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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-07
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】自動運転支援装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20220104BHJP
   G01C 21/34 20060101ALI20220104BHJP
【FI】
G08G1/16 C
G01C21/34
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018184744
(22)【出願日】2018-09-28
(65)【公開番号】P2020052974
(43)【公開日】2020-04-02
【審査請求日】2019-03-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110002907
【氏名又は名称】特許業務法人イトーシン国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
(74)【代理人】
【識別番号】100101661
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100135932
【弁理士】
【氏名又は名称】篠浦 治
(72)【発明者】
【氏名】桑原 敬祐
【審査官】小林 勝広
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0322042(US,A1)
【文献】特開2017-203638(JP,A)
【文献】特開平11-083521(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/34
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路地図情報を記憶する記憶手段と、
自車両の現在位置を推定する自車位置推定手段と、
搭乗者が操作して目的地や経由地の情報を入力するルート情報入力手段と、
前記自車位置推定手段で推定した前記自車両の現在位置と前記ルート情報入力手段から入力された目的地とを結ぶ走行ルートを前記記憶手段に記憶されている前記道路地図情報に基づいて構築する走行ルート設定手段と、
前記走行ルート設定手段で構築した前記走行ルートに沿って前記自車両を自動運転させる自動運転制御手段と
を備える自動運転支援装置において、
前記自動運転制御手段は、
前記走行ルート設定手段で構築した前記走行ルートを変更するリルート要求により新たな走行ルートが再構築されたか否かを調べるリルート要求判定手段と、
前記リルート要求判定手段で再構築ありと判定した場合、前記走行ルート設定手段で構築した前記新たな走行ルートの候補である候補ルートを読込み、直近の分岐路に対する再構築前の前記走行ルートと前記候補ルートとを比較し、異なる方向への進路変更が設定されているか否かを調べる進路比較手段と、
前記進路比較手段で前記候補ルートが前記直近の分岐路方向への進路変更であると判定した場合、前記道路地図情報に基づき前記自車両の現在位置から道路地図上の前記分岐路に設定されている分岐点までの距離と、前記自車両が走行している車線から前記分岐路側の車線に移動するための車線変更回数と前記自車両の車速とに基づいて設定した進路変更必要距離とを比較し、前記分岐点までの距離が前記進路変更必要距離よりも短い場合、進路変更不可と判定し、進路変更不可と判定された場合は再構築前の前記走行ルートに沿って前記自動運転を継続させる進路変更可能判定手段と、
前記進路変更可能判定手段で前記分岐路方向への進路変更が可能であると判定された場合であっても、前記自車両が走行している車線から前記分岐路側の車線に移動するための車線変更方向に前記自車両の車線変更を阻害する並走車、後続車、先行車がある場合、車線変更不可と判定する車線変更可能判定手段と
前記進路変更可能判定手段が進路変更可、且つ前記車線変更可能判定手段が車線変更不可と判定した場合、新たな走行ルートをオートリルートにより再構築させるオートリルート手段と、
を有することを特徴とする自動運転支援装置。
【請求項2】
道路地図情報を記憶する記憶手段と、
自車両の現在位置を推定する自車位置推定手段と、
搭乗者が操作して目的地や経由地の情報を入力するルート情報入力手段と、
前記自車位置推定手段で推定した前記自車両の現在位置と前記ルート情報入力手段から入力された目的地とを結ぶ走行ルートを前記記憶手段に記憶されている前記道路地図情報に基づいて構築する走行ルート設定手段と、
前記走行ルート設定手段で構築した前記走行ルートに沿って前記自車両を自動運転させる自動運転制御手段と
を備える自動運転支援装置において、
前記自動運転制御手段は、
前記走行ルート設定手段で構築した前記走行ルートを変更するリルート要求により新たな走行ルートが再構築されたか否かを調べるリルート要求判定手段と、
前記リルート要求判定手段で再構築ありと判定した場合、前記走行ルート設定手段で構築した前記新たな走行ルートの候補である候補ルートを読込み、直近の分岐路に対する再構築前の前記走行ルートと前記候補ルートとを比較し、異なる方向への進路変更が設定されているか否かを調べる進路比較手段と、
前記進路比較手段で前記直近の分岐路に対する進路変更が設定されていると判定した場合、進路変更が可能か否かを調べる進路変更可能判定手段と、
を有し、
前記進路変更可能判定手段は、自動車線変更制御が動作中か否かを調べ、動作中のときは進路変更不可と判定し、進路変更不可と判定した場合は再構築前の前記走行ルートに沿って前記自動運転を継続させることを特徴とする自動運転支援装置。
【請求項3】
進路変更可能判定手段が進路変更不可と判定した場合、再構築前の前記走行ルートに沿って前記自動運転を継続させつつ前記分岐路を通過した後の新たな走行ルートをオートリルートにより再構築させるオートリルート手段を更に有することを特徴とする請求項2に記載の自動運転支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設定された走行ルートに沿って自車両を自動運転させている状態で、走行ルートを変更した後、当初の設定ルートと新たな候補ルートとを比較し、候補ルートへの変更が困難な場合は、当初の設定ルートに沿って走行させる自動運転支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
運転者が運転する車両(自車両)に搭載されているカーナビゲーションシステムでは、運転者が目的地をセットすると、GPS衛星を代表とするGNSS(Global Navigation Satellite System )衛星等の測位衛星から受信した位置情報に基づいて自車両Mの現在位置(自車位置)を検出し、高精度道路地図(ダイナミックマップ)とのマッチングにより自車位置から目的地までの走行ルートを設定する。そして、この走行ルートに沿って自車両を目的地まで誘導する。その際、自動運転支援装置が、高速道路や一般道路の一部、或いは全行程において自車両の運転を運転者に代わって自動運転を行う。
【0003】
自車両が自動運転で走行している場合、基本的に、運転者はハンドルを把持し、且つ、前方を常時視認している必要なく、自動運転支援装置からハンドルの把持要求があるまでは、ある程度リラックスしていることができる。従って、搭乗者(主に運転者)は自動運転による走行中に音声や端末(モニタのタッチパネル、携帯端末、パーソナルコンピュータ等)の操作により、リルート要求(目的地の変更、或いは、経由地の追加、変更、及び削除)を行うことが可能となる。尚、このリルート要求は助手席等に着座している搭乗者が行うこともできる。
【0004】
例えば、WO2017/0006651号公報には、自動運転が実行されている状態で、運転者が新たな目的地を設定すると、新たな走行ルートが構築され、この新たな走行ルートに含まれる自動運転可能区間が、現在の走行ルートに含まれる自動運転可能区間と異なる場合は、現在の走行ルートから新たな走行ルートへの変更が可能か否かを判定し、可能であると判定した場合、新たな走行ルートに含まれる自動運転可能区間において自動運転を実行させるようにした技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】WO2017/0006651号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した文献に開示されている技術では、自動運転モードでの走行中に運転者の設定した新たな目的地に自車両を誘導する走行ルートが構築され、このルート変更を運転者が許可した場合、自動運転制御部は、変更後の走行ルートに従って自動運転が開始される。従って、例えば、変更前の走行ルートが直進で、変更後の走行ルートが前方の分岐路を分岐するルートに設定された場合、自動運転制御部は自車両を分岐路方向へ進路変更させる操舵制御を行うことになる。
【0007】
分岐路方向へ進路変更するに際し、例えば、道路が3車線で、自車両は中央の車線を走行しており、分岐路が左側車線に接続されている場合、先ず、自車両を左側車線に進路変更した後、分岐路方向へ進路変更する。その際、左側車線に他の車両が併走、或いは近接している場合、進路変更することが困難となる。
【0008】
その結果、走行ルートに沿った自動運転を継続することが困難となるため、自動運転制御部は運転モードを、自動運転モードから、ステレオカメラ等にて前方を認識しながら周知の追従車間距離制御(ACC:Adaptive Cruise Control)、及び車線維持制御(ALK:Active Lane Keep)を行う、運転支援モードに切換える。
【0009】
運転支援モードは運転者がハンドルを把持することが条件であるが、自車両Mが再構築前の走行ルートで走行しているにも拘わらず、運転モードのみが自動運転モードから運転支援モードに切り替わった場合、運転者に混乱と不快感を与えてしまう不都合がある。
【0010】
又、変更前の走行ルートが分岐路を分岐する方向に設定されており、変更後の走行ルートが直進方向に構築された場合、変更前の走行ルートに従って、自車両が分岐路を分岐する方向に操舵制御を開始するタイミングに差し掛かっている際に、走行ルートが直進方向へ変更され、自動運転制御部が自車両を直進方向へ進路変更させる操舵制御に切り換わった場合、操舵が不安定化し、運転者に不快感を与えてしまう不都合がある。
【0011】
このことは、目的地の変更のみならず、経由地の追加、変更、及び削除等の他のリルート要求を行った場合も同様である。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑み、搭乗者のリルート要求によって走行ルートが再構築され、直近の進路変更が間に合わない場合であっても、走行モードが自動運転モードから運転支援モードに切り替わってしまうことがなく、運転者が受ける混乱、不快感を緩和することのできる自動運転支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一態様は、道路地図情報を記憶する記憶手段と、自車両の現在位置を推定する自車位置推定手段と、搭乗者が操作して目的地や経由地の情報を入力するルート情報入力手段と、前記自車位置推定手段で推定した前記自車両の現在位置と前記ルート情報入力手段から入力された目的地とを結ぶ走行ルートを前記記憶手段に記憶されている前記道路地図情報に基づいて構築する走行ルート設定手段と、前記走行ルート設定手段で構築した前記走行ルートに沿って前記自車両を自動運転させる自動運転制御手段とを備える自動運転支援装置において、前記自動運転制御手段は、前記走行ルート設定手段で構築した前記走行ルートを変更するリルート要求により新たな走行ルートが再構築されたか否かを調べるリルート要求判定手段と、前記リルート要求判定手段で再構築ありと判定した場合、前記走行ルート設定手段で構築した前記新たな走行ルートの候補である候補ルートを読込み、直近の分岐路に対する再構築前の前記走行ルートと前記候補ルートとを比較し、異なる方向への進路変更が設定されているか否かを調べる進路比較手段と、前記進路比較手段で前記候補ルートが前記直近の分岐路方向への進路変更であると判定した場合、前記道路地図情報に基づき前記自車両の現在位置から道路地図上の前記分岐路に設定されている分岐点までの距離と、前記自車両が走行している車線から前記分岐路側の車線に移動するための車線変更回数と前記自車両の車速とに基づいて設定した進路変更必要距離とを比較し、前記分岐点までの距離が前記進路変更必要距離よりも短い場合、進路変更不可と判定し、進路変更不可と判定された場合は再構築前の前記走行ルートに沿って前記自動運転を継続させる進路変更可能判定手段と、前記進路変更可能判定手段で前記分岐路方向への進路変更が可能であると判定された場合であっても、前記自車両が走行している車線から前記分岐路側の車線に移動するための車線変更方向に前記自車両の車線変更を阻害する並走車、後続車、先行車がある場合、車線変更不可と判定する車線変更可能判定手段と、前記進路変更可能判定手段が進路変更可、且つ前記車線変更可能判定手段が車線変更不可と判定した場合、新たな走行ルートをオートリルートにより再構築させるオートリルート手段と、を有する。
本発明の一態様は、道路地図情報を記憶する記憶手段と、自車両の現在位置を推定する自車位置推定手段と、搭乗者が操作して目的地や経由地の情報を入力するルート情報入力手段と、前記自車位置推定手段で推定した前記自車両の現在位置と前記ルート情報入力手段から入力された目的地とを結ぶ走行ルートを前記記憶手段に記憶されている前記道路地図情報に基づいて構築する走行ルート設定手段と、前記走行ルート設定手段で構築した前記走行ルートに沿って前記自車両を自動運転させる自動運転制御手段とを備える自動運転支援装置において、前記自動運転制御手段は、前記走行ルート設定手段で構築した前記走行ルートを変更するリルート要求により新たな走行ルートが再構築されたか否かを調べるリルート要求判定手段と、前記リルート要求判定手段で再構築ありと判定した場合、前記走行ルート設定手段で構築した前記新たな走行ルートの候補である候補ルートを読込み、直近の分岐路に対する再構築前の前記走行ルートと前記候補ルートとを比較し、異なる方向への進路変更が設定されているか否かを調べる進路比較手段と、前記進路比較手段で前記直近の分岐路に対する進路変更が設定されていると判定した場合、進路変更が可能か否かを調べる進路変更可能判定手段と、を有し、前記進路変更可能判定手段は、自動車線変更制御が動作中か否かを調べ、動作中のときは進路変更不可と判定し、進路変更不可と判定した場合は再構築前の前記走行ルートに沿って前記自動運転を継続させる
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、搭乗者からの走行ルートを変更するリルート要求により走行ルートが再構築された場合、直近の分岐路に対する再構築前の走行ルートと新たに構築された走行ルートの候補である候補ルートとを比較し、異なる方向への進路変更が設定されている場合、進路変更が可能か否かを調べ、進路変更不可と判定された場合は再構築前の走行ルートに沿って自動運転を継続させるようにしたので、搭乗者のリルート要求によって再構築された走行ルートでは、直近の進路変更が間に合わない場合と判定された場合であっても、走行モードが自動運転モードから運転支援モードに切り替わってしまうことがなく、運転者が受ける混乱、不快感を緩和させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】自動運転支援システムの機能ブロック図
図2】自動運転制御処理ルーチンを示すフローチャート(その1)
図3】自動運転制御処理ルーチンを示すフローチャート(その2)
図4】搭乗者のリルート要求により走行ルートが直進方向に設定されている状態から分岐路方向に変更する候補ルートが構築された状態を示す説明図
図5】搭乗者のリルート要求により走行ルートが分岐路方向に設定されている状態から直進方向に変更する候補ルートが構築された状態を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。図1に示す自動運転支援システムは、自車両M(図4図5のM1~M6参照)に搭載されている。この自動運転支援システム1は、自車両Mの現在位置(自車位置)を検出するロケータユニット11、自車両M前方の走行環境を認識するカメラユニット21、周辺監視ユニット22、及び自動運転制御手段としての自動運転制御ユニット23を有している。このロケータユニット11、及びカメラユニット21は一方が不調を来した場合には、他方のユニットで自動運転支援を一時的に継続させる冗長系が構築されている。
【0017】
自動運転制御ユニット23は、ロケータユニット11とカメラユニット21とから得られた情報を比較し、現在走行中の道路形状が同一か否かを常時監視し、同一の場合に自動運転支援を継続させる。
【0018】
ロケータユニット11は道路地図上の自車位置を推定すると共に、この自車位置の周辺、及び前方の道路地図データを取得する。一方、カメラユニット21は自車両Mが走行している車線(自車走行車線)の左右を区画する区画線の中央の道路曲率を求めると共に、この左右区画線の中央を基準とする自車両Mの車幅方向の横位置偏差を検出する。更に、このカメラユニット21は、自車両Mの前方の先行車、歩行者や二輪車(自転車、自動二輪車)等の移動体を含む立体物、自車走行車線の左右を区画する区画線、道路標識、信号現示(点灯色)等を認識する。
【0019】
ロケータユニット11は、地図ロケータ演算部12と記憶手段としての高精度道路地図データベース16とを有している。この地図ロケータ演算部12、後述する前方走行環境認識部21d、周辺環境認識部22b、及び自動運転制御ユニット23は、CPU,RAM,ROM、不揮発性記憶部等を備える周知のマイクロコンピュータ、及びその周辺機器で構成されており、ROMにはCPUで実行するプログラムやデータテーブル等の固定データ等が予め記憶されている。
【0020】
この地図ロケータ演算部12の入力側に、GNSS(Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム)受信機13、自律走行センサ14、及びルート情報入力手段としてのルート情報入力装置15が接続されている。GNSS受信機13は複数の測位衛星から発信される測位信号を受信する。又、自律走行センサ14は、トンネル内走行等GNSS衛生からの受信感度が低く測位信号を有効に受信することのできない環境において、自律走行を可能にするもので、車速センサ、ヨーレートセンサ、及び前後加速度センサ等で構成されている。すなわち、地図ロケータ演算部12は、車速センサで検出した車速、ヨーレートセンサで検出したヨーレート(ヨー角速度)、及び前後加速度センサで検出した前後加速度等に基づき移動距離と方位からローカライゼーションを行う。
【0021】
ルート情報入力装置15は、搭乗者(主に運転者)が操作する端末装置であり、自動運転のON/OFF、目的地や経由地の設定、及びリルート要求(目的地の変更、経由地の追加、変更、削除)等、自動運転に関連する一連の操作を集約して行うことができる。このルート情報入力装置15は、具体的には、カーナビゲーションシステムの入力部、携帯端末、パーソナルコンピュータ等であり、地図ロケータ演算部12に対して、有線、或いは無線で接続されている。
【0022】
搭乗者はルート情報入力装置15を操作して、自動運転のON/OFF、及び目的地や経由地の情報(施設名、住所、電話番号等)の入力、及び、入力した目的地や経由地の削除を行うこと、この入力情報が地図ロケータ演算部12で読込まれる。地図ロケータ演算部12は、目的地や経由地が入力された場合、その位置座標(緯度、経度)を設定する。
【0023】
地図ロケータ演算部12は、自車位置を推定する自車位置推定手段としての自車位置推定演算部12a、自車位置から目的地(及び経由地)までの走行ルートを設定する走行ルート設定手段としての走行ルート設定演算部12bを備えている。
【0024】
又、高精度道路地図データベース16はHDD等の大容量記憶媒体であり、高精度な周知の道路地図情報(ローカルダイナミックマップ)が記憶されている。この高精度道路地図情報は、基盤とする最下層の静的情報階層上に、自動走行をサポートするために必要な付加的地図情報が重畳された階層構造をなしている。付加的地図情報としては、道路の種別(一般道路、高速道路等)、道路形状、左右区画線、道路標識、停止線、交差点、信号機等の静的な位置情報、及び、渋滞情報や事故或いは工事による通行規制等の動的な位置情報が含まれている。
【0025】
自車位置推定演算部12aは、GNSS受信機13で受信した測位信号に基づき自車両Mの現在の位置座標(緯度、経度)を取得し、この位置座標を地図情報上にマップマッチングして、道路地図上の自車位置(現在位置)を推定する。更に、自車走行車線を特定し、地図情報に記憶されている当該走行車線の道路形状を取得し、逐次記憶させる。
【0026】
更に、自車位置推定演算部12aは、トンネル内走行等のようにGNSS受信機13の感度低下により測位衛星からの有効な測位信号を受信することができない環境では、自律航法に切換え、自律走行センサ14によりローカライゼーションを行う。
【0027】
走行ルート設定演算部12bは、自車位置推定演算部12aで推定した自車位置の位置座標と、入力された目的地(及び経由地)の位置座標(緯度、経度)とに基づき、高精度道路地図データベース16に格納されているローカルダイナミックマップを参照して、自車位置と目的地(経由地が設定されている場合は、経由地を経由した目的地)とを結ぶ走行ルートを、予め設定されているルート条件(推奨ルート、最速ルート等)に従って構築する。又、この走行ルートは、自車両Mの前方数百メートル~数キロ毎に確定する。又、走行中に、搭乗者がルート情報入力装置15を操作して、リルート要求(目的地の変更、或いは経由地の追加、変更、削除)が行われた場合、走行ルートを再構築し、自車両Mの前方数百メートル~数キロ先の最初の走行ルートを、未確定の走行ルート(以下、「候補ルート」と称する)として設定する。
【0028】
一方、カメラユニット21は、自車両Mの車室内前部の上部中央に固定されており、車幅方向中央を挟んで左右対称な位置に配設されているメインカメラ21a及びサブカメラ21bからなる車載カメラ(ステレオカメラ)と、画像処理ユニット(IPU)21c、及び前方走行環境認識部21dとを有している。このカメラユニット21は、メインカメラ21aで基準画像データを撮像し、サブカメラ21bで比較画像データを撮像する。
【0029】
そして、この両画像データをIPU21cにて所定に画像処理する。前方走行環境認識部21dは、IPU21cで画像処理された基準画像データと比較画像データとを読込み、その視差に基づいて両画像中の同一対象物を認識すると共に、その距離データ(自車両Mから対象物までの距離)を、三角測量の原理を利用して算出して、前方走行環境情報を認識する。この前方走行環境情報には、自車両Mが走行する車線(走行車線)の道路形状(左右を区画する区画線、区画線間中央の道路曲率[1/m]、及び左右区画線間の幅(車線幅))、交差点、横断歩道、信号機、道路標識、及び路側障害物(電柱、電信柱、ガードレール、塀、駐車車両等)が含まれている。
【0030】
一方、周辺監視ユニット22は、自車両M周辺の移動体(車両、歩行者、二輪車等)を監視するもので、超音波センサ、ミリ波レーダやライダー(LIDAR;Light Detection and Ranging)等からなる周辺監視センサ22a、及びこの周辺監視センサ22aからの信号に基づいて自車両M周辺の移動体を認識する周辺環境認識部22bを有している。
【0031】
又、自動運転制御ユニット23は、入力側にカメラユニット21の前方走行環境認識部21dが接続されており、更に、地図ロケータ演算部12と車内通信回線(例えばCAN:Controller Area Network)を通じて双方向通信自在に接続されている。又、この自動運転制御ユニット23の出力側に、自車両Mを走行ルートに沿って走行させる操舵制御部31、強制ブレーキにより自車両Mを減速させるブレーキ制御部32、自車両Mの車速を制御する加減速制御部33、及びモニタ、スピーカ等の報知装置34が接続されている。
【0032】
自動運転制御ユニット23は、操舵制御部31、ブレーキ制御部32、加減速制御部33を所定に制御して、GNSS受信機13で受信した自車位置を示す測位信号に基づき、自車両Mを走行ルート設定演算部12bで構築した走行ルートに沿って自動走行させる。その際、前方走行環境認識部21dで認識した前方走行環境に基づき、周知の追従車間距離制御(ACC:Adaptive Cruise Control)、及び車線維持制御(ALK:Active Lane Keep)を行い、先行車が検出された場合は先行車に追従し、先行車が検出されない場合は制限速度内のセット車速で走行させる。更に、自車両Mの直前を横切ろうとする立体物(歩行者、二輪車等)を検出した場合は、ブレーキ制御部32を作動させて自車両Mを停車させる。
【0033】
ところで、自動運転では、基本的に運転者はハンドルを把持し、且つ、前方を常時視認する必要はなく、自動運転支援装置からハンドルの把持要求があるまでは、ある程度リラックスしていることができる。従って、搭乗者(主に運転者)は自動運転による走行中に、端末機器等を操作してリルート要求(目的地の変更や経由地の追加、変更、及び削除)を行うことができる。
【0034】
走行ルート設定演算部12bは、ルート情報入力装置15からのリルート要求(目的地や経由地の変更、或いは経由地の追加、削除)を受信した場合、走行ルートを上述したルート条件に従って再構築することになる。新たに構築された走行ルートが、自車両M前方で進路変更するように設定されていると、進路変更に要する操舵開始タイミングが間に合わない場合、或いは、周辺を併走する車両との関係から進路変更が困難となる場合がある。
【0035】
その結果、自動運転制御ユニット23は、自動運転を一時中断し、走行モードを運転支援モード(ACC制御とALK制御とによる運転支援)に遷移させる。しかし、自車両Mは再構築前の走行ルートを走行しているため、走行モードが自動運転モードから運転支援モードに切り替わってしまうと、運転者に混乱と不快感を与えることになる。
【0036】
そのため、自動運転制御ユニット23は、ルート情報入力装置15からのリルート要求により走行ルート設定演算部12bが新たな走行ルートを構築した場合、再構築後の走行ルートによる進路変更は可能か否かを調べる。そして、進路変更が間に合わない場合は、ロケータユニット11に対して走行ルートの再演算を指令し、その間は、現在設定されている再構築前の走行ルートに沿って自動運転を継続させる。
【0037】
この自動運転制御ユニット23で実行される再構築後の走行ルートの検証は、図3図4に示す自動運転制御処理ルーチン内において行われる。
【0038】
先ず、ステップS1では、自動運転がONされているか否かを、ロケータユニット11を介して入力されるルート情報入力装置15からの自動運転ON/OFF信号に基づいて判定する。そして、自動運転がOFFの場合はルーチンを抜ける。一方、自動運転がONの場合は、ステップS2へ進み、ロケータユニット11に設けられている走行ルート設定演算部12bの状態に基づいて目的地が設定されているか否かを調べる。
【0039】
走行ルート設定演算部12bで走行ルートが構築されている場合は、目的地が設定されているためステップS2からステップS3へ進む。又、走行ルートが構築されていない場合は、目的地が設定されていないのでステップS5へ分岐する。
【0040】
ステップS5では、カメラユニット21の前方走行環境認識部21dで認識した左右区画線に基づき、ALK制御により自車両Mの左右方向を制御する。更に、ACC制御により自車両Mの前後方向を制御する運転支援モードを実行させてルーチンを抜ける。
【0041】
又、ステップS3へ進むと、搭乗者からのリルート要求により、走行ルートが再構築されているか否かを、ロケータユニット11の走行ルート設定演算部12bでの演算結果に基づいて調べる。そして、リルート要求がなく、従って走行ルートの再構築が行われていない場合は、ステップS4へ進み、走行ルート設定演算部12bで設定した走行ルート(以下、「設定ルート」と称する)に基づく自動運転モードを実行させて、ルーチンを抜ける。
【0042】
一方、走行ルート設定演算部12bが、搭乗者からのリルート要求(目的地の変更、経由地の追加、変更、及び削除)により走行ルートを再構築したと判定した場合は、ステップS6へ分岐する。ステップS6では、走行ルート設定演算部12bで再構築した走行ルートの中で、前方数百メートル~数キロ先の未確定の走行ルート(候補ルート)を読込む。尚、このステップS3での処理が本発明のリルート要求判定手段に対応している。
【0043】
次いで、ステップS7へ進み、候補ルートは自車両Mの直近に接続されている分岐路を分岐する方向に設定されているか否かを調べる。尚、直近とは、本実施形態では、自車両Mの前方1Km以内としているが、これに限定されるものではない。
【0044】
そして、候補ルートが直近の分岐路を分岐する方向に設定されている場合は、ステップS8へ進む。又、候補ルートが直近の分岐路を直進する方向へ設定されている場合は、ステップS9へ分岐する。
【0045】
ステップS8へ進むと、再構築前の設定ルートは直近の分岐路を分岐する方向に設定されているか否かを調べる。そして、分岐路方向への進路に設定されている場合は、直近の候補ルートと設定ルートとが一致しているため、ステップS16へジャンプする。
【0046】
一方、候補ルートが直近の分岐路を直進する方向に変更されている場合は、ステップS10へ進む。ステップS10では、自車両Mから分岐路の手前に設定されている分岐点L0までの到達距離Lkを、高精度道路地図情報から求める。図2に示すように、分岐点L0は自車両Mが分岐路方向へ進路変更しようとする際に、操舵を開始する位置であり、分岐路入口から数十メートル手前に設定されている。尚、図4のM1~M4は、自車両Mの走行車線上の位置を示すため付した記号である。
【0047】
次いで、ステップS11へ進み、現在の自車位置から分岐点L0までの距離に基づいて、分岐路方向への進路変更は可能か否かを調べる。先ず、判定しきい値となる進路変更必要距離Lαを算出する。
【0048】
例えば、図2に示すように、分岐路が本線(図においては3車線)の左車線側に接続されており、分岐路の方向へ設定されている候補ルートを、自車両Mが左側車線の分岐点L0で読込んだ場合、車速が所定に減速されていれば分岐路方向への進路変更はかろうじて可能である。又、左車線を走行していても、分岐路の進入口を通過途上の位置M2では、進路変更を行うことはできない。
【0049】
尚、自車両Mが位置M2を走行中に、運転者がハンドルを分岐路方向へ意図的に操舵した場合は操舵オーバライドとなり、自動運転が一時中断されるため、進路変更させることができる。この場合、分岐路を走行している際に、オートリルート機能により、走行ルートが再構築される。そして、搭乗者がルート情報入力装置15の操作により自動運転をONすることで、走行ルートに沿って走行する自動運転が再開される。
【0050】
一方、自車両Mが本線の中央車線を走行している場合、分岐路方向へ進路変更するには、先ず、自車両Mを中央の車線から左側車線へ車線変更し、その後、分岐路方向へ進路変更させる必要がある。
【0051】
自車両Mを分岐路方向へ進路変更するに際しては、分岐点L0に到達する前に自車両Mを左車線へ車線変更させる必要がある。従って、分岐点L0において進路変更を開始するには、先ず、自車両Mがどの車線を走行しているかを調べる。そして、車線変更回数n(3車線の左車線を走行している場合は0、中央車線を走行している場合は1、右車線を走行している場合は2)を設定すると共に、対応する進路変更必要距離Lαを選択する。尚、本実施形態では、3車線を例示して説明しているため、α=1~3となる。
【0052】
次いで、この車線変更回数nに、1回の車線変更に要する時間(必要車線変更時間)ts[sec]と車線変更開始前のウインカON時間tw[sec]とを加算した値を乗算し、これに自車両Mの車速V[m/sec]を乗算する。又、自車両Mが分岐点L0に到達した際には、直進方向へ指向する安定した姿勢となっている必要があるため、姿勢を安定させる区間の距離(安定区間距離)L[m]を加算する。
【0053】
すなわち、進路変更必要距離Lα(但し、本実施形態では、α=1~3)は、
Lα=n(ts・tw)・V+Lm
となる。ここで、必要車線変更時間ts、ウインカON時間tw、安定区間距離Lmを固定値とすると、進路変更必要距離Lαは車線変更回数nと車速Vで決定されることになる。尚、自車両Mが左車線を走行している場合は、安定区間距離Lmは0[m]であっても良い。
【0054】
例えば、ts=8[sec],tw=3[sec],V=25[m/sec](90[Km/h])、Lm=30[m]とした場合、自車両Mが左車線を走行している状態では、左車線での進路変更必要距離L1は、
L1=Lα=30[m]
となる。従って、図4に示すように自車両Mが左車線の位置M1で候補ルートを読込んだ場合は、Lk≧L1であるため、進路変更は可能となる。
【0055】
又、自車両Mが中央車線を走行している場合は、n=1であるため、中央車線での進路変更必要距離L2は、
L2=305[m]
となる。更に、自車両Mが右車線を走行している場合は、n=2であるため、右車線での進路変更必要距離L3は、
L3=580[m]
となる。
【0056】
その後、ステップS13へ進み、自車両Mが走行している車線に対応する進路変更必要距離Lα(但し、α=1~3)と分岐点までの到達距離Lkとを比較し、分岐路方向への進路変更が可能か否かを調べる。そして、Lα≦Lkの進路変更可能と判定した場合、ステップS14へ分岐する。又、Lα>Lkの進路変更不可と判定した場合は、ステップS15へ進む。
【0057】
例えば、図2示すように、自車両Mが中央車線の位置M3で候補ルートを読込んだ場合、進路変更必要距離L2を通過しているため、進路変更を行うことはできない。同様に、自車両Mが右車線の位置M4で候補ルートを読込んだ場合も、進路変更必要距離L3を通過しているため、進路変更を行うことはできない。尚、ステップS10,S11,S13での処理が、本発明の進路変更可能判定手段に対応している。
【0058】
そして、ステップS13からステップS14へ進むと、カメラユニット21の前方走行環境認識部21d、及び周辺監視ユニット22の周辺環境認識部22bからの情報に基づき車線変更方向に自車両Mの車線変更を阻害する並走車、後続車、先行車等があるか否かを調べる。例えば、図示しないが、図4に示す右車線の進路変更必要距離L3の位置で自車両Mが候補ルートを読込んだ場合、L3≦Lkである。従って、分岐路方向への進路変更は可能であるが、中央車線に先行車Pが走行しているため車線変更が阻害さるので、車線変更不可と判定する。一方、自車両Mが、図4に示す位置M1で候補ルートを読込んだ場合は、車線変更の方向に阻害する車両がないので、分岐路路方向への車線変更は可能と判定される。従って、このステップS14は、本発明の車線変更可能判定手段としての機能を備えている。
【0059】
一方、ステップS7からステップS9へ分岐すると、再構築前の設定ルートが直近の分岐路を直進する方向に設定されているか否かを調べ、直進方向に設定されている場合は、進路変更する必要がないためステップS16へジャンプする。又、設定ルートが分岐路方向へ設定されている場合は、ステップS12へ進む。尚、ステップS6~S9での処理が、本発明の進路比較手段に対応している。
【0060】
ステップS12では自動車線変更(ALC)制御が動作中か否かを調べる。ALC制御は、自動運転制御ユニット23が設定ルートに従って、車線変更する際に、操舵制御部31を制御動作させて車線変更を行わせるものである。従って、自車両Mが、図5に示す位置M5で候補ルートを読込んだ場合、ALC制御が既に動作しているため、進行方向を直進方向に切換えると自車両Mの走行姿勢が不安定になってしまう。そのため、このような場合はステップS12からステップS15へジャンプする。従って、ステップS12は、本発明の進路変更可能判定手段としての機能を備えている。
【0061】
これに対し、自車両Mが、図5の位置M6で候補ルートを読込んだ場合は、ALC制御が未動作であるため、進路を直進方向へ切換えたとしても、自車両Mの走行姿勢が不安定にはならないので、ステップS16へジャンプする。
【0062】
そして、ステップS12~S14の何れかからステップS15へ進むと、条件を変更して走行ルートを再演算する指令を、走行ルート設定演算部12bへ送信し、ステップS6へ戻る。ここで、条件の変更とは、自車両M直近の分岐路の走行は再構築前の設定ルートで設定し、当該分岐路を通過後の走行ルートをオートリルートにより再構築させる。尚、このステップS15での処理が、本発明のオートリルート手段に対応している。
【0063】
又、ステップS8、S9,S12,S14の何れかからステップS16へ進むと、今回構築した候補ルートを、走行ルートに設定する指令信号を走行ルート設定演算部12bへ送信して、ステップS4へ戻る。尚、この候補ルートを走行ルートに設定する場合、報知装置34から運転者に走行ルートが変更される旨を報知する。
【0064】
走行ルート設定演算部12bでは、今回構築した候補ルートを設定ルートに確定させて、自動運転制御ユニット23へ送信する。従って、候補ルートが確定されるまでは、再構築前の設定ルートで自動運転が継続されるので、運転者は何ら違和感、不快感を覚えることなくリラックスした状態を維持することができる。
【0065】
そして、ステップS16からステップS4へ戻ると、再構築後の、候補ルートが確定された設定ルートに基づいて自動運転が実行される。
【0066】
このように、本実施形態では、自動運転中における搭乗者(主に運転者)のリルート要求を受けて、走行ルート設定演算部12bが走行ルートを再構築し、新たに構築された候補ルートが、直近の分岐路を再構築前の設定ルートと異なる方向へ進行させるように設定された場合、現在の走行状態からは異なる方向への進路変更が間に合わないと判定した場合、再構築前の設定ルートに沿って自動運転を継続させるようにしている。そのため、走行モードが自動運転モードから運転支援モードに切り替わってしまうことがなく、運転者が受ける混乱、不快感を緩和することができる。
【0067】
尚、本発明は、上述した実施形態に限るものではなく、例えば、走行ルート設定演算部12bでは、再構築後の候補ルートを複数設定し、図3のステップS6で複数の候補ルートを読込んだ際に、搭乗者が候補ルートの何れかを選択できるようにしても良い。
【符号の説明】
【0068】
1…自動運転支援システム、
11…ロケータユニット、
12…地図ロケータ演算部、
12a…自車位置推定演算部、
12b…走行ルート設定演算部、
13…GNSS受信機、
14…自律走行センサ、
15…ルート要求情報入力装置、
16…高精度道路地図データベース、
21…カメラユニット、
21a…メインカメラ、
21b…サブカメラ、
21c…画像処理ユニット(IPU)、
21d…前方走行環境認識部、
22…周辺監視ユニット、
22a…周辺監視センサ、
22b…周辺環境認識部、
23…自動運転制御ユニット、
31…操舵制御部、
32…ブレーキ制御部、
33…加減速制御部、
34…警報装置、
L0…分岐点、
L1~L3,Lα…進路変更必要距離、
Lk…到達距離、
Lm…安定区間距離、
M…自車両、
M1~M6…自車両の位置、
n…車線変更回数、
P…先行車、
ts…必要車線変更時間、
tw…ウインカON時間、
V…車速
図1
図2
図3
図4
図5