IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレイテッドの特許一覧

特許6991335自動診断分析装置のためのプローブ先端廃棄物シュートおよびその方法
<>
  • 特許-自動診断分析装置のためのプローブ先端廃棄物シュートおよびその方法 図1
  • 特許-自動診断分析装置のためのプローブ先端廃棄物シュートおよびその方法 図2
  • 特許-自動診断分析装置のためのプローブ先端廃棄物シュートおよびその方法 図3
  • 特許-自動診断分析装置のためのプローブ先端廃棄物シュートおよびその方法 図4
  • 特許-自動診断分析装置のためのプローブ先端廃棄物シュートおよびその方法 図5
  • 特許-自動診断分析装置のためのプローブ先端廃棄物シュートおよびその方法 図6
  • 特許-自動診断分析装置のためのプローブ先端廃棄物シュートおよびその方法 図7
  • 特許-自動診断分析装置のためのプローブ先端廃棄物シュートおよびその方法 図8-1
  • 特許-自動診断分析装置のためのプローブ先端廃棄物シュートおよびその方法 図8-2
  • 特許-自動診断分析装置のためのプローブ先端廃棄物シュートおよびその方法 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-09
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】自動診断分析装置のためのプローブ先端廃棄物シュートおよびその方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/10 20060101AFI20220104BHJP
【FI】
G01N35/10 G
G01N35/10 Z
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020530666
(86)(22)【出願日】2018-11-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-18
(86)【国際出願番号】 US2018061465
(87)【国際公開番号】W WO2019112778
(87)【国際公開日】2019-06-13
【審査請求日】2020-07-27
(31)【優先権主張番号】62/595,022
(32)【優先日】2017-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508147326
【氏名又は名称】シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【弁理士】
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【弁理士】
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】トビー・バレン
(72)【発明者】
【氏名】フランク・バコニ
(72)【発明者】
【氏名】ステファン・ファライ
(72)【発明者】
【氏名】ドメニック・アンサロン
【審査官】森口 正治
(56)【参考文献】
【文献】実開平04-114432(JP,U)
【文献】特開2001-187629(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00-37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動診断分析装置のプローブ先端廃棄物シュートであって:
プローブからプローブ先端が分離されたことに応じて、プローブ先端を実質的に直立した姿勢で受けるように構成された案内プレートと;
プローブ先端を実質的に直立した姿勢で案内プレートから受けるように構成された第1の端部を有する案内レールの対と
を含み、該案内レールの対は、案内プレートから下向きに傾斜しており、プローブ先端を実質的に直立した姿勢で、該案内レールの対の第2の端部から落とすように構成され
該プローブ先端廃棄物シュートは、ハウジングをさらに含み、該ハウジングは、案内プレートをその上に受けるように構成されたプラットフォームを有し、
該プラットフォームは、ハウジングの第1の側部から下向きに傾斜している、前記プローブ先端廃棄物シュート。
【請求項2】
ハウジングをさらに含み、該ハウジングは、案内レールの対の第1の端部をその中で受けるように構成された内部領域を有する、請求項1に記載のプローブ先端廃棄物シュート。
【請求項3】
プラットフォーム、第1の側部、戻り止め、および該第1の側部から該戻り止めに向かってプラットフォームを横に延びる弓状スロットを有するハウジングをさらに含む、請求項1に記載のプローブ先端廃棄物シュート。
【請求項4】
案内プレートは、弓状スロットと、該弓状スロットの端部のキーホールとを有する、請求項1に記載のプローブ先端廃棄物シュート。
【請求項5】
案内レールの対は、第1、第2、および第3のセクションをそれぞれが有する第1の案内レールと第2の案内レールとを含む、請求項1に記載のプローブ先端廃棄物シュート。
【請求項6】
案内プレートおよび案内レールの対は、ステンレス鋼を含む、請求項1に記載のプローブ先端廃棄物シュート。
【請求項7】
案内レールの対は、15度~25度の範囲の角度で案内プレートから下向きに傾斜している、請求項1に記載のプローブ先端廃棄物シュート。
【請求項8】
自動診断分析装置であって:
プローブアームと;
該プローブアームに連結され、少なくとも該プローブアームを水平方向に回転させることができるロボットと;
プローブアームに連結され、プローブの端部に圧入されたプローブ先端を有するプローブであって、生体液を吸引および分注するように構成されたプローブと;
ロボットの回転を介してプローブを受け、プローブからプローブ先端を取り外すように構成されたプローブ先端排出デバイスと;
プローブ先端排出デバイスに連結され、該プローブ先端排出デバイスからプローブ先端を受けるように構成された、請求項1~7のいずれか1項に記載のプローブ先端廃棄物シュートと
を含む、前記自動診断分析装置。
【請求項9】
プローブ先端排出デバイスは:
上部、第1の側部、および第1の側部の反対側の第2の側部を有する本体であって、上部は、第1の側部から第2の側部に向かってそこで横に延びる弓状スロットを有し、第1の側部は、弓状スロットに位置合わせされた開口部を有し、開口部および弓状スロットはそれぞれ、プローブ先端の上部分を受けるようにサイズ設定された幅を有する、本体と;
第1の側部から第2の側部に向かって下向きに傾斜した本体内に配設されたランプであって、弓状スロットは、本体およびランプを通って下向きに延び、該ランプは、プローブ先端のフランジの上部に係合するようにサイズ設定され、フランジは、プローブ先端の上部分の下に配設され、そこから外向きに延びる、ランプと
を含む、請求項に記載の自動診断分析装置。
【請求項10】
案内プレートは、そこで横に延びる弓状スロットを有する、請求項に記載の自動診断分析装置。
【請求項11】
案内レールの対は、15度~25度の範囲の角度で下向きに傾斜している、請求項に記載の自動診断分析装置。
【請求項12】
プローブ先端を実質的に直立した姿勢で案内レールの対から受けるように配設された廃棄物入れをさらに含む、請求項に記載の自動診断分析装置。
【請求項13】
請求項8~12のいずれか1項に記載の自動診断分析装置においてプローブ先端を処分する方法であって:
プローブ先端を実質的に直立した姿勢でプローブ先端廃棄物シュートの案内プレートに受けることと;
プローブ先端を実質的に直立した姿勢で案内プレートから案内レールの対に受けることと;
プローブ先端が廃棄物入れの内部側壁に接触することなく、プローブ先端を実質的に直立した姿勢で案内レールの対から廃棄物入れに落とすことと
を含む前記方法。
【請求項14】
その端部に圧入されたプローブ先端を有するプローブを、プローブ先端排出デバイスに向かって回転させることと;
プローブをプローブ先端排出デバイスの弓状スロットに沿って回転させながら、プローブ先端のフランジの上部を、プローブ先端排出デバイスのランプに係合させることと;
プローブ先端がプローブから分離されるまで、弓状スロットに沿ってプローブを回転させることと
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
プローブ先端を実質的に直立した姿勢で案内プレートに受けることの後で、案内プレートの弓状スロットを通してプローブ先端を動かすことをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
プローブ先端を実質的に直立した姿勢で案内プレートから受けることは、案内プレートのキーホールを通して、プローブ先端を実質的に直立した姿勢で案内レールの対に受けることを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
プローブ先端を実質的に直立した姿勢で案内レールの対から落とすことは、プローブ先端を実質的に直立した姿勢で、案内プレートから下向きに傾斜した案内レールの対の第2の端部から落とすことを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
プローブ先端廃棄物シュートのハウジングに案内プレートを装着することと;
ハウジングの内部領域において、ハウジングに案内レールの対を取り付けることと
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年12月5日出願の米国仮出願第62/595,022号の優先権を主張し、その内容は全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、自動診断分析装置で使用されるプローブ先端の移動および処分に関する。
【背景技術】
【0003】
患者の検体を分析するために、自動診断分析装置(たとえば、化学分析器または免疫学的測定機器)が使用されてもよい。患者の検体は、たとえば尿、血清または血漿、および脳髄液など(以下「生体液」)を含んでもよい。自動診断分析装置は、1つの容器(たとえば、患者のサンプル管)から生体液を吸引し、別の容器(たとえば、試験容器)にそれを分注するプローブを含んでもよい。プローブは、そこに圧入されたプローブ先端を有してもよく、これは、他の生体液サンプルの汚染を避けるために、毎回使用後に交換される。サンプル分析の高スループットを維持するために、自動診断分析装置は、プローブ先端を自動的に取り外し、処分し、交換する。
【0004】
しかし、こうした自動プローブ先端取外し工程は、ある特定の問題を生じさせることがある。したがって、自動診断分析装置では、プローブ先端の改善された取外しおよび処分が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の実施形態によれば、自動診断分析装置のプローブ先端廃棄物シュートが提供される。プローブ先端廃棄物シュートは、プローブからプローブ先端が分離されたことに応じて、プローブ先端を実質的に直立した姿勢で受けるように構成された案内プレートを含む。プローブ先端廃棄物シュートはまた、プローブ先端を実質的に直立した姿勢で案内プレートから受けるように構成された第1の端部を有する案内レールの対であって、この案内レールの対は、案内プレートから下向きに傾斜しており、プローブ先端を実質的に直立した姿勢で、案内レールの対の第2の端部から落とすように構成された、案内レールの対を含む。
【0006】
別の実施形態によれば、自動診断分析装置が提供される。自動診断分析装置は、プローブアームと、プローブアームに連結され、少なくともプローブアームを水平方向に回転させることができるロボットと、プローブアームに連結され、プローブの端部に圧入されたプローブ先端を有するプローブであって、生体液を吸引および分注するように構成されたプローブとを含む。自動診断分析装置はまた、プローブ先端排出デバイスと、プローブ先端廃棄物シュートとを含む。プローブ先端排出デバイスは、ロボットの回転を介してプローブを受け、プローブからプローブ先端を取り外すように構成される。プローブ先端廃棄物シュートは、プローブ先端排出デバイスに連結され、プローブ先端排出デバイスからプローブ先端を受けるように構成される。プローブ先端廃棄物シュートは、プローブ先端を実質的に直立した姿勢でプローブ先端排出デバイスから受けるように構成された案内プレートを含む。プローブ先端廃棄物シュートはまた、プローブ先端を実質的に直立した姿勢で案内プレートから受けるように構成された第1の端部を有する案内レールの対であって、この案内レールの対は、案内プレートから下向きに傾斜しており、プローブ先端を実質的に直立した姿勢で、案内レールの対の第2の端部から落とすように構成された、案内レールの対を含む。
【0007】
別の実施形態によれば、自動診断分析装置においてプローブ先端を処分する方法が提供される。この方法は、プローブ先端を実質的に直立した姿勢でプローブ先端廃棄物シュートの案内プレートに受けることと、プローブ先端を実質的に直立した姿勢で案内プレートから案内レールの対に受けることと、プローブ先端が廃棄物入れの内部側壁に接触することなく、プローブ先端を実質的に直立した姿勢で案内レールの対から廃棄物入れに落とすこととを含む。
【0008】
本開示のさらに他の態様、機能、および利点は、本発明を実行するために企図された最良の形態を含むいくつかの例示的な実施形態および実装形態によって示される以下の詳細な説明から、容易に明らかにすることができる。また本開示は、他の異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの詳細事項を、様々な点で修正してもよい。したがって、図面および説明は、例示的な性質のものであって、制限するものではないとみなされるべきである。図面は必ずしも原寸に比例していない。本開示は、特許請求の範囲に記載の範囲に含まれるすべての修正、等価物、および代替物を網羅する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態による自動診断分析装置の簡単な概略図である。
図2図2Aおよび図2Bは、実施形態による自動診断分析装置のプローブの下部セクションおよびプローブ先端の上部セクションの側面図である。
図3図3Aおよび図3Bは、実施形態による自動診断分析装置のプローブ先端排出デバイスおよび廃棄物シュートアセンブリのそれぞれ正面斜視図および背面斜視図である。
図4図4A図4B、および図4Cは、実施形態による図3Aおよび図3Bのプローブ先端排出デバイスのそれぞれ上面図、(図4Aの線4B-4Bに沿って切り取られた)断面図、および下面図である。
図5図5Aおよび図5Bは、実施形態による図3Aおよび図3Bのプローブ先端廃棄物シュートの案内プレートのそれぞれ斜視図および上面図である。
図6図6A図6B、および図6Cは、実施形態による図3Aおよび図3Bのプローブ先端廃棄物シュートのハウジングのそれぞれ正面斜視図、断面斜視図、および底面図である。
図7図7Aおよび図7Bは、実施形態による図3Aおよび図3Bのプローブ先端廃棄物シュートの左案内レールの正面斜視図である。図7Cおよび図7Dは、実施形態による3Aおよび3Bのプローブ先端廃棄物シュートの右案内レールの端面図である。
図8-1】図8A図8B、および図8Cは、実施形態による図3Aおよび図3Bの(選ばれた内部機能が示された)プローブ先端排出デバイスおよび廃棄物シュートアセンブリの、プローブおよびプローブ先端がその中を通るときの概略側面図、上面図、および拡大側面図である。
図8-2】図8-1の続き。
図9】実施形態による、自動診断分析装置においてプローブ先端を処分する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
自動診断分析装置のいくつかの実施形態では、プローブ先端の取り外され方により、プローブ先端の内側の残余生体液がせん断され、飛散することがあり、これによりプローブが汚染され、したがってその後のサンプル分析に支障を来す恐れがある。残余生体液のせん断および飛散によって、プローブの詰まりまたは狭窄が生じることもある。さらに、いくつかの自動診断分析装置では、取り外されたプローブ先端の内側の残余生体液は、プローブ先端廃棄物シュートの内側表面に飛散することがあり、ここで飛散した残余生体液は、張り付いて蓄積することがある。これにより、取り外されたプローブ先端が、プローブ先端廃棄物シュート内に張り付いて詰まり、次いでこれにより手動の清掃が必要になることがある。これらの状態のそれぞれによって、自動診断分析装置が停止されることがあり、その間に是正措置が取られ、したがってサンプル分析のスループットに悪影響を及ぼす。
【0011】
いくつかの知られている自動診断分析装置では、プローブの端部(たとえば、プローブのプランジャ)に圧入されているプローブ先端の自動取外しは、プローブ先端のフランジをストリッパプレートの下に位置付けるように、(X-Y-Zの動きが可能なロボットを介して)プローブをU字形状のストリッパプレートの中に動かすことによって、実行されてもよい。次いでプローブは、プローブ先端がプローブから分離されるまでロボットによって引き上げられてもよい。しかしこれは結果的に、機械的かつサーボ機構によるエネルギーの蓄積をもたらし、これが、プローブ先端とプローブとの間の圧入を克服するのに充分な力になったとき、突然の圧力スパイクを解放する。このようにしてプローブ先端が突然分離されることにより、プローブ先端の内側の残余生体液がせん断され跳ねることがあり、これによりプローブが汚染され、したがってその後のサンプル分析に支障を来すことがある。また残余生体液のせん断および跳ねにより、プローブの詰まりが生じることもあり、これにより自動診断分析装置の機械的な故障が引き起こされることがある。さらに、取り外されたプローブ先端を受け、それを廃棄物入れに導くように構成されたプローブ先端廃棄物シュートの内側の傾斜した表面に、取り外されたプローブ先端の内側の残余生体液がさらに跳ねたり、飛散したりすることがある。廃棄物シュート表面に跳ね、飛散した残余生体液は、蓄積し、取り外されたプローブ先端をプローブ先端廃棄物シュート内に詰まらせ、次いでこれにより手動の清掃が必要になることがある。
【0012】
したがって、第1の態様では、本開示のいくつかの実施形態は、突然の圧力スパイクのない状態、または実質的にそれが低減された状態で取外しをおこなうことができるように、プローブ先端がプローブから取り外される相対スピードを制御することができる自動診断分析装置のプローブ先端排出デバイスを提供する。以下でより詳細に説明する、プローブ先端排出デバイスの傾斜ランプを介する制御されたこの取外しにより、自動診断分析装置は、プローブを汚染することなく、使用される生体液サンプル容量を少なくする(したがって患者サンプルの廃棄を減らす)ことができる。プローブからプローブ先端を取り外すスピードは、傾斜ランプの角度、およびプローブ先端排出デバイスを介した(ロボットによって回転されるとき)プローブの回転スピードに基づいてもよい。特に、プローブ先端排出デバイスの傾斜ランプを、プローブの固定回転スピードとともに使用することにより、プローブからプローブ先端を取り外すときのサーボ機構による機械的な伸展性(compliance)の影響をなくす、または実質的に低減することができる。サーボ機構による機械的な伸展性の影響をなくす、または実質的に低減することにより、残余生体液のせん断および飛散を引き起こしていた著しい圧力スパイクをなくす、または実質的に低減することもできる。プローブ先端がプローブから取り外された後、いくつかの実施形態では、プローブ先端排出デバイスは有利なことに、取り外されたプローブ先端を、いずれの表面も接触/汚染しないように、実質的に直立した姿勢(すなわち垂直から+/-10度)で水平方向に移送して処分することができる。
【0013】
第2の態様では、本開示のいくつかの実施形態は、取り外されたプローブ先端が廃棄物シュートのいかなる壁表面にも接触せずに廃棄物入れに垂直に落ちることができる位置に向かうように、取り外されたプローブ先端の移送を制御することができる自動診断分析装置のプローブ先端廃棄物シュートを提供する。この移送により、取り外されたプローブ先端の詰まりを生じさせることがある残余の接触および蓄積に晒される恐れのある廃棄物シュートのいかなる傾斜表面の必要性もなくすことができる。いくつかの実施形態では、プローブ先端廃棄物シュートは、取り外されたプローブ先端を実質的に直立した姿勢(すなわち垂直から+/-10度)でプローブ先端排出デバイスから受けるように構成された案内プレートを含んでもよい。いくつかの実施形態では、プローブ先端廃棄物シュートはさらに、取り外されたプローブ先端を実質的に直立した姿勢で案内プレートから受けるように構成された案内レールの対を含んでもよい。案内プレートから離れるにつれて下向きに傾斜していてもよい案内レールの対は、プローブ先端が案内プレートおよび案内レールの対に沿って移動して廃棄物入れの位置に向かうときに、いかなる表面も接触または汚染するリスクなく、その汚染された端部が自由に浮いた状態で、取り外されたプローブ先端を実質的に直立した姿勢で移送するように構成されてもよい。
【0014】
本開示の実施形態の上記その他の態様および構成は、図1図9に関連して本明細書に記載される。
【0015】
図1は、実施形態による自動診断分析装置100を示す。自動診断分析装置100は、患者の検体を分析するために使用されてもよく、システムコントローラ102、ロボット104、吸引/分注ポンプ106、患者サンプル管108、試験容器110、培養リング112、プローブ先端排出デバイス302、プローブ先端廃棄物シュート304、および廃棄物入れ114を含んでもよい。
【0016】
システムコントローラ102は、プログラミング命令、試験結果データ、および/または他の情報/データを記憶するように構成されたメモリ(図示せず)を含んでもよい。またシステムコントローラ102は、ロボット104、吸引/分注ポンプ106、および培養リング112の制御および動作を含め、自動診断分析装置100の動作に関連したプログラム命令を実行するように構成されたプロセッサ(図示せず)を含んでもよい。
【0017】
ロボット104はプローブアーム116に連結されてもよく、プローブ202はプローブアーム116に連結されてもよい。ロボット104は、X、Y、およびZの方向など、1つまたはそれ以上の座標方向にプローブ202の動きを実行するように構成されてもよい。たとえば、ロボット104は、プローブ202が回転経路118をたどるように、水平方向にプローブアーム116を回転させるように構成されてもよい。
【0018】
吸引/分注ポンプ106は、それに連結されたステッパモータなどの好適なモータ(図示せず)によって駆動することができるピストンタイプのポンプであってもよい。他のタイプのポンプが使用されてもよい。吸引/分注ポンプ106は、ロボット104がプローブ202を位置決めすることにより、患者サンプル管108からある容量の生体液(たとえば、尿、血清もしくは血漿、または脳髄液)を吸引し(すなわち吸い込み)、その生体液容量を試験容器110に分注するように構成されてもよい。また吸引/分注ポンプ106は、試薬および/または希釈液など、ある容量の1つまたはそれ以上の他の液体を、1つまたはそれ以上の容器(図示せず)から吸引し、その容量も試験容器110に分注するように構成されてもよい。
【0019】
培養リング112は回転可能であってもよく、試験サンプルを培養するための加熱チャンバと、加熱チャンバ内の複数の試験容器受入れ位置とを含んでもよい。
【0020】
自動診断分析装置100のその他の従来の構成要素は、わかりやすくするために図示していないが、それらはたとえば、洗浄ステーション、試験容器補給部、プローブ先端保管場所、試験容器を移送するための移送ロボット、試験容器加熱装置、複数の試薬補給部を保持する試薬カルーセル、および1つもしくは複数の試験デバイス(たとえば、照度計、もしくは他の光学試験機器)のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0021】
図2Aおよび図2Bに示すように、(部分的に図示してある)プローブ202は、(同じく部分的に図示してある)プローブ先端205の上部分204に圧入されるように構成された下部分203を有してもよい。プローブ先端205は、プローブ先端205の上部分204の下に、そこから外向きに延び、その周りに配設されたフランジ206を有してもよい。いくつかの実施形態では、上部分204の最上部の直径D1は、5.4mm~5.7mmの範囲にあってもよく、フランジ206の直径D2は、8.1mm~8.4mmの範囲にあってもよい。他の実施形態は、D1および/またはD2について他の直径値を有してもよい。図2Aは、ロボット(たとえばロボット104など)がプローブ202(および下部分203)を下向きに駆動してプローブ先端205の上部分204に入れる前のプローブ202を示し、図2Bは、プローブ202の下部分203に圧入されたプローブ先端205を示す。
【0022】
図3Aおよび図3Bは、実施形態による、プローブ先端廃棄物シュート304に連結されたプローブ先端排出デバイス302を含むアセンブリ300を示す。以下に説明する連結機能の代わりに、プローブ先端排出デバイス302は、任意の好適なやり方でアセンブリ300を形成するように、プローブ先端廃棄物シュート304に連結(たとえば、固定、装着、および/または他のやり方で取付け)されてもよい。アセンブリ300は、プローブ先端がそれに圧入された状態のプローブ(たとえば、図2Aおよび図2Bのプローブ202およびプローブ先端205)を、ロボット(たとえば、ロボット104)を介して受けるための開口部308を有する第1の側部306を有してもよい。またアセンブリ300は、取り外されたプローブ先端205を廃棄物入れ(たとえば、図1の廃棄物入れ114など)に導くための第2の側部310を有してもよい。
【0023】
図4A図4Cに示すように、プローブ先端排出デバイス302は、概ね矩形であってもよい本体402を有する。本体402は、上部404、下部405、第1の側部406、および第1の側部406の反対側の第2の側部408を有する。上部404は、第1の側部406から第2の側部408に向かってそこで横に延びる弓状スロット410を有してもよい。第1の側部406は、弓状スロット410に位置合わせされた開口部412を有してもよい。開口部412および弓状スロット410はそれぞれ、たとえばプローブ先端205の上部分204など、プローブ先端の上部分を受けるようにサイズ設定された幅を有してもよい。またプローブ先端排出デバイス302は、第1の側部406から第2の側部408に向かって下向きに傾斜した、本体402内に配設されたランプ414を有してもよく、ここで弓状スロット410は、本体402およびランプ414を通って下向きに延びてもよい。ランプ414は、たとえば、プローブ先端205のフランジ206の上部など、プローブ先端のフランジの上部に係合するようにサイズ設定されてもよい。下部405は、第1の側部406から第2の側部408に向かってそこで横に延びる下部開口部416を有してもよい。下部開口部416は、プローブ先端205のフランジ206よりも広い幅W1を有してもよい。プローブ先端排出デバイス302はさらに、任意の好適な締め具、および/または取付けピンなどを使用してプローブ先端廃棄物シュート304に締付けまたは取付けするための複数の締付け/取付け穴418(図4A図4Cのそれぞれでは1つのみが符号付けされている)を有してもよい。上部404には4つの締付け/取付け穴418が示されており、下部405には6つの締付け/取付け穴418が示されている(すなわち、2つの締付け/取付け穴418は、下部405から上部404に貫通して延びているわけではない)が、他の実施形態は他の数および他の構成の締付け/取付け穴418を有してもよく、他の実施形態は、プローブ先端排出デバイス302をプローブ先端廃棄物シュート304に取り付けるための他の好適な技法を使用してもよい。
【0024】
1つまたはそれ以上の実施形態では、本体402は、ポリエチレンテレフタレート(PET-P)、機械加工済みプラスチック、または以下でさらに説明するように、繰り返し使用するのに好適な他の材料から作られてもよい。いくつかの実施形態では、弓状スロット410は、200mm~210mmの範囲の中心半径を有してもよく、6.3mm~6.7mmの範囲にある幅W2を有してもよい。他の実施形態では、弓状スロット410は、中心半径204mm+/-0.2mmを有してもよい。いくつかの実施形態では、ランプ414は、3度~8度の範囲の角度A1で下向きに傾斜していてもよく、以下でさらに説明するように、先端取外しスピードおよびプローブ先端の回転スピードに基づき決定されてもよい。他の実施形態では、ランプ414は、3.5度+/-1.5度の角度A1で下向きに傾斜していてもよい。いくつかの実施形態では、本体402は、第1の側部406から第2の側部40まで測定した、8.0cm~9.0cmの範囲の長さL1を有してもよく、かつ/または4.0cm~4.5cmの範囲の幅W3を有してもよい。いくつかの実施形態では、第1の側部406の開口部412は、1.1cm~1.4cmの範囲の幅を有してもよい。プローブ先端排出デバイス302は、プローブおよびそれとともに使用するプローブ先端に対応した他の好適な寸法を有してもよい。
【0025】
図3Aおよび図3Bを再び参照すると、プローブ先端廃棄物シュート304は、案内プレート502、廃棄物シュートハウジング602、および案内レールの対702を含んでもよい。案内プレート502は、プローブ先端排出デバイス302と廃棄物シュートハウジング602の間に位置付けられてもよく、案内レールの対702の第1の端部は、廃棄物シュートハウジング602の内部に取り付けられてもよく、その一方で案内レールの対702の第2の端部は、アセンブリ300の第2の側部310から外向きかつ下向きに延びてもよい。いくつかの実施形態では、案内レールの対702は、15度~25度の範囲の角度で下向きに傾斜していてもよい。廃棄物シュートハウジング602の一方の側部は、アセンブリ300を、(たとえば自動診断分析装置100などの)自動診断分析装置のたとえばシャシガントリなどの好適な構造体に位置付けおよび取付けするように構成された2つ以上の締付け/取付け穴318(図3Bには2つが示される)および/または1つもしくはそれ以上の取付けピン319(図3Bには1つが示される)を有してもよい。アセンブリ300は、プローブ先端排出デバイス302の弓状スロット410が、プローブを移送するように構成されたロボットの水平な回転経路にあるように、自動診断分析装置の構造体に取り付けられるべきである(たとえば、図1の回転経路118、ロボット104、およびプローブ202など)。
【0026】
図5Aおよび図5Bは、実施形態による案内プレート502を示す。案内プレート502は、概ね矩形の平板であってもよく、ステンレス鋼から作られてもよい。他の好適な材料が使用されてもよい。案内プレート502は、上部504、第1の側部506、および第1の側部506の反対側の第2の側部508を有してもよい。案内プレート502はまた、第1の側部506から第2の側部508に向かってそこで横に延びる弓状スロット510を有してもよい。第2の側部508に隣接した弓状スロットの端部において、弓状スロット510からキーホール511が延びていてもよい。キーホール511は、プローブ先端のフランジ(たとえば、プローブ先端205のフランジ206など)がそこを通過できるようにサイズ設定および構成されてもよく、これについては図8A図8Cに関連して以下でより詳細に説明する。第1の側部506は、弓状スロット510に位置合わせされた開口部512を有してもよい。開口部512および弓状スロット510はそれぞれ、プローブ先端の上部分(たとえば、プローブ先端205の上部分204など)を受けるようにサイズ設定された幅を有してもよい。弓状スロット510は、プローブ先端排出デバイス302の弓状スロット410と実質的に同一の寸法であってもよく、プローブ先端が取り付けられているプローブが、第1の側部506から第2の側部508に向かって実質的に直立して(すなわち、垂直から+/-10%)そこを通過できるように、アセンブリ300に実質的に位置合わせされていてもよい。案内プレート502はさらに、アセンブリ300の廃棄物シュートハウジング602に締付けおよび/または取付けするための6つの締付け/取付け穴518(図5Aおよび図5Bのそれぞれには2つのみが符号付けされている)を有してもよい。任意の好適な締め具、および/または取付けピンなどが使用されてもよい。締付け/取付け穴518は、アセンブリ300のプローブ先端排出デバイス302の締付け/取付け穴418と位置合わせされてもよい。他の実施形態は、他の数および構成の締付け/取付け穴518を有してもよく、他の実施形態は、案内プレート502をアセンブリ300の廃棄物シュートハウジング602に連結するための他の好適な技法を使用してもよい。
【0027】
図6A図6Cは、実施形態による廃棄物シュートハウジング602を示す。廃棄物シュートハウジング602は本体603を有し、これは概ね矩形であってもよく、機械加工済みアルミニウムから作られてもよい。他の好適な材料が使用されてもよい。本体603は、受入れプラットフォーム604、下部605、第1の側部606、および第1の側部606の反対側の戻り止め(backstop)608を有してもよい。受入れプラットフォーム604は、第1の側部606から戻り止め608に向かって延びる下向きの傾斜を有してもよい。いくつかの実施形態では、受入れプラットフォーム604の下向きの傾斜は、プローブ先端排出デバイス302のランプ414の下向きの傾斜と同じまたは同様であってもよい。受入れプラットフォーム604は、(位置合わせされた締付け/取付け穴518を介して)その上に案内プレート502を受け、(位置合わせされた締付け/取付け穴418を介して)案内プレート502の上にプローブ先端排出デバイス302を受けるように構成された4つの締付け/取付け穴618(図6Aおよび図6Bには1つのみが符号付けされている)および2つの取付けピン619(図6Aおよび図6Bには1つのみが符号付けされている)を有してもよい。任意の好適な締め具などがそれとともに使用されてもよい。他の実施形態は、他の数および構成の締付け/取付け穴618および取付けピン619を有してもよい(これらは、締付け/取付け穴418および締付け/取付け穴518の数および構成と厳密に対応し、かつ/または位置合わせされるべきである)。他の実施形態は、案内プレート502およびプローブ先端排出デバイス302をアセンブリ300の廃棄物シュートハウジング602に連結するための他の好適な技法を使用してもよい。
【0028】
廃棄物シュートハウジング602はまた、第1の側部606から戻り止め608に向かって受入れプラットフォーム604から下部605までそこで横に延びる弓状スロット610を有してもよい。戻り止め608に隣接した端部において、弓状スロット610から拡大スロット611が延びてもよい。拡大スロット611は、プローブ先端のフランジ(たとえば、プローブ先端205のフランジ206など)がそこを通過できるようにサイズ設定および構成されてもよく、これについては図8A図8Cに関連して以下でより詳細に説明する。第1の側部606は、弓状スロット610に位置合わせされた開口部612を有してもよい。開口部612および弓状スロット610はそれぞれ、プローブ先端のそのフランジの下の部分を受けるようにサイズ設定された幅を有してもよい。弓状スロット610は、弓状スロット410および510と実質的に同一または同様の寸法であってもよく、プローブ先端が、第1の側部606から戻り止め608に向かって実質的に直立して(すなわち垂直から+/-10%で)そこを通過できるように、アセンブリ300において弓状スロット410および510と実質的に位置合わせされていてもよい。
【0029】
廃棄物シュートハウジング602は、内部領域620をさらに有してもよく、これは、下部605まで延び、案内レールの対702の第1の端部を受け、それに連結されるように構成される。内部領域620は、複数の締付け/取付け穴628(図6Cには4つが示されているが、1つのみが符号付けされている)および取付けピン629(図6Bには2つ、図6Cには4つが示されているが、それぞれ1つのみが符号付けされている)を含んでもよく、このそれぞれは、案内レールの対702の第1の端部の対応する締付け/取付け穴に位置合わせされ、かつ/またはそれに連結されるように構成される。他の実施形態は、他の数および構成の締付け/取付け穴628および取付けピン629を有してもよい(これらは、案内レールの対702の第1の端部の締付け/取付け穴の数および構成に厳密に対応し、かつ/または位置合わせされるべきである)。他の実施形態は、案内レールの対702の第1の端部を、廃棄物シュートハウジング602の内部領域620に連結するための他の好適な技法を使用してもよい。
【0030】
廃棄物シュートハウジング602は、戻り止め608によって与えられる間隙を除き、案内プレート502および/またはプローブ先端排出デバイス302と実質的に同様の寸法であってもよい。いくつかの実施形態では、戻り止め608は、(第1の側部606から戻り止め608の後ろ側609(図6Cを参照)まで測定して)廃棄物シュートハウジング602の長さにさらに0.7cm~1.1cmを加えてもよく、図示してあるように、廃棄物シュートハウジング602の2つの半体を連結する役割を果たしてもよい。
【0031】
図7A図7Dは、実施形態による案内レールの対702を示す。特に図7Aおよび図7Bは、左案内レール702Lを示し、図7Cおよび図7Dは、右案内レール702Rを示す。左案内レール702Lおよび右案内レール702Rのそれぞれは、ステンレス鋼の単一片から作られてもよい。他の好適な材料が使用されてもよい。左案内レール702Lおよび右案内レール702Rのそれぞれは、いくつかの締付け/取付け穴718を有してもよい(各案内レールには6つが示されており、そのうちの2つのみが符号付けされている)。少なくともいくつかの締付け/取付け穴718は、廃棄物シュートハウジング602の内部領域620の内側の対応する締付け/取付け穴628および取付けピン629に位置合わせされてもよい。左案内レール702Lおよび右案内レール702Rを、廃棄物シュートハウジング602の内部領域620に連結するために、任意の好適な締め具などが使用されてもよい。他の実施形態は、他の数および構成の締付け/取付け穴718を有してもよい(これらは、廃棄物シュートハウジング602の締付け/取付け穴628および取付けピン629の数および構成と厳密に対応し、かつ/または位置合わせされるべきである)。
【0032】
図7Aおよび図7Cに示すように、左案内レール702Lおよび右案内レール702Rは概ね対称であってもよいが、弓状スロット610の接線条件に合わせるために、正確に対称ではなくてもよい。プローブ先端が弓状スロット610から案内レールの対702に移行するときに、最小の間隙を維持すべきである(この間隙は、プローブ先端の寸法に応じて異なる)。これにより、プローブ先端がアセンブリ300を通って移動するときに、その一貫した制御が実現される。左案内レール702Lは、第1のセクション704Lと、第1のセクション704Lから実質的に直角に延びる第2のセクション706Lと、第2のセクション706Lから、いくつかの実施形態では40度~50度の範囲の角度A2Lで延びる第3のセクション708Lとを含んでもよい。いくつかの実施形態では、左案内レール702Lは、7.0cm~8.2cmの範囲の長さLL1を有してもよい。長さLL1は、アセンブリ300の位置と、プローブ先端廃棄物入れの位置との間の距離に応じて異なってもよい。いくつかの実施形態では、第1のセクション704Lは、11mm~13mmの範囲の幅LW1を有してもよく、第2のセクション706Lは、9.5mm~11.9mmの範囲の幅LW2を有してもよく、かつ/または第3のセクション708Lは、13.9mm~16.9mmの範囲の幅LW3を有してもよい。
【0033】
右案内レール702Rは、第1のセクション704Rと、第1のセクション704Rから実質的に直角に延びる第2のセクション706Rと、第2のセクション706Rから、いくつかの実施形態では40度~50度の範囲の角度A2Rで延びる第3のセクション708Rとを含んでもよい。いくつかの実施形態では、右案内レール702Rは、7.0cm~8.2cmの範囲の長さRL1を有してもよい。長さRL1は、アセンブリ300の位置と、プローブ先端廃棄物入れの位置との間の距離に応じて異なってもよい。いくつかの実施形態では、第1のセクション704Rは、11mm~13mmの範囲の幅RW1を有してもよく、第2のセクション706Rは、9.5mm~11.9mmの範囲の幅RW2を有してもよく、かつ/または第3のセクション708Rは、13.9mm~16.9mmの範囲の幅RW3を有してもよい。他の寸法が可能である。
【0034】
図3Bに最もよく示してあるように、左案内レール702Lおよび右案内レール702Rを廃棄物シュートハウジング602に設置した後の、第1のセクション704Lと第1のセクション704Rとの間の隙間G1、および第3のセクション708Lと第3のセクション708Rとの間の隙間G2は、プローブ先端のフランジの下部が、第1のセクション704Lおよび第1のセクション704Rに係合しその上でスライドするとき、プローブ先端が実質的に直立した姿勢でありながら、プローブ先端の下部セクション(すなわち、フランジの下)が、隙間G1およびG2を通って自由にぶら下がることができるようにサイズ設定されるべきである。
【0035】
図8A図8Cは、実施形態によるアセンブリ300の動作を示す。プローブからのプローブ先端の取外しは、ロボット(たとえばロボット104など)が、(圧入されたプローブ先端205を有する)プローブ202を駆動してアセンブリ300に入れる、より具体的には、プローブ先端排出デバイス302の第1の側部406において弓状スロット410に入れることによって提供される回転経路824に沿ったプローブの回転運動822を使用する。弓状スロット410は、回転経路824に合う半径を有するように構成される。プローブ先端位置826から、プローブ202は弓状スロット410に入り、ここでフランジ206の上部は、プローブ先端位置828に示してあるように、プローブ先端排出デバイス302のランプ414に係合する。わかりやすくするために、図8Aのプローブ先端位置828、830、および832にはプローブ202を図示していないことに留意されたい。プローブ202が弓状スロット410に沿って回転し続けるとき、第1の側部406から下向きに傾斜しているランプ414はフランジ206の上部と係合し続け、プローブ先端205を徐々に下向きに、プローブ202から離れるように動かし、こうしてプローブ先端位置830に示してあるように、プローブ202の下部分203(図2Aを参照)からプローブ先端205を徐々に分離する。
【0036】
プローブ先端位置832に示してあるように、先端排出範囲831(図8Bを参照)を通って回転している間に、いずれかのポイントにおいて、プローブ先端205はプローブ202から分離して、下向きに滑り(すなわち、フランジ206の下のプローブ先端の下部セクション)、案内プレート502の上に落ちる(すなわち、フランジ206が案内プレート502に係合する)。さらに図8Aおよび図8Cに示してあるように、プローブ202からプローブ先端205が分離されたことに応じて、案内プレート502は、(プローブ先端排出デバイス302の下部405の下部開口部416を通して;図4を参照)プローブ先端排出デバイス302からプローブ先端205を実質的に直立した姿勢で受けるように構成されてもよい。プローブ202から分離されても、プローブ202の下部分203の少なくとも一部は、なおプローブ先端205の上部分204とゆるく接触していることがあり、したがってこれにより、プローブ202が弓状スロット410に沿って回転し続けるときに、案内プレート502の弓状スロット510を通るようにプローブ先端205を動かすことができる。これはプローブ先端205がキーホール511(図5Aおよび図5Bを参照)に到達するまで続いてもよく、そこに到達すると、プローブ先端位置834に示してあるように、フランジ206の下のプローブ先端205の下部セクションは、隙間G1およびG2を通って下向きに垂直に落下することができ、フランジ206は、プローブ先端廃棄物シュート304の廃棄物シュートハウジング602に設置された案内レールの対702の第1のセクション704Lおよび第1のセクション704Rの上に落ちることができる。さらに図8Aおよび図8Cに示してあるように、案内レールの対702は、プローブ先端205を実質的に直立した姿勢で案内プレート502から受けるように構成された第1の端部833を有してもよい。案内レールの対702は、案内プレート502から下向きに傾斜しているので、プローブ先端位置835(図8C)および836に示してあるように、プローブ先端205は、重力により案内レールの対702に沿って案内レールの対702の第2の端部837まで下向きスライドしてもよい。案内レールの対702は、プローブ先端205が廃棄物入れの内部側壁にいかなる残余生体液も接触/飛散させることなく、プローブ先端205を実質的に直立した姿勢で第2の端部837から廃棄物入れ(図1の廃棄物入れ114など)の中央落下口内に落とすように構成されてもよい。
【0037】
ランプ414の下向きの傾斜角度A1、およびプローブがその回転経路(たとえば回転経路118または824など)を通って動く回転スピードは、プローブ先端がプローブから取り外されるスピードを示してもよく、上述したように、次いでこれにより、取り外されたプローブ先端からの残余生体液のせん断および跳ねを軽減することができる。いくつかの実施形態では、ランプ414の下向きの傾斜角度A1は、先端取外しスピードおよび弓状スロットを通るプローブ先端回転スピードに基づき、以下のように計算することができる。
【0038】
A1=TAN-1 (先端取外しスピード/弓状スロットを通るプローブ先端回転スピード)
【0039】
いくつかの実施形態では、11.0mm/秒~13.0mm/秒の範囲の先端取外しスピード、およびプローブの固定回転スピードによって、先端取外し工程からの残余生体液のせん断および跳ねを軽減するのに最良の結果を得ることができる。
【0040】
培養リング、たとえば図1の培養リング112などの上にアセンブリ300が位置付けられてもよい実施形態では、培養リングカバーが定位置にあってもよい。
【0041】
図9は、1つまたはそれ以上の実施形態による、自動診断分析装置においてプローブ先端を処分する方法900を示す。工程ブロック902において、方法900は、プローブ先端を実質的に直立した姿勢でプローブ先端廃棄物シュートの案内プレートに受けることを含んでもよい。たとえば図8A図8Cに示してあるように、プローブ先端位置832において、プローブ先端205は、プローブ先端排出デバイス302から実質的に直立した姿勢でプローブ先端廃棄物シュート304の案内プレート502に受けられてもよい。
【0042】
工程ブロック904において、方法900は、プローブ先端を実質的に直立した姿勢で案内プレートから案内レールの対に受けることを含んでもよい。たとえば、これも図8A図8Cに示してあるように、プローブ先端位置834において、プローブ先端205は、実質的に直立した姿勢で案内プレート502から案内レールの対702に受けられてもよい。
【0043】
方法900はさらに、工程ブロック906において、プローブ先端が廃棄物入れの内部側壁に接触することなく、プローブ先端を実質的に直立した姿勢で案内レールの対から廃棄物入れに落とすことを含んでもよい。たとえば、図1図8A、および図8Bに示してあるように、プローブ先端位置836において、プローブ先端205は実質的に直立した姿勢で案内レールの対702から廃棄物入れ114の中央落下口内に落とされてもよく、ここでプローブ先端は、廃棄物入れ114の内部側壁には接触しない。
【0044】
好ましい実施形態を示してきたが、多数の変形形態が可能であることを当業者は理解し、それらの変形形態はなお、特許請求される本発明の範囲内にある。したがって本発明は、以下の特許請求の範囲に記載の範囲によって示される通りにしか限定されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8-1】
図8-2】
図9