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特許6991332ノズルアセンブリ、ノズル装置、及び無人航空機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-09
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】ノズルアセンブリ、ノズル装置、及び無人航空機
(51)【国際特許分類】
   B05B 1/30 20060101AFI20220104BHJP
   B05B 17/00 20060101ALI20220104BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20220104BHJP
   B64D 1/16 20060101ALI20220104BHJP
【FI】
B05B1/30
B05B17/00
B64C39/02
B64D1/16
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2020528265
(86)(22)【出願日】2017-12-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-15
(86)【国際出願番号】 CN2017115243
(87)【国際公開番号】W WO2019109342
(87)【国際公開日】2019-06-13
【審査請求日】2020-05-22
(73)【特許権者】
【識別番号】513068816
【氏名又は名称】エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SZ DJI TECHNOLOGY CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】6F,HKUST SZ IER Bldg.NO.9 Yuexing 1st Rd.Hi-Tech Park(South),Nanshan District Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】周 楽
(72)【発明者】
【氏名】呉 暁龍
【審査官】清水 晋治
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05660333(US,A)
【文献】実開平07-019673(JP,U)
【文献】特開2004-290074(JP,A)
【文献】特開平09-060782(JP,A)
【文献】特開2002-028546(JP,A)
【文献】中国実用新案第206476100(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B 1/00-3/18
7/00-9/08
17/00-17/08
F16L 37/00-39/06
F16K 7/16
B64C 39/02
39/05
B64D 1/06
1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズル装置を構成するためのノズルアセンブリであって、
前記ノズルアセンブリは、
液体進入流路(11)及び液体排出流路(13)を有するノズル体(10)と、
前記ノズル体(10)に装着され、収納室(22)が設けられた蓋体(20)と、
前記蓋体(20)に係合する減圧調節部品(30)と、
前記収納室(22)内に設けられ、密封弁板(41)、接続部品(43)、及び弾性部品(45)を有する密封アセンブリ(40)と、を有し、
ここで、前記密封弁板(41)は、前記液体進入流路(11)と液体排出流路(13)との間の導通を封鎖するためのものであり、
前記減圧調節部品(30)は、前記接続部品(43)により前記密封弁板(41)を駆動し、
前記弾性部品(45)は、弾性回復力を前記接続部品(43)へ提供して、前記密封弁板(41)を常閉状態にするためのものであり、
ここで、前記減圧調節部品(30)が操作されることで、前記減圧調節部品(30)は、前記接続部品(43)により、前記密封アセンブリ(40)が第1動作位置と第2動作位置との間で切り替わるように促し、前記密封アセンブリ(40)が第1動作位置にあるとき、前記密封弁板(41)が開き、前記液体進入流路(11)と前記液体排出流路(13)は導通し、前記密封アセンブリ(40)が第2動作位置にあるとき、前記密封弁板(41)が閉じ、前記液体進入流路(11)と液体排出流路(13)との間の導通は封鎖され、
前記減圧調節部品(30)には調節部(31)が設けられ、前記蓋体(20)には前記調節部(31)に係合する第1動作部(21)、第2動作部(23)が設けられ、調節部(31)が第1動作部(21)を押圧するとき、前記密封弁板(41)が開き、前記液体進入流路(11)と液体排出流路(13)は導通し、調節部(31)が第2動作部(23)を押圧するとき、前記密封弁板(41)が前記液体進入流路(11)と液体排出流路(13)との間の導通を封鎖し、
前記第1動作部(21)及び第2動作部(23)は、蓋体(20)の端面から凹んで設けられてなることを特徴とするノズルアセンブリ。
【請求項2】
前記接続部品(43)の一端は、減圧調節部品(30)に固定して接続され、他端は押圧部(431)を有し、前記押圧部(431)は、密封弁板(41)に当接することを特徴とする請求項1に記載のノズルアセンブリ。
【請求項3】
前記接続部品(43)の一端は、減圧調節部品(30)に可動的に接続され、他端は、密封弁板(41)に固定して接続されることを特徴とする請求項1に記載のノズルアセンブリ。
【請求項4】
前記接続部品(43)は、前記減圧調節部品(30)と一体に成形され、密封弁板(41)に取り外し可能に接続される、又は、前記減圧調節部品(30)に取り外し可能に接続され、密封弁板(41)と一体に成形されることを特徴とする請求項1に記載のノズルアセンブリ。
【請求項5】
前記弾性部品(45)は、前記蓋体(20)及び前記押圧部(431)にそれぞれ当接又は接続され、前記押圧部(431)に対して密封弁板(41)方向の弾性力を加えるためのものであることを特徴とする請求項2に記載のノズルアセンブリ。
【請求項6】
前記減圧調節部品(30)は、接続部品(43)に係合する本体(32)を有し、前記調節部(31)は、前記本体(32)から突出して設けられてなることを特徴とする請求項1に記載のノズルアセンブリ。
【請求項7】
前記第1動作部(21)は、調節部(31)に係合する第1平面(211)を有し、前記第2動作部(23)は、調節部(31)に係合する第2平面(231)を有し、
ここで、前記第2平面(231)は、前記第1平面(211)よりも傾斜しており、前記調節部(31)を前記弾性部品(45)の作用で、前記第2平面(231)に沿って自動で摺動させることを特徴とする請求項1に記載のノズルアセンブリ。
【請求項8】
前記第1動作部(21)は、調節部(31)に係合する第1平面(211)を有し、前記第2動作部(23)は、調節部(31)に係合する第2平面(231)を有し、前記第1平面(211)と第2平面(231)との間には移行面(24)を有することを特徴とする請求項1に記載のノズルアセンブリ。
【請求項9】
第1平面(211)には限定部(213)がさらに設けられることで、調節部(31)が第1平面(211)に保持されるよう限定することを特徴とする請求項7又は8に記載のノズルアセンブリ。
【請求項10】
前記移行面(24)は、第1平面(211)及び第2平面(231)を接続する傾斜面であることを特徴とする請求項8に記載のノズルアセンブリ。
【請求項11】
前記限定部(213)は、凸部であることを特徴とする請求項9に記載のノズルアセンブリ。
【請求項12】
前記限定部(213)は、移行面(24)に隣接することを特徴とする請求項9に記載のノズルアセンブリ。
【請求項13】
前記減圧調節部品(30)は、二つの調節部を有し、前記蓋体(20)には二組の第1動作部(21)及び第2動作部(23)が対応して設けられることを特徴とする請求項1に記載のノズルアセンブリ。
【請求項14】
前記ノズル体(10)は、フック部(17)を有し、前記蓋体(20)の収納室(22)内壁にはフック部(17)に係合する摺動溝が設けられ、前記摺動溝は、蓋体(20)端面を貫通する第1摺動溝(2111)、及び第1摺動溝(2111)に連通する第2摺動溝(2113)を有し、前記フック部(17)は、蓋体(20)端面から第1摺動溝(2111)を経て第2摺動溝(2113)へ摺動して入り、前記第2摺動溝(2113)内壁にはフック部(17)を限定する位置決め部(2115)が設けられることを特徴とする請求項1-13のいずれか一項に記載のノズルアセンブリ。
【請求項15】
前記第1摺動溝(2111)の延在方向は、蓋体(20)端面に垂直であり、第2摺動溝(2113)は第1摺動溝(2111)に垂直であることを特徴とする請求項14に記載のノズルアセンブリ。
【請求項16】
前記第2摺動溝(2113)は、幅広の第1部分(2116)、及び幅狭の第2部分(2117)を有し、かつ第2摺動溝(2113)内壁に設けられた位置決め部(2115)は、第1部分(2116)と第2部分(2117)との間に位置することを特徴とする請求項14に記載のノズルアセンブリ。
【請求項17】
前記蓋体(20)は係合部(25)を有し、前記弾性部品(45)の一端は、前記係合部(25)を押圧し、他端は、接続部品(43)の押圧部(431)を押圧することを特徴とする請求項5に記載のノズルアセンブリ。
【請求項18】
前記係合部(25)は、蓋体(20)の一端に位置し、蓋体(20)の収納室(22)内壁から突出して設けられてなることを特徴とする請求項17に記載のノズルアセンブリ。
【請求項19】
前記係合部(25)及び前記弾性部品(45)は、環状であることを特徴とする請求項18に記載のノズルアセンブリ。
【請求項20】
前記蓋体(20)の一端には密封弁板(41)方向へ延在して限定壁(27)が形成され、前記限定壁(27)は、収納室(22)内壁とともに弾性部品(45)を収納するための収納溝(29)を囲むように設けられ、前記係合部(25)は、収納溝(29)の一端に位置することを特徴とする請求項17に記載のノズルアセンブリ。
【請求項21】
前記接続部品(43)は、止め輪(50)により減圧調節部品(30)に固定されることを特徴とする請求項2に記載のノズルアセンブリ。
【請求項22】
前記減圧調節部品(30)の端面は凹溝(35)を有し、前記止め輪(50)は、凹溝(35)内に位置することを特徴とする請求項21に記載のノズルアセンブリ。
【請求項23】
前記密封弁板(41)は、ノズル体(10)及び蓋体(20)に挟持される接続部(411)、並びに液体進入流路(11)及び液体排出流路(13)に対向する密封部(413)を有することを特徴とする請求項1に記載のノズルアセンブリ。
【請求項24】
ノズル装置(100)であって、
請求項1-23のいずれか一項に記載のノズルアセンブリ、及び噴霧口アセンブリ(120)を有し、
前記噴霧口アセンブリ(120)は、前記ノズルアセンブリに装着され、前記噴霧口アセンブリ(120)は、前記液体排出流路(13)に連通されることを特徴とするノズル装置。
【請求項25】
無人航空機であって、
本体、アーム、及びアームに装着されたノズル装置(100)を有し、前記ノズル装置(100)は、請求項1-23のいずれか一項に記載のノズルアセンブリ、及び噴霧口アセンブリ(120)を有し、前記噴霧口アセンブリ(120)は、前記ノズルアセンブリに装着され、前記噴霧口アセンブリ(120)は、前記液体排出流路(13)に連通されることを特徴とする無人航空機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物保護の散布システム技術分野に関し、特に、ノズルアセンブリ、ノズル装置、及び無人航空機に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術において、散布システムは、農業生産、植物保護などの分野で農薬、化学肥料、水などの液体を散布するためのものである。散布システムに装着されたノズル装置は、液体を農作物の表面に散布するためのものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在、販売されているノズル装置は、そのバルブ構造が通常、ねじ構造により弁体に装着されており、ノズル装置は、洗浄後に再度組み立てられるとき、バルブ構造を回転させて弁体に装着させる力が異なるので、密封構造を開放するために必要な液体圧力も異なってしまい、散布が均一でないという状況が生じてしまう。また、既存のノズル装置はいずれも専用の減圧構造がないので、毎回減圧するときに、薬液が操作者の手とノズル表面に流れて、清掃しにくく、しかも人の健康を害してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上述の技術的課題を解決するために、ノズルアセンブリ、ノズル装置、及び無人航空機を提供する。
本発明の実施例の第1の態様によれば、ノズルアセンブリを提供し、
液体進入流路及び液体排出流路を有するノズル本体と、
ノズル本体に装着され、収納室が設けられた蓋体と、
前記蓋体に係合する減圧調節部品と、
収納室内に設けられ、密封弁板、接続部品、及び弾性部品を有する密封アセンブリと、を有し、
ここで、前記密封弁板は、前記液体進入流路と液体排出流路との間の導通を封鎖するためのものであり、前記減圧調節部品は、前記接続部品により前記密封弁板を駆動し、前記弾性部品は、弾性回復力を前記接続部品へ提供して、前記密封弁板を常閉状態にするためのものであり、
ここで、前記減圧調節部品が操作されることで、前記減圧調節部品は、前記接続部品により、前記密封アセンブリが第1動作位置と第2動作位置との間で切り替わるように促し、密封アセンブリが第1動作位置にあるとき、前記密封弁板が開き、前記液体進入流路と前記液体排出流路は導通し、密封アセンブリが第2動作位置にあるとき、前記密封弁板が閉じ、前記液体進入流路と液体排出流路との間の導通は封鎖される。
【0005】
本発明の実施例の第2の態様によれば、ノズル装置を提供し、ノズルアセンブリ、及び噴霧口アセンブリを有し、前記噴霧口アセンブリは、ノズルアセンブリに装着され、前記噴霧口アセンブリは、前記液体排出流路に連通され、
前記ノズルアセンブリは、液体進入流路及び液体排出流路を有するノズル本体と、ノズル本体に装着され、収納室が設けられた蓋体と、前記蓋体に係合する減圧調節部品と、収納室内に設けられ、密封弁板、接続部品、及び弾性部品を有する密封アセンブリと、を有し、
ここで、前記密封弁板は、前記液体進入流路と液体排出流路との間の導通を封鎖するためのものであり、前記減圧調節部品は、前記接続部品により前記密封弁板を駆動し、前記弾性部品は、弾性回復力を前記接続部品へ提供して、前記密封弁板を常閉状態にするためのものであり、
ここで、前記減圧調節部品が操作されることで、前記減圧調節部品は、前記接続部品により、前記密封アセンブリが第1動作位置と第2動作位置との間で切り替わるように促し、密封アセンブリが第1動作位置にあるとき、前記密封弁板が開き、前記液体進入流路と前記液体排出流路は導通し、密封アセンブリが第2動作位置にあるとき、前記密封弁板が閉じ、前記液体進入流路と液体排出流路との間の導通は封鎖される。
【0006】
本発明の実施例の第3の態様によれば、無人航空機を提供し、本体、アーム、及びアームに装着されたノズル装置を有し、前記ノズル装置は、ノズルアセンブリ、及び噴霧口アセンブリを有し、前記噴霧口アセンブリは、ノズルアセンブリに装着され、前記噴霧口アセンブリは、前記液体排出流路に連通され、
前記ノズルアセンブリは、液体進入流路及び液体排出流路を有するノズル本体と、ノズル本体に装着され、収納室が設けられた蓋体と、前記蓋体に係合する減圧調節部品と、収納室内に設けられ、密封弁板、接続部品、及び弾性部品を有する密封アセンブリと、を有し、
ここで、前記密封弁板は、前記液体進入流路と液体排出流路との間の導通を封鎖するためのものであり、前記減圧調節部品は、前記接続部品により前記密封弁板を駆動し、前記弾性部品は、弾性回復力を前記接続部品へ提供して、前記密封弁板を常閉状態にするためのものであり、
ここで、前記減圧調節部品が操作されることで、前記減圧調節部品は、前記接続部品により、前記密封アセンブリが第1動作位置と第2動作位置との間で切り替わるように促し、密封アセンブリが第1動作位置にあるとき、前記密封弁板が開き、前記液体進入流路と前記液体排出流路は導通し、密封アセンブリが第2動作位置にあるとき、前記密封弁板が閉じ、前記液体進入流路と液体排出流路との間の導通は封鎖される。
【0007】
本発明のノズルアセンブリ、ノズル装置、及び無人航空機は、前記密封アセンブリが明確な第1動作位置及び第2動作位置を有し、ノズルアセンブリを洗浄後に再度組み立てるときに、密封アセンブリが確定された第2動作位置にあり、弾性部品が一定の弾性力を接続部品へ提供するので、密封弁板が接続部品から受ける当接力が一致性を有し、散布時には、密封弁板を開く液体圧力も同様に一致性を有し、散布の均一性を保証できる。
【0008】
本発明の実施例における技術的解決手段をさらに明確に説明するために、次に実施例の説明に使用されることが必要な図面を簡単に説明する。以下の説明における図面は、本発明のいくつかの実施例であるにすぎず、当業者にとって、創造的な作業を行わない前提で、これらの図面に基づいて、その他の図面をさらに得られることは自明である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施例により示されるノズル装置の分解透視図である。
図2図1に示されるノズル装置の断面図である。
図3図1に示される蓋体の立体概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明の実施例における図面を踏まえ、本発明の実施例における技術的解決手段について明確で、完全な説明を行う。説明される実施例は、本発明の一部の実施例であるにすぎず、すべての実施例でないことは明らかである。本発明の実施例に基づいて、当業者により創造的な作業を行わない前提で得られたすべてのその他の実施例はいずれも、本発明の保護する範囲に属する。
【0011】
ここで例示的実施例を詳細に説明するが、その例示は、図面に表示される。以下の説明が図面に及ぶとき、他の表示がなければ、異なる図面における同一の数字は、同一又は類似の要素を示す。以下の例示的な実施例において説明される実施形態は、本発明に一致するすべての実施形態を表すわけではない。逆に、それらは、添付の特許請求の範囲に説明される、本発明のいくつかの態様に一致する装置及び方法の例にすぎない。
【0012】
本発明で使用される用語は、特定の実施例を説明することを目的としているにすぎず、本発明を限定する意図はない。本発明及び添付の特許請求の範囲に使用される単数形の「1つ」、「前記」及び「この」も、上下の文においてその他の意味を明確に示している場合を除き、複数形を含むことを意図している。本文に使用される用語「少なくとも一つ」は、一つ又は複数の関連する列記項目のあらゆる可能な組み合わせを含むことを意図することをさらに理解すべきである。
【0013】
以下に図面を踏まえ、本発明のノズルアセンブリ、ノズル装置、及び無人航空機を詳細に説明する。矛盾がなければ、以下に記載される実施例及び実施例における特徴は、互いに組み合わせることができる。
【0014】
本発明の実施例の無人航空機は、本体、アーム、及びアームに装着されたノズル装置100を有し、前記無人航空機は、農業生産、植物保護などの分野で農薬、化学肥料、水などの液体を散布するためのものである。
【0015】
図1から図3を参照し、前記ノズル装置100は、ノズルアセンブリ、及び噴霧口アセンブリ120を有し、前記噴霧口アセンブリ120は、ノズルアセンブリに取り外し可能に装着され、前記噴霧口アセンブリ120は、前記液体排出流路13に連通される。
【0016】
ノズルアセンブリは、ノズル本体10、蓋体20、減圧調節部品30、及び密封アセンブリ40を有する。前記ノズル本体10は、液体進入流路11、及び液体排出流路13を有する。蓋体20は、ノズル本体10に装着され、前記蓋体20には収納室22が設けられる。減圧調節部品30は、前記蓋体20に係合する。密封アセンブリ40は、収納室22内に設けられ、前記密封アセンブリ40は、密封弁板41、接続部品43、及び弾性部品45を有し、ここで、前記密封弁板41は、前記液体進入流路11と液体排出流路13との間の導通を封鎖するためのものであり、前記減圧調節部品30は、前記接続部品43により前記密封弁板41を駆動し、前記弾性部品45は、弾性回復力を前記接続部品43へ提供して、前記密封弁板41を常閉状態にするためのものである。
【0017】
ここで、前記減圧調節部品30が操作されることで、前記減圧調節部品30は、前記接続部品43により、前記密封アセンブリ40が第1動作位置と第2動作位置との間で切り替わるように促し、密封アセンブリ40が第1動作位置にあるとき、前記密封弁板41が開き、前記液体進入流路11と前記液体排出流路13は導通し、密封アセンブリ40が第2動作位置にあるとき、前記密封弁板41が閉じ、前記液体進入流路11と液体排出流路13との間の導通は封鎖される。
【0018】
弾性部品45の作用で、前記密封弁板41は常閉状態になる。前記ノズル本体10の液体進入流路11は、ポンプに連通され、ポンプが液体を液体進入流路11内に搬送し、密封弁板41は、液体圧力の作用で開き、液体進入流路11と液体排出流路13は導通し、農薬、水などの液体の散布を行うことができる。減圧が必要な場合、前記減圧調節部品30を操作することにより、前記密封アセンブリ40を第2動作位置から第1動作位置へ切り替え、密封弁板41がそれに伴い開き、減圧を実現し、農薬、水などの液体が操作者の手及びノズル装置表面に流れることを効果的に防ぐ。
【0019】
前記密封アセンブリ40が明確な第1動作位置及び第2動作位置を有し、ノズルアセンブリを洗浄後に再度組み立てるときに、密封アセンブリ40が確定された第2動作位置にあり、弾性部品45が一定の弾性力を接続部品43へ提供するので、密封弁板41が接続部品43から受ける当接力が一致性を有し、散布時には、密封弁板41を開く液体圧力も同様に一致性を有し、散布の均一性を保証する。
【0020】
実施例において、前記ノズル本体10は、一対のフック部17を有し、前記蓋体20の収納室22内壁には前記フック部17に係合する摺動溝211が対応して設けられ、前記摺動溝211は、蓋体20端面を貫通する第1摺動溝2111、及び第1摺動溝2111に連通する第2摺動溝2113を有し、前記第1摺動溝2111は、第2摺動溝2113と一定の角度をなす。前記フック部17は、蓋体20端面から第1摺動溝2111を経て第2摺動溝2113へ摺動して入り、前記第2摺動溝2113内壁にはフック部17を限定する位置決め部2115が設けられ、装着しやすく安定する。
【0021】
上述の実施例において、前記第1摺動溝2111の延在方向は、蓋体20端面に垂直であり、第2摺動溝2113は第1摺動溝2111に垂直である。前記第2摺動溝2113は、幅広の第1部分2116、及び幅狭の第2部分2117を有し、かつ第2摺動溝2113内壁に設けられた位置決め部2115は、第1部分2116と第2部分2117との間に位置する。前記第1部分2116は、第1摺動溝2111に接続される。前記位置決め部2115は、第2部分2117の内壁から突出し、ノズル本体10のフック部17を第2部分2117内に限定し、これにより蓋体20をノズル本体10に固定する。前記位置決め部2115が第1部分2116に隣接する側が案内面2118であることで、フック部17が第1部分2116から第2部分2117へ摺動して入りやすくなる。
【0022】
装着時には、まずノズル本体10のフック部17を蓋体20の第1摺動溝2111内に挿入して設け、その後、蓋体20をノズル本体10に対して回転させ、フック部17は、まず第2摺動溝2113の第1部分2116内へ入り、その後、案内面2118に案内されて第2部分2117内へ入り、かつ位置決め部2115により係合して保たれ、このようにして、蓋体20をノズル本体10に装着できる。
【0023】
実施例において、前記接続部品43の一端は、減圧調節部品30に固定して接続され、他端は押圧部431を有し、この押圧部431は、密封弁板41に当接する。本実施例において、前記接続部品43の一端は、止め輪50により減圧調節部品30に固定され、すなわち、前記接続部品43の一端は、前記減圧調節部品30を貫通し、前記止め輪50は、接続部品43の末端に設けられ、前記減圧調節部品30の端面は凹溝35を有し、前記止め輪50は、凹溝35内に位置し、かつこの止め輪50は、接続部品43及び減圧調節部品30に同時に固定される。他の実施例において、前記接続部品43は、締結部材により減圧調節部品30に接続され、たとえば、ねじなどであり、又はフックにより接続される、などであるが、これに限定されない。
【0024】
その他の実施例において、前記接続部品43と減圧調節部品30及び密封弁板41との接続方法はさらに、以下の複数の場合であってもよい。前記接続部品43の一端は、減圧調節部品30に可動的に接続され、他端は、密封弁板41に固定して接続される。又は、前記接続部品43は、前記減圧調節部品30と一体に成形され、前記接続部品43は、密封弁板41に取り外し可能に接続される。又は、前記接続部品43は、前記減圧調節部品30に取り外し可能に接続され、前記接続部品43は、密封弁板41と一体に成形される、などであるが、これに限定されない。減圧調節部品30を操作することにより、接続部品43を駆動して、密封アセンブリ40が第1動作位置と第2動作位置との間で切り替わることができればよい。
【0025】
実施例において、前記弾性部品45は、前記蓋体20及び前記押圧部431にそれぞれ当接し、前記押圧部431に対して密封弁板41方向の弾性力を加えるためのものである。本実施例において、前記接続部品43は、棒状の本体部430を有し、この本体部430は円柱状であり、当然のことながら、その他の形状でもよい。前記押圧部431は、本体部430の一端に設けられ、かつこの押圧部431は、周方向に沿って本体部430から突出し、この押圧部431の一端は、本体部430を取り巻く環状平面であり、弾性部品45により押圧され、押圧部431の他端は、平面であり、密封弁板41を押圧する。
【0026】
他の実施例において、前記弾性部品45は、前記蓋体20及び前記接続部品43にそれぞれ接続され、固定接続、又は可動的な接続でよく、前記押圧部431に対して密封弁板41方向の弾性力を加えるためのものである。たとえば、弾性部品45は、接着接続により蓋体20及び接続部品43にそれぞれ接続される、などであるが、これに限定されない。
【0027】
実施例において、前記減圧調節部品30には調節部31が設けられ、前記蓋体20には前記調節部31に係合する第1動作部21、第2動作部23が設けられ、調節部31が第1動作部21を押圧するとき、前記密封弁板41が開き、前記液体進入流路11と液体排出流路13は導通し、調節部31が第2動作部23を押圧するとき、前記密封弁板41が前記液体進入流路11と液体排出流路13との間の導通を封鎖する。減圧が必要な場合、前記減圧調節部品30を操作することにより、前記調節部31を第2動作部21から第1動作部23へ切り替え、密封弁板41が開き、減圧を実現し、操作しやすい。
【0028】
さらに、前記減圧調節部品30は、接続部品43に係合する本体32、及び本体32周辺に位置する辺縁部33を有し、この辺縁部33は、使用者が握って操作しやすく、前記調節部31は、前記本体32又は辺縁部33から突出して設けられてなる。その他の実施例において、辺縁部33を設けなくてもよく、前記調節部31は、本体32から突出して設けられてなる。
【0029】
実施例において、前記第1動作部21及び第2動作部23は、蓋体20の端部から凹んで設けられてなり、かつこの実施例において、第1動作部21及び第2動作部23は、蓋体20の周壁に位置する。その他の実施例において、前記第1動作部21及び第2動作部23は、蓋体20の周壁の異なる位置において突出して設けられてなる凸部でもよく、これに限定されない。
【0030】
さらに、実施例において、前記第1動作部21は、調節部31に係合する第1平面211を有し、前記第2動作部23は、調節部31に係合する第2平面231を有し、前記第1平面211及び第2平面231は互いに平行に設けられる。前記第1平面211と第2平面231との間には移行面24を有し、前記移行面24は、第1平面211及び第2平面231を接続する傾斜面であり、当然のことながら、移行面24は曲面でもよい。減圧が必要な場合、減圧調節部品30を回転させ、調節部31を第2平面231から移行面24を経て第1平面211まで摺動させ、このとき、密封弁板41が開き、減圧を実現する。
【0031】
他の実施例において、前記第1動作部21は、調節部31に係合する第1平面211を有し、前記第2動作部23は、調節部31に係合する第2平面231を有し、前記第1平面211及び第2平面231は互いに平行に設けられ、かつ移行面24により接続され、かつ移行面24は、第1平面211及び第2平面231に垂直であり、減圧時には、まず、調節部31の末端が第1平面211に揃うまで、密封弁板41から離れる方向に向かって減圧調節部品30を引っ張り動かし、その後、減圧調節部品30を回転させ、調節部31を第1平面211に当接して保持させ、このとき、密封弁板41が開き、減圧を実現する。
【0032】
他の実施例において、前記第1動作部21は、調節部31に係合する第1平面211を有し、前記第2動作部23は、調節部31に係合する第2平面231を有し、ここで、前記第2平面231は、前記第1平面211よりも傾斜しており、前記調節部31を前記弾性部品45の作用で、前記第2平面231に沿って自動で摺動させ、この状況で、第2平面231と第1平面211との間には移行面がさらに設けられることができ、移行面を設けなくてもよい。
【0033】
第1平面211には限定部213がさらに設けられることで、調節部31が第1平面211に保持されるよう限定し、弾性部品45の弾性力で第2平面231まで摺動しないようになる。前記限定部213は凸部であり、この凸部の表面は好ましくは、滑らかな円弧面であり、使用者が減圧調節部品30を操作して第1平面211と第2平面231との間で切り替えやすい。当然のことながら、この限定部213は方形などでもよく、これに限定されない。この実施例において、前記限定部213は、移行面24に隣接する。
【0034】
実施例において、前記減圧調節部品30には対向する二つの調節部31が設けられ、前記蓋体20には二組の第1動作部21及び第2動作部23が対応して設けられる。当然のことながら、具体的な必要に応じて、前記減圧調節部品30には、一つ、三つ、又は三つ以上の調節部31が設けられてもよく、前記蓋体20には1組、3組、又は3組以上の第1動作部21及び第2動作部23が対応して設けられてもよい。
【0035】
さらに前記蓋体20は係合部25を有し、前記弾性部品45の一端は、前記係合部25を押圧し、他端は、接続部品43の押圧部431を押圧する。減圧時には、減圧調節部品30を回転させ、調節部31が第2平面231から第1平面211へ摺動することに伴い、前記押圧部431は、係合部25の方向へ移動し、前記弾性部品45は、押圧部431により圧縮されて弾性変形を生じ、密封弁板41はこれに伴って、密封状態からオープン状態へ切り替わる。前記係合部25は、蓋体20の一端に位置し、蓋体20の収納室22内壁から突出して設けられてなる。本実施例において、前記係合部25は、環状である。対応して、前記弾性部品45も環状であり、これにより押圧部431に対して密封弁板41方向への弾性力を均一に加えることができる。
【0036】
実施例において、前記蓋体20の一端には密封弁板41方向へ延在して限定壁27が形成され、この限定壁27は、収納室22内壁とともに弾性部品45を収納するための収納溝29を囲むように設けられ、前記係合部25は、収納溝29の一端に位置する。前記収納溝29のサイズは、弾性部品45よりも若干大きく、弾性部品45が圧縮されて弾性変形を生じたときに限定壁27及び収納室22内壁と干渉しにくくなる。前記弾性部品45は、前記収納溝29内に位置し、動作の過程で、弾性部品45は、収納溝29に限定されてずれが生じなくなる。
【0037】
前記弾性部品45は、以下の少なくとも一つを有する。ばね、弾性筒状ゴム、弾性金属片である。当然のことながら、これに限定されず、弾性力を前記接続部品43へ提供できればよい。
【0038】
実施例において、前記密封弁板41は、ノズル本体10及び蓋体20に挟持される接続部411、並びに液体進入流路11及び液体排出流路13に対向する密封部413を有する。前記蓋体20には環状の凹部が設けられ、前記密封弁板41の接続部411は、この凹部内に位置し、かつノズル本体10及び蓋体20により挟持されて固定される。
【0039】
本文において、第1と第2などの関係用語は、一つの実体又は操作を他の実体又は操作と区別するためのものであるにすぎず、これらの実体又は操作の間にいずれかの実際の関係又は順序があることを求めておらず、暗示しているわけではないことを説明する必要がある。用語「含む」、「含有」又はその他のいずれかの変形は、排他的でない包括を包含することを意図しており、これにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品若しくは設備は、これらの要素を含むだけでなく、しかも明確に列記されていないその他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品若しくは設備に固有の要素をさらに含むようになる。さらに多くの限定がなければ、語句「一つの・・・を含む」に限定される要素は、前記要素を含むプロセス、方法、物品又は設備においてその他の同一要素がさらに存在することを排除するわけではない。
【0040】
以上のように本発明の実施例により提供される方法、及び装置を詳細に説明し、本文において、具体的な例示を応用して本発明の原理及び実施形態を説明したが、以上の実施例の説明は、本発明の方法及びその核心となる趣旨に対する理解を助けるためのものであるにすぎない。同時に、当業者にとって、本発明の趣旨に基づいて、具体的な実施形態及び応用範囲のいずれにも変更できる箇所においては、以上を総合すると、本明細書の内容は、本発明に対する限定と理解されるべきではない。
【0041】
本特許文書において開示される内容には、著作権が保護される資料が含まれる。この著作権は、著作権所有者が所有する。著作権所有者は、いずれかの者が特許商標局の公式記録と公文書に記録されたこの特許文書、又はこの特許の開示を複製することに反対しない。
図1
図2
図3