(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-09
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】情報通知システム、情報通知サーバ、および自動ドアシステム。
(51)【国際特許分類】
H04L 67/52 20220101AFI20220104BHJP
H04W 4/00 20180101ALI20220104BHJP
H04W 4/02 20180101ALI20220104BHJP
H04W 88/06 20090101ALI20220104BHJP
H04W 84/10 20090101ALI20220104BHJP
E05F 15/73 20150101ALI20220104BHJP
【FI】
H04L67/52
H04W4/00 110
H04W4/02
H04W88/06
H04W84/10 110
E05F15/73
(21)【出願番号】P 2018042255
(22)【出願日】2018-03-08
【審査請求日】2020-10-06
(73)【特許権者】
【識別番号】317006258
【氏名又は名称】オプテックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】御影池 太朗
(72)【発明者】
【氏名】入江 欣介
(72)【発明者】
【氏名】藤原 正幸
(72)【発明者】
【氏名】池内 章浩
(72)【発明者】
【氏名】池田 学恭
(72)【発明者】
【氏名】高島 佳一
【審査官】岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/029831(WO,A1)
【文献】特開2015-146855(JP,A)
【文献】橋本 修平 SHUHEI HASHIMOTO,ユーザ設置ビーコンを用いた通知環境の構築 A Notification Environment Using User-Installed Beacons,マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2017)シンポジウム論文集 情報処理学会シンポジウムシリーズ Vol.2017 No.1 [CD-ROM] IPSJ Symposium Series,日本,一般社団法人情報処理学会,2017年06月21日,第2017巻,特にp1621,1623,1624,1626
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
H04L 29/12
H04W 4/00
H04W 4/02
H04W 88/06
H04W 84/10
E05F 15/73
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動ドアシステムと、携帯通信端末と、情報通知サーバとを含む情報通知システムであって、
前記自動ドアシステムは、
自動ドアと、
近距離無線通信により、自機の設置場所を判別させるための場所属性識別情報を含む信号を送信する信号発信装置と、を備え、
前記携帯通信端末は、
前記信号発信装置から発信された前記信号を受信する端末受信部と、
前記端末受信部が前記信号を受信したとき、前記場所属性識別情報を含む受信情報を前記情報通知サーバに送信する送信部と、
前記情報通知サーバから通知された対応情報に基づいて表示情報を表示する表示部と、を備え、
前記情報通知サーバは、
前記携帯通信端末から前記受信情報を受信するサーバ受信部と、
前記サーバ受信部が前記受信情報を受信したとき、前記携帯通信端末に対し、前記場所属性識別情報と対応付けられた対応情報を通知する通知部と、を備え
、
前記通知部は、前記自動ドアが開かれたことに連動して前記対応情報の通知を行うことを特徴とする情報通知システム。
【請求項2】
自動ドアシステムと、携帯通信端末と、情報通知サーバとを含む情報通知システムであって、
前記自動ドアシステムは、
自動ドアと、
近距離無線通信により、自機の設置場所を判別させるための場所属性識別情報を含む信号を送信する信号発信装置と、を備え、
前記携帯通信端末は、
前記信号発信装置から発信された前記信号を受信する端末受信部と、
前記端末受信部が前記信号を受信したとき、前記場所属性識別情報を含む受信情報を前記情報通知サーバに送信する送信部と、
前記情報通知サーバから通知された対応情報に基づいて表示情報を表示する表示部と、を備え、
前記情報通知サーバは、
前記携帯通信端末から前記受信情報を受信するサーバ受信部と、
前記サーバ受信部が前記受信情報を受信したとき、前記携帯通信端末に対し、前記場所属性識別情報と対応付けられた対応情報を通知する通知部と、を備え
、
前記携帯通信端末の前記送信部は、前記受信情報にユーザを識別するユーザ識別情報または自端末を識別する端末識別情報を含めて送信し、
前記情報通知サーバの前記通知部は、前記ユーザ識別情報または前記端末識別情報と、前記場所属性識別情報とに対応する前記対応情報を通知し、
前記情報通知サーバは、前記自動ドアが開いたことを示す開情報を取得する取得部を備え、
前記通知部は、前記サーバ受信部が前記受信情報を受信し、前記取得部が前記開情報を取得したとき、前記自動ドアが開かれたとして、前記携帯通信端末に対し、前記対応情報を通知することを特徴とする情報通知システム。
【請求項3】
自動ドアシステムと、携帯通信端末と、情報通知サーバとを含む情報通知システムであって、
前記自動ドアシステムは、
自動ドアと、
近距離無線通信により、自機の設置場所を判別させるための場所属性識別情報を含む信号を送信する信号発信装置と、を備え、
前記携帯通信端末は、
前記信号発信装置から発信された前記信号を受信する端末受信部と、
前記端末受信部が前記信号を受信したとき、前記場所属性識別情報を含む受信情報を前記情報通知サーバに送信する送信部と、
前記情報通知サーバから通知された対応情報に基づいて表示情報を表示する表示部と、を備え、
前記情報通知サーバは、
前記携帯通信端末から前記受信情報を受信するサーバ受信部と、
前記サーバ受信部が前記受信情報を受信したとき、前記携帯通信端末に対し、前記場所属性識別情報と対応付けられた対応情報を通知する通知部と、を備え
、
前記携帯通信端末の前記送信部は、前記受信情報にユーザを識別するユーザ識別情報または自端末を識別する端末識別情報を含めて送信し、
前記情報通知サーバの前記通知部は、前記ユーザ識別情報または前記端末識別情報と、前記場所属性識別情報とに対応する前記対応情報を通知し、
前記信号発信装置は、前記自動ドアが開いたことを示す開情報を含めて前記信号を発信し、
前記信号に前記開情報が含まれている場合、前記携帯通信端末は、前記受信情報に前記開情報を含めて送信し、
前記通知部は、前記受信情報に前記開情報が含まれている場合、前記自動ドアが開かれたとして、前記携帯通信端末に対し、当該携帯通信端末と対応付けられた対応情報を通知することを特徴とする情報通知システム。
【請求項4】
自動ドアシステムと、携帯通信端末と、情報通知サーバとを含む情報通知システムであって、
前記自動ドアシステムは、
自動ドアと、
近距離無線通信により、自機の設置場所を判別させるための場所属性識別情報を含む信号を送信する信号発信装置と、を備え、
前記携帯通信端末は、
前記信号発信装置から発信された前記信号を受信する端末受信部と、
前記端末受信部が前記信号を受信したとき、前記場所属性識別情報を含む受信情報を前記情報通知サーバに送信する送信部と、
前記情報通知サーバから通知された対応情報に基づいて表示情報を表示する表示部と、を備え、
前記情報通知サーバは、
前記携帯通信端末から前記受信情報を受信するサーバ受信部と、
前記サーバ受信部が前記受信情報を受信したとき、前記携帯通信端末に対し、前記場所属性識別情報と対応付けられた対応情報を通知する通知部と、を備え
、
前記自動ドアは、人が近づいたことを検知しドアを開くための起動センサを備え、
前記信号発信装置は、前記起動センサによる検知結果と連動して前記信号を発信することを特徴とする情報通知システム。
【請求項5】
前記携帯通信端末の前記送信部は、前記受信情報にユーザを識別するユーザ識別情報または自端末を識別する端末識別情報を含めて送信し、
前記情報通知サーバの前記通知部は、前記ユーザ識別情報または前記端末識別情報と、前記場所属性識別情報とに対応する前記対応情報を通知することを特徴とする請求項1
または4に記載の情報通知システム。
【請求項6】
前記情報通知サーバは前記対応情報を抽出する対応情報抽出部を備え、
前記対応情報抽出部は、前記携帯通信端末のユーザに対応付けられた履歴情報を用いて前記対応情報を抽出することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の情報通知システム。
【請求項7】
前記対応情報は、前記携帯通信端末のユーザが予め登録した情報であることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の情報通知システム。
【請求項8】
携帯通信端末と情報通知サーバとを含む情報通知システムに含まれる自動ドアシステムであって、
自動ドアと、
近距離無線通信により、自機の設置場所を判別させるための場所属性識別情報を含む信号を送信する信号発信装置と、を備え、
前記信号発信装置は、前記自動ドアが開かれたことを示す開情報を含めて前記信号を発信することを特徴とする自動ドアシステム。
【請求項9】
携帯通信端末と情報通知サーバとを含む情報通知システムに含まれる自動ドアシステムであって、
自動ドアと、
人が近づいたことを検知しドアを開くための起動センサと、
近距離無線通信により、自機の設置場所を判別させるための場所属性識別情報を含む信号を送信する信号発信装置と、を備え、
前記信号発信装置は、前記起動センサによる検知結果と連動して前記信号を発信することを特徴とする自動ドアシステム。
【請求項10】
信号発信装置から発信された当該信号発信装置の設置場所を判別させるための場所属性識別情報と、前記信号発信装置が備えられた自動ドアシステムにおける自動ドアが開かれたことを示す開情報とを含む信号を受信した携帯通信端末が当該信号を受信したときに、当該携帯通信端末から、前記場所属性識別情報および前記開情報を含む受信情報を受信するサーバ受信部と、
前記受信情報に前記開情報が含まれている場合、前記場所属性識別情報を用いて対応情報を抽出する対応情報抽出部と、
抽出した前記対応情報を前記携帯通信端末に通知する通知部と、を備えていることを特徴とする情報通知サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入店者に対し情報を通知する情報通知システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗にビーコン信号発信機を備え、ユーザが所持するスマートフォン等の携帯通信端末でビーコン信号を受信することにより、ユーザの来店を検知し、当該携帯通信端末にクーポンを配信したり、ユーザの来店状況の分析に利用したりする技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、入店者を特定して、当該入店者に対応する情報を通知する構成が記載されている。具体的には、特許文献1には、店舗の識別情報を含む信号を受信した携帯端末から入店者を特定する入店者識別情報を取得し、入店者識別情報に基づいて会員登録の有無を判断し、会員登録されていない場合は、会員登録を促す通知を携帯端末に送信する入店検知システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許6045730号公報(2016年11月25日登録)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のような従来技術は以下の問題がある。特許文献1の構成は、会員登録を促す通知を送信するものである。よって、入店者に送信できればよく、どのタイミングで送信するかまでは記載されていない。通知する情報の内容によっては、送信するタイミングが重要な場合もあり、特許文献1では、このような場合に対応することができない。
【0006】
本発明の一態様は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、適切なタイミングでユーザに対し情報を通知する情報通知システム等を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報通知システムは、自動ドアシステムと、携帯通信端末と、情報通知サーバとを含む情報通知システムであって、前記自動ドアシステムは、自動ドアと、近距離無線通信により、自機の設置場所を判別させるための場所属性識別情報を含む信号を送信する信号発信装置と、を備え、前記携帯通信端末は、前記信号発信装置から発信された前記信号を受信する端末受信部と、前記端末受信部が前記信号を受信したとき、前記場所属性識別情報を含む受信情報を前記情報通知サーバに送信する送信部と、前記情報通知サーバから通知された対応情報に基づいて表示情報を表示する表示部と、を備え、前記情報通知サーバは、前記携帯通信端末から前記受信情報を受信するサーバ受信部と、前記サーバ受信部が前記受信情報を受信したとき、前記携帯通信端末に対し、前記場所属性識別情報と対応付けられた対応情報を通知する通知部と、を備えていることを特徴としている。
【0008】
前記の構成によれば、自動ドアに設置された信号発信装置から発信された信号を受信した携帯通信端末は、場所属性識別情報を含む受信情報を情報通知サーバに送信する。そして、情報通知サーバから場所属性識別情報に対応する対応情報を受信する。信号発信装置から発信される信号は、近距離無線通信により発信されるので、携帯通信端末が自動ドアに設置された信号発信装置から発信された信号を受信するのは携帯通信端末を所持したユーザがまさに当該自動ドアを通過しようとしたときである。よって、自動ドアを通過しようとしたとき、すなわち、当該自動ドアの内部(例えば、店内)に入る、または入ったユーザに対し、ユーザが店内に入るタイミングで通知することができる。換言すれば、適切なタイミングでユーザに対し対応情報を通知することができる。
【0009】
本発明の一態様に係る情報通知システムでは、前記携帯通信端末の前記送信部は、前記受信情報にユーザを識別するユーザ識別情報または自端末を識別する端末識別情報を含めて送信し、前記情報通知サーバの前記通知部は、前記ユーザ識別情報または前記端末識別情報と、前記場所属性識別情報とに対応する前記対応情報を通知するものであってもよい。
【0010】
前記の構成によれば、ユーザ識別情報または端末識別情報に対応した対応情報、すなわちユーザに対応した対応情報を当該ユーザに対し通知することができる。
【0011】
本発明の一態様に係る情報通知システムでは、前記通知部は、前記自動ドアが開かれたことに連動して前記対応情報の通知を行うものであってもよい。
【0012】
前記の構成によれば自動ドアの開に連動して対応情報の通知を行う。自動ドアが開かれたということは、ユーザが自動ドアを通過した、すなわちユーザが入店したということができる。よって、店内に入った可能性が高いユーザに対し、対応情報を通知することができる。
【0013】
本発明の一態様に係る情報通知システムでは、前記情報通知サーバは、前記自動ドアが開いたことを示す開情報を取得する取得部を備え、前記通知部は、前記サーバ受信部が前記受信情報を受信し、前記取得部が前記開情報を取得したとき、前記自動ドアが開かれたとして、前記携帯通信端末に対し、前記対応情報を通知するものであってもよい。
【0014】
前記の構成によれば、自動ドアが開かれたことを確実に取得して、店内に入った可能性が高いユーザに対し対応情報を通知することができる。
【0015】
本発明の一態様に係る情報通知システムでは、前記信号発信装置は、前記自動ドアが開いたことを示す開情報を含めて前記信号を発信し、前記信号に前記開情報が含まれている場合、前記携帯通信端末は、前記受信情報に前記開情報を含めて送信し、前記通知部は、前記受信情報に前記開情報が含まれている場合、前記自動ドアが開かれたとして、前記携帯通信端末に対し、当該携帯通信端末と対応付けられた対応情報を通知するものであってもよい。
【0016】
前記の構成によれば、開情報を含む信号を自動ドアに設置された信号発信装置から発信する。よって、自動ドアと情報通知サーバとが通信可能に接続されていない場合であっても、店内に入った可能性が高いユーザに対し対応情報を通知することができる。
【0017】
本発明の一態様に係る情報通知システムでは、前記自動ドアは、人が近づいたことを検知しドアを開くための起動センサを備え、前記信号発信装置は、前記起動センサによる検知結果と連動して前記信号を発信するものであってもよい。
【0018】
前記の構成によれば、起動センサの検知結果と連動して信号を発信するので、起動センサが検知対象を検知した場合、すなわち、人が来た場合のみ信号を発信することができる。これにより、信号発信に伴う消費電力を抑制することができる。
【0019】
本発明の一態様に係る情報通知システムでは、前記情報通知サーバは前記対応情報を抽出する対応情報抽出部を備え、前記対応情報抽出部は、前記携帯通信端末のユーザに対応付けられた履歴情報を用いて前記対応情報を抽出するものであってもよい。
【0020】
前記の構成によれば、ユーザに対応付けられた履歴情報を用いて前記対応情報を抽出するので、ユーザ毎に、ユーザに対応させた対応情報を通知することができる。これにより、全てのユーザに対し同じものを通知する場合よりも、ユーザの意欲を刺激することができる。
【0021】
本発明の一態様に係る情報通知システムでは、前記対応情報は、前記携帯通信端末のユーザが予め登録した情報であってもよい。
【0022】
前記の構成によれば、ユーザ独自の情報を通知することができる。例えば、ユーザが買い物リストを予め登録しておけば、当該買い物リストを入店時に通知することができる。
【0023】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る自動ドアシステムは、携帯通信端末と情報通知サーバとを含む情報通知システムに含まれる自動ドアシステムであって、自動ドアと、近距離無線通信により、自機の設置場所を判別させるための場所属性識別情報を含む信号を送信する信号発信装置と、を備え、前記信号発信装置は、前記自動ドアが開かれたことを示す開情報を含めて前記信号を発信することを特徴としている。
【0024】
前記の構成によれば、自動ドアが開かれたことを示す開情報を含む信号を発信する。よって、発信した信号を受信した携帯通信端末において、開情報を含む信号を受信したことをトリガーとして対応情報を取得すれば、携帯通信端末を所持したユーザがまさに当該自動ドアを通過しようとしたときに対応情報を取得することができる。よって、適切なタイミングでユーザに対し対応情報を通知することができる。
【0025】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る自動ドアシステムは、携帯通信端末と情報通知サーバとを含む情報通知システムに含まれる自動ドアシステムであって、自動ドアと、人が近づいたことを検知しドアを開くための起動センサと、近距離無線通信により、自機の設置場所を判別させるための場所属性識別情報を含む信号を送信する信号発信装置と、を備え、前記信号発信装置は、前記起動センサによる検知結果と連動して前記信号を発信するものであってもよい。
【0026】
前記の構成によれば、自動ドアが開かれるときに信号を発信する。よって、発信した信号を受信した携帯通信端末において、信号を受信したことをトリガーとして対応情報を取得すれば、携帯通信端末を所持したユーザがまさに当該自動ドアを通過しようとしたときに対応情報を取得することができる。よって、適切なタイミングでユーザに対し対応情報を通知することができる。
【0027】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報通知サーバは、信号発信装置から発信された当該信号発信装置の設置場所を判別させるための場所属性識別情報と、前記信号発信装置が備えられた自動ドアシステムにおける自動ドアが開かれたことを示す開情報とを含む信号を受信した携帯通信端末が当該信号を受信したときに、当該携帯通信端末から、前記場所属性識別情報および前記開情報を含む受信情報を受信するサーバ受信部と、前記受信情報に前記開情報が含まれている場合、前記場所属性識別情報を用いて対応情報を抽出する対応情報抽出部と、抽出した前記対応情報を前記携帯通信端末に通知する通知部と、を備えていることを特徴としている。
【0028】
前記の構成によれば、携帯通信端末が信号を受信したときに、当該携帯通信端末から場所属性識別信号および開情報を含む受信情報を受信すると、対応情報を抽出し、当該携帯通信端末に送信する。よって、携帯通信端末では、信号を受信すると、対応情報を確認することができる。すなわち、適切なタイミングでユーザに対し対応情報を通知することができる。
【0029】
本発明の各態様に係る携帯通信端末および情報通知サーバは、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記携帯通信端末または情報通知サーバが備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記携帯通信端末または情報通知サーバをコンピュータにて実現させる携帯通信端末の制御プログラム、情報通知サーバの制御プログラム、およびこれらの少なくとも何れかを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0030】
本発明の一態様によれば、自動ドアを通過しようとしたとき、すなわち、当該自動ドアの内部(例えば、店内)に入る、または入ったユーザに対し、当該ユーザに対応した情報を、ユーザが店内に入るタイミングで通知することができるという効果を奏する。換言すれば、適切なタイミングでユーザに対し対応情報を通知することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明の実施形態に係る情報通知システムの概要を示す図である。
【
図2】上記情報通知システムに含まれる自動ドアシステムの要部構成を示すブロック図である。
【
図3】上記情報通知システムに含まれる携帯通信端末および情報通知サーバの要部構成を示すブロック図である。
【
図4】(a)はユーザ対応テーブルの例を示す図であり、(b)はユーザ情報の例を示す図であり、(c)は対応情報の例を示す図である。
【
図5】上記情報通知システムにおける処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
〔全体概要〕
まず、
図1を参照して本実施形態に係る情報通知システム1の全体概要について説明する。
図1は、情報通知システム1の全体概要を示す図である。
図1に示すように、情報通知システム1には、携帯通信端末10、自動ドアシステム40、および情報通知サーバ50が含まれる。
【0033】
情報通知システム1では、自動ドアシステム40にBLEモジュール410が備えられており、BLEモジュール410はビーコン信号を周期的に発信している。
【0034】
そして、携帯通信端末10にてビーコン信号を受信すると、携帯通信端末10は、ビーコン信号に含まれる場所属性識別情報と携帯通信端末10自身を識別するための端末識別情報とを含む受信情報を情報通知サーバ50に送信する。
【0035】
受信情報を受信した情報通知サーバ50は、受信情報に含まれる端末識別情報を用いて、ユーザに対応する対応情報を抽出し、携帯通信端末10に送信する。これにより、ユーザが自動ドアシステム40を通過するタイミングでユーザに対応した対応情報を当該ユーザに通知することができる。
【0036】
〔自動ドアシステム40の構成〕
次に、
図2を参照して、自動ドアシステム40の要部構成について説明する。
図2は、自動ドアシステム40の要部構成を示すブロック図である。
図2に示すように、自動ドアシステム40はBLEモジュール(信号発信装置)410、ドアシステム設定部430、ドアセンサ部(起動センサ)440、およびドア制御部450を含み、CAN通信網400により、これらが通信可能に接続されている。
【0037】
CAN通信網400とは、CAN(Controller Area Network)により接続された装置が相互に通信可能な通信網である。
【0038】
BLEモジュール410は、近距離無線通信の1つであるBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)を用いて信号を送信可能なモジュールである。BLEモジュール410から送信される信号には、BLEモジュール410が備えられた自動ドアシステム40の設置場所の属性を識別するための場所属性識別情報が含まれる。例えば、BLEモジュール410から送信される信号がビーコン信号の場合、UUID(Universally Unique IDentifier)、Major値、Minor値、および信号強度の情報であるRSSIとが含まれる。UUIDはBLEモジュールを識別するための識別子であり、Major値、およびMinor値は、さらに細かな情報(場所、位置)を示すものである。また、RSSIは信号強度を取得するための情報である。したがって、UUID、Major値、およびMinor値を総称して場所属性識別情報と呼ぶことができる。場所属性識別情報を受信した側は、当該場所属性識別情報から対応するBLEモジュール410がどこに存在するか、またはどんな店舗に設置されているか等を判別することができるためである。
【0039】
なお、BLE以外の近距離無線通信を用いてビーコン信号を送信する構成であってもよい。また、本実施形態では、到達距離が数十メートル程度の無線通信(いわゆる、無線PANと呼ばれる通信)を近距離無線通信と呼ぶ。すなわち、近距離無線通信とは、特定の規格の無線通信に限定されるものではなく、到達距離が数cmから数十m程度(例えば、20m程度)となる無線通信を示す。
【0040】
ドアシステム設定部430は、自動ドアシステム40の設定を行う。設定内容としては、後述するドアセンサ部440の感度、検出領域、ドアの静止時間、ドアの開閉速度、トルク等が挙げられる。
【0041】
ドアセンサ部440は、人を検知したときにドア部(自動ドア)470を開くためのセンサである。
【0042】
ドア制御部450は、後述するドア駆動部460を制御する。ドア駆動部460は、ドア制御部450の制御により駆動することによりドア部470を開閉する。ドア部470はドアである。ドアは、引き戸式であってもよいし、回転式であってもよいし、開き戸式であってもよい。
【0043】
なお、上記では、CAN通信網400を用いる構成として説明したが、自動ドアシステム40はこれに限られるものではない。制御部を備え、当該制御部が自動ドアシステム40全体を統括して制御することにより、メンテナンス情報の検出、送信等を行う構成であってもよい。
【0044】
〔携帯通信端末10の構成〕
次に、
図3を参照して携帯通信端末10および情報通知サーバ50の要部構成について説明する。
図3は、携帯通信端末10および情報通知サーバ50の要部構成を示すブロック図である。
図3に示すように、携帯通信端末10は、プロセッサ100、メモリ110、BLEモジュール120、タッチパネルディスプレイ(表示部)130、およびネットワークモジュール140を含む。
【0045】
BLEモジュール120は、自動ドアシステム40のBLEモジュール410から送信されたビーコン信号を受信するとともに、受信したビーコン信号に応じてBLEモジュール410に対して返答信号を送信する。
【0046】
プロセッサ100は、携帯通信端末10における各種情報処理および制御を行う。また、メモリ110はそのために必要なデータや各種プログラムを記憶する。また、プロセッサ100は受信情報生成部(端末受信部、送信部)101および対応情報受信部102を含む。
【0047】
受信情報生成部101は、BLEモジュール120を介して受信したビーコン信号に含まれる場所属性識別情報と、携帯通信端末10自身を識別するための端末識別情報またはユーザを識別するためのユーザ識別情報とを用いてビーコン信号を受信した旨を示す受信情報を生成し、ネットワークモジュール140に送信する。ユーザ識別情報は、例えば、特定のアプリケーションを利用するために登録されたログインID等を用いることができる。
【0048】
対応情報受信部102は、ネットワークモジュール140を介して情報通知サーバ50から対応情報を受信し、表示情報としてタッチパネルディスプレイ130に表示させる。なお、対応情報受信部102は対応情報そのものを表示情報としてタッチパネルディスプレイ130に表示させてもよいし、対応情報を表示情報に変換してタッチパネルディスプレイ130に表示させてもよい。例えば、対応情報がクーポンである場合、当該クーポンをタッチパネルディスプレイ130に表示させてもよい。また、対応情報が特定のコードを示すものであり、対応情報受信部102において、当該コードからクーポン用のバーコードを生成し、タッチパネルディスプレイ130に表示させてもよい。なお、当該機能は特定のアプリケーションにより実行されてもよい。
【0049】
さらに、対応情報として、表示情報がアップロードされたWebページのアドレスを受信し、携帯通信端末10から当該アドレスにアクセスすることにより、表示情報がタッチパネルディスプレイ130に表示されるようになっていてもよい。
【0050】
タッチパネルディスプレイ130は、ユーザによる操作入力をタッチパネルによって受け付けるとともに、ディスプレイによる画像表示を行う。
【0051】
ネットワークモジュール140は、ネットワークを介して情報通知サーバ50との通信を行う。ネットワークはどのようなものであってもよく、例えば、無線LANとインターネットによって構成されていてもよく、LTE通信網とインターネットによって構成されていてもよい。
【0052】
〔情報通知サーバ50の構成〕
次に、
図3を参照して、情報通知サーバ50の要部構成について説明する。
図3に示すように、情報通知サーバ50は、プロセッサ500、メモリ510、およびネットワークモジュール520を含む。
【0053】
プロセッサ500は、情報通知サーバ50における各種情報処理および制御を行う。また、メモリ510はそのために必要なデータや各種プログラムを記憶するとともに、ユーザ対応テーブル511、ユーザ情報512、および対応情報513を記憶する。
【0054】
ユーザ対応テーブル511は、端末識別情報とユーザとを対応付けたテーブルである。
図4の(a)に、ユーザ対応テーブル511の例を示す。
図4の(a)に示すユーザ対応テーブル511では、端末識別情報「111222」とユーザ「A」とが対応付けられ、端末識別情報「222333」とユーザ「B」とが対応付けられている。
【0055】
ユーザ情報512には、ユーザに対応する履歴情報を示すデータ格納されている。ユーザに対応する履歴情報として例えば、ユーザの買物履歴等が挙げられる。
図4の(b)に履歴情報の例を示す。
図4の(b)に示すの例では、履歴情報として、買物データが格納されている。具体的には、「Aさん」~「Dさん」までの買物履歴が格納されている。
【0056】
対応情報513には、携帯通信端末10に送信する対応情報が格納されている。対応情報としては例えば、クーポン、お得情報等が挙げられる。
図4の(c)に対応情報513の例を示す。
図4の(c)に示す対応情報513の例では、対応情報として「牛乳特売クーポン」、「卵特売クーポン」、「冷凍食品特売クーポン」、「スイーツ特売クーポン」が格納されている。
【0057】
また、プロセッサ100は、受信情報受信部(サーバ受信部)501、対応情報抽出部502、および対応情報送信部(通知部)503を含む。
【0058】
受信情報受信部501は、ネットワークモジュール520を介して携帯通信端末10から受信情報を受信し、対応情報抽出部502に通知する。
【0059】
対応情報抽出部502は、受信情報に含まれる場所属性識別情報、および端末識別情報を用いて、対応情報を抽出し、抽出した対応情報を対応情報送信部503に通知する。
または、対応情報抽出部502は、受信情報に含まれる場所属性識別情報、およびユーザ識別情報を用いて、対応情報を抽出し、抽出した対応情報を対応情報送信部503に通知する。例えば、端末識別情報を用いる場合、対応情報抽出部502は、ユーザ対応テーブル511を参照して、受信情報に含まれる端末識別情報と対応するユーザを決定する。ここでは仮に「A」とする。次に、対応情報抽出部502は、決定したユーザAの場所属性識別情報に対応するユーザ情報512を確認する。ここでは、当該店舗における「Aさんの買物履歴」を参照する。そして、「Aさんの買物履歴」を参照した結果、例えばスイーツの購入回数が多いことが認識できた場合、対応情報抽出部502は、対応情報513の「スイーツ特売クーポン」を対応情報として抽出する。なお、ユーザ識別情報を用いる場合、ユーザを決定する処理は不要である。
【0060】
これにより、ユーザに対応した対応情報を適切に抽出することができる。
【0061】
なお、対応情報の抽出方法は上述した方法に限られるものではなく、例えば、前回の購入日から所定期間以上経過している物に関する対応情報を抽出してもよい。また、曜日等によって抽出する対応情報を決定してもよい(毎週月曜日には牛乳を購入するという場合に、月曜に牛乳のクーポンを抽出する)。
【0062】
対応情報送信部503は、対応情報抽出部502から通知された対応情報を、ネットワークモジュール520を介して携帯通信端末10に送信する。
【0063】
ネットワークモジュール520は、ネットワークを介して携帯通信端末10との通信を行う。ネットワークはどのようなものであってもよく、例えば、無線LANとインターネットによって構成されていてもよく、LTE通信網とインターネットによって構成されていてもよい。
【0064】
〔情報通知システム1における処理の流れ〕
次に、
図5を参照して情報通知システム1における処理の流れを説明する。
図5は情報通知システム1における処理の流れを示すシーケンス図である。
図5に示すように、情報通知システム1では、自動ドアシステム40に備えられているBLEモジュール410からビーコン信号が周期的に送信されている(S101)。
携帯通信端末10は、ビーコン信号を受信すると(S201でYES)、携帯通信端末10の受信情報生成部101は、ビーコン信号に含まれる場所属性識別情報と、携帯通信端末10自身を識別するための端末識別情報とを用いて受信情報を作成する(S202)。そして、受信情報生成部101は、作成した受信情報を情報通知サーバ50に送信する(S203)。
【0065】
情報通知サーバ50は、携帯通信端末10から受信情報を受信すると(S301でYES)、対応情報抽出部502が受信情報に含まれる端末識別情報を用いて対応情報513から対応情報を抽出する(S302)。そして、対応情報送信部503は、対応情報を携帯通信端末10に送信する(S303)。
【0066】
携帯通信端末10は対応情報を受信すると(S204)、対応情報に基づく表示情報をタッチパネルディスプレイ130に表示する(S205)。
【0067】
以上のように、本実施形態に係る情報通知システム1では、自動ドアシステム40にBLEモジュール410が備えられている。よって、BLEモジュール410から発信された信号を携帯通信端末10が受信した場合、当該携帯通信端末10は自動ドアシステム40の近傍に存在することになる。そして、携帯通信端末10はBLEモジュール410から信号を受信すると、受信情報を情報通知サーバ50に送信し、情報通知サーバ50から対応情報を受信する。
【0068】
したがって、携帯通信端末10のユーザは、自動ドアシステム40の近傍にいるとき、換言すれば、自動ドアシステム40の自動ドアを通過する、または通過したというそのタイミングで対応情報を確認することができる。
【0069】
一方、従来技術のように自動ドアシステム40にBLEモジュール410が備えられていない場合、上述したタイミングで対応情報を受信することができず、上述した効果を奏することはできない。
【0070】
〔変形例1〕
上述した実施形態では、情報通知サーバ50は、携帯通信端末10から受信情報を受信したときに、対応情報を送信していた。
【0071】
本変形例では、情報通知サーバ50の取得部が、自動ドアシステム40から自動ドアを開いたという開情報を取得し、上記受信情報に加え、上記開情報を受信したときに対応情報を送信する。
【0072】
より詳細には、自動ドアシステム40と情報通知サーバ50とはネットワークで通信可能に接続されており、自動ドアシステム40は自動ドアを開けたときに開情報を情報通知サーバ50に送信する。そして、情報通知サーバ50の対応情報抽出部502は、受信情報に加え、上記取得部で上記開情報を受信したときに、対応情報の抽出を行う。そして、対応情報送信部503は抽出した対応情報を送信する。
【0073】
これにより、自動ドアシステム40の自動ドアが開いたときに対応情報を送信することができる。よって、携帯通信端末10のユーザが自動ドアシステム40の近傍まではきたが通過はしていない場合に対応情報を送信してしまうことを防止することができる。
【0074】
なお、自動ドアシステム40と情報通知サーバ50とが直接通信可能に接続されていない場合、自動ドアシステム40が開情報を携帯通信端末10に送信し、携帯通信端末10から情報通知サーバ50に開情報が送信される構成であってもよい。この場合、自動ドアシステム40のBLEモジュール410から発信される信号に開情報を含めて送信してもよいし、これとは異なる通信手段により開情報を送信してもよい。
【0075】
〔変形例2〕
上述した実施形態では、自動ドアシステム40のBLEモジュール410は、場所属性識別情報を含む信号を送信し、携帯通信端末10は当該信号を受信したときに、受信情報の送信、対応情報の受信を行っていた。
【0076】
本変形例では、BLEモジュール410から送信される信号に、自動ドアシステム40の自動ドアが開かれたことを示す開情報を含める。そして、携帯通信端末10では、開情報を含む受信情報を情報通知サーバ50に送信する。
【0077】
より詳細には、自動ドアシステム40のドア制御部450は、自動ドアを開く制御を行うとき、その旨をBLEモジュール410に通知する。そして、BLEモジュール410は、場所属性識別情報を含む信号を周期的に送信するとともに、ドア制御部450から上記通知を受けた場合、上記信号に開情報を含めて送信する。
【0078】
そして、携帯通信端末10の受信情報生成部101は、自動ドアシステム40から受信した信号に開情報が含まれている場合、開情報を含む受信情報を生成し、情報通知サーバ50に送信する。
【0079】
情報通知サーバ50の受信情報受信部501は、受信情報に開情報が含まれているか否かを判断し、開情報が含まれている場合、受信情報を対応情報抽出部502に通知する。
【0080】
これにより、受信情報に開情報が含まれていない場合、対応情報を送信しないので、携帯通信端末10のユーザが自動ドアシステム40の近傍まではきたが通過はしていない場合に対応情報を送信してしまうことを防止することができる。
【0081】
なお、開情報の有無を情報通知サーバ50で判断するのではなく、携帯通信端末10で判断する構成であってもよい。すなわち、携帯通信端末10の受信情報生成部101は、自動ドアシステム40から受信した信号に開情報が含まれているか否かを判断し、開情報が含まれている場合は受信情報を生成する。一方、開情報が含まれていなければ受信情報は生成しない。これにより、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
【0082】
〔変形例3〕
上述した実施形態では、BLEモジュール410は周期的に信号を発信していた。本変形例では、ドアセンサ部440の検知結果と連動してBLEモジュール410は信号を発信する。
【0083】
より詳細には、自動ドアシステム40のドアセンサ部440は、検知対象を検知したとき、その旨をBLEモジュール410に通知する。BLEモジュール410は、ドアセンサ部440から上記通知を受けたときのみ、信号を発信する。また、信号は、上記通知を受けたときから所定期間、所定の周期で発信する。
【0084】
これにより、自動ドアシステム40からは、ドアセンサ部440は、検知対象を検知したときのみ信号が発信される。よって、携帯通信端末10が信号を受信した場合、それはドアセンサ部440が検知対象を検知したとき、すなわち、自動ドアシステム40の自動ドアが開くときとなる。換言すれば、携帯通信端末10のユーザが自動ドアを通過するときである。したがって本変形例によれば、ユーザが自動ドアを通過するタイミングで対応情報を通知することができる。
【0085】
〔変形例4〕
上述した実施形態では、対応情報としてユーザの意図とは関係しないクーポンを例に挙げて説明した。本変形例では、対応情報としてユーザによって予め登録された情報を抽出する。
【0086】
より詳細には、ユーザは、携帯通信端末10またはネットワークに接続可能なパーソナルコンピュータ等の情報通知サーバ50と通信可能な装置を用いて、入店時に通知されたい情報を情報通知サーバ50に予め登録する。通知されたい情報とは、例えば買い物リスト等である。
【0087】
そして、情報通知サーバ50の対応情報抽出部502は、携帯通信端末10から受信情報を受信した場合、端末識別情報に対応するユーザによって予め登録された対応情報を抽出し、対応情報送信部503は当該対応情報を送信する。
【0088】
これにより、ユーザは、店舗等の入店時に当該対応情報(買い物リスト)を確認することができる。
【0089】
〔ソフトウェアによる実現例〕
携帯通信端末10および情報通知サーバ50の制御ブロック(特にプロセッサ100(受信情報生成部101、対応情報受信部102)およびプロセッサ500(受信情報受信部501、対応情報抽出部502、対応情報送信部503))は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0090】
後者の場合、携帯通信端末10および情報通知サーバ50は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば少なくとも1つのプロセッサ(制御装置)を備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な少なくとも1つの記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0091】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【符号の説明】
【0092】
1 情報通知システム
10 携帯通信端末
40 自動ドアシステム
50 情報通知サーバ
100 プロセッサ
101 受信情報生成部(端末受信部、送信部)
102 対応情報受信部
110 メモリ
120 BLEモジュール
130 タッチパネルディスプレイ(表示部)
140 ネットワークモジュール
400 CAN通信網
410 BLEモジュール(信号発信装置)
430 ドアシステム設定部
440 ドアセンサ部
450 ドア制御部
460 ドア駆動部
470 ドア部(自動ドア)
500 プロセッサ
501 受信情報受信部(サーバ受信部)
502 対応情報抽出部
503 対応情報送信部(通知部)
510 メモリ
511 ユーザ対応テーブル
512 ユーザ情報
513 対応情報
520 ネットワークモジュール