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特許6991229タンク内で麦汁を製造するために麦芽および水をマッシングするための装置および方法
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  • 特許-タンク内で麦汁を製造するために麦芽および水をマッシングするための装置および方法 図1
  • 特許-タンク内で麦汁を製造するために麦芽および水をマッシングするための装置および方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-09
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】タンク内で麦汁を製造するために麦芽および水をマッシングするための装置および方法
(51)【国際特許分類】
   C12C 7/00 20060101AFI20220104BHJP
【FI】
C12C7/00 A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019547568
(86)(22)【出願日】2017-11-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-12-26
(86)【国際出願番号】 NO2017050294
(87)【国際公開番号】W WO2018093271
(87)【国際公開日】2018-05-24
【審査請求日】2020-09-11
(31)【優先権主張番号】20161836
(32)【優先日】2016-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(73)【特許権者】
【識別番号】519181065
【氏名又は名称】モンミク オペレーション アーエス
【氏名又は名称原語表記】MONMIC OPERATIONS AS
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100175477
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 林太郎
(72)【発明者】
【氏名】エリック ミヒェルゼン
(72)【発明者】
【氏名】シュタイン カイレ モンセン
(72)【発明者】
【氏名】トロンド バスネス
【審査官】村松 宏紀
(56)【参考文献】
【文献】英国特許第00810146(GB,B)
【文献】特表平06-511143(JP,A)
【文献】米国特許第05536650(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12C
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
単一の直立タンク(12)内で麦汁を製造するために麦芽および水をマッシングする方法であって、
-新鮮麦芽入口(16)を介して前記タンク(12)の下部に新鮮麦芽を供給するステップと、
-マッシュ水入口(22)を介して前記タンク(12)の上部にマッシュ水を供給するステップと、
-前記タンク(12)内の新鮮麦芽とマッシュ水とを混合して、前記タンク(12)の下部から前記タンク(12)の上部に麦芽を運搬することによって麦汁を製造するステップと、
-上部の使用済み麦芽出口(18)から使用済み麦芽を排出するステップと、
-前記タンク(12)から下部の麦汁出口(20)を通して麦汁を排出するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
麦芽を、スクリューコンベア(24)によって前記タンク(12)の下部から前記タンク(12)の上部に連続的に運搬する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
麦芽を、前記タンク(12)の下部から前記タンク(12)の上部に半連続的に運搬し、完全なマッシュバッチ用の麦芽を前記タンクに供給し、スクリューコンベア(24)によって前記タンク(12)内に運搬する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記マッシュ水を、前記マッシュ水入口(22)に供給する前に予熱する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記マッシュ水を前記タンク(12)の上部にある前記マッシュ水入口(22)を介して汲み込み、前記マッシュ水を、麦芽と共に、最終的に前記タンク(12)内の所望のマッシング温度になるまで調節する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記タンク(12)の下部から前記タンク(12)の上部へ麦芽を運搬するための時間は、通常のマッシング時間、例えば約60分に設定される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
循環ポンプ(32)を含むスパージングループ(36)において、マッシュ水を前記タンク(12)の下部(14a)から前記タンク(12)の上部(14b)に循環させる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記スパージングループ(36)内において、熱交換器(34)によってマッシュ水を加熱するか、または熱を維持する、請求項7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タンク内で麦汁を製造するために麦芽および水をマッシング(糖化)するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ビールを生産するために麦汁をマッシングするための今日の方法は、3つに分けることができる。
・浸漬法(Infusion method)
・RIMS法(Recirculating Infusion Mash System)
・HERMS法(Heat Exchange Recirculating Mash System)
【0003】
全ての方法は、温度によって、複雑な糖を酵母により発酵させることができる糖に分解する浸漬に基づいている。
【0004】
浸漬方法は、最終的に所望のマッシング温度になる容器に温水および麦芽を充填するバッチ方法である。マッシング温度は、理想的には約60分間にわたり安定させ続けるべきである。マッシング温度は、ビールの特性およびその結果として得られるアルコールレベルを決定する。
【0005】
RIMSマッシング法もまた、通常、麦汁をマッシング容器の底部から流出させ、循環ポンプを通してマッシング容器の頂部に戻るように循環させるバッチ方法である。麦汁は、通常、マッシング容器内で直接加熱される。
【0006】
HERMSマッシング法もまた、通常、麦汁をマッシング容器の底部から流出させ、循環ポンプを通してマッシング容器の頂部に戻るように循環させるバッチ方法である。この方法は、熱交換器を介して麦汁に熱を伝達するもので、通常は別個の容器の温水により加熱される。
【0007】
全ての既知のマッシング方法は、ビールの品質が可能な限り良好になるような方法で、穀物/麦芽から糖を抽出することを目的としている。更に、利用可能な穀物/麦芽から可能な限り多くの糖を抽出することが重要である。穀物/麦芽から糖を抽出する効率は、マッシュ効率として定義され、最終的には醸造所効率として定義される。
【0008】
特許文献1は、酵素変換に適した温度で下方に通過させるために麦芽グリストおよび温水をチューブまたはタワーの頂部に連続的に供給し、固形残留物をチューブまたはタワーの底部で生産された麦汁から分離する方法および装置を開示している。攪拌器で温水および混合された粉砕麦芽は、コイルを通して加熱された変換タワーに供給される。使用済み穀物は、更なる可溶性抽出物を除去するために、対向流の温水流に対して洗浄管を通過するために分岐管の上方に運搬される。麦汁および洗液(wash liquor)は、それぞれ回転ディスクフィルタを通して分離される。洗液は、麦汁と共に使用するために混合してもよく、または洗液もしくは麦汁をタワーの頂部に戻してもよい。
【0009】
特許文献1の主な目的は、連続流による麦汁の製造時の操作において、利便性をより確保することであり、これは、デンプン添加物の有無にかかわらず、温水と麦芽との混合物をチューブまたはタワーの頂部に連続的に供給することによって達成される。このチューブまたはタワーは、その内容物を任意の所望の温度または水の沸点未満の温度に、例えば、チューブまたはタワーに沿って次第に温度が上昇する重合区域内における複数の温度に維持するための設備を備える。その結果、物質(即ち、チューブの頂部に追加される固形物)が麦芽中の酵素によって可溶性抽出物に部分的に変換されることによって、豊富な麦汁が提供される。チューブまたはタワー、攪拌器、および加熱コイルは、述べられた目的に従ってマッシュプロセスを実施するために不可欠である。
【0010】
特許文献2は、シーブチューブが配置されているコンベアを有する精製ユニット、マッシュ用の入口、フレーバーを収集し供給するための装置、および/または使用済み穀物用の出口を含む同様のマッシュ精製装置を開示している。精製ユニットは温水用の入口を含み、入口は使用済みの穀物を洗浄するためにシーブチューブを通してコンベアに水を運搬する。コンベアは押圧ネジである。フレーバーを収集し供給するための装置は、シーブチューブに配置されるチューブとして形成される。精製装置は、精製プロセスが部分的に保護ガス雰囲気下で行われるように構成されている。精製ユニットは直列に配置され、使用済み穀物は第1の精製ユニットから次の精製ユニットに供給される。マッシュは第1の精製ユニットに供給され、使用済み穀物を洗浄するための液体用の入口は後続の精製ユニットに配置される。精製ユニットは、水平に対して5~30度の角度で配置される。
【0011】
特許文献3は、醸造者の麦汁を実質的に水平な経路に沿って麦汁流を流すことによって連続的にホッピングおよび煮沸し、前記経路内の第1の位置にホップを追加し、所望の速度で前記経路内の第2の位置に麦汁内のホップを積極的に運搬し、前記位置の間で麦汁を加熱する装置および方法を開示している。ホップは、麦汁の流れる方向とは反対方向に運搬されてもよく、第2の位置に隣接して麦汁から除去されてもよい。麦汁は、ホップが除去されるポイントに隣接してその沸点未満に維持されてもよく、その結果、タンパク質は凝固して沈殿し、ホップと共に除去される。あるいは、ホップは、麦汁流と同じ方向に運搬されてもよい。ホップはまた、前記第1の位置と第2の位置との間の少なくとも1つの他の位置で麦汁に追加されてもよい。麦汁は、通気された管状のケーシングを通って流れることができ、このケーシングに沿って、ホップがケーシングを軸方向に通過する回転螺旋コンベアによって運搬される。コンベアの螺旋状のフライトの端縁はケーシングの側壁に近接しており、前記側壁を洗浄するために、例えば、耐久性のあるプラスチック材料からなる弾性ワイパーを設けてもよい。コンベアの螺旋状のフライトは、麦汁の流れと反対方向にホップを運搬する場合には小孔を有するか、または穿孔されている。ケーシングはガスバーナーまたはスチームジャケットで加熱される。
【0012】
特許文献4は、麦汁を連続的にホッピングする中で、エンドレスに走行するコンベアの穿孔されたプラットフォーム上にて、ケーシングのU字形状の下部を通過する沸騰した麦汁流を通してホップを運搬する装置および方法を開示している。このケーシングは、ジャケット内にて、スチームによって215~230DEG Fの間の温度に加熱することができる。新鮮なホップは、ケーシングの逆U字形状の上部にある開口部を通してプラットフォーム上に供給され、使用済みホップは沈殿したトラブと共に、注入器からのスチームによって開口部を通して除去される。パイプからの甘い麦汁は、開口部を通してケーシングに供給される。麦汁は、ジェットからパイプの出口にわたって蒸気を吹くことによるスプレーの形態で注入することができる。ホッピングした麦汁は、開口部および通気管を通してケーシングから排出され、続いて、堰を越えて排出管に流入する。堰の高さは、ケーシングの下部において所望の高さの麦汁を得るように可変である。コンベアは、ケーシングの内面へのトラブの堆積を防ぐためにスクレーパを担持してもよい。ホップからのフムロンおよびエッセンシャルオイルの放出を助けるためのスチームは、パイプを通してケーシングに供給されてもよく、水または湿った蒸気をパイプを通して供給して、使用済みのホップをスパージしてもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【文献】英国特許第810146号明細書
【文献】独国特許出願公開第102008039373号明細書
【文献】英国特許第1000221号明細書
【文献】英国特許第962572号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
インライン醸造の新規な方法およびマッシュ装置は、バッチ方法である公知の方法とは対照的に、連続的なマッシング方法であるという点で公知の方法とは異なる。インライン醸造の発明は、以下のようなマッシングプロセスをもたらし得る。
・1リットルの麦汁あたりの労働力が少なくて済む。
・バッチ装置のように装置を洗浄しなくてよい。
・無人の24時間年中無休の操作を可能にする。
・閉鎖型廃棄物処理ロジスティクス
・可能な限り高い熱効率
・高いマッシュ効率
【0015】
従って、本発明の目的は、マッシングタンクを洗浄する必要がない、連続的なマッシングプロセスのための代替的かつ改良された装置および方法を提供することである。本発明は、短期間で新しいビールタイプに変更する柔軟性も提供し、よりエネルギー効率的であり得る。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、水と新鮮な麦芽との混合、糖の分離(酵素的変換)、および麦汁と固形物との分離のために単一のタンクを使用する方法および装置を提供する。
【0017】
本発明の第1の態様によれば、単一の直立タンク内で麦汁を製造するために麦芽および水をマッシングするための方法が提供される。この方法は、新鮮麦芽入口を介してタンクの下部に新鮮麦芽を供給するステップと、マッシュ水入口を介してタンクの上部にマッシュ水を供給するステップと、タンク内の新鮮麦芽とマッシュ水とを混合して、タンクの下部からタンクの上部に麦芽を運搬することによって麦汁を製造するステップと、上部の使用済み麦芽出口から使用済み麦芽を排出するステップと、タンクから下部の麦汁出口を通して麦汁を排出するステップと、を含む。
【0018】
スクリューコンベアにより、麦芽をタンクの下部からタンクの上部へ連続的に運搬することができる。あるいは、麦芽は、タンクの下部からタンクの上部に半連続的に運搬されてもよく、完全なマッシュバッチ用の麦芽がタンクに供給され、スクリューコンベアによってタンク内に運搬される。
【0019】
マッシュ水は、マッシュ水入口に供給される前に予熱することができる。
【0020】
マッシュ水は、タンクの上部のマッシュ水入口を通して汲み込まれ、またマッシュ水は、モルトと共に、最終的にタンク内にて所望のマッシング温度になるように温度を調節することができる。
【0021】
タンクの下部からタンクの上部へ麦芽を運搬する時間は、通常のマッシング時間に設定することができる。マッシング時間は約60分に設定することができる。
【0022】
循環ポンプを含むスパージングループにて、マッシュ水をタンクの下部からタンクの上部に循環させることができる。
【0023】
更に、スパージングループ内にて、熱交換器によってマッシュ水を加熱し、または熱を維持することができる。
【0024】
本発明の第2の態様によれば、麦芽および水を保持するための単一の直立タンクを備えた麦汁製造用のマッシュ装置が提供される。前記タンクは、下部の新鮮麦芽入口および下部の麦汁出口を有する下部と、上部の使用済み麦芽出口および上部のマッシュ水入口を有する上部とを有する。前記タンクは、更に、麦芽を下部から上部に供給するための内部コンベアを含む。
【0025】
前記コンベアは、スクリューコンベアであり得る。更に、タンクは直立円柱形シリンダであり得、コンベアはタンクの内側に配置された垂直スクリューコンベアであり得る。
【0026】
タンクの下部は、新鮮な麦芽を新鮮麦芽入口からタンクの内部に供給するためのスクリューコンベアを含むことができる。麦芽ホッパーは、新鮮麦芽入口のスクリューコンベア上に配置することができる。
【0027】
タンクの上部は、タンクの内部から使用済み麦芽出口に使用済みの麦芽を供給するためのスクリューコンベアも含むことができる。
【0028】
タンクは、更に、スパージングループを形成するための循環ポンプを備えることにより、タンクの下部からタンクの上部に流れ落ちたマッシュ水を循環させてもよい。
【0029】
マッシングプロセス中にマッシュ水を加熱するか、またはマッシュ水中の熱を維持するための熱交換器をスパージングループに含めることができる。
【0030】
次に、本発明の実施形態を、単なる例示として、以下の図を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明によるマッシュ装置の第1の実施形態を示す説明図である。
図2】本発明によるマッシュ装置の第2の実施形態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1は、下部14aおよび上部14bを有する円筒形の単一直立タンク12を有するマッシュ装置10を示す。タンク12の下部14aは、下部の新鮮麦芽入口16および下部の麦汁出口20を含む。下部の新鮮麦芽入口16は、更に、新鮮麦芽を麦芽ホッパー30からタンク12の下部14aに運搬するための水平スクリューコンベア26を含むことができる。タンク12の上部14bは、上部のマッシュ水入口22および上部の使用済み麦芽出口18を備えることができる。タンク12の上部14bは、更に、使用済み麦芽を上部の使用済み麦芽出口18に運搬するための水平スクリューコンベア28を含むことができる。
【0033】
直立タンク12は、更に、麦芽および水をタンク12内で垂直に運搬するための、内的かつ垂直に配置されたコンベア、好ましくはスクリューコンベア24を含む。
【0034】
図2は、本発明によるマッシュ装置10の第2の実施形態を示す。マッシュ装置10は、図1に示す第1の実施形態に類似しているが、スパージングループ36を含むことができる。スパージングループは、タンク12の下部14aからタンク12の上部14bにマッシュ水を汲み上げるためのポンプ32を含むことができる。スパージングループ36は、更に、ループ内のマッシュ水の加熱または熱を維持する熱交換器34を含むことができる。
【0035】
各スクリューコンベア24、26、28は、隣接する駆動モータ(図示せず)によって駆動され、制御システムに接続されていることが好ましい。マッシュ水入口22も同じ制御システムに接続することができる。同じことが麦汁出口20および使用済み麦芽出口18にも当てはまる。装置10の全ての部品を前記制御システムに接続することによって、自動マッシングプロセスを提供することができる。
【0036】
本発明による方法は、2つのマッシングプロセスを含み得る。
【0037】
本発明の第1のアイデアは、バッチプロセスの代わりに連続的なマッシングプロセスを有することである。これは、運搬スクリュー24が内側に配置されている円筒形タンク12の下部14aに麦芽を供給することによって行われる。スクリュー24によって麦芽をタンクの底部14aからタンク12の上部14bの頂部出口18まで移動させるための時間は、マッシング時間(通常60分)に等しい。タンク12の上部14bでは、マッシュ水が、麦芽と共に、最終的にタンク12内のマッシング温度になる温度で、麦芽水入口22を通して汲み込まれる。マッシュ水は予熱されても予熱されなくてもよく、タンク12内の温度は調節することができる。必要に応じて、タンク12の外側をヒートトレースすることができる。タンク12の底部14aに注入された新鮮麦芽がマッシュ水と混ざると、麦芽は含有している糖を水中に放出する。底部において、麦芽は最大の糖度を有し、出口付近の頂部において最小の糖度を有するであろう。水は、タンク12の頂部において最小の糖度を有し、出口付近の、タンク12の底部において最大の糖度を有するであろう。マッシュ水の体積流量に対する麦芽の体積流量は、醸造所効率をもたらすであろう。必要に応じて、装置10は、流れ落ちたマッシュ水をタンク12の底部からタンクの頂部へと循環させることができるスパージングループ36を備えることができる。必要であれば、このループは熱交換器34を通過することにより、マッシングプロセス中に、加熱または熱を維持することができる。完成した麦汁は、麦汁出口20を通してタンク12の底部から取り出され、使用済み麦芽は使用済み麦芽出口18を通してタンク12の頂部から排出される。
【0038】
本発明の第2のアイデアは、バッチプロセスの代わりに半連続的なマッシングプロセスを有することである。これは、運搬スクリュー24が内側に配置されているタンク12の底部14aに麦芽を供給することによって行われる。続いて、完全なマッシュバッチ用の麦芽をタンク12内の高さまでねじ込む。タンク12の頂部では、マッシュ水が、麦芽と共に、最終的にタンク12内のマッシング温度になるまで、マッシュ水入口22を通して汲み込まれる。マッシュ水は予熱されても予熱されなくてもよく、温度はタンク12内で調節することができる。タンク12の外側は必要に応じてヒートトレースされてもよい。必要であれば、装置10は、流れ落ちたマッシュ水をタンク12の底部14aからタンク12の頂部14bに循環させることができるスパージングループ36を備えることができる。必要に応じて、このループ36を熱交換器34に通過させて、マッシングプロセスの間、加熱または熱を維持することができる。マッシュバッチが完了すると、麦汁は装置10の底部14aから麦汁出口20を通して排出され、使用済み麦芽は上部14bにて使用済み麦芽出口18を通して排出される。
【0039】
タンク内の麦芽を運搬するために、スクリューコンベア以外の他の手段、例えば回転バルブ、または他の供給方法を使用してもよい。
図1
図2