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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-07
(45)【発行日】2022-02-15
(54)【発明の名称】交換可能レンズを有する眼鏡
(51)【国際特許分類】
   G02C 7/02 20060101AFI20220207BHJP
   G02C 5/02 20060101ALI20220207BHJP
   G02C 9/00 20060101ALI20220207BHJP
   G02C 5/00 20060101ALI20220207BHJP
【FI】
G02C7/02
G02C5/02
G02C9/00
G02C5/00
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019515259
(86)(22)【出願日】2017-09-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-10-17
(86)【国際出願番号】 DK2017050287
(87)【国際公開番号】W WO2018050188
(87)【国際公開日】2018-03-22
【審査請求日】2020-07-29
(31)【優先権主張番号】PA201670719
(32)【優先日】2016-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(73)【特許権者】
【識別番号】502199202
【氏名又は名称】リンドバーグ エー/エス
【氏名又は名称原語表記】LINDBERG A/S
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リンドベリ、ヘンリク
(72)【発明者】
【氏名】ボイエ - ニールセン、ハンス
(72)【発明者】
【氏名】マック、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ベイヴァド、ラルス
(72)【発明者】
【氏名】キャスペルセン、ウルリク
【審査官】沖村 美由
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2011-0035498(KR,A)
【文献】実開平01-125420(JP,U)
【文献】特開2001-215449(JP,A)
【文献】特表2012-518561(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103777366(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02C 1/00-13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡であって、前記眼鏡は、眼鏡フレームとアイグラス・レンズとを備え、各アイグラス・レンズは、前記アイグラス・レンズの外側縁部に固定された装着部に嵌め込まれ、前記装着部及び前記眼鏡フレームのうちの少なくとも1つは、結合要素を備え、前記結合要素は、脱着可能に前記装着部と前記眼鏡フレームとを一体的に結合することができ、前記装着部は、前記眼鏡フレームの部分的なフレーム・セクションを受け入れるように設計された長楕円形凹部を備える、眼鏡において、ピンが、前記装着部の凹部の各側壁における位置の合った貫通孔に装着され、前記結合要素は、前記ピンと相互作用するように形成されたU字形状のノッチの形態であることを特徴とする、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡。
【請求項2】
前記眼鏡フレームは、実質的にm字形状の弾性的に変形可能なフロント・ブリッジを備えることを特徴とする、請求項1に記載の交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡。
【請求項3】
前記フロント・ブリッジは、金属シートで作られることを特徴とする、請求項2に記載の交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡。
【請求項4】
前記眼鏡フレームは、主にチタンで作られることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか一項に記載の交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡。
【請求項5】
前記装着部は、前記アイグラス・レンズの側部における光の透過に影響を及ぼす少なくとも1つの部分的な装着セクションを備えることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか一項に記載の交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡。
【請求項6】
前記装着部は、前記アイグラス・レンズにおける空気流に影響を及ぼす少なくとも1つの部分的な装着セクションを備えることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか一項に記載の交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡。
【請求項7】
前記アイグラス・レンズは、主にシリカ又はポリカーボネートで作られることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか一項に記載の交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡。
【請求項8】
前記眼鏡フレームは、少なくとも1つの結合要素を備え、前記少なくとも1つの結合要素は、アイグラス・レンズのための装着部に結合するように設計されることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか一項に記載の交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡。
【請求項9】
装着部とアイグラス・レンズとを含む、装着部に嵌め込まれアイグラス・レンズであって、前記装着部は、前記アイグラス・レンズの外側縁部に固定されており、前記アイグラス・レンズは、請求項1から7までのいずれか一項に記載の交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡のためのものである、アイグラス・レンズにおいて、前記アイグラス・レンズのための前記装着部は、少なくとも1つの結合要素を備え、前記少なくとも1つの結合要素は、眼鏡フレームに結合するように設計されることを特徴とする、装着部に嵌め込まれアイグラス・レンズ。
【請求項10】
前記凹部は、漏斗状の入口開口を有することを特徴とする、請求項1に記載の交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡。
【請求項11】
前記ピンは、筒状のピンであることを特徴とする、請求項1に記載の交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡。
【請求項12】
金属シートは、平坦なブランク材から折り畳まれることを特徴とする、請求項3に記載の交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡に関し、眼鏡は眼鏡フレームとアイグラス・レンズとを備え、各アイグラス・レンズは、アイグラス・レンズの外側縁部に固定された装着部に嵌め込まれ、装着部及び眼鏡フレームのうちの少なくとも1つは、結合要素を備え、結合要素は、脱着可能に装着部と眼鏡フレームとを一体的に結合することができ、装着部は、眼鏡フレームの部分的なフレーム・セクションを受け入れるように設計された長楕円形凹部を備える
【0002】
本発明は更に、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡のための眼鏡フレームと、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡のための、装着部に嵌め込まれるアイグラス・レンズとに関する。
【背景技術】
【0003】
活動的な人々は適切に見るための支援を必要とし、現在のところ、眼鏡及びコンタクト・レンズを使用する多くの可能性がある。
【0004】
例えば、バドミントン及びランニング等のスポーツを行うに際して、普段使用されている眼鏡を専用のスポーツ眼鏡に取り替えることがある一方、サッカー及びハンドボール等の肉体的接触を伴うスポーツには、コンタクト・レンズがより適している。
【0005】
日常的な眼鏡が邪魔にならないような肉体的な激しさが少ない活動においては、普段使用している眼鏡に、例えば、既存のアイグラス・レンズの上にサングラス・レンズを付けることができる。
【0006】
更には、様々な色のサングラス・レンズをフレームに装着し得る眼鏡があり、この眼鏡は一体型の眼鏡として提供されている。
【0007】
米国特許出願公開第2009/0190089号明細書は、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡であって、眼鏡は、眼鏡フレームと1対のアイ・レンズとを備える、眼鏡を開示している。各アイグラス・レンズは、アイグラス・レンズの外側縁部に固定された装着部に嵌め込まれる。装着部及び眼鏡フレームは、結合要素を備え,結合要素は、脱着可能に装着部と眼鏡フレームとを一体的に結合することができる。更に、眼鏡フレームは、装着部の膨らみを受け入れるように設計された長楕円形凹部を備える。
【0008】
中国特許出願公開第103777366A号明細書は、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡であって,眼鏡は、眼鏡フレームとアイグラス・レンズとを備える、眼鏡を開示している。各アイグラス・レンズは、アイグラス・レンズの外側縁部の一部に固定された部分的な装着部に嵌め込まれる。装着部及び眼鏡フレームのうちの少なくとも1つは、結合要素を備え,結合要素は、脱着可能に装着部と眼鏡フレームとを一体的に結合することができる。装着部は、眼鏡フレームの部分的なセクションを受け入れるように設計された長楕円形凹部を備える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、交換可能レンズを有する眼鏡を提供することであり、この眼鏡においては、眼鏡フレームは同一であるが、所望により及び必要により、仕事、激しい風のある天候でのサイクリング、又は眩しい日光の下でのスキーにおける用途に応じて、ユーザによってアイグラス・レンズが取り替えられ得る。
【0010】
更には、本発明の1つの目的は、ユーザ自身がレンズを取り替えることができ、可能性のあるあらゆる必要に対処するように、様々な交換可能レンズをユーザが携行することができるようにすることである。
【0011】
それ故、普通の日常的眼鏡をサングラスに変形させること、及びその逆も本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の態様によると、上に示した目的は、冒頭部において説明され、請求項1のプリアンブルにおいて説明された交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡であって、ピン、好ましくは筒状のピンが、前記装着部の凹部の各側壁における位置の合った貫通孔に装着され、前記結合要素は、前記ピンと相互作用するように形成されたU字形状のノッチの形態である眼鏡によって達成される。
【0013】
このことは、例えば、異なる特性のアイグラス・レンズを用いることが望まれるときに、ユーザが、素早く、簡単で、実際的なやり方で装着部と眼鏡フレームとを一体的に結合することを可能にする。例えば、これは、日光の遮断、又は研磨(grinding)の異なるアイグラス・レンズ間での交換を伴っても伴わなくてもよい。
【0014】
好ましくは、結合はツールを使用することなく、主に、結合要素自体又は眼鏡フレーム/装着部の単なる弾性的な変形によって行われる。
【0015】
眼鏡フレームの結合要素は、例えば、フック状の又はのこぎり歯状の結合要素の形状を有してよく、これは、アイグラス・レンズの装着部と係合するように適合され、例えば、ピン、ペグ、又は対応する構成を備えてよい。
【0016】
結合要素は、眼鏡フレームにおけるU字形状のノッチであってよい。このようなU字形状のノッチは、アイグラス・レンズの装着部におけるピンとのしっかりした係合を提供し、ピンはノッチの形状に対応した形状を有し得る。このことは、レンズが、フレームに対して安定した位置に取り付けられるようなアイグラス・レンズの適切な位置決めを確実なものとする。ピンは、好ましくは、筒状のピンであり、装着部の凹部の各側壁における位置の合った貫通孔に装着される。ピンは、好ましくは、金属製のピンである。金属製のピンは、フレームのノッチとの係合のための安定的で強固な結合要素である。
【0017】
代替的な、逆転された実施例においては、装着部の結合要素が、例えば、フック状の又はのこぎり歯状の結合要素の形状を有してよく、これは、眼鏡フレームと係合するように適合される。
【0018】
装着部及び眼鏡フレームの両方にフック状の又はのこぎり歯状の結合要素を用いることが可能である。
【0019】
結合要素は、好ましくは、結合要素間のスナップ係合を達成するように眼鏡フレームにおける弾性レジリエンスによって係合される。
【0020】
装着は、好ましくは、第1の側の結合要素が係合するように装着部の一方側がフレームに設置されることで行われる。その後、装着部及びフレームは、他方側の結合要素が係合するまで、互いに旋回される。こうして、第1の結合要素における回転軸を確立することができ、このことは、単純な旋回を確保し、アイグラス・レンズの取り替えをより容易にする。
【0021】
故に、装着部は、結合要素を各側に有し、少なくとも装着部の第1の側の第1の結合要素が、対応するフレームの第1の結合要素との回転接続を形成することが好ましい。
【0022】
装着部の外側の凹部は、眼鏡フレームの一部が装着部自体の中にセットされるという効果を有する。その結果、眼鏡フレームは、その外見上、より目立たなくなる。
【0023】
プレート状のフレームを凹部内に誘導することは、強固な眼鏡を得ることにも寄与する。
【0024】
更に、凹部は、フレームに対してレンズを適切に誘導し、固定する。現代の眼鏡においては、レンズの研磨を最大限に活用するためには、レンズが眼に対して適切に配置されていることが重要である。
【0025】
読書等の静的な活動中に使用されるとき、及びスポーツを行う等の活動中に使用されるときのどちらにおいても、レンズが正確に設置されることが重要である。
【0026】
強固な構造を有する眼鏡におけるレンズの固定は、最適な風偏を達成するようにレンズが設置されることも確実なものとする。このことは、活動的なユーザにとって、例えば、スキー又は別のスポーツ中の眼鏡の使用のために重要である。
【0027】
第3の態様において、本発明は、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡であって、眼鏡フレームは、実質的にm字形状の弾性的に変形可能なフロント・ブリッジを備える、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡にも関する。
【0028】
このことは、眼鏡フレームがアイグラス・レンズの周りで伸長することを可能にし、アイグラス・レンズを装着するときに、眼鏡フレームのm字形状形態の脚部は互いから僅かに離間され、アイグラス・レンズの装着後に、脚部はそれらの元の形状に戻り、結合要素は、同様に、眼鏡フレームをアイグラス・レンズに固定し、こうして、レンズの装着部との眼鏡フレームの係合を確保する。
【0029】
第3の態様において、本発明は、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡であって、フロント・ブリッジは、金属シートで、好ましくは、平坦なブランク材(flat blank)から折り畳まれることによって作られる、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡にも関する。
【0030】
このことは、眼鏡をシート材料から作成することを可能にし、故に、フレームのフロント・ブリッジを、平坦なブランク材として打ち抜くこと又はレーザー切断することを可能にし、次いで、これは所望の形状に折り曲げられる。更には、大きな折り曲げトルクが、それぞれの材料の厚さに基づいて達成される。
【0031】
シート状の金属は、良好なユーザの快適性も確保する。眼鏡を異なる頭部の形状に適合させることは容易である。
【0032】
眼鏡のサイド・バーも同様に金属シートから作られる。平坦なブランク材が作成され、次いでこれは、所望の形状に折り曲げられる。この所望の形状は耳部の屈曲を含む。
【0033】
これは、締付動作によって固定され、耳部の屈曲を含まない直線的なサイド・バーであるいわゆる「直線アーム」とは異なる。耳部の屈曲は、肉体的な活動の最中であっても、眼鏡がユーザにしっかりと、正確に保持されることを確実にする。
【0034】
第4の態様において、本発明は、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡であって、眼鏡フレームは、主にチタンで作られる、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡にも関する。
【0035】
このことは、非常に軽い重量で非常に高い強度を確保することを可能にする。更には、非常に良好な腐食耐性が達成される。純粋なチタンに対する代替物として、例えば、チタン及びバナジウムの合金を使用することもできる。故に、フレームのための材料は、ユーザに快適性を提供する任意の所与の材料である。
【0036】
この第5の態様の変形例において、本発明は、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡であって、凹部は漏斗状の入口開口を有する、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡にも関する。漏斗状の入口開口は、漏斗を形成する直線的な壁部を有し得、又は、曲線状の壁部とともに漏斗を形成する入口開口の側縁部を丸めることによって形成され得る。
【0037】
ユーザがアイグラス・レンズを取り替えようとするとき、ユーザは様々な度合で視覚が損なわれており、原則として眼を閉じてレンズを変えることが可能である。漏斗状の入口開口を有する凹部のおかげで、ユーザがプレート状のフレームを凹部に導入することが容易になる。これは、装着部の一方側において係合を確立し、装着部の他方側が凹部と係合するまで装着部を旋回させることによって、特に容易に行われる。
【0038】
第5の態様において、本発明は、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡であって、装着部は、アイグラス・レンズの一方側からの光の透過に影響を及ぼす少なくとも1つの部分的な装着セクションを備える、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡にも関する。
【0039】
このことは、特には、馬に使用されるブラインダのようなやり方で、好ましくは側部からの不所望の光の透過を遮ることを可能にするが、同じように、又は同時に、上方からの又は下方からの光の透過を遮ることもできる。
【0040】
眼鏡が、日光が雪で反射されるスキー旅行等、太陽光の強い地域で使用されている場合、ユーザの真正面以外のエリアからも受けるこの強い光の影響を避けることは非常に快適であり得る。
【0041】
実際には、アイグラス・レンズにおいて最も厄介な反射は、レンズの後側、すなわち、ユーザに向かい合う側に発生する反射である。これは、後方反射として知られている。
【0042】
後方反射を減らすことによって、ユーザは、眼鏡を通してより良好な視界を得る。後方反射が減少され、又は完全に防止されると、後方反射を減少させるためのレンズの後側におけるコーティングの必要が小さくなる。摩耗及び機械的影響がコーティングの効果を減少させることがあるので、概して、コーティングを減少させることが望ましい。
【0043】
第6の態様において、本発明は、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡であって、装着部は、アイグラス・レンズにおける空気流に影響を及ぼす少なくとも部分的な装着セクションを備える、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡にも関する。
【0044】
このことは、ブラインダについても上述したように、顔の眼の部分から空気流を遮ることを可能にする。眼鏡の着用者がスキーをしているとしたら、又はその人物が自転車又はフードを降ろしたスポーツカーに乗っているとしたら、空気流はユーザにとって非常に不快なものであり、眼への多くの刺激を引き起こす。
【0045】
装着部は、乱気流を防止し、レンズの後方で渦巻く空気を離散させることができるように構成され得る。
【0046】
装着部は、眼鏡の装飾部を形成するようにも構成され得、これは、たとえ装着部がサイズの大きいものであっても、美的な外観を有する。
【0047】
故に、装着部は、部分的な装着セクションにおいて、眼鏡を通る空気流に影響を及ぼす、隙間又は穴の形態の通し孔を材料に備えてよい。これらの通し孔は、眼鏡の装飾的外観に寄与し得る。同様に、部分的な装着セクションは、眼鏡を通る空気流に影響を及ぼす、様々な形状のスポイラを備え得る。
【0048】
第7の態様において、本発明は、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡であって、アイグラス・レンズは、主にシリカ又はポリカーボネートで作られる、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡にも関する。しかし、他のポリマーも使用され得る。
【0049】
このことは、良好な光学的特性及び表面の輝きを確保することを可能にし、更には、断片を作ることなく大きな衝撃強度を提供する。更には、レンズの偏光、コントラスト強調特性、累進多焦点レンズ等、レンズの他の特性も利用され得る。
【0050】
レンズにおける変化は、眼鏡の美的外観にも寄与し得る。
【0051】
第8の態様において、本発明は、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡のための眼鏡フレームであって、眼鏡フレームは、少なくとも1つの結合要素を備え、この少なくとも1つの結合要素は、アイグラス・レンズに結合するように設計される、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡のための眼鏡フレームにも関する。
【0052】
このことは、所望により又は必要により、日常的な使用のために又は祝い事の際に、色及び形状に応じて、眼鏡フレームを取り替えることを可能にするが、アイグラス・レンズはいくつかの眼鏡フレームとともに使用され得、その逆の場合も同じである。
【0053】
故に、フレームの色及び形状は両方とも変更され得る。例えば、ヘルメットを必要とする活動中に眼鏡を使用するときは、ヘルメットの内側にぴったり合うフレームを使用することが有利であり得る。
【0054】
第9の態様において、本発明は、装着部に嵌め込まれるアイグラス・レンズであって、装着部は、アイグラス・レンズの外側縁部に固定されており、アイグラス・レンズは、交換可能アイグラス・レンズを有する眼鏡のためのものであり、アイグラス・レンズのための装着部は、少なくとも1つの結合要素を備え、この少なくとも1つの結合要素は、眼鏡フレームに結合するように設計される、装着部に嵌め込まれるアイグラス・レンズにも関する。
【0055】
このことは、所望により及び必要により、色及び装着部、ブラインダ又は他の特徴に応じてアイグラス・レンズを変更することを可能にし、異なるタイプのアイグラス・レンズが、1つ又は複数の眼鏡フレームとともに使用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0056】
図1】交換可能アイグラス・レンズの装着中の眼鏡フレームを図示する。
図2】交換可能アイグラス・レンズの装着後の眼鏡フレームを図示する。
図3】透視図で見た交換可能アイグラス・レンズの装着後の眼鏡フレームを図示する。
図4】正面から見た交換可能アイグラス・レンズの装着後の眼鏡フレームを図示する。
図5】透視図で見たアイグラス・レンズを省略した眼鏡フレームを図示する。
図6】正面から見たアイグラス・レンズを省略した眼鏡フレームを図示する。
図7】アイグラス・レンズを省略した眼鏡フレームの詳細を図示する。
図8】透視図で見た代替的な実施例におけるアイグラス・レンズを省略した眼鏡フレームを図示する。
図9】透視図で見た別の代替的な実施例におけるアイグラス・レンズを省略した眼鏡フレームを図示する。
図10】眼鏡フレームに結合するための代替的な実施例における、正面から見た装着部におけるアイグラス・レンズを通る概略的な断面を図示する。
図11】眼鏡フレームに結合するための別の代替的な実施例における、正面から見た装着部におけるアイグラス・レンズを通る概略的な断面を図示する。
図12】装着部における凹部の例示のための装着部及び眼鏡フレームを通る部分的断面を図示する。
図13】眼鏡の外部から見た、装着部の部分的な装着セクションの別の実施例の部分的画像を図示する。
図14】眼鏡の外部から見た、装着部の部分的な装着セクションの第3の実施例の部分的画像を図示する。
図15】眼鏡の内部から見た、装着部の部分的な装着セクションの第2の実施例の画像を図示する。
図16】眼鏡の内部から見た、装着部の部分的な装着セクションの第3の実施例の画像を図示する。
図17】眼鏡フレームにおける凹部の例示のための装着部及び眼鏡フレームを通る部分的断面を図示する。
図18】別の代替的な実施例におけるアイグラス・レンズを省略した、正面から見た眼鏡フレームの部分的画像を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0057】
図面の説明において、同一の又は対応する要素は、異なる図面において同じ参照番号によって示される。故に、各個々の図面/実施例に関して全ての詳細が説明されるものではない。
【0058】
図1は、交換可能アイグラス・レンズ2の装着中の眼鏡フレーム1を図示し、アイグラス・レンズ2は装着部3を備え、この装着部3は、アイグラス・レンズ2の外側縁部4に固定されることが示される。
【0059】
同様に、装着部3は、眼鏡フレーム1の部分的なセグメントを受け入れるように設計された長楕円形凹部5を備え、眼鏡フレーム1は、実質的にm字形状の弾性的に変形可能なフロント・ブリッジ6を備えることが示される。
【0060】
装着部3と眼鏡フレーム1との間の実際の結合は、以下においてより詳しく説明される。
【0061】
更に、図1図2及び図3は、装着部3が、アイグラス・レンズ2の一方側における光の透過に影響を及ぼすための及び/又は空気流に影響を及ぼすための少なくとも1つの部分的な装着セクション7を備えることを図示する。
【0062】
図2図3及び図4は、交換可能アイグラス・レンズ2の装着後の眼鏡フレーム1を図示する。故に、眼鏡の一部が図示され、眼鏡は、眼鏡フレーム1と交換可能アイグラス・レンズ2とを備える。
【0063】
図5及び図6は、アイグラス・レンズ2を省略した眼鏡フレーム1を図示し、眼鏡フレーム1は2つの結合要素8を備えることが示され、この2つの結合要素8は装着部3及び眼鏡フレーム1を一体的に結合し得る。
【0064】
眼鏡フレーム1が、フロント・ブリッジ6のどちらかの側のサイド・バー9と、鼻ブリッジ又は2つの鼻パッド10とを備える場合、図5及び図6は、サイド・バー9が設置される側と鼻パッド10が設置される中央との両方に結合要素8を図示する。
【0065】
図7は、サイド・バー9が設置される側における結合要素8の詳細を図示する。
【0066】
図5及び図6に図示される眼鏡フレーム1の代替的な実施例として、図8及び図9は、眼鏡フレーム1が、装着部3及び眼鏡フレーム1を一体的に結合し得る2つの結合要素8を備えることを明らかにする、アイグラス・レンズ2を省略した眼鏡フレーム1を図示する。
【0067】
図8に図示される実施例において、一方の結合要素8は、歯11の形状であり、他方の結合要素8は、フック12の形状である。歯11は、好ましくは、装着部のフック12’(図10参照)と相互作用するように設計されたピン19として形成され得る。
【0068】
図9に図示された実施例において、眼鏡フレームにおける両方の結合要素8は歯11として形成される。
【0069】
このように、多くの実施例において結合要素8があってよく、装着部3及び眼鏡フレーム1を一体的に結合し得る1つ、2つ又はそれより多くの歯、フック、ピン又は他のタイプの結合要素8がある。
【0070】
図1から図4に図示されるアイグラス・レンズ2の代替的な実施例として、図10及び図11は、眼鏡フレーム1に結合するための代替的な実施例におけるアイグラス・レンズ2を概略的に図示する。
【0071】
図10及び図11は、装着部におけるアイグラス・レンズを通る概略的な断面を図示する。これらの図は結合要素をより明確に図示するためのものであるので、明確さのために、装着部とアイグラス・レンズとの間の遷移は図示されていない。
【0072】
図10に図示される実施例において、装着部における一方の結合要素8’は、歯11’の形態であり、他方の結合要素8’はフック12’の形態である。図11に図示される実施例において、両方の結合要素8’はフック12’の形態である。
【0073】
上述したように、このように、多くの実施例において結合要素8’があってよく、装着部3及び眼鏡フレーム1を一体的に結合し得る1つ、2つ又はそれより多くの歯、フック、ピン又は他のタイプの結合要素8’がある。
【0074】
図12は、凹部5が漏斗状の入口開口13を有することを図示する。このことは、プレート状のフレームを凹部5内に導入することをより容易にする。
【0075】
図13及び図15は、装着部3の部分的な装着セクション7が、隙間14の形態の材料の通し穴を備える別の実施例を図示する。
【0076】
図14及び図16は、装着部3の部分的な装着セクション7が、穴15の形態の材料の通し穴を備える第3の実施例を図示する。
【0077】
材料のこれらの通し穴14、15は、眼鏡を通る空気流に影響を及ぼす。それらは、眼鏡の装飾的外観にも寄与する。
【0078】
図17は、眼鏡フレームにおける凹部5’の例示として装着部3及び眼鏡フレーム1を通る部分的断面を図示する。凹部5’は、少なくとも眼鏡フレーム1との係合のための領域において、装着部3の外側に形成された膨らみ16を受け入れる。
【0079】
図18は、アイグラス・レンズを省略した、正面から見た眼鏡フレーム1の部分的画像を図示する。ここでは、一方の結合要素8は、歯11の形態であり、他方の結合要素8は、U字形状のノッチ17の形態であることが示される。ノッチ17は、好ましくは、装着部3の凹部5の各側壁における位置の合った貫通孔18(図3参照)に装着されるピン19と相互作用するように形成され得る。ピンは、好ましくは、金属製のピンである。金属製のピンは、フレームのフックとの係合のための安定的で強固な結合要素である。
【符号の説明】
【0080】
1 眼鏡フレーム
2 アイグラス・レンズ
3 装着部、アイグラス・レンズ
4 外側縁部、アイグラス・レンズ
5 凹部、装着部
5’ 凹部、眼鏡フレーム
6 フロント・ブリッジ、眼鏡フレーム
7 部分的な装着セクショ
8 結合要素、眼鏡フレーム
8’ 結合要素、装着部
9 サイド・バー
10 鼻パッド
11 歯、結合要素、眼鏡フレーム
11’ 歯、結合要素、装着部
12 フック、結合要素、眼鏡フレーム
12’ フック、結合要素、装着部
13 凹部の漏斗状の入口開口、装着部
14 隙間
15 穴
16 膨らみ、装着部
17 U字形状のノッチ
18 貫通孔
19 ピン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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