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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-08
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】光学フィルム及びこれを含む表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/02 20060101AFI20220104BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20220104BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALI20220104BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20220104BHJP
【FI】
G02B5/02 C
G02F1/1335
G02F1/13357
G02F1/1333
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018204966
(22)【出願日】2018-10-31
(65)【公開番号】P2019086772
(43)【公開日】2019-06-06
【審査請求日】2018-10-31
(31)【優先権主張番号】10-2017-0148047
(32)【優先日】2017-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】パク, ミョンジュン
【審査官】池田 博一
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-334279(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0363708(US,A1)
【文献】特開昭63-077001(JP,A)
【文献】特開2007-219050(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2009-0110655(KR,A)
【文献】特開2008-041666(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 5/02
G02F 1/1335
G02F 1/13357
G02F 1/1333
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ベースフィルム、
前記第1ベースフィルムから離隔して前記第1ベースフィルムと対向する第2ベースフィルム、および
前記第1ベースフィルムと前記第2ベースフィルムとの間に配置され、光学フィルムに入射する光を吸収する複数の光学パターンを含み、
前記第1ベースフィルムには複数の反射溝が形成され、
前記光学パターンが、前記第1ベースフィルム側の端に前記第1ベースフィルムの前記反射溝に挿入され、前記反射溝と接するように突き出た、半球形、レンチキュラー(lenticular)、またはプリズム(prism)の形態の反射面を有し、前記反射面が前記第1ベースフィルムから前記第2ベースフィルムへ向けて入射する光を反対方向へ反射前記複数の光学パターンの前記反射面はそれぞれ前記第1ベースフィルムの前記複数の反射溝に前記反射溝と接して挿入される、光学フィルム。
【請求項2】
前記光学パターンの反射面に反射部材を設けた、請求項1に記載の光学フィルム。
【請求項3】
前記反射部材の幅が、前記光学パターンの幅よりも小さいか同じ、請求項2に記載の光学フィルム。
【請求項4】
前記反射部材の高さが、前記光学パターンの高さよりも低い、請求項2に記載の光学フィルム。
【請求項5】
前記反射溝が、半球形、レンチキュラー、またはプリズム形態である、請求項1~4のいずれか一項に記載の光学フィルム。
【請求項6】
前記反射溝が反射部材で満たされる、請求項1~5のいずれか一項に記載の光学フィルム。
【請求項7】
前記反射溝の幅が、前記光学パターンの幅よりも小さいか同じ、請求項1~6のいずれか一項に記載の光学フィルム。
【請求項8】
第1ベースフィルム、
前記第1ベースフィルムから離隔して前記第1ベースフィルムと対向する第2ベースフィルム、および
前記第1ベースフィルムと前記第2ベースフィルムとの間に配置され、光学フィルムに入射する光を吸収する光学パターンを含み、
前記光学パターンが、前記第1ベースフィルムに近い端部に反射面を有し、前記光学フィルムは、前記光学パターンに対向する第1ベースフィルムの表面の反対面に第3ベースフィルムをさらに含み、前記第3ベースフィルムの前記第1ベースフィルムとは反対側の前記光学パターンと対応する位置にのみ反射部材が設けられた、光学フィルム。
【請求項9】
プリント回路基板、
前記プリント回路基板に実装される光源、
前記光源上に配置される光学シート部、
前記光学シート部上に配置される請求項1~のいずれか一項に記載の光学フィルム、および
前記光学フィルム上に配置される液晶パネルを含む表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学フィルム及びこれを含む表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
情報化社会が発展するにつれて、映像を表示するための表示装置への要求が様々な形で高まっている。そのため、最近では液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)、プラズマ表示装置(PDP:Plasma Display Panel)、有機発光表示装置(OLED:Organic Light Emitting Display)など様々な表示装置が活用されている。
【0003】
表示装置の中で液晶表示装置は、電界を利用して誘電異方性を有する液晶の光透過率を調節することで画像を表示する。このため、液晶表示装置は、液晶セルがマトリクス型に配列された液晶パネルと、液晶パネルを駆動するための駆動回路と、液晶パネルに光を照射するためのバックライトユニットを備える。
【0004】
バックライトユニットは、光源の配列構造に応じて直下型(Direct type)方式とエッジ型(Edge type)方式に区分されるが、エッジ型方式は、光源が導光板の一側部に配置された構造を有し、直下型方式は、光源が拡散板の下部に配置された構造である。
【0005】
このような、液晶表示装置は、前面に位置したすべての人に映像情報を正常的に提供する場合もあるが、前面に位置する特定の人だけに映像情報を提供する場合もある。たとえば、個人携帯用情報処理機器の場合には、この機器を使用する特定の人だけに映像情報を提供する「プライバシー(Privacy)」モードの具現が求められる。しかし、従来の光学フィルムは、特定の人だけに映像情報を提供するために、大量の光が吸収される。したがって、従来の液晶表示装置は、プライバシーモードの具現のための光学フィルムによって輝度が低下するという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前述した問題点を解決するために案出されたもので、輝度が低下することを防止することができる光学フィルム及びこれを含む表示装置を提供することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した技術的課題を達成するための本発明は、第1ベースフィルムと離隔して対向する第2ベースフィルム、及び第1ベースフィルムと第2ベースフィルムの間に配置され、光学フィルムに入射する光の一部を吸収する光学パターンを含み、光学パターンが一端に反射面を有する、光学フィルム及びこれを含む表示装置を提供する。つまり、光学フィルムに所定の角度で入射した光のうち、光学パターンは光学パターンの反射面以外の部分に入射する光を吸収する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施例に係る光学フィルムは、光学パターンの一端に反射面を有することにより、前面に位置する特定の人だけに映像情報を提供するプライバシー(Privacy)フィルムとして機能しながらも、光学パターンの底面に入射する光が反射面によって光学パターンに吸収されずに反射して再利用(recycling)されて輝度が低下することを防止する効果がある。
【0009】
本発明で得られる効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及していないまた異なる効果は以下の記載から、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解され得るだろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施例に係る表示装置の斜視図である。
図2】本発明の一実施例に係る表示装置を詳細に説明するための分解斜視図である。
図3図2のI-I’線による断面図であって、本発明の一実施例に係る表示装置の断面図である。
図4】本発明の第1実施例に係る光学フィルムを示す断面図である。
図5】本発明の第1実施例に係る光学フィルムの光の経路を示す断面図である。
図6】本発明の第2実施例に係る光学フィルムの断面図である。
図7】本発明の第3実施例に係る光学フィルムの断面図である。
図8】本発明の第4実施例に係る光学フィルムの断面図である。
図9】本発明の第5実施例に係る光学フィルムの断面図である。
図10】本発明の第6実施例に係る光学フィルムの断面図である。
図11】光学フィルムと光学シート部の構成により異なるバックライトユニットの光プロファイルを示す図である。
図12】光学フィルムと光学シート部の構成により異なるバックライトユニットの光プロファイルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書で記述する用語の意味は、次のように理解されなければならない。
【0012】
単数の表現は、文脈上明らかに別の方法で定義しない限り、複数の表現を含むものと理解され、「第1」、「第2」などの用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別するためのものであり、これらの用語によって権利範囲が限定されてはならない。「含む」または「有する」などの用語は、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、工程、動作、構成要素、部分品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものと理解されなければならない。「少なくとも一つ」の用語は、複数の関連項目から提示可能なすべての組み合わせを含むものと理解されなければならない。たとえば、「第1項目、第2項目及び第3項目のうち少なくとも一つ」の意味は、第1項目、第2項目または第3項目のそれぞれのみならず、第1項目、第2項目及び第3項目の中から2以上から提示することができるすべての項目の組み合わせを意味する。「上に」という用語は、ある構成が他の構成のすぐ上面に形成される場合だけでなく、これらの構成の間に第3の構成が介在する場合まで含むことを意味する。
【0013】
以下では、本発明に係る光学フィルム及びこれを含む表示装置の好ましい例を添付の図を参照して詳細に説明する。各図の構成要素に参照符号を付加することにおいて、同一の構成要素に対しては、たとえ他の図上に表示されていても、可能な限り同一の符号を有することができる。また、本発明を説明するにあたり、関連した公知の構成または機能に対する詳細な説明が本発明の要旨を曖昧にし得ると判断される場合には、その詳細な説明は省略することができる。
【0014】
以下、添付の図を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明することにする。
【0015】
図1は、本発明の一実施例に係る表示装置の斜視図であり、図2は、本発明の一実施例に係る表示装置を詳細に説明するための分解斜視図である。図3図2のI-I’線による断面図であって、本発明の一実施例に係る表示装置の断面図である。
【0016】
本発明の一実施例に係る表示装置は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display)で構成されたものを中心に説明するが、有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display)または電気泳動表示装置(Electrophoresis display)でも構成することができる。
【0017】
図1図3を参照すると、本発明の一実施例に係る表示装置は、下部ケース100、バックライトユニット(BLU)、光学フィルム160、パネルガイド170、液晶パネル180、パネル駆動部190及び上部ケース200を含む。
【0018】
前記下部ケース100は、バックライトユニット(BLU)を収納するとともにパネルガイド170を支持する。下部ケース100は、光源から発生する熱を放熱するために金属材料からなることが好ましい。一例による下部ケース100は、ケース底面100a、第1ケース側面100b、ケース支持面100c及び第2ケース側面100dを含むことができる。
【0019】
前記ケース底面100aは、液晶パネル180と対向するように配置される。ケース底面100aは、上部にバックライトユニット(BLU)を収納し、バックライトユニット(BLU)が液晶パネル180と対向して光を照射することができるように配置される。
【0020】
前記第1ケース側面100bは、ケース底面100aから延長されて下部ケース100の側面をなす。
【0021】
前記ケース支持面100cは、第1ケース側面100bから延長されて液晶パネル180と対向するように配置される。ケース支持面100cは、拡散板140、光学シート部150、および光学フィルム160を支持することができる。
【0022】
前記第2ケース側面100dは、下部ケース100の外側面に、ケース支持面100cから延長されて、パネルガイド170と向き合う。第2ケース側面100dは、パネルガイド170によって隠蔽され得、パネルガイド170と結合して固定することもできる。
【0023】
前記バックライトユニット(BLU)は、液晶パネル180の下部に配置され、液晶パネル180の下面に光を照射する。バックライトユニット(BLU)は下部ケース100に収納される。
【0024】
本発明の一実施例に係る表示装置は、光源が拡散板の下部に配置される直下型(Direct type)方式の液晶表示装置で構成されたものを中心に説明したが、光源が導光板の一側部に配置されるエッジ型(Edge type)方式の液晶表示装置でも構成することができる。
【0025】
一例によるバックライトユニット(BLU)は、プリント回路基板110、光源120、反射板130、拡散板140および光学シート部150を含むことができる。
【0026】
前記光源用プリント回路基板110は、下部ケース100上に配置される。プリント回路基板110は、複数の光源120を実装する。プリント回路基板110は、外部の駆動電源の供給を受ける駆動電源ラインを含むので、前記駆動電源ラインを介して外部から供給される駆動電源を複数の光源120のそれぞれに供給することにより、光源120を発光させる。
【0027】
前記光源120は、複数個からなり、複数の光源120のそれぞれは、光源用プリント回路基板110の上面に互いに離隔するように並んで配置され、光源駆動信号ラインに接続する。複数の光源120は、拡散板140の下部面に光を照射する。複数の光源120のそれぞれは、光源駆動信号から供給される光源駆動信号によって同時に発光したり、個別に発光したりすることができる。
【0028】
一例による光源120は、ラテラルチップ(Lateral Chip)構造、フリップチップ(Flip Chip)、バーチカルチップ(Vertical Chip)構造、チップスケールパッケージ(Chip Scale Package)などの構造を適用することができる。一例による複数の光源120のそれぞれは、チップスケールパッケージ(chip-scale package)からなり得るが、この場合、プリント回路基板110の上面に直接実装され、これにより、本発明は、光源120のパッケージング工程を必要としない。チップスケールパッケージからなる光源120を適用することで、一例によるバックライトユニット(BLU)および表示装置は、厚さが薄く美感を向上させることができる。一例による光源120は、光源駆動信号によって第1色の光を放出する。一例として、光源120は、白色光を放出する白色発光ダイオードチップであり得る。
【0029】
前記反射板130は、プリント回路基板110上に配置される。反射板130は、反射物質からなるか、または基板上面にアルミニウム(Al)のような反射物質が設けられ、光源120から放出された光を拡散板140の方向に反射させる。一例による反射板130は、部材下面130aおよび部材側面130cを含む。
【0030】
前記部材下面130aは、プリント回路基板110上に配置される。部材下面130aは、光源120から下部方向に向かう光を拡散板140の方向に反射させる。反射板130の部材下面130aには、複数の光源挿入ホール130bが構成される。前記複数の光源挿入ホール130bを介してプリント回路基板110に実装される光源120が反射板130上に配置され得る。
【0031】
前記部材側面130cは、部材下面130aから延長されて斜めに傾斜して配置することができる。部材側面130cは、光源120から側面方向に向かう光を拡散板140の方向に反射させる。部材側面130cは、下部ケース100のケース支持面100cまで延長して配置することができる。
【0032】
前記拡散板140は、下部ケース100によって支持され、下部ケース100の前面(つまり、図の上面)を覆うように配置される。拡散板140は、一定の厚さを有する平板形態に形成され、複数の光源120のそれぞれから出射される光を拡散させて液晶パネル180の方向に進行させる機能をする。
【0033】
前記光学シート部150は、拡散板140上に配置される。光学シート部150は、液晶パネル180の輝度が増加することができるよう光を集光して拡散させ、液晶パネル180方向に光を進行させる機能を有する。光学シート部150は、下部拡散シート、プリズムシート及び上部拡散シートを含むことができるが、これに限定されず、拡散シート、プリズムシート、二重輝度強化フィルム(dual brightness enhancement film)、レンチキュラーレンズシート, マイクロレンズシート, およびレンチキュラーシートの中から選ばれた2つ以上の積層の組み合わせからなり得る。
【0034】
前記のプリズムシートは、三角断面を有するように並んで形成された複数のプリズムパターンを含むことができ、プリズムパターンの山部分と谷部分は、一定の曲率で丸みが付けられ得る。
【0035】
前記レンチキュラーレンズシートは、一定の曲率を有する半円または半楕円形の断面を有するように並んで形成された複数のレンティキュラーレンズパターンを含むことができる。
【0036】
前記マイクロレンズシートは、半円または半楕円形を有するように、一定の高さに形成された複数のマイクロレンズパターンを含むことができる。
【0037】
一方、光学シート部150は、光学シートを保護するための保護シートを含むことができる。
【0038】
前記光学フィルム160は、光学シート部150上に配置される。光学フィルム160は、一定の角度で入射する光(すなわち、光学フィルムに所定角度で入射する光)は吸収し、他の角度で入射する光は、液晶パネル180に放出する光学パターンを含む。したがって、一例に係る光学フィルム160は、前面に位置する特定の人だけに映像情報を提供するプライバシー(Privacy)フィルムとして機能することができる。従来の光学フィルムは、一定の角度で入射する光(つまり、入射光の一部)をすべて吸収するので、光源から入射する光の一部が吸収され、表示装置の輝度を落とす問題点があった。しかし、本発明の一実施例に係る光学フィルム160は、光学パターンの一端に反射面を有することにより、光学パターンの底面に入射する光が光学パターンに吸収されずに反射して再利用(recycling)され輝度が低下することを防止する効果がある。本発明の一実施例に係る光学フィルム160の詳細な説明は、後述する図4図12で詳しく述べることにする。
【0039】
前記パネルガイド170は、液晶パネル180の背面側の端を支持しながら、液晶パネル180とバックライトユニット(BLU)を囲む。パネルガイド170は、第1パネル結合部材175を介して液晶パネル180に結合することができる。ここで、前記第1パネル結合部材175は、パネルガイド170と、液晶パネル180の結合力及び厚さ等を考慮して、液晶パネル180の下部基板181と結合することが好ましいが、これに限定されず、液晶パネル180の下部偏光部材183に結合することもできる。一例による第1パネル結合部材175は、両面テープ、熱硬化性接着剤、光硬化性接着剤、またはフォームテープ(foam tape)などを挙げられるが、衝撃吸収のために一定の弾性力を有する両面テープまたはフォームテープであることが好ましい。さらに、第1パネル結合部材175は、中空部を含むことができ、この場合に、中空部は液晶パネル180に加わる圧力を緩衝しながら、液晶パネル180の流動時、第1パネル結合部材175と液晶パネル180の剥離現象を防止する。
【0040】
一例によるパネルガイド170は、ガイド側壁170aおよびパネル結合部170bを含むことができる。
【0041】
前記ガイド側壁170aは、バックライトユニット(BLU)および表示装置の側面を囲むフレームの形態で配置することができる。ガイド側壁170aは、結合突起(hook)または結合溝を設けて下部ケース100と結合することができる。
【0042】
前記パネル結合部170bは、ガイド側壁170aから突出して液晶パネル180の端と向き合う。パネル結合部170bは、第1パネル結合部材175を介して液晶パネル180の背面の端の部分に結合する。パネル結合部170bは、第1パネル結合部材175によって下部基板181の背面の端の部分に結合することができ、下部基板181の背面(下部面ともいう)に取り付けられた下部偏光部材183の端部分に結合することもできる。
【0043】
前記液晶パネル180は、バックライトユニット(BLU)上に配置される。液晶パネル180は、各画素ごとに印加されるデータ電圧と共通電圧によって各画素ごとに形成される電界によって液晶層(未図示)を駆動することにより、液晶層の光透過率に応じて所定のカラー映像を表示する。液晶パネル180は、液晶層を挟んで対向合着した下部基板181と、上部基板182、下部基板181の背面に付着した下部偏光部材183および上部基板182の前面に付着した上部偏光部材184を含むことができる。
【0044】
前記下部基板181には、図に示していないが、ゲートラインおよびデータラインの交差領域ごとに画素が形成されている。前記画素は薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)、共通電極および画素電極を含む。
【0045】
前記薄膜トランジスタは、それぞれの画素に電気信号を伝達し、電気信号を制御するスイッチングトランジスタの役割をする。前記共通電極には、液晶を駆動するための共通の電圧が印加される。前記画素電極は、前記共通電極を覆っている保護膜上に配置され、薄膜トランジスタと接続する。
【0046】
このような、下部基板181は、各画素に印加されるデータ電圧と共通電圧の差電圧に対応する電界を形成して液晶層の光透過率を調節する。下部基板181の端には、複数のデータラインに接続する信号印加パッドを含むパッド部(未図示)が配置される。
【0047】
図に示してはいないが、前記上部基板182は、ブラックマトリックス(Black Matrix)とカラーフィルターを含む。前記カラーフィルターは、R(Red)、G(Green)、B(Blue)のパターンが形成される。前記ブラックマトリックスは、前記カラーフィルターのR、G、Bのパターンの間にそれぞれ配置される。上部基板182には、上部基板182と下部基板181との間のセルギャップ(Cell gap)を維持するためのカラムスペーサー(Column Spacer)を配置することができる。
【0048】
前記上部基板182は、下部基板181のサイズよりも小さいサイズを有するように形成され、液晶層(未図示)を間に置いて下部基板181のパッド部を露出させ、下部基板181と対向合着する。
【0049】
このような、下部基板181および上部基板182の具体的な構成は、液晶層の駆動モード、例えば、TN(Twisted Nematic)モード、VA(Vertical Alignment)モード、IPS(In plane switching)モード、およびFFS(Fringe field switching)モードなどによって様々な形態で形成することができる。
【0050】
前記下部偏光部材183は、下部基板181の下面に付着して、下部基板181に入射する光を偏光させる。
【0051】
前記上部偏光部材184は、上部基板182の前面に付着して、前記上部基板182を透過して外部に放出される光を偏光させる。
【0052】
下部偏光部材183と上部偏光部材184のそれぞれは、互いに相反する方向の延伸工程を経て、異なる偏光機能を有し、延伸による互いに相反する方向の収縮力を有する。下部偏光部材183と上部偏光部材184のそれぞれが下部基板181と、上部基板182のそれぞれに付着して下部偏光部材183と上部偏光部材184のそれぞれの収縮力が互いに相殺されることで、液晶パネル180が上部または下部の方に曲がらないでフラットな状態を保つようになる。
【0053】
前記パネル駆動部190は、下部基板181に設けられたパッド部に接続して、液晶パネル180の各画素を駆動することにより、液晶パネル180に所定のカラー映像を表示する。一例によるパネル駆動部190は、液晶パネル180の下部基板181のパッド部に接続した複数の回路フィルム191、複数の回路フィルム191それぞれに実装されたデータ駆動集積回路193、複数の回路フィルム191それぞれに結合したディスプレイ用プリント回路基板192、およびディスプレイ用プリント回路基板192に実装されたタイミング制御部194を含んで構成される。
【0054】
前記回路フィルム191のそれぞれは、フィルム付着工程により下部基板181のパッド部とディスプレイ用プリント回路基板192との間に付着されることで、TCP(Tape Carrier Package)またはCOF(Chip On Flexible BoardまたはChip On Film)からなり得る。複数の回路フィルム191それぞれは、液晶パネル180の一側面、すなわち下側面に沿って曲げてパネルガイド170の背面に配置することができる。
【0055】
前記のデータ駆動集積回路193は、複数の回路フィルム191それぞれに構成されて回路フィルム191を介して下部基板181のパッド部に接続する。データ駆動集積回路193は、タイミング制御部194から供給される画素別画素データとデータ制御信号を受信し、データ制御信号に基づいて画素別画素データをアナログ形式のデータ信号に変換して下部基板181のパッド部を通じて該当データラインに供給する。
【0056】
前記ディスプレイ用プリント回路基板192は、複数の回路フィルム191に接続する。ディスプレイ用プリント回路基板192は、液晶パネル180の各画素に映像を表示するために必要な信号をデータ駆動集積回路193およびゲート駆動回路(未図示)に提供する役割をする。このため、ディスプレイ用プリント回路基板192には、各種の信号配線(未図示)、各種電源回路(未図示)、およびメモリ素子(未図示)などが実装される。
【0057】
前記タイミング制御部194は、ディスプレイ用プリント回路基板192に実装され、外部の駆動システム(未図示)から供給されるタイミング同期信号に応答して駆動システムから入力するデジタル映像データを液晶パネル180の画素配置構造に合うように整列して画素別画素データを生成し、生成した画素別画素データを、データ駆動集積回路193に提供する。タイミング制御部194は、タイミング同期信号に基づいて、データ制御信号とゲート制御信号のそれぞれを生成して、データ駆動集積回路193およびゲート駆動回路それぞれの駆動タイミングを制御する。
【0058】
付加的に、前記タイミング制御部194は、エッジ型ローカルディミング技術を介してバックライトユニット(BLU)を制御することにより、液晶パネル180の領域別輝度を個別に制御することもできる。
【0059】
前記上部ケース200は、バックライトユニット(BLU)および表示装置を囲むフレーム形態で配置することができる。上部ケース200は、液晶パネル180の前面の端部またはパネルガイド170が、液晶表示装置の外部に露出することを防止することができる。
【0060】
上部ケース200は、パネルガイド170に結合し、前記パネルガイド170によって支持される液晶パネル180を固定する。上部ケース200は、スクリュー(screw)またはフック(Hook)などの締結部材を用いた側面結合方式によって、パネルガイド170のガイド側壁170aに結合することができる。
【0061】
上部ケース200は、第2パネル結合部材185を介して液晶パネル180に結合することができる。前記第2パネル結合部材185は、両面テープ、熱硬化性接着剤、光硬化性接着剤、またはフォームテープ(foam tape)などであり得るが、衝撃吸収のために一定の弾性力を有する両面テープまたはフォームテープであることが好ましい。さらに、第2パネル結合部材185は、中空部を含むことができ、この場合、中空部は液晶パネル180に加わる圧力を緩衝しながら、液晶パネル180の流動時、第2パネル結合部材185と液晶パネル180の剥離現象を防止する。
【0062】
このように、本発明の一実施例に係る表示装置は、光学パターンの一端に反射面を有する光学フィルム160を備えることにより、前面に位置する特定の人だけに映像情報を提供するプライバシー(Privacy)フィルムとして機能しながらも、輝度が低下することを防止することができる。
【0063】
図4は、本発明の第1実施例に係る光学フィルムを示す断面図であり、図5は、本発明の第1実施例に係る光学フィルムの光の経路を示す断面図である。
【0064】
図4及び図5を参照すると、本発明の第1実施例に係る光学フィルムは、第1ベースフィルム161、第2ベースフィルム162、光透過層163、光学パターン164および反射部材165を含む。
【0065】
前記第1ベースフィルム161及び第2ベースフィルム162は、離隔して互いに対向するように配置される。第1ベースフィルム161と第2ベースフィルム162の間には、光透過層163および光学パターン164が配置される。第1ベースフィルム161及び第2ベースフィルム162は、光透過層163および光学パターン164を保護し、光透過層163および光学パターン164が歪むことを防止する。このような、第1ベースフィルム161及び第2ベースフィルム162は、一例として、ポリカーボネート(polycabonate)などの透明な物質からなり得る。
【0066】
前記光透過層163は、第1ベースフィルム161と第2ベースフィルム162との間に配置される。光透過層163は、光学パターン164を囲む形で配置され、光学パターン164を一定の角度に維持させることができる。このような光透過層163は、光学フィルム160に入射する光を透過させる。光透過層163は、光透過率が高いポリマーで構成することができる。光透過層163は、一例として、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化樹脂などを用いることでき、このような樹脂としては、セルロース樹脂(例えば、セルロースアセテートブチレート、トリアセチルセルロース等)、ポリオレフィン樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート等)、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等を用いることができるが、これに限定されない。
【0067】
前記光学パターン164は、第1ベースフィルム161と第2ベースフィルム162の間に、および光透過層163との間に配置する。このような光学パターン164は、光学フィルム160に一定の角度で入射する光は吸収し、光学フィルム160に他の角度で入射する光は放出する。したがって、光学パターン164が適用された光学フィルム160は、表示装置の前面に位置する特定の人だけに映像情報を提供するか、所望する方向からのみ映像情報を視聴できるようにする。
【0068】
一例に係る光学パターン164は、光を吸収したり、遮蔽する物質で形成されるが、このような物質としては、黒色顔料や灰色顔料のような暗い色の顔料、黒色染料や灰色染料のような暗い色の染料、アルミニウムや銀などの金属、金属酸化物、暗い色の顔料や染料を含むポリマーなどを用いることができるが、これに限定されない。
【0069】
ここで、第1ベースフィルム161の光学パターン164の角度は、光学フィルム160の用途によって設定することができる。一例として、第1ベースフィルム161の光学パターン164の角度は、図4及び図5に示すように、約90度を成すことができ、このような光学フィルム160を表示装置に適用する場合、光が画面正面に位置する使用者にのみ照射され、それ以外の領域には照射されないようにして、正面の使用者のみが映像情報を見ることができる。
【0070】
このような本発明の第1実施例に係る光学フィルム160の光学パターン164は、一端に反射面164aを有する。より詳細には、第1ベースフィルム161が第2ベースフィルム164よりバックライトユニット(BLU)の近くに配置されたとき、反射面164aは、第1ベースフィルム161の近くに配置する。
【0071】
このような本発明の第1実施例に係る光学フィルム160は、光学パターン164の反射面164aが反射部材165からなる。このような反射部材165は、光源から光学パターン164の底面に入射する光を反対方向に反射させる。従来の光学フィルムは、一定の角度で入射する光をすべて吸収するので、光源から入射する光の一部が吸収され、表示装置の輝度を落とす問題点があった。しかし、本発明の第1実施例に係る光学フィルム160は、光学パターン164の一端に反射部材165を配置することによって、光学パターン164の底面に入射する光が光学パターン164に吸収されずに反射して再利用(recycling)され、輝度が低下することを防止する効果がある。
【0072】
より詳細には、図5を参照すると、バックライトユニット(BLU)から光学フィルム160の光透過層163に入射する第1光(L1)は、光学フィルム160を透過し、液晶パネル180に入射する。バックライトユニット(BLU)から光学フィルム160の光学パターン164に入射する第2光(L2)は、光学パターン164に吸収され、光学フィルム160の外に放出されない。バックライトユニット(BLU)から光学フィルム160の反射部材165に入射する第3光(L3)は、下部に位置するバックライトユニット(BLU)に反射し、バックライトユニット(BLU)から光学フィルム160にランダムに再入射する。したがって、本発明の第1実施例に係る光学フィルム160は、一定の角度で光学フィルム160に入射して光学パターン164に到達しようとする光の中で、反射面164aに配置される反射部材165に入射する光(L3)は、光学パターン164に吸収されずに散乱および反射を介して再利用(recycling)され、光学パターン164によって表示装置の輝度が低下することを防止することができる。
【0073】
ここで、本発明の第1実施例に係る光学フィルム160は、反射部材165の幅(W2)が、光学パターン164の幅(W1)よりも小さいか同じである。好ましくは、反射部材165の幅(W2)と光学パターン164の幅(W1)が同じとき、光学パターン164の反射面164aに入射する光を反射部材165によってすべて再利用することができる。反射部材165の幅(W2)が光学パターン164の幅(W1)よりも小さい場合には、光源から光学パターン164の底面に入射する光の一部が光学パターン164に一部吸収され得るが、プライバシーフィルムとして機能し、輝度を増加させることができる。しかし、反射部材165の幅(W2)が光学パターン164の幅(W1)よりも大きい場合には、通常の光透過層163を介して放出される光が反射部材165によって再びバックライトユニット(BLU)に入射することがあるので、表示装置の輝度を低下させ得る。
【0074】
また、本発明の第1実施例に係る光学フィルム160は、反射部材165の高さ(H2)が、光学パターン165の高さ(H1)よりも小さい。反射部材165の高さ(H2)が光学パターン164の高さ(H1)と同じか大きい場合には、光学パターン164によって吸収されるべき光が反射部材165に反射したあと光学フィルム160の外に放出されることがあり、プライバシーフィルムとしての機能が低下し得る。
【0075】
図6は、本発明の第2実施例に係る光学フィルムの断面図である。
【0076】
図6に示す本発明の第2実施例に係る光学フィルム160は、構成が異なる第1ベースフィルム161、光学パターン164および反射部材165を除いて、前述した図4で説明した第1実施例による光学フィルム160と同一である。そのため、以下の説明では、第1ベースフィルム161および光学パターン164についてのみ説明し、同じ構成に対する重複説明は省略することにする。
【0077】
図6を参照すると、本発明の第2実施例に係る光学フィルム160は、第1ベースフィルム161が、後述する光学パターン164の反射面164aと接する。また、本発明の第2実施例に係る光学フィルム160は、第1ベースフィルム161が光学パターン164と対応する位置に反射溝(H)が設けられる。このような本発明の第2実施例に係る第1ベースフィルム161の反射溝(H)は、半球形またはレンチキュラー(lenticular)の形態を有する。
【0078】
本発明の第2実施例に係る光学フィルム160の光学パターン164は、一端に反射面164aを有する。このような反射面164aは、第1ベースフィルム161の反射溝(H)に挿入される。すなわち、本発明の第2実施例に係る光学フィルム160の光学パターン164は、一端の反射面164aが反射溝(H)の形態と同じで、半球形またはレンチキュラー(lenticular)の形態を有する。このような半球形またはレンチキュラー(lenticular)の形態の反射面164aは、光源からの光学パターン164の底面に入射する光を反対方向に屈折させる。
【0079】
本発明の第2実施例に係る光学フィルム160は、光学パターン164の反射面164aが半球形またはレンチキュラー(lenticular)の形態を有することによって、一定の角度で光学フィルム160に入射して光学パターン164に到達しようとする光の中で、反射面164aに入射する光は、光学パターン164に吸収されずに屈折を介して再利用(recycling)され、表示装置の輝度が低下することを防止することができる。
【0080】
ここで、本発明の第2実施例に係る光学フィルム160は、第1ベースフィルム161の反射溝(H)の幅(W3)が、光学パターン164の幅(W1)よりも小さいか同じである。好ましくは、反射溝(H)の幅(W3)と光学パターン164の幅(W1)が同じとき、光学パターン164の反射面164aに入射する光を反射溝(H)によってすべて再利用することができる。反射溝(H)の幅(W3)が光学パターン164の幅(W1)よりも小さい場合には、光源から光学パターン164の底面に入射する光の一部が光学パターン164に一部吸収され得るが、プライバシーフィルムとして機能し、輝度を増加させることができる。しかし、反射溝(H)の幅(W3)が光学パターン164の幅(W1)よりも大きい場合には、正常に光透過層163を介して放出される光が反射溝(H)によって再びバックライトユニット(BLU)に入射することがあるので、表示装置の輝度を低下させ得る。また、本発明の第2実施例に係る光学フィルム160において第1ベースフィルム161の反射溝(H)が半球形である場合には、半径(R)の大きさが光学パターン164の幅(W1)の半分よりも小さいか同じである。つまり、半球形の反射溝(H)が、光学パターン164の幅(W1)を超えないように設けられる。
【0081】
図7は、本発明の第3実施例に係る光学フィルムの断面図である。
【0082】
図7に示す本発明の第3実施例に係る光学フィルム160は、第1ベースフィルム161および光学パターン164を除いて、前述した図6で説明した第2実施例による光学フィルム160と同一である。そのため、以下の説明では、第1ベースフィルム161および光学パターン164についてのみ説明し、同じ構成に対する重複説明は省略することにする。
【0083】
図7を参照すると、本発明の第3実施例に係る光学フィルム160は、第1ベースフィルム161が後述する光学パターン164の反射面164aと接する。また、本発明の第3実施例に係る光学フィルム160は、第1ベースフィルム161が光学パターン164と対応する位置に反射溝(H)を設ける。このような本発明の第3実施例に係る光学フィルム160の第1ベースフィルム161の反射溝(H)は、プリズム(prism)形態を有する。
【0084】
本発明の第3実施例に係る光学フィルム160の光学パターン164は、一端に反射面164aを有する。このような反射面164aは、第1ベースフィルム161の反射溝(H)に挿入される。すなわち、本発明の第3実施例に係る 光学フィルム160の光学パターン164は、一端の反射面164aが反射溝(H)の形態と同じで、プリズム(prism)形態を有する。このようなプリズム(prism)形態の反射面164aは、光源からの光学パターン164の底面に入射する光を反対方向に屈折させる。
【0085】
本発明の第3実施例に係る光学フィルム160は、光学パターン164の反射面164aがプリズム(prism)形態を有することによって、一定の角度で光学フィルム160に入射して光学パターン164に到達する光の中で、反射面164aに入射する光は、光学パターン164に吸収されずに屈折を介して再利用(recycling)され、表示装置の輝度が低下することを防止することができる。
【0086】
ここで、本発明の第3実施例に係る光学フィルム160は、第1ベースフィルム161の反射溝(H)の幅(W3)が、光学パターン164の幅(W1)よりも小さいか同じである。好ましくは、反射溝(H)の幅(W3)と光学パターン164の幅(W1)が同じとき、光学パターン164の反射面164aに入射する光を反射溝(H)によってすべて再利用することができる。反射溝(H)の幅(W3)が光学パターン164の幅(W1)よりも小さい場合には、光源から光学パターン164の底面に入射する光の一部が光学パターン164に一部吸収され得るが、プライバシーフィルムとして機能し、輝度を増加させることができる。しかし、反射溝(H)の幅(W3)が光学パターン164の幅(W1)よりも大きい場合には、正常に光透過層163を介して放出される光が反射溝(H)によって再びバックライトユニット(BLU)に入射することがあるので、表示装置の輝度を低下させ得る。また、本発明の第3実施例に係る光学フィルム160において、プリズム(prism)形態の反射面164aは、プリズム(prism)の幅が光学パターン164の幅(W1)よりも小さいか同じである。つまり、プリズム(prism)形態の反射面164aが、光学パターン164の幅(W1)を超えないように設けられる。
【0087】
図8は、本発明の第4実施例に係る光学フィルムの断面図である。
【0088】
図8に示す本発明の第4実施例に係る光学フィルム160は、光学パターン164および反射部材165を除いて、前述した図6で説明した第2実施例に係る光学フィルム160と同一である。そのため、以下の説明では、光学パターン164および反射部材165についてのみ説明し、同じ構成の重複説明は省略することにする。
【0089】
図8を参照すると、本発明の第4実施例に係る光学フィルム160は、光学パターン164が一端に反射面164aを有し、反射面164aは、半球形またはレンチキュラー(lenticular)の形態の反射部材165を含む。一例として、反射部材165は、異なる材料で製造したり、反射面164aとは別の工程で製造される。本発明の第4実施例に係る光学フィルム160は、反射部材165が半球形またはレンチキュラー(lenticular)形態の反射溝(H)に挿入される。つまり、反射部材165と反射溝(H)の形態は同じで、本発明の第4実施例に係る光学フィルム160は、第1ベースフィルム161の反射溝(H)が、反射部材165で満たされる。このような半球形またはレンチキュラー(lenticular)形態の反射部材165は、光源から光学パターン164の底面に入射する光を反対方向に散乱、反射、および屈折させる。
【0090】
本発明の第4実施例に係る光学フィルム160は、反射部材165が半球形またはレンチキュラー(lenticular)形態を有することによって、一定の角度で光学フィルム160に入射して光学パターン164に到達する光の中で、反斜面164aに入射する光は、光学パターン164に吸収されずに散乱、反射、および屈折を介して再利用(recycling)され、表示装置の輝度が低下することを防止することができる。
【0091】
ここで、本発明の第4実施例に係る光学フィルム160は、反射部材165の幅(W2)が光学パターン164の幅(W1)よりも小さいか同じである。好ましくは、反射部材165の幅(W2)と光学パターン164の幅(W1)が同じとき、光学パターン164の反射面164aに入射する光を反射部材165によってすべて再利用することができる。反射部材165の幅(W2)が光学パターン164の幅(W1)よりも小さい場合には、光源から光学パターン164の底面に入射する光の一部が光学パターン164に一部吸収され得るが、プライバシーフィルムとして機能し、輝度を増加させることができる。しかし、反射部材165の幅(W2)が光学パターン164の幅(W1)よりも大きい場合には、正常に光透過層163を介して放出される光が、反射部材165によって再びバックライトユニット(BLU)に入射することがあるので、表示装置の輝度を低下させ得る。
【0092】
図9は、本発明の第5実施例に係る光学フィルムの断面図である。
【0093】
図9に示す本発明の第5実施例に係る光学フィルム160は、第1ベースフィルム161および反射部材165を除いて、前述した図8で説明した第4実施例による光学フィルム160と同一である。それで、以下の説明では、第1ベースフィルム161および反射部材165についてのみ説明し、同じ構成の重複説明は省略することにする。
【0094】
図9を参照すると、本発明の第5実施例に係る光学フィルム160は、第1ベースフィルム161が光学パターン164と対応する位置に反射溝(H)が設けられる。このような本発明の第5実施例に係る光学フィルム160の第1ベースフィルム161の反射溝(H)は、プリズム(prism)形態を有する。
【0095】
本発明の第5実施例に係る光学フィルム160は、光学パターン164が一端に反射面164aを有し、反射面164aは、プリズム(prism)形態の反射部材165を含む。本発明の第5実施例に係る光学フィルム160は、反射部材165がプリズム(prism)形態の反射溝(H)に挿入される。つまり、反射部材165と反射溝(H)の形態は同じで、本発明の第5実施例に係る光学フィルム160は、反射溝(H)が反射部材165で満たされる。このようなプリズム(prism)形態の反射部材165は、光源から光学パターン164の底面に入射する光を反対方向に散乱、反射、および屈折させる。
【0096】
本発明の第5実施例に係る光学フィルム160は、反射部材165がプリズム(prism)形態を有することによって、一定の角度で光学フィルム160に入射して光学パターン164に到達する光の中で、反射面164aに入射する光は、光学パターン164に吸収されずに散乱、反射、および屈折を介して再利用(recycling)され、表示装置の輝度が低下することを防止することができる。
【0097】
ここで、本発明の第5実施例に係る光学フィルム160は、反射部材165の幅(W2)が光学パターン164の幅(W1)よりも小さいか同じである。好ましくは、反射部材165の幅(W2)と光学パターン164の幅(W1)が同じとき、光学パターン164の反射面164aに入射する光を反射部材165によってすべて再利用することができる。反射部材165の幅(W2)が光学パターン164の幅(W1)よりも小さい場合には、光源からの光学パターン164の底面に入射する光の一部が光学パターン164に一部吸収され得るが、プライバシーフィルムとして機能し、輝度を増加させることができる。しかし、反射部材165の幅(W2)が光学パターン164の幅(W1)よりも大きい場合には、正常に光透過層163を介して放出される光が反射部材165によって再びバックライトユニット(BLU)に入射することがあり、表示装置の輝度を低下させ得る。
【0098】
図10は、本発明の第6実施例に係る光学フィルムの断面図である。
【0099】
図10に示す本発明の第6実施例に係る光学フィルム160は、第3ベースフィルム166と反射部材165を除いて、前述した図4で説明した第1実施例に係る光学フィルム160と同一である。それで、以下の説明では、第3ベースフィルム166と反射部材165についてのみ説明し、同じ構成の重複説明は省略することにする。
【0100】
図10を参照すると、本発明の第6実施例に係る光学フィルム160は、第1ベースフィルム161と第2ベースフィルム162の間に光投光層163および光学パターン164を配置し、第1ベースフィルム161の下面に反射部材165が設けられた第3ベースフィルム166を付着する。すなわち、本発明の第6実施例に係る光学フィルム160は、反射部材165が設けられていない第1実施例に係る光学フィルム160に反射部材165が設けられた第3ベースフィルム166を接着部材167で接着することにより、光学パターン164の底面に入射する光が光学パターン164に吸収されずに反射して再利用(recycling)され、輝度が低下することを防止する。
【0101】
図11及び図12は、光学フィルムと光学シート部の構成により異なるバックライトユニットの光プロファイルを示す図である。当業者は、光学プロファイルを測定するための任意の適切な従来の方法を用いて、図11及び図12に示す光学プロファイルを得ることができる。従って、これに対する詳細な説明は省略する。
【0102】
バックライトユニットが、図11(a)~図11(c)の光プロファイルを有する一例による光学シート部150は、下部拡散シート、下部プリズムシート、及び上部プリズムシートを含む。このような一例による光学シート部150が適用されたバックライトユニット(BLU)は、光学フィルムが適用されていない場合、図11(a)に示すように134%の輝度を有する。
【0103】
また、一例に係る光学シート部150が設けられたバックライトユニット(BLU)に、従来の反射面164aが設けられていない光学フィルムを適用する場合、図11(b)のように、100%の輝度を有する。
【0104】
ここで、一例による光学シート部150が設けられたバックライトユニット(BLU)に、本発明の第1実施例に係る光学フィルム160を適用する場合、図11(c)のように、110%の輝度を有する。本発明の第1実施例に係る光学フィルム160を適用する場合には、光学フィルム160を適用していない場合よりも輝度が低下するが、従来の反射面164aを設けていない光学フィルム160を適用した場合よりも、バックライトユニット(BLU)の輝度が10%高い。
【0105】
バックライトユニットが、図12(a)~図12(c)の光プロファイルを有する他の例に係る光学シート部150は、下部拡散シート、及び上部拡散シートを含む。このような他の例に係る光学シート部150が適用されたバックライトユニット(BLU)は、光学フィルムが適用されない場合、図12(a)のように、140%の輝度を有する。
【0106】
また、他の例に係る光学シート部150が設けられたバックライトユニット(BLU)に、従来の反射面164aを設けていない光学フィルムを適用する場合、図12(b)のように、100%の輝度を有する。
【0107】
ここで、他の例に係る光学シート部150が設けられたバックライトユニット(BLU)に、本発明の第1実施例に係る光学フィルム160を適用する場合、図12(c)のように、130%の輝度を有する。本発明の第1実施例に係る光学フィルム160を適用する場合には、光学フィルムを適用していない場合よりも輝度が低下するが、従来の反射面164aを設けていない光学フィルム160を適用した場合よりも、バックライトユニット(BLU)の輝度が30%高い。また、本発明の第1実施例に係る光学フィルム160を適用する場合、光学フィルム160を適用していない場合と比べて10%少ないという差がある。
【0108】
バックライトユニットが図12(a)~図12(c)の光プロファイルを有する他の例に係る光学シート部150は、バックライトユニットが図11(a)~11(c)の光プロファイルを有する一例に係る光学シート部150とは異なり、プリズムシートがなく、上部拡散シートをさらに含む。ここで、拡散シートは、プリズムシートよりも本発明の第1実施例に係る光学フィルム160の光学パターン164の反射面164aから反射される光をより多く上に再反射させる。したがって、本発明の第1実施例に係る光学フィルム160は、光学シート部150が拡散シートを多く含むほど、反射面164aで反射する光を再利用(recycling)することにより、表示装置の輝度を増加させることができる。
【0109】
以上、添付の図を参照して、本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は、必ずしもこのような実施例に限定されるのではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で多様に変形実施することができる。したがって、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例により、本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。従って、以上で記述した実施例は、すべての面で例示的なものであり限定的ではないと理解されなければならない。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されなければならず、その均等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0110】
BLU:バックライトユニット
100:下部ケース
110:光源用プリント回路基板
120:光源
130:反射板
140:拡散板
150:光学シート部
160:光学フィルム
161:第1ベースフィルム
162:第2ベースフィルム
163:光透過層
164:光学パターン
164a:反射面
165:反射部材
166:第3ベースフィルム
170:パネルガイド
181:下部基板
182:上部基板
183:下部偏光部材
184:上部偏光部材
190:パネル駆動部
191:回路フィルム
192:ディスプレイ用プリント回路基板
193:データ駆動集積回路
194:タイミング制御部
200:上部ケース

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12