(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-08
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】煙霧排出装置及びモジュラーホブ装置
(51)【国際特許分類】
F24C 15/20 20060101AFI20220104BHJP
F24C 7/04 20210101ALI20220104BHJP
【FI】
F24C15/20 G
F24C7/04 301A
(21)【出願番号】P 2019503777
(86)(22)【出願日】2017-04-10
(86)【国際出願番号】 EP2017058490
(87)【国際公開番号】W WO2017174816
(87)【国際公開日】2017-10-12
【審査請求日】2019-11-06
(31)【優先権主張番号】102016205911.4
(32)【優先日】2016-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】518355906
【氏名又は名称】ブルックバウアー ヴィルヘルム
(74)【代理人】
【識別番号】100154612
【氏名又は名称】今井 秀樹
(74)【代理人】
【識別番号】100091867
【氏名又は名称】藤田 アキラ
(72)【発明者】
【氏名】ブルックバウアー ヴィルヘルム
(72)【発明者】
【氏名】ゲスラー ジークフリート
(72)【発明者】
【氏名】ニーダーミュールビヒラー ベルント
(72)【発明者】
【氏名】シュメラー アントーン
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05190026(US,A)
【文献】特開2006-040782(JP,A)
【文献】特開平11-046988(JP,A)
【文献】特開2014-167795(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103343997(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 15/20
F24C 7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下降気流換気扇の形式の煙霧排出装置(6)であって、
1.1 モジュラーホブ装置(1)用の一体化された制御装置(2)を有し、
前記制御装置は、
1.1.1 モジュール式に構成された複数のホブ(5)を接続するための少なくとも2つのインターフェース(3)と、
1.1.2 前記煙霧排出装置(6)を制御するための少なくとも1つの信号接続部(4)と、
1.1.3 スクリーン(9)を有する少なくとも1つのユーザーインターフェース(20)と、を有し、
1.2 前記制御装置(2)は前記煙霧排出装置(6)に一体化され、前記煙霧排出装置(6)と共にアセンブリユニットを形成
し、
1.3 前記スクリーン(9)のディスプレイが前記制御装置(2)に実際に接続した構成部品(5,6)に自動的に適合するように、前記制御装置(2)は構成されている、
煙霧排出装置。
【請求項2】
特にエネルギー伝達のためのそれらの機構に関して異なる複数のホブ(5)を接続するための少なくとも2つのインターフェース(3)を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の煙霧排出装置(6)。
【請求項3】
前記
スクリーン(9)が、タッチスクリーン(9)
であり、及び/又は
前記制御装置(2)が、制御装置(2)に関するその相対位置に依存して異なる機能性を有する取り外し可能な操作ノブ(8)、を有す
る、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の煙霧排出装置(6)。
【請求項4】
前記タッチスクリーン(9)が、制御入力を確実に識別するために、多数存在する接触センサー装置(17,18)の形式の、及び/又は多数存在する評価ユニットの形式の冗長なハードウェア構成部品を有する、ことを特徴とする請求項3に記載の煙霧排出装置(6)。
【請求項5】
前記制御装置(2)に接続した構成部品(5,6)の全て又は全数と比べて減少した一部を制御するために互いに独立して構成された多数のユーザーインターフェース(20)を有する、ことを特徴とする請求項
1,3
,4のいずれか一項に記載の煙霧排出装置(6)。
【請求項6】
前記制御装置が専用ハウジングを有するカプセル収納モジュールとして構成される、ことを特徴とする請求項1~
5のいずれか一項に記載の煙霧排出装置(6)。
【請求項7】
前記制御装置が、特にグリースフィルターの位置を識別するための複数の内部センサー(18)を有し、及び/又は複数の外部センサー(17)を接続するための複数のインターフェース(3)を有する、ことを特徴とする請求項1~
6のいずれか一項に記載の煙霧排出装置(6)。
【請求項8】
前記インターフェース(3)に接続した構成部品(5,6)を自動的に識別するために、制御装置(2)が、信号ベースのコーディングを検出でき、又は前記インターフェース(3)の構造的に別個の接続構造を有する、ことを特徴とする請求項1~
7のいずれか一項に記載の煙霧排出装置(6)。
【請求項9】
モジュラーホブ装置(1)であって、
10.1 請求項1~
8のいずれか一項に記載の少なくとも1つの煙霧排出装置(6)、及び
10.2 少なくとも1つのホブ(5)
を有するモジュラーホブ装置(1)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの制御装置(2)が、ホブ装置(1)の全ての構成部品(5,6)を制御するのに適している、ことを特徴とする請求項
9に記載のモジュラーホブ装置(1)。
【請求項11】
前記少なくとも1つのホブ(5)がコントローラを有しない、ことを特徴とする請求項
9又は
10に記載のモジュラーホブ装置(1)。
【請求項12】
前記少なくとも1つのホブ(5)が、信号ベースのコーディング用の電子部品を有し、又は前記制御装置(2)による自動識別のための構造的に別個の接続構造を有する、ことを特徴とする請求項
9~
11のいずれか一項に記載のモジュラーホブ装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は独国特許出願DE102016205911.4の優先権を主張し、その内容は参照によりここに組み込まれる。
【0002】
本発明は、一体化された制御装置を有する煙霧排出装置に関する。また、本発明はモジュラーホブ装置に関する。
【背景技術】
【0003】
例えば、特許文献1が、複数のホブと噴霧排出装置を有するホブ装置を開示している。この装置の場合、ホブの各々は専用の別個のコントローラ装置を有する。特許文献2が、多数の料理箇所とディスプレイユニットを有する装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】DE102009025038A1
【文献】DE102009055147A1
【文献】DE102007002241A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、モジュラーホブ装置用の制御装置を改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は請求項1の特徴により達成される。本発明の核心は、複数のモジュラーホブを接続するための少なくとも2つのインターフェースを備えた制御装置を構成することにある。これにより、制御装置により、ホブ、特に多数のホブと、煙霧排出装置、特に下降気流換気扇・下向き換気扇(downdraft extractor fan)とを制御することが可能になる。
【0007】
ゆえに制御装置はホブ装置用の中央制御装置である。それはモジュール式に構成され得る。それは特に別個のモジュールとして、すなわちホブ及び/又は煙霧排出装置とは独立して構成されてもよい。
【0008】
ホブ装置は、特に少なくとも1つのホブと少なくとも1つの煙霧排出装置を有する。ホブは、ガラスセラミックホブ、誘導加熱ホブ、鉄板ホブ(鉄板焼きホブ)、ガスホブ(特にEガスホブ)、グリル(ホットプレート)、鉄板(griddle)、たっぷりの油で揚げるフライヤー、真空調理ホブ又は他のホブである。ホブは特に電気ホブである。ホブは特に電気エネルギーを直接又は間接に熱に変換する。この目的のために、ホブは電気構成部品、特に加熱フィラメント、ハロゲン白熱電球、誘導コイル、マイカナイト加熱面、平坦な加熱要素又は他の熱生成要素を有する。
【0009】
煙霧排出装置は特に、特に下降気流換気扇、すなわち料理煙霧をホブ平面の下の方向に排出する煙霧排出機である。このタイプの煙霧排出装置は下降気流装置とも呼ばれる。
【0010】
制御装置は特に、実際に接続した複数のホブとは独立して構成されている。これは、特に、同じ制御装置が異なるホブを制御するのに等しく適していることを意味すると理解すべきである。制御装置により制御可能な複数のホブは、上で述べた選択肢から選択できる。制御装置の機能は実際に接続した複数のホブに自動的に適合できる。
【0011】
この目的のために、特に、制御装置に複数のホブを接続するための適切な複数のインターフェースが設けられる。
【0012】
それらインターフェースは特に、複数の接続プラグを受容する複数のソケットを有するか、ソケットとして構成される。これは特にRJソケット、特にRJ22、RJ45又はRJ50ソケットを含む。
【0013】
それらインターフェースはまた、複数の接続ソケットを受容する複数のプラグを有してもよい。ホブは、特にそれぞれ接続ケーブルにより制御装置に接続されてもよい。それら接続ケーブルは、それらの端部に接続プラグ及び/又は接続ソケットを有してもよい。反対側端部で、それらはそれぞれホブに固定して接続されてもよい。
【0014】
制御装置は特に保護ハウジング内に配置されてもよい。ハウジングは、それが特に液密及び/又は防塵(ほこり止め)、好ましくは少なくとも防沫であるように構成される。それは、薄膜を備えて又は備えずに、特に液密薄膜及び/又は気密薄膜を備えて又は備えずに構成される。それはさらに、絶縁性を具備してもよい。それにより、特にホブから放たれる放射熱を考慮して、特に制御装置の電気構成部品の望まれない加熱を避けることができる。制御装置は特に別個のハウジング内に配置されてもよい。ハウジングは特に金属やプラスチックから形成される。
【0015】
本発明の1つの側面に従えば、制御装置は少なくとも2つ、特に3,4,5,6又は7以上のホブ接続用インターフェース、特に異なるホブを接続するためのインターフェースを有する。ホブは特に、エネルギー伝達のためのそれらの機構に関して異なる。制御装置の柔軟性が結局改良される。まず、ホブはインターフェースを介して制御できる。次に、インターフェースの補助により、個々のホブの操作状態に関する情報を制御装置に伝達することができる。
【0016】
本発明の1つの側面に従えば、制御装置は、専用のエネルギー供給装置を備えた2以上のホブ、特に別個の電力ケーブルを備えた2以上のホブを制御するよう機能する。
【0017】
別なバリエーションによれば、制御装置は、外部エネルギー供給装置を有しない少なくとも2つのホブを接続するよう機能する。
【0018】
別なバリエーションによれば、制御装置は、少なくとも2つのホブを制御するよう機能し、少なくとも1つのホブは専用の電力供給装置接続部を有し、少なくとも1つのホブは制御装置のインターフェースを介してエネルギーを供給される。
【0019】
制御装置は特にバスシステムとして構成されるか、このタイプのバスシステムを有してもよいそれは特にいわゆるLINバス(ローカル インターコネクト ネットワークバス)又はEGOバスを有してもよい。それはまたCANバス(コントローラ エリア ネットワークバス)を有してもよい。改良されたバスバリエーションも可能である。
【0020】
バスは特に、マルチマスターバス又はマスタースレーブバスとして構成されてもよい。
【0021】
バス技術は、特にハイレベルバスシステム又はローレベルバスシステムに接続するためのアダプターを有してもよい。
【0022】
ホブは特に、インターフェースのそれぞれのバススタンダードに対応する接続部をそれぞれ有してもよい。
【0023】
本発明の別な側面によれば、制御装置は、1又は複数の接触センサー(特にタッチスクリーン)を有する少なくとも1つのユーザーインターフェース、及び/又は取り外し可能な操作ノブを有する。ユーザーインターフェースは特に、特にタッチスクリーンの形式の入力要素と、特にスクリーンの形式の出力ユニットとの組み合わせを有してもよい。ユーザーインターフェースは、情報(特に制御情報)をユーザーと交換するための手段である。ユーザーインターフェースは特に操作ユニットである。ユーザーインターフェースは、ユーザーによる入力(特に制御入力)を可能にし、及び/又は情報(特に制御情報)をユーザーに伝達する手段を構成する。ユーザーによる入力のために、ユーザーインターフェースは、例えば押しボタン、スイッチ及び/又は接触要素を有してもよい。情報をユーザーに出力するために、ユーザーインターフェースは、触感手段及び/又は光学手段を有してもよい。例えば、ユーザーインターフェースは、光源(特にLED(特に白熱ランプ))及び/又はスクリーン(特にTFTスクリーン)を有してもよい。スクリーンは、特にLED,LCD,OLEDとして又はプロジェクションスクリーンとして構成されてもよい。
【0024】
取り外し可能な操作ノブは、制御装置に関するその相対位置に依存して異なる機能性を有してもよい。制御装置は、特に接触TFTディスプレイ(TFTタッチディスプレイ、薄膜トランジスタディスプレイ)を有してもよい。これは、ホブの及び煙霧排出装置の特に便利な制御を可能とする。
【0025】
本発明の別な側面によれば、タッチスクリーンは、多数存在する(多重に存在する)接触センサー装置の形式及び/又は多数存在する(多重に存在する)評価ユニットの形式の冗長なハードウェア構成部品を有する。結局達成できることは、タッチスクリーンが特に堅牢且つ確実に構成されることである。制御入力は、従って、特にタッチスクリーンの汚染の場合に、特に確実に識別できる。接触センサー装置は、光センサー、抵抗センサー、容量性センサー及び/又は誘導センサーとして構成されてもよい。接触センサーは例えば表面センサーとして構成できる。接触センサーはまた、薄膜センサーやガラスセンサーであってもよい。好ましくは、接触センサー装置はTFTスクリーンに一体化される。センサー装置とディスプレイユニットは互いから分離して構成されてもよい。それらは特に、互いに光学的に接続した(特に接着された)別個ユニットとして構成されてもよい。特に、接触センサーを光学バインダーによりディスプレイユニットに接着することが可能である。これは特に有利な光学的性質をもたらす。さらに、これは特に堅牢な構成をもたらす。評価ユニットは、制御装置とセンサー装置の間の単線に配置される。評価ユニットはセンサーで受信された情報を直接検出するよう機能する。評価ユニットは、タッチスクリーンが作動される位置を検出する。情報を転送するために、評価ユニットは制御装置に接続している。接触センサー装置及び/又は評価ユニットは、タッチスクリーンに多数形成されている。例えば、接触センサー装置は2倍又は数倍(二重又は多重)形成されてもよい。評価ユニットもまた、2倍又は数倍(二重又は多重)存在してもよい。接触センサー装置及び/又は評価ユニットが冗長に構成される場合、冗長要素はそれぞれ独自にそれらの機能を果たすことができる。異なる評価ユニットは特に、検出された入力の信頼性チェック(もっともらしさチェック)を実行でき、それにより入力信号の機能的に信頼できる識別を保証する。
【0026】
好ましくは、多数の入力が同時に読み取られる。特に、あいまいでない識別がこの場合に保証される。
【0027】
センサー装置は特にマルチタッチセンサーであってもよい。
【0028】
制御装置は7セグメントディスプレイを有してもよい。
【0029】
本発明の別な側面によれば、制御装置は操作ノブによって操作可能である。制御装置の操作性はまた、この手段によって改良される。操作ノブは特に、タッチスクリーンを介する操作とは独立して制御装置の操作を可能にする。これは幾つかのユーザーに好まれる。制御装置は、特にタッチスクリーンを介してだけでなく、その代わりに1又は複数の操作ノブによっても作動できる。
【0030】
これら2つのオプションのうちの1つのみを有する代替(バリエーション)も同様に可能である。
【0031】
操作ノブは、制御装置に対するその相対位置に依存して、特に操作パネル(特にタッチスクリーン)上のその位置に応じて異なる機能を有する。制御装置の操作はまた、この手段によってさらに改良される。
【0032】
例えば操作ノブを、一方で異なるホブを制御するために異なる位置で使用でき、他方で煙霧排出装置を制御するために異なる位置で使用できる。これらの機能の間で選択するために、操作ノブをスクリーン上で対応的に移動させれば十分である。
【0033】
ノブの配置の結果、表面及びセンサー装置はそれぞれ可能なオプションに独立して適合する。
【0034】
本発明の別な側面によれば、操作ノブは、制御装置に対する当該操作ノブの相対位置に依存して異なる表示要素を有してもよい。制御装置の操作はこの手段によってもさらに改良される。
【0035】
操作ノブは、特に制御装置に対するその相対位置に依存して、ホブ装置のどの構成部品が操作ノブによりそれぞれの位置で制御されるかを自動的に識別でき、それに依存して、これら構成部品の操作状態に関する情報の異なる項目を表示できる。
【0036】
更なるバリエーションによれば、タッチスクリーン及び/又は操作ノブに加えて又は代えて、制御装置は、遠隔制御、特に電波式遠隔操作によって操作できる。この目的のために、それは対応する受信機モジュールを具備してもよい。特に、移動式無線装置により、特に適切なアプリケーションソフトウェアにより、及び/又はセンサーの補助により、制御装置の機能を制御することが可能である。特に、無線(ラジオ)、ブルートゥース(登録商標)、WLAN又はIRセンサーがセンサーとして機能する。
【0037】
本発明の別な側面によれば、制御装置は、そこに実際に接続した構成部品に自動的に適合するように構成される。特に、ユーザーインターフェースが、制御装置に実際に接続した構成部品に自動的に適合するように構成される。制御装置は、当該制御装置に接続した構成部品への自動適合のための異なるハードウェアモジュールを有する。ハードウェアモジュールは、接続した構成部品とのリンク及び連絡のために具体的に構成される。制御装置は異なるソフトウェアアセンブリを有する。これらソフトウェアアセンブリは潜在的に接続される構成部品に従って予め構成される。ソフトウェアアセンブリは、これら構成部品の制御のために実際に接続した構成部品に従って使用できる。制御装置は、ハードウェア構成部品及び/又はソフトウェアアセンブリを自動的に選択するためのソフトウェアを有する。結局、制御装置のための設置・取り付け工程がより簡単且つより効率的になる。
【0038】
制御装置の異なる機能性もまた、ユーザー入力を介して、特に取り付けメニュー又は設定メニューにおいて提供される又は隠される。特に、異なる構成部品の制御のためのそれぞれの電力供給システム状態の接続情報、例えば異なる構成部品のための最大利用電力を考慮することが可能である。
【0039】
本発明の別な側面によれば、制御装置は、制御装置に接続した構成部品の全て又は所定の一部を制御するために互いに独立して構成される多数のユーザーインターフェースを有する。制御装置は、従って、ユーザーにより多数の位置から操作される。特に、多数のユーザーによる特に同時の操作が可能である。
【0040】
本発明の別な側面によれば、制御装置は、カプセル収納モジュールとして構成される。それは特に、専用ハウジングを有してもよい。これは制御装置の設置を容易にする。さらに、これは制御装置の特に堅牢な実施形態をもたらす。本発明の別な側面によれば、制御装置は、別個のモジュールとして構成されるか、煙霧排出装置に一体化される。それは特に煙霧排出装置の取り付けフレームに一体化されてもよい。これは、制御装置に対する煙霧排出装置の配置及びホブの配置を容易にする。
【0041】
本発明の別な側面によれば、制御装置は、外部センサーに接続するためのインターフェース及び/又は内部センサーを有する。センサーは、圧電性、容量性、誘導性、光学的及び/又は磁気的な作用原理に基づく。センサーは、特にホブのため、特に制御装置のため、特にホブ上に位置するポットやフライパンのために、温度センサーとして、ウィンドウ接触スイッチとして、グリースフィルターインサートの位置を識別するように、及び/又はホブ上に位置するポットを識別するように構成される。センサーはまた、煙霧排出装置の、特にその入口開口の障害物を識別できる。内部センサーは、特に煙霧排出装置のグリースフィルターの位置を識別するように構成される。制御装置はしたがって、センサーによって監視される状態に自動的に反応できる。例として、制御装置に接続した構成部品の閉ループ制御が実行できる。制御装置は例えば、欠落した又は不正確に取り付けられたグリースフィルターに反応でき、それによりホブ装置の機能性が制限されるか、ユーザーがウォーニングインジケータによりそれに気づかされる。制御装置はホブの安全且つ確実な操作に寄与する。
【0042】
本発明の別な側面によれば、制御装置は、インターフェースに接続した構成部品を自動的に識別するために、信号ベースのコーディングを検出できる。それら複数のインターフェースは構造上同一に構成されてもよい。それに代えて、制御装置は、構造上別個の接続構造(connection geometries)を有するインターフェースを有する。例として、インターフェースは、非対称に作られたソケット又はプラグとして構成されてもよい。異なる構成部品の誤った接続を防止するために、インターフェースのソケット又はプラグ、又はそれらを取り囲む制御装置のハウジングの領域のソケット又はプラグは、溝又はリブを有してもよい。
【0043】
それら構成部品は、特に、非対称プラグ、特にアンギュラープラグを有する接続レバーを介してインターフェースに接続される。この場合、プラグは、特にそれらが単一の所定の位置及び/又は向きでのみそのためにそれぞれ設けられたインターフェースに差し込めるように構成される。それにより、構成部品の故意でない不正確な接続が簡単に防止される。制御装置はしたがって、構成部品の接続に際して特に簡単に構成できる。
【0044】
本発明の別な目的はホブを改良することである。
【0045】
この目的は、コントローラの無いホブによって、すなわち一体化したコントローラの無いホブ、特にコントローラエレクトロニクスの無いホブによって達成される。ホブの構成は結局著しく単純化される。さらに、ホブ上の料理領域の配置が結局単純化される。ホブは、特に入力フィールド無しで、すなわち操作面無しで構成できる。それは、特に別個の操作要素無しで構成できる。ホブは、制御装置への接続ケーブルを介してのみ操作できる。
【0046】
コントローラの無い又は操作制御の無いホブは、放射線ベースホブ又は誘導ホブであってもよく、又は熱伝達に基づいてもよい。特に、電気ホブ又は電気制御可能なホブが含まれる。特に、グリル又は鉄板(griddle)も含まれる。コントローラ無しで構成されたホブを介する電力出力は可変であり、ホブコントローラによって設定できる。このようなホブコントローラの無いホブはその寸法に関して特にコンパクトである。ホブコントローラは、特にホブの外側の別個のコントローラ装置に配置されてもよい。例として、当該ホブコントローラは制御装置に一体化される。コントローラの無いホブは、ホブを介する電力出力を切り替えるためのアクチュエータを有してもよい。当該アクチュエータは、制御装置又は別個のホブコントローラを介して制御される。例として、コントローラ無しで構成されるホブは誘導ホブ(induction hob)であり、アクチュエータは、ホブを介する所定の電力を出力するためのコントローラ装置により制御されるパワーエレクトロニクス装置である。それに代えて、ホブはガスホブであり、アクチュエータは制御装置を介して制御されるガス栓である。
【0047】
料理領域は、特にホブの全面積の、少なくとも50%、特に少なくとも60%、特に少なくとも70%、特に少なくとも80%、特に少なくとも90%、特に少なくとも95%、特に少なくとも97%、特に少なくとも99%に対応する全面積を占める。
【0048】
ホブからコントローラ要素を除去することで、特に、ホブ及び/又は水分及び/又は電磁場、特に干渉により生成される熱によるその影響を回避することが可能になる。
【0049】
さらに、ホブのコントローラの無い構成は、その設計構成のための自由スペースを拡大する結果を有する。
【0050】
本発明の別な側面によれば、ホブは、信号ベースのコーディング用の電子部品又は制御装置による当該ホブの自動識別のための構造的に別個の接続構造、特に具体的に構成された接続プラグを有する。接続プラグは特にアンギュラー式(angular fashion)に構成されてもよい。したがって、ホブは簡単に制御装置により識別される。
【0051】
本発明の別な目的は、煙霧排出装置、特にモジュラーホブ装置の煙霧排出装置を改良することである。
【0052】
この目的は、上の記述に従う一体化された制御装置を有する下降気流換気扇の形式の煙霧排出装置により達成される。その利点は制御装置の利点から明らかである。
【0053】
煙霧排出装置は、特にホブ装置の異なる複数のホブを制御できる。これは、特に分散制御を含んでもよい。
【0054】
煙霧排出装置は特に、調理器具用の煙霧排出装置である。特に、いわゆる下降気流換気扇(下降気流装置とも称される)が含まれる。
【0055】
煙霧排出装置は、キッチン天板に挿入可能な搭載ユニットとして、特に完成組立搭載ユニットとして構成されてもよい。これは煙霧排出装置の取り付けを容易にする。
【0056】
煙霧排出装置は特に、それが同じ高さの表面を有する天板に挿入可能であるように構成される。それは、天板のレベルより上で上方に突出する構成部品を有しないように構成されてもよい。
【0057】
本発明の別な目的は、モジュラーホブ装置を改良することである。
【0058】
この目的は、上の記載に従う制御装置を有するモジュラーホブ装置により達成される。その利点は制御装置の利点から明らかである。
【0059】
ホブ装置は少なくとも1つのホブを有する。それは好ましくは、少なくとも2つのホブを有する。それはまた、3,4,5,6又は7以上のホブを有してもよい。ホブは、異なるホブの選択肢から任意に選択できる。特に、ホブの数は可変に選択できる。制御装置は、それが異なる数のホブ及び/又は煙霧排出装置を制御するのに適しているように構成される。
【0060】
ホブの可能なバリエーションに関して、上の記載を参照されたい。
【0061】
対応的に、少なくとも1つの煙霧排出装置に関して、上の記載を参照されたい。
【0062】
本発明の別な側面によれば、少なくとも1つのホブは制御装置により制御される。それは、制御装置により特に排他的に及び/又は完全に制御される。ゆえに、ホブ又は複数のホブは、操作パネル及び/又はコントローラ装置、特に電子制御装置が無くてもよい。結局、加熱要素を具備するホブの面積割合を増加させることが可能である。さらに、操作パネルへの温度影響が結局回避される。最終的に、ホブの設計のより大きい自由度が操作パネルの省略により可能になる。さらには、ホブの構成が操作パネルの省略によって単純化される。結局、ホブは特により省スペースな構成で実施される。それらは特により小さい構造高さで構成される。ホブの構造高さは、特に10cm未満、特に5cm未満、特に3cm未満、特に2cm未満、特に1cm未満であってもよい。
【0063】
本発明の別な側面によれば、少なくとも1つの制御装置はホブ装置の全ての構成部品を制御するのに適している。それは特に、ホブ装置の全てのホブ及び/又は煙霧排出装置を制御するよう機能する。制御装置はまた、別な構成部品を制御するために設けられる。それは特に、別な複数のユニットを接続するための複数のインターフェースを有してもよい。
【0064】
制御装置は、特に信号伝送式にホブ装置の全てのホブ及び/又は煙霧排出装置に接続している。
【0065】
それは全てのホブのための中央制御装置を形成する。
【0066】
本発明の別な側面によれば、ホブ及び煙霧排出装置は中央制御装置を介して互いに結合される。結局、煙霧排出装置を自動的に1又は複数のホブの操作状態に結合することが可能である。
【0067】
本発明の更なる有利な詳細は、以下に要約して記載したオプションの特徴から明らかである。これらの特徴は、既に述べた本発明の特徴と任意に組み合わせることができる。互いのうちの複数の特徴の任意の組み合わせも可能である。
【0068】
モジュラーホブ装置は、特にコンパクトなデザインで具体化できる。この場合、煙霧排出装置は下降気流換気扇として具体化され、煙霧排出装置の排出開口は特に2つのホブの間に配置される。煙霧排出装置の開口は、ホブ平面と同じ高さで終端する。それは特に、20mm未満、特に10mm未満、特に5mm未満、特に2mm未満であるホブ平面からの垂直距離だけ離れている。煙霧排出装置のモーターはホブのうちの1つのすぐ下に配置されてもよい。モーターは、特に台所戸棚のベース領域において、ホブ装置から距離を置いて別個のファンアセンブリとして配置されてもよい。
【0069】
排気を案内する流路がホブのすぐ下に配置されてもよい。当該流路は実質的に水平方向に少なくとも部分的に延びる。排気を案内する流路はフィルターユニットを受容するように構成されてもよい。排気を案内する流路は、フィルターユニットを案内し、取り外すための開口を有し、当該開口はフラップにより閉鎖可能である。フィルターユニットの存在、特にその正しい位置が1又は複数のセンサーにより検出できる。流入格子を用いた部分的に閉じたソリューションも排気を案内する流路のために可能である。
【0070】
フィルターユニットの使用により、煙霧排出装置が循環空気装置として作動できるようになる。この場合、料理煙霧を取り除いた空気が内部に戻される。浄化空気は、吹き出し開口を介して生活領域に戻される。当該吹き出し開口は、前に向かって、又は後ろに向かって、又は左側に向かって、又は右側に向かって、又は上方に、又は下方に、ユーザーの方向に向けられる。制御装置は煙霧排出装置のハウジングに一体化されている。制御装置は、煙霧排出装置の排出開口のキャリア枠に配置でき、特に固定されてもよい。
【0071】
フィルターユニットは交換可能である。それは特にカートリッジ装置として具体化されてもよい。
【0072】
コンパクトなホブ装置の全高は、300mm未満、特に250mm未満、特に200mm未満、特に150mm未満、特に100mm未満である。コンパクトなホブ装置の特に省スペースな構成の結果、キッチン天板の下の利用可能な貯蓄スペースの増加を実現することが可能である。
【0073】
排出ガイドの流路はまた、ホブの後側に配置されてもよく、排気を垂直下方に案内できる。排気はまた、ホブの両サイドのうちの1つに向かって、左に向かって又は右に向かって案内されてもよい。
【0074】
ホブ装置は、2以上のホブ、特に2以上の別個のホブモジュールを有してもよい。ホブモジュールは、特に異なってもよい。好ましくは、ホブ装置に接続したホブのうちの少なくとも2つが異なる。ホブ装置は、同一タイプの多数のホブを有してもよい。ホブ装置はまた、1以上の煙霧排出装置を有してもよい。煙霧排出装置の排出開口はホブ装置の縁に配置されてもよい。例として、排出開口は多数のホブの間に配置できる。排出開口は特に2つのホブの間に形成されてもよく、ホブと同じ縁長さを有してもよい。排出開口はまた、2以上のホブの間に中央に又は中央から外れて配置されてもよい。排出開口は、丸く、特に円、楕円又は長方形、特に非正方形、特に正方形に構成されてもよい。
【0075】
モジュラーホブ装置用の制御装置は、超低電圧レンジで、特に50V未満、特に30V未満、特に20V未満の電圧で操作される。制御装置のエネルギー供給は別個の電源ユニットを介して実行される。
【0076】
制御装置は多数の接続部を有する。エネルギー供給のために、制御装置は、電力線を介して電源ユニットに接続している。特にホブの複数の構成部品の、制御装置への接続のために、制御装置は多数の有線インターフェースを有する。特にホブの複数の構成部品の、制御装置への接続のために、無線インターフェースもまた設置され得る。構成部品は制御線を介して制御装置に接続されてもよい。例として、制御装置は、ホブ、煙霧排出装置、排気弁、照明装置、マルチメディアシステム及び他のコンシューマーから選択される。
【0077】
インターフェースは、異なるホブがそこに接続できるように構成される。ホブは特にエネルギー伝達のためのそれらの機構に関して異なる。
【0078】
制御装置は、外部センサー装置に接続するための付加的なインターフェースを有してもよい。制御装置に接続したセンサーの作用原理は、熱電気、抵抗、圧電、容量、誘電、光学又は磁気である。センサーは、特にホブ、ホブ上に位置するポット及びフライパンのために、温度センサーとして、ウィンドウ接触スイッチとして、グリースフィルターインサートの位置を識別するように、及び/又は制御装置のためにホブ上に位置するポットを識別するように構成されてもよい。
【0079】
制御装置はさらに、制御情報をユーザーと交換するためにユーザーインターフェースを有する。制御装置は、有線接続に加えて付加的な無線インターフェースを有してもよい。制御装置は、例えば、無線モジュール、無線周波数モジュール、ブルートゥース(登録商標)モジュール及び/又はWLANモジュールを有する。
【0080】
例として、ユーザーインターフェースは無線インターフェースを介して制御装置に接続してもよい。インターフェースを介する通信は、バスシステム、特にLINバスシステム又はマルチマスターバスシステムにより実行できる。
【0081】
好ましくは、制御装置は、電気絶縁(galvanic isolation)により電力回路から分離される。電気絶縁は、静電容量的に電気誘導により又は光結合器(optocouplers)により構成されてもよい。制御装置の制御回路はしたがって、電力回路から確実に分離される。
【0082】
制御装置は、サービス情報、メンテナンス情報及び/又はソフトウェアアップデートを交換するための複数のインターフェースを有してもよい。特に無線インターフェースがこの目的のために使用できる。制御装置は、この目的のために別個のUSB接続部を有してもよい。好ましくは、ソフトウェアアップデートはインターネット経由でオンラインでなされ、制御装置に伝えられる。
【0083】
モジュラーホブ装置用の制御装置は、接続した構成部品に従って自動的に構成されてもよい。制御装置の自動構成は特にユーザー入力無しで実行される。接続した構成部品の種類、数、位置及び/又は向きが自動的に識別される。
【0084】
構成部品は、例えばモジュラーホブ装置の異なる位置に配置でき、及び/又は垂直軸周りに異なって回転した態様で指向してもよい。よって、1以上の料理箇所を有するホブは顧客のアイデアに従って方向づけられ、特定の料理箇所は例えば天板の前側に配置される。
【0085】
制御装置に接続した構成部品の自動識別は、ハードウェア及びソフトウェアコーディングにより、又は有線インターフェースの接続構造により構造的に実行できる。
【0086】
制御装置に無線でリンクした構成部品はソフトウェアコーディングにより自動的に識別され得る。
【0087】
制御装置に接続した構成部品はまた、ホブ及び排出装置に加えてフラップモーター及び/又はルーフフラップモーター(roof flap motor)を有してもよい。
【0088】
制御装置はホブのみを制御するために使用できる。それに代えて、制御装置は排出装置のみを制御するために使用できる。
【0089】
制御装置は、そこに接続した異なる構成部品の機能を一緒に自動的に組み合わせることができ、その結果ジュラーホブ装置の操作が改良される。
【0090】
煙霧排出装置の自動的起動がホブの起動に際して実行されてもよい。
【0091】
煙霧排出装置の電力は、起動したホブの数及び電力に従って自動的に適合されてもよい。
【0092】
切り替えられなければならないフラップモーター及び/又はルーフフラップモーター及び/又は別な装置は、ホブの起動に際して切り替えられてもよい。
【0093】
センサー情報は、制御装置による排出装置や他の構成部品の自動的起動についての決定を行うために使用できる。
【0094】
構成部品を制御装置によりスイッチオフすることも可能である。特定の温度値を超えた場合に、ホブはスイッチオフされてもよい。ホブから取り外されたポットはポット識別により識別できる。この場合も、制御装置はホブスイッチオフ用の信号を提供できる。
【0095】
コントローラはまた、同じ電源により供給(給電)されない構成部品、特にホブを遮断してもよい。
【0096】
例として、全てのホブが非活性化されるか、全てのホブの非活性化後に特定の期間が経過した場合に、制御装置はまた煙霧排出装置をスイッチオフできる。
【0097】
制御装置は、情報をユーザーと交換するためのユーザーインターフェースを有する。制御装置は、TFTスクリーンを有してもよい。TFTスクリーンを介して、接続した構成部品の電力情報、温度情報、メンテナンス情報、構成情報、センサー情報及び/又はサービス情報がユーザーに入手可能となる。ユーザーによる入力のために、スクリーンは接触層(touch-sensitive layer)を有してもよく、それによりタッチスクリーンの形式で構成できる。接触層は、抵抗センサー、容量性センサー、誘導センサー及び/又は光センサーとして構成されてもよい。接触層を有するTFTスクリーンにより、特に簡単且つ確実にユーザーによる制御指令の入力が可能になる。
【0098】
ユーザーによる効率的な操作のために、制御装置は、TFTスクリーンを介して様々な表示バリエーションを表現するように構成できる。制御装置に接続した構成部品は記号を用いて表現されてもよい。早い操作のために、第1表示バリエーションにおいて、接続した構成部品の記号をはじくかスワイプすれば十分であり、それを制御できる。例として、ホブの電力はTFTスクリーンをはじく(フリック)かスワイプすることで制御できる。スワイプ又はフリックは、直線的、弧状又は円形に実行できる。フリック/スワイプと叩く(タップ)の組み合わせも実行できる。第2表示バリエーションでは、制御装置に接続した構成部品は詳細に制御できる。制御装置に接続した構成部品を制御するために、例えばプラス/マイナスボタンが表示され、これはタップにより作動される。第1表示バリエーションは、それが第2表示バリエーションに比べて可能な制御オプションのうちの適切なサブセットのみを利用可能にする点を特徴とする。可能な制御オプションのうちの更なる(空でない)サブセットは第1表示バリエーションでは利用可能でない。
【0099】
制御装置の自動構成は、ユーザーの自動構成を有する。制御装置に接続した構成部品に従い、様々な表示バリエーションがTFTスクリーンに表される。接続した構成部品に対応する記号がTFTスクリーン上に自動的に配置される。接続した構成部品のために、個々の制御オプションがユーザーにそれぞれ提供されてもよい。TFTスクリーンを介して表される表示バリエーションは、自動的に構成されるか、個々に設計される。
【0100】
制御装置のTFTスクリーンは、それがスイッチオフ状態でガラス板の上側から実質的に見えないように、ガラス板の下面にフィットされてもよい。この目的のために、ガラス板は、90%未満、特に80%未満、特に70%未満、特に50%未満の程度の光透過性である。ガラス板は、部分的にのみ光透過性の薄膜で着色され(陰影を施され)又はコーティングされてもよい。
【0101】
ナチュラル黒ピクセルを有するディスプレイがTFTスクリーンのために使用される。
【0102】
有利には、TFTスクリーンは特に強烈なブラックライトを有する。ブラックライトは好ましくは、少なくとも600cd/m2、特に少なくとも900cd/m2、特に少なくとも1000cd/m2の強度を有する。
【0103】
TFTスクリーンは、特に液体様式で、特に気泡無しにガラス板に接着剤により接着される(光学接着)。
【0104】
接触TFTスクリーンは、冗長に具体化されてもよい。接触TFTスクリーンの冗長構成のために、接触センサー及び/又はそこに接続した評価ユニットが冗長に構成される。1つの有利な実施形態のバリエーションでは、評価ユニットは2倍具体化され、接触センサーは1倍具体化される。2倍の冗長度を有する評価ユニットの構成は、感知した入力のもっともらしさ(plausibility)比較を可能にする。接触TFTスクリーンの冗長構成は、例えば脂肪の飛び散りによるTFTスクリーンの汚染の場合でもユーザー入力の確実な識別を可能にする。
【0105】
制御装置は、双対演算(dual operation)のために構成されてもよい。制御装置は、2以上のユーザーインターフェースを有してもよい。制御装置に接続した全ての構成部品は各々のユーザーインターフェースを介して制御される。制御装置はまた、制御装置に接続した構成部品の一部のみがそれぞれのユーザーインターフェースを介して制御されるように構成されてもよい。
【0106】
制御装置は、カプセル収納モジュールとして構成されてもよく、専用のハウジングを有してもよい。ハウジングは、液密(fluid-tight)として、特に液密(liquid-tight)に構成されてもよい。制御装置は、ホブの外側、キッチン天板上に配置されるか、そこに一体化されてもよい。制御装置はまた、ホブに一体化されてもよい。それに代えて、制御装置はホブとホブの間に配置されてもよい。制御装置は、煙霧排出装置に一体化されてもよい。特に、制御装置のユーザーインターフェースは煙霧排出装置に一体化されてもよい。制御装置は、煙霧排出装置の排出開口のキャリア枠にフィットできる。1つの有利な実施形態では、制御装置のTFTスクリーンと排出開口のキャリア枠は、共にガラス板にフィットされる、特にそこに接着剤により接着される。制御装置はまたキャリア枠にねじ留めされてもよい。それは、特に解除可能にキャリア枠に接続される。1つの変形例によれば、制御装置は、解除不能にキャリア枠に接続される。
【0107】
モジュラーホブ装置は、2つの回路、制御装置及び電力回路(又は負荷回路)を有する。電力回路は、電気コンシューマーにエネルギーを供給するよう機能する。電気コンシューマーは、ホブや煙霧排出装置などの制御装置に接続した構成部品である。電力回路は、電力供給システムに接続している。制御装置は、特に電気絶縁により電力回路から分離している。制御装置は、制御回路の一部である。制御装置へのダメージが制御回路と電力回路の分離のおかげで確実に回避される。
【0108】
制御装置に接続した構成部品は、異なるタイプのエネルギー供給用エネルギー源に接続してもよい。
【0109】
制御装置は特に、50Hz又は60Hzで電力供給システムに接続してもよい。それは、230V,240V又は110Vのいずれかの操作電圧で操作される。それは、単相、2相、3相、4相又は5相の電力供給システムに接続してもよい。
【0110】
構成部品は、ガス接続、温水接続又は蒸気接続を有してもよい。
【0111】
制御装置はまた、エネルギー供給を行いながらそこに接続した構成部品を完全に制御できる。ゆえに、構成部品のエネルギー供給装置への別個の接続は必要でない。
【0112】
本発明の更なる利点及び詳細は、図面を参照した例示の実施形態の記載から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【
図1】中央制御装置を有するモジュラーホブ装置の構成部品を概略的に示す。
【
図2】2つのホブユニット、煙霧排出装置及び制御装置を有するモジュラーホブ装置の上からの図を概略的に示す。
【
図3】3つのホブユニット、2つの煙霧排出装置及び制御装置を有する
図2に従う図を示す。
【
図4】2つのホブユニット、煙霧排出装置及び別個の制御装置を有する家具に一体化されたホブ装置の斜視図を概略的に示す。
【
図5】1つの代替(バリエーション)に従う中央制御装置を有するモジュラーホブ装置の構成部品を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0114】
ホブ装置1の様々な詳細を図面に関連して以下に記載する。
【0115】
図1は、ホブ装置1の基本構成を非常に概略的に示す。ホブ装置1は中央制御装置2を有する。制御装置2は多数のインターフェース3を有する。それは制御線4により信号伝送式に別な構成部品、特にホブ5に接続している。
【0116】
ホブ装置1は、特に多数のホブ5を有する。ホブ5は、ガラスセラミックホブ、放射エレメントホブ、誘導加熱ホブ、鉄板ホブ、ガスホブ(特にEガスホブ)、グリルホブ、鉄板(griddle)又は他のホブである。たっぷりの油で揚げるフライヤーや真空調理ユニット(sous vide unit)も含まれる。ホブ5は好ましくは電気ホブ、すなわち電気エネルギーを直接又は間接に熱に変換するホブである。
【0117】
さらに、ホブ1は煙霧排出装置6を有する。煙霧排出装置6は特に下降気流換気扇である。
【0118】
特に、ホブ1は、複数の別な要素又はユニットを有してもよい。原則として、例えば、オーブン及び/又はスチーマー及び/又はマイクロ波器具及び/又は自動コーヒー機械及び/又は別な電気器具(例えば、冷蔵庫、冷凍庫、ケトル又は照明)を制御装置2に接続することが可能である。
【0119】
制御装置2は、特に、インターフェース3、ホブ5又は煙霧排出装置6又は他の器具が接続されているかどうか、またそれぞれどこに接続されているかを検出するために使用できる複数のセンサーを有する。それらセンサーは特に、どんな種類のホブ5がここに含まれるかを検出するために使用できる。
【0120】
制御装置2を操作するために、操作ユニット7が設けられている。操作ユニット7はデータ伝送式に制御装置2に接続している。
【0121】
操作ユニット7は、1又は複数の接触センサー、特に1又は複数のタッチスクリーン9、特に薄膜トランジスタディスプレイ(TFTディスプレイ)を有してもよい。
【0122】
タッチスクリーン9のディスプレイは、制御装置2に接続したホブ5及び/又は煙霧排出装置6に依存して設計されてもよい。好ましくは、制御装置2は、タッチスクリーン9、すなわちそのディスプレイが、制御装置2にそれぞれ実際に接続した電気器具に自動的に適合するように構成される。
【0123】
タッチスクリーン9はまた、別な情報及び/又は信号を表示するために使用できる。例えば、タッチスクリーン9を、例えば映画を表示するためのコンシューマー電子機器用のディスプレイとして、特にTVスクリーンとして使用することができる。この目的のために設けられる器具も制御装置2に接続できる。その代わりとして、それら器具はタッチスクリーン9に直接接続されてもよい。
【0124】
操作ユニット7も、1又は複数の操作ノブ8によって操作可能である。操作ノブ8は、特に取り外し可能である。操作ノブ8は、特に制御装置2に対するその相対位置に依存して異なる機能を有してもよい。
【0125】
図2及び3に概略的に示されるように、ホブ装置1は、異なるホブ5を有する。ホブ装置1は、多数の同一のホブ5を有してもよい。
【0126】
ホブ装置1は、多数の煙霧排出装置6を有してもよい。煙霧排出装置もまた制御装置2によって制御可能である。
図3(右側)に概略的に示されるように、制御装置2は複数の煙霧排出装置6のうちの1つに一体化されてもよい。煙霧排出装置6をコントローラ無しで構成し、制御のために制御線4によって信号伝送式に制御装置2に接続することも可能である(
図3、左側)。
【0127】
制御装置2による煙霧排出装置6とホブ5との共同制御により、煙霧排出装置6の制御をホブ5の制御に結合することができる。
【0128】
ホブ5は、特にそれぞれ、専用の別個の制御装置無しで、特に制御エレクトロニクス無しで構成できる。ホブ5は、特にコントローラ無しで構成される。ホブは、特に非独立式に構成されてもよい。この場合、それらは操作目的のために制御装置2に接続されねばならず、すなわち信号伝送式に制御装置2に接続されねばならない。
【0129】
ホブ5のコントローラの無い構成の結果、その操作制御への温度影響が回避される。さらに、湿度及び/又は電磁干渉から生じる悪影響が結局回避される。
【0130】
ホブ5は特に操作パネルが無くてもよい。ホブ5上の料理領域10の配置の柔軟性が結局増大する。料理領域10は、特に実質的にホブ5の全領域に配置されてもよい。特に、実質的に全面積にわたって料理領域10を備えたホブ5を構成することが可能である。料理領域10は、ホブ5のうちの1つの全面積の特に50%より多い、特に60%より多い、特に70%より多い、特に80%より多い、特に90%より多い、特に95%より多い面積を占めてもよい。
【0131】
ホブ装置1、特にホブ5は、特にモジュールとして(modularly)構成される。
【0132】
ホブ5は、制御装置2により特に独占的に及び/又は完全に制御される。この目的のために、それらホブは制御線4によって信号伝送式に制御装置2に接続している。
【0133】
制御線4はホブ5の電源のために同時に機能する。その代わりとして、ホブ5は別個の電力線、特に接続プラグを有してもよい。
【0134】
図2,3に概略的に示されるように、制御装置2は、煙霧排出装置6のモジュールに一体化されてもよい。制御装置2及び煙霧排出装置6は、特に共通搭載ユニットに一体化されてもよい。この場合、別個のインターフェース3、特に制御装置2と煙霧排出装置6の間の別個の制御線4を省くことが可能である。
【0135】
その代わりとして、制御装置2は別個のモジュールとして構成されてもよい。これは
図4に概略的に、例として示されている。
【0136】
別個のモジュールとしての制御装置2の構成により、制御装置2、特に操作ユニット7を、ホブ5及び/又は煙霧排出装置6から距離を置いて配置することが可能となる。
【0137】
同様に
図4に示されるように、操作ノブ8は取り外し可能である。
【0138】
キッチンベース戸棚12上の天板11へのホブ装置1の配置が
図4において例として示されている。料理煙霧を外に導く換気流路は
図4にはより詳細に示されていない。煙霧排出装置6の対応する詳細及び更なる特徴のために、特に特許文献1及び特許文献3が参照される。その両方がこれによってその一部として本願に組み込まれる。
【0139】
コントローラの無いホブ5の構成により、特に、極めて小さい構造高さを有する当該ホブを構成することが可能になる。ホブ5の構造高さ又は取り付け深さは、特に10cmよりも小さく、特に5cmよりも小さく、特に3cmよりも小さく、特に2cmよりも小さく、特に1cmよりも小さい。
【0140】
図5は、1つの変形例に従うホブ装置1の基本構成を概略的に示す。制御装置2は、超低電圧線(extra-low-voltage lines)14を介して電源ユニット13に接続している。電源ユニット13は、電源装置接続線15により電力供給システム16に接続しており、制御装置2に電力、特に超低電圧レンジを供給する。電源ユニット13はしたがって、制御回路から電源回路を分離する。制御装置2は、制御線を介して複数の外部センサー17に接続している。外部センサー17は、例えばホブ5の温度を監視するため、ポットを識別するため、又は窓位置を識別するために使用できる。それに代えて又は加えて、制御装置2は複数の内部センサー18を有する。内部センサー18は、とりわけグリースフィルター位置を検出するために使用される。
【0141】
内部センサー18はまた、温度監視のために使用できる。結局、ホブ装置の過熱が確実に防がれる。
【0142】
別なコンシューマー19が制御装置2に接続しており、また電力供給システム16に接続している。コンシューマー19は照明であってもよい。制御装置2はさらに、接触TFTスクリーンの形式のユーザーインターフェース20を有する。コンシューマー19及びホブ5は、制御接続部21を介して制御装置2に接続し、電源装置接続部22を介して電力供給システム16に接続している。コンシューマー19及びホブ5はそれに代えて、エネルギー線24及びエネルギー接続部25を介して別なエネルギー源23に接続してもよい。例として、ホブ5はガスホブであり、エネルギー源23はガス接続部である。
【符号の説明】
【0143】
2 制御装置
3 インターフェース
4 信号接続部
5 ホブ
6 煙霧排出装置