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特許6989749画像形成装置、システム、制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-07
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】画像形成装置、システム、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20220104BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20220104BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20220104BHJP
【FI】
B41J29/38 201
G06F3/12 387
G06F3/12 305
G06F3/12 367
H04N1/00 L
H04N1/00 127Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2016211293
(22)【出願日】2016-10-28
(65)【公開番号】P2018069546
(43)【公開日】2018-05-10
【審査請求日】2019-06-14
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390002761
【氏名又は名称】キヤノンマーケティングジャパン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】592135203
【氏名又は名称】キヤノンITソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100189751
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 友輔
(72)【発明者】
【氏名】槇 仁美
【審査官】牧島 元
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-108620(JP,A)
【文献】特開2010-160579(JP,A)
【文献】特開2015-032025(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/38
G06F 3/12
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷権限に対応する印刷設定を含む画像形成装置の登録情報を管理するシステムと通信可能な画像形成装置であって、
ユーザに関するユーザ情報を受け付ける受付手段と、
印刷権限に対応して前記登録情報へアクセスするためのアクセス情報と、ユーザに対応する通知先に関する通知先情報とを記憶する記憶手段と、
前記受付手段によりユーザ情報を受付けたユーザの印刷権限に対応する前記システムにより管理された前記登録情報へのアクセス情報に関する通知を、前記受付手段によりユーザ情報を受付けた前記ユーザに対して、前記記憶手段に記憶した当該ユーザに対応する前記通知先情報に基づいて行う通知手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記システムのアカウント情報を受付けるアカウント情報受付手段と、
前記アカウント情報受付手段により受付けたアカウント情報に対して前記システムにより管理された前記登録情報を利用可能なように指示する利用指示手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記利用指示手段は、前記アカウント情報に対して前記受付手段によりユーザ情報を受付けたユーザの印刷権限に応じた前記登録情報の印刷設定を利用可能なように指示することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記受付手段によりユーザ情報を受付けたユーザの印刷権限に応じた前記登録情報を指定して投入されたジョブを前記システムへ要求する要求手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
クライアント端末とシステムと画像形成装置とが通信可能な画像形成システムであって、
前記システムは、
印刷権限に対応する印刷設定を含む画像形成装置の登録情報を管理する管理手段、
を備え、
前記画像形成装置は、
ユーザに関するユーザ情報を受け付ける受付手段と、
印刷権限に対応して前記登録情報へアクセスするためのアクセス情報と、ユーザに対応する通知先に関する通知先情報とを記憶する記憶手段と、
前記受付手段によりユーザ情報を受付けたユーザの印刷権限に対応する前記システムにより管理された前記登録情報へのアクセス情報に関する通知を、前記受付手段によりユーザ情報を受付けた前記ユーザが操作するクライアント端末で受信できるように、前記記憶手段に記憶した当該ユーザに対応する前記通知先情報に基づいて行う通知手段と、
を備えたことを特徴する画像形成システム。
【請求項6】
印刷権限に対応する印刷設定を含む画像形成装置の登録情報を管理するシステムと通信可能な画像形成装置の制御方法であって、
前記画像形成装置は、
ユーザに関するユーザ情報を受け付ける受付ステップと、
印刷権限に対応して前記登録情報へアクセスするためのアクセス情報と、ユーザに対応する通知先に関する通知先情報とを記憶する記憶手段から取得した前記アクセス情報と前記通知先情報とに基づき、前記受付ステップによりユーザ情報を受付けたユーザの印刷権限に対応する前記システムにより管理された前記登録情報への、印刷権限に対応して前記登録情報へアクセスするためのアクセス情報に関する通知を、前記受付ステップによりユーザ情報を受付けた前記ユーザに対して行う通知ステップと、
を実行することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項7】
クライアント端末とシステムと画像形成装置とが通信可能な画像形成システムの制御方法であって、
前記システムは、
印刷権限に対応する印刷設定を含む画像形成装置の登録情報を管理する管理ステップ、
を実行し、
前記画像形成装置は、
ユーザに関するユーザ情報を受け付ける受付ステップと、
印刷権限に対応して前記登録情報へアクセスするためのアクセス情報と、ユーザに対応する通知先に関する通知先情報とを記憶する記憶手段から取得した前記アクセス情報と前記通知先情報とに基づき、前記受付ステップによりユーザ情報を受付けたユーザの印刷権限に対応する前記システムにより管理された前記登録情報への、印刷権限に対応して前記登録情報へアクセスするためのアクセス情報に関する通知を、前記受付ステップによりユーザ情報を受付けた前記ユーザが操作するクライアント端末で受信できるように行う通知ステップと、
を実行することを特徴する画像形成システムの制御方法。
【請求項8】
印刷権限に対応する印刷設定を含む画像形成装置の登録情報を管理するシステムと通信可能な画像形成装置のコンピュータを、
ユーザに関するユーザ情報を受け付ける受付手段と、
印刷権限に対応して前記登録情報へアクセスするためのアクセス情報と、ユーザに対応する通知先に関する通知先情報とを記憶する記憶手段から取得した前記アクセス情報と前記通知先情報とに基づき、前記受付手段によりユーザ情報を受付けたユーザの印刷権限に対応する前記システムにより管理された前記登録情報への、印刷権限に対応して前記登録情報へアクセスするためのアクセス情報に関する通知を、前記受付手段によりユーザ情報を受付けた前記ユーザに対して行う通知手段と、
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置から印刷指示を行う画像形成装置における印刷制御に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、Google Cloud Printのようなインターネット上に設置されたクラウドプリントサービスが提供されている。クラウドプリントサービスでは一般に、出力先に指定するMFPなどの画像形成装置をあらかじめサービス上に登録しておく必要がある。登録時には、そのMFPの持つ印刷設定情報(Capability情報とも呼ばれる)(図17参照)を渡すことで、ジョブ投入時に、出力するMFPの印刷設定機能を指定することができる。
【0003】
一方、MFPの運用におけるコスト削減を目的に、MFPにログインしたユーザの権限などによって、ユーザが使用できる印刷設定を制限している場合がある。
【0004】
このとき、例えばクライアントPCから文書データを印刷する(以下、ローカル印刷)際にはモノクロ印刷しか許可されていないユーザが、クラウドプリントサービスから文書データを印刷(以下、クラウド印刷)するときにはカラー印刷が可能になるという問題が発生する。
【0005】
そこで、ローカル印刷とクラウド印刷で使用できる印刷設定情報が異なっている場合でも、ローカル印刷で指定可能な印刷設定をクラウド印刷で指定可能にする技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2013-97434号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、権限の異なる複数のユーザがクラウドプリントサービスに登録されたプリンタオブジェクトを共有して使用している場合は、そのユーザが使用するたびに印刷設定情報を更新する必要があることから、現実的な使用方法ではない。
【0008】
そのため、異なる権限をもつユーザがクラウド印刷を利用する際に、クラウド印刷の印刷設定情報を適宜更新することなく印刷できることが望まれる。
【0009】
そこで、本発明は、ーザの印刷権限に応じた適切な設を用いることができる仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための本発明は、
印刷権限に対応する印刷設定を含む画像形成装置の登録情報を管理するシステムと通信可能な画像形成装置であって、
ユーザに関するユーザ情報を受け付ける受付手段と、
印刷権限に対応して前記登録情報へアクセスするためのアクセス情報と、ユーザに対応する通知先に関する通知先情報とを記憶する記憶手段と、
前記受付手段によりユーザ情報を受付けたユーザの印刷権限に対応する前記システムにより管理された前記登録情報へのアクセス情報に関する通知を、前記受付手段によりユーザ情報を受付けた前記ユーザに対して、前記記憶手段に記憶した当該ユーザに対応する前記通知先情報に基づいて行う通知手段と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ーザの印刷権限に応じた適切な設を用いることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】印刷システムの構成の一例を示す構成図である。
図2】管理者PCもしくはクライアントPCのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】MFPのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4】管理者PCもしくはクライアントPC、及びMFPの機能構成の一例を示す図である。
図5】クラウドプリントサービスへMFPに関する情報を登録する処理の一例を示すフローチャートである。
図6】共有設定の処理の一例を示すフローチャートである。
図7】ユーザのクラウドプリントサービスの利用設定の処理の一例を示すフローチャートである。
図8】ユーザ招待時においてユーザが利用設定を実施する処理の一例を示すフローチャートである。
図9】共有設定画面の構成を示す構成図である。
図10】共有設定画面の構成を示す構成図である。
図11】利用設定開始画面の構成を示す構成図である。
図12】利用設定完了画面の構成を示す構成図である。
図13】アカウント情報入力画面の構成を示す構成図である。
図14】利用設定完了画面の構成を示す構成図である。
図15】利用設定エラー画面の構成を示す構成図である。
図16】各テーブルの構成を示す構成図である。
図17】印刷設定情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態における印刷システム100におけるシステムの概略構成を示す構成図であり、印刷システム100は、管理者PC102、クライアントPC104、MFP106及びクラウドプリントサービス108から構成されている。
【0015】
管理者PC102、クライアントPC104、及びMFP106は、クラウドプリントサービス108が、LAN110を介して接続される構成となっている。
【0016】
管理者PC102は、PCに備えられたWebブラウザよりクラウドプリントサービス108およびMFP106と通信して種々の情報の登録や設定の処理を行う。
【0017】
クライアントPC104は、Webブラウザから指定されたプリンタオブジェクトに対して印刷データをアップロードすることでクラウドプリントサービス108に対してジョブの投入を行う。
【0018】
MFP106は、管理者PC102からの登録要求に応じて、クラウドプリントサービス108と通信し、種々の登録処理を実施する。また、クラウドプリントサービス108に登録したプリンタオブジェクトの設定情報を管理し、ユーザに対して利用設定を行う。
【0019】
クラウドプリントサービス108は、インターネット上で提供されるクラウド型のプリントサービスである。
【0020】
MFP106からの登録要求に応じて、MFP106にログインしているアカウントを管理者とするプリンタオブジェクトがクラウドプリントサービス108に作成される。
【0021】
尚、ジョブは、このプリンタオブジェクト内に格納され、XMPP(Extensible Messaging and Presence Protocol)通信によって、ジョブが投入されたことを示す通知(ジョブ投入通知)がMFP106に送信される。
【0022】
MFP106は、ジョブ投入通知を受信した後、クラウドプリントサービス108からジョブをダウンロードして出力を行う。
【0023】
尚、それぞれのユーザがクラウドプリントサービス108を利用するためには、管理者によってプリンタオブジェクトの共有設定が行われなければならない。
【0024】
また、GoogleCloudPrint(商標登録)の場合、共有リンクを公開する方法と、ユーザやグループを招待する方法の二つがある。
【0025】
図2は、本発明の実施形態における管理者PC102、及びクライアントPC104のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0026】
図2に示すように、管理者PC102、及びクライアントPC104は、システムバス204を介してCPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、入力コントローラ205、ビデオコントローラ206、メモリコントローラ207、および通信I/Fコントローラ208が接続される。
【0027】
CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。
【0028】
ROM202あるいは外部メモリ211は、CPU201が実行する制御プログラムであるBIOS(Basic Input/Output System)やOS(Operating System)や、本情報処理方法を実現するためのコンピュータ読み取り実行可能なプログラムおよび必要な各種データ(データテーブルを含む)を保持している。
【0029】
RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM202あるいは外部メモリ211からRAM203にロードし、ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現する。
【0030】
入力コントローラ205は、キーボード209や不図示のマウス等のポインティングデバイス等の入力装置からの入力を制御する。
【0031】
入力装置がタッチパネルの場合、ユーザがタッチパネルに表示されたアイコンやカーソルやボタンに合わせて押下(指等でタッチ)することにより、各種の指示を行うことができることとする。
【0032】
また、タッチパネルは、マルチタッチスクリーンなどの、複数の指でタッチされた位置を検出することが可能なタッチパネルであってもよい。
【0033】
ビデオコントローラ206は、ディスプレイ210などの外部出力装置への表示を制御する。ディスプレイは本体と一体になったノート型パソコンのディスプレイも含まれるものとする。
【0034】
なお、外部出力装置はディスプレイに限ったものははく、例えばプロジェクタであってもよい。また、前述のタッチ操作を受け付け可能な装置については、入力装置も提供する。
【0035】
なおビデオコントローラ206は、表示制御を行うためのビデオメモリ(VRAM)を制御することが可能で、ビデオメモリ領域としてRAM203の一部を利用することもできるし、別途専用のビデオメモリを設けることも可能である。
【0036】
メモリコントローラ207は、外部メモリ211へのアクセスを制御する。外部メモリとしては、ブートプログラム、各種アプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、および各種データ等を記憶する外部記憶装置(ハードディスク)、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等を利用可能である。
【0037】
通信I/Fコントローラ208は、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。
【0038】
例えば、TCP/IPを用いた通信やISDNなどの電話回線、および携帯電話の3G回線を用いた通信が可能である。
【0039】
尚、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0040】
次に、図3を用いて、本発明の情報処理装置としてのMFP106を制御するコントローラユニットのハードウェア構成について説明する。
【0041】
図3は、図1に示したMFP106のコントローラユニットのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0042】
図3において、316はコントローラユニットで、画像入力デバイスとして機能するスキャナ部314や、画像出力デバイスとして機能するプリンタ部312と接続する一方、LAN(例えば、図1に示したLAN110)や公衆回線(WAN)(例えば、PSTNまたはISDN等)と接続することで、画像データやデバイス情報の入出力を行う。
【0043】
コントローラユニット316において、301はCPUで、システム全体を制御するプロセッサである。302はRAMで、CPU301が動作するためのシステムワークメモリであり、プログラムを記録するためのプログラムメモリや、画像データを一時記録するための画像メモリでもある。
【0044】
303はROMで、システムのブートプログラムや各種制御プログラムが格納されている。304は外部記憶装置(ハードディスクドライブ(HDD))で、システムを制御するための各種プログラム,画像データ等を格納する。
【0045】
307は操作部インタフェース(操作部I/F)で、操作部(UI)308とのインタフェース部であり、操作部308に表示する画像データを操作部308に対して出力する。
【0046】
また、操作部I/F307は、操作部308から本システム使用者が入力した情報(例えば、ユーザ情報等)をCPU301に伝える役割をする。
【0047】
なお、操作部308はタッチパネルを有する表示部を備え、該表示部に表示されたボタンを、ユーザが押下(指等でタッチ)することにより、各種指示を行うことができる。
【0048】
305はネットワークインタフェース(Network I/F)で、ネットワーク(LAN)に接続し、データの入出力を行う。306はモデム(MODEM)で、公衆回線に接続し、FAXの送受信等のデータの入出力を行う。
【0049】
318は外部インタフェース(外部I/F)で、USB、IEEE1394,プリンタポート,RS-232C等の外部入力を受け付けるI/F部であり、認証で必要となるICカードの読み取り用のカードリーダ319が外部I/F318に接続されている。
【0050】
そして、CPU301は、この外部I/F318を介してカードリーダ319によるICカードからの情報読み取りを制御し、該ICカードから読み取られた情報を取得可能である。
【0051】
尚、ICカードに限らず、ユーザを特定することが可能な記憶媒体であってもよい。この場合、記憶媒体にはユーザを識別するための識別情報が記憶される。この識別情報は、記憶媒体の製造番号でも、ユーザが企業内で与えられるユーザコードであってもよい。
以上のデバイスがシステムバス309上に配置される。
【0052】
320はイメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)であり、システムバス309と画像データを高速で転送する画像バス315とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
【0053】
画像バス315は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。画像バス315上には以下のデバイスが配置される。
【0054】
310はラスタイメージプロセッサ(RIP)で、例えば、PDLコード等のベクトルデータをビットマップイメージに展開する。
【0055】
311はプリンタインタフェース(プリンタI/F)で、プリンタ部312とコントローラユニット316を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。また、313はスキャナインタフェース(スキャナI/F)で、スキャナ部314とコントローラユニット316を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0056】
317は画像処理部で、入力画像データに対し補正、加工、編集を行い、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。また、これに加えて、画像処理部317は、画像データの回転や、多値画像データに対してはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MH等の圧縮伸張処理を行う。
【0057】
スキャナ部314は、原稿となる紙上の画像を照明し、CCDラインセンサで走査することで、ラスタイメージデータとして電気信号に変換する。原稿用紙は原稿フィーダのトレイにセットし、装置のユーザが操作部308から読み取り起動指示することにより、CPU301がスキャナ部314に指示を与え、フィーダは原稿用紙を1枚ずつフィードし原稿画像の読み取り動作を行う。
【0058】
プリンタ部312は、ラスタイメージデータを用紙上の画像に変換する部分であり、その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。
【0059】
プリント動作の起動は、CPU301からの指示によって開始する。なお、プリンタ部312には、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセットがある。
【0060】
操作部308は、LCD表示部を有し、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されるとその位置情報を操作部I/F307を介してCPU301に伝える。
【0061】
また、操作部308は、各種操作キーとして、例えば、スタートキー、ストップキー、IDキー、リセットキー等を備える。
【0062】
ここで、操作部308のスタートキーは、原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキーの中央部には、緑と赤の2色LEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態にあるかどうかを示す。
【0063】
また、操作部308のストップキーは、稼働中の動作を止める働きをする。また、操作部308のIDキーは、ユーザのユーザIDを入力する時に用いる。リセットキーは、操作部からの設定を初期化する時に用いる。
【0064】
カードリーダ319は、CPU301からの制御により、ICカード(例えば、ソニー社のフェリカ(FeliCa)(登録商標))内に記憶されている情報を読み取り、該読み取った情報を外部I/F318を介してCPU301へ通知する。
【0065】
次に図4を参照して、本発明の実施形態における各種装置の機能構成の一例について説明する。尚、各機能の詳細については、後述するフローチャートを用いて合わせて説明を行う。
【0066】
管理者PC102、クライアントPC104は、Webブラウザ400、及びメール受信部402を備えている。
【0067】
Webブラウザ400は、World Wide Web(WWW)の利用に供するブラウザであり、MFP106で生成された画面を表示したり、クラウドプリントサービス108へ印刷データのアップロードの支持等を行う。
【0068】
メール受信部402は、MFP106や外部のシステムから送信されたメールを受信する。
【0069】
MFP106は、HTTPS通信部404、設定情報管理部406、表示制御部408、Web制御部410、及びメール送信部412を備えている。
【0070】
HTTPS通信部404は、クラウドプリントサービス108等の他の装置に対して、所望する処理を依頼するためにリクエストを送信したり、そのリクエストへの処理結果や印刷データ(ジョブ)を受信する。
【0071】
設定情報管理部406は、ユーザの権限(ロール)に応じたクラウドプリントサービス108の印刷設定に関する情報を管理しており、表示制御部408は、MFPの操作部308に対して、ユーザが操作指示を行う、あるいは操作指示の結果を表示するための画面を表示する。
【0072】
Web制御部410は、ユーザが操作部308に対して操作指示を行うための画面を生成し、メール送信部412は、クライアントPC104等の他の装置に対して、メールの送信を行う。
【0073】
次に図5図8のフローチャートを用いて、本発明の実施形態におけるクラウドプリントサービス108を利用した印刷システム100が実行する処理について説明する。
【0074】
図5に示すフローチャートは、管理者PC102のWebブラウザ400からMFP106に関する情報をクラウドプリントサービス108へ登録する処理を示すフローチャートである。
【0075】
ステップS501では、管理者PC102のWebブラウザ400は、MFP106のWeb制御部410が生成する登録画面(不図示)を表示する。
【0076】
登録画面(不図示)は登録ボタンを備えており、登録ボタンが押下されると、MFP106はクラウドプリントサービス108に対してMFP106に関する情報(例えば、プリンタ名)の登録要求を送信する。
【0077】
ステップS502では、管理者PC102のWebブラウザ400は、登録画面(不図示)の登録ボタンが押下されると、MFP106のHTTPS通信部404へ登録要求にかかるリクエストを送信する。
【0078】
ステップS503では、MFP106のHTTPS通信部404は、認証先からロール情報の一覧と、そのロールで制限される印刷設定情報の一覧を取得する(図16参照)。
【0079】
尚、認証先とは、MFP106と通信可能な認証サーバ(不図示)を示しているが、認証サーバ(不図示)ではなく、MFP106自身に備えた各種情報であっても良い(以下、同様)
【0080】
図16の最上段から2段目には、ユーザの情報を記憶するためのユーザ情報テーブルが示されており、ユーザ情報テーブルは、ユーザを一意に識別するためのユーザID、ユーザのロール、ユーザのメールアドレス等を含んで構成されている。
【0081】
図16の最下段には、認証先に登録されたロールとそれに紐付く印刷設定情報を記憶するロール情報一覧テーブルが示されており、ロール情報一覧テーブルは、ユーザのロールと、そのロールに対して利用可能な印刷設定(カラー印刷、モノクロ印刷、あるいは両方の印刷設定を示すカラー設定、印刷出力可能な印刷部数、使用して良い用紙サイズや用紙レイアウト、片面、両面あるいは両方の印刷方法を示す両面設定等)を備えている。
【0082】
本ステップでは、ロール情報一覧テーブルから取得した印刷設定情報に基づいて登録するプリンタオブジェクトの印刷設定機能を決定する。
【0083】
ステップS504では、MFP106のHTTPS通信部404は、ステップS503で取得したロール情報一覧テーブルに記憶された印刷設定情報に基づいて、登録するプリンタオブジェクトの印刷設定情報を作成する(図17参照)。
【0084】
図17には、クラウドプリントサービス108へ登録する際にリクエストとして送信する印刷設定情報(Capabiity情報)が示されており、ここで指定された印刷設定の機能をもつプリンタオブジェクトがクラウドプリントサービス108上に登録されることになる。
【0085】
以後、ステップS505からステップS512については、1つ1つのロールごとに順次処理を行う。
【0086】
ステップS505では、MFP106のHTTPS通信部404は、クラウドプリントサービス108に対して送信する/registerリクエストをステップS504で作成した印刷設定情報に基づいて生成する。
【0087】
ステップS506では、MFP106のHTTPS通信部404は、クラウドプリントサービス108に対して/registerリクエストを送信する。
【0088】
ステップS507では、クラウドプリントサービス108は、/registerリクエストを受信する。
【0089】
ステップS508では、クラウドプリントサービス108は、/registerリクエストに応じてプリンタオブジェクトを生成する。
【0090】
ステップS509では、クラウドプリントサービス108は、ステップS508において生成したプリンタオブジェクトのプリンタIDやアクセストークンなどのプリンタ情報を発行して、MFP106へ送信する。
【0091】
ステップS510では、MFP106のHTTPS通信部404は、プリンタ情報を受信する。
【0092】
ステップS511では、MFP106の設定情報管理部406は、現在処理を行っているロールとプリンタ情報とを紐付けて設定情報テーブル(図16)に記憶する。
【0093】
図16の上段には、認証先に登録されているロールに対応したプリンタオブジェクトに関するプリンタ情報を記憶する設定情報テーブルが示されており、設定情報テーブルは、ロール、プリンタオブジェクト名、プリンタID、及び共有リンクを備えている。
【0094】
ステップS512では、MFP106の設定情報管理部406は、ステップS503において取得したロールすべてにプリンタ情報が設定されたか(つまり、すべてのロールに紐付くプリンタオブジェクトがクラウドプリントサービス108上に登録されたか)を判定する。
【0095】
すべて設定されていると判定した場合はステップS513へ処理を進め、設定されていないと判定した場合は、ステップS505へ処理を進める。
【0096】
ステップS513では、MFP106のWeb制御部410は、登録完了画面(不図示)を生成する。
【0097】
ステップS514では、管理者PC102のWebブラウザ400は登録完了画面(不図示)を表示する。
【0098】
図6に示すフローチャートは、共有リンクを利用してプリンタオブジェクトを共有する際に管理者が実施する共有設定の処理を示したフローチャートである。
【0099】
ステップS601では、管理者PC102のWebブラウザ400は、クラウドプリントサービス108へログインしてクラウドプリントサービス108の提供するプリンタ一覧画面(不図示)を表示する。
【0100】
ステップS602では、管理者PC102のWebブラウザ400は、プリンタオブジェクトの共有リンクを発行するために、プリンタ一覧画面(不図示)からプリンタオブジェクトを選択し、共有ボタンを押下する。
【0101】
尚、共有設定は、クラウドプリントサービスによって設定方法が異なるため、ここでは処理の一例を示すものとする。
【0102】
ステップS603では、クラウドプリントサービス108は選択されたプリンタオブジェクトの共有リンクを発行する(プリンタオブジェクト名、あるいはプリンタIDに対応して発行する)。
【0103】
ステップS604では、管理者PC102のWebブラウザ400は、発行された共有リンクを取得してWebブラウザ上に表示する。
【0104】
ステップS605では、管理者PC102のWebブラウザ400は、MFP106のWeb制御部410が生成する共有設定画面900(図9参照)にアクセスする。
【0105】
図9及び図10には共有リンクを設定しておくための共有設定画面900が示されており、共有設定画面900は、設定状況や設定処理の結果等を示すメッセージを表示するメッセージ表示領域902と、各プリンタオブジェクトの共有リンクを入力するための入力領域904、入力領域904に表示された共有リンクを確定する際に押下する設定ボタン906を含んで構成されている。
【0106】
ステップS606では、管理者PC102のWebブラウザ400は、MFP106のWeb制御部410が生成する共有設定画面900からプリンタオブジェクトに対応した共有リンクを登録する。
【0107】
ステップS607では、MFP106の設定情報管理部406は、ステップS606において設定された共有リンクを(プリンタオブジェクト名あるいはプリンタIDに対応して)設定情報テーブルに記憶する。
【0108】
ステップS608では、MFP106の設定情報管理部406は、登録したプリンタオブジェクトの共有リンクがすべて設定されたか否かを判定し、すべてのプリンタオブジェクトに対して共有リンクが設定されていると判定し場合は、ステップS609へ処理を進め、設定されていないと判定した場合は、ステップS611へ処理を進める。
【0109】
ステップS609では、MFP106のWeb制御部410は、共有設定画面900に共有完了メッセージを設定する。
【0110】
ステップS610では、管理者PC102のWebブラウザ400は、共有完了メッセージの設定された共有設定画面900(図10)を表示する。
【0111】
ステップS611では、MFP106のWeb制御部410は、共有設定画面900に共有未完メッセージを設定する。
【0112】
ステップS612では、管理者PC102のWebブラウザ400は、共有未完メッセージの設定された共有設定画面900(図9)を表示し、すべてのプリンタオブジェクトに対して共有リンクが設定されるまでステップS602からの共有設定の処理を繰り返す。
【0113】
図7に示すフローチャートは、共有リンクによってプリンタオブジェクトを共有する場合に、ユーザによるクラウドプリントサービス108の利用設定の処理を示すフローチャートである。
【0114】
ユーザがMFP106に対してログインがなされた後、ステップS701では、MFP106の表示制御部408は、利用開始画面1000(図11)のクラウドプリントサービス利用ボタン1002が押下されたか否かを判定し、クラウドプリントサービス利用ボタン1002が押下されたと判定した場合はステップS702へ処理を進める。
【0115】
図11には、ユーザが利用設定を行うための利用開始画面1000が示されており、利用開始画面1000は、ログインユーザに対してクラウドプリントサービス108の利用設定を開始する際に押下するクラウドプリントサービス利用ボタン1002を備えている。
【0116】
ステップS702では、MFP106の設定情報管理部406は、ログインユーザのロールおよびメールアドレスをユーザ情報テーブルから取得する。
【0117】
ステップS703では、MFP106の設定情報管理部406は、ステップS702において取得したロールに対応したプリンタオブジェクトの共有リンクを設定情報テーブルより取得する。
【0118】
ステップS704では、MFP106のメール送信部412は、ステップS703において取得した共有リンクを通知するための共有リンク通知メールを作成する。
【0119】
ステップS705では、MFP106のメール送信部412は、ステップS702において取得したメールアドレス宛に共有リンク通知メールを送信する。
【0120】
ステップS706では、MFP106の表示制御部408は、利用設定完了画面1100(図12参照)を生成して表示する。
【0121】
図12には、共有リンクを利用する場合に利用設定が完了したことを通知するための利用設定完了画面1100が示されており、利用設定完了後、ログインユーザのメール宛に共有リンクを通知した旨のメッセージが表示される。
【0122】
ステップS707では、クライアントPC104のメール受信部402は、共有リンク通知メールを受信する。
【0123】
ステップS708では、クライアントPC104のWebブラウザ400は、共有リンク通知メールから共有リンクのクリック操作を受付けてアクセスする。
【0124】
ステップS709では、クライアントPC104のWebブラウザ400は、クラウドプリントサービス108のログイン画面を表示する。もしアクセスしたユーザがアカウントを登録していない場合はステップS710へ処理を進め、登録済みの場合はステップS711へ処理を進める。
【0125】
ステップS710では、クライアントPC104のWebブラウザ400は、クラウドプリントサービス108のアカウントの新規登録を受付ける。
【0126】
ステップS711では、クライアントPC104のWebブラウザ400は、アカウント情報を入力してログインを実施し、クラウドプリントサービス108へアクセスし、クリック操作した共有リンクに対応するプリンタオブジェクトを表示する。
【0127】
そして、ユーザは、この表示されたプリンタオブジェクトに対して印刷データをアップロードすることでジョブの投入を行う。
【0128】
図8に示すフローチャートは、ユーザの招待によってプリンタオブジェクトを共有する場合に、ユーザによるクラウドプリントサービス108の利用設定の処理を示すフローチャートである。
【0129】
ステップS801では、MFP106の表示制御部408は、利用開始画面1000のクラウドプリントサービス利用ボタン1002が押下されたか否かを判定し、クラウドプリントサービス利用ボタン1002が押下されたと判定した場合はステップS802へ処理を進める。
【0130】
ステップS802では、MFP106の表示制御部408は、アカウント情報入力画面1200(図13参照)を表示する。
【0131】
図13には、ユーザ招待時にユーザが利用設定を行うために必要なアカウント情報を入力するアカウント情報入力画面1200が示されている。
【0132】
アカウント情報入力画面1200は、アカウント情報を入力するための入力内容表示領域1202と、アカウント情報を入力するためにタッチパネル上に用意されたキーボードを示すキーボード1204、入力したアカウント情報を確定する際に押下するOKボタン1206を含んで構成されている。
【0133】
このアカウント情報入力画面1200から入力されたアカウント情報に対してプリンタオブジェクトの共有要求を送信する。
【0134】
但し、以降の処理において、共有を要求する際に、クラウドプリントサービス108に未登録のアカウントを指定すると、クラウドプリントサービス108が要求を受付けられないことから、事前にクラウドプリントサービス108のアカウントを登録して用意しておく。
【0135】
ここで、クラウドプリントサービス108のアカウント情報は、ユーザの入力によって通知されるものでなくてもよい。例えばアカウント情報を管理する認証サーバ(不図示)などから取得してもよい。
【0136】
ステップS803では、MFP106の表示制御部408は、アカウント情報入力画面1200のOKボタン1206が押下されたか否かを判定し、OKボタン1206が押下されたと判定した場合は、ステップS804へ処理を進める。
【0137】
ステップS804では、MFP106の設定情報管理部406は、ログインユーザのロールをユーザ情報テーブルから取得する。
【0138】
ステップS805では、MFP106の設定情報管理部406は、ステップS804において取得したログインユーザのロールに対応したプリンタオブジェクトのプリンタIDを設定情報テーブルから取得する。
【0139】
ステップS806では、MFP106のHTTPS通信部404は、アカウント情報入力画面1200にて入力されたアカウントに対してプリンタIDで特定されるプリンタオブジェクトの共有を許可するよう要求する/shareリクエストを生成する。
【0140】
ステップS807では、MFP106のHTTPS通信部404は、クラウドプリントサービス108に対して/shareリクエストを送信する。
【0141】
ステップS808では、クラウドプリントサービス108は、MFP106からの/shareリクエストを受信する。
【0142】
ステップS809では、クラウドプリントサービス108は、リクエストに含まれるアカウントの共有設定をプリンタオブジェクトに対して行う。
【0143】
ステップS810では、クラウドプリントサービス108は、共有設定の処理結果をMFP106に返却する。
【0144】
ステップS811では、MFP106のHTTPS通信部404は、クラウドプリントサービス108から処理結果を受信する。
【0145】
ステップS812では、MFP106のHTTPS通信部404は、ステップS811で返却された処理結果を解析し、共有設定が成功したか否かを判定し、成功していたと判定した場合はステップS813へ処理を進め、失敗していたと判定した場合はステップS815へ処理を進める。
【0146】
クラウドプリントサービス108にて共有設定がされると、そのアカウントに対してクラウドプリントサービス108から共有通知がなされたことを伝えるメールが自動で送信される。
【0147】
ステップS813では、MFP106の表示制御部408は、利用設定完了画面1300(図14参照)を生成する。
【0148】
ステップS814では、MFP106の表示制御部408は、利用設定完了画面1300を表示する。
【0149】
図14には、ユーザ招待時の利用設定が完了したことを通知する利用設定完了画面1300が示されており、利用設定完了画面1300で入力されたアカウントの共有処理が成功した場合に表示される。
【0150】
ステップS815では、MFP106のHTTPS通信部404は、ステップS811で返却された処理結果からエラー内容を解析する。
【0151】
ステップS816では、MFP106の表示制御部408は、ステップS815で解析したエラーをもとにエラーメッセージを設定し、利用設定エラー画面1400(図15参照)を生成する。
【0152】
ステップS817では、MFP106の表示制御部408は、利用設定エラー画面1400(図15参照)を表示する。
【0153】
図15には、ユーザ招待による利用設定が失敗したことを通知する利用設定エラー画面1400が示されている。
【0154】
利用設定エラー画面1400は、/shareリクエスト送信後に返却されるレスポンスを解析して適当なエラーメッセージを表示するエラーメッセージ表示領域1402と、アカウント情報を入力するための入力内容表示領域1404、アカウント情報を入力するためにタッチパネル上に用意されたキーボードを示すキーボード1406、入力したアカウント情報を確定する際に押下するOKボタン1408を含んで構成されている。
[変形例]
【0155】
実施形態に対する変形例においては、MFPにおける印刷物の出力方法として、認証されたユーザのみがサーバ上に一時蓄積された印刷データに対して印刷要求を行う、所謂留め置き印刷の出力方法をとる際の実施例を説明する。
【0156】
尚、変形例においては、実施形態と同様な構成及び処理を備えているため、同一符号を用いて説明し、詳細な説明は省略する。
【0157】
ユーザは、MFP106のカードリーダ319に対して、自身のユーザにかかる情報が記録されたICカードを翳すと、MFP106の設定情報管理部406は、ICカードから特定されるユーザIDがユーザ情報テーブルに存在するか否かを判定し、存在すると判定するとログインがなされる。
【0158】
そして、MFP106の設定情報管理部406は、そのユーザのロールをユーザ情報テーブルから取得して、取得したロールに該当する設定情報テーブルのロールに対応するプリンタIDを取得する。
【0159】
MFP106のHTTPS通信部404は、プリンタIDを用いて、クラウドプリントサービス108に対して、該当するプリンタオブジェクトのジョブの問い合わせを行う。
【0160】
そして、MFP106のHTTPS通信部404は、プリンタオブジェクトに投入されているジョブの情報を受信し、Web制御部410は、ジョブの情報を一覧表示するための一覧画面(不図示)を生成し、表示制御部408は、この一覧画面(不図示)を表示する。
【0161】
ユーザは、一覧画面(不図示)に表示されているジョブを選択して、印刷指示を行うことで、当該ジョブの出力を行う。
【0162】
別の態様として、クラウドプリントサービス108のアカウントとMFP106で管理しているユーザIDとを対応付けて記憶しておく。例えば、ユーザ情報テーブルへユーザIDに対応してアカウントを記憶しておく。
【0163】
そして、MFP106の設定情報管理部406は、ログインしたユーザのロールとアカウントをユーザ情報テーブルから取得し、取得したロールに該当する設定情報テーブルのロールに対応するプリンタIDを取得する。
【0164】
MFP106のHTTPS通信部404は、プリンタIDとアカウントとを用いて、クラウドプリントサービス108に対して、該当するプリンタオブジェクトのジョブのうち、当該アカウントを含むジョブの問い合わせを行う。
【0165】
このような態様をとることによって、一覧画面(不図示)には、ログインしたユーザのジョブのみが表示されるようになる。
【0166】
以上、本発明によれば、画像形成装置に対するユーザの権限に応じた印刷可能な設定をクラウドプリントサービスへ登録することによって、適切な印刷設定で印刷をさせることができる。
【0167】
以上、実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0168】
また、本発明におけるプログラムは、各フローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体は各フローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは各フローチャートの各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0169】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0170】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0171】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、DVD-ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
【0172】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0173】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0174】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0175】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0176】
100 印刷システム
102 管理者PC
104 クライアントPC
106 MFP
108 クラウドプリントサービス
110 LAN
図1
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図3
図4
図5
図6
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