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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-09
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】通信装置、および、通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/18 20090101AFI20220104BHJP
   H04W 28/08 20090101ALI20220104BHJP
   H04W 48/16 20090101ALI20220104BHJP
   H04W 80/04 20090101ALI20220104BHJP
   H04W 92/08 20090101ALI20220104BHJP
【FI】
H04W48/18
H04W28/08
H04W48/16 135
H04W80/04
H04W92/08 110
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2017031928
(22)【出願日】2017-02-23
(65)【公開番号】P2018137662
(43)【公開日】2018-08-30
【審査請求日】2020-02-20
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成28年度、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 国際研究開発・実証プロジェクト/コファンド事業 日本-イスラエル研究開発事業/パブリックセーフティ向け自律分散型LTE無線通信システムの研究開発、産業技術力強化法第19条の適用を受ける出願
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004330
【氏名又は名称】日本無線株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】特許業務法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 克彦
(72)【発明者】
【氏名】勝又 貞行
(72)【発明者】
【氏名】河上 省吾
(72)【発明者】
【氏名】丹下 透
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 孝義
【審査官】齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-003383(JP,A)
【文献】特開2016-012841(JP,A)
【文献】国際公開第2015/178032(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/125493(WO,A1)
【文献】特表2014-534676(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0282048(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第102026328(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0048710(US,A1)
【文献】国際公開第2016/048430(WO,A1)
【文献】藤島 大輔,NTT DOCOMOテクニカル・ジャーナル Vol.23 No.4[ONLINE],一般社団法人電気通信協会,2016年12月12日,第23巻,pp.76-84
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動端末との間で無線接続して、当該移動端末からの所定の制御信号に含まれるPLMN情報を受信可能な基地局の機能を提供可能でありソフトウェアにより仮想的に運用される基地局機能部と、
前記移動端末をネットワークに接続させるための処理を実行可能なMMEの機能を含む仮想MME機能部と、仮想マシン上のアプリケーションで運用される仮想ネットワークノードとなり前記仮想マシンが提供する複数の仮想機能部により構成される、複数の仮想ネットワーク機能部と、仮想ネットワークノードの機能を提供する前記仮想ネットワーク機能部を仮想マシン上で運用する処理部と、を含み仮想化したEPC機能部と、を一体に備え、
前記基地局機能部は、前記所定の制御信号に含まれる前記PLMN情報に基づいて、前記移動端末からの通信トラヒックを、前記ネットワークとは異なる他のネットワークを用いて転送させるための処理を実行可能であり、
前記基地局機能部は、
前記所定の制御信号に含まれる、前記移動端末からの通信トラヒックを処理する事業者を識別可能なPLME情報に基づいて、所定の事業者に属する前記移動端末からの通信トラヒックを、前記他のネットワークを用いて転送し、
前記PLMN情報に基づいて、所定の移動端末からの通信トラヒックを、前記EPC機能部を介さずに前記他のネットワークにオフロードする
ことを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記基地局機能部は、前記所定の情報に基づいて、所定の移動端末からの通信トラヒックを、前記EPC機能部を介して転送するか否かを決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記基地局機能部は、前記所定の移動端末からの通信トラヒックを、前記EPC機能部を介さずに転送すると決定した場合に、前記所定の制御信号とは異なる他の制御信号を、前記他のネットワークに転送する
ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記基地局機能部は、前記所定の制御信号に含まれるLAPIに基づいて、前記通信トラヒックを、前記他のネットワークを用いて転送させる
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の通信装置。
【請求項5】
前記基地局機能部は、前記所定の制御信号に含まれる前記移動端末の属性を示す情報に基づいて、所定の属性である前記移動端末からの通信トラヒックを、前記他のネットワークを用いて転送させる
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の通信装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の、前記基地局機能部と前記EPC機能部とを一体に備える通信装置において、
前記通信装置は、
移動端末との間で無線接続して、当該移動端末からの所定の制御信号に含まれるPLMN情報を受信可能な基地局の機能を提供する第1のステップと、
前記移動端末をネットワークに接続させるための処理を実行可能なMMEの機能を提供する第2のステップと、
前記所定の制御信号に含まれる前記PLMN情報に基づいて、前記移動端末からの通信トラヒックを、前記ネットワークとは異なる他のネットワークを用いて転送させるための処理を実行する第3のステップと、を実行し、
前記第3のステップにおいて、
前記所定の制御信号に含まれる、前記移動端末からの通信トラヒックを処理する事業者を識別可能なPLME情報に基づいて、所定の事業者に属する前記移動端末からの通信トラヒックは、前記他のネットワークを用いて転送され、
前記PLMN情報に基づいて、所定の移動端末からの通信トラヒックは、前記EPC機能部を介さずに前記他のネットワークにオフロードされる
ことを特徴とする通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信装置、および、通信方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、基地局の機能とEPC(Evolved Packet Core)の機能とが一体化された通信装置を介して、移動端末が通信する技術が研究・開発されている。特許文献1は、基地局の機能とEPCの機能とが一体化された複数の通信装置に関する技術を開示する。特許文献1には、UEが、基地局の機能とEPCの機能とが一体化された通信装置を介して、インターネットに接続することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-012841号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、UEからの通信トラヒックが増加した場合、該通信トラヒックを複数のネットワークで分散して転送することが考えられる。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、UEからの通信トラヒックは、基地局の機能とEPCの機能とが一体化された通信装置を介して、インターネットに接続することは開示されているものの、複数のネットワークに分散する技術は開示されていない。そのため、UEからの通信トラヒックが増加した場合、特許文献1に記載の技術では、該通信トラヒックを複数のネットワークに分散できない恐れがあり、増加した通信トラヒックにより、ネットワークが輻輳するという問題が生じる可能性があった。
【0005】
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、基地局の機能とEPCの機能とが一体化された通信装置において、移動端末からの通信トラヒックを、複数のネットワークに分散して転送可能な通信装置、および、通信方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態の通信装置は、移動端末との間で無線接続して、当該移動端末からの所定の制御信号を受信可能な基地局の機能を提供可能な基地局機能部と、当該移動端末をネットワークに接続させるための処理を実行可能なMMEの機能を含むEPC機能部と、を備え、当該基地局機能部は、当該所定の制御信号に含まれる所定の情報に基づいて、当該移動端末からの通信トラヒックを、当該ネットワークとは異なる他のネットワークを用いて転送させるための処理を実行可能であることを特徴とする。
【0007】
本発明の一実施形態の通信装置において、当該基地局機能部は、当該所定の情報に基づいて、所定の移動端末からの通信トラヒックを、当該EPC機能部を介さずに当該他のネットワークにオフロードすることを特徴としてもよい。
【0008】
本発明の一実施形態の通信装置において、当該基地局機能部は、当該所定の情報に基づいて、所定の移動端末からの通信トラヒックを、当該EPC機能部を介して転送するか否かを決定することを特徴としてもよい。
【0009】
本発明の一実施形態の通信装置において、当該基地局機能部は、当該所定の移動端末からの通信トラヒックを、当該EPC機能部を介さずに転送すると決定した場合に、当該所定の制御信号とは異なる他の制御信号を、当該他のネットワークに転送することを特徴としてもよい。
【0010】
本発明の一実施形態の通信装置において、基地局機能部は、当該所定の制御信号に含まれる、当該移動端末からの通信トラヒックを処理する事業者を識別可能な識別子に基づいて、所定の事業者に属する当該移動端末からの通信トラヒックを、当該他のネットワークを用いて転送させることを特徴としてもよい。
【0011】
本発明の一実施形態の通信装置において、当該基地局機能部は、当該所定の制御信号に含まれるLAPIに基づいて、当該通信トラヒックを、当該他のネットワークを用いて転送させることを特徴としてもよい。
【0012】
本発明の一実施形態の通信装置において、当該基地局機能部は、当該所定の制御信号に含まれる当該移動端末の属性を示す情報に基づいて、所定の属性である当該移動端末からの通信トラヒックを、当該他のネットワークを用いて転送させることを特徴としてもよい。
【0013】
本発明の一実施形態の通信方法において、移動端末との間で無線接続して、当該移動端末からの所定の制御信号を受信可能な基地局の機能を提供する第1のステップと、当該移動端末をネットワークに接続させるための処理を実行可能なMMEの機能を提供する第2のステップと、当該所定の制御信号に含まれる所定の情報に基づいて、当該移動端末からの通信トラヒックを、当該ネットワークとは異なる他のネットワークを用いて転送させるための処理を実行する第3のステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、基地局の機能とEPCの機能とが一体化された通信装置において、移動端末からの通信トラヒックを、複数のネットワークに分散して転送可能な通信装置、および、通信方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1の実施形態における、通信システム1の構成例を示す図である。
図2】本発明の第1の実施形態における、通信装置2の機能ブロックの構成例を示す図である。
図3】本発明の第1の実施形態における、通信装置2の構成例を示す図である。
図4】本発明の第1の実施形態における、移動端末3の構成例を示す図である。
図5】本発明の第1の実施形態における、通信システム1の動作例を示すシーケンス図である。
図6】本発明の第2の実施形態における、通信システム1の動作例を示すシーケンス図である。
図7】本発明の第3の実施形態における、通信システム1の構成例を示す図である。
図8】本発明の第3の実施形態における、通信システム1の動作例を示すシーケンス図である。
図9】本発明の第4の実施形態における、通信装置2の機能ブロックの構成例を示す図である。
図10】本発明の第4の実施形態における、通信装置2の機能ブロックの他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0017】
(通信システム1の構成例)
図1は、第1の実施形態における通信システム1の構成例を示す図である。図1は、LTE(Long Term Evolution)の通信システムを例示するが、本発明の通信システムは図1の例に限定されない。本発明の通信システム1は、GPRS(General Packet Radio Service)、UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)等にも適用可能である。
【0018】
図1に示すように、第1の実施形態における通信システム1は、通信装置2と、移動端末3と、外部ネットワーク4と、他の通信ネットワーク5を含む。
【0019】
通信装置2は、基地局(eNB)機能20(第1機能部)と、EPC(Evolved Packet Core)機能21(第2機能部)とを含む。通信装置2は、例えば、1つの筐体内に、基地局機能部20と、EPC機能部21とを含み、該基地局機能部20により移動端末3と接続し、該EPC機能部21により該移動端末3をインターネット等の外部ネットワーク4(ネットワーク)に接続させることができる。なお、EPCは、移動端末3がインターネット等の外部ネットワーク4と通信するためのバックボーンネットワークである。
【0020】
また、通信装置2は、通信処理機能部25を含み、該通信処理機能部25を介して、該移動端末3を他の通信ネットワーク5(他のネットワーク)に接続させることができる。図1に示すように、他の通信ネットワーク5は、例えば、通信衛星が提供するマイクロ波を用いた通信ネットワークである。なお、他の通信ネットワーク5は、通信衛星が提供するものに限られず、アクセスポイントが提供する無線LANを用いた通信ネットワークなど、どのようなものであってもよい。なお、図1の例では、通信装置2に接続する他の通信ネットワーク5は1つであるが、他の通信ネットワーク5の数は1つに限られず、いくつであってもよい。
【0021】
図1に示すように、通信装置2は、移動端末3からの通信トラヒックを、EPC機能部21を介して外部ネットワーク4に転送する経路と、通信処理機能部25を介して他の通信ネットワーク5に転送する経路のいずれかに振り分ける。図1に示すように、移動端末3からの通信トラヒックは、他の通信ネットワーク5を介して転送される場合、EPC機能部21を介さないことになる。すなわち、通信装置2は、移動端末3からの通信トラヒックを、EPC機能部21を介して転送するか、該EPC機能部21を介さずに転送するかを決定する。言い換えると、該通信装置2は、移動端末3からの通信トラヒックについて、EPC機能部21をオフロードするか否かを決定する。
【0022】
通信装置2は、例えば、所定の情報に基づいて、移動端末3からの通信トラヒックを、外部ネットワーク4と他の通信ネットワーク5のいずれかに振り分ける。所定の情報は、例えば、移動端末3からの制御信号に含まれるPLMN(Public Land Mobile Network)情報である。また、所定の情報は、例えば、移動端末3からの制御信号に含まれるLAPI(Low Access Priority Indication)であってもよい。また、所定の情報は、移動端末3の属性を示す情報であってもよく、例えば、該移動端末3からの制御信号に含まれる、該移動端末3を識別可能な端末識別子(端末ID:端末 Identifier)や加入者識別番号であってもよい。なお、所定の情報は、これらの例に限られず、どのような情報であってもよい。
【0023】
ここで、PLME情報は、電気通信事業者を識別可能な情報であり、国番号(MMC:Mobile Country Code)と事業者コード(MNC:Mobile Network Code)とを含む情報である。また、LAPIは、M2M通信を、一般の音声データ通信よりも低い優先度に設定するための情報である。また、端末IDは、例えば、移動端末3を一意に識別可能な端末識別番号や、移動端末3のユーザの加入者識別番号であってもよい。
【0024】
上記のとおり、通信装置2が、所定の情報に基づいて、移動端末3からの通信トラヒックを複数のネットワークに振り分けるため、該複数のネットワークに通信トラヒックを分散することができ、該複数のネットワークの各々の通信量を低減することができる。
【0025】
移動端末3は、例えば、スマートフォンや携帯電話、モバイルルータ、PC(Personal Computer)など、通信機能を備える装置である。また、移動端末3は、スマートデバイス(例えば、スマートメータ、スマートテレビ)や、M2M(Machine to Machine)デバイス、ウェアラブル端末などであってもよい。M2Mデバイスは、例えば、上記のデバイスの他、種々の産業機器、ヘルスケア機器、自動車、家電などを含む。
【0026】
移動端末3は、例えば、MTCデバイスであってもよい。MTCデバイスは、例えばスマートメータなど、必ずしも人間の介入を必要としないデータ通信の形態を意味する。例えば、MTCデバイスは、通信相手の機器と自律通信が可能である。MTCは、技術標準仕様書(3GPP TS22.368など)で標準化が進められている。
【0027】
移動端末3は、例えば、所定の無線通信により、通信装置2と接続可能である。移動端末3は、例えば、通信装置2を介して外部ネットワーク4と接続し、所定のデータを送受信可能である。また、移動端末3は、例えば、通信装置2を介して他の通信ネットワーク5と接続し、所定のデータを送受信可能である。
【0028】
外部ネットワーク4は、例えば、インターネットなどの通信網である。上述したように、他の通信ネットワーク5は、例えば、通信衛星が提供するマイクロ波を用いた通信ネットワークや、アクセスポイントが提供する無線LANを用いた通信ネットワークなどである。
【0029】
(通信装置2の構成例)
図2は、本発明の第1の実施形態における通信装置2の機能ブロックを示す図である。図2に示すように通信装置2は、基地局機能部20と、EPC機能部21と、通信処理機能部25を備える。
【0030】
基地局機能部20は、移動端末3と接続するための機能を提供する。基地局機能部20は、所定の周波数を用いて、移動端末3と無線による接続を行う(無線接続する)。所定の周波数は、例えば、ライセンスを受けた周波数帯域である。また、所定の周波数は、例えば、アンライセンスドバンドの周波数帯域であってもよい。
【0031】
基地局機能部20は、移動端末3から受信した制御信号(Control-Plane)やデータ信号(User-Plane)を、EPC機能部21に転送する。また、基地局機能部20は、所定の指示に基づいて、移動端末3から受信した制御信号やデータ信号を通信処理機能部25に転送する。データ信号は、例えば、データフレームやパケットである。
【0032】
EPC機能部21は、所定の信号処理を実行する機能を提供する。図2に示すように、EPC機能部21は、MME(Mobility Management Entity)機能部22と、SGW(Serving Gateway)機能部23と、PGW(PDN Gateway)機能部24を含む。なお、EPC機能部は、これらの機能以外に、例えばHSS(Home Subscribe Server)機能部などを含んでいてもよい。
【0033】
MME機能部22は、制御信号を処理する機能(Control-Plane機能)を含む。また、MME機能部22は、HSSと接続して、通信システム1の加入者情報を管理する機能を含む。なお、MME機能部22の機能は、これらに限られない。
【0034】
SGW機能部23は、パケットを処理する機能(User-Plane機能)を含む。また、SGW機能部23は、制御信号を処理する機能(Control-Plane機能)を含む。なお、SGW機能部23の機能は、これらに限られない。
【0035】
PGW機能部24は、パケットを処理する機能(User-Plane機能)を含む。また、PGW機能部24は、通信に応じた課金状態を管理する機能(PCEF:Policy and Charging Enforcement Function)を含む。また、PGW機能部24は、QoS等のポリシーを制御する機能(PCRF:Policy and Charging Rule Function)を含む。なお、PGW機能部24の機能は、これらに限られない。
【0036】
MME機能部22は、移動端末3が送信したネットワークに接続するための制御信号(例えば、“Attach Request”)を、基地局機能部20を介して受信する。MME機能部22は、該制御信号に含まれる所定の情報に基づいて、移動端末3からの通信トラヒックを転送するNWを決定する。例えば、MME機能部22は、制御信号に含まれる所定の情報に基づいて、EPC機能部21を用いて転送するか否か(該EPC機能部21をオフロードするか否か)を決定する。
【0037】
MME機能部22は、例えば、移動端末3からの制御信号に含まれるPLMN情報に基づいて、該移動端末3からの通信トラヒックについて、EPC機能部21を用いて転送するか否か(該EPC機能部21をオフロードするか否か)を決定する。MME機能部22は、例えば、所定の事業者に属する移動端末3からの通信トラヒックを、EPC機能部21を用いずに転送する(該EPC機能部21をオフロードする)ことを決定する。なお、MME機能部22は、例えば、所定の事業者に属する移動端末3からの通信トラヒックを、EPC機能部21を用いて転送することを決定してもよい。所定の事業者は、予め定められていてもよいし、ランダムに決定されてもよい。また、所定の事業者は、通信システム1の管理者等が、任意のタイミングで変更可能であってもよい。
【0038】
MME機能部22は、例えば、移動端末3からの制御信号に含まれるLAPIに基づいて、該移動端末3からの通信トラヒックについて、EPC機能部21を用いて転送するか否か(該EPC機能部21をオフロードするか否か)を決定する。MME機能部22は、例えば、LAPIから決定可能な移動端末3からの通信トラヒックの優先度に基づいて、該通信トラヒックを、EPC機能部21を用いて転送するか否か(該EPC機能部21をオフロードするか否か)を決定する。MME機能部22は、例えば、優先度の低い通信であるM2M通信を行う移動端末3からの通信トラヒックを、EPC機能部21を用いずに転送する(該EPC機能部21をオフロードする)ことを決定してもよい。あるいは、MME機能部22は、例えば、M2M通信を行う移動端末3からの通信トラヒックを、EPC機能部21を用いて転送することを決定してもよい。
【0039】
MME機能部22は、例えば、移動端末3からの制御信号に含まれる端末IDに基づいて、該移動端末3からの通信トラヒックについて、EPC機能部21を用いて転送するか否か(該EPC機能部21をオフロードするか否か)を決定する。MME機能部22は、例えば、所定の電気通信事業者に属する移動端末3からの通信トラヒックを、EPC機能部21を用いずに転送する(該EPC機能部21をオフロードする)ことを決定する。なお、MME機能部22は、例えば、所定の電気通信事業者に属する移動端末3からの通信トラヒックを、EPC機能部21を用いて転送することを決定してもよい。所定の電気通信事業者は、予め定められていてもよいし、ランダムに決定されてもよい。また、所定の電気通信事業者は、通信システム1の管理者等が、任意のタイミングで変更可能であってもよい。
【0040】
MME機能部22は、例えば、移動端末3からの通信トラヒックを、EPC機能部21を介して転送すると決定した場合に、SGW機能部23やPGW機能部24に対して、通信経路の設定を指示する。MME機能部22は、例えば、移動端末3からの通信トラヒックを、EPC機能部21を介して転送すると決定した場合に、SGW機能部23やPGW機能部24に対して、該移動端末3のベアラの確立を指示する。
【0041】
一方、MME機能部22は、例えば、移動端末3からの通信トラヒックを、EPC機能部21を用いずに転送する(該EPC機能部21をオフロードする)と決定した場合に、基地局機能部20に対して、該移動端末3からの通信トラヒックを他の通信ネットワーク5に転送することを指示する。
【0042】
SGW機能部23およびPGW機能部24は、MME機能部22からの指示に基づいて、移動端末3との間でベアラを確立する。そして、SGW機能部23およびPGW機能部24は、移動端末3との間でベアラを確立後、当該移動端末3から受信するパケットを外部ネットワーク4に送信する。また、SGW機能部23およびPGW機能部24は、外部ネットワーク4から受信したパケットを、移動端末3との間で確立したベアラを用いて、当該移動端末3に送信する。なお、PGW機能部24は、移動端末3から受信したパケットを、通信処理機能部25を介して、外部ネットワーク4に送信する。また、PGW機能部24は、通信処理機能部25を介して、外部ネットワーク4から移動端末3宛の制御信号やパケットを受信してもよい。
【0043】
通信処理機能部25は、通信装置2と、外部ネットワーク4との間を接続する機能を提供する。また、通信処理機能部25は、通信装置2と、外部ネットワーク4とは異なる他の通信ネットワーク5との間を接続する機能を提供する。
【0044】
通信処理機能部25は、例えば、EPC機能部21から受信したパケットを、外部ネットワーク4に転送する。また、通信処理機能部25は、例えば、外部ネットワーク4から受信したパケットを、EPC機能部21に転送する。一方、通信処理機能部25は、例えば、基地局機能部20から受信した他のネットワーク4宛のパケットを、該他のネットワーク4に対して転送する。また、通信処理機能部25は、他のネットワーク4から受信したパケットを、基地局機能部20に転送する。
【0045】
なお、通信処理機能部25は、外部ネットワーク4に接続可能な第1の通信処理機能部250(図示しない)と、他の通信ネットワーク5に接続可能な第2の通信処理機能部251(図示しない)とに分かれていてもよい。この場合において、第1の通信処理機能部250は、通信装置2と、外部ネットワーク4との間を接続する機能を提供する。一方、第2の通信処理機能部251は、通信装置2と、他の通信ネットワーク5との間を接続する機能を提供する。
【0046】
図3は、本発明の第1の実施形態における通信装置2の構成例を示す図である。図3に示すように、通信装置2は、通信インターフェース(通信IF)26と、制御部27と、記憶媒体28を含む。通信装置2は、例えば、制御部27が、記憶媒体28に記憶されたプログラムを読み出し、読み出した当該プログラムを実行することによって、図2に例示する通信装置2の複数の機能部を実現する。また、通信装置2は、通信IF26を用いて、図2に例示する通信に関する機能を実現する。なお、通信IF26は、通信に関する機能ごとに設けられていてもよく、その場合通信IF26は複数であってもよい。
【0047】
通信IF26は、各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信IF26は、1つのインターフェースで複数の機能を提供してもよいし、複数の機能ごとにそれぞれ設けられていてもよい。
【0048】
制御部27は、例えば、中央処理装置(Central Processing Unit)やマイクロプロセッサ(Microprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)である。なお、第1の実施形態において、制御部27は、これらに限定されない。
【0049】
記憶媒体28は、例えば、通信装置2が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する。記憶媒体28は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)など各種の記憶媒体により実現される。なお、第1の実施形態において、記憶媒体28は、これらに限定されない。
【0050】
(移動端末3の構成例)
図4は、本発明の第1の実施形態における移動端末3の構成例を示す図である。図4に示すように、移動端末3は、端末通信インターフェース(端末通信IF)30と、端末制御部31と、端末記憶媒体32を備える。
【0051】
端末通信IF30は、端末制御部31が生成する制御信号やパケットを、通信装置2に対して送信する。また、端末通信IF30は、通信装置2から制御信号やパケットを受信する。
【0052】
端末制御部31は、制御信号やパケットを生成し、端末通信IF30を介して、通信装置2に送信する。また、端末制御部31は、端末通信IF30を介して得た該制御信号やパケットに基づいて、種々の処理を実行する。端末制御部31は、中央処理装置やマイクロプロセッサ、ASIC、FPGAである。なお、第1の実施形態において、端末制御部31は、これらに限定されない。
【0053】
端末記憶媒体32は、移動端末3が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する。端末記憶媒体32は、HDD、SSD、フラッシュメモリ、RAM、ROMなど各種の記憶媒体により実現される。なお、第1の実施形態において、端末記憶媒体32は、これらに限定されない。
【0054】
(通信システム1の動作例)
図5は、本発明の第1の実施形態における、通信システム1の動作例を示すシーケンス図である。なお、図5の動作例において、移動端末3Aからの通信トラヒックは、EPC機能部21を介して外部ネットワーク4に転送され、移動端末3Bからの通信トラヒックは、EPC機能部21をオフロードされ、他の通信ネットワーク5に転送される。
【0055】
移動端末3Aの端末制御部31は、端末通信IF30を介して、通信装置2に対して、ネットワークに接続するための制御信号(例えば、“Attach Request”)を送信する(S101)。
【0056】
通信装置2の基地局機能部20は、“Attach Request”を受信し、MME機能部22に転送する(S102)。
【0057】
EPC機能部21のMME機能部22は、受信した“Attach Request”に含まれる所定の情報に基づいて、移動端末3Aの通信トラヒックについて、EPC機能部21をオフロードするか否かを決定する(S103)。
【0058】
図5の例では、MME機能部22は、移動端末3Aの通信トラヒックを、EPC機能部21を介して外部ネットワーク4に転送すると決定する。MME機能部22は、例えば、移動端末3Aからの制御信号に含まれるPLMN情報から識別可能な、該移動端末3Aが属する所定の事業者に基づいて、EPC機能部21を用いて転送すると決定する。また、MME機能部22は、例えば、移動端末3Aからの制御信号に含まれるLAPIから識別可能な、該移動端末3Aからの通信トラヒックの優先度に基づいて、EPC機能部21を用いて転送すると決定する。また、MME機能部22は、例えば、移動端末3Aからの制御信号に含まれる端末IDから識別可能な、該移動端末3Aが属する所定の電気通信事業者に基づいて、EPC機能部21を用いて転送すると決定する。
【0059】
MME機能部22は、移動端末3Aの通信トラヒックを、EPC機能部21を介して転送すると決定した(該EPC機能部21をオフロードしないと決定した)場合に、SGW機能部23およびPGW機能部24に対して、該移動端末3Aに関するベアラの確立を指示する(S104)。
【0060】
SGW機能部23およびPGW機能部24は、MME機能部22からの指示に基づいて、移動端末3Aに関するベアラを確立する(S105)。
【0061】
移動端末3Aは、パケットを通信装置2に対して送信する(S106)。通信装置2の基地局機能部20は、移動端末3Aから受信したパケットを、EPC機能部21のSGW機能部23およびPGW機能部24に転送する(S107)。その後、SGW機能部23およびPGW機能部24は、移動端末3Aからのパケットを、通信処理機能部25を介して、外部ネットワーク4に転送する(S108)。
【0062】
移動端末3Bの端末制御部31は、端末通信IF30を介して、通信装置2に対して、ネットワークに接続するための制御信号(例えば、“Attach Request”)を送信する(S109)。
【0063】
通信装置2の基地局機能部20は、“Attach Request”を受信し、MME機能部22に転送する(S110)。
【0064】
EPC機能部21のMME機能部22は、受信した“Attach Request”に含まれる所定の情報に基づいて、移動端末3Bの通信トラヒックについて、EPC機能部21をオフロードするか否かを決定する(S111)。
【0065】
図5の例では、MME機能部22は、移動端末3Bの通信トラヒックは、EPC機能部21を介さずに(該EPC機能部21をオフロードして)、他の通信ネットワーク5に転送すると決定する。MME機能部22は、例えば、移動端末3Bからの制御信号に含まれるPLMN情報から識別可能な、該移動端末3Aが属する所定の事業者に基づいて、EPC機能部21を介さずに(該EPC機能部21をオフロードして)、転送すると決定する。また、MME機能部22は、例えば、移動端末3Bからの制御信号に含まれるLAPIから識別可能な、該移動端末3Aからの通信トラヒックの優先度に基づいて、EPC機能部21を介さずに(該EPC機能部21をオフロードして)、転送すると決定する。また、MME機能部22は、例えば、移動端末3Bからの制御信号に含まれる端末IDから識別可能な、該移動端末3Bが属する所定の電気通信事業者に基づいて、EPC機能部21を介さずに(該EPC機能部21をオフロードして)、転送すると決定する。
【0066】
MME機能部22は、移動端末3Bの通信トラヒックを、EPC機能部21を介さずに(該EPC機能部21をオフロードすると決定した)場合に、該移動端末3Bからの通信トラヒックをオフロードする旨を、基地局機能部20に指示する(S112)。
【0067】
移動端末3Bは、パケットを通信装置2に対して送信する(S113)。通信装置2の基地局機能部20は、移動端末3Bから受信したパケットを、通信処理機能部25に転送する(S114)。その後、通信処理機能部25は、移動端末3Bから受信したパケットを、他の通信ネットワーク5に転送する(S115)。
【0068】
上述したように、本発明の第1の実施形態では、通信装置2において、移動端末3からの通信トラヒックを、PLMN情報やLAPIに基づき、オフロードすることができる。そのため、基地局の機能とEPCの機能とが一体化された通信装置において、移動端末からの通信トラヒックを、複数のネットワークに分散して転送することが可能となる。
【0069】
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態は、基地局機能部20が、移動端末3からの通信トラヒックを振り分ける場合の実施形態である。通信装置2が、移動端末3からの通信トラヒックを複数のネットワークに振り分けるため、該複数のネットワークに通信トラヒックを分散することができ、該複数のネットワークの各々の通信量を低減することができる。
【0070】
本発明の第2の実施形態において、通信システム1の構成例は、図1に示す第1の実施形態の通信システム1の構成例と同様であるため、詳細な説明は省略される。また、通信装置2の構成例は、図2および図3に示す第1の実施形態の通信装置2の構成例と同様であるため、詳細な説明は省略される。さらに、移動端末3の構成例は、図4に示す第1の実施形態の移動端末3の構成例と同様であるため、詳細な説明は省略される。
【0071】
本発明の第2の実施形態において、通信装置2の基地局機能部20が、移動端末3が送信したネットワークに接続するための制御信号(例えば、“RRC Connection Complete”)を受信する。基地局機能部20は、該制御信号に含まれる所定の情報に基づいて、移動端末3からの通信トラヒックを転送するNWを決定する。例えば、基地局機能部20は、制御信号に含まれる所定の情報に基づいて、EPC機能部21を用いて転送するか否か(該EPC機能部21をオフロードするか否か)を決定する。
【0072】
基地局機能部20は、例えば、移動端末3からの制御信号に含まれるPLMN情報に基づいて、該移動端末3からの通信トラヒックについて、EPC機能部21を用いて転送するか否か(該EPC機能部21をオフロードするか否か)を決定する。基地局機能部20は、例えば、所定の事業者に属する移動端末3からの通信トラヒックを、EPC機能部21を用いずに転送する(該EPC機能部21をオフロードする)ことを決定する。なお、基地局機能部20は、例えば、所定の事業者に属する移動端末3からの通信トラヒックを、EPC機能部21を用いて転送することを決定してもよい。所定の事業者は、予め定められていてもよいし、ランダムに決定されてもよい。また、所定の事業者は、通信システム1の管理者等が、任意のタイミングで変更可能であってもよい。
【0073】
基地局機能部20は、例えば、移動端末3からの制御信号に含まれるLAPIに基づいて、該移動端末3からの通信トラヒックについて、EPC機能部21を用いて転送するか否か(該EPC機能部21をオフロードするか否か)を決定する。基地局機能部20は、例えば、LAPIから決定可能な移動端末3からの通信トラヒックの優先度に基づいて、該通信トラヒックを、EPC機能部21を用いて転送するか否か(該EPC機能部21をオフロードするか否か)を決定する。基地局機能部20は、例えば、優先度の低い通信であるM2M通信を行う移動端末3からの通信トラヒックを、EPC機能部21を用いずに転送する(該EPC機能部21をオフロードする)ことを決定してもよい。あるいは、基地局機能部20は、例えば、M2M通信を行う移動端末3からの通信トラヒックを、EPC機能部21を用いて転送することを決定してもよい。
【0074】
基地局機能部20は、例えば、移動端末3からの制御信号に含まれる端末IDに基づいて、該移動端末3からの通信トラヒックについて、EPC機能部21を用いて転送するか否か(該EPC機能部21をオフロードするか否か)を決定する。基地局機能部20は、例えば、所定の電気通信事業者に属する移動端末3からの通信トラヒックを、EPC機能部21を用いずに転送する(該EPC機能部21をオフロードする)ことを決定する。なお、基地局機能部20は、例えば、所定の電気通信事業者に属する移動端末3からの通信トラヒックを、EPC機能部21を用いて転送することを決定してもよい。所定の電気通信事業者は、予め定められていてもよいし、ランダムに決定されてもよい。また、所定の電気通信事業者は、通信システム1の管理者等が、任意のタイミングで変更可能であってもよい。
【0075】
基地局機能部20は、EPC機能部21を用いて転送するか否か(該EPC機能部21をオフロードするか否か)を決定した後に、移動端末3から受信した他の制御信号(例えば、“Attach Request”)を、当該決定に基づいて転送する。
【0076】
基地局機能部20は、例えば、EPC機能部21を用いて転送する(該EPC機能部21をオフロードしない)と決定した場合には、移動端末3から受信した他の制御信号を、該EPC機能部21のMME機能部22に転送する。MME機能部22は、移動端末3から受信した他の制御信号例えば、“Attach Request”)に基づいて、該移動端末3からの通信トラヒックを転送するためのベアラを設定するための処理を実行する。
【0077】
一方、基地局機能部20は、例えば、EPC機能部21を用いて転送しない(該EPC機能部21をオフロードする)と決定した場合には、移動端末3から受信した他の制御信号を、通信処理機能部25を介して、他の通信ネットワーク5に転送する。
【0078】
また、基地局機能部20は、例えば、EPC機能部21を用いて転送する(該EPC機能部21をオフロードしない)と決定した場合には、移動端末3から受信した通信トラヒックを、該EPC機能部21のMME機能部22に転送する。一方、基地局機能部20は、例えば、EPC機能部21を用いずに転送する(該EPC機能部21をオフロードする)と決定した場合には、移動端末3から受信した通信トラヒックを、通信処理機能部25を介して、他の通信ネットワーク5に転送する。
【0079】
(通信システム1の動作例)
図6は、本発明の第2の実施形態における、通信システム1の動作例を示すシーケンス図である。なお、図6の動作例において、移動端末3Aからの通信トラヒックは、EPC機能部21を介して外部ネットワーク4に転送され、移動端末3Bからの通信トラヒックは、EPC機能部21をオフロードされ、他の通信ネットワーク5に転送される。
【0080】
移動端末3Aの端末制御部31は、端末通信IF30を介して、通信装置2に対して、ネットワークに接続するための制御信号(例えば、“RRC Connection Complete”)を送信する(S201)。
【0081】
通信装置2の基地局機能部20は、“RRC Connection Complete”を受信し、受信した“RRC Connection Complete”に含まれる所定の情報に基づいて、移動端末3Aの通信トラヒックについて、EPC機能部21をオフロードするか否かを決定する(S202)。
【0082】
移動端末3Aの通信トラヒックを、EPC機能部21を介して外部ネットワーク4に転送すると決定した場合基地局機能部20は、例えば、移動端末3Aからの制御信号に含まれるPLMN情報から識別可能な、該移動端末3Aが属する所定の事業者に基づいて、EPC機能部21を用いて転送すると決定する。また、基地局機能部20は、例えば、移動端末3Aからの制御信号に含まれるLAPIから識別可能な、該移動端末3Aからの通信トラヒックの優先度に基づいて、EPC機能部21を用いて転送すると決定する。また、基地局機能部20は、例えば、移動端末3Aからの制御信号に含まれる端末IDから識別可能な、該移動端末3Aが属する所定の電気通信事業者に基づいて、EPC機能部21を用いて転送すると決定する。
【0083】
移動端末3Aの端末制御部31は、端末通信IF30を介して、通信装置2に対して、ネットワークに接続するための他の制御信号(例えば、“Attach Request”)を送信する(S203)。
【0084】
基地局機能部20は、移動端末3Aの通信トラヒックを、EPC機能部21を介して転送すると決定した(該EPC機能部21をオフロードしないと決定した)場合に、他の制御信号(例えば、“Attach Request”)を、該EPC機能部21のMME機能部22に転送する(S204)。
【0085】
MME機能部22は、SGW機能部23およびPGW機能部24に対して、該移動端末3Aに関するベアラの確立を指示する(S205)。
【0086】
SGW機能部23およびPGW機能部24は、MME機能部22からの指示に基づいて、移動端末3Aに関するベアラを確立する(S206)。
【0087】
移動端末3Aは、パケットを通信装置2に対して送信する(S207)。通信装置2の基地局機能部20は、移動端末3Aから受信したパケットを、EPC機能部21のSGW機能部23およびPGW機能部24に転送する(S208)。その後、SGW機能部23およびPGW機能部24は、移動端末3Aからのパケットを、通信処理機能部25を介して、外部ネットワーク4に転送する(209)。
【0088】
移動端末3Bの端末制御部31は、端末通信IF30を介して、通信装置2に対して、ネットワークに接続するための制御信号(例えば、“RRC Connection Complete”)を送信する(S210)。
【0089】
通信装置2の基地局機能部20は、“RRC Connection Complete”を受信し、受信した“RRC Connection Complete”に含まれる所定の情報に基づいて、移動端末3Bの通信トラヒックについて、EPC機能部21をオフロードするか否かを決定する(S211)。
【0090】
図6の例では、基地局機能部20は、移動端末3Bの通信トラヒックは、EPC機能部21を介さずに(該EPC機能部21をオフロードして)、他の通信ネットワーク5に転送すると決定する。基地局機能部20は、例えば、移動端末3Bからの制御信号に含まれるPLMN情報から識別可能な、該移動端末3Bが属する所定の事業者に基づいて、EPC機能部21を介さずに(該EPC機能部21をオフロードして)、転送すると決定する。また、基地局機能部20は、例えば、移動端末3Bからの制御信号に含まれるLAPIから識別可能な、該移動端末3Bからの通信トラヒックの優先度に基づいて、EPC機能部21を介さずに(該EPC機能部21をオフロードして)、転送すると決定する。また、基地局機能部20は、例えば、移動端末3Bからの制御信号に含まれる端末IDから識別可能な、該移動端末3Bが属する所定の電気通信事業者に基づいて、EPC機能部21を介さずに(該EPC機能部21をオフロードして)、転送すると決定する。
【0091】
移動端末3Bは、パケットを通信装置2に対して送信する(S212)。通信装置2の基地局機能部20は、移動端末3Bから受信したパケットを、通信処理機能部25に転送する(S213)。その後、通信処理機能部25は、移動端末3Bから受信したパケットを、他の通信ネットワーク5に転送する(S214)。なお、移動端末3Bは、パケットを通信装置2に送信するのに先駆けて、他の制御信号(例えば、“Attach Request”)を送信してもよい。この場合、他の通信ネットワーク5において、移動端末3Bに関するベアラが、他の制御信号(例えば、“Attach Request”)に基づいて設定される。移動端末3Bは、他の通信ネットワーク5において設定されたベアラを用いて、パケットを送受信する。
【0092】
上述したように、本発明の第2の実施形態では、基地局機能部20が、移動端末3からの通信トラヒックを振り分けることができるため、EPC機能部21の処理負荷を低減することが可能となる。
【0093】
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態は、通信処理機能部25が、移動端末3からの通信トラヒックを振り分ける場合の実施形態である。
【0094】
図7は、本発明の第3の実施形態における通信システム1の構成例を示す。なお、通信装置2の構成例は、図2および図3に示す第1の実施形態の通信装置2の構成例と同様であるため、詳細な説明は省略される。さらに、移動端末3の構成例は、図4に示す第1の実施形態の移動端末3の構成例と同様であるため、詳細な説明は省略される。
【0095】
図7に示すように、通信装置2は、移動端末3からの通信トラヒックを、外部ネットワーク4に転送する経路と、他の通信ネットワーク5に転送する経路のいずれかに振り分ける。図7に示すように、移動端末3からの通信トラヒックは、通信装置2のEPC機能部21を介して、通信処理機能部25に転送され、該通信処理機能部25が該通信トラヒックを、外部ネットワーク4または他の通信ネットワーク5に振り分ける。
【0096】
通信装置2は、例えば、所定の情報に基づいて、移動端末3からの通信トラヒックを、外部ネットワーク4と他の通信ネットワーク5のいずれかに振り分ける。所定の情報は、例えば、移動端末3からのパケットに含まれるPLMN情報である。また、所定の情報は、例えば、移動端末3からのパケットに含まれるLAPIであってもよい。また、所定の情報は、例えば、移動端末3からのパケットに含まれる端末IDであってもよい。なお、所定の情報は、これらの例に限られず、どのような情報であってもよい。
【0097】
上記のとおり、通信装置2が、所定の情報に基づいて、移動端末3からの通信トラヒックを複数のネットワークに振り分けるため、該複数のネットワークに通信トラヒックを分散することができ、該複数のネットワークの各々の通信量を低減することができる。
【0098】
通信処理機能部25は、例えば、移動端末3からのパケットに含まれるPLMN情報に基づいて、該移動端末3からの通信トラヒックについて、外部ネットワーク4または他の通信ネットワーク5のいずれを用いて転送するか決定する。通信処理機能部25は、例えば、所定の事業者に属する移動端末3からの通信トラヒックを、外部ネットワーク4を用いて転送することを決定する。なお、通信処理機能部25は、例えば、所定の事業者に属する移動端末3からの通信トラヒックを、他の通信ネットワーク5を用いて転送することを決定してもよい。所定の事業者は、予め定められていてもよいし、ランダムに決定されてもよい。また、所定の事業者は、通信システム1の管理者等が、任意のタイミングで変更可能であってもよい。
【0099】
通信処理機能部25は、例えば、移動端末3からのパケットに含まれるLAPIに基づいて、該移動端末3からの通信トラヒックについて、外部ネットワーク4または他の通信ネットワーク5のいずれを用いて転送るか決定する。通信処理機能部25は、例えば、優先度の低い通信トラヒックを、外部ネットワーク4を用いて転送することを決定する。あるいは、通信処理機能部25は、例えば、優先度の低い通信トラヒックを、他の通信ネットワーク5を用いて転送することを決定してもよい。通信処理機能部25は、例えば、優先度の低い通信であるM2M通信を行う移動端末3からの通信トラヒックを、外部ネットワーク4を用いて転送することを決定する。通信処理機能部25は、例えば、優先度の低い通信であるM2M通信を行う移動端末3からの通信トラヒックを、他の通信ネットワーク5を用いて転送することを決定する。
【0100】
通信処理機能部25は、例えば、移動端末3からの制御信号に含まれる端末IDに基づいて、該移動端末3からの通信トラヒックについて、外部ネットワーク4または他の通信ネットワーク5のいずれを用いて転送するか決定する。通信処理機能部25は、例えば、所定の電気通信事業者に属する移動端末3からの通信トラヒックを、外部ネットワーク4を用いて転送することを決定する。なお、通信処理機能部25は、例えば、所定の電気通信事業者に属する移動端末3からの通信トラヒックを、他の通信ネットワーク5を用いて転送することを決定してもよい。所定の電気通信事業者は、予め定められていてもよいし、ランダムに決定されてもよい。また、所定の電気通信事業者は、通信システム1の管理者等が、任意のタイミングで変更可能であってもよい。
【0101】
(通信システム1の動作例)
図8は、本発明の第3の実施形態における、通信システム1の動作例を示すシーケンス図である。なお、図8の動作例において、移動端末3Aからの通信トラヒックは、外部ネットワーク4に転送され、移動端末3Bからの通信トラヒックは、他の通信ネットワーク5に転送される。
【0102】
移動端末3Aの端末制御部31は、端末通信IF30を介して、通信装置2に対して、ネットワークに接続するための制御信号(例えば、“Attach Request”)を送信する(S301)。
【0103】
通信装置2の基地局機能部20は、“Attach Request”を受信し、MME機能部22に転送する(S302)。
【0104】
MME機能部22は、SGW機能部23およびPGW機能部24に対して、該移動端末3Aに関するベアラの確立を指示する(S303)。
【0105】
SGW機能部23およびPGW機能部24は、MME機能部22からの指示に基づいて、移動端末3Aに関するベアラを確立する(S304)。
【0106】
移動端末3Aは、パケットを通信装置2に対して送信する(S305)。通信装置2の基地局機能部20は、移動端末3Aから受信したパケットを、EPC機能部21のSGW機能部23およびPGW機能部24に転送する(S306)。その後、SGW機能部23およびPGW機能部24は、移動端末3Aからのパケットを、通信処理機能部25に転送する(S307)。
【0107】
通信処理機能部25は、パケットに含まれる所定の情報に基づいて、該パケットを外部ネットワーク4または他の通信ネットワーク5のいずれに転送するか決定する(S308)。通信処理機能部25は、例えば、外部ネットワーク4に転送すると決定した場合には、移動端末3Aからのパケットを、外部ネットワーク4に転送する(S309)。
【0108】
移動端末3Bの端末制御部31は、端末通信IF30を介して、通信装置2に対して、ネットワークに接続するための制御信号(例えば、“Attach Request”)を送信する(S310)。
【0109】
通信装置2の基地局機能部20は、“Attach Request”を受信し、MME機能部22に転送する(S311)。
【0110】
MME機能部22は、SGW機能部23およびPGW機能部24に対して、該移動端末3Aに関するベアラの確立を指示する(S312)。
【0111】
SGW機能部23およびPGW機能部24は、MME機能部22からの指示に基づいて、移動端末3Bに関するベアラを確立する(S313)。
【0112】
移動端末3Bは、パケットを通信装置2に対して送信する(S314)。通信装置2の基地局機能部20は、移動端末3Bから受信したパケットを、EPC機能部21のSGW機能部23およびPGW機能部24に転送する(S315)。その後、SGW機能部23およびPGW機能部24は、移動端末3Aからのパケットを、通信処理機能部25に転送する(S316)。
【0113】
通信処理機能部25は、パケットに含まれる所定の情報に基づいて、該パケットを外部ネットワーク4または他の通信ネットワーク5のいずれに転送するか決定する(S317)。通信処理機能部25は、例えば、他の通信ネットワーク5に転送すると決定した場合には、移動端末3Bからのパケットを、他の通信ネットワーク5に転送する(S318)。
【0114】
上述したように、本発明の第3の実施形態では、通信処理機能部25が、移動端末3からの通信トラヒックを振り分けることができるため、該移動端末3からの通信トラヒックを、複数のネットワークに分散することが可能となる。
【0115】
<第4の実施形態>
本発明の第4の実施形態は、通信装置2のEPC機能部21が、ソフトウェア等により仮想的に運用される場合の実施形態である。通信装置2のEPC機能部21が仮想化されるため、EPC等のバックボーンネットワークの機能を提供するネットワークノードを、ソフトウェアにより容易かつ低コストで構築することが可能である。
【0116】
本発明の第4の実施形態において、通信システム1の構成例は、図1に示す第1の実施形態の通信システム1の構成例と同様であるため、詳細な説明は省略される。また、通信装置2の構成例は、図2および図3に示す第1の実施形態の通信装置2の構成例と同様であるため、詳細な説明は省略される。さらに、移動端末3の構成例は、図4に示す第1の実施形態の移動端末3の構成例と同様であるため、詳細な説明は省略される。
【0117】
移動端末3は、MTCデバイスであってもよい。MTCデバイスは、例えば、家庭の消費電力をモニタするスマートメータや、スマートテレビなどのスマートデバイスや、産業機器等であってもよく、同じ種類のMTCデバイスは、ある特定の時刻に、一斉に通信を開始することがある。大量のMTCデバイスが、該特定の時刻に一斉に通信を開始すると、通信装置2が処理する通信トラヒックが、短い時間に大量に発生することが予想される。その場合、当該大量の通信トラヒックにより、通信装置2のEPC機能部21に大きな処理負荷が発生する。
【0118】
そこで、本発明の第4の実施形態では、EPC機能部21を仮想化することにより、通信トラヒックの状況に応じて、該EPC機能部21を動的にスケールイン・スケールアウト可能として、MTCデバイスなどからの大量の通信トラヒックを処理できるようにする。
【0119】
図9は、本発明の第4の実施形態における、通信装置2のEPC機能部21の構成例を示す図である。図9は、通信装置2に含まれる機能を、仮想マシン等のソフトウェアで運用した場合の構成例である。図9に示すように、通信装置2において、EPC機能部21は、仮想マシン等のソフトウェアにより仮想的に運用される。
【0120】
図9に示すように、EPC機能部21は、処理部210と、仮想ネットワーク機能部(VNF:Virtual Network Function)211を含む。
【0121】
処理部210は、仮想ネットワークノードの機能を提供するVNF211を仮想マシン上で運用することができる。処理部210は、例えば、ハイパーバイザ(Hypervisor)など、コンピュータの仮想化を実行可能な制御ソフトウェアなどにより構成されていてもよい。
【0122】
VNF211は、仮想マシン上のアプリケーションで運用される仮想ネットワークノードである。仮想ネットワークノードは、例えば、仮想MME22や仮想SGW23、仮想PGW24などである。
【0123】
仮想MME機能部22は、制御信号を処理する機能(Control-Plane機能)を含む。また、仮想MME機能部22は、仮想HSSと接続して、通信システム1の加入者情報を管理する機能を含む。なお、仮想MME機能部22の機能は、これらに限られない。
【0124】
仮想SGW機能部23は、パケットを処理する機能(User-Plane機能)を含む。また、仮想SGW機能部23は、制御信号を処理する機能(Control-Plane機能)を含む。なお、仮想SGW機能部23の機能は、これらに限られない。
【0125】
仮想PGW機能部24は、パケットを処理する機能(User-Plane機能)を含む。また、仮想PGW機能部24は、通信に応じた課金状態を管理する機能(PCEF)を含む。また、仮想PGW機能部24は、QoS等のポリシーを制御する機能(PCRF)を含む。なお、仮想PGW機能部24の機能は、これらに限られない。
【0126】
図10は、本発明の第4の実施形態における、通信装置2のEPC機能部21の他の構成例を示す図である。
【0127】
図10に示すように、VNF211は、仮想マシンが提供する複数の仮想機能部212により構成される。VNF211は、複数の仮想機能部212を用いて、仮想ネットワークノードを提供可能である。なお、VNF211は、少なくとも1つの仮想機能部212を用いて、構成されてもよい。
【0128】
図10に示すように、VNF211が複数の仮想機能部212を用いて構成されるため、処理部210は、VNF211のうちリソースの増減がある仮想機能部212をスケールイン・スケールアウトすることができるようになり、VNF211のリソースを通信トラヒックに対して柔軟に増減することが可能となる。
【0129】
なお、通信装置2において、基地局機能部20が、ソフトウェア等により仮想的に運用されてもよい。基地局機能部20は、RRH(Remote Radio Head:無線部)と、BUU(Base Band Unit:ベースバンド処理部)とを含み、BUUで実行される機能はソフトウェア等により仮想的に運用可能である。
【0130】
RRHは、アナログRF信号処理を実行し、移動端末3にエア・インターフェースを提供可能である。アナログRF信号処理は、D/A変換、A/D変換、周波数アップコンバージョン、周波数ダウンコンバージョン、増幅などを含む。
【0131】
BUUは、EPC機能部21に接続され、無線基地局の制御や、デジタルベースバンド信号処理を実行する。デジタルベースバンド信号処理は、レイヤ2の信号処理や、物理レイヤ(レイヤ1)の信号処理を含む。レイヤ2の信号処理は、例えば、データの圧縮や復元、データの暗号化、レイヤ2のヘッダの追加や削除、データのセグメンテーションやコンカテネーション、データの多重・分離による転送フォーマットの生成や分解、などを含む。これらのBBUで実行される機能はソフトウェア等により仮想的に運用可能である。
【0132】
上述したように、本発明の第4の実施形態では、通信装置2のEPC機能部21が、ソフトウェア等により仮想的に運用されるため、通信装置2のEPC機能部21が仮想化され、EPC等のバックボーンネットワークの機能を提供するネットワークノードを、ソフトウェアにより容易かつ低コストで構築することが可能である。また、EPC機能部21が処理しなければならない通信トラヒックの増減に応じて、該EPC機能部21のリソースを柔軟に変更することが可能となる。
【0133】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、上記実施の形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。
【符号の説明】
【0134】
1 通信システム
2 通信装置
20 基地局機能部
21 EPC機能部
22 MME機能部
23 SGW機能部
24 PGW機能部
25 通信処理機能部
26 通信IF
27 制御部
28 記憶媒体
210 処理部
211 仮想NW機能部(VNF)
212 仮想機能部
3 移動端末
30 端末通信IF
31 端末制御部
32 端末記憶媒体
4 外部ネットワーク
5 他の通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10