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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-09
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】液体材料塗布装置
(51)【国際特許分類】
   B05C 11/10 20060101AFI20220104BHJP
   B05C 5/00 20060101ALI20220104BHJP
   B05C 13/00 20060101ALI20220104BHJP
【FI】
B05C11/10
B05C5/00 101
B05C13/00
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2019211047
(22)【出願日】2019-11-22
(62)【分割の表示】P 2015551528の分割
【原出願日】2014-12-03
(65)【公開番号】P2020040066
(43)【公開日】2020-03-19
【審査請求日】2019-11-22
(31)【優先権主張番号】P 2013253655
(32)【優先日】2013-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】390026387
【氏名又は名称】武蔵エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123984
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 晃伸
(74)【代理人】
【識別番号】100102314
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 阿佐子
(72)【発明者】
【氏名】生島 直俊
【審査官】清水 晋治
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-285434(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102011011545(DE,A1)
【文献】特開2005-218971(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05C 5/00-21/00
B05D 1/00-7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体材料を吐出するディスペンスヘッドと、
着脱可能に保持されたディスペンスヘッドとワークとを相対移動させるロボットと、を備え、
ワークとディスペンスヘッドとを相対移動しながらワークに液体材料を線引塗布する液体材料塗布装置において、
前記ワークと前記ディスペンスヘッドとを相対移動させる第一制御部と、前記第一制御部と物理的に別体であり、前記ディスペンスヘッドの吐出量を制御する第二制御部と、を備え、
前記第一制御部が、前記ディスペンスヘッドのワークに対する速度情報を出力する機能を有し、
前記第二制御部が、前記第一制御部から出力された前記速度情報に対応する前記ディスペンスヘッドの動作を制御する吐出量制御指令を出力する変換部を有し、かつ、変換部から出力された前記吐出量制御指令に基づき前記ディスペンスヘッドの前記吐出量を自動制御する機能を有することを特徴とする液体材料塗布装置。
【請求項2】
前記第一制御部が、前記ロボットに搭載され、
前記第二制御部が、前記ロボットと物理的に別体に構成されることを特徴とする請求項1に記載の液体材料塗布装置。
【請求項3】
前記第一制御部が出力する前記速度情報が、前記ワークと前記ディスペンスヘッドとの相対移動速度のスカラー量であり、
前記変換部が、前記スカラー量に対応する吐出量制御指令を出力する機能を有することを特徴とする請求項1または2に記載の液体材料塗布装置。
【請求項4】
前記第一制御部が、前記線引塗布の実行と並行して前記第二制御部へ前記スカラー量を送信する機能を有することを特徴とする請求項3に記載の液体材料塗布装置。
【請求項5】
前記ディスペンスヘッドが、吐出量制御装置を含み、
前記変換部が、前記スカラー量に対応する前記吐出量制御装置の制御量が定められた変換テーブルを備えることを特徴とする請求項3または4に記載の液体材料塗布装置。
【請求項6】
前記ディスペンスヘッドが、エア式ディスペンサであり、
前記ディスペンスヘッドに印可する吐出圧力および吐出圧印可時間を制御するレギュレータを備え、
前記変換部が、前記スカラー量に対応する前記レギュレータの制御量が定められた変換テーブルを備えることを特徴とする請求項3または4に記載の液体材料塗布装置。
【請求項7】
前記変換テーブル、加速時と減速時とで共用されることを特徴とする請求項5または6に記載の液体材料塗布装置。
【請求項8】
前記変換テーブル、5つ以上の異なる吐出量を定めることを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の液体材料塗布装置。
【請求項9】
前記ディスペンスヘッドが、吐出量制御装置を含み、
前記変換部が、前記スカラー量に対応する前記吐出量制御装置の制御量を算出するための関係式を備えることを特徴とする請求項3または4に記載の液体材料塗布装置。
【請求項10】
前記ディスペンスヘッドが、エア式ディスペンサであり、
前記ディスペンスヘッドに印可する吐出圧力および吐出圧印可時間を制御するレギュレータを備え、
前記変換部が、前記スカラー量に対応する前記レギュレータの制御量を算出するための関係式を備えることを特徴とする請求項3または4に記載の液体材料塗布装置。
【請求項11】
前記関係式が、加速時と減速時とで共用されることを特徴とする請求項9または10に記載の液体材料塗布装置。
【請求項12】
前記関係式が、5つ以上の異なる吐出量を定めることを特徴とする請求項9ないし11のいずれかに記載の液体材料塗布装置。
【請求項13】
前記ディスペンスヘッドが、吐出量制御装置を含み、
前記変換部が、前記スカラー量に対応する前記吐出量制御装置の制御量が定められた変換テーブル、および、前記スカラー量に対応する前記吐出量制御装置の制御量を算出するための関係式を備え、
前記相対移動速度が所定の速度範囲内の場合は前記変換テーブルを使用し、前記相対移動速度が所定の速度範囲を逸脱する場合は前記関係式を使用することを特徴とする請求項3または4に記載の液体材料塗布装置。
【請求項14】
前記ディスペンスヘッドが、エア式ディスペンサであり、
前記ディスペンスヘッドに印可する吐出圧力および吐出圧印可時間を制御するレギュレータを備え、
前記変換部が、前記スカラー量に対応する前記レギュレータの制御量が定められた変換テーブル、および、前記スカラー量に対応する前記レギュレータの制御量を算出するための関係式を備え、
前記相対移動速度が所定の速度範囲内の場合は前記変換テーブルを使用し、前記相対移動速度が所定の速度範囲を逸脱する場合は前記関係式を使用することを特徴とする請求項3または4に記載の液体材料塗布装置。
【請求項15】
前記第一制御部が、前記第二制御部による前記ディスペンスヘッドの吐出量の制御と前記ディスペンスヘッドの相対移動とを同期させる機能を有することを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の液体材料塗布装置。
【請求項16】
前記第一制御部が、前記ロボットに対する相対移動指令の送信タイミングを遅らせること、または、前記ロボットに対する相対移動指令を先読みし、相対移動速度が変更される前に前記吐出量制御指令を前記第二制御部から前記ディスペンスヘッドに送信させることにより、前記ディスペンスヘッドの吐出量の制御と前記ディスペンスヘッドの相対移動とを同期させる機能を有することを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載の液体材料塗布装置。
【請求項17】
前記ディスペンスヘッドが、液体材料をノズルより飛翔吐出するジェット式ディスペンサを備えることを特徴とする請求項1ないし5、9および13のいずれかに記載の液体材料塗布装置。
【請求項18】
前記ジェット式ディスペンサは、ノズルに連通する流路に設けられた弁座に弁体を衝突させて、または、弁体を前記弁座に衝突する寸前に停止させて、液体材料をノズルより飛翔吐出するジェット式ディスペンサであることを特徴とする請求項17に記載の液体材料塗布装置。
【請求項19】
前記吐出量制御指令は、吐出タクトを含むことを特徴とする請求項17または18に記載の液体材料塗布装置。
【請求項20】
前記ディスペンスヘッドが、プランジャー方式ディスペンサ備えることを特徴とする請求項1ないし5、9および13のいずれかに記載の液体材料塗布装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐出装置をワークに対して相対移動させることができ、ワークに対して、所望とする線引塗布(描画塗布)を行なう塗布装置の吐出量を制御する指令を自動生成できる液体材料塗布装置に関する。
本明細書における線引塗布には、連続する一本の線を塗布描画する場合のみならず、間欠塗布により塗布描画する場合も含まれる。
【背景技術】
【0002】
電子機器の製造時に液体材料を所定のパターンに形成するためにディスペンサと呼称される吐出装置が多く用いられている。ディスペンサは、大型機器から小型機器の製造に至るまで広く使用されており、例えば、液晶、有機EL、プラズマディスプレイパネル(PDP)に代表されるフラットパネルディスプレイに蛍光体や接着剤を線状塗布する工程、或いは、スマートフォンのカバーを固定するための接着剤をカバー外周に線状塗布する工程に用いられる。
ディスペンサを用いた塗布作業は、塗布パターンに従いノズルとワークテーブルとを相対移動しながら、ノズルから液体材料を吐出することにより行われる。コーナー部を有する塗布パターンにおいて、線引塗布を行う際には、コーナー部における相対移動速度の低下により、描画形成した線幅に乱れが生じる問題が知られている。
【0003】
ディスペンサの一吐出方式として、例えば、圧縮空気源から供給される空気を貯留容器内の液体材料へ印加して貯留容器に連通されたノズルより吐出させるエア式ディスペンサがある。
描画塗布時のコーナー部におけるパターンの崩れを抑制するエア式ディスペンサとしては、例えば特許文献1に、基板上に四角形状のパターンを描画する塗布方法において、コーナー部の開始点でノズルと基板との相対速度を減速すると同時にペーストの吐出圧を減圧し、コーナー部を通過後、コーナー部の終了点に至る前にノズルと基板との相対速度を加速すると同時にペーストの吐出圧を増圧することで、コーナー部において振動の発生を抑制し、適正な量の塗布ができる塗布機が開示されている。また上記の制御は、マイクロコンピュータのRAMに格納されたパターンデータに基づき行われ、コーナー開始および終了位置の判定は、リニアスケールにより計測して行われるとしている。
【0004】
吐出装置と、ワークテーブルと、吐出装置とワークテーブルとを相対移動させる相対移動ロボット(XYZ方向移動装置)とを備える塗布装置において、所望の線引塗布を実現するためには、次に述べるようなプログラミングが必要である。
まず、相対移動ロボットを塗布パターンに従って相対移動させるための相対移動指令をプログラミングする必要がある。次に、塗布パターン上の各塗布位置における吐出量を制御する吐出量制御指令をプログラミングする必要がある。吐出量制御指令は、例えば、吐出のためのエア圧力を弱めたり、吐出口と連通する環状弁座と弁体との距離を近めたり、吐出推進力を与えるスクリューの回転速度を弱めたりする命令である。コーナー部などの相対移動速度が変化する場所のXY座標において吐出量を変えるためには、相対移動指令と連動して吐出量制御指令を送信する必要がある。
【0005】
例えば、特許文献2の段落[0085]~段落[0093]では、塗布パターンに沿ってロボットアームを移動させるプログラミング、およびサーボガンの塗料の塗布開始、終了タイミングなどをプログラミングし、PLCにプログラミングデータを記録し、再生することにより、自動塗装処理を行うことが記載されている。
【0006】
上記の相対移動プログラムは、文字、数字および記号等のキャラクターベースでプログラミングされる場合もあれば、応用CADプログラムで図形を描画することで自動生成される場合もある。
出願人は、特許文献3において、テキスト入力画面を表示するステップと、図形入力画面を表示するステップと、テキスト入力画面から入力された作業装置の移動情報を、図形入力画面に2次元平面上の経路およびその高さ情報としてリアルタイム出力するステップと、図面入力画面から入力された作業装置の移動情報を、テキスト入力画面にキャラクタベースでリアルタイム出力するステップと、テキスト入力画面および/または図形入力画面から入力された作業装置の移動情報に基づき、作業装置の移動情報を3次元空間上の経路として出力する3D表示画面を表示するステップと、入力された作業装置の(相対)移動プログラムを自動生成するステップとを備えるプログラムを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2005-218971号公報
【文献】特開2009-172452号公報
【文献】国際公開2009/031305号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来、所望の線引塗布(描画塗布)を実現するために、移動速度と吐出量制御とを連動してプログラミングすることが必要であった。しかしながら、異なるパラメータを連動してプログラミングする作業は、多大な手間と時間がかかるため、作業の軽減が求められていた。塗布線の太さが均一となるための条件は、例えば、コーナー部の塗布軌跡を数個の線分に分断し、各線分の速度と吐出量を調整して試行錯誤で見いだす作業が必要であるが、かかる作業は、移動速度と吐出量の制御コードを連動して修正することを繰り返し行うことを意味する。
かかる課題は、他品種少量生産のニーズに対応する場合には、一層顕著なものとなる。
【0009】
そこで、本発明は、所望の線引塗布(描画塗布)を実現するためのプログラミング作業を軽減することができる液体材料塗布装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
液体材料塗布装置に関する本発明は、液体材料を吐出するディスペンスヘッドと、着脱可能に保持されたディスペンスヘッドとワークとを相対移動させるロボットと、を備え、ワークとディスペンスヘッドとを相対移動しながらワークに液体材料を線引塗布する液体材料塗布装置において、前記ワークと前記ディスペンスヘッドとを相対移動させる第一制御部と、前記第一制御部と物理的に別体であり、前記ディスペンスヘッドの吐出量を制御する第二制御部と、を備え、前記第一制御部が、前記ディスペンスヘッドのワークに対する速度情報を出力する機能を有し、前記第二制御部が、前記第一制御部から出力された前記速度情報に対応する前記ディスペンスヘッドの動作を制御する吐出量制御指令を出力する変換部を有し、かつ、変換部から出力された前記吐出量制御指令に基づき前記ディスペンスヘッドの前記吐出量を自動制御する機能を有することを特徴とする。
上記液体材料塗布装置において、前記第一制御部が、前記ロボットに搭載され、前記第二制御部が、前記ロボットと物理的に別体に構成されることを特徴としてもよい。
上記液体材料塗布装置において、前記第一制御部が出力する前記速度情報が、前記ワークと前記ディスペンスヘッドとの相対移動速度のスカラー量であり、前記変換部が、前記スカラー量に対応する吐出量制御指令を出力する機能を有することを特徴としてもよい。
上記液体材料塗布装置において、前記第一制御部が、前記線引塗布の実行と並行して前記第二制御部へ前記スカラー量を送信する機能を有することを特徴としてもよい。
【0011】
上記液体材料塗布装置において、前記ディスペンスヘッドが、吐出量制御装置を含み、前記変換部が、前記スカラー量に対応する前記吐出量制御装置の制御量が定められた変換テーブルを備えることを特徴としてもよい。
上記液体材料塗布装置において、前記ディスペンスヘッドが、エア式ディスペンサであり、前記ディスペンスヘッドに印可する吐出圧力および吐出圧印可時間を制御するレギュレータを備え、前記変換部が、前記スカラー量に対応する前記レギュレータの制御量が定められた変換テーブルを備えることを特徴としてもよい。
上記液体材料塗布装置において、前記ディスペンスヘッドが、吐出量制御装置を含み、前記変換部が、前記スカラー量に対応する前記吐出量制御装置の制御量を算出するための関係式を備えることを特徴としてもよい。
上記液体材料塗布装置において、前記ディスペンスヘッドが、エア式ディスペンサであり、前記ディスペンスヘッドに印可する吐出圧力および吐出圧印可時間を制御するレギュレータを備え、前記変換部が、前記スカラー量に対応する前記レギュレータの制御量を算出するための関係式を備えることを特徴としてもよい。
上記液体材料塗布装置において、前記変換テーブルまたは関係式が、加速時と減速時とで共用されることを特徴としてもよい。
上記液体材料塗布装置において、前記変換テーブルまたは関係式が、5つ以上の異なる吐出量を定めることを特徴としてもよい。
上記液体材料塗布装置において、前記ディスペンスヘッドが、吐出量制御装置を含み、前記変換部が、前記スカラー量に対応する前記吐出量制御装置の制御量が定められた変換テーブル、および、前記スカラー量に対応する前記吐出量制御装置の制御量を算出するための関係式を備え、前記相対移動速度が所定の速度範囲内の場合は前記変換テーブルを使用し、前記相対移動速度が所定の速度範囲を逸脱する場合は前記関係式を使用することを特徴としてもよい。
上記液体材料塗布装置において、前記ディスペンスヘッドが、エア式ディスペンサであり、前記ディスペンスヘッドに印可する吐出圧力および吐出圧印可時間を制御するレギュレータを備え、前記変換部が、前記スカラー量に対応する前記レギュレータの制御量が定められた変換テーブル、および、前記スカラー量に対応する前記レギュレータの制御量を算出するための関係式を備え、前記相対移動速度が所定の速度範囲内の場合は前記変換テーブルを使用し、前記相対移動速度が所定の速度範囲を逸脱する場合は前記関係式を使用することを特徴としてもよい。
上記液体材料塗布装置において、前記第一制御部が、前記第二制御部による前記ディスペンスヘッドの吐出量の制御と前記ディスペンスヘッドの相対移動とを同期させる機能を有することを特徴としてもよい。
上記液体材料塗布装置において、前記第一制御部が、前記ロボットに対する相対移動指令の送信タイミングを遅らせること、または、前記ロボットに対する相対移動指令を先読みし、相対移動速度が変更される前に前記吐出量制御指令を前記第二制御部から前記ディスペンスヘッドに送信させることにより、前記ディスペンスヘッドの吐出量の制御と前記ディスペンスヘッドの相対移動とを同期させる機能を有することを特徴としてもよい。
上記液体材料塗布装置において、前記ディスペンスヘッドが、液体材料をノズルより飛翔吐出するジェット式ディスペンサを備えることを特徴としてもよい。
上記液体材料塗布装置において、前記ジェット式ディスペンサは、ノズルに連通する流路に設けられた弁座に弁体を衝突させて、または、弁体を前記弁座に衝突する寸前に停止させて、液体材料をノズルより飛翔吐出するジェット式ディスペンサであることを特徴としてもよい。
上記液体材料塗布装置において、前記吐出量制御指令は、吐出タクトを含むことを特徴としてもよい。
上記液体材料塗布装置において、前記ディスペンスヘッドが、プランジャー方式ディスペンサ備えることを特徴としてもよい。
【0012】
液体材料塗布装置に関する第2の観点の本発明は、液体材料を吐出する吐出ヘッドと、ワークが載置されるワークテーブルと、着脱可能に保持された吐出ヘッドとワークテーブルとを相対移動させるロボットと、塗布作業を実施するための塗布プログラムを有する制御部と、を備え、ワークと吐出ヘッドとを相対移動しながらワークに液体材料を線引塗布する液体材料塗布装置において、前記吐出ヘッドが、吐出口を有する吐出部および吐出量制御装置を含み、前記塗布プログラムが、前記ワークと前記吐出ヘッドとを塗布パターンに従って相対移動させるための相対移動指令を含み、前記制御部が、前記塗布プログラムに基づき前記ワークと前記吐出ヘッドとを相対移動させる第一制御部と、前記第一制御部と物理的に別体であり、前記吐出ヘッドの吐出量を制御する第二制御部と、を備えて構成され、前記塗布プログラムが、前記ワークと前記吐出ヘッドの相対移動速度のスカラー量の記述を含み、前記第一制御部が、前記塗布プログラムを記憶する第一記憶装置および前記塗布プログラムを実行する第一演算装置を有し、かつ、前記第二制御部へ前記スカラー量を送信する機能を有し、前記第二制御部が、第二記憶装置および第二記憶装置に記憶されたソフトウェアを実行することにより変換部を実現する第二演算装置を有し、前記変換部が、前記第一制御部から送信された前記スカラー量に基づき前記吐出ヘッドにより線幅が均一な線引塗布をするように前記吐出量制御装置の動作を制御する吐出量制御指令を動的に生成し、前記吐出ヘッドの前記吐出量を自動制御する機能を有することを特徴とする。
上記第2の観点の液体材料塗布装置において、前記塗布作業の実行と並行して前記第二制御部へ前記スカラー量を送信する機能を有することを特徴としてもよく、さらに、前記変換部が、前記スカラー量に対応する前記吐出量制御装置の制御量が定められた変換テーブルを備えること、或いは、前記変換部が、前記スカラー量に対応する前記吐出量制御装置の制御量を算出する変換式を備えることを特徴としてもよい。ここで、好ましくは、前記変換テーブルが、5つ以上の異なる吐出量を定めることを特徴とする。
上記第2の観点の液体材料塗布装置において、前記第一制御部が、前記第二制御部による前記吐出ヘッドの吐出量の制御と前記吐出ヘッドの相対移動とを同期させる機能を有することを特徴としてもよい。
上記第2の観点の液体材料塗布装置において、前記第一制御部が、前記ロボットに搭載され、前記第二制御部が、前記ロボットとケーブルを介して接続された物理的に別体であるディスペンスコントローラにより構成されることを特徴としてもよい。
上記第2の観点の液体材料塗布装置において、前記吐出ヘッドが、プランジャー方式ディスペンサ、エア式ディスペンサ、チュービング式ディスペンサ、および、ジェット式ディスペンサの中から選択された一のディスペンサを備えることを特徴としてもよい。
上記第2の観点の液体材料塗布装置において、前記変換部が、前記スカラー量に対応する前記吐出量制御装置の制御量が定められた変換テーブル、および、前記スカラー量に対応する前記吐出量制御装置の制御量を算出する変換式を備え、前記相対移動速度が所定の速度範囲内の場合は前記変換テーブルを使用し、前記相対移動速度が所定の速度範囲を逸脱する場合は前記変換式を使用することを特徴としてもよい。
上記第2の観点の液体材料塗布装置において、前記第一制御部が、前記ロボットに対する相対移動指令の送信タイミングを所定時間遅らせること、または、前記ロボットに対する相対移動指令を先読みし、前記相対移動速度が変更される所定時間前に前記吐出量制御指令を前記第二制御部から前記吐出ヘッドに送信させることにより、前記吐出ヘッドの吐出量の制御と前記吐出ヘッドの相対移動とを同期させる機能を有することを特徴としてもよい。
上記第2の観点の同期させる機能を有する液体材料塗布装置において、前記吐出ヘッドが、プランジャー方式ディスペンサ、エア式ディスペンサ、チュービング式ディスペンサ、および、ジェット式ディスペンサの中から選択された一のディスペンサを備えることを特徴としてもよい。
上記第2の観点の液体材料塗布装置において、前記変換テーブルが、加速時と減速時とで共用されることを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、所望の線引塗布(描画塗布)を実現するためのプログラミング作業を軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の塗布装置の外観を示す斜視図である。
図2】制御部および関連要素を示すブロック図である。
図3】吐出量の制御例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明を実施するための形態例を説明する。
図1に示すように、本発明の塗布装置1は、ディスペンサ10と、ロボット20とを主要な構成要素とする。以下では、各要素を詳説する。
【0016】
<ディスペンサ>
ディスペンサ10は、ディスペンスコントローラ40と、ディスペンスヘッド50とを主要な構成要素とする。
【0017】
ディスペンスコントローラ40は、記憶装置と、演算装置とを備え、ディスペンスヘッド50の吐出動作を制御する吐出動作指令を出力する。
ディスペンスヘッド50は、吐出部53と、吐出量制御装置64とを備え、ディスペンスコントローラ40から出力された吐出動作指令信号に基づき吐出口55から所望の吐出条件で液体材料を吐出する。
実施形態例で例示するディスペンサ10は、プランジャー方式のディスペンサである。ここで、プランジャー方式とは、計量管内を摺動しながら往復移動するプランジャーの作用により液体材料を吐出する方式をいう。別の言い方をすれば、プランジャー方式のディスペンサは、計量管内の容積がプランジャーの進出動作により減少することにより液体材料を吐出するものであり、注射器と同様の原理で液体材料を吐出するものである。
実施形態例のディスペンスヘッド50が備える吐出部53は、図示しない計量管と、図示しないプランジャーと、吐出口55を有するノズル54とを備えている(図2参照)。吐出量制御装置64は、プランジャーを計量管内で往復移動させるステッピングモータ(吐出用モータ)である。すなわち、プランジャーの往復移動は吐出用モータの回転により制御される。より詳細には、吐出用モータの回転数が多くなるほど、プランジャーの進出移動距離が長くなり、吐出用モータの回転速度が速くなるほどプランジャーの前進移動の速度が速くなる。図示しない計量管には、プランジャーを後退させてシリンジ56から液体材料を吸入する。
【0018】
<ロボット>
ロボット20は、X軸移動装置21と、Y軸移動装置22と、ロボットヘッド23と、架台24と、ロボットコントローラ30とを備えた卓上型の装置である。
X軸移動装置21は二本の支柱に支えられた門形の装置であり、X軸駆動源61を駆動源とする。X軸移動装置21にはロボットヘッド23が配設されており、ロボットヘッド23はX方向の任意の座標に移動することが可能である。
Y軸移動装置22は架台24上に敷設されており、Y軸駆動源62を駆動源とする。Y軸移動装置22にはテーブル25が配設されており、テーブル25はY方向の任意の座標に移動することが可能である。テーブル25上にはワーク26が着脱自在に保持される。
【0019】
ロボットヘッド23は、移動部材28およびZ軸駆動源63を備え、Z軸駆動源63を駆動源とするZ軸移動装置を構成している。すなわち、ロボットヘッド23は、Z軸駆動源63により移動部材28をZ方向の任意の座標に移動自在としている。プレートからなる移動部材28にはディスペンスヘッド50が着脱可能に固定されているので、ディスペンスヘッド50もZ軸移動装置によりZ方向の任意の座標に移動自在である。
各駆動源61~63は、例えば、ステッピングモータ、サーボモータ、リニアモータにより構成される。
架台24には、ロボットの動作を制御するロボットコントローラ30が内蔵されている。
ロボット20により、ディスペンスヘッド50とワーク26とを相対移動させることにより、所望の塗布パターンで塗布描画することが可能である。塗布パターンは、ディスペンスヘッド50から液体材料が吐出しながら相対移動速度を変化させる箇所を少なくとも一つ含んでいる。
【0020】
<制御部>
実施形態例の制御部は、ロボットコントローラ30と、ディスペンスコントローラ40とから構成される。以下では、ロボットコントローラ30を第一制御部30と呼称し、ディスペンスコントローラ40を第二制御部40と呼称する。なお、第一制御部と第二制御部とが物理的に別体である実施形態例とは異なり、第一制御部と第二制御部とが物理的に一体である一つの制御部で実現される場合もある。
【0021】
図2に示すように、第一制御部30は、相対移動指令が記述された塗布プログラムを記憶する記憶装置31と、この塗布プログラムを実行する演算装置32とを備えている。
第一制御部30は、塗布プログラムを実行し、X軸移動装置21、Y軸移動装置22およびZ軸駆移動装置23にケーブルB81を介して相対移動指令を送信することで、ディスペンスヘッド50とワーク26との相対移動を実現する。
【0022】
塗布プログラムには、XYZ軸移動装置(21~23)を指定座標に直線的または曲線的に移動させる指令、ディスペンスヘッド50の移動速度設定指令、吐出開始指令、および、吐出終了指令などが記述されている。実施形態例の塗布プログラムには、吐出量制御に関する指令は記述されていない。実施形態例の塗布プログラムは、インタプリタ方式で処理される。
第二制御部40は、記憶装置と、演算装置とを備え、ケーブルC82を介してディスペンスヘッド50に吐出動作指令を送信する。吐出動作指令には、吐出開始指令、吐出終了指令、および、吐出量制御指令が含まれる。
【0023】
さらに、第二制御部40は、記憶装置に格納されたソフトウェアにより実現される変換部45を有する。実施形態例の変換部45には、ディスペンスヘッド50の移動速度Vと吐出量制御装置64の制御量Dの関係を表す関係式または変換テーブルを有している。変換部45は、関係式または変換テーブルに移動速度Vを適用し、設定された線幅を実現するための制御量Dを算出する。移動速度Vは、ワークテーブル26とディスペンスヘッド50との相対移動速度のスカラー量である。
実施形態例では、吐出量制御装置64が吐出用モータであることから、制御量Dはモータの回転速度(単位時間当たりの回転数)となる。関係式または変換テーブルは、理論値または実験値に基づき予め作成しておく必要がある。関係式または変換テーブルは、5つ以上の異なる吐出量を段階的に定めるものであることが好ましい。なお、一つの塗布装置1で複数の塗布線幅を実現するためには、実現する塗布線幅と同じ数の関係式または変換テーブルを用意することが必要である。
【0024】
第一制御部30と第二制御部40は、ケーブルA80で電気的に接続されており、通信を行うことが可能である。第一制御部30からは、塗布プログラムからの吐出開始・終了指令、および、ディスペンスヘッド50の移動速度Vが、第二制御部40に送信される。ここで、ディスペンスヘッド50の移動速度Vは、塗布プログラムからの移動速度変更指令が出された際に、或いは、所定の時間間隔で、第二制御部40に送信される。第二制御部40による移動速度Vの取得は、第二制御部40から第一制御部30へ送信要求を行うポーリング方式により行ってもよい。
第二制御部40がディスペンスヘッド50の移動速度を受信すると、変換部45の有する前述の関係式または変換テーブルにより吐出量制御装置64の最適制御条件が求められる。
【0025】
<吐出量の制御例>
図3の上段は、ディスペンスヘッド50の移動速度V~Vに対応する吐出量制御装置64の制御量D~Dを示す変換テーブルのイメージ図である。移動速度V~Vはスカラー量(絶対値)で記述されているため、加速時と減速時とで同じ変換テーブルを使用することが可能である。
図3の下段は、ディスペンスヘッド50の移動速度がVからVに減速する際の吐出量制御を示すグラフである。
図3の初期状態においては、ディスペンスヘッド50が移動速度Vで移動し、吐出量制御装置64である吐出用モータは単位時間当たりDの回転速度で制御されている。ディスペンスヘッド50の移動速度の情報は、Δt毎に第一制御部30から第二制御部40に送られる。第二制御部40が有する、変換部45は、移動速度Vに変化が生じた場合には、変換テーブルに基づき対応する制御量Dを算出する。
ディスペンスヘッド50の移動速度がVに低下すると、第二制御部40から減速指令が出され、吐出量制御装置64はDの回転速度まで減速する。同様に移動速度がV、V、・・・・Vn-1と順に低下すると、これに対応して第二制御部40から減速指令が順次出され、吐出量制御装置64もD、D・・・・Dn-1と回転速度を減速する。ディスペンスヘッド50の移動速度がVに達し維持されると、第二制御部40から減速指令が出され、吐出量制御装置64も回転速度をDに減速する。移動速度がVを維持される間は、第二制御部40から速度変更指令が出されないので、吐出量制御装置64は回転速度Dを維持する。
【0026】
図3の下段では、ディスペンスヘッド50の移動速度Vが線形的に低下する場合を例示したが、非線形的に変化する場合も上記と同様の方法で吐出量制御装置を制御することが可能である。ディスペンスヘッド50の移動速度Vに対応する吐出量制御装置64の制御量Dを変換テーブルから選び出し、吐出量制御装置64を制御量Dでコントロールすればよい。
なお、関係式と変換テーブルを併用し、例えば一定の速度範囲には変換テーブルを使用し、一定の速度範囲を逸脱する場合には関係式を使用することも可能である。
【0027】
<塗布作業の実施>
塗布装置1は、予め作成された塗布プログラム実行することで自動で塗布作業を実施する。
第一制御部の記憶装置31に格納される塗布プログラムが読み出され、演算装置32で実行されると、X軸移動装置21、Y軸移動装置22およびZ軸駆移動装置23に相対移動指令が送信され、第二制御部40に吐出開始・終了指令が送信される。なお、塗布プログラムには吐出終了指令を含めず、吐出開始指令から一定時間経過後に吐出を終了させる仕様としてもよい。
【0028】
塗布プログラムの実行と並行して、ディスペンスヘッド50の移動速度Vの情報が定期的に第二制御部40に送信される。ここで、移動速度Vの情報とは、実施形態例では、X軸移動装置21およびY軸移動装置22により実現されるX-Y平面における移動速度情報を意味する。ただし、実施形態例とは異なり、X-Z平面、Y-Z平面、X-Y-Z空間などの座標系における移動速度情報を定期的に送信することももちろん可能である。
【0029】
第二制御部40が第一制御部30から吐出開始・終了指令および移動速度Vの情報を受信すると、ディスペンスヘッド50に吐出動作指令を送信する。吐出動作指令のうち、吐出開始・終了指令は塗布プログラムに記述されているが、吐出動作指令のうち、吐出量制御指令については塗布プログラムには記述されていない。すなわち、塗布プログラムに記述されたディスペンスヘッド50の移動速度Vに基づいて第二制御部40が動的に吐出量制御指令を生成する。実施形態例では、吐出量制御装置64はステッピングモータであるから、吐出量増加指令はモータの回転速度(単位時間当たりの回転数)を増加させる指令であり、吐出量減少指令はモータの回転速度(単位時間当たりの回転数)を減少させる指令となる。すなわち、第二制御部40は、ディスペンスヘッド50の移動速度が上昇した際には吐出量増加指令を出力し、ディスペンスヘッド50の移動速度が低下した際には吐出量減少指令を出力する。第二制御部40により吐出量が実質的にリアルタイムで制御されるので、線幅が均一な描画塗布を、従来よりも少ないプログラミング作業により実現することが可能である。
【0030】
<同期機能>
本発明では、リアルタイム性をもってディスペンスヘッドの移動速度と吐出量の制御がコントロールされる点に特徴があるが、塗布条件によっては吐出量の制御のタイミングが僅かにズレる場合もある。そこで、好ましい形態の塗布装置1は、ディスペンスヘッドの移動速度変化と吐出量制御の同期機能を備えている。
この同期機能は、演算装置32からXYZ軸移動装置(21~23)に送信する相対移動指令を一様に所定時間だけ遅らせることにより実現される。ここで、同期に必要な遅延時間は、第二制御部40がディスペンスヘッド50の移動速度Vの情報を取得し、吐出量制御指令がディスペンスヘッド50に送信され、実際に吐出量が変化し始めるのに要する時間である。或いは、演算装置32が塗布プログラムを先読みし、移動速度Vが変更される所定時間前に吐出量制御指令を送信するようにしてもよい。
【0031】
<異なる方式の吐出装置>
実施形態例では、吐出用モータによりプランジャーの進出量が制御されるディスペンサの例を説明したが、ディスペンサは様々な種類のものを使用することが可能である。そして、吐出量制御装置64は、ディスペンサの種類によって例えば次のように代わる。
貯留容器内の液体材料に調圧されたエアを所望時間だけ印加してノズルから吐出を行うエア式ディスペンサの場合は、吐出量制御装置はレギュレータで、吐出量の制御パラメータは、吐出圧力、吐出圧印加時間となる。
ロータリチュービング機構を有するチュービング式ディスペンサの場合は、吐出量制御装置はモータで、吐出量の制御パラメータは、回転方向、回転数、回転速度となる。
ノズルに連通する流路の端部に設けられた弁座に弁体を衝突させてまたは弁体を弁座に衝突する寸前に停止させて液体材料をノズル先端より飛翔吐出させるジェット式ディスペンサの場合は、吐出量制御装置は電磁弁で、吐出量の制御パラメータは、吐出タクト(電磁弁の開閉間隔)となる。
【0032】
以上に説明した本発明の塗布装置によれば、ロボットが保持する吐出装置の移動速度に応じて吐出量制御指令を記述する必要がなくなるので、塗布プログラムの作成時間を大幅に削減することが可能となる。また、塗布プログラムのコード量も全体的に少なくなり、プログラムミスを誘発する要因が減少するの共にデバッグ作業時間も大幅に削減される。
また、オペレータは、ロボットの動作を定める相対移動指令のプログラミングに必要な知識のみを習得すれば足りるので、オペレータの育成期間を短縮することも可能となる。
【符号の説明】
【0033】
1:塗布装置
10:ディスペンサ
20:ロボット
21:X軸移動装置
22:Y軸移動装置
23:ロボットヘッド(Z軸移動装置)
24:架台
25:テーブル
26:ワーク
28:移動部材
30:ロボットコントローラ(第一制御部)
31:記憶装置
32:演算装置
40:ディスペンスコントローラ(第二制御部)
45:変換部
50:ディスペンスヘッド
53:吐出部
54:ノズル
55:吐出口
56:シリンジ
61:X軸駆動源
62:Y軸駆動源
63:Z軸駆動源
64:吐出量制御装置
80:ケーブルA
81:ケーブルB
82:ケーブルC
図1
図2
図3