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特許6991341ロボットの顧客サービスから人間の顧客サービスへの移行のための方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-09
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】ロボットの顧客サービスから人間の顧客サービスへの移行のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220104BHJP
   B25J 13/00 20060101ALI20220104BHJP
   G06N 3/04 20060101ALI20220104BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20220104BHJP
【FI】
G06Q50/10
B25J13/00 Z
G06N3/04
G06Q30/06
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020536672
(86)(22)【出願日】2018-12-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-09
(86)【国際出願番号】 CN2018125297
(87)【国際公開番号】W WO2019144773
(87)【国際公開日】2019-08-01
【審査請求日】2020-08-13
(31)【優先権主張番号】201810076926.7
(32)【優先日】2018-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520015461
【氏名又は名称】アドバンスド ニュー テクノロジーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(72)【発明者】
【氏名】ミンフイ・ヤン
【審査官】速水 雄太
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-190641(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107590159(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
B25J 13/00
G06N 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移すための方法であって、
前記ロボットの顧客サービスと顧客との間の少なくとも1回の会話から会話特性を取得するステップと、
前記顧客の状態特性を取得するステップと、
現在の信頼スコア評価値を取得するために、信頼スコア評価モデルに前記会話特性および前記状態特性を入力するステップであって、
前記信頼スコア評価モデルが、前記ロボットの顧客サービスと前記顧客との間のロボットから人間への介入点でマークされた会話サンプル、および前記顧客の前記状態特性のサンプルを使用することによって訓練される機械学習モデルであり、前記会話特性を入力とする線形サブモデルと、前記状態特性を入力とするディープニューラルネットワークサブモデルとを含むワイドアンドディープモデルである、ステップと、
前記現在の信頼スコア評価値が、あらかじめ設定されたロボットから人間への介入条件を満たすとき、前記顧客を人間の顧客サービスに移すステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記状態特性が、前記顧客のアクション記録特性、サービス状態特性、および識別情報特性のうちの少なくとも1つを含み、
前記ディープニューラルネットワークサブモデルが、
前記サービス状態特性を処理するために密なニューラルレイヤを使用し、
前記識別情報特性を処理するために密なニューラルレイヤを使用し、
前記アクション記録特性を処理するために長短期記憶(LSTM)ニューラルレイヤを使用する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記会話特性が、前記顧客の質問とロボットの顧客サービスの回答との間の関連性、質問および回答の回数、ならびに回答のタイプのうちの1つまたは複数を含む、自然言語処理(NLP)特性である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記状態特性が、前記顧客のアクション記録特性、サービス状態特性、および識別情報特性のうちの少なくとも1つを含み、
前記アクション記録特性が、あらかじめ設定された時間期間内の前記顧客のアクセス記録および動作記録のうちの少なくとも1つを含み、
前記サービス状態特性が、顧客アカウントのサービス開始状態、アカウント認証状態、アカウントログイン状態、および異常アカウント状態のうちの少なくとも1つを含み、
前記識別情報特性が、前記顧客の性別、年齢、および居住地域のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記信頼スコア評価モデルが、サポートベクターマシンをベースとする機械学習モデル、ツリーベースの機械学習モデル、線形モデル、およびニューラルネットワークモデルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記あらかじめ設定されたロボットから人間への介入条件は、前記現在の信頼スコア評価値が、あらかじめ設定された信頼スコアしきい値よりも大きいまたは小さいことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移すための装置であって、
ロボットの顧客サービスと顧客との間の少なくとも1回の会話から会話特性を取得するように構成された、会話特性取得ユニットと、
前記顧客の状態特性を取得するように構成された、状態特性取得ユニットと、
現在の信頼スコア評価値を取得するために、信頼スコア評価モデルに前記会話特性および前記状態特性を入力するように構成された、信頼スコア評価ユニットであって、
前記信頼スコア評価モデルが、前記ロボットの顧客サービスと前記顧客との間のロボットから人間への介入点でマークされた会話サンプル、および前記顧客の前記状態特性のサンプルを使用することによって訓練される機械学習モデルであり、前記会話特性を入力とする線形サブモデルと、前記状態特性を入力とするディープニューラルネットワークサブモデルとを含むワイドアンドディープモデルである、信頼スコア評価ユニットと、
前記現在の信頼スコア評価値が、あらかじめ設定されたロボットから人間への介入条件を満たすとき、前記顧客を人間の顧客サービスに移すように構成された、移行決定ユニットと
を備える、装置。
【請求項8】
前記状態特性が、前記顧客のアクション記録特性、サービス状態特性、および識別情報特性のうちの少なくとも1つを含み、
前記ディープニューラルネットワークサブモデルが、
前記サービス状態特性を処理するために密なニューラルレイヤを使用し、
前記識別情報特性を処理するために密なニューラルレイヤを使用し、
前記アクション記録特性を処理するために長短期記憶(LSTM)ニューラルレイヤを使用する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記会話特性が、前記顧客の質問とロボットの顧客サービスの回答との間の関連性、質問および回答の回数、ならびに回答のタイプのうちの1つまたは複数を含む、自然言語処理(NLP)特性である、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記状態特性が、前記顧客のアクション記録特性、サービス状態特性、および識別情報特性のうちの少なくとも1つを含み、
前記アクション記録特性が、あらかじめ設定された時間期間内の前記顧客のアクセス記録および動作記録のうちの少なくとも1つを含み、
前記サービス状態特性が、顧客アカウントのサービス開始状態、アカウント認証状態、アカウントログイン状態、および異常アカウント状態のうちの少なくとも1つを含み、
前記識別情報特性が、前記顧客の性別、年齢、および居住地域のうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記信頼スコア評価モデルが、サポートベクターマシンをベースとする機械学習モデル、ツリーベースの機械学習モデル、線形モデル、およびニューラルネットワークモデルを含む、請求項7に記載の装置。
【請求項12】
前記あらかじめ設定されたロボットから人間への介入条件は、前記現在の信頼スコア評価値が、あらかじめ設定された信頼スコアしきい値よりも大きいまたは小さいことを含む、請求項7に記載の装置。
【請求項13】
ストレージデバイスと、プロセッサとを備えたコンピュータデバイスであって、
前記ストレージデバイスが、前記プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムを記憶し、
前記プロセッサが、前記コンピュータプログラムを実行するとき、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法を実施する、コンピュータデバイス。
【請求項14】
プロセッサによって実行されると、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法を実施するコンピュータプログラムを記憶した、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、データ処理の技術分野に関し、詳細には、ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移すための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットの発達とともに、人工知能に基づく仮想ロボットが、企業によって提供される顧客サービスにますます広く使用されている。顧客サービスを提供するロボットは、休む必要がなく、より迅速にかつより標準化された方法で顧客の質問に応答することができ、音声会話またはテキストチャットを使用して顧客とやりとりし、多数の繰り返される質問に答えることから人間の顧客サービス担当者を解放する。
【0003】
型にはまらない顧客の質問については、ロボットの顧客サービスは、通常顧客に満足な回答を与えない可能性がある。現在、顧客サービスセンターの最も一般的に使用されるアーキテクチャは、ロボットの顧客サービスと人間の顧客サービスの共存である。デフォルトで、顧客は最初にロボットの顧客サービスを使用して応対され、ロボットの顧客サービスが顧客の問題を解決できない場合、人間の顧客サービス担当者に移される。ロボットから人間への介入点(robot-to-human intervention point)(すなわち、ロボットの顧客サービスが人間の顧客サービスに取って代わられる時点)が適切に発生するかどうかが、顧客サービスセンターの運用効率および顧客の満足度に重要な影響を及ぼす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記に鑑みて、本明細書は、ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移すための方法を提供し、この方法は、
ロボットの顧客サービスと顧客との間の少なくとも1回(round)の会話から会話特性を取得するステップと、
顧客の状態特性を取得するステップと、
現在の信頼スコア評価値を取得するために、信頼スコア評価モデルに会話特性および状態特性を入力するステップであって、信頼スコア評価モデルは、機械学習モデルであり、ロボットの顧客サービスと顧客との間のロボットから人間への介入点でマークされた会話サンプル、および顧客の状態特性のサンプルを使用して訓練される、入力するステップと、
現在の信頼スコア評価値が、あらかじめ設定されたロボットから人間への介入条件(robot-to-human intervention condition)を満たすとき、顧客を人間の顧客サービスに移すステップと
を含む。
【0005】
本明細書は、ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移すための装置をさらに提供し、この装置は、
ロボットの顧客サービスと顧客との間の少なくとも1回の会話から会話特性を取得するように構成された、会話特性取得ユニットと、
顧客の状態特性を取得するように構成された、状態特性取得ユニットと、
信頼スコア評価値を取得するために、信頼スコア評価モデルに会話特性および状態特性を入力するように構成された、信頼スコア評価ユニットであって、信頼スコア評価モデルは、機械学習モデルであり、ロボットの顧客サービスと顧客との間のロボットから人間への介入点でマークされた会話サンプル、および顧客の状態特性のサンプルを使用して訓練される、信頼スコア評価ユニットと、
信頼スコア評価値が、ロボットから人間への介入条件を満たすとき、顧客を人間の顧客サービスに移すように構成された、移行決定ユニットと
を備える。
【0006】
本明細書は、ストレージデバイスと、プロセッサとを備えるコンピュータデバイスを提供し、ストレージデバイスは、プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムを記憶し、プロセッサは、コンピュータプログラムを実行するとき、ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移すための上記の方法のステップを実施する。
【0007】
本明細書は、プロセッサによって実行されると、ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移すための上記の方法のステップを実施するコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0008】
上記の技術的解決策からわかるように、本明細書の実施形態では、ロボットと顧客との間の会話から取得される会話特性および顧客の状態特性は、現在の信頼スコア評価値を取得するために信頼スコア評価機械学習モデルの入力として使用され、ロボットの顧客サービスが人間の顧客サービスに移される必要があるかどうかが、現在の信頼スコア評価値に従って決定される。顧客の状態特性は、多くの場合、顧客の特定の必要性および顧客の必要性の緊急の程度を反映することができるので、本明細書の実施形態の適用は、ロボットから人間への介入点の精度を向上させ、サービスに関するより高い顧客満足につながると同時に、顧客サービスセンターのサービス効率を改善する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本明細書の一実施形態による、ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移すための方法のフローチャートである。
図2】本明細書の一適用例による、ワイドアンドディープ(Wide and Deep)モデルの構造概略図である。
図3】本明細書の一適用例による、顧客サービスの処理フローチャートである。
図4】本明細書の実施形態を実装するデバイスのハードウェア構造図である。
図5】本明細書の一実施形態による、ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移すための装置の論理構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
顧客がロボットの顧客サービスを受けるプロセスにおいて、プロセス中のそれらの間の対話は、ロボットの顧客サービスのサービス効果を反映する。たとえば、顧客が対話中に同じ質問を繰り返す、または不満を表す場合、それは通常、ロボットの顧客サービスが、顧客の問題を解決する能力が不足しており、したがって人間の顧客サービスが必要であることを示す。したがって、顧客とロボットの顧客サービスとの間の会話は、通常、ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移す必要があるかどうかを決定するためのベースとして使用される。
【0011】
一方、顧客に個人的に関係する要素もまた、人間の顧客サービスに対する顧客の必要性に影響を及ぼす。たとえば、侵害されたアカウントを持つ顧客は、通常、人間の顧客サービスに対するより差し迫った必要性があり、一方、請求額について尋ねる顧客は、一般的に、ロボットの顧客サービスとの通信においてより忍耐力がある。さらに、異なる年齢、職業、および学歴を持つ顧客は、ロボットの顧客サービスについての受入れが異なる。若い顧客は、ロボットの顧客サービスによって与えられる回答をすぐに理解することができるが、年配の顧客は、しばしば人間の顧客サービス担当者の詳細な指示を必要とする。
【0012】
本明細書の実施形態は、ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移すための新規の方法を提供する。顧客の独自の要素は、顧客の状態特性を使用して記述され、現在の信頼スコア評価値は、ロボットの顧客サービスと顧客との間の会話から抽出された会話特性および顧客の状態特性を用いて訓練された信頼スコア評価モデルを使用することによって取得される。現在の信頼スコア評価値が、あらかじめ設定されたロボットから人間への介入条件を満たすと、顧客は、人間の顧客サービスに移される。信頼スコア評価モデルによって提供される現在の信頼スコア評価値は、ロボットの顧客サービスと顧客との間の会話のプロセスだけでなく、顧客の状態特性において具現化される、人間の顧客サービスに対する顧客の必要性および緊急性にも基づいているので、本明細書の実施形態は、より正確なロボットから人間への介入点を決定することができ、それによって顧客サービスセンターのサービス効率だけでなく、サービスに関する顧客の満足度もまた改善する。
【0013】
本明細書の実施形態は、携帯電話、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップ、サーバー、および他のデバイスなど、計算および記憶能力のあるどんなデバイスに適用されてもよい。さらに、本明細書の実施形態の様々な機能が、2つ以上のデバイス上で動作している論理ノードによって実装されてもよい。
【0014】
本明細書の実施形態では、ロボットの顧客サービスと顧客との間の会話から抽出される会話特性、および顧客の状態特性は、本明細書では信頼スコア評価モデルと呼ばれる機械学習モデルを確立するために使用される。ここで、ロボットの顧客サービスと顧客との間の会話から抽出される会話特性は、ロボットの顧客サービスと顧客との間の会話に基づいて、自然言語処理(NLP)を使用して取得され得る任意の特性、すなわちNLP特性であってもよい。一例では、会話特性は、顧客の質問とロボットの回答との間の関連性、質問および回答の回数、回答のタイプ(ロボットの顧客サービスからの回答は平叙文か、それとも疑問文か、回答は質問に対する具体的な回答か、それとも全詳細を明らかにする回答かなど)、質問が繰り返される回数、顧客が人間の顧客サービスを要求するかどうか、顧客が顧客独自の質問を説明するかどうかなどを含む、特性のうちの1つまたは複数であってもよい。会話特性の決定および会話から会話特性を取得するための方法は、現在の技術を参照して実装されてもよく、本明細書では詳細に繰り返さない。
【0015】
顧客がロボットの顧客サービスと行う会話以外に、人間の顧客サービスに対する顧客の現在の必要性、および問題解決の緊急性を反映することができる他の顧客情報すべてが、顧客の状態特性として使用されてもよい。状態特性および状態特性の数は、本明細書の実施形態によって限定されない。説明のための例を、以下に記載する。
【0016】
第1の例:顧客のアクション記録特性。顧客のアクション記録特性は、あらかじめ設定された時間期間内の顧客サービスセンターのサービス範囲内の全製品への顧客のアクセス記録、および/または機能利用記録などを含む。たとえば、アクション記録特性は、開かれたページ、および過去72時間にアプリケーション(App)において行われた機能動作を含んでもよい。顧客のアクション記録特性は、短い時間期間内の調べられる製品に関する顧客の利用状況を反映する。顧客がある時間期間に顧客サービス機能を頻繁に使用し、同じナレッジポイント(knowledge point)を探索する場合、顧客は、ロボットの顧客サービスが解決できない問題に遭遇する可能性があり、したがって人間の顧客サービスが必要である。顧客がある機能を何回も試した場合、顧客は通常、人間の顧客サービスに対するより差し迫った必要性がある。
【0017】
第2の例:顧客のサービス状態特性。顧客のサービス状態特性は、調べられる製品に対して顧客によって作成されたアカウントの情報を反映し、顧客のアカウントのサービス開始状態、アカウント認証状態、アカウントログイン状態、および/または異常アカウント状態などを含んでもよい。顧客のサービス状態特性は、しばしば、問題解決における顧客の差し迫った必要性を反映することができる。顧客のアカウントが「停止」の状態(異常アカウント状態)、または「異なる場所からログイン」の状態(アカウントログイン状態)である場合、顧客は、盗難および詐欺などの問題に遭遇する可能性があり、したがって、人間の顧客サービスの差し迫った緊急の必要性がある。
【0018】
第3の例:顧客の識別情報特性。顧客の識別情報特性は、自然人としての顧客の情報であり、顧客の性別、年齢、居住地域、および/または教育レベルを含んでもよい。異なる識別情報特性を持つ顧客は、通常、ロボットの顧客サービスに関する受入れの度合いが異なる。たとえば、若い顧客および教育水準の高い顧客は、ロボットの顧客サービスの質問および回答モードにより慣れており、一方、年配の顧客および教育水準が高くない顧客は、人間の顧客サービスを好む。
【0019】
前述のように、信頼スコア評価モデルの入力は、ロボットの顧客サービスと顧客との間の会話から取得される会話特性、および顧客の状態特性を含む。信頼スコア評価モデルの出力は、信頼スコア評価値を含む。信頼スコア評価モデルは、ロボットの顧客サービスと顧客との間のロボットから人間への介入点でマークされた会話サンプル、および顧客の状態特性のサンプルを使用することによって訓練される。ロボットから人間への介入点は、顧客との会話中にロボットの顧客サービスが人間の顧客サービスに取って代わられる適切な時点である。信頼スコア評価モデルが訓練されるとき、会話サンプルは、ロボットから人間への介入点および会話特性でマークされ、次いで、訓練のために信頼スコア評価モデルに入力されてもよい。場合によっては、会話サンプルは、ロボットから人間への介入点でマークされるだけでもよく、コンピュータプログラムが自動的に会話サンプルにNLP処理を行い、会話特性を取得した後、会話サンプルは次いで訓練のために信頼スコア評価モデルに入力される。
【0020】
信頼スコア評価モデルで使用される機械学習アルゴリズムは、限定はしないが、例示的な適用シナリオの特徴に従って選択されてもよい。信頼スコア評価モデルは、サポートベクターマシン(SVC)などのサポートベクターマシンに基づく機械学習モデル、勾配ブースティング決定木(Gradient Boosting Decision Tree: GBDT)などのツリーベースの機械学習モデル、ロジスティック回帰(LR)などの線形モデルであってもよく、また、ディープニューラルネットワーク(DNN)などのニューラルネットワークモデル、リカレントニューラルネットワーク(RNN)、および畳み込みニューラルネットワーク(CNN)であってもよい。
【0021】
一実施形態では、信頼スコア評価モデルを確立するために、ワイドアンドディープモデル(Wide and Deep model)が使用される。ワイドアンドディープモデルは、線形サブモデルおよびディープニューラルネットワークサブモデルを含み、ディープニューラルネットワークサブモデルを浅い線形サブモデルと結合する訓練モードを採用する。線形サブモデルの記憶は、ディープニューラルネットワークサブモデルの汎化と結合されて、合同訓練が採用され、モデル全体の訓練誤差が、パラメータ更新のために、線形サブモデルおよびディープニューラルネットワークサブモデルに同時にフィードバックされ、2つのサブモデルのパラメータが同時に最適化され、それによってワイドアンドディープモデル全体の最適な予測能力を実現するようにする。
【0022】
顧客とロボットの顧客サービスとの間の質問および回答のプロセスの間、会話特性は、人間の顧客サービスに対する顧客の必要性を直接的に反映し、したがって高度に相関する特性である。一方、顧客の状態特性は、質問および回答のプロセスに直接関係していないが、単に間接的に、人間の顧客サービスに対する顧客の必要性に影響を及ぼす。状態特性は、したがって弱く相関する特性である。これらの2つのタイプの特性の影響を結果に反映するために、ワイドアンドディープ学習モデル中の異なるサブモデルが使用されて、これらの2つのタイプの特性を処理してもよい。一例では、線形サブモデルの出力ベクトルが、会話特性を処理のために線形サブモデルに入力した後に取得され、ディープニューラルネットワークサブモデルの出力ベクトルが、顧客の状態特性を処理のためにディープニューラルネットワークサブモデルに入力した後に取得され、2つのサブモデルの出力ベクトルは、ニューロンによって計算された後に、結合され、出力される。
【0023】
ワイドアンドディープ学習モデルの訓練フェーズでは、ロボットから人間への介入点がマークされるかどうかが、出力として使用されてもよい(信頼スコア評価値は1または0であると仮定する)。訓練済みモデルが予測に使用されるとき、出力は、この時点がロボットから人間への介入点である可能性として考えられてもよい(信頼スコア評価値は0と1の間の浮動小数点数である)。
【0024】
本明細書の実施形態において、ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移すための方法のフローが、図1に示されている。
【0025】
ステップ110、ロボットの顧客サービスと顧客との間の少なくとも1回の会話から会話特性を取得する。
【0026】
信頼スコア評価モデルの訓練が完了した後、信頼スコア評価モデルは、ロボットの顧客サービスと顧客との間のリアルタイムの会話プロセスにおいて、顧客が話した後の時点で人間の顧客サービスへの切替えが必要であるかどうかを決定するために使用されてもよい。
【0027】
本明細書の実施形態では、1回の会話とは、顧客が一度話す、または顧客およびロボットの顧客サービスが各々一度話す状況を指し得る。通常、ロボットの顧客サービスと顧客との間の1回目の会話では、顧客だけが話し、2回目以降は、ロボットの顧客サービスと顧客との間の会話を含み、ロボットの顧客サービスと顧客の両方が話す。各回は、顧客が話して終了し、それはロボットの顧客サービスが人間の顧客サービスに取って代わられ得る時点であり、またはこれは潜在的なロボットから人間への介入点と呼ぶことができる。
【0028】
ロボットの顧客サービスと顧客との間の1または複数回の会話は、会話特性を取得するためのベースと見なされてもよい。たとえば、現在の時点の前に発生したあらかじめ設定された回数の会話が、会話特性を取得するためのベースとして使用され、現在の時点で行われた会話の回数が、あらかじめ設定された回数よりも少ない場合、会話全体が会話特性を取得するためのベースと見なされ、場合によっては、行われた会話全体が、会話特性を取得するためのベースとして通常使用されてもよい。
【0029】
ステップ120、顧客の状態特性を取得する。
【0030】
例示的な適用シナリオにおける顧客サービスセンターおよび調べられるサービス製品のサービスエンドのいくつかの実装形態によれば、顧客の状態特性は、限定はしないが、顧客の状態特性が記憶された、あらかじめ設定されたネットワークロケーション、あらかじめ設定されたデータベーステーブルなどから読み取られてもよい。
【0031】
ステップ110とステップ120との間に時間的順序関係はないことに留意されたい。ロボットの顧客サービスと顧客との間の会話は、会話プロセスが継続すると、通常、継続的に更新されるが、しかしながら顧客の状態特性は、1つの顧客サービスプロセスの間、一般的に変化しない。したがって、ステップ110は、1つの顧客サービスプロセスの間に複数回実行され得るが、ステップ120は、通常1回実行され得る。
【0032】
ステップ130、現在の信頼スコア評価値を取得するために、会話特性および状態特性を信頼スコア評価モデルに入力する。
【0033】
現在の時点の前にロボットの顧客サービスと顧客との間の数回の会話から抽出された会話特性、および顧客の状態特性は、顧客が会話で話した直後の時点(すなわち、顧客が現在の回の会話で話した直後の時点)の信頼スコア評価値を取得するために、信頼スコア評価モデルに入力される。
【0034】
ステップ140、現在の信頼スコア評価値が、あらかじめ設定されたロボットから人間への介入条件を満たす場合、顧客を人間の顧客サービスに移す。
【0035】
現在の信頼スコア評価値が、あらかじめ設定されたロボットから人間への介入条件を満たす場合、現在の時点において人間の顧客サービスが必要であると考えられ、顧客は人間の顧客サービスに移される。
【0036】
あらかじめ設定されたロボットから人間への介入条件は、例示的な適用シナリオでの現在の信頼スコア評価値がより高いことが、人間の顧客サービスの必要性がより強いことを表すか、それとも人間の顧客サービスの必要性がより弱いことを表すかに応じて、現在の信頼スコア評価値が、あらかじめ設定された信頼スコアしきい値よりも大きいまたは小さいことであってもよい。あらかじめ設定された信頼スコアしきい値は、例示的な適用シナリオにおいて、信頼スコア評価モデルおよび訓練後の会話サンプルの適合度、顧客数と人間の顧客サービス担当者数の比などの要素を包括的に考慮することによって決定されてもよい。一定の基準を設定することも可能であり、プログラムは、設定された基準に従って、あらかじめ設定される信頼スコアしきい値を自動的に決定する。たとえば、会話サンプルは、会話サンプルにおけるロボットから人間への介入点に対応するサンプル信頼スコア評価値を取得するために、訓練済み信頼スコア評価モデルに入力されてもよく、一連の異なる値が、あらかじめ設定される信頼スコアしきい値に設定され、異なる値があらかじめ設定される信頼スコアしきい値に選択されるとき、サンプル信頼スコア評価値の適用範囲および精度が計算され、適用範囲および精度に評価基準が設定され、評価基準に従って評価された最良の適用範囲および精度に対応する値が、あらかじめ設定される信頼スコアしきい値と見なされる。
【0037】
本明細書の実施形態では、顧客の状態特性は、顧客の独自の要素を記述するために使用され、ロボットの顧客サービスと顧客との間の会話から取得される会話特性、および顧客の状態特性は、現在の信頼スコア評価値を取得するために、信頼スコア評価機械学習モデルの入力として使用され、現在の信頼スコア評価値が、あらかじめ設定されたロボットから人間への介入条件を満たす場合、顧客は人間の顧客サービスに移される。信頼スコア評価モデルによって提供された現在の信頼スコア評価値は、顧客の状態特性において具現化される、人間の顧客サービスに対する顧客の必要性および緊急性に基づいているので、ロボットから人間への介入点の精度は、本明細書の実施形態を適用後に改善される可能性があり、それによって顧客サービスセンターのサービス効率だけでなく、サービスに関する顧客の満足度もまた改善する。
【0038】
本明細書の実施形態を上記で説明した。他の実施形態が、添付の特許請求の範囲内に入る。場合によっては、特許請求の範囲に記載するアクションまたはステップが、実施形態の順序とは異なる順序で行われることがあり、それでも所望の結果が達成されることがある。加えて、図面に示したプロセスは、望ましい結果を達成するために、示した順序、または逐次的な順序を必ずしも必要としない。いくつかの実装形態では、マルチタスクおよび並列処理もまた妥当と思われ、または有利である場合がある。
【0039】
本明細書の一適用例では、第三者決済プラットフォームの顧客サービスセンターが、そのクライアントアプリケーションを使用して顧客にオンラインサービスを提供する。顧客センターの技術者は、信頼スコア評価モデルとしてワイドアンドディープモデルを確立するために、ロボットの顧客サービスと顧客との間の会話から抽出された会話特性、および顧客の状態特性を使用する。この適用例では、顧客の状態特性は、顧客のアクション記録特性、サービス状態特性、および識別情報特性を含む。
【0040】
ワイドアンドディープモデルの構造を図2に示すが、図2では、会話特性は、線形サブモデルの入力として使用され、顧客の状態特性は、ディープニューラルネットワークサブモデルの入力として使用される。一般的に、ワイドアンドディープモデルのディープニューラルネットワークサブモデルの各レイヤは、密なニューラルレイヤ(dense neural layer)であり、すなわち、ニューラルレイヤは、データ処理にいくつかの密なニューロンを使用する。この実施形態では、ディープニューラルネットワークサブモデルは、サービス状態特性を処理するために1つの密なニューラルレイヤを使用し、識別情報特性を処理するために1つの密なニューラルレイヤを使用し、アクション記録特性を処理するために1つの長短期記憶(LSTM)ニューラルレイヤを使用する。上記の3つのニューラルレイヤの出力、すなわち、3種類の顧客状態特性の処理結果は、1つの密なニューラルレイヤによって処理され、統合されて、ディープニューラルネットワークサブモデルの出力ベクトルになる。次いで、2つのサブモデルの出力ベクトルは、1つの密なニューラルレイヤによって統合され、信頼スコア評価値である、モデル全体の出力として使用される。実験中に、本明細書の発明者は、図2に示すニューラルレイヤ構造がより良い効果を上げることがわかった。
【0041】
技術者が、ロボットの顧客サービスと顧客との間の会話のいくつかの履歴記録にロボットから人間への介入点をマークした後、履歴記録は、会話サンプルとして使用され、これらの顧客の状態特性は、状態特性サンプルとして使用される。プログラムが会話サンプルから会話特性を自動的に抽出した後、会話サンプルの会話特性および状態特性サンプルは、訓練のためにワイドアンドディープモデルに入力される。
【0042】
顧客サービスセンターが、顧客からサービス要求を受け取るとき、処理手順は、図3に示す通りである。
【0043】
ステップ305、顧客の入力を受け取る。
【0044】
ステップ310、ロボットの顧客サービスによって、顧客の質問に答える。
【0045】
ステップ315、顧客のアクション記録特性、サービス状態特性、および識別情報特性を取得する。
【0046】
ステップ320、顧客からの次の入力が受け取られるかどうかを決定し、受け取られない場合、処理は終了し、受け取られる場合、ステップ325に進む。
【0047】
ステップ325、このサービスにおけるロボットの顧客サービスと顧客との間のすべての会話から会話特性を抽出する。
【0048】
ステップ330、顧客の会話特性および状態特性を、訓練済みワイドアンドディープ信頼スコア評価モデルに入力し、モデルの出力は、現在の信頼スコア評価値である。
【0049】
ステップ335、現在の信頼スコア評価値が、あらかじめ設定されたロボットから人間への介入条件を満たすかどうかを決定し、満たす場合、ステップ340に進み、満たさない場合、ステップ345に進む。
【0050】
ステップ340、顧客を人間の顧客サービスに移し、プロセスを終了する。
【0051】
ステップ345、ロボットの顧客サービスによって、顧客に応答し、ステップ320に進む。
【0052】
上記のフロー実装形態によれば、本明細書の実施形態は、ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移すための装置をさらに提供する。装置は、ソフトウェア、またはハードウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組合せを使用して実装されてもよい。ソフトウェア実装形態を一例として挙げる。論理の意味の装置は、装置があるデバイスの中央処理ユニット(CPU)が、対応するコンピュータプログラム命令をメモリに読み込み、コンピュータプログラム命令を実行することによって形成される。ハードウェアに関しては、図4に示すCPU、メモリ、およびストレージデバイスに加えて、ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移すための装置は、通常、ワイヤレス信号送信および受信用のチップなどの他のハードウェア、および/またはネットワーク通信機能を実現するためのカードなどの他のハードウェアを含む。
【0053】
図5は、本明細書の実施形態で提供される、ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移すための装置を示し、この装置は、会話特性取得ユニットと、状態特性取得ユニットと、信頼スコア評価ユニットと、移行決定ユニットとを含む。会話特性取得ユニットは、ロボットの顧客サービスと顧客との間の少なくとも1回の会話から会話特性を取得するように構成され、状態特性取得ユニットは、顧客の状態特性を取得するように構成され、信頼スコア評価ユニットは、現在の信頼スコア評価値を取得するために、信頼スコア評価モデルに会話特性および状態特性を入力するように構成され、信頼スコア評価モデルは機械学習モデルであって、ロボットの顧客サービスと顧客との間のロボットから人間への介入点でマークされた会話サンプルおよび顧客の状態サンプルを使用して訓練され、移行決定ユニットは、現在の信頼スコア評価値があらかじめ設定されたロボットから人間への介入条件を満たす場合、顧客を人間の顧客サービスに移すように構成される。
【0054】
一例では、信頼スコア評価モデルは、ワイドアンドディープモデルであり、ワイドアンドディープモデルは、線形サブモデル、およびディープニューラルネットワークサブモデルを含む。会話特性は、線形サブモデルの入力として使用され、状態特性は、ディープニューラルネットワークサブモデルの入力として使用される。
【0055】
上記の例では、状態特性は、顧客のアクション記録特性、サービス状態特性、および識別情報特性のうちの少なくとも1つを含んでもよく、ディープニューラルネットワークサブモデルは、サービス状態特性を処理するために密なニューラルレイヤを使用し、識別情報特性を処理するために密なニューラルレイヤを使用し、アクション記録特性を処理するために長短期記憶(LSTM)ニューラルレイヤを使用する。
【0056】
場合によっては、会話特性は、顧客の質問とロボットの回答との間の関連性、質問および回答の回数、ならびに回答のタイプのうちの1つまたは複数を含む、自然言語処理(NLP)特性である。
【0057】
場合によっては、状態特性は、顧客のアクション記録特性、サービス状態特性、および識別情報特性のうちの少なくとも1つを含む。アクション記録特性は、あらかじめ設定された時間期間内の顧客のアクセス記録および動作記録のうちの少なくとも1つを含み、サービス状態特性は、顧客アカウントのサービス開始状態、アカウント認証状態、アカウントログイン状態、および異常アカウント状態のうちの少なくとも1つを含み、識別情報特性は、顧客の性別、年齢、および居住地域のうちの少なくとも1つを含む。
【0058】
場合によっては、信頼スコア評価モデルは、サポートベクターマシンをベースとする機械学習モデル、ツリーベースの機械学習モデル、線形モデル、およびニューラルネットワークモデルを含む。
【0059】
場合によっては、あらかじめ設定されたロボットから人間への介入条件は、現在の信頼スコア評価値があらかじめ設定された信頼スコアしきい値よりも大きいまたは小さいことを含む。
【0060】
本明細書の実施形態は、ストレージデバイスと、プロセッサとを備えるコンピュータデバイスを提供する。ここで、ストレージデバイスは、プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムを記憶し、プロセッサは、記憶されたコンピュータプログラムを実行すると、本明細書の実施形態による、ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移すための方法のステップを実行する。ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移すための方法のステップの詳細な説明に関しては、上記の説明を参照されたい。本明細書では詳細を繰り返さない。
【0061】
本明細書の実施形態は、プロセッサによって動作すると、本明細書の実施形態による、ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移すための方法のステップを実施するコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体を提供する。ロボットの顧客サービスを人間の顧客サービスに移すための方法のステップの詳細な説明に関しては、上記の説明を参照されたい。本明細書では詳細を繰り返さない。
【0062】
上記の説明は、単に本明細書の好ましい実施形態を示し、本明細書を限定することを意図するものではない。本明細書の趣旨および原理内で行われるいかなる変更、等価な置換え、改良なども、本明細書の保護範囲に含まれるものとする。
【0063】
一般的な構成では、コンピューティングデバイスは、プロセッサ(CPU)、入力/出力インターフェース、ネットワークインターフェース、およびメモリのうちの1つまたは複数を含む。
【0064】
メモリは、コンピュータ可読媒体上の揮発性ストレージデバイス、ランダムアクセスメモリ(RAM)、および/または、読取り専用メモリ(ROM)もしくはフラッシュメモリ(フラッシュRAM)などの不揮発性メモリを含む場合がある。メモリは、コンピュータ可読媒体の一例である。
【0065】
コンピュータ可読媒体は、任意の方法または技術によって情報を記憶することができる、不揮発性、揮発性、取外し可能、および取外し不可能な媒体を含む。情報は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータであってもよい。コンピュータ記憶媒体の例は、限定はしないが、相変化ランダムアクセスメモリ(PRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、他のタイプのランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタルビデオディスク(DVD)もしくは他の光学メモリ、カセット型磁気テープ、磁気テープ、磁気ディスクメモリもしくは他の磁気記憶デバイス、または任意の他の非伝送媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、コンピューティングデバイスによってアクセス可能であり得る情報を記憶するように構成することができる。本明細書の定義による、コンピュータ可読媒体は、変調されたデータ信号または搬送波などの一時的な媒体を含まない。
【0066】
「備える」、「含む」という用語、またはそれらの他のいかなる異形も、非排他的包含を含むよう意図されていることをさらに留意されたい。したがって、一連の要素を含むプロセス、方法、商品、または装置は、それらの要素のみに限定されず、明示的に列挙しない、またはそのようなプロセス、方法、商品、もしくは装置に固有の、他の要素を含む場合がある。さらなる限定がなければ、「……を含む」という文によって定義される要素は、要素を含むプロセス、方法、商品、またはデバイスが、別の同じ要素をさらに含む状況を除外しない。
【0067】
本明細書の実施形態は、方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として実装される場合があることは、当業者には理解されよう。したがって、本明細書の実施形態は、完全にハードウェア実施形態、完全にソフトウェア実施形態、またはソフトウェア態様とハードウェア態様を組み合わせた実施形態の形をとる場合がある。さらに、本明細書の実施形態は、コンピュータ使用可能プログラムコードが中に入っているコンピュータ使用可能記憶媒体(限定はしないが、磁気ディスクストレージ、CD-ROM、光メモリなどを含む)の1つまたは複数に実装されるコンピュータプログラム製品の形をとる場合がある。
図1
図2
図3
図4
図5