(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-07
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】校納金回収支援装置、校納金回収方法、プログラム、及び校納金回収支援システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/14 20120101AFI20220104BHJP
G06Q 50/20 20120101ALI20220104BHJP
【FI】
G06Q20/14
G06Q50/20
(21)【出願番号】P 2021077983
(22)【出願日】2021-04-30
【審査請求日】2021-05-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501379247
【氏名又は名称】日本ソフトウェアマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】特許業務法人湘洋内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奈須 永典
(72)【発明者】
【氏名】松井 瑞菜
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-101443(JP,A)
【文献】特開2015-179508(JP,A)
【文献】特開2018-081725(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0088253(US,A1)
【文献】特開2015-191267(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
校納金を納める保護者の有する保護者端末装置との対話を制御する対話制御部と、
前記校納金の決済を制御する決済制御部と、
前記保護者端末装置から前記校納金の再引落希望日を取得して再引落日を決定する再引落日決定部と、を備え、
前記決済制御部は、金融機関端末装置に校納金の引落を要求し、前記要求への応答として金融機関が前記校納金の引落に成功したか否かを示す情報を受け付け、
前記対話制御部は、所定の引落日に前記金融機関が前記校納金の引落に失敗した場合に、前記対話を用いて前記保護者端末装置に引落不能を通知し、前記保護者端末装置から前記再引落希望日を受信
し、
前記再引落日決定部は、前記保護者端末装置から受信した前記再引落希望日を希望する保護者数が所定数以上である場合に前記再引落希望日を再引落日に決定し、所定数未満である場合に前記再引落希望日以外の日を再引落日に決定し、
前記対話制御部は、前記再引落日決定部により決定された前記再引落日を、前記対話を用いて前記保護者端末装置に通知することを特徴とする、校納金回収支援装置。
【請求項2】
請求項1に記載の校納金回収支援装置であって、
保護者のクレジットカード情報を含む個人情報の登録を受け付ける登録情報受付部を備え、
前記決済制御部は、引落の失敗回数が所定回数に到達した場合に、前記クレジットカード情報を用いて前記校納金を決済することを特徴とする、校納金回収支援装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の校納金回収支援装置であって、
引落の失敗回数が所定数未満である場合に通知される第1の引落不能画面か、所定数以上である場合に通知される第2の引落不能画面か、の表示情報を生成する表示情報生成部を備え、
前記対話制御部は、前記失敗回数を用いて、前記通知に前記第1の引落不能画面又は前記第2の引落不能画面のいずれのリンク情報を含めるかを判定することを特徴とする、校納金回収支援装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の校納金回収支援装置であって、
前記金融機関が前記校納金の引落に失敗した場合に前記保護者端末装置に送信する再引落条件変更画面の表示情報を生成する表示情報生成部を備え、
前記再引落条件変更画面は、前記再引落希望日の入力を受け付ける希望日入力領域と、前記校納金の支払方法の変更要求を受け付ける支払方法変更受付領域と、前記校納金に関する相談の要求を受け付ける相談受付領域と、を有することを特徴とする、校納金回収支援装置。
【請求項5】
請求項4に記載の校納金回収支援装置であって、
前記再引落条件変更画面は、就学支援制度に関する情報を表示する画面へのリンク情報を含むことを特徴とする、校納金回収支援装置。
【請求項6】
請求項3に記載の校納金回収支援装置であって、
前記保護者に対し、前記校納金の納付方法の変更履歴、又は前記保護者の累計引落失敗回数を含む引落履歴情報を記憶する記憶部を備え、
前記対話制御部は、前記引落履歴情報が所定の条件を満たすか否かにより、前記第1の引落不能画面と前記第2の引落不能画面のいずれを前記保護者端末装置に通知するかを判定することを特徴とする、校納金回収支援装置。
【請求項7】
請求項
1から6のいずれか一項に記載の校納金回収支援装置であって、
前記再引落日決定部は、前記保護者数が前記所定数未満である場合に、予め定められた、一定間隔ごとに設定された複数の候補日である一定間隔候補日のうち、前記再引落希望日より後の日付を前記再引落日に決定することを特徴とする、校納金回収支援装置。
【請求項8】
コンピューターの処理部に校納金回収支援方法を実行させるプログラムであって、
校納金を納める保護者の有する保護者端末装置との対話を制御する対話制御手順と、
校納金の決済を制御する決済制御手順と、
前記保護者端末装置から前記校納金の再引落希望日を取得して再引落日を決定する再引落日決定手順と、を実行させ、
前記決済制御手順において、金融機関端末装置に校納金の引落を要求し、前記要求への応答として金融機関が前記校納金の引落に成功したか否かを示す情報を受け付け、
前記対話制御手順において、所定の引落日に前記金融機関が前記校納金の引落に失敗した場合に、前記対話を用いて前記保護者端末装置に引落不能を通知し、前記保護者端末装置から前記再引落希望日を受信
し、
前記再引落日決定手順において、前記保護者端末装置から受信した前記再引落希望日を希望する保護者数が所定数以上である場合に前記再引落希望日を再引落日に決定し、所定数未満である場合に前記再引落希望日以外の日を再引落日に決定し、
前記対話制御手順において、前記再引落日決定手順により決定された前記再引落日を、前記対話を用いて前記保護者端末装置に通知することを特徴とする、プログラム。
【請求項9】
校納金を納める保護者の有する保護者端末装置と、金融機関の有する金融機関端末装置と、前記保護者端末装置及び前記金融機関端末装置と通信可能に接続された校納金回収支援装置と、を備える校納金回収支援システムであって、
前記校納金回収支援装置は、
前記保護者端末装置との対話を制御する対話制御部と、
校納金の決済を制御する決済制御部と、
前記保護者端末装置から前記校納金の再引落希望日を取得して再引落日を決定する再引落日決定部と、を備え、
前記金融機関端末装置は、
前記校納金回収支援装置からの前記校納金の引落要求に応じて、前記校納金の引落に成功したか否かを示す情報を前記校納金回収支援装置に送信する通信部を備え、
前記保護者端末装置は、
前記校納金回収支援装置との対話内容を表示する出力部を備え、
前記校納金回収支援装置の対話制御部は、所定の引落日に前記金融機関が前記校納金の引落に失敗した場合に、前記対話を用いて前記保護者端末装置に引落不能を通知し、前記保護者端末装置から前記再引落希望日を受信
し、
前記校納金回収支援装置の前記再引落日決定部は、前記保護者端末装置から受信した前記再引落希望日を希望する保護者数が所定数以上である場合に前記再引落希望日を再引落日に決定し、所定数未満である場合に前記再引落希望日以外の日を再引落日に決定し、
前記校納金回収支援装置の前記対話制御部は、前記再引落日決定部により決定された前記再引落日を、前記対話を用いて前記保護者端末装置に通知することを特徴とする、校納金回収システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、校納金回収支援装置、校納金回収方法、プログラム、及び校納金回収支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一昔前、給食費などの校納金は、現金を直接職員に手渡す方法で納められており、納付率は非常に高かった。現在は主に、銀行引落により徴収されている。
【0003】
特許文献1には、会員決済システムに関する技術が開示されている。段落[0030]には、「会員決済システム100は、請求者デバイス110から受信した請求情報に基づいて、請求する会員を特定して、必要な通知を作成してから所与の会員の会員デバイス120に対して請求情報を通知する。請求情報の通知は、例えば電子メール、ショートメール、スマートフォン用のアプリのプッシュ通知等とすることができ、URL、QRコード等を含むことができる(例えば、
図6参照)。」と記載されている。また、段落[0048]には、「会員登録は、例えば学校・在学生経費における教材費等のように必要に応じて登録する方式とすることができる。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
校納金の未納が社会問題となっており、納付率の向上が課題となっている。特許文献1に開示された技術は、未納金の発生を抑止するものではない。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、校納金の効率的な回収を支援する技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下の通りである。
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る校納金回収支援装置は、校納金を納める保護者の有する保護者端末装置との対話を制御する対話制御部と、前記校納金の決済を制御する決済制御部と、前記保護者端末装置から前記校納金の再引落希望日を取得して再引落日を決定する再引落日決定部と、を備え、前記決済制御部は、金融機関端末装置に校納金の引落を要求し、前記要求への応答として金融機関が前記校納金の引落に成功したか否かを示す情報を受け付け、前記対話制御部は、所定の引落日に前記金融機関が前記校納金の引落に失敗した場合に、前記対話を用いて前記保護者端末装置に引落不能を通知し、前記保護者端末装置から前記再引落希望日を受信することを特徴とする。
【0009】
本発明の校納金回収支援装置は、保護者のクレジットカード情報を含む個人情報の登録を受け付ける登録情報受付部を備え、前記決済制御部は、引落の失敗回数が所定回数に到達した場合に、前記クレジットカード情報を用いて前記校納金を決済することを特徴としてもよい。
【0010】
本発明の校納金回収支援装置は、引落の失敗回数が所定数未満である場合に通知される第1の引落不能画面か、所定数以上である場合に通知される第2の引落不能画面か、の表示情報を生成する表示情報生成部を備え、前記対話制御部は、前記失敗回数を用いて、前記通知に前記第1の引落不能画面又は前記第2の引落不能画面のいずれのリンク情報を含めるかを判定することを特徴としてもよい。
【0011】
本発明の校納金回収支援装置は、前記金融機関が前記校納金の引落に失敗した場合に前記保護者端末装置に送信する再引落条件変更画面の表示情報を生成する表示情報生成部を備え、前記再引落条件変更画面は、前記再引落希望日の入力を受け付ける希望日入力領域と、前記校納金の支払方法の変更要求を受け付ける支払方法変更受付領域と、前記校納金に関する相談の要求を受け付ける相談受付領域と、を有することを特徴としてもよい。
【0012】
本発明の前記再引落条件変更画面は、就学支援制度に関する情報を表示する画面へのリンク情報を含むことを特徴としてもよい。
【0013】
本発明の前記再引落日決定部は、前記保護者端末装置から受信した前記再引落希望日を希望する保護者数が所定数以上である場合に前記再引落希望日を再引落日に決定し、所定数未満である場合に前記再引落希望日以外の日を再引落日に決定し、前記対話制御部は、前記引落日決定部により決定された前記再引落日を前記対話を用いて前記保護者端末装置に通知することを特徴としてもよい。
【0014】
本発明の前記再引落日決定部は、前記保護者数が前記所定数未満である場合に、予め定められた、一定間隔ごとに設定された複数の候補日である一定間隔候補日のうち、前記再引落希望日より後の日付を前記再引落日に決定することを特徴としてもよい。
【0015】
本発明の校納金回収支援装置は、前記保護者に対し、前記校納金の納付方法の変更履歴、又は前記保護者の累計引落失敗回数を含む引落履歴情報を記憶する記憶部を備え、前記対話制御部は、前記引落履歴情報が所定の条件を満たすか否かにより、前記第1の引落不能画面と前記第2の引落不能画面のいずれを前記保護者端末装置に通知するかを判定することを特徴としてもよい。
【0016】
請求項9
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係る校納金回収方法は、校納金を納める保護者の有する保護者端末装置と、校納金回収支援装置とを用いた校納金回収方法であって、生徒に提供されるサービスの申込書であって、未納発生時に引落に用いるクレジットカード情報が記載された前記申込書を前記保護者から回収する申込書回収手順と、前記校納金回収支援装置が前記クレジットカード情報を取得するカード情報取得手順と、前記校納金回収支援装置において、金融機関端末装置に校納金の引落を要求し、前記要求への応答として金融機関が前記校納金の引落に成功したか否かを示す情報を受け付ける成否情報受付手順と、前記校納金回収支援装置において、前記校納金の引落に所定回数失敗した場合に、前記クレジットカード情報を用いた決済を実行するカード決済実行手順と、前記校納金回収支援装置において、前記保護者端末装置との対話機能を用いて前記カード決済実行手順における決済結果を通知する通知手順と、を備えることを特徴とする。
【0017】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係るプログラムは、コンピューターの処理部に校納金回収支援方法を実行させるプログラムであって、校納金を納める保護者の有する保護者端末装置との対話を制御する対話制御手順と、校納金の決済を制御する決済制御手順と、前記保護者端末装置から前記校納金の再引落希望日を取得して再引落日を決定する再引落日決定手順と、を実行させ、前記決済制御手順において、金融機関端末装置に校納金の引落を要求し、前記要求への応答として金融機関が前記校納金の引落に成功したか否かを示す情報を受け付け、前記対話制御手順において、所定の引落日に前記金融機関が前記校納金の引落に失敗した場合に、前記対話を用いて前記保護者端末装置に引落不能を通知し、前記保護者端末装置から前記再引落希望日を受信することを特徴とする。
【0018】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係る校納金回収支援システムは、校納金を納める保護者の有する保護者端末装置と、金融機関の有する金融機関端末装置と、前記保護者端末装置及び前記金融機関端末装置と通信可能に接続された校納金回収支援装置と、を備える校納金回収支援システムであって、前記校納金回収支援装置は、前記保護者端末装置との対話を制御する対話制御部と、校納金の決済を制御する決済制御部と、前記保護者端末装置から前記校納金の再引落希望日を取得して再引落日を決定する再引落日決定部と、を備え、前記金融機関端末装置は、前記校納金回収支援装置からの前記校納金の引落要求に応じて、前記校納金の引落に成功したか否かを示す情報を前記校納金回収支援装置に送信する通信部を備え、前記保護者端末装置は、前記校納金回収支援装置との対話内容を表示する出力部を備え、前記校納金回収支援装置の対話制御部は、所定の引落日に前記金融機関が前記校納金の引落に失敗した場合に、前記対話を用いて前記保護者端末装置に引落不能を通知し、前記保護者端末装置から前記再引落希望日を受信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、校納金の効率的な回収を支援することができる。
【0020】
上記した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】帳簿管理装置の機能ブロック図の一例である。
【
図2】個人登録情報のデータ構造の一例を示す図である。
【
図3】定期引落情報のデータ構造の一例を示す図である。
【
図4】校納金回収支援装置のハードウェア構成例を示す図である。
【
図5】引落処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】再引落情報変更処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】再引落情報のデータ構造の一例を示す図である。
【
図10】第1の引落不能画面の一例を示す図である。
【
図11】第2の引落不能画面の一例を示す図である。
【
図12】再引落条件変更画面の一例を示す図である。
【
図14】クレジット決済処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】カード決済成功通知画面の一例を示す図である。
【
図16】カード決済失敗通知画面の一例を示す図である。
【
図17】第1の変形例における引落処理の一例を示す図である。
【
図18】第2の変形例における引落日決定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図20】一定間隔候補日を用いた再引落日決定処理の概要を示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面に基づいて本発明の概要を説明する。
図1は、校納金回収支援システム1の機能ブロック図の一例である。校納金回収支援システム1は、校納金回収支援装置10と、校納金を納める保護者の有する保護者端末装置20と、銀行の有する銀行端末装置30とを有し、校納金回収支援装置10と、保護者端末装置20と、銀行端末装置30とは、ネットワークXを介して通信可能に接続されている。例えば校納金回収支援システム1は、1つの校納金回収支援装置10と、複数の保護者端末装置20と、1又は複数の銀行端末装置30と、を有する。
【0023】
校納金回収支援装置10は、サーバー装置、又はPC(Personal Computer)等の情報処理装置であって、例えば校納金回収支援サービスを提供する事業者が有する装置である。校納金回収支援装置10は、校納金が未納であった保護者からの、校納金の回収を支援する。保護者端末装置20は、PC(Personal Computer)、スマートフォン、又はタブレット等の情報処理装置である。銀行端末装置30は、サーバー装置、又はPC(Personal Computer)等の情報処理装置であって、校納金を引き落とす金融機関の有する装置である。なお、銀行端末装置30は、金融機関端末装置として機能し、銀行以外の金融機関が有する装置であってもよい。
【0024】
本実施形態における校納金回収支援装置10は、保護者による校納金の支払を管理しており、未納金があった場合の回収を支援する。一例として、保護者は、銀行口座内の預金からの引落により校納金を支払う。しかしながら、保護者が引落日を失念し銀行口座内に校納金の分の預金残高がない、都合により引落日に支払えないなどの事情により、未納金が発生する場合がある。
【0025】
未納金発生の際、保護者の都合のよい日程なら支払が可能である場合がある。また、公的な支援を受けることで、校納金の支払が可能となる場合がある。本実施形態における校納金回収支援装置10は、保護者のニーズに応じた対応を行うことで、校納金の回収を支援する。
【0026】
校納金端末装置は、処理部110と、記憶部120と、入力部130と、出力部140と、通信部150とを備える。処理部110は、校納金回収支援装置10の全体を統括的に制御する。記憶部120は、処理部110による処理に必要な情報を記憶する。入力部130は、後述する入力IF14を介して接続された入力装置から、校納金回収支援装置10への情報の入力を受け付ける。出力部140は、後述する出力IF15を介して接続された出力装置から、校納金回収支援装置10に記憶された情報の出力を行う。通信部150は、通信可能に接続された他の装置との情報の送信及び受信を仲介する。
【0027】
処理部110は、登録情報受付部111と、対話制御部112と、決済制御部113と、引落情報生成部114と、表示情報生成部115と、再引落日決定部116と、相談受付部117と、を備える。
【0028】
登録情報受付部111は、保護者又は生徒(児童又は学生を含む)の個人情報の登録を受け付ける。登録情報受付部111は、例えば申込書に記載された保護者のクレジットカード情報の入力を受け付け、後述する個人登録情報121に登録する。
【0029】
対話制御部112は、保護者端末装置20との対話を制御する。対話制御部112は、例えばSNS(Social Networking Service)の有するダイレクトメッセージ機能を用いた対話を実行する。なお、対話制御部112は、電話番号を用いて情報の送受信を行う、いわゆるSMS(Short Message Service)機能を用いて対話を実行してもよい。以下、校納金回収支援装置10と保護者端末装置20とがSNSを介して対話を行う例を用いて説明する。
【0030】
対話制御部112は、所定の引落日に銀行が校納金の引落に成功したか否かを、対話を用いて保護者端末装置20に通知する。一例として、対話制御部112は、銀行が校納金の引落に失敗した場合に、引落不能を通知する。また、対話制御部112は、保護者端末装置20から入力された、再引落希望日を受信する。対話制御部112は、再引落希望日を用いて決定された再引落日を、対話を用いて保護者端末装置20に通知する。
【0031】
決済制御部113は、校納金の決済を制御する。例えば決済制御部113は、銀行端末装置30に校納金の引落を要求し、要求の応答として、銀行が校納金の引落に成功したか否かを示す情報を受け付ける。また、決済制御部113は、引落の失敗回数が所定回数に到達した場合に、個人登録情報121に登録されたクレジットカード情報を用いて校納金を決済する。即ち、その場合、校納金はクレジットカードを用いて支払われる。
【0032】
引落情報生成部114は、銀行に校納金の引落を依頼するための引落情報や再引落情報124を生成する。
【0033】
表示情報生成部115は、保護者端末装置20に表示される画面の表示情報を生成する。例えば、表示情報生成部115は、未納があった場合に保護者端末装置20に表示させる、後述の第1の引落不能画面263Aや第2の引落不能画面263Bの表示情報を生成する。また、表示情報生成部115は、銀行が校納金の引落に失敗した場合に保護者端末装置20に送信する後述の再引落条件変更画面264の表示情報を生成する。
【0034】
再引落日決定部116は、保護者端末装置20から校納金の再引落希望日を取得して再引落日を決定する。例えば再引落日決定部116は、再引落希望日を再引落日に決定する。
【0035】
相談受付部117は、保護者端末装置20から、校納金の納付に関する相談依頼を受け付ける。相談受付部117は、相談依頼を受け付けると、保護者の連絡先を特定し、所定の通知先に保護者の連絡先を通知する。例えば、相談受付部117は、生徒が所属する学校や、当該学校を対象とする教育委員会に、保護者の連絡先を通知する。
【0036】
記憶部120は、個人登録情報121と、定期引落情報122と、引落結果情報123と、再引落情報124と、催告情報125と、引落履歴情報126と、を記憶している。
【0037】
個人登録情報121は、生徒や保護者に関する情報を含む。例えば個人登録情報121は、サービスの申込書に記載された、保護者のクレジットカード情報を含む。定期引落情報122は、定期的に保護者の銀行口座から引き落とされる校納金に関する情報である。引落結果情報123は、決済制御部113が銀行端末装置30から取得する、校納金の引落に成功したか否かを示す情報である。
【0038】
再引落情報124は、銀行が校納金の引落に失敗した場合に、再度保護者に請求する校納金に関する情報である。再引落情報124には、校納金の引落の失敗回数である引落不能回数が含まれる。催告情報125は、引落不能回数が所定回数に到達した場合に、クレジットカード情報を用いて決済を行う校納金に関する情報である。
【0039】
引落履歴情報126は、既に引落を行った校納金に関する情報である。引落履歴情報126には、引落に成功した校納金の金額等のほか、例えば保護者の累計引落不能回数や、校納金の納付方法の変更履歴等に関する情報が含まれる。
【0040】
保護者端末装置20は、処理部210と、入力部230と、出力部240と、通信部250とを備える。処理部210は、保護者端末装置20の全体を統括的に制御する。入力部230は、入力装置を用いて保護者端末装置20への情報の入力を受け付ける。出力部240は、出力装置を用いて保護者端末装置20に記憶された情報の出力を行う。出力部240は、後述の対話制御部211の制御により、校納金回収支援装置10との対話内容を表示する。通信部250は、通信可能に接続された他の装置との情報の送信及び受信を仲介する。
【0041】
処理部210は、対話制御部211と、再引落情報変更要求部212と、を備える。対話制御部211は、校納金回収支援装置10の対話制御部112と同様に、例えばSMSやSNSを用いた、校納金回収支援装置10との対話を制御する。対話制御部211は、対話において校納金回収支援装置10から受信したメッセージや、保護者により入力されたメッセージを出力部240を介して表示する。
【0042】
再引落情報変更要求部212は、校納金回収支援装置10に対し、再引落情報124の変更を要求する。例えば、再引落情報変更要求部212は、引落が失敗した場合に表示される第2の引落不能画面263Bに表示された各項目の変更箇所について、保護者からの入力操作を受け付け、校納金回収支援装置10に対し、入力された情報を含む再引落情報124の変更要求を送信する。
【0043】
銀行端末装置30は、処理部310と、入力部330と、出力部340と、通信部350とを備える。処理部310は、銀行端末装置30の全体を統括的に制御する。入力部330は、入力装置を用いて銀行端末装置30への情報の入力を受け付ける。出力部340は、出力装置を用いて銀行端末装置30に記憶された情報の出力を行う。通信部350は、通信可能に接続された他の装置との情報の送信及び受信を仲介する。なお、通信部350は、校納金回収支援装置10からの校納金の引落要求に応じて、校納金の引落に成功したか否かを示す情報を、校納金回収支援装置10に送信する。
【0044】
処理部310は、引落要求受付部311と、引落部312とを備える。引落要求受付部311は、校納金回収支援装置10から、校納金の引落要求を受け付ける。引落部312は、引落要求に応じて、保護者の金融機関口座から校納金の引落を実行する。引落部312は、校納金の引落に成功したか否かを示す情報を生成する。
【0045】
図2は、個人登録情報121のデータ構造の一例を示す図である。個人登録情報121は、氏名121aと、所属121bと、連絡アプリ121cと、アカウント情報121dと、クレジットカード情報121eとを含む。氏名121aは、生徒の氏名である。所属121bは、生徒の所属先を特定する情報である。なお、氏名121a及び所属121bは、生徒を特定可能な識別情報であればよく、生徒の氏名及び所属先に限定されるものではない。
【0046】
連絡アプリ121cは、対話制御部112が保護者端末装置20との対話に用いるソフトウェアを特定する情報である。アカウント情報121dは、連絡アプリ121cにより特定されるソフトウェアにおける、保護者端末装置20のアカウントに関する情報である。対話制御部112は、連絡アプリ121c及びアカウント情報121dにより、保護者端末装置20との対話を行うことができる。
【0047】
なお、保護者端末装置20がソフトウェアを用いた対話を希望しない場合、アカウント情報121dは、電話番号であってもよい。対話制御部112は、電話番号を用いて保護者端末装置20とSMSによる対話を実行することができる。
【0048】
クレジットカード情報121eは、校納金の引落元となる保護者の有するクレジットカードに関する情報である。決済制御部113は、金融機関口座からの校納金の引落ができない場合、クレジットカード情報121eを用いて校納金を決済することができる。
【0049】
図8は、申込書261の一例を示す図である。申込書261は、例えば給食費など、学校が生徒に提供するサービスであって、保護者に対価を請求するサービスの申込を受け付けるための用紙である。申込書261は、校納金の未納発生時に引落に用いるクレジットカード情報を記入するカード情報記入欄261aを有する。
【0050】
なお、申込書261には、一定回数以上の未納が生じた場合に、カード情報記入欄261aに記載されたクレジットカード情報を用いた支払いを行うことを示す誓約文を記載し、保護者に署名させることが望ましい。本誓約文は、例えば給食費のように、定期的に保護者に対価を請求するサービスの申込書261に記載されると、より望ましい。例えば、定期的に発生する債権について、引落不能の累計回数を用いてクレジットカードからの引落要否を判断することができる。
【0051】
図3は、定期引落情報122のデータ構造の一例を示す図である。定期引落情報122は、氏名122aと、費目122bと、金額122cと、引落日122dと、を含む。氏名122aは、校納金の徴収元となる生徒又は保護者を特定する情報である。費目122bは、校納金の費目を示す情報である。金額122cは、校納金の金額を示す情報である。引落日122dは、校納金の引落日を示す情報である。
【0052】
図4は、校納金回収支援装置10のハードウェア構成例を示す図である。校納金回収支援装置10は、演算装置11と、メモリ12と、外部記憶装置13と、入力IF(Interface)14と、出力IF15と、通信IF16と、記憶媒体駆動装置17とを備え、各構成要素はバスにより接続されている。
【0053】
演算装置11はCPU(Central Processing Unit)等の演算装置であり、メモリ12又は外部記憶装置13に記録されたプログラムに従って処理を実行する。校納金回収支援装置10では、メモリ12又は外部記憶装置13上に読み出されたプログラムに従って動作する演算装置11により処理が行われる。処理部110を構成する各処理部は、演算装置11がプログラムを実行することにより各々の機能を実現する。
【0054】
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)又はフラッシュメモリ等の記憶装置であり、プログラムやデータが一時的に読み出される記憶エリアとして機能する。外部記憶装置13は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、CD-R(Compact Disc- Recordable)、DVD-RAM(Digital Versatile Disk-Random Access Memory)等の書き込み及び読み出し可能な記憶メディア及び記憶メディア駆動装置等である。記憶部120は、メモリ12又は外部記憶装置13によりその機能が実現される。なお、記憶部120は、通信IF16を介して接続される記憶装置によってその機能が実現されてもよい。
【0055】
入力IF14は、操作者からの入力操作を受け付けるためのインターフェイスであり、例えばタッチパネル、キーボード、マウス、マイク等の入力装置が接続される。出力IF15は、校納金回収支援装置10に内蔵されたLCD(Liquid Crystal Display)ディスプレイ等の表示装置等に対して情報を出力するためのインターフェイスである。
【0056】
通信IF16は、校納金回収支援装置10をネットワークX及びバスに接続するためのインターフェイスであって、例えばLAN(Local Area Network)カード等の通信デバイスが接続される。通信部150は、通信IF16によりその機能が実現される。記憶媒体駆動装置17は、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)等の可搬性のメディア18から情報を入出力する装置である。
【0057】
なお、校納金回収支援装置10の各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。また、校納金回収支援装置10の各構成要素の処理は、1つのプログラムで実現されてもよいし、複数のプログラムで実現されてもよい。
【0058】
保護者端末装置20、及び銀行端末装置30のハードウェア構成は、校納金回収支援装置10と同様であるため、説明を省略する。
【0059】
図5は、引落処理の一例を示すフローチャートである。本処理は、例えば定期引落情報122に含まれる1回の請求、又は1度の支払で弁済が終了する請求、又は引落不能後に実行される再引落に係る請求に対し実行される。即ち、校納金回収支援装置10は、請求を特定可能な情報、例えば保護者と費目との組み合わせ、又は保護者と校納金額との組み合わせ毎に、本フローチャートの処理を実行する。
【0060】
より具体的には、例えば決済制御部113が、定期引落情報122を銀行端末装置30に送信し、引落を要求した定期的な校納金の請求のうち、1回の請求に対して実行される。又は、引落情報生成部114が、定期引落情報122を用いて、引落日ごとに校納金の金額等を含む引落情報を生成し、決済制御部113が銀行端末装置30に引落を要求することができる。その場合、本フローチャートの処理は、引落情報に係る請求に対して実行される。
【0061】
また、引落情報生成部114は、1度の支払で弁済が完了する校納金についても、金額を含む引落情報を生成することができる。その場合においても、本フローチャートの処理は、引落情報に係る請求に対して実行される。また、本フローチャートの処理は、引落不能後に生成される再引落情報124に係る請求に対して実行される。再引落情報124の生成については後述する。
【0062】
付言すれば、本処理開始前に、例えば学校は、クレジットカード情報が記載された申込書261を保護者から回収する。また、学校又は校納金回収支援サービスの事業者は、申込書261に記載されたクレジットカード情報を、図示しない端末装置に入力する。校納金回収支援装置10は、入力されたクレジットカード情報を取得する。
【0063】
まず、決済制御部113は、引落結果情報123を取得する(ステップS11)。具体的には、校納金回収支援装置10の決済制御部113が引落を要求すると、銀行端末装置30の引落要求受付部311が引落要求を受け付け、引落部312が引落を実行する。引落要求受付部311は、引落可否を示す情報を生成し、校納金回収支援装置10に送信する。校納金回収支援装置10の決済制御部113は、校納金の引落の要求への応答として、引落可否を示す情報である引落結果情報123を取得する。
【0064】
次に、決済制御部113は、引落が完了したか否かを判定する(ステップS12)。決済制御部113は、ステップS11において、引落が可能であったことを示す引落結果情報123を取得した場合に、引落が完了したものと取り扱う。
【0065】
決済制御部113が、引落が完了したと判定する場合(ステップS12で「YES」の場合)、対話制御部112は、正常に完了したことをSNSを介して通知する(ステップS13)。
【0066】
図9は、引落完了画面262の一例を示す図である。引落完了画面262は、保護者端末装置20に表示される画面であって、引落が完了したことを示すメッセージを含む。なお、引落完了画面262には、
図9に示すように、引落が完了した日時と、校納金の金額とが表示されてもよい。
【0067】
本画面は、例えばSNSのメッセージ欄に表示されてもよいし、メッセージ欄に表示されたリンク情報にアクセスすることで保護者端末装置20に表示されてもよい。
【0068】
説明を
図5に戻す。次に、引落情報生成部114は、引落結果情報123に対応する引落情報又は再引落情報124がある場合、対応する引落情報又は再引落情報124を削除する(ステップS14)。具体的には、引落情報生成部114は、ステップS12において引落が完了した請求に対する引落情報又は再引落情報124のレコードがある場合に、当該引落情報又は再引落情報124のレコードを削除する。完済した請求に関する情報を削除することで、誤って再度請求する等の誤操作を防ぐ。その後、処理部110は本フローチャートの処理を終了する。
【0069】
決済制御部113が、引落が完了していないと判定する場合(ステップS12で「NO」の場合)、対話制御部112は、引落不能回数が第1の閾値未満であるか否かを判定する(ステップS15)。具体的には、対話制御部112は、ステップS12において引落が完了していないと判定された請求について、再引落情報124があるか否かを特定する。対話制御部112は、再引落情報124がある場合に、再引落情報124に含まれる引落不能回数が、予め定められた回数である第1の閾値未満であるか否かを判定する。なお、対話制御部112は、再引落情報124が存在しない場合には、引落不能回数が第1の閾値未満であると判定する。
【0070】
対話制御部112が、引落不能回数が第1の閾値未満であると判定する場合(ステップS15で「YES」の場合)、引落情報生成部114は、再引落情報124の引落不能回数をインクリメントする(ステップS16)。具体的には、引落情報生成部114は、ステップS15において、再引落情報124がないと判定した場合、ステップS11において受信した引落結果情報123に係る請求について再引落情報124を生成し、引落不能回数を「1」とする。又は、引落情報生成部114は、ステップS15において、再引落情報124が存在すると判定した場合、再引落情報124の引落不能回数をインクリメントする。
【0071】
図7は、再引落情報124のデータ構造の一例を示す図である。再引落情報124は、氏名124aと、金額124bと、回数124cと、再引落日124dと、支払方法124eと、相談連絡先124fとを含む。
【0072】
氏名124aは、引落不能であった請求先の保護者又は生徒を示す情報である。金額124bは、引落不能であった請求に係る校納金の金額である。回数124cは、引落不能と判定された回数である。初回の引落不能である場合、回数124cは、「1」である。再引落日124dは、引落不能であった請求について、次に引落を行う日程を示す情報である。なお、本実施形態では、引落日は予め定められており、引落情報生成部114は、引落不能と判断された請求を行った日を用いて、次に引落日と定められた日程を特定し、再引落日124dに含める。
【0073】
支払方法124eは、次の請求に係る校納金の支払方法を特定する情報である。本実施形態では、初回の引落は銀行振込を用いて請求され、所定回数未満の引落不能に対する再請求は、初回の引落と同様に銀行振込を用いて請求される。即ち、回数124cが「1」である場合、支払方法124eは「銀行振込」となる。
【0074】
相談連絡先124fは、後述する第2の引落不能画面263Bにおいて、相談の要求を受け付けた場合の、相談元の保護者又は生徒の連絡先を特定する情報である。
【0075】
説明を
図5に戻す。次に、対話制御部112は、SNSを介して第1の引落不能画面263Aを送信する(ステップS17)。具体的には、表示情報生成部115が、第1の引落不能画面263Aの表示情報を生成する。例えば、対話制御部112は、第1の引落不能画面263Aへのリンク情報を、SNSのメッセージに含めて保護者端末装置20に送信する。その後、処理部110は本フローチャートの処理を終了する。なお、対話制御部112は、第1の引落不能画面263Aに含まれる情報を、SNSのメッセージに含めて送信してもよい。
【0076】
図10は、第1の引落不能画面263Aの一例を示す図である。第1の引落不能画面263Aは、引落不能メッセージ表示領域263cと、再引落日表示領域263dとを含む。引落不能メッセージ表示領域263cは、引落が不能であったことを示すメッセージを表示する領域である。引落不能メッセージ表示領域263cには、引落不能であった請求を特定可能な費目及び請求期間を示す情報、請求を行った銀行を示す情報等が含まれていてもよい。再引落日表示領域263dは、再引落日を表示する領域である。
【0077】
説明を
図5に戻す。対話制御部112が、引落不能回数が第1の閾値未満でないと判定する場合(ステップS15で「NO」の場合)、決済制御部113は、引落不能回数が第2の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS18)。具体的には、決済制御部113は、ステップS15で判定に用いた再引落情報124の回数124cを参照し、引落不能回数が予め定められた回数である第2の閾値以上であるか否かを判定する。なお、第2の閾値は第1の閾値よりも大きい数値である。
【0078】
決済制御部113が、引落不能回数が第2の閾値以上でないと判定する場合(ステップS18で「NO」の場合)、引落情報生成部114は、再引落情報124の引落不能回数をインクリメントする(ステップS19)。引落情報生成部114は、ステップS18で参照した再引落情報124の回数124cに1を加える。
【0079】
次に、対話制御部112は、SNSを介して、第2の引落不能画面263Bを送信する(ステップS20)。例えば、対話制御部112は、第2の引落不能画面263Bへのリンク情報を、SNSのメッセージに含めて保護者端末装置20に送信する。なお、対話制御部112は、第2の引落不能画面263Bに含まれる情報を、SNSのメッセージに含めて送信してもよい。その後、処理部110は本フローチャートの処理を終了する。
【0080】
図11は、第2の引落不能画面263Bの一例を示す図である。第2の引落不能画面263Bは、第1の引落不能画面263Aに含まれる引落不能メッセージ表示領域263cと、再引落日表示領域263dとのほか、リンク情報263eを含む。リンク情報263は、再引落を行う場合の条件の変更を受け付ける再引落条件変更画面264へのハイパーリンクや格納先のアドレス等である。
【0081】
保護者端末装置20に表示された第2の引落不能画面263Bのリンク情報263eが選択された場合、表示画面は再引落条件変更画面264に遷移する。再引落条件変更画面264への入力操作に伴って行われる再引落情報変更処理については後述する。
【0082】
説明を
図5に戻す。決済制御部113が、引落不能回数が第2の閾値以上であると判定する場合(ステップS18で「YES」の場合)、引落情報生成部114は、催告情報125を生成する(ステップS21)。催告情報125には、請求先の保護者を特定する情報と、引落不能であった請求金額とが含まれる。その後、処理部110は本フローチャートの処理を終了する。
【0083】
図6は、再引落情報変更処理の一例を示すフローチャートである。再引落情報変更処理は、再引落条件変更画面264への入力操作に伴い実行される。
【0084】
図12は、再引落条件変更画面264の一例を示す図である。再引落条件変更画面264は、希望日入力領域264aと、支払方法変更受付領域264bと、相談受付領域264cと、就学支援リンク情報264dとを含む。希望日入力領域264aは、保護者が再引落を希望する日程の指定を受け付ける領域である。支払方法変更受付領域264bは、校納金の支払方法の変更要求を受け付ける領域である。支払方法変更受付領域264bには、校納金の支払に用いることのできる支払方法として、例えばコンビニエンスストアで支払を行う「コンビニ払い」や、納付書を用いて金融機関にて支払を行う「納付書払い」等が、選択可能に表示される。
【0085】
相談受付領域264cは、校納金に関する相談の要求を受け付ける領域である。相談受付領域264cは、保護者による連絡先の入力を受け付ける。就学支援リンク情報264dは、就学支援に関する情報を示す画面へのハイパーリンクや格納先のアドレス等であり、就学支援リンク情報264dが選択されると、後述する就学支援情報画面265に表示画面が遷移する。
【0086】
再引落条件変更画面264を保護者端末装置20に表示させることにより、閲覧した保護者は、校納金の納付日程及び納付方法について変更可能であることを、同時に認識できる。それだけでなく、保護者は校納金に関する相談が受け付けられることを認識できるため、支払が困難な校納金について相談することにより、納付率の向上に寄与することができる。また、就学援助に関する情報にアクセス可能であるため、保護者は校納金について援助を受けられるかどうか判断することができ、未納金を回収可能性が向上する。
【0087】
図6において、まず、対話制御部112は、再引落条件変更画面264に対する入力操作を受け付ける(ステップS31)。
【0088】
次に、再引落日決定部116は、ステップS31で受け付けた入力操作が、引落日の変更であるか否かを判定する(ステップS32)。具体的には、再引落日決定部116は、再引落条件変更画面264の希望日入力領域264aに希望日が入力された場合に、引落日の変更であると判定する。
【0089】
再引落日決定部116が、引落日の変更であると判定する場合(ステップS32で「YES」の場合)、引落情報生成部114は、再引落情報124の再引落日を変更する(ステップS33)。具体的には、再引落日決定部116は、希望日入力領域264aに入力された希望日を再引落日に決定する。引落情報生成部114は、再引落情報124のレコードのうち、
図5に示すステップS19において引落不能回数をインクリメントしたレコードの再引落日124dに、決定した再引落日を記録する。その後、処理部110は本フローチャートの処理を終了する。
【0090】
再引落日決定部116が、引落日の変更でないと判定する場合(ステップS32で「NO」の場合)、決済制御部113は、支払方法の変更であるか否かを判定する(ステップS34)。具体的には、決済制御部113は、再引落条件変更画面264の支払方法変更受付領域264bにおいて支払方法の選択を受け付けた場合に、支払方法の変更であると判定する。
【0091】
決済制御部113が、支払方法の変更であると判定する場合(ステップS34で「YES」の場合)、決済制御部113は、コンビニ払いであるか否かを判定する(ステップS35)。具体的には、決済制御部113は、再引落条件変更画面264の支払方法変更受付領域264bにおいて、「コンビニ払い」が選択されたか否かを判定する。
【0092】
決済制御部113が、コンビニ払いであると判定する場合(ステップS35で「YES」の場合)、対話制御部112は、SNSを介して納付番号を通知する(ステップS36)。具体的には、決済制御部113は、コンビニエンスストアにおける支払に用いる納付番号を発行する。対話制御部112は、決済制御部113の発行した納付番号を、SNSを介して保護者端末装置20に通知する。
【0093】
次に、引落情報生成部114は、再引落情報124の支払方法を変更する(ステップS33)。具体的には、引落情報生成部114は、再引落情報124のレコードのうち、
図5に示すステップS19において引落不能回数をインクリメントしたレコードの支払方法124eに、「コンビニ払い」であることを示す情報を記録する。その後、処理部110は本フローチャートの処理を終了する。
【0094】
決済制御部113が、コンビニ払いでないと判定する場合(ステップS35で「NO」の場合)、決済制御部113は、納付書を出力する(ステップS38)。具体的には、決済制御部113は、支払に用いる納付書を印刷する。その後、印刷された納付書は保護者に郵送される。なお、対話制御部112は、納付書を示す画面情報をSNSを介して保護者端末装置20に送信してもよい。
【0095】
次に、引落情報生成部114は、再引落情報124の支払方法を変更する(ステップS39)。具体的には、引落情報生成部114は、再引落情報124のレコードのうち、
図5に示すステップS19において引落不能回数をインクリメントしたレコードの支払方法124eに、「納付書払い」であることを示す情報を記録する。その後、処理部110は本フローチャートの処理を終了する。
【0096】
決済制御部113が、支払方法の変更でないと判定する場合(ステップS34で「NO」の場合)、相談受付部117は、相談の要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS40)。具体的には、相談受付部117は、再引落条件変更画面264の相談受付領域264cに対する入力操作を受け付けたか否かを判定する。
【0097】
決済制御部113が、相談の要求を受け付けたと判定する場合(ステップS40で「YES」の場合)、相談受付部117は、予め登録された通知先へ、入力された連絡先を通知する(ステップS41)。具体的には、相談受付部117は、学校や教育委員会等の所定の通知先に、相談受付領域264cに入力された保護者の連絡先を通知する。
【0098】
次に、引落情報生成部114は、再引落情報124の相談連絡先を変更する(ステップS42)。具体的には、引落情報生成部114は、再引落情報124のレコードのうち、
図5に示すステップS19において引落不能回数をインクリメントしたレコードの相談連絡先124fに、相談受付領域264cに入力された保護者の連絡先を記録する。その後、処理部110は本フローチャートの処理を終了する。
【0099】
決済制御部113が、相談の要求を受け付けていないと判定する場合(ステップS40で「NO」の場合)、対話制御部112は、就学支援情報を送信する(ステップS43)。再引落条件変更画面264に対する入力操作を受け付けた場合において、希望日入力領域264a、支払方法変更受付領域264b、及び相談受付領域264cに対する入力操作でない場合、就学支援リンク情報264dへの入力操作が行われている。対話制御部112は、SNSを介して就学支援情報画面265の表示情報を保護者端末装置20に送信する。その後、処理部110は本フローチャートの処理を終了する。
【0100】
図13は、就学支援情報画面265の一例を示す図である。就学支援情報画面265は、国や地方自治体により実施される就学支援制度に関する情報を表示する画面である。就学支援制度を用いることができれば、校納金の負担が軽減される。校納金が未納である場合に、保護者に就学支援制度を案内することにより、就学支援制度の受給可能性を考慮する契機となり、未納金の回収可能性が向上する。
【0101】
以上、本実施形態では、対話制御部112は、引落不能回数(即ち失敗回数)と第1の閾値とを用いて、第1の引落不能画面263Aか第2の引落不能画面263Bのいずれを保護者端末装置20に送信するか否かを判定する。これにより、例えば単なるケアレスミスである可能性の高い初回の引落不能については第1の引落不能画面263Aにより再引落日のみを通知し、経済的な理由による引落不能である可能性のある引落不能について、第2の引落不能画面263Bにより引落日や納付方法の変更を受け付けることができる。即ち、保護者の傾向に応じて第1の閾値を設定することで、より効率的な校納金の支払を促進することができる。
【0102】
また、従来、校納金の支払日について、保護者の都合をヒアリングすることが困難であったため、学校側が一方的に定めたスケジュールで支払をすることとなり、未納金の増加要因の一端となっていた。本実施形態によれば、保護者の都合に応じて支払日を指定することができるため、未納金の減少に寄与することができる。
【0103】
図14は、クレジット決済処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、校納金回収支援装置10において、例えば定期的に実行される。
【0104】
まず、決済制御部113は、対象の催告情報125を特定する(ステップS51)。具体的には、決済制御部113は、
図5のステップS21で生成された催告情報125のうち、クレジット決済の対象となる催告情報125のレコードを1つ特定する。なお、催告情報125には、請求の対象となる保護者又は生徒と、請求金額とが含まれている。
【0105】
次に、決済制御部113は、クレジットカード情報を取得する(ステップS52)。具体的には、決済制御部113は、ステップS31で特定した催告情報125を用いて個人登録情報121を参照し、請求対象の保護者等のクレジットカード情報121eを取得する。
【0106】
次に、決済制御部113は、クレジット決済を実行する(ステップS53)。決済制御部113は、ステップS32で取得したクレジットカード情報を用いて、対象の保護者に対し、クレジットカードを用いた決済を実行する。その結果、決済制御部113は、クレジットカードを用いた決済が成功したか否かを示す情報を取得する。当該情報は、例えばカード会社から発行される決済情報である。
【0107】
次に、決済制御部113は、決済が成功したか否かを判定する(ステップS54)。具体的には、決済制御部113は、ステップS33において決済の結果取得した情報を用いて、決済が成功したか否かを判定する。
【0108】
決済制御部113が、決済が成功したと判定する場合(ステップS54で「YES」の場合)、対話制御部112は、SNSを介してクレジット決済の成功を通知する(ステップS55)。
【0109】
図15は、カード決済成功通知画面266の一例を示す図である。カード決済成功通知画面266には、例えば
図15に示すように、クレジットカード決済を行った日程及び金額等を表示する。なお、校納金回収支援装置10の対話制御部112は、カード決済成功通知画面266に示す情報を、SNSのメッセージに含めて保護者端末装置20に送信してもよいし、保護者端末装置20に対し、カード決済成功通知画面266のリンク情報を含めたメッセージを送信してもよい。
【0110】
説明を
図14に戻す。次に、決済制御部113は、対象の催告情報125を削除する(ステップS56)。具体的には、決済制御部113は、ステップS31において処理対象として特定した催告情報125を削除する。
【0111】
次に、決済制御部113は、催告情報125に対応する引落情報及び再引落情報124を削除する(ステップS57)。具体的には、決済制御部113は、ステップS31で対象として特定した催告情報125のレコードに対応する再引落情報124を特定し、削除する。また、決済制御部113は、催告情報125に対応する引落情報がある場合、当該引落情報を削除する。その後、処理部110は本フローチャートの処理を終了する。
【0112】
決済制御部113が、決済が失敗したと判定する場合(ステップS54で「NO」の場合)、対話制御部112は、SNSを介してクレジット決済不能を通知する(ステップS58)。
【0113】
図16は、カード決済失敗通知画面267の一例を示す図である。カード決済失敗通知画面267は、カード決済が成功しなかったことを示すメッセージを含む。
図16に示すように、カード決済失敗画面は、例えばクレジットカード情報を更新するためのリンク情報を含んでいてもよい。
【0114】
次に、決済制御部113は、所定回数以上の決済不能である場合、ブラックリスト情報を生成する(ステップS59)。具体的には、決済制御部113は、ステップS51で特定した催告情報125のレコードに係る請求が、ステップS54において所定回数以上、決済が失敗したと判定される場合に、当該催告情報125を用いてブラックリスト情報を生成する。その後、処理部110は本フローチャートの処理を終了する。
【0115】
本実施形態により、校納金の銀行引落ができない場合に、クレジットカードを用いた決済を効率的に行うことができる。インターネットを用いた商取引の活発化により、クレジットカード決済がより一般化しており、クレジットカード決済について未払が生じた場合、社会的な信用の失墜につながる可能性がある。そのため、校納金の回収をクレジットカードを用いて行うことにより、未納の減少に寄与することができる。
【0116】
<第1の変形例>
以下、本実施形態における第1の変形例について説明する。上述の実施形態では、対話制御部112が、引落の失敗回数と第1の閾値とを比較することにより、第1の引落不能画面263Aか第2の引落不能画面263Bのいずれを保護者端末装置20に表示させるかを決定した。第1の変形例では、保護者の支払履歴に応じて、第1の引落不能画面263A又は第2の引落不能画面263Bのいずれを表示させるかを決定する。以下、上述の実施形態と異なる点を説明する。
【0117】
図17は、第1の変形例における引落処理の一例を示す図である。本変形例のステップS12において、決済制御部113が、引落が完了していないと判定する場合(ステップS12で「NO」の場合)、対話制御部112は、引落履歴情報126が所定の条件を満たすか否かを判定する(ステップS151)。
【0118】
具体的には、対話制御部112は、引落履歴情報126に含まれる情報が所定の条件を満たすか否かにより、保護者端末装置20に第1の引落不能画面263A又は第2の引落不能画面263Bのいずれを表示させるかを決定する。例えば、対話制御部112は、引落履歴情報126に含まれる校納金の納付方法の変更履歴と、累計失敗回数との少なくとも一方が、予め定められた条件を満たす場合(ステップS151で「YES」の場合)に、希望日等の再引落情報124の変更を許容するものとして、第2の引落不能画面263Bを送信する。
【0119】
例えば、対話制御部112は、納付方法の変更履歴に含まれる変更回数が所定数以上である場合、銀行振込以外の方法での納付を促進する方が未納金の早期回収が見込まれるものとして、条件を満たすものと取り扱い、第2の引落不能画面263Bを送信する。また例えば、対話制御部112は、保護者の累計失敗回数が所定数以上である場合に、希望日変更画面へのリンク情報を含む第2の変更画面を送信する方が未納金の回収に寄与するものとして、条件を満たすものと取り扱い、第2の引落不能画面263Bを送信する。
【0120】
なお、引落履歴情報126を用いた所定の条件については、本例に限定されるものではない。例えば、納付方法の変更履歴と累計失敗回数との両方が条件を満たす場合に、第2の引落不能画面263Bを表示させるものであってもよい。また、引落履歴情報126に相談履歴を含め、相談履歴に応じて第2の引落不能画面263Bを表示させるか否かを決定してもよい。
【0121】
以上、本変形例により、保護者それぞれの状況に応じて、異なる表示画面が送信される。保護者ごとに適した画面を表示させることにより、効率的に未納金の回収を促進することができる。
【0122】
<第2の変形例>
以下、本実施形態における第2の変形例について説明する。上述の実施形態では、保護者の再引落希望日を再引落日に決定した。第2の変形例では、同じ再引落希望日を希望する保護者数に応じて、再引落日を決定する。具体的には、第2の変形例における校納金回収支援装置10は、同じ再引落希望日を希望する保護者数が所定数以上である場合に、当該再引落希望日を再引落日に決定し、所定数未満である場合に当該再引落希望日以外の日を再引落日に決定する。」以下、上述の実施形態と異なる点を説明する。
【0123】
図18は、第2の変形例における引落日決定処理の一例を示すフローチャートである。
【0124】
まず、再引落日決定部116は、再引落希望日の入力を受け付ける(ステップS61)。具体的には、再引落日決定部116は、再引落条件変更画面264の希望日入力領域264aに対する、再引落希望日の入力操作を受け付ける。なお、再引落日決定部116は、入力された再引落希望日を、記憶部120の図示しない領域に格納する。
【0125】
次に、再引落日決定部116は、同じ再引落希望日を入力した保護者が所定数以上であるか否かを判定する(ステップS62)。具体的には、再引落日決定部116は、記憶部120を参照し、ステップS41で入力された再引落希望日と同じ日程を指定した保護者が、予め定められた所定数以上であるか否かを判定する。
【0126】
再引落日決定部116が、同じ再引落希望日を入力した保護者が所定数以上であると判定する場合(ステップS62で「YES」の場合)、再引落日決定部116は、再引落希望日を再引落日に決定する(ステップS63)。
【0127】
ステップS64で行われる処理は、
図6のステップS33の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0128】
次に、対話制御部112は、再引落日を通知する(ステップS65)。具体的には、対話制御部112は、ステップS43で決定した再引落日を示す通知を保護者端末装置20に送信する。その後、処理部110は本フローチャートの処理を終了する。
【0129】
図19は、再引落日通知画面268の一例を示す図である。再引落日通知画面268は、決定した再引落日を含む。なお、再引落日通知画面268は、
図19に示すように、
図18のステップS61において入力された再引落希望日を含んでいてもよい。再引落日通知画面268は、例えばSNSのメッセージ欄に表示されてもよいし、メッセージ欄に表示されたリンク情報にアクセスすることで保護者端末装置20に表示されてもよい。
【0130】
説明を
図18に戻す。再引落日決定部116が、同じ再引落希望日を入力した保護者が所定数未満であると判定する場合(ステップS62で「NO」の場合)、再引落日決定部116は、一定間隔候補日のうち、再引落希望日より後の日付を再引落日に決定する(ステップS66)。具体的には、本処理開始前に、再引落日の候補となる日付であって、一定間隔ごとに設定された複数の候補日である一定間隔候補日が、校納金回収支援装置10において予め定められている。再引落日決定部116は、一定間隔候補日に属する日付であって、ステップS61において入力された再引落希望日よりも後の日付を、再引落日に決定する。
【0131】
図20は、一定間隔候補日を用いた再引落日決定処理の概要を示すイメージ図である。「1」、「2」、「3」の符号を付した円が、保護者による再引落希望日に係る請求を示し、符号を付していない円が、一定間隔候補日における請求を示す。また、点線は再引落希望日を再引落日に決定するための閾値を示す。
図20における閾値は「4」であり、同じ再引落希望日を希望する保護者が4人以上である場合に、当該再引落希望日を再引落日に決定することができる。
【0132】
「1」の請求に係る再引落希望日を希望した保護者は1名であるため、当該再引落希望日は再引落日に決定されず、当該保護者については、「1」の再引落希望日よりも後の一定間隔候補日が再引落日に決定される。同様に、「2」、及び「3」の再引落希望日を希望した保護者は2名であるため、当該再引落希望日は再引落日に決定されず、当該保護者については、「2」、及び「3」の再引落希望日よりも後の一定間隔候補日が再引落日に決定される。
【0133】
説明を
図18に戻す。ステップS67及びステップS68において行われる処理は、ステップS64及びステップS65において行われる処理と同様であるため、説明を省略する。その後、処理部110は本フローチャートの処理を終了する。
【0134】
以上、本変形例により、同じ再引落希望日を希望した保護者が少ない場合には、該日程を再引落日に決定せず、一定間隔候補日にまとめて引落を行うよう再引落日を決定する。これにより、再引落に関する管理業務及び引落業務の負担を軽減することができ、効率性が向上する。
【0135】
なお、
図18に示す引落日決定処理の終了後において、一定間隔候補日に引落を行う保護者数が、ステップS62において判定を行うための閾値に満たない可能性がある。その場合、
図18の処理を繰り返すことで、閾値以上の数の保護者に対し、同じ再引落日に引落を行うよう調整することができる。具体的には、ステップS62において、同じ一定間隔候補日に割り当てられた保護者数が所定数(即ち閾値)以上であるか否かを判定し、所定数未満である場合(ステップS62で「NO」の場合)に、当該一定間隔候補日より後の、他の一定間隔候補日を、再引落日に決定する。これを、閾値未満の保護者が決定された再引落日が存在しなくなるまで繰り返す。
【0136】
以上、本発明に係る各実施形態及び変形例の説明を行ってきたが、本発明は、上記した実施形態の一例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態の一例は、本発明を分かり易くするために詳細に説明したものであり、本発明は、ここで説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ある実施形態の一例の構成の一部を他の一例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の一例の構成に他の一例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の一例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることもできる。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、図中の制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、全てを示しているとは限らない。ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【0137】
また、上記の校納金回収支援装置10、保護者端末装置20、及び銀行端末装置30の機能構成は、理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。上述の通り、校納金回収支援装置10、保護者端末装置20、及び銀行端末装置30の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
【符号の説明】
【0138】
1:校納金回収支援システム、10:校納金回収支援装置、11:演算装置、12:メモリ、13:外部記憶装置、14:入力IF、15:出力IF、16:通信IF、17:記憶媒体駆動装置、18:メディア、20:保護者端末装置、30:銀行端末装置、110・210・310:処理部、111:登録情報受付部、112・211:対話制御部、113:決済制御部、114:引落情報生成部、115:表示情報生成部、116:再引落日決定部、117:相談受付部、120:記憶部、121:個人登録情報、122:定期引落情報、123:引落結果情報、124:再引落情報、125:催告情報、126:引落履歴情報、130・230・330:入力部、140・240・340:出力部、150・250・350:通信部、212:再引落情報変更要求部、261:申込書、262:引落完了画面、263A:第1の引落不能画面、263B:第2の引落不能画面、264:再引落条件変更画面、265:就学支援情報画面、266:カード決済成功通知画面、267:カード決済失敗通知画面、268:再引落日通知画面、311:引落要求受付部、312:引落部、X:ネットワーク
【要約】
【課題】校納金の効率的な回収を支援する技術の提供を目的とする。
【解決手段】校納金回収支援装置であって、校納金を納める保護者の有する保護者端末装置との対話を制御する対話制御部と、前記校納金の決済を制御する決済制御部と、前記保護者端末装置から前記校納金の再引落希望日を取得して再引落日を決定する再引落日決定部と、を備え、前記決済制御部は、金融機関端末装置に校納金の引落を要求し、前記要求への応答として金融機関が前記校納金の引落に成功したか否かを示す情報を受け付け、前記対話制御部は、所定の引落日に前記金融機関が前記校納金の引落に失敗した場合に、前記対話を用いて前記保護者端末装置に引落不能を通知し、前記保護者端末装置から前記再引落希望日を受信することを特徴とする。
【選択図】
図1