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特許6990743携帯端末、振動制御方法、装置及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-08
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】携帯端末、振動制御方法、装置及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20220104BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20220104BHJP
【FI】
G06F3/01 560
H04M1/00 R
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020097448
(22)【出願日】2020-06-04
(65)【公開番号】P2021093114
(43)【公開日】2021-06-17
【審査請求日】2020-06-04
(31)【優先権主張番号】201911243291.6
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517188574
【氏名又は名称】ペキン シャオミ モバイル ソフトウェア カンパニー, リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BEIJING XIAOMI MOBILE SOFTWARE CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】チェン, チャオシ
【審査官】三吉 翔子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0035208(US,A1)
【文献】特開2009-217415(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/041
H04M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末であって、
ケーシングと、
前記ケーシングの表面に位置し、第1表示領域及び第2表示領域を含むスクリーンと
前記ケーシング内に位置し、且つ前記第1表示領域の裏面に位置する第1振動モジュールと、
前記ケーシング内に位置し、且つ前記第2表示領域の裏面に位置する第2振動モジュールと、
前記ケーシング内に位置し、前記スクリーンの形態を決定するように構成される処理モジュールと、
前記ケーシング内に位置し、且つ前記処理モジュール、前記第1振動モジュール及び前記第2振動モジュールに接続され、前記スクリーンの形態に基づいて、前記第1振動モジュール及び前記第2振動モジュールの振動幅を制御するように構成される制御モジュール
を備え、
前記スクリーンは、折り畳み形態と開き形態を有し、前記折り畳み形態において、前記第1表示領域と前記第2表示領域は、重なり合うように設けられ、前記開き形態において、前記第1表示領域と前記第2表示領域とは分離し、
前記携帯端末は、
前記ケーシング内に位置し、前記制御モジュールに接続され、前記スクリーンが前記折り畳み形態にある時、前記第1表示領域の状態及び前記第2表示領域の状態を取得するように構成される状態取得モジュールを更に備え、前記第1表示領域の状態及び前記第2表示領域の状態は、いずれも使用状態及びアイドル状態を含み、
前記制御モジュールは具体的には、前記スクリーンが前記折り畳み形態にあり、前記第1表示領域が前記使用状態にあり、且つ前記第2表示領域が前記アイドル状態にある時、前記第1振動モジュールを振動するように制御するように構成され、
前記制御モジュールは具体的には更に、前記スクリーンが前記折り畳み形態にあり、前記第1表示領域が前記アイドル状態にあり、且つ前記第2表示領域が前記使用状態にある時、前記第2振動モジュールを振動するように制御するように構成される、携帯端末。
【請求項2】
前記制御モジュールは、前記スクリーンが前記開き形態にある時、前記第1振動モジュール及び前記第2振動モジュールを、第1振幅で振動するように制御するように構成され、
前記制御モジュールは更に、前記スクリーンが前記折り畳み形態にある時、前記第1振動モジュール又は前記第2振動モジュールを、前記第1振幅で振動するように制御するように構成されるか、又は、前記制御モジュールは更に、前記スクリーンが前記折り畳み形態にある時、前記第1振動モジュール及び前記第2振動モジュールを、第2振幅で振動するように制御するように構成され前記第2振幅は、前記第1振幅より小さい請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記携帯端末は、
前記ケーシング内に位置し、前記処理モジュールに接続され、前記第1表示領域と前記第2表示領域との夾角の大きさを取得するように構成される夾角取得モジュールを更に備え、
前記処理モジュールは具体的には、前記第1表示領域と前記第2表示領域との夾角の大きさが第1所定角度以下である時、前記スクリーンが前記折り畳み形態にあると判定するように構成され、
前記処理モジュールは、具体的には更に、前記第1表示領域の表示面の向きと前記第2表示領域の表示面の向きとの夾角が前記第1所定角度より大きい時、前記スクリーンが前記開き形態にあると判定するように構成される請求項1又は請求項2に記載の携帯端末。
【請求項4】
前記夾角取得モジュールは、
前記第1表示領域の裏面に位置し、前記第1表示領域の姿勢角パラメータを取得するように構成される第1角速度センサと、
前記第2表示領域の裏面に位置し、前記第2表示領域の姿勢角パラメータを取得するように構成される第2角速度センサ
を備え、
前記夾角取得モジュールは具体的には、前記第1表示領域の姿勢角パラメータ及び前記第2表示領域の姿勢角パラメータに基づいて、前記第1表示領域と前記第2表示領域との夾角の大きさを決定するように構成される請求項に記載の携帯端末。
【請求項5】
前記夾角取得モジュールは、
前記第1表示領域の裏面に位置し、前記第1表示領域の加速度方向を取得するように構成される第1加速度センサと、
前記第2表示領域の裏面に位置し、前記第2表示領域の加速度方向を取得するように構成される第2加速度センサ
を更に備え、
前記夾角取得モジュールは具体的には、前記第1表示領域の加速度方向、前記第1表示領域の姿勢角パラメータ、前記第2表示領域の加速度方向及び前記第2表示領域の姿勢角パラメータに基づいて、前記第1表示領域と前記第2表示領域との夾角の大きさを決定するように構成される請求項に記載の携帯端末。
【請求項6】
前記制御モジュールは、前記スクリーンの形態に基づいて、前記第1振動モジュール及び前記第2振動モジュールの振動幅を制御する駆動信号を生成するように構成され、
又は、
前記処理モジュールは、前記スクリーンの形態に基づいて、制御信号を生成し、前記制御信号を前記制御モジュールに送信するように構成され、前記制御モジュールは、前記制御信号に基づいて、前記第1振動モジュール及び前記第2振動モジュールの振動幅を制御する駆動信号を生成する請求項1に記載の携帯端末。
【請求項7】
前記制御モジュールは、第1信号値の駆動信号を生成するように構成され、
前記携帯端末は、
前記第1信号値の駆動信号を第2信号値の駆動信号に変換するように構成される変換モジュールを更に備え前記第2信号値は、前記第1信号値よりも大きく、
記第2信号値の駆動信号は、前記第1振動モジュール及び前記第2振動モジュールの振動幅を制御するために用いられ、前記第2信号値の駆動信号は、前記第1信号値の駆動信号に対して、前記第1振動モジュール及び/又は前記第2振動モジュールの振動開始又は振動停止時に、より大きい振動減衰力を生成する請求項1に記載の携帯端末。
【請求項8】
前記ケーシングは、
リアカバーと、
中枠
を備え
前記第1振動モジュール及び前記第2振動モジュールは、前記中枠に位置し、又は、前記第1振動モジュール及び前記第2振動モジュールは、前記リアカバーの異なる縁領域に位置する請求項1に記載の携帯端末。
【請求項9】
振動制御方法であって、前記方法は、請求項1からのいずれか一項に記載の携帯端末に適用され、
前記スクリーンの形態を決定することであって、前記スクリーンは折り畳み形態と開き形態を有し、前記折り畳み形態において、前記第1表示領域と前記第2表示領域は、重なり合うように設けられ、前記開き形態において、前記第1表示領域と前記第2表示領域とは分離することと、
前記スクリーンの形態に基づいて、前記第1表示領域の裏面に位置する第1振動モジュール及び前記第2表示領域の裏面に位置する第2振動モジュールの振動幅を制御すること
を含む方法。
【請求項10】
前記スクリーンの形態に基づいて、前記第1表示領域の裏面に位置する第1振動モジュール及び前記第2表示領域の裏面に位置する第2振動モジュールの振動幅を制御することは、
前記スクリーンが前記開き形態にある時、前記第1振動モジュール及び前記第2振動モジュールを、第1振幅で振動するように制御することと、
前記スクリーンが前記折り畳み形態にある時、前記第1振動モジュール又は前記第2振動モジュールを、第1振幅で振動するように制御し、又は、前記スクリーンが前記折り畳み形態にある時、前記第1振動モジュール及び前記第2振動モジュールを、第2振幅で振動するように制御することであって、前記第2振幅は、前記第1振幅より小さいこと
を含む請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記方法は、
前記スクリーンが前記折り畳み形態にある時、前記第1表示領域の状態及び前記第2表示領域の状態を取得することを更に含み、前記第1表示領域の状態及び前記第2表示領域の状態は、いずれも使用状態及びアイドル状態を含み、
前記スクリーンの形態に基づいて、前記第1表示領域の裏面に位置する第1振動モジュール及び前記第2表示領域の裏面に位置する第2振動モジュールの振動幅を制御することは、
前記スクリーンが前記折り畳み形態にあり、前記第1表示領域が前記使用状態にあり、且つ前記第2表示領域が前記アイドル状態にある時、前記第1振動モジュールを振動するように制御することと、
前記スクリーンが前記折り畳み形態にあり、前記第1表示領域が前記アイドル状態にあり、且つ前記第2表示領域が前記使用状態にある時、前記第2振動モジュールを振動するように制御すること
を含む請求項に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、
前記第1表示領域と前記第2表示領域との夾角の大きさを取得することを更に含み、
前記スクリーンの形態を決定することは、
前記第1表示領域と前記第2表示領域との夾角の大きさが第1所定角度以下である時、前記スクリーンが前記折り畳み形態にあると判定することと、
前記第1表示領域と前記第2表示領域との夾角が前記第1所定角度より大きい時、前記スクリーンが前記開き形態にあると判定すること
を含む請求項から11のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記スクリーンの形態を決定することは、
前記第1表示領域の姿勢角パラメータ及び前記第2表示領域の姿勢角パラメータを取得することと、
前記第1表示領域の姿勢角パラメータ及び前記第2表示領域の姿勢角パラメータに基づいて、前記第1表示領域と第2表示領域との夾角の大きさを決定すること
を含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、
前記第1表示領域の加速度方向及び前記第2表示領域の加速度方向を取得することと、
前記第1表示領域の加速度方向、前記第1表示領域の姿勢角パラメータ、前記第2表示領域の加速度方向及び前記第2表示領域の姿勢角パラメータに基づいて、前記第1表示領域と前記第2表示領域との夾角の大きさを決定すること
を更に含む請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記方法は、
前記携帯端末の制御モジュールが、前記スクリーンの形態に基づいて、前記第1振動モジュール及び前記第2振動モジュールの振動幅を制御する駆動信号を生成すること、
又は、
前記携帯端末の処理モジュールが、前記スクリーンの形態に基づいて、制御信号を生成し、前記制御信号を前記携帯端末の制御モジュールに送信し、前記制御モジュールが、前記制御信号に基づいて、前記第1振動モジュール及び前記第2振動モジュールの振動幅を制御する駆動信号を生成するこ
を更に含む請求項に記載の方法。
【請求項16】
前記方法は、
前記携帯端末の制御モジュールが第1信号値の駆動信号を生成することと、
前記第1信号値の駆動信号を第2信号値の駆動信号に変換することであって、前記第2信号値は、前記第1信号値よりも大きいこと
を更に含み、
記第2信号値の駆動信号は、前記第1振動モジュール及び前記第2振動モジュールの振動幅を制御するために用いられ、前記第2信号値の駆動信号は、前記第1信号値の駆動信号に対して、前記第1振動モジュール及び/又は前記第2振動モジュールの振動開始又は振動停止時、より大きい振動減衰力を生成する請求項に記載の方法。
【請求項17】
振動制御装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサによる実行可能な命令を記憶するためのメモリ
を備え、
前記プロセッサは、前記実行可能な命令を実行すると、請求項から16のうちいずれか一項に記載の方法を実行するように構成される振動制御装置。
【請求項18】
非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記記憶媒体に含まれる命令は、携帯端末のプロセッサによって実行されると、請求項から16のうちいずれか一項に記載の振動制御方法を実行することを前記携帯端末に行わせる、記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年12月6日に中国特許局に提出された出願番号が201911243291.6である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は引用によって本出願に取り込まれる。
【0002】
本出願は、携帯端末技術分野に関し、特に、携帯端末、振動制御方法、装置及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
振動フィードバックは、携帯端末のよく使用される機能の1つである。例えば、携帯端末は、着信又はショートメッセージを受信した時、振動フィードバックにより、携帯端末をタイムリーに確認するようにユーザに通知する。
【0004】
しかしながら、折り畳み式スクリーンの携帯端末が振動フィードバックを行う時に、振動感が一致しない場合があり、ユーザ体験が悪いことを招く。従って、折り畳み式スクリーンを備える携帯端末の振動フィードバック効果を如何に改善するかは、従来技術において、更に解決すべき課題となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに鑑みて、本出願は、携帯端末、振動制御方法、装置及び記憶媒体を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の実施例の第1態様によれば、携帯端末を提供し、前記携帯端末は、
ケーシングと、
前記ケーシングの表面に位置し、第1表示領域及び第2表示領域を含むスクリーンと
前記ケーシング内に位置し、且つ前記第1表示領域の裏面に位置する第1振動モジュールと、
前記ケーシング内に位置し、且つ前記第2表示領域の裏面に位置する第2振動モジュールと、
前記ケーシング内に位置し、前記スクリーンの形態を決定するための処理モジュールと、を備え、
前記スクリーンは、折り畳み形態と開き形態を有し、前記折り畳み形態において、前記第1表示領域と前記第2表示領域は、重なり合うように設けられ、前記開き形態において、前記第1表示領域と前記第2表示領域は、分離し、
制御モジュールは、前記ケーシング内に位置し、且つ前記処理モジュール、前記第1振動モジュール及び前記第2振動モジュールに接続され、前記スクリーンの形態に基づいて、前記第1振動モジュール及び前記第2振動モジュールの振動幅を制御するように構成される。
【0007】
本出願の実施例の第2態様によれば、振動制御方法を提供し、前記方法は、本出願の実施例の第1態様で提供される携帯端末に適用され、前記方法は、
前記スクリーンの形態を決定し、前記スクリーンは折り畳み形態及び開き形態を有し、前記折り畳み形態において、前記第1表示領域と前記第2表示領域は、重なり合うように設けられ、前記開き形態において、前記第1表示領域と前記第2表示領域は、分離することと、
前記スクリーンの形態に基づいて、前記第1表示領域の裏面に位置する第1振動モジュール及び前記第2表示領域の裏面に位置する第2振動モジュールの振動幅を制御することと、を含む。
【0008】
本出願の実施例の第3態様によれば、振動制御装置を提供し、前記振動制御装置は、
プロセッサと、
プロセッサによる実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を備え、前記プロセッサは、前記実行可能な命令を実行する時、本出願の実施例の第2態様で提供される振動制御方法におけるステップを実現させるように構成される。
【0009】
本出願の実施例の第4態様によれば、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記記憶媒体における命令は、携帯端末のプロセッサにより実行される時、携帯端末に本出願の実施例の第2態様で提供される振動制御方法におけるステップを実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本出願の実施例が提供する技術的解決手段は、下記有益な効果を有する。
【0011】
スクリーンが折り畳み形態にある場合、スクリーンが開き形態にある場合と同様な振幅で第1振動モジュールと第2振動モジュールの振動を制御すると、第1表示領域と第2表示領域との間に相互作用力が存在するため、第1表示領域と第2表示領域の振幅の増大を引き起こす。スクリーンが折り畳み形態にある携帯端末の振幅は、スクリーンが開き形態にある携帯端末の振幅より大きいため、スクリーンが折り畳み形態にある場合に体験した振動感は、スクリーンが開き形態にある場合と異なる。
【0012】
本出願において、処理モジュールによりスクリーンの形態を決定し、スクリーンの形態に基づいて第1振動モジュールと第2振動モジュールの振動幅を制御し、それによって、携帯端末の振動幅の制御を実現させ、異なるスクリーン形態における携帯端末の振動幅の制御の要件を満たし、スクリーンが折り畳み形態にある場合と開き形態にある場合との携帯端末の振動感の一致性を向上させるために基礎を築き、ユーザ体験の向上に寄与する。
【0013】
上記の一般的な説明及び後述する細部に関する説明は、例示及び説明のためのものに過ぎず、本発明の実施例を限定するものではないことが理解されるべきである。
例えば、本願は以下の項目を提供する。
(項目1)
携帯端末であって、
ケーシングと、
上記ケーシングの表面に位置し、第1表示領域及び第2表示領域を含むスクリーンと
上記ケーシング内に位置し、且つ上記第1表示領域の裏面に位置する第1振動モジュールと、
上記ケーシング内に位置し、且つ上記第2表示領域の裏面に位置する第2振動モジュールと、
上記ケーシング内に位置し、上記スクリーンの形態を決定するように構成される処理モジュールと、
上記ケーシング内に位置し、且つ上記処理モジュール、上記第1振動モジュール及び上記第2振動モジュールに接続され、上記スクリーンの形態に基づいて、上記第1振動モジュール及び上記第2振動モジュールの振動幅を制御するように構成される制御モジュールと、を備え、
上記スクリーンは、折り畳み形態と開き形態を有し、上記折り畳み形態において、上記第1表示領域と上記第2表示領域は、重なり合うように設けられ、上記開き形態において、上記第1表示領域と上記第2表示領域は、分離する、
上記携帯端末。
(項目2)
上記制御モジュールは、上記スクリーンが上記開き形態にある時、上記第1振動モジュール及び上記第2振動モジュールを、第1振幅で振動するように制御するように構成され、
上記制御モジュールは更に、上記スクリーンが上記折り畳み形態にある時、上記第1振動モジュール又は上記第2振動モジュールを、上記第1振幅で振動するように制御するように構成されるか、又は、上記制御モジュールは更に、上記スクリーンが上記折り畳み形態にある時、上記第1振動モジュール及び上記第2振動モジュールを、第2振幅で振動するように制御するように構成され、ここで、上記第2振幅は、上記第1振幅より小さいことを特徴とする
上記項目に記載の携帯端末。
(項目3)
上記携帯端末は、
上記ケーシング内に位置し、上記制御モジュールに接続され、上記スクリーンが上記折り畳み形態にある時、上記第1表示領域の状態及び上記第2表示領域の状態を取得するように構成される状態取得モジュールを更に備え、上記第1表示領域の状態及び上記第2表示領域の状態が、いずれも使用状態及びアイドル状態を含み、
上記制御モジュールは具体的には、上記スクリーンが上記折り畳み形態にあり、上記第1表示領域が上記使用状態にあり、且つ上記第2表示領域が上記アイドル状態にある時、上記第1振動モジュールを振動するように制御するように構成され
上記制御モジュールは具体的には更に、上記スクリーンが上記折り畳み形態にあり、上記第1表示領域が上記アイドル状態にあり、且つ上記第2表示領域が上記使用状態にある時、上記第2振動モジュールを振動するように制御するように構成されることを特徴とする
上記項目のいずれか一項に記載の携帯端末。
(項目4)
上記携帯端末は、
上記ケーシング内に位置し、上記処理モジュールに接続され、上記第1表示領域と上記第2表示領域との夾角の大きさを取得するように構成される夾角取得モジュールを更に備え、
上記処理モジュールは具体的には、上記第1表示領域と上記第2表示領域との夾角の大きさが第1所定角度以下である時、上記スクリーンが上記折り畳み形態にあると判定するように構成され、
上記処理モジュールは、具体的には更に、上記第1表示領域の表示面の向きと上記第2表示領域の表示面の向きとの夾角が上記第1所定角度より大きい時、上記スクリーンが上記開き形態にあると判定するように構成されることを特徴とする
上記項目のいずれか一項に記載の携帯端末。
(項目5)
上記夾角取得モジュールは、
上記第1表示領域の裏面に位置し、上記第1表示領域の姿勢角パラメータを取得するように構成される第1角速度センサと、
上記第2表示領域の裏面に位置し、上記第2表示領域の姿勢角パラメータを取得するように構成される第2角速度センサと、を備え、
上記夾角取得モジュールは具体的には、上記第1表示領域の姿勢角パラメータ及び上記第2表示領域の姿勢角パラメータに基づいて、上記第1表示領域と上記第2表示領域との夾角の大きさを決定するように構成されることを特徴とする
上記項目のいずれか一項に記載の携帯端末。
(項目6)
上記夾角取得モジュールは、
上記第1表示領域の裏面に位置し、上記第1表示領域の加速度方向を取得するように構成される第1加速度センサと、
上記第2表示領域の裏面に位置し、上記第2表示領域の加速度方向を取得するように構成される第2加速度センサとを更に備え、
上記夾角取得モジュールは具体的には、上記第1表示領域の加速度方向、上記第1表示領域の姿勢角パラメータ、上記第2表示領域の加速度方向及び上記第2表示領域の姿勢角パラメータに基づいて、上記第1表示領域と上記第2表示領域との夾角の大きさを決定するように構成されることを特徴とする
上記項目のいずれか一項に記載の携帯端末。
(項目7)
上記制御モジュールは、上記スクリーンの形態に基づいて、上記第1振動モジュール及び上記第2振動モジュールの振動幅を制御する駆動信号を生成するように構成され、
又は、
上記処理モジュールは、上記スクリーンの形態に基づいて、制御信号を生成し、上記制御信号を上記制御モジュールに送信するように構成され、上記制御モジュールは、上記制御信号に基づいて、上記第1振動モジュール及び上記第2振動モジュールの振動幅を制御する駆動信号を生成することを特徴とする
上記項目のいずれか一項に記載の携帯端末。
(項目8)
上記制御モジュールは、第1信号値の駆動信号を生成するように構成され、
上記携帯端末は、
上記第1信号値の駆動信号を第2信号値の駆動信号に変換するように構成される変換モジュールを更に備え、ここで、上記第2信号値が、上記第1信号値よりも大きく、
ここで、上記第2信号値の駆動信号は、上記第1振動モジュール及び上記第2振動モジュールの振動幅を制御するために用いられ、上記第2信号値の駆動信号は、上記第1信号値の駆動信号に対して、上記第1振動モジュール及び/又は上記第2振動モジュールの振動開始又は振動停止時に、より大きい振動減衰力を生成することを特徴とする
上記項目のいずれか一項に記載の携帯端末。
(項目9)
上記ケーシングは、
リアカバーと、
中枠と、を備え
上記第1振動モジュール及び上記第2振動モジュールは、上記中枠に位置し、又は、上記第1振動モジュール及び上記第2振動モジュールは、上記リアカバーの異なる縁領域に位置することを特徴とする
上記項目のいずれか一項に記載の携帯端末。
(項目10)
振動制御方法であって、上記方法は、上記項目のいずれか一項に記載の携帯端末に適用され、
上記スクリーンの形態を決定し、上記スクリーンは折り畳み形態と開き形態を有し、上記折り畳み形態において、上記第1表示領域と上記第2表示領域は、重なり合うように設けられ、上記開き形態において、上記第1表示領域と上記第2表示領域は、分離することと、
上記スクリーンの形態に基づいて、上記第1表示領域の裏面に位置する第1振動モジュール及び上記第2表示領域の裏面に位置する第2振動モジュールの振動幅を制御することと、を含む、上記方法。
(項目11)
上記スクリーンの形態に基づいて、上記第1表示領域の裏面に位置する第1振動モジュール及び上記第2表示領域の裏面に位置する第2振動モジュールの振動幅を制御することは、
上記スクリーンが上記開き形態にある時、上記第1振動モジュール及び上記第2振動モジュールを、第1振幅で振動するように制御することと、
上記スクリーンが上記折り畳み形態にある時、上記第1振動モジュール又は上記第2振動モジュールを、第1振幅で振動するように制御し、又は、上記スクリーンが上記折り畳み形態にある時、上記第1振動モジュール及び上記第2振動モジュールを、第2振幅で振動するように制御し、ここで、上記第2振幅は、上記第1振幅より小さいこととを含むことを特徴とする
上記項目に記載の方法。
(項目12)
上記方法は、
上記スクリーンが上記折り畳み形態にある時、上記第1表示領域の状態及び上記第2表示領域の状態を取得することを更に含み、上記第1表示領域の状態及び上記第2表示領域の状態が、いずれも使用状態及びアイドル状態を含み、
上記スクリーンの形態に基づいて、上記第1表示領域の裏面に位置する第1振動モジュール及び上記第2表示領域の裏面に位置する第2振動モジュールの振動幅を制御することは、
上記スクリーンが上記折り畳み形態にあり、上記第1表示領域が上記使用状態にあり、且つ上記第2表示領域が上記アイドル状態にある時、上記第1振動モジュールを振動するように制御することと、
上記スクリーンが上記折り畳み形態にあり、上記第1表示領域が上記アイドル状態にあり、且つ上記第2表示領域が上記使用状態にある時、上記第2振動モジュールを振動するように制御することとを含むことを特徴とする
上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
上記方法は、
上記第1表示領域と上記第2表示領域との夾角の大きさを取得することを更に含み、
上記スクリーンの形態を決定することは、
上記第1表示領域と上記第2表示領域との夾角の大きさが第1所定角度以下である時、上記スクリーンが上記折り畳み形態にあると判定することと、
上記第1表示領域と上記第2表示領域との夾角が上記第1所定角度より大きい時、上記スクリーンが上記開き形態にあると判定することとを含むことを特徴とする
上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
上記スクリーンの形態を決定することは、
上記第1表示領域の姿勢角パラメータ及び上記第2表示領域の姿勢角パラメータを取得することと、
上記第1表示領域の姿勢角パラメータ及び上記第2表示領域の姿勢角パラメータに基づいて、上記第1表示領域と第2表示領域との夾角の大きさを決定することとを含むことを特徴とする
上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
上記方法は、
上記第1表示領域の加速度方向及び上記第2表示領域の加速度方向を取得することと、
上記第1表示領域の加速度方向、上記第1表示領域の姿勢角パラメータ、上記第2表示領域の加速度方向及び上記第2表示領域の姿勢角パラメータに基づいて、上記第1表示領域と上記第2表示領域との夾角の大きさを決定することとを更に含むことを特徴とする
上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
上記方法は、
上記携帯端末の制御モジュールが、上記スクリーンの形態に基づいて、上記第1振動モジュール及び上記第2振動モジュールの振動幅を制御する駆動信号を生成すること、
又は、
上記携帯端末の処理モジュールが、上記スクリーンの形態に基づいて、制御信号を生成し、上記制御信号を上記携帯端末の制御モジュールに送信し、上記制御モジュールが、上記制御信号に基づいて、上記第1振動モジュール及び上記第2振動モジュールの振動幅を制御する駆動信号を生成することを更に含むことを特徴とする
上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
上記方法は、
上記携帯端末の制御モジュールが第1信号値の駆動信号を生成することと、
上記第1信号値の駆動信号を第2信号値の駆動信号に変換し、ここで、上記第2信号値が上記第1信号値よりも大きいことと、を更に含み、
ここで、上記第2信号値の駆動信号は、上記第1振動モジュール及び上記第2振動モジュールの振動幅を制御するために用いられ、上記第2信号値の駆動信号は、上記第1信号値の駆動信号に対して、上記第1振動モジュール及び/又は上記第2振動モジュールの振動開始又は振動停止時、より大きい振動減衰力を生成することを特徴とする
上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
振動制御装置であって、
プロセッサと、
プロセッサによる実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を備え、
上記プロセッサは、上記実行可能な命令を実行する時、上記項目のいずれか一項に記載の方法におけるステップを実現させるように構成される、上記振動制御装置。
(項目19)
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、上記記憶媒体に含まれる命令は、携帯端末のプロセッサにより実行される時、携帯端末に上記項目のいずれか一項に記載の振動制御方法におけるステップを実行させる、上記記憶媒体。
(摘要)
本出願は、携帯端末、振動制御方法、振動制御装置及び可読記憶媒体に関する。前記携帯端末は、ケーシングとケーシングの表面に位置し、第1表示領域及び第2表示領域を含むスクリーンと、ケーシング内に位置し、第1表示領域の裏面に位置する第1振動モジュールと、ケーシング内に位置し、且つ第2表示領域の裏面に位置する第2振動モジュールと、ケーシング内に位置し、スクリーンの形態を決定するための処理モジュールとを備え、スクリーンは、折り畳み形態と開き形態を有し、折り畳み形態において、第1表示領域と第2表示領域は、重なり合うように設けられ、開き形態において、第1表示領域と第2表示領域は、分離し、制御モジュールは、ケーシング内に位置し、処理モジュール、第1振動モジュール及び第2振動モジュールに接続され、スクリーンの形態に基づいて、第1振動モジュール及び第2振動モジュールの振動幅を制御するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】一例示的な実施例による携帯端末を示すブロック図である。
図2】一例示的な実施例による別の携帯端末を示すブロック図である。
図3a】一例示的な実施例による開き形態にある携帯端末を示す概略図である。
図3b】一例示的な実施例による開き形態にある別の携帯端末を示す概略図である。
図3c】一例示的な実施例による折り畳み形態にある携帯端末を示す概略図である。
図3d】一例示的な実施例による折り畳み形態にある別の携帯端末を示す概略図である。
図4】一例示的な実施例による信号曲線を示す概略図である。
図5】一例示的な実施例による別の信号曲線を示す概略図である。
図6】一例示的な実施例による自由減衰運動を示す概略図であうr。
図7】一例示的な実施例による定常運動を示す概略図である。
図8】一例示的な実施例による振動をオンにする過程における運動を示す概略図である。
図9】一例示的な実施例による振動をオフにする過程における運動を示す概略図である。
図10】一例示的な実施例による変換モジュールを示す概略図である。
図11】一例示的な実施例による携帯端末の一部を示す概略図である。
図12】一例示的な実施例によるHブリッジ回路の構成を示す概略図である。
図13】一例示的な実施例による検出モジュールを示す概略図である。
図14】一例示的な実施例によるデジタルアナログ変換回路を示す概略図である。
図15】一例示的な実施例による振動制御方法を示すフローチャートである。
図16】一例示的な実施例による振動制御装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
ここで添付した図面は、明細書に組み込まれて本明細書の一部分を構成し、本開示に合う実施例を示し、かつ、明細書とともに本発明の実施例の原理を解釈することに用いられる。
【0016】
ここで、例示的な実施例を詳細に説明し、その例を図面に示す。以下の記載が図面に係る場合、別途で記載されない限り、異なる図面における同じ数字は、同じまたは類似する要素を示す。以下の例示的な実施例に記載される実施形態は、本出願に一致するすべての実施形態とは限らない。逆に、それらは、特許請求の範囲に記載されているるような、本出願の一部の形態に係る装置及び方法の例に過ぎない。
【0017】
電子機器技術が進化するにつれ、表示領域が折り畳み可能であるスクリーンは、進化の一つの傾向である。ここで、スクリーンは、第1表示領域及び第2表示領域を備えることができ、前記スクリーンは、折り畳み形態と開き形態を有する。折り畳み形態において、第1表示領域と第2表示領域は、重なり合うように設けられ、開き形態において、第1表示領域と第2表示領域は分離する。
【0018】
通常、表示領域の裏面に位置する振動モジュールを制御することによって振動が発生し、それによって表示領域に振動を発生させることができる。
【0019】
第1表示領域の裏面に位置する第1振動モジュールが振動する時、第1振動モジュールは、第1表示領域に対して第1作用力を施し、第1作用力により第1表示領域は振動する。
【0020】
第2表示領域の裏面に位置する第2振動モジュールが振動する時、第2振動モジュールは、第2表示領域に対して第2作用力を施し、第2作用力により第2表示領域は振動する。
【0021】
スクリーンが開き形態にあり、且つ第1振動モジュールと第2振動モジュールがいずれも所定の振動モードに従って振動する時、第1表示領域と第2表示領域との間の相互作用力は弱い。この場合、第1表示領域と第2表示領域は、所定の振動モードに従って振動することもできる。
【0022】
スクリーンが折り畳み形態にある時、第1振動モジュールと第2振動モジュールがいずれも振動するとした場合、第1表示領域と第2表示領域との間の相互作用力が強く、第1表示領域と第2表示領域の振幅が増大になる。スクリーンが折り畳み形態にある場合の携帯端末の振幅は、スクリーンが開き形態にある場合の携帯端末の振幅より大きいため、スクリーンが折り畳み形態にある場合のユーザの体験した振動感は、スクリーンが開き形態にある場合と相違する。
【0023】
つまり、関連技術において、折り畳み可能なスクリーンを備える携帯機器を持つユーザにとって、スクリーンが開き形態にある場合に感じた振動感は、スクリーンが折り畳み形態にある場合に感じた振動感と大きく異なっており、ユーザ体験の向上に寄与しない。
【0024】
図1は、一例示的な実施例による携帯端末100を示す概略図である。図1に示されるように、携帯端末100は、
ケーシング110と、
ケーシング110の表面に位置し、第1表示領域121及び第2表示領域122を含むスクリーン120と
ケーシング110内に位置し、且つ第1表示領域121の裏面に位置する第1振動モジュール131と、
ケーシング110内に位置し、且つ第2表示領域122の裏面に位置する第2振動モジュール132と、
ケーシング内に位置し、スクリーン120の形態を決定するための処理モジュール140と、を備え、
スクリーン120は、折り畳み形態と開き形態を有し、折り畳み形態において、第1表示領域121と第2表示領域122は、重なり合うように設けられ、開き形態において、第1表示領域121と第2表示領域122は、分離し、
制御モジュール150は、ケーシング110内に位置し、且つ処理モジュール140、第1振動モジュール131及び第2振動モジュール132に接続され、スクリーン120の形態に基づいて、第1振動モジュール131及び第2振動モジュール132の振動幅を制御するように構成される。
【0025】
第1表示領域121と第2表示領域122が重なり合うように設けられる時、第1表示領域121は、携帯端末100の第1表面に位置し、第2表示領域122は、携帯端末100の第2表面に位置することができ、ここで、携帯端末100の第1表面は、携帯端末100の第2表面とは反対面である。
【0026】
第1表示領域121と第2表示領域122が分離した時、第1表示領域121の表示面の向きは、第2表示領域122の表示面の向きと一致するようになっても良い。例えば、第1表示領域121の表示面と第2表示領域122の表示面はいずれもユーザに向かう。第1表示領域121と第2表示領域122が分離した時、第1表示領域121の表示面の向きは、第2表示領域122の表示面の向きとは一定の夾角を成してもよい。
【0027】
本出願において、処理モジュールによりスクリーンの形態を決定し、スクリーンの形態に基づいて第1振動モジュールと第2振動モジュールの振動幅を制御し、それによって、携帯端末の振動幅の制御を実現させ、異なるスクリーン形態における携帯端末の振動幅の制御の要件を満たし、スクリーンが折り畳み形態にある場合と開き形態にある場合との携帯端末の振動感の一致性を向上させるために基礎を築き、ユーザ体験の向上に寄与する。
【0028】
幾つかの実施例において、ケーシング100は、
リアカバーと、
中枠と、を備えてもよく、
第1振動モジュール131及び第2振動モジュール132は、中枠に位置するか、又は、第1振動モジュール及び第2振動モジュールは、リアカバーの異なる縁領域に位置する。
【0029】
上記リアカバーは、携帯端末の内部における様々な部材を保持又は載置するための蓋体を含む。
【0030】
リアカバーの第1領域は、第1表示領域に平行しており、リアカバーの第2領域は、第2表示領域に平行している。第1振動モジュールは、リアカバーの第1領域の縁領域に設けられてもよく、第2振動モジュールは、リアカバーの第2領域の縁領域に設けられてもよい。
【0031】
第1振動モジュールがリアカバーの第1領域の中間領域に設けられる態様に比べて、本出願の実施例において、第1振動モジュールがリアカバーの第1領域の縁領域に設けられているため、リアカバーに明らかな振動を発生させることがより容易であり、振動フィードバックの効果の確保に寄与する。
【0032】
上記中枠は、上記リアカバーの所在する平面に垂直しても良く、上記リアカバーの縁の周りを囲むように、ボタン、ジャックなどの部材を設けるためのものであってもよい。
【0033】
ユーザの感じる振動をよりはっきりさせるために、第1振動モジュールを、第1表示領域の裏面において上記中枠に接触する位置に設け、第2振動モジュールを、第2表示領域裏面において上記中枠に接触する位置に設けてもよい。第1振動モジュールが振動する時、第1表示領域及び中枠を振動させ、携帯端末を把持するか又は携帯端末に接触する手等の人体部位がはっきり振動感を感じるようにする。
【0034】
幾つかの実施例において、制御ユニット150は、スクリーン120が開き形態にある時、第1振動モジュール131及び第2振動モジュール132を、第1振幅で振動するように制御するように構成され、
制御モジュール150は更に、スクリーン120が折り畳み形態にある時、第1振動モジュール131又は第2振動モジュール132を、第1振幅で振動するように制御するように構成される。制御モジュール150は更に、スクリーン120が折り畳み形態にある時、第1振動モジュール131及び第2振動モジュール132を、第2振幅で振動するように制御するように構成される。ここで、第2振幅は、第1振幅より小さい。
【0035】
スクリーンが折り畳み形態にある時、制御モジュール150は、第1振動モジュール131又は第2振動モジュール132を第1振幅で振動するように制御するか、又は第1振動モジュール131及び第2振動モジュール132を、第1振幅より小さい第2振幅で振動するように制御する。振動時の第1表示領域121と第2表示領域122との作用力を低減させ、前記作用力による第1表示領域121の振幅又は第2表示領域122の振幅への影響を低減させ、スクリーン120が折り畳み形態にある場合と開き形態にある場合との振幅の一致性の向上に寄与し、即ち、スクリーン120が折り畳み形態にある場合と開き形態にある場合の振動感の一致性の向上に寄与する。
【0036】
また、スクリーンが開き形態にある場合に第1振動モジュール131又は第2振動モジュール132のみが振動し、振動感の不足である態様に比べて、本出願は、スクリーン120が開き形態にある場合に第1振動モジュール131及び第2振動モジュール132の両者を振動するように制御する。開き形態にある場合にスクリーン120における1つのみの表示領域が振動し、もう1つの領域が振動しないという振動不足を避け、振動フィードバック効果の確保に寄与する。
【0037】
幾つかの実施例において、携帯端末100は、
ケーシング110内に位置し、制御モジュール150に接続され、スクリーン120が折り畳み形態にある時、第1表示領域121の状態及び第2表示領域122の状態を取得するための状態取得モジュールを更に備え、第1表示領域121の状態及び第2表示領域122の状態が、いずれも使用状態及びアイドル状態を含み、
制御モジュール150は具体的には、スクリーン120が折り畳み形態にあり、第1表示領域121が使用状態にあり、且つ第2表示領域122がアイドル状態にある時、第1振動モジュール131を振動するように制御するように構成され、
制御モジュール150は具体的には更に、スクリーン120が折り畳み形態にあり、第1表示領域121がアイドル状態にあり、第2表示領域122が使用状態にある時、第2振動モジュール132を振動するように制御するように構成される。
【0038】
状態取得モジュールは、第1表示領域121及び第2表示領域122の消費電力を取得し、第1表示領域121の消費電力及び第2表示領域122の消費電力を所定消費電力と比較するという方式で、第1表示領域121の状態及び第2表示領域122の状態を取得することができる。ここで、所定消費電力は、表示領域が使用状態にある場合に消費する最小消費電力を表すことができる。
【0039】
具体的には、第1表示領域121の消費電力が所定消費電力より大きい時、第1表示領域121は、使用状態にある。第1表示領域121の消費電力が所定消費電力以下である時、第1表示領域121はアイドル状態にある。
【0040】
第2表示領域122の消費電力が所定消費電力より大きい時、第2表示領域122は、使用状態にある。第2表示領域122の消費電力が所定消費電力以下である時、第2表示領域122はアイドル状態にある。
【0041】
例示的には、上記使用状態は、ユーザからの操作命令を受け取ることができる状態を含んでもよい。例えば、第1表示領域121が使用状態にある時、第1表示領域121は、ビデオ再生中状態であってもよい。この場合、ユーザは、第1表示領域121の特定領域において、押圧操作を行い、携帯端末を、現在のビデオ再生を一時停止するようにトリガすることができる。ここで、第1表示領域121の特定領域は、押圧操作を感知できる事前設定領域であってもよい。
【0042】
理解すべきこととして、第1表示領域121が使用状態にある時、第1表示領域121の表示面は、一般的にはユーザに向かう。第2表示領域122が使用状態にある時、第2表示領域122の表示面は、一般的には、ユーザに向かう。
【0043】
例示的には、上記アイドル状態は、非表示状態、又は特定のピクチャを表示する状態等を含んでもよい。例えば、第2表示領域122がアイドル状態にある時、第2表示領域122は、表示を停止し、又は第2表示領域122は特定のピクチャを表示してもよい。ここで、前記特定のピクチャは、ユーザのニーズに応じて設定される静止ピクチャ又は動的ピクチャであってもよい。
【0044】
なお、スクリーン120が折り畳み形態にあり、第1表示領域121が使用状態にあり、且つ第2表示領域122がアイドル状態にある時、第1表示領域121の表示面は、ユーザに向かい、且つ第2表示領域122の表示面は、ユーザに向かう方向と反対方向に向かう。
【0045】
スクリーン120が折り畳み形態にあり、第1表示領域121がアイドル状態にあり、且つ第2表示領域122が使用状態にある時、第1表示領域121の表示面は、ユーザに向かう方向と反対方向に向かい、且つ第2表示領域122の表示面は、ユーザに向かう。
【0046】
ユーザに通知する必要がある時にアイドル状態にある表示領域の裏面における振動モジュールを振動するように駆動する態様に比べて、本出願の実施例において、スクリーン120が折り畳み形態にある時、第1表示領域121の状態及び第2表示領域122の状態を取得し、ユーザに通知する必要がある時に、使用状態にある表示領域の裏面における振動モジュールを振動するように制御することで、ユーザが振動フィードバックをタイムリーに受け取ることができることを確保する。
【0047】
幾つかの実施例において、図2を参照すると、携帯端末100は、
ケーシング110内に位置し、処理モジュール140に接続され、第1表示領域121と第2表示領域122との夾角の大きさを取得するように構成される夾角取得モジュール160を更に備え、
処理モジュール140は具体的には、第1表示領域121と第2表示領域122との夾角の大きさが第1所定角度以下である時、スクリーン120が折り畳み形態にあると判定するように構成され、
処理モジュール140は、具体的には更に、第1表示領域121の表示面の向きと第2表示領域122の表示面の向きとの夾角が第1所定角度より大きい時、スクリーン120が開き形態にあると判定するように構成される。
【0048】
ここで、第1表示領域121と第2表示領域122との夾角を、0度以上であって、180度以下の角度と定義することができる。
【0049】
具体的には、第1表示領域121と第2表示領域122との夾角は、第1表示領域121の表示面と第2表示領域122の表示面との夾角、第1表示領域121の表示面と第2表示領域122の裏面との夾角、第1表示領域121の裏面と第2表示領域122の表示面との夾角、又は第1表示領域121の裏面と第2表示領域122の裏面との夾角を含んでもよい。ここで、第1表示領域121の裏面は、第1表示領域121の表示面の反対面であり、第2表示領域122の裏面は、第2表示領域122の表示面の反対面である。
【0050】
例示的には、第1所定角度は、90度であってもよい。
【0051】
具体的には、図3aに示される形態のように、第1表示領域121の表示面と第2表示領域122の表示面との夾角が90度より大きくて180度未満である時、携帯端末100は、この時、スクリーン120は、開き形態にある。
【0052】
図3bに示される形態のように、第1表示領域121の表示面と第2表示領域122の表示面との夾角が180度である時、携帯端末100は、この時、スクリーン120は、開き形態にある。
【0053】
図3bに示されるように、ユーザの目が位置「1」にある時、第1表示領域121の表示面と第2表示領域122の表示面がいずれもユーザに向かっているとする。この時、第1表示領域121及び第2表示領域122は、同時に表示を行うことができる。
【0054】
ユーザの目が位置「2」にある時、ユーザが第1表示領域121及び第2表示領域122の裏面に位置し、第1表示領域121の表示面及び第2表示領域122の表示面はいずれもユーザに向かう方向と反対方向に向かっているとする。
【0055】
また、例えば、図3cに示される形態のように、第1表示領域121の裏面と第2表示領域122の裏面との夾角が0度よりも大きくて90度未満である時、携帯端末100は、この時、スクリーン120は折り畳み形態にある。第1表示領域121の裏面と第2表示領域122の裏面との夾角が0度である時、携帯端末100は図3dに示される形態であってもよい。
【0056】
図3dに示されるように、ユーザの目が位置「3」にある時、第1表示領域121の表示面がユーザに向かい、且つ第2表示領域122の表示面がユーザに向かう方向と反対方向に向かっているとする。この時、一般的には、第1表示領域121は、使用状態にあり、且つ第2表示領域122は、アイドル状態にある。
【0057】
ユーザの目が位置「4」にある時、第1表示領域121の表示面がユーザに向かう方向と反対方向に向かい、且つ第2表示領域122の表示面がユーザに向かっているとする。この時、一般的には、第1表示領域121はアイドル状態であり、且つ第2表示領域122は使用状態にある。
【0058】
本出願の実施例において、第1表示領域121と第2表示領域122との夾角の大きさを取得し、第1表示領域121と第2表示領域122との夾角の大きさに基づいてスクリーンの形態を判定することで、第1振動モジュール131及び第2振動モジュール132の振動幅を更に制御し、方法が簡単である。
【0059】
幾つかの実施例において、夾角取得モジュール160は、
第1表示領域121の裏面に位置し、第1表示領域121の姿勢角パラメータを取得するように構成される第1角速度センサと、
第2表示領域122の裏面に位置し、第2表示領域122の姿勢角パラメータを取得するように構成される第2角速度センサと、を備え、
夾角取得モジュール160は具体的には、第1表示領域121の姿勢角パラメータ及び第2表示領域122の姿勢角パラメータに基づいて、第1表示領域121と第2表示領域122との夾角の大きさを決定するように構成される。
【0060】
第1角速度センサ及び第2角速度センサはいずれもジャイロスコープであってもよい。第1表示領域121の姿勢角パラメータは、第1表示領域121の回転角度を示すためのものであり、第2表示領域122の姿勢角パラメータは、第2表示領域122の回転角度を示すためのものである。
【0061】
例示的には、携帯端末100には、前回駆動信号を生成した時に取得された、第1表示領域121の姿勢角パラメータ、第2表示領域122の姿勢角パラメータ及び前回の駆動信号の駆動結果が予め記憶されている。前回の駆動結果から、前回駆動信号を生成した時に振動を発生した振動モジュールを決定することができる。
【0062】
例示的には、前回の駆動結果は、第1振動モジュール131及び第2振動モジュール132を第1振幅で振動するように制御していた時、前回振動時にスクリーン120は、開き形態にある。更に、現在取得している第1表示領域121の姿勢角パラメータと前回取得した第1表示領域121の姿勢角パラメータを比較することで、前回駆動信号を生成した時と比較して第1表示領域121の姿勢角の変化を決定することができる。現在取得している第2表示領域122の姿勢角パラメータと前回取得した第2表示領域122の姿勢角パラメータを比較することで、前回駆動信号を生成した時と比較して第2表示領域122の姿勢角の変化を決定することができる。従って、前回駆動信号を生成した時と比較して第1表示領域121と第2表示領域122との夾角の変化値を決定することができ、即ち、現在の第1表示領域121と第2表示領域122との夾角を決定することができる。
【0063】
本出願の実施例において、第1表示領域121の姿勢角パラメータ及び第2表示領域122の姿勢角パラメータによれば、第1表示領域121の姿勢角パラメータ及び第2表示領域122の姿勢角パラメータに基づいて、第1表示領域121と第2表示領域122との夾角を決定することができ、従来技術との相性が良く、方法が簡単である。
【0064】
幾つかの実施例において、夾角取得モジュール160は、
第1表示領域121の裏面に位置し、第1表示領域121の加速度方向を取得するように構成される第1加速度センサと、
第2表示領域122の裏面に位置し、第2表示領域122の加速度方向を取得するように構成される第2加速度センサとを更に備えてもよく、
夾角取得モジュール160は具体的には、第1表示領域121の加速度方向、第1表示領域121の姿勢角パラメータ、第2表示領域122の加速度方向及び第2表示領域122の姿勢角パラメータに基づいて、第1表示領域121と第2表示領域122との夾角の大きさを決定するように構成される。
【0065】
例示的には、夾角取得モジュール160は、第1表示領域121の加速度方向と第2表示領域122の加速度方向が一致するかどうかを判定することで、第1表示領域121の表示面の向きと第2表示領域122の表示面の向きが一致するかどうかを判定し、更にスクリーン120の形態を判定することができる。
【0066】
具体的には、第1表示領域121の加速度方向と第2表示領域122の加速度方向が一致する時、第1表示領域121の表示面の向きと第2表示領域122の表示面の向きが一致しており、スクリーン120は、開き形態にある。
【0067】
第1表示領域121の加速度方向が第2表示領域122の加速度方向と反対である時、第1表示領域121の表示面の向きは、第2表示領域122の表示面の向きと反対であり、スクリーン120は折り畳み形態にある。
【0068】
例えば、第1表示領域121の加速度方向、第1表示領域121の姿勢角パラメータ、第2表示領域122の加速度方向及び第2表示領域122の姿勢角パラメータを取得することで、三次元座標系において、第1表示領域121の加速度のz軸の成分方向及び第2表示領域122の加速度のz軸の成分方向を決定することができる。ここで、前記三次元座標系が地理的座標系であって、且つz軸の正方向が携帯端末100の受けた重力方向と反対である。
【0069】
具体的には、第1表示領域121の加速度のz軸の成分方向が前記z軸の正方向と一致しており、且つ第2表示領域122の加速度のz軸の成分方向が前記z軸の正方向と一致する時、スクリーン120が開き形態であり、且つ第1表示領域121の表示面及び第2表示領域122の表示面がいずれもユーザに向かう方向と反対方向に向かうと判定する。
【0070】
第1表示領域121の加速度のz軸の成分方向が前記z軸の正方向と反対であり、且つ第2表示領域122の加速度のz軸の成分方向が前記z軸の正方向と反対である時、スクリーン120が開き形態であり、且つ第1表示領域121の表示面及び第2表示領域122の表示面がいずれもユーザに向かうと判定する。
【0071】
第1表示領域121の加速度のz軸の成分方向が前記z軸の正方向と一致しており、且つ第2表示領域122の加速度のz軸の成分方向が前記z軸の正方向と反対である時、スクリーン120が折り畳み形態であり、且つ第1表示領域121の表示面がユーザに向かう方向と反対方向に向かい、第2表示領域122の表示面がユーザに向かうと判定する。この時、振動フィードバックを必要とする時、第2表示領域122の裏面の第2振動モジュール132を第1振幅で振動するように制御することができる。
【0072】
第1表示領域121の加速度のz軸の成分方向が前記z軸の正方向と反対であり、且つ第2表示領域122の加速度のz軸の成分方向が前記z軸の正方向と一致する時、スクリーン120が折り畳み形態であり、且つ第1表示領域121の表示面がユーザに向かい、第2表示領域122の表示面がユーザに向かう方向と反対方向に向かうと判定する。この時、振動フィードバックを必要とする時、第1表示領域121の裏面の第1振動モジュール131を第1振幅で振動するように制御することができる。
【0073】
本出願の実施例において、第1表示領域121の加速度方向、第1表示領域121の姿勢角パラメータ、第2表示領域122の加速度方向及び第2表示領域122の姿勢角パラメータによれば、第1表示領域121と第2表示領域122との夾角の大きさの決定の正確性を向上させ、振動制御の正確性を更に向上させることができる。
【0074】
幾つかの実施例において、制御モジュール150は、スクリーン120の形態に基づいて、第1振動モジュール131及び第2振動モジュール132の振動幅を制御する駆動信号を生成するように構成されるか、
又は、
処理モジュール140は、スクリーン120の形態に基づいて、制御信号を生成し、制御信号を制御モジュール150に送信するように構成され、制御モジュール150は、制御信号に基づいて、第1振動モジュール131及び第2振動モジュール132の振動幅を制御する駆動信号を生成する。
【0075】
携帯端末100の制御モジュール150がトリガピンを備え、且つトリガピンを介して第1振動モジュール131又は第2振動モジュール132に接続される時、制御モジュール150は、直接的にスクリーン120の形態に基づいて、第1振動モジュール131及び第2振動モジュール132の振動幅を制御する駆動信号を生成することができる。即ち、ハードウェアにより、第1振動モジュール131及び第2振動モジュール132の振動幅に対する制御を直接的にトリガする。このような制御方式に係る信号曲線は、図4に示すとおりである。ここで、イベント信号は、ユーザ操作信号を表し、トリガ信号は、携帯端末100がユーザ操作信号を検出した時に生成したトリガ信号を表し、振動信号は、第1振動モジュール131及び/又は第2振動モジュール132の振動信号を表す。
【0076】
又は、携帯端末100の処理モジュール140がスクリーン120の形態に基づいて制御信号を生成した時、制御信号を携帯端末100の制御モジュール150に送信し、制御モジュール150により、前記制御信号に基づいて、第1振動モジュール131及び第2振動モジュール132の振動幅を制御する駆動信号を生成する。即ち、第1インタフェースを経由して制御モジュール150に制御信号を送信して振動制御を実現させる。このような制御方式に係る信号波形曲線は図5に示すとおりである。ここで、第1インタフェースは、通信インタフェースであり、2線式シリアルバス(I2C)インタフェース又はシリアルペリフェラルインターフェース(Serial Peripheral Interface:SPI)を含んでもよい。
【0077】
制御モジュール150が第1インタフェースを介して処理モジュール140に接続される時、処理モジュール140は、第1インタフェースによって制御モジュール150を初期化し、必要である振動波形信号を制御モジュール150に記憶することもでき、特定の振動触覚効果の実現のためのハードウェア基盤を提供する。
【0078】
本出願の実施例において、制御モジュールにより、ハードウェアによるトリガの方式で駆動信号を直接的に生成し、第1振動モジュール及び第2振動モジュールの振動幅を制御することができ、携帯端末の振動フィードバックの速度を向上させる。
【0079】
本出願の実施例において、処理モジュール140が制御信号を生成し、通信インタフェースを経由して制御信号を制御モジュール150に送信し、制御モジュール150に前記駆動信号を発生させる態様であってもよい。駆動信号の生成方式は多様であり、制御方式が柔軟である。
【0080】
幾つかの実施例において、制御モジュール150は、第1信号値の駆動信号を生成するように構成され、
携帯端末100は、第1信号値の駆動信号を第2信号値の駆動信号に変換するように構成される変換モジュールを更に備え、ここで、第2信号値は、第1信号値よりも大きく、
ここで、第2信号値の駆動信号は、第1振動モジュール131及び第2振動モジュール132の振動幅を制御するように構成され、第2信号値の駆動信号は、第1信号値の駆動信号に対して、第1振動モジュール131及び/又は第2振動モジュール132の振動開始又は振動停止時、より大きい振動減衰力を生成する。
【0081】
例示的には、変換モジュールは、演算増幅器のような、昇圧機能を有するモジュールを含んでもよい。この時、駆動信号は、電圧信号であってもよい。
【0082】
駆動信号により第1振動モジュール131の振動を制御することを例とすると、一対の差動信号線により、第1振動モジュール131に第1差動信号及び第2差動信号を駆動信号として入力する時、前記一対の差動信号線における2つの差動信号を差分することで生成した信号は、第1振動モジュールのコイルにおいて交番磁界を発生する。前記交番磁界により、第1振動モジュール131内部の磁性物質を持つマスを、磁界の変化に対して周期的に運動するように駆動する。
【0083】
前記マスの振動開始過程は、二部分の運動の重ね合わせを含み、即ち、減衰力による自由減衰運動(図6に示す)と駆動信号から発生した駆動力による定常運動(図7に示す)の重ね合わせを含み、形成した重ね合わせ結果は、図8に示した波形である。第1振動モジュール内のマスの振動停止過程は、図9に示した振動減衰力による自由減衰運動を含むことがある。
【0084】
従って、過渡過程について、振動停止段階であるか振動開始段階であるかを問わず、第1振動モジュール131の減衰比を調整することで振動減衰力を変え、更に、振動開始時間及び振動停止時間を調整することができる。且つ、振動減衰力が大きいほど、振動開始時間及び振動停止時間が短くなる。
【0085】
図10は、一例示的な実施例による変換モジュールを示す概略図である。図10を参照すると、Lは、インダクタンスを表し、回路が導通された時に電気エネルギーを貯蔵するためのものである。素子Q及び素子Qは、スイッチング機能を有する素子を表し、例えば、素子Q及び素子Qは、金属酸化物半導体電界効果(MOS)トランジスタであってもよい。変換モジュールの出力電圧
【0086】
【化1】
【0087】
と電源より提供される入力電圧
【0088】
【化2】
【0089】
とは、下記関係を満たす。
【0090】
【化3】
【0091】
ただし、Dは、デューティー比を表し、前記デューティー比は、1つのパルス周期内に、パルスハイレベル信号の持続時間とパルス信号の一周期分の時間の長さとの比を表す。例えば、パルスハイレベル信号の持続時間が1μsであり、前記パルス信号の一周期分の時間の長さが4μsである場合、デューティー比は0.25である。従って、デューティーが0よりも大きくて1未満であり、
【0092】
【化4】
【0093】
も0よりも大きくて1未満であるため、変換モジュールの出力電圧は、変換モジュールに入力された入力電圧よりも大きい。即ち、前記変換モジュールは、昇圧機能を実現させることができる。
【0094】
変換モジュールが第1段階にある時、トランジスタQが導通され、トランジスタQがオフされ、電流が第1回路(L)を流れ、電源より提供された入力電圧Vinは、インダクタンスLに作用し、インダクタンスLが電気エネルギーを貯蔵するようにする。電気エネルギーを記憶したインダクタンスLを、1つの誘導型電源と見なすことができ、その誘起電圧Vの方向は、左方向が正方向であり、右方向が負方向である。ここで、同一のパルス信号により、Q及びQの導通又はオフを制御することができる。
【0095】
インダクタンスLの充電が完了した時、トランジスタQをオフするように制御し、トランジスタQを導通するように制御する。この時、変換モジュールは、第2段階にあり、電流は、第2回路(L)を流れる。この時、インダクタンスLは電流を放出し、レンツの法則から分かるように、インダクタンスLの誘起電圧Vの方向は、左方向が負方向であり、右方向が正方向である。インダクタンスLから放出した電流の方向は、電源より提供された入力電流の方向と同じである。この時、変換モジュールの出力電圧を、電源より提供された入力電圧とインダクタンスLの誘起電圧との重ね合わせと見なすことができる。それにより、変換モジュールの出力電圧を、電源より提供された入力電圧より大きくし、即ち、昇圧過程を完了する。
【0096】
第1振動モジュールの振動に対する制御を例とすると、携帯端末の処理モジュールが通信インタフェースにより制御モジュールにおける制御部を制御することで、変換モジュールが第1信号値の駆動信号を第2信号値の駆動信号に変換し、第1振動モジュールに第2信号値の駆動信号を伝送するようにし、第1振動モジュールがより大きい駆動力を受けるようにする。この時、第1振動モジュールが受けた減衰力もより大きいため、第1振動モジュールの振動開始時間及び振動停止時間はいずれも低減する。
【0097】
本出願の実施例が提供する技術的解決手段において、変換モジュールにより駆動信号の信号値を増大させ、信号値が増大した駆動信号を利用して第1振動モジュール131及び/又は第2振動モジュール132の振動を制御する。第2信号値の駆動信号は、第1信号値の駆動信号に対して、第1振動モジュール131及び/又は第2振動モジュール132の振動開始又は振動停止時、より大きい振動減衰力を生成する。従って、振動減衰力による自由減衰運動の振動減衰速度が増大するため、第1振動モジュール131及び/又は第2振動モジュール132の定常状態への進入速度を速くし、即ち、振動開始時間を短縮する。
【0098】
振動停止過程において、第1振動モジュール131及び/又は第2振動モジュール132が振動減衰力による自由減衰運動のみを含む可能性があるため、自由減衰運動の振幅減衰速度が増大するにつれて、第1振動モジュール131及び/又は第2振動モジュール132の振動停止時間も短縮される。
【0099】
従って、本出願の実施例が提供する技術的解決手段は、振動開始時間及び振動停止時間を短縮し、携帯端末の過渡振動効果を向上させることができる。
【0100】
幾つかの実施例において、携帯端末100は、
第1振動モジュール131に接続され、且つ第2振動モジュール132に接続され、第1振動モジュール131の振動周波数及び/又は第2振動モジュール132の振動周波数を検出し、検出結果を取得するように構成される検出モジュールを更に備え、
処理モジュール140は、検出モジュールに接続され、検出結果に基づいて、第1振動モジュール131及び/又は第2振動モジュール132の振動を制御する駆動信号を調整することで、第1振動モジュール131の振動周波数及び/又は第2振動モジュール132の振動周波数を、所定の周波数範囲内に制御するように構成される。
【0101】
ここで、所定の周波数範囲は、100ヘルツから400ヘルツを含んでもよい。
【0102】
一般的には、第1振動モジュール131の振動周波数が100ヘルツ未満である場合、第1表示領域121が人体に接触する時、人体が感じる振動作用は非常に弱く、振動の通知効果が芳しくない。
【0103】
第1振動モジュール131の振動周波数が400ヘルツよりも大きいと、第1表示領域121が人体に接触する時、人体は、感電のような刺痛感を感じ、ユーザ体験が悪い。
【0104】
例示的には、第1振動モジュール131の振動周波数の検出を例とすると、図11は、第1振動モジュールの振動周波数を検出する検出モジュールを示す概略図である。図11を参照すると、E点とF点との起電力を検出することで、第1振動モジュールの振動効果を検出することができる。ここで、図12に示すように、Hブリッジは、金属酸化物半導体トランジスタからなる回路構造であり、それは、パルス幅変調(Pulse Width Modulation:PWM)により第1振動モジュールの振動機能をオンにするか又は第1振動モジュールの振動機能をオフにするように制御することができる。
【0105】
具体的には、第1振動モジュールの振動を制御する制御信号は、2つの差動信号を含み、それぞれE点が位置する伝送路及びF点が位置する伝送路により第1振動モジュールに伝送される。前記差動信号は、第1振動モジュールのコイルにおいて交番磁界を発生する。検出モジュールは、前記交番磁界の変化を検出することで、第1振動モジュールの振動周波数の検出を実現させることができる。例えば、駆動信号にタイムスタンプを付加し、E点とF点との間で検出した電圧値及び対応するタイムスタンプに基づいて、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform:FFT)により第1振動モジュールの振動周波数を算出する。
【0106】
算出した第1振動モジュールの振動周波数が所定の周波数範囲内でなければ、駆動信号の駆動周波数を調整することで、第1振動モジュールの振動周波数を所定の周波数範囲内に制御することができ、即ち、第1振動モジュールの振動周波数のロッキングを実現させる。また、異なる駆動周波数の駆動信号の作用を検出することによって、第1振動モジュールの共振周波数の検出を実現させることもできる。ここで、駆動信号の駆動周波数が調整された場合、第1振動モジュールの振動周波数の変動傾向は駆動信号の駆動周波数の変動傾向と同じである。
【0107】
以下、第1振動モジュール131の振動を制御し、駆動信号が差動信号であることを例として具体的に説明する。ここで、前記差動信号は、第1振動モジュールのコイルの内部に交番磁界(磁界強度はBである)を発生する。図13は、一例示的な実施例による検出モジュールを示す概略図である。図13に示すように、検出モジュールにおけるホール(Hall)素子は、ホール効果に基づいてホール電圧(U)を出力し、前記ホール電圧は、交番磁界の変動を反映する電圧信号及びホールバイアス電圧信号を含む。従って、抵抗器Rと抵抗器Rからなるバイアス回路により、ホールバイアス電圧信号を除去し、一次演算増幅器に入力される信号を、磁界の変動を反映する電圧信号にすることができる。
【0108】
磁界の変動を反映する電圧信号は、順に一次演算増幅器及び二次演算増幅器により増幅し、信号値がU02に増大する。二次演算増幅器の出力電圧U02はサンプルホールド回路に入力され、サンプルホールド回路の出力電圧は、
【0109】
【化5】
【0110】
である。ここで、
【0111】
【化6】
【0112】
は、サンプルホールド回路の出力電圧を表し、増幅した、磁界の変動を反映する電圧信号を表すためのものであり、且つ
【0113】
【化7】
【0114】
は、二次演算増幅器の出力電圧(U02)に等しい。ここで、一次演算増幅器の通過帯域周波数
【0115】
【化8】
【0116】
であり、正方向比
【0117】
【化9】
【0118】
であり、
【0119】
【化10】
【0120】
は、円周率を表し、Rは、一次演算増幅器における抵抗器Rの抵抗値を表し、Cは一次演算増幅器におけるコンデンサCの容量値を表し、Rは、一次演算増幅器における抵抗器Rの抵抗値を表す。二次演算増幅器の通過帯域周波数
【0121】
【化11】
【0122】
であり、正方向比
【0123】
【化12】
【0124】
であり、RF2は、二次演算増幅器における抵抗器RF2の抵抗値を表し、CF2は、二次演算増幅器におけるコンデンサCF2の容量値を表し、Rは、二次演算増幅器における抵抗器Rの抵抗値を表し、U01は、一次演算増幅器の出力電圧を表す。
【0125】
【化13】
【0126】
図14に示したデジタルアナログ変換回路に入力すると、交番磁界の変動を反映する電圧信号の周波数と第1振動モジュールの共振周波数との比較を実現させることができる。サンプルホールド回路の出力電圧がデジタルアナログ変換回路に伝送されると、サンプルホールド回路の出力電圧信号値は、デジタルアナログ変換回路によるサンプリングが可能である電圧範囲内にあることが理解されるべきである。
【0127】
第1振動モジュールの共振周波数の検出を完了した後、トランジスタQ1をオフにするように制御することで、サンプルホールド回路及びその後段回路の動作を停止させることができると共に、抵抗器RによりコンデンサCに貯蔵されている電荷を消費することにより、消費電力を低減させることができる。
【0128】
一次演算増幅器の出力端と二次演算増幅器の入力端との間に、高周波ノイズ成分をフィルタリングにより除去するためのローパスフィルタを含んでもよい。前記ローパスフィルタの周波数
【0129】
【化14】
【0130】
であり、Rは、ローパスフィルタにおける抵抗器Rの抵抗値を表し、Cは、ローパスフィルタにおけるコンデンサCの容量値を表す。
【0131】
本出願の実施例において、第1振動モジュールの振動周波数及び/又は第2振動モジュールの振動周波数を検出することで、検出結果を取得し、前記検出結果に基づいて、第1振動モジュール及び/又は第2振動モジュールの振動を駆動する駆動信号を調整することで、第1振動モジュールの振動周波数及び/又は第2振動モジュールの振動周波数を所定の周波数範囲内に調整するため、ユーザに対して有効な振動フィードバックを発生すると共に、ユーザに刺痛感等のような不良体験を与える確率を低減させることができる。
【0132】
図15は、一例示的な実施例による振動制御方法を示すフローチャートである。前記方法は、本出願の実施例が提供する携帯端末100に適用される。図15に示すように、前記振動方法は、下記ステップを含む。
【0133】
S100:スクリーンの形態を決定する。ここで、スクリーンは、折り畳み形態と開き形態を有する。折り畳み形態において、第1表示領域と第2表示領域は、重なり合うように設けられ、開き形態において、第1表示領域と第2表示領域は分離する。
【0134】
S110:スクリーンの形態に基づいて、第1表示領域の裏面に位置する第1振動モジュール及び第2表示領域の裏面に位置する第2振動モジュールの振動幅を制御する。
【0135】
本出願は、スクリーンの形態を決定し、スクリーンの形態に基づいて第1振動モジュールと第2振動モジュールの振動幅を制御し、それによって、携帯端末の振動幅の制御を実現させ、異なるスクリーン形態における携帯端末の振動幅の制御の要件を満たし、スクリーンが折り畳み形態にある場合と開き形態にある場合との携帯端末の振動感の一致性を向上させるために基礎を築き、ユーザ体験の向上に寄与する。
【0136】
幾つかの実施例において、S110は、
スクリーンが開き形態にある時、第1振動モジュール及び第2振動モジュールを、第1振幅で振動するように制御することと、
スクリーンが折り畳み形態にある時、第1振動モジュール又は第2振動モジュールを、第1振幅で振動するように制御するか、又は、スクリーンが折り畳み形態にある時、第1振動モジュール及び第2振動モジュールを、第2振幅で振動するように制御し、ここで、第2振幅は、第1振幅より小さいこととを含んでもよい。
【0137】
本出願において、スクリーンが折り畳み形態にある時、第1振動モジュール又は第2振動モジュールを第1振幅で振動するように制御するか、又は第1振動モジュール及び第2振動モジュールを、第1振幅より小さい第2振幅で振動するように制御する。振動時の第1表示領域と第2表示領域との作用力を低減させ、前記作用力による第1表示領域の振幅又は第2表示領域の振幅への影響を低減させ、スクリーンが折り畳み形態にある場合と開き形態にある場合の振幅の一致性の向上に寄与し、即ち、スクリーンが折り畳み形態にある場合と開き形態にある場合の振動感の一致性の向上に寄与する。
【0138】
なお、スクリーンが開き形態にある場合に第1振動モジュール又は第2振動モジュールのみが振動し、振動感の不足を引き起こす態様に比べて、本出願は、スクリーンが開き形態にある場合に第1振動モジュール及び第2振動モジュールの両者を振動するように制御する。開き形態にある場合にスクリーンにおける1つのみの表示領域が振動し、もう1つの領域が振動しないという振動不足を避け、振動フィードバック効果の確保に寄与する。
【0139】
幾つかの実施例において、前記方法は、
スクリーンが折り畳み形態にある時、第1表示領域の状態及び第2表示領域の状態を取得することを更に含み、第1表示領域121の状態及び第2表示領域122の状態が、いずれも使用状態及びアイドル状態を含み、
ステップS110は、
スクリーンが折り畳み形態にあり、第1表示領域が使用状態にあり、且つ第2表示領域がアイドル状態にある時、第1振動モジュールを振動するように制御することと、
スクリーンが折り畳み形態にあり、第1表示領域がアイドル状態にあり、且つ第2表示領域が使用状態にある時、第2振動モジュールを振動するように制御することとを含んでもよい。
【0140】
ユーザに通知する必要がある時にアイドル状態にある表示領域の裏面における振動モジュールを振動するように駆動する態様に比べて、本出願の実施例において、スクリーンが折り畳み形態にある時、第1表示領域の状態及び第2表示領域の状態を取得し、ユーザに通知する必要がある時に、使用状態にある表示領域の裏面における振動モジュールを振動するように制御することで、ユーザが振動フィードバックをタイムリーに受け取ることができることを確保する。
【0141】
幾つかの実施例において、前記方法は、
第1表示領域と第2表示領域との夾角の大きさを取得することを更に含み、
ステップS100は、
第1表示領域と第2表示領域との夾角の大きさが第1所定角度以下である時、スクリーンが折り畳み形態にあると判定することと、
第1表示領域と第2表示領域との夾角が第1所定角度より大きい時、スクリーンが開き形態にあると判定することとを更に含んでもよい。
【0142】
本出願の実施例において、第1表示領域と第2表示領域との夾角の大きさを取得し、第1表示領域と第2表示領域との夾角の大きさに基づいてスクリーンの形態を判定することで、第1振動モジュール及び第2振動モジュールを振動するように更に制御し、方法が簡単である。
【0143】
幾つかの実施例において、第1表示領域と第2表示領域との夾角の大きさを取得することは、
第1表示領域の姿勢角パラメータ及び第2表示領域の姿勢角パラメータを取得することと、
第1表示領域の姿勢角パラメータ及び第2表示領域の姿勢角パラメータに基づいて、第1表示領域と第2表示領域との夾角の大きさを決定することとを含む。
【0144】
本出願の実施例において、第1表示領域の姿勢角パラメータ及び第2表示領域の姿勢角パラメータによれば、第1表示領域の姿勢角パラメータ及び第2表示領域の姿勢角パラメータに基づいて、第1表示領域と第2表示領域との夾角を決定することができ、従来技術との相性が良く、方法が簡単である。
【0145】
幾つかの実施例において、前記方法は、
第1表示領域の加速度方向、第2表示領域の加速度方向及び第2表示領域の姿勢角パラメータを取得することと、
第1表示領域の加速度方向、第1表示領域の姿勢角パラメータ、第2表示領域の加速度方向及び第2表示領域の姿勢角パラメータに基づいて、第1表示領域の表示面の向き及び第2表示領域の表示面の向きを決定することとを更に含む。
【0146】
例示的には、異なる加速度センサにより、それぞれ第1表示領域の加速度方向及び第2表示領域の加速度方向を取得することができる。
【0147】
本出願の実施例において、第1表示領域の加速度方向、第1表示領域の姿勢角パラメータ、第2表示領域の加速度方向及び第2表示領域の姿勢角パラメータによれば、第1表示領域と第2表示領域との夾角の大きさの決定の正確性を向上させ、振動制御の正確性を更に向上させることができる。
【0148】
幾つかの実施例において、前記方法は、
携帯端末の制御モジュールがスクリーンの形態に基づいて、第1振動モジュール及び第2振動モジュールの振動幅を制御する駆動信号を生成すること、
又は、
携帯端末の処理モジュールがスクリーンの形態に基づいて、制御信号を生成し、制御信号を携帯端末の制御モジュールに送信し、前記制御モジュールが前記制御信号に基づいて、第1振動モジュール及び第2振動モジュールの振動幅を制御する駆動信号を生成することを更に含む。
【0149】
本出願の実施例において、制御モジュールにより、ハードウェアによるトリガの方式で駆動信号を直接的に生成し、第1振動モジュール及び/又は第2振動モジュールを振動するように制御することができ、携帯端末の振動フィードバックの速度を向上させる。また、処理モジュールが制御信号を生成し、通信インタフェースを経由して制御信号を制御モジュールに送信し、制御モジュールに前記駆動信号を発生させる態様であってもよい。駆動信号の生成方式は多様であり、制御方式が柔軟である。
【0150】
幾つかの実施例において、前記方法は、
携帯端末の制御モジュールが第1信号値の駆動信号を生成することと、
第1信号値の駆動信号を第2信号値の駆動信号に変換し、ここで、第2信号値が第1信号値よりも大きいことと、を更に含み、
ここで、第2信号値の駆動信号は、第1振動モジュール及び第2振動モジュールの振動幅を制御するように構成され、第2信号値の駆動信号は、第1信号値の駆動信号に対して、第1振動モジュール及び/又は第2振動モジュールの振動開始又は振動停止時、より大きい振動減衰力を生成する。
【0151】
本出願の実施例が提供する技術的解決手段において、変換モジュールにより駆動信号の信号値を増大させ、信号値が増大した駆動信号を利用して第1振動モジュール及び/又は第2振動モジュールの振動を制御する。第2信号値の駆動信号は、第1信号値の駆動信号に対して、第1振動モジュール及び/又は第2振動モジュールの振動開始又は振動停止時、より大きい振動減衰力を生成する。従って、振動減衰力による自由減衰運動の振動減衰速度が増大するため、第1振動モジュール及び/又は第2振動モジュールの定常状態への進入速度を速くし、即ち、振動開始時間を短縮する。
【0152】
振動停止過程において、第1振動モジュール及び/又は第2振動モジュールが振動減衰力による自由減衰運動のみを含む可能性があるため、自由減衰運動の振幅減衰速度が増大するにつれて、第1振動モジュール及び/又は第2振動モジュールの振動停止時間も短縮される。
【0153】
従って、本出願の実施例が提供する技術的解決手段は、振動開始時間及び振動停止時間を短縮し、携帯端末の過渡振動効果を向上させることができる。
【0154】
幾つかの実施例において、前記方法は、
第1振動モジュールの振動周波数及び/又は第2振動モジュールの振動周波数を検出し、検出結果を取得することと、
検出結果に基づいて、第1振動モジュール及び/又は第2振動モジュールの振動を駆動する駆動信号を調整することで、第1振動モジュールの振動周波数及び/又は第2振動モジュールの振動周波数を、所定の周波数範囲内に制御することとを更に含む。
【0155】
本出願の実施例において、第1振動モジュールの振動周波数及び/又は第2振動モジュールの振動周波数を検出することで、検出結果を取得し、前記検出結果に基づいて、第1振動モジュール及び/又は第2振動モジュールの振動を駆動する駆動信号を調整することで、第1振動モジュールの振動周波数及び/又は第2振動モジュールの振動周波数を所定の周波数範囲内に制御するため、ユーザに対して有効な振動フィードバックを発生すると共に、ユーザに刺痛感等のような不良体験を与える確率を低減させることができる。
【0156】
例1
第1振動モジュールを振動するように制御することを例とする。振動力学理論に基づいて、振動力学モデルにおいて、下記関係が存在する。
【0157】
【数1】
【0158】
【数2】
【0159】
【数3】
【0160】
ただし、振動力学モデルには、第1振動モジュール及び携帯端末が含まれ、Fは携帯端末が第1振動モジュールの振動により受けた作用力を表し、Mは、携帯端末の質量を表し、Aは、携帯端末が第1振動モジュールの振動により発生した加速度を表し、Gは、携帯端末の振動触覚単位を表し、
【0161】
【化15】
【0162】
は、振動過程における第1振動モジュールの加速度を表し、Tは、第1振動モジュールの振動触覚単位の増幅係数を表し、
【0163】
【化16】
【0164】
は、第1振動モジュールの質量を表し、Dは、第1振動モジュールの振幅を表し、
【0165】
【化17】
【0166】
は、振動周波数を表し、
【0167】
【化18】
【0168】
は、重力加速度を表す。
【0169】
携帯端末の設計過程において、設計要件に応じて、上記関係に基づいて携帯端末の質量(M)及び振動効果が要件を満たすかどうかを評価することができる。
【0170】
具体的には、振動センサを携帯端末における任意の位置に設け、加速度試験装置により、モータ振動子が携帯端末を動かして振動させる時の力学的負荷の加速度を試験することができる。振動センサが任意の位置に配置されても一定の加速度を得ることもでき、そのため、第1振動モジュールの加速度に関する関数を確立することができ、例えば、第1振動モジュールの加速度と振動センサの配置位置座標との関数関係を確立する。
【0171】
一般的には、携帯端末全体において、三次元空間の加速度空間分布関数を有する。携帯端末の加速度の最大値
【0172】
【化19】
【0173】
を決定することで、最大振動触覚単位を決定することができ、更に、前記最大振動触覚単位と所定の振動触覚単位の範囲との関係に基づいて、振動効果が需要を満たすかを判定することができる。
【0174】
例えば、最大振動触覚単位が所定の振動触覚単位の範囲内である時、振動効果が需要を満たすと判定する。最大振動触覚単位が所定の振動触覚単位の範囲内でなければ、振動効果が需要を満たしていないと判定する。
【0175】
以下、一例示的な実施例による第1振動モジュールの力学的モデルの導出プロセスを示す。
【0176】
周波数
【0177】
【化20】
【0178】
である駆動力により駆動する一次元振動システムにおいて、
【0179】
【化21】
【0180】
軸における単位ベクトルとし、
【0181】
【化22】
【0182】
軸における単位ベクトルとする。第1振動モジュールの質量は
【0183】
【化23】
【0184】
であり、第1振動モジュールの運動の接線速度は、
【0185】
【化24】
【0186】
であり、第1振動モジュールの
【0187】
【化25】
【0188】
軸における速度成分は、
【0189】
【化26】
【0190】
であり、
【0191】
【化27】
【0192】
軸における速度成分は、
【0193】
【化28】
【0194】
であり、速度ベクトル
【0195】
【化29】
【0196】
軸との夾角は、
【0197】
【化30】
【0198】
であり、第1振動モジュールの初期速度の大きさは、
【0199】
【化31】
【0200】
であり、第1振動モジュールの回転角速度は、
【0201】
【化32】
【0202】
であり、第1振動モジュールの加速度は、
【0203】
【化33】
【0204】
であり、第1振動モジュールの円周運動の半径は
【0205】
【化34】
【0206】
であり、第1振動モジュールが受けた向心力は
【0207】
【化35】
【0208】
であり、回転角度
【0209】
【化36】
【0210】
である。
【0211】
【数4】
【0212】
【数5】
【0213】
【数6】
【0214】
ニュートンの第2法則によれば、以下を得る。
【0215】
【数7】
【0216】
円周運動の回転角速度が
【0217】
【化37】
【0218】
であり、第1振動モジュールの振動周波数が
【0219】
【化38】
【0220】
であるため、
【0221】
【化39】
【0222】
によれば、以下を得る。
【0223】
【数8】
【0224】
携帯端末の質量を
【0225】
【化40】
【0226】
とすれば、駆動力が一定である場合、以下を得る。
【0227】
【数9】
【0228】
【数10】
【0229】
上記導出プロセスから分かるように、周波数
【0230】
【化41】
【0231】
である駆動力により駆動する一次元振動システムにおいて、振動量
【0232】
【化42】
【0233】
は、下記正比例関係を満たす。
【0234】
【数11】
【0235】
ただし、
【0236】
【化43】
【0237】
は、第1振動モジュールの振幅を表し、駆動力の周波数は、第1振動モジュールの振動周波数と同じである。実際の適用において、一般的には、加速度
【0238】
【化44】
【0239】
と重力加速度
【0240】
【化45】
【0241】
との比で振動量を表す。例えば、上記公式(2)から分かるように、
【0242】
【化46】
【0243】
は、振動量が重力加速度
【0244】
【化47】
【0245】
の2倍であることを表す。上記関係によれば、下記公式で第1振動モジュールの理論振動量
【0246】
【化48】
【0247】
を算出することができる。
【0248】
【数12】
【0249】
ただし、
【0250】
【化49】
【0251】
、試験装置による振動量の増幅係数を表す。前記増幅係数の数値は、試験装置のプローブ位置、試験装置の形状などの要因に関わり、定数ではない。現在、型番0832Aシリーズの第1振動モジュール用試験装置について、増幅係数
【0252】
【化50】
【0253】
は約2.8又は
【0254】
【化51】
【0255】
である。得られた振幅を
【0256】
【化52】
【0257】
で割ると、有効値を得て、更に重力加速度
【0258】
【化53】
【0259】
で割ると、ユーザが感じた振動感を評価するための理論振動量を得る。
【0260】
振動量公式を解析すると、携帯端末装置が決まった場合、振動量は、第1振動モジュールの質量
【0261】
【化54】
【0262】
、第1振動モジュールの振幅
【0263】
【化55】
【0264】
及び駆動力周波数
【0265】
【化56】
【0266】
に関わることが発見される。しかしながら、公式(12)において、振幅
【0267】
【化57】
【0268】
は、第1振動モジュールの質量により直接的に決まるものではなく、減衰係数による影響を受けるものであり、個別検討を必要とする。
【0269】
例示的には、第1振動モジュールを粘性減衰モデルと見なして減衰力を決定することができる。ここで、前記粘性減衰モデルは、バネと、バネに接続され駆動力により振動するマスとを備える。粘性減衰モデルにおいて、下記関係が存在する。
【0270】
【数13】
【0271】
ただし、
【0272】
【化58】
【0273】
は、全体減衰力を表し、
【0274】
【化59】
【0275】
は粘性減衰係数を表し、単位が
【0276】
【化60】
【0277】
である。
【0278】
粘性減衰モデルについて、振動方程式は以下で表してもよい。
【0279】
【数14】
【0280】
ただし、
【0281】
【化61】
【0282】
は、バネの弾性係数を表し、
【0283】
【化62】
【0284】
は、バネのばね力を表し、
【0285】
【化63】
【0286】
は、第1振動モジュールの振動を制御する駆動信号による第1振動モジュールにおけるマスへの作用力を表す。
【0287】
【化64】
【0288】
が減衰比
【0289】
【化65】
【0290】
を表すと、方程式(14)は以下で表してもよい。
【0291】
【数15】
【0292】
マスの初期時刻における速度及び変位がいずれも0であるとし、方程式(15)を解くと、以下を得る。
【0293】
【数16】
【0294】
ただし、運動方程式(16)の解において、
【0295】
【化66】
【0296】
は、自由減衰運動を表し、
【0297】
【化67】
【0298】
は、携帯端末から出力された駆動信号により駆動された第1振動モジュールが内部のローレンツ力により発生した強制的な運動を表す。ここで、(16)における特解は以下のとおりである。
【0299】
【数17】
【0300】
ただし、
【0301】
【化68】
【0302】
は第1振幅を表し、
【0303】
【化69】
【0304】
は、第1振動モジュールの変位位相と駆動信号の位相との間の位相を表す。公式(17)は、制御モジュールから出力された駆動信号が第1振動モジュールのコイルに発生した交番電磁界において第1振動モジュールの振動を制御する定常応答関係を表すためのものであってもよく、公式(17)における周波数は駆動信号の周波数と同じである、
【0305】
【化70】
【0306】
とし、
【0307】
【化71】
【0308】
が周波数比を表し、駆動信号の周波数
【0309】
【化72】
【0310】
と第1振動モジュールの固有周波数
【0311】
【化73】
【0312】
との比を表すと、以下を得る。
【0313】
【数18】
【0314】
【数19】
【0315】
【化74】
【0316】
が一定駆動力の第2振幅を表すと、第1振幅
【0317】
【化75】
【0318】
と第2振幅
【0319】
【化76】
【0320】
の比は、振幅増幅倍率
【0321】
【化77】
【0322】
として表され、公式(20)に示すように、ここで、振幅増幅倍率は、減衰及び周波数によるものである。
【0323】
【数20】
【0324】
【数21】
【0325】
公式(21)が成立する時、振幅増幅倍率
【0326】
【化78】
【0327】
は、最大値を取る。
【0328】
【化79】
【0329】
である時、共振を発生する。この場合、振幅増幅倍率
【0330】
【化80】
【0331】
であり、駆動信号に基づいて発生した駆動力の位相と変位の位相との差はπ/2であるため、マスの変位が0である時、駆動力が最大値を取り、マスの変位が最大値を取る時、駆動力が0であることを表す。
【0332】
第1振幅は下記関係式を満たす。
【0333】
【数22】
【0334】
公式(22)から分かるように、第1振幅は、駆動力、減衰及びばね係数による影響を受ける。
【0335】
以上は、第1振動モジュールにおけるマスの定常振動過程を証明したが、振動開始と振動停止の過渡解析について、別途説明する必要がある。
【0336】
図8は、一例示的な実施例による減衰振動曲線を表す。システム電気信号より提供された駆動力がなくなった時、振動減衰力により、第1振動モジュールの振動状態は、定常振動から振幅が指数関数的に減衰する単振動に切り替え、前記振動は減衰振動と呼ばれる。
【0337】
減衰を考慮した減衰システムについて、その固有周波数は、
【0338】
【化81】
【0339】
として表されてもよい。減衰振動の方程式は、以下で表してもよい。
【0340】
【数23】
【0341】
幅減衰係数
【0342】
【化82】
【0343】
を以下とする。
【0344】
【数24】
【0345】
前記幅減衰係数は、減衰速度を表すためのものである。
【0346】
【化83】
【0347】
の対数を取ると、対数減衰率
【0348】
【化84】
【0349】
を得る。
【0350】
【数25】
【0351】
従って、減衰振動曲線に基づいてシステムの振動減衰比を求めることができる。減衰比が大きいほど、対数減衰率が大きくなり、減衰速度が速くなることが理解されるべきである。第1振動モジュールの振動量が100%から10%に減衰する減衰過程において、下記関係を満たす。
【0352】
【数26】
【0353】
ここで、ブレーキ動作時間
【0354】
【化85】
【0355】
は、第1振動モジュールの振動量が100%から10%に減衰する時間を表す。方程式(26)から分かるように、第1振動モジュールの振動量が100%から10%に減衰する過程において、第1振動モジュールの減衰比が大きいほど、ブレーキ動作時間が少なくなる。ここで、ブレーキ動作時間
【0356】
【化86】
【0357】
は、第1振動モジュールに対する駆動力を取り消す時刻から第1振動モジュールの振動停止までにかかる時間長さと見なすことができる。
【0358】
上記解析から分かるように、第1振動モジュールの運動方程式は以下のとおりである。
【0359】
【数27】
【0360】
初期時刻で、第1振動モジュールの変位が
【0361】
【化87】
【0362】
であり、第1振動モジュールの速度が
【0363】
【化88】
【0364】
であり、公式(27)を解くと、以下を得る。
【0365】
【数28】
【0366】
初期時刻で第1振動モジュールの速度及び変位がいずれも0であり、減衰作用による自由振動の振幅は、
【0367】
【化89】
【0368】
に従って0まで次第に減衰するため、第1振動モジュールの振動停止過程における振動波形方程式は下記関係を満たす。
【0369】
【数29】
【0370】
公式(29)は、第1振動モジュールが内部ローレンツ力により発生した強制的な運動を表す。
【0371】
図16は一例示的な実施例による振動制御装置800を示すブロック図である。例えば、装置800は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージング装置、ゲームコンソール、タブレットデバイス、医療機器、フィットネス機器、パーソナルデジタルアシスタント等であってもよい。
【0372】
図16を参照すると、装置800は、処理ユニット802、メモリ804、電源ユニット806、マルチメディアユニット808、オーディオユニット810、入力/出力(I/O)インタフェース812、センサユニット814及び通信ユニット816のうちの1つ又は複数を備えてもよい。
【0373】
処理ユニット802は一般的には、装置800の全体操作を制御する。例えば、表示、通話呼、データ通信、カメラ操作及び記録操作に関連する操作を制御する。処理ユニット802は、命令を実行するための1つ又は複数のプロセッサ820を備えてもよい。それにより上記方法の全て又は一部のステップを実行する。なお、処理ユニット802は、他のユニットとのインタラクションのために、1つ又は複数のモジュールを備えてもよい。例えば、処理ユニット802はマルチメディアモジュールを備えることで、マルチメディアユニット808と処理ユニット802とのインタラクションに寄与する。
【0374】
メモリ804は、各種のデータを記憶することで装置800における操作をサポートするように構成される。これらのデータの例として、装置800上で操作れる如何なるアプリケーション又は方法の命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、イメージ、ビデオ等を含む。メモリ804は任意のタイプの揮発性または不揮発性記憶装置、あるいはこれらの組み合わせにより実現される。例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読出し専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読出し専用メモリ(PROM)、読出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスクもしくは光ディスクを含む。
【0375】
電源ユニット806は装置800の様々なユニットに電力を提供する。電源ユニット806は、電源管理システム、1つ又は複数の電源、及び装置800のための電力生成、管理、分配に関連する他のユニットを備えてもよい。
【0376】
マルチメディアユニット808は、前記装置800とユーザとの間に出力インタフェースを提供するためのスクリーンを備える。幾つかの実施例において、スクリーンは、液晶ディスプレイ(LCD)及びタッチパネル(TP)を含む。スクリーンは、タッチパネルを含むと、タッチパネルとして実現され、ユーザからの入力信号を受信する。タッチパネルは、タッチ、スライド及びパネル上のジェスチャを感知する1つ又は複数のタッチセンサを備える。前記タッチセンサは、タッチ又はスライド動作の境界を感知するだけでなく、タッチ又はスライド操作に関連する持続時間及び圧力を検出することもできる。幾つかの実施例において、マルチメディアユニット808は、フロントカメラ及び/又はリアカメラを備える。装置800が、撮影モード又は映像モードのような操作モードであれば、フロントカメラ及び/又はリアカメラは外部からのマルチメディアデータを受信することができる。各フロントカメラ及びリアカメラは固定した光学レンズシステム又は焦点及び光学ズーム能力を持つものであってもよい。
【0377】
オーディオユニット810は、オーディオ信号を出力/入力するように構成される。例えば、オーディオユニット810は、マイクロホン(MIC)を備える。装置800が、通話モード、記録モード及び音声識別モードのような操作モードであれば、マイクロホンは、外部からのオーディオ信号を受信するように構成される。受信したオーディオ信号を更にメモリ804に記憶するか、又は通信ユニット816を経由して送信することができる。幾つかの実施例において、オーディオユニット810は、オーディオ信号を出力するように構成されるスピーカーを更に備える。
【0378】
I/Oインタフェース812は、処理ユニット802と周辺インタフェースモジュールとの間のインタフェースを提供する。上記周辺インタフェースモジュールは、キーボード、クリックホイール、ボタン等であってもよい。これらのボタンは、ホームボダン、ボリュームボタン、スタートボタン及びロックボタンを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0379】
センサユニット814は、1つ又は複数のセンサを備え、装置800のために様々な状態の評価を行うように構成される。例えば、センサユニット814は、装置800のオン/オフ状態、ユニットの相対的な位置決めを検出することができる。例えば、ユニットが装置800のディスプレイ及びキーパッドである。センサユニット814は装置800又は装置800における1つのユニットの位置の変化、ユーザと装置800との接触の有無、装置800の方位又は加速/減速及び装置800の温度の変動を検出することもできる。センサユニット814は近接センサを備えてもよく、いかなる物理的接触もない場合に周囲の物体の存在を検出するように構成される。センサユニット814は、CMOS又はCCD画像センサのような光センサを備えてもよく、結像に適用されるように構成される。幾つかの実施例において、前記センサユニット814は、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサ又は温度センサを備えてもよい。
【0380】
通信ユニット816は、装置800と他の機器との有線又は無線方式の通信に寄与するように構成される。装置800は、WiFi、2G又は3G、又はそれらの組み合わせのような通信規格に基づいた無線ネットワークにアクセスできる。一例示的な実施例において、通信ユニット816は放送チャネルを経由して外部放送チャネル管理システムからの放送信号又は放送に関連する情報を受信する。一例示的な実施例において、通信ユニット816は、近接場通信(NFC)モジュールを更に備えることで近距離通信を促進する。例えば、NFCモジュールは、無線周波数識別(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(登録商標)(BT)技術及び他の技術に基づいて実現される。
【0381】
例示的な実施例において、装置800は、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理機器(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又は他の電子素子により実現され、上記方法を実行するように構成されてもよい。
【0382】
例示的な実施例において、命令を含むメモリ804のような、命令を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。上記命令は、装置800のプロセッサ820により実行されて上記振動制御方法を完了する。例えば、前記非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、ROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ記憶装置等であってもよい。
【0383】
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記記憶媒体における命令が携帯端末のプロセッサにより実行される時、携帯端末に、本出願の実施例が提供する振動制御方法におけるステップを実行させる。
【0384】
当業者は明細書を検討し、ここで開示した発明を実践した後、本発明のその他の実施方案を容易に思いつくことができる。本出願は、本発明の実施例のいかなる変形、用途、又は適応的な変化を含むことを目的としており、いかなる変形、用途、又は適応的な変化は、本発明の実施例の一般的な原理に基づいて、且つ本発明の実施例において公開されていない本技術分野においての公知常識又は慣用技術手段を含む。明細書及び実施例は、例示的なものを開示しており、本発明の保護範囲と主旨は、特許請求の範囲に記載される。
【0385】
本発明の実施例は、上記で説明した、また図面において示した精確な構造に限定されず、その範囲を逸脱しない前提のもとで種々の変更及び修正を行うことができることを理解すべきである。本発明の実施例の範囲は付された特許請求の範囲によってのみ限定される。
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図3d
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16