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  • 特許-表示システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-09
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】表示システム
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/10 20060101AFI20220104BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20220104BHJP
   G01J 1/02 20060101ALI20220104BHJP
【FI】
G09G5/10 B
G09G5/00 550C
G01J1/02 T
G01J1/02 S
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2017204291
(22)【出願日】2017-10-23
(65)【公開番号】P2019078833
(43)【公開日】2019-05-23
【審査請求日】2020-08-17
(73)【特許権者】
【識別番号】591243893
【氏名又は名称】株式会社フォトクラフト社
(74)【代理人】
【識別番号】100154726
【弁理士】
【氏名又は名称】宮地 正浩
(72)【発明者】
【氏名】松本 巖
【審査官】塚本 丈二
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-181779(JP,A)
【文献】実開昭59-058643(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2016/0372053(US,A1)
【文献】中国実用新案第204272279(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00-5/42
G09G 3/20
G01J 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋外に設置されて画像を表示する画像表示部と、
前記画像表示部にて前記画像を表示するための画像信号を生成して前記画像表示部に送信する画像信号生成部と、
前記画像信号生成部にて生成された前記画像信号を補正する画像信号補正部と、を備え、
前記画像信号補正部は、前記画像表示部に表示される画像の輝度が前記画像表示部の設置部の光環境状態に応じた輝度となるように前記画像信号を補正し、
前記画像表示部の設置部にて前記光環境状態としての輝度又は照度を計測する光計測部が備えられ、
前記光計測部は、第1計測情報と、第1計測情報よりも輝度又は照度が低く計測される第2計測情報とを取得可能であり、
前記画像信号補正部は、前記第1計測情報に応じて前記画像信号を補正する第1補正状態と、前記第2計測情報に応じて前記画像信号を補正する第2補正状態とを、時刻に応じて、或いは、太陽の位置や輝度又は照度の区分に応じて切り替えることを特徴とする表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋外にて広告画像等の画像(映像を含む)を表示する表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の表示システムは、LEDビジョン等の画像表示部(例えば、特許文献1参照)を備えている。そして、このような画像表示部を駅舎等の建物の屋上等に設置し、広告画像等の所望の画像を表示するための画像信号を再生装置等の画像信号生成部から画像表示部に送信することで、画像表示部に所望の画像を表示させるように構成されている。よって、屋外を通行する通行人等の屋外の看者に対して所望の画像を見せることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-142861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
屋外に画像表示部を設置して屋外で画像を表示する場合、画像表示部の設置部での光環境状態(設置部の明るさやそれとの相関を有する時刻等)によって画像の見え方が大きく異なってしまう。例えば、太陽光が画像表示部に差し込んでいる場合のように画像表示部の設置部が非常に明るい場合には、そのような光環境状態との関係で画像が薄く弱く見えることになり、屋外の看者に画像を鮮明に見せることはできない。また、これとは逆に、太陽光が画像表示部に差し込んでいない場合のように画像表示部の設置部が比較的暗い場合には、そのような光環境状態との関係で画像が濃く強く見えることになり、やはり屋外の看者に画像を鮮明に見せることはできない。
【0005】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、画像表示部の設置部での光環境状態にかかわらず、屋外の看者に画像を鮮明に見せることのできる表示システムを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1特徴構成は、屋外に設置されて画像を表示する画像表示部と、
前記画像表示部にて前記画像を表示するための画像信号を生成して前記画像表示部に送信する画像信号生成部と、
前記画像信号生成部にて生成された前記画像信号を補正する画像信号補正部と、を備え、
前記画像信号補正部は、前記画像表示部に表示される画像の輝度が前記画像表示部の設置部の光環境状態に応じた輝度となるように前記画像信号を補正することを特徴とする点にある。
【0007】
本構成によれば、画像信号生成部にて生成された画像信号を画像信号補正部にて補正することで、補正後の画像信号に基づいて画像表示部にて画像を表示することができる。そして、画像信号補正部は、画像表示部に表示される画像の輝度が画像表示部の設置部の光環境状態に応じた輝度となるように画像信号を補正するので、画像表示部の設置部の光環境状態の下で鮮明に見える輝度の画像を画像表示部にて表示することができる。よって、画像表示部の設置部の光環境状態にかかわらず、屋外の看者に画像を鮮明に見せることができる。
【0008】
本発明の第2特徴構成は、前記光環境状態が、前記画像表示部の設置部にて計測される輝度又は照度、或いは、時刻であることを特徴とする点にある。
【0009】
本構成によれば、光環境状態が、画像表示部の設置部にて計測される輝度又は照度、或いは、時刻(輝度又は照度と相関を有する時刻)であるので、画像信号補正部にて画像信号を補正するための指標となる光環境状態を簡単に取得することができる。
【0010】
本発明の第3特徴構成は、前記画像表示部の設置部にて前記光環境状態としての輝度又は照度を計測する光計測部が備えられ、
前記光計測部には、入射光から特定の偏光を除去可能な偏光除去手段が備えられていることを特徴とする点にある。
【0011】
本構成によれば、画像表示部の設置部に備えられた光計測部により、光環境状態としての輝度又は照度を計測することができる。しかも、光計測部には、入射光から特定の偏光を除去可能な偏光除去手段が備えられているので、例えば、特に強い反射光等を偏光除去手段で除去し、そのような反射光の影響を除外した状態で光環境状態としての輝度又は照度を計測することができる。よって、画像信号補正部において、画像表示部に表示される画像の輝度が、特に強い反射光の影響等を除外した光環境状態に応じた輝度となるように画像信号を補正することができる。
【0012】
本発明の第4特徴構成は、前記画像表示部の設置部にて前記光環境状態としての輝度又は照度を計測する光計測部が備えられ、
前記光計測部は、第1計測情報と、前記第1計測情報よりも輝度又は照度が低く計測される第2計測情報とを取得可能であり、
前記画像信号補正部は、前記第1計測情報に応じて前記画像信号を補正する第1補正状態と、前記第2計測情報に応じて前記画像信号を補正する第2補正状態とを、切り替え可能に構成されていることを特徴とする点にある。
【0013】
本構成によれば、第1計測情報に応じて画像信号を補正する第1補正状態と、第2計測情報に応じて前記画像信号を補正する第2補正状態とを適切に切り替えることで、画像信号の補正内容に差のある第1補正状態と第2補正状態とをうまく活用し、画像表示部に表示される画像の輝度が設置部の光環境状態に応じた輝度となるように画像信号を適切に補正することができる。
【0014】
例えば、光計測部に前述した偏光除去手段を備えさせる場合であれば、偏光除去手段にて特に強い反射光を除外しない状態で計測される輝度又は照度を第1計測値として取得し、偏光除去手段にて特に強い反射光を除外する状態で計測される輝度又は照度を第2計測値として取得することができる。また、前記画像信号補正部は、第1補正状態と第2補正状態を時刻に応じて自動的に切り替えるように構成することができる。
【0015】
その場合、朝夕などは、画像表示部の設置部での光環境状態としての輝度又は照度が低くなり勝ちで、画像表示部に表示される画像の輝度が低くなるように画像信号補正部にて画像信号を補正する場合が多い。そのため、このような朝夕の時間帯などは、画像信号補正部を、輝度又は照度が相対的に低く計測される第2計測値に応じて画像信号を補正する第2補正状態に切り替えることで、画像表示部に表示される画像の輝度が低くなり勝ちになるように画像信号補正部にて画像信号を補正することができる。
よって、朝夕の時間帯などの画像表示部の設置部が比較的暗い場合に、画像が実際よりも濃く強く見えるのを一層確実に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】表示システムの第1実施形態を示す構成図
図2】表示システムの第2実施形態を示す構成図
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係る表示システムの実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
この表示システムは、図1に示すように、屋外Oに設置されて画像Gを表示する屋外ディスプレイ1(画像表示部の一例)と、屋外ディスプレイ1にて画像Gを表示するための画像信号Igを生成して屋外ディスプレイ1に送信する画像処理装置2(画像信号生成部の一例)と、が備えられている。屋外ディスプレイ1は、画像処理装置2から出力されて入力される画像信号Igに基づいて表示面1Aに画像Gを表示する。
【0018】
また、この表示システムには、画像処理装置2にて生成された画像信号Igを、屋外ディスプレイ1に表示される画像Gの輝度が屋外ディスプレイ1の設置部Bの光環境状態に応じた輝度となるように補正する画像信号補正装置3(画像信号補正部の一例)と、前記光環境状態として屋外ディスプレイ1の設置部Bでの輝度又は照度の計測情報Isを計測する光計測装置4(光計測部の一例)と、が備えられている。
表示システムSは、屋外ディスプレイ1に表示される画像Gの輝度が光計測装置4にて計測した輝度又は照度に応じた輝度となるように画像信号補正装置3にて画像信号Igを補正することで、屋外Oの看者に対して鮮明な画像Gを見せることができる。
なお、屋外ディスプレイ1の設置部Bでの光環境状態は、設置部Bにおける輝度又は照度に限らず、設置部Bの明るさと相関を有する時刻等であってもよい。
以下、各部の具体的構成について説明を加える。
【0019】
屋外ディスプレイ1は、画像信号Igを受信する入力端子等の受信部(入力部)、多数の発光ダイオード(LED)をマトリクス状に配置する等により画像G(映像を含む)を表示可能な表示面1A、多数の発光ダイオード等の発光状態を制御する制御部等を備えたLEDビジョン等から構成されている。屋外ディスプレイ1は、画像信号Igに基づいて制御部が多数の発光ダイオード等の発光状態を制御することで、画像信号Igに対応する画像Gを表示面1A表示することができる。
なお、屋外ディスプレイ1としては、LEDビジョンの他、液晶ディスプレイなどの屋外で画像Gを表示可能な各種の表示装置を採用することができる。
【0020】
画像処理装置2は、例えば、演算部や記憶部、送受信部(入出力部)、モニタ等を備え、記憶部や記憶媒体から読み出した画像情報等から屋外ディスプレイ1にて画像Gを表示するための画像信号Igを生成して屋外ディスプレイ1に送信可能に構成されている。本実施形態では、画像処理装置2は、例えば、パーソナルコンピュータから構成され、画像情報等から画像信号Igを生成し、その画像信号IgをケーブルC1、C2を介して屋外ディスプレイ1に送信するように構成されている。
【0021】
画像信号補正装置3は、演算部や記憶部、送受信部(入出力部)等を備え、画像処理装置2から送信された画像信号Igを補正可能に構成されている。この画像信号補正装置3は、例えば、パーソナルコンピュータ等にて構成することもできるが、図示の例では、モニタ等を備えない小型の装置として構成されている。画像信号補正装置3は、ケーブルC3を介して光計測装置4から輝度又は照度の計測情報Isを随時受信するとともに、ケーブルC1を介して画像処理装置2から画像信号Igを随時受信し、輝度又は照度の計測情報Isに応じて画像信号Igを複数段階又は多段階で補正した上で、ケーブルC2を介して屋外ディスプレイ1に随時送信するように構成されている。
【0022】
この画像信号補正装置3は、前述したように、屋外ディスプレイ1に表示される画像Gの輝度が屋外ディスプレイ1の設置部Bの光環境状態に応じた輝度となるように画像信号Igを補正する。そのため、屋外ディスプレイ1の設置部Bの光環境状態の下で鮮明に見える輝度の画像Gを屋外ディスプレイ1にて表示することができる。
【0023】
具体的には、画像信号補正装置3は、記憶部に記憶されたテーブルやマップ等の関係式に基づき、光計測装置4にて計測される設置部Bでの輝度又は照度が高いほど画像Gの輝度が高くなり、光計測装置4にて計測される設置部Bでの輝度又は照度が低いほど画像Gの輝度が低くなるように画像信号Igを補正する。
【0024】
つまり、画像信号補正装置3は、設置部Bの輝度又は照度が高くて屋外ディスプレイ1の周囲が非常に明るい場合には、そのような光環境との関係で画像Gが実際よりも薄く弱く見えることに対応し、画像Gの輝度が高くなるように画像信号Igを補正する。
また、これとは逆に、設置部Bの輝度又は照度が低くて屋外ディスプレイ1の周囲が比較的暗い場合には、そのような光環境との関係で画像Gが実際よりも濃く強く見えることに対応し、画像Gの輝度が低くなるように画像信号Igを補正する。
よって、この表示システムでは、屋外ディスプレイ1の設置部Bの光環境状態にかかわらず、屋外の看者に画像Gを鮮明に見せることができる。
【0025】
光計測装置4は、輝度又は照度の計測情報Isを計測可能な光センサ4Aにて構成されている。この光センサ4Aは、公知の照度計や輝度計と同じように、センサ本体4aの外表面に露出する状態で受光部4bが備えられており、受光部4bに入射する入射光から輝度又は照度を計測するように構成されている。光センサ4Aは、受光部4bの受光面が屋外ディスプレイ1の表示面1Aと同一又は略同一の姿勢となる状態で設置されており、屋外ディスプレイ1と表示面1Aと同様の条件で輝度又は照度を計測するようになっている。
【0026】
光センサ4Aには、反射光等の特定の偏光を除去可能なPLフィルター等の円盤状の偏光フィルター4c(偏光除去手段の一例)が、受光部4bの外部を覆う状態で備えられている。偏光フィルター4cは、それの中心軸回りで回転させることにより、偏光面の向きを変更して除去対象とする特定の偏光を変更可能に構成されている。そのため、偏光フィルター4cは、センサ本体4aに対してネジ接合等により中心軸回りで回転自在に装着されている。
【0027】
そして、この表示システムでは、屋外ディスプレイ1の設置部Bに光計測装置4を設置する際に、偏光フィルター4cの偏光面の向きを設置部Bの周囲環境に応じて調整することで、光センサ4Aの受光部4bへの特定の方向からの反射光を適切に除去するように調整されている。そのため、画像信号補正装置3での画像信号Igの補正に悪影響を与える特定の反射光の影響を除外した状態で輝度又は照度を適切に計測することができ、その計測情報Isに基づき、画像信号補正装置3にて画像信号Igを適切に補
正することができる。
【0028】
〔第2実施形態〕
この第2実施形態では、光計測装置4が、二つ(複数の一例)の光センサ4B,4Dを備えて構成されており、一方の光センサ4Bにて計測される計測情報と、他方の光センサ4Dにて計測される計測情報とを取得可能に構成されている。
【0029】
一方の光センサ4Bは、輝度又は照度が後述する第2計測情報Is2よりも高く計測される第1計測情報Is1を計測するように構成されている。他方の光センサ4Dは、輝度又は照度が第1計測情報Is1よりも低く計測される第2計測情報Is2を計測するように構成されている。
【0030】
本実施形態では、光センサ4B,4Dが、前述の第1実施形態で説明した光センサ4Aと同じ構造となっており、センサ本体4aに対して偏光フィルター4cをその中心軸回りで回転自在に装着して構成されている。
そして、一方の光センサ4Bは、光量の大きな特定の反射光を除去しない状態に偏光フィルター4cの偏光面の向きを調整することで、輝度又は照度が相対的に高く計測される第1計測情報Is1を計測し、ケーブルC3を介してその第1計測情報Is1を画像信号補正装置3に送信するようになっている。他方の光センサ4Dは、光量の大きな特定の反射光を除去する状態に偏光フィルター4cの偏光面の向きを調整することで、輝度又は照度が相対的に低く計測される第2計測情報Is2を計測し、ケーブルC4を介してその第2計測情報Is2を画像信号補正装置3に送信するようになっている。
【0031】
そして、画像信号補正装置3は、第1計測情報Is1に応じて画像信号Igを補正する第1補正状態と、第2計測情報Is2に応じて画像信号Igを補正する第2補正状態とを切り替え可能に構成されている。本実施形態では、画像信号補正装置3は、第1補正状態と第2補正状態とを、例えば、時刻に応じて自動的に切り替えるように構成されている。なお、画像信号補正装置3は、内部に保持する時刻情報から時刻を特定するように構成されていてもよいし、外部から時刻情報を受信して時刻を特定するように構成されていてもよい。
【0032】
一例を挙げると、画像信号補正装置3は、例えば午前7時~午後17時までなどの設置部Bでの光環境状態としての輝度又は照度が高くなり勝ちで、屋外ディスプレイ1に表示される画像Gの輝度が高くなるように画像信号補正部にて画像を補正する場合が多い時刻であれば、輝度又は照度が相対的に高く計測される第1計測情報Is1に応じて画像信号Igを補正する第1補正状態に切り替える。このようにすることで、屋外ディスプレイ1に表示される画像Gの輝度が高くなり勝ちになるように画像信号補正装置3にて画像信号Igを補正することができる。
【0033】
また、画像信号補正装置3は、例えば午後17時~午前7時までなどの設置部Bでの光環境状態としての輝度又は照度が低くなり勝ちで、屋外ディスプレイ1に表示される画像Gの輝度が低くなるように画像信号補正装置3にて画像信号Igを補正する場合が多い時刻である場合、輝度又は照度が相対的に低く計測される第2計測情報Is2に応じて画像信号Igを補正する第2補正状態に切り替える。このようにすることで、設置部Bの光環境状態としての輝度又は照度が低くなり勝ちである場合には、屋外ディスプレイ1に表示される画像Gの輝度が低くなり勝ちになるように画像信号補正装置3にて画像信号Igを補正することができる。
【0034】
〔別実施形態〕
(1)前述の各実施形態では、画像処理装置2が、パーソナルコンピュータにて構成されている場合を例に示したが、例えば、主として、記憶媒体等から画像情報を読み出して画像信号Igを生成する画像信号生成部(再生部)と、画像信号Igを送信する送信部とを備えたプレイヤー等の画像再生機器にて構成されていてもよい。
【0035】
(2)前述の各実施形態では、画像信号生成部(画像処理装置2)と画像信号補正部(画像信号補正装置3)とが別々の装置として構成されている場合を例に示したが、例えば、パーソナルコンピュータ等からなる単一の画像処理装置に、画像信号Igを生成する画像信号生成部(再生部)、画像信号Igを補正する画像信号補正部、屋外ディスプレイ1及び光計測装置4との間で信号の送受信を行う送受信部等を備えさせ、単一の装置として構成されていてもよい。
この場合、画像処理装置は、画像信号生成部にて画像信号Igを生成するとともに、送受信部にて光計測装置4からの輝度又は照度の計測情報Isを随時受信している。そして、画像処理装置は、その計測情報Isに応じ、屋外ディスプレイ1に表示される画像Gの輝度が屋外ディスプレイ1の設置部Bの光環境状態に応じた輝度となるように、画像信号補正部にて画像信号Igを補正し、補正後の画像信号Igを送受信部2eにて屋外ディスプレイ1に随時送信している。そのため、屋外ディスプレイ1の設置部Bの光環境状態の下で鮮明に見える輝度の画像Gを屋外ディスプレイ1にて表示することができる。
【0036】
(3)前述の実施形態では、画像信号補正部(画像信号補正装置3)が、画像信号Igの輝度のみを補正する場合を例に示したが、輝度に加えて、彩度や明度やコントラスト等の色調等を補正するように構成されていてもよい。
【0037】
(4)前述の第2実施形態では、光計測装置4は、複数の光センサ4B,4Dにより第1計測情報Is1と第2計測情報Is2とを取得するように構成されていたが、複数の測定感度や測定能により輝度又は照度を測定可能な単一の光センサにより第1計測情報Is1と第2計測情報Is2とを取得するように構成されていてもよい。
【0038】
(5)前述の第2実施形態では、光計測装置4は、性能を同一にする複数の光センサ4B,4Dにて構成されている場合を例に示したが、測定感度や測定能等の性能を異にする複数の光センサにて構成されていてもよい。
【0039】
(6)前述の第2実施形態では、画像信号補正装置3が、第1計測情報Is1に応じて画像信号Igを補正する第1補正状態と、第2計測情報Is2に応じて画像信号Igを補正する第2補正状態とを、時刻に応じて自動的に切り替える場合を例に示したが、太陽の位置や輝度又は照度の区分など、時刻以外の指標に応じて自動的に切り替えるように構成してもよく、場合によっては手動で切り替えるように構成してもよい。また、第1補正状態と第2補正状態との切替基準となる第1計測情報Is1と第2計測情報Is2との切替判断を、画像信号補正装置3とは別体の切替装置にて実施するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0040】
1 屋外ディスプレイ(画像表示部)
2 画像処理装置(画像信号生成部)
3 画像信号補正装置(画像信号補正部)
4 光計測装置(光計測部)
4c 偏光フィルター(偏光除去手段)
B 設置部
G 画像
Ig 画像信号
Is 計測情報(光環境状態)
Is1 第1計測情報
Is2 第2計測情報

図1
図2