(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-09
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】ユーザ機器のためのモビリティ測定をハンドリングするための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 24/10 20090101AFI20220104BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20220104BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20220104BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W16/28
H04W72/04 136
(21)【出願番号】P 2020507063
(86)(22)【出願日】2018-08-09
(86)【国際出願番号】 SE2018050801
(87)【国際公開番号】W WO2019032025
(87)【国際公開日】2019-02-14
【審査請求日】2020-04-07
(32)【優先日】2017-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【氏名又は名称】藤井 亮
(72)【発明者】
【氏名】パクニアト, パリサ
(72)【発明者】
【氏名】ダ シルヴァ, イカロ エル.イェー.
【審査官】米倉 明日香
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-527830(JP,A)
【文献】国際公開第2016/093753(WO,A1)
【文献】特表2014-534667(JP,A)
【文献】特開2013-243623(JP,A)
【文献】Huawei,Combined RSRP & RSRQ quantities report triggering,3GPP TSG-RAN WG2 #62b R2-083546,2008年06月24日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)(120)のためのモビリティ測定を設定するための、ネットワークノード(110)によって実施される方法であって、前記方法は、
-前記UE(120)に設定メッセージを送ること(302)であって、前記設定メッセージが、単一の測定対象に関連付けられた複数の測定オフセットを含み、前記測定オフセットが、測定リポートをトリガするためのオフセット値を指示し、前記複数の測定
オフセットの各々が、それぞれの測定に関係し、前記測定
オフセットが、前記UE(120)のための前記モビリティ測定のために設定された参照信号タイプ(RSタイプ)ごとに規定される、設定メッセージを送ること(302)
を含む、方法。
【請求項2】
前記測定
オフセットがトリガ量ごとに規定され、前記トリガ量が、参照信号受信電力(RSRP)、参照信号受信品質(RSRQ)、および/または信号対干渉プラス雑音比(SINR)である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記RSタイプが、同期信号(SS)ブロックRSまたはCSI-RSである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記測定
オフセットが、セル品質導出パラメータごとに規定され、前記セル品質導出パラメータが、平均化されるべきビームの最大数、または平均化のための好適なビームを選択するための絶対しきい値である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記測定対象は、前記UE(120)が前記モビリティ測定を実施する周波数を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記測定対象は、前記UE(120)が前記モビリティ測定を実施するいくつかのセルを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
UE(120)のためのモビリティ測定を設定するための方法を実施するためのネットワークノード(110)であって、前記ネットワークノード(110)は、
-前記UE(120)に設定メッセージを送ることであって、前記設定メッセージが、単一の測定対象に関連付けられた複数の測定オフセットを含み、前記測定オフセットが、測定リポートをトリガするためのオフセット値を指示し、前記複数の測定
オフセットの各々が、それぞれの測定に関係する、設定メッセージを送ることを行うように設定され、前記ネットワークノード(110)が、
-前記測定
オフセットを、設定されたRSタイプごとに規定すること
を行うようにさらに設定された、ネットワークノード(110)。
【請求項8】
前記ネットワークノード(110)が、
-前記測定
オフセットをトリガ量ごとに規定することを行うように設定され、前記トリガ量が、参照信号受信電力(RSRP)、参照信号受信品質(RSRQ)、および/または信号対干渉プラス雑音比(SINR)である、
請求項7に記載のネットワークノード(110)。
【請求項9】
前記ネットワークノード(110)が、
-前記測定
オフセットをセル品質導出パラメータごとに規定することを行うように設定され、前記セル品質導出パラメータが、平均化されるべきビームの最大数、または平均化のための好適なビームを選択するための絶対しきい値である、
請求項7または8に記載のネットワークノード(110)。
【請求項10】
前記ネットワークノード(110)が、
-前記測定
オフセットを各測定識別子について異なる値にセットすること
を行うように設定された、請求項7から9のいずれか一項に記載のネットワークノード(110)。
【請求項11】
モビリティ測定を実施するための、ユーザ機器(UE)(120)によって実施される方法であって、前記方法は、
-単一の測定対象に関連付けられた複数の測定オフセットを受信すること(401)であって、前記測定オフセットが、測定リポートをトリガするためのオフセット値を指示し、前記複数の測定オフセットの各々が、それぞれの測定のために規定され、前記測定オフセットが、前記UE(120)のためのモビリティ測定のために設定された参照信号タイプ(RSタイプ)ごとに設定される、複数の測定オフセットを受信すること(401)と、
-測定リポート送信をトリガするために前記測定オフセットを考慮に入れてモビリティ測定プロセスを実施すること(402)と
を含む、方法。
【請求項12】
前記測定オフセットがトリガ量ごとに設定され、前記トリガ量が、参照信号受信電力(RSRP)、参照信号受信品質(RSRQ)、および/または信号対干渉プラス雑音比(SINR)である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記RSタイプが、SSブロックRSまたはCSI-RSである、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記測定オフセットが、セル品質導出パラメータごとに設定され、前記セル品質導出パラメータが、平均化されるべきビームの最大数、または平均化のための好適なビームを選択するための絶対しきい値である、請求項11から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記測定対象は、前記UE(120)が前記モビリティ測定を実施する周波数を含む、請求項11から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記測定対象は、前記UE(120)が前記モビリティ測定を実施するいくつかのセルを含む、請求項11から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記UE(120)が、ネットワークノード(110)からの設定メッセージ中で前記複数の測定オフセットを受信する、請求項10から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
モビリティ測定を実施するためのユーザ機器(UE)(120)であって、前記UE(120)は、
-単一の測定対象に関連付けられた複数の測定オフセットを受信することであって、前記測定オフセットが、測定リポートをトリガするためのオフセット値を指示し、前記複数の測定オフセットの各々が、それぞれの測定に関係し、前記測定オフセットが、前記UE(120)のためのモビリティ測定のために設定された参照信号タイプ(RSタイプ)ごとに設定される、複数の測定オフセットを受信することと、
-測定リポート送信をトリガするために前記測定オフセットを考慮に入れてモビリティ測定プロセスを実施することと
を行うように設定された、ユーザ機器(UE)(120)。
【請求項19】
前記UE(120)が、
-ネットワークノード(110)からの設定メッセージ中で前記複数の測定オフセットを受信すること
を行うように設定された、請求項18に記載の、モビリティ測定を実施するための、UE(120)。
【請求項20】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1から6および11から17のいずれか一項に記載の方法を行わせる命令を備える、コンピュータプログラム
。
【請求項21】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1から6および11から17のいずれか一項に記載の方法を行わせる命令を備えるコンピュータプログラム
を記憶した、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の実施形態は、セルラーネットワークなど、無線通信システムにおけるユーザ機器(UE)のためのモビリティ測定に関する。特に、本明細書の実施形態は、ネットワークノード、UE、ならびにネットワークノードおよびUEにおいて実施される方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な無線通信ネットワークでは、無線通信デバイス、移動局、局(STA)および/またはユーザ機器(UE)としても知られる、無線デバイスが、Wi-Fiネットワークなどのローカルエリアネットワークまたは無線アクセスネットワーク(RAN)を介して、1つまたは複数のコアネットワーク(CN)に通信する。RANは、ビームまたはビームグループと呼ばれることもあるサービスエリアまたはセルエリアに分割される地理的エリアをカバーし、各サービスエリアまたはセルエリアは、無線アクセスノード、たとえばWi-Fiアクセスポイントまたは無線基地局(RBS)など、無線ネットワークノードによってサーブされ、それらは、いくつかのネットワークでは、たとえば、ノードB、エボルブドノードB(eNB)、または第5世代(5G)ネットワークと呼ばれることもある新しい無線(NR)において示されるG-UTRANノードB(gNB)と示されることもある。サービスエリアまたはセルエリアは、無線ネットワークノードによって無線カバレッジが提供される地理的エリアである。無線ネットワークノードは、無線ネットワークノードの範囲内で、無線周波数上で動作する、チャネルまたは無線リンクと呼ばれることもあるエアインターフェースを介して、無線デバイスと通信する。
【0003】
第4世代(4G)ネットワークとも呼ばれる、エボルブドパケットシステム(EPS)のための仕様は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)内で完成されており、この作業は、たとえば、5G NRとも呼ばれる5Gネットワークを指定するために、来たるべき3GPPリリースにおいて続く。EPSは、Long Term Evolution(LTE)無線アクセスネットワークとしても知られる、拡張ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)と、システムアーキテクチャエボリューション(SAE)コアネットワークとしても知られる、エボルブドパケットコア(EPC)とを備える。E-UTRAN/LTEは、無線ネットワークノードが、3Gネットワークにおいて使用されるRNCにではなくEPCコアネットワークに直接接続される、3GPP無線アクセスネットワークの変形態である。概して、E-UTRAN/LTEでは、3G RNCの機能は、無線ネットワークノード、たとえばLTEにおけるeノードBと、コアネットワークとの間で分散される。したがって、EPSのRANは、1つまたは複数のコアネットワークに直接接続された無線ネットワークノードを備える、本質的に「フラット」なアーキテクチャを有し、すなわち、無線ネットワークノードはRNCに接続されない。そのことを補償するために、E-UTRAN仕様は、無線ネットワークノード間の直接インターフェースを規定し、このインターフェースはX2インターフェースと示される。
【0004】
マルチアンテナ技法は、無線通信システムのデータレートおよび信頼性を著しく増加させ得る。送信機と受信機の両方が複数のアンテナを装備する場合、性能が特に改善され、これは、多入力多出力(MIMO)通信チャネルをもたらす。そのようなシステムおよび/または関係する技法は、通常、MIMOと呼ばれる。
【0005】
モビリティ測定または無線リソース管理(RRM)測定と呼ばれることもある、UE測定は、無線ネットワークがUEのための好適なサービングセルを選定するのを支援するために、サービングセルおよび(1つまたは複数の)ネイバリングセルの信号レベルおよび品質を監視および報告するために使用される。たとえば、カバレッジ理由、トラフィック負荷レベルまたは特定のサービスのサポートなど、現在のサービングセルから別のセルにUEを再配置するための、複数の理由と呼ばれることもある様々な理由があり得る。
【0006】
UE測定は、たとえば無線ネットワークノードを介して、無線ネットワークによって設定され、UEが使用する測定および報告のための条件を指定するためにいくつかのパラメータが関与する。LTEでは、E-UTRANによってUEに提供されるUE測定設定は、3GPP TS36.331 v.14.3.0 E-UTRA、無線リソース制御(RRC)プロトコル仕様において指定されている。
【0007】
対応する仕様、3GPP TS38.331 v.0.0.4 NR RRCプロトコル仕様が、現在、NRのために準備されている。
【0008】
NRにおける測定設定フレームワークは、3GPP TS38.331 v.0.0.4に記載されている、LTEからのフレームワークに基づき得る。NRでは、ネットワークは、測定設定に従ってセルレベルおよびビームレベル測定を実施し、それらの測定を報告するように、RRC_CONNECTEDモードにあるUEを設定し得る。測定設定は専用シグナリングによって提供され得る。
【0009】
ネットワークは、たとえば無線ネットワークノードによって、以下のタイプの測定を実施するようにUEを設定し得る。
- 周波数内測定:(1つまたは複数の)サービングセルの(1つまたは複数の)ダウンリンクキャリア周波数における測定。
- 周波数間測定:(1つまたは複数の)サービングセルの(1つまたは複数の)ダウンリンクキャリア周波数のいずれとも異なる周波数における測定。
- 拡張ユニバーサル地上無線アクセス(E-UTRA)周波数の無線アクセス技術(RAT)間測定:サービングセルのRATとは異なるRAT上で測定が実施される。
【0010】
測定設定は以下のパラメータを含み得る。
1.測定対象:UEが測定を実施する対象のリスト。測定対象は、以下で、measObjectと呼ばれることがある。
- RAT間E-UTRA測定の場合、測定対象は、単一のE-UTRAダウンリンクキャリア周波数であり得る。
2.報告設定:測定対象ごとに1つまたは複数の報告設定があり得る、報告設定のリスト。報告設定は、以下で、reportConfigと呼ばれることがある。各報告設定は以下を含む。
- 報告基準:イベントトリガ型または周期的のいずれかであり得る測定リポートを送るようにUEをトリガする基準。基準は、たとえば、参照信号受信電力(RSRP)、参照信号受信品質(RSRQ)または信号対干渉プラス雑音比(SINR)など、トリガ量をも含む。
- 参照信号(RS)タイプ:セルレベルおよびビームレベル測定のためにUEによって考慮されるべきRS。
- 報告フォーマット:UEが測定リポート中に含めるセルレベル量(RSRPおよび/またはRSRQおよび/またはSINR)、および、たとえばセルの数など、関連付けられた情報)。
3.測定識別情報:各測定識別情報が1つの測定対象を1つの報告設定とリンクする、測定識別情報のリスト。複数の測定識別情報を設定することによって、2つ以上の測定対象を同じ報告設定にリンクすること、ならびに2つ以上の報告設定を同じ測定対象にリンクすることが可能であり得る。測定識別情報は、報告をトリガした測定リポート中に含まれることもあり、ネットワークへの参照として機能する。測定識別情報は、以下で、measObjectIdと呼ばれることがある。
4.量設定:無線アクセス技術(RAT)タイプごとに1つの量設定が設定される。量設定は、その測定タイプのすべてのイベント評価および関係する報告のために使用される、測定量および関連付けられたフィルタ処理を規定する。
5.測定ギャップ:UEが測定を実施するために使用し得る期間、すなわち、アップリンク(UL)および/またはダウンリンク(DL)送信がスケジュールされない期間。
【0011】
LTEでは、測定設定は、UEが測定を実施する測定対象に関連付けられたトリガリングイベントを含んでいる報告設定をUEに提供する。各リポート設定に関連して、ネットワークノードは、UEが測定を実施するパラメータである、1つのトリガ量を選択し得る。ネットワークはまた、各測定対象のための測定リポートトリガリングオフセットをセットし得る。
【0012】
HUAWEI:「Combined RSRP & RSRQ quantities report triggering」、3GPP DRAFT、R2-083546は、EUTRAのための組み合わせられたRSRPおよびRSRQ量リポートトリガリングを開示する。
【0013】
しかしながら、無線ネットワークがUEのための好適なサービングセルを選定するのをさらに支援するために、UE測定を改善する必要がある。
【発明の概要】
【0014】
本明細書の実施形態の目的は、特にUEのための測定トリガリングオフセットを設定するための方法を提供することによって、無線通信ネットワークの性能を向上させることである。
【0015】
本明細書の実施形態の第1の態様によれば、目的は、UEのためのモビリティ測定を設定するための、ネットワークノードによって実施される方法によって達成される。ネットワークノードはUEに設定メッセージを送る。設定メッセージは、単一の測定対象に関連付けられた複数の測定オフセットを含み、測定オフセットは、測定リポートをトリガするためのオフセット値を指示し、複数の測定オフセットの各々は、それぞれの測定に関係する。
【0016】
本明細書の実施形態の第2の態様によれば、目的は、UEのためのモビリティ測定を設定するための方法を実施するためのネットワークノードによって達成される。ネットワークノードはUEに設定メッセージを送るように設定される。設定メッセージは、単一の測定対象に関連付けられた複数の測定オフセットを含み、測定オフセットは、測定リポートをトリガするためのオフセット値を指示し、複数の測定オフセットの各々は、それぞれの測定に関係する。
【0017】
本明細書の実施形態の第3の態様によれば、目的は、モビリティ測定を実施するための、UEによって実施される方法によって達成される。UEはネットワークノードから設定メッセージを受信する。設定メッセージは、単一の測定対象に関連付けられた複数の測定オフセットを含み、測定オフセットは、測定リポートをトリガするためのオフセット値を指示し、複数の測定オフセットの各々は、それぞれの測定に関係する。UEは、測定リポート送信をトリガするために測定オフセットを考慮に入れてモビリティ測定プロセスをさらに実施する。
【0018】
本明細書の実施形態の第4の態様によれば、目的は、モビリティ測定を実施するためのUEによって達成される。UEは、ネットワークノードから設定メッセージを受信するように設定される。設定メッセージは、単一の測定対象に関連付けられた複数の測定オフセットを含み、測定オフセットは、測定リポートをトリガするためのオフセット値を指示し、複数の測定オフセットの各々は、それぞれの測定に関係する。UEは、測定リポート送信をトリガするために測定オフセットを考慮に入れてモビリティ測定プロセスを実施するようにさらに設定される。
【0019】
本明細書の実施形態の第5の態様によれば、目的は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、本明細書の実施形態の第1および/または第3の態様による方法を行わせる命令を備える、コンピュータプログラム製品によって達成される。
【0020】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、本明細書の実施形態の第1および/または第3の態様による方法を行わせる命令を備えるコンピュータプログラム製品を記憶した、コンピュータ可読記憶媒体。
【0021】
たとえばセル個別オフセットおよび周波数オフセットなど、複数の測定オフセットを設定することによって、以下の利益が達成される。
・仕様における、測定オフセットなどのパラメータを符号化するためのより直観的なやり方が提供される。
・測定オフセットは、接続中断およびビットレート低下を最小限に抑えるために、モビリティロバストネス最適化(MRO:mobility robustness optimization)を改善することができる。MROの結果を最適化するために、トリガ量ごとにおよび/またはRS-タイプごとに、異なるオフセットがセットされ得る。本明細書の実施形態によるソリューションは、より良い最適化特徴を提供し、したがって、より良いネットワーク性能が達成され得る。
・個別の測定オフセットを設定することによって、たとえばMROのためのなど、ある目的のための最適化されたオフセットは、たとえば負荷分散またはサービストリガ型モビリティなど、他の目的のための測定に悪影響を及ぼさない。それにより、より良いネットワーク性能が達成され得る。
・本明細書の実施形態は、さらに、手動方法と自動方法の両方について、ビームレベル測定に基づくモビリティの微調整を可能にし、これも、ネットワークおよびUEについてより良い性能をもたらす。
【0022】
測定オフセットは、単一の測定対象に関連付けられ、測定リポートをトリガするためのオフセット値を指示し、したがって、本明細書では、測定リポートトリガリングオフセットと呼ばれることもある。
【0023】
いくつかの実施形態が上記で要約されたが、請求される主題は、添付の請求項1から19において規定される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】無線通信ネットワークの実施形態を示す概略ブロック図である。
【
図2】ネットワークノードがUE測定を設定するために必要とされるシグナリングを示すシグナリング図である。
【
図3】ネットワークノードによって実施される方法を示すフローチャートである。
【
図4】UEによって実施される方法を示すフローチャートである。
【
図5a】ネットワークノードのいくつかの第1の実施形態を示す概略ブロック図である。
【
図5b】ネットワークノードのいくつかの第2の実施形態を示す概略ブロック図である。
【
図6a】UEのいくつかの第1の実施形態を示す概略ブロック図である。
【
図6b】UEのいくつかの第2の実施形態を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
現在のLTE仕様によれば、通信ネットワークがUEのための測定報告を設定するとき、通信ネットワークは各測定対象について1つのオフセットをセットする。したがって、UEのために設定されたイベントに関連付けられたtriggerQuantityに関係なく、同じオフセットがセットされる。言い換えれば、たとえばRSRP量に基づく第1のイベントA1は、たとえばA1またはA2などの第2のイベントが、たとえばRSRQに基づくにもかかわらず、第2のイベントと同じ、測定オフセットなどのセル固有オフセットが設定される。いくつかのリポート設定が同じ測定対象に接続されるとき、知られているソリューションに関するさらなる問題が発生し得る。異なるリポート設定が、たとえばカバレッジトリガ型モビリティまたは負荷分散目的など、異なる目的に関係し、したがって、測定報告に関する異なる要件を有し得る。しかしながら、たとえばオフセットがセットされたセルの同じリストを含むなど、同じ測定対象に関連付けられた複数のイベントがあり得、これらの複数のイベントは、異なるトリガ量を有し得る。
【0026】
現在のLTE仕様3GPP TS36.331 v.14.3.0によれば、E-UTRANがUE測定を設定するとき、イベント測定において考慮されるべき特定の周波数および/または特定のセルのためにオフセットを割り振ることが可能である。たとえば、以下にリストされたA3、A4、A5、A6、B1、B2などのイベントにおいて、ネイバーセルの周波数の周波数固有オフセット(Ofn)、ネイバーセルのセル固有オフセット(Ocn)、1次セル(PCell)および/または1次2次セル(PSCell)の周波数の周波数固有オフセット(Ofp)、ならびにPCell/PSCellのセル固有オフセット(Ocp)への参照が行われる。
A1 サービングがしきい値よりも良くなる
A2 サービングがしきい値よりも悪くなる
A3 ネイバーがPCellよりもオフセットだけ良くなる
A4 ネイバーがしきい値よりも良くなる
A5 PCellがしきい値1よりも悪くなり、ネイバーがしきい値2よりも良くなる
A6 ネイバーがSCellよりもオフセットだけ良くなる
C1 チャネル状態情報(CSI)-RSリソースがしきい値よりも良くなる
C2 CSI-RSリソースが参照CSI-RSリソースよりもオフセットだけ良くなる
B1 RAT間ネイバーがしきい値よりも良くなる
B2 PCellがしきい値1よりも悪くなり、RAT間ネイバーがしきい値2よりも良くなる
V1 チャネルビジー率がしきい値を上回る
V2 チャネルビジー率がしきい値を下回る
【0027】
LTEでは、UEにシグナリングされるオフセットが、測定対象ごとに規定される。測定対象、すなわち、UEが測定を実施するように要求された所与のキャリア周波数上のセルの周波数または数。3GPP TS36.331 v.0からのLTEにおける測定対象の規定が、本明細書の付録1において開示される。測定対象を使用してセットされ得るセル固有オフセット設定の一部は、Q-OffsetRangeである。Q-OffsetRangeは、セル再選択のための候補セルを評価するときに、または測定報告のためのトリガリング条件を評価するときに適用されるべき、セル、CSI-RSリソースまたは周波数固有オフセットを指示するために使用され得る。Q-OffsetRangeはデシベル(dB)単位で指示される。値dB-24が-24dBに対応し、dB-22が-22dBに対応し、以下同様である。
【0028】
【0029】
LTEにおける既存のソリューションでは、たとえば同じネイバー周波数など、同じmeasObjectIdに関して設定された、一方がRSRPトリガ量を伴い、他方がRSRQトリガ量を伴う、たとえば2つのA5リポート設定など、同時測定がある場合、同じオフセット値が両方のイベント評価のために適用されるが、これは常に最良の挙動であるとは限らない。
【0030】
上記の例における両方のA5リポートは、同じトリガ量RSRPを伴って設定されるが、それらのリポートは異なる目的に関係し得、それらのリポートの両方についてオフセットが使用されることが望まれないことがある。異なるリポート設定は、たとえばカバレッジトリガ型モビリティまたは負荷分散目的など、異なる目的に関係し得るので、各リポート設定について異なるオフセットを有することが望まれる。
【0031】
要約すれば、最先端のソリューションは、ネットワークが、RSRP、RSRQ、SINRなど、異なるトリガ測定量のために設定されることと呼ばれることもある、異なるトリガ測定量に対応する異なるオフセットを設定することを可能にしない。
【0032】
したがって、本明細書の実施形態は、ネットワークノードが複数の測定オフセットを伴ってUEを設定することを可能にするための方法に関し、それらの測定オフセットは、本明細書では、同じ測定対象に関連付けられたRSRPまたはRSRQ値のためのオフセットなど、測定リポートトリガリングオフセットまたはオフセットと呼ばれることもあり、それらの測定対象は、測定されるべき周波数、たとえば絶対無線周波数チャネル番号(ARFCN:Absolute Radio-Frequency Channel Number)によって指示されるキャリア周波数に関連付けられ得る。
【0033】
本明細書の実施形態は、主に、イベントおよび測定報告をトリガし得るセルベース測定のために規定され得るが、本明細書の実施形態の原理は、ビームレベル測定にも適用され得る。
【0034】
仕様、3GPP TS38.331 v.0.0.4 NR RRCプロトコル仕様は、適用可能な場合にE-UTRANバージョンと部分的に同様であり得る。
【0035】
本明細書の実施形態では、周波数固有オフセットとセル固有オフセットとを含み得る、複数の測定リポートトリガリングオフセットは、たとえば、以下のものなど、異なるレベルのグラニュラリティにおいて設定され得る。
- トリガ量、たとえば、RSRP、RSRQおよび/またはSINR、あるいは任意の他の品質関係メトリックごとに、
- たとえば同期信号(SS)ブロックRSまたはチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)など、設定されたRSタイプごとに、
- たとえば、平均化されるべきビームの最大数、平均化のための好適なビームを選択するための絶対しきい値など、セル品質導出パラメータごとに、
- あるいはこれらの任意の組合せ、たとえば、
〇 セル測定のトリガ量(たとえばRSRP、RSRQ)ごとに
〇 セル測定のトリガ量およびRSタイプ(たとえば、同期信号(SS)ブロックに基づくセルRSRP、CSI-RSに基づくセルRSRQ)ごとに
〇 その他。
【0036】
測定リポートをトリガするためのオフセット値を指示する測定オフセットは、たとえば、各測定識別子、すなわち、1つの測定対象(measObjectNR)にリンクされた1つの設定されたイベント(reportConfigNR)について、異なる値にセットされ得る。したがって、測定識別子は、設定されたイベントと測定対象との組合せである。
【0037】
測定対象ごとの現在のオフセット規定は、セル再選択評価プロセスのためにアイドルモードにおいて使用される同様のオフセットから継承され得る。それらのオフセットは、q-OffsetCell(3GPP TS36.304 v.14.3.0中のパラメータ「Qoffsets,n」)およびq-OffsetFreq(3GPP TS36.304 v.14.3.0中のパラメータ「Qoffsetfrequency」)と呼ばれ、これらはSIB4およびSIB5においてブロードキャストされる。しかしながら、測定対象ごとの現在のオフセット規定は、RSRP測定におよびセル再選択の特定の目的に適用されるように意図されているにすぎない。3GPP TS36.304 v.14.3.0におけるR基準規定を参照されたい。しかしながら、同じオフセットが、同様に、接続モードにおける「RSRPベースのカバレッジトリガ型モビリティ」にも適用可能であり得る。
【0038】
本明細書の実施形態は、たとえばNR測定のために、RRM測定において使用される周波数固有オフセットおよびセル固有オフセットの設定を改善することに関する。これは、他のネットワーク機能に影響を及ぼすことなしに、セルラーネットワークにおける手動および自動モビリティ最適化を可能にする。
【0039】
図1は、本明細書の実施形態のうちの少なくともいくつかが使用され得る、例示された無線通信ネットワーク100における通信シナリオを示す。無線通信ネットワーク100は、1つまたは複数のUE120を備える。UE120は、たとえば、モバイルフォン、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、マシン型通信(MTC)デバイス、移動局、局(STA)、または、無線通信を提供することができ、したがって無線デバイスと呼ばれることもある、任意の他のデバイスであり得る。UE120は、たとえばWi-Fiネットワークなどのローカルエリアネットワーク(LAN)、あるいは、たとえば拡張ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)または第5世代(5G)RANなどの無線アクセスネットワーク(RAN)など、無線通信ネットワーク100を介して、たとえばエボルブドパケットコア(EPC)または第5世代コア(5GC)などの1つまたは複数のコアネットワーク(CN)13に通信し得る。無線通信ネットワーク100は、たとえば、無線アクセスノード、たとえばWi-Fiアクセスポイントまたは無線基地局(RBS)など、1つまたは複数のネットワークノード110をさらに備え、それらは、いくつかのネットワークでは、たとえば、ノードB、eNB、または新しい無線(NR)において示されるgNBと示されることもある。NRは、第5世代無線システム(5G)と呼ばれることもある。1つまたは複数のネットワークノード110の各々は、たとえばセル、ビームまたはビームグループと呼ばれることもある、1つまたは複数のカバレッジエリア115をサーブする。UE120のための最良の利用可能なセルを決定するために、UE120は、サービングセルおよび(1つまたは複数の)ネイバリングセルの信号レベルおよび品質を監視および報告するために、モビリティ測定と呼ばれることもある測定を実施し得る。測定は、次いで、UE120からネットワークノード110に送られ得、ネットワークノード110がUE120のための好適なサービングセルを選定するのを支援するために使用され得る。たとえば、カバレッジ理由、トラフィック負荷レベルまたは特定のサービスのサポートなど、現在のサービングセルから別のセルにUE120を再配置するための様々な理由があり得る。リポートがUE120によってネットワークノード110に送られるようにトリガされたとき、イベントが遂行されたと呼ばれる。
【0040】
E-UTRA仕様では、「周波数固有オフセット」および「セル固有オフセット」に関係するUEアクションに関する、イベントA3に関係する以下のプロシージャテキストが存在する。
*****************************************************************************
5.5.4.4 イベントA3(ネイバーがPCell/PSCellよりもオフセットだけ良くなる)
The UE shall:
1> consider the entering condition for this event to be satisfied when condition A3-1, as specified below, is fulfilled;
1> consider the leaving condition for this event to be satisfied when condition A3-2, as specified below, is fulfilled;
1> if usePSCell of the corresponding reportConfig is set to true:
2> use the PSCell for Mp, Ofp and Ocp;
1> else:
2> use the PCell for Mp, Ofp and Ocp;
注 イベントをトリガする(1つまたは複数の)セルは、PCell/PSCellによって使用される周波数とは異なり得る、関連付けられたmeasObjectにおいて指示された周波数上にある。
不等式A3-1(入る条件(Entering condition))
Mn+Ofn+Ocn-Hys>Mp+Ofp+Ocp+Off
不等式A3-2(出る条件(Leaving condition))
Mn+Ofn+Ocn+Hys<Mp+Ofp+Ocp+Off
式中の変数は以下のように規定される。
Mnは、オフセットを考慮に入れないネイバリングセルの測定結果である。
Ofnは、ネイバーセルの周波数の周波数固有オフセット(すなわち、ネイバーセルの周波数に対応するmeasObjectEUTRA内で規定されたoffsetFreq)である。
Ocnは、ネイバーセルのセル固有オフセット(すなわち、ネイバーセルの周波数に対応するmeasObjectEUTRA内で規定されたcellIndividualOffset)であり、ネイバーセルのために設定されない場合は0にセットされる。
Mpは、オフセットを考慮に入れないPCell/PSCellの測定結果である。
Ofpは、PCell/PSCellの周波数の周波数固有オフセット(すなわち、PCell/PSCellの周波数に対応するmeasObjectEUTRA内で規定されたoffsetFreq)である。
Ocpは、PCell/PSCellのセル固有オフセット(すなわち、PCell/PSCellの周波数に対応するmeasObjectEUTRA内で規定されたcellIndividualOffset)であり、PCell/PSCellのために設定されない場合は0にセットされる。
Hysは、このイベントのためのヒステリシスパラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigEUTRA内で規定されたヒステリシス)である。
Offは、このイベントのためのオフセットパラメータ(すなわち、このイベントのためのreportConfigEUTRA内で規定されたa3-Offset)である。
Mn、Mpは、RSRPの場合はdBm単位で、またはRSRQおよびRS-SINRの場合はdB単位で表される。
Ofn、Ocn、Ofp、Ocp、Hys、OffはdB単位で表される。
*****************************************************************************
【0041】
また、同様のテキストが、イベントA4、A5、A6、B1およびB2のためにも利用可能である。
【0042】
図2は、たとえばeNBまたはgNBなど、ネットワークノード110が、たとえばRRC接続再設定メッセージを使用して、専用シグナリングを通してUE測定を設定するとき、関与するシグナリングを示す。それらの測定は、(図に示されていない)RRC接続再開メッセージを介して設定されることもある。NRの場合、UE120への測定設定は、(1つまたは複数の)他のRRCメッセージを使用して提供されることもある。
【0043】
アクション201:ネットワークノード110は、UE120のために必要とされる測定リポートトリガリング設定を決定し得る。
【0044】
アクション202:ネットワークノード110は、RRC接続再設定メッセージ、RRC接続再開メッセージまたは任意の同様のRRCメッセージなど、設定メッセージをUE120に送る。設定メッセージは、単一の測定対象、たとえば品質に関連付けられた、複数の測定オフセットを含む。測定オフセットは、測定リポートをトリガするためのオフセット値を指示する。複数の測定オフセットの各々、たとえば第1の品質のための第1のオフセットおよび第2の品質のための第2のオフセットは、それぞれの測定に関係する。言い換えれば、測定オフセットの各々は、異なる測定に関係し得る。
【0045】
アクション203:UE120は、受信された設定メッセージに基づいて再設定を実施し得、再設定が完了されたことを指示するRRC接続再設定完了メッセージをネットワークノード110に送り得る。
【0046】
アクション204:UE120は、UE120のためのモビリティ測定など、測定を開始し、これは、本明細書では測定を実施すると呼ばれることもある。モビリティ測定は、本明細書ではリポートトリガリング設定と呼ばれることもある、受信された測定オフセットに基づいて、UE120によって報告され得る。測定リポートは、したがって、測定が、しきい値+設定されたオフセットに達するとき、ネットワークノード110に送られ得る。
【0047】
本明細書で開示される実施形態は、
図2において開示されるシグナリングシーケンスを使用し得るが、EUTRANのために現在規定されている情報エレメント(IE)MeasConfigコンテンツの更新を提案する。
【0048】
本明細書で開示される実施形態によれば、UE120は、周波数内測定、周波数間測定および/またはRAT間測定を実施するように要求され得る。UE120は、たとえば周期的測定またはイベント測定など、異なる報告基準を伴って、異なる周波数/RAT上の複数の同時測定を実施するように要求され得る。異なる報告設定は、異なるトリガ量を有し得る。
【0049】
さらに、NRにおけるモビリティ測定は、LTEと比較していくつかの差を有する。イベントトリガリングのためのセル品質は、たとえば、イベントおよび測定対象ごとに独立して設定され得る、CSI-RSまたはNR同期信号(NR-SS)のいずれかに基づき得る。言い換えれば、たとえばネットワークノード110を使用する、ネットワーク100は、たとえばイベントA4などのNR-SSのための1つまたは複数の第1のイベントと、たとえばイベントA3などのCSI-RSのための1つまたは複数の第2のイベントとを伴って、UE120を設定し得る。さらなる一例では、ネットワークノード110は、CSI-RSとNR-SSとのための同じイベントであって、ただし異なる測定対象に関連付けられた同じイベントを伴って、UE120を設定し得る。したがって、SSとCSIとのためのオフセットを、独立して、すなわちそれぞれに設定することが可能であることは有益であり、これらのオフセットは、これらが同じ測定対象に関係するにもかかわらず、異なる値と呼ばれることもある。
【0050】
本明細書の実施形態によれば、異なる測定のための異なる測定リポートトリガリングオフセットは、たとえばネットワークノード110などによって、ネットワークからUE120にシグナリングされ得る。
【0051】
ネットワークは、たとえば、複数の測定リポートトリガリングオフセットを、たとえば、以下のものなど、異なるレベルのグラニュラリティにおいて設定し得る。
- たとえばRSRP、RSRQ、SINRまたは任意の他の品質関係メトリックなど、トリガ量ごとに、
- たとえばSSブロックRSまたはCSI-RSなど、設定されたRSタイプごとに、
- たとえば、平均化されるべきビームの最大数、平均のための良好なビームを選択するための絶対しきい値など、セル品質導出パラメータごとに。
あるいは、たとえば、以下のものなど、これらの任意の組合せである。
〇 セル測定のトリガ量(たとえばRSRP、RSRQ)ごとに
〇 セル測定のトリガ量およびRSタイプ(たとえば、SSブロックに基づくセルRSRP、CSI-RSに基づくセルRSRQ)ごとに
【0052】
最も高い度合いのグラニュラリティにおいて、ネットワークノード110は、測定報告をトリガする測定オフセットを、たとえば1つの測定対象(measObjectNR)にリンクされた1つの設定されたイベント(reportConfigNR)など、各測定識別子について、異なる値にセットし得る。
【0053】
triggerQuantityごとに
たとえばネットワークノード110などのネットワークは、セルごとに1つまたは複数のオフセットを伴ってUE120を設定し得、これらのオフセットの各々は、所与のtriggerQuantityに関連付けられる。トリガ量は、たとえば、RSRP、RSRQ、SINRまたは任意の品質測定結果であり得る。
【0054】
実施形態は、reportConfigごとにセル固有オフセットを規定することによって実装され得、それらのオフセットは、同じくreportConfigごとに規定され得る、設定されたtriggerQuantityに関連付けられる。ネットワークは、さらに、2つまたはそれ以上のreportConfigを提供し、各々が異なるtriggerQuantityを有し、たとえば、第1のreportConfigがtriggerQuantityとしてRSRPを有し、第2のreportConfigがtriggerQuantityとしてRSRQを有し得る。reportConfigの各々について、ネットワークノード110は、セルごとに異なるオフセットをセットし得る。セルリストは、たとえば、reportConfigに関連付けられたmeasObject中にまたはreportConfig内に含まれ得る。
【0055】
実施形態を実装するための別のやり方は、測定対象内でtriggerQuantityごとにセル固有オフセットを規定することによるものであり得る。言い換えれば、リンクされたreportConfig中でセットされ得るトリガ量に適用されるべき単一のオフセットの代わりに、ネットワークは、代わりにK個のオフセットを提供し、reportConfig中でセットされ得る各triggerQuantityについて1つのオフセットを提供し得る。たとえば、NRでは、たとえば、トリガ量としてRSRP、RSRQまたはSINRをセットすることが可能である場合、測定対象は、各セルについて、たとえば3つの可能なオフセットなど、複数の可能なオフセットを含み得る。したがって、UE120は、異なるトリガ量のための異なる測定リポートトリガリングオフセットに基づいて、測定報告をトリガし得る。
【0056】
RSタイプごとに
NRでは、セル測定結果は、異なるタイプの参照信号、すなわち、たとえば、セル識別子および/または(たとえばタイマーインデックスなどの)ビーム固有指示として符号化する、NR2次同期信号(NR-SSS)および/またはNR1次サイドリンク同期信号(NR-PSSS)および/または物理ブロードキャストチャネル(PBCH)のためのNR復調用参照信号(NR-DMRS)など、SSブロックRS、あるいは、専用シグナリングを介して設定され、UE固有であるCSI-RSに基づいて算出され得る。
【0057】
NRでは、セル品質が、2つのタイプのRS、すなわち、NR-SS(基本的にNR-PSSおよび/またはNR-SSS)およびCSI-RSに基づいて算出され得るという新しい側面がある。
【0058】
reportConfigごとにRSタイプを設定するために、ネットワークノード110は、たとえば、所与のreportConfigのためのSSブロックベースのセル品質と、別のreportConfigのためのCSI-RSベースのセル品質とを測定するようにUE120を設定し得るが、それらの両方が、2つの異なる測定IDを介して同じmeasObjectにリンクされ得る。各RSタイプについて、ネットワークノード110は、セル固有オフセットの別個のリストを設定し得る。この実施形態を実装するための1つのやり方は、ネットワークノード110によってreportConfigごとにセル固有オフセットを規定するものであり得、それらのオフセットは、reportConfigごとにセットされ規定されているRSTypeに関連付けられる。UE120は、RSタイプIEがSSブロックにセットされる場合、オフセットをSSブロックに関連付けるが、UE120は、reportConfig中でRSタイプIEがCSI-RSにセットされる場合、オフセットをCSI-RSに関連付ける。したがって、ネットワークノード110は、一方がSSブロックにセットされ、もう一方がCSI-RSにセットされた、異なるRSTypeを各々伴う2つのreportConfigをUE120に提供し得、それらの各々について、ネットワークノード110は、セルごとに異なるオフセットをセットし得る。セルリストは、たとえば、reportConfigに関連付けられたmeasObject中にまたはreportConfig内に、のいずれかに含まれ得る。
【0059】
実施形態を実装するための別のやり方は、measObject内で、ただしRSタイプごとに、セル固有オフセットを規定することによるものであり得る。言い換えれば、リンクされたreportConfig中でセットされ得るtriggerQuantityに適用される単一のオフセットの代わりに、ネットワークノード110は、代わりにUE120にK個のオフセットを提供し、reportConfig中でセットされ得る各RSタイプについて1つのオフセットを提供し得る。たとえば、NRでは、トリガ量としてSSブロックまたはCSI-RSをセットすることが可能である場合、measObjectは、各セルについて、リストなどの中のセルごとに2つの可能なオフセットを含み得る。
【0060】
組み合わせられたRSタイプおよびtriggerQuantity
さらなる実施形態では、ネットワークノード110は、セルごとに1つまたは複数のオフセットを伴ってUE120を設定し得、これらのオフセットの各々は、たとえばRSRP、RSRQ、SINRまたは同様のものなど、品質測定結果であり得る、所与のtriggerQuantityと、RSタイプとに関連付けられる。
【0061】
この実施形態を実装するための1つのやり方は、reportConfigごとにセル固有オフセットを規定することによるものであり得、それらのオフセットは、reportConfigごとに規定された、設定されたtriggerQuantityおよびRSTypeに関連付けられる。これらの各々について、所与のセッティングに関連付けられたセル固有オフセットがあり得、その結果、異なるRSタイプおよびトリガ量について異なるセッティングがあり得る。セルリストは、reportConfigに関連付けられたmeasObject中にまたはreportConfig内に、のいずれかに含まれ得る。reportConfigごとにセル固有オフセットのリストを設定することによって、UE120は、reportConfigのためにセットされたRSタイプおよびtriggerQuantityに基づいて関連付けを決定し得る。
【0062】
この実施形態を実装するための別のやり方は、測定対象内で、ただし組み合わせられたtriggerQuantityおよびRSタイプごとに、セル固有オフセットを規定することによるものであり得、たとえば、一例としてテーブル4を参照されたい。言い換えれば、リンクされたreportConfig中でセットされ得るトリガ量に適用される単一のオフセットの代わりに、ネットワークノード120は、代わりにUE120にK個のオフセットを提供し、reportConfig中でセットされ得る各triggerQuantityとRSタイプとの組合せについて1つのオフセットを提供し得る。たとえば、NRでは、トリガ量としてRSRP、RSRQまたはSINRをセットし、SSブロックまたはCSI-RSとしてセットされたRSタイプをセットすることが可能であり得、したがって、測定対象は、各セルについて、以下の可能な測定リポートトリガリングオフセットを含み得る。
- triggerQuantityがRSRPにセットされ、RSタイプがSSブロックにセットされた1つの測定リポートトリガリングオフセット、
- triggerQuantityがRSRQにセットされ、RSタイプがSSブロックにセットされた1つの測定リポートトリガリングオフセット、
- triggerQuantityがRSRPにセットされ、RSタイプがCSI-RSにセットされた1つの測定リポートトリガリングオフセット、
- triggerQuantityがRSRQにセットされ、RSタイプがCSI-RSにセットされた1つの測定リポートトリガリングオフセット。
【0063】
上記の例では、4つのリストがあり、各々が、測定対象において規定されたトリガ量とRSタイプとの各組合せについて、1つの測定リポートトリガリングオフセットを含む。それにより、あるレベルのフレキシビリティが達成され得る。
【0064】
reportConfigごとに測定リポートトリガリングオフセットを設定することの利点は、triggerQuantityおよび/またはRSタイプごとにフレキシビリティを可能にすることに加えて、たとえばA1、A2、A3、A4、A5、A6、B1および/またはB2など、異なる設定されたイベントについて、異なるオフセットを有することも可能であることである。
テーブル4:本明細書の実施形態によるオフセットパラメータを含む測定対象IEの例。
【0065】
異なるトリガ量およびRSタイプのための、個別の周波数オフセットおよびセル固有オフセットが、テーブル4に従って測定対象において規定され得る。異なるトリガ量およびRSタイプのための、各個別の周波数オフセットおよび/またはセル固有オフセットは、本明細書では、一意のまたは異なる測定と呼ばれることもある。テーブル4では、本明細書の例示的な実施形態による、ネットワークノード110によって設定されるオフセットパラメータが、太字でマークされている。テーブル4に示されている例はパラメータの存在を指示するが、メッセージ内の実際のロケーション、およびパラメータの名前は異なり得る。テーブル4に示されている例では、個別の測定リポートトリガリングオフセットは、たとえば、RSタイプとしてSS、トリガ量としてRSRPを伴って、測定対象としての周波数(Freq)のために規定された、個別の測定リポートトリガリングオフセットoffsetFreq-SS-Rsrpなど、異なる測定対象、およびRS-タイプとトリガ量との組合せについて提供される。
【0066】
別の実施形態では、同じターゲット周波数上の異なるしきい値を伴う測定を容易にするために、ネットワークノード110は、測定対象中に存在する測定オフセットがこの測定について無視されることを指定するパラメータをリポート設定中に含み得る。そのようなパラメータの一例は、以下のテーブル5に示されており、ビットマップが使用され、第1のビットは、RSTypeとtriggerQuantityとに基づく関連する周波数オフセットが無視されるかどうかを指示し、第2のビットは、cellIndividualOffsetsが無視されるかどうかを指示する。
【0067】
ReportConfigNR
以下では、本明細書の実施形態を実装するための3GPP TS38.331 v.0.0.4(NR RRC仕様)において規定された、ネットワークノード110によってUE120に送信され得るリポート設定IEの一例が開示される。リポート設定IEは、本明細書では、TS38.331 v.0.0.4(NR RRC仕様)に従って、ReportConfigNRと呼ばれることもある。ネットワークノード110は、UE120のためのモビリティ測定とモビリティ測定の報告とを設定するために、ReportConfigNR IEを含む設定メッセージをUE120に送り得る。IE ReportConfigNRは、NR測定報告イベントのトリガリングのための、すなわち、UE120がモビリティ測定などの測定の報告をトリガするときの、(1つまたは複数の)基準を指定する。測定報告イベントは、CSI-RSまたはNR-SSのいずれかに基づいて導出され得る、セルレベル測定に基づき得る。これらの測定報告イベントは、たとえば、ANと標示され得、Nは、1、2などに等しい。以下では、本明細書の実施形態による例示的な測定報告イベントが開示される。
イベントA1:サービングセルが絶対しきい値よりも良くなる、
イベントA2:サービングセルが絶対しきい値よりも悪くなる、
イベントA3:ネイバーセルがPCellおよび/またはPSCellよりもオフセットの分量だけ良くなる、
イベントA4:ネイバーセルが絶対しきい値よりも良くなる、
イベントA5:PCellおよび/またはPSCellが絶対しきい値1よりも悪くなり、ネイバーセルが別の絶対しきい値2よりも良くなる、
イベントA6:ネイバーセルがSCellよりもオフセットの分量だけ良くなる。
ReportConfigNR情報エレメント
表1.
【0068】
ビームレベル測定
NRでは、セル品質を導出するために、UE120によってビームレベル測定が実施され得る。NRにおけるセル品質は、次のように規定され得る。
- ビームの数(N、これはmeasObjectごとに設定される)がセットされない(または1にセットされる)場合、最良のビームの品質、
- 同じくmeasObjectごとに設定された絶対しきい値を上回る他の検出されたビームとともに平均化された最良のビームの品質、ただし、平均化されたビームの総数はNを超えることができない。測定オフセットも、絶対しきい値に基づいて設定され得、すなわち、測定リポートトリガリングオフセットは、絶対しきい値を下回るビームについて規定されないことがあるが、測定オフセットは、絶対しきい値を上回るビームについて、本明細書の他の例に従って設定され得る。言い換えれば、絶対しきい値を下回るビームは、モビリティ測定および/またはモビリティ測定の報告を実施するとき、UE120によって考慮されていない。
【0069】
本明細書の一実施形態では、ネットワークノード110は、triggerQuantityおよび/またはRSタイプごとのこれらのセル品質導出パラメータのためのセル固有オフセットを伴ってUE120を設定し得る。言い換えれば、所与のセルについて、各セル品質導出パラメータのために設定されるべき異なるパラメータ。この実施形態の一例では、ネットワークノード110は、reportConfigごとにパラメータNのためのオフセットと絶対しきい値とを設定し得、これは、異なるRSタイプおよびトリガ量のための異なる設定を可能にし得る。
【0070】
これらのセル品質導出パラメータはまた、測定対象において規定され、測定リポートトリガリングオフセットがRSタイプおよびtriggerQuantityごとにセットされることを可能にし得る。セル品質パラメータは、たとえば、ネットワークノード110によって規定および/またはセットされ得る。
【0071】
さらに、UE120は、測定リポートがセル品質に基づいてトリガされる場合、所与のセルに関連付けられたビームレベル測定を報告するように設定され得る。前に説明されたように、これらは、たとえばSSブロックまたはCSI-RSなど、RSに基づき得る。UE120は、たとえば、ネットワークノード110によって設定され得る。
【0072】
CSI-RSの特定の場合には、単一のビーム品質に基づいて、またはビーム品質のセットに基づいて、(1つまたは複数の)C1および/またはC2イベントがあり得る。したがって、セルレベル測定のための上記で説明された原理は、ビームレベル測定結果にも適用可能であり得る。ビームレベル測定結果の場合、測定対象は、各セルに関連付けられたCSI-RSリソースのリストを含んでいることがあり、セル固有オフセットは、以下ごとに規定され得る。
- 設定されたCSI-RSリソース、
- トリガ量ごとに、または
- これらの組合せ。
【0073】
NRでは、セル品質は、さらに、所与のセルに関連付けられた最良のビームを、設定可能な絶対しきい値を上回るそのセルの残りのN個のビームとともに平均化することによって導出され得る。本明細書ではオフセットと呼ばれることもある、その絶対しきい値と、パラメータNとは、測定対象ごとに設定され得、すなわち、それらはすべてのセルについて同じであるべきである。
【0074】
ビームレベル測定がUE120によって実施されるとき、UE120によってネットワークノード110に送られる測定リポートが、たとえばRSRPおよび/またはRSRQおよび/またはSINRなどのビームレベル量、ならびに、たとえば報告すべきビームの数などの関連付けられた情報を含むように、報告フォーマットも変更され得る。
【0075】
周波数内測定および周波数間測定の場合、測定対象は、NRダウンリンクキャリア周波数に関連付けられ得る。このキャリア周波数と関連して、ネットワークは、「ブラックリストに載せられた(blacklisted)」セルのリストと「ホワイトリストに載せられた(whitelisted)」セルのリストとを設定し得る。ブラックリストに載せられたセルは、イベント評価または測定報告において適用可能でない。ホワイトリストに載せられたセルは、イベント評価および/または測定報告において適用可能なセルのみであり、すなわち、UE120は、ホワイトリストに載せられたセル上でのみモビリティ測定およびモビリティ測定報告を実施する。ブラックリストに載せられたセルは、セル品質導出パラメータのためのしきい値をセットすることによって決定され得、しきい値を下回るセルが、ブラックリストに載せられる。
【0076】
テーブル5は、任意の測定対象において指定されたオフセットが、この測定について無視されることを指示するパラメータを含む、本明細書のいくつかの実施形態によるリポート設定IEの一例を開示する。このパラメータは、テーブル5に示されている例において、太字およびイタリック体でマークされている。テーブル5において開示される例では、パラメータの存在が指示されるが、メッセージ内の実際のロケーション、およびパラメータの名前は異なり得る。
【0077】
提案されるソリューションは、GUTRAN(NR)仕様とEUTRAN(LTE)仕様の両方について有効であり得る。そのソリューションは、たとえば、GUTRAN、EUTRAN、UTRANおよびGERANなど、RAT内UE測定とRAT間UE測定の両方に対して適用され得る。
【0078】
次に、UE120のためのモビリティ測定を設定するための、ネットワークノード110によって実施される方法の実施形態の例が、
図3に示されているフローチャートを参照しながら説明される。
【0079】
図3中のボックスの破線は、このアクションが、いくつかの実施形態のみにおいて実施され、必須ではないことを指示する。
【0080】
アクション301
ネットワークノード110は、UE120のための必要とされる測定オフセット設定を決定し得る。このアクション301は、たとえば、ネットワークノード110中に備えられた決定モジュールによって実施され得る。
【0081】
このアクション301は、
図2に関して説明されたアクション201と同様である。
【0082】
アクション302
ネットワークノード110は、UE120に設定メッセージを送り、設定メッセージは、同じ測定対象と呼ばれることもある、単一の測定対象に関連付けられた、複数の測定オフセットを含む。測定オフセットは、測定リポートをトリガするためのオフセット値を指示する。したがって、測定が、しきい値+測定のために設定されたオフセットに達するとき、送信のリポートの送信がトリガされるものとし、これは、実施されると呼ばれることもある。複数の測定オフセットの各々は、異なるまたは一意の測定と呼ばれることもある、それぞれの測定に関係する。本明細書では、一意のまたは異なる測定という用語は、異なるトリガ量およびRSタイプのために規定される、周波数オフセットとセル固有オフセットとの一意の組合せとして解釈され得る。この設定メッセージは、決定された必要とされる測定設定に基づき得る。このアクション302は、たとえば、ネットワークノード110中に備えられた送信モジュールによって実施され得る。測定対象は、たとえば、UE120がモビリティ測定を実施する周波数、またはUE120がモビリティ測定を実施するいくつかのセル、あるいはそれらの組合せであり得る。したがって、測定対象は、UE120がモビリティ測定を実施する、周波数および/またはセルを含み得る。
【0083】
ネットワークノード110は、トリガ量または任意の他の品質関係メトリックごとに測定リポートトリガリングオフセットを設定し得、これは、本明細書では規定すると呼ばれることもある。トリガ量は、たとえば、RSRP、RSRQおよび/またはSINRであり得る。
【0084】
ネットワークノード110は、設定されたRSタイプごとに測定リポートトリガリングオフセットを設定し得る。RSタイプは、たとえば、モビリティ測定および/またはUE120からのモビリティ測定報告のために設定され得る。RSタイプは、SSブロックRSまたはCSI-RSであり得る。
【0085】
ネットワークノード110は、測定リポートトリガリングオフセットが、セル品質導出パラメータごとに設定されることを設定し得る。セル品質導出パラメータは、たとえば、平均化されるべきビームの最大数、または平均化のための好適なビームを選択するための絶対しきい値であり得る。
【0086】
さらなる実施形態によれば、ネットワークノード110は、セル品質導出パラメータごとに測定オフセットを規定し得る。
【0087】
このアクション302は、
図2に関して説明されたアクション202と同様である。
【0088】
次に、モビリティ測定を実施するための、UE120によって実施される方法の実施形態の例が、
図4に示されているフローチャートを参照しながら説明される。
図4中のボックスの破線は、このアクションが、いくつかの実施形態のみにおいて実施され、必須ではないことを指示する。
【0089】
アクション401
UE120は、単一の測定対象に関連付けられた複数の測定オフセットを受信する。測定オフセットは、測定リポートをトリガするためのオフセット値を指示する。複数の測定オフセットの各々は、UE120によって実施されるべきそれぞれの測定のために規定される。
【0090】
測定オフセットは、たとえば、トリガ量ごとに設定され得る。トリガ量は、たとえば、RSRP、RSRQ、SINRおよび/または任意の他の品質関係メトリックであり得る。
【0091】
本明細書の実施形態による方法のいくつかの実施形態では、測定オフセットは、UE120のために設定されたRSタイプごとになど、設定され得る。RSタイプは、たとえば、SSブロックRSまたはCSI-RSであり得る。
【0092】
本明細書のいくつかの実施形態では、測定オフセットは、セル品質導出パラメータごとに設定され得る。
【0093】
測定対象は、たとえば、UE120がモビリティ測定を実施する周波数、またはUE120がモビリティ測定を実施するいくつかのセルであり得る。
【0094】
本明細書のいくつかの実施形態では、UE120は、ネットワークノード110からの設定メッセージ中で複数の測定オフセットを受信し得る。
【0095】
このアクション401は、
図2に関して説明されたアクション202と同様である。
【0096】
アクション402
UE120は、測定リポート送信をトリガするために測定オフセットを考慮に入れてモビリティ測定プロセスを実施する。言い換えれば、測定が、しきい値+測定オフセットに達するとき、UE120はネットワークノード110に測定のリポートを送信し得る。
【0097】
このアクション402は、
図2に関して説明されたアクション204と同様である。
【0098】
図5aを参照すると、
図3の方法を実施するためのネットワークノード110の実施形態の概略ブロック図が示されている。
【0099】
ネットワークノードは、本明細書で説明される方法を実施するための手段など、処理モジュール501を備え得る。その手段は、1つまたは複数のハードウェアモジュールおよび/または1つまたは複数のソフトウェアモジュールの形態で具現され得る。
【0100】
ネットワークノードはメモリ502をさらに備え得る。メモリは、たとえば、コンピュータ可読コードユニットを備え得るコンピュータプログラム製品503の形態で、命令を、含んでいるまたは記憶するなど、備え得る。
【0101】
本明細書のいくつかの実施形態によれば、ネットワークノードおよび/または処理モジュール501は、例示するハードウェアモジュールとして処理回路504を備える。したがって、処理モジュール501は、処理回路504の形態で具現されるか、または処理回路504「によって実現され」得る。命令は、処理回路504によって実行可能であり得、それにより、ネットワークノードは、本明細書で説明される方法、および特に
図3に関して説明された方法を実施するように動作可能であり得る。別の例として、命令は、ネットワークノード110および/または処理回路504によって実行されたとき、ネットワークノード110に、
図3と、ネットワークノード110に関係する本明細書で開示されるさらなる例とによる方法を実施させ得る。
【0102】
上記に鑑みて、一例では、UE120のためのモビリティ測定を設定するためのネットワークノード110が提供される。上述のように、ネットワークノード110は、
図3に関して開示される方法ステップを実施するように設定され得る。
【0103】
再び、メモリ502は、前記処理回路504によって実行可能な命令を含んでいることがあり、それにより、ネットワークノード110は、以下を行うために動作可能であり得る。
- UE120に設定メッセージを送ることであって、その設定メッセージが、単一の測定対象に関連付けられた複数の測定オフセットを含み、測定オフセットが、測定リポートをトリガするためのオフセット値を指示し、複数の測定オフセットの各々が、異なる測定に関係する、設定メッセージを送ること。
【0104】
メモリ502は、前記処理回路504によって実行可能な命令をさらに含んでいることがあり、それにより、ネットワークノード110は、以下を行うためにさらに動作可能であり得る。
- UE120のための必要とされる測定オフセット設定を決定すること。
測定オフセット設定は、単一の測定対象に関連付けられた測定オフセットを含み得、測定オフセットは、測定リポートをトリガするためのオフセット値を指示する。
【0105】
図5は、すぐ上で説明されたコンピュータプログラム403を備える、キャリア505、またはプログラムキャリアをさらに示す。
【0106】
いくつかの実施形態では、処理モジュール501は、適用可能なとき、以下で説明される受信モジュールおよび/または送信モジュールによって例示され得る、入出力モジュール506を備える。
【0107】
さらなる実施形態では、ネットワークノード110および/または処理モジュール501は、例示するハードウェアモジュールとして、送信モジュール510、設定モジュール520、および決定モジュール530のうちの1つまたは複数を備え得る。他の例では、上述の例示するハードウェアモジュールのうちの1つまたは複数は、1つまたは複数のソフトウェアモジュールとして実装され得る。
【0108】
したがって、ネットワークノード110は、UE120に設定メッセージを送るために設定され得、その設定メッセージは、同じ測定対象に関連付けられた複数の測定オフセットを含み、複数の測定オフセットの各々は、異なる測定に関係する。
【0109】
したがって、上記で説明された様々な実施形態によれば、ネットワークノード110および/または処理モジュール501および/または送信モジュール510は、UE120に設定メッセージを送るように設定され得、その設定メッセージは、同じ測定対象に関連付けられた複数の測定リポートトリガリングオフセットを含み得、複数の測定リポートトリガリングオフセットの各々は、異なる測定に関係する。
【0110】
さらに、ネットワークノード110は、UE120のための必要とされる測定リポートトリガリングオフセット設定を決定するように設定され得る。
【0111】
したがって、上記で説明された様々な実施形態によれば、ネットワークノード110および/または処理モジュール501および/または決定モジュール530は、UE120のための必要とされる測定リポートトリガリングオフセット設定を決定するように設定され得る。設定モジュール(configuring module)は、本明細書では、設定モジュール(configuration module)と呼ばれることもある。
【0112】
ネットワークノード110は、RSRP、RSRQ、SINRまたは任意の他の品質関係メトリックなど、トリガ量ごとに、測定リポートトリガリングオフセットを設定するようにさらに設定され得る。
【0113】
したがって、上記で説明された様々な実施形態によれば、ネットワークノード110および/または処理モジュール501および/または設定モジュール520は、RSRP、RSRQ、SINRまたは任意の他の品質関係メトリックなど、トリガ量ごとに、測定オフセットを設定するために/設定するように設定され得る。
【0114】
ネットワークノード110は、たとえばSSブロックRSまたはCSI-RSなど、設定されたRS-タイプごとに、測定オフセットを設定するために/設定するようにさらに設定され得る。
【0115】
したがって、上記で説明された様々な実施形態によれば、ネットワークノード110および/または処理モジュール501および/または設定モジュール520は、たとえばSSブロックRSまたはCSI-RSなど、設定されたRS-タイプごとに、測定オフセットを設定するために/設定するように設定され得る。ネットワークノード110は、UE120に送られる設定メッセージ中で測定オフセットをセットすることによって、測定オフセットを設定し得る。
【0116】
ネットワークノード110は、たとえば平均化されるべきビームの最大数または平均化のための好適なビームを選択するための絶対しきい値など、セル品質導出パラメータごとに、測定オフセットを設定するために/設定するようにさらに設定され得る。
【0117】
したがって、上記で説明された様々な実施形態によれば、ネットワークノード110および/または処理モジュール501および/または設定モジュール520は、たとえば平均化されるべきビームの最大数または平均化のための好適なビームを選択するための絶対しきい値など、セル品質導出パラメータごとに、測定オフセットを設定するために/設定するように設定され得る。ネットワークノード110は、UE120に送られる設定メッセージ中で測定オフセットをセットすることによって、測定オフセットを設定し得る。
【0118】
ネットワークノード110は、測定オフセットを各測定識別子について異なる値にセットするようにさらに設定され得る。
【0119】
したがって、上記で説明された様々な実施形態によれば、ネットワークノード110および/または処理モジュール401および/または設定モジュール420は、測定報告をトリガするための測定オフセットを、各測定識別子について異なる値にセットするように設定され得る。
【0120】
本明細書の実施形態はまた、
図5bに示されているように、ネットワークノード110中の処理回路要素のそれぞれのプロセッサまたは1つまたは複数のプロセッサを通して実装され得、その処理回路要素は、
図3と、ネットワークノード110について上記で説明された実施形態とによる、方法アクションを実施するように設定される。
【0121】
実施形態は、本明細書の実施形態の機能およびアクションを実施するためのそれぞれのコンピュータプログラムコードとともにプロセッサによって実施され得る。上述のプログラムコードはまた、たとえば、ネットワークノード110にロードされているとき、本明細書の実施形態を実施するためのコンピュータプログラムコードを搬送するデータキャリアの形態の、コンピュータプログラム製品として提供され得る。1つのそのようなキャリアは、CD ROMディスクの形態であり得る。ただし、そのようなキャリアは、たとえばメモリスティックなど、他のデータキャリアで実現可能である。コンピュータプログラムコードは、さらに、サーバ上の純粋なプログラムコードとして提供され、ネットワークノード110にダウンロードされ得る。
【0122】
ネットワークノード110はメモリ502をさらに備え得る。メモリは、実行されているときに本明細書で開示される方法を実施するためのソフトウェア、パッチ、システム情報、設定、診断データ、性能データおよび/またはアプリケーション、ならびに同様のものなど、データを記憶するために使用されるべき1つまたは複数のメモリユニットを備え得る。
【0123】
ネットワークノード110のための本明細書で説明される実施形態による方法は、それぞれ、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、ネットワークノード110によって実施されるように、少なくとも1つのプロセッサに、本明細書で説明されるアクションを行わせる、命令、すなわち、ソフトウェアコード部分を備える、たとえばコンピュータプログラム503またはコンピュータプログラム製品によって実装され得る。コンピュータプログラム503は、コンピュータ可読記憶媒体、たとえば、キャリア505、ディスクまたは同様のものに記憶され得る。コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、ネットワークノード110によって実施されるように、少なくとも1つのプロセッサに、本明細書で説明されるアクションを行わせる、命令を備え得る。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体であり得る。
【0124】
また、上記で説明された入出力モジュール506、処理モジュール501、送信モジュール510、設定モジュール520、決定モジュール530は、アナログおよびデジタル回路、ならびに/または、上記で説明された処理ユニットなど、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、ネットワークノード110によって実施されるように、上記のアクションのいずれかによるアクションを実施する、たとえばメモリ502に記憶されたソフトウェアおよび/またはファームウェアを伴って設定された1つまたは複数のプロセッサの、組合せを指し得ることを、当業者は諒解されよう。これらのプロセッサのうちの1つまたは複数、ならびに他のデジタルハードウェアが、単一の特定用途向け集積回路(ASIC)中に含まれ得るか、または、個々にパッケージングされるのか、システムオンチップ(SoC)にアセンブルされるのかにかかわらず、いくつかのプロセッサおよび様々なデジタルハードウェアが、いくつかの別個の構成要素間で分散され得る。
【0125】
提案されるソリューションは、eNB/gNBのクラウド実装形態ならびに分散実装形態についても適用可能であり得る。
【0126】
本明細書の実施形態において説明されるネットワークノード110は、一般に「クラウド(the cloud)」と呼ばれる、クラウドのような環境におけるリソースによっても実装され得る。本明細書のネットワークノード110によって実施される方法アクションは、無線アクセスノードのコンテキストにおいて説明されるが、その方法は、たとえばサーバおよび/またはデータセンターなど、第1のクラウド中に備えられたコアネットワークノードまたは分散ノードによっても実施され得る。方法アクションは、たとえば、コアネットワークノードまたは分散ノード上にホストされた集中型サービスであり得る、論理機能によって実施され得る。
【0127】
図6aを参照すると、
図4の方法を実施するためのUE120の第1の実施形態の概略ブロック図が示されている。
【0128】
UE120は、本明細書で説明される方法を実施するための手段など、処理モジュール601を備え得る。その手段は、1つまたは複数のハードウェアモジュールおよび/または1つまたは複数のソフトウェアモジュールの形態で具現され得る。
【0129】
UE120はメモリ602をさらに備え得る。メモリは、たとえば、コンピュータ可読コードユニットを備え得るコンピュータプログラム603の形態で、命令を、含んでいるまたは記憶するなど、備え得る。
【0130】
本明細書のいくつかの実施形態によれば、UE120および/または処理モジュール601は、例示するハードウェアモジュールとして処理回路604を備える。したがって、処理モジュール601は、処理回路504の形態で具現されるか、または処理回路604「によって実現され」得る。命令は、処理回路604によって実行可能であり得、それにより、ネットワークノードは、本明細書で説明される方法、および特に
図4に関して説明された方法を実施するように動作可能であり得る。別の例として、命令は、UE120および/または処理回路604によって実行されたとき、UE120に、
図4と、本明細書で開示されるさらなる例とによる方法を実施させ得る。
【0131】
上記に鑑みて、一例では、モビリティ測定を実施するためのUE120が提供される。上述のように、UE120は、
図4に関して開示される方法ステップを実施するように設定され得る。
【0132】
再び、メモリ602は、前記処理回路604によって実行可能な命令を含んでいることがあり、それにより、UE120は、以下を行うために動作可能であり得る。
- 単一の測定対象に関連付けられた複数の測定オフセットを受信することであって、測定オフセットが、測定リポートをトリガするためのオフセット値を指示する、複数の測定オフセットを受信すること。
複数の測定オフセットの各々は、UE120によって実施されるべきそれぞれの測定のために規定される。
【0133】
メモリ602は、前記処理回路604によって実行可能な命令をさらに含んでいることがあり、それにより、UE120は、以下を行うためにさらに動作可能であり得る。
- 測定リポート送信をトリガするために測定オフセットを考慮に入れてモビリティ測定プロセスを実施すること。
【0134】
図6aは、すぐ上で説明されたコンピュータプログラム603を備える、キャリア605、またはプログラムキャリアをさらに示す。
【0135】
いくつかの実施形態では、処理モジュール601は、適用可能なとき、以下で説明される受信モジュールおよび/または実施モジュールによって例示され得る、入出力モジュール606を備える。
【0136】
さらなる実施形態では、UE120および/または処理モジュール601は、例示するハードウェアモジュールとして、受信モジュール610および実施モジュール620のうちの1つまたは複数を備え得る。他の例では、上述の例示するハードウェアモジュールのうちの1つまたは複数は、1つまたは複数のソフトウェアモジュールとして実装され得る。
【0137】
したがって、UE120は、単一の測定対象に関連付けられた複数の測定オフセットを受信するように設定され得、測定オフセットは、測定リポートをトリガするためのオフセット値を指示し、複数の測定オフセットの各々は、UE120によって実施されるべきそれぞれの測定のために規定される。
【0138】
したがって、上記で説明された様々な実施形態によれば、UE120および/または処理モジュール601および/または受信モジュール610は、単一の測定対象に関連付けられた複数の測定オフセットを受信するように設定され得、測定オフセットは、測定リポートをトリガするためのオフセット値を指示し、複数の測定オフセットの各々は、それぞれの測定のために規定される。
【0139】
さらに、UE120は、ネットワークノード110から受信される設定メッセージ中で複数の測定オフセットを受信するように設定され得る。
【0140】
したがって、上記で説明された様々な実施形態によれば、UE120および/または処理モジュール601および/または受信モジュール610は、ネットワークノード110から受信される設定メッセージ中で複数の測定オフセットを受信するように設定され得る。
【0141】
さらに、UE120は、測定リポート送信をトリガするために測定オフセットを考慮に入れてモビリティ測定プロセスを実施するように設定され得る。これは、UE120が複数の測定オフセットに基づいてモビリティ測定報告を実施するように設定されることと呼ばれることもある。
【0142】
したがって、上記で説明された様々な実施形態によれば、UE120および/または処理モジュール601および/または実施モジュール620は、複数の測定オフセットに基づいてモビリティ測定報告を実施するように設定され得る。
【0143】
本明細書の実施形態はまた、
図6bに示されているように、UE120中の処理回路要素604のそれぞれのプロセッサまたは1つまたは複数のプロセッサを通して実装され得、その処理回路要素は、
図4と、UE120について上記で説明された実施形態とによる、方法アクションを実施するように設定される。
【0144】
実施形態は、本明細書の実施形態の機能およびアクションを実施するためのそれぞれのコンピュータプログラムコードとともにプロセッサによって実施され得る。上述のプログラムコードはまた、たとえば、ネットワークノード110にロードされているとき、本明細書の実施形態を実施するためのコンピュータプログラムコードを搬送するデータキャリア605の形態の、コンピュータプログラム製品として提供され得る。1つのそのようなキャリアは、CD ROMディスクの形態であり得る。ただし、そのようなキャリアは、たとえばメモリスティックなど、他のデータキャリアで実現可能である。コンピュータプログラムコードは、さらに、サーバ上の純粋なプログラムコードとして提供され、UE120にダウンロードされ得る。
【0145】
UE120はメモリ602をさらに備え得る。メモリは、実行されているときに本明細書で開示される方法を実施するためのソフトウェア、パッチ、システム情報、設定、診断データ、性能データおよび/またはアプリケーション、ならびに同様のものなど、データを記憶するために使用されるべき1つまたは複数のメモリユニットを備え得る。
【0146】
UE120のための本明細書で説明される実施形態による方法は、それぞれ、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、UE120によって実施されるように、少なくとも1つのプロセッサに、本明細書で説明されるアクションを行わせる、命令、すなわち、ソフトウェアコード部分を備える、たとえばコンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム製品によって実装され得る。コンピュータプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体、たとえばディスクまたは同様のものに記憶され得る。コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、UE120によって実施されるように、少なくとも1つのプロセッサに、本明細書で説明されるアクションを行わせる、命令を備え得る。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体であり得る。
【0147】
また、上記で説明された入出力モジュール606、処理モジュール601、受信モジュール610、実施モジュール620は、アナログおよびデジタル回路、ならびに/または、上記で説明された処理ユニットなど、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、UE120によって実施されるように、上記のアクションのいずれかによるアクションを実施する、たとえばメモリ602に記憶されたソフトウェアおよび/またはファームウェアを伴って設定された1つまたは複数のプロセッサの、組合せを指し得ることを、当業者は諒解されよう。これらのプロセッサのうちの1つまたは複数、ならびに他のデジタルハードウェアが、単一の特定用途向け集積回路(ASIC)中に含まれ得るか、または、個々にパッケージングされるのか、システムオンチップ(SoC)にアセンブルされるのかにかかわらず、いくつかのプロセッサおよび様々なデジタルハードウェアが、いくつかの別個の構成要素間で分散され得る。
【0148】
「備える、含む(comprise)」または「備える、含む(comprising)」という単語を使用するとき、その単語は、非限定的、すなわち、「少なくとも~からなる(consist at least of)」を意味するとして解釈される。
付録1