成してもよい。摺動部を構成する部材全てを炭素材料により構成してもよい。
【0047】
倍力機構30は、上記の実施形態の構成に限らず、他の構成であってもよい。アクチュエータ20は、駆動圧により駆動力を発生する構成であったが、例えば、ソレノイドにより駆動力を発生する構成であってもよい。
【符号の説明】
【0048】
1:バルブ、 2:ボディ、 2b:流入路、 2c:流出路、 2D:弁座、
11:ダイヤフラム、 13:ガイドリング、 15:ディスク、 25:第1ステム、
26:第2ステム、 26D:下端部、 31A:底部、 40:第1リング、
41:第2リング