(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-07
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】ウェット-ドライ統合型ウエハ処理システム
(51)【国際特許分類】
H01L 21/02 20060101AFI20220104BHJP
H01L 21/677 20060101ALI20220104BHJP
B65G 49/07 20060101ALI20220104BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20220104BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20220104BHJP
【FI】
H01L21/02 Z
H01L21/68 A
B65G49/07 C
H01L21/304 643A
H01L21/304 648Z
H01L21/302 101G
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017045540
(22)【出願日】2017-03-10
【審査請求日】2020-03-06
(32)【優先日】2016-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510141648
【氏名又は名称】ラム・リサーチ・アーゲー
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH AG
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】特許業務法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トルステン・リル
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス・フィッシャー
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・エイチ.・グールド
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・ミスロバティ
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ・エンゲッサー
(72)【発明者】
【氏名】ハロルド・オコーン-シュミット
(72)【発明者】
【氏名】アンダース・ジョエル・ビョーク
【審査官】安田 雅彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-503210(JP,A)
【文献】特表2005-527099(JP,A)
【文献】特開2007-035874(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/02-479
H01L 21/67-687
B65G 49/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエハ状物品を処理するための装置であって、
真空移送モジュールと、
大気圧移送モジュールと、
前記真空移送モジュールと前記大気圧移送モジュールとを相互に接続する第1のエアロックと、
前記大気圧移送モジュールに接続された大気圧処理モジュールと、
前記大気圧移送モジュール、前記第1のエアロック、及び前記大気圧処理モジュールのそれぞれに、別々に且つ異なる被制御流量でガスを供給するように構成されたガス供給システムであって、
(i)前記第1のエアロックと前記大気圧移送モジュールとが互いに通じているときに、前記第1のエアロックから前記大気圧移送モジュールへのガス流を引き起こし、
(ii)前記大気圧移送モジュールと前記大気圧処理モジュールとが互いに通じているときに、前記大気圧移送モジュールから前記大気圧処理モジュールへのガス流を引き起こす、ガス供給システムと、
を備え、
前記ガス供給システムは、
前記第1のエアロックの上部領域内に配置されて前記第1のエアロック内で下向きにガスを分配するように構成された第1のガスシャワーヘッドと、
前記大気圧移送モジュールの上部領域内に配置されて前記大気圧移送モジュール内で下向きにガスを分配するように構成された第2のガスシャワーヘッドと、
前記大気圧処理モジュールの上部領域内に配置されて前記大気圧処理モジュール内でガスを下向きに分配するように構成された第3のガスシャワーヘッドと、
を含み、
前記ガス供給システムは、前記第1のガスシャワーヘッドと、前記第2のガスシャワーヘッドと、前記第3のガスシャワーヘッドと、におけるそれぞれの流れを別々に制御するように構成されている、装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、
前記第1のエアロックは、所定の直径を有する少なくとも1枚のウエハ状物品に適合するように構成され、前記第1のガスシャワーヘッドは、前記第1のエアロック内に配置されたときの前記所定の直径のウエハ状物品の径方向外側に配置される下向きのガス吐出開口を含む、装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置であって、
前記大気圧移送モジュールは、所定の直径を有する少なくとも1枚のウエハ状物品に適合するように構成され、前記第2のガスシャワーヘッドは、前記大気圧移送モジュール内に配置されたときの前記所定の直径のウエハ状物品の径方向外側に配置される下向きのガス吐出開口を含む、装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置であって、
前記ガス供給システムは、前記大気圧移送モジュールの下方領域内に配置された第1の排出口であって、前記第2のガスシャワーヘッドから吐出され
て前記大気圧移送モジュール、前記第1のエアロック、及び前記大気圧処理モジュールのそれぞれから離れ
るガスの少なくとも一部を排出する第1の排出口を含む、装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置であって、
前記大気圧移送モジュールは、真空ポンプを備えていない、装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置であって、
前記第3のガスシャワーヘッドは、前記大気圧移送モジュールからの入口開口に隣接して配置される、装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置であって、
前記ガス供給システムは、前記大気圧処理モジュール内に配置された第1の排出口であって、前記第3のガスシャワーヘッドから吐出され
て前記大気圧移送モジュール及び前記大気圧処理モジュールのそれぞれから
離れるガスの少なくとも一部を排出する第1の排出口を含む、装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置であって、
前記大気圧処理モジュールは、真空ポンプを備えていない、装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置であって、
前記大気圧処理モジュールは、前記大気圧移送モジュールに接続された外側チャンバと、ウエハ状物品のウェット処理を実施するように構成された内側チャンバとを含む、装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置であって、
前記内側チャンバは、下方椀部と、上方蓋部とを含み、前記下方椀部及び前記上方蓋部は、互いに対して相対的に垂直方向に可動である、装置。
【請求項11】
請求項9に記載の装置であって、
前記内側チャンバは、処理を経ている間の前記ウエハ状物品を保持して回転させるためのスピンチャックに適合する、装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置であって、
前記スピンチャックは、浮遊チャックである、装置。
【請求項13】
請求項1に記載の装置であって、
前記大気圧処理モジュールは、前記大気圧移送モジュールに接続された外側チャンバと、ウエハ状物品のウェット処理を実施するように構成された内側チャンバとを含み、前記第3のガスシャワーヘッドは、前記外側チャンバ内且つ前記内側チャンバの外に配置される、装置。
【請求項14】
請求項1に記載の装置であって、更に、
前記第1のエアロックとは独立して前記真空移送モジュールに取り付けられた少なくとも1つの真空処理モジュールを備える装置。
【請求項15】
請求項1に記載の装置であって、更に、
少なくとも1つの第2のエアロックを通じて前記真空移送モジュールに接続された機器前面モジュールを備え、前記機器前面モジュールは、ウエハ状物品を前記機器前面モジュール内へ導入し、また、ウエハ状物品を前記機器前面モジュール内から取り出すための少なくとも1つの正面開口式カセット一体型ポッドを含む、装置。
【請求項16】
請求項1に記載の装置であって、
ウエハ状物品は、前記大気圧移送モジュール内、前記第1のエアロック内、及び前記真空移送モジュール内を通過する
ことにより、前記大気圧処理モジュールに対して出し入れされ得る、装置。
【請求項17】
請求項1に記載の装置であって、更に、
前記大気圧移送モジュール内及び前記第1のエアロック内の少なくともいずれかに配置されたヒータを備え、前記ヒータは、前記大気圧処理モジュールから前記真空移送モジュールに戻されたウエハ状物品上に存在する残留水分を蒸発させるように構成される、装置。
【請求項18】
請求項1に記載の装置であって、
前記真空移送モジュールは、前記真空移送モジュールから前記第1のエアロックにウエハ状物品を移送するように動作可能である真空移送ロボットを含む、装置。
【請求項19】
請求項15に記載の装置であって、
前記真空移送モジュールは、ウエハ状物品を前記少なくとも1つの第2のエアロックから前記真空移送モジュールに移送するように、また、前記真空移送モジュールから前記第1のエアロックに移送するように動作可能である真空移送ロボットを含む、装置。
【請求項20】
請求項1に記載の装置であって、
前記大気圧移送モジュールは、ウエハ状物品を前記第1のエアロックから前記大気圧移送モジュールに移送するように、また、前記大気圧移送モジュールから前記大気圧処理モジュールに移送するように動作可能である大気圧移送ロボットを含む、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエハ状物品を処理するための、ウェット処理モジュールとドライ処理モジュールとが統合されたシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハの処理は、様々な処理モジュールを使用して実施される。プラズマエッチング用などの一部の処理モジュールは、真空環境内で実施され、「ドライ」処理を伴うものだと見なされる。その他の処理モジュールは、様々な処理液を利用し、例えばウェットエッチング及び/又はウェット洗浄などを周囲圧力環境内で実施され、「ウェット」処理であると見なされる。
【0003】
米国特許出願公開第2008/0057221号は、界面工学のための被制御周囲システムについて記述しており、ここでは、実験室周囲環境と、被制御周囲環境とが組み合わされている。
【0004】
実際は、しかしながら、ウェット処理モジュールとドライ処理モジュールとを組み合わせて効率的になることは稀である。なぜならば、これらのモジュールでは、モジュールのタイプによってウエハスループットが大きく異なるからである。したがって、ウェット処理モジュールとドライ処理モジュールは、従来、互いに独立に動作されている。一方のタイプのモジュールで処理されたウエハが、その後、もう一方のタイプのモジュールで処理されるまでに、長い待機時間を経ることがある。例えば、半導体処理設備において、プラズマエッチングを経た後のウエハが、ウェット処理モジュールですすげるまでに数時間以上の待機時間を有することは、珍しいことではない。
【0005】
本発明の発明者らは、ウェット処理の順番待ちをしているウエハが、ウエハ表面上に残るハロゲンなどの反応性エッチング残留物が原因で、ウエハ上に形成されたデバイス構造上で低速反応に見舞われる可能性があることを発見した。これは、ウエハのウェット処理の実施とドライ処理の実施との間の待機時間を大幅に短縮するためにウェット処理モジュールとドライ処理モジュールとを統合させた、改善されたシステムを開発するきっかけを与えた。
【発明の概要】
【0006】
したがって、一態様において、本発明は、ウエハ状物品を処理するための装置であって、真空移送モジュールと、大気圧移送モジュールとを含む装置に関する。第1のエアロックが、真空移送モジュールと、大気圧移送モジュールとを相互に接続する。大気圧処理モジュールが、大気圧移送モジュールに接続される。ガス供給システムは、大気圧移送モジュール、第1のエアロック、及び大気圧処理モジュールのそれぞれに、別々に且つ異なる被制御流量でガスを供給するように構成され、(i)第1のエアロックと大気圧移送モジュールとが互いに通じているときに、第1のエアロックから大気圧移送モジュールへのガス流を引き起こし、(ii)大気圧移送モジュールと大気圧処理モジュールとが互いに通じているときに、大気圧移送モジュールから大気圧処理モジュールへのガス流を引き起こす。
【0007】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、ガス供給システムは、第1のエアロックの上方領域内に配置されて第1のエアロック内で下向きにガスを分配するように構成された第1のガスシャワーヘッドを含む。
【0008】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、第1のエアロックは、所定の直径を有する少なくとも1枚のウエハ状物品に適合するように構成され、第1のガスシャワーヘッドは、第1のエアロック内に配置されたときの所定の直径のウエハ状物品の半径方向外側に配置される下向きのガス吐出開口を含む。好ましくは、ガス吐出開口は、第1のエアロックの垂直チャンバ壁まで5cm未満の距離に位置付けられる。
【0009】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、ガス供給システムは、大気圧移送モジュールの上方領域内に配置されて大気圧移送モジュール内で下向きにガスを分配するように構成された第2のガスシャワーヘッドを含む。
【0010】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、大気圧移送モジュールは、所定の直径を有する少なくとも1枚のウエハ状物品に適合するように構成され、第2のガスシャワーヘッドは、大気圧移送モジュール内に配置されたときの所定の直径のウエハ状物品の径方向外側に配置される下向きのガス吐出開口を含む。好ましくは、ガス吐出開口は、大気圧移送モジュールの垂直チャンバ壁まで5cm未満の距離に位置付けられる。或いは、ガス吐出開口は、処理対象とされるウエハ状物品の直径よりも少なくとも5mm大きい直径を有するリング内に環状に配置される。
【0011】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、ガス供給システムは、大気圧移送モジュールの下方領域内に配置された第1の排出口であって、第2のガスシャワーヘッドから吐出されるガスの少なくとも一部を排出し、大気圧移送モジュール、第1のエアロック、及び大気圧処理モジュールのそれぞれから離れるように構成された第1の排出口を含む。
【0012】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、大気圧移送モジュールは、真空ポンプを備えていない。
【0013】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、ガス供給システムは、第3のガスシャワーヘッドであって、大気圧処理モジュールの上方領域内に配置されて大気圧処理モジュール内で下向きにガスを吐出するように構成された第3のガスシャワーヘッドを含む。
【0014】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、第3のガスシャワーヘッドは、大気圧移送モジュールからの入口開口に隣接して配置される。
【0015】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、ガス供給システムは、第2の排出口であって、大気圧処理モジュール内に配置されて、第3のガスシャワーヘッドから吐出されるガスの少なくとも一部を排出し、大気圧移送モジュール及び大気圧処理モジュールのそれぞれから遠ざけるように構成された第2の排出口を含む。
【0016】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、大気圧処理モジュールは、真空ポンプを備えていない。
【0017】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、大気圧処理モジュールは、大気圧移送モジュールに接続された外側チャンバと、ウエハ状物品のウェット処理を実施するように構成された内側チャンバとを含む。
【0018】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、内側チャンバは、下方椀部と、上方蓋部とを含み、下方椀部及び上方蓋部は、互いに対して相対的に垂直方向に可動である。
【0019】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、内側チャンバは、処理を経ているウエハ状物品を保持する及び回転させるためのスピンチャックに適合する。
【0020】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、スピンチャックは、浮遊チャックである。
【0021】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、大気圧処理モジュールは、大気圧移送モジュールに接続された外側チャンバと、ウエハ状物品のウェット処理を実施するように構成された内側チャンバとを含み、第3のガスシャワーヘッドは、外側チャンバ内且つ内側チャンバの外に配置される。
【0022】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、少なくとも1つの真空処理モジュールが、第1のエアロックとは独立して真空移送モジュールに取り付けられる。
【0023】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、機器前面モジュールが、少なくとも1つの第2のエアロックを通じて真空移送モジュールに接続され、機器前面モジュールは、ウエハ状物品を機器前面モジュール内へ導入し、また、ウエハ状物品を機器前面モジュール内から取り出すための少なくとも1つの正面開口式カセット一体型ポッドを含む。
【0024】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、ウエハ状物品は、大気圧移送モジュール内、第1のエアロック内、及び真空移送モジュール内を通過するだけで、大気圧処理モジュールに対して出し入れされ得る。
【0025】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、大気圧移送モジュール内及び第1のエアロック内の少なくともいずれかに、ヒータが配置され、該ヒータは、大気圧処理モジュールから真空移送モジュールに戻されたウエハ状物品上に存在する残留水分を蒸発させるように構成される。このようなヒータは、LED加熱素子などの放射熱ヒータを含んでいてよい。
【0026】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、真空移送モジュールは、真空移送モジュールから第1のエアロックにウエハ状物品を移送するように動作可能である真空移送ロボットを含む。
【0027】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、真空移送モジュールは、ウエハ状物品を少なくとも1つの第2のエアロックから真空移送モジュールに移送するように、また、真空移送モジュールから第1のエアロックに移送するように動作可能である真空移送ロボットを含む。
【0028】
本発明にしたがった装置の好ましい実施形態では、大気圧移送モジュールは、ウエハ状物品を第1のエアロックから大気圧移送モジュールに移送するように、また、大気圧移送モジュールから大気圧処理モジュールに移送するように動作可能である大気圧移送ロボットを含む。
【図面の簡単な説明】
【0029】
添付の図面を参照にして与えられる本発明の好ましい実施形態に関する以下の詳細な説明を読むことによって、本発明のその他の目的、特徴、及び利点が更に明らかになる。
【
図1】本発明の第1の実施形態における統合されたウェットおよびドライ統合処理モジュールを含む装置を、上から見た平面図である。
【
図2】
図1を線II-IIで切り取って示した概略断面図である。
【
図3】本発明にしたがった装置で使用するのに適したウェット処理機器の断面図である。
【
図4】本発明の第2の実施形態におけるウェットおよびドライ統合処理モジュールを含む装置を、上から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に、図を参照する。
図1のシステムは、一連の正面開口式カセット一体型ポッド(FOUP)50を含み、これらは、ウエハが装置に入る入口地点及びウエハが装置から出る出口地点である。機器前面モジュール(EFEM)53は、EFEMロボット56を有し、ウエハを、スロットバルブ58を通してFOUP50からINエアロック59に移送する。EFEMロボット56は、同様に、ウエハを、OUTエアロック62からスロットバルブ61を通してFOUP50に移送する。随意の大気圧検査モジュール65が、スロットバルブ68を通じてEFEM53に接続される。
【0031】
INエアロック59及びOUTエアロック62は、更に、それぞれのスロットバルブ60及び63を通じて真空移送モジュール(VTM)71に接続される。VTM71は、VTMロボット74を備えており、該VTMロボット74は、ウエハを、INエアロック59からスロットバルブ60を通らせて、第1の真空処理モジュール80及び第2の真空処理モジュール83のうちの選択されたいずれかにそれぞれのスロットバルブ81又は84を通して移動させる。真空処理モジュール80及び83は、例えば、プラズマエッチングのための処理モジュールである。
【0032】
或いは、VTMロボット74は、ウエハを、INエアロック59からスロットバルブ60を通らせて移動させ、また、第3の真空処理モジュール122にスロットバルブ119を通して移動させる。第3の真空処理モジュール122は、例えば、デポジションモジュールである。
【0033】
VTMロボット74は、ウエハを、INエアロック59からスロットバルブ60を通らせて、随意の真空検査モジュール77にそれに関連付けられたスロットバルブ78を通して移動させるように、又は通過モジュール(PTM)78にそれに関連付けられたスロットバルブ86を通して移動させるように構成される。
【0034】
上述の全ての移送について、VTMロボットは、ウエハを、OUTエアロック62にそれに関連付けられたスロットバルブ61を通して逆経路に沿って移動させるように、また、真空処理モジュール80、83、122のうちの選択されたいずれかとPTM87との間でいずれかの方向に沿って移動させるようにも構成される。
【0035】
PTM87は、それ自体が、真空側のスロットバルブ86及び大気圧側のスロットバルブ89を通じてVTM71と大気圧移送モジュール(ATM)92とを接続するエアロックである。ATM92は、ATMロボット98を備えており、該ATMロボット98は、ウエハを、PTM87からスロットバルブ89を介して移送し、また、大気圧処理モジュール(APM)101にスロットバルブ96を介して移送するように構成される。APM101は、例えば、半導体ウエハのウェット洗浄用の処理モジュールである。この実施形態におけるAPM101は、後ほど更に詳しく説明されるように、スピンチャックを囲う内側チャンバ110を備える。
【0036】
ATMロボット98は、また、ウエハを、PTM87からスロットバルブ89を介して移送し、また、随意の大気圧検査モジュール116にスロットバルブ113を通して移送するように構成される。
【0037】
次に、
図2を参照すると、ウエハがVTMロボット74によって移送されるのに伴って、第1の圧力p1がVTM71内に行き渡る。通過モジュール87は、環状ガス分配器88を備えており、該分配器88は、窒素などの不活性ガスをPTM87に提供する。環状ガス分配器88は、分配器88のガス出口が、PTM87内に存在するときのウエハよりも半径方向外側に位置するように、装置が処理するように設計されたウエハの直径よりも大きい内径を有することが好ましい。こうすれば、ガス分配器88から吐出されたガスが、PTM87内に存在するときのウエハの上向き表面に強く衝突することはない。
【0038】
PTM87をパージするためにガス分配器88によって生成されるガス流は、
図2においてG1で表わされている。V1は、PTM87からパージ用ガスを抜くための抜け口を記している。ガス分配器88及び抜け口V1は、PTM87内に圧力p2が行き渡るように操作される。PTM87内に行き渡る条件内でウエハが安定した後、ATMロボット98は、スロットバルブ89を通してPTM87からウエハを取り出して、それをATM92内へ運ぶ。
【0039】
ATM92は、ATM92を不活性ガスでパージするための自身のガス分配器95と、ATM92を排気するためにガスを受け入れるガス収集器94とを備えている。ガス分配器95によって生成されるガス流は、
図2においてG2で表わされており、排気口は、E1で表わされている。ガス分配器95及びガス収集器94は、ATM92内に圧力p3が行き渡るように制御される。
【0040】
ATMロボット98は、次に、スロットバルブ96を通してウエハをATM92からAPM101に移送する。APM101内には、後ほど更に詳しく説明されるように、ウエハが上に搭載されるスピンチャックを内包する内側チャンバ110がある。APM101内で内側チャンバ110よりも外側の空間は、圧力p4が行き渡る被制御環境として維持される。具体的には、APM101の外側チャンバ内に、スロットバルブ96に隣接してガス分配器104が配置され、下向きのガス流G3を生成する。内側チャンバ110は、自身のガス流G4も受け入れる。APM101には、内側チャンバ110のための排気口E2及び外側環境107のための排気口E3の、2つの排気口が関係付けられる。
【0041】
本書で言及される真空処理モジュールは、その中に行き渡る圧力が大気圧の10%未満であり、好ましくは10トール以下であり、更に好ましくは1トール未満であるモジュールを示唆している。本書で言及される大気圧処理モジュールは、その中に行き渡る圧力が0.5~1.5バールの範囲内であり、好ましくは0.9~1.1バールの範囲内であるモジュールを示唆している。
【0042】
上述された不活性ガス流G1、G2、G3、G4、並びに抜け口V1及び排気口E1、E2、E3は、それぞれ、装置を通るウエハの搬送方向に関わらず、行き渡る圧力p1~p4がp1>p2>p3>p4の関係を満たすように、独立に制御される。こうすれば、(モジュールどうしが互いに通じているときに、)PTM87からATM92への、ATM92から外側チャンバ環境107への、及び外側チャンバ環境107から排気口E3へのガス流がある。これは、真空処理モジュールにおいてウエハを処理すること、大気圧処理モジュールにおける処理のためにウエハを移送すること、及び次いで真空システムを経てウエハを戻すことを、全て、真空システムから酸素を排除した状態で可能にする。
【0043】
この実施形態のATM92は、好ましくは真空ポンプが使用されないという点で、従来の大気圧移送モジュールとは異なる。その代わり、ATM92内の圧力は、ガス流G2及び清潔な排気口E1を通じて制御される。更に、この実施形態のATM92は、好ましいことに完全に密閉されており、これは、ウエハが、EFEM53から真空処理モジュールに移送され、また、次いで大気圧処理モジュールに移送され、次いで真空環境に戻り、また、EFEM53に戻ることを可能にする。この密閉環境は、ウエハが、プラズマエッチング後で液体洗浄前に酸素に曝されることを防ぐのにも有用である。
【0044】
上述のように、窒素などの不活性ガスが、開示されたガス分配器を通じて供給される。ガス分配器は、この実施形態では、形状が環状であり、処理対象とされるウエハよりも直径が大きく、ガスを下向きに吐出できるようにそのそれぞれのチャンバの頂部近くに位置決めされる。或いは、ガス分配器は、側方取り付け式の拡散器の形態をとってもよい。
【0045】
ガスは、好ましいことに再循環されないので、例えば窒素などのガス流は、約500slmに制限される。
【0046】
或いは、本書で説明されるガス分配器のうちの1つ以上は、フィルタファンユニット(FFU)の形態をとってもよく、この場合のガスは、再循環される。
【0047】
ATM92及び/又はPTM78は、ウエハが真空システムに入る前に(VTMに入る前に、)(液体処理を経た)ウエハから吸着水分を脱着させるために、ヒータ(例えば、青色LED加熱アセンブリなどの放射熱ヒータ)を備えていることが好ましい。
【0048】
次に、
図3を参照すると、大気圧処理モジュール101の一例が示されている。この機器は、概ね、共通して有する係属中の出願の出願公開公報第2013/0062839号で説明されるとおりであり、本書で完全には説明されていない構造上の詳細については、この出願を参照するとよい。
【0049】
外側プロセスチャンバ108は、PFA(ペルフルオロアルコキシ)樹脂でコーティングされたアルミニウムで作成されることが好ましい。この実施形態におけるチャンバは、円筒主壁10と、下方部分(下方の壁)14と、上方部分15とを有する。上方部分15からは、より狭い円筒壁34が伸びて、蓋36によって閉じられる。ウエハは、側方の開口部(不図示)を通じて内側チャンバ110に対して出し入れされることが好ましい。
【0050】
外側プロセスチャンバ108の上方部分には、ロータリチャック30が配置されている。ロータリチャック30は、装置の使用時にウエハWを回転自在に支持する。ロータリチャック30は、リングギア38を含むロータリドライブを組み入れており、該ロータリドライブは、後ほど詳しく説明されるように、ウエハWの周縁部への接触及びウエハWの周縁部の解放を選択的に行うための複数の偏心可動式把持部材40に係合して該部材を駆動する。
【0051】
この実施形態では、ロータリチャック30は、円筒壁34の内表面に隣接して提供されるリングロータである。リングロータの反対側には、円筒壁34の外表面に隣接してステータ32が配置されている。ロータ30及びステータ32は、リングロータ30を(及びそれによって支持ウエハWを)回転させて能動磁気軸受けを通じて浮遊させ得るモータとして機能する。例えば、ステータ32は、ロータ上に提供された対応する永久磁石を通してロータリチャック30を回転自在に駆動するように能動制御されえる複数の電磁コイル又は電磁巻き線を含むことができる。ロータリチャック30のアキシャル・ラジアル(軸方向及び半径方向の)軸受けは、ステータの能動制御によって又は永久磁石によって実現されてもよい。こうして、ロータリチャック30は、機械的接触に縛られることなく浮遊されえる及び回転自在に駆動され得る。或いは、ロータは、受動軸受けによって保持されてよく、この場合、ロータの磁石は、チャンバの外の外側ロータ上に円周方向に配置された対応する高温超伝導磁石(HTS磁石)によって保持される。この代替の実施形態によって、リングロータの各磁石は、外側ロータ上のその対応するHTS磁石に留め付けられる。したがって、内側ロータは、物理的に接続されることなく外側ロータと同じ動きをする。
【0052】
蓋36は、その外側にマニホールド42を取り付けられ、該マニホールドは、蓋36を突っ切ってウエハWの上方でチャンバ内へ通じる媒体入口44を提供する。この実施形態におけるウエハWは、入口44を通して供給される流体がウエハWの上向き表面に衝突するように、ロータリチャック30から下向きに吊り下がり、把持部材40によって支持される。ウエハは、下方からチャック30に装填されることが好ましく、したがって、チャック30の内径は、ウエハWの直径よりも小さくてよい。更に、蓋36は、着脱可能である必要はない。
【0053】
ウエハWが、例えば直径が300mm又は450mmの半導体ウエハである場合、ウエハWの上向きの側は、ウエハWのデバイス側又は表側のいずれかであってよく、ウエハがロータリチャック30上にどのように位置決めされるかによって決定され、これは、更に、内側チャンバ110内で実施されている具体的なプロセスによって決定付けられる。
【0054】
図3の装置は、更に、内部カバー2を含み、該カバー2は、
外側プロセスチャンバ
108に対して相対的に可動である。内部カバー2は、
図3において、その第1の、即ち開かれた状態で示されており、この状態では、ロータリチャック30は、
外側プロセスチャンバ
108の円筒状の外壁10と連通している。この実施形態におけるカバー2は、概ねカップ状であり、起立する円筒壁21によって取り囲まれたベース20を含む。カバー2は、更に、ベース20を支持する及び
外側プロセスチャンバ
108の下方の壁14を突っ切る中空シャフト22を含む。
【0055】
中空シャフト22は、外側プロセスチャンバ108内に形成されたボス12によって取り囲まれ、これらの要素は、中空シャフト22が外側プロセスチャンバ108との気密シールを維持しつつボス12に対して相対的に変位されることを許容する動的シールを通じて接続される。
【0056】
円筒壁21の頂部には、環状の偏向部材24が取り付けられ、該偏向部材は、その上向き表面上にガスケット26を載せている。カバー2は、処理流体及びすすぎ液がチャンバ内へ導入されてウエハWの下向き表面に到達しえるように、ベース20を突っ切る流体媒体入口28を含むことが好ましい。
【0057】
カバー2は、更に、吐出菅25内へ通じる処理液吐出開口23を含む。吐出菅25は、カバー2のベース20に強固に取り付けられる一方で、気密シールを維持しつつ底壁14に対して相対的に軸方向に滑動され得るように、動的シール17を通じて外側プロセスチャンバ108の底壁14を突っ切る。
【0058】
排気口16が、外側プロセスチャンバ108の壁10を突っ切る一方で、ロータリチャック30の内表面の近くでは、別の排気口46が、蓋36を突っ切る。各排気口は、適切な排気導管(不図示)に接続され、これらの導管は、それぞれのバルブ及び通気機器を通じて独立に制御されることが好ましい。
【0059】
図3に示された状態は、ウエハWの出し入れ時に相当する。具体的には、ウエハWは、蓋36を通して、又はより好ましくは、チャンバ壁10に設けられたサイドドア(不図示)を通して、ロータリチャック30に装填できる。しかしながら、蓋36が適切な位置にあり、いずれのサイドドアも閉じられているときは、
外側プロセスチャンバ
108は、気密性であり、定められた内部圧力を維持することができる。
【0060】
下方のカップ2は、カバー2上のシールガスケット26が外側プロセスチャンバ108の内側に接触するとともに、外側プロセスチャンバ108の内側のガスケット18が偏向部材24に接触し、それによって、自身の内側でウエハWの処理が実施される密閉された外側プロセスチャンバ108が形成されるまで、外側プロセスチャンバ108に対して相対的に垂直方向に可動である。
【0061】
上述のように、ガス流G3が、チャンバ101内且つ外側プロセスチャンバ108の外の容積内へ提供され、排気口E3を通して排出されるのに対し、開口46は、例えば、吐出管25を通して引き続き排出できる(E2)内側のガス流G4を可能にするために利用できる。
【0062】
図4は、第2の大気圧処理モジュール
125がAPM101に並行して提供される代替の一実施形態を示している。この実施形態のATM128は、2つのAPMおよび2つのPTMにアクセスし、このとき一方がIN(進入)し、他方がOUT(退出)するようにアクセスする。
図4の実施形態は、その他の点では、
図1~3に関連して説明されたのと同様である。
【0063】
本発明は、その様々な好ましい実施形態に関連付けて説明されてきたが、これらの実施形態は、発明を例示するために提供されたにすぎないこと、並びに添付の特許請求の範囲の真の範囲及び趣旨によって与えられる保護範囲を制限する名目として使用されるべきではないことが理解される。本発明は、以下の形態により実現されてもよい。
[形態1]
ウエハ状物品を処理するための装置であって、
真空移送モジュールと、
大気圧移送モジュールと、
前記真空移送モジュールと前記大気圧移送モジュールとを相互に接続する第1のエアロックと、
前記大気圧移送モジュールに接続された大気圧処理モジュールと、
前記大気圧移送モジュール、前記第1のエアロック、及び前記大気圧処理モジュールのそれぞれに、別々に且つ異なる被制御流量でガスを供給するように構成されたガス供給システムであって、
(i)前記第1のエアロックと前記大気圧移送モジュールとが互いに通じているときに、前記第1のエアロックから前記大気圧移送モジュールへのガス流を引き起こし、
(ii)前記大気圧移送モジュールと前記大気圧処理モジュールとが互いに通じているときに、前記大気圧移送モジュールから前記大気圧処理モジュールへのガス流を引き起こす、ガス供給システムと、
を備える装置。
[形態2]
形態1に記載の装置であって、
前記ガス供給システムは、前記第1のエアロックの上方領域内に配置されて前記第1のエアロック内で下向きにガスを分配するように構成された第1のガスシャワーヘッドを含む、装置。
[形態3]
形態2に記載の装置であって、
前記第1のエアロックは、所定の直径を有する少なくとも1枚のウエハ状物品に適合するように構成され、前記第1のガスシャワーヘッドは、前記第1のエアロック内に配置されたときの前記所定の直径のウエハ状物品の径方向外側に配置される下向きのガス吐出開口を含む。装置。
[形態4]
形態1に記載の装置であって、
前記ガス供給システムは、前記大気圧移送モジュールの上方領域内に配置されて前記大気圧移送モジュール内で下向きにガスを分配するように構成された第2のガスシャワーヘッドを含む、装置。
[形態5]
形態4に記載の装置であって、
前記大気圧移送モジュールは、所定の直径を有する少なくとも1枚のウエハ状物品に適合するように構成され、前記第2のガスシャワーヘッドは、前記大気圧移送モジュール内に配置されたときの前記所定の直径のウエハ状物品の径方向外側に配置される下向きのガス吐出開口を含む、装置。
[形態6]
形態4に記載の装置であって、
前記ガス供給システムは、前記大気圧移送モジュールの下方領域内に配置された第1の排出口であって、前記第2のガスシャワーヘッドから吐出されるガスの少なくとも一部を排出して前記大気圧移送モジュール、前記第1のエアロック、及び前記大気圧処理モジュールのそれぞれから離れて構成された第1の排出口を含む、装置。
[形態7]
形態1に記載の装置であって、
前記大気圧移送モジュールは、真空ポンプを備えていない、装置。
[形態8]
形態1に記載の装置であって、
前記ガス供給システムは、前記大気圧処理モジュールの上方領域内に配置された第3のガスシャワーヘッドであって、前記大気圧処理モジュール内で下向きにガスを吐出するように構成された第3のガスシャワーヘッドを含む、装置。
[形態9]
形態8に記載の装置であって、
前記第3のガスシャワーヘッドは、前記大気圧移送モジュールからの入口開口に隣接して配置される、装置。
[形態10]
形態8に記載の装置であって、
前記ガス供給システムは、前記大気圧処理モジュール内に配置された第2の排出口であって、前記第3のガスシャワーヘッドから吐出されるガスの少なくとも一部を排出し、前記大気圧移送モジュール及び前記大気圧処理モジュールのそれぞれから遠ざけるように構成された第2の排出口を含む、装置。
[形態11]
形態1に記載の装置であって、
前記大気圧処理モジュールは、真空ポンプを備えていない、装置。
[形態12]
形態1に記載の装置であって、
前記大気圧処理モジュールは、前記大気圧移送モジュールに接続された外側チャンバと、ウエハ状物品のウェット処理を実施するように構成された内側チャンバとを含む、装置。
[形態13]
形態12に記載の装置であって、
前記内側チャンバは、下方椀部と、上方蓋部とを含み、前記下方椀部及び前記上方蓋部は、互いに対して相対的に垂直方向に可動である、装置。
[形態14]
形態12に記載の装置であって、
前記内側チャンバは、処理を経ている間の前記ウエハ状物品を保持して回転させるためのスピンチャックに適合する、装置。
[形態15]
形態14に記載の装置であって、
前記スピンチャックは、浮遊チャックである、装置。
[形態16]
形態8に記載の装置であって、
前記大気圧処理モジュールは、前記大気圧移送モジュールに接続された外側チャンバと、ウエハ状物品のウェット処理を実施するように構成された内側チャンバとを含み、前記第3のガスシャワーヘッドは、前記外側チャンバ内且つ前記内側チャンバの外に配置される、装置。
[形態17]
形態1に記載の装置であって、更に、
前記第1のエアロックとは独立して前記真空移送モジュールに取り付けられた少なくとも1つの真空処理モジュールを備える装置。
[形態18]
形態1に記載の装置であって、更に、
少なくとも1つの第2のエアロックを通じて前記真空移送モジュールに接続された機器前面モジュールを備え、前記機器前面モジュールは、ウエハ状物品を前記機器前面モジュール内へ導入し、また、ウエハ状物品を前記機器前面モジュール内から取り出すための少なくとも1つの正面開口式カセット一体型ポッドを含む、装置。
[形態19]
形態1に記載の装置であって、
ウエハ状物品は、前記大気圧移送モジュール内、前記第1のエアロック内、及び前記真空移送モジュール内を通過するだけで、前記大気圧処理モジュールに対して出し入れされ得る、装置。
[形態20]
形態1に記載の装置であって、更に、
前記大気圧移送モジュール内及び前記第1のエアロック内の少なくともいずれかに配置されたヒータを備え、前記ヒータは、前記大気圧処理モジュールから前記真空移送モジュールに戻されたウエハ状物品上に存在する残留水分を蒸発させるように構成される、装置。
[形態21]
形態1に記載の装置であって、
前記真空移送モジュールは、前記真空移送モジュールから前記第1のエアロックにウエハ状物品を移送するように動作可能である真空移送ロボットを含む、装置。
[形態22]
形態15に記載の装置であって、
前記真空移送モジュールは、ウエハ状物品を前記少なくとも1つの第2のエアロックから前記真空移送モジュールに移送するように、また、前記真空移送モジュールから前記第1のエアロックに移送するように動作可能である真空移送ロボットを含む、装置。
[形態23]
形態1に記載の装置であって、
前記大気圧移送モジュールは、ウエハ状物品を前記第1のエアロックから前記大気圧移送モジュールに移送するように、また、前記大気圧移送モジュールから前記大気圧処理モジュールに移送するように動作可能である大気圧移送ロボットを含む、装置。