(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-07
(45)【発行日】2022-02-03
(54)【発明の名称】オイルパン保温冷却構造
(51)【国際特許分類】
F01M 5/00 20060101AFI20220127BHJP
F02F 7/00 20060101ALI20220127BHJP
F01M 11/00 20060101ALI20220127BHJP
【FI】
F01M5/00 P
F01M5/00 N
F02F7/00 302B
F01M5/00 E
F01M11/00 M
(21)【出願番号】P 2017188507
(22)【出願日】2017-09-28
【審査請求日】2020-08-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110002907
【氏名又は名称】特許業務法人イトーシン国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100076233
【氏名又は名称】伊藤 進
(74)【代理人】
【識別番号】100101661
【氏名又は名称】長谷川 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100135932
【氏名又は名称】篠浦 治
(72)【発明者】
【氏名】角田 隆
【審査官】池田 匡利
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-089186(JP,A)
【文献】実開昭53-074538(JP,U)
【文献】実開昭49-110151(JP,U)
【文献】実開平01-088010(JP,U)
【文献】実開昭64-008482(JP,U)
【文献】特開2006-077696(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01M 5/00
F02F 7/00
F01M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オイルパンと、
前記オイルパンの外周を空隙を介して囲繞するカバー部と
を備え、
前記オイルパンと前記カバー部との間の前記空隙に蓄熱材を充填したオイルパン保温冷却構造において、
前記カバー部に併設する蓄熱材格納部と、
前記カバー部の前記蓄熱材が充填されている前記空隙と前記蓄熱材格納部とを連通する連通部と、
前記連通部に配設されて前記蓄熱材の膨張収縮に応じて開閉して、該蓄熱材の圧力を調整する開閉部と
を備えることを特徴とするオイルパン保温冷却構造。
【請求項2】
前記開閉部に前記蓄熱材を流通させるポンプが併設されている
ことを特徴とする請求項1記載のオイルパン保温冷却構造。
【請求項3】
前記オイルパンの下方に配設されているアンダカバーに、走行風を前記蓄熱材格納部方向へ導く開口部が開口されている
ことを特徴とする請求項1~
2の何れか1項に記載のオイルパン保温冷却構造。
【請求項4】
前記開口部がシャッタを介して開閉自在にされており、
前記シャッタの開閉を制御する制御手段は前記蓄熱材が前記蓄熱材格納部に流入されると該シャッタを開放させる
ことを特徴とする請求項
3記載のオイルパン保温冷却構造。
【請求項5】
前記蓄熱材格納部の外表面に冷却フィンが形成されている
ことを特徴とする請求項1~
4の何れか1項に記載のオイルパン保温冷却構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オイルパンを蓄熱材で囲繞して、収容されているエンジンオイルの温度を適正に保つようにしたオイルパンの保温冷却構造に関する。
【背景技術】
【0002】
オイルパンに貯留されているエンジンオイルは、冷態時は温度が低いため粘性が高く、一方、高負荷運転時においては高温化するため粘性が低くなる。従って、冷態始動時はエンジンオイルの高い粘性により摺動部のフリクションが増加し燃費悪化を招く。一方、高負荷運転時におけるエンジンオイルの高温化は劣化の促進を招くことになる。
【0003】
従って、冷態始動時はエンジンオイルの温度上昇を促進させ、高負荷運転時はエンジンオイルを冷却して、温度上昇を抑制させることが望ましい。
【0004】
例えば、特許文献1(特開2001-355421号公報)には、オイルパンの外周をオイルカバーで覆い、オイルパンとオイルカバーとの間に形成された空隙に走行風を通すための流路を形成し、オイルパンカバー前面に流路を開閉する開閉バルブを設け、この開閉バルブを、サーモワックスを内蔵する感熱ロッドで開閉することで、エンジンオイルが高温時は走行風を導入してオイルパンを冷却し、冷態時は開閉バルブを閉じることで保温する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述した文献に開示されている技術では、冷態始動時においてはオイルパンの外周に形成された通路内は、外気温とほぼ同一であるため、エンジンオイルの粘性が高く、暖機運転を早期に完了させることは困難であり、燃費改善には限界がある。
【0007】
一方、高負荷運転時はオイルパンを外気にそのまま晒した方が効率的な放熱効果得ることができ、オイルパンの外周を二重構造とすることは放熱性を却って妨げることになる。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑み、簡単な構造で、冷態始動時、及び高負荷運転におけるエンジンオイルの温度を適正に保持することができ、燃費改善、及び劣化の進行を抑制することのできるオイルパン保温冷却構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、オイルパンと、前記オイルパンの外周を空隙を介して囲繞するカバー部とを備え、前記オイルパンと前記カバー部との間の前記空隙に蓄熱材を充填したオイルパン保温冷却構造において、前記カバー部に併設する蓄熱材格納部と、前記カバー部の前記蓄熱材が充填されている前記空隙と前記蓄熱材格納部とを連通する連通部と、前記連通部に配設されて前記蓄熱材の膨張収縮に応じて開閉して、該蓄熱材の圧力を調整する開閉部とを備えたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、オイルパンの外周を囲繞するカバー部との間の前記空隙を形成し、この空隙に蓄熱材を充填したので、この蓄熱材の相転移により、高負荷運転におけるエンジンオイルの温度を適正に保持することができ、又冷態時は固化された蓄熱材により断熱され、或いは蓄熱材に蓄積されている熱により加温されるため、暖機時間を短縮させることができる。その結果、簡単な構造で、暖機時間の短縮による燃費改善、及びエンジンオイルの温度が適正に保持されることによる劣化進行の抑制を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1実施形態によるオイルパン及びその周辺の断面側面図
【
図2】第2実施形態によるオイルパン及びその周辺の断面側面図
【
図3】同、オイルパン温冷制御ユニットの概略構成図
【
図4】同、蓄熱材の温度調整処理ルーチンを示すフローチャート
【
図5】第
3実施形態によるオイルパン及びその周辺の断面側面図
【
図6】同、オイルパン温冷制御ユニットの概略構成図
【
図7】同、蓄熱材の温度調整処理ルーチンを示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。
[第1実施形態]
図1に本発明の第1実施形態を示す。同図の符号1は車両前部であり、内部にエンジンルーム1aが形成されている。
【0013】
このエンジンルーム1aにエンジン2が搭載されており、このエンジン2の底面に、高い放熱性を有する材料で形成されたオイルパン3が固設され、又、後端に変速機4が連設されている。更に、エンジンルーム1aの底面、すなわち、オイルパン3の下方がアンダカバー5で覆われている。
【0014】
オイルパン3にはエンジンオイルが貯留されており、エンジン稼働中は循環されて各要潤滑部を潤滑すると共に冷却的機能も備えている。
【0015】
又、オイルパン3の外周に蓄熱部6が配設されている。この蓄熱部6はオイルパン3の外周を所定空隙部を開けて囲繞するカバー部としての蓄熱カバー6aを有し、この蓄熱カバー6aとオイルパン3の外表との間に、蓄熱材6bが充填されている。この蓄熱材6bは、例えばパラフィンを主原料とする潜熱蓄熱材であり、固体・液体・気体の相転移時に蓄熱される。
【0016】
この蓄熱部6の側面に蓄熱材格納部7が併設されている。この蓄熱材格納部7は圧力調整室であり、蓄熱材6bが液化、及び気化する際の体積膨張による空隙部内の圧力上昇を調圧するものであり、上部と下部が連通部として連通管8a,8bを介して連通されており、この各連通管8a,8bに開閉部としての圧力調整弁6c,6dが介装されている。
【0017】
この圧力調整弁6c,6dはワンウェイ弁であり、上部の圧力調整弁6cは蓄熱部6から蓄熱材格納部7への蓄熱材6bのみ流入のみが許容され、下部の圧力調整弁6dは蓄熱材格納部7から蓄熱部6への蓄熱材6bの流出のみが許容される。
【0018】
このような構成では、冷態始動時、蓄熱部6の蓄熱材6bは固化しており、断熱材として機能する。従って、冷態始動、及び始動後の暖機運転時にはオイルパン3を介してのエンジンオイルの冷却が抑制され、暖機運転を早期に完了させることができ、燃費を向上させることができる。
【0019】
そして、暖機完了後のエンジン温度の上昇に伴うエンジンオイルの温度に伴い、オイルパン3の外周に装填されている蓄熱材6bが次第に融解され、そのときの潜熱により蓄熱される。
【0020】
又、高負荷運転によりエンジン温度が更に上昇すると、それに伴いエンジンオイルの温度も上昇し、オイルパン3を介して蓄熱材6bが潜熱により更に蓄熱される。その後、エンジンオイルの温度が更に上昇すると、蓄熱材6bの気化潜熱により、エンジンオイルの温度上昇が抑制され、その分、劣化の進行が抑制される。
【0021】
ところで、蓄熱材6bが、液化、及び気化する相転移では体積が膨張する。すると、蓄熱材格納部7の上部に設けた圧力調整弁6cが差圧により開弁し、液化、或いは気化された蓄熱材6bが蓄熱材格納部7に流入して蓄熱部6内の圧力上昇か抑制される。その後、蓄熱部6の蓄熱材6bが液化して体積が収縮すると、その差圧により下部の圧力調整弁6cが開弁し、蓄熱材格納部7内の蓄熱材6bが蓄熱部6側へ流入して圧力が調整される。
【0022】
一方、エンジン2を停止するとエンジンオイルの温度も次第に低下するが、オイルパン3の外表は蓄熱部6で覆われており、蓄熱材6bの蓄熱によりエンジンオイルの温度低下が抑制される。
【0023】
その結果、エンジン停止後の放置状態からエンジン23を冷態始動させるに際し、エンジンオイルは蓄熱材6bの蓄熱、及び断熱作用によりある程度保温されているため、良好な始動性が得られるばかりでなく、暖機時間の短縮による燃費改善を実現することができる。
【0024】
[第2実施形態]
図2~
図4に本発明の第2実施形態を示す。上述した第1実施形態では蓄熱材6bの相転移時の圧力調整を差圧により行うようにしているが、本実施形態では、蓄熱材格納部7に冷却的機能を持たせ、蓄熱材6bが過熱気味の場合は、エンジンオイルを有効に冷却することが困難となるため、蓄熱材格納部7へ逃がして冷却させるようにしたものである。
【0025】
従って、蓄熱材格納部7は、放熱性の高いアルミニュウム、鉄などの金属製が好ましい。尚、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0026】
すなわち、
図2に示すように、蓄熱部6の蓄熱材6bが充填されている空隙部と蓄熱材格納部7を連通する連通部としての連通管8に開閉部としての機能を備えるポンプバルブ9が介装されている。このポンプバルブ9はポンプ停止中は流通か遮断され、ポンプ作動時に一方から他方へ液化された蓄熱材6bを出流入するものである。尚、以下においては、便宜的に、ポンプバルブ9の回転方向を、蓄熱部6から蓄熱材格納部7への蓄熱材6bの流れを正転、逆方向への流れを逆転として説明する。
【0027】
このポンプバルブ9は、
図3に示すコントローラ11によって正転、逆転、停止が制御される。このコントローラ11は、CPU、ROM、RAM、及び不揮発性メモリ等を有する周知のマイクロコンピュータを主体に構成されており、ROMにはCPUが実行する各種プログラム、各種固定データ等が記憶されている。
【0028】
このコントローラ11の入力側に蓄熱材6bの温度を検出する温度センサ16が接続され、出力側に上述したポンプバルブ9が接続されている。
【0029】
コントローラ11は、
図4に示す温度調整処理ルーチンに従って、ポンプバルブ9の動作を制御する。尚、エンジンオイル(オイルパン3)の温度変化に伴う蓄熱材6bの相転移は、第1実施形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。又、蓄熱材6bの温度と膨張係数とは密接な関係があり、液相では温度の上昇に伴い体積がほぼ比例して膨張する。
【0030】
図4に示すルーチンでは、先ず、ステップS1で温度センサ16で検出した蓄熱部6に充填されている蓄熱材6bの温度を読込む。
【0031】
次いで、ステップS2へ進み、蓄熱材6bの温度が閾値以下か否かを調べる。この閾値は、例えば、蓄熱材6bが液相や気相に相転移する際の温度に基づいて設定する。
【0032】
そして、蓄熱材6bの温度が閾値以下の場合は、ステップS7へジャンプする。一方、閾値を超えている場合は、蓄熱材6bを冷却すべく、ステップS3へ進む。
【0033】
ステップS3では、ポンプバルブ9を正転させ、蓄熱部6内の蓄熱材6bの一部を蓄熱材格納部7へ流入させて、ステップS4進み、設定時間が経過するまで、ポンプバルブ9の正転状態を維持させる。これにより、蓄熱部6の蓄熱材6bの一部が蓄熱材格納部7に流入される。
【0034】
その後、ステップS5へ進み、ポンプバルブ9を停止させ、所定冷却時間だけ待機させる。この冷却時間は蓄熱材6bの温度が設定温度まで低下させる時間であり、予め実験などに基づいて求めた固定時間であるが、蓄熱材格納部7に流入した蓄熱材6bの温度に基づいて求めた可変値であっても良い。
【0035】
そして、冷却時間が所定に経過した後、ステップS6へ進み、ポンプバルブ9を逆転させ、蓄熱材格納部7に滞留されている蓄熱材6bを蓄熱部6へ戻す。所定に冷却された蓄熱材6bを蓄熱部6に戻すことで、この蓄熱部6に充填されている蓄熱材6bの温度が低下される。
【0036】
そして、ステップS7へ進み、設定時間が経過するまでポンプバルブ9の逆転状態を維持させ、設定時間経過後、ステップS8へ進む。ステップS2、或いはステップS7からステップS8へ進むと、ポンプバルブ9を停止させ、連通管8を閉弁させて、ルーチンを抜ける。
【0037】
このように、本実施形態では、蓄熱部6の蓄熱材6bの温度が過熱気味となり、エンジンオイル(オイルパン3)を冷却することが困難と判定された場合、蓄熱材6bの一部を蓄熱材格納部7へ待避させて、冷却させた後、戻すようにしたので、高負運転等においてエンジンオイル(オイルパン3)を適正に冷却することが可能となり、エンジンオイル(オイルパン3)の過熱を有効に防止することができる。
[第3実施形態]
図5~
図7に本発明の第3実施形態を示す。本実施形態では、上述した第2実施形態の蓄熱材格納部7を積極的に冷却するようにしたものである。蓄熱材格納部7を積極的に冷却させることで、蓄熱材6bを冷却するための待機時間を短縮させることができる。その分、早期に蓄熱材6bを蓄熱部6へ戻すことができ、エンジンオイル(オイルパン3)をより効率良く冷却させることができる。尚、第2実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0038】
図5に示すように、本実施形態では、アンダカバー5に、蓄熱材格納部7方向へ走行風を吹き付けることの可能な開口部5aを形成し、この開口部5aをシャッタ10で開閉自在にしたものである。更に、アンダカバー5の上面に、開口部5aからエンジンルーム1a内に流入した走行風を、蓄熱材格納部7の(底面)方向へ導くガイド部12が固設されている。
【0039】
コントローラ11はポンプバルブ9、及びシャッタ10を開閉動作させるシャッタアクチュエータ13を動作させて、蓄熱材6bの温度を調整する。この蓄熱材6bの温度調整は具体的には、
図7に示す温度調整処理ルーチンに従って実行される。尚、この温度調整処理ルーチンは、第2実施形態の温度調整処理ルーチンのステップS3において、ポンプバルブ9を正転動作させる際に、シャッタ10にて開口部5aを開弁させ、又、ステップS8においてポンプバルブ9を停止させる際にシャッタ10にて開口部5aを閉弁させるものである。
【0040】
従って、ステップS3に代えて適用するステップS3’、及びステップS8に代えて適用するステップS8’の処理について説明する。
【0041】
このルーチンでは、ステップS2で蓄熱材6bの温度が閾値以下と判定されてステップS3’へ進むと、ポンプバルブ9を正転させて、蓄熱部6の蓄熱材6bを蓄熱材格納部7へ流入させて冷却させると共に、シャッタアクチュエータ13を動作させて、アンダカバー5に穿設されている開口部5aを閉塞しているシャッタ10を開動作させる。
【0042】
開口部5aが開放されると、走行時において前方からアンダカバー5の底面を通り後方へ抜ける走行風の一部が、開口部5aからエンジンルーム1a内に流入し、ガイド部12にガイドされて蓄熱材格納部7の底面に吹き付けられる。その結果、蓄熱材格納部7に流入されている蓄熱材6bが早期に冷却される。そのため、ステップS4での待機時間を大幅に短縮させることができる。
【0043】
又、ステップS8’でポンプバルブ9を停止させる際に、シャッタアクチュエータ13にてシャッタ10を閉じて、ルーチンを抜ける。シャッタ10を閉じることで、アンダカバー5の底面で発生する乱流が抑制され、安定した走行性能を得ることができる。
【0044】
このように、本実施形態ではアンダカバー5に、蓄熱材格納部7へ走行風を導く開口部5aを形成し、且つ、アンダカバー5の上面に、この走行風を蓄熱材格納部7の底面に導くガイド部12を形成したので、走行風を蓄熱材格納部7に集中的に吹き付けることができ、その分、蓄熱材6bの温度を早期に低下させることができる。その結果、ステップS5での待機時間が短縮され、この蓄熱材6bを蓄熱部6へ早期に戻すことができ、エンジンオイル(オイルパン)を効率よく冷却することができる。
【0045】
尚、本発明は、上述した各実施形態に限るものではなく、例えば蓄熱材格納部7は放熱性を高めるため、その外表面に冷却フィンを形成するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0046】
1…車両前部、
1a…エンジンルーム、
2…エンジン、
3…オイルパン、
4…変速機、
5…アンダカバー、
5a…開口部、
6…蓄熱部、
6a…蓄熱カバー、
6b…蓄熱材、
6c,6d…圧力調整弁、
7…蓄熱材格納部、
8,8a,8b…連通管、
9…ポンプバルブ、
10…シャッタ、
11…コントローラ、
12…ガイド部、
13…シャッタアクチュエータ、
16…温度センサ