(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-07
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】温風暖房機
(51)【国際特許分類】
F24H 3/10 20220101AFI20220104BHJP
F24H 3/06 20220101ALI20220104BHJP
【FI】
F24H3/10 A
F24H3/06 302
(21)【出願番号】P 2018047730
(22)【出願日】2018-03-15
【審査請求日】2020-08-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000000538
【氏名又は名称】株式会社コロナ
(72)【発明者】
【氏名】樋口 正紀
(72)【発明者】
【氏名】小林 悠貴
【審査官】長尾 裕貴
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-081104(JP,A)
【文献】実開昭50-067647(JP,U)
【文献】特開平03-020562(JP,A)
【文献】特開2014-020642(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 3/10
F24H 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下皿と、前面略中央に温風を吹き出す吹き出し口を設けた前面パネルと、右側面板と、左側面板と、天板と、背面板とからなる温風暖房機本体と、燃料と燃焼用空気の供給を受けて燃焼するバーナ部と、該バーナ部の上部に下端が接続され、前記バーナ部の燃焼ガスを排気ガスとして導く縦長の外筒と、該外筒に並設され、前記外筒からの燃焼ガスを流通させ外周を流通する送風と熱交換させる熱交換器と、前記外筒の上端と前記熱交換器の上端とが接続され外筒内を通過した排気ガスを前記熱交換
器内に送る排気室と、前記温風暖房機本体内に設けられ、上部遮熱板と、左遮熱板と、右遮熱板とを有し、前記外筒と排気室と熱交換器とを内部に配置する燃焼室と、前記背面板に設けられ、前記熱交換器及び外筒外周に室内空気を送風する対流ファンとを備えた温風暖房機に於いて、前記外筒に近接する左遮熱板又は右遮熱板に送風案内板を設けたことを特徴とする温風暖房機。
【請求項2】
前記外筒下部に点火プラグと着火を検知するフレームロッドとを備えた電極組みを設け
、前記送風案内板は、上方が背面板に近づくように傾斜して設けると共に、前記送風案内板の下端は電極組みの近傍に位置するように設けられていることを特徴とする請求項1記載の温風暖房機。
【請求項3】
前記燃焼室には対流ファンから送風される空気が通過する通気口が上部に形成された背面遮熱板が設けられ、該背面遮熱板の下部に電極組み用通風口を形成したことを特徴とする請求項2記載の温風暖房機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、石油等の燃料の燃焼による排気ガスと室内空気とを熱交換して暖房を行う温風暖房機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来この種のものでは、室外の空気を燃焼部に給気すると共に燃焼部に燃料を供給して燃焼させ、その燃焼ガスを燃焼部を有する燃焼筒を通過させて燃焼筒に接続されている熱交換器に供給した後、排気ガスとして室外に排気し、その熱交換器には対流ファンにより室内の空気を送気して、内部を通過する燃焼ガスにより高温となった熱交換器と送気された室内の空気とが熱交換されて、送気された室内の空気が温風となって室内の暖房を行うものがあった。
【0003】
その燃焼部を有する燃焼筒と熱交換器の配置としては、燃焼筒を垂直方向に長く配置してその横に熱交換器を垂直方向に長く配置したものがある。(例えば、特許文献1)
又、更に熱交換器の熱交換効率を高める為に複数の偏平箱形の熱交換器を短辺側が前後方向となるように並設して構成されたものがある。(例えば、特許文献2)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特公平04-16691号公報
【文献】特開平08-247552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、この従来のものは、器具本体を小型化しようとすると、燃焼部と本体との間隔が狭くなって熱がこもりやすくなり、更に器具本体を小型化するために器具を冷却する対流ファンも小型化し、それにより器具内を通過する風量が減少するため、燃焼筒に当たる風量が減少して燃焼ガスの排気温度が高温となり、又、燃焼筒に設けた着火用電極と着火を検知するフレームロッドからなる電極組も当たる風量が減少し、燃焼ガスの排気温度が高温となることと電極組に当たる風量が減少することで電極組が高温となってしまうという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題を解決するために、請求項1では、下皿と、前面略中央に温風を吹き出す吹き出し口を設けた前面パネルと、右側面板と、左側面板と、天板と、背面板とからなる温風暖房機本体と、燃料と燃焼用空気の供給を受けて燃焼するバーナ部と、該バーナ部の上部に下端が接続され、前記バーナ部の燃焼ガスを排気ガスとして導く縦長の外筒と、該外筒に並設され、前記外筒からの燃焼ガスを流通させ外周を流通する送風と熱交換させる熱交換器と、前記外筒の上端と前記熱交換器の上端とが接続され外筒内を通過した排気ガスを前記熱交換器内に送る排気室と、前記温風暖房機本体内に設けられ、上部遮熱板と、左遮熱板と、右遮熱板とを有し、前記外筒と排気室と熱交換器とを内部に配置する燃焼室と、前記背面板に設けられ、前記熱交換器及び外筒外周に室内空気を送風する対流ファンとを備えた温風暖房機に於いて、前記外筒に近接する左遮熱板又は右遮熱板に送風案内板を設けたものである。
【0007】
また、請求項2では、前記外筒下部に点火プラグと着火を検知するフレームロッドとを備えた電極組みを設け、前記送風案内板は、上方が背面板に近づくように傾斜して設けると共に、前記送風案内板の下端は電極組みの近傍に位置するように設けたものである。
【0008】
また、請求項3では、前記燃焼室には対流ファンから送風される空気が通過する通気口が上部に形成された背面遮熱板が設けられ、該背面遮熱板の下部に電極組み用通風口を形成したものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明の請求項1によれば、バーナ部の燃焼ガスを排気ガスとして導く縦長の外筒に近接する左遮熱板又は右遮熱板に送風案内板を設けたので、対流ファンから左遮熱板又は右遮熱板寄りに流れる空気が、送風案内板に当たって外筒方向に案内されて外筒に向かって流れ、それにより外筒が充分冷却されて燃焼ガスの排気温度が高温になるのを防止できるものである。
【0010】
また、請求項2によれば、前記外筒下部に点火プラグと着火を検知するフレームロッドとを備えた電極組みを設け、前記送風案内板は、上方が背面板に近づくように傾斜して設けると共に、前記送風案内板の下端は電極組みの近傍に位置するように設けたので、対流ファンから左遮熱板又は右遮熱板寄りに流れる空気が、送風案内板に当たって外筒方向に案内されて外筒に向かって流れ、それにより外筒が充分冷却されることで、外筒内に先端が位置している電極組みの点火プラグと着火を検知するフレームロッドが高温になるのを防止できるものである。
【0011】
又、送風案内板に当たった空気の一部は、送風案内板の案内部の傾斜に沿って下降して電極組みに当たることで電極組みを冷却し、それにより電極組みの点火プラグと着火を検知するフレームロッドが高温になるのをより防止できるものである。
【0012】
また、請求項3によれば、前記燃焼室には対流ファンから送風される空気が通過する通気口が上部に形成された背面遮熱板が設けられ、該背面遮熱板の下部に電極組み用通風口を形成したので、対流ファンからの送風が、電極組み用通風口を通過して、直進すると外筒の電極組みに当たり、それにより更に電極組みを冷却できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態を示す温風暖房機の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次にこの発明に係る温風暖房機を図面に示す一実施例で説明する。
1は温風暖房機本体で、前面略中央に温風を吹き出す吹き出し口2を設けると共に、前面上部に運転スイッチ3や温度設定スイッチ4等の複数のボタンと温度や時間を表示する表示部5とが一体となった操作・表示ユニット6が設けられ、又背面には屋外の空気を温風暖房機に給気するための給気部(図示せず)と温風暖房機の排気ガスを屋外に排気するための排気部(図示せず)とからなる給排気筒(図示せず)を接続する排気管7と、給気管8が設けられているもので、下皿9と、前面略中央に温風を吹き出す吹き出し口2を設けある前面パネル10と、右側面板11と、左側面板12と、天板13と、背面板14とから構成されているものである。
【0015】
15は燃料供給部で、前記右側面板11と、前記背面板14と、略L字状の燃料供給部遮熱板16とで形成され、下方には屋外等に設置されているメインタンク(図示せず)から供給される燃油を所定量貯油するレベラータンク17と、該レベラータンク17の上部にレベラータンク17内の燃油を送油する燃料供給手段である燃料ポンプ18と、メインタンクからの燃油をレベラータンク17に汲み上げる汲み上げポンプ19とが設けられると共に、前記燃料供給部遮熱板16の正面部分にはプリント基板からなる制御部20が取り付けられているものである。
【0016】
本実施例では燃料供給部15内の空間には特に部品等が配置されていないが、メインタンクではなく、温風暖房機本体1に着脱自在なカートリッジ式タンク(図示せず)にて燃油が供給される機種では、この燃料供給部15内の空間にカートリッジ式タンクが収納され、レベラータンク17の換わりにカートリッジ式タンク内の燃油を所定量貯油する油受け皿(図示せず)が配置されるもので、機種が異なっても同じ温風暖房機本体1が使用できるように設計されているものである。
【0017】
21は燃焼部で、燃料ポンプ18から送られてきた灯油と燃焼用送風機22から送られてくる燃焼用空気とにより燃焼をするバーナ部23と、該バーナ部23の上部に一端が接続され、燃焼ガスを排気ガスとして導く外筒24とからなるものである。
【0018】
25は箱状の排気室で、右側に外筒24の他端が取り付けられ、内部には外筒24から流入する排気ガスを迂回させて通過させるための仕切板(図示せず)を設けたものである。
【0019】
26は熱交換器で、排気室25の左側に設けられ、3個の偏平箱形の熱交換部27の各熱交換部27の一端が排気室25に接続されると共に、熱交換部27の短辺側が前後方向となるように並設して設けられ、更に各熱交換部27は前側が後側よりも外筒24から離れるように斜めに設けられており、本実施例では約15度の角度で斜めに設けられているものである。
【0020】
又この各熱交換部27には、両長辺側からの凹ましを内方中央で当接させて形成した複数の凹部28を千鳥足状に配列し、内方に複数の蛇行路(図示せず)を形成しているものである。
【0021】
29は熱交換部27の下部に備えられ各熱交換部27流通後の排気ガスを再び集合させる排気集合室で、内方には各熱交換部27からの排気ガスが衝突する1枚板から成る整流板(図示せず)が備えられ、底部には屋外と連通している給排気筒の排気部と接続され、熱交換部27内を通過した排気ガスを排気部に案内する排気口30が設けられている。
【0022】
31は温風暖房機本体1の背面に設けられた対流ファンで、室内空気を吸引しこれを外筒19及び熱交換器26に向かって送風して排気ガスと熱交換させて温風とし、吹き出し口2から吹き出して室内を温風暖房するもので、温風暖房機本体1正面からみて時計回りに回転するものである。
【0023】
32は燃焼室で、上部遮熱板33と、左遮熱板34と、右遮熱板35と、対流ファン31から送風される空気が通過する通気口36が上部に形成された背面遮熱板37と、固定板38とにより形成され、バーナ部23が固定板38に取り付けられて外筒24が燃焼室32内に配置されると共に、排気室25が上部遮熱板33に取り付けられて排気室25と熱交換器26と排気集合室29とが燃焼室32内に配置されるものである。
【0024】
前記上部遮熱板28には、上面通風口39が形成されており、開口されている位置は対流ファン31と熱交換部27との間で、一端が外筒24の熱交換部27側とほぼ同じ位置で他端が熱交換部27の側面板側とほぼ同じ位置に形成され、温風暖房機本体1の幅方向に長い略長方形状に形成されているもので、つまりは上部遮熱板28の熱交換器26の位置の風上側で前記熱交換器26と略同じ幅に開口されているものである。
【0025】
又、前記上面通風口39の下面側には風向板40が形成されており、その先端が本体前面から背面に向かって下方向に斜めに設けられていると共に、その先端部分は略垂直に曲げられた曲げ部41が形成されている。
前記曲げ部41の先端は、排気室25の厚みの半分位の高さに位置しており、対流ファン31からの送風の一部を上面通風口39に案内し、残りの送風を排気室25に当たるようにして、排気室25で風向板40が位置する部分が高温になるのを防止しているものである。
【0026】
又、前記左遮熱板34には、側面通風口42が縦長の略長方形状に形成されており、開口されている位置は対流ファン31と熱交換部27との間で、開口部分の上端が対流ファン31の上端よりやや低く、下端も対流ファン31の下端よりやや低く、又、開口部分の奥行き方向は一端が対流ファン31の前端よりやや背面板14よりに位置し、他端が対流ファン31の前端と排気室25の背面側との間に位置するように形成されているもので、つまりは熱交換器26に近接する側面の遮熱板である左遮熱板34の風上側で対流ファン31とほぼ同じ高さでほぼ対流ファン31の直径と同じ長さに開口されているものである。
【0027】
43は電極組みで、着火させるための点火プラグ44と、着火を検知するフレームロッド45とを備え、外筒24の下部で、外筒24の真正面の位置よりも熱交換器26から離れる方向にやや斜めの位置に設けられ、外筒24内で気化した灯油と燃焼用空気が混合された混合気を点火プラグ44にて着火し、着火をフレームロッド45にて検知するものである。
【0028】
46は背面遮熱板37の下部に形成された電極組み用通風口で、電極組み43と略同じ高さに形成され、開口部分の高さは電極組み43の高さ寸法と略同じに形成されているもので、対流ファン31からの送風が、電極組み用通風口46を通過して、外筒24の電極組み43に当たるものである。
【0029】
47は外筒24と燃料供給部遮熱板16との間に位置する遮熱板、本実施例では右遮熱板35に設けられた送風案内板で、右遮熱板35に取り付けられる取付部48と、対流ファン31からの送風を案内する案内部49とからなるものである。
【0030】
又、前記案内部49は、取付部48に対して約45度立ち上がっていて、送風案内板47は略くの字状に形成されており、上方が背面板14に近づくように傾斜して右遮熱板35に設けられ、送風案内板47の上端は排気室25の下端と隙間を形成するように位置し、下端は電極組み43の上端と略同じ高さになるように設けられ、送風案内板47の下端が電極組み43の上端付近に位置するように設けられている。
【0031】
又、前記送風案内板47の傾斜は、上方が外筒24の背面側とほぼ同じ位置で、下方が外筒24の正面側とほぼ同じ位置になるように傾斜しており、又、外筒24と案内部49と先端との間の間隔は、外筒24と右遮熱板35との間の間隔の略三分の一になるように設けられているものである。
【0032】
次に本発明一実施例の動作について説明する。
まずバーナ部23に内蔵されているヒータ(図示せず)に通電してバーナ部23が所定の温度に上昇すると、燃料供給手段である燃料ポンプ18から灯油がバーナ部23に送られて気化し、又バーナ部23に燃焼用送風機22から燃焼用空気が送られ、気化した灯油と燃焼用空気が混合され、電極組み43の点火プラグ44により着火されて燃焼を開始する。
【0033】
燃焼ガスは排気ガスとしてバーナ部23から外筒24内を通過して上昇し、排気室25内の遮熱板に案内されて排気室25内を迂回して通過し、熱交換器26の各熱交換部27に流入して内部を通過し、排気集合室29から排気口30を通過して給排気筒の排気部へと流れて屋外に排気されていくものである。
【0034】
又バーナ部23で燃焼が開始されると温風暖房機本体1の背面に設けられた対流ファン31が駆動されて、室内の空気を温風暖房機本体1内に給気し、その給気された室内の空気は、対流ファン31から前方に送風され、外筒24及び熱交換器26の各熱交換部27の外周を通過して熱交換して加熱された後、温風暖房機本体1前面の吹き出し口2から室内に温風として吹き出すものである。
【0035】
ここで燃焼室32内の空気の流れを説明すると、正面から向かって外筒24の右側と右遮熱板24との間を通過する空気のうち、外筒24の横を通過する空気は、外筒24の外周部分に沿って流れるために吹き出し口2に向かって真っ直ぐに流れずに外筒24の横から中心に向かって引っぱられるように流れ、右遮熱板35寄りに流れる空気は、送風案内板47の案内部49に当たって外筒24方向に案内されて外筒24に向かって流れる。
【0036】
又、送風案内板47は上方が外筒24の背面側とほぼ同じ位置で、下方が外筒24の正面側とほぼ同じ位置になるように傾斜しているので、送風案内板47の案内部49に当たった空気の一部は、送風案内板47の案内部49の傾斜に沿って下降して電極組み43に当たり、電極組み43を冷却できるものである。
【0037】
又、背面遮熱板37に電極組み用通風口46を電極組み43と略同じ高さに形成し、更に開口部分の高さは電極組み43の高さ寸法と略同じに形成したので、対流ファン31からの送風が、電極組み用通風口46を通過して、直進すると外筒24の電極組み43に当たり、より電極組み43を冷却できるものである。
【0038】
又、電極組み43は、外筒24の真正面の位置よりも熱交換器26から離れる方向にやや斜めの位置、つまり外筒24の右側と右遮熱板24との間に向かって斜めに設けられているので、背面遮熱板37に形成された電極組み用通風口46を通過した空気は、直進するとその電極組み43に充分当たり、更に電極組み43を冷却できるものである。
【0039】
そして、外筒24の右側と右遮熱板35との間隔は広くなく、吹き出し口2も右遮熱板35の前方までで右遮熱板35より右側には吹き出し口2は設けられていないので、外筒24の右側と右遮熱板35との間を通過する空気が外筒24方向寄りに向かって流れても温風の吹き出しにはさほど影響がなく、又、正面から向かって外筒24の左側を通過する空気も、外筒24の外周部分に沿って流れるために吹き出し口2に向かって真っ直ぐに流れずに外筒24の横から中心に向かって引っぱられるように流れ、その結果、外筒24の右側に沿って流れる空気と外筒24の左側に沿って流れる空気とが衝突して吹き出し口2から真っ直ぐに吹き出すものである。
【0040】
又、正面から向かって外筒24の左側と熱交換器26の右端の熱交換部27との間を通過する空気は、外筒24の横を通過する空気は、外筒24の外周部分に沿って流れるために吹き出し口2に向かって真っ直ぐに流れずに外筒24の横から中心に向かって引っぱられるように流れ、熱交換器26の右端の熱交換部27寄りに流れる空気は熱交換部27が前側が後側よりも外筒24から離れるように斜めに設けられているために、熱交換部27に沿って流れている時は外筒24から離れる方向に流れているが、熱交換部27を通過した時に外筒24の中心に向かって引っぱられるので、結果として真っ直ぐになって吹き出し口2から吹き出すものである。
【0041】
又、熱交換器26の熱交換部27同士の間を通過する空気は、熱交換部27が前側が後側よりも外筒24から離れるように斜めに設けられているために、熱交換部27に沿って流れている時は外筒24から離れる方向に流れているが、熱交換部27を通過した時に外筒24の中心に向かって引っぱられるので、結果として真っ直ぐになって吹き出し口2から吹き出すものである。
【0042】
又、正面から向かって熱交換器26の左端の熱交換部27と左遮熱板34との間を通過する空気は、熱交換器26の左端の熱交換部27寄りに流れる空気は熱交換部27が前側が後側よりも外筒24から離れるように斜めに設けられているために、熱交換部27に沿って流れている時は外筒24から離れる方向に流れているが、熱交換部27を通過した時に外筒24の中心に向かって引っぱられるので、結果として真っ直ぐになって吹き出し口2から吹き出すものである。
【0043】
又、左遮熱板34寄りに流れる空気も熱交換器26の左端の熱交換部27寄りに流れる空気の影響で外筒24から離れる方向に流れているが、熱交換部27よりも前方の位置まで流れると外筒24の中心に向かって引っぱられるので、結果として真っ直ぐになって吹き出し口2から吹き出すものである。
【0044】
以上のように、バーナ部23の燃焼ガスを排気ガスとして導く縦長の外筒24に近接する左遮熱板34又は右遮熱板35に送風案内板47を設けたので、対流ファン31から左遮熱板34又は右遮熱板35寄りに流れる空気が、送風案内板47に当たって外筒24方向に案内されて外筒24に向かって流れ、それにより外筒24が充分冷却されて燃焼ガスの排気温度が高温になるのを防止できるものである。
【0045】
又、前記外筒24下部に点火プラグ44と着火を検知するフレームロッド45とを備えた電極組み43を設け、前記送風案内板47は、上方が背面板14に近づくように傾斜して設けると共に、前記送風案内板47の下端は電極組み43の近傍に位置するように設けたので、対流ファン31から左遮熱板34又は右遮熱板35寄りに流れる空気が、送風案内板47に当たって外筒24方向に案内されて外筒24に向かって流れ、それにより外筒24が充分冷却されることで、外筒24内に先端が位置している電極組み43の点火プラグ44と着火を検知するフレームロッド45が高温になるのを防止できるものである。
【0046】
又、送風案内板47の案内部49に当たった空気の一部は、送風案内板47の案内部49の傾斜に沿って下降して電極組み43に当たることで電極組み43を冷却し、それにより電極組み43の点火プラグ44と着火を検知するフレームロッド45が高温になるのを防止できるものである。
【0047】
又、前記燃焼室32には対流ファン31から送風される空気が通過する通気口36が上部に形成された背面遮熱板37が設けられ、該背面遮熱板37の下部に電極組み用通風口46を形成し、更に該電極組み用通風口46を電極組み43と略同じ高さに形成し、更に開口部分の高さは電極組み43の高さ寸法と略同じに形成したので、対流ファン31からの送風が、電極組み用通風口46を通過して、直進すると外筒24の電極組み43に当たり、それにより更に電極組み43を冷却できるものである。
【0048】
又、電極組み43を、外筒24の真正面の位置よりも熱交換器26から離れる方向にやや斜めの位置、つまり外筒24の右側と右遮熱板35との間に向かって斜めに設けているので、背面遮熱板37に形成された電極組み用通風口46を通過した空気は、直進するとその電極組み43に当たり、更に電極組み43を冷却できるものである。
【符号の説明】
【0049】
1 温風暖房機本体
2 吹き出し口
9 下皿
10 前面パネル
11 右側面板
12 左側面板
13 天板
14 背面板
23 バーナ部
24 外筒
25 排気室
26 熱交換器
31 対流ファン
32 燃焼室
33 上部遮熱板
34 左遮熱板
35 右遮熱板
47 送風案内板