(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-09
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】太刀魚用テンヤ
(51)【国際特許分類】
A01K 91/06 20060101AFI20220104BHJP
A01K 83/06 20060101ALI20220104BHJP
A01K 85/00 20060101ALI20220104BHJP
【FI】
A01K91/06 B
A01K83/06
A01K85/00 K
(21)【出願番号】P 2018137696
(22)【出願日】2018-07-23
【審査請求日】2020-08-06
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.公開者 グローブライド株式会社 2.ウェブサイト掲載日(電気通信回線を通じての公開) 平成30年5月14日 3.掲載アドレス http://www.daiwa.com/jp/ http://www.daiwa.com/jp/fishing/product/index.html http://www.daiwa.com/jp/fishing/item3/hari/kanren/index.html http://www.daiwa.com/jp/fishing/item/terminal_tackle/fune_te/Kfune_TachiuoTenyaSS_HKSP/index.html (4)公開された発明の内容 本件特許出願に係る発明を具現化した太刀魚用テンヤとして、「快適船タチウオテンヤSS早掛スペシャル」を上記のウェブサイトで公開した。
(73)【特許権者】
【識別番号】000002495
【氏名又は名称】グローブライド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097559
【氏名又は名称】水野 浩司
(74)【代理人】
【識別番号】100123674
【氏名又は名称】松下 亮
(72)【発明者】
【氏名】宮澤 幸則
【審査官】田辺 義拓
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-038320(JP,A)
【文献】米国特許第04688347(US,A)
【文献】特開2012-165732(JP,A)
【文献】特開2007-000084(JP,A)
【文献】特開2011-110032(JP,A)
【文献】特開2016-093105(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 83/00-83/06
A01K 91/00-91/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
錘部に装着される軸部と、軸部の先端側に設けられる針部と、前記軸部の上側に設けられ、餌を刺し込み保持する刺し針と、を有する太刀魚用テンヤにおいて、
前記軸部を太径にすると共に前記針部を細径とし、前記軸部
と針部は別体で形成され、前記軸部の先端側に
前記針部
が連結
されて一体化されていることを特徴とする太刀魚用テンヤ。
【請求項2】
前記軸部と針部は着脱構造を備えており、
前記軸部に対する針部を変更可能であることを特徴とする請求項1に記載の太刀魚用テンヤ。
【請求項3】
前記着脱構造は、前記針部の基端に固定ネジ用の開口を形成し、前記開口を介してネジ止めすることで前記針部を軸部に対して固定することを特徴とする請求項2に記載の太刀魚用テンヤ。
【請求項4】
前記軸部には、針部を固定した際、針部の移動を規制する規制部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の太刀魚用テンヤ。
【請求項5】
前記軸部と針部は、前記刺し針に保持される餌の大きさに応じて針部を軸部に対して軸方向にスライドさせるスライド構造を備えており、
前記針部の軸方向位置を固定するストッパを備えていることを特徴とする請求項1に記載の太刀魚用テンヤ。
【請求項6】
前記スライド構造は、前記針部と刺し針を前記軸部に対して保持するスリーブを備えており、
前記ストッパは、前記軸部の端部に形成されるネジ部と、このネジ部に螺合するナットとを備えていることを特徴とする請求項5に記載の太刀魚用テンヤ。
【請求項7】
錘部に装着される軸部と、軸部の先端側に設けられる針部と、前記軸部の上側に設けられ、餌を刺し込み保持する刺し針と、を有する太刀魚用テンヤにおいて、
前記軸部を太径にすると共に前記針部を細径とし、前記軸部の先端側に針部を連結、固定し、
前記軸部と針部は着脱構造を備えており、
前記軸部に対する針部を変更可能であることを特徴とする太刀魚用テンヤ。
【請求項8】
前記着脱構造は、前記針部の基端に固定ネジ用の開口を形成し、前記開口を介してネジ止めすることで前記針部を軸部に対して固定することを特徴とする請求項7に記載の太刀魚用テンヤ。
【請求項9】
前記軸部には、針部を固定した際、針部の移動を規制する規制部が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の太刀魚用テンヤ。
【請求項10】
錘部に装着される軸部と、軸部の先端側に設けられる針部と、前記軸部の上側に設けられ、餌を刺し込み保持する刺し針と、を有する太刀魚用テンヤにおいて、
前記軸部を太径にすると共に前記針部を細径とし、前記軸部の先端側に針部を連結、固定し、
前記軸部と針部は、前記刺し針に保持される餌の大きさに応じて針部を軸部に対して軸方向にスライドさせるスライド構造を備えており、
前記針部の軸方向位置を固定するストッパを備えていることを特徴とする太刀魚用テンヤ。
【請求項11】
前記スライド構造は、前記針部と刺し針を前記軸部に対して保持するスリーブを備えており、
前記ストッパは、前記軸部の端部に形成されるネジ部と、このネジ部に螺合するナットとを備えていることを特徴とする請求項10に記載の太刀魚用テンヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣り用の仕掛けに関し、詳細には、太刀魚釣りに際して用いられる太刀魚用テンヤに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、太刀魚釣りには、例えば、特許文献1や2に開示されているように、専用の仕掛け(太刀魚用テンヤとも称する)が用いられている。具体的には、リールからの釣糸が締結される魚の頭部を模した錘部(ヘッド)に、後方に向けて線状の軸部が取り付けられており、軸部の先側は、下方に湾曲した針部(フック部)となっている。また、軸部の上側には、複数の刺し針が設けられており、この部分にイワシやサンマなどの餌を刺して、線材を巻回して固定するようにしている。そして、このような仕掛けでは、太刀魚が餌に食い付いた際に釣竿を煽ってフッキングすると、針部が太刀魚の口部の周辺に刺し込まれて釣り上げることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-93904号
【文献】特開2018-38320号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の太刀魚用テンヤの針部は、軸部に対して略180°湾曲形成された構造となっており、軸部と針部は一体形成されて錘部に装着されている。通常、針部は、太刀魚の口の中に掛けるのではなく、口部の周辺に引っ掛ける(刺し込む)ものであり、また、針部は、大型サイズの太刀魚にも対応できるように、軸部との間隔が広くなっていることが特徴となっている。具体的に、太刀魚用テンヤを海中の所定の棚に落とし込むと、錘部と軸部(餌)は、水中で略水平状態に浮遊するようになり、この状態で下側から太刀魚が餌に食い付く。このときに釣竿をシャクリ上げて針部を太刀魚の口部周辺に刺して掛けることから、軸部と針部の間隔は一般的な釣針構造よりも広くなっている。
【0005】
ところで、軸部と針部の間隔が広いと、太刀魚の掛かり重視で細い径のものを用いた際に、フッキング時に針部が曲がってしまったり、太刀魚を針部から外すときに軸部が曲がることがある。一方、このような曲がりが生じないように、軸部及び針部の径を太径化すると、針掛かり率が低下してしまう(釣果が低下する)。
【0006】
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、軸部や針部が曲がることを抑制し、釣果の向上が図れる太刀魚用テンヤを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した目的を達成するために、本発明に係る太刀魚用テンヤは、錘部に装着される軸部と、軸部の先端に設けられる針部と、前記軸部の上側に設けられ、餌を刺し込み保持する刺し針と、を有しており、前記軸部を太径にすると共に前記針部を細径とし、前記軸部の先端側に針部を連結、固定したことを特徴とする。
【0008】
上記した構成では、錘に装着される軸部が太径で、針部がそれよりも細径となるため、太刀魚をフッキングさせる際、或いは、掛かった太刀魚を外す際、針全体が曲がることが防止される。すなわち、餌を刺し込む刺し針が装着される軸部が太径であるため、大きな負荷が作用しても曲がり難くなっており、かつ、餌が装着される軸部に対して下方に向けて湾曲する状態になっている針部は細径になっているため、太刀魚が警戒することが抑制され、釣果を向上することが可能となる。
【0009】
なお、上記した構成では、軸部と針部は、予め固定された状態になっていても良いし、ユーザの好みに応じて着脱可能で固定できるように構成されていても良い。また、針部は、軸部に対して軸方向に変位可能で任意の位置に固定される構造であっても良いし、刺し針についても、針部と同様に、軸部に対して変位可能で任意の位置に固定される構造であっても良い。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、軸部や針部が曲がることを抑制し、釣果の向上が図れる太刀魚用テンヤが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明に係る太刀魚用テンヤの第1の実施形態を示す図であり、(a)は全体構成を示す図、(b)は要部を示す図。
【
図2】
図1に示す太刀魚用テンヤに餌を固定した状態を示す図。
【
図3】本発明に係る太刀魚用テンヤの第2の実施形態を示す図であり、(a)は要部を示す側面図、(b)は要部を示す斜視図。
【
図4】本発明に係る太刀魚用テンヤの第3の実施形態を示す図であり、(a)は要部を示す側面図、(b)は要部を示す斜視図。
【
図5】本発明に係る太刀魚用テンヤの第4の実施形態を示す図であり、(a)は小さい餌用の針部の位置を示す図、(b)は要部の軸方向と直交する方向の断面図、(c)は大きい餌用の針部の位置を示す図。
【
図6】
図5に示す太刀魚用テンヤの使用状態を示す図であり、(a)は小さい餌を装着した状態を示す図、(b)は大きい餌を装着した状態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1および
図2は、本発明に係る太刀魚用テンヤの第1の実施形態を示す図である。
本実施形態に係る太刀魚用テンヤ1は、魚の頭部の形状を模した錘部3と、錘部3に装着される軸部5と、軸部5の先端に設けられる針部7と、軸部5の上側に設けられ、イワシやサンマなどの餌50を刺し込み保持する上方に向けて突出する刺し針9と、を有している。
【0013】
前記錘部3の上方及び下方には、それぞれ環3a,3bが設けられている。この内、上側の環3aには、リールからの釣糸(ハリス等)に締結されたスナップが装着され、下側の環3bには、錘、針、餌を固定するための線材、或いは、仕掛けを上下に反転させてリールからの釣糸(ハリス等)に締結されたスナップ等が装着される。
【0014】
前記錘部3に設けられる軸部5は、略水平状に後方に向けて延出するように錘部3に刺し込まれて固定されており、その先端側に、後述する針部7の基端側の直線部7aが連結、固定されている。また、前記軸部5の上側には、刺し針9が設けられている。この刺し針9は、軸部5の上側で餌50を刺し込むように、1本以上あれば良く、本実施形態では3本設けられている(刺し針9a~9c)。この場合、錘部3側の刺し針9aは、略L字状に形成されて錘部3に刺し込まれて固定されており、針部7側の刺し針9b,9cは、略コの字状に形成されて、軸部5に例えば溶着等によって固定されている。
【0015】
前記軸部5の先端側に設けられる針部7は、軸部5とは別体で形成されており、直線部(軸)7aと、直線部7aの先端から下方側に略U字状となって略180°折り返される湾曲部(腰曲げ7b1から先曲げ7b2領域が該当する)7bと、湾曲部7bの先端の針先7cに設けられた返し7dとを備えている。
【0016】
前記針部7は、軸部5に対して細径のものが用いられ、両者は連結されて一体化(固定)されている。
本実施形態では、
図1(b)に示すように、軸部5の先端側に、半田付け、溶接、銀ロウ付け等(溶着部を符号10で示す)によって、針部7の直線部7aを溶着することで一体化している。すなわち、太径の軸部5よりも細径に形成された任意の太さの針部7を選択して、両者を溶着部10によって一体化していることから、針部7に対する軸部5の曲がり強度が向上するとともに、軸部5の先端側が軽量化するため、全体のバランスを取り易くなる。両部材の連結、固定に際しては、軸部5の先端側に針部7の直線部7aを添わせるように位置合わせして溶着を施し、接合部分を全て覆うように溶着部10を形成することが好ましい。
【0017】
なお、上記した構成では、軸部5と針部7は、同一の材料を用いても良いし、異なる材料同士を組み合わせて使用しても良い。軸部5と針部7を構成する材料としては、例えば、鋼、ステンレス等が用いられる。また、針部7の軸長方向長さL1については、長すぎると針掛かりした際、或いは、太刀魚を外す際、変形しやすいことから、軸部5と針部7の軸方向長さLの1/2以下にすることが望ましい。
【0018】
上記したように構成される太刀魚用テンヤ1は、錘部3の環3aに釣糸(ハリス等)に締結されたスナップを装着し、軸部5の上側に設けられている刺し針9に餌50を刺し込み、線材(釣糸、針金など)51を巻き付け固定して使用される。
【0019】
この場合、前記針部7は、軸部5に対して細径のものが用いられるため、同一径のものを用いた場合と比較して、太刀魚の警戒心を軽減することができ、これにより針掛かりが良くなって釣果の向上が図れるようになる。また、太刀魚が掛かって大きな負荷が作用しても、軸部5が太径であるため、撓み難く掛かり損ねることが防止されるとともに、掛かった太刀魚を外す際にも軸部5が曲がることはなく、耐久性の向上が図れるようになる。
【0020】
図3(a)(b)は、本発明に係る太刀魚用テンヤの第2の実施形態の要部を示す図である。
本実施形態に係る太刀魚用テンヤは、軸部5と針部7が着脱構造を備えており、軸部5に対して固定される針部7を変更可能にしたことを特徴としている。
【0021】
前記着脱構造は、軸部5の先端側に半田付け等の溶着(溶着部を符号11で示す)によって固定され、軸部に対して上側に突出する突起(雄ネジ部)12aを具備したL字形状のネジ取り付け部材12と、針部7の基端側に形成され、突起12aに嵌合される固定ネジ用の開口7eとを備えている。すなわち、突起12aに前記開口7eを嵌合させ、ネジ部材15を螺合する(ネジ止めする)ことで、針部7を軸部5に対して変更可能に連結固定できるようになっている。
【0022】
このような構成では、針部7が錆びたり損傷しても交換することが可能となり、また、太刀魚の大きさや、実釣時における太刀魚の釣れ具合等によっても、太軸、細軸の交換が行えるようになり、太刀魚用テンヤそのものを交換する必要が無く、利便性の向上が図れるようになる。
なお、上記したように、針部7を交換可能にする場合、軸部5の先端に針部7の移動を規制する規制部を形成しておくことが好ましい。このような規制部は、例えば、針部7の直線部7aを圧入して保持できる割り部5bを具備した突部(規制部)5aを形成することで構成することが可能である。このような規制部5aを設けることで、針部7が太刀魚に掛かった際の針部の変位が抑制されるため、確実に針掛かりさせることが可能となる。
【0023】
図4(a)(b)は、本発明に係る太刀魚用テンヤの第3の実施形態の要部を示す図である。
本実施形態に係る太刀魚用テンヤにおいても、軸部5Aと針部7が着脱構造を備えており、軸部5Aに対する針部7を変更可能にしたことを特徴としている。
【0024】
本実施形態では、軸部5Aはステンレス製の平板状に構成されており、その先端側の上面にネジ止めすることが可能なネジ孔5cが穿設されている。針部7は、軸部5Aの幅よりも細径のものが用いられ、上記した実施形態と同様、針部7の基端側に形成された固定ネジ用の開口7eをネジ孔5cに位置合わせし、ネジ部材(止めビス)15aを螺合する(ネジ止めする)ことで、針部7を軸部5Aに対して変更可能に連結固定することができる。
【0025】
このように、針部が連結固定される軸部については、棒状部材にしたり、板状部材にする等、適宜変形することが可能である。なお、本実施形態においても、軸部5Aの先端側の両側を、互いに接近するように屈曲形成し、その中央に針部の直線部7aが圧入できる割り部5eを具備した屈曲部(規制部)5dを形成することで取り付けた針部7の移動を規制することが可能である。
【0026】
図5および
図6は、本発明に係る太刀魚用テンヤの第4の実施形態を示す図である。
本実施形態では、軸部5Bと針部7は、刺し針9に保持される餌の大きさに応じて針部7を軸部5Bに対して軸方向にスライドさせるスライド構造を備えている。このスライド構造は、少なくとも、軸部5Bに対する針部7の軸方向位置が変更できるように構成されていれば良いが、本実施形態では、更に、刺し針の位置についても変更できるように構成されている。
【0027】
具体的にスライド構造は、軸部5Bの先端側の下側に針部7の直線部7aを沿わせると共に、その上側に略コの字状の刺し針9b,9cの胴部9Aを沿わせ、これをスリーブ20によって囲繞することで構成されており、これにより、軸部5Bに対して針部7の軸方向位置を変更することができ、更には、刺し針9b,9cの軸方向位置についても変更できるようにしている。
【0028】
また、上記した構成では、針部7及び刺し針9b,9cの軸方向位置を固定するように、ストッパが設けられている。このストッパは、針部7(刺し針9b,9c)を軸部に対してスライドさせた際に、その位置を停止状態に維持できるような構成であれば良く、例えば、軸部5Bの先端に雄ネジ部5fを形成しておき、この部分にナット(ストッパ)25を螺合させておくことで、スリーブ20の後端位置を任意に調整してその位置を停止させることが可能となる。
【0029】
すなわち、ストッパ(ナット)25を後端位置に移動することで、
図5(c)及び
図6(b)に示すように、針部7及び刺し針9b,9cを大きな餌50aに適切な位置に設定することができ、また、ナット25を前端位置に移動することで、
図5(a)及び
図6(a)に示すように、針部7及び刺し針9b,9cを小さい餌50bに適切な位置に設定することができる。この場合、雄ネジ部5dの先端に、ナット25の抜け止めとなるように、フランジ25aを形成しておくことが好ましく、これにより、ナット25が抜けることを確実に防止することが可能となる。
【0030】
上記したようなスライド構造を設けることで、使用する餌の大きさに大小があった場合や、太刀魚の食い状況に応じて、針部を最適な位置に調整することが可能となる。
なお、上記した構成では、軸部5Bに蛍光部材(蛍光パイプ)27をセットしても良く、これにより集魚効果を高めることも可能となる。このような蛍光部材は、スリーブ20の表面に形成しても良いし、別途、柱状の部材をスリーブに装着できるようにしても良い。
【0031】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。例えば、錘部3や針部7の形状、刺し針9の配設位置や本数等は適宜変形することができ、軸部に対する針部の固定方法、更には、針部の着脱構造についても適宜変形することが可能である。
【0032】
また、本発明は、太刀魚用テンヤとして説明したが、魚を引っ掛ける部分について、従来は一体形成されているフック形状の針に関し、これを太径の軸部(直線部)と、細径の針部(湾曲部)に分割し、両者を連結する(溶着等によって予め固定する、着脱可能に連結固定する、軸部に対して針部をスライド可能にする)構造であれば、太刀魚用テンヤ以外の各種の釣用仕掛けに適用することが可能である。
【符号の説明】
【0033】
1 太刀魚用テンヤ
3 錘部
5,5A,5B 軸部
7 針部
7a 直線部
7b 湾曲部
9(9a~9c) 刺し針
50,50a,50b 餌